プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置
【課題】物体の消滅のさせ方に工夫を施した、新たな興趣を掻き立てるパズルゲームを実現するためのプログラム等を提供すること。
【解決手段】環状に配置された6色のパネルにおいて(a)、橙のパネルに、近似色である赤のパネルが隣接して配置されると、当該2つのパネルは連結され、連結パネル群となる(b)。また、赤のパネルと、橙のパネルと、黄のパネルとで構成される連結パネル群の内の赤のパネルに、同色である赤のパネルが隣接して配置されると、当該2つの赤のパネルが同時に消滅されると共に、連結パネル群を構成している橙のパネルと、黄のパネルとが連鎖的に派生消滅される(d)。
【解決手段】環状に配置された6色のパネルにおいて(a)、橙のパネルに、近似色である赤のパネルが隣接して配置されると、当該2つのパネルは連結され、連結パネル群となる(b)。また、赤のパネルと、橙のパネルと、黄のパネルとで構成される連結パネル群の内の赤のパネルに、同色である赤のパネルが隣接して配置されると、当該2つの赤のパネルが同時に消滅されると共に、連結パネル群を構成している橙のパネルと、黄のパネルとが連鎖的に派生消滅される(d)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の配置物体をプレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していくとともに、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たした配置物体を前記ゲーム空間から消滅させるゲームをコンピュータに実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数種類(例えば、色の種類)のブロックやパネル等の配置物体を、プレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していき、所与の消滅種類条件を満たした配置物体を当該ゲーム空間から消滅させるパズルゲームが存在する。この種のパズルゲームとしては、テトリスと称される上方から落下してきた配置物体を配置していくゲームが良く知られており、同ゲームによればプレーヤは全ての配置物体が消滅されるように配置物体を1つ1つ配置していく必要がある。
【0003】
最近では、この種のパズルゲームに更なる面白味を持たせることを目的とし、予め設定されたクリア条件に従って配置物体を消滅させていくパズルゲーム(例えば、特許文献1。)や、配置物体の配置のさせ方に工夫を施したパズルゲーム(例えば、特許文献2。)等が考案されている。
【特許文献1】特開2001−178967号公報
【特許文献2】特許3506641号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1や特許文献2に開示されているような従来のパズルゲームは、配置物体の消滅のさせ方が単純であるものばかりであった。具体的には、所定数以上の同種の配置物体(例えば、3つ以上の同色の配置物体)が隣接して配置された場合に、これらの配置物体を消滅させるといったシステムを採用しているものがほとんどである。この場合、一旦ゲームに慣れてしまうと、プレーヤはほとんど頭を使うことなく容易に配置物体を消滅させることが可能となるため、どこか面白味に欠ける場合が多かった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、配置物体の消滅のさせ方に工夫を施した、新たな興趣を掻き立てるパズルゲームを実現するためのプログラム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するための第1の発明は、
複数種類の配置物体をプレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していくとともに、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たした配置物体を前記ゲーム空間から消滅させるゲームをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、隣接配置された場合に連結させる配置物体の種類条件を定めた連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とするとともに、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが前記連結種類条件を満たす場合には当該配置物体同士を連結して当該連結物体群を更新していく連結手段(例えば、図21のループC;ステップB7)、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、前記消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出する消滅発動物体検出手段(例えば、図22のステップC1)、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つである場合に当該連結物体群を構成する各配置物体を、当該消滅発動物体に連結する順に当該消滅発動物体から連鎖的に派生消滅させる派生消滅手段(例えば、図22のループD、ループE;ステップC9;Yes〜C21→ステップC35)、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合に当該消滅発動物体を消滅させる単体消滅手段(例えば、図22のループD、ループE;ステップC9;No→ステップC35)、
前記派生消滅手段及び前記単体消滅手段による配置物体の消滅に対する評価を行う評価手段(例えば、図22のステップC31)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0007】
第12の発明は、
複数種類の配置物体をプレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していくとともに、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たした配置物体を前記ゲーム空間から消滅させるゲームを実行するためのゲーム装置であって、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、隣接配置された場合に連結させる配置物体の種類条件を定めた連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とするとともに、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが前記連結種類条件を満たす場合には当該配置物体同士を連結して当該連結物体群を更新していく連結手段(例えば、図16の処理部20;図21のループC;ステップB7)と、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、前記消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出する消滅発動物体検出手段(例えば、図16の処理部20;図22のステップC1)と、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つである場合に当該連結物体群を構成する各配置物体を、当該消滅発動物体に連結する順に当該消滅発動物体から連鎖的に派生消滅させる派生消滅手段(例えば、図16の処理部20;図22のループD、ループE;ステップC9;Yes〜C21→ステップC35)と、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合に当該消滅発動物体を消滅させる単体消滅手段(例えば、図16の処理部20;図22のループD、ループE;ステップC9;No→ステップC35)と、
前記派生消滅手段及び前記単体消滅手段による配置物体の消滅に対する評価を行う評価手段(例えば、図16の処理部20;図22のステップC31)と、
を備えたゲーム装置である。
【0008】
この第1又は第12の発明によれば、ゲーム空間に配置された配置物体の中から、連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とすると共に、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが連結種類条件を満たす場合には、当該配置物体同士を連結することで、連結物体群を更新していくことができる。また、消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出し、検出した消滅発動物体が連結物体群を構成する配置物体の1つである場合には、連結物体群を構成する配置物体を連結消滅物体から連鎖的に派生消滅させ、検出した消滅発動物体が連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合には、当該消滅発動物体を消滅させることができる。従って、配置物体が連結物体群を構成するか否かによって配置物体の消滅のさせ方が異なることになるため、配置物体の消滅のさせ方に工夫を施した、新たな興趣を掻き立てるパズルゲームが実現できる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記派生消滅手段が、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、前記消滅発動物体検出手段により新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行う(例えば、図22のループD、ループE;ステップC9;Yes〜C21→ステップC35)ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
この第2の発明によれば、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合に、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行わせることができる。従って、連結物体群を構成する配置物体の派生消滅中に、別の消滅発動物体に基づいた新たな派生消滅を行わせることができる。
【0011】
第3の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記ゲームは複数人プレイによる対戦ゲームであり、
各プレーヤそれぞれの配置操作入力に従って配置物体を前記ゲーム空間に配置する配置手段(例えば、図20のステップA17)として前記コンピュータを機能させ、
前記連結手段が、何れのプレーヤの配置操作入力に従って配置された配置物体であるかに関わらず、前記連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結する(例えば、図21のループC;ステップB7)ように前記コンピュータを機能させ、
前記評価手段が、前記派生消滅手段による派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤかに基づいて、当該派生消滅に対する評価を行う(例えば、図22のステップC31、C33)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0012】
この第3の発明によれば、各プレーヤの配置操作入力に従って配置物体をゲーム空間に配置していき、何れのプレーヤの配置操作入力に従って配置された物体であるかに関わらず、連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結させることができる。また、派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤであるかに基づいて、派生消滅に対する評価を行うことができる。従って、派生消滅を行わせたプレーヤが何れのプレーヤであるかを適切に判断した上で、派生消滅の評価を行うことができる。
【0013】
第4の発明は、第3の発明のプログラムであって、
前記派生消滅手段が、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、前記消滅発動物体検出手段により新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行う(例えば、図22のループD、ループE;ステップC9;Yes〜C21→ステップC35)ように前記コンピュータを機能させ、
前記評価手段が、前記派生消滅手段が1つの連結物体群について複数の派生消滅を並行して行った場合、当該各派生消滅それぞれに対する評価を、当該派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤかに基づいて行う(例えば、図22のステップC31、C33)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0014】
この第4の発明によれば、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合に、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行わせることができる。また、1つの連結物体群について複数の派生消滅が並行して行われた場合、当該各派生消滅それぞれに対する評価を、当該派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤかに基づいて行うことができる。従って、連結物体群を構成する配置物体の派生消滅中に、別の消滅発動物体に基づいた新たな派生消滅を行わせることが可能となると共に、派生消滅を行わせたプレーヤが何れのプレーヤであるかを適切に判断した上で、派生消滅の評価を行うことができる。
【0015】
第5の発明は、第3又は第4の発明のプログラムであって、
各プレーヤそれぞれの配置解除操作入力に従って、前記配置手段により配置されていた配置物体を前記ゲーム空間から取り除く除去手段(例えば、図20のステップA23)として前記コンピュータを機能させ、
前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体が前記除去手段によって除去された場合、当該除去された配置物体と、当該除去された配置物体に隣接する配置物体との連結を解消する連結解消手段(例えば、図20のステップA23)として前記コンピュータを機能させ、
前記派生消滅手段が、前記連結解消手段により解消された連結に基づく派生消滅は行わない(例えば、図20のステップA23)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0016】
この第5の発明によれば、各プレーヤそれぞれの配置解除操作入力に従って、配置物体をゲーム空間から取り除くことができる。また、取り除いた配置物体が連結物体群を構成する配置物体であった場合には、当該除去された配置物体と、当該除去された物体に隣接する配置物体との連結を解消すると共に、解消された連結に基づく派生消滅は行わないようにすることができる。従って、連結物体群を構成する配置物体をその消滅前に除去させることで、当該配置物体の派生消滅を食い止めることができる。
【0017】
第6の発明は、第3〜第5の何れか一の発明のプログラムであって、
前記ゲーム空間を移動する各プレーヤそれぞれのプレーヤキャラクタを前記ゲーム空間に配置し、当該プレーヤの移動操作入力に従って移動制御するキャラ移動制御手段(例えば、図20のステップA11)として前記コンピュータを機能させ、
前記配置手段が、配置操作入力を行ったプレーヤのプレーヤキャラクタの位置に配置物体を配置する(例えば、図20のステップA17)ように前記コンピュータを機能させ、
各プレーヤの戦闘操作入力に従って、プレーヤキャラクタ同士の対戦を制御する対戦制御手段(例えば、図20のステップA27)として前記コンピュータを機能させ、
前記対戦制御手段による対戦結果に基づいて、所定の制限処理を行うプレーヤを前記複数のプレーヤの中から決定する制限プレーヤ決定手段(例えば、図20のステップA29)として前記コンピュータを機能させ、
前記制限プレーヤ決定手段により決定されたプレーヤの操作入力に基づく、1)前記配置手段による配置物体の配置の禁止、2)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動の禁止、3)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動速度の低速化、4)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動可能範囲の制限、のうちの少なくとも1つの制限処理を所定時間の間行う制限処理手段(例えば、図20のステップA31、A33)として前記コンピュータ機能させる、
ためのプログラムである。
【0018】
この第6の発明によれば、各プレーヤそれぞれのプレーヤキャラクタをゲーム空間に配置し、プレーヤの移動操作入力に従って移動させることができると共に、プレーヤキャラクタの位置に、配置操作入力に従って配置物体を配置することができる。また、プレーヤキャラクタ同士の対戦を制御すると共に、その対戦結果に基づいて制限プレーヤを決定し、決定したプレーヤに対して所定の制限処理を行うことができる。従って、各々のプレーヤはお互いの行動を制限し合いながら、配置物体を配置していくことができる。
【0019】
第7の発明は、第1〜第6の何れか一の発明のプログラムであって、
前記配置手段による配置物体の配置予定順序を記憶する配置予定順序記憶手段として前記コンピュータを機能させ、
前記配置手段が、前記配置予定順序記憶手段により記憶された配置予定順序に従って、前記配置操作入力に応じて配置可能な物体を順次配置していくように前記コンピュータを機能させ、
前記配置予定順序記憶手段により記憶された配置予定順序を表示する制御を行う配置予定順序表示制御手段(例えば、図3のパネル情報表示部PW10)として前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0020】
この第7の発明によれば、記憶した配置物体の配置予定順序に従って、配置操作入力に応じて配置可能な物体を順次配置していくと共に、その配置予定順序を表示する制御を行うことができる。従って、配置物体の配置予定順序をプレーヤに知らしめることができる。
【0021】
第8の発明は、第7の発明のプログラムであって、
前記配置物体の種類として、他種類の配置物体と連結しない非連結配置物体が含まれ、
前記連結手段が、前記非連結配置物体と他種類の配置物体とは連結しないように前記コンピュータを機能させ、
前記配置予定順序記憶手段に記憶されている配置予定の配置物体の何れかを、所与のタイミングで非連結配置物体に置換する配置予定物体置換手段(例えば、図20のステップA39)として前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0022】
この第8の発明によれば、非連結物体を配置物体の一種とすると共に、この非連結物体と他種類の配置物体とは連結しないようにさせ、記憶された配置予定の配置物体の何れかを、所与のタイミングで非連結物体に置換することができる。従って、配置物体を非連結物体に置換されたプレーヤはその非連結物体を配置しなければならなくなり、ゲームをより面白いものとすることができる。
【0023】
第9の発明は、
コンピュータに、
内部に落下される配置物体を堆積配置する筒状の収容器を、長手方向がゲーム空間の上下方向となるように当該ゲーム空間に配置する収容器配置手段(例えば、図39のステップD1)、
前記配置された収容器の内部に落下させる配置物体を、前記収容器の上方所定位置(例えば、図24の次ブロック配置位置BW1)に表示する制御を行う落下物体表示制御手段、
プレーヤの回転操作入力に従って収容器を軸回転させることで、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体の収容器内における落下位置を変更させる収容器回転手段(例えば、図39のステップD9)、
プレーヤの落下操作入力に従って、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体を、前記収容器内に落下させて堆積配置させる落下手段(例えば、図39のステップD13)、
前記収容器内に堆積配置された落下物体のうち、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たす配置物体を消滅対象物体として検出する消滅物体検出手段(例えば、図40のステップE1)、
前記消滅物体検出手段により検出された消滅対象物体を前記収容器内から消滅させ、消滅対象物体の上に堆積配置していた配置物体を落下させる物体消滅手段(例えば、図40のステップE21→図39のステップD19;Yes、D21)、
として機能させるためのプログラムである。
【0024】
第13の発明は、
内部に落下される配置物体を堆積配置する筒状の収容器を、長手方向がゲーム空間の上下方向となるように当該ゲーム空間に配置する収容器配置手段(例えば、図16の処理部20;図39のステップD1)と、
前記配置された収容器の内部に落下させる配置物体を、前記収容器の上方所定位置(例えば、図24の次ブロック配置位置BW1)に表示する制御を行う落下物体表示制御手段(例えば、図16の処理部20)と、
プレーヤの回転操作入力に従って収容器を軸回転させることで、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体の収容器内における落下位置を変更させる収容器回転手段(例えば、図16の処理部20;図39のステップD9)と、
プレーヤの落下操作入力に従って、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体を、前記収容器内に落下させて堆積配置させる落下手段(例えば、図16の処理部20;図39のステップD13)と、
前記収容器内に堆積配置された落下物体のうち、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たす配置物体を消滅対象物体として検出する消滅物体検出手段(例えば、図16の処理部20;図40のステップE1)と、
前記消滅物体検出手段により検出された消滅対象物体を前記収容器内から消滅させ、消滅対象物体の上に堆積配置していた配置物体を落下させる物体消滅手段(例えば、図16の処理部20;図40のステップE21→図39のステップD19;Yes、D21)と、
を備えたゲーム装置である。
【0025】
この第9又は第13の発明によれば、ゲーム空間に配置した収容器の内部に落下させる配置物体を、収容器の上方所定位置に表示する制御を行い、プレーヤの回転操作入力に従って収容器を軸回転させることで、表示された配置物体の収容器内における落下位置を変更させることができる。また、プレーヤの落下操作入力に従って、表示された配置物体を収容器内に落下させて堆積配置させ、堆積配置された落下物体のうち、消滅種類条件を満たす配置物体を消滅対象物体として検出し、検出した消滅対象物体を収容器内から消滅させ、更に消滅対象物体の上に堆積配置していた配置物体を落下させることができる。
【0026】
第10の発明は、第9の発明のプログラムであって、
ゲーム進行が前記収容器の上下を反転させる所与の反転条件を満たす状況になったことを検出する反転状況検出手段(例えば、図39のステップD29)、
前記反転状況検出手段による検出に応じて、前記収容器配置手段により配置された収容器の上下を反転させ、当該収容器内に堆積配置されていた配置物体を上下逆方向に落下・再堆積させる上下反転手段(例えば、図39のステップD33、D35)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0027】
この第10の発明によれば、所与の反転条件を満たす条件になったことを検出すると共に、この検出に応じて、収容器の上下を反転させ、この収容器内に堆積配置されていた配置物体を上下逆方向に落下・再堆積させることができる。従って、一旦収容器内に堆積配置された配置物体の配置位置を一新させることができる。
【0028】
第11の発明は、第1〜第10の何れか一の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図1のCD−ROM1240)である。
【0029】
この第11の発明によれば、第1〜第10の何れか一の発明と同様の作用効果を奏する情報記憶媒体を実現することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、ゲーム空間に配置された配置物体の中から、連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とすると共に、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが連結種類条件を満たす場合には、当該配置物体同士を連結することで、連結物体群を更新していくことができる。また、消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出し、検出した消滅発動物体が連結物体群を構成する配置物体の1つである場合には、連結物体群を構成する配置物体を連結消滅物体から連鎖的に派生消滅させ、検出した消滅発動物体が連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合には、当該消滅発動物体を消滅させることができる。従って、配置物体が連結物体群を構成するか否かによって配置物体の消滅のさせ方が異なることになるため、配置物体の消滅のさせ方に工夫を施した、新たな興趣を掻き立てるパズルゲームが実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図1〜図41を参照して、家庭用ゲーム装置に本発明を適用した場合の実施形態について説明する。
【0032】
先ず、各実施形態に共通する全体の構成を説明する。
図1は、家庭用ゲーム装置1200の概略外観図である。家庭用ゲーム装置1200は、方向キー1212やボタンスイッチ1214を備えた第1プレーヤ(以下、「1P側のプレーヤ」という。)用の1Pゲームコントローラ1210及び方向キー1213やボタンスイッチ1215を備えた第2プレーヤ(以下、「1P側のプレーヤ」という。)用の2Pゲームコントローラ1211と、本体装置1220と、スピーカ1232を有するディスプレイ1230とを備えている。1Pゲームコントローラ1210及び2Pゲームコントローラ1211は本体装置1220に接続され、ディスプレイ1230は画像信号及び音信号等を伝送可能なケーブル1202によって接続されている。
【0033】
また、ゲーム進行制御プログラム等のゲームを行うための情報は、本体装置1220に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1240に格納されている。一方、ゲーム中の所定のタイミングやプレーヤによるセーブ操作等に応じてゲームの進行状況に関する情報を含むデータが書き込まれる情報記憶媒体として、メモリカード1252やICカード1254等の情報記憶媒体が用いられる。
【0034】
本体装置1220は、CPUやICメモリ類を搭載した制御ユニット1222や、CD−ROM1240等の情報記憶媒体の読取装置を備え、CD−ROM1240から読み出したゲームを行うための情報と、1Pゲームコントローラ1210及び2Pゲームコントローラ1211からの操作信号とに基づいて種々のゲーム進行制御処理を実行し、ディスプレイ1230にゲーム画面を表示させるとともに、スピーカ1232からゲーム音を出力させる。
【0035】
1P側及び2P側それぞれのプレーヤは、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成されるディスプレイ1230に映し出されるゲーム画像を見ながら、それぞれのゲームコントローラ1210、1211を操作することによってゲームを楽しむ。
【0036】
〔第1実施形態〕
図3〜図22を参照して、第1実施形態について説明する。
【0037】
〔ゲームの概要〕
先ず、ゲームの概要について説明する。
本実施形態により実現されるゲームは2人対戦のゲームであり、2人のプレーヤが、複数のマス目で構成されるゲームステージ上の空白のマス目に、異なる色を持つパネルを配置していく対戦パズルゲームである。配置していくパネルの順番は、各々のプレーヤについてランダムに決定される。また、配置されたパネルのうち、所与の連結種類条件を満たしたパネルは連結されて連結パネル群になると共に、所与の消滅種類条件を満たしたパネルは消滅発動パネルとして消滅され、消滅発動パネルが連結パネル群を構成するパネルの1つである場合には、当該連結パネル群を構成する各パネルが連鎖的に派生消滅される。また、パネルを消滅させたプレーヤには得点が加算され、制限時間内に最も多くの得点を獲得したプレーヤが勝者となる。
【0038】
各々のプレーヤは、自身が配置したパネルに加えて他のプレーヤが配置したパネルを除外させたり、他のプレーヤに対して攻撃を仕掛けて対戦を行うことで、その行動を所定時間制限させることができる。つまり、複数のプレーヤがお互いの邪魔をしながら、一のゲームステージ上で得点を競い合うことになる。
【0039】
パネルの色は、赤、橙、黄、緑、青、紫、灰、黒の計8色存在し、通常、プレーヤがマス目に配置していくパネルは、灰と黒を除いた計6色のパネルである。各ゲームステージには、いくつかの黒と灰のパネルが初期設定としてマス目に配置される。黒のパネルは、他のパネルと連結させたり、消滅させたり、除外させることが一切できず、完全な障害物としての役割を果たすパネルである。灰のパネルは、他のパネルと連結させたり、除外させることはできないが、隣接して配置されたパネルが消滅することで一緒に消滅する特殊なパネルである。また、一のプレーヤが灰のパネルを消滅させた場合には、他のプレーヤの配置順として設定されたパネルの一部がこの灰のパネルに差替えられ、当該他のプレーヤは、この差替えられた灰のパネルを何れかのマス目に配置しなければならなくなる。
【0040】
また、黒と灰を除いた計6色のパネルは自由にマス目から除外させることができると共に、色の関係に応じて他のパネルと連結させたり、消滅させることができる。このパネルの連結・消滅の詳細について、次に説明する。
【0041】
〔近似色の概念とパネルの連結・消滅の原理〕
図2を参照して、近似色の概念とパネルの連結・消滅の原理について説明する。以下の説明においては、2つのパネルをくっつけることを「連結」、一のパネルを始点として複数のパネルが連結されている状態を「連接」と区別して表現する。また、連接されている複数のパネルを「連結パネル群」と呼ぶ。
【0042】
図2(a)は、近似色の概念について示す図である。本実施形態では、黒と灰を除いた6色のパネルをその色相に従って環状に配置する。通常、色相は色相環を用いた連続量として表現する場合が多いが、ここでは6色相により離散的に表現される。この時、一の色に隣接する2色を近似色と定義する。例えば、赤の近似色は橙と紫である。
【0043】
図2(b)は、パネルの連結の原理を示す図である。本実施形態では、一のパネルに近似色を持つパネルが隣接して配置された場合に、当該2つのパネルを連結させ、連結パネル群とする。また、連結される場合に、互いのパネルが接している部分を中心として2つのパネルの色はグラデーションを形成するように変更される。ここでは、橙のパネルに近似色を持つ赤のパネルが隣接して配置されたことで、これら2つのパネルが連結され、赤と橙のグラデーションを形成するようにパネルの色が変更される。このように、連結の際にパネルの色を変更することで、パネルが連結される様子をプレーヤに視認性良く知らしめることができる。連結パネル群は、連結パネル群を構成するパネルが別の近似色のパネルと連結されることによって、随時更新され、大きくなっていく。
【0044】
図2(c)は、パネルの消滅の原理を示す図である。本実施形態では、一のパネルに同色を持つパネルが隣接して配置された場合に、当該2つのパネルを同時に消滅させる。図2(c)においては、赤のパネルに同色の赤のパネルが隣接して配置されたことで、これら2つのパネルが同時に消滅される。
【0045】
図2(d)は、連結パネル群を構成するパネルの消滅の原理を示す図である。本実施形態では、連結パネル群を構成する一のパネルと同色のパネルが隣接して配置された場合に、当該2つのパネルを同時に消滅させると共に、連結パネル群を構成する各パネルを時間経過に応じて連鎖的に派生消滅させる。また、消滅させたパネルの個数を「連鎖数」としてカウントする。但し、最初に消滅させる同色の2つのパネルは2つで1つとカウントし、灰のパネルはカウントに含めない。
【0046】
また、連結パネル群を構成するパネルを派生消滅させる際、これらのパネルは同色の2つのパネルと同時に消滅させるのではなく、漸次消滅させる。具体的には、同色の2つのパネルを消滅させてから所定時間経過した後に、隣接して連接されているパネルを消滅させ、それからまた所定時間経過した後に、次の連接されているパネルを消滅させるといった具合である。
【0047】
つまり、連結パネル群を構成するパネルのうち、最初のパネルが消滅してから最後のパネルが消滅するまでに一定の時間を要することになるが、この消滅期間中に当該連結パネル群に対して、プレーヤは新たにパネルを配置したり、当該連結パネル群からパネルを除外させることができる。従って、新たに配置するパネルが消滅待ちのパネルと連結されるように上手くパネルを配置することで半永久的にパネルを消滅させたり、消滅待ちのパネルをその消滅前に除外させてしまうといったテクニックが可能となる。
【0048】
図2(d)では、連結パネル群である赤と橙と黄のパネルの内の赤のパネルと同色である赤のパネルが隣接して配置されたことで、この2つのパネルが同時に消滅され、その後、橙と黄のパネルが漸次消滅される。また、この場合の連鎖数は“3”であるため、「3連鎖」となる。
【0049】
図2(e)は、灰のパネルの消滅の原理を示す図である。灰のパネルは、隣接する何れかのパネルを消滅させた場合に限り、当該パネルと一緒に消滅させる。但し、隣接するパネルが灰のパネルであった場合にはこの限りではない。ここでは、灰のパネルに橙のパネルが隣接した状態で橙のパネルが消滅されたことで、灰のパネルが一緒に消滅される。灰のパネルは連鎖数のカウントに含めないため、この場合も連鎖数は“3”であり、「3連鎖」となる。
【0050】
〔ゲーム画面〕
次に、実際のゲーム画面を参照して、本実施形態により実現されるゲームの内容について詳細に説明する。
【0051】
図3は、ゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム画面は、仮想三次元空間にゲームステージと、キャラクタ、パネル等のオブジェクトとを配置して設定されたゲーム空間の様子を、仮想カメラ等の所与の視点から見た三次元CG画像として表示される。具体的には、ゲームステージの床面にキャラクタ、パネル等のオブジェクトが配置され、当該ゲームステージを仮想カメラから俯瞰した様子がゲーム画面として表示される。
【0052】
また、ゲーム画面は、進行中のゲーム空間(仮想三次元空間)の様子が表示されるゲーム進行部GW10と、各プレーヤが配置していくパネルについての情報が表示されるパネル情報表示部PW10とで構成される。
【0053】
ゲーム進行部GW10には、六角形のマス目で区切られたゲームステージが表示され、当該ゲームステージ上に1P側のプレーヤが操作するキャラクタであるキャラC1及び2P側のプレーヤが操作するキャラクタであるキャラC2が表示される。また、ゲームステージのいくつかのマス目には、初期設定として黒と灰のパネルが配置され、ここでは黒のパネルP1と、灰のパネルP2とが配置される。更に、ゲーム進行部GW10の右下部には、ゲームの残り時間を示す残り時間T10が表示され、左上部には1P側のプレーヤの得点S10、右上部には2P側のプレーヤの得点S12がそれぞれ表示される。
【0054】
パネル情報表示部PW10には、各々のプレーヤが配置することのできるパネルが3つずつ配置順に表示される。パネル情報表示部PW10の左部PWL10には、1P側のプレーヤが配置していくパネルが表示される。例えば、1P側のプレーヤが1番目に配置するパネルは赤のパネルである。同様に、パネル情報表示部PW10の右部PWR10には、2P側のプレーヤが配置していくパネルが表示される。例えば、2P側のキャラクタが2番目に配置するパネルは黄のパネルである。このパネル情報表示部PW10に表示されるパネルは、各々のプレーヤがパネルを配置する毎に更新される。このようなパネル情報表示部を設定することにより、パネルの配置予定順序をプレーヤに知らしめることができる。
【0055】
各々のプレーヤは、自身に割り当てられたキャラクタ(1P側のプレーヤはキャラC1、2P側のプレーヤはキャラC2)を操作してマス目を移動させ、パネルが配置されていない白のマス目にパネルを配置していく。そして、原理で説明した手順でパネルを連結・消滅させていくことで得点が随時加算され、残り時間TW10が“0”になった時点で得点の高いプレーヤが勝者となる。
【0056】
図4は、近似色を持つパネルが連結された場合のゲーム画面の一例を示す図である。同図において、1P側のプレーヤが、橙のパネルP3が配置されたマス目に隣接する一のマス目に赤のパネルP4を配置している。この時、近似色を持つパネルが隣接して配置されたことで、橙のパネルP3と赤のパネルP4とは連結されて連結パネル群となり、グラデーションを形成するようにその色が変更される。
【0057】
図5は、同色を持つパネルが隣接して配置された場合のゲーム画面の一例を示す図である。同図において、赤のパネルP5に、橙のパネルP6、黄のパネルP7、緑のパネルP8及び青のパネルP9の4つのパネルが連接され、連結パネル群が構成されている状態で、1P側のプレーヤが、赤のパネルP5が配置されたマス目に隣接する一のマス目に、赤のパネルP10を配置している。
【0058】
図6は、図5の操作に続き、同色のパネルが消滅される場合のゲーム画面の一例を示す図である。図5において同色である赤のパネル同士が隣接した配置されたことで、赤のパネルP5とP10とが同時に消滅される。
【0059】
図7は、図6の後、連接されているパネルが派生消滅される場合のゲーム画面の一例を示す図である。図6において赤のパネルP5とP10とが同時に消滅されたことで、赤のパネルP5に連接されていた橙のパネルP6、黄のパネルP7、緑のパネルP8及び青のパネルP9が漸次消滅される。また、初期設定として配置されていた灰のパネルP2に黄のパネルP7が隣接していたため、灰のパネルP2も黄のパネルP7と同時に消滅される。また、この場合の連鎖数は灰のパネルP2を除いた“5”であるため、「5連鎖!!」が表示される。
【0060】
図8は、パネル情報表示部のパネルの一部が灰のパネルに差替えられる場合のゲーム画面の一例を示す図である。図7のゲーム進行部GW18において、1P側のプレーヤにより灰のパネルP2が消滅されたことで、パネル情報表示部PW12の右部PWR12では、2P側のプレーヤによる配置3番目に配置予定のパネルが灰のパネルP2に差替えられる。これにより、パネルを灰のパネルに置換された2P側のプレーヤは、3番目に灰のパネルを配置しなければならなくなり、ゲームをより面白いものとすることができる。
【0061】
図9は、パネルの消滅期間中に新たにパネルが配置された場合のゲーム画面の一例を示す図である。図9において、1P側のプレーヤが赤のパネルP10を配置したことに起因して、赤のパネルP5と、当該赤のパネルP5に連接されていた橙のパネルP6、黄のパネルP7、緑のパネルP8及び青のパネルP9が漸次消滅される過程において、橙のパネルP6の消滅時点で、緑のパネルP8が配置されたマス目に隣接する一のマス目に、2P側のプレーヤが新たに緑のパネルP11を配置している。
【0062】
図10は、パネルの派生消滅中に、新たに配置されたパネルからの派生消滅が並行して行われる場合のゲーム画面の一例を示す図であり、図9に続く画面を示す図である。図9おいて、1P側のプレーヤが赤のパネルP10を配置したことに起因して連鎖的に消滅されるはずであった緑のパネルP8が消滅しないうちに、2P側のプレーヤにより緑のパネルP11が隣接して配置されたことで、この2つの緑のパネルP8、P11が先に消滅される。また、緑のパネルP8に連接されていた青のパネルP9も連鎖的に派生消滅され、連鎖数“2”を示す「2連鎖!!」が表示される。また、これに伴って、1P側のプレーヤによるパネルの消滅が黄のパネルP7で断ち切られ、連鎖数“3”を示す「3連鎖!!」が表示される。つまり、ここでは1P側のプレーヤによるパネルの消滅を、2P側のプレーヤが途中で横取りした形式になる。このように、連結パネル群を構成するパネルの派生消滅中に、別のパネルに基づいた新たな派生消滅を行わせることができると共に、派生消滅を行わせたプレーヤが何れのプレーヤであるかを適切に判断した上で、派生消滅の評価を行うことができる。
【0063】
図11は、パネルが除外される場合のゲーム画面の一例を示す図である。同図において、1P側のプレーヤが赤のパネルP10を配置したことに起因して、赤のパネルP5と、当該赤のパネルP5に連接されていた橙のパネルP6、黄のパネルP7、緑のパネルP8及び青のパネルP9が漸次消滅される過程において、橙のパネルP6の消滅時点で、2P側のプレーヤが黄のパネルP7を除外させようとしている。
【0064】
図12は、パネルが除外されたことで、パネルの派生消滅が途中で断ち切られる場合のゲーム画面の一例を示す図であり、図11に続く画面を示す図である。同図において、1P側のプレーヤが赤のパネルP10を配置したことに起因して連鎖的に消滅されるはずであった黄のパネルP7が消滅しないうちに、2P側のプレーヤにより当該黄のパネルP7が除外されたことで、1P側のプレーヤによるパネルの消滅が橙のパネルP6で断ち切られ、連鎖数“2”を示す「2連鎖!!」が表示される。このように、連結パネル群を構成するパネルの一部をその消滅前に除外させることで、当該パネルの派生消滅を食い止めることができる。
【0065】
図13は、一のプレーヤが他のプレーヤに攻撃を仕掛けたことで対戦が行われた場合のゲーム画面の一例を示す図である。同図において、1P側のプレーヤから2P側のプレーヤに対して攻撃が仕掛けられ、キャラC1がキャラC2を攻撃する様子が示されている。また、その攻撃が成功したことで、キャラC2が倒された様子が示されている。
【0066】
図14は、図13のゲーム画面に続くゲーム画面の一例であり、パネルの配置が不能化された場合のゲーム画面を示す図である。他のプレーヤに対して攻撃が仕掛けられ、その攻撃が成功した場合には、他のプレーヤによるパネルの配置が所定時間不能化される。一方、攻撃が失敗した場合には、攻撃を仕掛けたプレーヤによるパネルの配置が所定時間不能化される。図13において、1P側のプレーヤから2P側のプレーヤに対して攻撃が仕掛けられ、その攻撃が成功したことで、2P側のプレーヤによるパネルの配置が所定時間不能化される。また、パネル情報表示部PW14の右部PWR14には、2P側のプレーヤが配置していくパネルにバツマークが重畳表示され、パネルの配置が不能化されている旨が明示される。このように、各々のプレーヤはお互いの行動を制限し合いながら、パネルをゲームステージ上に配置していくことができる。
【0067】
図15は、ゲームが終了した場合のゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム進行部GW30の右下部に表示される残り時間T30が“0”となり、1P側のプレーヤの得点が2P側のプレーヤの得点よりも高かったために1P側のプレーヤが勝者に決定され、ゲーム進行部GW30の中央部に、その勝利を演出する「1PWIN!!」が表示される。
【0068】
〔機能構成〕
次に、以上説明したゲームを実現する家庭用ゲーム装置の機能構成について説明する。
図16は、第1実施形態に係る家庭用ゲーム装置1200の機能構成を示すブロック図である。家庭用ゲーム装置1200は、操作部10と、処理部20と、表示部30と、音出力部40と、記憶部50とで構成される。
【0069】
操作部10は、1P側のプレーヤが操作を行う1Pゲームコントローラ1210と、2P側のプレーヤが操作を行う2Pゲームコントローラ1211とを備え、ゲームの種類、内容に応じた各種操作を行うことができるように構成され、プレーヤの操作に応じた操作信号を処理部20に出力する。操作部10は他にジョイスティック、押下ボタン、キーボード、マウス、専用コントローラ等により実現されるとして良いことは勿論である。
【0070】
処理部20は、本体装置1220に内蔵されるものであり、家庭用ゲーム装置1200全体の制御、各機能部への指示、ゲームの進行制御処理、画像処理、音声処理等の各種処理を実行する。この処理部20の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、またはASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現することができ、図1の制御ユニット1222に対応する。
【0071】
この処理部20は、第1実施形態を実現するための主な機能部として、ゲーム演算部21と、画像生成部23と、音生成部25とを含み、記憶部50に記憶された第1ゲーム進行制御プログラム60に従って処理を実行する。
【0072】
ゲーム演算部21は、操作部10から入力された操作信号や、記憶部50から読み出したプログラム及びデータ等に基づいて、ゲームに係る各種演算を実行する。画像生成部23は、各種ゲーム画像の生成を行う機能部である。音生成部25は、各種ゲーム音の生成を行う機能部である。
【0073】
表示部30は、画像生成部23により生成されたゲーム画像を表示するものであり、図1のディスプレイ1230に対応する。
【0074】
音出力部40は、音生成部25により生成されたゲーム音を出力するものであり、図1のスピーカ1232に対応する。
【0075】
記憶部50には、処理部20によって読み出され、第1ゲーム進行制御処理(図20参照)として実行される第1ゲーム進行制御プログラム60と、第1ゲームデータ70とが格納される。また、第1ゲーム進行制御プログラム60は、パネル連結処理(図21参照)として実行されるパネル連結プログラム61と、パネル消滅処理(図22参照)として実行されるパネル消滅プログラム63とをサブルーチンとして含み、第1ゲームデータ70は、キャラ位置データ71と、オブジェクトデータ73と、ステージデータ75と、新規配置パネルデータ77と、パネル配置データ79とを含む。この記憶部50の機能は、CD−ROMやDVD−ROM、ゲームカセット、ICカード、MO、FD、ハードディスク、メモリ等により実現されるものであり、図1のCD−ROM1240、メモリカード1252及びICカード1254に対応する。
【0076】
第1ゲーム進行制御処理とは、選択されたゲームステージ上で、プレーヤの操作入力に従ってキャラクタを移動させながら、空いているマス目にパネルを順次配置していくと共に、所与の連結種類条件を満たしたパネルを連結し、所与の消滅種類条件を満たしたパネルを消滅させながらゲームを進行させる処理である。この第1ゲーム進行制御処理については詳細に後述する。
【0077】
パネル連結処理とは、新しく配置されたパネル(以下、「新規配置パネル」と呼ぶ。)に隣接する近似色のパネルが存在するか否かを判定し、存在する場合には、新規配置パネルと当該隣接する近似色のパネルとを連結する処理である。このパネル連結処理についても詳細に後述する。
【0078】
パネル消滅処理とは、消滅種類条件を満たすパネルを消滅発動パネルとして検出した上で、当該消滅発動パネルと連接されたパネルが存在する場合に、その2つのパネルの距離に応じたカウンタ値を設定し、そのカウンタ値が“0”となったパネルを消滅させる処理である。このパネル消滅処理についても詳細に後述する。
【0079】
キャラ位置データ71は、各々のプレーヤが操作するキャラクタのゲームステージ上での位置を示すデータであり、ゲームステージを構成するマス目に割り当てられた番号で表される。
【0080】
オブジェクトデータ73は、キャラクタをゲーム空間にモデリングするためのキャラクタデータや、パネルをゲーム空間にモデリングするためのパネルデータ等のデータである。キャラクタデータには、モーションデータやテクスチャデータが含まれ、パネルデータには、パネルの種々の色を表現するためのテクスチャデータが含まれる。
【0081】
ステージデータ75は、ゲームが進行されるゲームステージについてのデータであり、図17に示すような、マス構成751と、初期パネル配置データ753とを含んでいる。マス構成751は、ゲームステージのマス目の構成についてのデータである。初期パネル配置データ753は、初期設定として所定のマス目に配置される黒と灰のパネルについてのデータである。また、ゲームステージを構成する全てのマス目には、それぞれ番号が割り当てられている。
【0082】
新規配置パネルデータ77は、各プレーヤの識別と、新規配置パネルが配置されたマス目の番号とが対応付けられたデータであり、データ構造の一例を図18に示す。
【0083】
パネル配置データ79は、各々のマス目に割り当てられた番号と、色情報と、連結フラグと、加点対象プレーヤと、消滅カウンタとが対応付けられたデータであり、データ構造の一例を図19に示す。色情報は、対応する番号のマス目に配置されているパネルの色を表し、パネルが配置されたり、除外される毎に更新される。但し、パネルが配置されていない空白のマス目は「白」とされる。連結フラグは、対応する番号のマス目に配置されているパネルが連結される際にONに設定されるフラグである。加点対象プレーヤは、対応する番号のマス目に配置されているパネルが消滅される際に、得点が加算されるプレーヤである。消滅カウンタは、対応する番号のマス目に配置されているパネルが消滅される際に設定されるカウンタ値である。このカウンタ値が“0”となった番号のマス目に配置されているパネルから順にパネルは派生消滅される。
【0084】
次に動作を説明する。
図20は、処理部20により第1ゲーム進行制御プログラム60が読み出されて実行されることにより家庭用ゲーム装置1200において実行される第1ゲーム進行制御処理の流れを示すフローチャートである。第1ゲーム進行制御処理のステップA5〜A45までの処理は、毎インター(1/60秒毎に)実行される処理であり、ステップA7〜A35までの処理は、各プレーヤ毎に実行される処理である。
【0085】
先ず、プレーヤにより操作部10を介してゲームステージが選択されると(ステップA1)、処理部20は、ゲームの初期設定を行う(ステップA3)。具体的には、ステップA1において選択されたゲームステージのデータを記憶部50から読み出し、読み出したステージデータ75に基づいて仮想三次元空間にゲームステージを構築すると共に、オブジェクトデータ73に基づいて2体のキャラクタを当該ゲームステージの所定のマス目に配置する。そして、ゲームステージを俯瞰するように仮想カメラを配置する。
【0086】
そして、各々のプレーヤが配置する3つのパネルをランダムに決定する。また、残り時間に所定値(例えば、“90”秒)を設定し、各々のプレーヤの得点に“0”を設定する。
【0087】
そして、処理部20は、ゲーム終了まで毎インター、ループAの処理を繰り返し実行する(ステップA5〜A45)。
【0088】
ループAでは、処理部20は、各プレーヤ毎にループBの処理を繰り返し実行する(ステップA7〜A35)。ここで、ループBにおいて現在処理対象となっているプレーヤを処理対象プレーヤと称して以下説明する。まず、処理部20は、処理対象プレーヤによるキャラクタの移動操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップA9)、なされなかったと判定した場合には(ステップA9;No)、ステップA13へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップA9;Yes)、移動操作に従って、ゲームステージを構成するマス目に沿って処理対象プレーヤのキャラクタを移動させる(ステップA11)。
【0089】
次いで、処理部20は、処理対象プレーヤによるパネルの配置操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップA13)、なされなかったと判定した場合には(ステップA13;No)、ステップA21へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップA13;Yes)、処理対象プレーヤのキャラクタが位置するマス目の番号を特定し、特定した番号に対応する色情報が白であるか否かをパネル配置データ79を参照して判定することで、当該マス目に新しくパネルを配置することが可能であるか否かを判定する(ステップA15)。
【0090】
ステップA15においてパネルを配置することが可能ではないと判定した場合には(ステップA15;No)、処理部20は、ステップA21へと処理を移行し、パネルを配置することが可能であると判定した場合には(ステップA15;Yes)、当該マス目に新しくパネルを配置して新規配置パネルとし(ステップA17)、新規配置パネルデータ77を更新する。
【0091】
次いで、処理部20は、パネル連結プログラム61を読み出して実行することで、パネル連結処理を行う(ステップA19;図21)。そして、処理部20は、処理対象プレーヤによるパネルの除外操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップA21)、なされなかったと判定した場合には(ステップA21;No)、ステップA25へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップA21;Yes)、パネル除外処理を実行する(ステップA23)。
【0092】
パネル除外処理では、先ずパネル配置データ79を参照して、対象となるマス目の番号に対応する色情報が白、黒、灰の何れかであるか否かを判定する。そして、その何れでもなかった場合には、当該マス目に配置されているパネルを除外させ、色情報を白に更新する。一方、色情報が白、黒、灰の何れかであった場合には、特に何も行わない。
【0093】
また、パネル配置データ79を参照して、対象となるマス目の番号に対応する連結フラグがONであるか否かを判定することにより、除外させたパネルが他のパネルと連接されていたか否かを判定する。そして、連接されていたと判定した場合には、当該マス目の番号に対応する連結フラグをOFFに設定する。また、オブジェクトデータ73に基づいて、連接されていたパネルに単色用のテクスチャを再度マッピングし、その色を単色に変更する。但し、除外させたパネルに連接されていたパネルが更に別のパネルと連接されていた場合には、その色を単色に変更するのではなく、連接されている部分のみがグラデーションを形成するようにテクスチャマッピングを施す。
【0094】
次に、処理部20は、処理対象プレーヤ及び処理対象プレーヤ以外の他のプレーヤによる攻撃操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップA25)、なされなかったと判定した場合には、ステップA35へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップA25;Yes)、攻防演出処理を実行する(ステップA27)。
【0095】
攻防演出処理では、攻撃を仕掛けたプレーヤ(以下、「攻撃側プレーヤ」と呼ぶ。)の操作するキャラクタから、攻撃を仕掛けられたプレーヤ(以下、「相手プレーヤ」と呼ぶ。)の操作するキャラクタへの攻撃を演出する。この時、相手プレーヤは、操作部10を介してその攻撃を回避することができる。そして、攻撃が回避された場合には、攻撃が空振りしたことを示すエフェクトを発生させ、その直後に攻撃側プレーヤの操作するキャラクタを転倒させる。また、攻撃が回避されなかった場合には、攻撃が命中したことを示すエフェクトを発生させ、その直後に相手プレーヤが操作するキャラクタを転倒させる。
【0096】
次に、処理部20は、ステップA27の攻防演出処理において攻撃が成功したか否かを判定し(ステップA29)、成功したと判定した場合には(ステップA29;Yes)、相手プレーヤによるパネルの配置を所定時間不能化させる処理を行い(ステップA31)、失敗したと判定した場合には(ステップA29;No)、攻撃側プレーヤによるパネルの配置を所定時間不能化させる処理を行う(ステップA33)。また、パネル配置を不能化させている間は、パネル情報表示部に表示されるパネルにバツマークを重畳表示させ、パネルの配置が不可能である旨をプレーヤに報知する。そして、処理部20は、各プレーヤ毎に処理を行った後、ループBの処理を終了する。
【0097】
次いで、処理部20は、パネル消滅プログラム63を読み出して実行することで、パネル消滅処理を行い(ステップA37;図22)、続けておジャマ処理を行う(ステップA39)。
【0098】
おジャマ処理では、パネル消滅処理により灰のパネルが消滅された場合に、パネル情報表示部に表示されるパネルの内、灰のパネルを消滅させたプレーヤの対戦相手であるプレーヤのパネルの一部を灰のパネルに差替える処理を行う。
【0099】
次いで、処理部20は、新規配置パネルデータ77をリセットし(ステップA41)、制限時間を更新する(ステップA43)。そして、処理部20は、制限時間が“0”となった時点でゲームが終了であると判断し、ループAの処理を終了する。
【0100】
そして、処理部20は、各々のプレーヤが獲得した得点を比較し、得点の高かったプレーヤを勝者とすることで勝敗を判定し(ステップA47)、勝者の勝利を演出する結果演出処理を行った後に(ステップA49)、第1ゲーム進行制御処理を終了する。
【0101】
次に、第1ゲーム進行制御処理のステップA19において実行されるパネル連結処理の動作について説明する。
図21は、処理部20によりパネル連結プログラム61が読み出されて実行されることにより家庭用ゲーム装置1200において実行されるパネル連結処理の流れを示すフローチャートである。尚、パネル連結処理のステップB1〜B11までの処理は、新規配置パネル毎に行われる処理である。
【0102】
先ず、処理部20は、新規配置パネル毎にループCの処理を繰り返し実行する(ステップB1〜B11)。1回のループにおいて処理対象となる新規配置パネルを以下「対象新規配置パネル」という。
【0103】
ループCにおいて、先ず処理部20は、対象新規配置パネルに隣接するパネル(以下、「隣接パネル」と呼ぶ。)が有るか否かを判定する(ステップB3)。
【0104】
ステップB3において隣接パネルが有ったと判定した場合には(ステップB3;Yes)、処理部20は、パネル配置データ79を参照して、対象新規配置パネルの色情報と、その判定した隣接パネルの色情報とを比較することで、隣接パネルが近似色であるか否かを判定する(ステップB5)。
【0105】
ステップB5において近似色であると判定した場合には(ステップB5;Yes)、処理部20は、対象新規配置パネルと隣接パネルとを連結させる(ステップB7)。また、オブジェクトデータ73に基づいて、これら連結されたパネルをグラデーション用のテクスチャで再度マッピングし、その色を変更する。
【0106】
次いで、処理部20は、対象新規パネルの連結フラグと隣接パネルの連結フラグとをそれぞれONに設定する(ステップB9)。そして、処理部20は、全ての新規配置パネルについて処理を行った後、ループCの処理を終了すると共に、パネル連結処理を終了する。
【0107】
また、ステップB3において隣接パネルが無かったと判定した場合(ステップB5;No)、又はステップB5において隣接パネルが近似色ではなかったと判定した場合には(ステップB5;No)、処理部20は、ステップB11へと処理を移行する。
【0108】
次に、第1ゲーム進行制御処理のステップA37において実行されるパネル消滅処理の動作について説明する。
図22は、処理部20によりパネル消滅プログラム63が読み出されて実行されることにより家庭用ゲーム装置1200において実行されるパネル消滅処理の流れを示すフローチャートである。尚、パネル消滅処理のステップC5〜C25までの処理は、消滅発動パネル毎に行われる処理であり、ステップC7〜C23までの処理は、各パネル毎に行われる処理である。
【0109】
先ず、処理部20は、消滅発動パネル検出処理を行う(ステップC1)。この消滅発動パネル検出処理では、パネル配置データ79を参照して、新規配置パネルに隣接するパネルとして同色のパネルが存在するか否かを、新規配置パネルの色情報と当該パネルの色情報とを比較することで判定し、存在した場合に、当該2つのパネルを消滅発動パネルとして検出する。
【0110】
次いで、処理部20は、消滅発動パネルが検出されたか否かを判定し(ステップC3)、検出されなかったと判定した場合には(ステップC3;No)、ステップC27へと処理を移行し、検出されたと判定した場合には(ステップC3;Yes)、消滅発動パネルが配置されているマス目の番号に対応する消滅カウンタに消滅遅延単位時間(例えば“10”)を設定して(ステップC4)、消滅発動パネル毎にループDの処理を繰り返し実行する(ステップC5〜C25)。
【0111】
ループDでは、処理部20は、各パネル毎にループEの処理を繰り返し実行する(ステップC7〜C23)。以下、1回のループDの処理において処理対象となる消滅発動パネルを「対象消滅発動パネル」という。また、1回のループEの処理において処理対象となるパネルを「対象パネル」という。ループEでは、処理部20は、パネル配置データ79の連結フラグを参照して、対象パネルが、対象消滅発動パネルと連接されているか否かを判定する(ステップC9)。
【0112】
ステップC9において対象パネルが対象消滅発動パネルと連接されていないと判定した場合には(ステップC9;No)、処理部20は、ステップC23へと処理を移行し、連接されていると判定した場合には(ステップC9;Yes)、対象パネルと対象消滅発動パネル間の距離を算出する(ステップC11)。尚、パネル間の距離はマス目の個数で表現するものとし、対象パネルと対象消滅発動パネルとが隣接して配置されている場合の距離を“2”として計算する(つまり、距離=対象パネルと対象消滅発動パネルとが配置されているマス目間に存在するマス目の個数+2)。
【0113】
次いで、処理部20は、ステップC11において算出した距離と消滅遅延単位時間とを乗算した値を消滅遅延時間とし(ステップC13)、パネル配置データ79を参照して、対象パネルが配置されているマス目の番号に対応する消滅カウンタに、カウンタ値が設定されているか否かを判定する(ステップC15)。
【0114】
ステップC15においてカウンタ値が設定されていないと判定した場合には(ステップC15;No)、処理部20は、ステップC19へと処理を移行し、カウンタ値が設定されていると判定した場合には(ステップC15;Yes)、当該カウンタ値がステップC13において決定した消滅遅延時間よりも大きいか否かを判定する(ステップC17)。
【0115】
ステップC17においてカウンタ値が消滅遅延時間よりも大きくなかったと判定した場合には(ステップC17;No)、処理部20は、ステップC23へと処理を移行し、大きかったと判定した場合には(ステップC17;Yes)、パネル配置データ79の対象パネルの配置されているマス目の番号に対応する加点対象プレーヤの変更・設定を行う(ステップC19)。
【0116】
そして、処理部20は、対象パネルのカウンタ値に消滅遅延時間を設定し(ステップC21)、各パネルそれぞれについて処理を行った場合に、ループEの処理を終了する。また、処理部20は、各新規配置パネルそれぞれについて処理を行った場合に、ループDの処理を終了する。
【0117】
そして、処理部20は、パネル配置データ79の消滅カウンタに設定されたカウンタ値を一律低減させ(ステップC27)、カウンタ値が“0”となったパネルが有るか否かを判定する(ステップC29)。
【0118】
ステップC29においてカウンタ値が“0”となったパネルが無かったと判定した場合には(ステップC29:No)、処理部20は、パネル消滅処理を終了し、有ったと判定した場合には(ステップC29;Yes)、連鎖の判定を行う(ステップC31)。具体的には、当該プレーヤの前回のパネルの消滅から所定時間内であるか否かを判定し、所定時間内である、即ち、前回のパネルの消滅から、今回カウンタ値が“0”となったパネルを判定するまでの時間が所定時間内である場合に当該消滅を連鎖的であるものと判断し、連鎖数を加算する。
【0119】
そして、処理部20は、パネル配置データ79のうちの、カウンタ値が“0”となったパネルが配置されていたマス目の番号に対応する加点対象プレーヤの得点に所定点を加点し(ステップC33)、パネルの消滅及び演出を行うパネル消滅・演出処理を実行する(ステップC35)。
【0120】
次いで、処理部20は、当該消滅パネルに隣接する灰のパネルが有ったか否かを判定し(ステップC37)、無かったと判定した場合には(ステップC37;No)、パネル消滅処理を終了する。
【0121】
ステップC37において隣接する灰のパネルが有ったと判定した場合には(ステップC37;Yes)、処理部20は、当該灰のパネルを併せて消滅させ(ステップC39)、パネル配置データ79を更新して(ステップC41)、パネル消滅処理を終了する。
【0122】
以上の通りに、第1実施形態によれば、ゲームステージ上のマス目にパネルを順次配置していき、連結種類条件を満たしたパネルが連結され、消滅種類条件を満たしたパネルが消滅されながらゲームが進行される。
【0123】
〔変形例〕
(A)攻撃の成否結果によるプレーヤの行動の制限
第1ゲーム進行制御処理では、処理対象プレーヤが相手プレーヤに対して仕掛けた攻撃が成功した場合に、相手プレーヤによるパネルの配置を所定時間不能化させるものとして説明した。しかし、攻撃が成功した場合に実行する処理は何もこれに限られるわけではなく、例えば相手プレーヤによるキャラクタの移動操作を所定時間不能化させることにしても良い。この場合は、相手プレーヤが移動操作を行っても相手プレーヤのキャラクタをその位置から移動させず、移動が不能化されている旨をメッセージ等で報知することにすれば尚良い。
【0124】
他には、相手プレーヤが操作するキャラクタの移動速度を低速化させることにしても良い。この場合は、例えばキャラクタの移動速度を通常の3分の1にする。また、キャラクタの移動可能な範囲を制限することにしても良い。この場合は、例えばキャラクタが移動可能な範囲を現在位置から2マス以内とする。
【0125】
尚、攻撃が失敗した場合には、処理対象プレーヤに対して同様の処理を実行することにしても良い。また、これらの処理のうち1つの処理のみを実行したり、他の処理と組み合わせて実行したりすることは設計事項である。
【0126】
(B)パネル情報表示部の設定
第1ゲーム進行制御処理では、各々のプレーヤが配置していくパネルを3つずつパネル情報表示部に表示させることとして説明した。しかし、表示させるパネルの個数は3つに限られない。例えば1つや5つ表示させることにしても良いし、一切表示させないことにしても勿論良い。
【0127】
また、各々のプレーヤが配置するパネルの配置順を、各プレーヤ別々としたが、共通としても良い。具体的には、配置順にパネルを例えば6つ表示しておき、それぞれのプレーヤがパネル配置操作を入力する度に、配置順に並べられた先頭のパネルから順次に配置されていく。従ってこの場合は、所望のパネルが次に配置されることとなったために、パネル配置操作入力をしようとしても、先に相手プレーヤがパネル配置操作入力をした場合には、当該パネルが相手プレーヤによって配置されてしまう。いわば早い者勝ちの要素をゲームに取り入れることが可能となる。
【0128】
(C)おジャマ処理
第1ゲーム進行制御処理におけるおジャマ処理では、灰のパネルを消滅させた場合に、相手プレーヤのパネル情報表示部の一部のパネルが灰のパネルに差替えられるものとして説明したが、全部のパネルを灰のパネルに差替えることにしても良い。また、一切差替えないことにしても勿論良い。
【0129】
(D)プレーヤの人数
第1実施形態では、2人のプレーヤで対戦を行う場合を例に挙げて説明した。しかし、プレーヤの人数は2人に限られず、3人以上のプレーヤで対戦を行うことにしても良い。この場合、パネル情報表示部をプレーヤの人数に応じた表示とし、第1ゲーム進行制御処理におけるループBの処理をプレーヤ毎に行うことで実現し得る。
【0130】
また、複数人で対戦を行うのではなく、コンピュータを相手に1人でプレイすることにしても勿論良い。この場合は、コンピュータ制御(AI制御)された仮想プレーヤとの対戦となる。
【0131】
〔第2実施形態〕
次に、図23〜図40を参照して、第2実施形態について説明する。
【0132】
〔ゲームの概要〕
先ず、ゲームの概要について説明する。
本実施形態により実現されるゲームは、各々のプレーヤが、自身に割り当てられた環柱形状のブロック収容器を軸回転(左右に回転)させながら、上から落下してくる複数の色のブロックを当該ブロック収容器内に堆積配置していく対戦パズルゲームである。落下してくるブロックの色と個数は、各々のプレーヤについてランダムに決定される。また、ブロック収容器内に堆積配置したブロックの内、所与の連結種類条件を満たしたブロックは連結されて連結ブロック群になると共に、所与の消滅種類条件を満たしたブロックは消滅発動ブロックとして消滅され、消滅発動ブロックが連結ブロック群を構成するブロックの1つである場合には、当該連結ブロック群を構成する各ブロックを連鎖的に消滅させる。
【0133】
ブロックの色は、赤、橙、黄、緑、青、紫、灰の計7色存在し、通常落下してくるブロックは灰のブロックを除いた計6色である。灰のブロックは、ブロックを連鎖的に消滅させた場合に限り、対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に落下される特殊なブロックであり、連鎖的に消滅させたブロックの個数(以下、「連鎖数」と呼ぶ。)に基づいて決定した個数(例えば、連鎖数と同数)だけ落下される。また、灰のブロックは、他のブロックと連結されないが、隣接して配置されたブロックを消滅させることで一緒に消滅される。但し、隣接して配置されたブロックが灰のブロックであった場合には、この限りではない。
【0134】
また、各々のプレーヤには、ストレスゲージと呼ばれるゲージが割り当てられ、灰のブロックがブロック収容器内に落下される毎に、このストレスゲージが増加する。そして、ストレスゲージが満杯となった場合、当該ストレスゲージが割り当てられたプレーヤは、自身のブロック収容器を上下反転させることで、堆積配置されたブロックを上下逆方向に落下・再堆積させることができる。また、ブロック収容器を上下反転させたことに起因してブロックを連鎖的に消滅させることに成功した場合には、通常落下させる個数よりも多くの個数(本実施形態では、連鎖数の2倍の個数)の灰のブロックが、対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に落下される。そして、何れかのプレーヤのブロック収容器内においてブロックの消滅が追いつかず、落下してくるブロックがブロック収容器の最上段に到達した時点で、当該プレーヤの敗北が決定する。
【0135】
〔ブロックの連結・消滅の原理〕
本実施形態におけるブロックの連結・消滅の原理は、第1実施形態のパネルの連結・消滅の原理と略同一である。つまり、近似色を持つブロック同士が隣接して(本実施形態においては上下左右に隣接して)配置されることで当該ブロック同士が連結され、同色を持つブロック同士が隣接して配置されることで当該ブロック同士が消滅される。また、連接されていたブロックの内の一のブロックが消滅された場合には、連接されていたブロックも連鎖的に消滅される。但し、連接されていたブロックが消滅される際、これらのブロックが全て同時に消滅される点が第1実施形態とは異なる。
【0136】
また、連鎖数のカウントの方法は第1実施形態と同一であるが、本実施形態では一のブロックが消滅されることで当該ブロックの上方に位置していたブロックが落下し、それに起因してブロックが連続的に消滅される場合が存在し、その場合は連鎖数を続けてカウントする。図23を参照して、その詳細について説明する。
【0137】
図23は、配置されたブロックが連続して消滅される場合の例を示す図である。ここでは、黄のブロックB20が配置されたことに起因して、全てのブロックが消滅される様子が示されている。黄のブロックB20が配置されると、隣接する黄のブロックB21が同色であるために、この2つの黄のブロックB20及びB21が消滅されると共に、黄のブロックB21と連接されていた橙のブロックB22及び赤のブロックB23が同時に消滅され、3連鎖となる。
【0138】
次に、黄のブロックB20及びB21、橙のブロックB22、赤のブロックB23の上方に位置していたブロックが全て下に落下し、黄のブロックB24に黄のブロックB25が隣接して配置されることで、この黄のブロックB24及びB25が同時に消滅され、黄のブロックB25と連接されていた緑のブロックB26及び青のブロックB27が同時に消滅される。また、黄のブロックB25に灰のブロックB28が隣接していたために、この灰のブロックB28も同時に消滅される。そして、連鎖数は前の連鎖数(3連鎖)から続けてカウントされるため、この時点で6連鎖となる。但し、灰のブロックはカウントに含まれない。
【0139】
最後に、黄のブロックB24、緑のブロックB26、青のブロックB27、灰のブロックB28の上方に位置していたブロックが全て下に落下し、赤のブロックB29に赤のブロックB30が隣接して配置されることで、この赤のブロックB29及びB30が同時に消滅され、赤のブロックB30と連接されていた橙のブロックB31及び黄のブロックB32が同時に消滅される。そして、連鎖数は前の連鎖数(6連鎖)から続けてカウントされるため、全部で9連鎖となる。
【0140】
〔ゲーム画面〕
次に、実際のゲーム画面を参照して、本実施形態におけるゲームの内容について詳細に説明する。
【0141】
図24は、ゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム画面は、ブロック収容器と、キャラクタと、ブロックとが配置されたゲーム空間の様子を、仮想カメラ等の所与の視点から見た三次元CG画像として表示されるとともに、ストレスゲージが表示される。
【0142】
図24において、ブロック収容器BC1とストレスゲージSG1とが1P側のプレーヤのための表示物であり、ブロック収容器BC2とストレスゲージSG2とが2P側のプレーヤのための表示物である。また、各々のブロック収容器の上方には、次に落下するブロックが配置される。この、次に落下するブロックが配置されている位置を「次ブロック配置位置」BW1、BW2という。
【0143】
次ブロック配置位置BW1及びBW2には、1〜3個のランダムに決定された色のブロックが次に落下されるブロックとして配置される。但し、対戦相手となるプレーヤが連鎖的にブロックを消滅させたことに起因して灰のブロックが落下される場合に限り、最大12個までの灰のブロックが、次に落下されるブロックとしてこの次ブロック配置位置BW1及びBW2に配置される。
【0144】
図24では、1P側のプレーヤのブロック収容器BC1に次に落下されるブロックは赤のブロック1つであり、2P側のプレーヤのブロック収容器BC2に次に落下されるブロックは緑のブロック2つと赤のブロック1つの計3つである。この次ブロック配置位置BW1及びBW2に配置されるブロックは、ブロックが落下を開始する毎に更新される。
【0145】
次ブロック配置位置BW1、BW2に配置されるブロックは、次ブロック配置位置BW1、BW2に配置されてから所定時間(例えば2秒間)経過した後、或いは所定の落下操作がされた場合に、ブロック収容器BC1、BC2内を鉛直に落下し、各々のプレーヤは、自身に割り当てられたブロック収容器を左右に軸回転させながら、この鉛直に落下してくるブロックをブロック収容器内の所望の区画に配置していく。そして、ブロックを消滅させることを繰り返し、消滅が追いつかなくなり、落下されるブロックがブロック収容器内の最上段に到達した場合に、当該プレーヤは敗者となる。
【0146】
図25は、同色を持つブロックが隣接して配置される場合のゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム画面GW32では、ブロック収容器BC1において、連接されている赤のブロックB1、橙のブロックB2、黄のブロックB3の内の赤のブロックB1の上に、落下してきた赤のブロックB4が配置されている。
【0147】
図26は、図25のゲーム画面に続き、ブロックが消滅される場面のゲーム画面の一例を示す図である。図25においてブロック収容器BC1内で同色を持つブロックが隣接して配置されたことで、図26においては、赤のブロックB1及びB4が消滅され、同時に赤のブロックB1と連接されていた橙のブロックB2及び黄のブロックB3も連鎖的に消滅される。また、この場合の連鎖数は“3”であり、その旨を示す「3連鎖!!」が表示される。
【0148】
図27は、次ブロック配置位置に配置されているブロックが灰のブロックに変化する場面を説明するためのゲーム画面の一例を示す図であり、図26のゲーム画面に続くゲーム画面例を示す図である。図26においてブロック収容器BC1内のブロックが連鎖的に消滅されたことで(3連鎖)、図27においては、2P側のプレーヤに対応する次ブロック配置位置BW4に配置されるブロックが、連鎖数と同数の3つの灰のブロックB5、B6、B7とされている。
【0149】
図28は、図27のゲーム画面に続き、灰のブロックが落下される場面のゲーム画面の一例を示す図である。図27において次ブロック配置位置BW4に配置された3つの灰のブロックB5、B6及びB7がブロック収容器BC2内に落下され、図28においては、2P側のプレーヤのストレスゲージSG2が増加してゲージが満杯となっている。
【0150】
図29は、図28のゲーム画面に続き、ブロック収容器が上下反転される場面のゲーム画面の一例を示す図である。
図28においてストレスゲージSG2が満杯になったことで、図29においては、2P側のプレーヤの操作入力に従ってブロック収容器BC2が上下反転されている。
【0151】
図30は、図29のゲーム画面に続き、ブロック収容器が上下反転されたことでブロックが消滅される場面のゲーム画面の一例を示す図である。図29においてブロック収容器BC2が上下反転されたことで、ストレスゲージSG2が空になると共に、ブロック収容器BC2内に既に配置されていたブロックの配列が変化し、図30においては、黄のブロックB8とB9とが隣接して配置され、この2つのブロックが消滅される。また、黄のブロックB9に灰のブロックB10が隣接して配置されていたことで、灰のブロックB10も一緒に消滅される。
【0152】
図31は、図30のゲーム画面に続き、ブロック収容器が上下反転されたことでブロックが連鎖的に消滅される場面のゲーム画面の一例を示す図である。図30において、黄のブロックB8、B9及び灰のブロックB10が消滅されたことで、図31においては、黄のブロックB9の真上に配置されていた青のブロックB11が落下し、青のブロックB12に隣接して配置されたことで、青のブロックB11及びB12が消滅され、消滅された青のブロックB12と連接されていた紫のブロックB13及び赤のブロックB14も連鎖的に消滅される。また、灰のブロックB15、B16、B17は、青のブロックB11、B12、紫のブロックB13にそれぞれ隣接して配置されていたため、これら灰のブロックも同時に消滅される。また、この場合の連鎖数は“4”であり、その旨を示す「4連鎖!!」が表示される。このように、ブロック収容器を上下反転させることで、一旦ブロック収容器内に堆積配置されたブロックの配置位置を一新させることができる。
【0153】
図32は、図31のゲーム画面に続き、次ブロック配置位置に配置されたブロックが灰のブロックとなる場面のゲーム画面の一例を示す図である。図31においてブロック収容器BC2が上下反転されたことに起因してブロックが連鎖的に消滅され、その連鎖数が“4”となったことで、図32においては、1P側のプレーヤに対応する次ブロック配置位置BW1に配置されるブロックが、連鎖数×2個の8つの灰のブロックとされている。
【0154】
図33は、図32のゲーム画面に続き、灰のブロックが落下される場面のゲーム画面の一例を示す図である。図32において次ブロック配置位置BW1に配置された8つの灰のブロックがブロック収容器BC1に落下され、図33においては、1P側のプレーヤのストレスゲージSG1が増加してゲージが満杯となっている。
【0155】
図34は、ゲーム終了時のゲーム画面の一例を示す図である。ブロック収容器BC2において消滅するブロックの数が落下してくるブロックの数に追いつかず、落下してくるブロックがブロック収容器BC2の最上段に到達したことで、2P側のプレーヤの敗北が決定し、図34においては、1P側のプレーヤに対してその勝利を演出する「WIN!!」が表示され、2P側のプレーヤに対してその敗北を演出する「LOSE」が表示される。
【0156】
〔機能構成〕
次に、以上説明したゲームを実現する家庭用ゲーム装置の機能構成について説明する。
第2実施形態において家庭用ゲーム装置1200が有する機能部は、第1実施形態で説明した機能部と略同一であり、記憶部に格納されるプログラム及びデータが異なるだけである。よって記憶部以外の機能部については、その説明を省略する。
【0157】
図35は、第2実施形態におけるゲーム装置1200が図16の記憶部50の代わりに有する記憶部52の構成を示す図である。記憶部52は、処理部20によって読み出され、第2ゲーム進行制御処理(図39参照)として実行される第2ゲーム進行制御プログラム80と、第2ゲームデータ90とを備えている。また、第2ゲーム進行制御プログラム80は、ブロック連結処理として実行されるブロック連結プログラム81と、ブロック消滅処理(図40参照)として実行されるブロック消滅プログラム83とをサブルーチンとして含み、第2ゲームデータ90は、オブジェクトデータ91と、ブロック収容器データ93と、1Pプレーヤデータ95と、2Pプレーヤデータ97とを含む。
【0158】
第2ゲーム進行制御処理とは、各々のプレーヤに割り当てられたブロック収容器内にブロックを落下させると共に、プレーヤの操作入力に従ってブロックを当該ブロック収容器内に堆積配置していき、ブロック連結処理を実行することにより連結種類条件を満たしたブロックは連結し、ブロック消滅処理を実行することにより消滅種類条件を満たしたブロックは消滅させながらゲームを進行させる処理である。この第2ゲーム進行制御処理については詳細に後述する。
【0159】
ブロック連結処理とは、ブロック収容器内に新しく配置したブロック(以下、「新規配置ブロック」と呼ぶ。)に隣接するブロックであって近似色のブロックが存在するか否かを判定し、存在する場合に、新規配置ブロックとその隣接する近似色のブロックとを連結する処理である。尚、このブロック連結処理は、第1実施形態で説明したパネル連結処理において、「パネル」を「ブロック」に置き換えた処理と略同一であるため、その詳細な説明を省略する。
【0160】
ブロック消滅処理とは、消滅種類条件を満たすブロックを消滅発動ブロックとして検出した上で、消滅発動ブロックに連接されたブロックが存在する場合に、消滅発動ブロックに加えて当該連接されているブロックを消滅させる処理である。このブロック消滅処理については詳細に後述する。
【0161】
オブジェクトデータ91は、キャラクタをモデリングするためのキャラクタデータや、ブロックのオブジェクトに関するデータ、ストレスゲージに係る画像データ等のデータである。
【0162】
ブロック収容器データ93は、ブロックが落下されるブロック収容器についてのデータである。ブロック収容器は、図36に示すような平面視リング状の環柱形状を成しており、その内部にはブロックを配置するための区画が存在する。ブロックは必ず何れか1つの区間に配置され、区画を跨いで配置されることはない。すなわち、プレーヤの操作に従ってブロック収容器が左右回転されるが、その回転は区画1つ分の回転角ずつの回転となり、回転の停止位置は必ず次ブロック配置位置に配置されたブロックが何れかの区画に配置されるような位置となる。また、この区画1つ1つには、番号が割り当てられており、一意に区画が識別される。
【0163】
1Pプレーヤデータ95は、1P新規配置ブロックデータ951と、1Pブロック配置データ953とを含むデータである。1P新規配置ブロックデータ951は、新規配置ブロックが配置された区画の番号で表されるデータであり、そのデータ構成例を図37に示す。
【0164】
1Pブロック配置データ953は各々の区画に割り当てられた番号と、色情報と、連結フラグと、消滅フラグとが対応付けられたデータであり、そのデータ構成例を図38に示す。色情報は、対応する番号の区画に配置されているブロックの色を表し、ブロックが新しく配置される毎に更新される。連結フラグは、対応する番号の区画に配置されているブロックが連結される際にONに設定されるフラグである。消滅フラグとは、対応する番号の区画に配置されているブロックが消滅される際にONに設定されるフラグである。
【0165】
2Pプレーヤデータ97は、2P新規配置ブロックデータ971と、2Pブロック配置データ973とを含むデータである。この2P新規配置ブロックデータ971及び2Pブロック配置データ973については、1Pプレーヤデータ95の1P新規配置ブロックデータ951及び1Pブロック配置データ953と同一であるため、その説明を省略する。
【0166】
次に動作を説明する。
図39は、処理部20により第2ゲーム進行制御プログラム80が読み出されて実行されることにより家庭用ゲーム装置1200において実行される第2ゲーム進行制御処理の流れを示すフローチャートである。尚、第2ゲーム進行制御処理のステップD3〜D39までの処理は、毎インター(例えば1/60秒毎に)実行される処理であり、ステップD5〜D37までの処理は、各プレーヤ毎に実行される処理である。
【0167】
先ず、処理部20は、ゲームの初期設定を行う(ステップD3)。具体的には、2つのブロック収容器や2体のキャラクタをゲーム空間である仮想三次元空間に配置してゲーム空間を構築したり、ストレスゲージをリセットしたりする処理を行う。
【0168】
また、各々のプレーヤのブロック収容器内に落下されるブロックをランダムに決定し、決定したブロックを次ブロック配置位置に配置させる。
【0169】
そして、処理部20は、ゲーム終了まで毎インター、ループFの処理を繰り返し実行する(ステップD3〜D39)。
【0170】
ループFでは、処理部20は、各プレーヤ毎にループGの処理を繰り返し実行する(ステップD5〜D37)。以下、ループGにおいて処理対象となっているプレーヤを「処理対象プレーヤ」という。ループGでは、処理部20は、ブロック収容器の左右の回転操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップD7)、なされなかったと判定した場合には(ステップD7;No)、ステップD11へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップD7;Yes)、処理対象プレーヤの回転操作入力に従って,ブロック収容器を所定の回転角度ずつ左右に軸回転させる(ステップD9)。
【0171】
次いで、処理部20は、ブロックの落下操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップD11)、なされなかったと判定した場合には(ステップD11;No)、ステップD29へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップD11;Yes)、ブロックをブロック収容器内に落下させると共に、その落下位置の区画に新しくブロックを配置して新規配置ブロックとし(ステップD13)、処理対象プレーヤの新規配置ブロックデータ951又は971を更新する。
【0172】
次いで、処理部20は、ブロック連結プログラム81を読み出して実行することで、ブロック連結処理を行う(ステップD15)。次いで、処理部20は、ブロック消滅プログラム83を読み出して実行することで、ブロック消滅処理を行う(ステップD17;図40)。
【0173】
そして、ブロック消滅処理によって消滅されたブロックの上に堆積されていたブロックが有るか否かを、処理対象プレーヤのブロック配置データ953又は973を参照して判定する(ステップD19)。無いと判定された場合には(ステップD19;No)、ステップD23へと処理を移行し、有ると判定された場合には(ステップD19;Yes)、消滅されたブロックの上に堆積されていたブロックを落下・堆積させ、新規配置ブロックとして、処理対象プレーヤの新規配置ブロックデータ951又は971を更新する(ステップD21)。
【0174】
ステップD23においては処理部20はおジャマ処理を実行する。おジャマ処理では、ステップD17のブロック消滅処理によりブロックが連鎖的に消滅されたか否かを判定し、消滅されたと判定した場合には、その連鎖数と同数の灰のブロックを、対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に次に落下させるブロックとして次ブロック配置位置に配置させ、短時間で(例えば0.2秒後)落下させる。また、ブロック収容器が上下反転されたことに起因してブロックが連鎖的に消滅された場合には、その連鎖数の2倍の個数の灰のブロックを、対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に次に落下させるブロックとして次ブロック配置位置に配置させ、短時間で(例えば0.2秒後)落下させる。
【0175】
そして、処理部20は、対戦相手となるプレーヤのストレスゲージを、おジャマ処理により落下させた灰のブロックの個数に比例した量だけ増加させ(ステップD25)、処理対象プレーヤの新規配置ブロックデータ951又は971をリセットする(ステップD27)。
【0176】
次いで、処理部20は、ストレスゲージが満杯であるか否かを判定し(ステップD29)、満杯ではないと判定した場合には(ステップD29;No)、ステップD37へと処理を移行し、満杯であると判定した場合には(ステップD29;Yes)、ブロック収容器の上下反転操作が操作部10を介してなされたか否かを判定する(ステップD31)。
【0177】
ステップD31においてブロック収容器の上下反転操作がなされなかったと判定した場合には(ステップD31;No)、処理部20は、ステップD37へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップD31;Yes)、当該ブロック収容器を上下反転させる(ステップD33)。
【0178】
そして、処理部20は、ブロック収容器内のブロックを上下逆方向に落下させ、その落下位置の区画に新しくブロックを配置して新規配置ブロックとし(ステップD35)、処理対象プレーヤの新規配置ブロックデータ951又は971を更新して、ステップD15に戻る。
【0179】
処理部20は、各プレーヤ毎にループGの処理を行った後、落下させたブロックがブロック収容器の最上段に到達したプレーヤが存在した場合には、ゲームの終了条件が成立したと判定し、ループFの処理を終了する。
【0180】
そして、処理部20は、当該ブロックがブロック収容器の最上段に到達したプレーヤを敗者とすることで勝敗を判定し(ステップD41)、勝者の勝利及び敗者の敗北を演出する結果演出処理を行った後に(ステップD43)、第2ゲーム進行制御処理を終了する。
【0181】
次に、第2ゲーム進行制御処理のステップD17において実行されるブロック消滅処理の動作について説明する。
図40は、処理部20によりブロック消滅プログラム83が読み出されて実行されることにより家庭用ゲーム装置1200において実行されるブロック消滅処理の流れを示すフローチャートである。尚、ブロック消滅処理のステップE5〜B15までの処理は、消滅発動ブロック毎に行われる処理であり、E7〜E13までの処理は、各ブロック毎に行われる処理である。
【0182】
先ず、処理部20は、消滅発動ブロック検出処理を行う(ステップE1)。この消滅発動ブロック検出処理では、処理対象プレーヤのブロック配置データ953又は973を参照して、新規配置ブロックに隣接するブロックの中に同色のブロックが存在するか否かをマス目の色情報を比較することで判定し、存在した場合に、当該2つのブロックを消滅発動ブロックとして検出する。
【0183】
次いで、処理部20は、消滅発動ブロックが検出されたか否かを判定し(ステップE3)、検出されなかったと判定した場合には(ステップE3;No)、ステップE17へと処理を移行し、検出されたと判定した場合には(ステップE3;Yes)、消滅発動ブロックの配置されている区画の番号に対応する消滅フラグをONに設定し(ステップE4)、消滅発動ブロック毎にループHの処理を繰り返し実行する(ステップE5〜E15)。
【0184】
ループHでは、処理部20は、各ブロック毎にループIの処理を繰り返し実行する(ステップE7〜E13)。ループIでは、処理部20は、処理対象プレーヤのブロック配置データ953又は973の連結フラグを参照して、ループIの現在の処理対象となっているブロック(以下、「対象ブロック」という。)が、ループHの現在の処理対象となっている消滅発動ブロック(以下、「対象消滅発動ブロック」という。)と連接されているか否かを判定する(ステップE9)。
【0185】
ステップE9において対象ブロックが対象消滅発動ブロックと連接されていないと判定した場合には(ステップE9;No)、処理部20は、ステップE13へと処理を移行し、連接されていると判定した場合には(ステップE9;Yes)、対象ブロックの配置されている区画の番号に対応する消滅フラグをONに設定する(ステップE11)。
【0186】
そして、処理部20は、各ブロック毎に処理を行った後に、ループIの処理を終了する。また、処理部20は、新規配置ブロック毎に処理を行った後に、ループHの処理を終了する。
【0187】
次いで、処理部20は、消滅フラグがONとなったブロックが有るか否かを判定し(ステップE17)、無いと判定した場合には(ステップE17;No)、ブロック消滅処理を終了し、有ると判定した場合には(ステップE17;Yes)、連鎖の判定を行う(ステップE19)。具体的には、消滅フラグがONとなったブロックの個数を算出し、算出した個数を連鎖数として判断する。
【0188】
そして、処理部20は、ブロックの消滅及び演出を行うブロック消滅・演出処理を行い(ステップE21)、当該消滅させたブロックに隣接する灰のブロックが有ったか否かを判定する(ステップE23)。
【0189】
ステップE23において、隣接する灰のブロックが無かったと判定した場合には(ステップE23;No)、処理部20は、ステップE27へと処理を移行し、有ったと判定した場合には(ステップE23;Yes)、当該灰のブロックを併せて消滅させる(ステップE25)。
【0190】
そして、処理部20は、処理対象プレーヤのブロック配置データ953又は973を更新して(ステップE27)、ブロック消滅処理を終了する。
【0191】
以上の通りに、第2実施形態によれば、各々のプレーヤに割り当てられたブロック収容器内にブロックを堆積配置していき、連結種類条件を満たしたブロックは連結し、消滅種類条件を満たしたブロックは消滅させながらゲームを進行させることができる。
【0192】
〔変形例〕
(A)おジャマ処理
第2ゲーム進行制御処理におけるおジャマ処理では、連鎖数と同数の灰のブロックを対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に落下させるものとして説明した。しかし、落下させる灰のブロックの個数は何もこれに限られるわけではなく、例えば連鎖数に消滅させた灰のブロックの個数を加えた個数としても勿論良い。また、ブロック収容器が上下反転されたことに起因してブロックを連鎖的に消滅させた場合には、連鎖数の2倍の個数の灰のブロックを対戦相手のブロック収容器内に落下させることとしたが、例えば連鎖数の3倍の個数としても勿論良い。
【0193】
また、おジャマ処理では、一のプレーヤがブロックを連鎖的に消滅させた場合に、対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に灰のブロックを短時間経過後に落下させることとして説明したが、即座に落下させても良いし、落下させるタイミングをプレーヤが決定できることにしても良い。また、灰のブロックが落下されるまでの間にプレーヤがブロック収容器を左右に軸回転させ、灰のブロックを所望の区画に落下・堆積させることを可能にするような構成をとっても良い。
【0194】
(B)プレーヤの人数
第2実施形態では、2人のプレーヤで対戦を行う場合を例に挙げて説明したが、コンピュータを相手に1人でプレイすることにしても勿論良い。この場合は、コンピュータ制御(AI制御)された仮想プレーヤとの対戦となる。
【0195】
〔ハードウェア構成〕
次に、以上説明した2つの実施形態を実現できるハードウェア構成の一例について図41を用いて説明する。同図に示す装置では、CPU1002、ROM1004、RAM1006、情報記憶媒体1008、画像生成IC1010、音生成IC1012、I/Oポート1014、1015、1016がシステムバス1026により相互にデータ入出力可能に接続されている。そして、画像生成IC1010には表示装置1018、音生成IC1012にはスピーカ1020が接続され、I/Oポート1014には1Pコントロール装置1022、I/Oポート1015には2Pコントロール装置1023、I/Oポート1016には通信装置1024がそれぞれ接続されている。CPU1002、ROM1004、RAM1006、画像生成IC1010、音生成IC1012、I/Oポート1014、1015、1016、システムバス1026を備える装置が図1の本体装置1220に対応する。尚、通信装置1024は、本体装置1220に対して内蔵・外付を問わない。
【0196】
情報記憶媒体1008は、第1ゲーム進行制御プログラム60、第1ゲームデータ70、第2ゲーム進行制御プログラム80、第2ゲームデータ90などが主に格納されるものである。
【0197】
1Pコントロール装置1022及び2Pコントロール装置1023は、図1の1Pゲームコントローラ1210及び2Pゲームコントローラ1011にそれぞれ対応するものであり、プレーヤがゲーム進行に応じて行う判断の結果を本体装置1220に入力するための装置である。
【0198】
実施形態を実現するものがコンピュータシステムである場合には、情報記憶媒体1008は、第1ゲーム進行制御プログラム60などを格納する情報記憶媒体としてのCD−ROM、DVD、MO或いはハードディスク等が用いられる。家庭用ゲーム装置で実現する場合には、情報記憶媒体1008は、CD―ROM、DVD、ゲームカセット或いはハードディスク等が用いられる。また、業務用ゲーム装置として実現する場合には、情報記憶媒体1008は、ROMなどのメモリやハードディスクが用いられ、この場合には、記憶部50、52に格納されている第1ゲーム進行制御プログラム60や第2ゲーム進行制御プログラム80、第1ゲームデータ70、第2ゲームデータ80のうち、ゲーム進行中に書き換えられることのない固定的なものは、ROM1004に格納されていても良い。
【0199】
情報記憶媒体1008に格納されるプログラム、ROM1004に格納されるシステムプログラム(ゲーム装置の初期化情報など)、コントロール装置1022、1023によって入力される信号などに従って、CPU1002はゲーム装置1200全体の制御や各種データ処理を行う。RAM1006は、このCPU1002の作業領域などとして用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1008やROM1004の所与の内容、或いはCPU1002の演算結果などが格納される。
【0200】
更に、この種の装置には、画像生成IC1010と音生成IC1012とが設けられており、ゲーム画像やゲーム音の好適な出力が行えるようになっている。画像生成IC1010は、CPU1002の命令によってROM1004、RAM1006、情報記憶媒体1008などから送られる座標値或いは色情報等に基づいて表示装置1018に出力するための画素情報を生成する集積回路である、即ち、図16における画像生成部23の機能は、主にこの画像生成IC1010により実現される。
【0201】
表示装置1018としては、CRTやLCD、TV、ヘッドマウントディスプレイ、プラズマディスプレイ、プロジェクター等でもよい。
【0202】
また、通信装置1024は、ゲーム装置内部で利用される各種情報を外部とやりとりするものであり、他のゲーム装置と接続されて第1ゲーム進行制御プログラム60、第2ゲーム進行制御プログラム80に応じた所与の情報を送受したり、通信回線を介して第1ゲームデータ70、第2ゲームデータ90などの情報を送受することなどに利用される。
【0203】
〔各種装置への適用〕
本発明は、図1に示した家庭用ゲーム装置1200だけでなく、業務用ゲーム装置や携帯型ゲーム装置、パソコン等の汎用コンピュータ、多数のプレーヤが参加する大型アトラクション装置等の種々の装置にも適用可能である。
【0204】
例えば、図42は、本発明を適用した業務用ゲーム装置1400の概略外観図である。業務用ゲーム装置1400は、1P側のプレーヤが操作を行う操作ボタン1402、スティック1403、2P側のプレーヤが操作を行う操作ボタン1404、スティック1405、ゲーム画像を表示するディスプレイ1406、ゲームの効果音やBGMを音出力するスピーカ1408等を備えて構成されている。
【0205】
また、業務用ゲーム装置1400には、CPU、画像生成IC、音生成IC等が実装されたシステム基盤1410が内蔵されており、システム基盤1410上の情報記憶媒体であるメモリ1412から読み出したゲーム進行制御プログラム(例えば、図16の第1ゲーム進行制御プログラム60、図35の第2ゲーム進行制御プログラム80)やゲームデータ(例えば、図16の第1ゲームデータ70、図35の第2ゲームデータ90)、或いは操作ボタン1402、1404やスティック1403、1405から入力される操作信号等に基づいて、各種のゲーム進行制御処理を実行する。尚、図16の操作部10は操作ボタン1402、1404或いはスティック1403、1405に、表示部30はディスプレイ1406に、音出力部40はスピーカ1408にそれぞれ対応する。
【0206】
この業務用ゲーム装置1400の1P側及び2P側それぞれのプレーヤは、ディスプレイ1406に映し出されるゲーム画像を見ながら、それぞれの操作ボタン1402、1404やスティック1403、1405を操作することによってゲームを楽しむ。
【0207】
また、本発明は、スタンドアローンの装置によって実行されるゲームに限らず、ネットワークゲームと呼ばれているゲームに適用しても構わない。ネットワークゲームを実現するシステム構成としては、(1)家庭に設置してあるパソコンや家庭用ゲーム装置等をゲーム端末とし、インターネット網や専用回線網等の有線/無線の通信回線を通じてサーバと接続する構成、(2)サーバを用いることなく複数のゲーム端末同士が通信回線で接続される構成、(3)複数のゲーム端末同士が通信回線で接続されるが、その内の1台がサーバ機能を有する構成、(4)複数のゲーム端末が物理的に結合し、全体として1台のシステム(例えば、業務用のゲームシステム)となっている構成等があり、本発明は何れの構成のシステムに対しても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0208】
【図1】家庭用ゲーム装置の概略外観図。
【図2】近似色とパネルの連結・消滅の原理を示す図。
【図3】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図4】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図5】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図6】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図7】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図8】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図9】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図10】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図11】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図12】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図13】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図14】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図15】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図16】家庭用ゲーム装置の機能構成を示すブロック図。
【図17】ステージデータのデータ構成の一例を示す図。
【図18】新規配置パネルデータのデータ構成の一例を示す図。
【図19】パネル配置データのデータ構成の一例を示す図。
【図20】第1ゲーム進行制御処理の流れを示すフローチャート。
【図21】パネル連結処理の流れを示すフローチャート。
【図22】パネル消滅処理の流れを示すフローチャート。
【図23】落下ブロックの連鎖消滅の原理を示す図。
【図24】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図25】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図26】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図27】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図28】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図29】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図30】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図31】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図32】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図33】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図34】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図35】第2実施形態における記憶部のデータ構成を示す図。
【図36】ブロック収容器データのデータ構成の一例を示す図。
【図37】新規配置ブロックデータのデータ構成の一例を示す図。
【図38】ブロック配置データのデータ構成の一例を示す図。
【図39】第2ゲーム進行制御処理の流れを示すフローチャート。
【図40】ブロック消滅処理の流れを示すフローチャート。
【図41】実施形態を実現できるハードウェア構成の一例を示す図。
【図42】業務用ゲーム装置の概略外観図。
【符号の説明】
【0209】
10 操作部
20 処理部
30 表示部
40 音出力部
50 記憶部
1200 家庭用ゲーム装置
1202 ケーブル
1210 1Pゲームコントローラ
1211 2Pゲームコントローラ
1220 本体装置
1222 制御ユニット
1230 ディスプレイ
1232 スピーカ
1240 CD−ROM
1252 メモリカード
1254 ICカード
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の配置物体をプレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していくとともに、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たした配置物体を前記ゲーム空間から消滅させるゲームをコンピュータに実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数種類(例えば、色の種類)のブロックやパネル等の配置物体を、プレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していき、所与の消滅種類条件を満たした配置物体を当該ゲーム空間から消滅させるパズルゲームが存在する。この種のパズルゲームとしては、テトリスと称される上方から落下してきた配置物体を配置していくゲームが良く知られており、同ゲームによればプレーヤは全ての配置物体が消滅されるように配置物体を1つ1つ配置していく必要がある。
【0003】
最近では、この種のパズルゲームに更なる面白味を持たせることを目的とし、予め設定されたクリア条件に従って配置物体を消滅させていくパズルゲーム(例えば、特許文献1。)や、配置物体の配置のさせ方に工夫を施したパズルゲーム(例えば、特許文献2。)等が考案されている。
【特許文献1】特開2001−178967号公報
【特許文献2】特許3506641号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1や特許文献2に開示されているような従来のパズルゲームは、配置物体の消滅のさせ方が単純であるものばかりであった。具体的には、所定数以上の同種の配置物体(例えば、3つ以上の同色の配置物体)が隣接して配置された場合に、これらの配置物体を消滅させるといったシステムを採用しているものがほとんどである。この場合、一旦ゲームに慣れてしまうと、プレーヤはほとんど頭を使うことなく容易に配置物体を消滅させることが可能となるため、どこか面白味に欠ける場合が多かった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、配置物体の消滅のさせ方に工夫を施した、新たな興趣を掻き立てるパズルゲームを実現するためのプログラム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するための第1の発明は、
複数種類の配置物体をプレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していくとともに、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たした配置物体を前記ゲーム空間から消滅させるゲームをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、隣接配置された場合に連結させる配置物体の種類条件を定めた連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とするとともに、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが前記連結種類条件を満たす場合には当該配置物体同士を連結して当該連結物体群を更新していく連結手段(例えば、図21のループC;ステップB7)、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、前記消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出する消滅発動物体検出手段(例えば、図22のステップC1)、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つである場合に当該連結物体群を構成する各配置物体を、当該消滅発動物体に連結する順に当該消滅発動物体から連鎖的に派生消滅させる派生消滅手段(例えば、図22のループD、ループE;ステップC9;Yes〜C21→ステップC35)、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合に当該消滅発動物体を消滅させる単体消滅手段(例えば、図22のループD、ループE;ステップC9;No→ステップC35)、
前記派生消滅手段及び前記単体消滅手段による配置物体の消滅に対する評価を行う評価手段(例えば、図22のステップC31)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0007】
第12の発明は、
複数種類の配置物体をプレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していくとともに、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たした配置物体を前記ゲーム空間から消滅させるゲームを実行するためのゲーム装置であって、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、隣接配置された場合に連結させる配置物体の種類条件を定めた連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とするとともに、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが前記連結種類条件を満たす場合には当該配置物体同士を連結して当該連結物体群を更新していく連結手段(例えば、図16の処理部20;図21のループC;ステップB7)と、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、前記消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出する消滅発動物体検出手段(例えば、図16の処理部20;図22のステップC1)と、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つである場合に当該連結物体群を構成する各配置物体を、当該消滅発動物体に連結する順に当該消滅発動物体から連鎖的に派生消滅させる派生消滅手段(例えば、図16の処理部20;図22のループD、ループE;ステップC9;Yes〜C21→ステップC35)と、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合に当該消滅発動物体を消滅させる単体消滅手段(例えば、図16の処理部20;図22のループD、ループE;ステップC9;No→ステップC35)と、
前記派生消滅手段及び前記単体消滅手段による配置物体の消滅に対する評価を行う評価手段(例えば、図16の処理部20;図22のステップC31)と、
を備えたゲーム装置である。
【0008】
この第1又は第12の発明によれば、ゲーム空間に配置された配置物体の中から、連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とすると共に、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが連結種類条件を満たす場合には、当該配置物体同士を連結することで、連結物体群を更新していくことができる。また、消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出し、検出した消滅発動物体が連結物体群を構成する配置物体の1つである場合には、連結物体群を構成する配置物体を連結消滅物体から連鎖的に派生消滅させ、検出した消滅発動物体が連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合には、当該消滅発動物体を消滅させることができる。従って、配置物体が連結物体群を構成するか否かによって配置物体の消滅のさせ方が異なることになるため、配置物体の消滅のさせ方に工夫を施した、新たな興趣を掻き立てるパズルゲームが実現できる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記派生消滅手段が、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、前記消滅発動物体検出手段により新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行う(例えば、図22のループD、ループE;ステップC9;Yes〜C21→ステップC35)ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
この第2の発明によれば、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合に、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行わせることができる。従って、連結物体群を構成する配置物体の派生消滅中に、別の消滅発動物体に基づいた新たな派生消滅を行わせることができる。
【0011】
第3の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記ゲームは複数人プレイによる対戦ゲームであり、
各プレーヤそれぞれの配置操作入力に従って配置物体を前記ゲーム空間に配置する配置手段(例えば、図20のステップA17)として前記コンピュータを機能させ、
前記連結手段が、何れのプレーヤの配置操作入力に従って配置された配置物体であるかに関わらず、前記連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結する(例えば、図21のループC;ステップB7)ように前記コンピュータを機能させ、
前記評価手段が、前記派生消滅手段による派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤかに基づいて、当該派生消滅に対する評価を行う(例えば、図22のステップC31、C33)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0012】
この第3の発明によれば、各プレーヤの配置操作入力に従って配置物体をゲーム空間に配置していき、何れのプレーヤの配置操作入力に従って配置された物体であるかに関わらず、連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結させることができる。また、派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤであるかに基づいて、派生消滅に対する評価を行うことができる。従って、派生消滅を行わせたプレーヤが何れのプレーヤであるかを適切に判断した上で、派生消滅の評価を行うことができる。
【0013】
第4の発明は、第3の発明のプログラムであって、
前記派生消滅手段が、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、前記消滅発動物体検出手段により新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行う(例えば、図22のループD、ループE;ステップC9;Yes〜C21→ステップC35)ように前記コンピュータを機能させ、
前記評価手段が、前記派生消滅手段が1つの連結物体群について複数の派生消滅を並行して行った場合、当該各派生消滅それぞれに対する評価を、当該派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤかに基づいて行う(例えば、図22のステップC31、C33)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0014】
この第4の発明によれば、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合に、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行わせることができる。また、1つの連結物体群について複数の派生消滅が並行して行われた場合、当該各派生消滅それぞれに対する評価を、当該派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤかに基づいて行うことができる。従って、連結物体群を構成する配置物体の派生消滅中に、別の消滅発動物体に基づいた新たな派生消滅を行わせることが可能となると共に、派生消滅を行わせたプレーヤが何れのプレーヤであるかを適切に判断した上で、派生消滅の評価を行うことができる。
【0015】
第5の発明は、第3又は第4の発明のプログラムであって、
各プレーヤそれぞれの配置解除操作入力に従って、前記配置手段により配置されていた配置物体を前記ゲーム空間から取り除く除去手段(例えば、図20のステップA23)として前記コンピュータを機能させ、
前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体が前記除去手段によって除去された場合、当該除去された配置物体と、当該除去された配置物体に隣接する配置物体との連結を解消する連結解消手段(例えば、図20のステップA23)として前記コンピュータを機能させ、
前記派生消滅手段が、前記連結解消手段により解消された連結に基づく派生消滅は行わない(例えば、図20のステップA23)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0016】
この第5の発明によれば、各プレーヤそれぞれの配置解除操作入力に従って、配置物体をゲーム空間から取り除くことができる。また、取り除いた配置物体が連結物体群を構成する配置物体であった場合には、当該除去された配置物体と、当該除去された物体に隣接する配置物体との連結を解消すると共に、解消された連結に基づく派生消滅は行わないようにすることができる。従って、連結物体群を構成する配置物体をその消滅前に除去させることで、当該配置物体の派生消滅を食い止めることができる。
【0017】
第6の発明は、第3〜第5の何れか一の発明のプログラムであって、
前記ゲーム空間を移動する各プレーヤそれぞれのプレーヤキャラクタを前記ゲーム空間に配置し、当該プレーヤの移動操作入力に従って移動制御するキャラ移動制御手段(例えば、図20のステップA11)として前記コンピュータを機能させ、
前記配置手段が、配置操作入力を行ったプレーヤのプレーヤキャラクタの位置に配置物体を配置する(例えば、図20のステップA17)ように前記コンピュータを機能させ、
各プレーヤの戦闘操作入力に従って、プレーヤキャラクタ同士の対戦を制御する対戦制御手段(例えば、図20のステップA27)として前記コンピュータを機能させ、
前記対戦制御手段による対戦結果に基づいて、所定の制限処理を行うプレーヤを前記複数のプレーヤの中から決定する制限プレーヤ決定手段(例えば、図20のステップA29)として前記コンピュータを機能させ、
前記制限プレーヤ決定手段により決定されたプレーヤの操作入力に基づく、1)前記配置手段による配置物体の配置の禁止、2)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動の禁止、3)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動速度の低速化、4)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動可能範囲の制限、のうちの少なくとも1つの制限処理を所定時間の間行う制限処理手段(例えば、図20のステップA31、A33)として前記コンピュータ機能させる、
ためのプログラムである。
【0018】
この第6の発明によれば、各プレーヤそれぞれのプレーヤキャラクタをゲーム空間に配置し、プレーヤの移動操作入力に従って移動させることができると共に、プレーヤキャラクタの位置に、配置操作入力に従って配置物体を配置することができる。また、プレーヤキャラクタ同士の対戦を制御すると共に、その対戦結果に基づいて制限プレーヤを決定し、決定したプレーヤに対して所定の制限処理を行うことができる。従って、各々のプレーヤはお互いの行動を制限し合いながら、配置物体を配置していくことができる。
【0019】
第7の発明は、第1〜第6の何れか一の発明のプログラムであって、
前記配置手段による配置物体の配置予定順序を記憶する配置予定順序記憶手段として前記コンピュータを機能させ、
前記配置手段が、前記配置予定順序記憶手段により記憶された配置予定順序に従って、前記配置操作入力に応じて配置可能な物体を順次配置していくように前記コンピュータを機能させ、
前記配置予定順序記憶手段により記憶された配置予定順序を表示する制御を行う配置予定順序表示制御手段(例えば、図3のパネル情報表示部PW10)として前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0020】
この第7の発明によれば、記憶した配置物体の配置予定順序に従って、配置操作入力に応じて配置可能な物体を順次配置していくと共に、その配置予定順序を表示する制御を行うことができる。従って、配置物体の配置予定順序をプレーヤに知らしめることができる。
【0021】
第8の発明は、第7の発明のプログラムであって、
前記配置物体の種類として、他種類の配置物体と連結しない非連結配置物体が含まれ、
前記連結手段が、前記非連結配置物体と他種類の配置物体とは連結しないように前記コンピュータを機能させ、
前記配置予定順序記憶手段に記憶されている配置予定の配置物体の何れかを、所与のタイミングで非連結配置物体に置換する配置予定物体置換手段(例えば、図20のステップA39)として前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0022】
この第8の発明によれば、非連結物体を配置物体の一種とすると共に、この非連結物体と他種類の配置物体とは連結しないようにさせ、記憶された配置予定の配置物体の何れかを、所与のタイミングで非連結物体に置換することができる。従って、配置物体を非連結物体に置換されたプレーヤはその非連結物体を配置しなければならなくなり、ゲームをより面白いものとすることができる。
【0023】
第9の発明は、
コンピュータに、
内部に落下される配置物体を堆積配置する筒状の収容器を、長手方向がゲーム空間の上下方向となるように当該ゲーム空間に配置する収容器配置手段(例えば、図39のステップD1)、
前記配置された収容器の内部に落下させる配置物体を、前記収容器の上方所定位置(例えば、図24の次ブロック配置位置BW1)に表示する制御を行う落下物体表示制御手段、
プレーヤの回転操作入力に従って収容器を軸回転させることで、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体の収容器内における落下位置を変更させる収容器回転手段(例えば、図39のステップD9)、
プレーヤの落下操作入力に従って、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体を、前記収容器内に落下させて堆積配置させる落下手段(例えば、図39のステップD13)、
前記収容器内に堆積配置された落下物体のうち、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たす配置物体を消滅対象物体として検出する消滅物体検出手段(例えば、図40のステップE1)、
前記消滅物体検出手段により検出された消滅対象物体を前記収容器内から消滅させ、消滅対象物体の上に堆積配置していた配置物体を落下させる物体消滅手段(例えば、図40のステップE21→図39のステップD19;Yes、D21)、
として機能させるためのプログラムである。
【0024】
第13の発明は、
内部に落下される配置物体を堆積配置する筒状の収容器を、長手方向がゲーム空間の上下方向となるように当該ゲーム空間に配置する収容器配置手段(例えば、図16の処理部20;図39のステップD1)と、
前記配置された収容器の内部に落下させる配置物体を、前記収容器の上方所定位置(例えば、図24の次ブロック配置位置BW1)に表示する制御を行う落下物体表示制御手段(例えば、図16の処理部20)と、
プレーヤの回転操作入力に従って収容器を軸回転させることで、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体の収容器内における落下位置を変更させる収容器回転手段(例えば、図16の処理部20;図39のステップD9)と、
プレーヤの落下操作入力に従って、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体を、前記収容器内に落下させて堆積配置させる落下手段(例えば、図16の処理部20;図39のステップD13)と、
前記収容器内に堆積配置された落下物体のうち、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たす配置物体を消滅対象物体として検出する消滅物体検出手段(例えば、図16の処理部20;図40のステップE1)と、
前記消滅物体検出手段により検出された消滅対象物体を前記収容器内から消滅させ、消滅対象物体の上に堆積配置していた配置物体を落下させる物体消滅手段(例えば、図16の処理部20;図40のステップE21→図39のステップD19;Yes、D21)と、
を備えたゲーム装置である。
【0025】
この第9又は第13の発明によれば、ゲーム空間に配置した収容器の内部に落下させる配置物体を、収容器の上方所定位置に表示する制御を行い、プレーヤの回転操作入力に従って収容器を軸回転させることで、表示された配置物体の収容器内における落下位置を変更させることができる。また、プレーヤの落下操作入力に従って、表示された配置物体を収容器内に落下させて堆積配置させ、堆積配置された落下物体のうち、消滅種類条件を満たす配置物体を消滅対象物体として検出し、検出した消滅対象物体を収容器内から消滅させ、更に消滅対象物体の上に堆積配置していた配置物体を落下させることができる。
【0026】
第10の発明は、第9の発明のプログラムであって、
ゲーム進行が前記収容器の上下を反転させる所与の反転条件を満たす状況になったことを検出する反転状況検出手段(例えば、図39のステップD29)、
前記反転状況検出手段による検出に応じて、前記収容器配置手段により配置された収容器の上下を反転させ、当該収容器内に堆積配置されていた配置物体を上下逆方向に落下・再堆積させる上下反転手段(例えば、図39のステップD33、D35)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0027】
この第10の発明によれば、所与の反転条件を満たす条件になったことを検出すると共に、この検出に応じて、収容器の上下を反転させ、この収容器内に堆積配置されていた配置物体を上下逆方向に落下・再堆積させることができる。従って、一旦収容器内に堆積配置された配置物体の配置位置を一新させることができる。
【0028】
第11の発明は、第1〜第10の何れか一の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図1のCD−ROM1240)である。
【0029】
この第11の発明によれば、第1〜第10の何れか一の発明と同様の作用効果を奏する情報記憶媒体を実現することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、ゲーム空間に配置された配置物体の中から、連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とすると共に、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが連結種類条件を満たす場合には、当該配置物体同士を連結することで、連結物体群を更新していくことができる。また、消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出し、検出した消滅発動物体が連結物体群を構成する配置物体の1つである場合には、連結物体群を構成する配置物体を連結消滅物体から連鎖的に派生消滅させ、検出した消滅発動物体が連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合には、当該消滅発動物体を消滅させることができる。従って、配置物体が連結物体群を構成するか否かによって配置物体の消滅のさせ方が異なることになるため、配置物体の消滅のさせ方に工夫を施した、新たな興趣を掻き立てるパズルゲームが実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図1〜図41を参照して、家庭用ゲーム装置に本発明を適用した場合の実施形態について説明する。
【0032】
先ず、各実施形態に共通する全体の構成を説明する。
図1は、家庭用ゲーム装置1200の概略外観図である。家庭用ゲーム装置1200は、方向キー1212やボタンスイッチ1214を備えた第1プレーヤ(以下、「1P側のプレーヤ」という。)用の1Pゲームコントローラ1210及び方向キー1213やボタンスイッチ1215を備えた第2プレーヤ(以下、「1P側のプレーヤ」という。)用の2Pゲームコントローラ1211と、本体装置1220と、スピーカ1232を有するディスプレイ1230とを備えている。1Pゲームコントローラ1210及び2Pゲームコントローラ1211は本体装置1220に接続され、ディスプレイ1230は画像信号及び音信号等を伝送可能なケーブル1202によって接続されている。
【0033】
また、ゲーム進行制御プログラム等のゲームを行うための情報は、本体装置1220に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1240に格納されている。一方、ゲーム中の所定のタイミングやプレーヤによるセーブ操作等に応じてゲームの進行状況に関する情報を含むデータが書き込まれる情報記憶媒体として、メモリカード1252やICカード1254等の情報記憶媒体が用いられる。
【0034】
本体装置1220は、CPUやICメモリ類を搭載した制御ユニット1222や、CD−ROM1240等の情報記憶媒体の読取装置を備え、CD−ROM1240から読み出したゲームを行うための情報と、1Pゲームコントローラ1210及び2Pゲームコントローラ1211からの操作信号とに基づいて種々のゲーム進行制御処理を実行し、ディスプレイ1230にゲーム画面を表示させるとともに、スピーカ1232からゲーム音を出力させる。
【0035】
1P側及び2P側それぞれのプレーヤは、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成されるディスプレイ1230に映し出されるゲーム画像を見ながら、それぞれのゲームコントローラ1210、1211を操作することによってゲームを楽しむ。
【0036】
〔第1実施形態〕
図3〜図22を参照して、第1実施形態について説明する。
【0037】
〔ゲームの概要〕
先ず、ゲームの概要について説明する。
本実施形態により実現されるゲームは2人対戦のゲームであり、2人のプレーヤが、複数のマス目で構成されるゲームステージ上の空白のマス目に、異なる色を持つパネルを配置していく対戦パズルゲームである。配置していくパネルの順番は、各々のプレーヤについてランダムに決定される。また、配置されたパネルのうち、所与の連結種類条件を満たしたパネルは連結されて連結パネル群になると共に、所与の消滅種類条件を満たしたパネルは消滅発動パネルとして消滅され、消滅発動パネルが連結パネル群を構成するパネルの1つである場合には、当該連結パネル群を構成する各パネルが連鎖的に派生消滅される。また、パネルを消滅させたプレーヤには得点が加算され、制限時間内に最も多くの得点を獲得したプレーヤが勝者となる。
【0038】
各々のプレーヤは、自身が配置したパネルに加えて他のプレーヤが配置したパネルを除外させたり、他のプレーヤに対して攻撃を仕掛けて対戦を行うことで、その行動を所定時間制限させることができる。つまり、複数のプレーヤがお互いの邪魔をしながら、一のゲームステージ上で得点を競い合うことになる。
【0039】
パネルの色は、赤、橙、黄、緑、青、紫、灰、黒の計8色存在し、通常、プレーヤがマス目に配置していくパネルは、灰と黒を除いた計6色のパネルである。各ゲームステージには、いくつかの黒と灰のパネルが初期設定としてマス目に配置される。黒のパネルは、他のパネルと連結させたり、消滅させたり、除外させることが一切できず、完全な障害物としての役割を果たすパネルである。灰のパネルは、他のパネルと連結させたり、除外させることはできないが、隣接して配置されたパネルが消滅することで一緒に消滅する特殊なパネルである。また、一のプレーヤが灰のパネルを消滅させた場合には、他のプレーヤの配置順として設定されたパネルの一部がこの灰のパネルに差替えられ、当該他のプレーヤは、この差替えられた灰のパネルを何れかのマス目に配置しなければならなくなる。
【0040】
また、黒と灰を除いた計6色のパネルは自由にマス目から除外させることができると共に、色の関係に応じて他のパネルと連結させたり、消滅させることができる。このパネルの連結・消滅の詳細について、次に説明する。
【0041】
〔近似色の概念とパネルの連結・消滅の原理〕
図2を参照して、近似色の概念とパネルの連結・消滅の原理について説明する。以下の説明においては、2つのパネルをくっつけることを「連結」、一のパネルを始点として複数のパネルが連結されている状態を「連接」と区別して表現する。また、連接されている複数のパネルを「連結パネル群」と呼ぶ。
【0042】
図2(a)は、近似色の概念について示す図である。本実施形態では、黒と灰を除いた6色のパネルをその色相に従って環状に配置する。通常、色相は色相環を用いた連続量として表現する場合が多いが、ここでは6色相により離散的に表現される。この時、一の色に隣接する2色を近似色と定義する。例えば、赤の近似色は橙と紫である。
【0043】
図2(b)は、パネルの連結の原理を示す図である。本実施形態では、一のパネルに近似色を持つパネルが隣接して配置された場合に、当該2つのパネルを連結させ、連結パネル群とする。また、連結される場合に、互いのパネルが接している部分を中心として2つのパネルの色はグラデーションを形成するように変更される。ここでは、橙のパネルに近似色を持つ赤のパネルが隣接して配置されたことで、これら2つのパネルが連結され、赤と橙のグラデーションを形成するようにパネルの色が変更される。このように、連結の際にパネルの色を変更することで、パネルが連結される様子をプレーヤに視認性良く知らしめることができる。連結パネル群は、連結パネル群を構成するパネルが別の近似色のパネルと連結されることによって、随時更新され、大きくなっていく。
【0044】
図2(c)は、パネルの消滅の原理を示す図である。本実施形態では、一のパネルに同色を持つパネルが隣接して配置された場合に、当該2つのパネルを同時に消滅させる。図2(c)においては、赤のパネルに同色の赤のパネルが隣接して配置されたことで、これら2つのパネルが同時に消滅される。
【0045】
図2(d)は、連結パネル群を構成するパネルの消滅の原理を示す図である。本実施形態では、連結パネル群を構成する一のパネルと同色のパネルが隣接して配置された場合に、当該2つのパネルを同時に消滅させると共に、連結パネル群を構成する各パネルを時間経過に応じて連鎖的に派生消滅させる。また、消滅させたパネルの個数を「連鎖数」としてカウントする。但し、最初に消滅させる同色の2つのパネルは2つで1つとカウントし、灰のパネルはカウントに含めない。
【0046】
また、連結パネル群を構成するパネルを派生消滅させる際、これらのパネルは同色の2つのパネルと同時に消滅させるのではなく、漸次消滅させる。具体的には、同色の2つのパネルを消滅させてから所定時間経過した後に、隣接して連接されているパネルを消滅させ、それからまた所定時間経過した後に、次の連接されているパネルを消滅させるといった具合である。
【0047】
つまり、連結パネル群を構成するパネルのうち、最初のパネルが消滅してから最後のパネルが消滅するまでに一定の時間を要することになるが、この消滅期間中に当該連結パネル群に対して、プレーヤは新たにパネルを配置したり、当該連結パネル群からパネルを除外させることができる。従って、新たに配置するパネルが消滅待ちのパネルと連結されるように上手くパネルを配置することで半永久的にパネルを消滅させたり、消滅待ちのパネルをその消滅前に除外させてしまうといったテクニックが可能となる。
【0048】
図2(d)では、連結パネル群である赤と橙と黄のパネルの内の赤のパネルと同色である赤のパネルが隣接して配置されたことで、この2つのパネルが同時に消滅され、その後、橙と黄のパネルが漸次消滅される。また、この場合の連鎖数は“3”であるため、「3連鎖」となる。
【0049】
図2(e)は、灰のパネルの消滅の原理を示す図である。灰のパネルは、隣接する何れかのパネルを消滅させた場合に限り、当該パネルと一緒に消滅させる。但し、隣接するパネルが灰のパネルであった場合にはこの限りではない。ここでは、灰のパネルに橙のパネルが隣接した状態で橙のパネルが消滅されたことで、灰のパネルが一緒に消滅される。灰のパネルは連鎖数のカウントに含めないため、この場合も連鎖数は“3”であり、「3連鎖」となる。
【0050】
〔ゲーム画面〕
次に、実際のゲーム画面を参照して、本実施形態により実現されるゲームの内容について詳細に説明する。
【0051】
図3は、ゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム画面は、仮想三次元空間にゲームステージと、キャラクタ、パネル等のオブジェクトとを配置して設定されたゲーム空間の様子を、仮想カメラ等の所与の視点から見た三次元CG画像として表示される。具体的には、ゲームステージの床面にキャラクタ、パネル等のオブジェクトが配置され、当該ゲームステージを仮想カメラから俯瞰した様子がゲーム画面として表示される。
【0052】
また、ゲーム画面は、進行中のゲーム空間(仮想三次元空間)の様子が表示されるゲーム進行部GW10と、各プレーヤが配置していくパネルについての情報が表示されるパネル情報表示部PW10とで構成される。
【0053】
ゲーム進行部GW10には、六角形のマス目で区切られたゲームステージが表示され、当該ゲームステージ上に1P側のプレーヤが操作するキャラクタであるキャラC1及び2P側のプレーヤが操作するキャラクタであるキャラC2が表示される。また、ゲームステージのいくつかのマス目には、初期設定として黒と灰のパネルが配置され、ここでは黒のパネルP1と、灰のパネルP2とが配置される。更に、ゲーム進行部GW10の右下部には、ゲームの残り時間を示す残り時間T10が表示され、左上部には1P側のプレーヤの得点S10、右上部には2P側のプレーヤの得点S12がそれぞれ表示される。
【0054】
パネル情報表示部PW10には、各々のプレーヤが配置することのできるパネルが3つずつ配置順に表示される。パネル情報表示部PW10の左部PWL10には、1P側のプレーヤが配置していくパネルが表示される。例えば、1P側のプレーヤが1番目に配置するパネルは赤のパネルである。同様に、パネル情報表示部PW10の右部PWR10には、2P側のプレーヤが配置していくパネルが表示される。例えば、2P側のキャラクタが2番目に配置するパネルは黄のパネルである。このパネル情報表示部PW10に表示されるパネルは、各々のプレーヤがパネルを配置する毎に更新される。このようなパネル情報表示部を設定することにより、パネルの配置予定順序をプレーヤに知らしめることができる。
【0055】
各々のプレーヤは、自身に割り当てられたキャラクタ(1P側のプレーヤはキャラC1、2P側のプレーヤはキャラC2)を操作してマス目を移動させ、パネルが配置されていない白のマス目にパネルを配置していく。そして、原理で説明した手順でパネルを連結・消滅させていくことで得点が随時加算され、残り時間TW10が“0”になった時点で得点の高いプレーヤが勝者となる。
【0056】
図4は、近似色を持つパネルが連結された場合のゲーム画面の一例を示す図である。同図において、1P側のプレーヤが、橙のパネルP3が配置されたマス目に隣接する一のマス目に赤のパネルP4を配置している。この時、近似色を持つパネルが隣接して配置されたことで、橙のパネルP3と赤のパネルP4とは連結されて連結パネル群となり、グラデーションを形成するようにその色が変更される。
【0057】
図5は、同色を持つパネルが隣接して配置された場合のゲーム画面の一例を示す図である。同図において、赤のパネルP5に、橙のパネルP6、黄のパネルP7、緑のパネルP8及び青のパネルP9の4つのパネルが連接され、連結パネル群が構成されている状態で、1P側のプレーヤが、赤のパネルP5が配置されたマス目に隣接する一のマス目に、赤のパネルP10を配置している。
【0058】
図6は、図5の操作に続き、同色のパネルが消滅される場合のゲーム画面の一例を示す図である。図5において同色である赤のパネル同士が隣接した配置されたことで、赤のパネルP5とP10とが同時に消滅される。
【0059】
図7は、図6の後、連接されているパネルが派生消滅される場合のゲーム画面の一例を示す図である。図6において赤のパネルP5とP10とが同時に消滅されたことで、赤のパネルP5に連接されていた橙のパネルP6、黄のパネルP7、緑のパネルP8及び青のパネルP9が漸次消滅される。また、初期設定として配置されていた灰のパネルP2に黄のパネルP7が隣接していたため、灰のパネルP2も黄のパネルP7と同時に消滅される。また、この場合の連鎖数は灰のパネルP2を除いた“5”であるため、「5連鎖!!」が表示される。
【0060】
図8は、パネル情報表示部のパネルの一部が灰のパネルに差替えられる場合のゲーム画面の一例を示す図である。図7のゲーム進行部GW18において、1P側のプレーヤにより灰のパネルP2が消滅されたことで、パネル情報表示部PW12の右部PWR12では、2P側のプレーヤによる配置3番目に配置予定のパネルが灰のパネルP2に差替えられる。これにより、パネルを灰のパネルに置換された2P側のプレーヤは、3番目に灰のパネルを配置しなければならなくなり、ゲームをより面白いものとすることができる。
【0061】
図9は、パネルの消滅期間中に新たにパネルが配置された場合のゲーム画面の一例を示す図である。図9において、1P側のプレーヤが赤のパネルP10を配置したことに起因して、赤のパネルP5と、当該赤のパネルP5に連接されていた橙のパネルP6、黄のパネルP7、緑のパネルP8及び青のパネルP9が漸次消滅される過程において、橙のパネルP6の消滅時点で、緑のパネルP8が配置されたマス目に隣接する一のマス目に、2P側のプレーヤが新たに緑のパネルP11を配置している。
【0062】
図10は、パネルの派生消滅中に、新たに配置されたパネルからの派生消滅が並行して行われる場合のゲーム画面の一例を示す図であり、図9に続く画面を示す図である。図9おいて、1P側のプレーヤが赤のパネルP10を配置したことに起因して連鎖的に消滅されるはずであった緑のパネルP8が消滅しないうちに、2P側のプレーヤにより緑のパネルP11が隣接して配置されたことで、この2つの緑のパネルP8、P11が先に消滅される。また、緑のパネルP8に連接されていた青のパネルP9も連鎖的に派生消滅され、連鎖数“2”を示す「2連鎖!!」が表示される。また、これに伴って、1P側のプレーヤによるパネルの消滅が黄のパネルP7で断ち切られ、連鎖数“3”を示す「3連鎖!!」が表示される。つまり、ここでは1P側のプレーヤによるパネルの消滅を、2P側のプレーヤが途中で横取りした形式になる。このように、連結パネル群を構成するパネルの派生消滅中に、別のパネルに基づいた新たな派生消滅を行わせることができると共に、派生消滅を行わせたプレーヤが何れのプレーヤであるかを適切に判断した上で、派生消滅の評価を行うことができる。
【0063】
図11は、パネルが除外される場合のゲーム画面の一例を示す図である。同図において、1P側のプレーヤが赤のパネルP10を配置したことに起因して、赤のパネルP5と、当該赤のパネルP5に連接されていた橙のパネルP6、黄のパネルP7、緑のパネルP8及び青のパネルP9が漸次消滅される過程において、橙のパネルP6の消滅時点で、2P側のプレーヤが黄のパネルP7を除外させようとしている。
【0064】
図12は、パネルが除外されたことで、パネルの派生消滅が途中で断ち切られる場合のゲーム画面の一例を示す図であり、図11に続く画面を示す図である。同図において、1P側のプレーヤが赤のパネルP10を配置したことに起因して連鎖的に消滅されるはずであった黄のパネルP7が消滅しないうちに、2P側のプレーヤにより当該黄のパネルP7が除外されたことで、1P側のプレーヤによるパネルの消滅が橙のパネルP6で断ち切られ、連鎖数“2”を示す「2連鎖!!」が表示される。このように、連結パネル群を構成するパネルの一部をその消滅前に除外させることで、当該パネルの派生消滅を食い止めることができる。
【0065】
図13は、一のプレーヤが他のプレーヤに攻撃を仕掛けたことで対戦が行われた場合のゲーム画面の一例を示す図である。同図において、1P側のプレーヤから2P側のプレーヤに対して攻撃が仕掛けられ、キャラC1がキャラC2を攻撃する様子が示されている。また、その攻撃が成功したことで、キャラC2が倒された様子が示されている。
【0066】
図14は、図13のゲーム画面に続くゲーム画面の一例であり、パネルの配置が不能化された場合のゲーム画面を示す図である。他のプレーヤに対して攻撃が仕掛けられ、その攻撃が成功した場合には、他のプレーヤによるパネルの配置が所定時間不能化される。一方、攻撃が失敗した場合には、攻撃を仕掛けたプレーヤによるパネルの配置が所定時間不能化される。図13において、1P側のプレーヤから2P側のプレーヤに対して攻撃が仕掛けられ、その攻撃が成功したことで、2P側のプレーヤによるパネルの配置が所定時間不能化される。また、パネル情報表示部PW14の右部PWR14には、2P側のプレーヤが配置していくパネルにバツマークが重畳表示され、パネルの配置が不能化されている旨が明示される。このように、各々のプレーヤはお互いの行動を制限し合いながら、パネルをゲームステージ上に配置していくことができる。
【0067】
図15は、ゲームが終了した場合のゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム進行部GW30の右下部に表示される残り時間T30が“0”となり、1P側のプレーヤの得点が2P側のプレーヤの得点よりも高かったために1P側のプレーヤが勝者に決定され、ゲーム進行部GW30の中央部に、その勝利を演出する「1PWIN!!」が表示される。
【0068】
〔機能構成〕
次に、以上説明したゲームを実現する家庭用ゲーム装置の機能構成について説明する。
図16は、第1実施形態に係る家庭用ゲーム装置1200の機能構成を示すブロック図である。家庭用ゲーム装置1200は、操作部10と、処理部20と、表示部30と、音出力部40と、記憶部50とで構成される。
【0069】
操作部10は、1P側のプレーヤが操作を行う1Pゲームコントローラ1210と、2P側のプレーヤが操作を行う2Pゲームコントローラ1211とを備え、ゲームの種類、内容に応じた各種操作を行うことができるように構成され、プレーヤの操作に応じた操作信号を処理部20に出力する。操作部10は他にジョイスティック、押下ボタン、キーボード、マウス、専用コントローラ等により実現されるとして良いことは勿論である。
【0070】
処理部20は、本体装置1220に内蔵されるものであり、家庭用ゲーム装置1200全体の制御、各機能部への指示、ゲームの進行制御処理、画像処理、音声処理等の各種処理を実行する。この処理部20の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、またはASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現することができ、図1の制御ユニット1222に対応する。
【0071】
この処理部20は、第1実施形態を実現するための主な機能部として、ゲーム演算部21と、画像生成部23と、音生成部25とを含み、記憶部50に記憶された第1ゲーム進行制御プログラム60に従って処理を実行する。
【0072】
ゲーム演算部21は、操作部10から入力された操作信号や、記憶部50から読み出したプログラム及びデータ等に基づいて、ゲームに係る各種演算を実行する。画像生成部23は、各種ゲーム画像の生成を行う機能部である。音生成部25は、各種ゲーム音の生成を行う機能部である。
【0073】
表示部30は、画像生成部23により生成されたゲーム画像を表示するものであり、図1のディスプレイ1230に対応する。
【0074】
音出力部40は、音生成部25により生成されたゲーム音を出力するものであり、図1のスピーカ1232に対応する。
【0075】
記憶部50には、処理部20によって読み出され、第1ゲーム進行制御処理(図20参照)として実行される第1ゲーム進行制御プログラム60と、第1ゲームデータ70とが格納される。また、第1ゲーム進行制御プログラム60は、パネル連結処理(図21参照)として実行されるパネル連結プログラム61と、パネル消滅処理(図22参照)として実行されるパネル消滅プログラム63とをサブルーチンとして含み、第1ゲームデータ70は、キャラ位置データ71と、オブジェクトデータ73と、ステージデータ75と、新規配置パネルデータ77と、パネル配置データ79とを含む。この記憶部50の機能は、CD−ROMやDVD−ROM、ゲームカセット、ICカード、MO、FD、ハードディスク、メモリ等により実現されるものであり、図1のCD−ROM1240、メモリカード1252及びICカード1254に対応する。
【0076】
第1ゲーム進行制御処理とは、選択されたゲームステージ上で、プレーヤの操作入力に従ってキャラクタを移動させながら、空いているマス目にパネルを順次配置していくと共に、所与の連結種類条件を満たしたパネルを連結し、所与の消滅種類条件を満たしたパネルを消滅させながらゲームを進行させる処理である。この第1ゲーム進行制御処理については詳細に後述する。
【0077】
パネル連結処理とは、新しく配置されたパネル(以下、「新規配置パネル」と呼ぶ。)に隣接する近似色のパネルが存在するか否かを判定し、存在する場合には、新規配置パネルと当該隣接する近似色のパネルとを連結する処理である。このパネル連結処理についても詳細に後述する。
【0078】
パネル消滅処理とは、消滅種類条件を満たすパネルを消滅発動パネルとして検出した上で、当該消滅発動パネルと連接されたパネルが存在する場合に、その2つのパネルの距離に応じたカウンタ値を設定し、そのカウンタ値が“0”となったパネルを消滅させる処理である。このパネル消滅処理についても詳細に後述する。
【0079】
キャラ位置データ71は、各々のプレーヤが操作するキャラクタのゲームステージ上での位置を示すデータであり、ゲームステージを構成するマス目に割り当てられた番号で表される。
【0080】
オブジェクトデータ73は、キャラクタをゲーム空間にモデリングするためのキャラクタデータや、パネルをゲーム空間にモデリングするためのパネルデータ等のデータである。キャラクタデータには、モーションデータやテクスチャデータが含まれ、パネルデータには、パネルの種々の色を表現するためのテクスチャデータが含まれる。
【0081】
ステージデータ75は、ゲームが進行されるゲームステージについてのデータであり、図17に示すような、マス構成751と、初期パネル配置データ753とを含んでいる。マス構成751は、ゲームステージのマス目の構成についてのデータである。初期パネル配置データ753は、初期設定として所定のマス目に配置される黒と灰のパネルについてのデータである。また、ゲームステージを構成する全てのマス目には、それぞれ番号が割り当てられている。
【0082】
新規配置パネルデータ77は、各プレーヤの識別と、新規配置パネルが配置されたマス目の番号とが対応付けられたデータであり、データ構造の一例を図18に示す。
【0083】
パネル配置データ79は、各々のマス目に割り当てられた番号と、色情報と、連結フラグと、加点対象プレーヤと、消滅カウンタとが対応付けられたデータであり、データ構造の一例を図19に示す。色情報は、対応する番号のマス目に配置されているパネルの色を表し、パネルが配置されたり、除外される毎に更新される。但し、パネルが配置されていない空白のマス目は「白」とされる。連結フラグは、対応する番号のマス目に配置されているパネルが連結される際にONに設定されるフラグである。加点対象プレーヤは、対応する番号のマス目に配置されているパネルが消滅される際に、得点が加算されるプレーヤである。消滅カウンタは、対応する番号のマス目に配置されているパネルが消滅される際に設定されるカウンタ値である。このカウンタ値が“0”となった番号のマス目に配置されているパネルから順にパネルは派生消滅される。
【0084】
次に動作を説明する。
図20は、処理部20により第1ゲーム進行制御プログラム60が読み出されて実行されることにより家庭用ゲーム装置1200において実行される第1ゲーム進行制御処理の流れを示すフローチャートである。第1ゲーム進行制御処理のステップA5〜A45までの処理は、毎インター(1/60秒毎に)実行される処理であり、ステップA7〜A35までの処理は、各プレーヤ毎に実行される処理である。
【0085】
先ず、プレーヤにより操作部10を介してゲームステージが選択されると(ステップA1)、処理部20は、ゲームの初期設定を行う(ステップA3)。具体的には、ステップA1において選択されたゲームステージのデータを記憶部50から読み出し、読み出したステージデータ75に基づいて仮想三次元空間にゲームステージを構築すると共に、オブジェクトデータ73に基づいて2体のキャラクタを当該ゲームステージの所定のマス目に配置する。そして、ゲームステージを俯瞰するように仮想カメラを配置する。
【0086】
そして、各々のプレーヤが配置する3つのパネルをランダムに決定する。また、残り時間に所定値(例えば、“90”秒)を設定し、各々のプレーヤの得点に“0”を設定する。
【0087】
そして、処理部20は、ゲーム終了まで毎インター、ループAの処理を繰り返し実行する(ステップA5〜A45)。
【0088】
ループAでは、処理部20は、各プレーヤ毎にループBの処理を繰り返し実行する(ステップA7〜A35)。ここで、ループBにおいて現在処理対象となっているプレーヤを処理対象プレーヤと称して以下説明する。まず、処理部20は、処理対象プレーヤによるキャラクタの移動操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップA9)、なされなかったと判定した場合には(ステップA9;No)、ステップA13へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップA9;Yes)、移動操作に従って、ゲームステージを構成するマス目に沿って処理対象プレーヤのキャラクタを移動させる(ステップA11)。
【0089】
次いで、処理部20は、処理対象プレーヤによるパネルの配置操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップA13)、なされなかったと判定した場合には(ステップA13;No)、ステップA21へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップA13;Yes)、処理対象プレーヤのキャラクタが位置するマス目の番号を特定し、特定した番号に対応する色情報が白であるか否かをパネル配置データ79を参照して判定することで、当該マス目に新しくパネルを配置することが可能であるか否かを判定する(ステップA15)。
【0090】
ステップA15においてパネルを配置することが可能ではないと判定した場合には(ステップA15;No)、処理部20は、ステップA21へと処理を移行し、パネルを配置することが可能であると判定した場合には(ステップA15;Yes)、当該マス目に新しくパネルを配置して新規配置パネルとし(ステップA17)、新規配置パネルデータ77を更新する。
【0091】
次いで、処理部20は、パネル連結プログラム61を読み出して実行することで、パネル連結処理を行う(ステップA19;図21)。そして、処理部20は、処理対象プレーヤによるパネルの除外操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップA21)、なされなかったと判定した場合には(ステップA21;No)、ステップA25へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップA21;Yes)、パネル除外処理を実行する(ステップA23)。
【0092】
パネル除外処理では、先ずパネル配置データ79を参照して、対象となるマス目の番号に対応する色情報が白、黒、灰の何れかであるか否かを判定する。そして、その何れでもなかった場合には、当該マス目に配置されているパネルを除外させ、色情報を白に更新する。一方、色情報が白、黒、灰の何れかであった場合には、特に何も行わない。
【0093】
また、パネル配置データ79を参照して、対象となるマス目の番号に対応する連結フラグがONであるか否かを判定することにより、除外させたパネルが他のパネルと連接されていたか否かを判定する。そして、連接されていたと判定した場合には、当該マス目の番号に対応する連結フラグをOFFに設定する。また、オブジェクトデータ73に基づいて、連接されていたパネルに単色用のテクスチャを再度マッピングし、その色を単色に変更する。但し、除外させたパネルに連接されていたパネルが更に別のパネルと連接されていた場合には、その色を単色に変更するのではなく、連接されている部分のみがグラデーションを形成するようにテクスチャマッピングを施す。
【0094】
次に、処理部20は、処理対象プレーヤ及び処理対象プレーヤ以外の他のプレーヤによる攻撃操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップA25)、なされなかったと判定した場合には、ステップA35へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップA25;Yes)、攻防演出処理を実行する(ステップA27)。
【0095】
攻防演出処理では、攻撃を仕掛けたプレーヤ(以下、「攻撃側プレーヤ」と呼ぶ。)の操作するキャラクタから、攻撃を仕掛けられたプレーヤ(以下、「相手プレーヤ」と呼ぶ。)の操作するキャラクタへの攻撃を演出する。この時、相手プレーヤは、操作部10を介してその攻撃を回避することができる。そして、攻撃が回避された場合には、攻撃が空振りしたことを示すエフェクトを発生させ、その直後に攻撃側プレーヤの操作するキャラクタを転倒させる。また、攻撃が回避されなかった場合には、攻撃が命中したことを示すエフェクトを発生させ、その直後に相手プレーヤが操作するキャラクタを転倒させる。
【0096】
次に、処理部20は、ステップA27の攻防演出処理において攻撃が成功したか否かを判定し(ステップA29)、成功したと判定した場合には(ステップA29;Yes)、相手プレーヤによるパネルの配置を所定時間不能化させる処理を行い(ステップA31)、失敗したと判定した場合には(ステップA29;No)、攻撃側プレーヤによるパネルの配置を所定時間不能化させる処理を行う(ステップA33)。また、パネル配置を不能化させている間は、パネル情報表示部に表示されるパネルにバツマークを重畳表示させ、パネルの配置が不可能である旨をプレーヤに報知する。そして、処理部20は、各プレーヤ毎に処理を行った後、ループBの処理を終了する。
【0097】
次いで、処理部20は、パネル消滅プログラム63を読み出して実行することで、パネル消滅処理を行い(ステップA37;図22)、続けておジャマ処理を行う(ステップA39)。
【0098】
おジャマ処理では、パネル消滅処理により灰のパネルが消滅された場合に、パネル情報表示部に表示されるパネルの内、灰のパネルを消滅させたプレーヤの対戦相手であるプレーヤのパネルの一部を灰のパネルに差替える処理を行う。
【0099】
次いで、処理部20は、新規配置パネルデータ77をリセットし(ステップA41)、制限時間を更新する(ステップA43)。そして、処理部20は、制限時間が“0”となった時点でゲームが終了であると判断し、ループAの処理を終了する。
【0100】
そして、処理部20は、各々のプレーヤが獲得した得点を比較し、得点の高かったプレーヤを勝者とすることで勝敗を判定し(ステップA47)、勝者の勝利を演出する結果演出処理を行った後に(ステップA49)、第1ゲーム進行制御処理を終了する。
【0101】
次に、第1ゲーム進行制御処理のステップA19において実行されるパネル連結処理の動作について説明する。
図21は、処理部20によりパネル連結プログラム61が読み出されて実行されることにより家庭用ゲーム装置1200において実行されるパネル連結処理の流れを示すフローチャートである。尚、パネル連結処理のステップB1〜B11までの処理は、新規配置パネル毎に行われる処理である。
【0102】
先ず、処理部20は、新規配置パネル毎にループCの処理を繰り返し実行する(ステップB1〜B11)。1回のループにおいて処理対象となる新規配置パネルを以下「対象新規配置パネル」という。
【0103】
ループCにおいて、先ず処理部20は、対象新規配置パネルに隣接するパネル(以下、「隣接パネル」と呼ぶ。)が有るか否かを判定する(ステップB3)。
【0104】
ステップB3において隣接パネルが有ったと判定した場合には(ステップB3;Yes)、処理部20は、パネル配置データ79を参照して、対象新規配置パネルの色情報と、その判定した隣接パネルの色情報とを比較することで、隣接パネルが近似色であるか否かを判定する(ステップB5)。
【0105】
ステップB5において近似色であると判定した場合には(ステップB5;Yes)、処理部20は、対象新規配置パネルと隣接パネルとを連結させる(ステップB7)。また、オブジェクトデータ73に基づいて、これら連結されたパネルをグラデーション用のテクスチャで再度マッピングし、その色を変更する。
【0106】
次いで、処理部20は、対象新規パネルの連結フラグと隣接パネルの連結フラグとをそれぞれONに設定する(ステップB9)。そして、処理部20は、全ての新規配置パネルについて処理を行った後、ループCの処理を終了すると共に、パネル連結処理を終了する。
【0107】
また、ステップB3において隣接パネルが無かったと判定した場合(ステップB5;No)、又はステップB5において隣接パネルが近似色ではなかったと判定した場合には(ステップB5;No)、処理部20は、ステップB11へと処理を移行する。
【0108】
次に、第1ゲーム進行制御処理のステップA37において実行されるパネル消滅処理の動作について説明する。
図22は、処理部20によりパネル消滅プログラム63が読み出されて実行されることにより家庭用ゲーム装置1200において実行されるパネル消滅処理の流れを示すフローチャートである。尚、パネル消滅処理のステップC5〜C25までの処理は、消滅発動パネル毎に行われる処理であり、ステップC7〜C23までの処理は、各パネル毎に行われる処理である。
【0109】
先ず、処理部20は、消滅発動パネル検出処理を行う(ステップC1)。この消滅発動パネル検出処理では、パネル配置データ79を参照して、新規配置パネルに隣接するパネルとして同色のパネルが存在するか否かを、新規配置パネルの色情報と当該パネルの色情報とを比較することで判定し、存在した場合に、当該2つのパネルを消滅発動パネルとして検出する。
【0110】
次いで、処理部20は、消滅発動パネルが検出されたか否かを判定し(ステップC3)、検出されなかったと判定した場合には(ステップC3;No)、ステップC27へと処理を移行し、検出されたと判定した場合には(ステップC3;Yes)、消滅発動パネルが配置されているマス目の番号に対応する消滅カウンタに消滅遅延単位時間(例えば“10”)を設定して(ステップC4)、消滅発動パネル毎にループDの処理を繰り返し実行する(ステップC5〜C25)。
【0111】
ループDでは、処理部20は、各パネル毎にループEの処理を繰り返し実行する(ステップC7〜C23)。以下、1回のループDの処理において処理対象となる消滅発動パネルを「対象消滅発動パネル」という。また、1回のループEの処理において処理対象となるパネルを「対象パネル」という。ループEでは、処理部20は、パネル配置データ79の連結フラグを参照して、対象パネルが、対象消滅発動パネルと連接されているか否かを判定する(ステップC9)。
【0112】
ステップC9において対象パネルが対象消滅発動パネルと連接されていないと判定した場合には(ステップC9;No)、処理部20は、ステップC23へと処理を移行し、連接されていると判定した場合には(ステップC9;Yes)、対象パネルと対象消滅発動パネル間の距離を算出する(ステップC11)。尚、パネル間の距離はマス目の個数で表現するものとし、対象パネルと対象消滅発動パネルとが隣接して配置されている場合の距離を“2”として計算する(つまり、距離=対象パネルと対象消滅発動パネルとが配置されているマス目間に存在するマス目の個数+2)。
【0113】
次いで、処理部20は、ステップC11において算出した距離と消滅遅延単位時間とを乗算した値を消滅遅延時間とし(ステップC13)、パネル配置データ79を参照して、対象パネルが配置されているマス目の番号に対応する消滅カウンタに、カウンタ値が設定されているか否かを判定する(ステップC15)。
【0114】
ステップC15においてカウンタ値が設定されていないと判定した場合には(ステップC15;No)、処理部20は、ステップC19へと処理を移行し、カウンタ値が設定されていると判定した場合には(ステップC15;Yes)、当該カウンタ値がステップC13において決定した消滅遅延時間よりも大きいか否かを判定する(ステップC17)。
【0115】
ステップC17においてカウンタ値が消滅遅延時間よりも大きくなかったと判定した場合には(ステップC17;No)、処理部20は、ステップC23へと処理を移行し、大きかったと判定した場合には(ステップC17;Yes)、パネル配置データ79の対象パネルの配置されているマス目の番号に対応する加点対象プレーヤの変更・設定を行う(ステップC19)。
【0116】
そして、処理部20は、対象パネルのカウンタ値に消滅遅延時間を設定し(ステップC21)、各パネルそれぞれについて処理を行った場合に、ループEの処理を終了する。また、処理部20は、各新規配置パネルそれぞれについて処理を行った場合に、ループDの処理を終了する。
【0117】
そして、処理部20は、パネル配置データ79の消滅カウンタに設定されたカウンタ値を一律低減させ(ステップC27)、カウンタ値が“0”となったパネルが有るか否かを判定する(ステップC29)。
【0118】
ステップC29においてカウンタ値が“0”となったパネルが無かったと判定した場合には(ステップC29:No)、処理部20は、パネル消滅処理を終了し、有ったと判定した場合には(ステップC29;Yes)、連鎖の判定を行う(ステップC31)。具体的には、当該プレーヤの前回のパネルの消滅から所定時間内であるか否かを判定し、所定時間内である、即ち、前回のパネルの消滅から、今回カウンタ値が“0”となったパネルを判定するまでの時間が所定時間内である場合に当該消滅を連鎖的であるものと判断し、連鎖数を加算する。
【0119】
そして、処理部20は、パネル配置データ79のうちの、カウンタ値が“0”となったパネルが配置されていたマス目の番号に対応する加点対象プレーヤの得点に所定点を加点し(ステップC33)、パネルの消滅及び演出を行うパネル消滅・演出処理を実行する(ステップC35)。
【0120】
次いで、処理部20は、当該消滅パネルに隣接する灰のパネルが有ったか否かを判定し(ステップC37)、無かったと判定した場合には(ステップC37;No)、パネル消滅処理を終了する。
【0121】
ステップC37において隣接する灰のパネルが有ったと判定した場合には(ステップC37;Yes)、処理部20は、当該灰のパネルを併せて消滅させ(ステップC39)、パネル配置データ79を更新して(ステップC41)、パネル消滅処理を終了する。
【0122】
以上の通りに、第1実施形態によれば、ゲームステージ上のマス目にパネルを順次配置していき、連結種類条件を満たしたパネルが連結され、消滅種類条件を満たしたパネルが消滅されながらゲームが進行される。
【0123】
〔変形例〕
(A)攻撃の成否結果によるプレーヤの行動の制限
第1ゲーム進行制御処理では、処理対象プレーヤが相手プレーヤに対して仕掛けた攻撃が成功した場合に、相手プレーヤによるパネルの配置を所定時間不能化させるものとして説明した。しかし、攻撃が成功した場合に実行する処理は何もこれに限られるわけではなく、例えば相手プレーヤによるキャラクタの移動操作を所定時間不能化させることにしても良い。この場合は、相手プレーヤが移動操作を行っても相手プレーヤのキャラクタをその位置から移動させず、移動が不能化されている旨をメッセージ等で報知することにすれば尚良い。
【0124】
他には、相手プレーヤが操作するキャラクタの移動速度を低速化させることにしても良い。この場合は、例えばキャラクタの移動速度を通常の3分の1にする。また、キャラクタの移動可能な範囲を制限することにしても良い。この場合は、例えばキャラクタが移動可能な範囲を現在位置から2マス以内とする。
【0125】
尚、攻撃が失敗した場合には、処理対象プレーヤに対して同様の処理を実行することにしても良い。また、これらの処理のうち1つの処理のみを実行したり、他の処理と組み合わせて実行したりすることは設計事項である。
【0126】
(B)パネル情報表示部の設定
第1ゲーム進行制御処理では、各々のプレーヤが配置していくパネルを3つずつパネル情報表示部に表示させることとして説明した。しかし、表示させるパネルの個数は3つに限られない。例えば1つや5つ表示させることにしても良いし、一切表示させないことにしても勿論良い。
【0127】
また、各々のプレーヤが配置するパネルの配置順を、各プレーヤ別々としたが、共通としても良い。具体的には、配置順にパネルを例えば6つ表示しておき、それぞれのプレーヤがパネル配置操作を入力する度に、配置順に並べられた先頭のパネルから順次に配置されていく。従ってこの場合は、所望のパネルが次に配置されることとなったために、パネル配置操作入力をしようとしても、先に相手プレーヤがパネル配置操作入力をした場合には、当該パネルが相手プレーヤによって配置されてしまう。いわば早い者勝ちの要素をゲームに取り入れることが可能となる。
【0128】
(C)おジャマ処理
第1ゲーム進行制御処理におけるおジャマ処理では、灰のパネルを消滅させた場合に、相手プレーヤのパネル情報表示部の一部のパネルが灰のパネルに差替えられるものとして説明したが、全部のパネルを灰のパネルに差替えることにしても良い。また、一切差替えないことにしても勿論良い。
【0129】
(D)プレーヤの人数
第1実施形態では、2人のプレーヤで対戦を行う場合を例に挙げて説明した。しかし、プレーヤの人数は2人に限られず、3人以上のプレーヤで対戦を行うことにしても良い。この場合、パネル情報表示部をプレーヤの人数に応じた表示とし、第1ゲーム進行制御処理におけるループBの処理をプレーヤ毎に行うことで実現し得る。
【0130】
また、複数人で対戦を行うのではなく、コンピュータを相手に1人でプレイすることにしても勿論良い。この場合は、コンピュータ制御(AI制御)された仮想プレーヤとの対戦となる。
【0131】
〔第2実施形態〕
次に、図23〜図40を参照して、第2実施形態について説明する。
【0132】
〔ゲームの概要〕
先ず、ゲームの概要について説明する。
本実施形態により実現されるゲームは、各々のプレーヤが、自身に割り当てられた環柱形状のブロック収容器を軸回転(左右に回転)させながら、上から落下してくる複数の色のブロックを当該ブロック収容器内に堆積配置していく対戦パズルゲームである。落下してくるブロックの色と個数は、各々のプレーヤについてランダムに決定される。また、ブロック収容器内に堆積配置したブロックの内、所与の連結種類条件を満たしたブロックは連結されて連結ブロック群になると共に、所与の消滅種類条件を満たしたブロックは消滅発動ブロックとして消滅され、消滅発動ブロックが連結ブロック群を構成するブロックの1つである場合には、当該連結ブロック群を構成する各ブロックを連鎖的に消滅させる。
【0133】
ブロックの色は、赤、橙、黄、緑、青、紫、灰の計7色存在し、通常落下してくるブロックは灰のブロックを除いた計6色である。灰のブロックは、ブロックを連鎖的に消滅させた場合に限り、対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に落下される特殊なブロックであり、連鎖的に消滅させたブロックの個数(以下、「連鎖数」と呼ぶ。)に基づいて決定した個数(例えば、連鎖数と同数)だけ落下される。また、灰のブロックは、他のブロックと連結されないが、隣接して配置されたブロックを消滅させることで一緒に消滅される。但し、隣接して配置されたブロックが灰のブロックであった場合には、この限りではない。
【0134】
また、各々のプレーヤには、ストレスゲージと呼ばれるゲージが割り当てられ、灰のブロックがブロック収容器内に落下される毎に、このストレスゲージが増加する。そして、ストレスゲージが満杯となった場合、当該ストレスゲージが割り当てられたプレーヤは、自身のブロック収容器を上下反転させることで、堆積配置されたブロックを上下逆方向に落下・再堆積させることができる。また、ブロック収容器を上下反転させたことに起因してブロックを連鎖的に消滅させることに成功した場合には、通常落下させる個数よりも多くの個数(本実施形態では、連鎖数の2倍の個数)の灰のブロックが、対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に落下される。そして、何れかのプレーヤのブロック収容器内においてブロックの消滅が追いつかず、落下してくるブロックがブロック収容器の最上段に到達した時点で、当該プレーヤの敗北が決定する。
【0135】
〔ブロックの連結・消滅の原理〕
本実施形態におけるブロックの連結・消滅の原理は、第1実施形態のパネルの連結・消滅の原理と略同一である。つまり、近似色を持つブロック同士が隣接して(本実施形態においては上下左右に隣接して)配置されることで当該ブロック同士が連結され、同色を持つブロック同士が隣接して配置されることで当該ブロック同士が消滅される。また、連接されていたブロックの内の一のブロックが消滅された場合には、連接されていたブロックも連鎖的に消滅される。但し、連接されていたブロックが消滅される際、これらのブロックが全て同時に消滅される点が第1実施形態とは異なる。
【0136】
また、連鎖数のカウントの方法は第1実施形態と同一であるが、本実施形態では一のブロックが消滅されることで当該ブロックの上方に位置していたブロックが落下し、それに起因してブロックが連続的に消滅される場合が存在し、その場合は連鎖数を続けてカウントする。図23を参照して、その詳細について説明する。
【0137】
図23は、配置されたブロックが連続して消滅される場合の例を示す図である。ここでは、黄のブロックB20が配置されたことに起因して、全てのブロックが消滅される様子が示されている。黄のブロックB20が配置されると、隣接する黄のブロックB21が同色であるために、この2つの黄のブロックB20及びB21が消滅されると共に、黄のブロックB21と連接されていた橙のブロックB22及び赤のブロックB23が同時に消滅され、3連鎖となる。
【0138】
次に、黄のブロックB20及びB21、橙のブロックB22、赤のブロックB23の上方に位置していたブロックが全て下に落下し、黄のブロックB24に黄のブロックB25が隣接して配置されることで、この黄のブロックB24及びB25が同時に消滅され、黄のブロックB25と連接されていた緑のブロックB26及び青のブロックB27が同時に消滅される。また、黄のブロックB25に灰のブロックB28が隣接していたために、この灰のブロックB28も同時に消滅される。そして、連鎖数は前の連鎖数(3連鎖)から続けてカウントされるため、この時点で6連鎖となる。但し、灰のブロックはカウントに含まれない。
【0139】
最後に、黄のブロックB24、緑のブロックB26、青のブロックB27、灰のブロックB28の上方に位置していたブロックが全て下に落下し、赤のブロックB29に赤のブロックB30が隣接して配置されることで、この赤のブロックB29及びB30が同時に消滅され、赤のブロックB30と連接されていた橙のブロックB31及び黄のブロックB32が同時に消滅される。そして、連鎖数は前の連鎖数(6連鎖)から続けてカウントされるため、全部で9連鎖となる。
【0140】
〔ゲーム画面〕
次に、実際のゲーム画面を参照して、本実施形態におけるゲームの内容について詳細に説明する。
【0141】
図24は、ゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム画面は、ブロック収容器と、キャラクタと、ブロックとが配置されたゲーム空間の様子を、仮想カメラ等の所与の視点から見た三次元CG画像として表示されるとともに、ストレスゲージが表示される。
【0142】
図24において、ブロック収容器BC1とストレスゲージSG1とが1P側のプレーヤのための表示物であり、ブロック収容器BC2とストレスゲージSG2とが2P側のプレーヤのための表示物である。また、各々のブロック収容器の上方には、次に落下するブロックが配置される。この、次に落下するブロックが配置されている位置を「次ブロック配置位置」BW1、BW2という。
【0143】
次ブロック配置位置BW1及びBW2には、1〜3個のランダムに決定された色のブロックが次に落下されるブロックとして配置される。但し、対戦相手となるプレーヤが連鎖的にブロックを消滅させたことに起因して灰のブロックが落下される場合に限り、最大12個までの灰のブロックが、次に落下されるブロックとしてこの次ブロック配置位置BW1及びBW2に配置される。
【0144】
図24では、1P側のプレーヤのブロック収容器BC1に次に落下されるブロックは赤のブロック1つであり、2P側のプレーヤのブロック収容器BC2に次に落下されるブロックは緑のブロック2つと赤のブロック1つの計3つである。この次ブロック配置位置BW1及びBW2に配置されるブロックは、ブロックが落下を開始する毎に更新される。
【0145】
次ブロック配置位置BW1、BW2に配置されるブロックは、次ブロック配置位置BW1、BW2に配置されてから所定時間(例えば2秒間)経過した後、或いは所定の落下操作がされた場合に、ブロック収容器BC1、BC2内を鉛直に落下し、各々のプレーヤは、自身に割り当てられたブロック収容器を左右に軸回転させながら、この鉛直に落下してくるブロックをブロック収容器内の所望の区画に配置していく。そして、ブロックを消滅させることを繰り返し、消滅が追いつかなくなり、落下されるブロックがブロック収容器内の最上段に到達した場合に、当該プレーヤは敗者となる。
【0146】
図25は、同色を持つブロックが隣接して配置される場合のゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム画面GW32では、ブロック収容器BC1において、連接されている赤のブロックB1、橙のブロックB2、黄のブロックB3の内の赤のブロックB1の上に、落下してきた赤のブロックB4が配置されている。
【0147】
図26は、図25のゲーム画面に続き、ブロックが消滅される場面のゲーム画面の一例を示す図である。図25においてブロック収容器BC1内で同色を持つブロックが隣接して配置されたことで、図26においては、赤のブロックB1及びB4が消滅され、同時に赤のブロックB1と連接されていた橙のブロックB2及び黄のブロックB3も連鎖的に消滅される。また、この場合の連鎖数は“3”であり、その旨を示す「3連鎖!!」が表示される。
【0148】
図27は、次ブロック配置位置に配置されているブロックが灰のブロックに変化する場面を説明するためのゲーム画面の一例を示す図であり、図26のゲーム画面に続くゲーム画面例を示す図である。図26においてブロック収容器BC1内のブロックが連鎖的に消滅されたことで(3連鎖)、図27においては、2P側のプレーヤに対応する次ブロック配置位置BW4に配置されるブロックが、連鎖数と同数の3つの灰のブロックB5、B6、B7とされている。
【0149】
図28は、図27のゲーム画面に続き、灰のブロックが落下される場面のゲーム画面の一例を示す図である。図27において次ブロック配置位置BW4に配置された3つの灰のブロックB5、B6及びB7がブロック収容器BC2内に落下され、図28においては、2P側のプレーヤのストレスゲージSG2が増加してゲージが満杯となっている。
【0150】
図29は、図28のゲーム画面に続き、ブロック収容器が上下反転される場面のゲーム画面の一例を示す図である。
図28においてストレスゲージSG2が満杯になったことで、図29においては、2P側のプレーヤの操作入力に従ってブロック収容器BC2が上下反転されている。
【0151】
図30は、図29のゲーム画面に続き、ブロック収容器が上下反転されたことでブロックが消滅される場面のゲーム画面の一例を示す図である。図29においてブロック収容器BC2が上下反転されたことで、ストレスゲージSG2が空になると共に、ブロック収容器BC2内に既に配置されていたブロックの配列が変化し、図30においては、黄のブロックB8とB9とが隣接して配置され、この2つのブロックが消滅される。また、黄のブロックB9に灰のブロックB10が隣接して配置されていたことで、灰のブロックB10も一緒に消滅される。
【0152】
図31は、図30のゲーム画面に続き、ブロック収容器が上下反転されたことでブロックが連鎖的に消滅される場面のゲーム画面の一例を示す図である。図30において、黄のブロックB8、B9及び灰のブロックB10が消滅されたことで、図31においては、黄のブロックB9の真上に配置されていた青のブロックB11が落下し、青のブロックB12に隣接して配置されたことで、青のブロックB11及びB12が消滅され、消滅された青のブロックB12と連接されていた紫のブロックB13及び赤のブロックB14も連鎖的に消滅される。また、灰のブロックB15、B16、B17は、青のブロックB11、B12、紫のブロックB13にそれぞれ隣接して配置されていたため、これら灰のブロックも同時に消滅される。また、この場合の連鎖数は“4”であり、その旨を示す「4連鎖!!」が表示される。このように、ブロック収容器を上下反転させることで、一旦ブロック収容器内に堆積配置されたブロックの配置位置を一新させることができる。
【0153】
図32は、図31のゲーム画面に続き、次ブロック配置位置に配置されたブロックが灰のブロックとなる場面のゲーム画面の一例を示す図である。図31においてブロック収容器BC2が上下反転されたことに起因してブロックが連鎖的に消滅され、その連鎖数が“4”となったことで、図32においては、1P側のプレーヤに対応する次ブロック配置位置BW1に配置されるブロックが、連鎖数×2個の8つの灰のブロックとされている。
【0154】
図33は、図32のゲーム画面に続き、灰のブロックが落下される場面のゲーム画面の一例を示す図である。図32において次ブロック配置位置BW1に配置された8つの灰のブロックがブロック収容器BC1に落下され、図33においては、1P側のプレーヤのストレスゲージSG1が増加してゲージが満杯となっている。
【0155】
図34は、ゲーム終了時のゲーム画面の一例を示す図である。ブロック収容器BC2において消滅するブロックの数が落下してくるブロックの数に追いつかず、落下してくるブロックがブロック収容器BC2の最上段に到達したことで、2P側のプレーヤの敗北が決定し、図34においては、1P側のプレーヤに対してその勝利を演出する「WIN!!」が表示され、2P側のプレーヤに対してその敗北を演出する「LOSE」が表示される。
【0156】
〔機能構成〕
次に、以上説明したゲームを実現する家庭用ゲーム装置の機能構成について説明する。
第2実施形態において家庭用ゲーム装置1200が有する機能部は、第1実施形態で説明した機能部と略同一であり、記憶部に格納されるプログラム及びデータが異なるだけである。よって記憶部以外の機能部については、その説明を省略する。
【0157】
図35は、第2実施形態におけるゲーム装置1200が図16の記憶部50の代わりに有する記憶部52の構成を示す図である。記憶部52は、処理部20によって読み出され、第2ゲーム進行制御処理(図39参照)として実行される第2ゲーム進行制御プログラム80と、第2ゲームデータ90とを備えている。また、第2ゲーム進行制御プログラム80は、ブロック連結処理として実行されるブロック連結プログラム81と、ブロック消滅処理(図40参照)として実行されるブロック消滅プログラム83とをサブルーチンとして含み、第2ゲームデータ90は、オブジェクトデータ91と、ブロック収容器データ93と、1Pプレーヤデータ95と、2Pプレーヤデータ97とを含む。
【0158】
第2ゲーム進行制御処理とは、各々のプレーヤに割り当てられたブロック収容器内にブロックを落下させると共に、プレーヤの操作入力に従ってブロックを当該ブロック収容器内に堆積配置していき、ブロック連結処理を実行することにより連結種類条件を満たしたブロックは連結し、ブロック消滅処理を実行することにより消滅種類条件を満たしたブロックは消滅させながらゲームを進行させる処理である。この第2ゲーム進行制御処理については詳細に後述する。
【0159】
ブロック連結処理とは、ブロック収容器内に新しく配置したブロック(以下、「新規配置ブロック」と呼ぶ。)に隣接するブロックであって近似色のブロックが存在するか否かを判定し、存在する場合に、新規配置ブロックとその隣接する近似色のブロックとを連結する処理である。尚、このブロック連結処理は、第1実施形態で説明したパネル連結処理において、「パネル」を「ブロック」に置き換えた処理と略同一であるため、その詳細な説明を省略する。
【0160】
ブロック消滅処理とは、消滅種類条件を満たすブロックを消滅発動ブロックとして検出した上で、消滅発動ブロックに連接されたブロックが存在する場合に、消滅発動ブロックに加えて当該連接されているブロックを消滅させる処理である。このブロック消滅処理については詳細に後述する。
【0161】
オブジェクトデータ91は、キャラクタをモデリングするためのキャラクタデータや、ブロックのオブジェクトに関するデータ、ストレスゲージに係る画像データ等のデータである。
【0162】
ブロック収容器データ93は、ブロックが落下されるブロック収容器についてのデータである。ブロック収容器は、図36に示すような平面視リング状の環柱形状を成しており、その内部にはブロックを配置するための区画が存在する。ブロックは必ず何れか1つの区間に配置され、区画を跨いで配置されることはない。すなわち、プレーヤの操作に従ってブロック収容器が左右回転されるが、その回転は区画1つ分の回転角ずつの回転となり、回転の停止位置は必ず次ブロック配置位置に配置されたブロックが何れかの区画に配置されるような位置となる。また、この区画1つ1つには、番号が割り当てられており、一意に区画が識別される。
【0163】
1Pプレーヤデータ95は、1P新規配置ブロックデータ951と、1Pブロック配置データ953とを含むデータである。1P新規配置ブロックデータ951は、新規配置ブロックが配置された区画の番号で表されるデータであり、そのデータ構成例を図37に示す。
【0164】
1Pブロック配置データ953は各々の区画に割り当てられた番号と、色情報と、連結フラグと、消滅フラグとが対応付けられたデータであり、そのデータ構成例を図38に示す。色情報は、対応する番号の区画に配置されているブロックの色を表し、ブロックが新しく配置される毎に更新される。連結フラグは、対応する番号の区画に配置されているブロックが連結される際にONに設定されるフラグである。消滅フラグとは、対応する番号の区画に配置されているブロックが消滅される際にONに設定されるフラグである。
【0165】
2Pプレーヤデータ97は、2P新規配置ブロックデータ971と、2Pブロック配置データ973とを含むデータである。この2P新規配置ブロックデータ971及び2Pブロック配置データ973については、1Pプレーヤデータ95の1P新規配置ブロックデータ951及び1Pブロック配置データ953と同一であるため、その説明を省略する。
【0166】
次に動作を説明する。
図39は、処理部20により第2ゲーム進行制御プログラム80が読み出されて実行されることにより家庭用ゲーム装置1200において実行される第2ゲーム進行制御処理の流れを示すフローチャートである。尚、第2ゲーム進行制御処理のステップD3〜D39までの処理は、毎インター(例えば1/60秒毎に)実行される処理であり、ステップD5〜D37までの処理は、各プレーヤ毎に実行される処理である。
【0167】
先ず、処理部20は、ゲームの初期設定を行う(ステップD3)。具体的には、2つのブロック収容器や2体のキャラクタをゲーム空間である仮想三次元空間に配置してゲーム空間を構築したり、ストレスゲージをリセットしたりする処理を行う。
【0168】
また、各々のプレーヤのブロック収容器内に落下されるブロックをランダムに決定し、決定したブロックを次ブロック配置位置に配置させる。
【0169】
そして、処理部20は、ゲーム終了まで毎インター、ループFの処理を繰り返し実行する(ステップD3〜D39)。
【0170】
ループFでは、処理部20は、各プレーヤ毎にループGの処理を繰り返し実行する(ステップD5〜D37)。以下、ループGにおいて処理対象となっているプレーヤを「処理対象プレーヤ」という。ループGでは、処理部20は、ブロック収容器の左右の回転操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップD7)、なされなかったと判定した場合には(ステップD7;No)、ステップD11へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップD7;Yes)、処理対象プレーヤの回転操作入力に従って,ブロック収容器を所定の回転角度ずつ左右に軸回転させる(ステップD9)。
【0171】
次いで、処理部20は、ブロックの落下操作が操作部10を介してなされたか否かを判定し(ステップD11)、なされなかったと判定した場合には(ステップD11;No)、ステップD29へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップD11;Yes)、ブロックをブロック収容器内に落下させると共に、その落下位置の区画に新しくブロックを配置して新規配置ブロックとし(ステップD13)、処理対象プレーヤの新規配置ブロックデータ951又は971を更新する。
【0172】
次いで、処理部20は、ブロック連結プログラム81を読み出して実行することで、ブロック連結処理を行う(ステップD15)。次いで、処理部20は、ブロック消滅プログラム83を読み出して実行することで、ブロック消滅処理を行う(ステップD17;図40)。
【0173】
そして、ブロック消滅処理によって消滅されたブロックの上に堆積されていたブロックが有るか否かを、処理対象プレーヤのブロック配置データ953又は973を参照して判定する(ステップD19)。無いと判定された場合には(ステップD19;No)、ステップD23へと処理を移行し、有ると判定された場合には(ステップD19;Yes)、消滅されたブロックの上に堆積されていたブロックを落下・堆積させ、新規配置ブロックとして、処理対象プレーヤの新規配置ブロックデータ951又は971を更新する(ステップD21)。
【0174】
ステップD23においては処理部20はおジャマ処理を実行する。おジャマ処理では、ステップD17のブロック消滅処理によりブロックが連鎖的に消滅されたか否かを判定し、消滅されたと判定した場合には、その連鎖数と同数の灰のブロックを、対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に次に落下させるブロックとして次ブロック配置位置に配置させ、短時間で(例えば0.2秒後)落下させる。また、ブロック収容器が上下反転されたことに起因してブロックが連鎖的に消滅された場合には、その連鎖数の2倍の個数の灰のブロックを、対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に次に落下させるブロックとして次ブロック配置位置に配置させ、短時間で(例えば0.2秒後)落下させる。
【0175】
そして、処理部20は、対戦相手となるプレーヤのストレスゲージを、おジャマ処理により落下させた灰のブロックの個数に比例した量だけ増加させ(ステップD25)、処理対象プレーヤの新規配置ブロックデータ951又は971をリセットする(ステップD27)。
【0176】
次いで、処理部20は、ストレスゲージが満杯であるか否かを判定し(ステップD29)、満杯ではないと判定した場合には(ステップD29;No)、ステップD37へと処理を移行し、満杯であると判定した場合には(ステップD29;Yes)、ブロック収容器の上下反転操作が操作部10を介してなされたか否かを判定する(ステップD31)。
【0177】
ステップD31においてブロック収容器の上下反転操作がなされなかったと判定した場合には(ステップD31;No)、処理部20は、ステップD37へと処理を移行し、なされたと判定した場合には(ステップD31;Yes)、当該ブロック収容器を上下反転させる(ステップD33)。
【0178】
そして、処理部20は、ブロック収容器内のブロックを上下逆方向に落下させ、その落下位置の区画に新しくブロックを配置して新規配置ブロックとし(ステップD35)、処理対象プレーヤの新規配置ブロックデータ951又は971を更新して、ステップD15に戻る。
【0179】
処理部20は、各プレーヤ毎にループGの処理を行った後、落下させたブロックがブロック収容器の最上段に到達したプレーヤが存在した場合には、ゲームの終了条件が成立したと判定し、ループFの処理を終了する。
【0180】
そして、処理部20は、当該ブロックがブロック収容器の最上段に到達したプレーヤを敗者とすることで勝敗を判定し(ステップD41)、勝者の勝利及び敗者の敗北を演出する結果演出処理を行った後に(ステップD43)、第2ゲーム進行制御処理を終了する。
【0181】
次に、第2ゲーム進行制御処理のステップD17において実行されるブロック消滅処理の動作について説明する。
図40は、処理部20によりブロック消滅プログラム83が読み出されて実行されることにより家庭用ゲーム装置1200において実行されるブロック消滅処理の流れを示すフローチャートである。尚、ブロック消滅処理のステップE5〜B15までの処理は、消滅発動ブロック毎に行われる処理であり、E7〜E13までの処理は、各ブロック毎に行われる処理である。
【0182】
先ず、処理部20は、消滅発動ブロック検出処理を行う(ステップE1)。この消滅発動ブロック検出処理では、処理対象プレーヤのブロック配置データ953又は973を参照して、新規配置ブロックに隣接するブロックの中に同色のブロックが存在するか否かをマス目の色情報を比較することで判定し、存在した場合に、当該2つのブロックを消滅発動ブロックとして検出する。
【0183】
次いで、処理部20は、消滅発動ブロックが検出されたか否かを判定し(ステップE3)、検出されなかったと判定した場合には(ステップE3;No)、ステップE17へと処理を移行し、検出されたと判定した場合には(ステップE3;Yes)、消滅発動ブロックの配置されている区画の番号に対応する消滅フラグをONに設定し(ステップE4)、消滅発動ブロック毎にループHの処理を繰り返し実行する(ステップE5〜E15)。
【0184】
ループHでは、処理部20は、各ブロック毎にループIの処理を繰り返し実行する(ステップE7〜E13)。ループIでは、処理部20は、処理対象プレーヤのブロック配置データ953又は973の連結フラグを参照して、ループIの現在の処理対象となっているブロック(以下、「対象ブロック」という。)が、ループHの現在の処理対象となっている消滅発動ブロック(以下、「対象消滅発動ブロック」という。)と連接されているか否かを判定する(ステップE9)。
【0185】
ステップE9において対象ブロックが対象消滅発動ブロックと連接されていないと判定した場合には(ステップE9;No)、処理部20は、ステップE13へと処理を移行し、連接されていると判定した場合には(ステップE9;Yes)、対象ブロックの配置されている区画の番号に対応する消滅フラグをONに設定する(ステップE11)。
【0186】
そして、処理部20は、各ブロック毎に処理を行った後に、ループIの処理を終了する。また、処理部20は、新規配置ブロック毎に処理を行った後に、ループHの処理を終了する。
【0187】
次いで、処理部20は、消滅フラグがONとなったブロックが有るか否かを判定し(ステップE17)、無いと判定した場合には(ステップE17;No)、ブロック消滅処理を終了し、有ると判定した場合には(ステップE17;Yes)、連鎖の判定を行う(ステップE19)。具体的には、消滅フラグがONとなったブロックの個数を算出し、算出した個数を連鎖数として判断する。
【0188】
そして、処理部20は、ブロックの消滅及び演出を行うブロック消滅・演出処理を行い(ステップE21)、当該消滅させたブロックに隣接する灰のブロックが有ったか否かを判定する(ステップE23)。
【0189】
ステップE23において、隣接する灰のブロックが無かったと判定した場合には(ステップE23;No)、処理部20は、ステップE27へと処理を移行し、有ったと判定した場合には(ステップE23;Yes)、当該灰のブロックを併せて消滅させる(ステップE25)。
【0190】
そして、処理部20は、処理対象プレーヤのブロック配置データ953又は973を更新して(ステップE27)、ブロック消滅処理を終了する。
【0191】
以上の通りに、第2実施形態によれば、各々のプレーヤに割り当てられたブロック収容器内にブロックを堆積配置していき、連結種類条件を満たしたブロックは連結し、消滅種類条件を満たしたブロックは消滅させながらゲームを進行させることができる。
【0192】
〔変形例〕
(A)おジャマ処理
第2ゲーム進行制御処理におけるおジャマ処理では、連鎖数と同数の灰のブロックを対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に落下させるものとして説明した。しかし、落下させる灰のブロックの個数は何もこれに限られるわけではなく、例えば連鎖数に消滅させた灰のブロックの個数を加えた個数としても勿論良い。また、ブロック収容器が上下反転されたことに起因してブロックを連鎖的に消滅させた場合には、連鎖数の2倍の個数の灰のブロックを対戦相手のブロック収容器内に落下させることとしたが、例えば連鎖数の3倍の個数としても勿論良い。
【0193】
また、おジャマ処理では、一のプレーヤがブロックを連鎖的に消滅させた場合に、対戦相手となるプレーヤのブロック収容器内に灰のブロックを短時間経過後に落下させることとして説明したが、即座に落下させても良いし、落下させるタイミングをプレーヤが決定できることにしても良い。また、灰のブロックが落下されるまでの間にプレーヤがブロック収容器を左右に軸回転させ、灰のブロックを所望の区画に落下・堆積させることを可能にするような構成をとっても良い。
【0194】
(B)プレーヤの人数
第2実施形態では、2人のプレーヤで対戦を行う場合を例に挙げて説明したが、コンピュータを相手に1人でプレイすることにしても勿論良い。この場合は、コンピュータ制御(AI制御)された仮想プレーヤとの対戦となる。
【0195】
〔ハードウェア構成〕
次に、以上説明した2つの実施形態を実現できるハードウェア構成の一例について図41を用いて説明する。同図に示す装置では、CPU1002、ROM1004、RAM1006、情報記憶媒体1008、画像生成IC1010、音生成IC1012、I/Oポート1014、1015、1016がシステムバス1026により相互にデータ入出力可能に接続されている。そして、画像生成IC1010には表示装置1018、音生成IC1012にはスピーカ1020が接続され、I/Oポート1014には1Pコントロール装置1022、I/Oポート1015には2Pコントロール装置1023、I/Oポート1016には通信装置1024がそれぞれ接続されている。CPU1002、ROM1004、RAM1006、画像生成IC1010、音生成IC1012、I/Oポート1014、1015、1016、システムバス1026を備える装置が図1の本体装置1220に対応する。尚、通信装置1024は、本体装置1220に対して内蔵・外付を問わない。
【0196】
情報記憶媒体1008は、第1ゲーム進行制御プログラム60、第1ゲームデータ70、第2ゲーム進行制御プログラム80、第2ゲームデータ90などが主に格納されるものである。
【0197】
1Pコントロール装置1022及び2Pコントロール装置1023は、図1の1Pゲームコントローラ1210及び2Pゲームコントローラ1011にそれぞれ対応するものであり、プレーヤがゲーム進行に応じて行う判断の結果を本体装置1220に入力するための装置である。
【0198】
実施形態を実現するものがコンピュータシステムである場合には、情報記憶媒体1008は、第1ゲーム進行制御プログラム60などを格納する情報記憶媒体としてのCD−ROM、DVD、MO或いはハードディスク等が用いられる。家庭用ゲーム装置で実現する場合には、情報記憶媒体1008は、CD―ROM、DVD、ゲームカセット或いはハードディスク等が用いられる。また、業務用ゲーム装置として実現する場合には、情報記憶媒体1008は、ROMなどのメモリやハードディスクが用いられ、この場合には、記憶部50、52に格納されている第1ゲーム進行制御プログラム60や第2ゲーム進行制御プログラム80、第1ゲームデータ70、第2ゲームデータ80のうち、ゲーム進行中に書き換えられることのない固定的なものは、ROM1004に格納されていても良い。
【0199】
情報記憶媒体1008に格納されるプログラム、ROM1004に格納されるシステムプログラム(ゲーム装置の初期化情報など)、コントロール装置1022、1023によって入力される信号などに従って、CPU1002はゲーム装置1200全体の制御や各種データ処理を行う。RAM1006は、このCPU1002の作業領域などとして用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1008やROM1004の所与の内容、或いはCPU1002の演算結果などが格納される。
【0200】
更に、この種の装置には、画像生成IC1010と音生成IC1012とが設けられており、ゲーム画像やゲーム音の好適な出力が行えるようになっている。画像生成IC1010は、CPU1002の命令によってROM1004、RAM1006、情報記憶媒体1008などから送られる座標値或いは色情報等に基づいて表示装置1018に出力するための画素情報を生成する集積回路である、即ち、図16における画像生成部23の機能は、主にこの画像生成IC1010により実現される。
【0201】
表示装置1018としては、CRTやLCD、TV、ヘッドマウントディスプレイ、プラズマディスプレイ、プロジェクター等でもよい。
【0202】
また、通信装置1024は、ゲーム装置内部で利用される各種情報を外部とやりとりするものであり、他のゲーム装置と接続されて第1ゲーム進行制御プログラム60、第2ゲーム進行制御プログラム80に応じた所与の情報を送受したり、通信回線を介して第1ゲームデータ70、第2ゲームデータ90などの情報を送受することなどに利用される。
【0203】
〔各種装置への適用〕
本発明は、図1に示した家庭用ゲーム装置1200だけでなく、業務用ゲーム装置や携帯型ゲーム装置、パソコン等の汎用コンピュータ、多数のプレーヤが参加する大型アトラクション装置等の種々の装置にも適用可能である。
【0204】
例えば、図42は、本発明を適用した業務用ゲーム装置1400の概略外観図である。業務用ゲーム装置1400は、1P側のプレーヤが操作を行う操作ボタン1402、スティック1403、2P側のプレーヤが操作を行う操作ボタン1404、スティック1405、ゲーム画像を表示するディスプレイ1406、ゲームの効果音やBGMを音出力するスピーカ1408等を備えて構成されている。
【0205】
また、業務用ゲーム装置1400には、CPU、画像生成IC、音生成IC等が実装されたシステム基盤1410が内蔵されており、システム基盤1410上の情報記憶媒体であるメモリ1412から読み出したゲーム進行制御プログラム(例えば、図16の第1ゲーム進行制御プログラム60、図35の第2ゲーム進行制御プログラム80)やゲームデータ(例えば、図16の第1ゲームデータ70、図35の第2ゲームデータ90)、或いは操作ボタン1402、1404やスティック1403、1405から入力される操作信号等に基づいて、各種のゲーム進行制御処理を実行する。尚、図16の操作部10は操作ボタン1402、1404或いはスティック1403、1405に、表示部30はディスプレイ1406に、音出力部40はスピーカ1408にそれぞれ対応する。
【0206】
この業務用ゲーム装置1400の1P側及び2P側それぞれのプレーヤは、ディスプレイ1406に映し出されるゲーム画像を見ながら、それぞれの操作ボタン1402、1404やスティック1403、1405を操作することによってゲームを楽しむ。
【0207】
また、本発明は、スタンドアローンの装置によって実行されるゲームに限らず、ネットワークゲームと呼ばれているゲームに適用しても構わない。ネットワークゲームを実現するシステム構成としては、(1)家庭に設置してあるパソコンや家庭用ゲーム装置等をゲーム端末とし、インターネット網や専用回線網等の有線/無線の通信回線を通じてサーバと接続する構成、(2)サーバを用いることなく複数のゲーム端末同士が通信回線で接続される構成、(3)複数のゲーム端末同士が通信回線で接続されるが、その内の1台がサーバ機能を有する構成、(4)複数のゲーム端末が物理的に結合し、全体として1台のシステム(例えば、業務用のゲームシステム)となっている構成等があり、本発明は何れの構成のシステムに対しても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0208】
【図1】家庭用ゲーム装置の概略外観図。
【図2】近似色とパネルの連結・消滅の原理を示す図。
【図3】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図4】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図5】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図6】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図7】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図8】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図9】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図10】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図11】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図12】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図13】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図14】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図15】第1実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図16】家庭用ゲーム装置の機能構成を示すブロック図。
【図17】ステージデータのデータ構成の一例を示す図。
【図18】新規配置パネルデータのデータ構成の一例を示す図。
【図19】パネル配置データのデータ構成の一例を示す図。
【図20】第1ゲーム進行制御処理の流れを示すフローチャート。
【図21】パネル連結処理の流れを示すフローチャート。
【図22】パネル消滅処理の流れを示すフローチャート。
【図23】落下ブロックの連鎖消滅の原理を示す図。
【図24】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図25】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図26】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図27】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図28】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図29】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図30】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図31】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図32】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図33】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図34】第2実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図35】第2実施形態における記憶部のデータ構成を示す図。
【図36】ブロック収容器データのデータ構成の一例を示す図。
【図37】新規配置ブロックデータのデータ構成の一例を示す図。
【図38】ブロック配置データのデータ構成の一例を示す図。
【図39】第2ゲーム進行制御処理の流れを示すフローチャート。
【図40】ブロック消滅処理の流れを示すフローチャート。
【図41】実施形態を実現できるハードウェア構成の一例を示す図。
【図42】業務用ゲーム装置の概略外観図。
【符号の説明】
【0209】
10 操作部
20 処理部
30 表示部
40 音出力部
50 記憶部
1200 家庭用ゲーム装置
1202 ケーブル
1210 1Pゲームコントローラ
1211 2Pゲームコントローラ
1220 本体装置
1222 制御ユニット
1230 ディスプレイ
1232 スピーカ
1240 CD−ROM
1252 メモリカード
1254 ICカード
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の配置物体をプレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していくとともに、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たした配置物体を前記ゲーム空間から消滅させるゲームをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、隣接配置された場合に連結させる配置物体の種類条件を定めた連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とするとともに、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが前記連結種類条件を満たす場合には当該配置物体同士を連結して当該連結物体群を更新していく連結手段、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、前記消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出する消滅発動物体検出手段、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つである場合に当該連結物体群を構成する各配置物体を、当該消滅発動物体に連結する順に当該消滅発動物体から連鎖的に派生消滅させる派生消滅手段、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合に当該消滅発動物体を消滅させる単体消滅手段、
前記派生消滅手段及び前記単体消滅手段による配置物体の消滅に対する評価を行う評価手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記派生消滅手段が、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、前記消滅発動物体検出手段により新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行うように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記ゲームは複数人プレイによる対戦ゲームであり、
各プレーヤそれぞれの配置操作入力に従って配置物体を前記ゲーム空間に配置する配置手段として前記コンピュータを機能させ、
前記連結手段が、何れのプレーヤの配置操作入力に従って配置された配置物体であるかに関わらず、前記連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結するように前記コンピュータを機能させ、
前記評価手段が、前記派生消滅手段による派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤかに基づいて、当該派生消滅に対する評価を行うように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記派生消滅手段が、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、前記消滅発動物体検出手段により新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行うように前記コンピュータを機能させ、
前記評価手段が、前記派生消滅手段が1つの連結物体群について複数の派生消滅を並行して行った場合、当該各派生消滅それぞれに対する評価を、当該派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤかに基づいて行うように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
各プレーヤそれぞれの配置解除操作入力に従って、前記配置手段により配置されていた配置物体を前記ゲーム空間から取り除く除去手段として前記コンピュータを機能させ、
前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体が前記除去手段によって除去された場合、当該除去された配置物体と、当該除去された配置物体に隣接する配置物体との連結を解消する連結解消手段として前記コンピュータを機能させ、
前記派生消滅手段が、前記連結解消手段により解消された連結に基づく派生消滅は行わないように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項3又は4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記ゲーム空間を移動する各プレーヤそれぞれのプレーヤキャラクタを前記ゲーム空間に配置し、当該プレーヤの移動操作入力に従って移動制御するキャラ移動制御手段として前記コンピュータを機能させ、
前記配置手段が、配置操作入力を行ったプレーヤのプレーヤキャラクタの位置に配置物体を配置するように前記コンピュータを機能させ、
各プレーヤの戦闘操作入力に従って、プレーヤキャラクタ同士の対戦を制御する対戦制御手段として前記コンピュータを機能させ、
前記対戦制御手段による対戦結果に基づいて、所定の制限処理を行うプレーヤを前記複数のプレーヤの中から決定する制限プレーヤ決定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記制限プレーヤ決定手段により決定されたプレーヤの操作入力に基づく、1)前記配置手段による配置物体の配置の禁止、2)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動の禁止、3)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動速度の低速化、4)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動可能範囲の制限、のうちの少なくとも1つの制限処理を所定時間の間行う制限処理手段として前記コンピュータ機能させる、
ための請求項3〜5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記配置手段による配置物体の配置予定順序を記憶する配置予定順序記憶手段として前記コンピュータを機能させ、
前記配置手段が、前記配置予定順序記憶手段により記憶された配置予定順序に従って、前記配置操作入力に応じて配置物体を順次配置していくように前記コンピュータを機能させ、
前記配置予定順序記憶手段により記憶された配置予定順序を表示する制御を行う配置予定順序表示制御手段として前記コンピュータを機能させる、
ための請求項1〜6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記配置物体の種類として、他種類の配置物体と連結しない非連結配置物体が含まれ、
前記連結手段が、前記非連結配置物体と他種類の配置物体とは連結しないように前記コンピュータを機能させ、
前記配置予定順序記憶手段に記憶されている配置予定の配置物体の何れかを、所与のタイミングで非連結配置物体に置換する配置予定物体置換手段として前記コンピュータを機能させる、
ための請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
内部に落下される配置物体を堆積配置する筒状の収容器を、長手方向がゲーム空間の上下方向となるように当該ゲーム空間に配置する収容器配置手段、
前記配置された収容器の内部に落下させる配置物体を、前記収容器の上方所定位置に表示する制御を行う落下物体表示制御手段、
プレーヤの回転操作入力に従って収容器を軸回転させることで、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体の収容器内における落下位置を変更させる収容器回転手段、
プレーヤの落下操作入力に従って、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体を、前記収容器内に落下させて堆積配置させる落下手段、
前記収容器内に堆積配置された落下物体のうち、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たす配置物体を消滅対象物体として検出する消滅物体検出手段、
前記消滅物体検出手段により検出された消滅対象物体を前記収容器内から消滅させ、消滅対象物体の上に堆積配置していた配置物体を落下させる物体消滅手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
ゲーム進行が前記収容器の上下を反転させる所与の反転条件を満たす状況になったことを検出する反転状況検出手段、
前記反転状況検出手段による検出に応じて、前記収容器配置手段により配置された収容器の上下を反転させ、当該収容器内に堆積配置されていた配置物体を上下逆方向に落下・再堆積させる上下反転手段、
として前記コンピュータを機能させるための請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項12】
複数種類の配置物体をプレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していくとともに、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たした配置物体を前記ゲーム空間から消滅させるゲームを実行するためのゲーム装置であって、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、隣接配置された場合に連結させる配置物体の種類条件を定めた連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とするとともに、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが前記連結種類条件を満たす場合には当該配置物体同士を連結して当該連結物体群を更新していく連結手段と、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、前記消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出する消滅発動物体検出手段と、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つである場合に当該連結物体群を構成する各配置物体を、当該消滅発動物体に連結する順に当該消滅発動物体から連鎖的に派生消滅させる派生消滅手段と、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合に当該消滅発動物体を消滅させる単体消滅手段と、
前記派生消滅手段及び前記単体消滅手段による配置物体の消滅に対する評価を行う評価手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項13】
内部に落下される配置物体を堆積配置する筒状の収容器を、長手方向がゲーム空間の上下方向となるように当該ゲーム空間に配置する収容器配置手段と、
前記配置された収容器の内部に落下させる配置物体を、前記収容器の上方所定位置に表示する制御を行う落下物体表示制御手段と、
プレーヤの回転操作入力に従って収容器を軸回転させることで、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体の収容器内における落下位置を変更させる収容器回転手段と、
プレーヤの落下操作入力に従って、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体を、前記収容器内に落下させて堆積配置させる落下手段と、
前記収容器内に堆積配置された落下物体のうち、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たす配置物体を消滅対象物体として検出する消滅物体検出手段と、
前記消滅物体検出手段により検出された消滅対象物体を前記収容器内から消滅させ、消滅対象物体の上に堆積配置していた配置物体を落下させる物体消滅手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項1】
複数種類の配置物体をプレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していくとともに、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たした配置物体を前記ゲーム空間から消滅させるゲームをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、隣接配置された場合に連結させる配置物体の種類条件を定めた連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とするとともに、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが前記連結種類条件を満たす場合には当該配置物体同士を連結して当該連結物体群を更新していく連結手段、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、前記消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出する消滅発動物体検出手段、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つである場合に当該連結物体群を構成する各配置物体を、当該消滅発動物体に連結する順に当該消滅発動物体から連鎖的に派生消滅させる派生消滅手段、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合に当該消滅発動物体を消滅させる単体消滅手段、
前記派生消滅手段及び前記単体消滅手段による配置物体の消滅に対する評価を行う評価手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記派生消滅手段が、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、前記消滅発動物体検出手段により新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行うように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記ゲームは複数人プレイによる対戦ゲームであり、
各プレーヤそれぞれの配置操作入力に従って配置物体を前記ゲーム空間に配置する配置手段として前記コンピュータを機能させ、
前記連結手段が、何れのプレーヤの配置操作入力に従って配置された配置物体であるかに関わらず、前記連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結するように前記コンピュータを機能させ、
前記評価手段が、前記派生消滅手段による派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤかに基づいて、当該派生消滅に対する評価を行うように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記派生消滅手段が、派生消滅中の連結物体群を構成する配置物体の中に、前記消滅発動物体検出手段により新たに消滅発動物体として検出された配置物体がある場合、当該新たな消滅発動物体からの派生消滅を並行して行うように前記コンピュータを機能させ、
前記評価手段が、前記派生消滅手段が1つの連結物体群について複数の派生消滅を並行して行った場合、当該各派生消滅それぞれに対する評価を、当該派生消滅の起点となった消滅発動物体を配置操作入力したプレーヤが何れのプレーヤかに基づいて行うように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
各プレーヤそれぞれの配置解除操作入力に従って、前記配置手段により配置されていた配置物体を前記ゲーム空間から取り除く除去手段として前記コンピュータを機能させ、
前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体が前記除去手段によって除去された場合、当該除去された配置物体と、当該除去された配置物体に隣接する配置物体との連結を解消する連結解消手段として前記コンピュータを機能させ、
前記派生消滅手段が、前記連結解消手段により解消された連結に基づく派生消滅は行わないように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項3又は4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記ゲーム空間を移動する各プレーヤそれぞれのプレーヤキャラクタを前記ゲーム空間に配置し、当該プレーヤの移動操作入力に従って移動制御するキャラ移動制御手段として前記コンピュータを機能させ、
前記配置手段が、配置操作入力を行ったプレーヤのプレーヤキャラクタの位置に配置物体を配置するように前記コンピュータを機能させ、
各プレーヤの戦闘操作入力に従って、プレーヤキャラクタ同士の対戦を制御する対戦制御手段として前記コンピュータを機能させ、
前記対戦制御手段による対戦結果に基づいて、所定の制限処理を行うプレーヤを前記複数のプレーヤの中から決定する制限プレーヤ決定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記制限プレーヤ決定手段により決定されたプレーヤの操作入力に基づく、1)前記配置手段による配置物体の配置の禁止、2)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動の禁止、3)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動速度の低速化、4)前記キャラ移動制御手段によるプレーヤキャラクタの移動可能範囲の制限、のうちの少なくとも1つの制限処理を所定時間の間行う制限処理手段として前記コンピュータ機能させる、
ための請求項3〜5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記配置手段による配置物体の配置予定順序を記憶する配置予定順序記憶手段として前記コンピュータを機能させ、
前記配置手段が、前記配置予定順序記憶手段により記憶された配置予定順序に従って、前記配置操作入力に応じて配置物体を順次配置していくように前記コンピュータを機能させ、
前記配置予定順序記憶手段により記憶された配置予定順序を表示する制御を行う配置予定順序表示制御手段として前記コンピュータを機能させる、
ための請求項1〜6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記配置物体の種類として、他種類の配置物体と連結しない非連結配置物体が含まれ、
前記連結手段が、前記非連結配置物体と他種類の配置物体とは連結しないように前記コンピュータを機能させ、
前記配置予定順序記憶手段に記憶されている配置予定の配置物体の何れかを、所与のタイミングで非連結配置物体に置換する配置予定物体置換手段として前記コンピュータを機能させる、
ための請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
内部に落下される配置物体を堆積配置する筒状の収容器を、長手方向がゲーム空間の上下方向となるように当該ゲーム空間に配置する収容器配置手段、
前記配置された収容器の内部に落下させる配置物体を、前記収容器の上方所定位置に表示する制御を行う落下物体表示制御手段、
プレーヤの回転操作入力に従って収容器を軸回転させることで、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体の収容器内における落下位置を変更させる収容器回転手段、
プレーヤの落下操作入力に従って、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体を、前記収容器内に落下させて堆積配置させる落下手段、
前記収容器内に堆積配置された落下物体のうち、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たす配置物体を消滅対象物体として検出する消滅物体検出手段、
前記消滅物体検出手段により検出された消滅対象物体を前記収容器内から消滅させ、消滅対象物体の上に堆積配置していた配置物体を落下させる物体消滅手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
ゲーム進行が前記収容器の上下を反転させる所与の反転条件を満たす状況になったことを検出する反転状況検出手段、
前記反転状況検出手段による検出に応じて、前記収容器配置手段により配置された収容器の上下を反転させ、当該収容器内に堆積配置されていた配置物体を上下逆方向に落下・再堆積させる上下反転手段、
として前記コンピュータを機能させるための請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項12】
複数種類の配置物体をプレーヤの操作入力に従ってゲーム空間に配置していくとともに、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たした配置物体を前記ゲーム空間から消滅させるゲームを実行するためのゲーム装置であって、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、隣接配置された場合に連結させる配置物体の種類条件を定めた連結種類条件を満たす隣接する配置物体同士を連結して連結物体群とするとともに、連結物体群を構成する配置物体と、当該配置物体に隣接配置された配置物体とが前記連結種類条件を満たす場合には当該配置物体同士を連結して当該連結物体群を更新していく連結手段と、
前記ゲーム空間に配置された配置物体の中から、前記消滅種類条件を満たす配置物体を消滅発動物体として検出する消滅発動物体検出手段と、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つである場合に当該連結物体群を構成する各配置物体を、当該消滅発動物体に連結する順に当該消滅発動物体から連鎖的に派生消滅させる派生消滅手段と、
前記消滅発動物体検出手段により検出された消滅発動物体が、前記連結手段によって連結された連結物体群を構成する配置物体の1つではない場合に当該消滅発動物体を消滅させる単体消滅手段と、
前記派生消滅手段及び前記単体消滅手段による配置物体の消滅に対する評価を行う評価手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項13】
内部に落下される配置物体を堆積配置する筒状の収容器を、長手方向がゲーム空間の上下方向となるように当該ゲーム空間に配置する収容器配置手段と、
前記配置された収容器の内部に落下させる配置物体を、前記収容器の上方所定位置に表示する制御を行う落下物体表示制御手段と、
プレーヤの回転操作入力に従って収容器を軸回転させることで、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体の収容器内における落下位置を変更させる収容器回転手段と、
プレーヤの落下操作入力に従って、前記落下物体表示制御手段により表示された配置物体を、前記収容器内に落下させて堆積配置させる落下手段と、
前記収容器内に堆積配置された落下物体のうち、隣接配置された場合に消滅させる配置物体の種類条件を定めた消滅種類条件を満たす配置物体を消滅対象物体として検出する消滅物体検出手段と、
前記消滅物体検出手段により検出された消滅対象物体を前記収容器内から消滅させ、消滅対象物体の上に堆積配置していた配置物体を落下させる物体消滅手段と、
を備えたゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【公開番号】特開2006−262985(P2006−262985A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−81911(P2005−81911)
【出願日】平成17年3月22日(2005.3.22)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月22日(2005.3.22)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】
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