説明

プログラムデータ提供方法、プログラムデータ提供システム及びプログラムデータ提供装置

【課題】ユーザ端末で快適に実行するプログラムデータを提供する。
【解決手段】ユーザ端末2aは、ユーザ端末2aで実行する第1のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストを、プログラムデータ提供装置1に送信する。プログラムデータ提供装置1は、ユーザ端末2aから前記プログラムデータリクエストを受信すると、第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のプログラムデータを生成してユーザ端末2aに送信する。このときユーザ端末2aは、第1のプログラムデータを受信すると、第1のプログラムデータをロードするとともに、第1のプログラムデータから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストをプログラムデータ提供装置1に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ端末で実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供方法、プログラムデータ提供システム及びプログラムデータ提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の情報端末及び通信ネットワークの発達により、日常生活の様々なシーンで情報端末を使って情報を取得する機会が増えている。その中でも、携帯電話機の普及は凄まじい。又、技術の進歩に伴い携帯電話機の小型化及び高度化が進んでいる。
【0003】
携帯電話機は、携帯電話機上でアニメーションプログラムを稼働させる機能を有する。このアニメーションプログラムデータ900は、図5に示すような構成を備える。このアニメーションプログラムデータ900では、アニメーションのシーンに応じて第1フレーム901、第2フレーム902、第3フレーム903・・・と複数のフレームを備えている。ユーザが入力装置から操作することによって、或いは、プログラムの制御によって任意のフレームのアニメーションデータを表示することができる。
【0004】
例えば、携帯性を確保するためにコンパクトであることが携帯電話機に求められることに伴い、操作が制限される携帯端末を用いてユーザがアニメーションを作成する技術がある(例えば、特許文献1。)。特許文献1に記載のアニメーション作成方法は、複数のアニメーションテンプレートを読み出すステップと、ユーザの要求に応じてアニメーションテンプレートを表示部に出力するステップと、ユーザによりアニメーションテンプレートが指定されると、アニメーションテンプレートに含まれる構成要素を抽出するステップと、抽出された構成要素に対応する加工方法を抽出するステップと、指定されたアニメーションテンプレートに含まれる構成要素について加工方法を指定するステップと、指定されたアニメーションテンプレートと、加工された構成要素とに基づいて、アニメーションデータを生成するステップとを含む。この様なアニメーション作成方法によれば、ユーザが要求する任意のアニメーションを作成することができる。
【0005】
一方、携帯電話機上でアニメーションを稼働させ、通信ネットワークを介して取得した情報をアニメーションで表示する技術もある。具体的には、通常は携帯電話機に搭載されたブラウザでHTTPを介して取得した情報を表示するところ、ブラウザの代わりにアニメーションプログラムで、HTTPで取得した情報を表示する技術である。しかし、携帯電話機は、その可搬性を確保するために、限られたメモリ、CPU等のリソースが搭載されている。従って、コンピュータの様に充分なリソースを使用することはできない。又、携帯電話機のキャリアによっては、携帯電話機上で稼働するアニメーションのメモリ容量を制限している場合もある。
【特許文献1】国際公開03/038759号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、アニメーションプログラムデータは、ゲームや動画などに適している構成であるので、携帯電話機上で、ユーザの入力装置からの操作に基づいてブラウザの様にHTTPで取得した情報を表示する場合、問題が発生することがある。
【0007】
上述したように、携帯電話機上でアニメーションプログラムを実行する場合、リソースの制限があるため、アニメーションプログラムの容量も限られてしまう。これにより、例えば携帯電話機によるインターネット上でショッピングする場合、商品の検索から商品の購入手続までの一連の操作を一つのアニメーションプログラムで実行するには容量を工夫しなければならない。又、容量を工夫すると、高品質な画像より低品質な画像を選択しなければならない場面もあり、アニメーションプログラムのメリットを生かしきれない問題がある。
【0008】
又、携帯電話機におけるブラウザの操作方法と、アニメーションプログラムにおける操作方法が異なるため、アニメーションプログラム上でブラウザと同様の機能を実現するためには、ユーザインタフェースにおける問題が発生してしまう。具体的には、携帯電話機におけるブラウザでは、「左ボタン」や「クリアボタン」などがクリックされることにより、一つ前の画面に戻ることができる。しかし、携帯電話機では、「左ボタン」や「クリアボタン」がクリックされると、アニメーションプログラムが終了してしまい、再びアニメーションプログラムを実行する必要があった。
【0009】
この様に、携帯電話機上でアニメーションプログラムを実行するには様々な問題があった。
【0010】
従って本発明の目的は、ユーザ端末で快適に実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供方法、プログラムデータ提供システム及びプログラムデータ提供装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、ユーザ端末上で実行するプログラムデータを、プログラムデータ提供装置から提供するプログラムデータ提供方法に関する。即ち本発明の第1の特徴に係るプログラムデータ提供方法は、ユーザ端末によって、第1のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストが、プログラムデータ提供装置に送信されるステップと、プログラムデータ提供装置によって、第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のプログラムデータが、ユーザ端末に送信されるステップと、ユーザ端末において、第1のプログラムがロードされるステップと、ユーザ端末において、第1のプログラムから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストが、プログラムデータ提供装置に送信されるステップと、プログラムデータ提供装置によって、第2のプログラム識別子に関連づけられた第2のプログラムデータが、ユーザ端末に送信されるステップと、ユーザ端末において、第2のプログラムがロードされるステップとを備える。
【0012】
本発明の第2の特徴は、ユーザ端末上で実行するプログラムデータを、プログラムデータ提供装置から提供するプログラムデータ提供方法に関する。即ち本発明の第2の特徴に係るプログラムデータ提供方法は、ユーザ端末によって、第1のプログラム識別子と第1のパラメータを含むプログラムデータリクエストが、プログラムデータ提供装置に送信されるステップと、プログラムデータ提供装置によって、第1のプログラム識別子に関連づけられ変数を含む第1のテンプレートプログラムデータが、抽出されるステップと、プログラムデータ提供装置によって、抽出された第1のテンプレートプログラムデータの変数が第1のパラメータに置換され、第1のプログラムデータが生成されるステップと、プログラムデータ提供装置によって、生成された第1のプログラムデータが、ユーザ端末に送信されるステップと、ユーザ端末において、第1のプログラムがロードされるステップと、ユーザ端末において、第1のプログラムから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストが、プログラムデータ提供装置に送信されるステップと、プログラムデータ提供装置によって、第2のプログラム識別子に関連づけられた第2のプログラムデータが、ユーザ端末に送信されるステップと、ユーザ端末において、第2のプログラムがロードされるステップとを備える。
【0013】
本発明の第3の特徴は、ユーザ端末と、ユーザ端末上で実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供装置とを備えるプログラムデータ提供システムに関する。即ち本発明の第3の特徴に係るプログラムデータ提供装置は、ユーザ端末で実行する第1のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストを、プログラムデータ提供装置に送信するユーザ端末と、ユーザ端末からプログラムデータリクエストを受信すると、第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のプログラムデータを抽出してユーザ端末に送信するプログラムデータ提供装置とを備える。このとき、ユーザ端末は第1のプログラムデータを受信すると、第1のプログラムデータをロードするとともに、第1のプログラムデータから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストをプログラムデータ提供装置に送信する。
【0014】
本発明の第4の特徴は、ユーザ端末と、ユーザ端末上で実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供装置とを備えるプログラムデータ提供システムに関する。即ち本発明の第4の特徴に係るプログラムデータ提供システムは、ユーザ端末で実行する第1のプログラム識別子と第1のパラメータを含むプログラムデータリクエストを、プログラムデータ提供装置に送信するユーザ端末と、ユーザ端末からプログラムデータリクエストを受信すると、第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のテンプレートプログラムデータを抽出して、抽出された第1のテンプレートプログラムデータの変数を第1のパラメータに置換して第1のプログラムデータを生成し、生成した第1のプログラムデータをユーザ端末に送信するプログラムデータ提供装置とを備える。このときユーザ端末は第1のプログラムデータを受信すると、第1のプログラムデータをロードするとともに、第1のプログラムデータから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストをプログラムデータ提供装置に送信する。
【0015】
本発明の第5の特徴は、ユーザ端末上で実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供装置に関する。即ち本発明の第5の特徴に係るプログラムデータ提供装置は、ユーザ端末から第1のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストを受信して、第1のプログラム識別子を抽出して記憶装置に記憶するリクエスト受信手段と、記憶装置から第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のプログラムデータを抽出してユーザ端末に送信するプログラムデータ送信手段とを備える。このとき、プログラムデータ提供装置は、ユーザ端末に、第1のプログラムデータを受信させ、第1のプログラムデータをロードさせるとともに、第1のプログラムデータから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストをプログラムデータ提供装置に送信させる。
【0016】
本発明の第6の特徴は、ユーザ端末上で実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供装置に関する。即ち本発明の第6の特徴に係るプログラムデータ提供装置は、変数を含むテンプレートプログラムと、プログラム識別子とが関連づけられたテンプレートプログラムデータを記憶装置に記憶するテンプレートプログラムデータ記憶手段と、ユーザ端末から第1のプログラム識別子と第1のパラメータを含むプログラムデータリクエストを受信して、第1のプログラム識別子をプログラム識別子データとして記憶装置に記憶するとともに、第1のパラメータをパラメータデータとして記憶装置に記憶するリクエスト受信手段と、記憶装置からテンプレートプログラムデータを読み出して、第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のテンプレートプログラムデータを抽出し、第1のテンプレートプログラムデータの変数を第1のパラメータに置換して、第1のプログラムデータを生成して記憶装置に記憶するプログラムデータ生成手段と、記憶装置から第1のプログラムデータを読み出してユーザ端末に送信するプログラムデータ送信手段とを備える。このときプログラムデータ提供装置は、ユーザ端末に、第1のプログラムデータを受信させ、第1のプログラムデータをロードさせるとともに、第1のプログラムデータから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストをプログラムデータ提供装置に送信させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ユーザ端末で快適に実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供方法、プログラムデータ提供システム及びプログラムデータ提供装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0019】
(最良の実施の形態)
(情報処理システム)
図1に示すように、本発明の最良の実施の形態に係るプログラムデータ提供システム10は、ユーザ端末2aと、ユーザ端末2a上で実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供装置1を備える。プログラムデータ提供装置1、ユーザ端末2a、2bは、インターネットなどの通信ネットワーク5によって相互に接続されている。
【0020】
ユーザ端末2aは、ユーザ端末で実行する第1のプログラムIDと第1のパラメータを含むプログラムデータリクエストを、プログラムデータ提供装置に送信する。ユーザ端末2aは第1のプログラムデータを受信すると、第1のプログラムデータをロードするとともに、第1のプログラムデータから、第2のプログラムIDを含むプログラムデータリクエストをプログラムデータ提供装置1に送信する。
【0021】
ユーザ端末2aは、ユーザが操作する端末であって、入力装置、表示装置、中央処理制御装置、メモリなどを備える情報端末である。ユーザ端末2aは、プログラムデータ提供装置1とデータを送受信可能なブラウザや、本発明の最良の実施の形態に係る方法で提供されるアニメーションなどのソフトウェアプログラムを実行できるものであれば良い。ユーザ端末2は、例えば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)、パーソナルコンピュータなどにより実現される。好ましくは、ユーザ端末2aは、携帯電話機、PDAなどの可搬性を備える情報端末であることが好ましい。ユーザ端末2bも、ユーザ端末2aと同様である。
【0022】
プログラムデータ提供装置1は、ユーザ端末2a上で実行するプログラムデータを提供する装置であって、ユーザ端末2aからプログラムデータリクエストを受信すると、第1のプログラムIDに関連づけられた第1のテンプレートプログラムデータを抽出して、抽出された第1のテンプレートプログラムデータの変数を第1のパラメータに置換して第1のプログラムデータを生成し、生成した第1のプログラムデータをユーザ端末2aに送信する。
【0023】
プログラムデータ提供装置1は、図2に示すようなハードウェア構成を備える。図2に示すように、本発明の最良の実施の形態に係るプログラムデータ提供装置1は、中央処理制御装置101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103及び入出力インタフェース109が、バス110を介して接続されている。入出力インタフェース109には、入力装置104、表示装置105、通信制御装置106、記憶装置107及びリムーバブルディスク108が接続されている。
【0024】
中央処理制御装置101は、入力装置104からの入力信号に基づいてROM102からプログラムデータ提供装置1を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、更に記憶装置107に記憶されたオペレーティングシステムを読み出す。更に中央処理制御装置101は、入力装置104や通信制御装置106などの入力信号に基づいて、各種装置の制御を行ったり、RAM103や記憶装置107などに記憶されたプログラム及びデータを読み出してRAM103にロードするとともに、RAM103から読み出されたプログラムのコマンドに基づいて、データの計算又は加工など、後述する一連の処理を実現する処理装置である。
【0025】
入力装置104は、操作者が各種の操作を入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスにより構成されており、操作者の操作に基づいて入力信号を作成し、入出力インタフェース109及びバス110を介して中央処理制御装置101に送信される。表示装置105は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイなどであり、中央処理制御装置101からバス110及び入出力インタフェース109を介して表示装置105において表示させる出力信号を受信し、例えば中央処理制御装置101の処理結果などを表示する装置である。通信制御装置106は、LANカードやモデムなどの装置であり、プログラムデータ提供装置1をインターネットやLANなどの通信ネットワークに接続する装置である。通信制御装置106を介して通信ネットワークと送受信したデータは入力信号又は出力信号として、入出力インタフェース109及びバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0026】
記憶装置107は半導体記憶装置や磁気ディスク装置であって、中央処理制御装置101で実行されるプログラムやデータが記憶されている。リムーバブルディスク108は、光ディスクやフレキシブルディスクのことであり、ディスクドライブによって読み書きされた信号は、入出力インタフェース109及びバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0027】
本発明の最良の実施の形態に係るプログラムデータ提供装置1の記憶装置107には、プログラムデータ提供プログラムが記憶されるとともに、図1に示すように、プログラムIDデータ21、パラメータデータ22、テンプレートプログラムデータ23、プログラムデータリクエスト31及びプログラムデータ32が記憶される。又、プログラムデータ提供プログラムがプログラムデータ提供装置1の中央処理制御装置101に読み込まれ実行されることによって、図1に示すようにリクエスト受信手段11、プログラムデータ生成手段12及びプログラムデータ送信手段13がプログラムデータ提供装置1に実装される。図1に示す例では、プログラムIDデータ21、パラメータデータ22、テンプレートプログラムデータ23が記憶装置107aに記憶され、プログラムデータリクエスト31、プログラムデータ32が記憶装置107bに記憶される様に記載したが、記憶装置107aと記憶装置107bは、同一のハードウェアであっても良いし、異なるハードウェアであっても良い。又、プログラムデータ提供装置1の各データは、データ規模やシステム構成などに応じて任意の記憶装置に記憶されても良い。同様に、プログラムデータ提供装置1に実装される各手段は、一つの中央処理制御装置に実装されても良いし、複数の中央処理制御装置に実装されても良い。
【0028】
テンプレートプログラムデータ23は、プログラムIDをキーとして、そのプログラムのテンプレートのデータが記憶されている。このテンプレートデータには変数が含まれている。テンプレートプログラムデータ23は、中央処理制御装置の制御によって、記憶装置107aに記憶される。
【0029】
リクエスト受信手段11は、ユーザ端末2aからプログラムIDとパラメータを含むプログラムデータリクエスト31を受信して、プログラムIDをプログラムIDデータとして記憶装置107aに記憶するとともに、パラメータをパラメータデータ22として記憶装置107aに記憶する。このプログラムIDデータ21及びパラメータデータ22は、リクエスト受信手段11によって、プログラムデータリクエスト31から抽出されて一時的に記憶されるデータである。
【0030】
プログラムデータ生成手段12は、記憶装置107aからテンプレートプログラムデータ23を読み出して、プログラムIDデータ21に記憶されたプログラムIDに関連づけられたテンプレートプログラムデータを抽出し、テンプレートプログラムデータの変数をパラメータデータ22に記憶されたパラメータに置換する。プログラムデータ生成手段12は、この様にプログラムデータ32を生成して記憶装置107bに記憶する。
【0031】
プログラムデータ送信手段13は、記憶装置107bからプログラムデータ32を読み出してユーザ端末2aに送信する。
【0032】
このとき、プログラムデータ提供装置1は、ユーザ端末2aに、プログラムデータを受信させ、プログラムデータをロードさせるとともに、プログラムデータから、新たなプログラムIDを含むプログラムデータリクエストをプログラムデータ提供装置1に送信させる。 この様に、プログラムデータ提供装置1は、ユーザ端末2aからの要請に応じて動的にプログラムデータを生成してユーザ端末2aに送信する。
【0033】
次に、図3を参照して本発明の最良の実施の形態に係るプログラムデータ提供システム10の処理について説明する。
【0034】
まず、ステップS101において、ユーザ端末2aのブラウザなどからプログラムデータ提供装置1に、第1のプログラムデータリクエストが送信される。この第1のプログラムデータリクエストには、第1のプログラムID及び第1のパラメータが含まれている。
【0035】
第1のプログラムデータリクエストがプログラムデータ提供装置1によって受信されると、ステップS102においてプログラムデータ提供装置1は、第1のプログラムIDをキーとしてテンプレートプログラムデータ23から第1のテンプレートプログラムデータを抽出する。更に、ステップS103においてプログラムデータ提供装置1は、第1のテンプレートプログラムデータに含まれる変数を第1のパラメータに置換して第1のプログラムデータ32を生成して記憶装置107bに記憶する。このとき、第1のテンプレートプログラムデータには複数の変数が含まれていても良い。その場合、第1のパラメータは、複数のパラメータによって構成され、それぞれのパラメータが対応する変数に置換される。
【0036】
ステップS103において第1のプログラムデータが生成されると、ステップS104においてプログラムデータ提供装置1は、ユーザ端末2aに第1のプログラムデータ32を送信する。
【0037】
第1のプログラムデータがユーザ端末2aによって受信されると、ステップS105においてユーザ端末2aは、第1のプログラムデータを中央処理制御装置にロードする。これにより、ユーザ端末2aは、第1のプログラムデータによって制御されることになる。
【0038】
次に、ステップS106において、ユーザ端末2aからプログラムデータ提供装置1に、第2のプログラムデータリクエストが送信される。この第2のプログラムデータリクエストには、第2のプログラムID及び第2のパラメータが含まれている。
【0039】
第2のプログラムデータリクエストがプログラムデータ提供装置1によって受信されると、ステップS107においてプログラムデータ提供装置1は、第2のプログラムIDをキーとしてテンプレートプログラムデータ23から第2のテンプレートプログラムデータを抽出する。更に、ステップS108においてプログラムデータ提供装置1は、第2のテンプレートプログラムデータに含まれる変数を第2のパラメータに置換して第2のプログラムデータ32を生成して記憶装置107bに記憶する。
【0040】
ステップS108において第2のプログラムデータが生成されると、ステップS109においてプログラムデータ提供装置1は、ユーザ端末2aに第2のプログラムデータを送信する。
【0041】
第2のプログラムデータがユーザ端末2aによって受信されると、ステップS110においてユーザ端末2aは、第2のプログラムデータを中央処理制御装置にロードする。これにより、ユーザ端末2aは、第2のプログラムデータによって制御されることになる。
【0042】
ユーザによるユーザ端末2aの操作などによって、第2のプログラムデータのロードが終了すると、ユーザ端末2aは、再び第1のプログラムデータに制御されることになる。
【0043】
更にユーザによるユーザ端末2aの操作などによって、第1のプログラムデータのロードが終了すると、ユーザ端末2aは、再び第1のプログラムデータをロードさせたブラウザなどによって制御されることになる。
【0044】
次に図4を参照して、本発明の最良の実施の形態に係るプログラムデータ提供装置1における処理を説明する。
【0045】
まずリクエスト受信手段11によって、ステップS201においてプログラムデータリクエストが受信されると、ステップS202において、プログラムID及びパラメータを抽出する。更にプログラムデータ生成手段12によって、ステップS203において、テンプレートプログラムデータ23から、ステップS202で抽出されたプログラムIDに適合するテンプレートプログラムが抽出される。更にステップS204において、テンプレートプログラム中の変数を、ステップS202において抽出されたパラメータに置換することにより、ステップS205において、プログラムデータが生成される。
【0046】
最後にプログラムデータ送信手段13によって、ステップS205で生成されたプログラムデータがユーザ端末2aに送信される。
【0047】
この様に、本発明の最良の実施の形態においては、ユーザ端末2aにおいて実行する処理を予め複数のプログラムデータに分割される。更にプログラムデータ提供装置1は、プログラムデータに含まれる変数を定義してテンプレートプログラムデータ23として記憶装置107bに記憶する。ここで、ユーザ端末2aは、次に実行するべきプログラムの識別子と、そのプログラムに必要なパラメータを含むプログラムデータリクエストをプログラムデータ提供装置1に送信する。これに対応してユーザ端末2aにおいて実行されるプログラムデータを動的に生成してユーザ端末2aに送信する。この様に、ユーザ端末2aで実行される容量の小さいプログラムを順次呼び出してロードすることにより、高品質で処理工数の多いプログラムをユーザ端末2a上で実行することができる。
【0048】
又、本発明の最良の実施の形態によれば、ユーザの操作によって、プログラムデータのロードが終了しても、ユーザはまた初めからデータを入力する必要はない。具体的には、図3のステップS110以降ステップS111の前の段階において、ユーザが第2のプログラムデータのロードを終了させてしまっても、ステップS106を再び実行することにより、同様の処理を実行することができる。この様に、各プログラムデータが少ない処理数を担うことにより、ユーザの手違いでプログラムデータのロードが終了しても、手戻りが少なくなる効果がある。
【0049】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の最良の実施の形態とその変形例によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0050】
例えば、本発明の最良の実施の形態に記載したプログラムデータ提供装置は、図1に示すように一つのハードウェア上に構成されても良いし、その機能や処理数に応じて複数のハードウェア上に構成されても良い。又、既存の情報処理装置上に実現されても良い。
【0051】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の最良の実施の形態に係るプログラムデータ提供システムのシステム構成図と、プログラムデータ提供装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の最良の実施の形態に係るプログラムデータ提供装置のハードウェア構成図である。
【図3】本発明の最良の実施の形態に係るプログラムデータ提供システムの処理の概要を説明するシーケンス図である。
【図4】本発明の最良の実施の形態に係るプログラムデータ提供装置における処理を説明するフローチャートである。
【図5】一般的なアニメーションデータの構造を説明する図である。
【符号の説明】
【0053】
1…プログラムデータ提供装置
2、2a、2b…ユーザ端末
5…通信ネットワーク
10…プログラムデータ提供システム
11…リクエスト受信手段
12…プログラムデータ生成手段
13…プログラムデータ送信手段
21…データ
22…パラメータデータ
23…テンプレートプログラムデータ
31…プログラムデータリクエスト
32…プログラムデータ
101…中央処理制御装置
102…ROM
103…RAM
104…入力装置
105…表示装置
106…通信制御装置
107、107a、107b…記憶装置
108…リムーバブルディスク
109…入出力インタフェース
110…バス
900…アニメーションプログラムデータ
901…第1フレーム
902…第2フレーム
903…第3フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末上で実行するプログラムデータを、プログラムデータ提供装置から提供するプログラムデータ提供方法であって、
前記ユーザ端末によって、第1のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストが、前記プログラムデータ提供装置に送信されるステップと、
前記プログラムデータ提供装置によって、前記第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のプログラムデータが、前記ユーザ端末に送信されるステップと、
前記ユーザ端末において、前記第1のプログラムがロードされるステップと、
前記ユーザ端末において、前記第1のプログラムから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストが、前記プログラムデータ提供装置に送信されるステップと、
前記プログラムデータ提供装置によって、前記第2のプログラム識別子に関連づけられた第2のプログラムデータが、前記ユーザ端末に送信されるステップと、
前記ユーザ端末において、前記第2のプログラムがロードされるステップ
とを備えることを特徴とするプログラムデータ提供方法。
【請求項2】
ユーザ端末上で実行するプログラムデータを、プログラムデータ提供装置から提供するプログラムデータ提供方法であって、
前記ユーザ端末によって、第1のプログラム識別子と第1のパラメータを含むプログラムデータリクエストが、前記プログラムデータ提供装置に送信されるステップと、
前記プログラムデータ提供装置によって、前記第1のプログラム識別子に関連づけられ変数を含む第1のテンプレートプログラムデータが、抽出されるステップと、
前記プログラムデータ提供装置によって、抽出された前記第1のテンプレートプログラムデータの変数が前記第1のパラメータに置換され、第1のプログラムデータが生成されるステップと、
前記プログラムデータ提供装置によって、生成された前記第1のプログラムデータが、前記ユーザ端末に送信されるステップと、
前記ユーザ端末において、前記第1のプログラムがロードされるステップと、
前記ユーザ端末において、前記第1のプログラムから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストが、前記プログラムデータ提供装置に送信されるステップと、
前記プログラムデータ提供装置によって、前記第2のプログラム識別子に関連づけられた第2のプログラムデータが、前記ユーザ端末に送信されるステップと、
前記ユーザ端末において、前記第2のプログラムがロードされるステップ
とを備えることを特徴とするプログラムデータ提供方法。
【請求項3】
ユーザ端末と、前記ユーザ端末上で実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供装置とを備えるプログラムデータ提供システムであって、
前記ユーザ端末で実行する第1のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストを、前記プログラムデータ提供装置に送信するユーザ端末と、
前記ユーザ端末から前記プログラムデータリクエストを受信すると、前記第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のプログラムデータを抽出して前記ユーザ端末に送信するプログラムデータ提供装置とを備え、
前記ユーザ端末は前記第1のプログラムデータを受信すると、前記第1のプログラムデータをロードするとともに、前記第1のプログラムデータから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストを前記プログラムデータ提供装置に送信する
ことを特徴とするプログラムデータ提供システム。
【請求項4】
ユーザ端末と、前記ユーザ端末上で実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供装置とを備えるプログラムデータ提供システムであって、
前記ユーザ端末で実行する第1のプログラム識別子と第1のパラメータを含むプログラムデータリクエストを、前記プログラムデータ提供装置に送信するユーザ端末と、
前記ユーザ端末から前記プログラムデータリクエストを受信すると、前記第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のテンプレートプログラムデータを抽出して、抽出された前記第1のテンプレートプログラムデータの変数を前記第1のパラメータに置換して第1のプログラムデータを生成し、生成した第1のプログラムデータを前記ユーザ端末に送信するプログラムデータ提供装置とを備え、
前記ユーザ端末は前記第1のプログラムデータを受信すると、前記第1のプログラムデータをロードするとともに、前記第1のプログラムデータから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストを前記プログラムデータ提供装置に送信する
ことを特徴とするプログラムデータ提供システム。
【請求項5】
ユーザ端末上で実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供装置であって、
ユーザ端末から第1のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストを受信して、前記第1のプログラム識別子を抽出して記憶装置に記憶するリクエスト受信手段と、
前記記憶装置から第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のプログラムデータを抽出して前記ユーザ端末に送信するプログラムデータ送信手段とを備え、
前記ユーザ端末に、前記第1のプログラムデータを受信させ、前記第1のプログラムデータをロードさせるとともに、前記第1のプログラムデータから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストを前記プログラムデータ提供装置に送信させる
ことを特徴とするプログラムデータ提供装置。
【請求項6】
ユーザ端末上で実行するプログラムデータを提供するプログラムデータ提供装置であって、
変数を含むテンプレートプログラムと、プログラム識別子とが関連づけられたテンプレートプログラムデータを記憶装置に記憶するテンプレートプログラムデータ記憶手段と、
ユーザ端末から第1のプログラム識別子と第1のパラメータを含むプログラムデータリクエストを受信して、前記第1のプログラム識別子をプログラム識別子データとして記憶装置に記憶するとともに、前記第1のパラメータをパラメータデータとして前記記憶装置に記憶するリクエスト受信手段と、
前記記憶装置からテンプレートプログラムデータを読み出して、前記第1のプログラム識別子に関連づけられた第1のテンプレートプログラムデータを抽出し、前記第1のテンプレートプログラムデータの変数を前記第1のパラメータに置換して、第1のプログラムデータを生成して前記記憶装置に記憶するプログラムデータ生成手段と、
前記記憶装置から第1のプログラムデータを読み出して前記ユーザ端末に送信するプログラムデータ送信手段とを備え、
前記ユーザ端末に、前記第1のプログラムデータを受信させ、前記第1のプログラムデータをロードさせるとともに、前記第1のプログラムデータから、第2のプログラム識別子を含むプログラムデータリクエストを前記プログラムデータ提供装置に送信させる
ことを特徴とするプログラムデータ提供装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−122647(P2007−122647A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−317514(P2005−317514)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【出願人】(505122841)株式会社キュービックス (2)
【Fターム(参考)】