説明

ブラケットおよびブラケットの固定構造

【課題】固定先部材に配索部材を固定する際に、設計どおりの位置に精度良く配索部材を固定することが可能なブラケットおよびブラケットの固定構造を提供する。
【解決手段】ブラケットを構成する第1ブラケット100と第2ブラケット200との間の位置決めが、第1屈曲部材101sと第2屈曲部材201sとが重ね合わされた状態で位置決め固定されている。また、パワーコントロールユニットの外表面への固定に際しても、重ね合わされた第1屈曲部材101sと第2屈曲部材201sとをそのまま用いて、パワーコントロールユニットに設けられた位置決め部材対して位置決めを行なっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の配索部材および第1の配索部材に対して交差するように配索される第2の配索部材を固定先部材に固定するためのブラケットおよびブラケットの固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤーハーネス、冷却ホース等の配索部材は、その形状が細長いために機器内において引き回して所定の位置に配索する必要がある。この場合、ブラケットを用いて配索部材が所定箇所(固定先部材)に固定される。
【0003】
特開2000−52796号公報(特許文献1)には、トランスミッションの配索構造が開示され、ミッションケース上の正規位置にブリーザホースを固定するためのブラケットが開示されている。
【0004】
特開2002−50417号公報(特許文献2)には、接続端子の回り止め構造に関する技術が開示されており、2本の電線を1箇所で接続する場合の接続端子および電線の相互の回転を禁止する構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−52796号公報
【特許文献2】特開2002−50417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、ワイヤーハーネス、冷却ホース等の複数の配索部材を配索する場合においては、たとえば、ブラケットを用いて第1の配索部材に対して交差するように第2の配索部材を配索する場合がある。
【0007】
また、ブラケットの設置場所の関係から、第1の配索部材を保持する第1のブラケットと、第2の配索部材を保持する第2のブラケットとを重ね合わせた状態で、同一のボルト等の固定部材を用いて、固定先部材に固定する方法(一点締結)が採用されている。その際、ブラケットの固定作業の効率を高めるために、予め第1のブラケットと第2のブラケットとが相互に固定し一体化される。しかしながら、この固定の際に、第1のブラケットと第2のブラケットとの間に相互に位置ずれが生じるおそれがある。
【0008】
また、一体化された第1のブラケットと第2のブラケットとをボルト等の固定部材を用いて、固定先部材に固定する際にも位置ずれを生じるおそれがある。その結果、一体化された第1のブラケットと第2のブラケットとを固定先部材に固定した際に、ブラケットの位置ずれが原因となり、第1の配索部材および第2の配索部材を、固定先部材の適切な位置に固定できないおそれがある。
【0009】
この発明は上記課題を解決することを目的とし、固定先部材に配索部材を固定する際に、設計どおりの位置に精度良く配索部材を固定することが可能なブラケットおよびブラケットの固定構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に基づいたブラケットにおいては、第1の配索部材および上記第1の配索部材に対して交差するように配索される第2の配索部材を締結部材を用いて固定先部材に固定するためのブラケットであって、上記第1の配索部材を保持する第1ブラケットと、上記第2の配索部材を保持する第2ブラケットとを備え、上記第1ブラケットは、上記第2ブラケットに対して位置決めを行なう位置決め用の第1基準部位を含み、上記第2ブラケットは、上記第1ブラケットに対して位置決めを行なう位置決め用の第2基準部位を含み、上記第1ブラケットと上記第2ブラケットとは、上記第1基準部位と上記第2基準部位とが重ね合わされた状態で相互に位置決め固定されている。
【0011】
他の形態において、上記ブラケットは、上記第1基準部位と、上記第2基準部位とは、略同一の形状を有する。
【0012】
他の形態において、上記第1ブラケットは、第1ブラケットベース部を有し、上記第1基準部位は、上記第1ブラケットベース部から突出し上記固定先部材側に向けて折れ曲がる第1屈曲部材であり、上記第2ブラケットは、第2ブラケットベース部を有し、上記第2基準部位は、上記第2ブラケットベース部から突出し上記固定先部材側に向けて折れ曲がる第2屈曲部材であり、上記第1屈曲部材の上に上記第2屈曲部材が重ね合わされた状態で、上記第1ブラケットと上記第2ブラケットとが相互に位置決め固定されている。
【0013】
この発明に基づいたブラケットの固定構造においては、上述のいずれかに記載のブラケットを、上記固定先部材に固定するためのブラケットの固定構造であって、上記固定先部材は、上記締結部材を用いて上記ブラケットを締結固定する締結領域と、上記締結領域の近傍に設けられ、上記ブラケットに設けられた上記第1基準部位および上記第2基準部位が位置決めされる位置決め部材とを含み、上記ブラケットが、上記締結部材を用いて上記固定先部材に固定される際には、上記位置決め部材により上記第1基準部位および上記第2基準部位が位置決めされた状態で、上記ブラケットが、上記固定先部材に固定されている。
【発明の効果】
【0014】
この発明に基づいたブラケットによれば、固定先部材に配索部材を固定する際に、設計どおりの位置に精度良く配索部材を固定することが可能なブラケットおよびブラケットの固定構造を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】車両の平面構造を示す概略図である。
【図2】図1中の矢印A矢視における部分拡大図である。
【図3】本実施の形態におけるブラケットの全体斜視図である。
【図4】図3中のIV線矢視断面図である。
【図5】本実施の形態における第1ブラケットの全体斜視図である。
【図6】本実施の形態における第2ブラケットの全体斜視図である。
【図7】本実施の形態におけるブラケットの一体化工程を示す斜視図である。
【図8】(A)は、図7中におけるVIII線矢視断面図、(B)は(A)に示す断面の側面図である。
【図9】本実施の形態におけるブラケットのパワーコントロールユニットへの固定状態を示す、図2中IX線矢視断面図である。
【図10】実施の形態におけるブラケットに設けられる基準部位の他の形態を示す部分斜視図である。
【図11】実施の形態におけるブラケットに設けられる基準部位のさらに他の形態を示す部分斜視図である。
【図12】実施の形態におけるブラケットに設けられる基準部位のさらに他の形態を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に基づいた実施の形態におけるブラケットおよびブラケットの固定構造について、以下、図を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。また、各実施の形態における構成を適宜組み合わせて用いることは当初から予定されていることである。
【0017】
まず、図1および図2を参照して、本実施の形態におけるブラケットおよびブラケットの固定構造が採用される一例として、ハイブリッド(HV)車両に用いられるパワーコントロールユニット回りの概略構造について説明する。なお、図1は、車両の平面構造を示す概略図、図2は、図1中の矢印A矢視における部分拡大図である。
【0018】
図1を参照して、ハイブリッド(HV)車両1において、車両1の前側にエンジン10およびトランスアクスル20が配置される。トランスアクスル20は、モータジェネレータ(MG1,MG2)等を含む。モータジェネレータ(MG1.MG2)等は、パワーコントロールユニット30に接続されている。パワーコントロールユニット30には、車両1の後側に配置されたHVバッテリ50からパワーケーブル40を通じて電力が供給される。
【0019】
図2を参照して、パワーコントロールユニット30は、内部に図示しない冷却構造が採用されている。パワーコントロールユニット30の外表面には、冷却構造を構成する冷却ホース70が露出している。また、パワーコントロールユニット30の外表面においては、信号線等のケーブル(ハーネス)60が配索されている。
【0020】
図2に示すように、ケーブル60と冷却ホース70とは、ケーブル60の上を冷却ホース70が通過するように立体交差させる必要がある。そのため、ケーブル60と冷却ホース70とは、ブラケット1000を用いてパワーコントロールユニット30の外表面に固定されている。なお、ケーブル60が第1の配索部材を構成し、冷却ホース70が第2の配索部材を構成している。
【0021】
ブラケット1000は、ボルト300を用いてパワーコントロールユニット30の外表面に締結固定されている。ブラケット1000は、ケーブル60を保持する第1ブラケット100と、冷却ホース70を保持する第2ブラケット200とを備えている。ケーブル60は、第1ブラケット100に対してクリップCL1を用いて2箇所で保持され、冷却ホース70は、第2ブラケット200に対してクリップCL2を用いて1箇所で保持されている。
【0022】
(ブラケット1000)
次に、図3から図6を参照して、ブラケット1000の詳細構造について説明する。なお、図3は、ブラケット1000の全体斜視図、図4は、図3中のIV線矢視断面図、図5は、第1ブラケット100の全体斜視図、図6は、第2ブラケット200の全体斜視図である。
【0023】
(第1ブラケット100)
まず、図5に示すように、第1ブラケット100は、金属材料等を用いた第1ブラケットベース部101と、この第1ブラケットベース部101から延びる延長部102,103とを有する。なお、第1ブラケット100の形態は、図示する形態に限定されず、保持すべきケーブル60の配索方向に沿ってその形態は適宜変更されるものである。
【0024】
第1ブラケットベース部101および延長部102,103の長手方向に沿う端部は、剛性を高めるために折り曲げられている。第1ブラケットベース部101には、ボルト300を通過させるための第1締結用孔101hが設けられている。また、延長部102,103には、クリップCL1を固定するための長孔102h、103hが設けられている。なお、長孔102h、103hは、丸孔でもかまわない。また、延長部103には、補助片104が設けられている。
【0025】
また、第1ブラケットベース部101には、第2ブラケット200に対して位置決めを行なう位置決め用の第1基準部位が設けられている。本実施の形態における第1基準部位には、第1ブラケットベース部101から突出し固定先部材側であるパワーコントロールユニット30に向けて折れ曲がる第1屈曲部材101sが採用されている。
【0026】
(第2ブラケット200)
次に、図6に示すように、第2ブラケット200は、金属材料等を用いた第2ブラケットベース部201と、この第2ブラケットベース部201から立ち上がる起立部202と、この起立部202から第2ブラケットベース部201に対して並行に延びる延長部203とを有する。なお、第2ブラケット200の形態は、図示する形態に限定されず、保持すべき冷却ホース70の配索方向に沿ってその形態は適宜変更されるものである。
【0027】
第2ブラケットベース部201、起立部202、および延長部203の長手方向に沿う端部は、剛性を高めるために折り曲げられている。第2ブラケットベース部201には、ボルト300を通過させるための第2締結用孔201hが設けられている。この第2締結用孔201hの孔径は、第1締結用孔101hの孔径と同じである。また、延長部203には、クリップCL2を固定するための丸孔203hが設けられている。なお、丸孔203hは、長孔でもかまわない。
【0028】
また、第2ブラケットベース部201には、第1ブラケット100に対して位置決めを行なう位置決め用の第2基準部位が設けられている。本実施の形態における第2基準部位には、第2ブラケットベース部201から突出し固定先部材側であるパワーコントロールユニット30に向けて折れ曲がる第2屈曲部材201sが採用されている。
【0029】
図3および図4を参照して、本実施の形態において、第1屈曲部材101sと第2屈曲部材201sとは、曲げの大きさ(半径)を除いて略同一の折り曲げ形状を有し、第1屈曲部材101sに第2屈曲部材201sが重ね合わされた状態では、両者の間に隙間が生じることなく、第1屈曲部材101sの上に第2屈曲部材201sが重ね合わされている。平面視においては、第1屈曲部材101sの幅と第2屈曲部材201sの幅とは同じである。
【0030】
(第1ブラケット100と第2ブラケット200との一体化)
次に、図7および図8を参照して、第1ブラケット100と第2ブラケット200との一体化工程について説明する。なお、図7は、ブラケット1000の一体化工程を示す斜視図、図8(A)は、図7中におけるVIII線矢視断面図、(B)は(A)に示す断面の側面図である。
【0031】
図8に示すような治具2000を準備する。治具2000は、位置決め軸2001と、位置決め凹部2002とを有する。位置決め軸2001の直径は、第1締結用孔101hおよび第2締結用孔201hの孔径と同じである。また、位置決め凹部2002の幅は、第1屈曲部材101sおよび第2屈曲部材201sの幅と同じである。位置決め凹部2002の深さは、第1屈曲部材101sおよび第2屈曲部材201sが十分挿入可能な深さを有している。
【0032】
図8(A)、(B)に示すように、第1締結用孔101hおよび第2締結用孔201hに位置決め軸2001を通過させるとともに、第1屈曲部材101sおよび第2屈曲部材201sを位置決め凹部2002に挿入させる。これにより、第1ブラケット100と第2ブラケット200との間の位置決めが正確に行なわれる。その後、第1ブラケット100と第2ブラケット200との間の位置決め状態を固定するために、第1ブラケット100の第1ブラケットベース部101と第2ブラケット200の第2ブラケットベース部201との間でスポット溶接Sを行なう。その結果、第1ブラケット100と第2ブラケット200との間において、精度良く位置決め状態が固定された、ブラケット1000が得られる。
【0033】
(ブラケット固定構造)
再び図2および図9を参照して、上記一体化されたブラケット1000のパワーコントロールユニット30の外表面への固定について説明する。なお、図9は、ブラケット1000のパワーコントロールユニット30への固定状態を示す、図2中IX線矢視断面図である。
【0034】
パワーコントロールユニット30の外表面には、ボルト300を用いてブラケット1000を締結固定する締結領域としての雌ねじ30bが設けられている。また、雌ねじ30bの近傍には、パワーコントロールユニット30の外表面から突出する位置決め部材30sが設けられている。
【0035】
ボルト300を用いてブラケット1000を締結固定する際には、ボルト300のねじ込み方向(右ねじ)に沿って、ブラケット1000自体も回転(図2中矢印R方向)しようとする。しかし、ブラケット1000には、第1屈曲部材101sおよび第2屈曲部材201sからなる第1基準部位および第2基準部位が重ね合わされた状態で存在し、この第1基準部位および第2基準部位が位置決め部材30sに当接して、ブラケット1000の回転が阻止されるとともに、ブラケット1000の位置決めが正確に行なわれる。
【0036】
このように、本実施の形態におけるブラケット1000においては、ブラケット1000を構成する第1ブラケット100と第2ブラケット200との間の位置決めが、第1ブラケット100に設けられた第1基準部位としての第1屈曲部材101sと、第2ブラケット200に設けられた第2基準部位としての第2屈曲部材201sとが重ね合わされた状態で精度良く位置決め固定されている。これにより、第1ブラケット100と第2ブラケット200との間の相互の位置決めを正確に行なうことが可能となる。
【0037】
さらに、ブラケット1000のパワーコントロールユニット30の外表面への固定においても、重ね合わされた第1屈曲部材101sと第2屈曲部材201sとをそのまま用いてパワーコントロールユニット30に設けられた位置決め部材30s対して位置決めが行なわれる。これにより、パワーコントロールユニット30の外表面に対して正確な位置にブラケット1000を固定することが可能となる。その結果、パワーコントロールユニット30の外表面にケーブル60および冷却ホース70を、ブラケット1000を用いて設計どおりの位置に固定することが可能となる。
【0038】
なお、上記実施の形態においては、基準部位の形態として、ベース部から突出しパワーコントロールユニット30側に向けて折れ曲がる屈曲部材を採用した場合について説明したが、この形態に限定されるものではない。第1ブラケット100と第2ブラケット200との間の相互の位置決めを正確に行なうことができるとともに、重ね合わされた状態で、パワーコントロールユニット30の外表面に対しても位置決めできる形態であれば、どのような形態であってもかまわない。
【0039】
たとえば、他の一例としては、図10に示すように、第1ブラケットベース部101の縁部から外方に突出する凸部110sを用いた第1基準部位と、同様の形状を有する第2ブラケットベース部201の縁部から外方に突出する凸部210sを用いた第2基準部位とを用いても良い。
【0040】
また、図11に示すように、第1ブラケットベース部101の縁部から内方に凹む凹部120sを用いた第1基準部位と、同様の形状を有する第2ブラケットベース部201の縁部から内方に凹む凹部220sを用いた第2基準部位とを用いても良い。この場合、パワーコントロールユニット30の外表面に対して設けられる位置決め部材の形状は、凹部120s,220sに係合する形状となる。
【0041】
さらに、図12に示すように、第1ブラケットベース部101に設けられる孔部130sを用いた第1基準部位と、同様の孔形状を有する第2ブラケットベース部201の設けられる孔部230sを用いた第2基準部位とを用いても良い。この場合、パワーコントロールユニット30の外表面に対して設けられる位置決め部材の形状は、孔部130s,230sに勘合する形状の棒状部材となる。なお、孔の開口形状は、図示の四角形に限定されることはない。
【0042】
また、上記実施の形態では、パワーコントロールユニット30の外表面に配索されるケーブル60と冷却ホース70とを保持するためのブラケットに本発明を適用した場合について説明したが、同様の構成として、第1の配索部材と第2の配索部材とが交差するように配索するために用いるブラケットに対して、本発明を適用することが可能である。たとえば、タイヤのブレーキ周りにおける回転センサ用のハーネスとブレーキの油圧系ホースとを交差させて配索させる場合等への適用も可能である。
【0043】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0044】
1 車両、10 エンジン、20 トランスアクスル、30 パワーコントロールユニット、30b 雌ねじ、30s 位置決め部材、40 パワーケーブル、50 バッテリ、60 ケーブル、70 冷却ホース、100 第1ブラケット、101 第2ブラケットベース部、101h 第1締結用孔、101s 第1屈曲部材、102,103,103,203 延長部、102h 長孔、104 補助片、110s,210s 凸部、120s,220s 凹部、130s,230s 孔部、200 第2ブラケット、201 第2ブラケットベース部、201h 第2締結用孔、201s 第2屈曲部材、202 起立部、203h 丸孔、300 ボルト、1000 ブラケット、2000 治具、2001 位置決め軸、2002 位置決め凹部、CL1,CL2 クリップ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の配索部材および前記第1の配索部材に対して交差するように配索される第2の配索部材を締結部材を用いて固定先部材に固定するためのブラケットであって、
前記第1の配索部材を固定する第1ブラケットと、
前記第2の配索部材を固定する第2ブラケットと、を備え、
前記第1ブラケットは、前記第2ブラケットに対して位置決めを行なう位置決め用の第1基準部位を含み、
前記第2ブラケットは、前記第1ブラケットに対して位置決めを行なう位置決め用の第2基準部位を含み、
前記第1ブラケットと前記第2ブラケットとは、前記第1基準部位と前記第2基準部位とが重ね合わされた状態で相互に位置決め固定されている、ブラケット。
【請求項2】
前記第1基準部位と、前記第2基準部位ととは略同一の形状を有する、請求項1に記載のブラケット。
【請求項3】
前記第1ブラケットは、第1ブラケットベース部を有し、
前記第1基準部位は、前記第1ブラケットベース部から突出し前記固定先部材側に向けて折れ曲がる第1屈曲部材であり、
前記第2ブラケットは、第2ブラケットベース部を有し、
前記第2基準部位は、前記第2ブラケットベース部から突出し前記固定先部材側に向けて折れ曲がる第2屈曲部材であり、
前記第1屈曲部材の上に前記第2屈曲部材が重ね合わされた状態で、前記第1ブラケットと前記第2ブラケットとが相互に位置決め固定されている、請求項2に記載のブラケット。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載のブラケットを、前記固定先部材に固定するためのブラケットの固定構造であって、
前記固定先部材は、前記締結部材を用いて前記ブラケットを締結固定する締結領域と、
前記締結領域の近傍に設けられ、前記ブラケットに設けられた前記第1基準部位および前記第2基準部位が位置決めされる位置決め部材とを含み、
前記ブラケットが、前記締結部材を用いて前記固定先部材に固定される際には、前記位置決め部材により前記第1基準部位および前記第2基準部位が位置決めされた状態で、前記ブラケットが、前記固定先部材に固定されている、ブラケットの固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−177455(P2012−177455A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−41791(P2011−41791)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】