説明

プラント制御システムの温度検出システム

【課題】プラントの違い、ケーブルルートの違い等に影響されず、的確にノイズ信号の減衰または除去を行う。
【解決手段】プラントのプロセス現場Pに設置された温度検出器1の出力であるアナログ温度信号をA/D変換して得られたディジタル温度信号501と、前記ディジタル温度信号に含まれるディジタルノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号503とを合成して前記ディジタル温度信号に含まれるディジタルノイズ信号をキャンセルするアクティブノイズキャンセル処理部5を備え、前記アクティブノイズキャンセル処理部5によってノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号504を出力するプラント制御システムの温度検出システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プラントのプロセス現場に設置された温度検出器の出力であるアナログ温度信号をA/D変換して得られたディジタル温度信号を出力するプラント制御システムの温度検出システム、特に温度信号に含まれるノイズの減衰または除去に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ノイズの減衰または除去に関する技術は、例えば特許文献1等がある。
【0003】
ところで、プラント制御システムにおいては、プロセスから様々なアナログ信号をアナログ信号入力カードで取り込むが、信号を取り込むためのケーブルのルートによってはノイズ信号が重畳する可能性がある。図6に示すように、特に、プロセスの温度測定において熱電対1等を用いた場合、熱電対1等からのアナログ信号101の電圧レベルは数十mVと低いため、ノイズ信号の影響を非常に受けやすい。このため、アナログ信号入力カード(アナログ信号入力装置)にはコンデンサ、抵抗等のハードウェアで構成したローパスフィルタ47を搭載して、ノイズ信号の減衰あるいは除去を行っている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−027004号公報(図1及びその説明)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のアナログ信号入力カード(アナログ信号入力装置)では、ノイズ除去を行うローパスフィルタをハードウェアで構成しているため、除去対象とするノイズ信号周波数は固定設定となってしまい、プラントの違い、ケーブルルートの違い等でノイズ信号周波数が大きく異なった場合には、ノイズ減衰あるいは除去ができない可能性があった。
【0006】
この発明は、前述のような実情に鑑みてなされたもので、プラントの違い、ケーブルルートの違い等に影響されず、的確にノイズ信号の減衰または除去を行うことを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るプラント制御システムの温度検出システムは、プラントのプロセス現場に設置された温度検出器の出力であるアナログ温度信号をA/D変換して得られたディジタル温度信号と、前記ディジタル温度信号に含まれるディジタルノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号とを合成して前記ディジタル温度信号に含まれるディジタルノイズ信号をキャンセルするアクティブノイズキャンセル処理部を備え、前記アクティブノイズキャンセル処理部によってノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を出力するものである。
【0008】
また、この発明に係るプラント制御システムの温度検出システムは、プラントのプロセス現場に設置され設置個所の温度を検出してアナログ温度信号を出力する温度検出器、この温度検出器に温度信号線によって接続され前記アナログ温度信号をディジタル温度信号に変換しこのディジタル温度信号を出力する第1のA/Dコンバータ、前記温度信号線と同じ配線ルートに配線されたノイズ信号伝送線、このノイズ信号伝送線に入力端が接続され前記ノイズ信号伝送線のアナログノイズ信号をディジタルノイズ信号に変換しこのディジタルノイズ信号を出力する第2のA/Dコンバータ、この第2のA/Dコンバータの出力端に接続され前記ディジタルノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号を生成
する逆位相信号生成部、および前記第1のA/Dコンバータの出力と前記逆位相信号生成部の出力とを合成してノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を出力する信号合成部を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明は、プラントのプロセス現場に設置された温度検出器の出力であるアナログ温度信号をA/D変換して得られたディジタル温度信号と、前記ディジタル温度信号に含まれるディジタルノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号とを合成して前記ディジタル温度信号に含まれるディジタルノイズ信号をキャンセルするアクティブノイズキャンセル処理部を備え、前記アクティブノイズキャンセル処理部によってノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を出力するので、プラントの違い、ケーブルルートの違い等に影響されず、的確にノイズ信号の減衰または除去を行うことができる効果がある。
【0010】
また、この発明は、プラントのプロセス現場に設置され設置個所の温度を検出してアナログ温度信号を出力する温度検出器、この温度検出器に温度信号線によって接続され前記アナログ温度信号をディジタル温度信号に変換しこのディジタル温度信号を出力する第1のA/Dコンバータ、前記温度信号線と同じ配線ルートに配線されたノイズ信号伝送線、このノイズ信号伝送線に入力端が接続され前記ノイズ信号伝送線のアナログノイズ信号をディジタルノイズ信号に変換しこのディジタルノイズ信号を出力する第2のA/Dコンバータ、この第2のA/Dコンバータの出力端に接続され前記ディジタルノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号を生成する逆位相信号生成部、および前記第1のA/Dコンバータの出力と前記逆位相信号生成部の出力とを合成してノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を出力する信号合成部を備えているので、プラントの違い、ケーブルルートの違い等に影響されず、的確にノイズ信号の減衰または除去を行うことができるプラント制御システムの具体的な温度検出システムを提供することが可能となる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を、プラント制御システムの温度検出システムのシステム構成の一例を示す図1により説明する。
【0012】
図1に例示してあるように、本実施の形態のプラント制御システムの温度検出システムは、プラントのプロセス現場Pに設置され設置個所の温度を検出してアナログ温度信号101を出力する温度検出器1と、この温度検出器1に温度信号線TSWによって接続され前記アナログ温度信号をディジタル温度信号501に変換しこのディジタル温度信号501を出力する第1のA/Dコンバータ42と、前記温度信号線TSWと同じ配線ルートに配線されたノイズ信号伝送線NSWと、このノイズ信号伝送線NSWに入力端が接続され前記ノイズ信号伝送線のアナログノイズ信号401をディジタルノイズ信号502に変換しこのディジタルノイズ信号502を出力する第2のA/Dコンバータ44と、この第2のA/Dコンバータ44の出力端に接続され前記ディジタルノイズ信号502と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号503を生成する逆位相信号生成部51と、前記第1のA/Dコンバータ42の出力501と前記逆位相信号生成部51の出力503とを合成してノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号504を出力する信号合成部52を備えている。
なお、前記第1のA/Dコンバータ42および前記第2のA/Dコンバータ44の各々の前段には、ノイズ信号301を含むアナログ温度信号201を増幅するアンプ41,43が接続されている。
【0013】
図1の事例では、プロセス現場Pに設置した熱電対などの温度検出器1から、信号ケーブル2内の温度信号線TSWを介して、アナログ入力カードなどのアナログ入力装置4でアナログ信号201を取り込む。発電プラントなどのプラント監視制御システムでは、プロセス現場Pからアナログ入力装置4までに数十〜数百メートルの距離がありその間に各種設備や電力機器が存在するので、アナログ信号201には長尺な信号ケーブル2の途中でノイズ信号301が重畳される。
【0014】
アナログ入力装置4の内部では、ノイズ信号301を含むアナログ信号201は、アンプ41、第1のA/Dコンバータ42を経由してディジタル化されて、アクティブノイズキャンセル処理部5に入力される。
【0015】
また、アナログ入力装置4からは基準電圧40を、信号ケーブル2内のノイズ信号伝送線NSWを介してプロセス現場まで送り、その折り返し信号401を取り込む。基準電圧折り返し信号401は、前記アナログ入力装置4に入力される温度検出器1からの前記アナログ信号201と同じく、長尺な信号ケーブル2の途中でノイズ信号301が重畳され、アンプ43、第2のA/Dコンバータ44を経由してディジタル化されたディジタルノイズ信号がアクティブノイズキャンセル処理部5に入力される。
【0016】
アクティブノイズキャンセル処理部5で、ノイズが信号処理上影響の無いレベルまで減衰あるいは除去されたディジタル温度信号(ディジタル温度データ)504は、上位CPUへの通信処理を通信処理部45で行って、CPUカードなどの上位CPU6へ送信される。
【0017】
次にノイズ除去の動作について説明する。
プロセス現場の温度検出器1で測定して得られたアナログ温度信号101は、ノイズ信号301が重畳され、アナログ入力装置4に取り込まれるときにはアナログ温度信号201のように、ノイズ信号301を含むアナログ温度信号となっている。
【0018】
一方、基準電圧折り返し信号401は、ノイズ信号301そのものの信号としてアナログ入力装置4に取り込まれる。
【0019】
アクティブノイズキャンセル処理部5では、ディジタル化された基準電圧折り返し信号(ディジタルノイズ信号)502からその逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号503を逆位相信号生成部51で生成し、温度検出器1の出力がディジタル化されたディジタル温度信号501と逆位相ディジタルノイズ信号503とを信号合成する。その結果、ディジタル温度信号501からノイズ信号が除去されたあるいは所定レベルまで減衰されたディジタル温度信号504を生成して出力することができる。
【0020】
以上のように本実施の形態1では、プロセス現場からの温度信号とその送信媒体である信号ケーブルの延在ルートで重畳されるノイズ信号を含むディジタル化されたディジタル温度信号と、ディジタル化されたノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号とを信号合成することにより、ノイズ信号を除去あるいは所定レベルまで減衰することができるという効果がある。
【0021】
以上のように、本実施の形態1には、プラント制御システムにおいて、プロセス現場の熱電対からのアナログ信号を取り込み、ディジタル化された熱電対からの信号と、ディジタル化されたノイズ信号の逆位相信号とを信号合成することにより、ノイズ信号を除去することができるアクティブノイズキャンセル処理部を搭載したアナログ入力カード(アナログ入力装置)を例示してあり、換言すれば、プラントのプロセス現場に設置された温度検出器の出力であるアナログ温度信号をA/D変換して得られたディジタル温度信号と、
前記ディジタル温度信号に含まれるディジタルノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号とを合成して前記ディジタル温度信号に含まれるディジタルノイズ信号をキャンセルするアクティブノイズキャンセル処理部を備え、前記アクティブノイズキャンセル処理部によってノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を出力するプラント制御システムの温度検出システムを例示してあり、更に具体的には、プラントのプロセス現場に設置され設置個所の温度を検出してアナログ温度信号を出力する温度検出器、この温度検出器に温度信号線によって接続され前記アナログ温度信号をディジタル温度信号に変換しこのディジタル温度信号を出力する第1のA/Dコンバータ、前記温度信号線と同じ配線ルートに配線されたノイズ信号伝送線、このノイズ信号伝送線に入力端が接続され前記ノイズ信号伝送線のアナログノイズ信号をディジタルノイズ信号に変換しこのディジタルノイズ信号を出力する第2のA/Dコンバータ、この第2のA/Dコンバータの出力端に接続され前記ディジタルノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号を生成する逆位相信号生成部、および前記第1のA/Dコンバータの出力と前記逆位相信号生成部の出力とを合成してノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を出力する信号合成部を備えたプラント制御システムの温度検出システムを例示してある。
【0022】
実施の形態2.
前記実施の形態1では、プラントのプロセス現場の温度を温度検出器1で検出して得られたアナログ温度信号をディジタル化したディジタル温度信号501に、ディジタル化された基準電圧折り返し信号502の逆位相信号(逆位相ディジタルノイズ信号)503を信号合成することでノイズ信号を除去あるいは減衰するケースを例示したが、ディジタル温度信号501と逆位相ディジタルノイズ信号503に時間的誤差があると、ノイズ信号がいくらか残ってしまう。そこで、本実施の形態2では、図2に例示してあるようにノイズ逆位相信号503との信号合成を複数回繰り返すことにより、ノイズ除去の効果を上げることができる。
【0023】
つまり、本実施の形態2は、前述の実施の形態1に加え、前記逆位相ディジタルノイズ信号との前記合成を複数回繰り返すことによりノイズ信号がより効果的に減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を出力することが可能なプラント制御システムの温度検出システムの事例である。
【0024】
実施の形態3.
本実施の形態3は、前述の実施の形態2に更に改良を加え、前述の実施の形態2でノイズ除去されたディジタル温度信号に、移動平均処理を追加して行うものであり、具体的には、図3に例示してあるように、アクティブノイズキャンセル処理部5によるディジタル温度信号のアクティブノイズキャンセル処理の後段で、移動平均処理部46によるディジタル温度信号の移動平均処理を併せて実施することにより、さらにノイズ除去の効果を上げることができるプラント制御システムの温度検出システムの事例である。
【0025】
つまり、本実施の形態3は、前述の実施の形態2に更に改良を加え、前記逆位相ディジタルノイズ信号との前記合成を複数回繰り返すことによりノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を移動平均処理部46で移動平均処理して出力するプラント制御システムの温度検出システムの事例である。
【0026】
なお、移動平均処理とは、処理周期毎に直近のn個のデータの平均値を求めることであ
り、これによりノイズの影響による突発的なデータの大きな変化を平滑化することができる。
【0027】
実施の形態4.
前述の実施の形態2では、温度検出器1からのアナログ信号をそのままアンプ41へ入
力していたが、本実施の形態4は、図4に示すように、ローパスフィルタ47によるノイズ除去を前述の実施の形態2に追加したプラント制御システムの温度検出システムの事例である。
【0028】
つまり、本実施の形態4は、ローパスフィルタ41によるアナログ温度信号のフィルタ処理、前述の実施の形態2におけるアクティブノイズキャンセル処理部5によるディジタル温度信号のアクティブノイズキャンセル処理を併せて実施することにより、さらにノイズ除去の効果を上げることができるプラント制御システムの温度検出システムの事例である。
【0029】
実施の形態5.
本実施の形態5は、前述の実施の形態4でノイズ除去されたディジタル温度信号に、図5に示すように、移動平均処理部46による移動平均処理を追加して行うプラント制御システムの温度検出システムの事例である。
【0030】
つまり、本実施の形態5は、ローパスフィルタ41によるアナログ温度信号のフィルタ処理、このフィルタ処理の後段におけるアクティブノイズキャンセル処理部5によるディジタル温度信号の繰り返しアクティブノイズキャンセル処理、およびこのアクティブノイズキャンセル処理の後段における移動平均処理部46によるディジタル温度信号の移動平均処理、を併せて実施することにより、さらにノイズ除去の効果を上げることができるプラント制御システムの温度検出システムの事例である。
【0031】
なお、図1〜図6の各図において、同一符合は同一または相当部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、プラント制御システムの温度検出システムの一例を示すシステム構成図である。
【図2】この発明の実施の形態2を示す図で、プラント制御システムの温度検出システムの他の例を示すシステム構成図である。
【図3】この発明の実施の形態3を示す図で、プラント制御システムの温度検出システムの更に他の例を示すシステム構成図である。
【図4】この発明の実施の形態4を示す図で、プラント制御システムの温度検出システムの更に他の例を示すシステム構成図である。
【図5】この発明の実施の形態5を示す図で、プラント制御システムの温度検出システムの更に他の例を示すシステム構成図である。
【図6】従来のプラント制御システムの温度検出システムの例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
【0033】
1 温度検出器(熱電対)、 2 ケーブル、 3 ノイズ、
4 アナログ入力装置(アナログ入力カード)、
5 アクティブノイズキャンセル処理部、 6 CPUカード、
40 基準電圧、 41 アンプ、 42 第1のA/Dコンバータ、
43 アンプ、 44 第2のA/Dコンバータ、
45 上位CPUへの通信処理部、 46 移動平均処理部、
47 ローパスフィルタ、 51 逆位相信号生成部、 52 信号合成部、
101 温度検出器(熱電対)の出力であるアナログ温度信号、
201 アナログ入力装置(アナログ入力カード)で取り込むアナログ温度信号、
202 ローパスフィルタでノイズ減衰あるいは除去されたアナログ温度信号、
301 アナログノイズ信号、
401 アナログ入力装置(アナログ入力カード)で取り込む基準電圧折り返し信号、
501 A/D変換されたディジタル温度信号、
502 A/D変換された基準電圧折り返し信号、
503 ディジタルノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号、
504 ノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号、
P プラントのプロセス現場、 TSW 温度信号線、
NSW ノイズ信号伝送線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントのプロセス現場に設置された温度検出器の出力であるアナログ温度信号をA/D変換して得られたディジタル温度信号と、前記ディジタル温度信号に含まれるディジタルノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号とを合成して前記ディジタル温度信号に含まれるディジタルノイズ信号をキャンセルするアクティブノイズキャンセル処理部を備え、前記アクティブノイズキャンセル処理部によってノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を出力するプラント制御システムの温度検出システム。
【請求項2】
プラントのプロセス現場に設置され設置個所の温度を検出してアナログ温度信号を出力する温度検出器、この温度検出器に温度信号線によって接続され前記アナログ温度信号をディジタル温度信号に変換しこのディジタル温度信号を出力する第1のA/Dコンバータ、前記温度信号線と同じ配線ルートに配線されたノイズ信号伝送線、このノイズ信号伝送線に入力端が接続され前記ノイズ信号伝送線のアナログノイズ信号をディジタルノイズ信号に変換しこのディジタルノイズ信号を出力する第2のA/Dコンバータ、この第2のA/Dコンバータの出力端に接続され前記ディジタルノイズ信号と逆位相の逆位相ディジタルノイズ信号を生成する逆位相信号生成部、および前記第1のA/Dコンバータの出力と前記逆位相信号生成部の出力とを合成してノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を出力する信号合成部を備えたプラント制御システムの温度検出システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のプラント制御システムの温度検出システムにおいて、前記逆位相ディジタルノイズ信号との前記合成を複数回繰り返すことによりノイズ信号が減衰あるいは除去されたディジタル温度信号を出力することを特徴とするプラント制御システムの温度検出システム。
【請求項4】
請求項1〜請求項3に記載のプラント制御システムの温度検出システムにおいて、ディジタル温度信号と逆位相ディジタルノイズ信号とを合成して得られたディジタル温度信号出力を移動平均処理して出力することを特徴とするプラント制御システムの温度検出システム。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか一に記載のプラント制御システムの温度検出システムにおいて、ローパスフィルタでフィルタ処理した前記アナログ温度信号を前記A/D変換することを特徴とするプラント制御システムの温度検出システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−103760(P2010−103760A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273245(P2008−273245)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】