説明

プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置

【課題】 プロセスカートリッジ、画像形成装置の小型化、現像離間リブがダメージを受けにくい構成にすることを目的とする。
【解決手段】 プロセスカートリッジを装置本体に装着した際に、プロセスカートリッジ側の現像離間リブを突出させた後、本体側の力付与部材が作用してドラムと現像ローラの離間を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真感光体ドラムと電子写真感光体ドラムに作用する現像ローラとを接触離間可能なプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた画像形成装置においては、電子写真感光体ドラム及び電子写真感光体ドラムに作用する現像ローラを一体化して、画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行うことができる。そのため、このプロセスカートリッジ方式は電子写真画像形成装置に広く用いられている。
【0003】
そして、画像形成する際は、現像ローラは所定圧で電子写真感光体ドラム方向に付勢された状態になっている。そして、現像ローラが感光体ドラムに接触して現像する接触現像方式においては、現像ローラの弾性層が感光体ドラム表面に所定圧で接触した状態となっている。
【0004】
そのため、プロセスカートリッジが画像形成装置本体に装着された状態で長時間使用されない場合に、現像ローラの弾性層が変形してしまう場合がある。これによって、現像時に画像のムラが発生する場合がある。また、現像ローラが感光体ドラムに接している為、現像ローラから感光体ドラムへ不用な現像剤が付着する場合がある。また、感光体ドラムと現像ローラとが、現像時以外にも接触して回転している為、感光体ドラムと現像ローラとの摺擦による、感光体ドラム、現像ローラ及び現像剤の劣化が促進される場合がある。
【0005】
上記問題を解決するための構成として、画像形成が行われない場合には、プロセスカートリッジに作用して、電子写真感光体ドラムと現像ローラとを離間させる機構を設けた画像形成装置が提案されている(特許文献1)。
【0006】
特許文献1においては、画像形成装置本体には4個のプロセスカートリッジが取り外し可能に装着されている。それぞれプロセスカートリッジは、感光体ドラムを有する感光体ユニットと、感光体ユニットに揺動可能に設けられた、現像ローラを支持する現像ユニットを有する。そして、画像形成装置本体に設けられた離間板が移動することによって、現像ユニットに設けられた力受け部が離間板から力を受ける。そして、現像ユニットが感光体ユニットに対して移動することで、現像ローラが感光体ドラムと接触した状態から離間した状態に移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−167499
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来例において、現像ローラと感光体ドラムとを離間するための力受け部は、現像ユニットの外形から突出している。そのため、ユーザーがプロセスカートリッジを取り扱う際や、プロセスカートリッジを単体で輸送する際に、力受け部がダメージを受けやすい構成であった。また、電子写真感光体ドラムと現像ローラとが接触離間可能なプロセスカートリッジ、及び、プロセスカートリッジを着脱可能な画像形成装置本体の小型化を検討する上で、前記力受け部の存在が、小型化を阻害する要因になることがあった。
【0009】
本発明の目的は、小型化を実現できる、電子写真感光体ドラムと現像ローラとが接触離間可能なプロセスカートリッジ及び前記プロセスカートリッジを着脱可能な電子写真画像形成装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、プロセスカートリッジを単体で輸送する際に、力受け部がダメージを受けにくい構成のプロセスカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための代表的な構成は、電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラと、
前記電子写真感光体ドラムを支持するドラムフレームと、
前記現像ローラを支持する現像フレームであって、前記現像ローラが前記電子写真感光体ドラムと接触する接触位置と、前記現像ローラが前記電子写真感光体ドラムと離間する離間位置と、をとり得る、前記ドラムフレームに対して移動可能な現像フレームと、
前記現像フレームに対して移動可能に設けられた、外力を受ける力受け部材であって、待機位置と、前記外力を受けることによって前記現像フレームを前記接触位置から前記離間位置に移動させる為の、前記待機位置よりも突出した動作位置と、をとる力受け部材と、
前記力受け部材を前記待機位置から前記動作位置へ移動する方向に付勢する付勢部と、前記付勢部の付勢力に抗して前記力受け部材を前記待機位置に保持するために前記力受け部材と係合する係合部であって、前記力受け部材との係合を解除するために移動可能に設けられた係合部と、
を有することを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するための他の代表的な構成は、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置であって、
(a)移動可能に設けられた力付与部材と、
(b)装着手段と、
(c)前記装着手段に取り外し可能に装着されたプロセスカートリッジであって、
電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラと、
前記電子写真感光体ドラムを支持するドラムフレームと、
前記現像ローラを支持する現像フレームであって、前記現像ローラが前記電子写真感光体ドラムと接触する接触位置と、前記現像ローラが前記電子写真感光体ドラムと離間する離間位置と、をとり得る、前記ドラムフレームに対して移動可能な現像フレームと、
前記現像フレームに対して移動可能に設けられた、前記力付与部材が移動する際に前記力付与部材から外力を受ける力受け部材であって、待機位置と、前記外力を受けることによって前記現像フレームを前記接触位置から前記離間位置に移動させる為の、前記待機位置よりも突出した動作位置と、をとる力受け部材と、
前記力受け部材を前記待機位置から前記動作位置へ移動する方向に付勢する付勢部と、前記付勢部の付勢力に抗して前記力受け部材を前記待機位置に保持するために前記力受け部材と係合する係合部であって、前記力受け部材との係合を解除するために移動可能に設けられた係合部と、
を有するプロセスカートリッジと、
(d)前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、
電子写真感光体ドラムと現像ローラとが接触離間可能なプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置の小型化をおこなうことができる。さらに、前記プロセスカートリッジを単体で輸送する際に、電子写真感光体ドラムと現像ローラとを離間する為の力受け部材がダメージを受けにくい構成にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施例に係る、電子写真画像形成装置の全体構成図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る、プロセスカートリッジの断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る、電子写真画像形成装置の全体構成図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る、プロセスカートリッジ交換を説明する図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る、感光体ドラムの軸線方向からみたプロセスカートリッジの断面図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る、感光体ドラムの軸線方向からみたプロセスカートリッジの断面図である。
【図7】本発明の第1実施例に係る、感光体ドラムの軸線方向からみたプロセスカートリッジの断面図である。
【図8】本発明の第1実施例に係る、感光体ドラムの軸線方向からみたプロセスカートリッジの断面図である。
【図9】本発明の第1実施例に係る、駆動側からみたプロセスカートリッジの斜視図である。
【図10】(a)及び(b)は、本発明の第1実施例に係る、駆動側からみたプロセスカートリッジの斜視図である。
【図11】本発明の第1実施例に係る、非駆動側からみたプロセスカートリッジの斜視図である。
【図12】本発明の第1実施例に係る、非駆動側からみたプロセスカートリッジの斜視図である。
【図13】本発明の第1実施例に係る、力受け部材と解除部材の機構詳細を示す詳細斜視図である。
【図14】本発明の第1実施例に係る、力受け部材と解除部材の機構詳細を示す詳細斜視図である。
【図15】(a)及び(b)は、本発明の第1実施例に係る、力受け部材と解除部材の機構詳細を示す詳細図である。
【図16】(a)及び(b)は本発明の第1実施例に係る、力受け部材と解除部材の機構詳細を示す詳細図である。
【図17】本発明の第1実施例に係る、力受け部材と解除部材の機構詳細を示す詳細図である。
【図18】本発明の第1実施例に係る、力受け部材と解除部材の機構詳細を示す詳細図である。
【図19】本発明の第1実施例に係る、力受け部材と解除部材の機構詳細を示す詳細図である。
【図20】本発明の第1実施例に係る、力受け部材と解除部材の機構詳細を示す詳細図である。
【図21】本発明の第1の実施例に係る、力受け部の機構詳細を示す図である。
【図22】本発明の第1の実施例に係る、力受け部の機構詳細を示す図である。
【図23】本発明の第1実施例に係る、電子写真画像形成装置の全体構成図である。
【図24】本発明の第1実施例に係る、電子写真画像形成装置の全体構成図である。
【図25】本発明の第1実施例に係る、電子写真画像形成装置の全体構成図である。
【図26】本発明の第1実施例、第2実施例に係る、ガイド溝である。
【図27】本発明の第1実施例、第1力付与部材動作説明図である。
【図28】本発明の第1実施例、第1力付与部材動作説明図である。
【図29】本発明の第1実施例に係る、電子写真画像形成装置の斜視図である。
【図30】本発明の第1実施例に係る、電子写真画像形成装置の斜視図である。
【図31】本発明の第2実施例に係る、感光体ドラムの軸線方向からみたプロセスカートリッジの断面図である。
【図32】本発明の第2実施例に係る、感光体ドラムの軸線方向からみたプロセスカートリッジの断面図である。
【図33】本発明の第2実施例に係る、感光体ドラムの軸線方向からみたプロセスカートリッジの断面図である。
【図34】本発明の第2実施例に係る、感光体ドラムの軸線方向からみたプロセスカートリッジの断面図である。
【図35】本発明の第2実施例に係る、第2力付与部材動作とプロセスカートリッジの力受け部材動作を説明する図である。
【図36】本発明の第2実施例に係る、第2力付与部材動作とプロセスカートリッジの力受け部材動作を説明する図である。
【図37】本発明の第2実施例に係る、電子写真画像形成装置の全体構成図である。
【図38】本発明の第2実施例に係る、電子写真画像形成装置の全体構成図である。
【図39】本発明の第2実施例に係る、電子写真画像形成装置の全体構成図である。
【図40】本発明の第2実施例に係る、プロセスカートリッジ交換を説明する図である。
【図41】本発明の第2実施例に係る、第2力付与部材動作説明図である。
【図42】本発明の第2実施例に係る、電子写真画像形成装置の斜視図である。
【図43】本発明の第2実施例に係る、第1力付与部材動作説明図である。
【図44】本発明の第2実施例に係る、第1力付与部材動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施例)
本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置について図1〜4を用いて説明する。
【0016】
図1は、複数のプロセスカートリッジ(以下、カートリッジという)50y、50m、50c、50kを着脱可能に装着した電子写真画像形成装置(以下、装置本体という)100である。ここで、複数のカートリッジ50y、50m、50c、50kは、イエロー色、マゼンタ色、シアン色、ブラック色のトナー(現像剤)をそれぞれ収容している。また、図2は、カートリッジ単体の側断面図、図3及び図4は、装置本体100からカートリッジ50y、50m、50c、50kを取り出す際の説明図である。
【0017】
{電子写真画像形成装置の全体構成}
装置本体100は、図1に示すように、レーザースキャナ10により、画像信号に基づいたレーザ光11が各々の電子写真感光体ドラム(以下、感光ドラムという)30(30y、30m、30cy、30k)表面に照射されて、静電潜像を形成する。そして静電潜像は各々の現像ローラ42により現像されて、トナー像(現像像)が各感光ドラム30表面に形成される。そして、転写ローラ18y、18m、18cy、18kに電圧印加されることによって、各感光ドラム30に形成された各色のトナー像が転写ベルト19に順次転写される。その後、転写ベルト19に形成されたトナー像は、搬送手段である給送ローラ1によって搬送された記録媒体Pに、転写ローラ3によって転写される。その後、記録媒体Pは駆動ローラ及びヒータを内蔵した定着ローラから構成される定着ユニット6に搬送される。ここで、記録媒体Pに熱及び圧力を印加することによって、記録媒体Pに転写されたトナー像が定着される。その後、トナー像が定着された記録媒体は、排出ローラ対7によって排出部9に排出される。
【0018】
{プロセスカートリッジの全体構成}
次に本実施形態のカートリッジ50(50y、50m、50cy、50k)について、図1及び図2及び図5〜図8、図29、図30を用いて説明する。
【0019】
ここで、各カートリッジ50は、色の異なるトナーTを収納している以外は同じ構成の為、以降はカートリッジ50yを用いて説明する。
【0020】
図2に示すように、カートリッジ50yは、感光体ドラム30と、感光体ドラム30に作用するプロセス手段を備えている。ここで、プロセス手段は感光体ドラム30を帯電させる帯電手段としての帯電ローラ32、感光体ドラム30に形成された潜像を現像する現像手段としての現像ローラ42、感光体ドラム30の表面に残留する残留トナーを除去するためのクリーニング手段としてのブレード33等がある。そして、カートリッジ50yは、ドラムユニット31と、現像ユニット41と、に分かれている。
【0021】
{ドラムユニットの構成}
図2、図4、図9〜図12、図30に示すように、ドラムユニット31は、感光体ドラム30、帯電ローラ32、ブレード33、廃トナー収納部35、ドラムフレーム34、カバー部材36、37で構成される。感光体ドラム30の長手方向の一端側は、図9、図10(a)、図10(b)に示すようにカバー部材36の支持部36bで回転可能に支持される。そして、感光体ドラム30の長手方向の他端側は、図11、図12に示すようにカバー部材37の支持部37bで回転可能に支持される。そして、カバー部材36、37は、ドラムフレーム34の長手方向の両端側で、ドラムフレーム34に固定されている。また、図9、図10(a)、図10(b)に示すように、感光体ドラム30の長手方向の一端側には、感光体ドラム30に駆動力を伝達するためのカップリング部材30aが設けられている。カップリング部材30aは、カートリッジ50yが装置本体100に装着された際に、図4、図30に示す第一の本体カップリング部材105と係合する。そして、このカップリング部材30aに装置本体100に設けられた駆動モータ(不図示)からの駆動力が伝達されることによって、感光体ドラム30が図2に示すように、矢印u方向に回転する。また、帯電ローラ32は、感光体ドラム30に対し接触して従動回転できるように、ドラムフレーム34に支持されている。また、ブレード33は、感光体ドラム30の周表面に所定の圧力で当接するように、ドラムフレーム34に支持されている。さらに、カバー部材36、37には、現像ユニット41を揺動(移動)可能に支持するための、支持穴部36a、37aが設けられる。
【0022】
{現像ユニットの構成}
現像ユニット41は、図2、図10(a)、図10(b)に示すように、現像ローラ42、現像ブレード43、現像フレーム48、軸受けユニット45、カバー部材46で構成される。現像フレーム48は、現像ローラ42に供給するトナーを収納するトナー収納部49、及び、現像ローラ42周面のトナーの層厚を規制する現像ブレード43を有する。また、図10(a)、図10(b)に示すように、軸受けユニット45は、現像フレーム48の長手方向一端側に固定され、端部に現像ローラギア69を有する現像ローラ42を回転可能に支持している。さらに、軸受けユニット45には、カップリング部材67から現像ローラギア69へ駆動力を伝達するアイドラギア68が設けられる。そしてカバー部材46は、カップリング部材67、アイドラギア68を覆うように、軸受けユニット45の長手方向の外側に固定されている。さらに、カバー部材46には、円筒部46bがカバー部材46の表面から突出して設けられている。そして、円筒部46bの内側の開口からは、カップリング部材67が露出している。ここで、カップリング部材67は、カートリッジ50yが装置本体100に装着された際に、カップリング部67aが、図30に示す第二の本体カップリング部材106と係合し、装置本体100に設けられた駆動モータ(不図示)からの駆動力が伝達される。
【0023】
{ドラムユニットと現像ユニットの組み立て}
図10(a)、図10(b)に示すように、現像ユニット41とドラムユニット31とを組み付ける場合、一端側では支持穴部36aに円筒部46bの外径部を嵌合させる。そして、他端側では支持穴部37aには、現像フレーム48から突出して設けられた突出部48bを嵌合させる。そうすることで、現像ユニット41は、ドラムユニット31に対して回転可能に支持されることになる。また、図9、図11に示すように、現像ユニット41は、円筒部46b及び突出部48bを回転中心にして、現像ローラ42が感光体ドラム30に接触するように、弾性部材である加圧バネ95により付勢されている。即ち、加圧バネ95の付勢力によって、図2に示すように矢印G方向に現像ユニット41を押圧し、現像ユニット41は円筒部46b及び突出部48bを回転中心にして、モーメントHが働く。そのため、現像ローラ42を感光体ドラム30に所定圧で接触させることができる。このときの現像ユニット41の位置を接触位置とする。
【0024】
本実施例の加圧バネ95は、図9、図11に示すように、感光体ドラム30のカップリング部材30a、現像カップリング部材67を設けた長手方向の一端側とは反対側である他端側に設けている。これは、現像カップリング67が本体のカップリング106からの駆動力を受けることで、図2に示すように現像ユニット41に円筒部46bを回転中心にして、モーメントHが働くためである。即ち、長手方向の一端側においては、モーメントHが働くことで、現像ローラ42を感光体ドラム30に所定圧で押圧する。そして、他端側においては、加圧バネ95によって、現像ローラ42を感光体ドラム30に所定圧で押圧する構成としている。
【0025】
{力受け部材}
図5〜図8に示すように、カートリッジ50yには装置本体100内で、現像ローラ42と感光体ドラム30との当接、離間を行うための力受け部材70が設けられる。そして、図10(a)、図10(b)、図13、図14に示すように、力受け部材70は、力受け部材70に設けられたフック部70aを有する。そして、図13、図14に示すように、フック部70aは力受け部材70を付勢する付勢部である付勢バネ21と一端において連結し、付勢バネ21は他端を現像フレーム48のフック部48aに連結される。
【0026】
図10(b)に示すように、力受け部材70は、力受け部材70の一部である回転軸70gを軸受けユニット45のガイド部に係合させることで、軸受けユニット45に取り付けられる。その後、カバー部材46が、軸受けユニット45の現像ローラ42の軸線方向外方から軸受けユニット45を覆うように固定される。力受け部材70について詳細の動作は後述する。
【0027】
{電子写真画像形成装置本体の引き出し部材}
次に引き出し部材であるカートリッジトレイ13について説明する。
【0028】
図4に示すように、カートリッジトレイ13は、装置本体100に対して実質的に水平方向であるD1、D2方向に直線移動(押し込み/引き出し)可能に設けられている。そして、カートリッジトレイ13は、図1に示す装置本体100内の装着位置と、図4に示す前記装着位置から引き出された引き出し位置と、をとりうる。そして、カートリッジトレイ13が引き出し位置に位置する状態で、図4に示すように、各カートリッジ50が、カートリッジトレイ13に実質的に重力方向である矢印C方向からオペレータにより装着される。そして、各カートリッジ50は、その長手方向(感光ドラム30、現像ローラ42の軸線方向)がカートリッジトレイ13の移動方向と直交する方向となるように、移動方向に並べて配列されている。そして、各カートリッジ50は、カートリッジトレイ13に保持された状態で、カートリッジトレイ13と共に装置本体100内へ進入する。この時、各カートリッジ50は、下方に設けられた中間転写ベルト19と感光体ドラム30と隙間f2(図5)の距離を保った状態で移動する。そして、カートリッジトレイ13が装着位置に位置した際に、各カートリッジ50は、画像形成装置100内に設けられた位置決め部101a(図5、図30参照)に位置決めされる。位置決め動作の詳細については後述する。したがって、ユーザーは、カートリッジトレイ13を進入させ、ドア12を閉じることにより、各カートリッジ50を装置本体100に確実に装着できる。このため、各カートリッジ50を個別にユーザーが装置本体100内へ装着する構成に対して、操作性が向上する。
【0029】
次に、カートリッジトレイ13の動作を図23〜図26を用いて説明する。
【0030】
ここでは、カートリッジトレイ13の動作を分かりやすくするためにカートリッジは省略して説明する。
【0031】
カートリッジトレイ13は、トレイ保持部材14に対して引き出し可能に支持されている。そしてトレイ保持部材14は、開閉部材であるドア12の動きに連動して移動する。また、ドア12は装置本体100に回動中心12aを中心にして回転可能に設けられて、図23に示すように開口80を閉じる閉じ位置と、図24に示すように開口80を開放する開放位置と、の間を移動可能である。
【0032】
装置本体100に装着されたカートリッジ50を取り出す際は、ドア12を閉じ位置から開放位置に移動させる。ドア12が移動するのに伴って、ドア12に設けた被係合部15が、回動中心12aを中心に時計回りに移動する。すると、図24に示すように被係合部15が、トレイ保持部材14に設けた長穴14c内を下端14c2から上端14c1の方向に移動する。それに伴って、被係合部15がトレイ保持部材14をz1方向に移動させる。その際に図25に示すように、トレイ保持部材14から突出した突起14d1、14d2が、装置本体100に設けられたガイド溝107にガイドされる。ガイド溝は、図26に示すように、水平部107a1と、水平部107a1とつながり上方に傾斜する傾斜部107a2、そして傾斜部107a2とつながる水平部107a3から構成される。したがって、図24に示すようにドア12を開放位置に移動させると、突起14d1、14d2が水平部107a1、傾斜部107a2、水平部107a3の順でガイドされる。したがって、トレイ保持部材14は、矢印z1方向(図24)に移動し、さらに、転写ベルト19から離れる方向である矢印y1方向(図24)に移動する。この状態でカートリッジトレイ13は、図25に示すように開口80を通り、矢印D2方向に移動して装置本体100の外部へと引き出すことができる。図30はこの状態の斜視図である。
【0033】
逆に、装置本体100にカートリッジ50を装着する場合を説明する。図25に示すようにドア12が開放位置に位置する状態で、開口80を通過させ矢印D1方向にカートリッジトレイ13を装置本体100内へ進入させる。その後、図23に示すようにドア12を閉じ位置に移動させる。ドア12が移動するのに伴って、ドア12に設けた被係合部15が、回動中心12aを中心に反時計回りに移動する。すると、図23に示すように被係合部15が、トレイ保持部材14に設けた長穴14c内を長穴14cの下端14c2方向に移動する。それに伴って、被係合部15がトレイ保持部材14をz2方向(図23)に移動させる。したがって、図23に示すようにドア12を閉じ位置に移動させると、突起14d1、14d2が水平部107a3、傾斜部107a2、水平部107a1の順でガイドされる。したがって、トレイ保持部材14は、矢印z2方向(図23)に移動し、さらに、転写ベルト19に近づく方向である矢印y2方向(図23)に移動する。
【0034】
{プロセスカートリッジの電子写真画像形成装置本体への位置決め}
次に、各カートリッジ50の装置本体100への位置決めについて図5〜8、図23〜25、図30を用いて説明する。
【0035】
図5、図30に示すように、装置本体100には各カートリッジ50を位置決めするための位置決め部101aが設けられる。位置決め部101aは、カートリッジ50の長手方向において転写ベルト19を挟んで各カートリッジ50に対してそれぞれ2箇所設けられている。次に図6、図23に示すように、ドア12が開放位置から閉じ位置に移動するにともなって、カートリッジトレイ13と同時にカートリッジ50がy2方向(図23参照)に移動する。図6に示すように、ドラムユニット31yに設けた被位置決め部31bが、装置本体100に設けられた位置決め部101aに当接し、カートリッジ50が位置決めされる。
【0036】
ここで、ドア12の動きと連動して移動する解除部材75について説明する。図23〜25に示すように、ドア12が開放位置から閉じ位置に移動することによって、トレイ保持部材14が矢印y2(図23)方向に移動する。この移動によって、図6に示すようにドラムフレーム34に設けた突起31bが装置本体100の位置決め部101aに位置決めされる。
【0037】
このトレイ保持部材14とカートリッジがy2方向に移動する動作により、図5、図6に示すように、本体100に固定された解除部材押し部材102がカートリッジ50に設けた解除部材75を押し上げる。解除部材の解除機構についての詳細は後述する。
【0038】
{電子写真画像形成装置本体の離間機構}
次に、カートリッジ50yに設けた、力受け部材70を動作させる機構について図5〜図8、図10、図13、図14を用いて説明する。尚、図5〜図8は、カートリッジを感光体ドラム30の軸線方向からみた断面図であり、図10(a)は、カートリッジ50yの駆動側から見た詳細斜視図である。また図13、図14は現像ユニット41の部分詳細斜視図である。
【0039】
前述したように、ドア12が開放位置から閉じ位置に移動する閉動作に伴い、カートリッジ50yのドラムフレーム突部31aがy2方向(図6)に移動し、本体フレーム101aに位置決めされる。その際本体フレームに固定した解除部材押し部材102に解除部材75の当接部75dが当接し、解除部材75がy2反対方向に押し上げられる。即ち、解除部材75は、解除部材押し部材102から外力(第2の外力)を受けることになる。ここで、解除部材75は現像フレーム48に移動可能に設けられている。図5、図13に示すように、解除部材75は最初、力受け部70と係合しているが、解除部材75が押し上げられることにより力受け部70との係合が外れる。そして、図6、図14に示すように力受け部材70は力受け部材に設けた回転軸70g(図13)を回転中心とし、図5に示す待機位置から図6に示す現像ユニット41の外方、すなわち、現像ユニット41の回転中心46bから離れる方向へ移動する。
【0040】
次に、第1力付与部材60の動作説明をする。
【0041】
図1、図3に示すように、第1力付与部材60は、装置本体100の鉛直方向においては、各カートリッジ50の上方に設けられている。また、感光体ドラム30の軸線方向においては、カートリッジ50の長手方向の一端側に設けられた力受け部70に係合可能な位置に設けられている。
【0042】
そして、図27、28に示すように装置本体100に設けた駆動源であるモータ110の駆動力により、ギア111を介してギア112へ動力が伝達される。駆動力が伝達されたギア112は、矢印L方向に回転し、ギア112と一体的に設けられたカム部112aも矢印L方向に回転する。カム部112aは力付与部材60に設けられた移動力受け部60bと係合している。したがって、カム部112aの回転に伴い第1力付与部材60はE方向またはB方向に移動する。
【0043】
図27は、第1力付与部材60が矢印E方向へ移動した場合で、現像ローラ42と感光体ドラム30とはまだ接触した状態にある(図7参照)。そして、図28は、第1力付与部材60が矢印B方向へ移動することによって、力受け部材70が係合リブ60yと当接して力を受ける。それによって、現像ユニット41を回転中心46bである軸を中心にして回転(移動)させ、現像ローラ42と感光体ドラム30とが離間した状態になる(図8参照)。このときの現像ユニット41の位置を離間位置とする。
【0044】
また、各カートリッジ50が装置本体100内に進入する段階では、力受け部材70が待機位置に位置する状態(図5)で装着される。したがって、第1力付与部材60を各カートリッジ50の装着の際に干渉しないところまで、近づけることができ、無駄なスペースを無くすことができる。よって、装置本体100を鉛直方向に小型化することができる。
【0045】
{プロセスカートリッジの電子写真画像形成装置本体への装着、及び力受け部材の説明}
次に、各カートリッジ50の装置本体100への装着から、感光体ドラム30と現像ローラ42とが離間するまでの一連の動作について説明する。
【0046】
図4に示すように、各カートリッジ50は、引き出し位置に引き出されたカートリッジトレイ13に対して、カートリッジトレイ13の上面から矢印C方向に装着される。
【0047】
次に、カートリッジトレイ13を矢印D1方向に移動さることによって、各カートリッジ50を、開口80を通過させ、装置本体100内に進入させる。即ち、本実施例においては、水平方向で、かつ、感光体ドラム30の軸線方向に対して交差(略直交)する方向から、各カートリッジ50を装置本体100内に進入させることになる。
【0048】
ここで、カートリッジ50yは、進入方向(装着方向)においてカートリッジトレイ13に一番下流側に装着されている。そして、カートリッジ50yは、他のカートリッジ50m、50cy、50kに作用する第1力付与部材60の各係合リブ60k、60cy、60mの下方を上流側から下流側に向かって通過することになる。
【0049】
また、カートリッジ50mは、進入方向においてカートリッジトレイ13に下流側から二番目に装着されている。そして、カートリッジ50mは、カートリッジ50cy、50kに作用する第1力付与部材60の各係合リブリブ60k、60cyの下方を上流側から下流側に向かって通過することになる。
【0050】
また、カートリッジ50cyは、進入方向においてカートリッジトレイ13に下流側から三番目に装着されている。そしてカートリッジ50cyは、カートリッジ50kに作用する第1力付与部材60の係合リブ60kの下方を上流側から下流側に向かって通過することになる。
【0051】
さらに、進入方向においてカートリッジトレイ13に一番上流側に装着されたカートリッジ50kにおいては、力受け部材70が、カートリッジ50kに作用する第1力付与部材60kの下方を上流側から下流側に向かって通過した位置まで進入することになる。
【0052】
即ち、仮に力受け部材70が突出した状態で進入する場合は、力受け部材70が、第1力付与部材60と干渉しないように、第1力付与部材60を上方に配置することが必要になる。しかし、力受け部材70が待機位置にあれば、力受け部材70の突出量を考慮することなく、第1力付与部材60を各カートリッジ50に近づけることができる。したがって装置本体100の鉛直方向の小型化をすることが可能になる。
【0053】
そして、カートリッジトレイ13に装置本体100内に進入させる際、図5に示すように、第1力付与部材60と力受け部材70との間は、隙間f1が確保されている。また、感光体ドラム30と転写ベルト19との間も隙間f2が確保されている。よって、各カートリッジ50は、装置本体100に干渉することなく進入することができる。
【0054】
その後、図23〜25に示すようにドア12を閉じ位置に移動させることによって、トレイ保持部材14は転写ベルト19に近づく方向(矢印y2方向)に移動する。その矢印y2方向の移動量の鉛直成分をf2としておく。それによって、図6に示すように各カートリッジ50も移動し、感光体ドラム30表面が、転写ベルト19表面に接触する。この状態では、力受け部材70と第1力付与部材60との間の隙間f1は、隙間f1+f2に広がることになる。
【0055】
また、ドア12を閉じ位置に移動させることによって、図6に示すように、各カートリッジ50の位置決め部31bが、装置本体100に設けられた位置決め部101aに当接する。そして、各カートリッジ50が装置本体100に位置決めされる。
【0056】
前述のように、装置本体100に設けられた解除部材押し部材102の作用で解除部材75による力受け部材70の移動規制が解除される。そして、力受け部材70は回転して待機位置から図6に示すようにカートリッジ50yの現像ユニット41の外方、即ち、現像ユニット41の回転中心46bから離れる方向へ移動(突出)する。
【0057】
しかし、その際に、力受け部材70の上面が、ホームポジションにある第1力付与部材60の係合リブ60yの下面と干渉することによって、係合リブ60yに第2力受け部材70の移動が規制される(図6の状態)。このときの力受け部材70の位置を、規制位置とする。
【0058】
ここで、第1力付与部材60の前記規制位置をホームポジションにしているのは、以下の理由からである。各カートリッジ50が装置本体100に装着されて、画像形成をおこなわない場合は、図8の状態になる。即ち、第1力付与部材60は矢印B方向に移動し、力受け部材70を係合リブ60yが押圧した状態である。この状態で、感光ドラム30と現像ローラ42が離間する。そして、図8の状態で、カートリッジ50は装置本体100から取り外される。その後、カートリッジ50が再び装置本体100に装着された際は、第1力付与部材60は、図8に示す位置なので、力受け部材70が待機位置から移動する際に図6に示すように係合リブ60yの下面に当接することになる。
【0059】
なお、力受け部材70が第1力付与部材60から外力(第1の外力)を受ける面は、各カートリッジ50が装置本体100に進入する方向を向いている。この様に、受ける力の向きを設定することで、力受け部材70が第1力付与部材60から力を受けた際に、現像ユニット41を効率よく確実にドラムユニット31に対して移動させることができる。さらに、感光ドラム30と現像ローラ42が離間した状態を安定して維持することが可能になる。
【0060】
そして、第1力付与部材60が、図6の状態から図7に示すように矢印E方向する移動すると、力受け部材70は更に、カートリッジ50yの外方に移動して、係合リブ60yの移動経路内に進入することになる。このときの力受け部材70の位置を、突出位置(動作位置)とする。即ち、力受け部材70は突出位置において、当然、前述の待機位置、規制位置よりも高く突出することになる。また、突出位置での力受け部材70の突出量は、第1力付与部材60と係合するためには、少なくとも隙間f1+f2よりも大きくする必要がある。そして、この第1力付与部材60の動作は、各カートリッジ50が装置本体100に装着された後に、画像形成に入る前のタイミングでおこなわれる。
【0061】
次に、図8に示すように、第1力付与部材60が矢印B方向に移動することで、移動経路内に進入した力受け部材70の被押圧部である側面70eが力付与部材である係合リブ60yから外力(第1の外力)を受ける。それによって、現像ユニット41は、回転中心46bである軸を中心にして回転(移動)し、現像ローラ42は感光体ドラム30から隙間αだけ離間する。
【0062】
そして次に、画像形成をおこなう際は、現像ローラ42と感光体ドラム30とを接触させる為に、第1力付与部材60を矢印E方向に移動させる。これにより図7に示すように、力受け部材70が係合リブ60yから力を受けない状態になる。したがって、現像ユニット41とドラムユニット31との間に設けられたバネ95の付勢力によって、現像ローラ42と感光体ドラム30とが接触してカートリッジ50yが画像形成可能な状態になる。この時、現像ローラ42と感光体ドラム30とが接触する前に、感光体ドラム30は回転し、また、現像ローラ42も、装置本体100からの駆動力をカップリング部67aで受け回転をする。これは、図10(a)に示すように、円筒部46bと同軸に、カップリング部67aを設け、円筒部46bを中心に現像ユニット41が移動した場合であっても、カップリング部67a位置を変えない構成にしたために可能となった。このように、現像ローラ42と感光体ドラム30とが接触する前に、感光体ドラム30と現像ローラ42を回転させている。このため、現像ローラ42と感光体ドラム30とが接触するときに、感光体ドラム30と現像ローラ42とのそれぞれの周面の速度差を少なくできるので、感光体ドラム30及び現像ローラ42が消耗するのを少なくできる。そして、画像形成が終了した際は、前述したように第1力付与部材60が矢印B方向に移動することで、現像ローラ42と感光体ドラム30とを離間させる。そして離間した後に、現像ローラ42と感光体ドラム30は回転を停止する。このため、同様に感光体ドラム30と現像ローラ42とのそれぞれの周面の速度差を少なくできるので、感光体ドラム30及び現像ローラ42が消耗するのを少なくできる。したがって、結果として画像品質をより向上させることができる。
【0063】
{力受け部材と解除部材の関係}
次に図5〜図6、図13〜図15(b)を用いて、力受け部材70と解除部材の関係を述べる。図15(a)、図15(b)は力受け部材と解除部材の解除機構に関わる部品の構成図である。
【0064】
図2に示すように、カートリッジ50yには装置本体100内で、現像ローラ42と感光体ドラム30との当接、離間を行うための力受け部材70が設けられる。図13、図15(a)に示すように、力受け部材70に設けたフック部70aには、付勢部材としての付勢バネ21が連結している。そして、前記付勢バネ21は現像フレーム48のフック部48aに取り付けられている。これにより力受け部材70は常に待機位置から突出位置に向かう方向に付勢されている。図13、図15(a)に示すように力受け部材70は第1力付与部材60から外力を受けるための力受け部70e(図7、図8参照)と解除部材75と係合するための被係合部70bを有する。この被係合部70bが解除部材75に設けられた係合部75bと係合することにより待機位置から突出位置に移動することを規制されている。
【0065】
また、図13、図15(a)に示すように、解除部材75は第二の付勢バネ22と連結するためのフック部75cを有し、前記第二の付勢バネ22は現像フレーム48に設けられたフック部48cと連結し、解除部材をy3方向(図13)に付勢している。また、前記y3方向に付勢された解除部材75の規制するために、現像フレーム48に規制部48bを設けている。
【0066】
次に、力受け部材70が待機位置から突出位置に移動する過程を述べる。
【0067】
図5、図6、図13〜図15(b)に示すように、カートリッジ50が本体フレーム位置決め部101aに位置決めされる際に、本体フレームに固定された解除部材押し部材102と、解除部材75の当接部75dが当接する。それによって、解除部材75がy4方向(図14)に移動する。これにより、前記力受け部の被係合部70bと解除部材の係合部75bとの係合が解除され、前記付勢バネ21の付勢力により力受け部材70は待機位置から突出位置の方向に移動する。
【0068】
ここで付勢バネ21の付勢力をf3、付勢バネ22の付勢力をf4、カートリッジ50が画像形成装置本体100から前記本体フレームの位置決め101aに位置決めされる方向への力をf5、カートリッジ50の自重をgとする。この場合、それぞれの荷重の関係を以下のように設定している。カートリッジ50が装置本体100に装着されていない状態で解除部材75が解除しないように、f3>f4とした。また、解除部材75が前記本体フレームに固定された解除部材押し部材102からの押圧力を受けた場合、カートリッジ50が上方向に受ける力はf4、カートリッジが下方向に受ける力はf3+f5+gとなる。そして、関係式f4<f3+f5+gとなるようにそれぞれの荷重を設定した。これにより、カートリッジ50が装置本体100に装着されていない状態で解除部材75が解除することがなく、また、画像形成装置本体に装着した際、カートリッジ50が本体位置決め101aから浮くことがない。
【0069】
力受け部材70の被係合部70bの解除機構の例として、本実施例では解除部材75に係合部を設けたが、図17、図18に示したように、係合部775bをドラムユニット31、または現像ユニット41に係合部を設けても良い。図示した例はドラムユニットの構成部品であるドラムフレーム34、あるいは現像ユニット41の構成部品である現像フレーム48に係合部775bを設けた例である。その場合、図17、図18に示すように、前述のカートリッジ装着動作により、本体に固定された解除部材押し部材102により、図18矢印方向に係合部775bを押す。即ち、係合部775は、解除部材押し部材102から外力(第2の外力)を受ける。これにより、係合部775bがH方向(図18)移動し、力受け部材70の被係合部70bとドラムユニット31または現像ユニット41に設けた係合部775bとの係合を解除することができる。つまりドラムフレーム34あるいは現像フレーム48の一部に解除部材押し部材102による押圧で弾性変形する連結部775eを設けた。したがって、解除部材押し部材102による押圧による被押圧部775dが力を受け連結部775eがその力により変形することで、上述したように係合部775bが移動することができる。本例ではドラムフレーム34、あるいは現像フレーム48に係合部を設けたが、ドラムユニット31、あるいは現像ユニット41の他の構成部品に設けても良い。また、本実施例では解除部材押し部材102の位置をカートリッジ50の下方の装置本体100に設けたが、カートリッジ50が装置本体100で解除部材と当接可能であればどこでも良い。また、解除部材押し部材102の形状も解除部材775に当接し、解除部材775を移動させることができればよく、本実施例のような凸形状のみならず、凹形状等でも良い。
【0070】
さらに図16(図16(a)、図16(b))に示すように、力受け部材70と、力受け部材フック部70aと現像フレームフック部48aとを連結する付勢バネ21を一体化し、力受け部材70自体に弾性を持つ形状を持たせ、直接現像フレームに取り付ける構成でも良い。
【0071】
また、図19、図20に示したように、解除部材875を駆動力により解除しても良い。これは、前述の現像ユニット41のカップリング部材67が本体から受ける駆動力を利用することを目的とし、図19のギア123を配置し、ギア123には解除部材875をy4方向に押し上げるための突起部123aを設ける。また、解除部材875は、前記突起部123aと当接するための当接部875eを設ける。前述の駆動力により、ギア123がG方向に回転することにより、突起部123aが解除部材の当接部875eを持ち上げることにより、解除部材875の被係合部875bと力受け部材70の被係合部70bとの係合を解除することができる。この解除により、力受け部70は突出位置に移動し、解除部材875は、当接部875eとギア123の突起部123aとの係合が解除することにより、付勢バネ22の付勢力によって下方(矢印y5方向)に移動し押し下げられる。その後、ギア123は駆動時に常時回転するが、ギア突起部123aと解除部材875の当接部875eとは作動しない。
【0072】
{プロセスカートリッジの電子写真画像形成装置本体からの取り出し}
次に、カートリッジ50を装置本体100への装着から取り出す際の動作について説明する。
【0073】
図24に示すように、ドア12を閉じ位置から開放位置に移動させるのにともなって、トレイ保持部材14が図23に示すように転写ベルト19から離れる方向に上げられる(図矢印y1方向)。これにより、各カートリッジ50が持ち上げられ、感光体ドラム30は転写ベルト19から離れる。
【0074】
また、カートリッジトレイ13を引き出し方向(図24のZ1方向)に移動するに伴い、図8に示す状態から図7に示す状態になる。すなわち、力受け部材70は、第1力付与部材60で付勢されない状態になる。この状態では、力受け部材70は、図7、図14に示すように、付勢バネ21の付勢力により突出位置にある。しかし、図21、図22に示すように力受け部材70は、第1力付与部材60から力を受ける側面70e(図8)とは反対側に、傾斜部を設けた当接部70cを設けている。
【0075】
トレイ保持部材14をZ1方向(図24)に引き出した際に、当接部70cが第1力付与部材60に設けた、斜面で構成される力受け部材戻し部60zmに当接し、突出位置にある力受け部材70をK方向(図22)に押し下げることにより係合リブ60mを通過する。その後同様に各係合リブ60cy、60kを通過し、開口80からカートリッジ50が出される。
【0076】
画像形成装置本体から取り出したカートリッジ50を再度画像形成装置本体100に装着する際は、突出位置の状態になった力受け部材70を押し下げることにより、突出位置から退避した元の待機位置まで戻すことができる。この動作は解除部材75及び解除部材に連結された第2付勢バネ22が弾性を持っているため、ユーザーが容易に実施できる。
【0077】

前述の駆動力を用いて解除部材75を解除する実施例については、前記動作の前にギア123が所定の位置に戻す必要がある。これは手動でギア123に連結したギアを回すことにより所定の位置に戻すことも可能であり、また工具(ドライバ等)を用いて戻しても良い。
【0078】
以上説明したように、現像ユニット41を移動させるための力受け部材70を、カートリッジ50が装置本体100内に装着され、ドア12が閉じ位置に移動した際に、現像ユニット41から外方に突出させるように構成した。
【0079】
したがって、各カートリッジ50を小さく構成することができる。また、力受け部材70が待機位置にある状態で装着されるので、装置本体100は、各カートリッジ50の移動のために必要な鉛直方向の距離は小さくてすむ。即ち、開口80の大きさを小さくすることができ、また、第1力付与部材60を各カートリッジ50に近づけることができる。したがって装置本体100を鉛直方向に小型化することができる。
【0080】
また、カートリッジ50をユーザーが取り扱う際や、単体で輸送する際に、第2力受け部材70が待機位置にあるので、第2力受け部材70がダメージを受けにくく、破損することを防ぐことができる。
【0081】
(第2の実施例)
第1実施例では、カートリッジを画像形成装置本体に装着する際に、本体フレームに固定した突起部(解除部材押し部材)102により解除部材75を解除した。ここで他の実施例として、装置本体に移動可能に設けられた第2力付与部材から力を受けることによって、解除部材が移動する構成を述べる。
【0082】
本実施の形態の説明においても、イエロー色の現像剤を収納するカートリッジ950yを示して説明する。また本実施例では、第1実施例と異なる構成の説明を中心におこなう。
【0083】
{電子写真画像形成装置本体の引き出し部材}
カートリッジトレイ13の動作を図37〜図39を用いて説明する。
【0084】
ここでは、カートリッジトレイ13の動作を分かりやすくするためにカートリッジは省略して説明する。
【0085】
カートリッジトレイ13は、トレイ保持部材14に対して引き出し可能に支持されている。そしてトレイ保持部材14は、開閉部材であるドア12の動きに連動して移動する。また、ドア12は装置本体900に回動中心12aを中心にして回転可能に設けられて、図37に示すように開口80を閉じる閉じ位置と、図38に示すように開口80を開放する開放位置と、の間を移動可能である。
【0086】
装置本体900に装着されたカートリッジを取り出す際は、ドア12を閉じ位置から開放位置に移動させる。ドア12が移動するのに伴って、ドア12に設けた被係合部15が、回動中心12aを中心に時計回りに移動する。すると、図38に示すように被係合部15が、トレイ保持部材14に設けた長穴14c内を下端14c2から上端14c1の方向に移動する。それに伴って、被係合部15がトレイ保持部材14をz1方向に移動させる。その際に図39に示すように、トレイ保持部材14から突出した突起14d1、14d2が、装置本体900に設けられたガイド溝107にガイドされる。ガイド溝は、図26に示すように、水平部107a1と、水平部107a1とつながり上方に傾斜する傾斜部107a2、そして傾斜部107a2とつながる水平部107a3から構成される。したがって、図38に示すようにドア12を開放位置に移動させると、突起14d1、14d2が図26に示す水平部107a1、傾斜部107a2、水平部107a3の順でガイドされる。したがって、トレイ保持部材14は、z1方向に移動し、さらに、転写ベルト19から離れる方向である矢印y1方向に移動する。この状態でカートリッジトレイ13は、図39に示すように開口80を通り、矢印D2方向に移動して装置本体900の外部へと引き出すことができる。図42はこの状態の斜視図である。
【0087】
逆に、装置本体900にカートリッジを装着する場合を説明する。図39に示すようにドア12が開放位置に位置する状態で、開口80を通過させ矢印D1方向にカートリッジトレイ13を装置本体900内へ進入させる。その後、図37に示すようにドア12を閉じ位置に移動させる。ドア12が移動するのに伴って、ドア12に設けた被係合部15が、回動中心12aを中心に反時計回りに移動する。すると、図37に示すように被係合部15が、トレイ保持部材14に設けた長穴14c内を長穴14cの下端14c2方向に移動する。それに伴って、被係合部15がトレイ保持部材14をz2方向に移動させる。したがって、図37に示すようにドア12を閉じ位置に移動させると、突起14d1、14d2が水平部107a3、傾斜部107a2、水平部107a1の順でガイドされる。したがって、トレイ保持部材14は、z2方向に移動し、さらに、転写ベルト19に近づく方向である矢印y2方向に移動する。
【0088】
{プロセスカートリッジの電子写真画像形成装置本体への位置決め}
次に、カートリッジ950(950y、950m、950cy、950k)の装置本体900への位置決めについて図31、図35〜図36、図41〜図42を用いて説明する。図42に示すように、装置本体900にはカートリッジ950を位置決めするための位置決め部901aが設けられる。位置決め部901aは、カートリッジの長手方向において転写ベルト19を挟んで各カートリッジ950に対してそれぞれ2箇所設けられている。また、図41(a)、図41(b)に示すように、第2力付与部材61が、トレイ保持部材14の上方において、装置本体900に設けた支持軸55に支持穴61dが嵌合することで回転可能に支持されている。
【0089】
ここで、ドア12の動きと連動して第2力付与部材61が移動する機構について説明する。第2力付与部材61には、ドア12の動きと連動させる為の連結部材62が係合している。連結部材62は、支持軸55と嵌合する支持穴と、トレイ保持部材14に設けられた長穴14b(図41(b))と係合する支持ピン62bを有する。図41に示すように、ドア12が開放位置から閉じ位置に移動することによって、トレイ保持部材14が矢印y2(図41)方向に移動する。これにより、長穴14bと係合した支持ピン62bも矢印y2方向に力を受ける。したがって連結部材62が、支持穴62cを中心に矢印Z方向(図41)に回動することになる。
【0090】
また、この動作により第2力付与部材61に連結された連結部材62に設けた押圧部62eがドラムフレーム34の上面部に設けられた押圧受け面31aを押圧する。これにより、カートリッジ950yは、図41(b)y2方向(下方向)に付勢され、ドラムユニット931yに設けた被位置決め部931b(図7参照)が、装置本体900に設けられた位置決め部901aに当接し、カートリッジ950yが位置決めされる。(図6参照)。
【0091】
そのほかのカートリッジ950m、950cy、950kについても同様に位置決めがおこなわれる。
【0092】
また、図35、図36に示すように、第2力付与部材61と連結部材62との間には、バネ66が設けられている。バネ66は、支持軸55に支持され、連結部材62に設けた押圧部62eと、第2力付与部材61に設けた突出部61eとに当接している。このバネ66により直接ドラムフレームの押圧受け面を押圧する構成にしても良い。
【0093】
{力付与部材の動作}
次に、図43、図44を用いて第1力付与部材60の動作説明をする。
【0094】
実施例1と同様に、装置本体900に設けた駆動源であるモータ110の駆動力により、ギア111を介してギア112へ動力が伝達される。駆動力が伝達されたギア112は、矢印L方向に回転し、ギア112と一体的に設けられたカム部112aも矢印L方向に回転する。カム部112aは第1力付与部材60に設けられた移動力受け部60bと係合している。したがって、カム部112aの回転に伴い第1力付与部材60はE方向またはB方向に移動する。
【0095】
図43は、第1力付与部材60が矢印E方向へ移動した場合で、現像ローラ42と感光体ドラム30とはまだ接触した状態にある(図33参照)。そして、図44は、第1力付与部材60が矢印B方向へ移動した場合で、力受け部材70が係合リブ60yから力を受ける。それによって、現像ユニット941を回転中心946bである軸を中心にして回転(移動)させ、現像ローラ42と感光体ドラム30とが離間した状態になる(図34参照)。このときの現像ユニット41の位置を離間位置とする。
【0096】
また、カートリッジ950が装置本体900内に進入する段階では、力受け部材970が待機位置に位置する状態(図31)で装着される。したがって、第1力付与部材60、第2力付与部材61を各カートリッジ950の装着の際に干渉しないところまで、近づけることができ、無駄なスペースを無くすことができる。よって、装置本体900を鉛直方向に小型化することができる。
【0097】
{プロセスカートリッジの電子写真画像形成装置本体への装着、及び、力受け装置動作の説明}
次に、各カートリッジ950の装置本体900への装着から、感光体ドラム30と現像ローラ42とが離間するまでの一連の動作について説明する。
【0098】
図40に示すように、各カートリッジ950は、引き出し位置に引き出されたカートリッジトレイ13に対して、カートリッジトレイ13の上面から矢印C方向に装着可能である。
【0099】
次に、カートリッジトレイ13を矢印D1方向に移動さることによって、各カートリッジ950を、開口80を通過させ、装置本体900内に進入させる。即ち、本実施例においては、水平方向で、かつ、感光体ドラム30の軸線方向に対して略直交する方向から、各カートリッジ950を装置本体900内に進入させることになる。
【0100】
ここで、図40に示すように、カートリッジ950yは、進入方向においてカートリッジトレイ13に一番下流側に装着されている。そして、カートリッジ950yは、他のカートリッジ950m、950cy、950kに作用する各第2力付与部材61k、61c、61m(図39)、第1力付与部材60の各係合リブ60k、60cy、60mの下方を上流側から下流側に向かって通過する。
【0101】
また、カートリッジ950mは、進入方向においてカートリッジトレイ13に下流側から二番目に装着されている。そして、カートリッジ950mは、カートリッジ950cy、950kに作用する各第2力付与部材61k、61c(図39)、第1力付与部材60の各係合リブリブ60k、60cyの下方を上流側から下流側に向かって通過することになる。
【0102】
また、カートリッジ950cyは、進入方向においてカートリッジトレイ13に下流側から三番目に装着されている。そしてカートリッジ950cyは、カートリッジ950kに作用する第2力付与部材61k(図39)、第1力付与部材60の係合リブ60kの下方を上流側から下流側に向かって通過することになる。
【0103】
さらに、進入方向においてカートリッジトレイ13に一番上流側に装着されたカートリッジ950kにおいては、力受け部材970が、カートリッジ950kに作用する第2力付与部材61kの下方を上流側から下流側に向かって通過した位置まで進入する。
【0104】
この力受け部材970が、第2力付与部材61の下方を上流側から下流側に向かって通過する動作については他のカートリッジ950y、950m、950cyについても同様である。
【0105】
即ち、仮に力受け部材970が突出した状態で進入する場合は、力受け部材970が、第2力付与部材61、第1力付与部材60と干渉しないように、第2力付与部材61、第1力付与部材60を上方に配置することが必要になる。しかし、力受け部材970が待機位置にあれば、力受け部材970の突出量を考慮することなく、第2力付与部材61、第1力付与部材60を各カートリッジ950に近づけることができる。したがって装置本体900の鉛直方向の小型化をすることが可能になる。また、図31、32に示したように、ドラム軸線方向で、力受け部材970と第2力付与部材61、第1力付与部材60とはオーバーラップする位置に設けられるため、カートリッジの長手方向の小型化をすることが可能になる。
【0106】
さらに、図31〜図32、図35〜図36に示すように、第2力付与部材61の押圧部61eは、第1の位置(図31、図35)に位置する係合部975b(図32、図36参照)に当接して押圧する。即ち、係合部975bは、押圧部61eから外力(第2の外力)を受ける。この動作により、解除部材975と力受け部材970との係合が外れ、解除部材975は第2の位置(図32、図36)に位置することになる。ここで、解除部材975は現像フレーム48に移動可能に設けられている。本実施例では第2力付与部材61が解除部材押し部材に相当する。
【0107】
それによって、力受け部材970は支持軸を中心として回動し、力受け部材970は待機位置から現像ユニット941の外方、即ち、現像ユニット941の回転中心946bから離れる方向へ移動(突出)する(動作位置)。その後の画像形成動作に関しては上述の実施例と同一のため省略する。
【0108】
次に、各カートリッジ950を装置本100への装着から取り出す際の動作について説明する。
【0109】
ドア12を閉じ位置から開放位置に移動させるにともなって、第2力付与部材61が図32、図36の状態から図31、図35の状態に回転する。これにより、第2力付与部材61による解除部材975への押圧力が解除されるが、力受け部材970は、図33に示すように、付勢バネ921の付勢力により突出位置にある。しかし、図36に示すように力受け部材970は、第1力付与部材60から力を受ける側面とは反対側に、傾斜を設けた当接部970cを設けている。そして、図39のD2方向にカートリッジトレイ13を引き出す際に、実施例1と同様に突出位置にある力受け部材970が、第1力付与部材60に設けた力受け部材戻し部60zm、60zcy、60zkと当接することにより、押し下がる。そして、力受け部材70は、各係合リブ60m、60cy、60kを通過することができ、開口80からカートリッジ950が取り出すことが可能になる。
【0110】
以上説明したように、各カートリッジ950が装置本体900内に装着しドア12が閉じ位置に移動した際に、現像ユニット941を移動させるための力受け部材970を、現像ユニット941から外方に突出させるように構成した。したがって、各カートリッジ950を小さく構成することができる。また、力受け部材70が待機位置にある状態で装着されるので、装置本体900は、各カートリッジ950の移動のために必要な鉛直方向の距離は小さくてすむ。即ち、開口80の大きさを小さくすることができ、また、第1力付与部材60を各カートリッジ950に近づけることができる。したがって装置本体900を鉛直方向に小型化することができる。
【0111】
また、各カートリッジ950をユーザーが取り扱う際や、単体で輸送する際に、力受け部材970が待機位置にあるので、第2力受け部材970がダメージを受けにくく、破損することを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0112】
14 トレイ保持部材
15 係合部
21 付勢バネ
22 第二の付勢バネ
30 電子写真感光体ドラム
30a カップリング部材
31 ドラムユニット
31a 上面部
31b 被位置決め部
34 ドラムフレーム
36 カバー部材
37 カバー部材
41 現像ユニット
41a 係止部
42 現像ローラ
44 回転中心
46 カバー部材
47 移動支持部
48 現像枠体
48b 突出部
49 トナー収納部
50 プロセスカートリッジ
55 支持軸
60 力付与部材
60y、60m、60cy、60k 係合リブ
61 第2力付与部材
62 連結部
67 カップリング部材
70 第2力受け部材
75 解除部材
80 開口
100 電子写真画像形成装置本体
101a 位置決め部
105 第1のカップリング部材
106 第2のカップリング部材
107 ガイド溝
110 モータ
112a カム部
775 解除部材
875 解除部材
900 電子写真画像形成装置本体
901a 位置決め部
921 付勢バネ
922 第二の付勢バネ
941a 押圧受け面
970 第2力受け部材
975 解除部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラと、
前記電子写真感光体ドラムを支持するドラムフレームと、
前記現像ローラを支持する現像フレームであって、前記現像ローラが前記電子写真感光体ドラムと接触する接触位置と、前記現像ローラが前記電子写真感光体ドラムと離間する離間位置と、をとり得る、前記ドラムフレームに対して移動可能な現像フレームと、
前記現像フレームに対して移動可能に設けられた、外力を受ける力受け部材であって、待機位置と、前記外力を受けることによって前記現像フレームを前記接触位置から前記離間位置に移動させる為の、前記待機位置よりも突出した動作位置と、をとる力受け部材と、
前記力受け部材を前記待機位置から前記動作位置へ移動する方向に付勢する付勢部と、前記付勢部の付勢力に抗して前記力受け部材を前記待機位置に保持するために前記力受け部材と係合する係合部であって、前記力受け部材との係合を解除するために移動可能に設けられた係合部と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記係合部は、第2の外力を受けて移動し前記力受け部材との係合を解除することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記係合部は、前記現像フレームに設けられていることを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記係合部は、前記ドラムフレームに設けられていることを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記プロセスカートリッジは、第2の外力を受けて移動する解除部材であって、前記係合部と前記力受け部材との係合を解除する解除部材を有することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記係合部は前記解除部材に一体で設けられていることを特徴とする請求項5に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記解除部材は、前記現像フレームに移動可能に設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記プロセスカートリッジは、前記プロセスカートリッジが前記装置本体に装着された際に前記装置本体から駆動力を受けて回転するギアであって、前記係合部を移動させて前記力受け部材との係合を解除させるギアを有することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
前記係合部は、前記力受け部材を前記待機位置に保持するために前記力受け部材と係合する方向に付勢されていることを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項10】
前記力受け部材は、前記プロセスカートリッジが前記装置本体に装着された際に、前記装置本体に移動可能に設けられた力付与部材から前記外力を受けることを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項11】
前記係合部は、前記プロセスカートリッジが前記装置本体に装着された際に、前記装置本体に当接して前記第2の外力を受けることを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項12】
前記解除部材は、前記プロセスカートリッジが前記装置本体に装着された際に、前記装置本体に当接して前記第2の外力を受けることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項13】
前記力受け部材は、前記プロセスカートリッジを前記装置本体から取り出す際に、前記装置本体と当接する当接部であって、前記力受け部材を前記動作位置から前記待機位置の方向に移動させる当接部を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項14】
前記プロセスカートリッジを前記装置本体に装着する装着方向において、前記当接部は、前記外力を受ける側とは反対側に設けられていることを特徴とする請求項13に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項15】
前記プロセスカートリッジは、水平方向、かつ、前記電子写真感光体ドラムの軸線方向と交差する方向から、前記電子写真画像形成装置本体に設けられた開口を通過させて前記装置本体に着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項16】
前記プロセスカートリッジは、前記装置本体に移動可能に設けられた引き出し部材であって、前記装置本体の内側の装着位置と、前記装着位置から引き出された、前記プロセスカートリッジを装着可能な引き出し位置と、をとり得る引き出し部材に前記引き出し位置において装着可能であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項17】
前記力受け部材は、前記待機位置においては前記プロセスカートリッジが前記装置本体に進入することを可能にし、前記プロセスカートリッジが前記装置本体に装着された際に、前記待機位置から前記動作位置に移動することを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項18】
前記ドラムフレームと前記現像フレームとは、回転中心を中心にして移動可能に設けられ、前記動作位置において前記力受け部材は前記待機位置よりも前記回転中心から離れた位置まで移動することを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項19】
前記ドラムフレームは、カバー部材を介して前記感光体ドラムを回転可能に支持することを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項20】
前記現像フレームは、軸受けを介して前記現像ローラを回転可能に支持することを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項21】
記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置であって、
(a)移動可能に設けられた力付与部材と、
(b)装着手段と、
(c)前記装着手段に取り外し可能に装着されたプロセスカートリッジであって、
電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラと、
前記電子写真感光体ドラムを支持するドラムフレームと、
前記現像ローラを支持する現像フレームであって、前記現像ローラが前記電子写真感光体ドラムと接触する接触位置と、前記現像ローラが前記電子写真感光体ドラムと離間する離間位置と、をとり得る、前記ドラムフレームに対して移動可能な現像フレームと、
前記現像フレームに対して移動可能に設けられた、前記力付与部材が移動する際に前記力付与部材から外力を受ける力受け部材であって、待機位置と、前記外力を受けることによって前記現像フレームを前記接触位置から前記離間位置に移動させる為の、前記待機位置よりも突出した動作位置と、をとる力受け部材と、
前記力受け部材を前記待機位置から前記動作位置へ移動する方向に付勢する付勢部と、前記付勢部の付勢力に抗して前記力受け部材を前記待機位置に保持するために前記力受け部材と係合する係合部であって、前記力受け部材との係合を解除するために移動可能に設けられた係合部と、
を有するプロセスカートリッジと、
(d)前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項22】
前記プロセスカートリッジは、
前記プロセスカートリッジが前記電子写真画像形成装置の装置本体に装着された際に前記装置本体から駆動力を受けて回転するギアであって、前記係合部が移動させて前記力受け部材との係合を解除させるギアを有することを特徴とする請求項21に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項23】
前記係合部は、前記プロセスカートリッジが前記電子写真画像形成装置の装置本体に装着された際に、前記装置本体に当接して第2の外力を受けて移動し、前記力受け部材との係合を解除することを特徴とする請求項21に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項24】
前記プロセスカートリッジは、
前記プロセスカートリッジが前記電子写真画像形成装置の装置本体に装着された際に、前記装置本体に当接して第2の外力を受けて移動する解除部材であって、前記係合部と前記力受け部材との係合を解除する解除部材を有することを特徴とする請求項21に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項25】
前記力受け部材は、前記プロセスカートリッジを前記電子写真画像形成装置の装置本体から取り出す際に、前記装置本体と当接する当接部であって、前記力受け部材を前記動作位置から前記待機位置の方向に移動させる当接部を有することを特徴とする請求項21乃至24のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
【請求項26】
前記プロセスカートリッジを前記装置本体に装着する装着方向において、前記当接部は、前記力付与部材から前記外力を受ける側とは反対側に設けられていることを特徴とする請求項25に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項27】
前記プロセスカートリッジは、水平方向、かつ、前記電子写真感光体ドラムの軸線方向と交差する方向から、前記電子写真画像形成装置の装置本体に設けられた開口を通過させて前記装置本体に着脱可能であることを特徴とする請求項21乃至26のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
【請求項28】
前記プロセスカートリッジは、前記電子写真画像形成装置の装置本体に移動可能に設けられた引き出し部材であって、前記装置本体の内側の装着位置と、前記装着位置から引き出された、前記プロセスカートリッジを装着可能な引き出し位置と、をとり得る引き出し部材に前記引き出し位置において装着可能であることを特徴とする請求項21乃至27のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
【請求項29】
前記力受け部材は、前記待機位置においては前記プロセスカートリッジが前記電子写真画像形成装置の装置本体に進入することを可能にし、前記プロセスカートリッジが前記電子写真画像形成装置の装置本体に装着された際に、前記待機位置から前記動作位置に移動することを特徴とする請求項21乃至28のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公開番号】特開2010−92078(P2010−92078A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−14497(P2010−14497)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【分割の表示】特願2008−162312(P2008−162312)の分割
【原出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】