説明

プラスチック段ボール及びその処分システム

【課題】帯電防止機能を有するプラスチック段ボールを安価に提供するとともに、地球環境を保全する。
【解決手段】樹脂主剤に対しデンプンを配合したプラスチック段ボールを提供することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製の板材であって中空構造を有するプラスチック段ボールに関し、その生産から廃棄に至るまで地球環境の保全に配慮する技術に関連する。
【背景技術】
【0002】
プラスチック段ボール(以下「プラ段」という)は、軽量性、耐水性、耐久性といった特徴を有し、旧来の紙ダンボールに代替する利用法が、数多く提唱されている。特に、このプラ段を箱形に成形し物流に繰り返し利用する通い箱としての用途は、コスト削減に寄与し環境対応型であるとして、広く実用化されている。
一方、プラ段の短所のひとつである帯電容易性の問題については、カーボン粒子等を添加する等して、導電性を付与することにより解決が図られている。このような帯電防止を施した容器は、埃や静電気を嫌う電子部品等を流通させる通い箱として使用されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−289133号公報(段落0010〜段落0013)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、耐久性が優れるといってもプラ段は、その繰り返し耐用回数が一般的に数回から数十回にとどまるために、消耗材である。このため、一定の耐用回数(期間)を経過したプラ段は在庫されることなく短期間で廃棄処分されることになる。そのようなプラ段を処分する従来方法としては、(1)溶融して樹脂素材の再利用を図る方法、(2)焼却する方法、(3)埋め立てによる方法が挙げられる。
【0005】
しかし、(1)の溶融再利用については、もともと低価格な樹脂素材が用いられるプラ段においては、その回収及び溶融処理にかける費用がコストアップ要因となり現実的でない。(2)の焼却方法については二酸化炭素を大量に排出することから地球環境保全の観点から不適切である。(3)の埋立方法についてはプラ段を構成する樹脂主剤は、微生物により分解されにくいので、大量のプラ段が流通するようになって大量に廃棄されるようになると、埋立処分場を短期間で飽和させてしまうといった問題が存在する。
【0006】
一方、帯電防止機能を有するプラ段は、前記した問題に加え、添加されているカーボン粒子に固有の黒色又はその類似色に着色が限定されるので、多彩色の帯電防止機能付プラ段を作製することが技術的に困難な問題が存在する。
さらに、樹脂主剤にカーボン粒子を均一に分散させてプラ段を形成することは、大きなコストアップ要因になることが避けられない。
【0007】
本発明は、前記した問題を解決することを課題とし、地球環境の保全に貢献しかつ帯電防止機能を有するプラスチック段ボールを安価に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために本発明は、プラスチック段ボールにおいて、樹脂主剤に対し充填剤としてデンプンが配合されていることを特徴とする。
このように発明が構成されていることにより、充填剤のデンプンは、植物の光合成により大気中の二酸化炭素を吸収して合成される化合物であるところ、プラ段の生産を通じて大気中の二酸化炭素を地上に固定化させることができる。
これにより、プラ段を生産・消費の繰り返しを通じて、二酸化炭素の排出量の削減に貢献することができる。さらに、化石燃料から製造される樹脂主剤の使用量も低減させることができる。また、樹脂主剤にデンプンが含有されることにより、プラ段に帯電防止機能が付加されることにもなる。
さらに、デンプンが配合されているプラ段は、土壌の微生物により容易に分解処理されるので、埋立処分場を飽和させることがない。このため、設定した埋立処分場において、使用済みのプラ段を回収し、そこに埋立し、プラスチック段ボールを処分するシステムを半永久的に運用することができる。
【0009】
さらに本発明のプラスチック段ボールは、25〜70重量%の前記デンプンが配合されていることを特徴とする。
このように発明が構成されていることにより、樹脂主剤が母相としてデンプンが分散相を形成することとなる。これにより、樹脂主剤からなる構造体は、デンプン質からなる構造体よりも機械的特性に一般に優れるところ、この樹脂主剤の連続した構造体が、プラ段に付与される外力を支持することになる。これにより、プラ段の機械的強度が維持されることになる。さらに、使用済みのプラ段を焼却処理する場合であっても、デンプン成分は炭化して焼却炉の残渣に取り込まれるので、大気中に排出される二酸化炭素を大幅に抑制することができる。
【0010】
さらに本発明のプラスチック段ボールにおいて、配合されている前記デンプンは、このデンプンを成分として含有する植物を、その固有に含む水分又は適宜追加される水分と、前記樹脂主剤とともに加熱混練し、分散させたものであることを特徴とする。
このように発明が構成されていることにより、加熱混練の最中に、植物に含まれるデンプンが水分と反応して糊化し、溶融している樹脂主剤に微細に混合されていくこととなる。これにより、一般的な樹脂成形法を適用して形成したプラ段は、樹脂主剤の母相中に、デンプンの分散相が分子鎖レベルで微細に均一に分散している組織が得られる。
これにより、使用済みのプラ段を土壌に埋立処理する場合であっても、微生物による分解速度が高速化されるので、同じ埋立処分場に繰り返して埋め立てる間隔を短縮化させることができる。
【0011】
さらに本発明のプラスチック段ボールにおいて、前記樹脂主剤と前記デンプンとの親和性を向上させる相溶化剤として、飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸又はこれらの誘導体がさらに配合されていることを特徴とする。
このように発明が構成されていることにより、樹脂主剤とデンプンとの親和性が相溶化剤が介在することで良好になり、デンプンの分散相がさらに微細化しプラ段の緻密な組織が得られる。これにより、プラ段の機械的特性が向上するとともに、耐水性、耐薬品性も向上する。
【0012】
さらに本発明のプラスチック段ボールにおいて、デンプンは米に由来したものであることを特徴とする。
このように発明が構成されていることにより、食用として生産された余剰米の有効利用が図れるとともに、高品位で高品質なデンプン原料を安価に利用できることになる。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、帯電防止機能を有するプラスチック段ボールが安価に提供される。さらに、本発明のプラスチック段ボールの処分システムが確立すれば、植物の光合成により回収された大気中の二酸化炭素を土壌に固定する機能が発揮され、大気中の二酸化炭素ガス濃度を低減し地球環境を保全する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は本発明に係るプラスチック段ボール(以下、単に「プラ段」という)の実施形態を示す外観図である。
プラ段は、図示されるものに代表されるように、所定の間隔で並列配置される一対の薄板を、複数の衝立(パーティション)の両端で支持させることにより構成される板状体である。このように構成されるプラ段は、そのたわみ方向に付与する応力を、前記薄板を引っ張る方向及び前記衝立を屈折させる方向で受け、その剛性が確保されるとともに、衝立により区画された部分を空洞で構成させて軽量・断熱性が確保されるものである。
なおプラ段の断面形状は、図示されるものに限定されるものではなく、例えば、前記空洞の断面が正弦波状であったり鋸刃状であったりする場合も含まれる。
【0015】
このような構成を有するプラ段は、加熱溶融させた熱可塑性樹脂を、その断面と同一形状の貫通孔を有するダイスに通過させ冷却固化させる押出成形により成形されるのが一般的である。しかし、本発明に係るプラ段を成形する方法は、特に限定されるものではなく、前記した一対の薄板と衝立とをそれぞれ別個に成形し、別工程で両者を貼合させるようにして成形する場合もある。
【0016】
またこのようなプラ段の用途は、その耐水(薬品)性、耐磨耗性、耐食性、軽量性、加工容易性等の顕著な特性を利用して、これを箱状に組立した箱(通い箱,保管箱)、ポスターの看板、物品の包装材・緩衝材、土木・建築・農芸に用いられる養生シート、防音シート、断熱シート等のさまざまな用途に適用することができる。
【0017】
本発明のプラ段は、熱可塑性の樹脂主剤にデンプンを配合してなるデンプン−樹脂複合材料から構成されるものである。
このような樹脂主剤として適用されるものとしては、押出成形をすることができる汎用的な熱可塑性樹脂であれば何でも適用することができ、なかでもポリプロピレンが好適であり、機械的強度が要求される場合は、ポリカーボネートが好適である。
【0018】
一方、樹脂主剤として、ポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリカプロラクトン(PCL)等の生分解性を具備したものを用いれば、土壌に還元される速度が向上し、環境保全の観点から好適である。また、テグラノボン(商品名)や、マクロテク・リサーチ社(米国)のECMマスターバッチ(商品名)等の生分解性を付与する添加剤が付与されているポリオレフィン樹脂を用いても同様に環境保全の観点から好適である。
【0019】
プラ段に配合されているデンプンは、分子式(C10で表される炭水化物(多糖類)であって、多数のα-グルコース分子がグリコシド結合によって重合した天然高分子である。このデンプンは、直鎖状で分子量が比較的小さいアミロースと、枝分かれが多く分子量が比較的大きいアミロペクチンとに構造上分類されるものである。
【0020】
このデンプンの原料となる植物としては、馬鈴薯、小麦、トウモロコシ、甘藷、米、キャッサバ、葛、片栗、緑豆などが挙げられる。そして、それらの根、茎、種子の部位を、表皮除去または裁断等、製造コストを大きく上昇させない程度に簡易処理し、プラ段の複合材料の原料として適用する。また製造コストの観点から問題がなければ、これらの植物から抽出させた抽出澱粉を使用してもよい。
【0021】
デンプンは、天然の結晶状態(βデンプンと呼ばれる)で水に投入しても溶解せず懸濁するのみであるが、さらに加熱するとβデンプンの結晶が溶解し、その溶液が透明になり粘度が増大する糊化反応を発現する。これは、βデンプンの分子鎖の隙間に水分子が侵入すると、その水素結合が破壊され、デンプンの分子鎖がそれ自体で自由に運動できる状態(この状態をαデンプンと呼ぶ)になることによる。また、このようなαデンプンの特異な性質は、直鎖状で分子量が小さいアミロースにおいて顕著である。
【0022】
またデンプンは、前記した分子式において水分子を整数倍で含むことから明らかであるように、帯電が困難である固有の性質を有している。これにより、容易に帯電する樹脂主剤にデンプンを充填した複合材料で構成されたプラ段は、電子移動が容易になり帯電防止機能が付加されることになる。
【0023】
本発明に適用されるデンプンは米に由来したものであることが望ましい。
第1の理由として、米は、その外皮(籾殻、糠)が除去された状態において、高品質のアミロースを高品位で含有するものであって、さらに安価に入手できる点で、好適であることが挙げられる。
第2の理由は、植物としての稲は、収穫物の米として炭水化物(デンプン)を大量に生成するとともに、その他の部分(籾、藁など)として大量の木質成分(セルロース・ヘミセルロース・リグニン等)を大量に生成するものである。よって、稲作地は、その単位面積当たりにおいて、大気中の二酸化炭素を地上に固定させる能力が極めて高いといえる。
つまり、稲作地は、二酸化炭素(炭素)の大気排出と土壌吸収とを繰り返すあるカーボンサイクルのうち、土壌吸収において多大な貢献をしているものである。
このために、米を食用以外にも消費する手段を確立すれば、米の生産能力を拡大して、全世界が掲げる二酸化炭素の排出量を削減する目標に大きく貢献できることが挙げられる。
【0024】
プラ段に配合されるデンプンは、プラ段の総重量に対し25〜70重量%の範囲に含まれることが望ましく、特にその総重量の半分以上を占めることが好適である。。
デンプンの配合量が25重量%よりも少ないと、使用済みのプラ段を埋立処分する際に、土壌中のバクテリアによる分解速度が低下する。また、デンプンの配合量が25重量%よりも少ない場合、使用済みのプラ段を焼却処分する際に、燃焼して二酸化炭素になる割合が増加し、炭化して残留する成分が減少する。このため、地球環境を保全する目的が充分に達成されない。
一方、デンプンの配合量が70重量%よりも多いと、樹脂主剤及びデンプンがそれぞれ母相及び分散相である関係が逆転し、母相がデンプンで構成される組織が増加するとプラ段の機械的特性が低下する恐れがある。
また、プラ段の総重量に占めるデンプンの割合が半分以上になると、土壌におけるプラ段の分解が急速に進行するようになる。
【0025】
なお樹脂主剤とデンプンとは、前者が疎水性を示し後者が親水性を示すために、親和性が一般に低く、これがデンプンの分散相を微細化・均一化させる上で阻害要因にもなる。そこで、界面において両者の親和性を向上させる相溶化剤が配合されることが望ましい。本発明に適用される相溶化剤としては、飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸又はこれらの誘導体が好ましく適用される。
【0026】
そのような飽和カルボン酸としては、無水コハク酸、コハク酸、無水フタル酸、フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水アジピン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸としては、マレイン酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、ソルビン酸、アクリル酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の誘導体としては、前記不飽和カルボン酸の金属塩、アミド、イミド、エステル等を使用することができる。この相溶化剤の好適な配合量は、実験的に求められるものであって、樹脂主剤とデンプンとの合計量100重量部に対し、0.2〜20重量部の範囲であることが適切である。
【0027】
(製造方法)
次に、そのような樹脂主剤の母相と、微細でかつ均一なデンプンの分散相とからなるデンプン−樹脂複合材料を簡便で安価に製造する方法について、樹脂主剤としてポリプロピレンを、デンプンの素材として米を採用する場合を例にとり説明する。
【0028】
製造装置としては、ポリプロピレンと米とをこのポリプロピレンの溶融温度で加熱混練することがが可能なものであれば特に限定されず、例えばブレンダー、ニーダー、ミキシングロール、バンバリーミキサー、1軸もしくは2軸の押出機などが挙げられる。
【0029】
押出機を使用する場合について説明すると、原料となるポリプロピレンのペレット、生米及び水分を押出機の入口に同時に直接投入し、100〜200℃の設定温度で加熱混練する。すると、生米のβデンプンが水分と糊化反応しαデンプンを生成する。この生成したαデンプンは、加熱混練されることによって、分子鎖がほぐれるとともにその表面が相溶化剤により化学修飾され、ポリプロピレンの溶融体中を拡散していく。その結果、ポリプロピレンとデンプンとは親和性が向上し、流動するポリプロピレンの母相に微細化したデンプンが均一に分散することになる。
【0030】
そして、押出機により加熱混練されて形成するポリプロピレン−デンプンの混合溶融体のうち含まれる水分は、下流に設けられているベント口から外に排出される。このように、脱水されたポリプロピレン−デンプンの混合溶融体は、押出機の出口から吐出された後、プラ段成形用のダイスをくぐり室温まで冷却して、プラ段が成形されることになる。
また、このようにして得られたポリプロピレン−デンプン複合体からなるプラ段は、その用途に応じた改質を行う目的で、その表面を樹脂層でコーティングする工程をさらに経ることにしてもよい。
【0031】
なお、押出機の出口から吐出されるポリプロピレン−デンプンの混合溶融体を、一旦、造粒機でペレットにし、別工程でこのペレットを再溶融してダイスにくぐらせプラ段を成形してもよい。
また、押出機の入口から投入される水分は、共に投入されるデンプン素材が米のように含水量が少ないものであれば、このデンプン素材を水中に浸漬して予め吸収させておくものである場合もあるし、蛇口から別個に注水される場合もあり得る。一方、馬鈴薯のように固有の含水量が多いものに関しては、水分を追加する必要が無い場合もある。
【0032】
前記した製造方法により製造されたデンプンが配合されたプラ段は、その機械的強度は、通常のプラ段とほぼ同等でありながら、帯電防止機能を有するものである。さらに、さまざまな色の顔料または染料を配合することにより、多彩な色の帯電防止容器を作成することができる。また、そのような帯電防止機能を発揮させるデンプンの素材は、安価に大量に仕入れることができるものであるので、帯電防止機能付のプラ段が低価格で提供される。
【0033】
(プラスチック段ボールの処分システム)
次に、使用済みのプラ段を、回収し、埋立し、土壌で分解処理するプラ段の処分システムについて説明する。
一般に、プラ段を構成する樹脂主剤は、土壌に埋め立てても、地中バクテリアによる分解速度が遅いものである。
しかし、プラ段は、図示されるように比表面積(単位体積当たりの表面積)が大きな形状を有するという固有の特性を備えるものである。
さらに、樹脂主剤の母相と微細なデンプンの分散相とからなるプラ段は、土壌中では、まず分散相が優先的に地中バクテリアに短期間のうちに分解されることになる。すると、プラ段の樹脂主剤の部分は、地中バクテリアの攻撃にさらされる表面積がさらに増大することになるので、土壌中で極めて短期間に分解されることになる。
【0034】
このように、本発明のプラ段は、土壌に埋めると極めて短期間に分解されるので、埋立処分場を飽和させることなく、半永久的に使用することが可能になる。そして、本発明のプラ段は、そのデンプン分散相の組織が微細であることにより、分解速度が大きいため、同じ埋立処分場に繰り返し埋め立する場合、その間隔を短縮化できる。
さらに、埋め立てられる使用済みのプラ段は、前処理として公知の方法で、チップ状に裁断され減容されていることが望ましい。さらにこの裁断は、図1中の一対の薄板が分離するように衝立の部分が切断されて、区画された空洞部分が外表面になるように行われていることが望ましい。
【0035】
このようなプラスチック段ボールの処分システムが確立すれば、植物の光合成により大気中の二酸化炭素を吸収して合成されたデンプンが、プラ段の材料として工業的に使用され、使用後は土壌に還元される。これにより、本発明のプラ段の利用が拡大すれば、これを回収し、埋立し、土壌で分解処理させるプラ段の処分システムを確立し、大気中の二酸化炭素を吸収し土壌に固定し、地球環境の保全に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係るプラスチック段ボールの実施形態を示す外観図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂主剤と、25〜70重量%のデンプンとが、少なくとも配合されていることを特徴とするプラスチック段ボール。
【請求項2】
請求項1に記載のプラスチック段ボールにおいて、
配合されている前記デンプンは、このデンプンを成分として含有する植物を、その固有に含む水分又は適宜追加される水分と、前記樹脂主剤とともに加熱混練し、分散させたものであることを特徴とするプラスチック段ボール。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のプラスチック段ボールにおいて、
前記樹脂主剤と前記デンプンとの親和性を向上させる相溶化剤として、飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸又はこれらの誘導体がさらに配合されていることを特徴とするプラスチック段ボール。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラスチック段ボールにおいて、
前記デンプンは米に由来したものであることを特徴とするプラスチック段ボール。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプラスチック段ボールにおいて、
その外表面に樹脂層がコーティングされていることを特徴とするプラスチック段ボール。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプラスチック段ボールにおいて、
前記デンプンの配合率が総重量の半分以上を占めることを特徴とするプラスチック段ボール。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプラスチック段ボールにより作成された帯電防止容器。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプラスチック段ボールの使用済みのものを、回収し、埋立し、土壌で分解処理することを特徴とするプラスチック段ボールの処分システム。

【図1】
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【公開番号】特開2008−307688(P2008−307688A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−154659(P2007−154659)
【出願日】平成19年6月12日(2007.6.12)
【出願人】(504004647)アグリフューチャー・じょうえつ株式会社 (24)
【Fターム(参考)】