説明

ブラインド鏡面化塗装機

【課題】既設されて垂下しているブラインドの遮光板上面を、強く反射する塗料で塗装し直して鏡面に近いものにして、遮光熱反射板ブラインド化する。
【解決手段】ビルや家庭の窓に垂下して使用されているブラインドを、取り外さずそのままで、外面だけ鏡面化するために、まず本発明の紐部被覆装置を取り付け、紐部だけを密閉し、垂下移動塗装装置を取り付け、密閉防護テントで覆って、排気ポンプを作動させながら、垂下移動塗装装置を作動させて塗装したのち、塗料が乾燥しないうちに密閉防護テントと紐部被覆装置を取り外して、ブラインドを開き、塗料によって遮光板が互いに付着しないようにしてから乾燥させる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
この発明は、現在オフイスや家庭にある既存のブラインドを高反射化して、夏は日光の光線と高熱を高度に遮断して冷房効果を高めて、環境のヒートアイランド化を軽減し、冬は暖房採光のため採熱採光用に活用して、夏冬ともに冷暖房用のエネルギー消費を減らし、使用者の冷暖房費負担を軽減するとともに、世界のエネルギー凅渇問題解決の一助にもなり、膨大な利益を生み出す、地球環境改善に貢献する新しい器具に変えるために、使用中のままの状態で、高速かつ完全に塗装するための、かつて存在しなかった専用機能を備えたブラインド鏡面化塗装機の発明である。
【背景技術】
【0002】
従来の技術は、ブラインドをいちいち取り外して、紐に覆いを張り付けてから、塗料を手塗りするか、噴射するかしていたが、それでは周囲に臭気や粉麈を撒き散らし、塗料が垂れて辺りに付着するため、家庭やオフイス内では実施できず、戸外で行なうか、工場に持ち帰って行なうしかなく、時間とコストがかかり過ぎるため、ほとんど再塗装は行なわれなかった。
しかし近年、都市のヒートアイランド化が、非常に有害で重大問題であることが認識されたが、その最大の原因は大量の冷房装置が放出する廃棄熱がプラスして気温を一層上昇させ、酷暑に拍車をかけるためである。
これはエアコンが熱を放出して環境を加熱する被害と、使用電力・ガスのエネルギー消費量も膨大で、冷房機の経費はもちろんのこと、国力を消耗し資源の凅渇を早めるなど、未来に大きな暗影を落とす要因になっている。
これまでは、太陽熱を遮るのにはビルや家庭でブラインドが広く使われて、一応効果を挙げているが、従来のブラインドは太陽光線を遮断する一方では室内を明るく保とうと、採光を強く意識して考案されており、太陽熱による室温の上下を調節する問題への配慮に欠けていて、熱を高度に遮断する機能を考えることなどは、むしろ無視して避ける方向に材質と設計、着色などが選ばれており、熱を遮断する能力がごく弱いだけでなく、ブラインドにより温度を調節する能力は旧態以然で、光熱を積極的に利用する発想に至っては、まるで考えられたこともない。そのため冷暖房は、全て電力・ガス等による別個の設備に任されて、ブラインドは室温の低下やエネルギーの消費軽減や冷暖房費の削減には、ほとんど役立っていないのが現状である。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところがブラインドは、ヒートアイランド化問題を、非常に効率的に解決する潜在能力をもっていることを発見し、それを具体化したのが。この発明である。そればかりか夏のヒートアイランド化を強力に防止軽減するだけでなく、冬は逆に太陽熱を暖房用と採光用に活用して、夏冬はもちろん一年を通じて冷暖房用エネルギーの消費量を減らし、エネルギー凅渇問題の好転と、消費支出の軽減に強力に貢献することができる。それには在来のブラインドの機能と形態と使用法に根本的な改善を加えねばならない。これが本発明が解決しようとする課題である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、その困難な課題の全てを解決するために、つぎのような手段を発見して、それを有機的に結合して構築した。
(イ) 夏は太陽の光熱を室内に入れないために、冬は太陽の光熱を室内に入れるために、ブラインドの遮光板の上面を、強く反射する塗料で塗装し直して鏡面に近いものにする。
(ロ) その塗装を効率化して時間と経費を削減するために、ブラインドが使用されている現在位置のままで、短時間に完全塗装するために、ブラインドを開閉する牽引用の紐に塗料が付着しないように、ブラインドを全閉にした状態で、紐部分だけを表裏から挟んで密閉する紐部被覆装置を作り、それを使って被覆する。
(ハ) その状態で塗装するために、吊り下げて電動で上下左右に移動して、塗料を塗抹または噴射する垂下移動塗装装置をつける。
(ニ) その全体を、塗料と臭気の飛散を防ぐ密閉防護テントで覆う。
(ホ) その際、発生する噴霧やガスが室内を汚染しないように、また爆発等の事故を起こさないように、窓外へ排気するポンプを設置する。
以上の構造からなるブラインド鏡面化塗装装置を使用する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
ビルや家庭の窓に垂下して使用されているブラインドを、取り外さずそのままで、外面だけ鏡面化するために、まず本発明の紐部被覆装置を取り付け、紐部だけを密閉し、垂下移動塗装装置を取り付け、密閉防護テントで覆って、排気ポンプを作動させながら、垂下移動塗装装置を作動させて塗装したのち、塗料が乾燥しないうちに密閉防護テントと紐部被覆装置を取り外して、ブラインドを開き、塗料によって遮光板が互いに付着しないようにしてから乾燥させる。
【発明の効果】
【0006】
このように鏡面塗装したブラインドを、夏は牽引紐をいっぱいに緩めて、全鏡面で窓やガラス戸を覆い、太陽の光熱を反射して室内に入れないことで、室温を低く保って冷房に要する電力・ガスの消費を削減し、冬はガラス戸や窓から射入する光線を、牽引紐によって鏡面を操作して天井に導き、太陽熱とともに光も活用すれば、維持経費や運転経費も不要で、冷房と暖房と照明に要する電力・ガスの消費を節減し、光熱費を大きく軽減すると同時に、今や都市最大の大問題であるヒートアイランド化による被害を大きく軽減し、凅渇しつつあるエネルギー資源の消耗を大きく押さえることができる。この大きな効果をもたらす有用な塗装を、操作も容易、公害の恐れもなく簡便に、材料費も加工費も低廉に実施できるのが、本・ブラインド鏡面化塗装機発明の効果である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設のブラインドを塗装して、遮光熱反射板ブラインド化するために、ブラインドを開閉する牽引用の紐に塗料が付着しないように、ブラインドを全開にした状態で、紐の部分だけを表裏から挟んで密閉する装置と
【請求項2】
その状態で塗装する垂下移動塗装装置と
【請求項3】
塗料と臭気の飛散を防ぐ密閉防護カバーとからなるブラインド鏡面化塗装機。

【公開番号】特開2006−46046(P2006−46046A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−254979(P2004−254979)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(504314111)
【Fターム(参考)】