説明

プログラム、情報記憶媒体及び画像撮像表示装置

【課題】 認識対象物を特に限定せず、画像認識技術を利用することで撮像における新たな興趣を実現すること。
【解決手段】 携帯型ゲーム装置1000のカメラユニット7を起動すると、ディスプレイ1にはファインダ画像が表示される。被写体OB3を撮影している状態でエサ選択操作を入力し、表示されるエサの種類の一覧LS上でカーソルCSを移動させてエサの種類を選択した後、まきエサ実行操作を入力すると、選択したエサAの画像がファインダ画像に合成表示される(a)。そして、所定時間経過後、同一の被写体OB3を撮像すると(シャッタON)、まいたエサAに対応するゴーストGS3の画像が撮像画像に合成して表示される。即ち、ゴーストGS3が出現する(b)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータに、撮像手段により撮像されているファインダ画像を表示装置に表示制御させ、シャッタ操作が為されて取り込まれた撮像画像にキャラクタの画像を合成して表示制御させることで、実空間にキャラクタが存在するかのような表示制御を行わせるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像画像に対する画像認識を行ってその内容等を認識する画像認識技術が様々な分野で利用されている。例えば、画像認識技術の適用例として、特許文献1には、トランプゲームを行うゲーム装置や、タロット占いを行う占い装置が開示されている。かかる装置では、カメラを用いてトランプやタロットカード等の各種のカード類やサイコロといった認識対象物を撮像し、撮像画像に対する画像認識を行うパターン認識処理により、その配置等を認識している。
【特許文献1】特開2002−49909号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した特許文献1の技術は、認識対象物の形状や内容を予め定められたものとしているが、認識対象物を特に限定せず、画像認識技術を利用することで撮像における新たな興趣を実現し得ないだろうか。本発明は、上記事情に鑑みて為されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するための第1の発明は、
コンピュータに、
撮像手段(例えば、図1のカメラユニット7、図7の撮像部200)により撮影されているファインダ画像を表示装置(例えば、図1のディスプレイ1、図7の画像表示部410)に表示制御させ、シャッタ操作が為されて取り込まれた撮像画像にキャラクタの画像を合成して表示制御させることで、実空間にキャラクタが存在するかのような表示制御を行わせるためのプログラムであって、
所定の条件生成指示操作が入力された際にファインダ画像を取り込み、該取り込み画像の特徴部分を解析するファインダ画像特徴解析手段を有し、前記ファインダ画像特徴解析手段により解析された特徴部分に基づいて、撮像画像にキャラクタの画像を合成するか否かを判定するための画像の条件である合成画像条件を生成して記憶する条件生成記憶手段(例えば、図7のまきエサ実行部320及び記憶部500、図16のステップS3〜S11)、
シャッタ操作が為された際に該シャッタ操作により取り込まれた撮像画像の特徴部分を解析する撮像画像特徴解析手段を有し、前記撮像画像特徴解析手段により解析された特徴部分が前記条件生成記憶手段により記憶された合成画像条件を満足するか否かを判定する判定手段(例えば、図7の撮像実行部330、図16のステップS15〜S19)、
前記判定手段により満足すると判定された場合に、前記シャッタ操作により取り込まれた撮像画像にキャラクタの画像を合成して表示する表示制御手段(例えば、図7の撮像実行部330、図17のステップT113)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム(例えば、図7のゲームプログラム510)である。
【0005】
また、第10の発明は、
撮像手段(例えば、図1のカメラユニット7、図7の撮像部200)と、前記撮像手段により撮像されているファインダ画像を表示する表示装置(例えば、図1のディスプレイ1、図7の画像表示部410)とを備え、シャッタ操作が為されて取り込まれた撮像画像にキャラクタの画像を合成して表示制御させることで、実空間にキャラクタが存在するかのような表示制御を行う画像撮像表示装置(例えば、図1,図7の携帯型ゲーム装置1000)であって、
所定の条件生成指示操作が入力された際にファインダ画像を取り込み、該取り込み画像の特徴部分を解析するファインダ画像特徴解析手段を有し、前記ファインダ画像特徴解析手段により解析された特徴部分に基づいて、撮像画像にキャラクタの画像を合成するか否かを判定するための画像の条件である合成画像条件を生成して記憶する条件生成記憶手段と、
シャッタ操作が為された際に該シャッタ操作により取り込まれた撮像画像の特徴部分を解析する撮像画像特徴解析手段を有し、前記撮像画像特徴解析手段により解析された特徴部分が前記条件生成記憶手段により記憶された合成画像条件を満足するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により満足すると判定された場合に、前記シャッタ操作により取り込まれた撮像画像にキャラクタの画像を合成して表示する表示制御手段と、
を備える画像撮像表示装置である。
【0006】
この第1又は第10の発明によれば、所定の条件生成指示操作が入力された際にファインダ画像が取り込まれ、この取り込み画像の解析された特徴部分に基づいて合成画像条件が生成されて記憶される。また、シャッタ操作が為された際に、このシャッタ操作により取り込まれた撮像画像の解析された特徴部分が、記憶された合成画像条件を満足するか否かが判定され、満足すると判定された場合に、この撮像画像にキャラクタの画像が合成して表示される。
【0007】
即ち、シャッタ操作により取り込まれた撮像画像が条件生成指示操作を入力した際のファインダ画像と略同一であれば、この撮像画像の解析された特徴部分は、記憶された合成画像条件を満足すると判定される。このため、ある場所或いは被写体を撮影している状態で条件生成指示操作を入力した後、その場所或いは被写体を撮像すると、撮像画像にキャラクタの画像が合成表示されて、あたかも実空間に存在するキャラクタを撮像したかのような、撮像における新たな興趣を実現できる。また、予め合成指示操作を入力しておくことで、所望の場所或いは被写体を撮像した際に、キャラクタの画像を撮像画像に合成表示させることが可能となる。
【0008】
また、第2の発明として、第1の発明のプログラムを、
前記条件生成指示操作が入力された際に、所与の誘引オブジェクトを前記ファインダ画像に合成して表示制御することにより、キャラクタを誘引するかのような演出処理を行う誘引演出処理手段(例えば、図7のまきエサ実行部320、図16のステップS13)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムとしても良い。
【0009】
この第2の発明によれば、条件生成指示操作が入力された際に、所与の誘引オブジェクトをファインダ画像に合成して表示制御することにより、キャラクタを誘引するかのような演出処理が行われる。従って、オブジェクトとして、例えばキャラクタが好むエサを、条件生成指示操作を入力した際に撮影している場所或いは被写体の位置にまくことで、キャラクタをおびき寄せる(誘引する)といったゲーム性のある演出を実現できる。
【0010】
また、第3の発明として、第1又は第2の発明のプログラムを、
前記ファインダ画像特徴解析手段が、ファインダ画像に写っている物体の形状を解析して特徴部分として抽出するファインダ画像形状解析手段(例えば、図7のまきエサ実行部320、図16のステップS9)を有し、
前記条件生成記憶手段が、前記ファインダ画像形状解析手段により解析された物体の形状を基準とする形状条件を前記合成画像条件として生成する形状条件生成手段(例えば、図7のまきエサ実行部320、図16のステップS11)を有し、
前記撮像画像特徴解析手段が、撮像画像に写っている物体の形状を解析して特徴部分として抽出する撮像画像形状解析手段(例えば、図7の撮像実行部330、図16のステップS17)を有し、
前記判定手段が、前記撮像画像形状解析手段により解析された物体形状の特徴部分が前記形状条件生成手段により生成された形状条件を満足するか否かを判定する形状判定手段(例えば、図7の撮像実行部330、図16のステップS19)を有する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムとしても良い。
【0011】
この第3の発明によれば、ファインダ画像に写っている物体の形状が解析されて特徴部分として抽出され、解析された物体の形状を基準とする形状条件が合成画像条件として生成される。そして、撮像画像に写っている物体の形状が解析されて特徴部分として抽出され、解析された物体形状の特徴部分が、生成された形状条件を満足するか否かが判定される。即ち、撮像した物体形状が、条件生成指示操作を入力した際に撮影していた物体の形状条件を満足するか否かにより、キャラクタの画像を撮像画像に合成表示されるか否かが決定される。
【0012】
また、第4の発明として、第1〜第3の何れかの発明のプログラムを、
前記条件生成指示操作には、撮像画像に合成させるキャラクタを指示するキャラ指示操作が含まれ、
前記条件生成記憶手段が、前記条件生成指示操作が入力された際に生成した合成画像条件を、当該条件生成指示操作に含まれるキャラ指示操作によって指示されたキャラクタと対応付けて記憶し、
前記表示制御手段が、前記判定手段により満足すると判定された合成画像条件に対応付けられているキャラクタの画像を撮像画像に合成して表示制御する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムとしても良い。
【0013】
この第4の発明によれば、条件生成指示操作には、撮像画像に合成させるキャラクタを指示するキャラ指示操作が含まれ、条件生成指示操作が入力された際に生成された合成画像条件が、この条件生成指示操作に含まれるキャラ指示操作によって指示されたキャラクタと対応付けて記憶される。そして、撮像画像の特徴部分が満足すると判定された合成画像条件に対応付けられているキャラクタの画像が、撮像画像に合成して表示制御される。従って、条件生成指示操作とともにキャラクタを指示するキャラクタ指示操作を入力することで、この条件生成指示操作の入力の際に撮影していた被写体或いは場所を撮像したときに、撮像画像に所望のキャラクタを合成表示させることができる。
【0014】
また、第5の発明として、第1〜第4の何れかの発明のプログラムを、
前記条件生成記憶手段が、生成した合成画像条件をその生成した時刻と対応付けて記憶するように前記コンピュータを機能させ、
前記判定手段により満足すると判定された合成画像条件に対応付けられている生成時刻からシャッタ操作が為された時刻までの経過時間が所与の時間条件を満足するか否かを判定する経過時間判定手段(例えば、図7のゴースト出現判定部334、図17のステップT9〜T11)として前記コンピュータを機能させ、
前記表示制御手段が、前記判定手段により満足すると判定され、且つ、前記経過時間判定手段により満足すると判定された場合に、キャラクタの画像を撮像画像に合成して表示制御するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムとしても良い。
【0015】
この第5の発明によれば、生成された合成画像条件が、その生成時刻と対応付けて記憶される。そして、撮像画像の特徴部分が合成画像条件を満足すると判定され、且つ、この合成画像条件に対応する生成時刻からシャッタ操作が為された時刻までの経過時間が所与の時間条件を満足すると判定された場合に、キャラクタの画像が撮像画像に合成して表示制御される。
【0016】
即ち、条件生成指示操作の入力の際に撮影していた場所或いは被写体を撮像した場合であっても、この条件生成指示操作の入力からシャッタ操作の入力までの経過時間が時間条件を満足しない場合には、撮像画像にキャラクタの画像は合成表示されない。従って、例えば時間条件として、条件生成指示操作の入力から所定時間が経過したら満足するとすることで、あたかも、キャラクタがその場所或いは被写体まで移動して来ているかのような演出を実現できる。
【0017】
また、第6の発明として、第5の発明のプログラムを、
前記判定手段により満足すると判定されたが、前記経過時間が長期であるがために前記所与の時間条件を満足しないと判定された場合に、所与の痕跡オブジェクトを撮像画像に合成して表示制御することにより、キャラクタが存在していたかのような演出処理を行う痕跡演出処理手段(例えば、図7のゴースト出現判定部334、図17のステップT15)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムとしても良い。
【0018】
この第6の発明によれば、撮像画像の特徴部分が合成画像条件を満足すると判定されたが、経過時間が長期であるがために時間条件を満足しないと判定された場合に、所与の痕跡オブジェクトを撮像画像に合成して表示制御することにより、キャラクタが存在していたかのような演出処理が行われる。即ち、キャラクタが存在していたことを表す痕跡オブジェクトにより、既にキャラクタが去っていったかのような演出を実現できる。
【0019】
また、第7の発明として、第5又は第6の発明のプログラムを、
前記条件生成指示操作が入力された場合に、所与の誘引オブジェクトを前記ファインダ画像に合成して表示制御することにより、キャラクタを誘引するかのような演出処理を行う誘引演出処理手段(例えば、図7のまきエサ実行部320、図16のステップS13)、
前記判定手段により満足すると判定されたが、前記経過時間が短期であるがために前記所与の時間条件を満足しないと判定された場合に、前記誘引オブジェクトを撮像画像に合成して表示制御することにより、キャラクタが未だやって来ていないかのような演出処理を行う未到来演出処理手段(例えば、図7の撮像実行部330、図17のステップT15)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムとしても良い。
【0020】
この第7の発明によれば、条件生成指示操作が入力された場合に、所与の誘引オブジェクトをファインダ画像に合成表示することにより、キャラクタを誘引するかのような演出処理が行われる。また、撮像画像の特徴部分が合成画像条件を満足すると判定されたが、経過時間が短期であるがために時間条件を満足しないと判定された場合に、この誘引オブジェクトを撮像画像に合成表示することにより、キャラクタが未だやって来ていないかのような演出処理が行われる。
【0021】
また、第8の発明として、
ファインダ画像の特徴部分を解析し、解析した特徴部分が前記条件生成記憶手段により記憶された合成画像条件を満足するか否かを判定するファインダ画像判定手段、
前記ファインダ画像判定手段による判定結果に基づき、キャラクタの画像を撮像画像に合成するか否かを、キャラクタが存在するか否かとして報知する所定の報知処理を行う報知制御手段、
として前記コンピュータを機能させるための記載のプログラムとしても良い。
【0022】
この第8の発明によれば、ファインダ画像の解析された特徴部分が記憶された合成画像条件を満足するか否かが判定され、この判定結果に基づき、キャラクタの画像を撮像画像に合成するか否かを、キャラクタが存在するか否かとして報知する所定の報知処理が行われる。即ち、ファインダ画像を基に、キャラクタの画像を撮像画像に合成するか否かが、キャラクタが存在するか否かとして報知される。このため、例えば条件生成指示操作を入力した際に撮影していた場所或いは被写体をうろ覚えであっても、報知内容を参考にしてシャッタ操作を入力することで、確実にキャラクタ画像を撮像画像に合成表示させることが可能となる。
【0023】
また、第9の発明は、第1〜第8の何れかの発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図7の記憶部500)である。
【0024】
ここでいう「情報記憶媒体」とは、記憶されている情報をコンピュータが読み取り可能な、例えばハードディスクやMO、CD−ROM、DVD、メモリカード、ICメモリ等の記憶媒体である。従って、この第9の発明によれば、該情報記憶媒体に記憶されている情報をコンピュータに読み取らせて演算処理を実行させることで、第1〜第8の何れかの発明と同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、ある場所或いは被写体を撮影している状態で条件生成指示操作を入力した後、その場所或いは被写体を撮像すると、撮像画像にキャラクタの画像が合成表示されて、あたかも実空間に存在するキャラクタを撮像したかのような、撮像における新たな興趣を実現できる。また、予め合成指示操作を入力しておくことで、所望の場所或いは被写体を撮像した際に、キャラクタの画像を撮像画像に合成表示させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して、本発明に好適な実施形態を説明する。尚、以下では、本発明を携帯型ゲーム装置に適用した場合を説明するが、本発明の適用がこれに限定されるものではない。
【0027】
[外観]
図1は、本実施形態における携帯型ゲーム装置1000の一例を示す外観図である。同図(a)は、携帯型ゲーム装置1000の正面図を示し、同図(b)は背面図を示している。同図によれば、携帯型ゲーム装置1000は、略長方形状の筐体の正面に、ディスプレイ1と、スピーカ3と、操作キー5とを備えている。また、筐体の上側面にカメラユニット7を備えているとともに、下側面には、ゲームカートリッジ10を挿入するための挿入口が設けられている。
【0028】
ディスプレイ1は、TFTディスプレイ等のバックライト付きのカラー液晶ディスプレイであり、各種情報や画像等を表示する。また、このディスプレイ1は、カメラユニット7の動作時には電子ファインダとして機能し、カメラユニット7によるファインダ画像(撮影レンズ8が捉えている画像)を表示する。
【0029】
操作キー5は、プレーヤ(ユーザ)がゲーム操作を入力するためのものであり、シャッタ操作を入力するためのシャッタキー5a、エサ選択操作やまきエサ実行操作を入力するためのまきエサキー5b、十字キー5cが含まれている。
【0030】
カメラユニット7は、その背面側に設けられたガラス等で形成される撮影レンズ8と、CMOSやCCD等の撮像素子とを有し、撮影レンズ8を通して撮像素子で結像された画像データをデジタルデータに変換して出力する。尚、このカメラユニット7は筐体に一体的に構成されているが、着脱自在に構成されていることとしても良い。
【0031】
また、携帯型ゲーム装置1000は、挿入口に挿入されたゲームカートリッジ10に格納されているゲーム情報(ゲームプログラムやゲームデータ)を読み出す読出装置や、他の携帯型ゲーム装置1000等の外部装置と接続して無線/有線通信を行うための通信装置、CPUやICメモリ等を搭載した制御装置を内部に具備している。制御装置に搭載されるCPUは、ICメモリやゲームカートリッジ10から読み出されたプログラムやデータ、操作キー5の操作信号、カメラユニット7から入力される画像データ等に基づいて種々の処理を実行し、ゲーム画面等の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。そして、生成した画像信号をディスプレイ1に出力してゲーム画面を表示させるとともに、音信号をスピーカ3に出力してゲーム音を出力させる。
【0032】
携帯型ゲーム装置1000がゲームを実行するために必要な情報(システムプログラムやゲームプログラム、ゲームデータ等)は、制御装置に搭載されているICメモリやゲームカートリッジ10に格納されている。より具体的には、システムプログラムは制御装置のICメモリに格納され、ゲームプログラム及びゲームデータはゲームカートリッジ10に格納されている。従って、プレーヤは、ゲームカートリッジ10を交換することで、異なるゲームを携帯型ゲーム装置1000に実行させることができる。
【0033】
[概要]
本実施形態のゲームでは、あたかも、実空間であるプレーヤの周囲空間にゴースト(キャラクタ)が存在しているかのようなゲーム演出が行われる。
【0034】
図2〜図6は、本実施形態のゲーム概要を説明するための図である。
図2(a)に示すように、携帯型ゲーム装置1000のカメラユニット7を起動すると、ディスプレイ1には、撮影レンズ8が捉えている画像(ファインダ画像)が表示される。この状態でシャッタ操作を行うと(シャッタON)、ディスプレイ1には、このシャッタ操作により取り込まれた撮像画像にゴーストの画像が合成されて表示される。即ち、ゴーストが“出現”する。尚、シャッタ操作は、シャッタキー5aを操作することで入力できる。
【0035】
同図(a)では、撮影レンズ8が被写体OB1を捉えている状態でシャッタONした場合、即ち被写体OB1を撮像した場合を示しており、ゴーストGS1が出現している。そして、この出現したゴーストに対する所定の捕獲処理を行うことで、該ゴーストを“捕獲”することができる。尚、シャッタONによって必ずゴーストが出現するのではなく、出現しないことも有り得る。
【0036】
このとき、携帯型ゲーム装置1000では、シャッタ操作が為されると、撮像画像の特徴部分を解析する所定の画像認識処理を行い、その結果得られた特徴データを基に、予め用意している複数のゴーストの中から何れかを選択し、撮像画像に合成してディスプレイ1に表示させている。
【0037】
複数のゴーストの内、何れのゴーストが出現するかは、被写体によって決まる。即ち、同図(b)に示すように、被写体OB1とは異なる被写体OB2を撮像すると、ゴーストGS1とは異なるゴーストGS2が出現する。また、図3に示すように、同一の被写体OB1を、図2(a)とは異なる場所で撮像すると、同一のゴーストGS1が出現する。
【0038】
また、本実施形態では、実空間に誘引オブジェクトである“エサ”をまき、このエサによってゴーストをおびき寄せる(誘引する)かのような“まきエサ”を行うことができる。即ち、図4(a)に示すように、カメラユニット7を起動した状態でエサ選択操作を行うと、ディスプレイ1に、まくことができるエサの種類の一覧LSが表示される。この一覧LS上のカーソルCSを移動させてエサの種類を選択した後、まきエサ実行操作を行うと、選択した種類のエサに応じた画像がファインダ画像に合成して表示される。即ち、エサが“まかれる”。
【0039】
同図(a)では、撮影レンズ8が被写体OB3を捉えている状態、即ち被写体OB3を撮影している状態で、エサAをまいた場合を示している。尚、エサ選択操作は、まきエサキー5bを操作することで入力でき、カーソルCSの移動操作は、十字キー5cを操作することで入力できる。また、まきエサ実行操作は、再度まきエサキー5bを操作することで入力できる。
【0040】
そして、同図(b)に示すように、まきエサ実行操作の入力から所定時間が経過した後、同一の被写体を撮像すると、ディスプレイ1には、ゴーストの画像が撮像画像に合成して表示される。即ち、ゴーストが出現する。同図(b)では、被写体OB3を撮像した場合を示しており、ゴーストGS3が出現している。
【0041】
このとき出現するゴーストは、まくエサの種類によって決まり、撮影している被写体には依存しない。即ち、図5(a)に示すように、図4(a)の場合と同様に被写体OB3を撮影している状態でエサ選択操作を行い、表示されたエサの種類の一覧LS上のカーソルCSを移動させてエサBを選択し、まきエサ実行操作を行う。すると、エサAとは異なるエサBの画像が、ファインダ画像に合成して表示される。即ち、エサBがまかれる。そして、図5(b)に示すように、所定時間の経過後、被写体OB3を撮像すると、ゴーストGS3とは異なるゴーストGS4が表示される。
【0042】
つまり、まくエサの種類によって、同一の被写体を撮像した際に出現するゴーストが決まる。即ち、まくエサの種類を指定することで、出現するゴーストの種類を指示することができる。このため、プレーヤは、出現させたい(おびき寄せたい)ゴーストに応じた種類のエサを選択してまくことができる。
【0043】
また、まきエサの実行によるゴーストの出現には、時間条件がある。即ち、まきエサの実行からの経過時間が所定の時間範囲内であり、且つ、まきエサ実行操作の入力時に撮影していた被写体と同一の被写体を撮像した場合にのみゴーストが出現し、それ以外の場合にはゴーストは出現しない。
【0044】
例えば、図4に示したように、エサAをまいてから(エサAのまきエサ実行から)の経過時間が所定の時間範囲内(例えば、10分経過以降20分経過以前)である場合に、同一の被写体OB3を撮像すると、エサAに応じたゴーストGS1が表示される。
【0045】
しかし、図6(a)に示すように、エサAのまきエサ実行からの経過時間が上記所定の時間範囲に達していない場合(例えば、経過時間が5分)に同一の被写体OB3を撮像すると、図4(a)に示したまかれた直後の完全なエサAの画像が表示され、ゴーストは出現しない。即ち、ゴーストが未だやって来ていないかのような演出が為される。
【0046】
また、図6(b)に示すように、エサAのまきエサ実行からの経過時間が上記所定の時間範囲を超えた場合(例えば、経過時間が30分)に同一の被写体OB3を撮像すると、ゴーストは出現せず、ゴーストが存在していた痕跡を表す痕跡オブジェクトであるエサAの残骸の画像が表示される。即ち、エサAにおびき寄せられたゴーストが既に立ち去った後のような演出が為される。
【0047】
[機能構成]
図7は、携帯型ゲーム装置1000の機能構成の一例を示すブロック図である。同図によれば、携帯型ゲーム装置1000は、機能的には、操作入力部100と、撮像部200と、処理部300と、画像表示部410と、音出力部420と、記憶部500と、通信部600とを備えて構成されている。
【0048】
操作入力部100は、プレーヤによる操作指示を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部300に出力する。特に、本実施形態では、エサ選択操作やまきエサ実行操作、シャッタ操作の入力を検出して処理部300に出力する。図1では、操作キー5がこれに該当する。
【0049】
撮像部200は、CMOSやCCD等の撮像素子や、被写体の光束を撮像素子に結像させる撮影レンズ、撮像素子から出力される電気信号(アナログ画像信号)をデジタル信号に変換するA/D変換回路を含み、被写体の撮影画像データを処理部300に出力する。図1では、カメラユニット7がこれに該当する。
【0050】
処理部300は、携帯型ゲーム装置1000の全体制御やゲームの進行制御、画像生成等の各種演算処理を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現される。図1では、内蔵する制御装置に実装されているCPU等がこれに該当する。
【0051】
また、処理部300は、主にゲームの実行に係る演算処理を行うゲーム演算部310と、ゲーム演算部310の処理によって求められた各種のデータに基づき、ゲーム画像を生成する画像生成部340と、効果音やBGM等のゲーム音を生成する音生成部350と、時刻を計時する計時部360とを含んでいる。
【0052】
ゲーム演算部310は、記憶部500から読み出したゲーム情報(プログラム及びデータ)や、操作入力部100から入力される操作信号、撮像部200から入力される画像データ等に基づいて種々のゲーム処理を実行する。また、本実施形態では、ゲーム演算部310は、まきエサ実行部320と、撮像実行部330とを含んでいる。
【0053】
まきエサ実行部320は、所定のまきエサ処理を実行する。具体的には、操作入力部100からエサ選択操作が入力されると、エサ情報522を参照して、予め用意されているエサの種類を一覧表示させる。
【0054】
エサ情報522とは、まくことができるエサに関する情報である。図8に、エサ情報522のデータ構成の一例を示す。同図によれば、エサ情報522は、複数種類のエサについて、その名称(エサ名)522aと、ゴースト名522bと、出現期間522cとを対応付けて格納している。ゴースト名522bは、対応するエサをまいたときに出現し得るゴーストの名称である。出現期間522cは、対応するエサをまいたときにゴーストが出現し得る期間であり、そのエサをまいた時刻(まきエサの実行時刻)を基準とした時間範囲として設定されている。
【0055】
その後、まきエサ実行部320は、操作入力部100からまきエサ実行操作が入力されると、この実行操作の入力時点でのファインダ画像を取り込み、取り込んだ画像の特徴部分を解析する所定の画像認識処理を行って特徴データを抽出する。
【0056】
ここで行う画像認識方法としては種々あるが、本実施形態では、形状認識、色認識及び模様認識の内、何れか一又は複数の方法を用いて、画像認識方法毎に特徴データを抽出する。具体的には、形状認識では、対象の画像データに対するハフ変換を実行して直線成分及びその強さを検出し、検出した直線の組み合わせによって被写体の形状を認識し、その認識した形状に基づく特徴部分を抽出する。また、色認識では、画像全体、或いは、形状認識によって認識された特徴部分の色を認識する。また、模様認識では、例えば対象の画像データに対するフーリエ変換を行って周波数成分を抽出し、画像全体、或いは、形状認識によって認識された特徴部分の模様を認識する。
【0057】
まきエサ実行部320が行う画像認識方法は、画像認識方法情報526によって指定される。図9に、画像認識方法情報526のデータ構成の一例を示す。同図によれば、画像認識方法情報526は、画像認識方法526aと、重み526bとを対応付けて格納している。重み526bは、対応する画像認識方法の重要度を示す値であり、この値を基に、後述のように、撮像画像の特徴データと、まきエサ実行時に取り込んだファインダ画像の特徴データや予め用意されている各ゴーストの特徴データとの類似度の総合値が算出される。
【0058】
撮像データの特徴データを抽出すると、まきエサ実行部320は、この抽出した特徴データを、まきエサ実行操作の入力時刻、及び、まいたエサの種類(まきエサ実行操作の入力時に選択されていたエサの種類)と対応付けて、まきエサ実行情報532に追加する。
【0059】
まきエサ実行情報532とは、まきエサの実行内容に関する情報である。図10に、まきエサ実行情報532のデータ構成の一例を示す。同図によれば、まきエサ実行情報532は、異なる実行No.532a毎に、実行時刻532bと、エサ名532cと、特徴データ532dとを対応付けて格納しており、1つの実行No.532aに対応するデータが、1回のまきエサの実行に関するデータである。実行時刻532bは、まきエサ実行操作が入力された時点での時刻である。エサ名532cは、まかれたエサの種類である。特徴データ532dは、まきエサ実行操作が入力された際のファインダ画像から抽出された特徴データである。
【0060】
また、まきエサ実行部320は、まきエサ実行操作が入力されると、選択されたエサの種類に応じたエサの画像を、所定時間の間、ファインダ画像に合成して表示させる。これによって、撮像している場所(実空間)にエサをまいたかのような演出が実現される。これらのエサの画像は、エサの種類毎に用意され、エサ画像情報523に格納されている。
【0061】
撮像実行部330は、類似度算出部332と、ゴースト出現判定部334とを含み、所定の撮像処理を実行する。具体的には、操作入力部100からシャッタ操作が入力されると、このシャッタ操作による撮像画像の特徴部分を解析する所定の画像認識処理を行い、特徴データを抽出する。ここで、撮像実行部330によって行われる画像認識方法は、図9に一例を示した画像認識方法情報526で指定される。
【0062】
また、撮像実行部330により抽出された特徴データは、撮像画像認識結果情報534に格納される。図11に、撮像画像認識結果情報534のデータ構成の一例を示す。同図によれば、撮像画像認識結果情報534は、画像認識方法534aと、該画像認識方法によって算出された特徴データ534bとを対応付けて格納している。画像認識方法534aは、画像認識方法情報526で指定される方法である。例えば同図では、図9に示した画像認識方法情報526で指定される「形状認識」及び「色認識」についての抽出された特徴データを格納している。
【0063】
類似度算出部332は、抽出された撮像画像の特徴データと、まきエサ実行時に取り込まれたファインダ画像の特徴データや予め用意された各ゴーストの特徴データとの類似度を算出する。
【0064】
具体的には、まきエサ実行情報532を参照し、各実行No.の特徴データと抽出された撮像画像の特徴データとの類似度を算出する。即ち、各実行No.について、画像認識方法毎に、対応する特徴データと、抽出された特徴データとの類似度を算出する。そして、画像認識方法情報526を参照して、算出した各類似度に画像認識方法に応じた重みを乗じ、加算して類似度の総合値を算出する。
【0065】
ここで算出された類似度は、まきエサ用算出類似度情報536に格納される。図12に、まきエサ用算出類似度情報536のデータ構成の一例を示す。同図によれば、まきエサ用算出類似度情報536は、まきエサ実行情報532に格納されている実行No.536a毎に、算出された類似度536bを対応付けて格納している。類似度536bは、画像認識方法情報526で指定される画像認識方法毎の類似度と、これらの類似度の総合値とを含んでいる。例えば同図では、図9に示した画像認識方法情報526で指定される「形状認識」及び「色認識」についての類似度と、類似度の総合値とを格納している。
【0066】
また、類似度算出部332は、ゴースト情報524を参照し、各ゴーストの特徴データと抽出された撮像画像の特徴データとの類似度を算出する。
【0067】
ゴースト情報524とは、予め用意されているゴーストに関する情報である。図13に、ゴースト情報524のデータ構成の一例を示す。同図によれば、ゴースト情報524は、複数のゴーストについて、その名称(ゴースト名)524aと、特徴データ524bとを対応付けて格納している。特徴データ524bは、画像認識方法情報526で指定される画像認識方法毎に、これに応じた値を格納している。例えば同図では、図9に示した画像認識方法情報526で指定される「形状認識」及び「色認識」に対応して、「形状」及び「色」の値が設定されている。
【0068】
類似度算出部332は、ゴースト情報524に格納されている各ゴーストについて、画像認識方法毎に、対応する特徴データと、抽出された特徴データとの類似度を算出する。そして、画像認識方法情報526を参照して、算出した各類似度に画像認識方法に応じた重みを乗じ、加算して類似度の総合値を算出する。
【0069】
ここで算出された類似度は、通常用算出類似度情報537に格納される。図14に、通常用算出類似度情報537のデータ構成の一例を示す。同図によれば、通常用算出類似度情報537は、ゴースト情報524で指定されるゴースト537a毎に、算出された類似度537bを対応付けて格納している。類似度537bは、まきエサ用算出類似度情報536と同様に、画像認識方法情報526で指定される画像認識方法毎の類似度と、これらの類似度の総合値とを含んでいる。例えば同図では、図9に示した画像認識方法情報526で指定される「形状認識」及び「色認識」についての類似度と、類似度の総合値とを格納している。
【0070】
尚、類似度算出部332によって算出される類似度は「0.0」〜「1.0」の範囲の小数値で表現されており、最小値「0.0」は完全不一致を表し、最大値「1.0」は完全一致を表している。また、類似度の算出方法としては、例えばパターンマッチング等を用いた公知の手法であるため、詳細な説明は省略する。
【0071】
ゴースト出現判定部334は、類似度算出部332によって算出された類似度を基に、ゴーストの出現を判定する。具体的には、先ず、これまでに実行したまきエサに対するゴーストの出現を判定する。即ち、まきエサ用算出類似度情報536を参照して、類似度の総合値が最大の実行No.を選択する。そして、選択した実行No.の類似度の総合値が、所定のまきエサ用出現閾値以上であるか否かを判断する。
【0072】
まきエサ用出現閾値とは、まきエサの実行に対してゴーストを出現させるか否かの判定基準となる閾値であり、完全一致を表す「1.0」に近い値に設定されている。つまり、出現閾値以上であるとは、撮像画像の特徴データが、過去にまきエサを実行した際のファインダ画像の特徴データとほぼ一致する、即ち、今回撮像した場所が過去にまきエサを実行した(エサをまいた)場所であるとみなせる場合に相当する。従って、この場合、ゴーストを出現させると判定する。
【0073】
このまきエサ用出現閾値の値は、出現閾値情報528に格納されている。図15に、出現閾値情報528のデータ構成の一例を示す。同図によれば、出現閾値情報528は、まきエサ用出現閾値528aと、通常用出現閾値528bとを格納している。通常用出現閾値528bは、後述のように、予め用意されている(ゴースト情報524に格納されている)ゴーストを出現させるか否かの判定基準となる閾値である。また、通常用出現閾値528bの方が、まきエサ用出現閾値528aよりも低く設定されている。
【0074】
そして、ゴースト出現判定部334は、選択した実行No.の類似度の総合値がまきエサ用出現閾値以上であると判断した場合には、まきエサ実行情報532を参照して、この選択した実行No.のまきエサ実行時刻から、シャッタ操作の入力時刻までの経過時間を算出する。次いで、エサ情報522を参照して、選択した実行No.のエサの種類に対応する出現期間を判断し、算出した経過時間がこの判断した出現期間内であるか否かを判断する。
【0075】
出現期間内であるならば、エサ情報522を参照して、選択した実行No.のエサの種類に対応するゴーストを出現させると判定し、該ゴーストの画像を撮像画像に合成して画像表示部410に表示させる。また、経過時間が判断した出現期間内でないならば、経過時間が出現期間の前後に応じた画像を、撮像画像に合成して画像表示部410に表示させる。即ち、経過時間が出現期間に達していないならば、選択した実行No.のエサの完全な画像を撮像画像に合成して表示させる。一方、経過時間が出現期間を超えているならば、実行した実行No.のエサの残骸の画像を撮像画像に合成して表示させる。尚、ゴーストの画像はゴースト画像情報525に格納されており、エサの完全な画像及び残骸の画像は、エサ画像情報523に格納されている。
【0076】
また、ゴースト出現判定部334は、まきエサ用算出類似度情報536から選択した実行No.の類似度の総合値がまきエサ用出現閾値以上でないならば、今回撮像した場所が過去にまきエサを実行した場所ではないとして、予め用意されているゴーストの出現を判定する処理に移行する。
【0077】
即ち、通常用算出類似度情報537を参照して、類似度の総合値が最大のゴーストを選択する。そして、この選択したゴーストの類似度の総合値が所定の通常用出現閾値以上であるか否かを判断し、通常用出現閾値以上であるならば、この選択したゴーストを出現させると判定して、該ゴーストの画像を撮像画像に合成して画像表示部410に表示させる。通常用出現閾値以上でないならば、ゴーストを出現させないと判定する。ここで、通常用出現閾値は、出現閾値情報528に格納されている。また、ゴーストの画像は、ゴースト画像情報525に格納されている。
【0078】
画像表示部410は、画像生成部340からの画像信号に基づくゲーム画像を表示する。特に、本実施形態では、撮像部200によるファインダ画像をリアルタイムでモニタ表示するとともに、まきエサ実行操作の入力によってまかれたエサの画像をファインダ画像に合成して表示し、また、出現させると判定されたゴーストの画像を撮像画像に重ねて表示させる。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD等のハードウェアによって実現される。図1では、ディスプレイ1がこれに該当する。
【0079】
音生成部350は、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音声を生成し、生成したゲーム音声の音信号を音出力部420に出力する。
音出力部420は、音生成部350からの音信号に基づいて、BGMや効果音等のゲーム音声を出力する。この機能は、例えばスピーカ等によって実現される。図1では、スピーカ3がこれに該当する。
【0080】
記憶部500は、処理部300に携帯型ゲーム装置1000を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラムやデータ等を記憶するとともに、処理部300の作業領域として用いられ、処理部300が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現される。図1では、制御装置に実装されているROMやRAM等がこれに該当する。
【0081】
また、記憶部500は、処理部300をゲーム演算部310として機能させるためのゲームプログラム510及びゲームデータを記憶する。ゲームデータには、エサ情報522と、エサ画像情報523と、ゴースト情報524と、ゴースト画像情報525と、画像認識方法情報526と、出現閾値情報528と、まきエサ実行情報532と、撮像画像認識結果情報534と、まきエサ用算出類似度情報536と、通常用算出類似度情報537とが含まれている。
【0082】
通信部600は、所定の通信回線に接続して他の携帯型ゲーム装置1000等の外部装置とのデータ通信を行う。この機能は、Bluetooth(登録商標)やIrDA等の無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路などによって実現される。図1では、内蔵されている通信装置がこれに該当する。
【0083】
[処理の流れ]
図16は、本実施形態におけるゲーム処理の流れを説明するためのフローチャートである。この処理は、ゲーム演算部310がゲームプログラム510に従った処理を実行することで実現される。
【0084】
同図によれば、先ず、ゲーム演算部310が、撮像部200から入力される画像データに基づくファインダ画像を画像表示部410に表示させる(ステップS1)。
【0085】
次いで、まきエサ実行部320が、操作入力部100からエサ選択操作が入力されたか否かを判断し、入力されていないならば(ステップS3:NO)、ステップS15に移行する。エサ選択操作が入力されたならば(ステップS3:YES)、エサ情報522を参照して、用意されているエサの種類をファインダ画像に一覧表示させる。そして、操作入力部100からの操作入力に従って、エサの種類を選択する(ステップS5)。
【0086】
続いて、まきエサ実行部320は、操作入力部100からまきエサ実行操作が入力されたか否かを判断し、入力されないならば(ステップS7:NO)、ステップS15に移行する。まきエサ実行操作が入力されたならば(ステップS7:YES)、まきエサ実行操作の入力時点でのファインダ画像を取り込み、この取り込み画像に対して、画像認識方法情報526で指定される画像認識方法で画像認識処理を行い、画像認識方法毎に特徴データを抽出する(ステップS9)。そして、抽出した特徴データを、まきエサ実行操作の入力時刻(実行時刻)、及び、該実行操作の入力時点で選択されていたエサの種類と対応付けて、まきエサ実行情報532に追加する(ステップS11)。
【0087】
その後、まきエサ実行部320は、ファインダ画像に対するまきエサ演出処理を行う。即ち、選択されたエサの種類に応じたエサの完全な画像を、一定時間の間、ファインダ画像に合成して表示させて、撮影している場所にエサをまいたかのような演出を行う(ステップS13)。
【0088】
続いて、撮像実行部330が、操作入力部100からシャッタ操作が入力されたか否かを判断し、入力されていないならば(ステップS15:NO)、ステップS25に移行する。シャッタ操作が入力されたならば(ステップS15:YES)、シャッタ操作の入力時点でのファインダ画像を取り込んで撮像画像とし、この撮像画像に対して、画像認識方法情報526で指定される画像認識方法で画像認識処理を行い、画像認識方法毎の特徴データを抽出する(ステップS17)。次いで、ゴースト出現判定処理を実行する(ステップS19)。
【0089】
図17は、ゴースト出現判定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同図によれば、ゴースト出現判定処理では、先ず、まきエサ実行情報532に格納されている各実行No.を順に対象として、ループAの処理が実行される。即ち、ループAでは、類似度算出部332が、画像認識方法毎に、対象の実行No.の特徴データと、抽出した撮像画像の特徴データとの類似度を算出する(ステップT1)。次いで、算出した各類似度に、画像認識方法情報526で指定される画像認識方法に応じた重みを乗じ、加算して類似度の総合値を算出する(ステップT3)。
【0090】
全ての実行No.を対象としたループAの処理を終了すると、ゴースト出現判定部334が、出現させるゴーストを判定する。即ち、各実行No.の内、算出した類似度の総合値が最大の実行No.を選択し(ステップT5)、この選択した実行No.の類似度の総合値が、まきエサ用出現閾値以上であるか否かを判断する。
【0091】
まきエサ用出現閾値以上であるならば(ステップT7:YES)、ゴースト出現判定部334は、選択した実行No.の実行から、シャッタ操作の入力時刻までの経過時間を算出する(ステップT9)。次いで、エサ情報522において、選択した実行No.のエサの種類に対応付けられている出現期間を判断し、算出した経過時間がこの出現期間内であるか否かを判断する。
【0092】
経過時間が出現期間内であるならば(ステップT11:YES)、ゴースト出現判定部334は、エサ情報522において、選択した実行No.のエサの種類に対応付けられているゴーストを出現させると判定し、このゴーストの画像を、撮像画像に合成して画像表示部410に表示させる(ステップT13)。
【0093】
一方、経過時間が出現期間内でないならば(ステップT11:NO)、ゴーストを出現させないと判定し、経過時間と出現期間との前後関係に応じた状況のエサの画像を、撮像画像に合成して画像表示部410に表示させる。即ち、経過時間が出現期間に達していないならば、選択した実行No.のエサの完全な画像を撮像画像に合成して表示させ、出現期間を超えているならば、選択した実行No.のエサの残骸の画像を撮像画像に合成して表示させる(ステップT15)。
【0094】
また、ステップT7において、選択した実行No.の類似度の総合値がまきエサ用出現閾値以上でないならば(ステップT7:NO)、通常出現判定処理を実行する(ステップT17)。
【0095】
図18は、通常出現判定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同図によれば、通常出現判定処理では、ゴースト情報524で指定される全ゴーストを順に対象としてループBの処理が実行される、即ち、ループBでは、類似度算出部332が、画像認識方法毎に、対象としているゴーストの特徴データと、抽出された撮像画像の特徴データとの類似度を算出する(ステップP1)。そして、算出した各類似度に、画像認識方法情報526で指定される画像認識方法に応じた重みを乗じて加算し、類似度の総合値を算出する(ステップP3)。
【0096】
全ゴーストを対象としたループBの処理を終了すると、ゴースト出現判定部334が、全ゴーストの中から、算出された類似度の総合値が最も高いゴーストを選択し(ステップP5)、この選択したゴーストの類似度の総合値が、通常用出現閾値以上であるか否かを判断する。
【0097】
通常用出現閾値以上であるならば(ステップP7:YES)、ゴースト出現判定部334は、選択したゴーストを出現させると判定し、このゴーストの画像を撮像画像に合成して画像表示部410に表示させる(ステップP9)。一方、通常用出現閾値以上でないならば(ステップP7:NO)、ゴーストを出現させないと判定する(ステップP11)。
以上の処理を行うと、本通常出現判定処理を終了する。
【0098】
以上の処理を行うと、ゴースト出現判定処理を終了し、続いて、ゲーム演算部310は、ゴーストを出現させたか否かを判断し、出現させたならば(ステップS21:YES)、操作入力部100からの操作信号等に基づいて所定のゴースト捕獲処理を実行する(ステップS23)。その後、ゲームを終了するか否かを判断し、終了しないならば(ステップS25:NO)、ステップS1に戻り、終了するならば(ステップS25:YES)、本ゲーム処理を終了する。
【0099】
[作用・効果]
以上のように、本実施形態によれば、携帯型ゲーム装置1000のカメラユニット7を起動している状態で、エサ選択操作を入力してエサを選択し、まきエサ実行操作を入力すると、選択した種類のエサの画像がファインダ画像に合成表示される。即ち、エサがまかれる。そして、所定時間の経過後、まきエサ実行操作の入力時に撮影していた被写体を撮像すると、まいたエサに応じたゴーストの画像が撮像画像に合成して表示される。即ち、ゴーストが出現する。
【0100】
このとき、携帯型ゲーム装置1000では、まきエサ実行操作が入力されると、取り込んだファインダ画像の特徴データを抽出し、抽出した特徴データと、まきエサ実行操作の入力時刻と、選択されたエサの種類とを対応付けてまきエサ実行情報532に追加する。そして、シャッタ操作が入力されると、撮像画像の特徴データと、まきエサ実行情報532の各実行No.の特徴データとの類似度を算出し、算出した類似度を基に出現させるゴーストを判定している。即ち、算出された類似度の総合値が最も大きい実行No.を選択し、選択した実行No.の類似度の総合値が所定のまきエサ用出現閾値以上であり、且つ、その実行No.のまきエサの実行時刻からの経過時間がまいたエサの出現期間内である場合に、エサ情報522において、この実行No.のエサの種類に対応付けられているゴーストの画像を撮像画像に合成して表示させている。
【0101】
これにより、あたかも実空間に存在するキャラクタを撮像したかのような、撮像における新たな興趣を実現できる。また、プレーヤがまきエサ実行操作を入力しておくことで、所望の場所或いは被写体を撮像した際に、ゴーストを出現させることが可能となる。また、撮像時に出現するゴーストは、まきエサ実行操作の入力時に選択したエサの種類、即ちまいたエサの種類によって決まるので、エサの種類を適当に選択してまくことで、所望のゴーストを出現させることが可能となる。
【0102】
また、エサの種類毎にゴーストが出現し得る出現期間を設定することで、ゴーストが、実空間を、まいたエサにおびき寄せられてやって来るかのような演出を実現できる。更にこの場合、まきエサの実行(まきエサ実行操作の入力)からの経過時間が出現期間に達していない場合には、エサの完全な画像を撮像画像に合成表示し、出現期間を超えている場合には、エサの残骸の画像を撮像画像に合成表示することで、ゴーストがエサにおびき寄せられてやって来た後、エサを食べて去っていったかのような演出を実現できる。
【0103】
[変形例]
尚、本発明の適用は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、次のように変形しても良い。
【0104】
(A)まきエサによって出現するゴースト
上述した実施形態では、まいたエサの種類によって出現するゴーストが決まることとしたが、まくエサの種類を選択しないこととしても良い。この場合、まきエサによって出現させるゴーストは、例えば次のように決定する。
【0105】
(A−1)ランダムに決定する
具体的には、まきエサ実行操作が入力された際には、取り込んだファインダ画像の特徴データをまきエサ実行情報に記憶しておく。そして、シャッタ操作が入力されると、撮像画像の特徴データと、まきエサ実行情報に格納されている特徴データとの類似度を算出し、算出した類似度の総合値が所定のまきエサ用出現閾値以上であるならば、ゴーストを出現させると判定し、例えば予め用意されている複数のまきエサ用のゴースト、或いは、ゴースト情報524に格納されているゴーストの内からランダムに選択したゴーストの画像を撮像画像に合成して表示させる(出現させる)。
【0106】
(A−2)エサをまいた場所に応じたゴーストとする
具体的には、まきエサ実行操作が入力された際に、取り込んだファインダ画像の特徴データと、ゴースト情報524に格納されている各ゴーストの特徴データとの類似度の総合値を算出し、算出した類似度の総合値が最も大きい(高い)ゴーストを、取り込んだ画像の特徴データと対応付けてまきエサ実行情報に格納する。そして、シャッタ操作が入力された際には、撮像画像の特徴データと、まきエサ実行情報に格納されている特徴データとの類似度を算出し、算出した類似度の総合値が所定のまきエサ用出現閾値以上であるならば、ゴーストを出現させると判定して、まきエサ実行情報においてその特徴データと対応付けられているゴーストの画像を、撮像画像に合成して表示させる。
【0107】
(B)対応するゴーストの数
また、上述した実施形態では、エサ情報522(図8参照)において、エサの種類とゴーストとを1対1で対応付けることとしたが、1対多で対応付けても良い。具体的には、エサ情報において、エサの種類毎に複数のゴーストを対応付けておく。そして、シャッタ操作が入力された際には、まいたエサの種類に応じたゴーストの内、例えばランダム選択したゴーストの画像を撮像画像に合成して表示させる。
【0108】
また、図19に示すように、エサ情報において、エサの種類毎に、対応する出現期間が異なる複数のゴーストを対応付けてしておくこととしても良い。この場合には、シャッタ操作が入力された際には、まいたエサに対応するゴーストの内、経過時間が満足する出現期間のゴーストの画像を撮像画像に合成して表示させる。このようにすることで、過去にまきエサを実行した同一の場所を撮像した場合であっても、いつ撮像するかによって異なるゴーストを出現させることが可能となる。
【0109】
(C)経過時間をタイマ表示
また、まきエサの実行時刻(まきエサ実行操作の入力時刻)からの経過時間をタイマ表示することとしても良い。まきエサを複数回実行した場合には、それぞれの実行時刻からの経過時間を並列表示することとしても良い。このようにするとで、プレーヤは、まきエサを実行したことを忘れることなく、適当なタイミングで撮像してゴーストを出現させることが可能となる。
【0110】
(D)ゴーストセンサ
更に、携帯型ゲーム装置1000の周囲空間におけるゴーストの存在を検知するゴーストセンサを具備しているかのような演出を行うこととしてもよい。このゴーストセンサは、シャッタ操作を入力するとした場合に撮像画像にゴーストの画像を合成するか否かを、該装置の周囲空間におけるゴーストの存在として報知する。
【0111】
具体的には、所定時間毎にファインダ画像を取り込み、取り込んだ画像に対する画像認識処理を行って特徴データを抽出する。そして、抽出した特徴データと、まきエサ実行情報532に格納されている各実行No.の特徴データとの類似度を算出し、算出した類似度を基に、ゴーストの存在に対する検知結果(ゴースト反応)として表示する。例えば、シャッタ操作の入力時と同様に、算出した各実行No.の類似度を基にゴーストを出現させるか否かを判定し、この判定結果を、例えばゴーストの出現有無を表す所定の表示体の表示/非表示で報知する。或いは、算出した各実行No.の類似度の総合値の内、最も大きい値をゴースト反応の強さとしてメータ表示する。これにより、エサをまいた場所がうろ覚えであったとしても、表示されるゴースト反応を参考にすることで、確実にゴーストを出現させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本実施形態の携帯型ゲーム装置の外観例。
【図2】本実施形態の概要図。
【図3】本実施形態の概要図。
【図4】本実施形態の概要図。
【図5】本実施形態の概要図。
【図6】本実施形態の概要図。
【図7】携帯型ゲーム装置の機能構成例。
【図8】エサ情報のデータ構成例。
【図9】画像認識方法情報のデータ構成例。
【図10】まきエサ実行情報のデータ構成例。
【図11】撮像画像認識結果情報のデータ構成例。
【図12】まきエサ用算出類似度情報のデータ構成例。
【図13】ゴースト情報のデータ構成例。
【図14】通常用算出類似度情報のデータ構成例。
【図15】出現閾値情報のデータ構成例。
【図16】本実施形態のゲーム処理の流れ図。
【図17】ゲーム処理中に実行されるゴースト出現判定処理の流れ図。
【図18】ゴースト出現判定処理中に実行される通常出現判定処理の流れ図。
【図19】エサ情報のデータ構成の変形例。
【符号の説明】
【0113】
1000 携帯型ゲーム装置
100 操作入力部
200 撮像部
300 処理部
310 ゲーム演算部
320 まきエサ実行部
330 撮像実行部
332 類似度算出部
334 ゴースト出現判定部
340 画像生成部
350 音生成部
360 計時部
410 画像表示部
420 音出力部
500 記憶部
510 ゲームプログラム
522 エサ情報
523 エサ画像情報
524 ゴースト情報
525 ゴースト画像情報
526 画像認識方法情報
528 出現閾値情報
532 まきエサ実行情報
534 撮像画像認識結果情報
536 まきエサ用算出類似度情報
537 通常用算出類似度情報
600 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
撮像手段により撮影されているファインダ画像を表示装置に表示制御させ、シャッタ操作が為されて取り込まれた撮像画像にキャラクタの画像を合成して表示制御させることで、実空間にキャラクタが存在するかのような表示制御を行わせるためのプログラムであって、
所定の条件生成指示操作が入力された際にファインダ画像を取り込み、該取り込み画像の特徴部分を解析するファインダ画像特徴解析手段を有し、前記ファインダ画像特徴解析手段により解析された特徴部分に基づいて、撮像画像にキャラクタの画像を合成するか否かを判定するための画像の条件である合成画像条件を生成して記憶する条件生成記憶手段、
シャッタ操作が為された際に該シャッタ操作により取り込まれた撮像画像の特徴部分を解析する撮像画像特徴解析手段を有し、前記撮像画像特徴解析手段により解析された特徴部分が前記条件生成記憶手段により記憶された合成画像条件を満足するか否かを判定する判定手段、
前記判定手段により満足すると判定された場合に、前記シャッタ操作により取り込まれた撮像画像にキャラクタの画像を合成して表示する表示制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記条件生成指示操作が入力された際に、所与の誘引オブジェクトを前記ファインダ画像に合成して表示制御することにより、キャラクタを誘引するかのような演出処理を行う誘引演出処理手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記ファインダ画像特徴解析手段が、ファインダ画像に写っている物体の形状を解析して特徴部分として抽出するファインダ画像形状解析手段を有し、
前記条件生成記憶手段が、前記ファインダ画像形状解析手段により解析された物体の形状を基準とする形状条件を前記合成画像条件として生成する形状条件生成手段を有し、
前記撮像画像特徴解析手段が、撮像画像に写っている物体の形状を解析して特徴部分として抽出する撮像画像形状解析手段を有し、
前記判定手段が、前記撮像画像形状解析手段により解析された物体形状の特徴部分が前記形状条件生成手段により生成された形状条件を満足するか否かを判定する形状判定手段を有する、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記条件生成指示操作には、撮像画像に合成させるキャラクタを指示するキャラ指示操作が含まれ、
前記条件生成記憶手段が、前記条件生成指示操作が入力された際に生成した合成画像条件を、当該条件生成指示操作に含まれるキャラ指示操作によって指示されたキャラクタと対応付けて記憶し、
前記表示制御手段が、前記判定手段により満足すると判定された合成画像条件に対応付けられているキャラクタの画像を撮像画像に合成して表示制御する、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記条件生成記憶手段が、生成した合成画像条件をその生成した時刻と対応付けて記憶するように前記コンピュータを機能させ、
前記判定手段により満足すると判定された合成画像条件に対応付けられている生成時刻からシャッタ操作が為された時刻までの経過時間が所与の時間条件を満足するか否かを判定する経過時間判定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記表示制御手段が、前記判定手段により満足すると判定され、且つ、前記経過時間判定手段により満足すると判定された場合に、キャラクタの画像を撮像画像に合成して表示制御するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜4の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記判定手段により満足すると判定されたが、前記経過時間が長期であるがために前記所与の時間条件を満足しないと判定された場合に、所与の痕跡オブジェクトを撮像画像に合成して表示制御することにより、キャラクタが存在していたかのような演出処理を行う痕跡演出処理手段として前記コンピュータを機能させるための請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記条件生成指示操作が入力された場合に、所与の誘引オブジェクトを前記ファインダ画像に合成して表示制御することにより、キャラクタを誘引するかのような演出処理を行う誘引演出処理手段、
前記判定手段により満足すると判定されたが、前記経過時間が短期であるがために前記所与の時間条件を満足しないと判定された場合に、前記誘引オブジェクトを撮像画像に合成して表示制御することにより、キャラクタが未だやって来ていないかのような演出処理を行う未到来演出処理手段、
として前記コンピュータを機能させるための請求項5又は6に記載のプログラム。
【請求項8】
ファインダ画像の特徴部分を解析し、解析した特徴部分が前記条件生成記憶手段により記憶された合成画像条件を満足するか否かを判定するファインダ画像判定手段、
前記ファインダ画像判定手段による判定結果に基づき、キャラクタの画像を撮像画像に合成するか否かを、キャラクタが存在するか否かとして報知する所定の報知処理を行う報知制御手段、
として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜7の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項10】
撮像手段と、前記撮像手段により撮像されているファインダ画像を表示する表示装置とを備え、シャッタ操作が為されて取り込まれた撮像画像にキャラクタの画像を合成して表示制御させることで、実空間にキャラクタが存在するかのような表示制御を行う画像撮像表示装置であって、
所定の条件生成指示操作が入力された際にファインダ画像を取り込み、該取り込み画像の特徴部分を解析するファインダ画像特徴解析手段を有し、前記ファインダ画像特徴解析手段により解析された特徴部分に基づいて、撮像画像にキャラクタの画像を合成するか否かを判定するための画像の条件である合成画像条件を生成して記憶する条件生成記憶手段と、
シャッタ操作が為された際に該シャッタ操作により取り込まれた撮像画像の特徴部分を解析する撮像画像特徴解析手段を有し、前記撮像画像特徴解析手段により解析された特徴部分が前記条件生成記憶手段により記憶された合成画像条件を満足するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により満足すると判定された場合に、前記シャッタ操作により取り込まれた撮像画像にキャラクタの画像を合成して表示する表示制御手段と、
を備える画像撮像表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2006−271663(P2006−271663A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−94670(P2005−94670)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】