説明

プロジェクター

【課題】蛍光体の局所的な発熱を抑制することで長期信頼性を確保しつつ、且つ高速起動を可能にしたプロジェクターを提供する。
【解決手段】少なくとも励起光を射出する励起光源11を含む光源装置55と、励起光を蛍光に変換する蛍光体が周方向に沿って連続して形成された蛍光円板13と、円の中心を貫く軸を中心に蛍光円板13を周方向に回転させるモーター部14と、少なくとも蛍光を含む光を変調して画像光を生成する光変調装置30R,30G,30Bと、画像光を投射する投射光学系60と、を備えたプロジェクター1に関する。蛍光円板13の回転数が目標値よりも低い所定数に到達すると励起光源11が点灯し、蛍光円板13の回転数が所定数に到達した後、蛍光円板13の回転数が増加すると励起光源11の出力が増加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光源装置としてLED(発光ダイオード)、LD(レーザーダイオード)等の固体光源を用いることで、小型、低消費電力、長寿命といった特徴を有したプロジェクターが提案されている。また、固体光源と蛍光体とを組み合わせた光源装置を備えることで上述の特徴を実現することを試みたプロジェクターがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−128340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の蛍光体には発熱による変換効率若しくは長期信頼性の低下といった課題があることから、蛍光体を回転させることで局所的な発熱を防止する技術も知られている。
【0005】
しかしながら、上述のように蛍光体を回転させる構造を採用した場合、蛍光体が所望の回転数に到達するまでに時間を要するため、上記固体光源を点灯するまでの時間、すなわちプロジェクターの起動に時間を要する。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、蛍光体の局所的な発熱を抑制することで長期信頼性を確保しつつ、且つ高速起動を可能にしたプロジェクターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明のプロジェクターは、少なくとも励起光を射出する励起光源を含む光源装置と、前記励起光を蛍光に変換する蛍光体が周方向に沿って連続して形成された蛍光円板と、円の中心を貫く軸を中心に前記蛍光円板を前記周方向に回転させるモーター部と、少なくとも前記蛍光を含む光を変調して画像光を生成する光変調装置と、前記画像光を投射する投射光学系と、を備え、前記蛍光円板の回転数が目標数よりも低い所定数に到達すると前記励起光源が点灯し、前記蛍光円板の回転数が前記所定数に到達した後、前記蛍光円板の回転数が増加すると前記励起光源の出力が増加する。
【0008】
本発明のプロジェクターによれば、光源装置の駆動開始時に蛍光円板の回転数が目標数よりも低い所定数に到達したタイミングで固体光源が点灯するので、いち早く画像を表示することができ、プロジェクターの起動時にユーザーを待たせる時間を短縮できる。また、固体光源の点灯後に蛍光円板の回転数の増加に応じて固体光源の出力が増加するため、固体光源は蛍光円板の回転数が低い段階においては光量が抑えられたものとなっている。よって、回転数の低い蛍光円板に高出力の励起光が照射されることで蛍光体の劣化を抑えることができる。
したがって、蛍光体の長期信頼性を確保しつつ、高速起動を実現したプロジェクターを提供できる。
【0009】
また、上記プロジェクターにおいては、前記制御部は、前記励起光源への投入電力が増加することで出力が増加することが好ましい。
この構成によれば、投入電力が増加することで固体光源の出力を増加することを簡便且つ確実に行うことができる。
【0010】
また、上記プロジェクターにおいては、前記蛍光円板の回転数が所定数に到達してからの経過時間と前記蛍光円板の回転数との関係を予め設定したルックアップテーブルに基づいて前記励起光源の出力が増加することが好ましい。
この構成によれば、予め設定したルックアップテーブルを用いることで前記蛍光円板の回転数が所定数に到達してからの経過時間に基づいて蛍光円板の回転数を容易に取得することができる。
【0011】
また、上記プロジェクターにおいては、前記モーター部から前記蛍光円板の回転数を検出し、該検出結果に応じて前記励起光源の出力が増加することが好ましい。
この構成によれば、モーター部から蛍光円板の回転数を随時取得できるので、固体光源の出力制御を高精度で行うことができる。
【0012】
また、上記プロジェクターにおいては、前記蛍光円板の回転数が目標数に到達するタイミングが、前記励起光源への前記投入電力が目標値に到達するタイミングよりも先、若しくは略等しいタイミングであることが好ましい。
この構成によれば、蛍光円板の回転数が飽和するタイミングは、固体光源への投入電力が飽和するタイミングよりも先、若しくは略等しくなるので、蛍光を安定的に発生させることができる。
【0013】
また、上記プロジェクターにおいては、パルス駆動により前記励起光源を駆動し、前記励起光源の駆動周波数は、前記蛍光円板の周波数の3倍以上、且つ非整数倍であることが好ましい。
この構成によれば、固体光源及び蛍光円板の駆動周波数が干渉することによるフリッカの発生を防止できる。
【0014】
また、上記プロジェクターにおいては、前記光源装置は、前記蛍光とともに白色光をなす光を射出する固体光源を含み、前記励起光源が点灯するとともに前記固体光源が点灯することが好ましい。
この構成によれば、制御部によりホワイトバランスを維持するように光源装置の駆動が制御されるので、明るく鮮明な画像光を得ることができる、信頼性の高いプロジェクターを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1実施形態に係るプロジェクターの全体構成を模式的に表す概略図。
【図2】第1実施形態に係るプロジェクターに設けられる回転蛍光板の構成を示す図。
【図3】第1実施形態に係るプロジェクターの制御系の要部構成を示すブロック図。
【図4】第1実施形態に係るプロジェクターの制御系の処理手順を表すフローチャート。
【図5】第1実施形態における光源駆動部への投入電力を示す図。
【図6】第2実施形態に係るプロジェクターの制御系の要部構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。係る実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造における縮尺や数等が異なっている。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るプロジェクターの全体構成を模式的に表す概略図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、照明装置10、色分離導光光学系20、液晶光変調装置30R,30G,30B(光変調装置)、クロスダイクロイックプリズム40、及び投射光学系60を備えており、外部から入力される画像信号に応じた画像光をスクリーンSCRに向けて投射することによりスクリーンSCR上に画像を表示する。
【0018】
照明装置10は、第1光源(励起光源)11及び第2光源(固体光源)50を含む光源装置55、集光レンズ12,51、回転蛍光板(蛍光円板)13、モーター(モーター部)14、拡散板52、コリメーター光学系15,53、ビームスプリッター54、第1レンズアレイ16、第2レンズアレイ17、偏光変換素子18、及び重畳レンズ19を備えている。
【0019】
第1光源11及び第2光源50は、例えば、単一の半導体レーザー素子を面状に配列形成された複数の半導体レーザー素子を備えた半導体レーザーアレイを用いることができる。このように複数の半導体レーザー素子を備えるものを用いることで、高出力の青色光を得ることができる。また、第1光源11及び第2光源50として、発光強度のピークが445nmの青色光を射出するものを例に挙げて説明するが、これとは異なる発光強度のピーク(例えば、約460nm)を有するものを用いることもできる。
【0020】
集光レンズ12は、第1光源11と回転蛍光板13との間の光路上に配設され、第1光源11から射出された青色光を回転蛍光板13の近傍の位置に集光させるためのものである。
【0021】
回転蛍光板13は、集光レンズ12で集光された励起光としての青色光を、赤色光及び緑色光を含む黄色光(蛍光)に変換するものであり、モーター14によって回転自在に支持されている。
【0022】
図2は、本実施形態によるプロジェクターに設けられる回転蛍光板13の構成を示す図であって、(a)は正面図であり、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面矢視図である。図2に示すように、回転蛍光板13は、透明な円板13aの一面に、単一の蛍光層としての蛍光体13bが円板13aの周方向に沿って連続して形成されてなるものである。
【0023】
円板13aは、例えば石英ガラス、水晶、サファイア、光学ガラス、透明樹脂等の青色光を透過する材料を用いて形成されたものである。この円板13aの中心部には、モーター14の回転軸が介挿される穴が形成されている。蛍光体13bは、第1光源11からの青色光を赤色光及び緑色光を含む黄色光(蛍光)に変換した状態で通過させる。この蛍光体13bとしては、例えば、YAG系蛍光体である(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ceを含有するものを用いることができる。この蛍光体13bは、図2(b)に示す通り、青色光を透過し赤色光及び緑色光を反射するダイクロイック膜13cを介して円板13aの一面に形成されている。
【0024】
回転蛍光板13は、第1光源11からの青色光が円板13a側から蛍光体13bに入射するように、蛍光体13bが形成された面を青色光が入射する側とは反対の側に向けて配設される。また、回転蛍光板13は、モーター14によって駆動されて回転している状態で、蛍光体13bが形成された領域に青色光が常時入射するように、集光レンズ12の集光位置の近傍に配設される。
【0025】
回転蛍光板13は、定常状態においてモーター14によって例えば5000rpmで回転駆動される。ここで、回転蛍光板13の直径は50mmであり、集光レンズ12で集光された青色光の回転蛍光板13に対する入射位置は、回転蛍光板13の回転中心から約22.5mm離れた位置に設定されている。つまり、回転蛍光板13は、青色光の集光スポットが約12m/秒で蛍光体13b上を移動するような回転速度でモーター14により回転駆動される。
【0026】
図1に戻り、コリメーター光学系15は、第1レンズ15a及び第2レンズ15bを備えており、回転蛍光板13からの光を略平行化する。また、集光レンズ51は、第2光源50と拡散板52との間の光路上に配設され、第2光源50から射出された青色光を拡散板52の近傍の位置に集光する。拡散板52で拡散された青色光はコリメーター光学系53により略平行化する。なお、コリメーター光学系53は、第1レンズ53a及び第2レンズ53bを備えている。
【0027】
ビームスプリッター54は、回転蛍光板13によって生成された蛍光を透過させつつ、第2光源50から射出された青色光を反射する。これにより、回転蛍光板13を介した蛍光と第2光源50から射出された青色光とが合成されて赤色光、緑色光、及び青色光を含む白色光が生成される。この白色光は第1レンズアレイ16に入射される。
【0028】
第1レンズアレイ16は、複数の小レンズ16aを有しており、上記白色光を複数の部分光束に分割する。具体的に、第1レンズアレイ16が有する複数の小レンズ16aは、照明光軸AXと直交する面内において、複数行及び複数列に亘ってマトリクス状に配列されている。なお、第1レンズアレイ16が有する複数の小レンズ16aの外形形状は、液晶光変調装置30R,30G,30Bの画像形成領域の外形形状に関して略相似形である。
【0029】
第2レンズアレイ17は、第1レンズアレイ16に設けられた複数の小レンズ16aに対応する複数の小レンズ17aを有する。つまり、第2レンズアレイ17が有する複数の小レンズ17aは、第1レンズアレイ16が有する複数の小レンズ16aと同様に、照明光軸AXと直交する面内において、複数行及び複数列に亘ってマトリクス状に配列されている。この第2レンズアレイ17は、重畳レンズ19とともに、第1レンズアレイ16が有する各小レンズ16aの像を液晶光変調装置30R,30G,30Bの画像形成領域近傍に結像させる。
【0030】
偏光変換素子18は、偏光分離層、反射層、及び位相差板(何れも図示省略)を有しており、第1レンズアレイ16により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光光として射出する。ここで、偏光分離層は、白色光に含まれる偏光成分のうちの一方の直線偏光成分をそのまま透過させ、他方の直線偏光成分を照明光軸AXに垂直な方向に反射する。また、反射層は、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸AXに平行な方向に反射する。更に位相差板は、反射層で反射された他方の直線偏光成分を一方の直線偏光成分に変換する。
【0031】
重畳レンズ19は、その光軸が照明装置10の光軸と一致するように配置されており、偏光変換素子18からの各部分光束を集光して液晶光変調装置30R,30G,30Bの画像形成領域近傍に重畳させる。上述した第1レンズアレイ16、第2レンズアレイ17、及び重畳レンズ19は、第1光源11からの光を均一化するレンズインテグレーター光学系を構成している。
【0032】
色分離導光光学系20は、ダイクロイックミラー21,22、反射ミラー23〜25、リレーレンズ26,27、及び集光レンズ28R,28G,28Bを備えており、照明装置10からの光を赤色光、緑色光、及び青色光に分離して液晶光変調装置30R,30G,30Bにそれぞれ導光する。ダイクロイックミラー21,22は、所定の波長領域の光を反射して他の波長領域の光を通過させる波長選択透過膜が透明基板上に形成されたミラーである。具体的に、ダイクロイックミラー21は赤色光成分を通過して緑色光及び青色光成分を反射させ、ダイクロイックミラー22は緑色光成分を反射して青色光成分を通過させる。
【0033】
反射ミラー23は赤色光成分を反射するミラーであり、反射ミラー24,25は青色光成分を反射するミラーである。リレーレンズ26はダイクロイックミラー22と反射ミラー24との間に配設され、リレーレンズ27は、反射ミラー24と反射ミラー25との間に配設される。これらリレーレンズ26,27は、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するために設けられる。集光レンズ28R,28G,28Bは、反射ミラー23で反射された赤色光成分、ダイクロイックミラー22で反射された緑色光成分、及び反射ミラー25で反射された青色光成分を、液晶光変調装置30R,30G,30Bの画像形成領域にそれぞれ集光する。
【0034】
ダイクロイックミラー21を通過した赤色光は、反射ミラー23で反射され、集光レンズ28Rを介して赤色光用の液晶光変調装置30Rの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー21で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー22で反射され、集光レンズ28Gを介して緑色光用の液晶光変調装置30Gの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー21で反射されダイクロイックミラー22を通過した青色光は、リレーレンズ26、反射ミラー24、リレーレンズ27、反射ミラー25、及び集光レンズ28Bを順に介して青色光用の液晶光変調装置30Bの画像形成領域に入射する。
【0035】
液晶光変調装置30R,30G,30Bは、入射された色光を外部から入力される画像信号に応じて変調して、赤色の画像光、緑色の画像光、及び青色の画像光をそれぞれ生成する。なお、図1では図示を省略しているが、集光レンズ28R,28G,28Bと液晶光変調装置30R,30G,30Bとの間にはそれぞれ入射側偏光板が介在配置されており、液晶光変調装置30R,30G,30Bとクロスダイクロイックプリズム40との間にはそれぞれ射出側偏光板が介在配置されている。
【0036】
液晶光変調装置30R,30G,30Bは、一対の透明なガラス基板の間に電気光学物質である液晶を密閉封入した透過型の液晶光変調装置であり、例えば、ポリシリコンTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスター)をスイッチング素子として備える。上述した不図示の入射側偏光板の各々を介した色光(直線偏光)の偏光方向が、液晶光変調装置30R,30G,30Bの各々に設けられたスイッチング素子のスイッチング動作によって変調されることにより、画像信号に応じた赤色の画像光、緑色の画像光、及び青色の画像光がそれぞれ生成される。
【0037】
クロスダイクロイックプリズム40は、上述した不図示の射出側偏光板の各々から射出された画像光を合成してカラー画像を形成する。具体的に、クロスダイクロイックプリズム40は、4つの直角プリズムを貼り合わせてなる略立方体形状の光学部材であり、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の界面に形成された誘電体多層膜は赤色光を反射するものであり、他方の界面に形成された誘電体多層膜は青色光を反射するものである。これらの誘電体多層膜によって赤色光及び青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。投射光学系50は、クロスダイクロイックプリズム40で合成されたカラー画像をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。
【0038】
続いて、上記プロジェクター1の動作について説明する。図3は、本実施形態であるプロジェクター1の制御系の要部構成を示すブロック図である。なお、図3においては、図1に示した各部材のうち、説明上必要となる部材のみを抜き出して簡略化して図示している。
【0039】
図3に示すように、プロジェクター1は、制御部61と、光源駆動部62と、モーター駆動部63と、光変調装置駆動部64とを備える。光源駆動部62は、第1光源11を駆動する第1光源駆動部62aと、第2光源50を駆動する第2光源駆動部62bとを含む。
【0040】
制御部61は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と(いずれも図示を省略する。)を含んで実現される。CPUは、ROMに記憶された制御プログラムを読み出してRAMに展開しこのRAM上のプログラムのステップを実行する。このCPUによるプログラム実行によって、制御部61は、プロジェクター1全体の動作を制御する。
【0041】
制御部61は、駆動電流設定部101と、信号処理部102とを備える。
【0042】
駆動電流設定部101は、第1光源11及び第2光源50の駆動電流を設定するための信号(以下、駆動電流設定信号と称す)を生成し、光源駆動部62(第1光源駆動部62a及び第2光源駆動部62b)に供給する。第1光源駆動部62aは、駆動電流設定信号に基づいて第1光源11を駆動し、第1光源11から青色光を射出させる。第2光源駆動部62bは、駆動電流設定信号に基づいて第2光源50を駆動し、第2光源50から青色光を射出させる。このように駆動電流設定部101は、光源駆動部62に供給する駆動電流設定信号を制御することで、第1光源11及び第2光源50への投入電力を制御し、第1光源11及び第2光源50の各々が射出する青色光の出力(光量)を制御する。
【0043】
信号処理部102は、モーター14を回転させる回転制御信号をモーター駆動部63に供給する。また、信号処理部102は、モーター駆動部63から供給されるモーター14の回転検出信号によりモーター14(回転蛍光板13)の現実の回転数を検出する。さらに信号処理部102は、検出したモーター14の回転数の回転数検出信号を駆動電流設定部101に供給する。これにより、駆動電流設定部101は、モーター14(回転蛍光板13)の回転数に応じて、第1光源11及び第2光源50への投入電力を制御し、これら光源の出力を制御する。
【0044】
また、信号処理部102には、コンピュータ、DVDプレーヤ、TVチューナ等の外部機器からの映像信号が入力される。信号処理部102は、例えば映像信号の特性補正、増幅等により画像のリサイズ、ガンマ調整、色調整等を行うとともに、映像信号をR、G、Bの各映像データに分解する。また、信号処理部102は、各色光用の液晶光変調装置30R,30G,30B(光変調装置)を駆動するための光変調信号を生成し、光変調装置駆動部64に送信する。
光変調装置駆動部64は、信号処理部102から送信される光変調信号に基づいて、液晶光変調装置30R,30G,30Bを駆動させる。具体的に光変調装置駆動部64は、赤色用の光変調信号に応じて赤色光用の液晶光変調装置30Rを駆動させ、緑光用の光変調信号に応じて緑色光用の液晶光変調装置30Gを駆動させ、青色用の光変調信号に応じて青色光用の液晶光変調装置30Bを駆動させる。
【0045】
続いて、上述したプロジェクター1の制御について説明する。図4は、本実施形態であるプロジェクター1の制御系の処理手順を表すフローチャートであり、プロジェクター1の起動時の処理手順を表すものである。
【0046】
プロジェクター1の電源がON状態とされる(ステップS1)と、制御部61の信号処理部102は回転制御信号をモーター駆動部63に供給する(ステップS2)。これにより、モーター駆動部63がモーター14を駆動することで回転蛍光板13が回転を開始する。
【0047】
信号処理部102は、モーター駆動部63から供給される回転検出信号に基づいてモーター14の回転数を検出し(ステップS3)、モーター14の回転数が所定数に到達したか否かを判定する(ステップS4)。モーター14の回転数が所定数に到達するまで回転数の検出を行う。
【0048】
なお、モーター14の回転数の所定数は、例えば、1000rpmである。この所定数は、モーター14の回転数の目標数である5000rmpよりも低い回転数である。回転数の目標数とは、照明装置10の駆動が安定したときの回転蛍光板13(モーター14)の回転数である。
【0049】
制御部61は、信号処理部102がモーター14の回転数が所定数に到達したことを検出する(Yesの場合)と、回転数検出信号を駆動電流設定部101に供給する。駆動電流設定部101は、該回転数検出信号に基づいて第1光源11及び第2光源50の駆動電流設定信号を光源駆動部62(第1光源駆動部62a及び第2光源駆動部62b)に供給する。第1光源駆動部62aは、駆動電流設定信号に基づいて第1光源11を目標の投入電力より低い所定の投入電力で駆動し、目標の出力より低い所定の出力で第1光源11を点灯させる(ステップS5)。なお、モーター14の回転数は所定数に到達した後も目標数に向かって増加していく。
【0050】
目標の出力とは、例えば、第1光源11に目標の投入電力(投入電力の目標値)1.2Aの電流を投入した際に得る3000lmの光量(出力の目標値)である。なお、目標の出力は、照明装置10の駆動が安定したときの第1光源11の出力である。
【0051】
所定の出力とは、例えば、第1光源11に所定の投入電力(投入電力の所定値)0.8Aの電流を投入した際に得る800lmの光量(出力の所定値)である。
【0052】
続いて、制御部61は、第1光源11への投入電力が目標値に到達しているか否かを判定する(ステップS6)。第1光源11への投入電力が目標値に到達した場合(Yesの場合)、プロジェクター1の起動時の処理手順を終了する。
なお、処理手順の終了後、モーター14は回転数の目標数である5000rmpで回転し、第1光源11は出力(光量)の目標値である3000lmを出力している状態となる。
【0053】
一方、制御部61は、第1光源11への投入電力が目標値に到達していない場合(Noの場合)、回転蛍光板13の回転数が所定数に到達してから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS7)。制御部61は、所定時間を経過したと判定した場合(Yesの場合)、第1光源11への投入電力を増加させる(ステップS8)。
【0054】
所定時間が経過したか否かの判定(ステップS7)及び投入電力の増加(ステップS8)は、第1光源11への投入電力が目標値に到達したと判断する(ステップS6)まで繰り返す。
【0055】
以下の説明では、第1光源11における投入電力の増加(ステップS8)について説明する。
【0056】
本実施形態では予め算出したルックアップテーブルを用いて第1光源11の出力を増加させる。このルックアップテーブルは、回転蛍光板の回転数が所定数に到達してからの経過時間と回転蛍光板13(モーター14)の回転数との関係を予め評価しておくことで作成されたものである。したがって、制御部61は、上記ルックアップテーブルを参照することで、回転蛍光板13の回転数が所定数に到達してからの経過時間に対応した回転蛍光板13の回転数に関する情報を取得する。ルックアップテーブルを用いれば、制御部61が回転蛍光板13(モーター14)の回転数を常に管理する必要が無く、回転蛍光板13の回転数が所定数に到達した時間のみを管理すればよくなるため、第1光源1の点灯後における制御部61の制御を簡略化できる。
【0057】
制御部61は、ステップS8においてルックアップテーブルから取得した上記回転数に対応させて第1光源11への投入電力を増大させる。具体的には、駆動電流設定部101が第1光源11の駆動電流設定信号を光源駆動部62に供給する。これにより、第1光源駆動部62aは、駆動電流設定信号に基づいて第1光源11への投入電力を増大させることで青色光の出力を増加させる。
【0058】
図5は、第1実施形態における光源駆動部への投入電力を示す図である。
制御部61は、第1光源11の出力(光量)を増加させる際、単位時間(15〜30ms)当たり2%以内の変化率を維持するように増加させるのが好ましい。このようにすれば、第1光源11の明るさを滑らかに変動させることができ、チラつき等による表示画像の品質低下を防止できる。例えば、制御部61は第1光源11への投入電力を図5(a)に示すように直線状に増加するように制御する。また、制御部61は、第1光源11への投入電力を図5(b)に示すように下に凸となるように制御する。
【0059】
或いは、第1光源11の出力(光量)を増加させる際、第1光源11の排熱量を考慮することが考えられる。第1光源11の排熱量が多くなると、蛍光体13bの変換効率を低下させる。そのため、第1光源11への投入電力を図5(c)に示すように上に凸となるように制御する。
【0060】
制御部61は、回転蛍光板13の回転数が目標数に到達するタイミングを、第1光源11の出力が目標値に到達するタイミングよりも先若しくは略等しいタイミングとなるように第1光源11を制御する。これにより、回転蛍光板13が目標数で安定して回転した状態で第1光源11の出力が目標値に到達するので、青色光を安定的に回転蛍光板13の蛍光体13bに入射することで黄色光を効率的に生成することができる。
【0061】
本実施形態によれば、回転蛍光板13を回転させるモーター14の回転数が目標数である5000rpmよりも低い回転数の所定数である1000rpmに到達した時点で第1光源11及び第2光源50が点灯することでいち早く画像を表示することができる。よって、モーター14の回転数が目標数に到達するまで画像が表示されずユーザーを長時間待たせるといった不具合の発生を防止することができる。
【0062】
本実施形態によれば、第1光源11の点灯後、回転蛍光板13の回転数の増加に伴って第1光源11の出力が増加する。これにより、回転数が低い回転蛍光板13に出力の高い励起光が照射されることに伴う蛍光体13bの発熱を抑えることができ、蛍光体13bの変換効率の低下といった問題が生じるのを防止できる。さらには、蛍光体13bの発熱を抑えることで蛍光体13bの寿命を延ばすことができ、蛍光体13bの長期信頼性を確保することもできる。
【0063】
なお、本実施形態では、ステップS5において第1光源11を点灯させ、ステップS8において第1光源11への投入電力を増加させる場合について説明した。
しかし、ステップS5において、第1光源11の点灯とともに、第2光源駆動部62bは第2光源50を点灯させてもよい。これにより、第1レンズアレイ16には白色光が入射され、照明装置10は、プロジェクター1を駆動して照明装置10が点灯を開始した直後から良好なホワイトバランスの白色光を射出することができる。
また、ステップS8において、第1光源11への投入電力を増加させるとともに、第2光源50への投入電力についても同様に増加させてもよい。制御部61は、白色光のホワイトバランスを維持するようにして第2光源50への投入電力を増加させる。
【0064】
なお、本実施形態では、ルックアップテーブルを用いてモーター14の回転数を取得する場合について説明したが、制御部61は、第1光源11の点灯後においても信号処理部102を介してモーター14の回転数の増加をリアルタイムで取得し、回転数に合わせて第1光源11への投入電力を増大させてもよい。このようにすれば、経時変化や固体バラツキにより上記ルックアップテーブルから取得される回転数とモーター14の現実の回転数にズレが生じるような場合に特に効果的である。
【0065】
なお、本実施形態では、回転蛍光板13の回転数が目標数に到達するタイミングを、第1光源11の出力が目標値に到達するタイミングよりも先若しくは略等しいタイミングとする場合について説明したが、制御部61がモーター14の回転を制御することで第1光源11の出力を増加させるタイミングを調整するようにしても構わない。
【0066】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態に係るプロジェクターについて説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは、プロジェクター1の制御系の構成である。具体的に、本実施形態では、第1光源11及び第2光源50をパルス駆動しており、パルス幅変調のDutyを制御することで第1光源11及び第2光源50の出力を制御する点が第1実施形態と異なる。それ以外の構成は、本実施形態と第1実施形態とは同一であることから、同一部材及び構成については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略若しくは簡略化する。
【0067】
図6は本実施形態に係るプロジェクター1の制御系の要部構成を示すブロック図である。図6においては、各部材のうち、説明上必要となる部材のみを抜き出して簡略化して図示している。
【0068】
図6に示すように、プロジェクター1は、制御部61と、光源駆動部62と、モーター駆動部63と、光変調装置駆動部64とを備える。光源駆動部62は、第1光源11を駆動する第1光源駆動部62aと、第2光源50を駆動する第2光源駆動部62bとを含む。
【0069】
本実施形態に係る制御部61は、信号処理部200と、PWM信号生成部201とを備える。
【0070】
信号処理部200は、モーター駆動部63から供給されるモーター14の回転検出信号を取り込み、回転検出信号に基づいてモーター14(回転蛍光板13)の回転数を検出する。
【0071】
PWM信号生成部201は、モーター14の回転数に応じた光量を得るように、パルス幅変調により駆動される第1光源11及び第2光源50におけるデューティー(Duty)に関する情報(以下、デューティー情報と称す)を生成し、デューティー情報を光源駆動部62に供給する。光源駆動部62(第1光源駆動部62a及び第2光源駆動部62b)は、デューティー情報に基づいて第1光源11及び第2光源50をパルス駆動し、各々から青色光を射出させる。
【0072】
また、信号処理部200には、コンピュータ、DVDプレーヤ、TVチューナ等の外部機器からの映像信号が入力される。信号処理部200は、例えば映像信号の特性補正、増幅等により画像のリサイズ、ガンマ調整、色調整等を行うとともに、映像信号をR、G、Bの各映像データに分解する。また、信号処理部200は、各色光用の液晶光変調装置30R,30G,30B(光変調装置)を駆動するための光変調信号を生成し、光変調装置駆動部64に送信する。
光変調装置駆動部64は、信号処理部200から送信される光変調信号に基づいて、液晶光変調装置30R,30G,30Bを駆動させる。具体的に光変調装置駆動部64は、赤色用の光変調信号に応じて赤色光用の液晶光変調装置30Rを駆動させ、緑光用の光変調信号に応じて緑色光用の液晶光変調装置30Gを駆動させ、青色用の光変調信号に応じて青色光用の液晶光変調装置30Bを駆動させる。
【0073】
なお、信号処理部200は、第1光源11及び第2光源50の駆動周波数を光変調装置駆動部64の駆動周波数の整数倍としている。これにより、第1光源11及び第2光源50から間欠的に射出される青色光と、液晶光変調装置30R,30G,30Bにより間欠的に行われる光変調動作とが干渉することによるノイズの発生を防止している。
【0074】
また、信号処理部200は、モーター駆動部63に対してモーター14を回転させる回転制御信号をモーター駆動部63に供給するとともに、モーター駆動部63から供給されるモーター14の回転検出信号を取り込み、回転検出信号に基づいてモーター14(回転蛍光板13)の現実の回転数を検出する。これにより、信号処理部200は、モーター14(回転蛍光板13)の回転数に応じて、パルス駆動される第1光源11及び第2光源50に対して光源駆動部62が供給する信号のデューティー(Duty)を制御することでこれら第1光源11及び第2光源50の出力を制御する。
【0075】
なお、信号処理部200は、上述の第1光源11の駆動周波数がモーター14の回転周波数の3倍以上であり、且つ非整数倍の関係を満たすように第1光源11とモーター14を駆動させる。これによれば、パルス駆動によって第1光源11から間欠的に射出される青色光とモーター14によって回転する回転蛍光板13の回転周期とが干渉することで発生するフリッカを目立たなくさせることができ、例えば蛍光体13bの固体バラツキ等を原因とした回転蛍光板13の回転に起因して光量変動が大きくなる場合に特に顕著な効果を得ることができる。
【0076】
制御部61は、PWM信号生成部201によって光源駆動部62に入力するパルス信号のデューティー(Duty)を増加させることで第1光源11が射出する青色光の出力、つまりは単位時間当たりの光量を増加させることができる。
【0077】
本実施形態によれば、制御部61がパルス駆動する第1光源11のデューティーを増加させることで第1光源11の出力を増加させることができる。よって、第1実施形態と同様、第1光源11の点灯後、回転蛍光板13の回転数の増加に伴って第1光源11の出力を増加させる。これにより、蛍光体13bの局所的な発熱を抑制することができ、蛍光体13bの長期信頼性を確保しつつ、高速起動を可能にしたプロジェクターを提供できる。
【0078】
(変形例)
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能である。例えば、以下に示す変形例が可能である。
上記実施形態では、プロジェクターの起動開始における光源装置の初期駆動時の場合について説明したが、プロジェクターの起動開始時以外でも、光源を消灯し回転蛍光板を停止した状態(スリープ)から復帰する時でも、本発明を用いることができる。
【0079】
上記実施形態では、光変調装置として液晶光変調装置を用いる例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。光変調装置としては、一般に、画像信号に応じて入射光を変調するものであればよく、ライトバルブやマイクロミラー型光変調装置等を用いても良い。マイクロミラー型光変調装置としては、例えばDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)(TI社の商標)やLCOS(Liquid Crystal On Silicon)等を用いることができる。
【0080】
上記実施形態では、励起光としての青色光を射出する固体光源11と、固体光源11からの青色光を赤色光及び緑色光に変換する回転蛍光板13とを備える構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、励起光として紫色光又は紫外光を射出する固体光源と、紫色光又は紫外光から赤色光、緑色光、及び青色光を含む色光を生成する回転蛍光板とを備える構成であってもよい。
【0081】
上記実施形態では、プロジェクターとして透過型のプロジェクターを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、反射型のプロジェクターにも本発明を適用することができる。ここで、「透過型」とは、透過型の液晶表示装置等のように光変調装置が光を透過すものであることを意味し、「反射型」とは、反射型の液晶表示装置等のように光変調装置が光を反射するものであることを意味する。反射型のプロジェクターに本発明を適用した場合にも、透過型のプロジェクターと同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0082】
1…プロジェクター、10…照明装置、11…第1光源(励起光源)、13…回転蛍光板(蛍光円板)、14…モーター(モーター部)、30B、30G、30R…液晶光変調装置、50…第2光源(固体光源)、55…光源装置、60…投射光学系、S1〜S8…ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも励起光を射出する励起光源を含む光源装置と、
前記励起光を蛍光に変換する蛍光体が周方向に沿って連続して形成された蛍光円板と、
円の中心を貫く軸を中心に前記蛍光円板を前記周方向に回転させるモーター部と、
少なくとも前記蛍光を含む光を変調して画像光を生成する光変調装置と、
前記画像光を投射する投射光学系と、を備え、
前記蛍光円板の回転数が目標数よりも低い所定数に到達すると前記励起光源が点灯し、前記蛍光円板の回転数が前記所定数に到達した後、前記蛍光円板の回転数が増加すると前記励起光源の出力が増加することを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
前記励起光源への投入電力が増加することで出力が増加することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項3】
前記蛍光円板の回転数が所定数に到達してからの経過時間と前記蛍光円板の回転数との関係を予め設定したルックアップテーブルに基づいて前記励起光源の出力が増加することを特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクター。
【請求項4】
前記モーター部から前記蛍光円板の回転数を検出し、該検出結果に応じて前記励起光源の出力が増加することを特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクター。
【請求項5】
前記蛍光円板の回転数が目標数に到達するタイミングが、前記励起光源への前記投入電力が目標値に到達するタイミングよりも先、若しくは略等しいタイミングであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプロジェクター。
【請求項6】
パルス駆動により前記励起光源を駆動し、
前記励起光源の駆動周波数は、前記蛍光円板の周波数の3倍以上、且つ非整数倍であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロジェクター。
【請求項7】
前記光源装置は、前記蛍光とともに白色光をなす光を射出する固体光源を含み、
前記励起光源が点灯するとともに前記固体光源が点灯することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロジェクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−97229(P2013−97229A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240920(P2011−240920)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】