プラズマを用いた返鉱処理方法及び装置
製鉄所の焼結工程で発生する焼結返鉱やファイネックス等の他の溶鉄製造工程に投入される返鉱(粉鉄鉱)を処理するためのプラズマを用いた返鉱処理方法及び装置が提供される。前記プラズマを用いた返鉱処理方法は、選別過程を経て分類された返鉱を用意する返鉱用意ステップと、前記返鉱を、プラズマを用いて溶融させて塊状化させる返鉱結合ステップと、を含んで構成され、一方、前記プラズマを用いた返鉱処理処置は、選別して用意した返鉱を溶融させて塊状化させるのに使用されるプラズマ加熱装置を含んで構成されている。所定粒度の返鉱を、プラズマ加熱装置の火炎を用いて返鉱塊に溶融結合させることを可能にし、特に、大容量の返鉱処理を可能にして返鉱の溶融結合工程の生産性を向上させる一方、焼結工程で多量に発生する焼結返鉱再処理工程を減らすことができるという改善した効果を得ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、返鉱を処理するための方法及び装置に関するもので、より詳しくは、所定粒度の返鉱をプラズマ加熱装置(の火炎)を用いて返鉱塊に溶融結合させることを可能にし、特に、大容量の返鉱処理を可能にして返鉱の溶融結合工程の生産性を向上させる一方、焼結工程で多量に発生する焼結返鉱再処理工程を減らすことができるプラズマを用いた返鉱処理方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄鉱石とは、鉄(Fe)を30〜70%含有した鉱石のことをいい、優れた鉄鉱石は硫黄(S)、リン(P)、銅(Cu)のような有害成分が少なく、一定のサイズを有するものである。しかしながら、原産地で生産された鉄鉱石は成分等が一定でないため、高炉に直接投入することができず、一般的には、鉄鉱石の成分等を一定にしてコークス等と混合した後にこれを焼結させた焼結鉱の形態に高炉に装入するのが一般的である。
【0003】
例えば、図1では周知の焼結鉱の製造工程を図示している。
【0004】
即ち、図1に示したように、焼結鉱の主原料である各種鉄鉱石と、副原料である珪石、蛇紋岩、石灰石、及び燃料である無煙炭、コークス等を、コンベヤを通じて保存ビン110から混合機120に移送する。
【0005】
次いで、上記混合機120で原料、燃料及び鉱石を混合し水分を添加して造粒(granulation)した後、サージホッパー130に供給する。
【0006】
次に、上記サージホッパー130は、混合機120から供給された焼結原料をさらに焼結台車140に一定量の割合で供給し、上記サージホッパー130の後方に設置された上部鉱ホッパー150ではサージホッパー130に保存された焼結原料よりも先に焼結台車に供給・焼結される。
【0007】
そして、サージホッパー130の前方に配置された点火炉160では、焼結台車140上の焼結原料の上層部を着火させ、点火された焼結原料は焼結台車140の下部の排風機172とチャンバ174を媒介として相互構成されたウィンドボックス170による吸入力で焼結原料は下層部まで焼成される。
【0008】
次に、焼成された焼結原料は焼結台車140に沿って前方に移動中に、冷却機180に投入、空気中で冷却されて焼結鉱として製造される。
【0009】
その次、製造された焼結鉱は冷却機180を経て破砕機190により破砕された後、ホットスクリーン200により粒度6mm以下の返鉱(焼結返鉱)と、それより大きい焼結鉱とに分離する。
【0010】
例えば、粒度(直径)6mm以下の焼結鉱を高炉210に送らず再び焼結工程に回収・投入される焼結鉱を、通常「返鉱(return ore)」という。
【0011】
即ち、高炉において使用できる焼結鉱は、その粒度が約6〜50mmであるため、粒度6mm以下の焼結鉱は、再び焼結鉱の製造工程(サージホッパー130)に再投入される。(図1のラインA)
【0012】
これに対し、粒度(直径)が6mmより大きい焼結鉱は、図1では具体的に図示されていないが、冷却された後切出しフィーダにより一定の割合で破砕されて、直径50mm以上の焼結鉱は高炉に装入するサイズである50mm以下に破砕され、様々なスクリーンによる分給ステップを経て最終的に高炉210に投入される。(図1のラインB)
【0013】
ところが、通常、このような粒度6mm以下の返鉱は、実際の焼結工程で発生する焼結鉱の約40%を占める程度に相当するが、高炉内の通気性を確保するため高炉に直接装入されることができず、焼結工程に再投入される実情である。
【0014】
従って、返鉱(焼結返鉱)を、高炉に装入することができる粒度(直径)である6mmより大きい返鉱塊として塊状化(溶融結合)することができれば、返鉱をさらに焼結工程に再投入しなければならない返鉱再処理工程を省略することができ、好ましい。
【0015】
一方、返鉱を粒度6mmよりも大きく塊状化するためには、返鉱を物理的にどのように結合(溶融)させるのかという問題を解決すればよく、このとき考えられる幾つかの方法(周知の方法)は以下の通りである。
【0016】
先ず、返鉱を結合する媒介物であるバインダーを用いて返鉱を結合することができる。しかし、このようなバインダーを用いると、返鉱を予熱処理することなく、冷却状態で結合することができるという利点を提供するが、通常、返鉱結合のためのバインダーは熱に弱く、高炉に投入されると消失するので、結合された返鉱塊が高炉内で小粒化される恐れが高いという問題がある。
【0017】
次に、常用化されたレーザを使用する場合が考えられるが、レーザでは返鉱を熔かすことができる有效面積(半径)が非常に小さいので、実際に、返鉱溶融結合の生産的な側面においてその実效性が十分でなく、また、実際のテストを通じて、返鉱の結合力が脆弱であるという問題があった。
【0018】
または、溶射粉末を対象体に噴射しながら溶接する溶射溶接方法がある。しかし、この場合は返鉱どうしの結合力は優れているが、溶射粉末の成分が高炉操業時に溶鉄成分に悪影響を及ぼすので、実際の現場での使用は困難である。
【0019】
最後に、非鉄金属、プラスチック等の接合に用いられる超音波融着法がある。しかし、この場合は震動により接触面から摩擦力が発生し、返鉱の接合は可能であるが、表面にバラツキがあり、返鉱に一定の圧力が加えられると、返鉱が割れるという問題が発生した。
【0020】
従って、本件出願人は、結合された返鉱塊のサイズも一定にすることができ、必要に応じて焼結鉱の品質基準そのままを満たし、特に、溶融結合後の結合強度が維持されることによって高炉に投入されるまでの工程の流れに問題はなく、特に、返鉱を大容量処理を可能にし、返鉱の溶融結合による返鉱の塊状化に対してより効果的な技術を提案するようになった。
【0021】
一方、上記では返鉱の一例として焼結返鉱のみを説明したが、近年、一般の炭及び粉鉄鉱石をそのまま用いて高炉操業における焼結鉱の製造費用と環境汚染の問題を解消して、常用化されたファイネックス(FINEX)またはコーレックス(COREX)等の他の溶鉄製造工程においても以下で詳細に説明する本発明の返鉱処理技術が適用されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明は、上記のような従来の問題点を解消するために案出されたもので、その目的としては、所定粒度の返鉱をプラズマ加熱装置(の火炎)を用いて返鉱塊に溶融結合させることを可能にしたプラズマを用いた返鉱処理方法及び装置を提供することにある。
【0023】
特に、本発明は返鉱の大容量処理を可能にして、返鉱溶融結合による返鉱塊の生産性を向上させるとともに、焼結工程で多量に発生する多量の焼結返鉱再処理工程を減らすことを可能にしたプラズマを用いた返鉱処理方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記のような目的を達成するための技術的な一側面として、本発明は、選別過程を経て分類された返鉱を用意する返鉱用意ステップと、
上記返鉱を、プラズマを用いて溶融させて塊状化させる返鉱結合ステップと、
を含んで構成されたプラズマを用いた返鉱処理方法を提供する。
【0025】
好ましくは、選別過程を経て供給される返鉱を結合前に予熱する返鉱予熱ステップと、
上記返鉱結合ステップを経た返鉱塊を徐冷させながら結合強度を維持させ、大気との接触を遮断して返鉱の酸化を防止する返鉱保熱ステップと、
上記返鉱保熱ステップを経た返鉱塊の強度を確認しながら所定粒度に選別する返鉱選別ステップと、をさらに含むことができる。
【0026】
より好ましくは、返鉱が移送ユニットを通じて連続的に移動しながら、プラズマ加熱装置を通じて返鉱が塊状化されて大容量処理するように提供されるものである。
【0027】
この際、上記返鉱は、焼結工程の完了後、選別過程を経て分類された粒度6mm以下の焼結返鉱、または、一般の炭及び粉鉄鉱石を用いる溶鉄製造工程の溶融炉に投入される返鉱であることができる。
【0028】
好ましくは、上記プラズマ加熱装置が多列に配置されて大容量処理するようにするものである。
【0029】
より好ましくは、上記返鉱結合ステップを経た返鉱塊の上に保熱及び酸化防止のために返鉱がさらに覆われるものである。
【0030】
さらに好ましくは、返鉱を多層に連続供給し、低層から最上側まで段階的に溶融結合させて大容量処理するものである。
【0031】
次に、技術的な他の側面として、本発明は、選別して用意した返鉱を溶融させて塊状化させるのに使用されるプラズマ加熱装置を含んで構成されたプラズマを用いた返鉱処理処置を提供する。
【0032】
好ましくは、上記プラズマ加熱装置は、プラズマ発生部と、ガス供給部と、上記プラズマ発生部とガス供給部に連携されて返鉱を溶融結合させるプラズマ火炎を発生させるプラズマトーチとを含む。
【0033】
さらに好ましくは、上記プラズマトーチから発生する火炎をガイドするためのガイドホールと、上記ガイドホールの出口側に行くほど直径が広がる形態に形成される火炎角度調節部と含み、また、上記トーチから発生したプラズマ火炎が内部でガイドされながら通過するように構成されたプラズマトーチ保護枠をさらに含むものである。
【0034】
この際、返鉱を大容量処理することができるように、プラズマ加熱装置の下側に配置される返鉱移送ユニットをさらに含むことができる。
【0035】
好ましくは、上記返鉱移送ユニットは、上記プラズマ加熱装置の下側でキャタピラ状に移送されるコンベヤと、上記コンベヤ上にブロック単位で連続的に組み込まれて内部に返鉱が収容される返鉱移送単位ブロックと、を含んでなることができる。
【0036】
さらに好ましくは、上記返鉱移送ユニットの上側に配置されたプラズマ加熱装置は多列に配置され、これに対応して上記返鉱移送ユニットの幅が延長されるものである。
【0037】
または、上記プラズマ加熱装置は、返鉱移送ユニットの低層から最上層まで順次に返鉱を溶融結合するように階段式に配置され、上記返鉱移送ユニットの高さがこれに対応されて延長されるものである。
【0038】
さらに好ましくは、上記返鉱移送ユニットの上側に返鉱移送ユニットの長さに対応して延長配置された外被部材と、上記外被部材の下部に備えられて熱を保熱する耐火ブロック層で構成された返鉱密閉機とをさらに含み、上記プラズマ加熱装置は、返鉱密閉機を通過して配置するものである。
【発明の効果】
【0039】
このように本発明であるプラズマを用いた返鉱処理方法及び装置によると、所定粒度の焼結返鉱や鉱石を、プラズマを用いて返鉱塊に溶融結合させることを容易にするという効果を提供する。
【0040】
特に、本発明は返鉱を連続投入/移動させて返鉱塊の大容量結合生産を可能にすることで、結果的には、返鉱塊の生産性向上に優れた効果を提供する。
【0041】
さらに、返鉱塊の溶融結合力に優れているので、高炉投入時に返鉱塊がよく割れる分光現象を防止し、高炉操業も円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来の焼結工程で発生する焼結返鉱の処理工程を図示した概略図である。
【図2】本発明による焼結工程における返鉱処理工程を図示した概略図である。
【図3】本発明による返鉱処理の基本工程を図示したフローチャートである。
【図4】本発明による返鉱の大容量処理工程と装置を図示した全体の構成図である。
【図5】本発明のプラズマ加熱装置を図示した構成図である。
【図6】図4の返鉱処理処置において複数のプラズマ加熱装置を用いた返鉱処理状態を図示した正面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】(a)及び(b)は、図4の返鉱処理処置の移送ユニットを図示した側面構成図及び正面構成図である。
【図9】(a)及び(b)は、図8の返鉱移送ユニットの変形例を図示した側面構成図及び正面構成図である。
【図10】本発明の返鉱結合時に、返鉱塊の上に返鉱を撒布して保熱及び酸化防止の状態を図示した正面構成図である。
【図11】本発明の返鉱処理工程及び装置を通じて製造された返鉱塊を図示した斜視図である。
【図12】本発明のプラズマ加熱装置のトーチ及びトーチ保護枠の組み立て状態を参考として、示した写真である。
【図13】本発明であるプラズマ加熱装置と容器を参考的に、示した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付された図面に従い本発明の好ましい一実施例について説明する。
【実施例】
【0044】
先ず、図2では、本発明の返鉱処理工程を図1の焼結工程とともに図示している。但し、図2において、図1と同一の焼結工程と高炉に関する図面符号は図1と同様に記載し、その詳細な説明を簡略する。
【0045】
また、図2では、焼結工程で発生する返鉱(即ち、6mm以下の焼結返鉱)を前提として説明するが、本発明の返鉱処理工程(方法)や、以下で詳細に説明する返鉱処理処置1は、上述したように、一般の炭と粉鉄鉱石をそのまま使用して溶鉄を製造するファイネックスまたはコーレックス等の他の溶鉄の製造工程に適用されることもできる。
【0046】
この場合、焼結返鉱でなく、所定粒度以下の返鉱であることができる。
【0047】
次に、上述したように、焼結工程で製造される返鉱のうち6mmより大きい焼結鉱は高炉210に投入され、粒度6mm以下である焼結返鉱は本発明の返鉱処理工程、即ち、以下で詳細に説明する、返鉱を溶融結合して塊状化する返鉱結合ステップを含む返鉱処理工程を経て製造した返鉱塊を高炉210に直に投入させるようにしたことにその実施例での特徴がある。
【0048】
特に、本発明の返鉱処理工程や装置は、以下で詳細に説明する図4のように返鉱を大容量に返鉱塊状化することを可能にしたことにその実施例での特徴がある。
【0049】
先ず、本発明の返鉱処理工程は、基本的に焼結工程で生産された焼結鉱中、選別作業(図2のスクリーン200を利用)により6mm以下の返鉱を処理するものである。
【0050】
一方、このような本発明の返鉱処理工程の基本工程を図3に図示している。
【0051】
即ち、図3に示したように、本発明の返鉱処理工程は、返鉱予熱ステップ(工程)(S2)と、返鉱を溶融結合して塊状化する返鉱結合ステップ(S3)と、返鉱塊の強度を維持して(S4)、酸化を防止し(S5)、返鉱を保熱するステップ(S4,S5)と、最後に、さらに強度が維持されることを前提として返鉱塊を高炉に投入することができる粒度に選別する選別工程(S7)に区分することができる。
【0052】
この際、図2乃至図4での「S6」は、上記S3〜S5の工程を合わせて返鉱結合溶融工程として示した。
【0053】
一方、「返鉱予熱ステップ」(図3,4のS2)での焼結工程の完了後、選別過程を経て分類された返鉱は常温に冷却されているので、後の工程の返鉱結合ステップの効率を高めるため、返鉱を別途の装置、例えば、ロータリーキルンのような回転炉を用いて予熱する必要がある。
【0054】
しかし、次に説明する図4のように、本発明の(大容量)返鉱処理処置1では、別途の回転炉を使用することなく返鉱を予熱処理することができる。
【0055】
例えば、図4で返鉱密閉機50の外被部材52の内側の耐火ブロック層54は、返鉱の結合ステップにおいてプラズマ加熱装置10の稼動時に発生する熱で加熱され、これによって返鉱が移送ユニット30に投入される位置からプラズマ加熱装置1までの移動中に返鉱密閉機50と移送ユニット30の間の保熱環境により予熱さて、その後、加熱によって溶融結合される。
【0056】
従って、図4に示すように、装置の移送ユニット30に返鉱2が投入されると予熱は自動に行われる。
【0057】
次に、「返鉱結合ステップ」(図3,4のS3)で、予熱処理された返鉱を、以下で詳細に説明するプラズマ加熱装置(図4,5の10参照)を用いて半溶融、あるいは、完全溶融の状態で返鉱を加熱する。
【0058】
この際、プラズマにより半溶融または完全溶融された返鉱は互いに融着されながら高炉投入に適当な6〜50mm程度のサイズに塊状化される。
【0059】
例えば、図11では本発明の処理工程を経て製造された返鉱塊2’を図示している。
【0060】
一方、図5のように、プラズマ加熱装置10のトーチ12から発生するプラズマ火炎(Flame)(図5のF)による返鉱の塊状化は、プラズマトーチ12に供給されるガスの量、プラズマトーチ保護枠20の火炎角度調節部24の傾斜角度(θ)により調整されることができる。
【0061】
これについては、次の図5でさらに詳細に説明する。
【0062】
次に、「保熱ステップ」(図3,4のS4,S5)は、返鉱結合ステップでプラズマ熱源により塊状化された返鉱(図4,11の2’)は、強度を維持するために空冷または水冷させることなく、外部空気との直接的な接触が遮断された状態で保熱しながら徐冷させる。
【0063】
例えば、一般的な空冷または水冷方法を用いて塊状化された返鉱を冷却させると、急速な温度変化により返鉱にクラックが発生されるといった強度低下が誘発されることもあるので、強度維持のために外部空気と遮断された空間、例えば図4に示した返鉱密閉機50や保温容器(図13の写真でC参照)を用いることができる。
【0064】
上記返鉱密閉機の機能は上記の上述の予熱ステップで説明した通りである。
【0065】
この際、このような強度維持の保熱ステップにおける他の機能は、外部空気との接触を遮断して返鉱塊の酸化を防止するものである。
【0066】
最後に、「選別ステップ」(図2乃至4のS7)では、徐冷された返鉱塊をスクリーン等を用いて選別するが、この際においても高炉投入の基準粒度である6mmより大きい返鉱塊は高炉に直接装入させ、粒度6mm以下の返鉱塊は図2のようにさらに焼結工程に送られるか、または、図4のように大容量返鉱処理工程に回収処理されることができる。
【0067】
しかし、最も好ましくは、図4のように返鉱供給ステップに再投入して焼結工程に再投入されることを避けるものである。
【0068】
次に、図4では返鉱を大容量に処理することを可能にした本発明の返鉱(大容量)処理工程及び装置1を示している。
【0069】
例えば、図3、4のように、本発明の返鉱結合溶融工程(S6)(即ち、返鉱大容量処理工程)は、選別過程を経て分類された返鉱を予熱する返鉱予熱ステップ(S2)と予熱された返鉱をプラズマ加熱装置(図5の10参照)を用いて溶融させて塊状化させる返鉱結合ステップ(S3)を基本として返鉱保熱ステップ(S4,5)をさらに含むことに特徴がある。
【0070】
即ち、図2の焼結工程で発生された返鉱2がコンベヤ72を通じて返鉱供給ホッパー70に供給されると、ホッパーから返鉱予熱ステップ(S2)に連続的に投入されて返鉱を大容量処理を可能にするものである。
【0071】
特に、本発明の大容量返鉱処理工程においては、返鉱結合ステップ(S3)で塊状化された返鉱塊2’の強度を確認しながら所定粒度に選別する返鉱落下選別ステップ(S7)をさらに含むことを特徴とする。
【0072】
即ち、図4のように、本発明の(大容量)返鉱処理工程では、返鉱塊2’を所定の高さから選別ユニット80に落下させて、この際に割れる粒度6mm以下の返鉱塊は供給ホッパー70に回収され、粒度6mmより大きい返鉱塊2’は高炉投入過程中においても強度が維持されると前提して収集される。
【0073】
次に、本発明の返鉱処理工程では、返鉱結合ステップ(S3)と返鉱落下選別ステップ(S7)の間で返鉱が溶融結合された返鉱塊2’の結合強度を維持させる保熱ステップ、即ち、返鉱の強度を維持するためのステップ(S4)と、空気接触を遮断して酸化を防止させる酸化防止ステップ(S5)とを含む。
【0074】
一方、図4のように、本発明の大容量返鉱処理工程が可能になったのは、返鉱2が、次の返鉱処理処置1で詳細に説明する移送ユニット30によって連続的に移動しながら返鉱が塊状化されるためである。
【0075】
即ち、図4のように、返鉱供給ステップ(S1)でホッパーを通じて連続供給される返鉱は、連続的に移動しながらプラズマ加熱装置に溶融結合されて返鉱落下選別ステップ(S7)と回収または排出ステップまでの1つの工程で連続的に行われるためである。
【0076】
一方、図10のように、返鉱2が溶融結合される返鉱結合ステップ(S3)を経た返鉱塊2’の上に返鉱2を覆うと、返鉱が返鉱塊の包囲体として具現されながら、返鉱塊2’の強度維持のための保熱と空気接触の遮断による酸化防止が行われるので好ましい。
【0077】
次に、図9のように、返鉱2を以下に説明する移送ユニットに多層に連続供給し、低層から最上側まで段階的に溶融結合させて多層の返鉱塊2’を処理することも好ましい。
【0078】
この場合、図9bのように、低層の返鉱塊と中問層の返鉱塊及び上層の返鉱塊の間の「H」領域では、塊間の廃熱が保熱されながら、低層から上層に行くほど自体予熱機能が向上し、返鉱の溶融結合もより円滑になる。
【0079】
次に、上述した本発明の返鉱(大容量)処理工程を可能にする図4乃至図10に示した本発明の返鉱処理処置1について説明する。
【0080】
先ず、図4及び図5では本発明の返鉱処理処置1に含まれて、返鉱の溶融結合を実質的に可能にするプラズマ加熱装置10を図示している。
【0081】
例えば、図5に示したように、本発明のプラズマ加熱装置10は、大きく、プラズマトーチ12とプラズマトーチ保護枠20で構成されることができる。
【0082】
参照として、図12の写真では上記プラズマトーチ12とプラズマトーチ保護枠20の実際の組み立て状態を示しており、図13の写真ではプラズマトーチ12とプラズマトーチ保護枠20、及びその下部に備えられる容器Cを示している。
【0083】
一方、本発明のプラズマ加熱装置10のプラズマトーチ12にはプラズマアークの発生のためのプラズマ発生部14とガス供給部16が連結される。
【0084】
従って、上記プラズマ発生部14によりトーチ12からアーク(図5でプラズマ発生部14と連結されるアノード12aとカソード12bの役割をするトーチの間にアークが発生する)を発生させながら、ガス供給部16からガスをトーチの内部に供給すると、プラズマ火炎Fがトーチ12の先端に形成され、このような火炎Fの長さ乃至強さはガスの供給量及び強さによって調節されることができる。
【0085】
この際、上記プラズマトーチ12は、通常10,000℃以上の高温の熱を発生させることができ、このような高熱からトーチ12のチップ部位(未符号)を保護するとともに、プラズマトーチ12から発生した火炎F(のサイズと長さ)を適切に制御するために、トーチ先端の火炎発生区間にはプラズマトーチ保護枠20が設置される。
【0086】
例えば、図5に示したように、上記本発明のプラズマトーチ12はプラズマトーチ保護枠20を内蔵するハウジング(不図示)の上端の中央に結合され、プラズマトーチ保護枠20にはトーチ12の先端から発生する火炎Fをガイドするための中央のガイドホール22と、火炎の噴射状態を調節するためにガイドホールの出口側に火炎角度調節部24とが形成されている。
【0087】
また、プラズマトーチ保護枠20には、プラズマ加熱装置を持続的に使用する時に、高温の熱によりトーチチップ部分の損傷を防止するための冷却ライン26が内蔵されることができる。
【0088】
このような冷却ライン26は、図4のように冷却水供給機26’と連結されることができる。
【0089】
この際、図5に示すように、上記火炎角度調節部24は、ガイドホール22の出口側が広がる方向に両方の壁面に対して30〜70゜、より好ましくは40〜60゜程度傾いた傾斜角度(θ)を有するように構成される。
【0090】
このような数値の限定は、傾斜角度が小さいほどプラズマ火炎により溶融される返鉱1の範囲が狭く深くなり、傾斜角度が大きいほど返鉱の溶融範囲は広く浅くなることによって、最大加熱温度が低くなるということに基づいたものである。
【0091】
即ち、上記傾斜角度(θ)が30゜以下である場合は、塊状化される返鉱の溶融面積が少なくて歩留まりの問題があり、これに対し、上記傾斜角度(θ)が70゜以上であり場合は、広い面積にかけてプラズマ火炎が形成されるが、その分、相対的に加熱温度が低く、加熱による返鉱溶融効率が低下され、6mmより大きい返鉱塊を得ることが困難であり、返鉱の溶融結合時間が長くなるので、上記傾斜角度(θ)は30〜70゜の間に設定されることが最も好ましい。
【0092】
例えば、プラズマトーチ12に供給されるガスの量とガスの流速、火炎角度調節部24の傾斜角度を調節することによって返鉱の結合サイズ、量、返鉱結合時間等が制御されることができる。
【0093】
次に、参考として、図13の写真で示した耐熱容器Cは、反溶融状態で加熱される返鉱を入れる容器であり、実際に、図4の本発明の返鉱(大容量)処理処置では返鉱の大容量処理のための移送ユニット30に代わる。
【0094】
次に、図4に示したように、本発明である返鉱処理処置1での返鉱移送ユニット30は、実質的に本発明で返鉱を大容量に処理することを可能にする。
【0095】
従って、図4の本発明返鉱処理処置1は、基本的に図5で説明したプラズマ加熱装置10を含むが、大容量処理のための移送ユニット30を含むことにその実施例での特徴がある。
【0096】
一方、図4、6及び図8では本発明の装置で上記返鉱移送ユニット30を図示している。
【0097】
即ち、図6及び図8に示したように、本発明の返鉱移送ユニット30は、上記プラズマ加熱装置10の下側でキャタピラ状に移送されるコンベヤ32、及び、上記コンベヤ32上にブロック単位で連続的に組み込まれて内部に返鉱2が収容される返鉱移送単位ブロック34で構成される。
【0098】
この際、上記コンベヤ32は、ベルトまたはスクリーン等の強度が維持されるコンベヤ32bと、これらをキャタピラ状に移送させる駆動ロ−ル32aと移送ロ−ル32cとで構成されることができる。
【0099】
そして、上記返鉱移送単位ブロック34は、図6及び図8のように、上記コンベヤ32のコンベヤ32bに取り付けられるベース板36と、上記ベース板36に取り付けられ、返鉱収容空間を形成するブロック外被材38と、上記外被材38の内部に取り付けられる耐火材40で構成されることができる。
【0100】
従って、上記耐火材40は、単位ブロックが熱により損傷されることを防止するとともに、熱の電熱を遮断して返鉱塊2’の保熱性を維持する機能を提供する。
【0101】
そして、上記単位ブロック34のベース板36の長さや幅は、図8aのようにコンベヤ32の駆動ロ−ル32aの円周に合わせて設定される必要がある。
【0102】
従って、本発明の返鉱大容量処理処置1では、コンベヤ32と組み立てられた単位ブロック34の内部に返鉱2が供給ホッパー70から連続的に投入されると、プラズマ加熱装置10を通過しながら連続的に返鉱が塊状化される。
【0103】
一方、図6及び図7に示したように、上記返鉱移送単位ブロック34は、多数のプラズマ加熱装置10が、幅方向に配置される長さに対応して幅が延長されることが好ましい。
【0104】
例えば、図6及び図7のように、プラズマ加熱装置10を約9個、1組3個ずつに段階的に配置して単位ブロック34内に投入された返鉱を列単位で連続的に溶融結合させる形態にすることができる。
【0105】
この場合、プラズマ加熱装置10が隣接されて複数配置されるので、プラズマ加熱装置10から発生する熱が互いに保温されながら、返鉱溶融や保熱性を向上させるようになる。
【0106】
次に、図9のように、上記返鉱移送単位ブロック34を、供給される返鉱を低層から最上層まで順次に多層に収容する高さで延長させ、返鉱を供給する設備、即ち、複数の供給ホッパー70’とプラズマ加熱装置10が多層返鉱に合わせて低層から最上層まで段階的に高さの差を有して備えられるのも可能である。
【0107】
即ち、供給ホッパー70’は階段式に配置し、その後方に少なくとも一列のプラズマ加熱装置10を配置し、先ず単位ブロックの底側から返鉱2を供給しながら段階的に返鉱の溶融結合が行われると、図9bのように、より大容量の返鉱処理が可能になる。
【0108】
この場合、返鉱塊間の保熱や廃熱の漏水が少なく、返鉱塊2’の保熱及び強度の維持を容易にする。
【0109】
次に、図4及び図8bに示したように、本発明の返鉱処理処置1は、返鉱移送ユニット30の上側に少なくとも返鉱移送ユニット30の長さに対応して延長されながら、返鉱の大気接触を遮断する返鉱密閉機50をさらに含むことができる。
【0110】
この際、上記返鉱密閉機50は、外被部材52及び上記外被部材52の下面にはプラズマ加熱装置10で発生する熱と、溶融された返鉱塊で発生する熱を保熱するように提供された耐火ブロック層54を含んでなることができる。
【0111】
従って、上記外被部材52は、移送ユニットである単位ブロックの両端に密着されて空気の流入を抑制し、その内側の耐火ブロック層54はプラズマ加熱装置から発生する熱で加熱される。
【0112】
結局、図4で移送ユニット30に進入される返鉱2は、初期位置の耐火ブロック層によりほとんど密閉された状態で予熱され(S2)、その後プラズマ加熱装置10のトーチ火炎Fで溶融結合されて図11のように塊状化され(S3)、移送ユニットによって一定の時間移動する時に密閉機の内部で保熱されて強度が維持され、外部空気の接触が遮断されることによって酸化の防止を可能にする(S4,5)。
【0113】
一方、図4のように、本発明の返鉱処理処置1は、返鉱移送ユニット30の上側に配置されて返鉱を移送ユニットに連続供給する返鉱供給ホッパー70と、上記返鉱移送ユニット30の下側に、移送ユニットから排出された返鉱塊2’を選別する選別ユニット80と、上記選別ユニット80から上記返鉱供給ホッパー70まで逆方向に連結される返鉱回収コンベヤ90とをさらに含む。
【0114】
この際、上記選別ユニット80はその役割が重要であり、例えば上記選別ユニット80は返鉱塊2’が落下されて強度が確認され、粒度6mmより大きい返鉱塊のみ収集されるように上記返鉱移送ユニット30の返鉱塊の排出位置で所定の高さの差を有して提供されるスクリーンとして提供されることができる。
【0115】
例えば、図4のように、移送ユニット30の排出位置、即ち、コンベヤ32の駆動ロ−ル32aの回転により単位ブロック34が水平から垂直に方向が切り換えられる位置より1〜2m程度の高さから落下された返鉱塊2’は、選別ユニット80であるスクリーンに落下されながら衝撃を受け、この際、6mmより大きい粒度を維持する返鉱塊は溶融結合強度が高いことを意味するので、排出コンベヤ84と収集槽86に排出されるようになる。
【0116】
しかし、粒度6mm以下の割れた返鉱塊は高炉への投入が困難であるため、図4のように、回収コンベヤ90を通じて供給コンベヤ72に回収され、この場合、6mm以下の返鉱塊はさらに返鉱供給ステップ(S1)を経て返鉱結合溶融工程(S6)(S2,S3,S4,S5)に投入される。
【0117】
従って、本発明の装置は、一応、返鉱が溶融結合されて塊状化されると、焼結工程や他の工程に循環されることなく、本発明の装置で続けて循環処理されるので、従来の返鉱を焼結工程へ再投入処理することに比べて費用を低減することができる。
【0118】
一方、上述した本発明の様々な構成手段は、図4のようにベース35上の垂直支持台37を基礎として設置されることができる。
【0119】
また、図4のように、本発明の移送ユニットの方向切り換え位置には排出シュート82が備えられ、これによって適量の返鉱塊2’が集合し、上述したように選別ユニット80であるスクリーンに落下選別されるようになる。
【0120】
そして、図4に示したように、上記排出シュート82の一側には返鉱塊2’の結合状態と温度を感知する温度センサ42とCCDカメラ44が設置され、これらセンサ機器は装置制御部46に連結されることができる。
【0121】
また、上記装置制御部46は、移送ユニットのコンベヤの駆動ロ−ル32aの駆動源(不図示)とプラズマ加熱装置10のプラズマ発生部14とガス供給部16と電気的に連携(図4の図面符号46である装置制御部と点線で連結経路を表示)されて、それぞれ返鉱塊の状態によって制御駆動されることができる。
【産業上の利用可能性】
【0122】
このような本発明の返鉱処理方法及び装置によると、プラズマ燃焼熱により返鉱が反溶融乃至完全溶融された後、結合されて所定粒度、即ち6mmより大きい返鉱塊になって溶融結合力も優秀で、高炉投入時に返鉱塊がよく割れる分光現象が発生しない。
【0123】
例えば、製鉄所で1つの焼結工場で4000〜5000ton/dayの返鉱が発生することを鑑みると、本発明の返鉱処理処置、特に、大容量処理を可能にした本発明の返鉱処理方法及び装置は、50%の歩留まりで返鉱塊の生産を可能にして費用の節減、または、工程稼動費の低減を図ることができるようになる。
【0124】
また、高炉操業は勿論、常用化されたファイネックスまたはコーレックス等の他の溶鉄製造工程でも適用することができる。
【0125】
本発明は、今まで特定の実施例に関して図示し説明したが、上記の特許請求の範囲により備えられる本発明の思想や分野から外れない限度内で本発明が多様に改造及び変化されることができるということは当業界において通常の知識を有する者は容易に分かるということを明らかにする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、返鉱を処理するための方法及び装置に関するもので、より詳しくは、所定粒度の返鉱をプラズマ加熱装置(の火炎)を用いて返鉱塊に溶融結合させることを可能にし、特に、大容量の返鉱処理を可能にして返鉱の溶融結合工程の生産性を向上させる一方、焼結工程で多量に発生する焼結返鉱再処理工程を減らすことができるプラズマを用いた返鉱処理方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄鉱石とは、鉄(Fe)を30〜70%含有した鉱石のことをいい、優れた鉄鉱石は硫黄(S)、リン(P)、銅(Cu)のような有害成分が少なく、一定のサイズを有するものである。しかしながら、原産地で生産された鉄鉱石は成分等が一定でないため、高炉に直接投入することができず、一般的には、鉄鉱石の成分等を一定にしてコークス等と混合した後にこれを焼結させた焼結鉱の形態に高炉に装入するのが一般的である。
【0003】
例えば、図1では周知の焼結鉱の製造工程を図示している。
【0004】
即ち、図1に示したように、焼結鉱の主原料である各種鉄鉱石と、副原料である珪石、蛇紋岩、石灰石、及び燃料である無煙炭、コークス等を、コンベヤを通じて保存ビン110から混合機120に移送する。
【0005】
次いで、上記混合機120で原料、燃料及び鉱石を混合し水分を添加して造粒(granulation)した後、サージホッパー130に供給する。
【0006】
次に、上記サージホッパー130は、混合機120から供給された焼結原料をさらに焼結台車140に一定量の割合で供給し、上記サージホッパー130の後方に設置された上部鉱ホッパー150ではサージホッパー130に保存された焼結原料よりも先に焼結台車に供給・焼結される。
【0007】
そして、サージホッパー130の前方に配置された点火炉160では、焼結台車140上の焼結原料の上層部を着火させ、点火された焼結原料は焼結台車140の下部の排風機172とチャンバ174を媒介として相互構成されたウィンドボックス170による吸入力で焼結原料は下層部まで焼成される。
【0008】
次に、焼成された焼結原料は焼結台車140に沿って前方に移動中に、冷却機180に投入、空気中で冷却されて焼結鉱として製造される。
【0009】
その次、製造された焼結鉱は冷却機180を経て破砕機190により破砕された後、ホットスクリーン200により粒度6mm以下の返鉱(焼結返鉱)と、それより大きい焼結鉱とに分離する。
【0010】
例えば、粒度(直径)6mm以下の焼結鉱を高炉210に送らず再び焼結工程に回収・投入される焼結鉱を、通常「返鉱(return ore)」という。
【0011】
即ち、高炉において使用できる焼結鉱は、その粒度が約6〜50mmであるため、粒度6mm以下の焼結鉱は、再び焼結鉱の製造工程(サージホッパー130)に再投入される。(図1のラインA)
【0012】
これに対し、粒度(直径)が6mmより大きい焼結鉱は、図1では具体的に図示されていないが、冷却された後切出しフィーダにより一定の割合で破砕されて、直径50mm以上の焼結鉱は高炉に装入するサイズである50mm以下に破砕され、様々なスクリーンによる分給ステップを経て最終的に高炉210に投入される。(図1のラインB)
【0013】
ところが、通常、このような粒度6mm以下の返鉱は、実際の焼結工程で発生する焼結鉱の約40%を占める程度に相当するが、高炉内の通気性を確保するため高炉に直接装入されることができず、焼結工程に再投入される実情である。
【0014】
従って、返鉱(焼結返鉱)を、高炉に装入することができる粒度(直径)である6mmより大きい返鉱塊として塊状化(溶融結合)することができれば、返鉱をさらに焼結工程に再投入しなければならない返鉱再処理工程を省略することができ、好ましい。
【0015】
一方、返鉱を粒度6mmよりも大きく塊状化するためには、返鉱を物理的にどのように結合(溶融)させるのかという問題を解決すればよく、このとき考えられる幾つかの方法(周知の方法)は以下の通りである。
【0016】
先ず、返鉱を結合する媒介物であるバインダーを用いて返鉱を結合することができる。しかし、このようなバインダーを用いると、返鉱を予熱処理することなく、冷却状態で結合することができるという利点を提供するが、通常、返鉱結合のためのバインダーは熱に弱く、高炉に投入されると消失するので、結合された返鉱塊が高炉内で小粒化される恐れが高いという問題がある。
【0017】
次に、常用化されたレーザを使用する場合が考えられるが、レーザでは返鉱を熔かすことができる有效面積(半径)が非常に小さいので、実際に、返鉱溶融結合の生産的な側面においてその実效性が十分でなく、また、実際のテストを通じて、返鉱の結合力が脆弱であるという問題があった。
【0018】
または、溶射粉末を対象体に噴射しながら溶接する溶射溶接方法がある。しかし、この場合は返鉱どうしの結合力は優れているが、溶射粉末の成分が高炉操業時に溶鉄成分に悪影響を及ぼすので、実際の現場での使用は困難である。
【0019】
最後に、非鉄金属、プラスチック等の接合に用いられる超音波融着法がある。しかし、この場合は震動により接触面から摩擦力が発生し、返鉱の接合は可能であるが、表面にバラツキがあり、返鉱に一定の圧力が加えられると、返鉱が割れるという問題が発生した。
【0020】
従って、本件出願人は、結合された返鉱塊のサイズも一定にすることができ、必要に応じて焼結鉱の品質基準そのままを満たし、特に、溶融結合後の結合強度が維持されることによって高炉に投入されるまでの工程の流れに問題はなく、特に、返鉱を大容量処理を可能にし、返鉱の溶融結合による返鉱の塊状化に対してより効果的な技術を提案するようになった。
【0021】
一方、上記では返鉱の一例として焼結返鉱のみを説明したが、近年、一般の炭及び粉鉄鉱石をそのまま用いて高炉操業における焼結鉱の製造費用と環境汚染の問題を解消して、常用化されたファイネックス(FINEX)またはコーレックス(COREX)等の他の溶鉄製造工程においても以下で詳細に説明する本発明の返鉱処理技術が適用されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明は、上記のような従来の問題点を解消するために案出されたもので、その目的としては、所定粒度の返鉱をプラズマ加熱装置(の火炎)を用いて返鉱塊に溶融結合させることを可能にしたプラズマを用いた返鉱処理方法及び装置を提供することにある。
【0023】
特に、本発明は返鉱の大容量処理を可能にして、返鉱溶融結合による返鉱塊の生産性を向上させるとともに、焼結工程で多量に発生する多量の焼結返鉱再処理工程を減らすことを可能にしたプラズマを用いた返鉱処理方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記のような目的を達成するための技術的な一側面として、本発明は、選別過程を経て分類された返鉱を用意する返鉱用意ステップと、
上記返鉱を、プラズマを用いて溶融させて塊状化させる返鉱結合ステップと、
を含んで構成されたプラズマを用いた返鉱処理方法を提供する。
【0025】
好ましくは、選別過程を経て供給される返鉱を結合前に予熱する返鉱予熱ステップと、
上記返鉱結合ステップを経た返鉱塊を徐冷させながら結合強度を維持させ、大気との接触を遮断して返鉱の酸化を防止する返鉱保熱ステップと、
上記返鉱保熱ステップを経た返鉱塊の強度を確認しながら所定粒度に選別する返鉱選別ステップと、をさらに含むことができる。
【0026】
より好ましくは、返鉱が移送ユニットを通じて連続的に移動しながら、プラズマ加熱装置を通じて返鉱が塊状化されて大容量処理するように提供されるものである。
【0027】
この際、上記返鉱は、焼結工程の完了後、選別過程を経て分類された粒度6mm以下の焼結返鉱、または、一般の炭及び粉鉄鉱石を用いる溶鉄製造工程の溶融炉に投入される返鉱であることができる。
【0028】
好ましくは、上記プラズマ加熱装置が多列に配置されて大容量処理するようにするものである。
【0029】
より好ましくは、上記返鉱結合ステップを経た返鉱塊の上に保熱及び酸化防止のために返鉱がさらに覆われるものである。
【0030】
さらに好ましくは、返鉱を多層に連続供給し、低層から最上側まで段階的に溶融結合させて大容量処理するものである。
【0031】
次に、技術的な他の側面として、本発明は、選別して用意した返鉱を溶融させて塊状化させるのに使用されるプラズマ加熱装置を含んで構成されたプラズマを用いた返鉱処理処置を提供する。
【0032】
好ましくは、上記プラズマ加熱装置は、プラズマ発生部と、ガス供給部と、上記プラズマ発生部とガス供給部に連携されて返鉱を溶融結合させるプラズマ火炎を発生させるプラズマトーチとを含む。
【0033】
さらに好ましくは、上記プラズマトーチから発生する火炎をガイドするためのガイドホールと、上記ガイドホールの出口側に行くほど直径が広がる形態に形成される火炎角度調節部と含み、また、上記トーチから発生したプラズマ火炎が内部でガイドされながら通過するように構成されたプラズマトーチ保護枠をさらに含むものである。
【0034】
この際、返鉱を大容量処理することができるように、プラズマ加熱装置の下側に配置される返鉱移送ユニットをさらに含むことができる。
【0035】
好ましくは、上記返鉱移送ユニットは、上記プラズマ加熱装置の下側でキャタピラ状に移送されるコンベヤと、上記コンベヤ上にブロック単位で連続的に組み込まれて内部に返鉱が収容される返鉱移送単位ブロックと、を含んでなることができる。
【0036】
さらに好ましくは、上記返鉱移送ユニットの上側に配置されたプラズマ加熱装置は多列に配置され、これに対応して上記返鉱移送ユニットの幅が延長されるものである。
【0037】
または、上記プラズマ加熱装置は、返鉱移送ユニットの低層から最上層まで順次に返鉱を溶融結合するように階段式に配置され、上記返鉱移送ユニットの高さがこれに対応されて延長されるものである。
【0038】
さらに好ましくは、上記返鉱移送ユニットの上側に返鉱移送ユニットの長さに対応して延長配置された外被部材と、上記外被部材の下部に備えられて熱を保熱する耐火ブロック層で構成された返鉱密閉機とをさらに含み、上記プラズマ加熱装置は、返鉱密閉機を通過して配置するものである。
【発明の効果】
【0039】
このように本発明であるプラズマを用いた返鉱処理方法及び装置によると、所定粒度の焼結返鉱や鉱石を、プラズマを用いて返鉱塊に溶融結合させることを容易にするという効果を提供する。
【0040】
特に、本発明は返鉱を連続投入/移動させて返鉱塊の大容量結合生産を可能にすることで、結果的には、返鉱塊の生産性向上に優れた効果を提供する。
【0041】
さらに、返鉱塊の溶融結合力に優れているので、高炉投入時に返鉱塊がよく割れる分光現象を防止し、高炉操業も円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来の焼結工程で発生する焼結返鉱の処理工程を図示した概略図である。
【図2】本発明による焼結工程における返鉱処理工程を図示した概略図である。
【図3】本発明による返鉱処理の基本工程を図示したフローチャートである。
【図4】本発明による返鉱の大容量処理工程と装置を図示した全体の構成図である。
【図5】本発明のプラズマ加熱装置を図示した構成図である。
【図6】図4の返鉱処理処置において複数のプラズマ加熱装置を用いた返鉱処理状態を図示した正面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】(a)及び(b)は、図4の返鉱処理処置の移送ユニットを図示した側面構成図及び正面構成図である。
【図9】(a)及び(b)は、図8の返鉱移送ユニットの変形例を図示した側面構成図及び正面構成図である。
【図10】本発明の返鉱結合時に、返鉱塊の上に返鉱を撒布して保熱及び酸化防止の状態を図示した正面構成図である。
【図11】本発明の返鉱処理工程及び装置を通じて製造された返鉱塊を図示した斜視図である。
【図12】本発明のプラズマ加熱装置のトーチ及びトーチ保護枠の組み立て状態を参考として、示した写真である。
【図13】本発明であるプラズマ加熱装置と容器を参考的に、示した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付された図面に従い本発明の好ましい一実施例について説明する。
【実施例】
【0044】
先ず、図2では、本発明の返鉱処理工程を図1の焼結工程とともに図示している。但し、図2において、図1と同一の焼結工程と高炉に関する図面符号は図1と同様に記載し、その詳細な説明を簡略する。
【0045】
また、図2では、焼結工程で発生する返鉱(即ち、6mm以下の焼結返鉱)を前提として説明するが、本発明の返鉱処理工程(方法)や、以下で詳細に説明する返鉱処理処置1は、上述したように、一般の炭と粉鉄鉱石をそのまま使用して溶鉄を製造するファイネックスまたはコーレックス等の他の溶鉄の製造工程に適用されることもできる。
【0046】
この場合、焼結返鉱でなく、所定粒度以下の返鉱であることができる。
【0047】
次に、上述したように、焼結工程で製造される返鉱のうち6mmより大きい焼結鉱は高炉210に投入され、粒度6mm以下である焼結返鉱は本発明の返鉱処理工程、即ち、以下で詳細に説明する、返鉱を溶融結合して塊状化する返鉱結合ステップを含む返鉱処理工程を経て製造した返鉱塊を高炉210に直に投入させるようにしたことにその実施例での特徴がある。
【0048】
特に、本発明の返鉱処理工程や装置は、以下で詳細に説明する図4のように返鉱を大容量に返鉱塊状化することを可能にしたことにその実施例での特徴がある。
【0049】
先ず、本発明の返鉱処理工程は、基本的に焼結工程で生産された焼結鉱中、選別作業(図2のスクリーン200を利用)により6mm以下の返鉱を処理するものである。
【0050】
一方、このような本発明の返鉱処理工程の基本工程を図3に図示している。
【0051】
即ち、図3に示したように、本発明の返鉱処理工程は、返鉱予熱ステップ(工程)(S2)と、返鉱を溶融結合して塊状化する返鉱結合ステップ(S3)と、返鉱塊の強度を維持して(S4)、酸化を防止し(S5)、返鉱を保熱するステップ(S4,S5)と、最後に、さらに強度が維持されることを前提として返鉱塊を高炉に投入することができる粒度に選別する選別工程(S7)に区分することができる。
【0052】
この際、図2乃至図4での「S6」は、上記S3〜S5の工程を合わせて返鉱結合溶融工程として示した。
【0053】
一方、「返鉱予熱ステップ」(図3,4のS2)での焼結工程の完了後、選別過程を経て分類された返鉱は常温に冷却されているので、後の工程の返鉱結合ステップの効率を高めるため、返鉱を別途の装置、例えば、ロータリーキルンのような回転炉を用いて予熱する必要がある。
【0054】
しかし、次に説明する図4のように、本発明の(大容量)返鉱処理処置1では、別途の回転炉を使用することなく返鉱を予熱処理することができる。
【0055】
例えば、図4で返鉱密閉機50の外被部材52の内側の耐火ブロック層54は、返鉱の結合ステップにおいてプラズマ加熱装置10の稼動時に発生する熱で加熱され、これによって返鉱が移送ユニット30に投入される位置からプラズマ加熱装置1までの移動中に返鉱密閉機50と移送ユニット30の間の保熱環境により予熱さて、その後、加熱によって溶融結合される。
【0056】
従って、図4に示すように、装置の移送ユニット30に返鉱2が投入されると予熱は自動に行われる。
【0057】
次に、「返鉱結合ステップ」(図3,4のS3)で、予熱処理された返鉱を、以下で詳細に説明するプラズマ加熱装置(図4,5の10参照)を用いて半溶融、あるいは、完全溶融の状態で返鉱を加熱する。
【0058】
この際、プラズマにより半溶融または完全溶融された返鉱は互いに融着されながら高炉投入に適当な6〜50mm程度のサイズに塊状化される。
【0059】
例えば、図11では本発明の処理工程を経て製造された返鉱塊2’を図示している。
【0060】
一方、図5のように、プラズマ加熱装置10のトーチ12から発生するプラズマ火炎(Flame)(図5のF)による返鉱の塊状化は、プラズマトーチ12に供給されるガスの量、プラズマトーチ保護枠20の火炎角度調節部24の傾斜角度(θ)により調整されることができる。
【0061】
これについては、次の図5でさらに詳細に説明する。
【0062】
次に、「保熱ステップ」(図3,4のS4,S5)は、返鉱結合ステップでプラズマ熱源により塊状化された返鉱(図4,11の2’)は、強度を維持するために空冷または水冷させることなく、外部空気との直接的な接触が遮断された状態で保熱しながら徐冷させる。
【0063】
例えば、一般的な空冷または水冷方法を用いて塊状化された返鉱を冷却させると、急速な温度変化により返鉱にクラックが発生されるといった強度低下が誘発されることもあるので、強度維持のために外部空気と遮断された空間、例えば図4に示した返鉱密閉機50や保温容器(図13の写真でC参照)を用いることができる。
【0064】
上記返鉱密閉機の機能は上記の上述の予熱ステップで説明した通りである。
【0065】
この際、このような強度維持の保熱ステップにおける他の機能は、外部空気との接触を遮断して返鉱塊の酸化を防止するものである。
【0066】
最後に、「選別ステップ」(図2乃至4のS7)では、徐冷された返鉱塊をスクリーン等を用いて選別するが、この際においても高炉投入の基準粒度である6mmより大きい返鉱塊は高炉に直接装入させ、粒度6mm以下の返鉱塊は図2のようにさらに焼結工程に送られるか、または、図4のように大容量返鉱処理工程に回収処理されることができる。
【0067】
しかし、最も好ましくは、図4のように返鉱供給ステップに再投入して焼結工程に再投入されることを避けるものである。
【0068】
次に、図4では返鉱を大容量に処理することを可能にした本発明の返鉱(大容量)処理工程及び装置1を示している。
【0069】
例えば、図3、4のように、本発明の返鉱結合溶融工程(S6)(即ち、返鉱大容量処理工程)は、選別過程を経て分類された返鉱を予熱する返鉱予熱ステップ(S2)と予熱された返鉱をプラズマ加熱装置(図5の10参照)を用いて溶融させて塊状化させる返鉱結合ステップ(S3)を基本として返鉱保熱ステップ(S4,5)をさらに含むことに特徴がある。
【0070】
即ち、図2の焼結工程で発生された返鉱2がコンベヤ72を通じて返鉱供給ホッパー70に供給されると、ホッパーから返鉱予熱ステップ(S2)に連続的に投入されて返鉱を大容量処理を可能にするものである。
【0071】
特に、本発明の大容量返鉱処理工程においては、返鉱結合ステップ(S3)で塊状化された返鉱塊2’の強度を確認しながら所定粒度に選別する返鉱落下選別ステップ(S7)をさらに含むことを特徴とする。
【0072】
即ち、図4のように、本発明の(大容量)返鉱処理工程では、返鉱塊2’を所定の高さから選別ユニット80に落下させて、この際に割れる粒度6mm以下の返鉱塊は供給ホッパー70に回収され、粒度6mmより大きい返鉱塊2’は高炉投入過程中においても強度が維持されると前提して収集される。
【0073】
次に、本発明の返鉱処理工程では、返鉱結合ステップ(S3)と返鉱落下選別ステップ(S7)の間で返鉱が溶融結合された返鉱塊2’の結合強度を維持させる保熱ステップ、即ち、返鉱の強度を維持するためのステップ(S4)と、空気接触を遮断して酸化を防止させる酸化防止ステップ(S5)とを含む。
【0074】
一方、図4のように、本発明の大容量返鉱処理工程が可能になったのは、返鉱2が、次の返鉱処理処置1で詳細に説明する移送ユニット30によって連続的に移動しながら返鉱が塊状化されるためである。
【0075】
即ち、図4のように、返鉱供給ステップ(S1)でホッパーを通じて連続供給される返鉱は、連続的に移動しながらプラズマ加熱装置に溶融結合されて返鉱落下選別ステップ(S7)と回収または排出ステップまでの1つの工程で連続的に行われるためである。
【0076】
一方、図10のように、返鉱2が溶融結合される返鉱結合ステップ(S3)を経た返鉱塊2’の上に返鉱2を覆うと、返鉱が返鉱塊の包囲体として具現されながら、返鉱塊2’の強度維持のための保熱と空気接触の遮断による酸化防止が行われるので好ましい。
【0077】
次に、図9のように、返鉱2を以下に説明する移送ユニットに多層に連続供給し、低層から最上側まで段階的に溶融結合させて多層の返鉱塊2’を処理することも好ましい。
【0078】
この場合、図9bのように、低層の返鉱塊と中問層の返鉱塊及び上層の返鉱塊の間の「H」領域では、塊間の廃熱が保熱されながら、低層から上層に行くほど自体予熱機能が向上し、返鉱の溶融結合もより円滑になる。
【0079】
次に、上述した本発明の返鉱(大容量)処理工程を可能にする図4乃至図10に示した本発明の返鉱処理処置1について説明する。
【0080】
先ず、図4及び図5では本発明の返鉱処理処置1に含まれて、返鉱の溶融結合を実質的に可能にするプラズマ加熱装置10を図示している。
【0081】
例えば、図5に示したように、本発明のプラズマ加熱装置10は、大きく、プラズマトーチ12とプラズマトーチ保護枠20で構成されることができる。
【0082】
参照として、図12の写真では上記プラズマトーチ12とプラズマトーチ保護枠20の実際の組み立て状態を示しており、図13の写真ではプラズマトーチ12とプラズマトーチ保護枠20、及びその下部に備えられる容器Cを示している。
【0083】
一方、本発明のプラズマ加熱装置10のプラズマトーチ12にはプラズマアークの発生のためのプラズマ発生部14とガス供給部16が連結される。
【0084】
従って、上記プラズマ発生部14によりトーチ12からアーク(図5でプラズマ発生部14と連結されるアノード12aとカソード12bの役割をするトーチの間にアークが発生する)を発生させながら、ガス供給部16からガスをトーチの内部に供給すると、プラズマ火炎Fがトーチ12の先端に形成され、このような火炎Fの長さ乃至強さはガスの供給量及び強さによって調節されることができる。
【0085】
この際、上記プラズマトーチ12は、通常10,000℃以上の高温の熱を発生させることができ、このような高熱からトーチ12のチップ部位(未符号)を保護するとともに、プラズマトーチ12から発生した火炎F(のサイズと長さ)を適切に制御するために、トーチ先端の火炎発生区間にはプラズマトーチ保護枠20が設置される。
【0086】
例えば、図5に示したように、上記本発明のプラズマトーチ12はプラズマトーチ保護枠20を内蔵するハウジング(不図示)の上端の中央に結合され、プラズマトーチ保護枠20にはトーチ12の先端から発生する火炎Fをガイドするための中央のガイドホール22と、火炎の噴射状態を調節するためにガイドホールの出口側に火炎角度調節部24とが形成されている。
【0087】
また、プラズマトーチ保護枠20には、プラズマ加熱装置を持続的に使用する時に、高温の熱によりトーチチップ部分の損傷を防止するための冷却ライン26が内蔵されることができる。
【0088】
このような冷却ライン26は、図4のように冷却水供給機26’と連結されることができる。
【0089】
この際、図5に示すように、上記火炎角度調節部24は、ガイドホール22の出口側が広がる方向に両方の壁面に対して30〜70゜、より好ましくは40〜60゜程度傾いた傾斜角度(θ)を有するように構成される。
【0090】
このような数値の限定は、傾斜角度が小さいほどプラズマ火炎により溶融される返鉱1の範囲が狭く深くなり、傾斜角度が大きいほど返鉱の溶融範囲は広く浅くなることによって、最大加熱温度が低くなるということに基づいたものである。
【0091】
即ち、上記傾斜角度(θ)が30゜以下である場合は、塊状化される返鉱の溶融面積が少なくて歩留まりの問題があり、これに対し、上記傾斜角度(θ)が70゜以上であり場合は、広い面積にかけてプラズマ火炎が形成されるが、その分、相対的に加熱温度が低く、加熱による返鉱溶融効率が低下され、6mmより大きい返鉱塊を得ることが困難であり、返鉱の溶融結合時間が長くなるので、上記傾斜角度(θ)は30〜70゜の間に設定されることが最も好ましい。
【0092】
例えば、プラズマトーチ12に供給されるガスの量とガスの流速、火炎角度調節部24の傾斜角度を調節することによって返鉱の結合サイズ、量、返鉱結合時間等が制御されることができる。
【0093】
次に、参考として、図13の写真で示した耐熱容器Cは、反溶融状態で加熱される返鉱を入れる容器であり、実際に、図4の本発明の返鉱(大容量)処理処置では返鉱の大容量処理のための移送ユニット30に代わる。
【0094】
次に、図4に示したように、本発明である返鉱処理処置1での返鉱移送ユニット30は、実質的に本発明で返鉱を大容量に処理することを可能にする。
【0095】
従って、図4の本発明返鉱処理処置1は、基本的に図5で説明したプラズマ加熱装置10を含むが、大容量処理のための移送ユニット30を含むことにその実施例での特徴がある。
【0096】
一方、図4、6及び図8では本発明の装置で上記返鉱移送ユニット30を図示している。
【0097】
即ち、図6及び図8に示したように、本発明の返鉱移送ユニット30は、上記プラズマ加熱装置10の下側でキャタピラ状に移送されるコンベヤ32、及び、上記コンベヤ32上にブロック単位で連続的に組み込まれて内部に返鉱2が収容される返鉱移送単位ブロック34で構成される。
【0098】
この際、上記コンベヤ32は、ベルトまたはスクリーン等の強度が維持されるコンベヤ32bと、これらをキャタピラ状に移送させる駆動ロ−ル32aと移送ロ−ル32cとで構成されることができる。
【0099】
そして、上記返鉱移送単位ブロック34は、図6及び図8のように、上記コンベヤ32のコンベヤ32bに取り付けられるベース板36と、上記ベース板36に取り付けられ、返鉱収容空間を形成するブロック外被材38と、上記外被材38の内部に取り付けられる耐火材40で構成されることができる。
【0100】
従って、上記耐火材40は、単位ブロックが熱により損傷されることを防止するとともに、熱の電熱を遮断して返鉱塊2’の保熱性を維持する機能を提供する。
【0101】
そして、上記単位ブロック34のベース板36の長さや幅は、図8aのようにコンベヤ32の駆動ロ−ル32aの円周に合わせて設定される必要がある。
【0102】
従って、本発明の返鉱大容量処理処置1では、コンベヤ32と組み立てられた単位ブロック34の内部に返鉱2が供給ホッパー70から連続的に投入されると、プラズマ加熱装置10を通過しながら連続的に返鉱が塊状化される。
【0103】
一方、図6及び図7に示したように、上記返鉱移送単位ブロック34は、多数のプラズマ加熱装置10が、幅方向に配置される長さに対応して幅が延長されることが好ましい。
【0104】
例えば、図6及び図7のように、プラズマ加熱装置10を約9個、1組3個ずつに段階的に配置して単位ブロック34内に投入された返鉱を列単位で連続的に溶融結合させる形態にすることができる。
【0105】
この場合、プラズマ加熱装置10が隣接されて複数配置されるので、プラズマ加熱装置10から発生する熱が互いに保温されながら、返鉱溶融や保熱性を向上させるようになる。
【0106】
次に、図9のように、上記返鉱移送単位ブロック34を、供給される返鉱を低層から最上層まで順次に多層に収容する高さで延長させ、返鉱を供給する設備、即ち、複数の供給ホッパー70’とプラズマ加熱装置10が多層返鉱に合わせて低層から最上層まで段階的に高さの差を有して備えられるのも可能である。
【0107】
即ち、供給ホッパー70’は階段式に配置し、その後方に少なくとも一列のプラズマ加熱装置10を配置し、先ず単位ブロックの底側から返鉱2を供給しながら段階的に返鉱の溶融結合が行われると、図9bのように、より大容量の返鉱処理が可能になる。
【0108】
この場合、返鉱塊間の保熱や廃熱の漏水が少なく、返鉱塊2’の保熱及び強度の維持を容易にする。
【0109】
次に、図4及び図8bに示したように、本発明の返鉱処理処置1は、返鉱移送ユニット30の上側に少なくとも返鉱移送ユニット30の長さに対応して延長されながら、返鉱の大気接触を遮断する返鉱密閉機50をさらに含むことができる。
【0110】
この際、上記返鉱密閉機50は、外被部材52及び上記外被部材52の下面にはプラズマ加熱装置10で発生する熱と、溶融された返鉱塊で発生する熱を保熱するように提供された耐火ブロック層54を含んでなることができる。
【0111】
従って、上記外被部材52は、移送ユニットである単位ブロックの両端に密着されて空気の流入を抑制し、その内側の耐火ブロック層54はプラズマ加熱装置から発生する熱で加熱される。
【0112】
結局、図4で移送ユニット30に進入される返鉱2は、初期位置の耐火ブロック層によりほとんど密閉された状態で予熱され(S2)、その後プラズマ加熱装置10のトーチ火炎Fで溶融結合されて図11のように塊状化され(S3)、移送ユニットによって一定の時間移動する時に密閉機の内部で保熱されて強度が維持され、外部空気の接触が遮断されることによって酸化の防止を可能にする(S4,5)。
【0113】
一方、図4のように、本発明の返鉱処理処置1は、返鉱移送ユニット30の上側に配置されて返鉱を移送ユニットに連続供給する返鉱供給ホッパー70と、上記返鉱移送ユニット30の下側に、移送ユニットから排出された返鉱塊2’を選別する選別ユニット80と、上記選別ユニット80から上記返鉱供給ホッパー70まで逆方向に連結される返鉱回収コンベヤ90とをさらに含む。
【0114】
この際、上記選別ユニット80はその役割が重要であり、例えば上記選別ユニット80は返鉱塊2’が落下されて強度が確認され、粒度6mmより大きい返鉱塊のみ収集されるように上記返鉱移送ユニット30の返鉱塊の排出位置で所定の高さの差を有して提供されるスクリーンとして提供されることができる。
【0115】
例えば、図4のように、移送ユニット30の排出位置、即ち、コンベヤ32の駆動ロ−ル32aの回転により単位ブロック34が水平から垂直に方向が切り換えられる位置より1〜2m程度の高さから落下された返鉱塊2’は、選別ユニット80であるスクリーンに落下されながら衝撃を受け、この際、6mmより大きい粒度を維持する返鉱塊は溶融結合強度が高いことを意味するので、排出コンベヤ84と収集槽86に排出されるようになる。
【0116】
しかし、粒度6mm以下の割れた返鉱塊は高炉への投入が困難であるため、図4のように、回収コンベヤ90を通じて供給コンベヤ72に回収され、この場合、6mm以下の返鉱塊はさらに返鉱供給ステップ(S1)を経て返鉱結合溶融工程(S6)(S2,S3,S4,S5)に投入される。
【0117】
従って、本発明の装置は、一応、返鉱が溶融結合されて塊状化されると、焼結工程や他の工程に循環されることなく、本発明の装置で続けて循環処理されるので、従来の返鉱を焼結工程へ再投入処理することに比べて費用を低減することができる。
【0118】
一方、上述した本発明の様々な構成手段は、図4のようにベース35上の垂直支持台37を基礎として設置されることができる。
【0119】
また、図4のように、本発明の移送ユニットの方向切り換え位置には排出シュート82が備えられ、これによって適量の返鉱塊2’が集合し、上述したように選別ユニット80であるスクリーンに落下選別されるようになる。
【0120】
そして、図4に示したように、上記排出シュート82の一側には返鉱塊2’の結合状態と温度を感知する温度センサ42とCCDカメラ44が設置され、これらセンサ機器は装置制御部46に連結されることができる。
【0121】
また、上記装置制御部46は、移送ユニットのコンベヤの駆動ロ−ル32aの駆動源(不図示)とプラズマ加熱装置10のプラズマ発生部14とガス供給部16と電気的に連携(図4の図面符号46である装置制御部と点線で連結経路を表示)されて、それぞれ返鉱塊の状態によって制御駆動されることができる。
【産業上の利用可能性】
【0122】
このような本発明の返鉱処理方法及び装置によると、プラズマ燃焼熱により返鉱が反溶融乃至完全溶融された後、結合されて所定粒度、即ち6mmより大きい返鉱塊になって溶融結合力も優秀で、高炉投入時に返鉱塊がよく割れる分光現象が発生しない。
【0123】
例えば、製鉄所で1つの焼結工場で4000〜5000ton/dayの返鉱が発生することを鑑みると、本発明の返鉱処理処置、特に、大容量処理を可能にした本発明の返鉱処理方法及び装置は、50%の歩留まりで返鉱塊の生産を可能にして費用の節減、または、工程稼動費の低減を図ることができるようになる。
【0124】
また、高炉操業は勿論、常用化されたファイネックスまたはコーレックス等の他の溶鉄製造工程でも適用することができる。
【0125】
本発明は、今まで特定の実施例に関して図示し説明したが、上記の特許請求の範囲により備えられる本発明の思想や分野から外れない限度内で本発明が多様に改造及び変化されることができるということは当業界において通常の知識を有する者は容易に分かるということを明らかにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
選別過程を経て分類された返鉱を用意する返鉱用意ステップと、
前記返鉱を、プラズマを用いて溶融させて塊状化させる返鉱結合ステップと、を含んで構成されたプラズマを用いた返鉱処理方法。
【請求項2】
選別過程を経て供給される返鉱を結合前に予熱する返鉱予熱ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の返鉱処理方法。
【請求項3】
返鉱結合ステップを経た返鉱塊を徐冷させながら結合強度を維持させ、大気との接触を遮断して返鉱の酸化を防止する返鉱保熱ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の返鉱処理方法。
【請求項4】
返鉱結合ステップで塊状化された返鉱塊の強度を確認しながら所定粒度に選別する返鉱選別ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の返鉱処理方法。
【請求項5】
選別過程を経て供給される返鉱を結合前に予熱する返鉱予熱ステップと、
前記返鉱結合ステップを経た返鉱塊を徐冷させながら結合強度を維持させ、大気との接触を遮断して返鉱の酸化を防止する返鉱保熱ステップと、
前記返鉱保熱ステップを経た返鉱塊の強度を確認しながら所定粒度に選別する返鉱選別ステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の返鉱処理方法。
【請求項6】
返鉱が移送ユニットを通じて連続的に移動しながら、プラズマ加熱装置を通じて返鉱が塊状化されて大容量処理することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の返鉱処理方法。
【請求項7】
前記返鉱は、焼結工程の完了後、選別過程を経て分類された粒度6mm以下の焼結返鉱、または、一般の炭及び粉鉄鉱石を用いる溶鉄製造工程の溶融炉に投入される返鉱であることを特徴とする請求項1に記載の返鉱処理方法。
【請求項8】
前記返鉱落下選別ステップで返鉱が溶融結合された返鉱塊を所定の高さからスクリーンに落下させて返鉱塊の結合強度を確認し、粒度が6mmより大きい返鉱塊は収集され、粒度が6mm以下の返鉱塊は返鉱供給ステップに回収されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の返鉱処理方法。
【請求項9】
前記プラズマ加熱装置が多列に配置されて大容量処理することを特徴とする請求項6に記載の返鉱処理方法。
【請求項10】
返鉱結合ステップを経た返鉱塊の上に保熱及び酸化防止のために返鉱がさらに覆われることを特徴とする請求項6に記載の返鉱処理方法。
【請求項11】
返鉱を多層に連続供給し、低層から最上側まで段階的に溶融結合させて大容量処理することを特徴とする請求項6に記載の返鉱処理方法。
【請求項12】
選別して用意した返鉱を溶融させて塊状化させるのに使用されるプラズマ加熱装置を含んで構成されたプラズマを用いた返鉱処理処置。
【請求項13】
前記プラズマ加熱装置は、プラズマ発生部と、ガス供給部と、前記プラズマ発生部とガス供給部に連携されて返鉱を溶融結合させるプラズマ火炎を発生させるプラズマトーチと、を含むことを特徴とする請求項12に記載の返鉱処理処置。
【請求項14】
前記プラズマトーチから発生する火炎をガイドするためのガイドホールと、前記ガイドホールの出口側に行くほど直径が広がる形態に形成される火炎角度調節部とを含み、また、前記トーチから発生したプラズマ火炎が内部でガイドされながら通過するように構成されたプラズマトーチ保護枠をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の返鉱処理処置。
【請求項15】
前記プラズマトーチ保護枠の火炎角度調節部の傾斜角度は30゜〜70゜であることを特徴とする請求項14に記載の返鉱処理処置。
【請求項16】
前記プラズマトーチ保護枠は、内部を通過する冷却ラインをさらに含んで水冷式保護枠で構成されたことを特徴とする請求項14に記載の返鉱処理処置。
【請求項17】
返鉱を大容量処理することができるように、プラズマ加熱装置の下側に配置される返鉱移送ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の返鉱処理処置。
【請求項18】
前記返鉱移送ユニットは、前記プラズマ加熱装置の下側でキャタピラ状に移送されるコンベヤと、前記コンベヤ上にブロック単位で連続的に組み込まれて内部に返鉱が収容される返鉱移送単位ブロックとを含んで構成されたことを特徴とする請求項17に記載の返鉱処理処置。
【請求項19】
前記返鉱移送ユニットの単位ブロックは、コンベヤに取り付けられるベース板と、前記ベース板に取り付けられて返鉱収容空間を形成するブロック外被材と、前記外被材の内部に取り付けられる耐火材とを含んで構成されたことを特徴とする請求項18に記載の返鉱処理処置。
【請求項20】
前記返鉱移送ユニットの上側に配置されたプラズマ加熱装置は多列に配置され、これに対応して前記返鉱移送ユニットの幅が延長されたことを特徴とする請求項17に記載の返鉱処理処置。
【請求項21】
前記プラズマ加熱装置は、返鉱移送ユニットの低層から最上層まで順次に返鉱を溶融結合するように階段式に配置され、前記返鉱移送ユニットの高さがこれに対応されて延長されたことを特徴とする請求項17に記載の返鉱処理処置。
【請求項22】
前記返鉱移送ユニットの上側に返鉱移送ユニットの長さに対応して延長配置された外被部材と、
前記外被部材の下部に備えられて熱を保熱する耐火ブロック層で構成された返鉱密閉機と
をさらに含み、
前記プラズマ加熱装置は返鉱密閉機を通過して配置されたことを特徴とする請求項17に記載の返鉱処理処置。
【請求項23】
前記返鉱移送ユニットの一側に配置されて返鉱を移送ユニットに連続供給する返鉱供給ホッパーと、
前記返鉱移送ユニットの他側に位置された排出シュートの下部に高さの差を有して位置されながら、落下された返鉱塊を選別する選別ユニットと、
をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の返鉱処理処置。
【請求項24】
前記選別ユニットから前記返鉱供給ホッパーまで逆方向に連結される回収コンベヤをさらに含むことを特徴とする請求項23に記載の返鉱処理処置。
【請求項1】
選別過程を経て分類された返鉱を用意する返鉱用意ステップと、
前記返鉱を、プラズマを用いて溶融させて塊状化させる返鉱結合ステップと、を含んで構成されたプラズマを用いた返鉱処理方法。
【請求項2】
選別過程を経て供給される返鉱を結合前に予熱する返鉱予熱ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の返鉱処理方法。
【請求項3】
返鉱結合ステップを経た返鉱塊を徐冷させながら結合強度を維持させ、大気との接触を遮断して返鉱の酸化を防止する返鉱保熱ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の返鉱処理方法。
【請求項4】
返鉱結合ステップで塊状化された返鉱塊の強度を確認しながら所定粒度に選別する返鉱選別ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の返鉱処理方法。
【請求項5】
選別過程を経て供給される返鉱を結合前に予熱する返鉱予熱ステップと、
前記返鉱結合ステップを経た返鉱塊を徐冷させながら結合強度を維持させ、大気との接触を遮断して返鉱の酸化を防止する返鉱保熱ステップと、
前記返鉱保熱ステップを経た返鉱塊の強度を確認しながら所定粒度に選別する返鉱選別ステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の返鉱処理方法。
【請求項6】
返鉱が移送ユニットを通じて連続的に移動しながら、プラズマ加熱装置を通じて返鉱が塊状化されて大容量処理することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の返鉱処理方法。
【請求項7】
前記返鉱は、焼結工程の完了後、選別過程を経て分類された粒度6mm以下の焼結返鉱、または、一般の炭及び粉鉄鉱石を用いる溶鉄製造工程の溶融炉に投入される返鉱であることを特徴とする請求項1に記載の返鉱処理方法。
【請求項8】
前記返鉱落下選別ステップで返鉱が溶融結合された返鉱塊を所定の高さからスクリーンに落下させて返鉱塊の結合強度を確認し、粒度が6mmより大きい返鉱塊は収集され、粒度が6mm以下の返鉱塊は返鉱供給ステップに回収されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の返鉱処理方法。
【請求項9】
前記プラズマ加熱装置が多列に配置されて大容量処理することを特徴とする請求項6に記載の返鉱処理方法。
【請求項10】
返鉱結合ステップを経た返鉱塊の上に保熱及び酸化防止のために返鉱がさらに覆われることを特徴とする請求項6に記載の返鉱処理方法。
【請求項11】
返鉱を多層に連続供給し、低層から最上側まで段階的に溶融結合させて大容量処理することを特徴とする請求項6に記載の返鉱処理方法。
【請求項12】
選別して用意した返鉱を溶融させて塊状化させるのに使用されるプラズマ加熱装置を含んで構成されたプラズマを用いた返鉱処理処置。
【請求項13】
前記プラズマ加熱装置は、プラズマ発生部と、ガス供給部と、前記プラズマ発生部とガス供給部に連携されて返鉱を溶融結合させるプラズマ火炎を発生させるプラズマトーチと、を含むことを特徴とする請求項12に記載の返鉱処理処置。
【請求項14】
前記プラズマトーチから発生する火炎をガイドするためのガイドホールと、前記ガイドホールの出口側に行くほど直径が広がる形態に形成される火炎角度調節部とを含み、また、前記トーチから発生したプラズマ火炎が内部でガイドされながら通過するように構成されたプラズマトーチ保護枠をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の返鉱処理処置。
【請求項15】
前記プラズマトーチ保護枠の火炎角度調節部の傾斜角度は30゜〜70゜であることを特徴とする請求項14に記載の返鉱処理処置。
【請求項16】
前記プラズマトーチ保護枠は、内部を通過する冷却ラインをさらに含んで水冷式保護枠で構成されたことを特徴とする請求項14に記載の返鉱処理処置。
【請求項17】
返鉱を大容量処理することができるように、プラズマ加熱装置の下側に配置される返鉱移送ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の返鉱処理処置。
【請求項18】
前記返鉱移送ユニットは、前記プラズマ加熱装置の下側でキャタピラ状に移送されるコンベヤと、前記コンベヤ上にブロック単位で連続的に組み込まれて内部に返鉱が収容される返鉱移送単位ブロックとを含んで構成されたことを特徴とする請求項17に記載の返鉱処理処置。
【請求項19】
前記返鉱移送ユニットの単位ブロックは、コンベヤに取り付けられるベース板と、前記ベース板に取り付けられて返鉱収容空間を形成するブロック外被材と、前記外被材の内部に取り付けられる耐火材とを含んで構成されたことを特徴とする請求項18に記載の返鉱処理処置。
【請求項20】
前記返鉱移送ユニットの上側に配置されたプラズマ加熱装置は多列に配置され、これに対応して前記返鉱移送ユニットの幅が延長されたことを特徴とする請求項17に記載の返鉱処理処置。
【請求項21】
前記プラズマ加熱装置は、返鉱移送ユニットの低層から最上層まで順次に返鉱を溶融結合するように階段式に配置され、前記返鉱移送ユニットの高さがこれに対応されて延長されたことを特徴とする請求項17に記載の返鉱処理処置。
【請求項22】
前記返鉱移送ユニットの上側に返鉱移送ユニットの長さに対応して延長配置された外被部材と、
前記外被部材の下部に備えられて熱を保熱する耐火ブロック層で構成された返鉱密閉機と
をさらに含み、
前記プラズマ加熱装置は返鉱密閉機を通過して配置されたことを特徴とする請求項17に記載の返鉱処理処置。
【請求項23】
前記返鉱移送ユニットの一側に配置されて返鉱を移送ユニットに連続供給する返鉱供給ホッパーと、
前記返鉱移送ユニットの他側に位置された排出シュートの下部に高さの差を有して位置されながら、落下された返鉱塊を選別する選別ユニットと、
をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の返鉱処理処置。
【請求項24】
前記選別ユニットから前記返鉱供給ホッパーまで逆方向に連結される回収コンベヤをさらに含むことを特徴とする請求項23に記載の返鉱処理処置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8(a)】
【図8(b)】
【図9(a)】
【図9(b)】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8(a)】
【図8(b)】
【図9(a)】
【図9(b)】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2010−513717(P2010−513717A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542660(P2009−542660)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【国際出願番号】PCT/KR2007/006768
【国際公開番号】WO2008/078933
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(592000691)ポスコ (130)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【国際出願番号】PCT/KR2007/006768
【国際公開番号】WO2008/078933
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(592000691)ポスコ (130)
【Fターム(参考)】
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