説明

プリンタ付きカメラ

【課題】印刷内容の異常を検出可能なプリンタ付きカメラを提供する。
【解決手段】プリンタ付きカメラは、情報を印刷する印刷ユニット20と、被写体像を撮像する撮像ユニット10と、印刷ユニット20が排出する印刷物の撮像に適した方向へ撮像ユニット10を向ける可動機構8とを備える。制御部1は印刷指示に応じて、撮像ユニットが印刷物の撮像に適した方向を向くように可動機構8を制御し、印刷ユニットによる印刷が終了すると撮像ユニットの向きを元に戻すように可動機構8を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ付きカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ周辺で障害物の有無を検知する技術が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−94846号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、印刷内容の異常を検知できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明によるプリンタ付きカメラは、情報を印刷する印刷ユニットと、被写体像を撮像する撮像ユニットと、印刷ユニットが排出する印刷物の撮像に適した方向へ撮像ユニットを向ける可動機構とを備えることを特徴とする。
(2)請求項1に記載のプリンタ付きカメラはさらに、可動機構を駆動する駆動手段と、印刷指示に応じて、撮像ユニットが印刷物の撮像に適した方向を向くように駆動手段を制御する制御手段とを備えてもよい。
(3)請求項2に記載のプリンタ付きカメラにおいて、制御手段は、印刷ユニットによる印刷が終了すると撮像ユニットの向きを元に戻すように駆動手段を制御することが好ましい。
(4)請求項1〜3のいずれか一項に記載のプリンタ付きカメラにおいて、撮像ユニットは、印刷ユニットが印刷を開始する前に排出スペースを含む領域を撮像することが好ましい。
(5)請求項1〜4のいずれか一項に記載のプリンタ付きカメラにおいて、撮像ユニットは、印刷ユニットが印刷中または印刷後に印刷物の印刷面を含む領域を撮像することが好ましい。
(6)請求項4または5に記載のプリンタ付きカメラはさらに、撮像ユニットが撮像した画像から所定の情報を検出する検出手段と、検出手段による検出情報を知らせる報知手段とを備えてもよい。
(7)請求項6に記載のプリンタ付きカメラにおいて、報知手段は、撮像ユニットで撮像された画像の中の排出スペースに物体が存在することが検出手段によって検出された場合に、これを報知することもできる。
(8)請求項6に記載のプリンタ付きカメラにおいて、報知手段は、撮像ユニットで撮像された画像の中の印刷面の内容が印刷ユニットによる印刷情報と相違することが検出手段によって検出された場合に、これを報知することもできる。
(9)請求項8に記載のプリンタ付きカメラにおいて、検出手段は、画像の中の印刷面の向きに応じて印刷ユニットによる印刷情報の向きを変えてから、印刷面の内容と印刷情報とを比較して検出を行うことが好ましい。
(10)請求項1〜9のいずれか一項に記載のプリンタ付きカメラにおいて、印刷ユニットは、被印刷体へインクを吐出する複数のインクノズルを有してもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によるプリンタ付きカメラでは、印刷内容の異常を検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(第一の実施形態)
図1は、本発明の第一の実施形態によるプリンタ付き電子カメラ(以下、プリンタ内蔵カメラと呼ぶ)を説明する斜視図である。プリンタ内蔵カメラは、後述する撮像部10および印刷部20(プリンタ)を有する。図1において、カメラのレンズ部100内に撮像部10が収容され、カメラの本体200に印刷部20が収容される。レンズ部100は、回動機構8(図3)によって本体200から回動自在に支持される。これにより、レンズ部100の向き(撮像光学系11の光軸Ax)は、図1に示す収納位置から左右の矢印方向へ回動自在である。図2は、プリンタ内蔵カメラのレンズ部100を図1の状態から左方向へ回動させた状態を例示する図である。レリーズスイッチ6Aおよび後述する表示部5(図6)は、本体200側に設けられている。
【0008】
本体200には印刷部20が印刷する印刷紙(不図示)が収容される。印刷紙は、たとえばロール状に巻かれており、印刷時に不図示の給紙機構によって印刷部20へ給紙される。印刷部20は印刷紙に印刷し、印刷後の印刷紙26を排出口25から排出する。カメラは、印刷時にレンズ部100が図2に例示する向きに回動され、印刷紙26上を撮像部10で撮像可能である。
【0009】
図3は、プリンタ内蔵カメラの構成を説明するブロック図である。図3においてプリンタ内蔵カメラは、撮像部10と、印刷部20と、制御部1と、フラッシュメモリ2と、バッファメモリ3と、外部インターフェイス(I/F)回路4と、表示部5と、操作部材6と、角度センサ7とを備え、着脱可能なメモリカードなどの記録媒体50が実装される。
【0010】
制御部1は、たとえばCPUによって構成される。制御部1は、制御プログラムに基づいて、カメラ内各部から入力される信号を用いて所定の演算を行うなどして、カメラ内各部に対する制御信号を送出することにより、プリンタ内蔵カメラの撮影動作および印刷動作をそれぞれ制御する。フラッシュメモリ2は、制御プログラムを格納する。バッファメモリ3は、撮像部10によって取得された画像データなどを一時的に格納するバッファメモリとして使用される。
【0011】
外部インターフェイス回路4は、制御部1からの指示により不図示のケーブルまたは無線通信ユニットを介して外部機器(パーソナルコンピュータ、クレードルなど)との間でコマンドおよびデータ、画像信号などを送受信する。
【0012】
表示部5は液晶表示器などによって構成され、制御部1からの指示により画像やテキストなどの情報を表示する。テキスト情報は、プリンタ内蔵カメラの操作メニュー、メッセージなどである。操作部材6はレリーズスイッチ6A、後述する決定スイッチ6Bおよびプリントスイッチ6C(図6)などを含み、操作されたボタンやスイッチに対応する操作信号を制御部1へ送出する。記録媒体50は不揮発性メモリによって構成され、制御部1の指示によりデータの書き込み、保存および読み出しが可能である。
【0013】
角度センサ7は回動機構8の回動角、すなわち本体200に対するレンズ部100の回動角を検出し、角度検出信号を制御部1へ送出する。制御部1は、撮像部10が排出口25および印刷紙26を撮像可能な向きに回動されているか否かを、角度検出信号を用いて判定する。
【0014】
撮像部10は撮像光学系11、撮像素子12およびAFE/TG回路13を有し、制御部1からの指示に応じて撮影を行う。撮像光学系11は、撮像素子12の撮像面上に被写体像を結像させる。撮像素子12としては、CCDやCMOS撮像素子などが用いられる。
【0015】
AFE/TG回路13は、AFE(Analog Front End)ブロックにおいて、撮像素子12から出力される光電変換信号(蓄積電荷)に対するアナログ処理(ゲインコントロールなど)を行う。また、TGブロックにおいて、撮像素子11の撮像動作に必要なタイミング信号を生成し、生成した信号を撮像素子12へ供給する。アナログ処理後の撮像信号は、AFE/TG回路13内のA/D変換部でディジタルデータに変換された後、制御部1内の画像処理部へ送られる。
【0016】
印刷部20は、モータ群22、プリンタヘッド21、印刷制御回路23、およびセンサ群24を含む。モータ群22は、給排紙用のモータおよびプリンタヘッド21を駆動するモータなどを含む。プリンタヘッド21は印刷紙へ向けてインクを吐出し、印刷紙上に着弾させるためのインクノズルを含む。印刷制御回路23が制御部1からの指示を受けてモータ群22およびプリンタヘッド21へ制御信号を送出することにより、給送された印刷紙に印字および印画が行われる。センサ群24は、印刷紙の有無、印刷紙の給送位置、インク残量などを検出する各センサを含み、それぞれの検出信号を印刷制御回路23へ出力する。なお、プリンタヘッドとしてラインタイプのものを使用して、モータ群22にプリンタヘッド21を駆動するモータを含まなくても構わない。
【0017】
印刷部20は、撮影画像やテキストの印刷を行う。画像を印刷する場合、装着された記録媒体50に記録されている画像ファイルの再生画像、および外部インターフェイス回路4を介して外部機器から送信された画像ファイルの再生画像のうち、指示された画像を印刷する。テキストを印刷する場合、記録媒体50に記録されているテキスト情報や、外部機器から送信されたテキスト情報などを印刷する。
【0018】
<印刷モード処理>
本実施形態は、印刷部20が印刷する印刷時の動作に特徴を有するので、印刷モードを中心に説明する。図4は、制御部1が行う印刷モード処理の流れを説明するフローチャートである。制御部1は、印刷状況をチェックしながら印刷を行うモードへの切替を指示する操作信号が操作部材6から入力されると、図4の処理を起動する。
【0019】
図4のステップS1において、制御部1は、モード選択を行ってステップS2へ進む。プリンタ内蔵カメラは、印刷モードに選択プリントモードと撮影&プリントモードとを含む。選択プリントモードは、撮影済みの画像の中から指示された画像を印刷するモードであり(全画像を指定する場合も含む)、撮影&プリントモードは、撮影およびその撮影画像の印刷を続けて行うモードである。制御部1は、操作部材6からの操作信号が選択プリントモードへの切替えを指示する場合にステップS2を肯定判定してステップS3へ進む。制御部1は、操作部材6からの操作信号が撮影&プリントモードへの切替えを指示する場合にはステップS2を否定判定し、ステップS8へ進む。
【0020】
ステップS3において、制御部1は、表示部5に複数のサムネイル画像を並べて表示させてステップS4へ進む。具体的には、操作部材6からの操作信号によって指示されたフォルダ(記録媒体50内、または外部機器から送信されたデータを記憶したバッファメモリ3内に存在する)に含まれる画像ファイルについて、それぞれのサムネイル画像を表示部5に表示させる。制御部1は、たとえば、9つのサムネイル画像を1画面に表示させ、サムネイル画像が9画像以上存在する場合は表示ページを分けて9画像ずつ表示させる。
【0021】
ステップS4において、制御部1は選択操作を受け付けてステップS5へ進む。具体的には、後述するOKボタン6B(図6)からの操作信号が入力された時点でポインタが重ねられているサムネイル画像に対応する画像ファイルの本画像を印刷対象画像とする。サムネイル画像上のポインタは、後述する十字キー6B(図6)からの操作信号に応じて移動させる。印刷対象にするか否かは、サムネイル画像ごとに設定可能である。
【0022】
ステップS5において、制御部1は印刷が指示されたか否かを判定する。制御部1は、プリントスイッチ6C(図6)から印刷実行を指示する操作信号が入力された場合、ステップS5を肯定判定してステップS6へ進む。ステップS6において、制御部1は印刷制御処理を行ってステップS7へ進む。印刷制御処理の詳細については後述する。一方、制御部1は、プリントスイッチ6Cから印刷実行を指示する操作信号が入力されない場合には、ステップS5を否定判定してステップS7へ進む。
【0023】
ステップS7において、制御部1は終了が指示されたか否かを判定する。制御部1は、操作部材6から他のモードへの切替を指示する操作信号が入力されると、ステップS7を肯定判定して図4の処理を終了する。一方、制御部1は、操作部材6から他のモードへ切替を指示する操作信号が入力されない場合、ステップS7を否定判定してステップS1へ戻る。ステップS1へ戻る場合は、以上の処理を繰り返す。
【0024】
ステップS2を否定判定して進むステップS8において、制御部1は撮影が指示されたか否かを判定する。制御部1は、レリーズスイッチ6Aから撮影開始を指示する操作信号が入力されると、ステップS8を肯定判定してステップS9へ進む。ステップS9において、制御部1は、撮像部10に撮影処理を行わせてステップS5へ進む。この場合、ステップS9で撮影し、生成した画像ファイルの画像を印刷対象画像とする。一方、制御部1は、レリーズスイッチ6Aから撮影開始を指示する操作信号が入力されない場合はステップS8を否定判定してステップS7へ進む。
【0025】
<印刷制御処理>
印刷制御処理(ステップS6)の詳細について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。ステップS61において、制御部1は、表示部5にメッセージ「レンズ部を回動させて下さい。」を表示させてステップS62へ進む。ステップS62において、制御部1はレンズ部100が回動終了したか否かを判定する。制御部1は、図2に例示した印刷姿勢に対応する角度へレンズ部100が回動されたことを示す角度検出信号が角度センサ7から入力された場合、ステップS62を肯定判定してステップS63へ進む。制御部1は、印刷姿勢に対応する角度へレンズ部100が回動されたことを示す角度検出信号が入力されない場合にはステップS62を否定判定し、当該判定処理を繰り返す。
【0026】
ステップS63において、制御部1は撮像部10へ指示を送り、撮像を行わせてステップS64へ進む。この際、制御部1は、撮像光学系11の撮影画角に排紙口25および印刷紙26を含むように撮像光学系11をズーム調節させる。印刷紙26の印刷内容を画像として得るため、排紙口25および印刷紙26の像が小さすぎず、かつ撮影画角からはみ出さないようにする。なお、この場合の撮像はレリーズスイッチ6Aが操作された場合の撮影処理と異なり、取得した画像データをバッファメモリ3内に一時的に格納するのみで記録媒体50への記録はしない。また、表示部5に対するモニタ画像表示も行わない。
【0027】
ステップS64において、制御部1は印刷準備の可否を判定する。制御部1は、ステップS63で撮像した画像の中に排出口25を認識でき、かつインク残量低下を示す信号および印刷紙減少を示す信号がいずれも印刷制御回路23から送信されない場合には、ステップS64を肯定判定してステップS65へ進む。ステップS65へ進む場合は印刷準備可である。一方、制御部1は、ステップS63で撮像した画像の中に排出口25を認識できない場合と、インク残量低下を示す信号および印刷紙減少を示す信号のうち少なくとも一方を印刷制御回路23から受信した場合とのいずれかに該当する場合には、ステップS64を否定判定してステップS72へ進む。なお、排出口25を認識できても、排紙口25から所定範囲内の画像データから物体の存在が検出される場合には、排紙を妨害する物体が存在するとみなしてステップS64を否定判定する。
【0028】
ステップS72へ進む場合は印刷準備否である。制御部1は、ステップS72において、メッセージ「排紙スペースを確認して下さい。」、「インクを確認して下さい。」、および「用紙を確認して下さい。」のうち、該当する内容を表示部5に表示させてステップS63へ戻る。
【0029】
ステップS65において、制御部1は、印刷制御回路23に印刷の開始を指示してステップ66へ進む。具体的には、印刷対象画像としてバッファメモリ3上の所定領域に展開されている画像データを印刷制御回路23へ送出する。これにより、印刷制御回路23がモータ群22およびプリンタヘッド21を駆動して印刷を開始する。
【0030】
ステップS66において、制御部1は撮像部10へ指示を送り、撮像を行わせてステップS67へ進む。取得した画像データをバッファメモリ3内に一時的に格納するのみで記録媒体50へ記録しない点、および表示部5に対するモニタ画像表示を行わない点はステップS63の場合と同様である。
【0031】
ステップS67において、制御部1は、1コマ(1画像)分の印刷が終了したか否かを判定する。制御部1は、印刷制御回路23から1画像分の印刷終了を示す信号が入力されるとステップS67を肯定判定してステップS68へ進む。制御部1は、1画像分の印刷終了を示す信号が入力されない場合にはステップS67を否定判定し、ステップS66へ戻って判定処理を繰り返す。
【0032】
ステップS68において、制御部1は画像比較を行う。具体的には、バッファメモリ3内に格納した直近の取得画像の中で印刷紙26上の印刷像に対応する領域の画像データと、元画像(印刷対象画像としてバッファメモリ3上の所定領域に展開されている画像)のデータとを比較してステップS69へ進む。なお、撮像部10で撮像される印刷像は台形状であるため、元画像データと比較する際は、当該元画像を印刷像の形状に合わせて台形状に変換処理した上で比較する。元画像を台形状に変換処理する代わりに、撮像部10で取得された画像(印刷像)を非台形状に逆変換してもよい。
【0033】
ステップS69において、制御部1は印刷が良好か否かを判定する。制御部1は、ステップS68で比較した両画像が合致すればステップS69を肯定判定してステップS70へ進む。ステップS70へ進む場合は、印刷良好を判定した場合である。制御部1は、比較した両画像が相違する場合にはステップS69を否定判定してステップS73へ進む。ステップS73へ進む場合は、印刷像に元画像と異なる輪郭、線、色が生じたり、排紙スペースを制限する障害物が存在する場合である。
【0034】
ステップS70において、制御部1はメンテナンスが指示されたか否かを判定する。制御部1は、所定時間(たとえば1秒)内に操作部材6が操作された場合にステップS70を肯定判定してステップS76へ進む。制御部1は、操作部材6が操作されなければステップS70を否定判定してステップS71へ進む。
【0035】
ステップS71において、制御部1は、印刷対象である全てのコマの画像について印刷が終了したか否かを判定する。制御部1は、印刷制御回路23から全画像分の印刷終了を示す信号が入力されるとステップS71を肯定判定し、図5による処理を終了して図4のステップS7へ進む。制御部1は、全画像分の印刷終了を示す信号が入力されない場合にはステップS71を否定判定してステップS63へ戻り、次コマの画像についての印刷動作を繰り返す。
【0036】
ステップS69を否定判定して進むステップS73において、制御部1はメッセージ「印刷異常を判定しました。印刷を続けますか?」を表示部5に表示させてステップS74へ進む。ステップS74において、制御部1は印刷継続が指示されたか否かを判定する。制御部1は、操作部材6から印刷継続を指示する操作信号が入力されると、ステップS74を肯定判定してステップS71へ進む。一方、制御部1は、メッセージ表示(ステップS73)後所定時間(たとえば5秒)が経過しても操作部材6から印刷継続を指示する操作信号が入力されない場合、ステップS74を否定判定してステップS75へ進む。
【0037】
ステップS75において、制御部1は終了が指示されたか否かを判定する。制御部1は、操作部材6から印刷制御処理の終了を指示する操作信号が入力されると、ステップS75を肯定判定して図5の処理を終了する。一方、制御部1は、メッセージ表示(ステップS73)後所定時間(たとえば10秒)が経過しても操作部材6から印刷制御処理の終了を指示する操作信号が入力されない場合、ステップS75を否定判定してステップS79へ進む。
【0038】
ステップS70を肯定判定して進むステップS76において、制御部1は元画像(印刷対象としてバッファメモリ3上の所定領域に展開されている画像)を表示部5に再生表示させてステップS77へ進む。ステップS77において、制御部1はポインタ操作を受け付けてステップS78へ進む。
【0039】
図6は、ポインタ操作を説明する図である。図6において、カメラの本体200に表示部5が設けられ、表示部5に元画像が再生表示されている。制御部1は、十字キー6Bからの操作信号に応じて再生画像上のポインタ70を移動させる。
【0040】
ユーザーがメンテナンス指示する場合は、ユーザー自身が印刷異常を発見した場合である。図7は、印刷異常を例示する図である。図7において、印刷紙26上にライン60が引かれている。ユーザーは、プリンタ内蔵カメラに印刷異常箇所を知らせるため、図6における表示部5の再生画像上でライン60に対応する領域(図7に例示したライン60に対応する水平方向のいずれかの位置)にポインタ70を移動させ、OKボタン6Bを操作する。なお、表示部5に印刷面を撮像した画像を表示して、印刷異常箇所を指示しても構わない。
【0041】
図5のステップS78において、制御部1は、決定操作されたか否かを判定する。制御部1は、OKボタン6Bから操作信号が入力されるとステップS78を肯定判定してステップS79へ進む。この際、操作信号が入力された時点でポインタ70の位置情報を取得する。制御部1は、元画像を表示(ステップS76)後所定時間(たとえば10秒)が経過してもOKボタン6Bから操作信号が入力されない場合には、ステップS78を否定判定してステップS81へ進む。
【0042】
ステップS79において、制御部1は印刷制御回路23へ指示を送り、ヘッド21のクリーニングを行わせる。クリーニングは、対象とするノズルに所定回数の無駄打ち(インク吐出)を行わせることによって行う。クリーニングの対象とするノズル位置は、(1)ステップS78を肯定判定した場合は、上記ポインタ70の位置情報に対応する領域へ向けてインクを吐出するノズルとする。また、(2)ステップS75を否定判定した場合は、上記画像比較によって元画像と印刷像との間で合致していないと判定した領域(相違点を含む所定領域)へ向けてインクを吐出するノズルとする。制御部1は、対象とするノズルの位置情報をヘッド21のクリーニング指示とともに印刷制御回路23へ送る。
【0043】
ステップS80において、制御部1は印刷制御回路23からクリーニング終了を示す信号を受信すると、メッセージ「クリーニングを終了しました。印刷を続けますか?」を表示部5に表示させてステップS81へ進む。
【0044】
ステップS81において、制御部1は終了が指示されたか否かを判定する。制御部1は、操作部材6から印刷制御処理の終了を指示する操作信号が入力されると、ステップS81を肯定判定して図5の処理を終了する。一方、制御部1は、操作部材6から印刷制御処理の終了を指示する操作信号が入力されない場合、ステップS81を否定判定してステップS63へ戻る。
【0045】
以上説明した第一の実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)印刷部20を収容するカメラの本体200に対して、撮像部10を収容するレンズ部100を回動させ、排紙口25および排出された印刷紙26を撮像部10によって撮像可能に構成した。これにより、撮像部10で取得した画像を印刷部20による印刷内容、印刷状態のチェックに用いることができる。また、通常撮影に用いる撮像部10を印刷のチェック用として兼用したため、印刷チェック専用の撮像部を設けなくてもよい。
【0046】
(2)プリンタ内蔵カメラに対して印刷が指示された後(ステップS5を肯定判定)、印刷部20に印刷を開始させる前に排紙口25および印刷紙26を撮像部10で撮像したので(ステップS63)、排紙スペースが確保されていない場合には、印刷開始前の取得画像から検出できる。
【0047】
(3)印刷部20に印刷を開始させた後に排紙口25および印刷紙26を撮像部10で撮像したので(ステップS66、S67)、印刷内容の異常の有無を印刷中の取得画像から検出できる。
【0048】
(4)上記(2)による排紙スペースでの物体検出、および上記(3)による印刷内容の異常検出の際は、それぞれ表示部5へメッセージでアラーム表示した(ステップS72、S73)ので、ユーザーに異常を検出したこと、およびその内容を知らせることができる。
【0049】
(5)印刷内容の異常検出について、撮像部10で取得した印刷紙26上の印刷像に対応する領域の画像データと、印刷部20へ印刷させている元画像(印刷対象画像としてバッファメモリ3上の所定領域に展開されている画像)のデータとを比較して行うので(ステップS68)、印刷像に元画像と相違する輪郭、線、色が生じれば、これを検出することができる。
【0050】
(6)上記(5)の相違点を検出した場合に印刷を継続するか否かを指示する信号を受け付けるようにしたので(ステップS74)、ユーザーが印刷継続を望まない場合は、印刷終了へ導くことができる。何も信号が入力されなかった場合は、印刷部20へヘッド21のクリーングを指示するようにしたので(ステップS74→S75→S79)、印刷内容の異常を検出した場合には自動的に異常解消のための動作を行わせることができる。
【0051】
(7)上記ヘッドクリーングの指示は、元画像と印刷像との間で合致していないと判定した相違点を含む所定領域へ向けてインクを吐出するノズルを対象に行うので、全ノズルに対してクリーニングを行う場合に比べてインクや電力などの負担を軽減できる。
【0052】
(8)印刷内容の異常が検出されない場合(ステップS69を肯定判定)でも、メンテナンス指示があれば表示部5に元画像を再生表示させたので(ステップS76)、ユーザーは、表示部5の再生画像と印刷紙26上の印刷像とを見比べることができる。
【0053】
(9)表示部5の再生画像に重ねて表示するポインタ70を移動させるポインタ操作を受付け、ポインタ70の位置に対応する領域へ向けてインクを吐出するノズルに対してヘッドクリーニングの指示を行うようにした(ステップS77→S78→S79)。これにより、ユーザーがクリーニング対象とするノズルを指定できる上に、全ノズルに対してクリーニングを行う場合に比べてインクや電力などの負担を軽減できる。
【0054】
(変形例1)
撮像光学系11から被写体である印刷紙26までの撮影距離が短いので、撮像光学系11をマクロ撮影モードに切換えるとよい。この場合の制御部1は、図5の印刷制御処理を開始する際に撮像部10へ指示を送り、通常撮影モードからマクロ撮影モードへ自動切換させる。制御部1は、印刷制御処理を終了する際に撮像部10へ指示を送り、マクロ撮影モードから通常撮影モードへ自動切換させる。これにより、印刷操作時にユーザーがマクロ撮影モード−通常撮影モード間の切換操作を行う手間を省くことができる。
【0055】
(変形例2)
撮像光学系11を構成するレンズ群に煽り調節機構を含め、印刷制御処理中は煽り調節するように構成してもよい。これにより、撮像部10で撮像される印刷像の台形歪みが緩和されるので、印刷像と元画像とを比較する際の変換処理が簡単になる。
【0056】
(変形例3)
印刷制御処理において制御部1が撮像光学系11の撮影画角を調節する際(ステップS63)、印刷像のプリントサイズ(印刷面積)の大小に応じて調節するとよい。印刷像のプリントサイズは、図7に例示したように横長印刷にする場合と、図8に例示したように縦長印刷にする場合とで異なる。制御部1は、印刷紙上に小さな印刷像を印刷する場合と、印刷紙上に大きな印刷像を印刷する場合とで撮像光学系11の撮影画角を異ならせる。ステップS63およびステップS66で印刷像のプリントサイズに応じた範囲を撮像することにより、印刷像と元画像とを比較しやすくなる。横長印刷/縦長印刷の切換は、たとえばメニュー設定操作によって行われるので、制御部1は、設定されたプリントサイズの情報を上記ステップS63で使用する。
【0057】
(変形例4)
図7の印刷例と図8の印刷例の元画像は共通であるが、2つの印刷像を撮像部10で撮像する場合、撮像された印刷像は互いに向きが異なる。そこで制御部1は、図7および図8に示すように印刷方向が切換られた場合、元画像(印刷対象画像としてバッファメモリ3上の所定領域に展開されている画像)を印刷方向に応じてメモリ上で回転させて比較する。これにより、印刷部20に設定されている印刷方向にかかわらず、撮像部10で撮像される印刷像と元画像とを比較できる。
【0058】
(変形例5)
レンズ部100を電動で回動させるため、回動機構8を駆動するモータを備えてもよい。この場合の制御部1は、ステップS61のメッセージ表示に代えて該モータに駆動信号を送り、レンズ部100を印刷姿勢に対応する角度まで自動的に回動させる。制御部1は、角度センサ7からの角度検出信号によってレンズ部100の回動が終了したことを判定すると、該モータの駆動を停止させてステップS63へ進む。これにより、プリントスイッチ6C(図6)から印刷実行を指示する操作信号が入力されると(ステップS5)、これに応じて自動的にレンズ部100が印刷姿勢へ回動するため、印刷操作時にユーザーがレンズ部100の回動操作を行う手間を省くことができる。また、制御部1は、印刷制御処理を終了する際に該モータに駆動信号を送り、レンズ部100を収納位置に対応する角度まで自動的に回動させる。これにより、印刷終了時にユーザーがレンズ部100の回動操作を行う手間を省くことができる
【0059】
(変形例6)
変形例5に代えて、印刷制御処理を終了する際に印刷姿勢を維持させ、レンズ部100の回動角を収納位置へ戻さないようにしてもよい。印刷後さらに印刷を行わせたい場合には、再びレンズ部100を印刷姿勢まで回動する必要がなくなるので、次の印刷を早く行わせることができる。
【0060】
(変形例7)
モータによってレンズ部100を印刷姿勢へ回動させる場合、プリントモードが選択された時点で回動させてもよい。この場合の制御部1は、操作部材6からプリントモードの切替えを指示する操作信号が入力されると(ステップS2)、これに応じて自動的にレンズ部100を印刷姿勢へ回動させる。印刷実行を指示する操作信号が入力される(ステップS5)前にレンズ部100を回動させておくことで、印刷実行の指示を受けてから印刷開始するまでの時間を短縮できる。
【0061】
(第二の実施形態)
プリンタヘッド21に対するメンテナンスが指示された場合に、撮像部10によって印刷像を再び撮像させるようにしてもよい。図9は、第二の実施形態による印刷制御処理の流れを説明するフローチャートである。図9の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS76〜ステップS81までの処理に代えて制御部1が行う。
【0062】
図9において、ステップS78A〜ステップS78Fまでの処理が図5の処理と異なるので、これらの相違点を中心に説明する。図9のステップS78Aにおいて、制御部1は、ステップS78において取得したポインタ70の位置情報を用いて、図7に例示した印刷紙26上で、ポインタ70(図6)に対応する領域をズームアップするように撮像部10へ指示を送る。
【0063】
ステップS78Bにおいて、制御部1は撮像部10へ指示を送り、ズームアップ画像を撮像させてステップS78Cへ進む。取得した画像データをバッファメモリ3内に一時的に格納するのみで記録媒体50へ記録しない点、および表示部5に対するモニタ画像表示を行わない点はステップS63、S66の場合と同様である。
【0064】
ステップS78Cにおいて、制御部1は画像比較を行う。具体的には、バッファメモリ3内に格納した上記ポインタ70(図6)に対応する領域のズーム画像(拡大像)データと、元画像の対応するデータとを比較してステップS78Dへ進む。
【0065】
ステップS78Dにおいて、制御部1は異常ありか否かを判定する。制御部1は、ステップS68で比較した両画像が合致しない場合はステップS78Dを肯定判定してステップS79へ進む。ステップS79へ進む場合は、印刷像に元画像と異なる輪郭、線、色が生じた場合である。制御部1は、比較した両画像が合致する場合にはステップS78Dを否定判定してステップS78Eへ進む。ステップS78Eへ進む場合は、撮像部10で取得した拡大画像から印刷の異常を判定できない場合である。
【0066】
ステップS79において、制御部1は印刷制御回路23へ指示を送り、ヘッド21のクリーニングを行わせる。ステップS78Dを肯定判定した場合にクリーニングの対象とするノズル位置は、ステップS78Cの画像比較によって元画像と印刷像との間で合致していないと判定した領域へ向けてインクを吐出するノズルとする。第二の実施形態では拡大画像を用いて判定しているため、第一の実施形態に比べてクリーニング対象として判定したノズル数が少ない。制御部1は、判定したノズルの位置情報をヘッド21のクリーニング指示とともに印刷制御回路23へ送る。
【0067】
ステップS78Dを否定判定して進むステップS78Eにおいて、制御部1はメッセージ「印刷の異常を検出できませんでした。メンテナンスを中止しますか?」を表示部5に表示させてステップS78Fへ進む。
【0068】
ステップS78Fにおいて、制御部1はメンテナンス中止が指示されたか否かを判定する。制御部1は、操作部材6からメンテナンスの中止を指示する操作信号が入力されると、ステップS78Fを肯定判定して図5のステップS81へ進む。一方、制御部1は、操作部材6からメンテナンスの中止を指示する操作信号が入力されない場合、ステップS78Fを否定判定してステップS79へ進む。この場合にステップS79で行うクリーニング対象ノズルは、第一の実施形態と同様に、ポインタ70の位置情報に対応する領域へ向けてインクを吐出するノズルとする。
【0069】
以上説明した第二の実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)印刷紙26上の印刷像のうち、ユーザーによるポインタ操作によって表示部5上で指定されたポインタ70に対応する領域の拡大像を、撮像部10の光学倍率を上げて撮像するようにした。一般に、インクを吐出するタイプのプリンタのインクノズルの間隔は狭く、印刷紙26から離れると全てのノズルについて異常の有無を識別するのが困難である。しかしながら、撮像部10の光学倍率を上げることにより、撮像素子12の解像度が低くても、印刷紙26上で正常にインクが着弾されていない箇所を拡大画像から特定できるようになる。インクの着弾異常箇所がわかればクリーニング対象とすべきノズルを特定できるため、異常なノズルにのみ選択的にクリーニングを行うことができる。
【0070】
(2)ズームアップしても印刷紙26上で正常にインクが着弾されていない箇所を特定できない場合、表示部5にメッセージを表示して知らせるので(ステップS78E)、ユーザーは、メンテナンスの中止、またはポインタ70に対応する領域のノズルにクリーニングを行わせることを選択できる。
【0071】
以上の説明はあくまで一例であり、上記の実施形態の構成に何ら限定されるものではない。一体型のプリンタ内蔵カメラを例に説明したが、カメラおよびプリンタを組み合わせるタイプのプリンタシステムにも本発明を適用して構わない。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第一の実施形態によるプリンタ内蔵カメラを説明する斜視図である。
【図2】プリンタ内蔵カメラのレンズ部を回動させた状態を例示する図である。
【図3】プリンタ内蔵カメラの構成を説明するブロック図である。
【図4】制御部が行う印刷モード処理の流れを説明するフローチャートである。
【図5】印刷制御処理の詳細について説明するフローチャートである。
【図6】ポインタ操作を説明する図である。
【図7】印刷異常を例示する図である。
【図8】縦長印刷を説明する図である。
【図9】第二の実施形態による印刷制御処理の流れを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1…制御部
5…表示部
6、6A、6B、6C…操作部材
7…角度センサ
8…回動機構
10…撮像部
11…撮像光学系
20…印刷部
21…ヘッド
25…排紙口
26…印刷紙
100…レンズ部
200…本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を印刷する印刷ユニットと、
被写体像を撮像する撮像ユニットと、
前記印刷ユニットが排出する印刷物の撮像に適した方向へ前記撮像ユニットを向ける可動機構とを備えることを特徴とするプリンタ付きカメラ。
【請求項2】
請求項1に記載のプリンタ付きカメラにおいて、
前記可動機構を駆動する駆動手段と、
印刷指示に応じて、前記撮像ユニットが前記印刷物の撮像に適した方向を向くように前記駆動手段を制御する制御手段とをさらに備えることを特徴とするプリンタ付きカメラ。
【請求項3】
請求項2に記載のプリンタ付きカメラにおいて、
前記制御手段は、前記印刷ユニットによる印刷が終了すると前記撮像ユニットの向きを元に戻すように前記駆動手段を制御することを特徴とするプリンタ付きカメラ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のプリンタ付きカメラにおいて、
前記撮像ユニットは、前記印刷ユニットが印刷を開始する前に前記排出スペースを含む領域を撮像することを特徴とするプリンタ付きカメラ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のプリンタ付きカメラにおいて、
前記撮像ユニットは、前記印刷ユニットが印刷中または印刷後に前記印刷物の印刷面を含む領域を撮像することを特徴とするプリンタ付きカメラ。
【請求項6】
請求項4または5に記載のプリンタ付きカメラにおいて、
前記撮像ユニットが撮像した画像から所定の情報を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出情報を知らせる報知手段とをさらに備えることを特徴とするプリンタ付きカメラ。
【請求項7】
請求項6に記載のプリンタ付きカメラにおいて、
前記報知手段は、前記撮像ユニットで撮像された画像の中の前記排出スペースに物体が存在することが前記検出手段によって検出された場合に、これを報知することを特徴とするプリンタ付きカメラ。
【請求項8】
請求項6に記載のプリンタ付きカメラにおいて、
前記報知手段は、前記撮像ユニットで撮像された画像の中の前記印刷面の内容が前記印刷ユニットによる印刷情報と相違することが前記検出手段によって検出された場合に、これを報知することを特徴とするプリンタ付きカメラ。
【請求項9】
請求項8に記載のプリンタ付きカメラにおいて、
前記検出手段は、前記画像の中の前記印刷面の向きに応じて前記印刷ユニットによる前記印刷情報の向きを変えてから、前記印刷面の内容と前記印刷情報とを比較して前記検出を行うことを特徴とするプリンタ付きカメラ。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のプリンタ付きカメラにおいて、
前記印刷ユニットは、被印刷体へインクを吐出する複数のインクノズルを有することを特徴とするプリンタ付きカメラ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−205707(P2008−205707A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−38018(P2007−38018)
【出願日】平成19年2月19日(2007.2.19)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】