説明

プレキャスト合成床版架設方法

【課題】橋梁又は高架橋の既設床版をプレキャスト合成床版に取り替える際に、既設床版とプレキャスト合成床版間の隙間をゴム製のパッキンの目地又は狭幅の間詰め鋼床版で塞ぐことのできるプレキャスト合成床版の架設方法の提供。
【解決手段】既設床版2を部分的に除去した部位に、既設床版2との間に目地装着隙間5を形成してプレキャスト合成床版3を架設し、目地装着隙間5に目地を装着して車両走行可能状態にする。次に、プレキャスト合成床版3に隣接する既設床版2を部分的に除去してプレキャスト合成床版4を架設し、該プレキャスト合成床版と既設床版2との間に目地装着隙間5を形成すると共に、プレキャスト合成床版間に間詰めコンクリート打設空間7を形成し、目地を装着すると共に間詰めコンクリートを打設して車両走行可能状態にすることを複数回繰り返す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレキャスト合成床版架設方法に関し、特に橋梁又は高架橋の既設床版を、昼間は交通開放し、夜間に施工を行うサイクルを繰り返しながら、底鋼板と鉄筋コンクリート層からなる複数のプレキャスト合成床版に取り替えるプレキャスト合成床版架設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
橋梁や高架橋の床版として底鋼板と鉄筋コンクリート層とを複合化した合成床版が広く採用されているが、合成床版には、建設現場において底鋼板と鉄筋を配置後コンクリートを打設して鉄筋コンクリート層を形成する方式で製作されるものと、プレキャスト方式にて所定サイズのブロック状に製作されるものとがある。プレキャスト合成床版は、橋軸方向に2〜2.5mの幅で且つ幅員方向に幅員全幅(例えば、10m)又は幅員2分割などのサイズのブロック状に形成される。
【0003】
このプレキャスト合成床版では、底鋼板の端部が鉄筋コンクリート層の端縁から所定長さ突出し、鉄筋の端部も鉄筋コンクリート層の端部から突出している。現場において橋梁を組み立てる場合、主桁上にプレキャスト合成床版同士を橋軸方向に直列状に配置し、底鋼板の端縁同士を当接又は接近対向させ、コンクリート層の端面同士を間詰めコンクリート打設隙間を空けて対向させ、コンクリート層の端面から突出する複数の鉄筋の端部に鉄筋端部と間詰めコンクリートなどとの結合強度を高める構造を設け、底鋼板の端部同士を連結する添接板を底鋼板の下面側に配置し2〜4列の複数のボルト・ナットにて添接板を底鋼板に締結する。その後、間詰め構造打設隙間にコンクリートを打設する。
【0004】
鉄筋端部と間詰めコンクリートなどとの結合強度を高める構造としては、種々の構造が実用化されている。第1例として、一方のプレキャスト合成床版から突出した鉄筋端部を他方のプレキャスト合成床版ら突出した鉄筋端部とを重ね接合する構造が公知である。第2例として、鉄筋の先端部にコブ状の大径部を一体形成し、この大径部を介して鉄筋端部と間詰めコンクリートとの連結強度を高める構造が公知である。第3例として、鉄筋の先端にナットを締結してこのナットを介して鉄筋端部と間詰めコンクリートとの連結強度を高める構造が公知である。
【0005】
特許文献1には、その他の典型的なプレキャストコンクリート床版の継手構造が記載されている。即ち、プレキャストコンクリート床版の鉄筋コンクリート層に、上下2段に複数の鉄筋を配置し、それら2段の鉄筋の端部にコンクリート層から突出する矩形ループを形成しておき、現場において橋梁を組み立てる場合、一方のプレキャストコンクリート床版の複数の矩形ループと、他方のプレキャストコンクリート床版の複数の矩形ループとを幅員方向に交互に位置させ、 それら複数の矩形ループ同士で形成される鉄筋ループの上下両側と内部に複数の鉄筋を配置し、間詰めコンクリートを打設する。
【0006】
ところで、既設の橋梁や高架橋が老朽化した場合に、主桁などの上に構築されている既設床版を複数のプレキャスト合成床版に取り替える架設工事が行われる。この架設工事は、昼間の橋梁や高架橋の機能を確保しながら、夜間施工により実施される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平8−326197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
夜間施工により既設床版を複数のプレキャスト合成床版に取り替える架設工事においては、例えば一晩に1又は2つのプレキャスト合成床版を架設し、既設床版と架設プレキャスト合成床版間の隙間を何らかの手段で塞ぐような対策を構ずる必要がある。
例えば、特許文献1に記載のプレキャストコンクリート床版の継手構造を採用する場合、複数の矩形ループ同士で形成される鉄筋ループの上下両側と内部に複数の鉄筋を配置する作業に多大の労力と時間を要する。しかも、この継手構造は、新たに架設したプレキャスト合成床版同士の継手構造に採用する為の構造であるから、既設床版と架設プレキャスト合成床版間の隙間を塞ぐ為の構造として採用することはできない。
【0009】
従来、既設床版をプレキャスト合成床版に順次取り替える際に、例えば、既設床版のうちのプレキャスト合成床版の橋軸方向の幅の約3倍の幅部分を解体し、その解体部分の中央部にプレキャスト合成床版を架設すると共に、その橋軸方向両側部分に、夫々、橋軸方向にプレキャスト合成床版とほぼ同幅の鋼製の覆工板(仮鋼床版)を架設し、その後、既設床版の部分的解体と覆工板の移動、プレキャスト合成床版の架設を順次繰り返す方法が採用されていた。この場合、大型の覆工板の製作、架設、移動等の工事負荷が高く、工事費の節減が困難であった。
【0010】
本発明の目的は、橋梁又は高架橋の既設床版を、夜間施工を繰り返しつつ複数のプレキャスト合成床版に取り替える際に、既設床版と新たな架設プレキャスト合成床版間の隙間をゴム製のパッキンの目地又は狭幅の間詰め鋼床版で塞ぐことのできるプレキャスト合成床版の架設方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1のプレキャスト合成床版架設方法は、橋梁又は高架橋の既設床版を、夜間施工を繰り返しながら、底鋼板と鉄筋コンクリート層からなる複数のプレキャスト合成床版に取り替えるプレキャスト合成床版架設方法において、既設床版を部分的に除去した部位にプレキャスト合成床版を架設し、既設床版との間にゴム製のパッキンの目地を装着する目地装着隙間を形成する第1工程と、前記目地装着隙間に前記目地を装着して車両走行可能状態にする第2工程と、前記架設プレキャスト合成床版の少なくとも片側に隣接する位置の既設床版を部分的に除去した部位にプレキャスト合成床版を架設し、このプレキャスト合成床版と既設床版との間に目地装着隙間を形成すると共に、架設プレキャスト合成床版同士間に間詰めコンクリート打設空間を形成する第3工程と、前記目地装着隙間に前記目地を装着し且つ前記間詰めコンクリート打設空間に複数の鉄筋を組み込んで間詰めコンクリートを打設して車両走行可能状態にする第4工程と、前記第3,第4工程を複数回繰り返す第5工程とを備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項2のプレキャスト合成床版架設方法は、請求項1の発明において、前記プレキャスト合成床版の下端側の端部近傍部に予め複数の片面施工ボルトを固定しておき、これら複数の片面施工ボルトを用いて、架設プレキャスト合成床版の底鋼板の端部同士を連結する添接板の一端側部分を固定することを特徴としている。
【0013】
請求項3のプレキャスト合成床版架設方法は、請求項1又は2の発明において、前記プレキャスト合成床版の鉄筋コンクリート層の端部近傍部に機械式継手の複数の継手金物を予め埋設しておき、前記間詰めコンクリートの打設前に、それら継手金物に機械式継手のボルト部材を夫々装着することを特徴としている。
【0014】
請求項4のプレキャスト合成床版架設方法は、橋梁又は高架橋の既設床版を、夜間施工を繰り返しながら、底鋼板と鉄筋コンクリート層からなる複数のプレキャスト合成床版に取り替えるプレキャスト合成床版架設方法において、既設床版を部分的に除去した部位にプレキャスト合成床版を架設し、既設床版との間に橋軸方向に前記プレキャスト合成床版よりも狭幅の鋼製の間詰め鋼床版を装着する間詰め鋼床版装着隙間を形成する第1工程と、前記間詰め鋼床版装着隙間に前記間詰め鋼床版を装着して車両走行可能状態にする第2工程と、前記間詰め鋼床版を取り外し、前記架設プレキャスト合成床版の少なくとも片側に隣接する位置の既設床版を部分的に除去した部位にプレキャスト合成床版を架設し、このプレキャスト合成床版と既設床版との間に間詰め鋼床版装着隙間を形成すると共に、架設プレキャスト合成床版同士間に間詰めコンクリート打設空間を形成する第3工程と、前記間詰め鋼床版装着隙間に前記間詰め鋼床版を装着し且つ前記間詰めコンクリート打設空間に複数の鉄筋を組み込んで間詰めコンクリートを打設して車両走行可能状態にする第4工程と、前記第3,第4工程を複数回繰り返す第5工程とを備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項5のプレキャスト合成床版架設方法は、請求項4の発明において、前記プレキャスト合成床版の橋軸方向の両端部から複数の鉄筋を予め突出させておき、それら鉄筋の先端部に予めナットを夫々取り付け、複数の鉄筋とナットを間詰めコンクリート内に埋設状態にすることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、橋梁又は高架橋の既設床版を、夜間施工を繰り返しながら、底鋼板と鉄筋コンクリート層からなる複数のプレキャスト合成床版に取り替える際に、第1,第2工程により、最初に既設床版を部分的に除去し、そこにプレキャスト合成床版を架設し、そのプレキャスト合成床版と既設床版との間にゴム製のパッキンの目地を装着する目地装着隙間を形成し、次にその目地装着隙間に前記パッキンの目地を装着して車両走行可能状態にするため、目地装着隙間をパッキンの目地でもって短時間で軽い労力で塞ぐことができる。
【0017】
次に、第3,第4工程において、第1工程で架設プレキャスト合成床版の少なくとも片側に隣接する位置の既設床版を部分的に除去し、そこにプレキャスト合成床版を架設し、このプレキャスト合成床版と既設床版との間に目地装着隙間を形成すると共に、架設プレキャスト合成床版同士間に間詰めコンクリート打設空間を形成し、次に目地装着隙間に前記の目地を装着し且つ間詰めコンクリート打設空間に複数の鉄筋を組み込んで間詰めコンクリートを打設し、車両走行可能状態にするため、既設床版とプレキャスト合成床版との間を目地でもって短時間で軽い労力で塞ぐことができ、架設プレキャスト合成床版同士間の間詰めコンクリート打設空間を恒久的な間詰めコンクリートで塞ぐことができる。
前記第5工程において第3,第4工程を複数回繰り返すことで、既設床版を順次プレキャスト合成床版に取り替えることができる。
【0018】
このように、既設床版とプレキャスト合成床版との間の、狭い目地装着隙間を暫定的に塞ぐ手段としてゴム製のパッキンの目地を採用するため、その既設床版を解体して複数のプレキャスト合成床版を架設する工事の作業負荷を低減し、工事費用を節減できる。
【0019】
請求項2の発明によれば、複数の片面施工ボルトを用いて、架設プレキャスト合成床版の底鋼板の端部同士を連結する添接板の一端側部分を固定するため、添接板の装着工事を簡単化することができる。
【0020】
請求項3の発明によれば、プレキャスト合成床版の鉄筋コンクリート層の端部近傍部に機械式継手の複数の継手金物を予め埋設しておき、前記間詰めコンクリートの打設前に、それら継手金物に機械式継手のボルト部材を夫々装着するため、これらボルト部材を間詰めコンクリートに埋設することにより、間詰めコンクリートを介してプレキャスト合成床版同士を連結することができる。
【0021】
請求項4の発明によれば、第1,第2工程において、最初に既設床版を部分的に除去し、そこにプレキャスト合成床版を架設して、既設床版との間に、橋軸方向にプレキャスト合成床版よりも狭幅の鋼製の間詰め鋼床版を装着する間詰め鋼床版装着隙間を形成し、次に間詰め鋼床版装着隙間に間詰め鋼床版を装着して車両走行可能状態にするため、間詰め鋼床版装着隙間を鋼製の間詰め鋼床版でもって短時間で軽い労力で塞ぐことができる。
【0022】
次に、第3,第4工程において、間詰め鋼床版を取り外し、架設プレキャスト合成床版の少なくとも片側に隣接する位置の既設床版を部分的に除去し、そこにプレキャスト合成床版を架設し、このプレキャスト合成床版と既設床版との間に間詰め鋼床版装着隙間を形成すると共に、架設プレキャスト合成床版同士間に間詰めコンクリート打設空間を形成し、間詰め鋼床版装着隙間に間詰め鋼床版を装着し且つ間詰めコンクリート打設空間に複数の鉄筋組み込んで間詰めコンクリートを打設して車両走行可能状態にするため、既設床版とプレキャスト合成床版との間を間詰め鋼床版でもって短時間で軽い労力で塞ぐことができ、架設プレキャスト合成床版同士間の間詰めコンクリート打設空間を恒久的な間詰めコンクリートで塞ぐことができる。
前記第5工程において第3,第4工程を複数回繰り返すことで、既設床版を順次プレキャスト合成床版に取り替えることができる。
【0023】
請求項5の発明によれば、前記プレキャスト合成床版の橋軸方向の両端部から複数の鉄筋を予め突出させておき、それら鉄筋の先端部に予めナットを夫々取り付け、複数の鉄筋とナットを間詰めコンクリート内に埋設状態にするため、これら鉄筋の突出部分を間詰めコンクリートに埋設することにより、間詰めコンクリートと鉄筋コンクリート層とを結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】高架橋の既設床版の斜視図である。
【図2】既設床版を複数のプレキャスト合成床版に取り替える方法を説明する説明図であり、(a)は既設床版の所定幅部分を分断した状態を示す図、(b)は既設床版の所定幅部分を取り外す状態を示す図、(c)はプレキャスト合成床版を架設する状態を示す図、(d)はプレキャスト合成床版の両端側に目地を装着し且つ仮舗装を施した状態を示す図、(e)は2番目のプレキャスト合成床版を架設し且つ間詰めコンクリートの打設後仮舗装を施した状態を示す図である。
【図3】プレキャスト合成床版同士を連結する連結構造と間詰めコンクリート打設空間を示す縦断面図である。
【図4】前記連結構造と間詰めコンクリート打設空間の斜視図である。
【図5】既設床版を複数のプレキャスト合成床版に取り替える方法を説明する説明図であり、(a)は既設床版の所定幅部分を分断した状態を示す図、(b)は既設床版の所定幅部分を取り外す状態を示す図、(c)はプレキャスト合成床版を架設する状態を示す図、(d)はプレキャスト合成床版の両端側に間詰め鋼床版と目地を装着し且つ仮舗装を施した状態を示す図、(e)は2番目のプレキャスト合成床版を架設し且つ間詰め鋼床版を装着し且つ間詰めコンクリートの打設後仮舗装を施した状態を示す図である。
【図6】プレキャスト合成床版と間詰め鋼床版と既設床版の要部縦断面図である。
【図7】プレキャスト合成床版の端部同士を連結する連結構造と、間詰めコンクリート打設空間を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係るプレキャスト合成床版架設方法を実施するための形態について、実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0026】
実施例1のプレキャスト合成床版架設方法について、図1〜図4に基づいて説明する。
このプレキャスト合成床版架設方法は、橋梁又は高架橋の既設床版を、複数日に亙る夜間施工を繰り返しながら、底鋼板と鉄筋コンクリート層からなる複数のプレキャスト合成床版に取り替える架設方法である。
【0027】
図1、図2に示すように、高架橋1の既設床版2が耐用年数を経て老朽化した場合に、複数日に亙る夜間施工を繰り返しながら、既設床版2の全体を、底鋼板3a,4aと鉄筋コンクリート層3b,4bからなる複数のプレキャスト合成床版3,4に取り替える。
第1工程において、図1と図2の(a)、(b)に示すように、第1日目の夜間に、図1に矢印Aで示す橋軸方向に所定幅部分2a(例えば、2〜2.5mの幅の部分)の両端を橋軸と直交する鉛直な平面に沿って切断し除去する。
【0028】
次に、図2の(c)、(d)に示すように、既設床版2の所定幅部分2aを部分的に除去した部位に、プレキャスト合成床版3を架設して複数条の主桁1aに支持させる。このとき、両側の既設床版2との間に、硬質ゴム製のパッキンからなる目地6を装着する目地装着隙間5,5(例えば、橋軸方向に約20mm程度の隙間)を形成する状態にプレキャスト合成床版3を架設する。このプレキャスト合成床版3は予め工場において製作して現地に搬送したものである。
【0029】
次に第2工程において、第1日目の夜間に、プレキャスト合成床版3の両端側の目地装着隙間5,5に前記の目地6,6を装着すると共にプレキャスト合成床版3の路面にアスファルトの仮舗装3cを施して車両走行可能状態にする。こうして、翌日(第2日目)の昼間には高架橋1の車両走行に支障を来すことがない。
【0030】
次に、第3工程において、例えば第2日目の夜間に、図2(d)に示すように、架設プレキャスト合成床版3の少なくとも片側(図2にて左側)に隣接する位置の既設床版2の設定幅部分2b(例えば、2〜2.5mの幅の部分)を部分的に除去し、その除去した部位にプレキャスト合成床版3と異なる構造のプレキャスト合成床版4を架設して複数条の主桁1aに支持させる。このとき、このプレキャスト合成床版4の左端と既設床版2との間に目地装着隙間5を形成すると共に、架設プレキャスト合成床版3,4同士間に間詰めコンクリート打設空間7(図3参照)を形成する。この間詰めコンクリート打設空間7の橋軸方向の幅は例えば約200mmである。
【0031】
次に、第4工程において、前記第2日目の夜間に、図2(e)に示すように、架設プレキャスト合成床版4の左端側の目地装着隙間5に前記と同様の目地6を装着すると共に、架設プレキャスト合成床版3,4の底鋼板3a,4aの付き合せ端の下面側に添接した幅員全幅に亙る添接板10を固定する。その後、間詰めコンクリート打設空間7に複数の鉄筋11〜13を組み込んで間詰めコンクリート7aを打設すると共に、プレキャスト合成床版4の路面にアスファルトの仮舗装4cを施工して車両走行可能状態にする。こうして、翌日(第3日目)の昼間には高架橋1の車両走行に支障を来すことがない。
【0032】
次に、第5工程においては、前記第3,第4工程を複数回繰り返して、図1に示す高架橋1の所定幅部分2aよりも手前側の既設床版2を複数のプレキャスト合成床版3,4に取り替える。但し、本実施例では、図1に示す高架橋1の所定幅部分2aよりも手前側と反対側の既設床版2については、橋軸方向に所定幅部分2aに対して前後対称となる形態で、複数のプレキャスト合成床版に取り替える。つまり、図2(a)の矢印A方向と、矢印B方向とに図2で左右対称に工事を施工する。但し、高架橋1の一端側から他端側へ向って順次プレキャスト合成床版の架設工事を施工していくこともある。
【0033】
次に、プレキャスト合成床版3とプレキャスト合成床版4とを連結する連結構造について、図3、図4に基づいて説明する。
プレキャスト合成床版3の左端は、橋軸と直交する鉛直平面をなしており、底鋼板3aと鉄筋コンクリート層3bとが前記鉛直平面で終端している。間詰めコンクリート打設空間7を形成するため、プレキャスト合成床版4の右端側部分において、鉄筋コンクリート層4bの右端部は底鋼板4aの右端部から左方へ例えば約200mm後退しており、鉄筋コンクリート層4bの複数の鉄筋4dの端部側部分が間詰めコンクリート打設空間7へ所定長さ突出するように製作し、それら突出した鉄筋4eの先端部にナット4fを夫々装着しておく。
【0034】
また、プレキャスト合成床版3を予め工場製作する際に、その鉄筋コンクリート層3bの左右両端の端部近傍部に機械式継手の複数のネジ穴付き継手金物14を予め埋設して鉄筋3dに夫々接合しておくと共に、プレキャスト合成床版4の左端の端部近傍部に機械式継手の複数のネジ穴付き継手金物14を予め埋設して鉄筋4dに夫々接合しておく。
【0035】
次に、前記第4工程において、添接板10を固定し、複数の鉄筋11〜13を配置し、間詰めコンクリート7aを打設する方法について補足説明する。
プレキャスト合成床版3,4を予め工場製作する際に、プレキャスト合成床版3の下端側の左右両端の端部近傍部に予め鉛直向きの複数の片面施工ボルト15を1列状に固定しておき、これら複数の片面施工ボルト15とナット15aを用いて、添接板10の一端側部分(プレキャスト合成床版3側の部分)を底鋼板3aに固定すると共に、添接板10の他端側部分(プレキャスト合成床版4側の部分)を複数のボルト16とナット16aを用いてプレキャスト合成床版4の底鋼板4aに固定する。
【0036】
そして、図3、図4に示すように、間詰めコンクリート7aの打設前に、コンクリート打設空間7から前記の複数の継手金物14に機械式継手のボルト部材17を夫々装着し、ボルト部材17の大部分を間詰めコンクリート打設空間7に水平に突出させ、ボルト部材17の先端部にナット17aを装着する。プレキャスト合成床版4を架設した状態において、プレキャスト合成床版3側の複数のボルト部材17と、プレキャスト合成床版4側の突出した複数の鉄筋4eとが幅員方向に交互に位置し、ボルト部材17の先端のナット17aが鉄筋4eの先端のナット4fよりも左方に離間して位置している。
【0037】
図3に示すように、複数のボルト部材17と複数の鉄筋4eの上に例えば3本の幅員方向に延びる鉄筋11〜13を配設する。このとき、中央の鉄筋12は、ナット17aとナット4fの間に、ナット17a,4fに当接又は接近する状態に配設され、間詰めコンクリート打設空間7に間詰めコンクリート7aを打設すると、鉄筋12とナット17a,4fの周辺にコンクリートが充填されて、プレキャスト合成床版3,4同士を連結する。
【0038】
次に、以上説明したプレキャスト合成床版架設方法の効果について説明する。
第1,第2工程により、既設床版2を部分的に除去して、プレキャスト合成床版3を架設し、そのプレキャスト合成床版3と既設床版2との間にゴム製のパッキンからなる目地6を装着する目地装着隙間5を形成し、次に目地装着隙間5に目地6を装着して車両走行可能状態にするため、目地装着隙間5をパッキン製の目地6でもって短時間で軽い労力で塞ぐことができる。
【0039】
次に、第3,第4工程において、第1工程で架設したプレキャスト合成床版3の少なくとも片側に隣接する位置の既設床版2を部分的に除去し、そこにプレキャスト合成床版4を架設し、このプレキャスト合成床版4と既設床版2との間に目地装着隙間5を形成すると共に、プレキャスト合成床版3,4同士間に間詰めコンクリート打設空間7を形成し、次に目地装着隙間5に前記同様の目地6を装着し且つ間詰めコンクリート打設空間7に複数の鉄筋11〜13を組み込んで間詰めコンクリート7aを打設し、車両走行可能状態にするため、既設床版2とプレキャスト合成床版3,4との間を目地6でもって短時間で軽い労力で塞ぐことができ、架設プレキャスト合成床版3,4同士間の間詰めコンクリート打設空間7を恒久的な間詰めコンクリート7aで塞ぐことができる。第5工程において第3,第4工程を複数回繰り返すことで、既設床版2を順次プレキャスト合成床版3と複数のプレキャスト合成床版4に取り替えることができる。
【0040】
このように、既設床版2とプレキャスト合成床版3,4との間の、狭い目地装着隙間5を暫定的に塞ぐ手段としてパッキン製の目地6を採用するため、橋軸方向にプレキャスト合成床版3,4と同幅程度の鋼製の覆工板(仮鋼床版)を使用して隙間を塞ぐ場合に比べて、工事の作業負荷を軽減し、工事費用を節減し、工事工程の短縮を図ることができる。
【0041】
しかも、複数の片面施工ボルト15を用いて、添接板10の一端側部分を固定するため、添接板10の取り付け工事を簡単化することができる。また、複数のボルト部材17及びそれらに夫々装着したナット17a、突出させた複数の鉄筋4e及びそれらに夫々装着したナット4f、鉄筋12、間詰めコンクリート により、架設したプレキャスト合成床版3,4同士を連結することができる。
【実施例2】
【0042】
実施例2のプレキャスト合成床版架設方法について、図5〜図7に基づいて説明する。
このプレキャスト合成床版架設方法は、橋梁又は高架橋の既設床版を、複数日に亙る夜間施工を繰り返しながら、底鋼板と鉄筋コンクリート層からなる複数のプレキャスト合成床版に取り替える架設方法である。この実施例の架設方法においても、図5(a)の矢印A方向と、矢印B方向とに左右対称に工事を施工していくが、以下の説明では、主に矢印A方向への架設工事について説明する。
【0043】
第1工程において、第1日目の夜間に、図5の(a)、(b)に示すように、図1に矢印Aで示す橋軸方向に所定幅の所定幅部分2c(例えば、2.4〜2.9mの幅の部分)の両端を橋軸と直交する鉛直な平面に沿って切断し除去する。
同じく、第1日目の夜間に、図5の(c)に示すように、既設床版2の所定幅部分2cを部分的に除去した部位に、橋軸方向に設定幅(例えば、2〜2.5mの幅)を有するプレキャスト合成床版20を架設して複数条の主桁に支持させる。この状態において、プレキャスト合成床版20の橋軸方向両側において、プレキャスト合成床版20の端部と既設床版2との間に、例えば橋軸方向にプレキャスト合成床版20よりも狭幅(約200〜300mm程度の幅)の間詰め鋼床版22を装着する為の間詰め鋼床版装着隙間21が夫々形成される。
【0044】
このプレキャスト合成床版20は、予め工場製作されるものであるが、その構造について説明する。図5、図7に示すように、プレキャスト合成床版20は、底鋼板20aと、橋軸方向に底鋼板20aよりも狭幅の鉄筋コンクリート層20bとを有する。プレキャスト合成床版20の両端側において、鉄筋コンクリート層20bの端部が底鋼板20aの端部から例えば約100mmだけ内側へ後退している。鉄筋コンクリート層20bの左端側において、複数の鉄筋20cの端部側部分が、鉄筋コンクリート層20bの左端から左方へ例えば約130〜150mm程突出し、その鉄筋20cの先端部にナット20eを螺合してある。同様に、鉄筋コンクリート層20bの右端側において、複数の鉄筋20cの端部側部分が、鉄筋コンクリート層20bの右端から右方へ例えば約130〜150mm程突出し、その鉄筋20cの先端部にナット20eを螺合してある。
【0045】
次に、第2工程において、第1日目の夜間に、図5(d)に示すように、プレキャスト合成床版20の両端側の間詰め鋼床版装着隙間21に間詰め鋼床版22を夫々架設して、複数条の主桁に支持させる。この間詰め鋼床版22は予め工場製作される幅員全幅に亙る細長い鋼構造体である。
【0046】
ここで、間詰め鋼床版22の構造について説明する。
図5、図6に示すように、間詰め鋼床版22は、間詰め鋼床版装着隙間21よりも広幅且つ橋軸方向にプレキャスト合成床版20よりも狭幅で厚さの大きい天板22a、鉛直の外側板22b、底板22c、幅員方向に一定間隔おきに配設された複数のリブ板22dなどを一体的に溶接したものであり、リブ22dの橋軸方向の幅は、間詰め鋼床版装着隙間21よりも約20〜50mm程度狭くなっている。尚、主桁の位置では、底板22cとリブ22dの幅が大きくなっている。
【0047】
前記の第2工程において、図5(d)に示すように、プレキャスト合成床版20の上面のうち、左右の天板22a間の部分に仮舗装23を施し、また、必要に応じて既設床版2と間詰め鋼床版22との間の隙間にゴム製のパッキンからなる目地24を装着し、車両走行可能状態にする。そのため、第2日目の昼間の車両走行に支障を来すことがない。
【0048】
次に、第3工程において、第2日目の夜間に、図5(d)に示すように、架設プレキャスト合成床版20の少なくとも片側(本実施例では左側)の間詰め鋼床版22を取り外し、その間詰め鋼床版装着隙間21に隣接する位置の既設床版2の第2所定幅部分2d(前記所定幅部分よりも狭い部分)を部分的に除去した部位に、図5(e)に示すように、プレキャスト合成床版20と同構造のプレキャスト合成床版20Aを架設し、このプレキャスト合成床版20Aと既設床版2との間に間詰め鋼床版装着隙間21Aを形成すると共に、架設プレキャスト合成床版20,20A同士間に間詰めコンクリート打設空間24(図7参照)を形成する。
【0049】
この状態において、架設プレキャスト合成床版20,20Aの底鋼板20aの端部同士が突き合わせ状態になり、架設プレキャスト合成床版20,20Aの鉄筋コンクリート層20bの端面同士間に間詰めコンクリート打設空間24が形成される。
次に、第4工程において、前記の第2日目の夜間に、図5(e)に示すように、間詰め鋼床版装着隙間21に間詰め鋼床版22Aを装着する。この間詰め鋼床版22Aは間詰め鋼床版22と同構造のものである。これと並行して、プレキャスト合成床版20,20Aの底鋼板20aの端部同士を突き合せた突き合わせ部の下面に添接板25を配設し、添接板25を底鋼板20aの端部に2列のボルト26とナット26aとで締結する。
【0050】
さらに、図7に示すように、間詰めコンクリート打設空間24に複数の鉄筋27,28,29を配設し、プレキャスト合成床版20の鉄筋20cの端部のナット20eを左側から鉄筋28に当接又は接近させ、プレキャスト合成床版20Aの鉄筋20cの端部のナット20fを右側から鉄筋28に当接又は接近させ、その状態にしてから、図5(e)に示すように、間詰めコンクリート打設空間24に間詰めコンクリート30を打設すると共に、プレキャスト合成床版20の上面の残部と間詰めコンクリート30の上面とプレキャスト合成床版20Aの上面の大部分に仮舗装23Aを施して車両走行可能状態にする。
【0051】
次に、第5工程において、前記の第3,第4工程を複数回繰り返すことにより、実施例1と同様に、既設床版2cとこれよりも5図における左方の既設床版2を複数のプレキャスト合成床版20,20Aに取り替える。
【0052】
次に、以上説明したプレキャスト合成床版架設方法の効果について説明する。
第1,第2工程において、最初に第1日目の夜間に、既設床版を部分的に除去し、そこにプレキャスト合成床版20を架設して、既設床版2との間に間詰め鋼床版装着隙間21を形成し、次に間詰め鋼床版装着隙間21に間詰め鋼床版22を装着して車両走行可能状態にするため、間詰め鋼床版装着隙間21を間詰め鋼床版22によって短時間で軽い労力で塞ぐことができ、第2日目の昼間における車両走行を制約することがない。
【0053】
次に、第3,第4工程において、第2日目の夜間に、間詰め鋼床版22を取り外し、架設プレキャスト合成床版20に隣接する位置の既設床版2を部分的に除去し、そこにプレキャスト合成床版20Aを架設し、このプレキャスト合成床版20Aと既設床版2との間に間詰め鋼床版装着隙間21Aを形成すると共に、架設プレキャスト合成床版20,20A同士間に間詰めコンクリート打設空間24を形成し、前記の間詰め鋼床版装着隙間21Aに間詰め鋼床版22Aを装着し且つ間詰めコンクリート打設空間24に複数の鉄筋27,28,29を組み込んでから間詰めコンクリート30を打設して車両走行可能状態にする。
【0054】
そのため、既設床版2とプレキャスト合成床版20Aとの間を間詰め鋼床版22Aによって短時間で軽い労力で塞ぐことができ、架設プレキャスト合成床版20,20A同士間の間詰めコンクリート打設空間24を恒久的な間詰めコンクリート30で塞ぐことができる。そのため、第3日目の昼間における車両走行に支障を来すことがない。
前記第5工程において第3,第4工程を複数回繰り返すことで、既設床版2を順次プレキャスト合成床版20,20Aに取り替えることができる。
【0055】
プレキャスト合成床版20,20Aの橋軸方向の両端部から複数の鉄筋20cを予め突出させておき、それら鉄筋20cの先端部に予めナット20e,20fを夫々取り付け、複数の鉄筋20cとナット20e,20fを間詰めコンクリート30内に埋設状態にするため、これら鉄筋20cの突出部分を間詰めコンクリート30に埋設することにより、プレキャスト合成床版20,20Aを連結することができる。
【0056】
また、間詰め鋼床版の構造は前記実施例の構造に限定されるものではなく、種々の構造の間詰め鋼床版を採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、橋梁や高架橋の既設床版が耐用年数を経て老朽化した場合に、新規の複数のプレキャスト合成床版に取り替えるプレキャスト合成床版架設方法に適用することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 高架橋
2 既設床版
3,4 プレキャスト合成床版
3a,4a 底鋼板
3b,4b 鉄筋コンクリート層
5 目地装着隙間
6 ゴム製のパッキンの目地
7 間詰めコンクリート打設空間
7a 間詰めコンクリート
10 添接板
11〜13 鉄筋
14 継手金物
15 片面施工ボルト
17 ボルト部材
20,20A プレキャスト合成床版
20a 底鋼板
20b 鉄筋コンクリート層
20c 鉄筋
20e,20f ナット
21 間詰め鋼床版装着隙間
22 間詰め鋼床版
24 間詰めコンクリート打設空間
27〜29 鉄筋
30 間詰めコンクリート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋梁又は高架橋の既設床版を、夜間施工を繰り返しながら、底鋼板と鉄筋コンクリート層からなる複数のプレキャスト合成床版に取り替えるプレキャスト合成床版架設方法において、
既設床版を部分的に除去した部位にプレキャスト合成床版を架設し、既設床版との間にゴム製のパッキンの目地を装着する目地装着隙間を形成する第1工程と、
前記目地装着隙間に前記目地を装着して車両走行可能状態にする第2工程と、
前記架設プレキャスト合成床版の少なくとも片側に隣接する位置の既設床版を部分的に除去した部位にプレキャスト合成床版を架設し、このプレキャスト合成床版と既設床版との間に目地装着隙間を形成すると共に、架設プレキャスト合成床版同士間に間詰めコンクリート打設空間を形成する第3工程と、
前記目地装着隙間に前記目地を装着し且つ前記間詰めコンクリート打設空間に複数の鉄筋を組み込んで間詰めコンクリートを打設して車両走行可能状態にする第4工程と、
前記第3,第4工程を複数回繰り返す第5工程と、
を備えたことを特徴とするプレキャスト合成床版架設方法。
【請求項2】
前記プレキャスト合成床版の下端側の端部近傍部に予め複数の片面施工ボルトを固定しておき、これら複数の片面施工ボルトを用いて、架設プレキャスト合成床版の底鋼板の端部同士を連結する添接板の一端側部分を固定することを特徴とする請求項1に記載のプレキャスト合成床版架設方法。
【請求項3】
前記プレキャスト合成床版の鉄筋コンクリート層の端部近傍部に機械式継手の複数の継手金物を予め埋設しておき、前記間詰めコンクリートの打設前に、それら継手金物に機械式継手のボルト部材を夫々装着することを特徴とする請求項1又は2に記載のプレキャスト合成床版架設方法。
【請求項4】
橋梁又は高架橋の既設床版を、夜間施工を繰り返しながら、底鋼板と鉄筋コンクリート層からなる複数のプレキャスト合成床版に取り替えるプレキャスト合成床版架設方法において、
既設床版を部分的に除去した部位にプレキャスト合成床版を架設し、既設床版との間に橋軸方向に前記プレキャスト合成床版よりも狭幅の鋼製の間詰め鋼床版を装着する間詰め鋼床版装着隙間を形成する第1工程と、
前記間詰め鋼床版装着隙間に前記間詰め鋼床版を装着して車両走行可能状態にする第2工程と、
前記間詰め鋼床版を取り外し、前記架設プレキャスト合成床版の少なくとも片側に隣接する位置の既設床版を部分的に除去した部位にプレキャスト合成床版を架設し、このプレキャスト合成床版と既設床版との間に間詰め鋼床版装着隙間を形成すると共に、架設プレキャスト合成床版同士間に間詰めコンクリート打設空間を形成する第3工程と、
前記間詰め鋼床版装着隙間に前記間詰め鋼床版を装着し且つ前記間詰めコンクリート打設空間に複数の鉄筋を組み込んで間詰めコンクリートを打設して車両走行可能状態にする第4工程と、
前記第3,第4工程を複数回繰り返す第5工程と、
を備えたことを特徴とするプレキャスト合成床版架設方法。
【請求項5】
前記プレキャスト合成床版の橋軸方向の両端部から複数の鉄筋を予め突出させておき、それら鉄筋の先端部に予めナットを夫々取り付け、複数の鉄筋とナットを間詰めコンクリート内に埋設状態にすることを特徴とする請求項4に記載のプレキャスト合成床版架設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−188814(P2012−188814A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−51087(P2011−51087)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(000200367)川田工業株式会社 (41)
【Fターム(参考)】