説明

プラネタリキャリア

【課題】所望の剛性を確保すると共に、軽量化及び製造コストを低減すること。
【解決手段】プラネタリキャリア20は、ピニオン軸16の軸方向に沿って所定の離間距離をおいて対面する第1側壁26a及び第2側壁26bと、前記第1側壁26a及び第2側壁26bからそれぞれ反対側に向かって突出する第1延出部38a及び第2延出部38bとを有し、捩り応力が集中する第1側壁26a及び第2側壁26bと第1延出部38a及び第2延出部38bとの付け根部36a、36bを除いた第1側壁26aと第2側壁26bとの間に第1及び第2延出部38a、38b同士を溶接した溶接部位56を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピニオン軸を支持するプラネタリキャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、自動車の自動変速機等には、サンギヤや複数のピニオン等を含むプラネタリギヤユニットが用いられている。このプラネタリギヤユニットには、複数のピニオンが軸着されたピニオン軸の両端部をそれぞれ支持する一対の側壁を備えたプラネタリキャリアが設けられる。
【0003】
この種のプラネタリキャリアに関し、例えば、特許文献1には、太陽歯車及び遊星歯車等の各歯車を支持する一方の歯車支持板(円板)から脚部を伸張させ、前記脚部の先端ボスを他方の歯車支持板の嵌合穴に嵌挿し、この嵌合部位を電子ビーム銃によって溶接することにより、前記一方の歯車支持板と前記他方の歯車支持板との結合強度を向上させることができるとする技術的思想が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−364740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に開示された技術的思想を、例えば、複数のピニオンが共通のピニオン軸に同軸状に軸着された多連ピニオンを有するプラネタリギヤユニットに適用した場合、噛合するピニオン同士の噛み合いの反力によってピニオン軸を軸支するプラネタリキャリアに対して捩り応力が発生する。この場合、前記捩り応力は、プラネタリキャリアを構成する一方及び他方の歯車支持板と脚部との連結部位に集中する。
【0006】
従って、特許文献1に開示されたプラネタリキャリアでは、前記プラネタリキャリアの所望の剛性を保持するために、一方の歯車支持板と他方の歯車支持板とを連結する脚部(ボス部)の外径を大きくして(脚部を太くして)溶接面積を増大させる必要がある。この結果、特許文献1に開示されたプラネタリキャリアでは、その重量が増加すると共に、製造コストが高騰するという問題がある。
【0007】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、所望の剛性を確保すると共に、軽量化及び製造コストを低減することが可能なプラネタリキャリアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するために、本発明は、所定の距離をおいて対面する2つの側壁と、前記2つの側壁を連結する連結部とを備え、前記2つの側壁間にピニオン軸を支持するプラネタリキャリアであって、前記2つの側壁の各々は、一方の側壁から他方の側壁へ向かう延出部を一体的に有し、前記延出部同士は、前記側壁から互いに反対側の延出部へ向かって突出する付け根部を除いた前記2つの側壁の間で溶接されて、前記連結部を構成することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、プラネタリキャリアに付与される捩り応力が集中する、側壁と延出部との付け根部を除いた2つの側壁の間に延出部同士を溶接した溶接部位を設けることにより、前記溶接部位に捩り応力が集中することが好適に回避され、プラネタリキャリアの所望の剛性を容易に確保することができる。
【0010】
この結果、本発明では、プラネタリキャリアの所望の剛性を保持するために、特許文献1に開示された従来技術のように一方の歯車支持板と他方の歯車支持板とを連結する脚部の外径を大きくして溶接面積を増大させるがことが不要となり、従来技術と比較して軽量化を達成することができると共に、製造コストを低減することができる。
【0011】
また、本発明では、延出部同士が溶接される合わせ面を、例えば、傾斜面又は段差面とすることにより、溶接部位における溶接面積を増大することができ、溶接強度を向上させてプラネタリキャリアの剛性に寄与することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、捩り応力が集中する側壁と延出部との付け根部以外に溶接部位を設けることにより、所望の剛性を確保すると共に、軽量化及び製造コストを低減することが可能なプラネタリキャリアを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係るプラネタリキャリアが組み込まれたプラネタリギヤユニットの分解斜視図である。
【図2】図1に示すプラネタリキャリアの斜視図である。
【図3】前記プラネタリキャリアの正面図である。
【図4】前記プラネタリキャリアの右側面図である。
【図5】図4のV−V線に沿った縦断面図である。
【図6】比較例に係るギヤユニットの構造を示すスケルトン図である。
【図7】比較例に係るギヤユニットの動作説明に供される説明図である。
【図8】比較例に係るギヤユニットを構成する2連ピニオン及びキャリアの側面図である。
【図9】前記プラネタリキャリアに捩り応力が付与されて連結部が変形したイメージを示す説明図である。
【図10】(a)は、第1変形例に係る延出部の合わせ面を有するプラネタリキャリアの正面図、(b)は、溶接前の分解斜視図である。
【図11】(a)は、第2変形例に係る延出部の合わせ面を有するプラネタリキャリアの正面図、(b)は、溶接前の分解斜視図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係るプラネタリキャリアが組み込まれたトルク配分機構の要部縦断面図である。
【図13】前記トルク配分機構の構造を示すスケルトン図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るプラネタリキャリアが組み込まれたプラネタリギヤユニットの分解斜視図である。
【0015】
図1に示されるように、プラネタリギヤユニット10は、図示しない回転駆動源から伝達された回転駆動力が入出力される入力軸12a及び出力軸12bと、前記入力軸12a及び出力軸12bにそれぞれ連結されて該入力軸12a及び出力軸12bと一体的に回転する2つのサンギヤ14a、14bと、前記入力軸12a側のサンギヤ14a及び前記出力軸12b側のサンギヤ14bとそれぞれ噛合する歯部を有し一体的に形成された2つのピニオン18a、18bが共通のピニオン軸16に対して自由回転可能に軸支されると共に、周方向に沿って等角度離間して配設される複数の2連ピニオン20とを含む。
【0016】
さらに、プラネタリギヤユニット10は、前記ピニオン軸16を回動自在に支持するプラネタリキャリア22と、前記プラネタリキャリア22の端面に装着されてピニオン軸16の抜けを防止するスナップリング24とを備えて構成される。なお、プラネタリギヤユニット10は、歯部を介して前記2連ピニオン20と噛合する図示しないリングギヤを含んで構成される。
【0017】
図2は、図1に示すプラネタリキャリアの斜視図、図3は、前記プラネタリキャリアの正面図、図4は、前記プラネタリキャリアの右側面図、図5は、図4のV−V線に沿った縦断面図である。
【0018】
前記プラネタリキャリア22は、図2及び図3に示されるように、ピニオン軸16の軸方向に沿って所定の離間距離をおいて対面する第1側壁26a及び第2側壁26bと、前記第1側壁26aと前記第2側壁26bとを連結する連結部28とを有する。
【0019】
第1側壁26aは、中央部に入力軸12aが挿通する円形状の開口部30が形成された第1円板部32aと、前記第1円板部32aから外方に向かって突出する環状フランジ部34と、前記第1円板部32aに連続する付け根部36aから第2側壁26b側に向かって略平行に所定長だけ突出し、該第1円板部32aの周方向に沿って等角度だけ離間する4つの第1延出部38aと、前記第1円板部32aに形成され各ピニオン軸16の一端部が係止される円形状凹部40とを有する。
【0020】
第2側壁26bは、中央部に出力軸12bが挿通する円形状の開口部42が形成された第2円板部32bと、前記第2円板部32bに連続する付け根部36bから第1側壁26a側に向かって所定長だけ突出し、該第2円板部32bの周方向に沿って等角度だけ離間する4つの第2延出部38bと、前記第2円板部32bに形成され各ピニオン軸16の他端部が挿通される円形状の挿通孔44と、略C字状のスナップリング24(図1参照)を装着するための円弧状の4つの係合壁46と、前記スナップリング24の回転を阻止するために該スナップリング24の一端部を係止する係止溝48とを有する(図2参照)。
【0021】
第1側壁26aの第1延出部38aと、第2側壁26bの第2延出部38bとは、互いに反対側の延出部へ向かって突出(延出)するように設けられ、前記第1延出部26aの端面に形成された合わせ面50と前記第2延出部26bの端面に形成された合わせ面50とが溶接されて溶接部位56(図2及び図3参照)が形成されることにより、第1延出部38aと第2延出部38bとが同軸状に固定されて連結部28が構成される。
【0022】
第1側壁26a及び第2側壁26bは、それぞれ、第1延出部38a及び第2延出部38bを含んで、例えば、鍛造成形や鋳造成形等によって一体成形される。
【0023】
第1延出部38a及び第2延出部38bの合わせ面50は、図1に示されるように、それぞれ入力軸12a及び出力軸12bと略直交する矩形状の平坦面によって形成される。この場合、図5に示されるように、前記第1延出部38aと前記第2延出部38bの合わせ面50同士を当接させ、溶接機(溶接ガン52)によって前記合わせ面50同士を溶着してナゲット54を形成することにより、第1及び第2延出部38a、38b同士が溶接されて強固に固定される。
【0024】
本発明の実施形態に係るプラネタリキャリア22が組み込まれたプラネタリギヤユニット10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、比較例に係るギヤユニットとの関係でその作用効果を説明する。
【0025】
図6は、比較例に係るギヤユニットの構造を示すスケルトン図、図7は、比較例に係るギヤユニットの動作説明に供される説明図、図8は、比較例に係るギヤユニットを構成する2連ピニオン及びキャリアの側面図、図9は、前記キャリアに捩り応力が付与されて連結部が変形したイメージを示す説明図である。
【0026】
この比較例に係るギヤユニット100は、図6に示されるように、回転駆動力によって回転駆動される入力軸102に連結された第1ピニオン104(図1のサンギヤ14aに対応)と、出力軸106に連結される第2ピニオン108(図1のサンギヤ14bに対応)と、前記第1ピニオン104及び第2ピニオン108とそれぞれ噛合する2つのピニオン110a、110b(図1のピニオン18a、18bに対応)が共通のピニオン軸112(図1のピニオン軸16に対応)に対して自由回転可能に同軸状に配置された2連ピニオン114(図1の2連ピニオン20に対応)と、相互に対向する2つの円板部116a、116b(図8参照)と前記2つの円板部116a、116bを連結する複数の連結部118とによって前記2連ピニオン114を支持するキャリア120(図1のプラネタリキャリア22に対応)とを有する。
【0027】
この比較例に係るギヤユニット100の動作を概略説明すると、図7に示されるように、入力軸102に伝達された回転駆動力によって第1ピニオン104が矢印A方向に沿って回転し、前記第1ピニオン104と噛合する2連ピニオン114の一方のピニオン110aが矢印B方向に沿って回転し、前記第1ピニオン104と前記2連ピニオン114の一方のピニオン110aとが噛合することによって、噛み合い反力F1が発生する。
【0028】
また、2連ピニオン114の一方のピニオン110aが回転することにより、ピニオン軸112を介して同軸状に連結された他方のピニオン110bが矢印C方向に沿って回転し、前記他方のピニオン110bと噛合する第2ピニオン108が矢印D方向に沿って回転し、矢印D方向の回転駆動力が前記第2ピニオン108に連結された出力軸107から出力される。
【0029】
この場合、前記2連ピニオン114の他方のピニオン110bと第2ピニオン108とが噛合することによって、噛み合い反力F2が発生する。この噛み合い反力F1と噛み合い反力F2とは、相互に反対方向に発生し、相互に反対方向に向かう噛み合い反力F1及びF2によってキャリア120に捩り応力が作用する。
【0030】
従って、キャリア120は、一方の円板部116aと連結部118とが結合される付け根部P1及び他方の円板部116bと連結部118とが結合される付け根部P2に捩り応力が集中する。この結果、図9に示されるように、一方の円板部116aと他方の円板部116bとを連結する連結部118が捩られて変形する。なお、図9に示される連結部118の変形状態は、イメージとして描出したものである。
【0031】
これに対し、本実施形態では、プラネタリキャリア22に付与される捩り応力が集中する、第1側壁26a及び第2側壁26bと第1延出部38a及び第2延出部38bとの付け根部36a、36bを除いた第1側壁26aと第2側壁26bとの間に第1及び第2延出部38a、38b同士の溶接部位56(図3及び図5参照)を設けることにより、前記溶接部位56に捩り応力が集中することが好適に回避され、プラネタリキャリア22の所望の剛性を容易に確保することができる。
【0032】
従って、本実施形態では、プラネタリキャリア22の所望の剛性を保持するために、特許文献1に開示された従来技術のように一方の歯車支持板と他方の歯車支持板とを連結する脚部の外径を大きくして溶接面積を増大させるがことが不要となり、従来技術と比較して軽量化を達成することができると共に、製造コストを低減することができる。
【0033】
また、本実施形態では、ピニオン軸方向に沿った第1延出部38aと第2延出部38bの寸法が同一(等長)に設定され、相互に対向する第1側壁26aと第2側壁26bとの間の中央部に第1延出部26aと第2延出部26との溶接部位56を設けることにより(図3及び図5参照)、プラネタリキャリア22に付与される捩り応力が集中する付け根部36a、36bから最も離間する部位に前記溶接部位56を設けることができ、プラネタリキャリア22の剛性を可及的に向上させることができる。
【0034】
この場合、前記第1延出部38aと前記第2延出部38bのピニオン軸方向に沿った寸法をそれぞれ同一でなく不等長とし、第1側壁26a及び第2側壁26bから連続する第1延出部38a及び第2延出部38bの付け根部36a、36bを除いた他の部位であれば、第1側壁26aと第2側壁26bとの間の任意の部位に溶接部位56を設けるとよい。
【0035】
換言すると、比較例に示されるように、プラネタリキャリア22に付与される捩り応力が、第1側壁26aと第1延出部38aとが連結される付け根部36a及び第2側壁26bと第2延出部38bとが連結される付け根部36bに集中するため、捩り応力の集中部位である前記付け根部36a、36bを除いた他の部位に第1延出部38aと第2延出部38bとの溶接部位56を設けることにより、前記溶接部位56に捩り応力が集中することがなく、プラネタリキャリア22の所望の剛性を容易に確保することができる。
【0036】
さらに、本実施形態では、共通のピニオン軸16に対して複数のピニオン18a、18bが同軸状で自由回転可能に軸着された多連ピニオンを用いて説明しているが、これに限定されるものではなく、単一のピニオンがピニオン軸16に対して自由回転可能に軸着された単ピニオンにも適用することができる。
【0037】
図10(a)は、第1変形例に係る延出部の合わせ面を有するプラネタリキャリアの正面図、図10(b)は、溶接前の分解斜視図である。図11(a)は、第2変形例に係る延出部の合わせ面を有するプラネタリキャリアの正面図、図11(b)は、溶接前の分解斜視図である。
【0038】
第1延出部38a及び第2延出部38bの延出部同士が溶接される合わせ面50は、図1の矩形状の平坦面に限定されるものではなく、例えば、図10の第1変形例に係る合わせ面50aに示されるように、ピニオン軸16に対して交差する傾斜面60によって形成し、又は、図11の第2変形例に係る合わせ面50bに示されるように、階段状の段差を有する段差面62によって形成されるようにしてもよい。なお、前記段差面62は、階段状に限定されるものではなく、溶接部位56の長さを増大させる任意の段差形状とするとよい。
【0039】
このように、第1延出部38a及び第2延出部38bの延出部同士が溶接される合わせ面50a、50bを傾斜面60又は段差面62とすることにより、図1の矩形状の平坦面と比較して、溶接部位56における溶接面積を増大することができ(溶接部位56の長さを伸張させることができ)、溶接強度を向上させてプラネタリキャリア22の剛性に寄与することができる。
【0040】
図12は、本発明の他の実施形態に係るプラネタリキャリアが組み込まれたトルク配分機構の要部縦断面図、図13は、前記トルク配分機構の構造を示すスケルトン図である。
【0041】
この他の実施形態に係るプラネタリキャリア22aでは、後記する3つのピニオンが共通のピニオン軸に自由回転可能に軸着された3連ピニオンを用いている点で前記実施形態と相違している。
【0042】
図示しない車両の左右駆動輪間で駆動力を配分するトルク配分機構200は、遊星歯車機構からなり、ベアリング201を介してプラネタリキャリア22aが出力軸203の外周部に対して回転自在に支持されると共に、円周方向に沿って90度の離間角度で配置された4本のピニオン軸202の各々に、第1ピニオン204a、第2ピニオン204b及び第3ピニオン204cからなる3つのピニオンを一体的に形成した3連ピニオン206が回転自在に支持される。
【0043】
図示しないドライブシャフトを介して左右駆動輪に連結される駆動軸Sの外周には、第1ピニオン204aと噛合する第1サンギヤ208aが回転自在に固定される。また、駆動軸Sの外周に固定された第2サンギヤ208bは、前記第2ピニオン204bと噛合するように設けられる。さらに、出力軸203の外周に回転自在に支持された第3サンギヤ208cは、前記第3ピニオン204cと噛合するように設けられる。
【0044】
この場合、第3サンギヤ208cは、右クラッチCRを介してトルク配分機構200のハウジング210に結合可能に設けられ、右クラッチCRの係合によってプラネタリキャリア22aの回転速度が増速される。また、プラネタリキャリア22aは、左クラッチCLを介してハウジング210に結合可能に設けられ、左クラッチCLの係合によってプラネタリキャリア22aの回転速度が減速される。
【0045】
なお、図示しないエンジンによって駆動された回転駆動力は、矢印方向に沿って伝達され、出力軸203から相互に噛合する第1サンギヤ208a、第1ピニオン204a、ピニオン軸202、第2ピニオン204b及び第2サンギヤ208bを経由して駆動軸Sに伝達される。
【0046】
他の実施形態に係るプラネタリキャリア22aのその他の構成並びに作用効果は、図1に示されるプラネタリキャリア22と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
【符号の説明】
【0047】
16、202 ピニオン軸
18a、18b、204a〜204c ピニオン
22、22a プラネタリキャリア
26a、26b 側壁
28 連結部
36a、36b 付け根部
38a、38b 延出部
50、50a、50b 合わせ面
56 溶接部位
60 傾斜面
62 段差面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の距離をおいて対面する2つの側壁と、前記2つの側壁を連結する連結部とを備え、前記2つの側壁間にピニオン軸を支持するプラネタリキャリアであって、
前記2つの側壁の各々は、一方の側壁から他方の側壁へ向かう延出部を一体的に有し、前記延出部同士は、前記側壁から互いに反対側の延出部へ向かって突出する付け根部を除いた前記2つの側壁の間で溶接されて、前記連結部を構成することを特徴とするプラネタリキャリア。
【請求項2】
請求項1記載のプラネタリキャリアにおいて、
前記延出部同士が溶接される合わせ面は、少なくとも、前記ピニオン軸に対して交差する傾斜面、又は、段差を有する段差面を含むことを特徴とするプラネタリキャリア。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−181012(P2010−181012A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−27550(P2009−27550)
【出願日】平成21年2月9日(2009.2.9)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】