説明

プラスチック光ファイバネットワーク用のトランシーバ

装置は、光送信機;光ファイバから光学信号を受信する光検知器;第1のポートと、光ファイバにより光検知器に連結された第2のポートと、光送信機に連結された第3のポートとを有する光学スプリッタ;並びに光検知器の出力に接続された二段増幅器システムを備える。光検知器の入力表面の直径は、光ファイバの芯の直径に略等しい。このような光検知器の入力表面の直径により、静電容量及び信号歪が低減する。光学スプリッタは、第1のポートで第1の光学信号を受信する。この光学スプリッタは、第1の光学信号を第2のポートに送信し、第3のポートで受信した第2の光学信号を第1のポートに送信するように構成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してファイバオプティクスに関し、具体的には、光ファイバを介して光学信号を送信するための方法と装置に関する。さらに具体的には、本発明は、航空機のネットワークのプラスチック光ファイバに使用されるトランシーバのための方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報は、任意の数の様々な媒体を使用して、信号の形態で送信することができる。光ファイバは、ネットワーク内で信号を送信するための媒体の一種である。特に、光ファイバは長距離通信網内で信号を送信するために使用することができる。光ファイバは、例えば金属線のような他の種類の媒体と比較して、長い距離及び広い帯域幅で信号を送信することができる。信号が光ファイバを伝わるときの電力損失は、金属線を伝わる場合より小さい。さらに、光ファイバは電磁干渉の影響を受けない。
【0003】
光ファイバに用いられる材料は、典型的にはガラス及びプラスチックから選択されるいずれか一つである。ガラスの物理的特性により、ガラス光学繊維(GOF)は、多くの場合において光ネットワークに使用するのに望ましい。例えば、ガラス光学繊維の一定の距離における信号損失はプラスチック光ファイバ(POF)より小さい。ガラス光学繊維を用いているネットワークは長距離通信網に望ましい。光学信号が伝播する距離が延びるほど、信号損失は大きな問題となる。
【0004】
例えば、ガラス光学繊維を用いるネットワークを介して送られる光学信号は、約1300ナノメートル〜1550ナノメートルの近赤外(IR)波長範囲で動作する。このような波長では、ガラス光学繊維は、1キロメートル当たり約0.2デシベルの損失を被る。これとは異なり、プラスチック光ファイバにより送信される光学信号は、約650ナノメートルの赤色波長範囲内で動作する。この波長において、プラスチック光ファイバを伝わる光学信号は、1キロメートル当たり約150デシベルの損失を被る。このように、プラスチック光ファイバを伝播する光学信号に生じる損失は、ガラス光学繊維の信号損失と比較して桁違いの大きさを有している。
【0005】
このような利点はあるものの、ガラス光学繊維の使用には、プラスチック光ファイバにはない欠点も伴う。ガラス光学繊維はプラスチック光ファイバより脆弱である。また、ガラス光学繊維は、設置中に壊れやすい。
【0006】
ガラス光学繊維はプラスチック光ファイバより高価である。さらに、ガラス光学繊維を用いるネットワーク内で使用されるコンポーネントは、プラスチック光ファイバを用いるネットワーク内で使用されるコンポーネントより高価である。結果として、ネットワークにガラス光学繊維を使用することにより、ガラス光学繊維の設置及び/又は交換の費用が増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、上述の問題のうちの一又は複数と、その他の発生しうる問題とを考慮した方法と装置を有することが有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
有利な一実施形態では、装置は、光送信機、光検知器、光学スプリッタ、及び二段増幅器システムを備えている。光検知器は、光ファイバから光学信号を受信する。光検知器の入力表面は、光ファイバの芯の直径に略等しい直径を有することができる。光検知器の入力表面のこのような直径により、静電容量と符号歪とを小さくすることができる。光学スプリッタは、第1のポートと、光ファイバにより光検知器に連結された第2のポートと、光送信機に連結された第3のポートとを有している。光学スプリッタは、第1のポートにおいて第1の光学信号を受信する。光学スプリッタは、また、第1の光学信号を第2のポートに送信し、且つ第3のポートにおいて受信した第2の光学信号を第1のポートに送信する。二段増幅器システムは光検知器の出力に接続される。
【0009】
別の有利な実施形態では、装置は、プラスチック光ファイバから光学信号を受信する光検知器と、光検知器の出力に接続されて光受信機を形成する二段増幅器システムとを備えている。光検知器の入力表面は、プラスチック光ファイバの芯の直径に略等しい直径を有することができる。光検知器の入力表面のこのような直径により、静電容量と符号歪とを小さくすることができる。光受信機は、約−32デシベルミリワット以下の値の感度を有することができる。
【0010】
また別の有利な実施形態では、光学信号の処理方法が提示される。第1の光学信号が、光検知器の入力表面において光ファイバから受信される。光検知器の入力表面は、光ファイバの芯の直径に略等しい直径を有することができる。光検知器の入力表面のこのような直径により、静電容量と符号歪とを小さくすることができる。電気信号が、光検知器から、光検知器の出力に接続された二段増幅器システムに送信される。光検知器及び二段増幅器システムは、光検知器の出力に接続されて光受信機を形成する。光受信機は、約−32デシベルミリワット以下の値の感度を有することができる。
【0011】
また別の有利な実施形態では、装置は、略平面絶縁構造と、光学スプリッタと、光検知器と、光送信機とを備えている。光学スプリッタは、第1のポートと、略平面絶縁構造の第1の表面上に位置する第2のポートと、略平面絶縁構造の第2の表面上に位置する第3のポートとを有することができる。光学スプリッタは、第1のポートにおいて第1の光学信号を受信する。光学スプリッタは、第1のポートで受信した第1の光学信号を第2のポートに送り、第3のポートで受信した第2の光学信号を第1のポートに送る。光検知器は、略平面絶縁構造の第1の表面上に位置して第2のポートに連結する。光送信機は、略平面絶縁構造の第2の表面上に位置して第3のポートに連結する。第1の表面は、第2の表面の略反対側にある。
【0012】
本発明の機構、機能、及び利点は、本開示の種々の実施形態において単独で達成することができるか、又は他の実施形態において組み合わせることができる。これらの実施形態のさらなる詳細は、後述の説明及び添付図面に見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
有利な実施形態の新規機構と考えられる特徴は、特許請求の範囲に規定される。しかしながら、有利な実施形態、並びにそれらの好ましい使用モード、そのさらなる目的及び利点は、後述する本発明の有利な実施形態の詳細な説明を添付図面と併せて読むことにより最もよく理解されるであろう。
【0014】
【図1】図1は、有利な一実施形態による航空機の製造及び保守方法を示している。
【図2】図2は、有利な一実施形態が実施される航空機を示している。
【図3】図3は、有利な一実施形態による光学信号環境を示している。
【図4】図4は、有利な一実施形態が実施される光検知器を示している。
【図5】図5は、有利な一実施形態が実施されるトランシーバを示している。
【図6】図6は、有利な一実施形態が実施される光受信機を示している。
【図7】図7は、有利な一実施形態が実施される光送信機を示している。
【図8】図8は、有利な一実施形態が実施されるトランシーバを示している。
【図9】図9は、有利な一実施形態が実施されるトランシーバの上面図である。
【図10】図10は、有利な一実施形態が実施されるトランシーバの底面図である。
【図11】図11は、有利な一実施形態によるトランシーバを示している。
【図12】図12は、有利な一実施形態が実施されるトランシーバを示している。
【図13】図13は、有利な一実施形態が実施されるトランシーバの上面図である。
【図14】図14は、有利な一実施形態が実施されるトランシーバの底面図である。
【図15】図15は、製造中の、有利な一実施形態が実施される集積回路の部分断面図である。
【図16】図16は、製造中の、有利な一実施形態が実施される集積回路の部分断面図である。
【図17】図17は、製造中の、有利な一実施形態が実施される集積回路の部分断面図である。
【図18】図18は、製造中の、有利な一実施形態が実施される集積回路の部分断面図である。
【図19】図19は、製造中の、有利な一実施形態が実施される集積回路の部分断面図である。
【図20】図20は、製造中の、有利な一実施形態が実施される集積回路の部分断面図である。
【図21】図21は、製造中の、有利な一実施形態が実施される集積回路の部分断面図である。
【図22】図22は、有利な一実施形態による光学信号の処理プロセスのフロー図である。
【図23】図23は、有利な一実施形態による光学信号の処理プロセスのフロー図である。
【図24】図24は、有利な一実施形態による光検知器の形成プロセスのフロー図である。
【図25】図25は、有利な一実施形態による光検知器の形成プロセスのフロー図である。
【図26】図26は、有利な一実施形態による光検知器の形成プロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面を詳細に参照し、本発明の実施形態を、図1に示す航空機の製造及び保守方法100、及び図2に示す航空機200に関して説明する。まず図1を参照する。図1は、有利な一実施形態による航空機の製造及び保守方法を示している。製造前の段階では、航空機の製造及び保守方法100は、図2の航空機200の仕様及び設計102と、材料調達104とを含みうる。
【0016】
製造段階では、図2の航空機200のコンポーネント及びサブアセンブリの製造106と、システムインテグレーション108とが行われる。その後、図2の航空機200は認可及び納品110を経て運航112される。顧客により運航される間に、図2の航空機200は定期的な整備及び保守114(改造、再構成、改修、及びその他の整備又は保守も含みうる)を受ける。
【0017】
航空機の製造及び保守方法100の各プロセスは、システムインテグレーター、第三者、及び/又はオペレーターによって実施又は実行されうる。このような実施例では、オペレーターは顧客である。本明細書の目的のために、システムインテグレーターは、限定しないが、任意の数の航空機製造者、及び主要システムの下請業者を含むことができ、第三者は、限定しないが、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含むことができ、オペレーターは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などでありうる。
【0018】
図2は、有利な一実施形態が実施される航空機を示している。この実施例では、航空機200は、図1の航空機の製造及び保守方法100によって製造されたものであり、複数のシステム204及び内装206を有する機体202を含むことができる。システム204の例には、推進システム208、電気システム210、油圧システム212、及び環境システム214のうちの一又は複数と、光ネットワーク216とが含まれる。任意の数の他のシステムが含まれてもよい。航空宇宙産業の例を示したが、自動車産業のような他の産業に他の有利な実施形態を適用することができる。
【0019】
本明細書に具現化された装置は、図1に示す航空機の製造及び保守方法100の段階の少なくとも一つで採用することができる。本明細書でアイテムを列挙して「〜の少なくとも一つ」という表現を使用する場合、列挙されたアイテムの一又は複数からなる様々な組み合わせが使用可能であり、且つ列挙されたアイテムのいずれかが一つだけあればよいことを意味する。例えば、「アイテムA、アイテムB、及びアイテムCの少なくとも一つ」には、例えば、限定しないが、「アイテムA」、又は「アイテムAとアイテムB」が含まれる。この例には、「アイテムAとアイテムBとアイテムC」、又は「アイテムBとアイテムC」も含まれる。
【0020】
一実施例において、図1のコンポーネント及びサブアセンブリの製造106において製造されるコンポーネント又はサブアセンブリは、航空機200が図1の運航112段階にある間に製造されるコンポーネント又はサブアセンブリと同様の方法で作製又は製造することができる。また別の実施例として、製造段階(例えば、図1のコンポーネント及びサブアセンブリの製造106、並びにシステムインテグレーション108)において、任意の数の装置の実施形態、方法の実施形態、又はこれらの組み合わせを採用することができる。
【0021】
アイテムに言及して「任意の数の」という場合、一又は複数のアイテムを意味する。例えば、任意の数の装置の実施形態とは、一又は複数の装置の実施形態である。任意の数の装置の実施形態、方法の実施形態、又はこれらの組み合わせは、航空機200が図1の運行112段階、及び/又は整備及び保守114段階にある間に利用することができる。任意の数の種々の有利な実施形態を使用することにより、航空機200の組立てを実質的に効率化するか、又は航空機200のコストを削減することができる。
【0022】
第1のコンポーネントは、固定、結合、締め付け、及び/又はその他何らかの適切な方式での接続により、第2のコンポーネントに関連付けられる。第1のコンポーネントは、第3のコンポーネントを使用することにより第2のコンポーネントに接続されてもよい。第1のコンポーネントは、第2のコンポーネントの一部及び/又は延長部として形成されることにより、第2のコンポーネントに関連付けられてもよい。
【0023】
種々の有利な実施形態は、任意の数の様々な検討事項を認識し、考慮している。例えば、種々の有利な実施形態は、現在利用可能な多数の長距離ネットワークが情報を伝達するためにガラス光学繊維を使用していることを考慮している。しかしながら、これらの種々の有利な実施形態は、プラスチック光ファイバが、ガラス繊維と比較して耐久性に優れていることを認識している。一つの解決法は、ガラス光学繊維をプラスチック光ファイバで置き換えることである。しかしながら、プラスチック光ファイバの場合、信号の伝播距離が延びるにつれて信号損失が増大する。種々の有利な実施形態では、このような信号損失により、プラスチック光ファイバにより情報を伝達する間にエラーが生じうることを認識している。
【0024】
さらに、種々の有利な実施形態は、ガラス光学繊維を使用するように構成されたネットワークに使用されるコンポーネントが、プラスチック光ファイバに使用するためには所望のレベルの感度を有さない場合があることを認識している。具体的には、プラスチック光ファイバをネットワークに使用するためには、ネットワーク内のコンポーネントが、ガラス光学繊維を使用する場合より高い感度を有することが必要である。一つの解決法は、現在プラスチック光ファイバに使用するように構成されたコンポーネントを使用することである。しかしながら、種々の有利な実施形態は、約30メートル以上の距離に亘ってエラーを生じさせずに情報を送信するためには、このようなコンポーネントが所望のレベルの感度を呈さない場合があることを認識し、考慮している。
【0025】
このようにして、種々の有利な実施形態により、プラスチック光ファイバを用いたネットワーク用のトランシーバのための方法と装置が提供される。有利な一実施形態では、装置は、光送信機、光ファイバから光学信号光検知器を受け取る光検知器、第1のポートと、光ファイバによって光検知器に連結された第2のポートと、光送信機に連結された第3のポートとを有する光学スプリッタ、及び光検知器の出力に接続された二段増幅器システムを備えている。光検知器の入力表面は、光ファイバの芯の直径に略等しい直径を有している。このような光検知器の入力表面の直径により、静電容量と符号歪とが低減される。光学スプリッタは、第1のポートにおいて第1の光学信号を受信する。光学スプリッタは、第1の光学信号を第2のポートへ送り、第3のポートにおいて受信した第2の光学信号を第1のポートへ送る。
【実施例】
【0026】
次に図3を参照する。図3は、有利な一実施形態による光学信号環境を示している。この実施例では、光学信号環境300は、ネットワーク(例えば、図2の光ネットワーク216)で実施される。さらに、光学信号環境300はプラットフォーム302において実施される。この実施例では、プラットフォーム302は、図2の航空機200の形態をとる。光学信号環境300は、情報伝達に使用される任意の数のコンポーネントから構成されている。この実施例では、光学信号環境300はトランシーバ304を含む。トランシーバ304は、光受信機306と光送信機308とを含んでいる。図示のように、光受信機306は光送信機308に連結されている。
【0027】
本明細書で使用される第1のコンポーネントは、固定、結合、締め付け、及び/又はその他何らかの適切な方式での接続により第2のコンポーネントに連結される。第1のコンポーネントは、第3のコンポーネントを使用することにより第2のコンポーネントに連結してもよい。第1のコンポーネントは、第2のコンポーネントの一部及び/又は延長部として形成されることにより第2のコンポーネントに連結されてもよい。また、本明細書で使用される光学コンポーネントは、他のコンポーネントに連結されてもよい。光学コンポーネントが他のコンポーネントに連結されるとき、これらのコンポーネント間に小さなギャップがあってもよい。
このような実施例では、光受信機306は、光検知器310と二段増幅器システム311とを含む。光検知器310は、ショットキーバリアダイオード313、PINダイオード315、又はその他何らかの適切な種類の光検知器の形態をとることができる。例えば、PINダイオード315は、n型層の上の真性層の上にp型層を有するダイオードとすることができる。
【0028】
光検知器310は、この実施例では、光ファイバ318を伝播する光学信号316を受信する。このような実施例では、光学信号316は、光検知器310によって直接に又は間接に受信される。本明細書で使用する「直接に受信」とは、追加のコンポーネントによって送信又は受信されないことを意味し、「間接に受信」とは、少なくとも一つの追加のコンポーネントによって送信又は受信されることを意味する。
【0029】
このような実施例では、光ファイバ318は、プラスチック光ファイバ319の形態をとることができる。他の有利な実施形態では、光ファイバ318は、ガラス光学繊維及び/又はその他何らかの適切な種類の光ファイバの形態をとることができる。この実施例では、光ファイバ318は、第1の光ファイバ320と第2の光ファイバ322とを含んでいる。
光検知器310は、光検知器310の入力表面326の第1の光ファイバ320を伝播する第1の光学信号324を受信する。この実施例では、入力表面326は直径328を有している。直径328は、第1の光ファイバ320の芯332の直径330と略同じになるように選択される。芯332は第1の光ファイバ320の一部であり、これを伝わって第1の光学信号324が伝播する。
【0030】
第1の光学信号324は、第1の光ファイバ320の芯332を伝わって伝播する光子として、光検知器310の入力表面326で受信される。これらの光子は、光検知器310の入力表面326に入り、光検知器310内で光電子を生じさせる。次いで、このような光電子は光検知器310の出力334において電流信号333を生成する。
【0031】
入力表面326の直径328と芯332の直径330を略同じにすることにより、光検知器310における第1の光学信号324の信号損失を低減することができる。例えば、第1の光ファイバ320の芯332より小さな入力表面を有する光検知器は、第1の光学信号324中を伝播する光子のすべてを受信できない。このような小さな入力表面は、光検知器によって生じた電流信号333の歪も引き起こす。一方、第1の光ファイバ320の芯332の直径より大きな直径を有する入力表面を持つ光検知器を使用することにより、光検知器の静電容量が増大する。静電容量の増大は、光検知器が生じさせた信号の時間遅延及び歪を引き起こし、光検知器及び光受信機の感度を低下させる。
【0032】
入力表面326の直径328と芯332の直径330を略同じにすることにより、電流信号333の信号歪と光検知器310の静電容量を低減することができる。その結果、光受信機306の感度のレベルが増大しうる。
【0033】
この実施例に示すように、電流信号333は出力334から出力されて、光受信機306内の二段増幅器システム311によって受信される。このような実施例では、二段増幅器システム311は、受信した電流信号333を増幅することによりトランシーバ304の感度レベルを上昇させる。二段増幅器システム311は、第1の増幅器336、第2の増幅器338、及び/又はその他の適切なコンポーネントを含むことができる。第1の増幅器336は、光検知器310の出力334に接続された入力340を有している。電流信号333は、第1の増幅器336の入力340において受信される。第1の増幅器336の出力342は、第2の増幅器338の入力344に接続されている。本明細書で使用される第1のコンポーネントは、第3のコンポーネントを用いることにより第2のコンポーネントに接続されてよい。第1のコンポーネントは、第2のコンポーネントの一部及び/又は延長部として形成されることにより、第2のコンポーネントに接続されてもよい。さらに、コンポーネントは、結合、ハンダ付け、配線、及び/又はその他のいずれかの適切な電気接続を用いて電気的に接続されてもよい。
【0034】
この実施例では、第1の増幅器336は、電流電圧変換器346の形態をとる。電流電圧変換器346は、相互インピーダンス増幅器とも呼ばれる。電流電圧変換器346は、フィードバック抵抗に等しい利得を有している。電流電圧変換器346の出力342は、第2の増幅器338の入力344に接続されている。
【0035】
図示されるこの実施例では、第2の増幅器338は制限増幅器348の形態をとる。制限増幅器348は、出力342から入力344において受信される電圧信号のパワーの変動を低減及び/又は制限する。制限増幅器348は、制限増幅器348の出力349において、入力電圧信号の範囲に亘り略一定の出力信号を供給する。このような実施例では、電流電圧変換器346と制限増幅器348とは、光検知器310の利得及び雑音の要件に適合するように選択される。
【0036】
このような実施例では、光送信機308は、発光ダイオード350と駆動増幅器352とを含んでいる。駆動増幅器352は、電流354を送って発光ダイオード350にバイアスをかける。発光ダイオード350は、第2の光学信号356を形成する光波を発する。第2の光学信号356は、光送信機308から送信されて、光ファイバ318中の第2の光ファイバ322を伝わる。図示されたこの実施例では、発光ダイオード350は、緑色、赤色、又は青色の発光ダイオードか、或いは光学信号を送信するのに適したその他何らかの種類の光源とすることができる。
【0037】
このような実施例に示すように、トランシーバ304は光学スプリッタ358も含むことができる。光学スプリッタ358は、第1のポート360、第2のポート362、及び第3のポート364を有する。このような実施例では、光学スプリッタ358は双方向性である。すなわち、光学スプリッタ358は、光学信号の送信及び受信の両方を行うことができる。例えば、光学スプリッタ358の第1のポート360は双方向性である。すなわち、光学信号は、光学スプリッタ358の第1のポート360から送信され、且つ同ポートによって受信される。
【0038】
このような実施例では、第1のポート360は、第1の光学ファイバ320を伝播する第1の光学信号324を受信する。第1のポート360は、また、第1の光学信号324を第2のポート362に送信する。第2のポート362は、第1の光ファイバ320中を伝播する第1の光学信号324を、光検知器310の入力表面326に送信する。第3のポート364は、光学スプリッタ308から第2の光学信号356を受信して、第2の光学信号356を第1のポート360に送信する。
【0039】
図示されるこの実施例では、光学スプリッタ358はフィルタ361を含んでいる。フィルタ361は、第1の光ファイバ320中を伝播する第1の光学信号324を受信することができる。フィルタ361は、第1の波長範囲363を有する第1の光学信号324を、光学スプリッタ358の第1のポート360及び/又は第2のポート362に通過させる。さらに、フィルタ361は、第3のポート364から第2の光学信号356を受信することができる。フィルタ361は、第2の波長範囲365を有する第2の光学信号356を、第1のポート360及び/又は第2のポート362へと反射する。他の有利な実施形態では、フィルタ361は、第1の波長範囲363を有する第1の光学信号324を反射し、第2の波長範囲365を通過させることができる。
【0040】
これらの実施例に示すように、トランシーバ304は、プリント基板366も含む。プリント基板366は、任意の数の導電性のライン368、略平面絶縁構造370、及び/又はその他の適切なコンポーネントから構成される。略平面絶縁構造370は、電気信号又は電流に対して実質的に非導電性の材料から作製された構造である。略平面絶縁構造370は、任意の数の表面375を有している。
【0041】
任意の数の表面375は、第1の表面374と第2の表面376とを含んでいる。第1の表面374と第2の表面376とは、図示したこの実施例では、互いの略反対に位置している。このような実施例では、光検知器310は、略平面絶縁構造370の第1の表面374上に位置している。この実施例では、光検知器310は、略平面絶縁構造370に直接接続している。さらに、光送信機308は、略平面絶縁構造370の第2の表面376上に位置してもよい。光送信機308は、略平面絶縁構造370に直接に接続されてもよい。本明細書で使用する場合、「直接に接続する」とは、他のコンポーネントを用いずに取り付けられている、固定されている、結合されている、及び/又は接続されていることを意味し、「間接に接続する」とは、少なくとも一つの他のコンポーネントにより取り付けられている、固定されている、結合されている、及び/又は接続されていることを意味する。
【0042】
幾つかの有利な実施形態では、光検知器310は第1のハウジング378内に配置される。第1のハウジング378は、直接に、又は第1の構造381により間接に、略平面絶縁構造370の第1の表面374に接続される。さらに、これらの有利な実施形態では、光送信機308は第2のハウジング380内に配置される。第2のハウジング380は、直接に、又は第2の構造382により間接に、略平面絶縁構造370の第2の表面376に接続される。第2の構造382は、このような実施例では、ヒートシンク383の形態をとることができる。第1のハウジング378及び第2のハウジング380はハーメチックシール容器とすることができる。例えば、限定しないが、第1のハウジング378及び第2のハウジング380は、ガラス窓又は半球形レンズ付きキャップを有するハーメチックシールTO−18又はTO46缶とすることができる。これらのコンポーネントは、Independent Business and Scientific Group Company Limitedから市販されている。
【0043】
このような有利な実施形態では、第1のハウジング378は、二段増幅器システム311の第1の増幅器336を収容することもできる。二段増幅器システム311の第2の増幅器338は、略平面絶縁構造370の表面384上において第1のハウジング378の外側に位置してもよい。このような実施例では、表面384は第1の表面374である。他の実施例では、表面384は第2の表面376であるか、任意の数の表面375のうちの、その他何らかの適切な表面である。また別の有利な実施形態では、第1の増幅器336及び第2の増幅器338の両方が、略平面絶縁構造370の表面384上において第1のハウジング378の外側に位置してもよい。また別の有利な実施形態では、第1の増幅器336と第2の増幅器338とは、任意の数の表面375のうちの異なる表面上に位置してもよい。
【0044】
図3に示す光学信号環境300は、種々の有利な実施形態を実施する方式を物理的に又はアーキテクチャ的に限定するものではない。図示されたコンポーネントに加えて、及び/又は同コンポーネントに代えて、他のコンポーネントを使用することができる。幾つかの有利な実施形態においては、幾つかのコンポーネントは不要でありうる。また、ブロックは、幾つかの機能的コンポーネントを説明するために提示されている。これらのブロックの一又は複数は、種々の有利な実施形態において実施されるとき、異なるブロックに統合及び/又は分割することができる。
【0045】
例えば、他の有利な実施形態では、トランシーバ304は、光受信機306及び/又は光送信機308に加えて、追加の光受信機及び/又は光送信機を含むことができる。さらに、いくつかの有利な実施形態では、光学信号環境300は、トランシーバ304に加えて追加のトランシーバ、又は任意の数の追加の光受信機、光送信機、光学スプリッタ、及び/又はその他の適切なコンポーネントを含むことができる。
【0046】
また別の有利な実施形態では、光学信号環境300は、第1の光ファイバ320及び第2の光ファイバ322に加えて、光ファイバ318上を伝播する光学信号316を有する。幾つかの実施例では、光学スプリッタ358はフィルタ361を含まない。また別の有利な実施形態では、第1のポート360及び/又は第3のポート364は、光ファイバ318以外の媒体を伝わって伝播する光学信号316を受信する。
【0047】
他の有利な実施形態では、プラットフォーム302は他の形態をとることができる。図示の実施例では、プラットフォーム302は、可動プラットフォーム、固定プラットフォーム、陸上構造、水上構造、宇宙構造、航空機、潜水艦、バス、人員運搬車、戦車、列車、自動車、宇宙船、宇宙ステーション、衛星、橋、ダム、水上艦、及び/又はその他何らかの適切なプラットフォームとすることができる。光学信号環境300は、任意の数のこのようなプラットフォームにおいて実施することができる。
【0048】
ここで図4を参照する。図4は、有利な一実施形態が実施される光検知器を示している。この実施例では、光検知器400は、図3の光検知器310の一実装態様の一実施例である。
【0049】
光検知器400は、この実施例では、ショットキーバリアダイオード402の形態をとる。ショットキーバリアダイオード402は、半導体材料層及び金属材料層によって形成される金属半導体デバイスである。これらの層には、基板404、真性領域406、第1の金属層408、第2の金属層410、及び第3の金属層412が含まれる。
【0050】
この実施例では、基板404は半導体材料の層であり、その上にはショットキーバリアダイオード402が形成される。すなわち、基板404はショットキーバリアダイオード402の基層であり、ショットキーバリアダイオードの上に他の層が追加される。基板404のために選択される半導体材料には、例えば、限定しないが、シリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ヒ化ガリウムインジウム、リン化インジウム、及び/又はその他いずれかの適切な半導体材料が含まれる。
【0051】
図示のように、基板404は第1の種類の導電性414を有している。第1の種類の導電性414は、基板404へのドーパントの導入によって決定される。このように、基板404はドープされる。このような実施例では、ドーパントは、ドーパントが添加される半導体材料と同じ原子構造を有さない任意の化学要素である。ドーパントには、例えば、限定されないが、リン、ホウ素、及び/又はその他の適切な物質が含まれる。
【0052】
基板404にドーパントを導入することにより、基板404に電子又は孔が添加される。これらの電子及び/又は孔は、基板404の導電性を高める。ドーパントにより基板404に電子が添加されるとき、第1の種類の導電性414はn型415である。ドーパントにより基板404に孔が追加されるとき、第1の種類の導電性414はp型417である。すなわち、基板404に電子を添加するとき、ショットキーバリアダイオード402はn型半導体デバイスである。基板404に孔が追加されるとき、ショットキーバリアダイオード402はp型半導体デバイスである。このように、基板404は外因性半導体の形態をとる。外因性半導体は、実質的に異なる数の電子及び孔を有する。
【0053】
このような実施例では、真性領域406は、基板404の上に位置する半導体材料の層である。真性領域406は表面416を有する。このような実施例では、真性領域406は、内部にドーパントを殆ど又は全く有さない。すなわち、真性領域406において、電子の数と孔の数は略等しい。特定の実施例として、真性領域406は、ドーパントを実質的に全く有さないシリコン418から構成される。例えば、真性領域406内のシリコン418のドーパント濃度420は、1立方センチメートル当たり約1×1015個のドーパント原子に略等しいか、又はそれよりも低い。
【0054】
真性領域406は基板404上に形成される。真性領域406は、任意の数の異なる方法で基板404上に形成することができる。例えば、真性領域406は、いずれかの適切なプロセスを用いて基板404上に成長させる、堆積させる、又は形成することができる。さらに、真性領域406は厚み422を有する。一実施例では、真性領域406の厚み422は約1ミクロン以上である。
【0055】
第1の金属層408は、真性領域406の表面416の一部424の上に形成される。第1の金属層408は、任意の数の異なる方法で形成することができる。例えば、第1の金属層408は、蒸着技術、写真平版マスク、及び/又はその他の適切な技術を用いて真性領域406の上に堆積させることができる。
【0056】
真性領域406と第1の金属層408との接合部は、表面416から真性領域406の中に延びる空乏領域430を形成する。空乏領域430は、ほぼすべての自由電子が除去された領域である。
【0057】
第1の金属層408は厚み432を有している。厚み432は、複数の光子434が第1の金属層408を通過することができるように選択される。一実施例では、第1の金属層408の厚み432は、約50オングストローム〜100オングストロームの値を有するように選択される。
【0058】
このように、第1の金属層408の厚み432は、複数の光子434が真性領域406に進入可能な大きさである。光検知器400は、半導体検知器上の金属である。光検知器400内の空乏領域430は、真性領域406の表面416から真性領域406内へ延びている。複数の光子434は第1の金属層408を通過して、真性領域406中の空乏領域430内へ直接進入する。このように、真性領域406の空乏領域408に進入する光子の割合は、半導体検知器上の半導体(例えば、PINダイオード)のような第1の金属層408を持たない検知器と比べて大きい。さらに、空乏領域430に進入する複数の光子434は、真性領域406内で基板404に向かって移動する光電子を生成する。
【0059】
第1の金属層408は、真性領域406との整流性接触436を形成する。整流性接触は、逆バイアス方向に流れる電流よりも、順バイアス方向に流れる電流の方が大きくなる接触である。この種の電流の流れは、ポテンシャル障壁の物理的現象であり、ショットキーバリアとも呼ばれる。この種の電流の流れは、第1の金属層408と真性領域406との境界面に形成される。
【0060】
このような実施例では、第1の金属層408は、金426、酸化インジウムスズ428、及び/又はその他の適切な金属から構成される。金426及び酸化インジウムスズ428のような金属の化学特性により、厚み432を有する第1の金属層408の堆積が可能になる。
【0061】
このような実施例では、第1の金属層408は、第1の金属層408の表面435の上に材料433からなる層431を有している。層431は、光ファイバを伝播する光学信号を受信することができる。層431は、図3の光検知器310の入力表面326の一実装態様の一実施例である。具体的には、複数の光子434は層431にぶつかる。層431の材料433は、層431で受け取られる複数の光子434の反射を低減させるように選択される。例えば、材料433の層431は反射防止コーティング446である。このような実施例では、反射防止コーティング446は、窒化シリコン、酸化シリコン、及びその他いずれかの適切な反射防止材料から選択された一つの材料からなる。
【0062】
有利な一実施形態では、表面416の部分424の上に、第1の金属層408と接触する突出部分440を形成することができる。突出部分440は、真性領域406の表面416をエッチングすることにより形成することができる。表面416をエッチングして突出部分を形成することにより、電流444が減少する。電流444は、ショットキーバリアダイオード402のショット雑音源である。
【0063】
この実施例では、光検知器400はエリア438を含んでいる。エリア438は、表面416から真性領域406の中へ延びている。エリア438は、この実施例では、表面416の、第1の金属層408と接触する部分424の全部又は一部を取り囲んでいる。エリア438は真性領域406の表面416を横切る暗電流444の流れを減少させる。例えば、電流444は、光検知器400のショット雑音源である暗電流である。
【0064】
エリア438は、真性領域406の表面416を横切る電子の流れを減少させる。複数の光子434が真性領域406に進入するとき、エリア438は、エリア438が存在しない場合と比較して、大きな割合の電子を基板404の方へ移動させる。移動する電子の数のこのような増加は、真性領域406の表面416を横切る電子の流れが減少したことに起因している。
【0065】
この実施例では、エリア438は第2の種類の導電性442を有する。第2の種類の導電性442は、基板404の第1の種類の導電性414とは反対の種類の導電性である。このような実施例では、第2の種類の導電性442はp型444である。他の実施例では、第2の種類の導電性442はn型445とすることができる。
【0066】
エリア438の第2の種類の導電性442は、任意の数の異なる方法で真性領域406内に形成することができる。例えば、第2の種類の導電性442は、真性領域406中にドーパントを導入することにより形成される。幾つかの有利な実施形態では、亜鉛が真性領域406中に拡散される。他の有利な実施形態では、イオン注入法が使用される。
【0067】
このような実施例では、ショットキーバリアダイオード402は第2の金属層410も含んでいる。第2の金属層410は、基板404の表面450と接触するように形成されてオーム接触部を形成する。第2の金属層410は、任意の数の異なる方法で形成することができる。例えば、第2の金属層410は、蒸着技術、写真平版マスク、及び/又はその他の適切な種類の技術を用いて基板404の表面450上に堆積させることができる。この実施例では、表面450は真性領域406の表面416の略反対側に位置している。
【0068】
加えて、第3の金属層412が、第1の金属層408の表面435の部分454と接触するように形成される。第3の金属層412も、蒸着技術、スパッタリング法、写真平版マスク、及び/又はその他の適切な種類の技術を用いて第1の金属層408の表面435の部分454の上に堆積させることができる。
【0069】
図4に示される光検知器400は、種々の有利な実施形態を実施できる方法を物理的又はアーキテクチャ的に限定するものではない。図示されたコンポーネントに加えて、及び/又は同コンポーネントに代えて、他のコンポーネントを使用することができる。幾つかのコンポーネントは、幾つかの有利な実施形態では不要である。また、何らかの機能的コンポーネントを説明するためにブロックが示されている。このようなブロックの一又は複数は、他の有利な実施形態で実施されるときは、異なるブロックに統合及び/又は分割することができる。
【0070】
例えば、幾つかの有利な実施形態では、真性領域406は、シリコン以外の半導体材料から構成される。半導体材料は、例えば、限定しないが、ゲルマニウムとすることができる。他の有利な実施形態では、第1の金属層408は、金426及び/又は酸化インジウムスズ428に加えて、又はそれらに代えて、例えば、限定しないが、銀、プラチナ、銅、及び/又はニッケルといった材料から構成することができる。
【0071】
ここで図5を参照する。図5は、有利な一実施形態が実施されるトランシーバを示している。この実施例では、トランシーバ500は、図3のトランシーバ304の一実装態様の一実施例である。図示のように、トランシーバ500は、光学スプリッタ502、発光ダイオード504、光検知器506、相互インピーダンス増幅器508、制限増幅器509、及び駆動増幅器511を含んでいる。
【0072】
この実施例では、光学スプリッタ502は、図3の光学スプリッタ358の一実装態様の一実施例である。図示のように、光学スプリッタ502は、第1のポート510と、第2のポート512と、第3のポート514とを有するプラスチック光ファイバスプリッタである。光学スプリッタ502は、この実施例では、プラスチック光ファイバを伝播する光学信号を送信及び/又は受信する。
【0073】
例えば、光学スプリッタ502は、第3のポート514で信号516を受信し、第1のポート510から信号516を送信する。信号516は、発光ダイオード504により第3のポート514に送信される。このような実施例では、発光ダイオード504は、赤色、青色、又は緑色の発光ダイオードとすることができる。光学スプリッタは、第1のポート510で信号518を受信し、第2のポート512から光検知器506へ信号518を送信する。他の有利な実施形態では、光学信号は、ガラス光学繊維のような、プラスチック光ファイバ以外の媒体を用いて送信及び/又は受信される。
【0074】
図示されるこの実施例では、光検知器506は、図3の光検知器310及び/又は図4の光検知器400の一実装態様の一実施例である。光検知器506は、例えば、ショットキーバリアダイオード、PINダイオード、又はその他何らかの適切な種類の光検知器の形態をとることができる。
【0075】
図示のように、光検知器506は、相互インピーダンス増幅器508に接続される。このような実施例では、相互インピーダンス増幅器508は、Maxim(登録商標) Integrated Products, Inc.社のMAX3657相互インピーダンス増幅器を用いて実施される。さらに、相互インピーダンス増幅器508は、制限増幅器509に接続されている。図示されたこの実施例では、制限増幅器509は、Maxim(登録商標) Integrated Products, Inc.社のMAX3969制限増幅器を用いて実施される。
【0076】
さらに、発光ダイオード504は、駆動増幅器511に接続されている。このような実施例では、駆動増幅器511は、Maxim(登録商標) Integrated Products, Inc.社のMaxim(登録商標)MAX3967を用いて実施される。
【0077】
ここで図6を参照する。図6は、有利な一実施形態が実施される光受信機を示している。このような実施例では、光受信機600は、図3の光受信機306の一実装態様の一実施例である。図示のように、光検知器602は、二段増幅器システム604に接続されている。光検知器602は、図3の光検知器310及び/又は図4の光検知器400の一実装態様の一実施例である。二段増幅器は、図3の二段増幅器システム311の一実装態様の一実施例である。
【0078】
光検知器602は光学信号606を受信する。プラスチック光ファイバを有するネットワークでは、光学信号606は可変スペクトルの波長を有する。例えば、光学信号606は、約650ナノメートルの波長を有する。この波長は、可視スペクトルの赤色波長に相当する。幾つかの実施例では、光学信号606は約500ナノメートルの波長を有し、この波長は緑色波長である。他の実施例では、光学信号606は約450ナノメートルの波長を有し、この波長は青色波長である。
【0079】
約650ナノメートルの波長を有する信号の場合、光検知器602は、Hamamatsu(登録商標) Corporation社のS5971シリコンPIN検知器を用いて実施される。別の構成として、約500ナノメートルの波長を有する信号の場合、光検知器602は、Hamamatsu(登録商標) Corporation社のS5973シリコンPIN検知器を用いて実施される。
【0080】
この実施例では、二段増幅器システム604は、制限増幅器610に接続された相互インピーダンス増幅器608を含んでいる。交流電流連結コンデンサ612が、相互インピーダンス増幅器608を制限増幅器610に接続するために使用されている。交流電流連結コンデンサ612は、約0.01マイクロファラッドの静電容量を有するように選択することができる。
【0081】
図示のように、可変抵抗器614が相互インピーダンス増幅器608に接続される。可変抵抗器614により、二段増幅器システム604を所望の信号検知(SD)感度にチューニングすることができる。プラスチック光ファイバネットワークの場合、光検知器600の所望の信号検知感度レベルは、約−32デシベルミリワットに略等しいか、又はそれ未満の値を有する感度とすることができる。
【0082】
ここで図7を参照する。図7は、有利な一実施形態が実施される光学スプリッタを示している。この実施例では、光学スプリッタ700は、図3の光送信機314の一実装態様の一実施例である。図示のように、光学スプリッタ700は、駆動増幅器702と発光ダイオード704とを含む。
【0083】
この実施例では、駆動増幅器702は、発光ダイオード704を駆動するための変調電流とバイアス電流とを送信する。送信される変調電流とバイアス電流の量は、発光ダイオード704が少なくとも約1ミリワットの平均光強度を生成できるように選択される。生成される光強度は、光ファイバ(例えば、図3の第2の光ファイバ322)に連結される。発光ダイオードからの光学信号は光パルスであるので、平均強度は、一定の時間に亘って平均されたこれらの出力光パルスの強度である。
【0084】
図示されたこのような実施例では、発光ダイオード704が赤色発光ダイオードであるとき、発せられる光は約650ナノメートルの波長を有している。別の構成では、発光ダイオード704が緑色発光ダイオードであるとき、発せられる光は約500ナノメートルの波長を有している。さらに、発光ダイオード704が青色発光ダイオードであるとき、発せられる光は約450ナノメートルの波長を有している。このような実施例では、発光ダイオード704はHamamatsu(登録商標) Corporation社のLI0762又はL8628発光ダイオードであるか、或いはZarlink(登録商標) Semiconductor, Incorporated社のZ16003発光ダイオードである。
【0085】
ここで図8を参照する。図8は、有利な一実施形態が実施されるトランシーバを示している。この実施例では、トランシーバ800は、図3の光学信号環境300内のトランシーバ304の一実装態様の一実施例である。図は、トランシーバ800の側面図である。トランシーバ800は、プリント基板801、光検知器802、発光ダイオード804、相互インピーダンス増幅器806、制限増幅器808、駆動増幅器810、及びプラスチック光ファイバスプリッタ812を含んでいる。
【0086】
この実施例では、プリント基板810は、図3の略平面絶縁構造370の一実装態様の一実施例である。プリント基板801は、第1の表面814及び第2の表面816を有している。図示のように、光検知器802はハウジング818の中に位置している。ハウジング818は、プリント基板801の第1の表面814上に位置している。さらに、ハウジング818は、例えば、熱伝導性エポキシを用いて第1の表面814に接続される。このように、光検知器802は、プリント基板801の第1の表面814に接続される。ハウジング818は、この実施例では、ガラス窓キャップ又はレンズ付きキャップを有するハーメチックシールTO18缶の形態をとることができる。
【0087】
図示のように、相互インピーダンス増幅器806及び制限増幅器808も、プリント基板801の第1の表面814に接続される。このような実施例では、相互インピーダンス増幅器806及び制限増幅器808は、ハウジング818の外側に位置している。相互インピーダンス増幅器806、制限増幅器808、及び光検知器802は、光受信機819を含んでいる。
【0088】
発光ダイオード804は、駆動増幅器810に接続されて送信機825を形成している。図示のように、発光ダイオード804及び駆動増幅器810の両方は、プリント基板801の第2の表面816上に位置している。発光ダイオード804は、ハウジング820の中に位置している。ハウジング820及び駆動増幅器810は、プリント基板801の第2の表面816に接続している。ハウジング820は、熱伝導性エポキシを用いて第2の表面816に接続することができる。ハウジング820は、この実施例では、ガラス窓キャップ又はレンズ付きキャップを有するハーメチックシールTO18缶の形態をとることができる。
【0089】
さらに、図示されたこの実施例では、ハウジング820は構造821を用いてプリント基板801に接続されている。構造821は、この実施例では金属ホルダの形態をとることができる。構造821によるハウジング820とプリント基板801との接続は、ヒートシンクを形成する。このヒートシンクにより、ハウジング820内の発光ダイオード804により生成される熱が低減される。すなわち、このヒートシンクは、発光ダイオード804により生じた熱を、発光ダイオード804からプリント基板801へと伝える。このように発光ダイオード804からから熱を逃がすことで、発光ダイオード804の過熱が避けられる。
【0090】
この実施例では、プラスチック光ファイバスプリッタ812は第1のアーム826と第2のアーム828とを有する。第1のアーム826は、第1の表面814上のハウジング818に接続される。第2のアーム828は、第2の表面816上のハウジング820に接続される。第1のアーム826及び第2のアーム828のこのような構成により、プリント基板801上の表面空間が節約される。これらの実施例におけるこのような表面空間の節約は、プリント基板の同一表面上に受信機と送信機とを有するトランシーバと比較して、約50%になりうる。このような構成により、プラスチック光ファイバスプリッタ812の第1のアーム826及び第2のアーム828の屈曲も減少する。さらに、このような構成により、プラスチック光ファイバスプリッタ812の信頼性及び光結合効率が向上する。例えば、この構成により、プラスチック光ファイバスプリッタ812のアームの屈曲が減少する。
【0091】
例えば、トランシーバ800は、表面空間が節約できるような寸法に形成することができる。トランシーバ800のこのような寸法は、例えば、限定しないが、幅約0.3インチ、長さ約1.9インチ、及び高さ約0.5インチである。
【0092】
プラスチック光ファイバスプリッタ812の第1のアーム826は、トランシーバ800の入力を光検知器802に連結する。このような入力は、プラスチック光ファイバ830の出力である。例えば、プラスチック光ファイバスプリッタ812は、プラスチック光ファイバ830を伝播する光学信号を受信する。
【0093】
プラスチック光ファイバスプリッタ812の第2のアーム828は、送信機825をトランシーバ800の出力に連結する。さらに、第2のアーム828は、発光ダイオード804により生成される信号電力をトランシーバ800の出力に連結する。このような実施例では、第1のアーム826及び第2のアーム828は共に約1ミリメートルの直径を有する。このような直径は、光検知器802の入力表面の直径と略同じである。
【0094】
図9は、有利な一実施形態によるトランシーバの上面図である。この実施例では、トランシーバ800の第1の表面814が見えている。
【0095】
図10は、有利な一実施形態によるトランシーバの底面図である。この実施例では、トランシーバ800の第2の表面816が見えている。
【0096】
ここで図11を参照する。図11は、有利な一実施形態によるトランシーバを示している。この実施例では、トランシーバ800は、ハウジング818内に位置する光検知器802及び相互インピーダンス増幅器806の両方を有している。
【0097】
このような構成により、光検知器802と相互インピーダンス増幅器806との接続距離が短縮する。このような距離の短縮により、光受信機819の感度が向上する。さらに、光検知器802と相互インピーダンス増幅器806との接続距離の短縮により、接続距離に沿って生じうる干渉が低減する。
【0098】
さらに、光検知器802と相互インピーダンス増幅器806が共にハウジング818内に位置していることにより、トランシーバ800の表面空間が節約される。例えば、図11のトランシーバ800の構造の寸法は、図8、9、及び10のトランシーバ800の構造より小さい。図11では、トランシーバ800の寸法は、幅約0.3インチ、長さ約1.7インチ、及び高さ約0.5インチである。
【0099】
ここで図12を参照する。図12は、有利な一実施形態が実施されるトランシーバを示している。この実施例では、トランシーバ1200は、図3の光学信号環境内のトランシーバ304の一実装態様の一実施例である。図は、トランシーバ1200の側面図である。トランシーバ1200は、プリント基板1201と、光検知器1202と、発光ダイオード1204と、相互インピーダンス増幅器1206と、制限増幅器1208と、駆動増幅器1210と、フィルタ1212とを含んでいる。
【0100】
この実施例では、プリント基板1201は、図3の略平面絶縁構造370の一実装態様の一実施例である。プリント基板1201は、第1の表面1214と第2の表面1216とを有している。図示のように、光検知器1202はハウジング1218内に位置している。ハウジング1218は、プリント基板1201の第1の表面1214上に位置している。さらに、ハウジング1218は、例えば熱伝導性エポキシを用いて第1の表面1214に接続することができる。このようにして、光検知器1202はプリント基板1201の第1の表面1214に接続される。
【0101】
図示のように、相互インピーダンス増幅器1206及び制限増幅器1208は、光検知器1202に接続される。この実施例では、相互インピーダンス増幅器1206及び制限増幅器1208は、プリント基板1201の第2の表面1216に接続されている。
【0102】
発光ダイオード1204は駆動増幅器1210に接続される。図示のように、発光ダイオード804及び駆動増幅器810は、共にプリント基板801の第1の表面1214上に位置している。発光ダイオード1204もハウジング1218内に位置している。
【0103】
この有利な実施形態では、スプリッタ(例えば、図8のプラスチック光ファイバスプリッタ812)の代わりにフィルタ1212が使用されている。フィルタ1212は、図3のフィルタ361の一実装態様の一実施例である。フィルタ1212は、一の波長を透過し、別の波長を反射する。例えば、フィルタ1212は、緑色波長を透過し、赤色波長を反射することができる。別の構成では、フィルタ1212は、赤色波長を透過し、緑色波長を反射する。
【0104】
このような実施例では、フィルタ1212は、プラスチック光ファイバ1220上で受信した、一定の範囲の波長を有する信号を、光検知器1202に向かって反射する。さらに、フィルタ1212によって、発光ダイオード1204からの一定の範囲の波長を有する信号が、プラスチック光ファイバ1220上で受け取られる。
【0105】
光検知器1202及び発光ダイオード1204が共にハウジング1218内に位置することにより、トランシーバ1200の表面空間が節約される。例えば、トランシーバ1200の構造の寸法は、図8〜11のトランシーバ800の構造より小さい。図12では、トランシーバ1200の寸法は、幅約0.53インチ、長さ約1.4インチ、及び高さ約0.45インチである。
【0106】
ここで図13を参照する。図13は、有利な一実施形態によるトランシーバを示している。この実施例では、トランシーバ1200の第1の表面1214が見えている。
【0107】
ここで図14を参照する。図14は、有利な一実施形態によるトランシーバの底面図である。この実施例では、トランシーバ1200の第2の表面1216が見えている。
【0108】
図15〜21について後述するプロセス、ステップ、及び構造は、集積回路を製造するための完全なプロセスを構成するものではない。本発明は、当技術分野で現在使用されている集積回路製造技術と併せて実施することができ、一般に実行されているプロセスのステップは、本開示内容の理解に必要な分しかここに含まない。これらの図面は、製造中の集積回路の部分断面図であり、原寸に比例してはおらず、種々の有利な実施形態の一又は複数の特徴を説明するために描画されている。
【0109】
図15は、有利な一実施形態が実施される、製造中の集積回路の部分断面図である。集積回路1500は、製造中の、図4の光検知器400の一実装態様の一実施例である。この実施例では、集積回路1500は、基板1502、真性領域1504、及び絶縁層1506を含んでいる。
【0110】
このような実施例では、基板1502は、一種の導電性を有する半導体材料である。基板1502は、n型基板又はp型基板である。この実施例では、基板1502は、光検知器(例えば、図4の光検知器400)をその上に形成するための材料として使用される。
【0111】
基板1502の上には真性領域1504が形成される。この実施例では、真性領域1504は、約1ミクロン以上の厚みを有するように形成される。真性領域1504は、エピタキシャル成長プロセスを用いて基板1502上に堆積又は成長させることができる。エピタキシャル成長は、基板の表面上に半導体材料の層又は膜を堆積させるプロセスである。エピタキシャル成長プロセスは、堆積される層又は膜のドーパント濃度、厚み、及び組成を制御するために使用される。
【0112】
例えば、真性領域1504は、単結晶シリコン半導体層の形態をとることができる。真性領域1504中のシリコンは、1立方センチメートル当たり約1×1015個のドーパント原子に略等しいか、又はそれ未満のドーパント濃度を有することができる。
【0113】
真性領域1504の上には絶縁層1506が形成される。絶縁層1506は、酸化のようなプロセスにより形成することができる。酸化は、酸素の存在下でシリコン層を約1000〜約1200℃の温度まで加熱するプロセスである。酸化により、シリコン層の表面上に二酸化シリコン絶縁材料の層が形成される。
【0114】
ここで図16を参照する。図16は、有利な一実施形態が実施される、製造中の集積回路の部分断面図である。集積回路1500は、図15の集積回路1500の構成に加えてエリア1600を有している。エリア1600は真性領域1504内に形成されている。
【0115】
このような実施例では、エリア1600は、真性領域1504の表面1604の一部を囲むリング形状に形成される。他の有利な実施形態では、エリア1600は、表面1604の一部を部分的にのみ取り囲むように形成される。また別の有利な実施形態では、エリア1600は、任意の数のあらゆる形状に形成することができ、そのような形状は、例えば、限定しないが、正方形、長方形、楕円形、ドーナツ形状、蹄鉄形状、又はその他何らかの適切な形状である。
【0116】
エリア1600は、半導体材料からなり、真性領域1504の反対の種類の導電性を有している。例えば、エリア1600はp型半導体材料である。エリア1600はn型半導体材料でもよい。エリア1600は、図4のエリア438の一実装態様の一実施例である。
【0117】
エリア1600は、絶縁層1506から部分1602を除去することにより、真性領域1504内に形成される。部分1602は、エッチングにより除去するべき部分1602を画定するための写真平版マスクを用いて除去される。エッチングは、フォトレジストマスキングステップを援用して材料を除去する化学物質を用いて、半導体又は誘電材料の一部を除去するプロセスである。次いで、真性領域1504の表面1604中にドーパントを拡散させることにより、エリア1600が形成される。例えば、エリア1600は、真性領域1504の一つのエリアに亜鉛を拡散させることにより形成することができる。拡散は、ドーパントの存在下で半導体材料の表面を加熱することによりドーパントを添加することである。エリア1600は、イオン注入プロセスを用いて形成することもできる。イオン注入は、粒子加速器からの原子を用いて半導体に衝撃を与えるプロセスである。
【0118】
ここで図17を参照する。図17は、有利な一実施形態が実施される、製造中の集積回路の部分断面図である。集積回路1500は、図16の集積回路1500の構造に加えて金属層1700を有している。図示のように、金属層1700は真性領域1504の上に形成される。
【0119】
金属層1700は、真性層1504の表面の一部の上に形成される。金属層1700は、図4の第1の金属層408の一実装態様の一実施例である。
【0120】
金属層1700は、絶縁層1506の一部を除去することにより、真性領域1504上に形成することができる。絶縁層1506の一部は、金属層1700を堆積させる真性領域1504の表面1604の部分を画定するための写真平版マスクを用いて除去することができる。次いで、蒸着により真性層の表面上に金属層1700を堆積させることができる。蒸着は、真空中において金属をその沸点まで加熱するプロセスである。蒸着を用いて、金属層1700を約50オングストローム〜約100オングストロームの厚みに堆積させることができる。
【0121】
ここで図18を参照する。図18は、有利な一実施形態が実施される集積回路の部分断面図である。この実施例では、集積回路1500は光検知器1800の形態をとる。
【0122】
この実施例では、光検知器1800は、図17の集積回路1500の構成に加えて、第1の金属接触部1802、第2の金属接触部1804、及び材料層1806を有している。
【0123】
第1の金属接触部1802は、基板1502の表面1822の上に形成されている。第1の金属接触部1802は、上述のように、蒸着により基板1502の上に堆積させることができる。
【0124】
材料層1806は、金属層1700の一部の上に形成される。例えば、材料層1806は反射防止コーティングである。この実施例では、材料層1806は、光学信号(例えば、図3の第1の光学信号324)を受信する光ファイバに連結される。例えば、スパッタリング又はプラズマ堆積プロセスにより材料を堆積させることにより、反射防止コーティングを形成することができる。
【0125】
第2の金属接触部1804は、絶縁層1506の上方に形成されて、金属層1700の一部と接触する。第2の金属接触部1804は、蒸着及び/又はめっき技術により堆積される。加えて、写真平版マスク及び/又はエッチングを使用して、第2の金属接触部1804を堆積させるエリアを画定することができる。例えば、第2の金属接触部1804は、絶縁層1506上に堆積されて、金属層1700の一部と接触する。
【0126】
エリア1600は真性領域1504の表面1604から真性領域1504の中へ延びている。また、エリア1600は、金属層1700と接触する表面1604の一部を取り囲んでいる。
【0127】
複数の光子1808は、プラスチック光ファイバ1810を伝播し、光検知器1800によって受信される。材料層1806は、金属層1700からの複数の光子1808の反射を低減する。複数の光子1808は金属層1700を通過して真性領域1504に進入する。複数の光子1808が真性領域1504中に吸収されることにより、真性領域1504中において、電気信号を生成する基板1502に向かって電子が押し下げられる。
【0128】
エリア1600は、真性領域1504の、複数の光子1808の大多数が真性領域1504に進入するエリアを取り囲む。エリア1600は、表面1604に沿って電子の流れを減少させる。表面1604に沿って移動する電子は余剰暗電流と呼ばれ、光検知器1800内のショット雑音源である。表面1604に沿って流れる代わりに、エリア1600は、電気信号を生成する基板1502に向かう電子の流れを増加させる。その結果、複数の光子1808の入力に対し、感度の高い電気信号が生成される。
【0129】
ここで図19を参照する。図19は、有利な一実施形態が実施される、製造中の集積回路の部分断面図である。この実施例では、集積回路1500は、図15の集積回路1500の構成に加えて層1900を有している。
【0130】
図示のように、層1900は、真性領域1504の上に形成される。層1900は、真性領域1504の表面の一部をエッチングにより除去し、次いで真性領域1504の残りの表面又はエッチング表面の上に絶縁層を堆積させることにより形成することができる。層1900はパッシベーション層とすることができる。パッシベーション層は、エッチングした表面が保護されずに原子が露出したままとなることを防止するために使用される。層1900は、真性領域1504の表面がエッチングされた後、真性領域1504の表面の露出した原子と結合することにより、エッチングされた表面を保護する。エッチングは、フォトレジストマスキングステップを援用し、化学薬品除去を用いて、半導体材料の表面の一部を除去するプロセスである。例えば、層1900は、真性領域1504のエッチングされたシリコン表面をパッシベートするための二酸化シリコンの層である。エッチングにより層1900を形成すると、真性領域1504の表面に突出部分1902が形成される。突出部分1902は、図4の突出部分440の一実装態様の一実施例である。
【0131】
ここで図20を参照する。図20は、有利な一実施形態が実施される、製造中の集積回路の部分断面図である。この実施例では、集積回路1500は、図15の集積回路1500の構成に加えて、金属層2000を有している。金属層2000は真性領域1504の上に形成されている。
【0132】
金属層2000は、真性層1504の表面の一部の上に形成されている。金属層2000は、図4の第1の金属層408の一実装態様の一実施例である。
【0133】
金属層2000は、層1900から一部を除去することにより真性領域1504の上に形成することができる。層1900の一部は、真性領域1504の表面2002上の、金属層2000を堆積させる部分を画定するための写真平版マスクを用いて除去することができる。次いで、上述のように、蒸着技術により真性層1504の上に金属層2000を堆積させることができる。蒸着技術を使用して、金属層2000を約50オングストローム〜約100オングストロームの厚みに堆積させることができる。
【0134】
ここで図21を参照する。図21は、有利な一実施形態が実施される集積回路の部分断面図である。この実施例では、集積回路1500は、光検知器2100の形態をとっている。図示のように、光検知器2100は、図20の集積回路1500の構成に加えて、第1の金属接触部2102、第2の金属接触部2104、及び材料層2106を有している。
【0135】
この実施例では、第1の金属接触部2102、第2の金属接触部2104、及び材料層2106は、図18の第1の金属接触部1802、第2の金属接触部1804、及び材料層1806により示したように形成される。
複数の光子2108は、プラスチック光ファイバ2109を伝播して、光検知器2100によって受信される。複数の光子2108は、金属層2000を通過して真性領域1504内に進入する。複数の光子2108が真性領域1504に吸収されることにより、真性領域1504内の電子が、電気信号を生成する基板1502中に押し下げられる。
【0136】
突出部分1902は、真性領域1504の厚み2110を低減する。金属層2000の真下に位置する真性領域1504の厚みは、厚み2110より大きい。層1900は、表面2112に沿った電子の流れを減少させる。層1900により、真性領域1504の、金属層2000の真下に位置する部分の外側の面積が減少する。表面2112に沿って電子が流れる面積が縮小することにより、基板1502に向かう電子の流れが増大する。その結果、複数の光子2108の入力に高い感度を有する電気信号が生成される。
【0137】
図15〜21は、種々の有利な実施形態を実施可能な方法を、物理的又はアーキテクチャ的に限定するものではない。例えば、図15〜21に示される大きさ及び寸法は、実装態様に応じて増大又は縮小することができる。別の実施例として、図15の真性領域1504は、縮小サイズのチップ全体について1ミクロン未満のレベルまで成長させることができる。加えて、半導体デバイスにはあらゆる種類の半導体材料を使用することができる。例えば、限定しないが、真性領域1504及び/又は基板1502は、シリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ヒ化ガリウムインジウム、リン化インジウム、及び/又はその他いずれかの適切な半導体材料から構成することができる。
【0138】
ここで図22を参照する。図22は、有利な一実施形態による光学信号の処理プロセスのフロー図である。図22に示すプロセスは、図3の光学信号環境300のような光学信号環境において実施することができる。
【0139】
このプロセスは、光検知器の入力表面において、光ファイバから第1の光学信号を受信することにより開始される(工程2200)。工程2200では、光検知器の入力表面は、光ファイバの芯の直径に略等しい直径を有する。これら二つの直径を略等しくすることにより、信号歪及び静電容量が低減される。
【0140】
プロセスは、光検知器から、光検知器の出力に接続された二段増幅器システムに電気信号を送信し(工程2202)、その後終了する。工程2202では、光検知器及び二段増幅器システムは、光検知器の出力に接続されて光受信機を形成する。この光受信機は、約−32デシベルミリワットに略等しいか、又はそれ未満の値の感度を有する。
【0141】
ここで図23を参照する。図23は、有利な一実施形態による光学信号処理プロセスのフロー図である。図23に示すプロセスは、図3の光学信号環境300のような光学信号環境において実施することができる。
【0142】
このプロセスは、光学スプリッタの第1のポートにおいて第1の光学信号を受信したことに応答して、光検知器に第1の光学信号を送信することにより開始される(工程2300)。工程2300では、光学スプリッタは、光検知器に連結された第2のポートを有している。光学スプリッタは、第1のポートから第2のポートへ第1の光学信号を送信する。
【0143】
その後、プロセスは、光検知器の入力表面において光ファイバからの第1の光学信号を受信する(工程2302)。工程2302では、光検知器の入力表面は、プラスチック光ファイバの芯の直径に略等しい直径を有する。これら二つの直径を略等しくすることにより、信号歪及び静電容量が低減される。
【0144】
プロセスは、光検知器から、光検知器の出力に接続された二段増幅器システムに電気信号を送信し(工程2304)、その後終了する。工程2304では、光検知器及び二段増幅器システムは、光検知器の出力に接続されて光受信機を形成する。この光受信機は、約−32デシベルミリワットに略等しいか、又はそれ未満の値の感度を有する。
【0145】
次いで、このプロセスは、光送信機から第2の光学信号を受信したことに応答して、光学スプリッタの第1のポートに第2の光学信号を送信し(工程2306)、その後終了する。工程2306では、光学スプリッタは光学スプリッタの第3のポートに連結される。第2の光学信号は、光送信機の発光ダイオードによって生成される。
【0146】
ここで図24を参照する。図24は、有利な一実施形態による、光検知器の形成プロセスのフロー図である。図24に示すプロセスは、図4の光学信号環境400のような光学信号環境において実施することができる。
【0147】
このプロセスは、一種の導電性を有する基板を形成することにより開始される(工程2400)。工程2400では、半導体材料から基板を形成する。基板はn型の導電性を有することができる。その後、プロセスは、基板の上に一表面を有する真性領域を形成する(工程2402)。
【0148】
工程2402では、真性領域は一表面を有する。真性領域は、基板の上に、半導体材料の層を成長させることにより形成することができる。真性領域は、基板の上に、半導体材料の層を堆積させることにより、及び/又はその他何らかの適切な方法により形成することもできる。
【0149】
次いで、このプロセスでは、真性領域の表面の一部の上に金属層を形成し(工程2404)、その後プロセスは終了する。工程2404では、金属層は、複数の光子を通過させて真性領域に進入させることができる厚みを有し、真性領域との整流性接触を形成する。金属層は、写真平版マスクを用いて、真性領域の表面の一部の上に金属層を堆積させることにより形成することができる。
【0150】
ここで図25を参照する。図25は、有利な一実施形態による、光検知器の形成プロセスのフロー図である。図25に示すプロセスは、図4の光学信号環境400のような光学信号環境において実施することができる。
【0151】
このプロセスは、一種の導電性を有する基板を形成することにより開始される(工程2500)。工程2500では、半導体材料から基板を形成する。基板はn型の導電性を有することができる。プロセスは、基板の上に一表面を有する真性領域を形成する(工程2502)。
【0152】
工程2502では、真性領域は一表面を有する。真性領域は、基板の上に、半導体材料の層を成長させることにより形成することができる。真性領域は、基板の上に半導体材料の層を堆積させることにより、及び/又はその他何らかの適切な方法により形成することもできる。
【0153】
その後、このプロセスでは、表面から第2の種類の導電性を有する真性領域中に延びるエリアを形成する(工程2504)。工程2504では、このエリアは金属層の周りの真性領域の一部を取り囲む。エリアはp型の導電性を有することができる。このエリアは、エリアが取り囲む真性領域の外側の表面を移動する電流を減少させる。エリアは、真性領域の表面中に亜鉛を拡散させることによって形成することができる。エリアは、粒子加速器を用いて真性領域中にイオンを注入することによって形成することもできる。
【0154】
次いで、このプロセスでは、真性領域の表面の一部の上に金属層を形成し(工程2506)、その後プロセスは終了する。工程2506では、金属層は、複数の光子を通過させて真性領域に進入させることができる厚みを有し、真性領域との整流性接触を形成する。金属層は、写真平版マスクを用いて、真性領域の表面の一部の上に金属層を堆積させることにより形成することができる。
【0155】
ここで図26を参照する。図26は、有利な一実施形態による、光検知器の形成プロセスのフロー図である。図26に示すプロセスは、図4の光学信号環境400のような光学信号環境において実施することができる。
【0156】
このプロセスは、一種の導電性を有する基板を形成することにより開始される(工程2600)。工程2600では、半導体材料から基板を形成する。基板はn型の導電性を有することができる。プロセスは、基板の上に一表面を有する真性領域を形成する(工程2602)。
【0157】
工程2602では、真性領域は一表面を有する。真性領域は、基板の上に、半導体材料の層を成長させることにより形成することができる。真性領域は、基板の上に半導体材料の層を堆積させることにより、及び/又はその他何らかの適切な方法により形成することもできる。
【0158】
その後、このプロセスでは、表面の突出部分を形成する(工程2604)。この突出部分は、突出部分の外側の表面上を移動する電流を減少させる。突出部分は、真性領域の表面をエッチングすることによって形成することができる。
【0159】
次いで、このプロセスでは、真性領域の表面の一部の上に金属層を形成し(工程2606)、その後プロセスは終了する。工程2606では、金属層は、複数の光子を通過させて真性領域に進入させることができる厚みを有し、真性領域とのオーム接触を形成する。金属層は、写真平版マスクを用いて、真性領域の表面の一部の上に金属層を堆積させることにより形成することができる。
【0160】
図示された種々の実施形態のフロー図及びブロック図は、種々の有利な実施形態の装置及び方法の幾つかの可能な実装態様の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を説明している。これに関し、フロー図又はブロック図の各ブロックは、モジュール、セグメント、機能、及び/又は工程又はステップの一部を示している。
【0161】
幾つかの有利な実装態様では、ブロックに記載れた一又は複数の機能は、図示の順序とは異なる順序で発行われてもよい。例えば、幾つかの事例では、連続して示された二つのブロックは、関連する機能性によっては、ほぼ同時に実行されてよく、又は時には逆の順序で実行されてもよい。また、フロー図又はブロック図に示されるブロックに、他のブロックが追加されてもよい。
【0162】
このように、種々の有利な実施形態により、プラスチック光ファイバを有するネットワーク用のトランシーバのための方法と装置が提供される。有利な一実施形態では、装置は、光送信機、光ファイバから光学信号を受信する光検知器、第1のポートと、光ファイバによって光検知器に連結された第2のポートと、光送信機に連結された第3のポートとを有する光学スプリッタ、及び光検知器の出力に接続された二段増幅器システムを備えている。光検知器の入力表面は、光ファイバの芯の直径に略等しい直径を有している。
【0163】
種々の有利な実施形態に示された光検知器により、プラスチック光ファイバを有するネットワーク用のトランシーバの感度レベルが向上する。例えば、光検知器の入力表面の直径の構成は、信号歪及び静電容量を減少させる。光検知器の真性領域の突出部分及び/又はエリアにより、基板に向かう電子の流れが増大する。このような流れの増大により、光検知器から生成される出力信号の、受信した入力信号に対する感度が上昇する。さらに、このようなトランシーバの構成は表面空間を節約し、光ファイバの屈曲を低減する。
【0164】
種々の有利な実施形態の説明は、例示及び説明を目的として提示されたのであって、包括的なものであること、又は開示された形態に実施形態を限定することを意図していない。多数の修正及び変形が可能であることは当業者には明らかであろう。さらに、種々の有利な実施形態は、他の有利な実施形態とは異なる利点を提供する。選択された一又は複数の実施形態は、実施形態の原理と現実的な用途を最もよく説明するため、並びに考慮される特定の用途に適した様々な変形例と共に種々の実施形態の開示内容を当業者が理解できるように、選ばれ、説明されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光送信機、
光ファイバから光学信号を受信する光検知器であって、光ファイバの芯の直径と略等しい直径の入力表面を有することにより、静電容量及び信号歪が小さい光検知器、
第1のポートと、光ファイバによって光検知器に連結された第2のポートと、光送信機に連結された第3のポートとを有する光学スプリッタであって、第1のポートで第1の光学信号を受信し、第1の光学信号を第2のポートへ送信し、且つ第3のポートで受信した第2の光学信号を第1のポートへ送信する光学スプリッタ、並びに
光検知器の出力に接続された二段増幅器システム
を備えた装置。
【請求項2】
光検知器と、光検知器の出力に接続された二段増幅器システムとが光受信機を形成しており、光受信機の感度の値が約−32デシベルミリワット以下である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
光学スプリッタが発光ダイオードと増幅器とを含み、増幅器が発光ダイオードにバイアス電流と変調電流とを送る、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
発光ダイオードが少なくとも平均約1ミリワットの光強度を有する信号を生成し、この信号が光ファイバに連結される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
発光ダイオードが、約650ナノメートル、約500ナノメートル、及び約450ナノメートルから選択された一つの波長を有する信号を発信する、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
光学スプリッタが第2の光学信号を第3のポートに送信する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
光ファイバが第1の光ファイバであり、第1のポートが第2の光ファイバを受けるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
第1の光ファイバ及び第2の光ファイバが、プラスチック光ファイバ及びガラス光学ファイバから選択される一つである、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
光検知器が、n型層の上の真性層の上にp型層を有するダイオード、及び光子を検知するように構成されたショットキーバリアダイオードから選択される一つである、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
二段増幅器システムが、制限増幅器に接続された相互インピーダンス増幅器を含んでいる、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
光検知器と、光検知器の出力に接続された二段増幅器システムとが光受信機を形成しており;光受信機の感度の値が約−32デシベルミリワット以下であり;光送信機が発光ダイオードと増幅器とを含んでおり;増幅器がバイアス電流と変調電流とを発光ダイオードに送るように構成されており;発光ダイオードが少なくとも平均約1ミリワットの光強度を有する信号を生成し;信号が光ファイバに連結されており;発光ダイオードが、約650ナノメートル、約500ナノメートル、及び約450ナノメートルから選択された一つの波長を有する信号を発信し;光送信機が第3のポートに第2の光学信号を送信するように構成されており;光ファイバが第1の光ファイバであり;第1のポートが第2の光ファイバを受けるように構成されており;第1の光ファイバ及び第2の光ファイバが、プラスチック光ファイバ及びガラス光学繊維から選択された一つであり;光検知器が、n型層の上の真性層の上にp型層を有するダイオード、及び光子を検知するように構成されたショットキーバリアダイオードから選択された一つであり;且つ二弾指揮増幅器システムが、制限増幅器に接続された相互インピーダンス増幅器を含んでいる、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
プラスチック光ファイバから光学信号を受信する光検知器であって、入力表面の直径がプラスチック光ファイバの芯の直径と略等しいことにより、静電容量と信号歪とが小さい光検知器、並びに
光検知器の出力に接続されて光受信機を形成する二段増幅器システムであって、光受信機の感度の値が約−32デシベルミリワット以下である二段増幅器システム
を備えた装置。
【請求項13】
光学信号の処理方法であって、
光検知器の入力表面において光ファイバから第1の光学信号を受け取るステップであって、光検知器の入力表面の直径が光ファイバの芯の直径と略等しいことにより、静電容量と信号歪とが低減されるステップ、並びに
光検知器から、光検知器の出力に接続された二段増幅器システムに電気信号を送信するステップであって、光検知器及び二段増幅器獅子テムが光検知器の出力に接続されて光受信機を形成し、光受信機の感度の値が約−32デシベルミリワット以下であるステップ
を含む方法。
【請求項14】
光検知器に連結された第2のポートと光学スプリッタに連結された第3のポートとを有する光学スプリッタの第1のポートにおいて第1の光学信号を受信すると、第1の光学信号を第2のポートに送信するステップ
をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
第3のポートにおいて光送信機から第2の光学信号を受信すると、第2の光学信号を第1のポートに送信し、バイアス電流と変調電流とを発光ダイオードに送り、且つ発光ダイオードによって第2の光学信号を生成するステップ
をさらに含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
略平面絶縁構造、
第1のポートと、略平面絶縁構造の第1の表面上に位置する第2のポートと、略平面絶縁構造の第2の表面上に位置する第3のポートとを有する光学スプリッタであって、第1のポートで第1の光学信号を受信し、第1のポートで受信した第1の光学信号を第2のポートへ送信し、且つ第3のポートで受信した第2の光学信号を第1のポートへ送信する光学スプリッタ、
略平面絶縁構造の第1の表面上に位置して第2のポートに連結される光検知器、並びに
略平面絶縁構造の、第1の表面の略反対側の第2の表面上に位置して第3のポートに連結される光送信機
を備えた装置。
【請求項17】
光検知器及び光送信機が略平面絶縁構造に直接接続されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
第1のハウジングが第1の構造によって略平面絶縁構造に接続されており、且つ第2のハウジングが、光送信機のヒートシンクとして機能する第2の構造によって略平面絶縁体に接続されている、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
光検知器の出力に接続された入力を有し、且つ第1のハウジング内に配置されている第1の増幅器、並びに
第1の増幅器の出力に接続された入力を有し、且つ第1のハウジングの外側で略平面絶縁構造の表面上に位置する第2の増幅器
をさらに備えている、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
光検知器の出力に接続された入力を有し、且つ第1のハウジングの外側で略平面絶縁構造の表面上に位置する第1の増幅器、並びに
第1の増幅器の出力に接続された入力を有し、且つ第1のハウジングの外側で略平面絶縁構造の表面上に位置する第2の増幅器
をさらに備えている、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
光送信機が発光ダイオードと増幅器とを含んでおり、増幅器が発光ダイオードにバイアス電流と変調電流とを送るように構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項22】
光ファイバが第1の光ファイバであり、光検知器が第2の光ファイバ上で第1の光学信号を受信するように構成されており、且つ光検知器の入力表面の直径が第2の光ファイバの芯の直径に略等しい、請求項16に記載の装置。
【請求項23】
光学スプリッタが、第1の範囲の波長を有する第1の光学信号を通過させて、第1のポート及び第2のポートのうちの一方により受信させることができるように構成されたフィルタを有し、且つこのフィルタが、さらに、第2の範囲の波長を有する第2の光学信号を反射させて第1のポート及び第2のポートのうちの一方により受信させるように構成されている、請求項16に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2013−510468(P2013−510468A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−536833(P2012−536833)
【出願日】平成22年10月5日(2010.10.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/051522
【国際公開番号】WO2011/056339
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】