説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】 プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの位置関係に係る視認性を高めること。
【解決手段】 仮想カメラの高さ位置は、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのラインの異同に応じて制御される。例えば、標的キャラクタTCが手前ラインLfに位置する場合、プレーヤキャラクタPCの現存ラインが手前ラインLfの場合には最低位置に、プレーヤキャラクタPCの現存ラインが中央ラインLcの場合には中位置に、プレーヤキャラクタPCの現存ラインが奥ラインLbの場合には最高位置に、それぞれ設定される。また、視線方向は、プレーヤキャラクタPCと標的キャラクタTCとの中間位置を向くように制御され、プレーヤキャラクタPCと標的キャラクタTCとのライン差が大きくなるにつれて仮想カメラの俯角が大きくなるように制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の対戦ゲームを実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば戦闘シミュレーションゲームを実行するゲーム装置において、攻撃元のキャラクタである自軍キャラクタと、攻撃対象の敵軍キャラクタを選択するためのカーソルとが常にゲーム画像に収まるように制御する技術が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
また一方で、従来から、格闘対戦ゲームのように、ゲーム空間中に1本のラインを設定し、このライン上でキャラクタの動作を制御するゲームが知られている。
【特許文献1】特許第3197536号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述のように1本のライン上でのみキャラクタが動作するのでは面白味にかける。これを解決するため、例えばゲーム空間中に、仮想カメラから見て奥行方向に複数のラインを設け、何れかのライン上でキャラクタを動作させることが考えられる。しかしながら、奥行方向に配置した複数のライン上でのキャラクタを動作を可能とした場合には、特許文献1の技術を用いて単に各キャラクタがゲーム画像に収まるように仮想カメラを制御するだけでは、キャラクタ同士が重なってしまうという事態が発生し、プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの奥行方向の位置関係が視認し難くなってしまうという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの位置関係に係る視認性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するための第1の発明は、コンピュータに、プレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタを、仮想空間内において仮想カメラから見て奥行方向に間隔をあけて平行に配置された複数のラインのうちの何れかのライン上に配置させ、前記仮想カメラから見た前記仮想空間の画像をゲーム画像として生成させるとともに、各キャラクタのライン上での移動を制御させることで所定の対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
前記プレーヤキャラクタのライン間の移動を制御するライン間移動制御手段(例えば、図13に示すゲーム演算部220)、
前記プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの位置関係に応じて、前記仮想カメラを制御するカメラ制御手段(例えば、図13に示す仮想カメラ制御部222)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0007】
また、第18の発明は、プレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタを、仮想空間内において仮想カメラから見て奥行方向に間隔をあけて平行に配置された複数のラインのうちの何れかのライン上に配置し、前記仮想カメラから見た前記仮想空間の画像をゲーム画像として生成するとともに、各キャラクタのライン上での移動を制御することで所定の対戦ゲームを実行するためのゲーム装置であって、
前記プレーヤキャラクタのライン間の移動を制御するライン間移動制御手段(例えば、図13に示すゲーム演算部220)と、
前記プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの位置関係に応じて、前記仮想カメラを制御するカメラ制御手段(例えば、図13に示す仮想カメラ制御部222)と、
を備えるものである。
【0008】
この第1又は第18の発明によれば、仮想空間内に仮想カメラから見て奥行方向に間隔をあけた複数のラインを平行に配置し、この複数のラインのうちの何れかのライン上に配置したプレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタのライン上での移動、及びプレーヤキャラクタのライン間の移動を制御して所定の対戦ゲームを実行する際に、プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの位置関係に応じて仮想カメラを制御する。このため、プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの位置関係に応じて生成されるゲーム画像中の各キャラクタの構図等が変化することとなり、その位置関係に係る視認性を高めることができる。したがって、プレーヤは、対戦状況を容易に把握するといったことが可能となる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記カメラ制御手段が、前記プレーヤキャラクタが存在するラインに応じて、前記仮想空間における前記仮想カメラの高さ方向の配置位置を制御するライン別高さ位置制御手段(例えば、図13を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
この第2の発明のプログラムによれば、仮想カメラの制御として、プレーヤキャラクタが存在するラインに応じて、仮想空間における仮想カメラの高さ方向の配置位置を制御することができる。
【0011】
第3の発明は、第1又は第2の発明のプログラムであって、
前記プレーヤキャラクタの標的となる標的キャラクタを設定する標的設定手段(例えば、図13に示すゲーム演算部220)、
操作入力に従って、前記プレーヤキャラクタによる前記標的キャラクタへの攻撃を制御する攻撃制御手段(例えば、図13に示すゲーム演算部220)、
として前記コンピュータを更に機能させ、
前記カメラ制御手段が、前記プレーヤキャラクタが存在するラインと前記標的キャラクタが存在するラインとの異同に応じて、前記仮想空間における前記仮想カメラの高さ方向の配置位置を制御するライン異同別高さ位置制御手段(例えば、図13に示す仮想カメラ制御部222)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0012】
この第3の発明によれば、仮想カメラの制御として、プレーヤキャラクタが存在するラインと、プレーヤキャラクタの標的となる標的キャラクタが存在するラインとの異同に応じて、仮想空間における仮想カメラの高さ方向の配置位置を制御することができる。
【0013】
第4の発明は、第3の発明のプログラムであって、
前記ライン異同別高さ位置制御手段が、前記プレーヤキャラクタが存在するラインと前記標的キャラクタが存在するラインとの間の距離が大きくなるにつれて前記仮想カメラをより高い位置に配置する制御を行うように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0014】
この第4の発明によれば、仮想カメラの高さ方向の配置位置の制御として、プレーヤキャラクタが存在するラインと標的キャラクタが存在するラインとの間の距離が大きくなるにつれて仮想カメラをより高い位置に配置する制御を行うことができる。
【0015】
第5の発明は、第3又は第4の発明のプログラムであって、
前記カメラ制御手段が、前記プレーヤキャラクタが存在するラインと前記標的キャラクタが存在するラインとの間の距離が大きくなるにつれて前記仮想カメラの俯角を大きくさせる制御を行う視線方向制御手段(例えば、図13に示す仮想カメラ制御部222)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0016】
この第5の発明によれば、仮想カメラの制御として、前述の仮想カメラの高さ方向の配置位置の制御とともに、プレーヤキャラクタが存在するラインと標的キャラクタが存在するラインとの間の距離が大きくなるにつれて仮想カメラの俯角を大きくさせる制御を行い、仮想カメラの視線方向を制御することができる。
【0017】
第6の発明は、第5の発明のプログラムであって、
前記視線方向制御手段が、前記プレーヤキャラクタと前記標的キャラクタとの中間位置が前記ゲーム画像の左右方向の中心部に位置するように視線方向を制御するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0018】
この第6の発明によれば、仮想カメラの視線方向の制御として、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの中間位置がゲーム画像の左右方向の中心部に位置するように視線方向を制御することができる。
【0019】
第7の発明は、第3〜第6の何れかの発明のプログラムであって、
前記カメラ制御手段が、前記プレーヤキャラクタと前記標的キャラクタとの前記仮想カメラから見た左右方向の位置関係に応じて、前記仮想空間における前記仮想カメラの左右方向の配置位置を制御する左右位置制御手段(例えば、図13に示す仮想カメラ制御部222)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0020】
この第7の発明によれば、仮想カメラの制御として、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの仮想カメラから見た左右方向の位置関係に応じて、仮想空間における仮想カメラの左右方向の配置位置を制御することができる。
【0021】
第8の発明は、第1〜第7の何れかの発明のプログラムであって、
前記複数のキャラクタのうち、前記ゲーム画像内に収めるキャラクタを設定する表示キャラクタ設定手段(例えば、図13に示す仮想カメラ制御部222)として前記コンピュータを機能させ、
前記カメラ制御手段が、前記表示キャラクタ設定手段により設定されたキャラクタのうち、前記仮想カメラから見て左端に位置するキャラクタ及び右端に位置するキャラクタが、それぞれ前記ゲーム画像中の所定範囲の左右端に位置するように前記仮想カメラの画角を制御する画角制御手段(例えば、図13に示す仮想カメラ制御部222)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0022】
この第8の発明によれば、仮想カメラの制御として、表示キャラクタ設定手段により設定されたキャラクタのうち、仮想カメラから見て左端及び右端に位置するキャラクタが、それぞれゲーム画像中の所定範囲の左右端に位置するように仮想カメラの画角を制御することで、表示キャラクタ設定手段により設定されたキャラクタを確実にゲーム画像内に収めることができる。また、その所定範囲を適宜に定めることによって、ゲーム画像中の見易い範囲にキャラクタを表示させるといったことができるようになる。
【0023】
第9の発明は、第1〜第8の何れかの発明のプログラムであって、
前記プレーヤキャラクタが存在するラインと他のキャラクタが存在するラインとの異同に応じて、前記他のキャラクタの色情報を変更する色情報変更手段(例えば、図13に示すキャラ色情報変更部224)として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムである。
【0024】
この第9の発明によれば、プレーヤキャラクタが存在するラインと他のキャラクタが存在するラインとの異同に応じて、他のキャラクタの色情報を変更することができる。これにより、プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの奥行方向の位置関係を、キャラクタの色情報でもってプレーヤに容易に把握させることが可能となる。
【0025】
第10の発明は、第9の発明のプログラムであって、
前記色情報変更手段が、前記仮想カメラから見て前記プレーヤキャラクタより奥側のラインに位置するキャラクタの明度を下げるようにキャラクタの色情報を変更するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0026】
また、第11の発明は、第9又は第10の発明のプログラムであって、
前記色情報変更手段が、前記仮想カメラから見て前記プレーヤキャラクタより手前側のラインに位置するキャラクタの明度を上げるようにキャラクタの色情報を変更するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0027】
そして、第12の発明は、第9〜第11の何れかの発明のプログラムであって、
前記色情報変更手段が、前記仮想カメラから見て前記プレーヤキャラクタより手前側のラインに位置するキャラクタの透明度を、奥側のラインに位置するキャラクタより高くするようにキャラクタの透明度情報を変更する透明度変更手段(例えば、図13に示すキャラ色情報変更部224)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0028】
第10の発明によれば、仮想カメラから見てプレーヤキャラクタより奥側のラインに位置するキャラクタの明度を下げるようにキャラクタの色情報を変更することができる。
そして、第11の発明によれば、仮想カメラから見てプレーヤキャラクタより手前側のラインに位置するキャラクタの明度を上げるようにキャラクタの色情報を変更することができる。
さらに、第12の発明によれば、仮想カメラから見てプレーヤキャラクタより手前側のラインに位置するキャラクタの透明度を、奥側のラインに位置するキャラクタより高くするようにキャラクタの透明度情報を変更することができる。
【0029】
第13の発明は、第1〜第12の何れかの発明のプログラムであって、
前記複数のキャラクタには、プレーヤの操作入力によって制御されるプレーヤキャラクタと、コンピュータ制御によるキャラクタとからなる複数の味方キャラクタが含まれ、
ゲーム進行中に、プレーヤの選択操作に従って前記複数の味方キャラクタの中から択一的にプレーヤキャラクタを選択して切り替えるプレーヤキャラクタ切替手段として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムである。
【0030】
この第13の発明によれば、第1〜第12の発明と同様の効果を奏するとともに、ゲーム進行中に、プレーヤの選択操作に従って複数の味方キャラクタの中から択一的にプレーヤキャラクタを選択して切り替えることができる。
【0031】
第14の発明は、第1〜第13の何れかの発明のプログラムであって、
所定の正多角形を各面とする所定の正多面体(例えば、図4に示すフォルスキューブFC)の各頂点に、前記プレーヤキャラクタに行わせる行動を対応づけて設定する行動設定手段(例えば、図13に示すゲージ制御部226)、
前記正多面体を表示し、ユーザ操作に従って当該正多面体の一の面を行動入力用多角形(例えば、図6に示すフォルスゲージFG)として指定する指定手段(例えば、図13に示すゲージ制御部226)、
前記行動入力用多角形の各頂点に行動発動用の異なるキー操作が予め対応づけられており、当該キー操作のうちの一のキー操作がなされた場合に、当該一のキー操作に対応づけられた頂点を特定し、特定した頂点に対応付けて前記行動設定手段により設定された行動を前記プレーヤキャラクタに行わせる行動制御手段(例えば、図13に示すゲーム演算部220)、
として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムである。
【0032】
この第14の発明によれば、各頂点に、プレーヤキャラクタに行わせる行動が設定された所定の正多角形を各面とする所定の正多面体の一面を、ユーザ操作に従って行動入力用多角形として指定することができる。そして、行動入力用多角形の各頂点に行動発動用の異なるキー操作を予め対応付けておくことにより、当該キー操作のうちの一のキー操作が為された場合に、当該一のキー操作に対応付けられた頂点に設定された行動をプレーヤキャラクタに行わせることができる。
【0033】
第15の発明は、第14の発明のプログラムであって、
前記指定手段が、ユーザ操作に従って、前記一の面の上下左右の向きを指定することで、前記行動入力用多角形の各頂点に対応させる当該一の面の各頂点を指定する向き指定手段を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0034】
この第15の発明によれば、ユーザ操作に従って、指定された正多面体の一の面の上下左右の向きを指定することで、行動入力用多角形の各頂点に対応させる一の面の各頂点を指定することができ、この結果、前記行動発動用のキー操作に応じてプレーヤキャラクタに行わせる行動を指定することができる。
【0035】
第16の発明は、第1〜第15の何れかの発明のプログラムであって、
所定のパラメータの値を、少なくとも前記プレーヤキャラクタが攻撃行動を行っている場合に漸次増加させ、行っていない場合に漸次減少させるパラメータ増減手段(例えば、図13に示すゲーム演算部220)、
現在の前記パラメータの値を表現する表示体(例えば、図6に示すラッシュゲージRG)を表示する表示体表示制御手段(例えば、図13に示すゲージ制御部226)、
前記パラメータの値に基づいて、当該値が大きい程前記プレーヤキャラクタの攻撃力を増加させ、小さい程減少させる攻撃力加減手段(例えば、図13に示すゲーム演算部220)、
として前記コンピュータを更に機能させるための記載のプログラムである。
【0036】
この第16の発明によれば、所定のパラメータの値を、少なくともプレーヤキャラクタが攻撃行動を行っている場合に漸次増加させ、行っていない場合に漸次減少させるとともに、当該パラメータの値に基づいて、その値が大きい程プレーヤキャラクタの攻撃力を増加させ、小さい程減少させることができる。また、このパラメータの現在の値を表現する表示体を表示することができる。
【0037】
第17の発明は、第1〜第16の何れかの発明のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体である。
【0038】
この第17の発明によれば、コンピュータに、情報記憶媒体からプログラムを読み出させて演算処理させることによって、第1〜第16の何れかの発明と同様の効果を奏する情報記憶媒体を実現することができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、仮想空間内に仮想カメラから見て奥行方向に間隔をあけた複数のラインを平行に配置し、この複数のラインのうちの何れかのライン上に配置したプレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタのライン上での移動、及びプレーヤキャラクタのライン間の移動を制御して所定の対戦ゲームを実行する際に、プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの位置関係に応じて仮想カメラを制御する。このため、プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの位置関係に応じて生成されるゲーム画像中の各キャラクタの構図等が変化することとなり、その位置関係に係る視認性を高めることができる。したがって、プレーヤは、対戦状況を容易に把握するといったことが可能となる。
また、プレーヤキャラクタが存在するラインと他のキャラクタが存在するラインとの異同に応じて、他のキャラクタの色情報を変更することができる。これにより、プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの奥行方向の位置関係を、キャラクタの色情報でもってプレーヤに容易に把握させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、図面を参照し、本発明を適用したゲーム装置について詳細に説明する。尚、本実施形態は、ロールプレイングゲーム(RPG)と呼ばれるゲームを実行するゲーム装置に関する実施形態であり、より詳細には、RPGにおける所謂戦闘シーン(対戦ゲーム)に適用した場合の実施形態である。
【0041】
[ゲーム装置の構成]
図1は、本実施形態におけるゲーム装置を家庭用ゲーム機1200に適用した場合の装置構成の一例を示す図である。図1に示す家庭用ゲーム機1200は、ゲームコントローラ1210と、本体装置1220と、スピーカ1232を有するディスプレイ1230とを備える。ゲームコントローラ1210は本体装置1220に接続され、ディスプレイ1230は画像信号及び音信号等を伝送可能なケーブル1202によって本体装置1220に接続されている。
【0042】
ゲームコントローラ1210は、プレーヤがゲーム操作を入力するものであって、「上」を指示する上キー1212a、「下」を指示する下キー1212b、「左」を指示する左キー1212c、及び「右」を指示する右キー1212dで構成される方向キー1212(以下、上キー1212a、下キー1212b、左キー1212c、及び右キー1212dを包括して、適宜方向キー1212という。)や、ボタンスイッチ1214を有し、操作信号を本体装置1220に出力する。
【0043】
この家庭用ゲーム機1200では、ゲーム処理を実行するために必要なゲームプログラム(例えば、図13に示すゲームプログラム600)やゲームデータ(例えば、図13に示すゲームデータ700)等を格納する情報記憶媒体として、本体装置1220に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROMやDVD等の情報記憶媒体1240が用いられる。或いは、ゲームプログラムやゲームデータは、本体装置1220に具備された通信装置1224を介して通信回線Nに接続し、外部装置から取得することとしてもよい。一方、ゲーム中の所定のタイミングやプレーヤによるセーブ操作等に応じてゲームの進行状況に関する情報を含むデータが書き込まれる情報記憶媒体として、メモリカード1252やICカード1254等の情報記憶媒体が用いられる。
【0044】
本体装置1220は、CPUやICメモリ類を搭載した制御ユニット1222や、CD−ROM等の情報記憶媒体1240の読取装置等を備えて構成され、情報記憶媒体1240から読み出したゲームプログラムやゲームデータ、ゲームコントローラ1210から入力される操作信号等に基づいて種々のゲーム処理を実行し、ゲーム画像の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。
【0045】
具体的には、本体装置1220は、ゲーム画像となる、ゲーム空間(仮想空間)内に配置された仮想カメラから見たゲーム空間の画像を生成する。そして、画像信号及び音信号をディスプレイ1230に出力して、ディスプレイ1230にゲーム画像を表示させるとともに、スピーカ1232からゲーム音を出力させる。プレーヤは、ディスプレイ1230に表示されるゲーム画像を見ながら、ゲームコントローラ1210を操作してゲームを楽しむことができる。
【0046】
[ゲーム概要]
図2は、ゲームの進行中にプレーヤが操作するキャラクタ(プレーヤキャラクタ)が敵キャラクタに遭遇し、戦闘モードに移行した際に構築されるゲーム空間の概観例を示す図である。尚、以下では、ゲーム空間の座標系(ワールド座標系)を(Xw,Yw,Zw)と表記する。
【0047】
図2に示すように、戦闘モードに移行すると、長方形状の側面を底面とした、外形が半円筒形状のゲーム空間が定義される。このゲーム空間は、底面が地表面となるように設定され、この地表面を基準として地形モデルが配置されるとともに、プレーヤ或いはコンピュータによりその動作が指示・制御されるプレーヤキャラクタや敵キャラクタ、背景モデル等が配置されて戦闘エリアE10が設定される。
【0048】
戦闘エリアE10には、後述のカメラエリアE20に配置される仮想カメラから見て奥行(Zw)方向に間隔をあけて平行に配置された3本のラインLf,Lc,Lb(以下、適宜手前ラインLf,中央ラインLc,奥ラインLbという。)が設けられ、キャラクタは、これらのラインLf,Lc,Lbに沿って移動制御される。
【0049】
カメラエリアE20は、仮想カメラの移動範囲を示す領域であり、ゲーム空間の上面となるアーチ状の曲面内に設けられている。したがって、仮想カメラは、その曲面に沿って移動制御されることとなる。そして、この仮想カメラから見た戦闘エリアの画像がゲーム画像として生成される。
【0050】
図3は、戦闘モードに移行して対戦が開始された際のゲーム画像の一例を示す図である。詳細には、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタPCが3体の敵キャラクタC12,C14,C16と遭遇した場合のゲーム画像であり、中央ラインLcにプレーヤキャラクタPC及び敵キャラクタC12が、奥ラインLbに敵キャラクタC14,C16がそれぞれ配置されている。対戦開始時にプレーヤキャラクタPCが配置されるライン(初期ライン)は、プレーヤの操作入力によって決定される。
【0051】
尚、以下では、プレーヤは1体のプレーヤキャラクタPCを操作することとするが、2体以上のキャラクタを操作することとしても構わない。また、図3に示すゲーム画像では、奥ラインLb、中央ラインLc、及び手前ラインLfが表示されているが、各ラインは常に表示されているものではなく、例えば、プレーヤキャラクタがライン間を移動する場合等、所定のタイミングで一時的に表示されるものであってもよいし、非表示としてもよい。
【0052】
戦闘モードに移行すると、先ず、プレーヤキャラクタの標的となる敵キャラクタ(標的キャラクタ)が設定される。具体的には、プレーヤキャラクタの初期ライン上に配置された敵キャラクタを優先して、プレーヤキャラクタとの距離が近い敵キャラクタが標的キャラクタに設定される。
【0053】
例えば、図3では、プレーヤキャラクタPCの初期ラインである中央ラインLcに配置された敵キャラクタC12が標的キャラクタに設定されており、標的キャラクタに設定された敵キャラクタC12には、マーカTMが付されて識別表示されている。尚、プレーヤキャラクタが標的キャラクタを倒した場合には、当該時点でプレーヤキャラクタが位置するライン(現存ライン)に応じて新たに標的キャラクタが設定されることとなる。
【0054】
標的キャラクタが選択されたならば、対戦が開始される。プレーヤキャラクタは、ライン上での移動及びライン間の移動が可能であり、また、プレーヤキャラクタの現存ライン上に標的キャラクタが存在する場合に、当該標的キャラクタへの攻撃が可能となる。対戦は、プレーヤキャラクタが全ての敵キャラクタを倒した時点、或いはプレーヤキャラクタが倒された時点で終了する。プレーヤは、プレーヤキャラクタのライン間の移動やライン上での移動を指示するとともに、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとが同一のライン上に位置する場合に、例えば攻撃や防御といった標的キャラクタに対するプレーヤキャラクタの行動(以下、「攻撃動作」という。)を指示して、プレーヤキャラクタを操作する。
【0055】
さて、プレーヤキャラクタには、予め8種類の特技(行動)が割り当てられており、そのうちの4種類の特技を戦闘モードで使用することができる。4種類の特技の選択方法は次の通りである。すなわち、予め、以下フォルスキューブと称する正六面体の8つの頂点に、特技(行動)が登録されており、プレーヤは、当該フォルスキューブの何れかの面を選択することで、使用する4種類の特技を選択する。
【0056】
図4は、フォルスキューブFCの一例を示す図である。図4(a)に示すように、フォルスキューブFCの各頂点a〜hに、それぞれ特技が登録されている。プレーヤは、後述のフォルスキューブの設定画面において、フォルスキューブFCを、図4(b)に示すように回転操作し、頂点に所望の技が登録された面を正面とすることで、使用する4種類の特技を指定することができる。例えば、図4(a)に示すフォルスキューブFCの面Pを正面にセットした場合には、特技A,特技B,特技C,特技Dが使用可能となる。
【0057】
さらに、図4(c)に示すように、選択した正面を回転させることで、その上下左右の向きを指定することができる。この結果、指定したフォルスキューブFCの正面の各頂点が、後述するフォルスゲージFGの各頂点に対応付けられることとなる。
【0058】
また、フォルスキューブFCの各頂点に登録されたそれぞれの特技には、その使用度数が対応付けられている。この使用度数は、戦闘モード中に該当する特技が発動された頻度を表しており、例えば当該特技が発動される度にカウントアップされる値である。この使用度数の更新については後述する。
【0059】
図5は、フォルスキューブの設定画面の一例を示す図である。図5に示す設定画面において、プレーヤは、フォルスキューブFCの正面及びその向きを設定することができる。尚、同画面において、プレーヤキャラクタに予め割り当てられている8種類の特技を変更し、フォルスキューブFCの各頂点に別の特技を登録することもできる。
【0060】
図3に戻り、戦闘モード中、ゲーム画像には、フォルスゲージFGと、所定のパラメータの値を表現する表示体としてのラッシュゲージRGとが表示される。図6は、フォルスゲージFG及びラッシュゲージRGの機能を説明するための図である。このフォルスゲージFG及びラッシュゲージRGは、プレーヤの動作状態等に応じて随時表示が更新される。
【0061】
<フォルスゲージ>
図6(b)に示すように、フォルスゲージFGは、上ゲージFG1、下ゲージFG2、左ゲージFG3、及び右ゲージFG4(以下、これらを包括して適宜「方向ゲージ」という。)の4つのゲージで構成され、各方向ゲージには、ゲームコントローラ1210(図1参照)の各方向キー1212のキー操作が予め対応付けられている。また、各方向ゲージは、液体が溜まっているかのように、下端を基準として上下方向にその着色領域が変化して着色される。この着色領域によって、その方向ゲージの値が示される。
【0062】
このフォルスゲージFGは、全体として、行動入力用多角形としての正四角形の形状を成し、フォルスゲージFGの各頂点には、前述のフォルスキューブFCの正面の各頂点が対応付けられる。そして、何れかの方向キー1212の押下操作と組み合わせた特技発動指示が為された場合には、押下された方向キー1212のキー操作に対応するフォルスキューブFCの頂点が特定され、特定された頂点に登録された特技が発動されることとなる。
【0063】
例えば、図4(a)に示すフォルスキューブFCの正面として、面Pをこの向きで設定した場合には、当該面Pの各頂点がフォルスゲージFGの各頂点に対応付けられ、上キー1212aの押下操作と組み合わせた特技発動指示に応じて特技Aが、右キー1212dの押下操作と組み合わせた特技発動指示に応じて特技Bが、下キー1212bの押下操作と組み合わせた特技発動指示に応じて特技Cが、左キー1212cの押下操作と組み合わせた特技発動指示に応じて特技Dがそれぞれ発動されることとなる。
【0064】
各方向キー1212の押下操作と組み合わせた特技発動指示に応じて発動される特技は、対応する方向ゲージが満タンの場合にその効力が最大となる。そして、特技が発動された時点で対応する方向ゲージが一旦空になり、時間経過とともに上昇するようになっている。各方向ゲージの単位時間当たりの上昇量は、例えば発動される特技の種類や当該特技を習得する際の難易度等に応じて異なるため、どの特技を各方向キー1212と対応付けるのか、すなわち、フォルスキューブFCの正面をどの面にするかという戦略的な要素を戦闘シーンに取り入れることができる。
【0065】
また、特技発動指示が為された場合には、前述のように特定されたフォルスキューブFCの頂点に設定された特技の使用度数が更新される。詳細には、特技発動指示が為された時点での対応するゲージの値に応じて加算値が設定される。そして、設定された加算値が、特技発動指示が為された特技の使用頻度に加算される。この使用度数に応じて、該当する特技の効力の最大値が段階的に増加するようになっている。したがって、戦闘モード中に一の特技を繰り返し発動させることによって、当該特技の効力を強化させることができる。
【0066】
<ラッシュゲージ>
図6(c)に示すように、ラッシュゲージRGは、プレーヤキャラクタの動作状態に応じてそのゲージ値が“0”〜“100”の範囲で変動するゲージであり、下端を基準として上下方向に着色されることで、ゲージ値が示される。
【0067】
具体的には、ラッシュゲージRGは、プレーヤキャラクタが標的キャラクタに対して攻撃した場合、或いはプレーヤキャラクタが標的キャラクタの攻撃を受けた場合に上昇する。そして、ラッシュゲージRGのゲージ値が所定の閾値以上(例えば、“50”以上)となった場合には、プレーヤキャラクタの攻撃力が増加し、防御力及び回復力が減少するようになっている。
【0068】
一方、ラッシュゲージRGは、プレーヤキャラクタが標的キャラクタに対して攻撃せずに移動している間、下降する。或いは、プレーヤキャラクタが標的キャラクタの攻撃を防御した場合に下降する。尚、単位時間当たりのゲージ値の下降量は少ないが、プレーヤキャラクタが停止している場合にも下降する。そして、ラッシュゲージRGのゲージ値が所定の閾値未満(例えば、“50”未満)となった場合には、プレーヤキャラクタの防御力及び回復力が増加し、攻撃力が減少するようになっている。
【0069】
したがって、ラッシュゲージRGによって、プレーヤキャラクタの動作状態を表現することができる。また、このラッシュゲージRGのゲージ値に応じてプレーヤキャラクタの攻撃力、防御力、回復力といった能力が変化する(例えば、攻撃し続けていることによってゲージ値が閾値を超えると攻撃力が増す)ため、対戦状況に応じて動作状態を制御してラッシュゲージRGのゲージ値を調整するという戦略的な要素を戦闘シーンに取り入れることができる。
【0070】
[仮想カメラ制御処理の原理]
図7は、仮想カメラの制御の原理を説明するための図である。本実施形態では、仮想カメラは、カメラエリアE20内において、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの位置関係に応じてその位置、視線方向、及び画角が制御される。
【0071】
<高さ位置>
仮想カメラの高さ方向の位置座標(高さ位置:Yw座標値及びZw座標値)は、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのラインの異同(ライン差)に応じて制御される。本実施形態では、仮想カメラの高さ位置は、プレーヤキャラクタの現存ラインと標的キャラクタの現存ラインとのライン差に応じて、最低位置、低位置、中位置、高位置、最高位置の5段階で制御される。
【0072】
例えば、図7に示すように、標的キャラクタTCが手前ラインLfに位置する場合、(1)プレーヤキャラクタPCの現存ラインが手前ラインLfの場合には仮想カメラの高さ位置が最低位置に、(2)プレーヤキャラクタPCの現存ラインが中央ラインLcの場合には仮想カメラの高さ位置が中位置に、(3)プレーヤキャラクタPCの現存ラインが奥ラインLbの場合には仮想カメラの高さ位置が最高位置に、それぞれ設定される。
【0073】
実際には、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのライン差に応じた仮想カメラの高さ位置が予め定義されている。図8は、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのライン差と、仮想カメラの高さ位置との対応関係の一例を示す図である。図8に示すように、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのライン差が“0”の場合、すなわちプレーヤキャラクタと標的キャラクタとが同一ライン上に配置されている場合には、さらにプレーヤキャラクタ及び標的キャラクタの現存ラインが判定されて仮想カメラの高さ位置が設定されるようになっている。また、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのライン差が“1”の場合には、さらにプレーヤキャラクタ及び標的キャラクタの現存ラインが判定されて仮想カメラの高さ位置が設定されるようになっている。
【0074】
以上のように、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのライン差が大きくなるにつれて、仮想カメラの高さ位置を高く設定することができる。これにより、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの奥行方向の位置関係に係る視認性を高めることができるので、プレーヤは、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのラインの異同を容易に把握することができる。
【0075】
<左右位置>
仮想カメラの左右方向の位置座標(左右位置:Xw座標値)は、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの仮想カメラから見た左右方向の位置関係に応じて制御される。例えば仮想カメラは、プレーヤキャラクタの左右位置(Xw)と、標的キャラクタの左右位置(Xw)との中間位置が左右位置となるように設定される。
【0076】
このように仮想カメラの左右位置を制御することにより、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの左右方向の位置関係に応じた適切な位置に仮想カメラを配置することができる。
【0077】
<視線方向>
仮想カメラの視線方向は、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの中間位置となるように制御される。具体的には、図7に示すように、仮想カメラの視線方向は、常にプレーヤキャラクタPCと標的キャラクタTCとの中間位置を向くように設定される。
【0078】
これにより、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのライン差が大きくなる(プレーヤキャラクタの現存ラインと標的キャラクタの現存ラインとの間の距離が大きくなる)につれて仮想カメラの俯角を大きくさせることができる。したがって、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの位置関係に応じた適切な視線から見たゲーム画像を生成することができる。
【0079】
尚、仮想カメラの視線方向は、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの中間位置に限定されるものではなく、例えば、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの中間位置が、ゲーム画像の左右方向の中心部で、且つ上下方向において中心よりやや下に位置するように仮想カメラの視線方向を制御することとしてもよい。
【0080】
<画角>
ゲーム画像内に収めるキャラクタ(以下、「表示キャラクタ」という。)のうち、仮想カメラから見て左端に位置する表示キャラクタ及び右端に位置する表示キャラクタが、それぞれゲーム画像中の左右方向の所定範囲(例えば、ゲーム画像中の左右方向の中心であって、全左右方向の長さの90%以内)において、左右端に位置するように仮想カメラの画角が制御される。
【0081】
このように仮想カメラの画角を制御することにより、表示キャラクタに設定された全てのキャラクタを、ゲーム画像中に確実に収めることができる。また、前述の所定範囲を適宜に定めることによって、ゲーム画像中の見易い範囲にキャラクタを表示させるといったことができるようになる。
【0082】
尚、本実施形態では、ゲーム空間内に配置された全てのキャラクタを表示キャラクタとするが、例えばプレーヤキャラクタ及び標的キャラクタを表示キャラクタとする等、プレーヤの操作入力によって設定可能としてもよい。
【0083】
図9は、戦闘モード中のゲーム画像の一例を示す図であり、詳細には、(a)はプレーヤキャラクタPC及び標的キャラクタTCが手前ラインLfに位置する場合のゲーム画像の一例を、(b)はプレーヤキャラクタPCが奥ラインLbに位置し、標的キャラクタが手前ラインLfに位置する場合のゲーム画像の一例を示す図である。前述のように、プレーヤキャラクタPCと標的キャラクタTCとの位置関係に応じて仮想カメラの位置座標(Xw,Yw,Zw)及び視線方向が設定されるとともに、表示キャラクタが全てゲーム画像内に収まるように画角が設定されて仮想カメラが配置され、この仮想カメラから見た戦闘エリアの画像がゲーム画像として生成される。
【0084】
以上説明したように仮想カメラを制御することによれば、キャラクタとの位置関係に応じて生成されるゲーム画像中の各キャラクタの構図等が変化することとなり、その位置関係に係る視認性を高めることができ、プレーヤは、対戦状況を容易に把握するといったことが可能となる。したがって、プレーヤは、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの位置関係に応じた適切な視線で見た画像でゲームプレイを楽しむことができる。
【0085】
[キャラ色情報変更処理の原理]
次に、キャラ色情報変更処理の原理について説明する。このキャラ色情報変更処理によって、プレーヤキャラクタの現存ラインと異なるラインに位置するキャラクタ(本実施形態では、敵キャラクタ)の色情報が変更される。尚ここで、色情報は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色それぞれの明度(0〜255の整数値)によって表されるものであり、(R,G,B)=(0,0,0)は黒色を、(R,G,B)=(255,255,255)は白色を表す。
【0086】
具体的には、プレーヤキャラクタの現存ラインを基準とし、視点から見て奥側のラインの敵キャラクタ及び手前側のラインの敵キャラクタの色情報がそれぞれ変更される。以下、色情報の具体的な変更方法について説明する。
【0087】
<手前側のラインの敵キャラクタ>
プレーヤキャラクタとのライン差が“1”以上の場合であって、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタについては、明度を上げるように色情報が変更される。ここでの処理は、プレーヤキャラクタが奥ラインLbにいる場合には中央ラインLc又は手前ラインLfに位置する敵キャラクタが対象となり、プレーヤキャラクタが中央ラインLcにいる場合には手前ラインLfに位置する敵キャラクタが対象となる。
【0088】
具体的には、処理対象となる敵キャラクタの色情報が、予め混合用に用意された明灰色の色情報(Rlg,Glg,Blg)と混合されることによって変更される。以下、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタの色情報を変更する式(1)〜式(3)を示す。
R=R×(1−Klg)+Rlg×Klg・・・(1)
G=G×(1−Klg)+Glg×Klg・・・(2)
B=B×(1−Klg)+Blg×Klg・・・(3)
【0089】
ここで、Klgは、各画素のRGB値の平均値(RGB平均)をもとに決定される係数である。図10は、補正係数KlgとRGB平均との対応関係の一例を示す図である。図10に示すように、RGB平均が0(黒色)の場合のKlgの値は“1.0”であり、RGB平均が255(白色)に近づくほどKlgの値が“0”に近づくように決定される。すなわち、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタの色情報は、RGB平均が0に近い程予め定義された明灰色のRGB値に近づくように、画素毎にRGB値それぞれの明度が変更される。
【0090】
また、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタについては、さらに、透明度が高くなるようにα値(透明度情報:0≦α≦1.0であり、α=0は透明、α=1.0は不透明を意味する。)が変更される。具体例としては、例えば、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタのα値が、所定値(例えば、0.5)に変更される。
【0091】
このように手前側のラインの敵キャラクタの色情報及び透明度情報を変更することにより、プレーヤキャラクタと、プレーヤキャラクタより手前側のラインに位置する敵キャラクタとを、キャラクタの色情報でもってプレーヤに容易に把握させることが可能となる。
【0092】
<奥側のラインの敵キャラクタ>
プレーヤキャラクタとのライン差が“1”以上の場合であって、プレーヤキャラクタの現存ラインより奥側のラインに位置する敵キャラクタについては、明度を下げるように色情報が変更される。ここでの処理は、プレーヤキャラクタが手前ラインLfにいる場合には中央ラインLc又は奥ラインLbに位置する敵キャラクタが対象となり、プレーヤキャラクタが中央ラインLcにいる場合には奥ラインLbに位置する敵キャラクタが対象となる。
【0093】
具体的には、処理対象となる敵キャラクタの色情報が、予め混合用に用意された暗灰色の色情報(Rdg,Gdg,Bdg)と混合されることによって変更される。以下、プレーヤキャラクタの現存ラインより奥側のラインに位置する敵キャラクタの色情報を変更する式(4)〜式(6)を示す。
R=R×(1−Kdg)+Rdg×Kdg・・・(4)
G=G×(1−Kdg)+Gdg×Kdg・・・(5)
B=B×(1−Kdg)+Bdg×Kdg・・・(6)
【0094】
ここで、Kdgは、各画素のRGB値の平均値(RGB平均)をもとに決定される係数である。図11は、補正係数KdgとRGB平均との対応関係の一例を示す図である。図11に示すように、RGB平均が0(黒色)の場合のKdgの値は“0”であり、RGB平均が255(白色)に近づくほどKlgの値が“1.0”に近づくように決定される。すなわち、プレーヤキャラクタの現存ラインより奥側のラインに位置する敵キャラクタの色情報は、RGB平均が255に近い程予め定義された暗灰色のRGB値に近づくように、画素毎にRGB値それぞれの明度が変更される。
【0095】
このように奥側のラインの敵キャラクタの色情報を変更することにより、プレーヤキャラクタと、プレーヤキャラクタより奥側のラインに位置する敵キャラクタとを、キャラクタの色情報でもってプレーヤに容易に把握させることが可能となる。
【0096】
図12は、戦闘モード中のゲーム画像の一例を示す図である。前述のように、プレーヤキャラクタPCの現存ラインである中央ラインLcより手前側の手前ラインLfに位置する敵キャラクタC22については、明度を上げるように色情報が変更されるとともに透明度が高くなるようにα値が所定値(例えば、0.5)に変更される。一方、プレーヤキャラクタPCの現存ラインである中央ラインLcより奥側の奥ラインLbに位置する敵キャラクタ24は、明度を下げるように色情報が変更される。尚、プレーヤキャラクタと同じ中央ラインLcに位置する敵キャラクタ26は、色情報が変更されず、通常表示される。これにより、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの奥行方向の位置関係を、キャラクタの色情報でもってプレーヤに容易に把握させることが可能となる。
【0097】
[機能構成]
図13は、本実施形態におけるゲーム装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。図13に示すように、ゲーム装置10は、操作部100と、処理部200と、表示部300と、音出力部400と、記憶部500とを備えて構成されている。
【0098】
操作部100は、ゲーム装置10を操作するプレーヤがゲームに関する各種操作を入力するための装置であり、操作部100から入力される操作信号は、処理部200に出力される。この操作部100は、例えば、ボタンスイッチ、レバー、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサによって実現され、図1ではゲームコントローラ1210がこれに該当する。
【0099】
処理部200は、記憶部500に記憶されるプログラムやデータ等に基づいて、ゲーム装置10全体の制御、ゲーム装置10内の各機能部への指示、画像処理、音処理等の各種処理を行う。この処理部200の機能は、各種プロセッサ(CPU,DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現され、図1では本体装置1220に具備される制御ユニット1222がこれに該当する。
【0100】
この処理部200は、主な機能部として、ゲーム演算部220と、画像生成部240と、音生成部260とを含み、1フレーム時間(1/60秒)で1枚の画像を生成して表示部300に表示出力させるとともに、適宜効果音やBGMを音出力部400に音出力させる。
【0101】
ゲーム演算部220は、操作部100から入力される操作信号、記憶部500から読み出したゲームプログラム600及びゲームデータ700等に基づいて、例えば、ゲーム空間の設定処理、ゲーム空間へのオブジェクトの配置処理、キャラクタの動作を制御する処理、オブジェクトの交差判定処理(ヒットチェック処理)、仮想カメラ(視点)の配置処理や視線方向及び画角の設定処理等を含む種々のゲーム処理を行い、処理結果を画像生成部240に出力する。
【0102】
また、本実施形態において、ゲーム演算部220は、戦闘モード移行時に敵キャラクタの中からプレーヤキャラクタの標的となる標的キャラクタを設定する。そして、ゲーム演算部220は、戦闘モード中、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタのライン上での移動動作やライン間の移動動作を制御するとともに、フォルスキューブFCの設定情報、或いはフォルスゲージFG及びラッシュゲージRGの各ゲージ値を参照して、プレーヤキャラクタの攻撃動作を制御する。また、ゲーム演算部220は、プレーヤキャラクタが標的キャラクタを倒した場合には、新たに標的キャラクタを設定する。
【0103】
このゲーム演算部220は、仮想カメラ制御部222と、キャラ色情報変更部224と、ゲージ制御部226とを含む。
【0104】
仮想カメラ制御部222は、戦闘モード移行時において、ゲーム画像内に収める表示キャラクタを設定する。本実施形態では、上記したように、ゲーム空間内に配置された全てのキャラクタが表示キャラクタに設定される。
【0105】
そして、仮想カメラ制御部222は、戦闘モード中、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの位置関係に応じて仮想カメラ制御処理を実行する。具体的には、仮想カメラ制御部222は、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの位置関係に応じて、仮想カメラの位置座標(Xw,Yw,Zw)及び視線方向を設定する。また、仮想カメラ制御部222は、仮想カメラから見て左端に位置する表示キャラクタ及び右端に位置する表示キャラクタが、それぞれゲーム画像中における予め設定された所定範囲の左右端に位置するように、仮想カメラの画角を設定する。
【0106】
キャラ色情報変更部224は、戦闘モード中、キャラ色情報変更処理を実行し、プレーヤキャラクタの現存ラインと異なるラインに位置する敵キャラクタを処理対象として、以下の処理を行う。すなわち、キャラ色情報変更部224は、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタについては、明度を上げるように色情報を変更するとともに透明度が高くなるようにα値を所定値(例えば、0.5)に変更する。一方、キャラ色情報変更部224は、プレーヤキャラクタの現存ラインより奥側のラインに位置する敵キャラクタについては、明度を下げるように色情報を変更する。
【0107】
ゲージ制御部226は、プレーヤの操作入力に従ってフォルスキューブ設定処理を行い、フォルスキューブFCの各頂点に特技を登録するとともに、フォルスキューブFCの正面及びその向きを設定する。また、ゲージ制御部226は、戦闘モード中、フォルスゲージFG及びラッシュゲージRGのゲージ値を制御する処理を行うとともに、各方向キー1212の押下操作と組み合わせた特技発動指示が為された場合には、押下された方向キー1212に対応付けられた特技の使用度数を更新する処理を行う。
【0108】
画像生成部240は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。この画像生成部240は、ゲーム演算部220による処理結果に基づいて幾何変換処理やシェーディング処理を実行してゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像の画像信号を表示部300に出力する。
【0109】
音生成部260は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラムによって実現される。この音生成部260は、ゲーム演算部220による処理結果に基づいて、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部400に出力する。
【0110】
表示部300は、画像生成部240から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示するための装置であり、図1ではディスプレイ1230がこれに該当する。プレーヤは、表示部300に表示されるゲーム画像を見ながら操作部100を操作してゲームを楽しむ。
【0111】
音出力部400は、音生成部260から入力される音信号に基づいて効果音やBGMを音出力するための装置であり、図1ではスピーカ1232がこれに該当する。
【0112】
記憶部500は、例えばICメモリ、ハードディスク、ICメモリカード等で実現され、処理部200にゲーム装置10を統合的に制御させるためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラム及びデータが格納される。特に、本実施形態を実現するため、ゲームプログラム600及びゲームデータ700が格納される。
【0113】
ゲームプログラム600は、処理部200を仮想カメラ制御部222として機能させるための仮想カメラ制御プログラム620と、キャラ色情報変更部224として機能させるためのキャラ色情報変更プログラム640と、ゲージ制御部226として機能させるためのゲージ制御プログラム660とを含む。
【0114】
ゲームデータ700は、カメラ現設定情報710と、プレーヤキャラクタ情報720と、キャラクタ位置情報730と、カメラ高さ設定用テーブル740と、混合用灰色情報750と、フォルスキューブ情報760と、フォルスゲージ用データ770と、ラッシュゲージ用データ780とを含む。
【0115】
カメラ現設定情報710は、仮想カメラの制御に係るデータとして姿勢や画角等の設定値を記憶する。このカメラ現設定情報710は、高さ設定値(Yw,Zw)712と、左右位置設定値(Xw)714と、視線方向設定値716と、画角設定値718とを含む。
【0116】
高さ設定値712には、現時点での仮想カメラの高さ位置(詳細には、Yw座標値及びZw座標値)が設定される。仮想カメラ制御部222は、キャラクタ位置情報730を参照してプレーヤキャラクタと標的キャラクタとのライン差を判定し、カメラ高さ設定用テーブル740を参照して判定したライン差に応じた仮想カメラの高さ位置を設定する。
【0117】
左右位置設定値714には、現時点での仮想カメラの左右位置(すなわち、Xw座標値)が設定される。仮想カメラ制御部222は、キャラクタ位置情報730を参照し、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの仮想カメラから見た左右方向の位置関係に応じてその中間位置を左右位置に設定する。
【0118】
視線方向設定値716には、現時点での仮想カメラの視線方向が設定される。仮想カメラ制御部222は、キャラクタ位置情報730を参照し、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの中間位置に視線が向くように仮想カメラの視線方向を設定する。
【0119】
画角設定値718には、現時点での仮想カメラの画角が設定される。仮想カメラ制御部222は、キャラクタ位置情報730を参照し、前述のように、仮想カメラから見て左端及び右端に位置する表示キャラクタがそれぞれゲーム画像中の所定範囲の左右端に位置するように、仮想カメラの画角を設定する。
【0120】
プレーヤキャラクタ情報720は、プレーヤキャラクタの固有の能力値(パラメータ)が定義されたパラメータ情報等を記憶する。このパラメータ情報には、プレーヤキャラクタの名称と対応付けて、当該キャラクタに定義されたHP、攻撃力、素早さ、防御力、回復力等の各種パラメータが格納される。各種パラメータの値は、戦歴等に応じて変動する。
【0121】
ここで、HPとは、各キャラクタのライフを表す数値であり、戦闘モード中に敵キャラクタから攻撃を受けた場合にはその攻撃の強さに応じて減少する。一方回復時には、HPの値は、最大値を上限として、当該プレーヤキャラクタに定義された回復力の値に基づき増加する。このHPの値が"0"になった時点で、プレーヤキャラクタは倒されたこととなる。
【0122】
攻撃力とは、攻撃時に標的キャラクタに与えるダメージの強さを表す数値である。具体的には、戦闘モード中に敵キャラクタを攻撃する場合に、プレーヤキャラクタに定義された攻撃力の値を該当する敵キャラクタのHPの値から減算することとなる。
【0123】
素早さとは、例えば、プレーヤによる攻撃操作に応じて攻撃状態に移行する際の動作の素早さを表す数値である。また、この素早さのパラメータの値に応じて、プレーヤキャラクタのライン上での移動やライン間の移動に係るスピードが変化する。
【0124】
回復力とは、自己のHPの値を回復する際にHPの値に加算される値である。プレーヤキャラクタは、従来のゲームと同様に、所定のタイミングで自己の回復力に応じた値分HPの値を回復させることができる。
【0125】
キャラクタ位置情報730は、ゲーム空間内に配置される各キャラクタの現在位置に係るデータ等を記憶する。図14は、キャラクタ位置情報730のデータ構成例を示す図である。図14に示すように、キャラクタ位置情報730には、ゲーム空間内に配置されるキャラクタ毎に、それぞれ当該キャラクタの現存ライン、左右位置(Xw)、及びターゲットフラグ(ON/OFF)が定義される。ターゲットフラグは、当該キャラクタが敵キャラクタの場合に設定されるフラグ情報であって、当該敵キャラクタが標的キャラクタに設定されている場合に“ON”が設定される。
【0126】
カメラ高さ設定用テーブル740は、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのライン差に応じた仮想カメラの高さ位置を記憶する。詳細には、図8に示して説明したように、カメラ高さ設定用テーブル740には、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのライン差と対応付けて、それぞれ該当する仮想カメラの高さ位置が設定される。
【0127】
混合用灰色情報750は、プレーヤキャラクタとのラインの異同に応じてキャラ色情報変更処理を行う際に用いる、混合用の灰色情報(RGB値)が設定される。本実施形態では、明灰色(Rlg,Glg,Blg)及び暗灰色(Rdg,Gdg,Bdg)の2色の灰色情報が設定される。
【0128】
フォルスキューブ情報760は、フォルスキューブFCの設定情報を記憶する。図15は、フォルスキューブ情報760のデータ構成例を示す図である。図15に示すように、フォルスキューブ情報760には、フォルスキューブFCの8つの頂点a〜hと対応付けて、各頂点に登録された特技と、当該特技の使用度数とが設定される。
【0129】
フォルスゲージ用データ770は、フォルスゲージFGを構成する各方向ゲージのゲージ値を記憶する。図16は、フォルスゲージ用データ770のデータ構成例を示す図である。図16に示すように、フォルスゲージ用データ770には、予め設定されたフォルスゲージFGの上ゲージFG1、下ゲージFG2、左ゲージFG3、及び右ゲージFG4と方向キー1212との対応関係が定義されるとともに、ゲージ値と、各方向キー1212のキー操作に対応するフォルスキューブの頂点情報とが設定される。
【0130】
各ゲージ値は、ゲージ制御部226により随時増減される。詳細には、上記したように、各ゲージ値は、各方向キー1212の押下操作と組み合わせた特技発動指示が為された際に初期値(0)に初期化され、時間経過とともに増加するようになっている。
【0131】
ゲージ制御部226は、上記したフォルスキューブ設定処理の結果設定されたフォルスキューブFCの正面及びその向きに従って、フォルスゲージ用データ770を更新する。具体的には、ゲージ制御部226は、ゲージ値に初期値(例えば、“0”)を設定するとともに、設定されたフォルスキューブFCの正面及びその向きに従って、フォルスキューブ頂点情報に、各方向キー1212に対応するフォルスキューブの頂点を設定する。
【0132】
また、戦闘モード中、方向キー1212の押下操作と組み合わせた特技発動指示が為された場合には、ゲージ制御部226は、フォルスキューブ頂点情報を参照して押下された方向キー1212のキー操作に対応するフォルスキューブFCの頂点を特定し、特定した頂点に対応する使用度数に所定の加算値を加算してフォルスキューブ情報760を更新する処理を行う。
【0133】
ラッシュゲージ用データ780は、現時点でのゲージ値782を記憶する。このゲージ値782は、ゲージ制御部226により、プレーヤキャラクタの動作状態に応じて随時増減される。詳細には、上記したように、ゲージ値782は、プレーヤキャラクタが標的キャラクタに対する攻撃動作を行った場合、或いはプレーヤキャラクタが標的キャラクタから攻撃された場合に増加し、プレーヤキャラクタが標的キャラクタに対する攻撃を行わずに移動している間、或いはプレーヤキャラクタが標的キャラクタの攻撃を防御した場合等に減少する。
【0134】
また、ラッシュゲージ用データ780は、パラメータ加減割合テーブル784を有する。図17は、パラメータ加減割合テーブル784のデータ構成例を示す図である。図17に示すように、パラメータ加減割合テーブル784には、ラッシュゲージRGのゲージ値と対応付けて、攻撃力パラメータ、防御力パラメータ、及び回復力パラメータそれぞれの加減割合が定義されている。
【0135】
戦闘モード中、ゲーム演算部220は、このパラメータ加減割合テーブル784を参照し、ゲージ値782に応じた攻撃力、防御力、及び回復力の各パラメータの加減割合に基づいて、各パラメータの値を加減する処理を行う。例えば、ゲージ値782が“90”の場合には、防御力パラメータの値が20%増加するとともに、防御力パラメータの値が20%、回復力パラメータの値が10%それぞれ減少する。また、ゲージ値782が“25”の場合には、防御力パラメータの値が10%、回復力パラメータの値が5%増加するとともに、攻撃力パラメータの値が10%減少する。
【0136】
[処理の流れ]
次に、図18を参照して、本実施形態におけるゲーム処理の流れについて説明する。図18は、ゲーム演算部220により実行されるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートであり、詳細には、戦闘モードの実行に係る要部を表したフローチャートである。このゲーム処理は、ゲーム演算部220が仮想カメラ制御プログラム620、キャラ色情報変更プログラム640、及びゲージ制御プログラム660を含むゲームプログラム600を読み出して実行することにより実現される。
【0137】
図18に示すように、戦闘モードに移行する前のゲーム処理として、例えばプレーヤの操作指示に応じて、ゲージ制御部226がフォルスキューブ設定処理を行う(ステップs10)。
【0138】
そして、ゲームの進行中にプレーヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇して戦闘モードに移行した場合には(ステップs20:YES)、対戦開始前の準備段階として、ゲーム演算部220が、図1に示して説明したゲーム空間を構築し、仮想カメラやキャラクタ等を配置する(ステップs30)。
【0139】
具体的には、ゲーム演算部220は、先ず、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタを初期ライン上に配置するとともに敵キャラクタを何れかのライン上に配置する。続いて、ゲーム演算部220は、敵キャラクタの中からプレーヤキャラクタの標的となる標的キャラクタを設定する。そして、ゲーム演算部220は、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの位置関係に応じて仮想カメラの位置座標及び視線方向を設定するとともに、表示キャラクタが全てゲーム画像内に収まるように画角を設定してカメラ現設定情報710を更新し、ゲーム空間に仮想カメラを設定する。
【0140】
そして、ゲーム空間が構築されたならば、ゲーム演算部220は、対戦を開始する(ステップs40)。
【0141】
対戦を開始したならば、キャラ色情報変更部224が、上記したキャラ色情報変更処理を開始する(ステップs50)。このキャラ色情報変更処理において、キャラ色情報変更部224は、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタそれぞれについては、明度を上げるように色情報を変更するとともに透明度が高くなるようにα値を所定値(例えば0.5)に変更する処理を行う。また、キャラ色情報変更部224は、プレーヤキャラクタの現存ラインより奥側のラインに位置する敵キャラクタそれぞれについては、明度を下げるように色情報を変更する処理を行う。
【0142】
続いて、仮想カメラ制御部222が、上記した仮想カメラ制御処理を開始する(ステップs60)。この仮想カメラ制御処理において、仮想カメラ制御部222は、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの位置関係に応じて、仮想カメラの位置座標や視線方向、画角を設定する。
【0143】
続いて、ゲージ制御部226が、ゲージ制御処理を開始する(ステップs70)。このゲージ制御処理において、ゲージ制御部226は、後述するステップs90において制御されるプレーヤキャラクタの動作状態に従って、フォルスゲージFG及びラッシュゲージRGの各ゲージのゲージ値を増減するとともに、各方向キー1212の押下操作と組み合わせた特技発動指示が為された場合には、フォルスゲージ用データ770を参照して押下された方向キー1212に対応するフォルスキューブの頂点を特定し、対応する使用度数に所定値(例えば、“1”)を加算してフォルスキューブ情報760を更新する処理を行う。
【0144】
そして、ゲーム演算部220は、戦闘を終了するまでループAの処理を繰り返し実行する(ステップs80〜ステップs130)。
【0145】
ループAでは、先ず、ゲーム演算部220が、操作部から入力される操作信号に基づいてプレーヤキャラクタの動作制御を実行する(ステップs90)。次いで、ゲーム演算部220は、敵キャラクタの動作制御を実行する(ステップs100)。このステップs90及びs100におけるキャラクタの動作制御については、公知の技術によって適宜実施するものとする。
【0146】
続いて、画像生成部240が、ゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像の画像信号を表示部300に出力してゲーム画像を表示させる(ステップs110)。
【0147】
続いて、ゲーム演算部220は、プレーヤキャラクタの状態及び標的キャラクタの状態から従来と同様にして対戦終了判定を実行し(ステップs120)、所定の終了条件を満足するまで対戦を継続する。そして、ゲーム演算部220は、終了条件を満たす場合にはループAを終了し、対戦を終了する。本実施形態では、プレーヤキャラクタが全ての敵キャラクタを倒した時点、或いはプレーヤキャラクタが倒された時点で対戦終了となる。
【0148】
[ハードウェア構成]
次に、図19を参照して、本実施形態におけるゲーム装置10を実現するためのハードウェア構成の一例について説明する。図19に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1012,1014がシステムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1012にはコントロール装置1022が、I/Oポート1014には通信装置1024が、それぞれ接続されている。
【0149】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。
【0150】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。
【0151】
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、情報記憶媒体として、ROM等のメモリやハードディスクや、CD−ROM、DVD、ICカード、磁気ディスク、光ディスク等が用いられる。尚、この情報記憶媒体1006は、図13に示す記憶部500に相当するものである。
【0152】
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0153】
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は、表示装置1018に出力される。表示装置1018は、CRTやLCD、TV、プラズマディスプレイ、或いはプロジェクター等により実現され、図13に示す表示部300に相当する。
【0154】
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。
【0155】
コントロール装置1022は、プレーヤがゲームに係る操作を入力するための装置であり、その機能は、レバー、ボタン、筐体等のハードウェアにより実現される。尚、このコントロール装置1022は、図13に示す操作部100に相当するものである。
【0156】
通信装置1024は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と通信回線を介して接続されてプログラムに応じた所与の情報を送受すること等に利用される。
【0157】
そして、ゲーム処理等の上記した処理は、図13に示して説明したゲームプログラム600等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。CPU1000及び画像生成IC1010は、図13に示す処理部200に相当するものであり、主にCPU1000が図13に示すゲーム演算部220に、画像生成IC1010が図13に示す画像生成部240に相当する。
【0158】
尚、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。この場合には、CPU1000が、図13に示す処理部200に相当することとなる。
【0159】
以上説明したように、本実施形態によれば、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとの位置関係に応じて、仮想カメラの位置座標及び視線方向を設定することができる。これにより、ゲーム画像の構図でもってプレーヤキャラクタと標的キャラクタとの奥行方向の位置関係に係る視認性を高めることができる。したがって、プレーヤは、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのラインの異同等の対戦状況を容易に把握するといったことが可能となる。
【0160】
また、戦闘モード中、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタについては、明度を上げるように色情報を変更するとともに透明度が高くなるようにα値を所定値(例えば、0.5)に変更することができる。一方、プレーヤキャラクタの現ラインより奥側のラインに位置する敵キャラクタについては、明度を下げるように色情報を変更することができる。これにより、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの奥行方向の位置関係を、キャラクタの色情報でもってプレーヤに容易に把握させることが可能となる。
【0161】
尚、本発明は、図1に示した家庭用ゲーム機1200だけでなく、業務用ゲーム機や携帯型ゲーム機、パソコン等の汎用コンピュータ、多数のプレーヤが参加する大型アトラクション装置等の種々の装置にも同様に適用することができる。
【0162】
例えば、図20は、本発明を業務用ゲーム機1400に適用した場合の概観例を示す図である。図20に示すように、業務用ゲーム機1400はゲーム操作を入力する操作ボタン1402やスティック1404、ゲーム画像を表示するディスプレイ1406、ゲームの効果音やBGMを音出力するスピーカ1408等を備えて構成されている。
【0163】
また、業務用ゲーム機1400には、CPU、画像生成IC、音生成IC等が実装されたシステム基板1410が内蔵されており、システム基板1410上の情報記憶媒体であるメモリ1412から読み出したゲームプログラム(例えば、図13に示すゲームプログラム600)やゲームデータ(例えば、図13に示すゲームデータ700)、或いは操作ボタン1402やスティック1404から入力される操作信号等に基づいて、各種のゲーム処理を実行する。尚、図13に示す操作部100は操作ボタン1402或いはスティック1404に、図13に示す表示部300はディスプレイ1406に、図13に示す音出力部400はスピーカ1408に、それぞれ相当するものである。
【0164】
この業務用ゲーム機1400のプレーヤは、スピーカ1408から出力されるゲーム音を聞きながら操作ボタン1402やスティック1404を操作し、ディスプレイ1406に表示されるゲーム画像を見ながらゲームを楽しむ。
【0165】
また、本発明は、スタンドアローンの装置によって実行されるゲームに限らず、ネットワークゲームと呼ばれているゲームに適用しても構わない。ネットワークゲームを実現するシステム構成としては、(1)家庭に設置してあるパソコンや家庭用ゲーム機等をゲーム端末とし、インターネット網や専用回線網等の有線/無線の通信回線を通じてサーバと接続する構成、(2)サーバを用いることなく複数のゲーム端末同士が通信回線で接続される構成、(3)複数のゲーム端末同士が通信回線で接続されるが、その内の1台がサーバ機能を有する構成、(4)複数のゲーム端末が物理的に結合し、全体として1台のシステム(例えば、業務用のゲームシステム)となっている構成、等があり、本発明は何れのシステム構成に対しても適用可能である。
【0166】
[変形例]
以上、本発明についての好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記したものに限らず、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。
【0167】
例えば、上記した実施形態では、戦闘モード中、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタについては明度を上げるように色情報を変更し、プレーヤキャラクタの現ラインより奥側のラインに位置する敵キャラクタについては明度を下げるように色情報を変更することとしたが、プレーヤキャラクタとのライン差に応じて色情報を変更することとしてもよい。
【0168】
具体的には、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタ用に、プレーヤキャラクタとのライン差が“2”の場合に用いる第2の明灰色情報と、プレーヤキャラクタとのライン差が“1”の場合に用いる第2の明灰色情報よりはやや暗い第1の明灰色情報の2種類を予め定義しておく。同様にして、プレーヤキャラクタの現存ラインより奥側のラインに位置する敵キャラクタ用に、プレーヤキャラクタとのライン差が“2”の場合に用いる第2の暗灰色情報と、プレーヤキャラクタとのライン差が“1”の場合に用いる第2の暗灰色情報よりはやや明るい第1の暗灰色情報の2種類を予め定義しておく。そして、プレーヤキャラクタとのライン差に応じた明灰色又は暗灰色を適宜選択して、プレーヤキャラクタの現存ラインと異なるラインに位置する敵キャラクタの色情報を変更することとしてもよい。
【0169】
これによれば、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタについては、プレーヤキャラクタとのライン差に応じて明度を段階的に上げるように色情報を変更することができる。また、プレーヤキャラクタの現存ラインより奥側のラインに位置する敵キャラクタについては、プレーヤキャラクタとのライン差に応じて明度を段階的に下げるように色情報を変更することができる。
【0170】
また、上記した実施形態では、戦闘モード中、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタについて、透明度が高くなるようにα値を所定値に変更することとしたが、プレーヤキャラクタとのライン差に応じて、段階的にそのライン差が大きくなるにつれて透明度が高くなるようにα値を変更することとしてもよい。
【0171】
また、上記した実施形態では、プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのラインの異同に応じて仮想カメラの高さ位置を制御することとしたが、プレーヤキャラクタの現存ラインに応じて、仮想カメラの高さ位置を制御することとしてもよい。具体的には、仮想カメラ制御部222は、例えばプレーヤキャラクタが手前ラインLfに位置する場合の仮想カメラの高さ位置を基準とし、奥側のラインに位置する程、仮想カメラの高さ位置が前述の基準となる高さ位置より高くなるように仮想カメラの高さ位置を制御することとしてもよい。
【0172】
また、上記した実施形態では、1体のプレーヤキャラクタが敵キャラクタと対戦する場合について説明したが、複数の味方キャラクタが敵キャラクタと対戦する場合に適用することも可能であり、ゲーム進行中に、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタとする味方キャラクタを切り替える場合にも勿論適用できる。この場合には、仮想カメラ制御部222は、例えば現時点でのプレーヤキャラクタと敵キャラクタとの位置関係に応じてその位置、視線方向、及び画角を制御する。また、キャラ色情報変更部224は、例えば現時点でのプレーヤキャラクタの現存ラインと異なるラインに位置するキャラクタの色情報を変更する。
【0173】
具体的には、プレーヤキャラクタの現存ラインより手前側のラインに位置する敵キャラクタについて、プレーヤキャラクタとのライン差が“1”の場合と比較して、ライン差が“2”の場合の透明度がより高くなるようにα値を変更することとしてもよい。
【0174】
また、上記した実施形態では、フォルスキューブを正六面体として説明したが、面やその頂点の数はこれに限定されるものではなく、正八面体等何れの正多面体であってもよい。
【0175】
また、上記した実施形態では、本発明をRPGに適用した場合を例にとって説明したが、例えば、アクションゲーム等の他のゲームにも適用可能であり、ゲームの種類に制限されないのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0176】
【図1】ゲーム装置を家庭用ゲーム機に適用した場合の装置構成の一例を示す図。
【図2】戦闘モードに移行した際に構築されるゲーム空間の一例を示す図。
【図3】戦闘モードに移行して対戦が開始された際のゲーム画像の一例を示す図。
【図4】フォルスキューブの一例を示す図。
【図5】フォルスキューブの設定画面の一例を示す図。
【図6】フォルスゲージ及びラッシュゲージの機能を説明するための図。
【図7】仮想カメラの移動制御の原理を説明するための図。
【図8】プレーヤキャラクタと標的キャラクタとのライン差と、仮想カメラの高さ位置との対応関係の一例を示す図。
【図9】戦闘モード中のゲーム画像の一例を示す図。
【図10】補正係数KlgとRGB平均との対応関係の一例を示す図。
【図11】補正係数KdgとRGB平均との対応関係の一例を示す図。
【図12】戦闘モード中のゲーム画像の一例を示す図。
【図13】ゲーム装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図14】キャラクタ位置情報のデータ構成例を示す図。
【図15】フォルスキューブ情報のデータ構成例を示す図。
【図16】フォルスゲージ用データのデータ構成例を示す図。
【図17】パラメータ加減割合テーブルのデータ構成例を示す図。
【図18】ゲーム処理の一例を示すフローチャート。
【図19】ゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図。
【図20】業務用ゲーム機の一例を示す図。
【符号の説明】
【0177】
10 ゲーム装置
100 操作部
200 処理部
220 ゲーム演算部
222 仮想カメラ制御部
224 キャラ色情報変更部
226 ゲージ制御部
240 画像生成部
260 音生成部
300 表示部
400 音出力部
500 記憶部
600 ゲームプログラム
620 仮想カメラ制御プログラム
640 キャラ色情報変更プログラム
660 ゲージ制御プログラム
700 ゲームデータ
710 カメラ現設定情報
712 高さ設定値(Yw,Zw)
714 左右位置設定値(Xw)
716 視線方向設定値
718 画角設定値
720 プレーヤキャラクタ情報
730 キャラクタ位置情報
740 カメラ高さ設定用テーブル
750 混合用灰色情報
760 フォルスキューブ情報
770 フォルスゲージ用データ
780 ラッシュゲージ用データ
782 ゲージ値
784 パラメータ加減割合テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、プレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタを、仮想空間内において仮想カメラから見て奥行方向に間隔をあけて平行に配置された複数のラインのうちの何れかのライン上に配置させ、前記仮想カメラから見た前記仮想空間の画像をゲーム画像として生成させるとともに、各キャラクタのライン上での移動を制御させることで所定の対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
前記プレーヤキャラクタのライン間の移動を制御するライン間移動制御手段、
前記プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの位置関係に応じて、前記仮想カメラを制御するカメラ制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記カメラ制御手段が、前記プレーヤキャラクタが存在するラインに応じて、前記仮想空間における前記仮想カメラの高さ方向の配置位置を制御するライン別高さ位置制御手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プレーヤキャラクタの標的となる標的キャラクタを設定する標的設定手段、
操作入力に従って、前記プレーヤキャラクタによる前記標的キャラクタへの攻撃を制御する攻撃制御手段、
として前記コンピュータを更に機能させ、
前記カメラ制御手段が、前記プレーヤキャラクタが存在するラインと前記標的キャラクタが存在するラインとの異同に応じて、前記仮想空間における前記仮想カメラの高さ方向の配置位置を制御するライン異同別高さ位置制御手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ライン異同別高さ位置制御手段が、前記プレーヤキャラクタが存在するラインと前記標的キャラクタが存在するラインとの間の距離が大きくなるにつれて前記仮想カメラをより高い位置に配置する制御を行うように前記コンピュータを機能させるための請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記カメラ制御手段が、前記プレーヤキャラクタが存在するラインと前記標的キャラクタが存在するラインとの間の距離が大きくなるにつれて前記仮想カメラの俯角を大きくさせる制御を行う視線方向制御手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項3又は4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記視線方向制御手段が、前記プレーヤキャラクタと前記標的キャラクタとの中間位置が前記ゲーム画像の左右方向の中心部に位置するように視線方向を制御するように前記コンピュータを機能させるための請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記カメラ制御手段が、前記プレーヤキャラクタと前記標的キャラクタとの前記仮想カメラから見た左右方向の位置関係に応じて、前記仮想空間における前記仮想カメラの左右方向の配置位置を制御する左右位置制御手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項3〜6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記複数のキャラクタのうち、前記ゲーム画像内に収めるキャラクタを設定する表示キャラクタ設定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記カメラ制御手段が、前記表示キャラクタ設定手段により設定されたキャラクタのうち、前記仮想カメラから見て左端に位置するキャラクタ及び右端に位置するキャラクタが、それぞれ前記ゲーム画像中の所定範囲の左右端に位置するように前記仮想カメラの画角を制御する画角制御手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜7の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記プレーヤキャラクタが存在するラインと他のキャラクタが存在するラインとの異同に応じて、前記他のキャラクタの色情報を変更する色情報変更手段として前記コンピュータを更に機能させるための請求項1〜8の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記色情報変更手段が、前記仮想カメラから見て前記プレーヤキャラクタより奥側のラインに位置するキャラクタの明度を下げるようにキャラクタの色情報を変更するように前記コンピュータを機能させるための請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記色情報変更手段が、前記仮想カメラから見て前記プレーヤキャラクタより手前側のラインに位置するキャラクタの明度を上げるようにキャラクタの色情報を変更するように前記コンピュータを機能させるための請求項9又は10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記色情報変更手段が、前記仮想カメラから見て前記プレーヤキャラクタより手前側のラインに位置するキャラクタの透明度を、奥側のラインに位置するキャラクタより高くするようにキャラクタの透明度情報を変更する透明度変更手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項9〜11の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項13】
前記複数のキャラクタには、プレーヤの操作入力によって制御されるプレーヤキャラクタと、コンピュータ制御によるキャラクタとからなる複数の味方キャラクタが含まれ、
ゲーム進行中に、プレーヤの選択操作に従って前記複数の味方キャラクタの中から択一的にプレーヤキャラクタを選択して切り替えるプレーヤキャラクタ切替手段として前記コンピュータを更に機能させるための請求項1〜12の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項14】
所定の正多角形を各面とする所定の正多面体の各頂点に、前記プレーヤキャラクタに行わせる行動を対応づけて設定する行動設定手段、
前記正多面体を表示し、ユーザ操作に従って当該正多面体の一の面を行動入力用多角形として指定する指定手段、
前記行動入力用多角形の各頂点に行動発動用の異なるキー操作が予め対応づけられており、当該キー操作のうちの一のキー操作がなされた場合に、当該一のキー操作に対応づけられた頂点を特定し、特定した頂点に対応付けて前記行動設定手段により設定された行動を前記プレーヤキャラクタに行わせる行動制御手段、
として前記コンピュータを更に機能させるための請求項1〜13の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項15】
前記指定手段が、ユーザ操作に従って、前記一の面の上下左右の向きを指定することで、前記行動入力用多角形の各頂点に対応させる当該一の面の各頂点を指定する向き指定手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
所定のパラメータの値を、少なくとも前記プレーヤキャラクタが攻撃行動を行っている場合に漸次増加させ、行っていない場合に漸次減少させるパラメータ増減手段、
現在の前記パラメータの値を表現する表示体を表示する表示体表示制御手段、
前記パラメータの値に基づいて、当該値が大きい程前記プレーヤキャラクタの攻撃力を増加させ、小さい程減少させる攻撃力加減手段、
として前記コンピュータを更に機能させるための請求項1〜15の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項17】
請求項1〜16の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体。
【請求項18】
プレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタを、仮想空間内において仮想カメラから見て奥行方向に間隔をあけて平行に配置された複数のラインのうちの何れかのライン上に配置し、前記仮想カメラから見た前記仮想空間の画像をゲーム画像として生成するとともに、各キャラクタのライン上での移動を制御することで所定の対戦ゲームを実行するためのゲーム装置であって、
前記プレーヤキャラクタのライン間の移動を制御するライン間移動制御手段と、
前記プレーヤキャラクタと他のキャラクタとの位置関係に応じて、前記仮想カメラを制御するカメラ制御手段と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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