説明

プリント配線基板及び実装基板

【課題】トランスのコイル断線による損傷を防止すること。
【解決手段】低電圧側の1次コイル及び高電圧側の2次コイルを有するトランスを接続するための電極3Aを有し、トランスが実装される近傍のトランス実装領域10に形成されたトランス実装用の配線パターンと、半透明の絶縁材でなり、配線パターンのうち電極3A以外を配線被覆領域として覆うソルダレジスト膜とを有するプリント配線基板において、放電の可能性を有する2次コイル配置領域28に設けられる配線被覆領域の表面をシルク放電防止部5Xで被覆する一方、放電の可能性を有さない1次コイル配置領域29にはシルク放電防止部5Xを設けないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線基板及び実装基板に関し、例えばトランスを実装するプリント配線基板に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント配線基板は、例えばガラスエポキシ樹脂などでなる基板の表面に銅箔による配線パターンが形成されると共に、電極部分以外の部位が絶縁材でなるレジストフィルムで覆われることによって形成されたものが広く普及している。そしてプリント配線基板では、レジストフィルムで覆われることなく露出した電極部分に対して、種々の電子部品が実装されるようになされている。
【0003】
この電子部品の一つであるトランスは、コイルによる電磁誘導を利用して交流電流の電圧の高さを変換するために使用され、電源用や、信号を送受信するパルストランス、ノイズを低減するコモンドチョークなどとして、プリント配線基板に広く実装されるようになされている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−168609公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところでかかる構成のプリント配線基板においては、コイルの巻線が断線し、当該巻線の先端が配線パターンに近接した状態で当該巻線に高電圧が印加されると、配線パターンと巻線との間で絶縁破壊が生じてしまう。これにより巻線から配線パターンに放電が生じ、巻線と配線パターンとの間に介在するレジストフィルムが炭化してしまい、プリント配線基板が損傷してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、トランスのコイル断線による損傷を防止し得るプリント配線基板及び実装基板を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明においては、低電圧側の第1のコイル及び高電圧側の第2のコイルを有するトランスを接続するための電極を有し、トランスが実装される近傍の領域に形成されたトランス実装用配線パターンと、半透明の絶縁材でなり、トランス実装用配線パターンのうち電極以外を配線被覆領域として覆うソルダレジスト膜と、ソルダレジスト膜の表面に不透明の絶縁材を用いて形成され、第1のコイルが配置される第1のコイル配置領域と配線被覆領域とが重複する第1の重複部分を覆うことなく、第2のコイルが配置される第2のコイル配置領域と配線被覆領域とが重複する第2の重複部分を覆って保護する保護部とを設けるようにした。
【0007】
これにより、第2の重複部分が有する配線パターンをソルダレジスト膜と保護部とによって2重に覆って絶縁破壊耐性を向上させることができるため、第2のコイルが断線した場合であっても放電を防止することができる。
【0008】
低電圧側の第1のコイル及び高電圧側の第2のコイル、並びに電源を入出力する端子を有するトランスと、トランスが実装される近傍の領域に形成され、端子と電気的に接続された電極を有するトランス実装用配線パターンと、半透明の絶縁材でなり、トランス実装用配線パターンの電極以外を配線被覆領域として覆うソルダレジスト膜と、ソルダレジスト膜の表面に不透明の絶縁材を用いて形成され、第1のコイルが配置される第1のコイル配置領域と配線被覆領域とが重複する第1の重複部分を覆うことなく、第2のコイルが配置される第2のコイル配置領域と配線被覆領域とが重複する第2の重複部分を覆って保護する保護部とを設けるようにした。
【0009】
これにより、第2の重複部分が有する配線パターンをソルダレジスト膜と保護部とによって2重に覆って絶縁破壊耐性を向上させることができるため、第2のコイルが断線した場合であっても放電を防止することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第2の重複部分が有する配線パターンをソルダレジスト膜と保護部とによって2重に覆って絶縁破壊耐性を向上させることができるため、第2のコイルが断線した場合であっても放電を防止することができ、かくしてトランスのコイル断線による損傷を防止し得るプリント配線基板及び実装基板を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0012】
(1)プリント配線基板の構成
図1に示すように、1は全体としてプリント配線基板を示している。このプリント配線基板1は、例えば液晶テレビジョンのバックライト用インバータ回路が設けられており、その両面にトランスやコンデンサなどの電子部品を実装する2層タイプのプリント配線板でなる。
【0013】
このプリント配線基板1は、例えば銅箔が貼り合わされたガラスエポキシ樹脂板に貫通孔が設けられ銅メッキによりスルーホール6Bが形成され、エッチングによって配線パターンが形成された後、コーティングなどによってソルダレジスト膜4が形成され、シルクスクリーン印刷などによってシルク印刷部5が印刷されることにより作製される。
【0014】
プリント配線基板1では、その両面に形成された銅箔による配線パターンのうち、電子部品がはんだ付けにより電気的に接続される電極3(白抜きで示す)を除いた殆どの部分がソルダレジスト膜4(右下がりの斜線で示す)で覆われている。
【0015】
このソルダレジスト膜4は絶縁性及び難燃性を有しており、配線パターンを覆って保護する(以下、これを配線被覆領域6Aと呼ぶ)。さらにソルダレジスト膜4は半透明でなるため、配線パターンの形状を透けさせることができ、検査及び修理の際に配線パターンの形状をユーザに確認させ得るようになされている。
【0016】
配線パターン中には、その内部が銅メッキされたスルーホール6Bが任意の位置に設けられており、プリント配線基板1の両面に形成された配線パターンを導通させるようになされている。
【0017】
プリント配線基板1では、当該電極3に実装される電子部品の型番などを表す線や文字、記号などでなるシルク印刷部5(黒線で示す)がソルダレジスト膜4上に印刷されている。
【0018】
このシルク印刷部5は絶縁性及び難燃性を有しており、隠蔽製の高い白い材料を用いることにより、複雑な配線パターンを透過させるソルダレジスト膜4上からシルク印刷部5を浮き立たせて目立たせると共に、大きい面積を被覆するようなパターンを避けて配線被覆領域6Aを極力隠さないようになされている。
【0019】
(2)トランスの実装
次に、電圧を変化させるトランス20のトランス実装領域10への実装について説明する。
【0020】
図2に示すように、プリント実装基板1には、2つのトランス20が実装される2つのトランス実装領域10が設けられている。なお図2は、トランス実装領域10における配線パターンを説明するため後述するシルク放電防止部5Xが無い状態を示している。
【0021】
このトランス実装領域10には、低電圧側となる6つの1次側電極3Aと、当該1次側電極3Aに連接して設けられた1次側近傍パターン6Cと、高電圧側となる2つの2次側電極3Bと、当該2次側電極3Bに連接して設けられた2次側近傍パターン6Dとがそれぞれ設けられている。なお、丸い形状を有するチェック用電極3Cは、トランス20と配線パターンとの導通を検査するための検査用電極である。
【0022】
1次側電極3Aは、その端部がトランス20の実装位置を囲むように示す実装位置ライン5Aの外側に沿うように並べて配置されている。
【0023】
2次側電極3Bは、2次側近傍パターン6Dのうち任意の部分を露出させることにより形成されており、その周囲が2次側近傍パターン6Dに囲まれている。この2次側近傍パターン6Dは、ほぼ長方形状若しくは長方形と台形とを組み合わせた形状を有しており、トランス実装領域10において比較的大きな面積で形成されている。
【0024】
これによりプリント実装基板1は、銅箔とガラスエポキシ樹脂板との接着面積を大きくして2次側近傍パターン6Dにおける銅箔剥離強度を大きくすることができ、実装される部品のうち比較的大きく重量のあるトランス20を強固に支持し得るようになされている。
【0025】
図3に示すようにトランス20は、いわゆる調相結合トランスでなり、1次側電極3Aに接続される6本の入力端子21と、コア20Aに対して銅線23Aが巻回されてなる1次コイル23と、容量性の負荷を持たせた状態で当該一次コイル23と共通のコア20Aに対して銅線24Aが巻回されてなる2次コイル24と、2次側電極3Bに接続される2本の出力端子22とを有している。
【0026】
そして図4に示すように2つのトランス実装領域10では、はんだ付けにより入力端子21が1次側電極3Aに接続され、出力端子22が2次側電極3Bに接続されることにより、2つのトランス20がそれぞれ実装される。
【0027】
このトランス20は、入力端子21から入力された電圧を1次コイル23及び2次コイル24における電磁誘導によって高電圧に変換して出力端子22から出力するようになされている。
【0028】
ここで1次コイル23の銅線23A(図3)は、比較的太いため劣化などによって断線する可能性が殆ど無い。また銅線23Aは例え断線したとしても、印加される電圧が低いため、断線した銅線23Aから放電が生じることはない。
【0029】
しかし2次コイル24の銅線24Aは、比較的細いため断線し易い。またこの銅線24Aには高圧(例えば2[kV])の電圧が印加されることから、断線したときに周囲の導体へ放電する危険性を有している。
【0030】
仮に2次側近傍パターン6Dをソルダレジスト膜4で被覆しただけの場合(すなわち図2の状態)、ソルダレジスト膜4の絶縁破壊耐性が十分でなく、断線した銅線24Aと2次側近傍パターン6Dとの間で絶縁破壊が生じて銅線24Aから放電が生じる可能性がある。このような放電が生じると、ソルダレジスト膜4が炭化してしまい、発煙・異臭の原因となってしまう。
【0031】
本実施の形態のプリント配線基板1におけるトランス実装領域10では、図5に示すように、ソルダレジスト膜4で被覆された2次側近傍パターン6Dと同一形状でなるシルク印刷部5(以下、これをシルク放電防止部5Xと呼ぶ)を設けるようにした。
【0032】
これにより、高電圧となる2次コイル24が配置される2次コイル配置領域28と重複する配線被覆領域6A(以下、これを第2の重複領域と呼ぶ)が有する2次側近傍パターン6D上にソルダレジスト膜4及びシルク放電防止部5Xの2層の絶縁材を設けて厚くすることができ、断線した銅線24Aと2次側近傍パターン6Dとの間で絶縁破壊が生じるのを防止し得るようになされている。
【0033】
またトランス実装領域10では、シルク放電防止部5Xを2次側近傍パターン6Dと同一形状で設けることにより、不透明でなるシルク放電防止部5Xに覆われて視認できない2次側近傍パターン6Dの形状をシルク放電防止部5Xが表すことができ、当該2次側近傍パターン6Dの形状を間接的にユーザに認識させることができる。
【0034】
さらにトランス実装領域10では、放電が生じることの無い1次コイル23が配置される1次コイル配置領域29と重複する配線被覆領域6A(以下、これを第1の重複領域と呼ぶ)が有する1次側近傍パターン6Cをシルク印刷部5で被覆しないため、1次コイル配置領域29における当該1次側近傍パターン6Cの形状をユーザに視認させることができる。
【0035】
ここで一般的にトランス20は、例えばコンデンサなどの他の表面実装型の電子部品と比較してサイズが大きく、その実装面積(すなわちトランス実装領域10の面積)が大きくなる。
【0036】
トランス実装領域10では、放電の可能性が無い1次コイル配置領域29にスルーホール6Bを設けることにより、デッドスペースを減少させ、プリント配線基板1の表面を有効に活用することができる。
【0037】
(3)動作及び効果
以上の構成において、プリント配線基板1は、低電圧側の第1のコイルである1次コイル23及び高電圧側の第2のコイルである2次コイル24を有するトランス20が実装される。プリント配線基板1は、トランス20が実装される近傍の領域に、形成されたトランス実装用配線パターンとして、トランス20を接続するための電極である1次側電極3A及び2次側電極3Bと、1次側近傍パターン6C及び2次側近傍パターン6Dとを有している。
【0038】
またプリント配線基板1は、半透明の絶縁材でなり、1次側近傍パターン6C及び2次側近傍パターン6Dの1次側電極3A及び2次側電極3B以外を配線被覆領域6Aとして覆って保護するソルダレジスト膜4を有している。
【0039】
さらにプリント配線基板1は、不透明の絶縁材を用いて、このソルダレジスト膜4の表面に、2次コイル24が配置される第2のコイル配置領域である2次コイル配置領域28と配線被覆領域6Aとが重複する第2の重複部分を覆って保護する保護部としてのシルク放電防止部5Xとを設けるようにした。
【0040】
これによりプリント配線基板1は、第2の重複部分28A(2次コイル配置領域28内の配線被覆領域6A)が有する配線パターンをソルダレジスト膜4とシルク放電防止部5Xとによって2重に覆って絶縁破壊耐性を向上させることができるため、2次コイル24が断線した場合であっても放電を防止することができる。
【0041】
またプリント配線基板1では、放電が生じないものと想定して2次側近傍パターン6Dを設計することができるため、2次側電極3Bから連接させた大きな面積でなる2次側近傍パターン6Dを2次コイル配置領域28と大きく重複するように形成してその銅箔剥離強度を十分に大きくすることができ、その表面にトランス20が実装されるため表面に他の電子部品などを実装することができない2次コイル配置領域28を有効に活用することができる。
【0042】
さらにプリント配線基板1では、1次コイル23が配置される第1のコイル配置領域である1次コイル配置領域29と配線被覆領域6Aとが重複する第1の重複部分(1次コイル配置領域29内の配線被覆領域6A)29Aを覆わないようにした。これによりプリント配線基板1は、1次コイル配置領域29内の配線パターンをユーザに視認させることができる。
【0043】
またシルク放電防止部5Xは、1次側電極3A及び2次側電極3Bのうち2次コイル24に接続する高圧側電極である2次側電極3B周辺の配線パターンとしての2次側近傍パターン6Dと同一形状でなる。これによりシルク放電防止部5Xは、覆い隠すため直接視認させることができない2次側近傍パターン6Dの形状を自身の形状からユーザに認識させることができる。
【0044】
さらにプリント配線基板1は、その両面に電子部品を実装する2層基板でなり、1次コイル23が配置される1次コイル配置領域29に層間を導通させるためのスルーホール6Cが形成されていることにより、他の電子部品を実装できない1次コイル配置領域29の面積を有効に活用することができる。
【0045】
シルク放電防止部5Xは、トランス20を実装する実装位置を線で示す実装位置ライン5Aなどのシルク印刷部5と同一材料で形成されていることにより、シルク印刷部5と同一工程において形成されることができ、シルク放電防止部5Xを設けるための新たな工程を要しない。
【0046】
以上の構成によれば、プリント配線基板1は、放電の可能性を有する2次コイル配置領域29に設けられる配線被覆領域6Aの表面をシルク放電防止部5Xで被覆する一方、放電の可能性を有さない1次コイル配置領域28にはシルク放電防止部5Xを設けないことにより、シルク放電防止部5Xの面積を小さくして配線被覆領域6Aを極力覆い隠さないようにしながら高圧となる2次コイル24の銅線24Aが断線することによる放電を確実に防止することができ、かくしてトランスのコイル断線による損傷を防止し得るプリント配線基板及び実装基板を実現することができる。
【0047】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、1次コイル配置領域29にスルーホール6Bを設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の配線パターンを設けるようにしても良い。
【0048】
また上述の実施の形態においては、調合結合トランスでなるトランス20を実装するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々のトランスを実装するようにしても良い。
【0049】
さらに上述の実施の形態においては、電流が入力される1次側電極3Aを低電圧側電極、電力が出力される2次側電極3Bを高電圧側電極とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、1次側電極3Aを高電圧側、2次側電極3Bを低電圧側とするようにしても良い。この場合には、1次側近傍パターン6Cを覆うシルク放電防止部5Xを設けるようにする。
【0050】
さらに上述の実施の形態においては、実装位置ライン5Aなど他のシルク印刷部5と同時に、かつ同一の材質でなるシルク放電防止部5Xが設けられるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば別途工程を設けることにより絶縁破壊耐性を向上させたシルク放電防止部5Xを形成するようにしても良い。
【0051】
さらに上述の実施の形態においては、シルク放電防止部5Xが2次側近傍パターン6Dと同一形状でなるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば第2の重複部分28Aにのみシルク放電防止部を設けるようにしても良い。
【0052】
さらに上述の実施の形態においては、プリント配線基板1が両面に電子部品を実装する2層基板でなるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、片面のみに電子部品を実装する1層基板や、層間に電子部品を実装する3層以上のいわゆる多層基板でなるようにしても良い。
【0053】
さらに上述の実施の形態においては、ガラスエポキシ樹脂でなるプリント配線基板1に本発明を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば紙フェノール樹脂でなるプリント配線基板や、ポリイミド樹脂を用いたフレキシブルプリント基板に本発明を適用するようにしても良い。
【0054】
さらに上述の実施の形態においては、トランス実装用配線パターンとしての1次側近傍パターン6C及び2次側近傍パターン6Dと、ソルダレジスト膜としてのソルダレジスト膜4と、保護部としてのシルク放電防止部5Xとによってプリント配線基板を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなるトランス実装用配線パターンと、ソルダレジスト膜と、保護部とによって本発明のプリント配線基板を構成するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明のプリント配線基板及びトランス実装方法は、例えば各種電子機器に内蔵されるプリント配線基板に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】プリント配線基板の構成を示す略線図である。
【図2】配線パターンの形状を示す略線図である。
【図3】トランスの構成を示す略線図である。
【図4】トランスの実装の説明に供する略線図である。
【図5】トランス実装部分の構成略線図である。
【符号の説明】
【0057】
1……プリント配線基板、3……電極、3A……1次側電極、3B……2次側電極、4……ソルダレジスト膜、5……シルク印刷部、5X……シルク放電防止部、5A……実装位置ライン、6……配線パターン、6A……配線被覆領域、10……トランス実装領域、20……トランス、23……1次コイル、24……2次コイル、28……2次コイル配置領域、29……1次コイル配置領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低電圧側の第1のコイル及び高電圧側の第2のコイルを有するトランスを接続するための電極を有し、上記トランスが実装される近傍の領域に形成されたトランス実装用配線パターンと、
半透明の絶縁材でなり、上記トランス実装用配線パターンのうち上記電極以外を配線被覆領域として覆うソルダレジスト膜と、
上記ソルダレジスト膜の表面に不透明の絶縁材を用いて形成され、上記第1のコイルが配置される第1のコイル配置領域と上記配線被覆領域とが重複する第1の重複部分を覆うことなく、上記第2のコイルが配置される第2のコイル配置領域と上記配線被覆領域とが重複する第2の重複部分を覆って保護する保護部と
を具えることを特徴とするプリント配線基板。
【請求項2】
上記保護部は、
上記電極のうち上記第2のコイルに接続する高圧側電極周辺のトランス実装用配線パターンと同一形状でなる
ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
【請求項3】
上記プリント配線基板は、
少なくともその両面に電子部品を実装する両面若しくは3層以上の多層基板でなり、
上記第1のコイルが配置される第1のコイル配置領域に層間を導通させるためのスルーホールが形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
【請求項4】
上記保護部は、
上記トランスを実装する実装位置を線で示すシルク印刷部と同一材料でなる
ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
【請求項5】
低電圧側の第1のコイル及び高電圧側の第2のコイル、並びに電源を入出力する端子を有するトランスと、
上記トランスが実装される近傍の領域に形成され、上記端子と電気的に接続された電極を有するトランス実装用配線パターンと、
半透明の絶縁材でなり、上記トランス実装用配線パターンの上記電極以外を配線被覆領域として覆うソルダレジスト膜と、
上記ソルダレジスト膜の表面に不透明の絶縁材を用いて形成され、上記第1のコイルが配置される第1のコイル配置領域と上記配線被覆領域とが重複する第1の重複部分を覆うことなく、上記第2のコイルが配置される第2のコイル配置領域と上記配線被覆領域とが重複する第2の重複部分を覆って保護する保護部と
を具えることを特徴とする実装基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−38211(P2009−38211A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−201053(P2007−201053)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】