説明

ブルートゥース式警報通報器

【課題】人が検知対象物から離れたことを検知した際に警報を発する警報通報器において、検知対象物に固定、又は収納している受信機の警報ブザーのみが鳴動するため、送信機を携帯している人が、検知対象物から離れたということを認識できないという問題を解消する。
【解決手段】本発明は、人が検知対象物から離れたことを検知した際の警報通報手段に、携帯電話のブルートゥース機能と携帯電話のバイブレーション機能、又はアラーム機能を利用することにより、携帯電話に通報可能な機能を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人が検知対象物から離れたことを検知した際に警報を発する警報通報器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、人が検知対象物から離れたことを検知した際の通報システムに、微弱無線による警報通報システムがある。
微弱無線を利用した警報通報機システムの通報動作は、一般的に人が携帯している送信機と検知対象物に固定、又は収納している警報ブザー内蔵受信機との距離が数m離れると、送信機からの微弱無線電波が受信機に届かなくなり、この微弱無線電波が受信機に届かなくなったことを、受信機に内蔵されている警報ブザーの鳴動により、警報通報されるというものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の警報通報方法では、検知対象物に固定、又は収納している受信機の警報ブザーのみが鳴動するため、送信機を携帯している人が、検知対象物から離れたということを認識できないという問題があった。
本発明は、検知対象物から離れたことを人が確実に認識できる警報通報器を実現することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の課題を解決するため、本発明は、人が検知対象物から離れたことを検知した際の通報手段に、携帯電話のブルートゥース機能を用いる。警報ブザーと携帯電話のブルートゥース機能を内蔵した警報通報器を検知対象物に固定、又は収納し、人は携帯電話を携帯する。携帯電話のバイブレーション機能、又はアラーム機能を利用することにより、携帯電話を携帯している人にも通報可能となる。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、人が検知対象物から離れたことを検知した際の通報手段が、従来の方法では、距離が数m離れる検知対象物に固定、又は収納している受信機の警報ブザーのみが鳴動する方法の為、通報範囲が限定されていたが、携帯電話のブルートゥース機能と携帯電話のバイブレーション機能、又はアラーム機能を利用することにより、通報先携帯電話を携帯している人にも通報可能となる。通報先携帯電話の所有者が検知情報を知覚しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明による警報通報システムの実施例を示した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、図1のような通報システムを構成し、警報ブザー3とブルートゥースモジュール5とそれらを制御する制御部4を内蔵した警報通報器1と、ブルートゥースモジュール6を内蔵した通報先携帯電話2にて実施する。なお、通報先携帯電話2のバイブレーション機能、又はアラーム機能等の起動は、警報通報器1の制御部4がブルートゥースモジュール5、及びブルートゥースモジュール6によるデータ送受信機能を用いて行う。
【0008】
次に、人が検知対象物から離れたことを検知した際の信号の流れについて説明を行う。通常、警報通報器1は、検知対象物である重要書類等の入った鞄等に固定、又は収納して使用される。その警報通報器1を固定、又は収納している鞄等を盗難や置き忘れ等で、通報先携帯電話2を携帯している人が鞄等から離れることにより、ブルートゥース通信の受信信号強度が小さくなる。予め制御部4に設定してある受信信号強度の閾値を下回ると、人が検知対象物から離れたことを検知し、制御部4より警報通報器1の警報ブザー3を鳴動させ、制御信号をブルートゥースモジュール5、及びブルートゥースモジュール6によるデータ送受信機能を用いて、通報先携帯電話2に送信し、通報先携帯電話2のバイブレーション機能、又はアラーム機能等の制御を行うというものである。
【0009】
警報通報器1は、制御信号を、ブルートゥースモジュール5、及びブルートゥースモジュール6によるデータ送受信機能を用いて、通報先携帯電話2へ送信することにより、通報先携帯電話2のバイブレーション機能、又はアラーム機能等により通報先携帯電話2の所有者は、警報通報器1からの離脱情報を認識することができ、警報通報器1は通報先携帯電話2の所有者に緊急通報が確実に行える。
【0010】
また、通報先携帯電話2が、警報通報器1から離れ過ぎ、ブルートゥースモジュール5、及びブルートゥースモジュール6によるデータ送受信機能が不可能になった場合は、ブルートゥースモジュール6から通報先携帯電話2へ通信不可信号を出し、予め設定してあるバイブレーション機能、又はアラーム機能等から通報先携帯電話2の所有者に緊急通報が確実に行える。
【符号の説明】
【0011】
1・・・警報通報器
2・・・通報先携帯電話
3・・・警報ブザー
4・・・制御部
5・・・ブルートゥースモジュール
6・・・ブルートゥースモジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人が検知対象物から離れたことを検知し、警報を発する警報通報器において、警報ブザーとブルートゥースモジュールを内蔵し、ブルートゥース通信の受信信号強度を監視することで、予め設定してある閾値を下回ると人が検知対象物から離れたことを検知し、警報ブザーを鳴動させ、携帯電話のバイブレーション機能、又はアラーム機能を制御する信号を携帯電話のブルートゥース機能を用いることで、通報先携帯電話へ送信する機能を備えた警報通報器。

【図1】
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【公開番号】特開2011−197973(P2011−197973A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−63413(P2010−63413)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000210403)竹中エンジニアリング株式会社 (20)
【Fターム(参考)】