説明

プレセッション動作を用いて位置決定を実行するための方法および装置

【課題】位置決定に先立ち、無線デバイスを既知の状態にリセットする。
【解決手段】ネットワークは、利用者装置(UE)にUEの位置決定を実施するために指示(例えば、許可のための要求)を送る。ネットワークは、しかも位置決定に関連する動作のためのプレセッション命令をUEに選択的に送る。例えば、命令はUEに、(1)位置決定を実行することに先立ちUEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去すること、(2)(もしあれば)UEに対する位置推定値を返送すること、或いは(3)位置決定を実行する際に時間オフセット及び/又は位置オフセットを適用すること、を命令することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に通信に係わり、そして更に具体的には、位置決定を実行するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークにおいて無線デバイスの位置を知ることは多くの場合に望ましいことであり、そして時には必要である。例えば、無線利用者は、ウェブサイトを介して閲覧するために無線デバイスを利用することができて、そして所在地に敏感なコンテントをクリックすることができる。その時ウェブ・サーバは、該無線デバイスの位置に関して該ネットワークに尋ねる。該ネットワークは、位置決定を実行しそして該無線デバイスの位置を確定するために該無線デバイスについての所在地探索処理を開始する。次に、該ネットワークは、該ウェブ・サーバに該無線デバイスに関する位置推定値を返し、該ウェブ・サーバはこの位置推定値を使用して無線利用者に適切なコンテントを提供する。所在地情報が有用である又は必要である別のシナリオが多数ある。下記の説明において、用語“所在地(location)”及び“位置(position)”は同義語であって互いに交換可能に使用される。
【0003】
位置決定を実行するために、無線デバイスは、該無線デバイスによって観測可能な衛星及び/又は基地局に関する測定を行う。一般的には無線デバイスは、前もって決められた手順に従い、そして観測可能な衛星の探査範囲を狭くすることができる支援データを使用して、衛星に関する測定を行う。あるシナリオでは、下記に説明されるように、位置決定を実行することに先立ち、無線デバイスを既知の状態にリセットすることが望ましい。
【0004】
従って、当業界には位置決定を柔軟に実行するための方法および装置に対する必要性がある。
【発明の概要】
【0005】
利用者装置(user equipment)(UE)とも呼ばれる無線デバイスの位置決定を柔軟に実行するための方法および装置が、本明細書において説明される。本方法および装置の1つの実施形態では、ネットワークは、UEの位置決定を実行するための指示(例えば、許可要求)をUEに送る。ネットワークは、しかも位置決定に関連する動作のためにプレセッション命令を、一般的には該指示とともに、該UEに選択的に(又はオプションとして)送る。例えば、該命令は、UEに(1)位置決定を実行することに先立ち該UEにある全ての或いは一部の所在地関連データを消去することを、(2)もしそれが利用可能ならば、該UEのための位置推定値を返送すること、或いは、(3)位置決定を実行する際に時間オフセット及び/又は位置オフセットを適用すること、を指示することができる。該UEは、位置決定を実行するための受領通知(例えば、許可承諾)を該ネットワークに送る。該UEは、しかも位置決定を実行することに先立ち或いはその実行と連係して(もしあれば)該ネットワークから受信される命令によって指示される動作を実行する。この動作は、該UEを既知の状態にリセットすることができ、それは様々なシナリオにとって好ましいといえる。該ネットワークとUEは、次に該UEのための位置決定を実行する。
【0006】
本発明の様々な態様および実施形態が下記に更に詳細に説明される。
【0007】
本発明の特徴及び本質は、図面を使用して下記に記載される詳細な説明から更に明らかになる。図面では、一貫して対応するものは同じ参照符号で識別する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、位置決定を実行することができるネットワークの図を示す。
【図2】図2は、ユーザ面を有するネットワークにおいてネットワークにより開始される位置決定のためのコール・フローを示す。
【図3】図3は、ユーザ面を有するネットワークにおいてUEにより開始される位置決定のためのコール・フローを示す。
【図4】図4は、制御面を有するネットワークにおいてネットワークにより開始される位置決定のためのコール・フローを示す。
【図5】図5は、図1のネットワークにおける様々な構成要素のブロック図を示す。
【発明の詳細な説明】
【0009】
“具体例の(exemplary)”という用語は本明細書中では、“例、例証、又は実例として働く”ということを意味するように使用される。本明細書中で“具体例の”と記載される何れの実施形態又は設計も、他の実施形態又は設計に対して好ましい又は有利であると解釈される必要はない。
【0010】
図1は、位置決定を実行することができるネットワーク100の図を示す。ネットワーク100は、無線ネットワーク110を含み、それは該無線ネットワークの交信範囲全体にわたって配置される無線デバイスに対して無線通信を提供する。簡単のために、図1には唯1つの無線デバイス120が示される。無線デバイスは固定型でも移動型でも良い、そして、同様に、利用者装置(UE)、移動局、端末、加入者ユニット、或いは何か他の用語、で呼ばれることもある。
【0011】
無線ネットワーク110は、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access)(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(Time Division Multiple Access)(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access)(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)(OFDMA)ネットワーク、或いは何か他の多元接続ネットワーク、であることができる。CDMAネットワークは、広帯域CDMA(Wideband-CDMA)(W−CDMA)及びcdma2000のような、1又は複数のCDMA無線接続技術(radio access technologies)(RATs)を実行することができる。cdma2000は、IS−2000標準、IS−856標準、及び、IS−95標準を包含する。TDMAネットワークは、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(Global system for Mobile communications)(GSM(登録商標))のような1又は複数のTDMA RATを実行することができる。これ等の種々のRAT及び標準は、この分野において周知である。W−CDMAとGSMは、“第3世代パートナーシップ・プロジェクト”(“3rd Generation Partnership Project”)(3GPP)と呼ばれるコンソーシアムからの文書に説明されており、そしてユニバーサル移動電話システム(Universal Mobile Telecommunication System)(UMTS)の一部である。cdma2000は、“第3世代パートナーシップ・プロジェクト2”(“3rd Generation Partnership Project 2”)(3GPP2)と呼ばれるコンソーシアムからの文書に説明されている。3GPPと3GPP2の文書は公に入手可能である。簡明のために、ある種の態様が、UMTSに対して下記に具体的に説明される。無線デバイス120は、下記の説明ではUE120(3GPPの用語)と呼ばれる。
【0012】
ネットワーク100では、位置探査サービス(location service)(LCS)クライアント130は、LCSのターゲットに対して所在地情報を要求する機能或いは構成要素である。LCSのターゲットは、その位置が探査されているUEである。一般には、LCSクライアントはネットワーク構成要素あるいはUEの中に存在できる。LCSマネジャー140は、無線ネットワーク110、LCSクライアント130、位置決定サーバ150、及びプッシュ・プロキシ・ゲートウェイ(Push Proxy Gateway)(PPG)160と通信する。LCSマネジャー140は、例えば加入者個人情報、認定、認証、請求書作成、等々のような様々なサービスを提供する。位置決定サーバ150は、位置決定サービスを提供し、そして、UEベースの測位モード及びUEに支援される測位モードをサポートする。UEベースの測位モードでは、UEの位置は、恐らく位置決定サーバ150からの支援データを用いて、該UEによって決定される。UEに支援される測位モードでは、UEの位置は、UEからの支援(例えば、測定値)を用いて、位置決定サーバ150によって決定される。PPG160は、ネットワークを介してコンテントをプッシュするための標準アプリケーション・プログラミング・インターフェース(Application Programming Interface)(API)を創り、そして様々な無線インターフェースに対する適応を実行するネットワーク構成要素である。
【0013】
簡単のため、図1は位置決定に関して直接関係するネットワーク構成要素を主体に示す。これ等のネットワーク構成要素は、他の名称で呼ばれることもできる。例えば、LCSマネジャー140は、LCSサーバ、ロケーション・サーバ、移動位置決定センタ(mobile positioning center)(MPC)、ゲートウェイ移動位置探索センタ(gateway mobile location center)(GMLC)等々と呼ばれることもできる。位置決定サーバ150は、位置決定構成要素(position determination entity)(PDE)、取り扱い移動位置探索センタ(serving mobile location center)(SMLC)等々とも呼ばれる。一般に、ネットワークは、任意の範囲のサービスを提供することができるネットワーク構成要素の任意の集合を含むことができる。
【0014】
図1は、ネットワーク100の具体例のアーキテクチャを示す。このアーキテクチャでは、UE120と位置決定サーバ150は、これ等2つの構成要素に対するプロキシとして働くLCSマネジャー140を介してメッセージを交換する。位置決定サーバ150は、1つのインターフェース(例えば、LIpインターフェース)を使用してLCSマネジャー140と通信することができ、そして、別のインターフェース(例えば、Lupインターフェース)を使用してLCSマネジャー140を介しUE120と通信することができる。様々な複数のネットワーク構成要素の間の別のインターフェースを有する他のアーキテクチャも、同様にネットワーク100に対して使用されることができる。
【0015】
ネットワーク100は、位置決定を支援するためにユーザ面(user plane)または制御面(control plane)を利用することができる。ユーザ面は、より上位層のアプリケーションに対するデータを搬送するための機構であってユーザ面ベアラを採用する。該ユーザ面ベアラは、一般的には、例えば利用者ダイアグラム・プロトコル(User Diagram Protocol)(UDP)、伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol)(TCP)、及びインターネット・プロトコル(Internet Protocol)(IP)、これ等はこの分野において全て周知である、の様な種々のプロトコルを用いて実行される。制御面(これは通常信号面とも呼ばれる)は、より上位層のアプリケーションに対するデータを搬送する別の機構であり、そしてネットワークに固有のプロトコルとシグナリング・メッセージを用いて実行されることができる。
【0016】
UE120は、また、全地球測位システム(Global Positioning System)(GPS)における衛星170のような種々の衛星から信号を受信することができる。GPSは、十分な間隔を置いた軌道の中で地球を周回する24個の活動する衛星と幾つかの予備衛星のコンステレーションである。UE120は、GPS衛星からの信号を測定し、そしてこれ等の衛星に対する擬似距離測定値を得ることができる。これ等の測定値は、該UEに対する精確な位置推定値を計算するために使用されることができる。
【0017】
UE120の位置は、(1)該UEで走っているアプリケーション(applications)(APPs)によって要求されることができ、それはUEにより開始される位置決定に帰着する、及び(2)LCSクライアント130で走っているアプリケーションによって要求されることができ、それはネットワークにより開始される位置決定に帰着する。一般には、ネットワークにより開始される位置決定およびUEにより開始される位置決定は、様々な構成要素、アプリケーション及びイベントによってトリガーされることができる。明確を期するために、ネットワークにより開始される位置決定およびUEにより開始される位置決定に対する幾つかの具体例のコール・フローが下記に説明される。
【0018】
図2は、ユーザ面を有するネットワーク100においてネットワークにより開始される位置決定のための具体例のコール・フロー200を示す。コール・フロー200に関しては、UE120はその位置が探査されるターゲットUEである。位置決定サーバ150は、ターゲットUE120に関連付けられる地理的領域を取り扱う。
【0019】
UE120における無線利用者は、無線アプリケーション・プロトコル(Wireless Application Protocol)(WAP)アプリケーション(或いは何か他のブラウザ・アプリケーション)を実行し、ウェブサイトを閲覧し、そして、無線ネットワーク110を介してWAPハイパー・テキスト転送プロトコル(Hyper Text Transfer Protocol)(HTTP)要求をLCSクライアント130に送ることによって所在地に敏感なコンテント(location sensitive content)を要求する(ステップA)。ステップAは、ネットワークにより開始される位置決定に対して存在することも存在しないこともあり得る。一般には、位置決定は、様々な構成要素によって及び/又は様々なイベントに応答して、ネットワーク側で開始されることができる。
【0020】
LCSクライアント130は、WAP HTTP要求を受信し、そして適切なコンテントを提供するためにUEの位置が必要とされることを決定する。LCSクライアント130は、次に、UE120に対する位置決定を要求するために、モバイル位置探査プロトコル(Mobile Location Protocol)(MLP)位置探査即時要求(Location Immediate Request)(SLIR)メッセージをLCSマネジャー140に送る(ステップB)。MLPは、LCSクライアント130とLCSマネジャー140との間の通信のために使用されることが出来る1つの信号プロトコルであり、このインターフェースのために他の信号プロトコルが使用されることもできる。MLP SLIRメッセージは、例えば、UE120のための識別子(msid)、LCSクライアント130のための識別子(lcs-client-id)、サービスの位置探査品質(qos)等々を含むことができる。該qosは、ターゲットUEのための位置決定に対する要求精度を指示する。
【0021】
LCSマネジャー140はMLP SLIRメッセージを受信し、識別子(lcs-client-id)に基づいてLCSクライアント130を認証し、そして、要求されたサービスに対してLCSクライアント130が認証されているかどうかを決定する(同様にステップB)。LCSマネジャー140は、該UEに対して位置決定が許可されているかどうかを決定するために、加入者個人情報の照合を実施する(同様にステップB)。この照合は、(1)受信されたMLP SLIRメッセージに含まれる、識別子(lcs-client-id)、識別子(msid)、サービスの位置探査品質(qos)等々に基づいて、及び(2)一般的にはUEにおける無線利用者である、加入者のためのプロファイル又はサブスクリプションに基づいて、実行されることができる。もし加入者個人情報照合にパスするならば、その時は、下記に説明されるように、コール・フロー200の残りのステップが続く。その他の場合、もし加入者個人情報照合に失敗するならば、その時は、LCSマネジャー140は、要求されたサービスに対してLCSクライアント130を認証せず、コール・フロー200は早々に終了してステップMに飛び、そして、LCSマネジャー140は該当するMLPリターン・コードに戻る。
【0022】
もしステップBにおいて全ての該当する照合がパスするならば、その時は、LCSマネジャー140は、LCSINITメッセージを該UEに送ることによって、UE120に関する位置探査処理を開始する(ステップC)。LCSINITメッセージは、例えば、セッション識別子(sessionid)、通知、測位モード(posmode)、LCSマネジャー140に対するアドレス(lcs manager address)等々を含むことができる。該セッション識別子(sessionid)は、位置探査要求に関するネットワークとUEとの間の通信を明白に識別するために使用される。該通知は、(1)無線利用者に該位置探査要求を知らせる通知、及び(2)該位置探査要求に関する無線利用者からの同意を得るための検証、を実行するかどうかを指示する。該通知パラメータは、一般的には通知のためのある直接関係するテキストを含む。測位モードは、例えばUEベースの測位モード或いはUEに支援される測位モードのような、何れのモードを位置決定のために使用するのかを指示する。LCSINITメッセージは、位置決定に関する特別な動作を実行することをUEに指示するプレセッション命令をオプションで含むことができる。例えば、プレセッション命令は、UEが(1)UEに記憶されている所在地関連データの全て或いは一部を消去すること、(2)もし利用可能であれば、UEに対する位置推定値をLCSマネジャーに返送すること、(3)UEに対する新しい位置推定値を計算するに際し位置オフセット及び/又は時間オフセットを適用すること、等々を指示することができる。LCSINITメッセージは、位置探査処理を開始するためにWAP PUSHトリガーとして実行されることができる。該位置探査処理は、適切な信号交換およびターゲットUEに関する所在地情報を得るための処理を含む。LCSマネジャー140は、LCSINITメッセージを送ると同時にタイマLT1を始動する(同様にステップC)。タイマLT1は、応答が該タイマの終了前にUE120から受信されない場合、位置探査処理を時間切れにするために使用される。
【0023】
UE120は、LCSマネジャー140からLCSINITメッセージを受信する。もし該LCSINITメッセージにおいてプレセッション命令が受信されるならば、その場合、UE120は、例えばLCSINITメッセージを受信すると或いはその後で、命令によって指示される動作を実行する。もし、LCSINITメッセージ中の通知パラメータによって指示されるように、通知または検証が要求されるならば、その場合、UE120は、該UEに対して所在地情報を要求する構成要素を無線利用者に通知するためにポップアップ・テキスト又はある他の表示を与える。もし検証が要求されるならば、その場合該無線利用者は、該位置探査要求を承諾するか拒否するか何れかを尋ねられる。
【0024】
もし該無線利用者が位置探査要求を承諾するならば、その時は、UE120は、例えば現在のセル情報(cellinfo)及びUE能力(UEcap)の様な、位置決定に直接関係する様々な型の情報を検索することによって位置探査処理のための準備をする。セル情報は、UEに対する適切な支援データを提供するために使用されることができる。UE能力は、UEに対する位置決定を実行するために何れの測位モードを使用するべきかを決定するために利用されることができる。UE120は、次にLCSマネジャー140に、該LCSマネジャーとの位置探査セッションを開始するために、位置探査開始要求(Start Location Request)(SLREQ)メッセージを送る(ステップD)。このSLREQメッセージは、例えば、セッション識別子(sessionid)、セル情報、選択された測位モード、UE能力、等々を含むことができる。SLREQメッセージは、オプションで、例えば、もしこの位置推定値が利用可能であり且つ(もしあれば)ネットワーク及び/又はUEによって課される全ての評価基準を満たすならば、UE120に対する位置推定値を含む。UE120は、例えば、ネットワークまたはUEによって開始されることが出来た以前の位置探査要求に対する位置決定を実行することによって、この位置推定値を獲得することができる。UE120は、SLREQメッセージを送るとタイマUT1を始動する(同様にステップD)。このタイマは、もし応答が該タイマの終了前にLCSマネジャー140から受信されない場合、位置探査処理を時間切れにするために使用される。
【0025】
もし無線利用者が位置探査要求を拒否するならば、その時は、UE120は位置探査開始拒絶(Start Location Reject)(SLREJ)メッセージをLCSマネジャー140に送る(図2Aには示されない)。SLREJメッセージは、この位置探査要求に関するUE120とLCSマネジャー140との通信を終了させる。下記の説明は、UEがSLREQメッセージを送ることを仮定する。
【0026】
LCSマネジャー140は、UE120からSLREQメッセージを受信する、そしてこのメッセージの受信と同時にLT1タイマを止める(同様にステップD)。LCSマネジャー140は、受信されたSLREQメッセージに含まれるパラメータを抽出する。もしUE120に対する位置推定値が該SLREQメッセージに含まれており、そしてLCSマネジャー140がこの位置推定値を使用することを決定するならば、その時は、コール・フロー200は、ステップGを実行しそして次にステップMに進む。その他の場合、LCSマネジャー140は、位置決定要求(Position Request)(PREQ)メッセージを位置決定サーバ150に送ることによって、UE120に対する位置探査処理を開始する(ステップE)。このPREQメッセージは、例えば、セッション識別子(sessionid)、測位モード(posmode)、セル情報(cellinfo)等々を含むことができる。LCSマネジャー140は、該PREQメッセージを送ると同時にタイマLT2を始動する(同様にステップE)。LT2タイマは、もし応答が該タイマの終了の前に位置決定サーバから受信されないならば、位置決定サーバ150との通信を時間切れにするために使用される。
【0027】
位置決定サーバ150は、LCSマネジャー140からPREQメッセージを受信し、そして位置応答(Position Response)(PRESP)メッセージを返送する(ステップF)。PRESPメッセージは、例えば、セッション識別子(sessionid)を含むことができる。PRESPメッセージは、位置決定サーバ150がセッション識別子(sessionid)によって識別される位置探査要求を処理する準備ができていることをLCSマネジャー140に確認する。位置決定サーバ150は、PRESPメッセージを送ると同時にタイマPT1を始動する(同様にステップF)。PT1タイマは、もしメッセージが該タイマの終了前にターゲットUE120から受信されないならば、このセッション識別子(sessionid)に対する位置決定を時間切れにするために使用される。
【0028】
LCSマネジャー140は、位置決定サーバ150からPRESPメッセージを受信し、そしてLT2タイマを止める(同様にステップF)。LCSマネジャー140は、次に、位置決定手順を開始するために、位置探査開始応答(Start Location Response)(SLRESP)メッセージをUE120に送る(ステップG)。位置決定手順は、適切な信号交換およびターゲットUEに対する位置推定値を得るために直接関係する処理を含む。SLRESPメッセージは、例えば、セッション識別子(sessionid)、及び、恐らく他の情報(例えば、UE120が位置決定に関連するある種の動作を実行することを指示するプレセッション命令、もしこの命令がステップCで送られなかった場合)を含むことができる。SLRESPメッセージは、位置決定サーバ150が該UEのための位置決定を実行する準備ができていることを、UE120に報告する。LCSマネジャー140は、SLRESPメッセージを送ると同時にタイマLT3を始動する(同様にステップG)。LT3タイマは、もし返答がこのタイマの終了前に位置決定サーバから受信されないならば、位置決定サーバ150との通信を時間切れにするために使用される。
【0029】
UE120は、LCSマネジャー140からSLRESPメッセージを受信し、そしてUT1タイマを止める(同様にステップG)。UE120は、次に、位置決定開始(Position Determination Initiation)(PDINIT)メッセージをLCSマネジャー140に送ることによって、位置決定手順を開始する。LCSマネジャー140は、該メッセージを位置決定サーバ150に転送する(ステップH)。このPDINITメッセージは、例えば、セッション識別子(sessionid)、セル情報(cellinfo)(例えば、UE120がその中に位置するセルの識別子)、支援データ(ad)に対する要求、UEに対する粗い位置推定値、等々、を含むことができる。UE120は、PDINITメッセージを送ると同時にタイマUT2を始動する(同様にステップH)。UT2タイマは、もし返答がこのタイマの終了前に位置決定サーバから受信されないならば、位置決定サーバ150との通信を時間切れにするために使用される。
【0030】
位置決定サーバ150は、UE120からPDINITメッセージを受信し、そしてPT1タイマを止める(同様にステップH)。位置決定サーバ150は、次に、位置決定メッセージ通信(Position Determination Messaging)(PDMESS)メッセージを送ることによって、精密位置決定手順を開始する(ステップI)。PDMESSは、無線リソースLCSプロトコル(Radio Resource LCS Protocol)(RRLP)測位要求(Measure Position Request)メッセージを含む。RRLPは、GPS衛星に関する測定を用いて位置決定を実行するために利用可能な、複数のアシスト全地球測位システム(assisted Global Positioning System)(A−GPS)プロトコルの1つである。RRLP測位要求メッセージは、例えば、位置決定に対する要求、支援データ、及び、恐らく他の情報、例えば位置決定に関連するある種の動作を実行することをUE120に指示するプレセッション命令、を含むことができる。
【0031】
UE120は、位置決定サーバ150からPDMESSメッセージを受信し、そしてUT2タイマを止める(同様にステップI)。もし、ネットワークから受信されたプレセッション命令によって指示される様に、UE120がUEに記憶されたGPS支援データを消去完了しているならば、その時は、UE120は、ネットワークから新しい支援データを要求することができる、或いは、新しい支援データをGPS衛星から直接得ることができる。例えば、UE120は、支援データの要求及びエラー・コードを含んでいるRRLP測位応答メッセージを位置決定サーバ150に送ることができる(図2には示されない)。位置決定サーバ150は、次にUE120によって要求された支援データを含む別のRRLP測位応答メッセージを送ることができる(同様に図2には示されない)。
【0032】
(もしあれば)直接関係する支援データの全てを得た後に、UE120は、選択された測位モードに適した測定を実行する。例えば、UE120は、(1)A−GPS位置決定のためのGPS衛星に対する擬似距離測定値及び/又は時間測定値、(2)地上波での位置決定のための基地局に対する擬似距離測定値及び/又は時間測定値、(3)混合位置決定のための衛星および基地局双方に対する測定値、(4)セルIDに基づいた位置決定のためのセル識別子、等々を得ることができる。GPS衛星に対する測定は、ネットワークまたはGPS衛星から丁度ダウンロードされることができたUE120で利用可能な支援データを用いて行われる。UEベースの測位モードに対しては、UE120は更に該測定値に基づいて位置推定値を計算する。UE120は、次にRRLP測位応答メッセージを含むPDMESSメッセージをLCSマネジャー140に送り、LCSマネジャー140は該メッセージを位置決定サーバ150に転送する(ステップJ)。RRLP測位応答メッセージは、UEによって行われた測定値、UEによって計算された位置推定値、及び/又は、更なる支援データの要求、を含むことができる。UEに支援される測位モードに対しては、UE120は、PDMESSメッセージを送ると同時にタイマUT3を始動する(同様にステップJ)。UT3タイマは、もし返答がこのタイマの終了前に位置決定サーバから受信されないならば、位置決定サーバ150との通信を時間切れにするために使用される。
【0033】
位置決定サーバ150は、UE120からPDMESSメッセージを受信する(同様にステップJ)。UEベースの測位モードに対しては、位置決定サーバ150は、受信されたRRLP測位応答メッセージに含まれる位置推定値を利用する。UEに支援される測位モードに対しては、位置決定サーバ150は、UE120に位置決定報告(Position Determination Report)(PDRPT)メッセージを送る(ステップK)。位置決定サーバ150は、UEベースの測位モードに対してはUE120にPDRPTメッセージを送らない。位置決定サーバ150は、同様に、位置報告(Position Report)(PRPT)メッセージをLCSマネジャー140に送る(ステップL)。このPRPTメッセージは、例えば、セッション識別子(sessionid)、UE120に関する所在地情報、エラー・コード/原因(適用可能な場合)、等々を含むことができる。
【0034】
LCSマネジャー140は、位置決定サーバ150からPRPTメッセージを受信し、そしてLT3タイマを止める(同様にステップL)。LCSマネジャー140は、受信されたPRPTメッセージからUE120に関する所在地情報を抽出し、そしてMLP所在地即時受領通知(Location Immediate Acknowledgement)(SLIA)メッセージをLCSクライアント130に送る(ステップM)。このMLP SLIAメッセージは、UE120に対して要求される位置推定値(posresult)及び恐らくは他の直接関係する情報を含む。LCSクライアント130は、MLP SLIAメッセージを受信し、そして該無線利用者によって要求されている所在地に敏感なコンテントを検索するためにUE120に関する該位置推定値を使用する。LCSクライアント130は、次にこの所在地に敏感なコンテントを含むWAP HTTP応答メッセージをUE120に送る(ステップN)。ステップAとステップNは、(例えば、所在地に敏感なコンテントをダウンロードするための)WAP通話に対して存在し、そしてネットワークにより開始される位置決定の他の場合に対しては存在しないことがある。
【0035】
UE120は、様々な型の所在地関連データを記憶することができる。所在地関連データは、例えば、GPS支援データ、UEに関する位置推定値、セルIDデータベース、等々を含むことが出来る。表1は、幾つかの型の所在地関連データ及びそれらの短い説明を列挙する。
【表1】

【0036】
GPS支援データは、GPS衛星に対する探査の範囲を狭めるために使用される、そして例えば、アルマナック、エフェメリス、時間情報、電離層情報、UTC、等々を含むことができる。それぞれのGPS衛星は、コンステレーションにおける全ての動作中のGPS衛星の大まかな位置を計算するために使用されることができるアルマナックを発信する。それぞれのGPS衛星は、しかもコンステレーションにおける自身の精確な位置を計算するために使用されることができるエフェメリスも発信する。それぞれのGPS衛星のタイミング、それは多くの場合GPS時間と呼ばれる、は、該衛星によって発信される信号から得られることができる。それぞれのGPS衛星は、しかもそのUTC時間オフセットおよび電離層情報も発信する。
【0037】
UE120は、観測可能な衛星に対する探査範囲を狭めることができる支援データを用いてGPS衛星に関する測定を更に迅速に行うことができる。UE120は、ネットワークから該支援データを得ることができ、及び/又は、該データを衛星から直接ダウンロードすることができる。UE120は、一般的には該支援データが古くなるまでそれを記憶し、そして古くなった時点で、UEはネットワークから新しい支援データを要求することができ、或いは、このデータを衛星からダウンロードすることができる。
【0038】
UE120は、位置探査要求がネットワークから受信される時に、自身の位置推定値を既に所有していることがある。この位置推定値は、先行の位置探査要求に対して位置決定を実行することによって得られている。この位置推定値は、例えば、UEの推定された位置に対する緯度、経度、高度(3次元位置推定値に対して)、位置推定値の不確定さ、及び位置推定値が該不確定さの範囲内にあることへの信頼性を含むことができる。
【0039】
UE120は、異なるセルにおいてUEに対して過去に計算された位置推定値を含む、セルIDデータベースを同様に記憶することもできる。セルIDデータベースは、位置決定がUEに対して実行される時は常に更新されることができる。セルIDデータベースは、(例えば、UEが最初に電源を入れられた時)UEに対する初期位置推定値を得るために使用されることができ、或いは、衛星の探査範囲を限定するために使用されることができる。
【0040】
あるシナリオでは、UE120のところに記憶されている所在地関連データの全て又は一部を消去することが望ましい。例えば、UEの性能試験を実行するためには、該UEにある所在地関連データの全て又は一定部分を消去すること、そして該UEに新しい所在地関連データを獲得させること、が望ましい或いは必要なことがある。別の例として、例えば余りに遠い未来の時間の期間に対するアルマナックのような、悪いことが知られるある一定の所在地関連データをUEに消去させるためには、ある回復機構が必要とされることがある。
【0041】
ある実施形態では、ネットワークは、UEのところに記憶されている所在地関連データの全て又は一部を消去することをUE指示するためにプレセッション命令を送ることができる。このプレセッション命令は、UEを位置決定のための既知の状態に復帰させることができる。例えば、プレセッション命令は、(1)支援データの全て又はあるものを消去してUEにその支援データを更新させること、(2)UEについての現在の位置推定値を消去してUEに新しい位置推定値を計算させること、或いは、(3)例えば、UEが新しい都市に移動した場合、セルIDデータベースを消去してUEに対する古い位置履歴を除去すること、をUEに指示することができる。
【0042】
別の実施形態では、ネットワークは、UEに対する位置決定を実行する前に或いは実行と連係して一定の動作を実行することをUEに指示するためにプレセッション命令を送ることができる。例えば、該プレセッション命令は、(1)GPS衛星に対する擬似距離測定を行うに際しUEのクロック推定値に時間オフセットを適用すること、(2)UEに対する位置推定値を計算するに際しUEに対する初期位置推定値に位置オフセットを適用すること、をUEに命令することができる。ネットワークは、UEに対する位置決定を実行する前に或いはその実行と連係して他の動作を実行することをUEに指示するために他のプレセッション命令を同様に送ることもできる。
【0043】
一般には、プレセッション命令は、様々なネットワーク構成要素(例えば、ネットワーク100中のLCSマネジャー140及び/又は位置決定サーバ150)によって、そして位置決定のためのコール・フローにおける様々な段階(例えば、図2のコール・フロー200におけるステップC、G、又はI)で、送られることができる。プレセッション命令は、しかもネットワークによってUEに送られるメッセージの様々なフィールド中で送られることもできる。ある実施形態では、プレセッション命令は、セッション識別子(sessionid)において選択的に(或いはオプションとして)送られることができる。セッション識別子(sessionid)は、例えば、サーバ−セッションID(Server-SessionID)フィールド及びUE−セッションID(UE-Session ID)フィールドの様な様々なフィールドから構成される。サーバ−セッションIDフィールドは、ネットワーク100によって割り当てられそして該ネットワーク中の全てのLCSマネジャーと位置決定サーバの間で固有であるセッションIDの部分を含む。UE−セッションIDフィールドは、UE120によって割り当てられるセッションIDの部分を含む。
【0044】
図2のネットワークにより開始されるコール・フロー200に対して、LCSマネジャー140は、セッション識別子(sessionid)のサーバ−セッションIDフィールドを割り当てられた値に設定し、そしてUE−セッションIDフィールドを選択された値に設定する。LCSマネジャー140は、図2のコール・フロー200のステップCにおいて、UE120に送られるLCSINITメッセージ中のセッション識別子(sessionid)を含む。UE120は、LCSINITメッセージを受信するとUEセッションIDにある値を割り当てる。セッション識別子(sessionid)は、サーバ−セッションIDフィールドに対するネットワークにより割り当てられた値およびUE−セッションIDフィールドに対してUEにより割り当てられた値によって形成される。これに続く全てのメッセージは、このセッション識別子(sessionid)を含む。
【0045】
ある実施形態では、LCSマネジャー140は、(もしあれば)UE120によって実行されるべき所望の動作を指示するために、UE−セッションIDフィールドを複数の可能な値の1つに設定する。表2は、具体的な実施形態に対する、様々な消去動作および対応する命令を列挙する。UE−セッションIDフィールドに対する値00000000bは、送られるプレセッション命令がない標準モードを示す。UE−セッションIDフィールドに対する他の値のそれぞれは、UEによって実行されるべき具体的な動作に対応する異なるプレセッション命令に対するものである。
【表2】

【0046】
表2に示される実施形態に対しては、UE−セッションIDフィールドは、8ビットを含み、そして標準モードに対しては全てゼロに設定される。UE−セッションIDフィールドは、異なるプレセッション命令に対しては異なる値に設定される。それぞれのプレセッション命令は、位置決定を実行することに先立つUEにある所在地関連のデータの全て又は一部の消去(又は除去)に対応する。表2に示される実施形態に対しては、UE−セッションIDフィールドの各ビットは、特定の型の所在地関連データに写像される。それぞれの型の所在地関連データは、関連するビットを‘1’に設定することによって消去されることが出来る。例えば、アルマナックとエフェメリスは、UE−セッションIDフィールドを00000110bに設定することによって消去されることができる。この符号化方式は、UE−セッションIDフィールド中の各ビットを検査することによって(もしあれば)何れの型の所在地関連データを消去するかを、UEが迅速に確認することを可能にする。
【0047】
簡単のために、表2は所在地関連データを消去するためのプレセッション命令のみを示す。他の動作(例えば、位置決定を実行するに際しオフセットを適用すること)のための他のプレセッション命令も、同様に符号化されることができる。一般に、任意の符号化方式が、ネットワークによってサポートされるプレセッション命令の任意の集合に対し使用されることができる。
【0048】
上に説明されたように、ネットワークは、セッション識別子(sessionid)のUE−セッションIDフィールドにおいてプレセッション命令を送ることができる。一般には、ネットワークは、任意のメッセージの任意の指定されたフィールドにおいてプレセッション命令を送ることができる。
【0049】
図3は、ネットワーク100においてUEにより開始される位置決定のための具体例のコール・フロー300を示す。WAPアプリケーションのために、UE120におけるWAPブラウザは、LCSクライアント130にある所在地に敏感なコンテントに接続しようと試みる(ステップA)。LCSクライアント130は、次にUE120にあるWAPブラウザにLCSトリガーを送る(ステップB)。UE120に存在するアプリケーション(例えば、ウェブ・ブラウザ)は、ローカルAPIを呼び出し、そしてUEに対する位置決定を要求する(ステップC)。
【0050】
もしUE120がネットワークとの情報交換なしに位置決定をローカルに計算することができるならば、その場合、コール・フロー300はステップMに進み、そしてAPIコールは直ちに戻される。その他の場合、もしUE120が位置決定を計算するためにネットワークの支援を必要とするならば、その時にはUEは、SLREQメッセージを送ることによってLCSマネジャー140との位置探査セッションを開始する(ステップD)。コール・フロー300中のステップDからステップLまでは、一般にコール・フロー200のステップDからステップLに対応する。ステップGにおいて、LCSマネジャー140は、SLRESPメッセージの中でプレセッション命令を送る。ステップIにおいて、位置決定サーバ150も、同様にRRLP測位要求メッセージの中でプレセッション命令を送る。もしプレセッション命令が受信されるならば、その時にはUE120は、位置決定を実行することに先立ち或いはその実行と連係して、受信された命令によって指示された動作を実行する。位置決定を実行した後、UE APIは、該アプリケーションに位置推定値を返答する(ステップM)。WAPアプリケーションのために、UE120のところのWAPブラウザはコンテントを再要求し、そして該要求中に位置推定値を含める(ステップN)。WAPアプリケーションのために、LCSクライアント130は、要求されたコンテントをダウンロードする(ステップO)。
【0051】
図4は、制御面(control plane)を有するUMTS又はGSMネットワークにおいてネットワークにより開始される位置決定のための別の具体例のコール・フロー400を示す。UMTS/GSMネットワークは、ネットワーク100におけるLCSクライアント130に類似するLCSクライアント430、LCSマネジャー140の機能を実行するGMLC440、位置決定サーバ150の機能を実行するサービング無線ネットワーク制御器(Serving Radio Network Controller)(SRNC)450、UE120に類似するターゲットUE420、ホーム・ロケーション・レジスター(home location register)(HLR)これはHLRによりカバーされる無線ネットワークに既に登録されたUE(UE420を含む)に関する登録情報を記憶する、及び交信範囲内のUEに対する交換機能(例えば、回線交換メッセージ及びデータ通信のルーティング)を実行する第3世代在圏移動通信交換局(third generation visitor mobile services switching centre)(3G−VMSC)470、を含む。
【0052】
コール・フロー400に関して、LCSクライアント430は、GMLC440にターゲットUE420の現在の位置を要求する。GMLC440は、LCSクライアント430の識別番号を検証し、LCSクライアントを認証し、そして該LCSクライアントが要求されたLCSサービスに対して認可されているかどうかを決定する。もしLCSクライアント430が認可されているならば、その時にはGMLC440は、ターゲットUE420の識別子を抽出し、そしてUE420の加入者サブスクリプション・データ或いはLCSクライアント430によって供給されるデータの何れかから、LCSのQoSを決定する。UE識別子は、ダイアル可能な番号であるモバイル加入者(Mobile Subscriber)ISDN(MSISDN)、或いは、ダイアル不可能な番号である国際モバイル加入者識別番号(International Mobile Subscriber Identity)(IMSI)、である。GMLC440は、次に、UE420の識別子を含むLCSメッセージに対するモバイル・アプリケーション・パート(Mobile Application Part)(MAP)送信ルーティング情報(Send Routing Info)をHLR460に送る(ステップ2)。
【0053】
HLR460は、GMLC440がUE420に対する所在地情報を要求することを認可されることを検証する。HL460は、次に3G−VMSC470のアドレス及びUE420の識別子を含むLCS Ackメッセージに対するMAP送信ルーティング情報をGMLC440に返信する(ステップ3)。もしGMLC440が既に3G−VMSCアドレスとUE識別子を共に(例えば、過去の位置探査要求から)知っているならば、その場合ステップ2及び3は飛ばされることができる。
【0054】
GMLC440は、次にHLR460によって提供されるアドレスを用いてMAP加入者所在地情報提供(MAP Provide Subscriber Location)メッセージを3G−VMSC470に送る(ステップ4)。このメッセージは、所在地要求された情報の型(例えば、現在位置)、UE識別子、LCS QoS(例えば、要求される精度と応答時間)、LCSクライアント430が優先(override)能力を有するかどうかの表示、及び恐らくは他の情報、を含む。
【0055】
3G−VMSC470は、GMLC440を認証することができ、そして、位置探査要求が許可されていることを検証することができる(同様にステップ4)。もし位置探査要求が許可されるならば、その時には、3G−VMSC470は、UE420のページング、認証および暗号化を実行するために無線ネットワークを呼び出すことができる(ステップ5)。UE420は、その能力、例えば、UEによってサポートされるUEベースの測位モード及び/又はUEに支援される測位モード、を提供できる(同様にステップ5)。
【0056】
3G−VMSC470は、LCS位置探査通知呼出(Location Notification Invoke)メッセージをUE420に送る(ステップ6)。このメッセージは、位置探査要求の型(例えば、現在位置)、LCSクライアント430の識別番号、及び、個人情報検証が要求されるかどうか、を指示する(ステップ6)。このメッセージは、しかも位置決定に関連する特別な動作がUEによって実行されるべきかどうかを指示するプレセッション命令を含むこともできる。UE420は、位置探査要求を無線利用者に通知する。もし個人情報検証が要求されるならば、その時には、UE420は無線利用者に位置探査要求に関して尋ね、そして該利用者が承諾を与えるか拒絶するかを待つ。UE420は、次にLCS位置探査通知返信結果(Location Notification Return Result)メッセージを3G−VMSC470に送る(ステップ7)。このメッセージは、許可が承諾されたか拒絶されたかどうかを示し、そして、オプションではUE420に対する位置推定値を含む。もし許可が承諾されるならば、その時には、UE420は(もしあれば)ネットワークから受信されたプレセッション命令によって指示される動作を実行する。
【0057】
3G−VMSC470は、無線接続ネットワーク・アプリケーション・パート(Radio Access Network Application Part)(RANAP)報告制御(Reporting Control)メッセージをSRNC450に送る(ステップ8)。このメッセージは、要求される所在地情報の型、UE能力、及び、LCS QoSを含む。SRNC450は、所在地要求、要求される精度、及びUE能力に基づいて使用する適切な測位モードを選択する。SRNC450は、次に選択された測位モードに対する適切なメッセージ・シーケンスを開始する(ステップ9)。例えば、該メッセージ・シーケンスは、A−GPS位置決定手順に関する図2におけるステップHからステップKまでを含むことができる。該シーケンス中のメッセージは、位置決定に関する所望の動作を実行することをUE420に指示するプレセッション命令(例えば、ステップ6でそれが送られなかった場合)を含むことができる。UE420は、要求される測定を実行し、そしてUEによって求められた測定値または該測定値に基づいてUEによって計算された位置推定値の何れかを報告する。SRNC450は、UE420からの報告を受信する、そしてUEに支援される測位モードに対しては、受信された測定値に基づいてUEに対する位置推定値を計算する。SRNC450は、次にUE420に対する位置推定値を含むRANAP所在地報告(Location Report)メッセージを3G−VMSC470に送る(ステップ10)。3G−VMSC470は、次にUEに対する位置推定値および恐らくその他の直接関係する情報を含むMAP加入者所在地提供受領通知(Provide Subscriber Location Ack)メッセージをGMLC440に送る(ステップ11)。GMLC440は、次にUE420に対する位置推定値を含むLCSサービス応答(Service Response)メッセージをLCSクライアント430に送る(ステップ12)。
【0058】
コール・フロー400は、文書3GPP TS 23.171及び3GPP TS 23.271に詳細に説明されており、両文書ともに公に入手可能である。
【0059】
明確を期するために、具体的なステップとメッセージを用いた具体的なコール・フローが、上述の図2から図4において説明されてきた。一般には、ネットワークにより開始される位置決定およびUEにより開始される位置決定のためのコール・フローは、任意の数のステップを含むことが出来て、それ等は図2から図4において示されたステップとは異なることがあり得る。更に、コール・フローは、任意のメッセージを使用することが出来て、それ等は図2から図4において示されたメッセージとは異なることがあり得る。ネットワークは、与えられたコール・フロー中の任意のメッセージ及び任意のステップでプレセッション命令を発することができる。
【0060】
図5は、図1のネットワーク100における様々な構成要素のブロック図を示す。UE120は、セルラ電話、利用者端末、無線モデムを備えたコンピュータ、スタンド・アローン位置決定ユニット、或いは何か他の装置であることができる。基地局112は、無線ネットワーク110に対し無線通信を提供する。簡単を期するために、図5では唯1つのネットワーク構成要素142が示される。ネットワーク構成要素142は、図1に示される任意のネットワーク構成要素(例えば、LCSクライアント130、LCSマネジャー140、位置決定サーバ150、或いはPPG160)であり得る。
【0061】
順方向リンク上において、基地局112はその交信範囲内のUEにデータ、信号、及び、パイロットを送信する。これ等の様々な型のデータは、アンテナ518を介して伝送される順方向リンク変調信号を生成するために、変調器/送信機(modulator/transmitter)(Mod/TMTR)516によって処理される(例えば、符号化され、変調され、フィルタされ、増幅され、直交変調され、そしてアップコンバートされる)。UE120では、アンテナ522は、基地局112及び可能性として他の基地局からの順方向リンクの変調された信号を受信する、そして受信機入力信号を受信機/復調器(receiver/demodulator)(RCVR/Demod)524に与える。受信機入力信号は、基地局および恐らくは衛星に関する受信信号を含むことができる。RCVR/Demod524は、(複数の)送信機によって実行された処理に相補的な方法で受信機入力信号を処理し、そして位置決定のために使用されることができる様々な型の情報を提供する。例えば、RCVR/Demod524は、受信信号の到着時刻(これは位置決定のために使用されることができる)、上に説明されたコール・フローのために使用される復号されたメッセージ、衛星からの支援データ、等々を提供することができる。プロセッサ530は、UE120のための処理を実行する。記憶ユニット532は、プロセッサ530のためのプログラム・コード及びデータを記憶する。
【0062】
逆方向リンク上において、UE120は、基地局112にデータ、信号、及び、パイロットを送信する。これ等の様々な型のデータは、アンテナ522を介して伝送される逆方向リンク変調信号を生成するために変調器/送信機(Mod/TMTR)534によって処理される。基地局112では、アンテナ518は、UE120からの逆方向リンクの変調された信号を受信する、そして受信機入力信号を受信機/復調器(RCVR/Demod)520に供給する。RCVR/Demod520は、UEによって実行された処理に相補的な方法で受信機入力信号を処理し、そして様々な型の情報をプロセッサ510に提供する。プロセッサ510は、基地局112のための処理を実行する。記憶ユニット512は、プロセッサ510のためのプログラム・コード及びデータを記憶する。通信(Communication)(Comm)ユニット514は、基地局112が他のネットワーク構成要素とデータを交換することを可能にする。
【0063】
ネットワーク構成要素142の内部において、通信ユニット544は、ネットワーク構成要素142が他のネットワーク構成要素と通信することを可能にする。プロセッサ540は、ネットワーク構成要素142のための処理を実行する。記憶ユニット542は、プロセッサ540のためのプログラム・コード及びデータを記憶する。データベース546は、ネットワーク構成要素142のための直接関連情報(例えば、加入者情報、所在地情報、GPS支援データ、等々)を記憶する。
【0064】
本明細書中で説明される方法および装置は、様々な手段により与えられることが出来る。例えば、該方法および装置は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれ等の組合せにおいて与えられることが出来る。ハードウェア実装に関しては、上で説明された処理を実行するために使用されるユニットは、1又は複数の特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit)(ASICs)、ディジタル信号プロセッサ(digital signal processors)(DSPs)、ディジタル信号処理デバイス(digital signal processing devices)(DSPDs)、プログラマブル・ロジック・デバイス(programmable logic devices)(PLDs)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate arrays)(FPGAs)、プロセッサ、制御器、マイクロ制御器、マイクロプロセッサ、本明細書中で説明された機能を実行するために設計された他の電子ユニット、又はそれ等の組合せ、の内部に実装されることが可能である。
【0065】
ソフトウェアの実行に関しては、本方法は、本明細書中で説明された諸機能を実行するモジュール(例えば、処理手順、関数、等々)を用いて実行されることが出来る。ソフトウェア・コードは、メモリ・ユニット(例えば、図5におけるメモリ・ユニット532又は542)の中に記憶されることができ、そして、プロセッサ(例えば、プロセッサ530及び540)により実行されることができる。メモリ・ユニットは、プロセッサの内部又はプロセッサの外部に実装されることができる。
【0066】
開示された実施形態の前述の説明は、当業者の誰もが本発明を作ること又は利用することを可能にするために提供される。これ等の実施形態への様々な変更は、当業者には容易に明らかであり、そして本明細書中で明確にされた包括的な原理は、本発明の精神と範囲を逸脱することなく他の実施形態に適用されることが可能である。かくして、本発明は、本明細書中で示される実施形態に限定されることを意図されるのではなく、本明細書中に開示された原理及び新規性と首尾一貫する最も広い範囲を認容されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークにおいて位置決定を実行する方法であって、
利用者装置(UE)の位置決定を実行するための指示を前記ネットワークから受信することと;
前記位置決定を実行するための受領通知を前記ネットワークに送ることと;
もし前記ネットワークから受信された命令によって指示されるならば、前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去することと;及び
前記UEの位置決定を実行することと;
を具備する方法。
【請求項2】
前記UEにある前記所在地関連データの全て或いはその一部を消去することは、
前記ネットワークから受信される前記命令と関連付けられる少なくとも1つのタイプの所在地関連データを識別することと、なお、前記受信される命令は複数の消去命令の中から選択され、それぞれの消去命令は前記UEにある少なくとも1つのタイプの所在地関連データの異なる集合に対応する;及び
前記受信された命令と関連付けられる前記UEにある少なくとも1つのタイプの所在地関連データを消去することと;
を具備する、請求項1の方法。
【請求項3】
前記UEにある前記所在地関連データの全て或いはその一部を消去することは、
前記位置決定を実行することに先立ち前記UEにある少なくとも1つのタイプの全地球測位衛星(GPS)支援データを消去することを具備する、請求項1の方法。
【請求項4】
前記UEにある前記所在地関連データの全て或いはその一部を消去することは、
前記位置決定を実行することに先立ち前記UEにある全ての所在地関連データを消去することを具備する、請求項1の方法。
【請求項5】
前記UEにある前記所在地関連データの全て或いはその一部を消去することは、
位置決定を実行することに先立ち前記UEにおいて利用可能な位置推定値を消去することを具備する、請求項1の方法。
【請求項6】
前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去することは、
前記位置決定を実行することに先立ち前記UEにあるセルIDデータベースを消去することを具備する、請求項1の方法。
【請求項7】
もし消去命令が前記ネットワークから受信されないならば、前記UEにある前記所在地関連データを保持することを更に具備する、請求項1の方法。
【請求項8】
前記ネットワークから受信された前記命令によって前記UEにおいて既に消去された前記所在地関連データを前記ネットワークから受信することを更に具備する、請求項1の方法。
【請求項9】
利用者装置(UE)の位置決定を実行するための指示をネットワークから受信するために機能する受信機と;
前記位置決定を実行するための受領通知を前記ネットワークに送るために機能する送信機と;及び
もし前記ネットワークから受信される命令によって指示されるならば、前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去するために機能し、かつ、前記UEの前記位置決定を実行するために機能するプロセッサと;
を具備する装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記ネットワークから受信される前記命令と関連付けられる少なくとも1つのタイプの所在地関連データを識別するために機能し、かつ、前記受信される命令と関連付けられる前記UEにある前記少なくとも1つのタイプの所在地関連データを消去するために機能し、前記受信される命令は複数の消去命令の中から選択される、それぞれの消去命令は前記UEにある少なくとも1つのタイプの所在地関連データの異なる集合に対応する、請求項9の装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、もし前記ネットワークから受信される命令によって指示されるならば、前記位置決定を実行することに先立ち前記UEにある少なくとも1つのタイプの全地球測位衛星(GPS)支援データを消去するために機能する、請求項9の装置。
【請求項12】
利用者装置(UE)の位置決定を実行するための指示をネットワークから受信するための手段と;
前記位置決定を実行するための受領通知を前記ネットワークに送るための手段と;
もし前記ネットワークから受信される命令によって指示されるならば、前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去するための手段と;及び
前記UEの位置決定を実行するための手段と;
を具備する装置。
【請求項13】
前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去するための手段は、
前記ネットワークから受信される前記命令と関連付けられる少なくとも1つのタイプの所在地関連データを識別するための手段と、なお、前記受信される命令は複数の消去命令の中から選択され、それぞれの消去命令は前記UEにある少なくとも1つのタイプの所在地関連データの異なる集合に対応する;及び
前記受信される命令と関連付けられる前記UEにある前記少なくとも1つのタイプの所在地関連データを消去するための手段と;
を具備する、請求項12の装置。
【請求項14】
前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去するための手段は、
前記位置決定を実行することに先立ち前記UEにある少なくとも1つのタイプの全地球測位衛星(GPS)支援データを消去するための手段を具備する、請求項12の装置。
【請求項15】
ネットワークにおいて位置決定を実行する方法であって、
利用者装置(UE)の位置決定を実行するための指示を前記ネットワークから受信することと;
前記位置決定を実行するための受領通知を前記ネットワークに送ることと;
位置決定に関連する動作のための命令が前記ネットワークから受信されるかどうかを決定すること;
もし前記命令が前記ネットワークから受信されるならば、前記位置決定を実行することに先立ち、或いはその実行と連係して位置決定に関連する動作を実行すること;及び
前記UEの位置決定を実行すること;
を具備する方法。
【請求項16】
前記位置決定に関連する動作を実行することは、
前記位置決定を実行することに先立ち前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去することを具備する、請求項15の方法。
【請求項17】
前記位置決定に関連する動作を実行することは、
前記位置決定を実行するに際して時間オフセット、位置オフセット、或いは、時間オフセットと位置オフセットを共に適用することを具備する、請求項15の方法。
【請求項18】
前記位置決定に関連する動作を実行することは、
前記UEにおいて利用可能な位置推定値を前記ネットワークに送ることを具備する、請求項15の方法。
【請求項19】
ネットワークにおいて位置決定を実行する方法であって、
利用者装置(UE)の位置決定を実行するための指示を前記UEに送ることと;
前記UEの位置決定を実行することに先立ち前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去する命令を前記UEに選択的に送ることと;
前記位置決定を実行するための受領通知を前記UEから受信することと;及び
もし前記命令が前記UEに送られるならば、その全て或いはその一部が消去されようとしている前記UEにある所在地関連データを有する前記UEの位置決定を実行することと;
を具備する方法。
【請求項20】
前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去する命令を前記UEに選択的に送ることは、
複数の消去命令の中から1つの消去命令を選択することと、なお、それぞれの消去命令は前記位置決定を実行することに先立ち前記UEにおいて消去されるべき少なくとも1つのタイプの所在地関連データの異なる集合に対応する;及び
前記選択された消去命令を前記UEに送ることと;
を具備する、請求項19の方法。
【請求項21】
前記選択される消去命令は、前記位置決定を実行することに先立ち前記UEにある少なくとも1つのタイプの全地球測位衛星(GPS)支援データを消去することを前記UEに指示する、請求項20の方法。
【請求項22】
前記選択される消去命令は、前記UEにおいて利用可能な位置推定値を消去することを前記UEに指示する、請求項20の方法。
【請求項23】
前記選択される消去命令は前記UEにある全ての所在地関連データを消去することを前記UEに指示する、請求項20の方法。
【請求項24】
前記UEの位置決定を実行することは、
前記UEと前記UEの位置決定を支援するために指定されたネットワーク構成要素との間のセッションを開始することと、なお、前記位置決定は前記ネットワーク構成要素と前記UEによって実行される;及び
前記UEにの位置決定を前記ネットワーク構成要素から受信することと;
を具備する、請求項19の方法。
【請求項25】
前記命令は、前記位置決定のための前記ネットワークと前記UEとの間の通信のために使用されるセッション識別子の中で選択的に送られる、請求項19の方法。
【請求項26】
利用者装置(UE)の位置決定を実行するための指示を前記UEに送るために機能し、かつ、前記UEの位置決定を実行することに先立ち前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去する命令を前記UEに選択的に送るために機能する送信機と;
前記位置決定を実行するための受領通知を前記UEから受信するために機能する受信機と;及び
もし前記命令が前記UEに送られるならば、その全て或いはその一部が消去されようとしている前記UEにある所在地関連データを有する前記UEの位置決定を実行するために機能するプロセッサと;
を具備する装置。
【請求項27】
前記プロセッサは、複数の消去命令の中から1つの消去命令を選択するために機能し、かつ、前記選択された消去命令を前記UEに送ることを前記送信機に指示するために機能し、前記複数の消去命令のそれぞれは前記位置決定を実行することに先立ち前記UEにおいて消去されるべき少なくとも1つのタイプの所在地関連データの異なる集合に対応する、請求項26の装置。
【請求項28】
利用者装置(UE)の位置決定を実行するための指示を前記UEに送るための手段と;
前記UEの位置決定を実行することに先立ち前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去する命令を前記UEに選択的に送るための手段と;
前記位置決定を実行するための受領通知を前記UEから受信するための手段と;及び
もし前記命令が前記UEに送られるならば、その全て或いはその一部が消去されようとしている前記UEにある所在地関連データを有する前記UEの位置決定を実行するための手段と;
を具備する装置。
【請求項29】
前記UEにある所在地関連データの全て或いはその一部を消去する命令を前記UEに選択的に送るための手段は、
複数の消去命令の中から1つの消去命令を選択するための手段と、なお、それぞれの消去命令は前記位置決定を実行することに先立ち前記UEにおいて消去されるべき少なくとも1つのタイプの所在地関連データの異なる集合に対応する;及び
前記選択された消去命令を前記UEに送るための手段と;
を具備する、請求項28の装置。
【請求項30】
ネットワークにおける位置決定を実行する方法であって、
位置決定に関連する動作のための命令を選択することと、なお、前記動作は前記位置決定を実行することに先立ち或いはその実行と連係して利用者装置(UE)によって実行される;及び
前記選択された命令および前記UEに対する位置決定を実行するための指示を前記UEに送ることと;
を具備する方法。
【請求項31】
前記命令を選択することは、
複数の消去命令の中から1つの消去命令を選択すること、なお、それぞれの消去命令は前記位置決定を実行することに先立ち前記UEによって消去されるべき少なくとも1つのタイプの所在地関連データの異なる集合に対応する、
を具備する、請求項30の方法。
【請求項32】
前記命令を選択することは、
複数の動作命令の中から1つの動作命令を選択すること、なお、それぞれの動作命令は前記位置決定を実行することに先立ち或いはその実行と連係して前記UEによって実行されるべき異なる動作に対応する、
を具備する、請求項30の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−51681(P2013−51681A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−179750(P2012−179750)
【出願日】平成24年8月14日(2012.8.14)
【分割の表示】特願2010−188423(P2010−188423)の分割
【原出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】