説明

プリント基板及びこれに実装されるチップ形固体電解コンデンサ

【課題】各種電子機器に使用されるチップ形固体電解コンデンサを実装するプリント基板の更なる低ESL化を図ることを目的とする。
【解決手段】陽極端子と陰極端子が夫々実装面の対向する2箇所に交差して配置された4端子構造のチップ形固体電解コンデンサを実装するプリント基板であって、上記チップ形固体電解コンデンサの陽極端子と陰極端子が半田付け接合される陽極電極パターン2と陰極電極パターン4を夫々一対で設け、かつ、上記一対の陽極電極パターン2どうしを電気的に接続するインダクタ部3を設けた構成により、π型フィルタを形成して大幅な低ESL化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各種電子機器に使用されるプリント基板及びこれに実装されるチップ形固体電解コンデンサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器の高周波化に伴って電子部品の一つであるコンデンサにも従来よりも高周波領域でのインピーダンス特性に優れたコンデンサが求められてきており、このような要求に応えるために電気伝導度が高い導電性高分子を固体電解質に用いた固体電解コンデンサが種々検討されている。
【0003】
また、近年、パーソナルコンピュータのCPU周り等に使用される固体電解コンデンサには小型大容量化が強く望まれており、更に高周波化に対応して低ESR(等価直列抵抗)化のみならず、ノイズ除去や過渡応答性に優れた低ESL(等価直列インダクタンス)化が強く要求されており、このような要求に応えるために種々の検討がなされている。
【0004】
図5はこの種の従来のチップ形固体電解コンデンサの構成を示した斜視図、図6は同チップ形固体電解コンデンサの内部構造を示した斜視図であり、図5と図6において、30は導電性高分子を固体電解質に用いた固体電解コンデンサを構成するコンデンサ素子、31はこのコンデンサ素子30の陽極部、32は同陰極部、33は同絶縁部であり、このように構成された2枚のコンデンサ素子30を互いに反対方向に重ねて配設したものである。
【0005】
34は上記コンデンサ素子30の陽極部31に一端が接続された陽極リード端子、35は同じくコンデンサ素子30の陰極部32に一端が接続された陰極リード端子、36はこれらをモールドした外装樹脂であり、これにより固体電解コンデンサが形成され、この固体電解コンデンサの側面と底面に陽極リード端子34と陰極リード端子35が夫々対向して表出し、4端子構造のチップ形固体電解コンデンサを構成するようにしたものである。
【0006】
このように構成された従来のチップ形固体電解コンデンサは、高周波特性ならびにノイズ吸収性に優れ、低ESL化を実現できるというものであった。
【0007】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【特許文献1】特開平6−120088号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら上記従来のチップ形固体電解コンデンサでは、1枚のコンデンサ素子または複数枚のコンデンサ素子を積層して外装樹脂でモールドし、陽極/陰極端子を引き出した、一般的な2端子構造のものと比べると、高周波特性に優れ、かつ低ESL化も実現してはいるものの、この構造においてはESLを500pH程度に抑え込むのが限界であり、昨今の市場において加速する要求である200pH以下というレベルに対してはまだまだ不十分であり、更なる低ESL化が必要であるという課題があった。
【0009】
また、図7はこのような従来のチップ形固体電解コンデンサを実装するプリント基板を示した平面図であり、図7において、37はプリント基板、38はこのプリント基板37に形成された一対の陽極電極パターン、39は同じく一対の陰極電極パターンである。
【0010】
このように形成された陽極電極パターン38と陰極電極パターン39に、上記図5に示した従来のチップ形固体電解コンデンサの実装面となる下面に設けられた一対の陽極リード端子34と陰極リード端子35を夫々半田付け接合するようにしたものであるが、このようなプリント基板37においてはESLを低減するための工夫は一切なされていないため、チップ形固体電解コンデンサをプリント基板37に実装しても、チップ形固体電解コンデンサが有するESL値が良化することはないという課題も有するものであった。
【0011】
本発明はこのような従来の課題を解決し、チップ形固体電解コンデンサの低ESL化のみならず、これを実装するプリント基板において低ESL化を実現することが可能なプリント基板及びこれに実装されるチップ形固体電解コンデンサを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために本発明は、陽極端子と陰極端子が夫々実装面の対向する2箇所に交差して配置された4端子構造のチップ形固体電解コンデンサを実装するプリント基板であって、上記チップ形固体電解コンデンサの陽極端子と陰極端子が半田付け接合される陽極電極パターンと陰極電極パターンを夫々一対で設け、かつ、上記一対の陽極電極パターンどうしを電気的に接続するインダクタ部を設けた構成のものである。
【0013】
また、このプリント基板に実装される4端子構造のチップ形固体電解コンデンサとしては、平板状のコンデンサ素子を交互に相反する方向に複数積層した素子積層体と、この素子積層体の両端に位置する陽極電極部の下面に夫々接合された陽極端子と、同じく素子積層体の中央に位置する陰極電極部の下面に接合された陰極端子と、上記陽極端子ならびに陰極端子の一部が露呈する状態でこれらを被覆した絶縁性の外装樹脂からなり、上記陰極端子の下面の両端を除く中央部に薄肉部または段部を設けて外装樹脂に被覆されるようにすることにより、実装面となる下面に陽極端子と陰極端子が夫々対向する2箇所に露呈した4端子構造としたものを用いるようにしたものである。
【発明の効果】
【0014】
以上のように本発明によるプリント基板及びこれに実装されるチップ形固体電解コンデンサは、プリント基板に設けた一対の陽極電極パターンどうしをインダクタ部により電気的に接続した構成により、π型フィルタを形成して大幅な低ESL化を図ることができるようになるという効果が得られるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1、3に記載の発明について説明する。
【0016】
図1は本発明の実施の形態1によるプリント基板の構成を示した平面図であり、図1において、1はプリント基板、2はこのプリント基板1に形成された一対の陽極電極パターン、3はこの一対の陽極電極パターン2どうしを電気的に接続するように設けられたインダクタ部、4は同じくプリント基板1に形成された一対の陰極電極パターンである。
【0017】
図2(a)〜(e)は上記図1に示した本発明によるプリント基板に実装されるチップ形固体電解コンデンサの構成を示した平面断面図、正面断面図、側面断面図、底面断面図、底面図であり、このチップ形固体電解コンデンサは本発明者らが特願2006−26812号にて提案した構成のものである。
【0018】
図2において、10はコンデンサ素子を示し、このコンデンサ素子10は、表面を粗面化して誘電体酸化皮膜層が形成された弁作用金属からなる陽極体の所定の位置に図示しない絶縁部を設けて陽極電極部11と陰極形成部(図示せず)に分離し、この陰極形成部の誘電体酸化皮膜層上に導電性高分子からなる固体電解質層、カーボンと銀ペーストからなる陰極層(全て図示せず)を順次積層形成することにより陰極電極部12を形成して構成されたものである。
【0019】
13は上記コンデンサ素子10を複数枚積層した素子積層体であり、この素子積層体13はコンデンサ素子10の陽極電極部11が交互に相反する方向に配設されるように複数枚(本実施の形態では4枚)を積層することにより構成されたものである。
【0020】
14は上記素子積層体13の陽極電極部11を一体に接合した陽極コムフレーム、15は同じく素子積層体13の陰極電極部12を一体に接合した陰極コムフレームである。なお、このような陽極コムフレーム14、陰極コムフレーム15は必要不可欠な部材ではなく、陽極電極部11、陰極電極部12を後述する陽極端子、陰極端子に直接接合するようにしても良いものである。
【0021】
16は上記陽極コムフレーム14を上面に接合した陽極端子であり、この陽極端子16は幅方向の両端を折り曲げることにより形成された段部16bが設けられ、この段部16bを除く中央部分が実装時の陽極端子部16aとなるものである。16cはこの陽極端子16の一部を上面視、後述する外装樹脂から突出するように延長し、この延長部分を外装樹脂の側面に沿って上方へ折り曲げた折り曲げ部である。
【0022】
17は上記陰極コムフレーム15を上面に接合した陰極端子であり、この陰極端子17は幅方向の中央部に薄肉部17bが設けられ、この薄肉部17bを除く両端部分が実装時の陰極端子部17aとなるものである。17cはこの陰極端子17の一部を上面視、後述する外装樹脂から突出するように延長し、この延長部分を外装樹脂の側面に沿って上方へ折り曲げた折り曲げ部である。
【0023】
18は上記素子積層体13、陽極コムフレーム14、陰極コムフレーム15、陽極端子16、陰極端子17を一体に被覆した絶縁性の外装樹脂であり、上記陽極端子16に設けた段部16b、陰極端子17に設けた薄肉部17bもこの外装樹脂18により一体に被覆され、チップ形固体電解コンデンサの実装面となる下面には陽極端子部16aと陰極端子部17aが夫々対向する2箇所に露呈した4端子構造を構成しているものである。
【0024】
このように構成された本実施の形態によるチップ形固体電解コンデンサは、実装面となる下面に陽極端子部16aと陰極端子部17aが夫々対向する2箇所に露呈した4端子構造とした構成により、各端子間に流れる電流によって発生する磁束をお互いに打ち消し合い、ESLを大きく低減することができるようになり、更に各端子間距離を可能な限り近づけて電流のループ面積を小さくすることにより更なる低ESL化を図ることが可能になるものである。
【0025】
さらに、このように低ESL化を図ったチップ形固体電解コンデンサを、上記図1に示したプリント基板1に実装することにより、このプリント基板1に設けられた陽極電極パターン2どうしを電気的に接続したインダクタ部3により、チップ形固体電解コンデンサの一対の陽極端子16どうしが電気的に接続されることになるため、これによりπ型フィルタを形成して更なる低ESL化を図ることができるようになるものである。
【0026】
また、上記陽極端子16ならびに陰極端子17の一部に、外装樹脂18の側面に沿って上方へ折り曲げた折り曲げ部16c、17cを設けた構成により、半田付け作業時に半田フィレットが形成され易くなるばかりでなく、半田付け状態を上面から確認できるようになるという効果が得られ、信頼性の高い半田付け作業を行うことが可能になるものである。
【0027】
なお、本実施の形態においては、コンデンサ素子10を4枚積層して素子積層体13を構成した例を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、コンデンサ素子10の積層枚数は要望される仕様に応じて適宜決定すれば良いものであり、積層枚数は奇数でも構わないが、積層枚数は偶数にすることにより、各コンデンサ素子10に流れる電流によって発生する磁束をお互いに打ち消し合うことができるようになるために、より好ましいと言えるものである。
【0028】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2に記載の発明について説明する。
【0029】
本実施の形態は、上記実施の形態1で図1を用いて説明したプリント基板に設けたインダクタ部の構成が一部異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施の形態1と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて説明する。
【0030】
図3は本発明の実施の形態2によるプリント基板の構成を示した平面図であり、図3において、5はプリント基板、6はこのプリント基板5に形成された一対の陽極電極パターン、7はこの一対の陽極電極パターン6どうしを電気的に接続するように設けられたインダクタ部、8は同じくプリント基板5に形成された一対の陰極電極パターンであり、本実施の形態によるプリント基板5が上記実施の形態1によるプリント基板1と異なるのは、一対の陽極電極パターン6どうしを電気的に接続したインダクタ部7を蛇腹状に形成した点である。
【0031】
このように、一対の陽極電極パターン6どうしを電気的に接続するインダクタ部7を蛇腹状に形成することにより、上記実施の形態1によるプリント基板1により得られる効果に加え、蛇腹状の形状や面積を変化させることによってインダクタ部7のインダクタンス値を自在に変化させることができるために、ESLの制御を極めて容易に行うことが可能になるという格別の効果を奏するものである。
【0032】
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項4に記載の発明について説明する。
【0033】
本実施の形態は、上記実施の形態1で図2を用いて説明したチップ形固体電解コンデンサの構成が一部異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施の形態1と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて説明する。
【0034】
図4(a)〜(f)は本発明の実施の形態3によるチップ形固体電解コンデンサの構成を示した平面断面図、正面断面図、左側面断面図、右側面断面図、底面断面図、底面図であり、このチップ形固体電解コンデンサは本発明者らが特願2006−227629号にて提案した構成のものである。
【0035】
図4において、19はコンデンサ素子10を複数枚積層した素子ユニットであり、この素子ユニット19はコンデンサ素子10を同一方向に揃えて複数枚(本実施の形態では3枚)を積層することにより構成されたものであり、各陰極電極部12間は図示しない導電性銀ペーストにより接着され、各陽極電極部11は陽極結束部材20を陽極電極部11の外周に巻き付けて束ねるようにし、この陽極結束部材20と陽極電極部11を抵抗溶接等の手段によって結合しているものである。なお、上記陽極結束部材20は必要不可欠な部材ではなく、陽極電極部11どうしを直接抵抗溶接等の手段によって結合しても良い。
【0036】
21a、21bは上記素子ユニット19を陽極電極部11が交互に相反する方向に配設されるようにして複数段(本実施の形態では2段)積層した状態で陽極電極部11と後述する陽極端子を接合するためのスペーサであり、これらの接合は抵抗溶接等の手段によって行われるものである。なお、上記スペーサ21a、21bは必要不可欠な部材ではなく、陽極電極部11と陽極端子を直接抵抗溶接等の手段によって結合しても良い。
【0037】
このように構成された本実施の形態によるチップ形固体電解コンデンサは、上記実施の形態1によるチップ形固体電解コンデンサにより得られる効果に加え、コンデンサ素子10を複数枚積層して素子ユニット19とすることにより、作業性と組み立て精度の向上を図ることができるようになるという格別の効果を奏するものである。
【0038】
なお、本実施の形態においては、コンデンサ素子10を3枚積層して素子ユニット19を形成し、この素子ユニット19を2段積層した例を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、コンデンサ素子10の積層枚数や、素子ユニット19の積層段数は要望される仕様に応じて適宜決定すれば良いものであるが、上記素子ユニット19の積層段数を偶数にすることにより、各コンデンサ素子10に流れる電流によって発生する磁束をお互いに打ち消し合うことができるために好ましいものである。
【0039】
このようにして得られた本実施の形態1〜3によるプリント基板ならびにチップ形固体電解コンデンサについて、チップ形固体電解コンデンサ単体ならびにプリント基板実装状態でのESL特性を測定した結果を比較例としての従来品と比較して(表1)に示す。
【0040】
【表1】

【0041】
なお、実施の形態2に用いたチップ形固体電解コンデンサは実施の形態1で用いたチップ形固体電解コンデンサと同じものを用い、実施の形態3に用いたプリント基板は実施の形態1で用いたプリント基板と同じものを用いて評価したものである。
【0042】
(表1)から明らかなように、本実施の形態によるプリント基板及びこれに実装されるチップ形固体電解コンデンサは、チップ形固体電解コンデンサ単体でも従来品と比較してESLを大幅に低減しているばかりでなく、このように低ESL化を実現したチップ形固体電解コンデンサを本発明によるプリント基板に実装することにより、上記プリント基板に設けた一対の陽極電極パターンどうしをインダクタ部により電気的に接続した構成により、π型フィルタを構成して更なる低ESL化を図ることが可能になり、プリント基板実装状態でESLを従来品の1/30程度にまで低減することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明によるプリント基板及びこれに実装されるチップ形固体電解コンデンサは、ESLを大きく低減することができるという効果を有し、特に高周波応答性が要求される分野等のコンデンサとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態1によるプリント基板を示した平面図
【図2】(a)同プリント基板に実装されるチップ形固体電解コンデンサを示した平面断面図、(b)同正面断面図、(c)同側面断面図、(d)同底面断面図、(e)同底面図
【図3】本発明の実施の形態2によるプリント基板の構成を示した平面図
【図4】(a)本発明の実施の形態3によるチップ形固体電解コンデンサを示した平面断面図、(b)同正面断面図、(c)同左側面断面図、(d)同右側面断面図、(e)同底面断面図、(f)同底面図
【図5】従来のチップ形固体電解コンデンサを示した斜視図
【図6】図5のチップ形固体電解コンデンサの内部構造を示した斜視図
【図7】従来のプリント基板を示した平面図
【符号の説明】
【0045】
1、5 プリント基板
2、6 陽極電極パターン
3、7 インダクタ部
4、8 陰極電極パターン
10 コンデンサ素子
11 陽極電極部
12 陰極電極部
13 素子積層体
14 陽極コムフレーム
15 陰極コムフレーム
16 陽極端子
16a 陽極端子部
16b 段部
16c、17c 折り曲げ部
17 陰極端子
17a 陰極端子部
17b 薄肉部
18 外装樹脂
19 素子ユニット
20 陽極結束部材
21a、21b スペーサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
陽極端子と陰極端子が夫々実装面の対向する2箇所に交差して配置された4端子構造のチップ形固体電解コンデンサを実装するプリント基板であって、上記チップ形固体電解コンデンサの陽極端子と陰極端子が半田付け接合される陽極電極パターンと陰極電極パターンを夫々一対で設け、かつ、上記一対の陽極電極パターンどうしを電気的に接続するインダクタ部を設けたプリント基板。
【請求項2】
一対の陽極電極パターンどうしを電気的に接続するインダクタ部を蛇腹状に形成した請求項1に記載のプリント基板。
【請求項3】
陽極端子と陰極端子が夫々実装面の対向する2箇所に交差して配置された4端子構造のチップ形固体電解コンデンサとして、平板状のコンデンサ素子を交互に相反する方向に複数積層した素子積層体と、この素子積層体の両端に位置する陽極電極部の下面に夫々接合された陽極端子と、同じく素子積層体の中央に位置する陽極電極部の下面に接合された陰極端子と、上記陽極端子ならびに陰極端子の一部が露呈する状態でこれらを被覆した絶縁性の外装樹脂からなり、上記陰極端子の下面の両端を除く中央部に薄肉部または段部を設けて外装樹脂に被覆されるようにすることにより、実装面となる下面に陽極端子と陰極端子が夫々対向する2箇所に露呈した4端子構造としたものを用いた請求項1に記載のプリント基板。
【請求項4】
陽極端子と陰極端子が夫々実装面の対向する2箇所に交差して配置された4端子構造のチップ形固体電解コンデンサとして、平板状のコンデンサ素子を同方向に複数積層した素子ユニットと、この素子ユニットを交互に相反する方向に複数積層したユニット積層体と、このユニット積層体の両端に位置する陽極電極部の下面に夫々接合された陽極端子と、同じくユニット積層体の中央に位置する陰極電極部の下面に接合された陰極端子と、上記陽極端子ならびに陰極端子の一部が露呈する状態でこれらを被覆した絶縁性の外装樹脂からなり、上記陰極端子の下面の両端を除く中央部に薄肉部または段部を設けて外装樹脂に被覆されるようにすることにより、実装面となる下面に陽極端子と陰極端子が夫々対向する2箇所に露呈した4端子構造としたものを用いた請求項1に記載のプリント基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−108881(P2008−108881A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−289827(P2006−289827)
【出願日】平成18年10月25日(2006.10.25)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】