説明

プリンタ制御装置

【課題】 機器モデル名に対し、適切にエミュレーションがライセンスされることを確認できるようにする。
【解決手段】 操作パネルから機器モデル名を入力しハードディスクドライブに書き込む手段と、操作パネルからキーコードを入力し、コントローラ制御基板に書き込む手段と、入力された前記機器モデル名、キーコード、前記ハードディスクドライブに記憶されるコントローラ制御用ソフトウェアを解析し、キーコードとコントローラ制御用ソフトウェアが正しく組み合わさり、機器モデル名に対し適用するエミュレーションが漏れなくライセンスされるか、もしくは余分にライセンスしていないかをチェックする手段と、チェック結果からエラーが生じた場合、操作パネルから機器モデル名やキーコードを訂正する手段と、コントローラ制御用ソフトウェアが機器モデル名に合致していないエラーを表示する手段とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作パネルから機器モデル名をハードディスクドライブに書き込み、エミュレーションをライセンスするキーコードをコントローラ制御基板に書き込み、書き込み後、機器モデル名に対し、機器モデル名とキーコードとハードディスクドライブに記憶されたコントローラ制御用ソフトウェアを解析し、機器モデルに対しキーコードとコントローラ制御用ソフトウェアが正しく組み合わさり、適用するエミュレーションが漏れなくライセンスされるか、また余分にライセンスしていないかを判定するチェック機能を有したプリンタ制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ホストCPUから送信される印刷記述言語(以降PDL(Page Description Language))に対応するエミュレーションは提供メーカに対しライセンス料がかかるため、どのエミュレーションをライセンスするかをキーコード化しコントローラ制御基板に記憶させている。ホストCPUから送信されたPDLは、コントローラ制御基板で受信され、キーコードに基づきライセンスされたエミュレーションにより翻訳後、印刷データに変換され印刷される。しかし、エミュレーションが複数ライセンスされているコントローラ制御基板と一つのエミュレーションしか対応しないコントローラ制御用ソフトウェアを記憶したハードディスクドライブを誤ってプリンタに実装してもエラー検出されず、また、印刷実行時も印刷可能なためエラーを検出しない。そのため、複数のエミュレーションを扱う場合、コントローラ制御基板に記憶されたキーコードとハードディスクドライブに記憶されているコントローラ制御用ソフトウェアが正しい組み合わせで、適用するエミュレーションが漏れなくライセンスされているか、もしくは余分にライセンスしていないかを確認できない問題があった。
【0003】
【特許文献1】特開平11−110165号公報
【0004】
【特許文献2】特開平11−110166号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、機器モデル名とエミュレーションのライセンスを制御するキーコードと機器に実装されたハードディスクドライブに記憶されたコントローラ制御用ソフトウェアを解析し、機器モデル名に対し、キーコードとコントローラ制御用ソフトウェアが正しく組み合わさり、過不足なく適切にエミュレーションがライセンスされることを確認できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、操作パネルから機器モデル名を入力しハードディスクドライブに書き込む手段と、前記操作パネルからキーコードを入力し、コントローラ制御基板に書き込む手段と、入力された前記機器モデル名、キーコード、前記ハードディスクドライブに記憶されるコントローラ制御用ソフトウェアを解析し、前記キーコードと前記コントローラ制御用ソフトウェアが正しく組み合わさり、前記機器モデル名に対し適用するエミュレーションが漏れなくライセンスされるか、もしくは余分にライセンスしていないかをチェックする手段と、チェック結果からエラーが生じた場合、前記操作パネルから前記機器モデル名や前記キーコードを訂正する手段と、前記コントローラ制御用ソフトウェアが前記機器モデル名に合致していないエラーを表示する手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、機器モデル名に対しキーコードとコントローラ制御用ソフトウェアが正しい組み合わせにて実装され、確実に適切なエミュレーションがライセンスされることを操作パネルにて目視チェックできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0009】
図1は、プリンタ制御装置の全体ブロック図である。図1において、1はホストCPU、2は印刷データ受信制御部、印刷データ制御部、シリアル−パラレル変換制御部からなるコントローラ制御基板、3はメモリボード、4はハードディスクドライブ、5は操作パネル、6はプリンタエンジンである。
【0010】
次に、図2により、実施手順を説明する。初めに、ステップ101で、操作パネル5上で機器モデルのエミュレーションを決定するため、エミュレーション入力メニューを開く。次に、ステップ102で機器モデル名入力画面から機器モデル名を入力し、ハードディスクドライブ4に書き込む。
【0011】
次に、ステップ103でエミュレーションのライセンスを制御するキーコードをキーコード入力画面から入力し、コントローラ制御基板2に書き込む。入力後、ステップ104で機器モデル名とキーコードとハードディスクドライブに記憶されたコントローラ制御用ソフトウェアを解析し、機器モデル名に対し、適用されるエミュレーションが漏れなくライセンスされるか、もしくは余分にライセンスしていないかをチェックする。機器モデル名、キーコードと制御用ソフトウェアが正しく合致し、適用されるエミュレーションが過不足なくライセンスされる場合、エミュレーション入力メニューは終了する。
【0012】
もし、チェックした結果、エラーが発生した場合、ステップ111で機器モデル名のチェック画面となり、機器モデル名が正しければ、「YES」ボタンをタッチし、ステップ112のキーコードチェック画面に進む。
【0013】
ステップ112でキーコードチェック画面となり、キーコードが正しければ、「YES」ボタンをタッチしてステップ113のコントローラ制御用ソフトウェアチェック画面に進む。ステップ113でコントローラ制御用ソフトウェア自動チェック画面となり、正しければステップ114に進みコントローラ制御基板2の交換メッセージを表示する。コントローラ制御基板2の交換後、再度ステップ101のエミュレーション入力メニューを実施する。
【0014】
ステップ111で「NO」ボタンをタッチした場合、ステップ121で機器モデル名入力画面となり、正しい機器モデル名を入力する。入力後、ステップ104に戻り、再度機器モデル、キーコード、コントローラ制御用ソフトウェアを解析し、機器モデル名に対し、過不足なく適用されるエミュレーションがライセンスされるかチェックする。
【0015】
ステップ112で「NO」ボタンをタッチした場合、ステップ122でキーコード入力画面となり、正しいキーコードを入力する。入力後、ステップ104に戻り、再度機器モデル、キーコード、コントローラ制御用ソフトウェアを解析し、機器モデル名に対し、過不足なく適用されるエミュレーションがライセンスされるかチェックする。
【0016】
ステップ113のコントローラ制御用ソフトウェア自動チェック画面でコントローラ制御用ソフトウェアが機器モデル名及びキーコードに合致していない場合、ステップ123に進みハードディスクドライブ交換メッセージを表示する。この交換メッセージが表示された場合、プリンタの電源をオフし、ハードディスクドライブに機器モデル名に合致するコントローラ制御用ソフトウェアを書き込み、交換する。ハードディスクドライブ交換後、再度操作パネルからステップ101のエミュレーション入力メニューを実施する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るプリンタの全体構成を示したブロック図である。
【図2】本発明における機器モデル名とエミュレーションをライセンスするキーコードとコントローラ制御用ソフトウェアによるエミュレーション入力メニュー説明図である。
【符号の説明】
【0018】
1 ホストCPU
2 コントローラ制御基板
3 メモリボード
4 ハードディスクドライブ
5 操作パネル
6 プリンタエンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークインタフェースを経由してホストCPUから送信される印刷データを受信する印刷データ受信制御部、全体及び受信した印刷データを編集しメモリに格納する印刷制御部、メモリに格納したラスタパターンデータをシリアルデータに変換し、プリントクロックに同期してプリンタエンジンに出力するシリアル−パラレル変換制御部を有するコントローラ制御基板と、印刷データ格納用メモリボードと、コントローラ制御用ソフトウェアを記憶するハードディスクドライブと、操作パネルと、前記プリンタエンジンから構成されるプリンタにおいて、前記ホストCPUから送信される印刷記述言語に対応するエミュレーションをライセンスするため、前記操作パネルから機器モデル名を入力し前記ハードディスクドライブに書き込む手段と、前記操作パネルからキーコードを入力し、前記コントローラ制御基板に書き込む手段と、入力された前記機器モデル名、前記キーコード、前記ハードディスクドライブに記憶されるコントローラ制御用ソフトウェアを解析し、前記キーコードと前記コントローラ制御用ソフトウェアが正しく組み合わさり、前記機器モデル名に対し適用するエミュレーションが漏れなくライセンスされるか、もしくは余分にライセンスしていないかをチェックする手段と、チェック結果からエラーが生じた場合、前記操作パネルから前記機器モデル名や前記キーコードを訂正する手段と、前記コントローラ制御用ソフトウェアが前記機器モデル名に合致していないエラーを表示する手段とを有することを特徴とするプリンタ制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2007−207082(P2007−207082A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−26979(P2006−26979)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(302057199)リコープリンティングシステムズ株式会社 (1,130)
【Fターム(参考)】