説明

プローブ情報管理システム

【課題】プローブ機器の差異によって生じる様々なデータフォーマットのプローブ情報を集約し、体系立てて管理する。
【解決手段】プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mは、様々なデータフォーマットのプローブ情報をプローブ情報管理サーバ1に送信する。プローブ情報管理サーバ1は、プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mから、プローブ情報を受信する。プローブ情報管理サーバ1は、様々なプローブ情報が共通に含む複数の共通データ項目に対応するデータ(日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報等)を受信したプローブ情報から抽出し、抽出されたデータを含む正規化された正規化プローブ情報を作成する。そして、プローブ情報管理サーバ1は、正規化プローブ情報をプローブ情報データベースに格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末から収集される様々な形式のプローブデータを集約して管理するプローブ情報管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
交通や土木分野において行われる調査の一形態として、プローブ調査がある。プローブ調査とは、携帯端末や移動体に搭載した端末により、人、自動車、自転車等の移動体について、緯度、経度、速度、日時などをプローブ情報として正確にデータ収集することである。
【0003】
プローブ調査により収集した走行速度、急加減速、急ハンドル等の運転の状況に関するプローブ情報を基に、自動車の保険料を算出するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、ナビゲーション装置等に記憶されている地図情報に含まれない新規道路について、プローブ調査により収集した緯度や経度等の自動車の走行軌跡に関するプローブ情報に基づいて、その新規道路を地図情報に追加するための道路幅を算出するシステムが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−297910
【特許文献2】特開2008−164373
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
プローブ情報は、各種プローブ機器により、一定の間隔で収集される。
ここで、プローブ機器には、ボタン一つで稼動を始める機種、稼動までにいくつかの操作が必要な機種、調査対象である移動体の種類が限られる機種、汎用的に使える機種、公衆送信網でプローブ情報を送信できる機種、端末やメディアにプローブ情報を保存する機種、等さまざまな種類がある。現在のプローブ機器には、調査対象を意識せずにどのような調査にも対応できる汎用的な機種は存在せず、利用者は調査に適合するプローブ機器を選択して利用する必要がある。
【0007】
しかし、各機種で取得されるプローブ情報のデータフォーマットに統一的な規格はない。様々な移動体から取得されるプローブ情報は、プローブ機器の機種ごとに様々なデータフォーマットを有しており、データフォーマットが統一されておらず、取得したプローブ情報に含まれる各項目が何を意味するか判別できない。このため、収集したプローブ情報を集約し、体系立てて管理することができない。
【0008】
本発明は、上記実情を鑑みて行われたものであり、プローブ機器の差異によって生じる様々なデータフォーマットのプローブ情報を集約し、体系立てて管理することができ、プローブ機器の機種を意識せずプローブ情報を利用することができるプローブ情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明のプローブ情報管理システムは、
各プローブ情報収集端末からプローブ情報を受信するプローブ情報受信手段と、
前記プローブ情報受信手段によって受信された各プローブ情報のデータフォーマットの形式を判定するデータフォーマット形式判定手段と、
前記データフォーマット形式判定手段によって判定されたデータフォーマットの形式に応じて、各プローブ情報が共通に含む複数の共通データ項目に対応するデータを前記プローブ情報受信手段によって受信された各プローブ情報から抽出し、当該抽出された複数のデータを含む正規化された正規化プローブ情報を作成する正規化プローブ情報作成手段と、
前記正規化プローブ情報作成手段によって作成された正規化プローブ情報をプローブ情報データベースに格納する正規化プローブ情報格納手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
好ましくは、本発明のプローブ情報管理システムは、
プローブ情報に含まれる複数の前記共通データ項目の位置と当該各共通データ項目に対応するデータの属性を示すデータパターン情報が格納されたデータパターンデータベースを備え、
前記正規化プローブ情報作成手段は、前記データパターンデータベースからデータパターン情報を読み出し、前記プローブ情報受信手段によって受信されたプローブ情報に含まれる当該データパターン情報によって示される各前記共通データ項目の位置に存在するデータの属性が全て当該データパターン情報によって示される各前記共通データ項目に対応するデータの属性と一致するか否か判定し、前記プローブ情報受信手段によって受信されたプローブ情報に含まれる当該データパターン情報によって示される各前記共通データ項目の位置に存在するデータの属性が全て当該データパターン情報によって示される各前記共通データ項目に対応するデータの属性と一致すると判定された場合に、前記共通データ項目に関するデータを抽出する、
ことを特徴とする。
【0011】
好ましくは、本発明のプローブ情報管理システムは、
各前記共通データ項目に対応するデータの属性を示すフィールドパターン情報が格納されたフィールドパターンデータベースを備え、
前記正規化プローブ情報作成手段は、前記フィールドパターンデータベースから各フィールドパターン情報を読み出し、前記プローブ情報受信手段によって受信されたプローブ情報が全ての前記共通データ項目に対応するフィールドパターン情報によって示されるデータの属性と一致する属性を有するデータを含むか否か判別し、前記プローブ情報受信手段によって受信されたプローブ情報が全ての前記共通データ項目に対応するフィールドパターン情報によって示されるデータの属性と一致する属性を有するデータを含むと判定された場合に、前記共通データ項目に関するデータを抽出する、
ことを特徴とする。
【0012】
好ましくは、前記共通データ項目に対応するデータは、日付情報を示す日付情報データと、時間情報を示す時間情報データと、緯度情報を示す緯度情報データと、経度情報を示す経度情報データとを含み、
前記正規化プローブ情報作成手段は、各プローブ情報から少なくとも日付情報データと、時間情報データと、緯度情報データと、経度情報データとを抽出する、
ことを特徴とする。
【0013】
好ましくは、本発明のプローブ情報管理システムは、
日本の道路を示す地図情報が格納された地図情報データベースを備え、
前記正規化プローブ情報作成手段は、抽出された前記緯度情報データと前記経度情報データとによって決定される位置が前記地図情報データベースに格納されている地図情報によって示される日本の道路にマッピングできるか否かに基づいて、緯度情報と経度情報の測地系が日本測地系と世界測地系のいずれであるか判定し、判定された測地系を正規化プローブ情報に含める、
ことを特徴とする。
【0014】
好ましくは、本発明のプローブ情報管理システムは、利用者端末からの要求に応じて、前記プローブ情報データベースに格納されている正規化プローブ情報または当該正規化プローブ情報に所定の処理を施して得られた情報を当該利用者端末に送信する送信手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、プローブ機器の差異によって生じる様々なデータフォーマットのプローブ情報を集約し、体系立てて管理することができ、プローブ機器の機種を意識せずプローブ情報を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】プローブ情報集約システムの構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るプローブ情報管理サーバの構成の一例を示す図である。
【図3】プローブ情報収集端末によって取得されるテキストデータの構成の一例を示す図である。
【図4】プローブ情報収集端末によって取得されるCSV形式データの構成の一例を示す図である。
【図5】プローブ情報変換部におけるプローブ情報変換処理の流れを示す図である。
【図6】図5の続きの図である。
【図7】CSV形式データパターン取得処理の流れを示す図である。
【図8】CSV形式のプローブ情報とCSV形式データパターンの一例を示す図である。
【図9】固定長形式データパターン取得処理の流れを示す図である。
【図10】固定長形式のプローブ情報と固定長形式データパターンの一例を示す図である。
【図11】フィールド単位パターンマッチ処理の流れを示す図である。
【図12】CSV形式のプローブ情報とフィールドパターンを示す図である。
【図13】固定長形式のプローブ情報とフィールドパターンを示す図である。
【図14】データ解析処理の流れを示す図である。
【図15】データパターンデータベースに登録されるデータパターンの一例を示す図である。
【図16】フィールドパターンデータベースに登録されるフィールドパターンの一例を示す図である。
【図17】プローブ情報データベースに登録されるプローブ情報の一例を示す図である。
【図18】不明ログデータベースに登録される不明ログの一例を示す図である。
【図19】測地系判定処理の流れを示す図である。
【図20】地図上に緯度と経度をマッピングしたイメージを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態に係るプローブ情報管理サーバとプローブ情報集約システムについて図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るプローブ情報集約システムの構成の一例を示す。
プローブ情報集約システムは、プローブ情報管理サーバ1と、移動体2a、2b、・・・2mと、プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mと、基地局4と、利用者端末5a、5b、・・・5nと、ネットワーク6とで構成される。
【0019】
移動体2a、2b、・・・2mは、例えば、自動車である。
プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mは、それぞれ移動体2a、2b、・・・2mに搭載され、移動体2a、2b、・・・2mとともに移動する。プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mは、無線回線によって基地局4と接続されている。そして、基地局4はネットワーク6と接続され、このネットワーク6にプローブ情報管理サーバ1が接続されている。プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mが例えば携帯電話である場合、基地局4は移動電話事業者の基地局に相当する。ネットワーク6には、また、利用者端末5a、5b、・・・5nが接続されている。
プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mは、プローブ情報を一定のタイミングで記録媒体に記録する。プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mは、記録したプローブ情報を、無線により、基地局4を経由し、ネットワーク6を介して、プローブ情報管理サーバ1に送信する。
プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mは、複数の製造メーカーによって製造される。プローブ情報収集端末の製造メーカーや機器が異なれば、プローブ情報のデータフォーマットは大きく異なる。このため、プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mは、様々なデータフォーマットのプローブ情報をプローブ情報管理サーバ1に送信する。
【0020】
プローブ情報管理サーバ1は、プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mからプローブ情報を受信する。
データフォーマットが異っていてもプローブ情報には、日付、時間、緯度、経度等に関する情報が共通に含まれている。プローブ情報管理サーバ1は、後述するように、これらの様々なデータフォーマットのプローブ情報に共通に含まれる情報を抽出し、それらの共通に含まれる情報をまとめて正規化された正規化プローブ情報を作成する。そして、プローブ情報管理サーバ1は、正規化プローブ情報をプローブ情報データベースに格納する。
プローブ情報管理サーバ1は、利用者端末5a、5b、・・・5nからの要求に応じて、正規化プローブ情報または正規化プローブ情報に所定の処理を施して得られた情報を送信する。
【0021】
利用者端末5a、5b、・・・5nは、プローブ情報管理サーバ1から受信した正規化プローブ情報または正規化プローブ情報に所定の処理を施して得られた情報を様々なサービスに利用する。
【0022】
プローブ情報管理サーバ1は、図2に示すように、処理部11と、記憶部12と、ネットワークI/F(インタフェース)部13とを有している。
処理部11は、CPU(Central Processing Unit)14とメモリ15とを有している。
メモリ15は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等を含む。メモリ15は、プローブ情報変換部151と、統計処理部152と、端末I/F(インタフェース)部153とで構成されるプログラムを記憶している。
CPU14は、メモリ15に記憶されているプログラムを実行する。
【0023】
記憶部12は、ハードディスク装置や光ディスク装置等で構成される。記憶部12は、データパターンDB(データベース)121と、フィールドパターンDB(データベース)122と、プローブ情報DB(データベース)123と、不明ログDB(データベース)124とを記憶する。
ネットワークインタフェース部13は、ネットワーク6に接続されており、プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mからプローブ情報を受信する。また、ネットワークインタフェース部13は、利用者端末5a、5b、・・・5nに正規化プローブ情報等を送信する。
【0024】
プローブ情報変換部151は、ネットワークインタフェース部13がプローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mから受信したプローブ情報を受け取る。そして、プローブ情報変換部151は、後述するように、データパターンDB121とフィールドパターンDB122を参照して様々なデータフォーマットのプローブ情報が共通に含む共通データ項目に対応するデータを抽出し、抽出されたデータを含む正規化された正規化プローブ情報を作成する。そして、プローブ情報変換部151は、作成された正規化プローブ情報をプローブ情報DB123に格納する。
【0025】
統計処理部152は、利用者端末5a、5b、・・・5nからの要求に応じて、プローブ情報DB123に格納されている正規化プローブ情報を読み出す。そして、利用者端末5a、5b、・・・5nからの要求が正規化プローブ情報に所定の処理を施すことを指示している場合には、統計処理部152は、利用者端末5a、5b、・・・5nが使用する形態に合うように、読み出した正規化プローブ情報に所定の処理を施して統計情報等を作成する。
端末インタフェース部153は、利用者端末5a、5b、・・・5nから要求を受け取ると、統計処理部152にその要求を渡す。そして、端末インタフェース部153は、統計処理部152から正規化プローブ情報または正規化プローブ情報に所定の処理が施された情報を受け取り、利用者端末5a、5b、・・・5nに送信する。端末インタフェース部153は、例えば、プローブ情報管理サーバ1をWebサーバとして機能させる。
【0026】
以下に、プローブ情報変換部151におけるプローブ情報変換処理の詳細について説明する。
【0027】
プローブ情報収集端末3a、3b、・・・3mによって取得されたプローブ情報は、可変長テキスト形式(CSV(Commma Separated Value)形式)や固定長形式など様々なデータフォーマットで記録されている。
例えば、プローブ情報収集端末3aによって取得されたプローブ情報はテキストデータである。このプローブ情報は、図3に示すように、車両識別コード21として「23720538」、取得日22として「20090307」、取得時間23として「082031」、日本測地系による緯度24として「35.68594266985889」、日本測地系による経度25として「139.75305711120603」、方向26として「8」、速度27として「32」、高度28として「10.211」を含んでいる。
【0028】
同様に、例えば、プローブ情報収集端末3bによって取得されたプローブ情報はCSV形式データである。このプローブ情報は、図4に示すように、シーケンスNo31として「20039」、取得日32として「2009−01−23」、取得時間33として「10:21:40」、世界測地系による緯度34として「35.65533236544032」、世界測地系による経度35として「139.72636376708982」、日本測地系による緯度36として「35.65826142170429」、日本測地系による経度37として「139.74198495239256」、測位精度38として「1」、即位モード39として「0」、電波の強さ3aとして「3」を含んでいる。
【0029】
上述のように、各プローブ情報収集端末で取得されるプローブ情報は、製造メーカーや機器により異なる。しかし、各プローブ情報収集端末により共通して取得されるデータ項目がある。その共通するデータ項目は、本実施形態では「日付、時刻、緯度、経度」である。本プローブ情報集約システムでは、この共通するデータ項目、例えば「日付、時刻、緯度、経度」を、プローブ情報管理サーバ1に集約し一元管理する。
【0030】
図1に示すプローブ情報収集端末3a、3b、・・・、3mにより取得できる各「日付、時刻、緯度、経度」は、プローブ情報収集端末の製造メーカーや機器により、プローブ情報に含まれる位置にばらつきがある。このため、各プローブ情報収集端末が一つのデータとして取得したプローブ情報のどの部分が、「日付」、「時刻」、「緯度」、「経度」であるかを特定することは困難である。また、異なるデータフォーマットのままでは、収集したプローブ情報を汎用的なデータとして使用できず、プローブ情報を利用した各種サービスを提供することができない。これを解決すべく、プローブ情報管理サーバ1でプローブ情報を収集する際、プローブ情報変換部151により、収集したプローブ情報のデータパターンを判定し、収集したプローブ情報を正規化された正規化プローブ情報に変換する。
【0031】
プローブ情報変換部151におけるプローブ情報変換処理を図5と図6を参照して説明する。
図5は、プローブ情報変換部151におけるプローブ情報変換処理の流れを示す。
CPU14は、ネットワークインタフェース部13がプローブ情報収集端末3a、3b、・・・、3mから受信したプローブ情報を受け取る(S101)。
【0032】
次に、CPU14は、受信したプローブ情報のデータフォーマットが、CSV形式であるか、固定長形式であるか、またはこれらいずれの形式でもないかを判定する(S102、S103)。
すなわち、CPU14は、受信したプローブ情報のデータフォーマットが、カンマやタブ、スペース等で区切られているか否かを判定し、カンマやタブ、スペース等で区切られていれば、CSV形式と判定する(S102:Yes)。
また、CPU14は、受信したプローブ情報のデータフォーマットが、英数字のみ、あるいは英数字と所定の文字列で構成されており、長さが一定であれば固定長形式と判定する(S103:Yes)。
また、CPU14は、どちらにも属さない独自形式のデータフォーマットである場合、不明な形式と判定する(S102:No、S103:No)。
【0033】
CPU14は、受信したプローブ情報のデータフォーマットがCSV形式であると判定した場合(S102:Yes)、プローブ情報のカンマやタブ、スペース等の区切りの数、位置に基づいて、フィールド数、フィールド桁数を決定する。そして、CPU14は、決定されたフィールド数、フィールド桁数、および書式と一致するフィールド数、フィールド桁数、および書式を有するデータパターンをデータパターンDB121から取得する(S104)。
【0034】
受信したプローブ情報がCSV形式であると判定した場合(S102:Yes)のCSV形式データパターン取得処理(S104)について図7を参照して詳細に説明する。
【0035】
CPU14は、受信したプローブ情報がCSV形式であると判定した場合、データパターンDB121にCSV形式データパターンが有るか否か調べる(S1041)。CPU14は、データパターンDB121にCSV形式データパターンが有る場合(S1041:Yes)、データパターンDB121からCSV形式データパターンを1つ読み出す(S1042)。そして、CPU14は、受信したプローブ情報のフィールド数とデータパターンDB121から読み出したCSV形式データパターンのフィールド数が同じか否か判定する(S1043)。CPU14は、フィールド数が同じである場合(S1043:Yes)、そのデータパターンの日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報の位置、桁数、書式が、プローブ情報の日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報と一致しているか否かを判定する(S1044〜S1047)。
【0036】
すなわち、CPU14は、データパターンDB121から読み出したデータパターンの日付情報にあたるフィールドの位置、書式、桁数が、受信したプローブ情報の該当する位置にあるフィールドの書式、桁数と同じであるか否か判定する(S1044)。なお、日付情報にあたるフィールドの書式と桁数は、日付情報にあたるフィールドの属性の一例である。
CPU14は、日付フィールドの位置、書式、桁数が同じであると判定した場合(S1044:Yes)、時間情報にあたるフィールドの判定処理に移る。CPU14は、時間情報の判定処理では、当該データパターンの時間情報にあたるフィールドの位置、書式、桁数が、受信したプローブ情報の該当する位置にあるフィールドの書式、桁数と同じであるか否かを判定する(S1045)。なお、時間情報にあたるフィールドの書式と桁数は時間情報にあたるフィールドの属性の一例である。
【0037】
CPU14は、時間フィールドの位置、書式、桁数が同じであると判定した場合(S1045:Yes)、緯度情報にあたるフィールドの判定処理に移る。CPU14は、緯度情報の判定処理では、同様に当該データパターンの緯度情報にあたるフィールドの位置、書式、桁数が、受信したプローブ情報の該当する位置にあたるフィールドの書式、桁数と同じであるか否かを判定する(S1046)。なお、緯度情報にあたるフィールドの書式と桁数は緯度情報にあたるフィールドの属性の一例である。
CPU14は、緯度フィールドの位置、書式、桁数が同じであると判定した場合(S1046:Yes)、経度情報にあたるフィールドの判定処理に移る。CPU14は、経度情報の判定処理では、同様に当該データパターンの経度情報にあたるフィールドの位置、書式、桁数が、受信したプローブ情報の該当する位置にあたるフィールドの書式、桁数と同じであるか否かを判定する(S1047)。なお、経度情報にあたるフィールドの書式と桁数は経度情報にあたるフィールドの属性の一例である。
CPU14は、経度フィールドの位置、書式、桁数が同じであると判定した場合(S1047:Yes)、受信したプローブ情報に対応するCSV形式データパターンを取得することに成功したと判定する。
【0038】
一方、CPU14は、ステップS1043〜S1047のいずれかをNoと判定した場合、ステップS1041に戻り、データパターンDB121に他のCSV形式データパターンが有るか否か調べる。CPU14は、データパターンDB121に他のCSV形式データパターンが有る場合(S1041:Yes)、そのCSV形式データパターンを読み出して(S1042)、再度S1043〜S1047を実行する。
CPU14は、データパターンDB121に他のCSV形式データパターンが無い場合(S1041:No)、受信したプローブ情報に対応するCSV形式データパターンを取得することに失敗したと判定する。
【0039】
図8に示すように、例えば、受信したCSV形式のプローブ情報401が、カンマで4つのフィールドに区切られており、各フィールドについて、フィールド1の書式が「yyyy/mm/dd」、桁数が10桁、フィールド2の書式が「hh:mm:ss」、桁数が8桁、フィールド3の書式が「dd.ddddd」、桁数が整数2桁、小数5桁、フィールド4の書式が「ddd.ddddd」、桁数が整数3桁、小数5桁である例について説明する。
【0040】
CPU14は、プローブ情報401のフィールド数と同じフィールド数のデータパターン450を、データパターンデータベース121から取得する(S1041〜S1043)。例えば、CPU14は、フィールド数が4であるデータパターン450をデータパターンデータベース121から取得する。
さらに、CPU14は、当該データパターン450の各フィールドの桁数、書式が、受信したプローブ情報の対応する位置にあるフィールドの桁数、書式と同じであるか否かを判定する(S1044〜1047)。
【0041】
すなわち、CPU14は、データパターン450のフィールドNO「1」406の書式「yyyy/mm/dd」409、桁数10桁408が、プローブ情報401のフィールド1の書式、桁数と一致するか否かを判定する(S1044)。また、CPU14は、フィールドNO「2」411の書式「hh:mm:ss」414、桁数8桁413が、プローブ情報401のフィールド2の書式、桁数と一致するか否かを判定する(S1045)。また、CPU14は、フィールドNO「3」416の書式「dd.ddddd」420、桁数(整数)2桁418、桁数(小数)5桁419が、プローブ情報401のフィールド3の書式、桁数と一致するか否かを判定する(S1046)。CPU14は、同様にフィールドNO「4」422の書式「ddd.ddddd」426、桁数(整数)3桁424、桁数(小数)5桁425が、プローブ情報401のフィールド4の書式、桁数と一致するか否かを判定する(S1047)。CPU14は、これらすべてが一致した場合、受信したプローブ情報に対応するCSV形式データパターンを取得することに成功したと判定する。
【0042】
また、CPU14は、図5のステップS103のデータフォーマットの判定処理により受信したプローブ情報のデータフォーマットが固定長形式であると判定した場合、プローブ情報の文字列の長さ等に基づいて、プローブ情報に対応する固定長形式データパターンをデータパターンDB121から取得する(S105)。
受信したプローブ情報が固定長形式であると判定された場合(S103:Yes)の固定長形式データパターン取得処理(S105)について図9を参照して詳細に説明する。
CPU14は、受信したプローブ情報が固定長形式であると判定した場合、データパターンDB121に固定長形式データパターンが有るか否か調べる(S1051)。CPU14は、データパターンDB121に固定長形式データパターンが有る場合(S1051:Yes)、データパターンDB121から固定長形式データパターンを1つ読み出す(S1052)。そして、CPU14は、読み出した固定長形式データパターンの文字列長が受信したプローブ情報と同じであるか否か判定する(S1053)。
CPU14は、文字列長が同じである場合(S1053:Yes)、読み出した固定長形式データパターンの日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報の位置、桁数、数値範囲が、受信したプローブ情報の日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報と一致しているか否かを判定する(S1054〜S1057)。
【0043】
すなわち、CPU14は、読み出した固定長形式データパターンの日付情報と同じ位置、桁数、数値範囲で、受信したプローブ情報の日付情報が存在するか否かを判定する(S1054)。なお、日付情報の桁数と数値範囲は日付情報の属性の一例である。
また、CPU14は、固定長形式データパターンの時間情報と同じ位置、桁数、数値範囲で、プローブ情報の時間情報が存在するか否かを判定する(S1055)。なお、時間情報の桁数と数値範囲は時間情報の属性の一例である。
同様に、CPU14は、固定長形式データパターンの緯度情報と同じ位置、桁数、数値範囲で、プローブ情報の緯度情報が存在するか否かを判定する(S1056)。なお、緯度情報の桁数と数値範囲は緯度情報の属性の一例である。
さらに、CPU14は、固定長形式データパターンの経度情報と同じ位置、桁数、数値範囲で、プローブ情報の経度情報が存在するか否かを判定する(S1057)。なお、経度情報の桁数と数値範囲は経度情報の属性の一例である。
CPU14は、読み出した固定長形式データパターンの文字列長が受信したプローブ情報の文字列長と一致しており(S1053:Yes)、固定長形式データパターンの日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報の位置、桁数、数値範囲が、それぞれプローブ情報の文字列長、日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報と一致していると判定した場合(S1054:Yes、S1055:Yes、S1056:Yes、S1057:Yes、)、受信したプローブ情報に対応する固定長形式データパターンを取得することに成功したと判定する。
【0044】
一方、CPU14は、ステップS1053〜S1057のいずれかをNoと判定した場合、ステップS1051に戻り、データパターンDB121に他の固定長形式データパターンが有るか否か調べる。CPU14は、データパターンDB121に他の固定長形式データパターンが有る場合(S1051:Yes)、その固定長形式データパターンを読み出して(S1052)、再度ステップS1053〜S1057を実行する。
CPU14は、データパターンDB121に他の固定長形式データパターンが無い場合(S1051:No)、受信したプローブ情報に対応する固定長形式データパターンを取得することに失敗したと判定する。
【0045】
例えば、CPU14は、図10に示すように、受信したプローブ情報の文字列長が、27桁のデータ501である場合、データパターンDB121から、文字列長が27桁であるデータパターン550を取得する(S1051〜S1053)。
さらに、CPU14は、当該データパターン550の各項目の開始位置、桁数、数値範囲を取得し、それらが受信したプローブ情報と一致するか否かを判定する(S1054〜S1057)。ここで、数値範囲について、例えば、当該データパターン550の場合、日付情報は先頭2桁の値が00〜99の範囲内、3桁から4桁の値が01〜12、5桁から6桁の値が01〜31の範囲内である。また、時間情報は7桁から8桁の値が01〜24の範囲内、9桁から10桁の値が00〜60の範囲内、11桁から12桁の値が00〜60の範囲内である。緯度情報は13桁から20桁の値が0000000〜9000000の範囲内であり、経度情報は21桁から27桁の値が00000000〜18000000の範囲内である。
【0046】
CPU14は、当該データパターン550の日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報の位置、桁数、数値範囲と、当該プローブ情報501の日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報の位置、桁数、数値範囲が一致するか否かの判定を以下の方法で行う。
すなわち、CPU14は、当該プローブ情報501と、当該データパターン550の日付情報が同一の位置、桁数、数値範囲であるか否かについて、当該プローブ情報501の先頭から2桁の値が00〜99の範囲内であり、3桁から4桁の値が01〜12の範囲であり、5桁から6桁の値が01〜31の範囲内であるか否かにより判定する(S1054)。
また、CPU14は、当該プローブ情報501と、当該データパターン550の時間情報が同一の位置、桁数、数値範囲であるか否かについて、当該プローブ情報501の7桁目から8桁目までの値が00〜24の範囲内であり、9桁目から10桁目までの値が00〜60の範囲内であり、11桁目から12桁目までの値が00〜60の範囲内であるか否かにより判定する(S1055)。
【0047】
同様に、CPU14は、当該プローブ情報501と、当該データパターン550の緯度情報が同一の位置、桁数、数値範囲であるか否かについて、当該プローブ情報501の13桁目から20桁目までの値が、0000000〜9000000の範囲内であるか否かにより判定する(S1056)。
さらに、CPU14は、当該プローブ情報501と、当該データパターン550の緯度情報が同一の位置、桁数、数値範囲であるか否かについて、当該プローブ情報501の21桁目から27桁目までの値が、0000000〜1800000の範囲内であるか否かにより判定する(S1057)。
CPU14は、すべて一致した場合、受信したプローブ情報に対応する固定長形式データパターンを取得することに成功したと判定する。
【0048】
CPU14は、受信したプローブ情報と一致するデータパターンがデータパターンDB121に存在しなかった場合(図5のS106:No)にフィールド単位パターンマッチング処理(図5のS108)を実行する。図11は、フィールド単位パターンマッチング処理の流れを示す。
受信したプローブ情報がCSV形式であり、パターンマッチするデータパターンが存在しなかった場合(図5のS106:No)、CPU14は、このプローブ情報のどのフィールドが日付フィールド、時間フィールド、緯度フィールド、経度フィールドであるかを判定する。
【0049】
CPU14は、まず、日付フィールドについて判定する(S1081)。
すなわち、フィールドパターンDB122から取得した日付情報のフィールドパターンと、当該プローブ情報の1〜nのフィールドについて、桁数、書式が一致するフィールドが存在するか否か順に判定する。1〜nのすべてのフィールドで一致しなかった場合、フィールドパターンDB122から他の日付情報に関するフィールドパターンを取得し、同様に、当該プローブ情報の1〜nのフィールドについて、桁数、書式が一致するフィールドが存在するか否か順に判定する。さらに存在しなかった場合、同様に、フィールドパターンDB122に格納されている日付情報のフィールドパターンすべてについて、桁数、書式が一致するまで判定処理を繰り返す(S1081)。
なお、日付情報のフィールドパターンの桁数と書式が日付情報の属性の一例である。
【0050】
CPU14は、当該プローブ情報に日付情報のフィールドが存在した場合(S1081:Yes)、時間情報についての判定処理に移る(S1082)。
すなわち、フィールドパターンDB122から取得した時間情報のフィールドパターンと、当該プローブ情報の1〜nのフィールドについて、桁数、書式が一致するフィールドが存在するか否か判定する。1〜nのすべてのフィールドで一致しなかった場合、フィールドパターンDB122から他の時間情報に関するフィールドパターンを取得し、同様に、当該プローブ情報の1〜nのフィールドについて、桁数、書式が一致するフィールドが存在するか否か判定する。さらに存在しなかった場合、同様に、フィールドパターンDB122に格納されている時間情報のフィールドパターンすべてについて、桁数、書式が一致するまで判定処理を繰り返す(ステップ1082)。
なお、時間情報のフィールドパターンの桁数と書式が時間情報の属性の一例である。
【0051】
CPU14は、当該プローブ情報に時間情報のフィールドが存在した場合(S1082:Yes)、緯度情報についての判定処理に移る(S1083)。
すなわち、フィールドパターンDB122から取得した緯度情報のフィールドパターンと、当該プローブ情報の1〜nのフィールドについて、桁数、書式が一致するフィールドが存在するか否か判定する。1〜nのすべてのフィールドで一致しなかった場合、フィールドパターンDB122から他の緯度情報に関するフィールドパターンを取得し、同様に、当該プローブ情報の1〜nのフィールドについて、桁数、書式が一致するフィールドが存在するか否か判定する。さらに存在しなかった場合、同様に、フィールドパターンDB122に格納されている緯度情報のフィールドパターンすべてについて、桁数、書式が一致するまで判定処理を繰り返す(ステップ1083)。
なお、緯度情報のフィールドパターンの桁数と書式が緯度情報の属性の一例である。
【0052】
CPU14は、当該プローブ情報に緯度情報のフィールドが存在した場合(S1083:Yes)、経度情報についての判定処理に移る(S1084)。
すなわち、フィールドパターンDB122から取得した経度情報のフィールドパターンと、当該プローブ情報の1〜nのフィールドについて、桁数、書式が一致するフィールドが存在するか否か判定する。1〜nのすべてのフィールドで一致しなかった場合、フィールドパターンDB122から他の経度情報に関するフィールドパターンを取得し、同様に、当該プローブ情報の1〜nのフィールドについて、桁数、書式が一致するフィールドが存在するか否か判定する。さらに存在しなかった場合、同様に、フィールドパターンDB122に格納されている経度情報のフィールドパターンすべてについて、桁数、書式が一致するまで判定処理を繰り返す(ステップ1084)。
なお、経度情報のフィールドパターンの桁数と書式が経度情報の属性の一例である。
CPU14は、受信したプローブ情報に日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報が存在した場合、フィールド単位パターンマッチングに成功し、このプローブ情報に対応するデータパターンを取得できたと判定する(図5のS109:Yes)。
【0053】
すなわち、CPU14は、図12に示すように、例えば、受信したプローブ情報の日付フィールドが2009/07/30(書式yyyy/mm/dd)であるデータの場合、フィールドパターンDB122から日付情報に関する1つ目のフィールドパターン602を取得し、プローブ情報601のフィールド1〜4について、桁数が8、書式がyyyy/mm/ddであるフィールドが存在するか否か順に判定する。CPU14は、桁数、書式が同一のフィールドは存在しない場合、フィールドパターンDB122から次のフィールドパターン603を取得し、同様に、プローブ情報601のフィールド1〜4について、桁数が8、書式がyyyy/mm/ddであるフィールドが存在するか否か順に判定する。CPU14は、フィールド1の桁数、書式が一致した場合、日付情報のフィールドが存在すると判定する(S1081)。時間情報、緯度情報、経度情報についても、同様に判定処理を行う(S1082〜S1084)。
【0054】
CPU14は、受信したプローブ情報が固定長形式であり、パターンマッチするデータパターンが存在しなかった場合(図5のS107:No)、当該プローブ情報のどの部分が日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報であるかを判定する(図5のS108)。
CPU14は、はじめに、日付情報について判定処理を行う(S1081)。
すなわち、フィールドパターンDB122から取得した日付情報のフィールドパターンと、当該プローブ情報について、桁数、数値範囲が一致する部分が存在するか否か判定する。判定位置を1桁毎ずらし、すべての部分で一致しなかった場合、フィールドパターンDB122から他の日付情報に関するフィールドパターンを取得し、同様に、当該プローブ情報について、桁数、数値範囲が一致する部分が存在するか否か判定する。一致する部分が存在しなかった場合、同様に、フィールドパターンDB122に格納されている日付情報に関するフィールドパターンすべてについて、桁数、数値範囲が一致するまで判定処理を繰り返す(S1081)。
なお、日付情報のフィールドパターンの桁数と数値範囲が日付情報の属性の一例である。
【0055】
CPU14は、日付情報が存在した場合(S1081:Yes)、時間情報についての判定処理に移る(S1082)。
すなわち、フィールドパターンDB122から取得した時間情報のフィールドパターンと、当該プローブ情報について、桁数、数値範囲が一致する部分が存在するか否か判定する。判定位置を1桁毎ずらし、すべての部分で一致しなかった場合、フィールドパターンDB122から他の時間情報に関するフィールドパターンを取得し、同様に、当該プローブ情報について、桁数、数値範囲がすべて一致するフィールドが存在するか否か判定する。一致するフィールドが存在しなかった場合、同様に、フィールドパターンDB122に格納されている時間情報のフィールドパターンすべてについて、桁数、数値範囲が一致するまで判定を繰り返す(S1082)。
なお、時間情報のフィールドパターンの桁数と数値範囲が時間情報の属性の一例である。
【0056】
CPU14は、時間情報が存在した場合、緯度情報についての判定処理に移る(S1083)。
すなわち、フィールドパターンDB122から取得した緯度情報のフィールドパターンと、当該プローブ情報について、桁数、数値範囲が一致する部分が存在するか否か判定する。判定位置を1桁毎ずらし、すべての部分で一致しなかった場合、フィールドパターンDB122から他の緯度情報に関するフィールドパターンを取得し、同様に、当該プローブ情報について、桁数、数値範囲がすべて一致するフィールドが存在するか否か判定する。一致するフィールドが存在しなかった場合、同様に、フィールドパターンDB122に格納されている緯度情報のフィールドパターンすべてについて、桁数、数値範囲が一致するまで判定を繰り返す(D1083)。
なお、緯度情報のフィールドパターンの桁数と数値範囲が緯度情報の属性の一例である。
【0057】
CPU14は、緯度情報が存在した場合、経度情報についての判定処理に移り、同様に、経度情報を判定する(S1084)。
すなわち、フィールドパターンDB122から取得した経度情報のフィールドパターンと、当該プローブ情報について、桁数、数値範囲がすべて一致する部分が存在するか否か判定する。判定位置を1桁毎ずらし、すべての部分で一致しなかった場合、フィールドパターンDB122から次の経度情報のフィールドパターンを取得し、当該プローブ情報について、桁数、数値範囲がすべて一致するフィールドが存在するか否か判定する。一致するフィールドが存在しなかった場合、同様に、フィールドパターンDB122に格納されている経度情報のフィールドパターンすべてについて、桁数、数値範囲が一致するまで判定を繰り返す(S1084)。
なお、経度情報のフィールドパターンの桁数と数値範囲が経度情報の属性の一例である。
CPU14は、受信したプローブ情報に日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報が存在した場合、フィールド単位パターンマッチングに成功し、このプローブ情報に対応するデータパターンを取得できたと判定する(図5のS109:Yes)。
【0058】
すなわち、CPU14は、図13に示すように、例えば、フィールドパターンDB122から取得した日付情報に関するフィールドパターン702の桁数が8である場合、受信したプローブ情報の1桁目から2桁目までの値が、20であるか否かを判定する。CPU14は、値が一致しなければ、判定対象を1桁ずらし、2桁目から3桁目の値が、20であるか否か判定し、一致しなければ、同様に、最後の桁数まで判定する。CPU14は、すべて一致しなければ、フィールドパターン702とマッチしないと判定する。そして、CPU14は、フィールドパターンDB122から次のフィールドパターン703を取得し、同様に、1桁目から判定する。すなわち、CPU14は、受信したプローブ情報701の1桁目から2桁目までの値が、00〜99までの範囲内であるか否かを判定する。CPU14は、範囲内であれば、3桁目から4桁目までの値が、01〜12までの範囲内であるか否かを判定する。CPU14は、範囲内であれば、5桁目から6桁目までの値が、01〜31の範囲内であるか否か判定する。CPU14は、以上の6桁の値の範囲が、すべて一致すれば、日付情報のパターンマッチングが成功したと判定する(S1081:Yes)。
CPU14は、時間情報、緯度情報、経度情報についても、同様に判定処理を行う。
【0059】
次に、図5に戻り、CPU14は、受信したプローブ情報がCSV形式でもなく固定長形式でもないと判定した場合(S102:No、S103:No)、不明な形式として、図14に示すデータ解析処理を行う(S110)。
CPU14は、データ解析処理では、受信したプローブ情報の文字コードを分析し、文字コードを特定する(S1101)。CPU14は、文字コードの特定ができた場合(S1101:Yes)、n進数の分析処理を行い、当該プローブ情報を文字列に変換する(S1102)。なお、n進数の分析処理は、言語に実装されている正規化表現等の公知技術を用いて行う。
CPU14は、文字コードの特定ができなかった場合(S1101:No)、バイナリの分析処理を行い、受信したプローブ情報をバイナリデータとみなしてバイナリデータを文字列に変換する(S1103)。
【0060】
CPU14は、n進数の分析処理(S1102)またはバイナリの分析処理(S1103)によって変換された文字列が英数字のみ、あるいは英数字と所定の文字列のみで構成されている場合には、データ解析に成功したと判定し(図5のS111:Yes)、ステップS105の固定長形式データパターン取得処理に進む。
CPU14は、変換された文字列が英数字と所定の文字列以外の文字列を含む場合には、データ解析に失敗したと判定する(図5のS111:No)。
【0061】
図6は、図5のフローチャートの続きであり、受信したプローブ情報に対応するデータパターンを取得した後の処理を示す。
CPU14は、フィールド単位パターンマッチングに成功し、受信したプローブ情報に対応するデータパターンを取得できたと判定した場合(図5のS109:Yes)、当該データパターンをデータパターンDB121に保管する(S112)。また、日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報の各フィールドパターンをフィールドパターンDB122に保管する(S113)。
そして、CPU14は、取得したデータパターンを参照して受信したプローブ情報から日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報(共通データ項目に対応するデータ)を抽出し、抽出された日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報を含む正規化された正規化プローブ情報を作成する(S114)。
さらに、CPU14は、正規化されたプローブ情報をプローブ情報DB123に保管する(S115)。
【0062】
また、CPU14は、受信したプローブ情報に対応するCSV形式データパターンを取得することに成功したと判定した場合(図5のS106:Yes)、および、受信したプローブ情報に対応する固定長形式データパターンを取得することに成功したと判定した場合(図5のS107:Yes)、取得したデータパターンを参照して受信したプローブ情報から日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報(共通データ項目に対応するデータ)を抽出し、抽出された日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報を含む正規化された正規化プローブ情報を作成する(S114)。そして、CPU14は、正規化されたプローブ情報をプローブ情報DB123に保管する(S115)。
【0063】
CPU14は、フィールド単位パターンマッチングに失敗し、受信したプローブ情報に対応するデータパターンを取得できなかったと判定した場合(図5のS109:No)、およびデータ解析処理(図5のS110)によって変換された文字列が英数字と所定の文字列以外の文字列を含むため、データ解析に失敗したと判定した(図5のS111:No)場合、データパターンを取得できなかったプローブ情報を、不明ログとして、不明ログDB124に保管する(S116)。
【0064】
ここで、CPU14は、フィールド単位パターンマッチングに成功し、受信したプローブ情報に対応するCSV形式データパターンを取得できたと判定した場合(図5のS109:Yes)、図15に示すように、例えば、データパターンDB121に、パターンコード801として「023」、形式802として「CSV」、全フィールド数803として「6」、データ804として「2009/12/23」、フィールドNo805として「1」、種別806として「日付」、桁数807として「10」、書式808として「yyyy/mm/dd」を登録する(S112)。
【0065】
同様に、CPU14は、例えば、図16に示すように、フィールドパターンDB122に、パターンコード901として「014」、形式902として「CSV」、種別903として「日付」、データ904として「2009/12/23」、桁数905として「8」、書式906として「yyyy/mm/dd」を登録する(S113)。
【0066】
同様に、CPU14は、例えば、図17に示すように、プローブ情報DB123に、パターンコード1001として「02375」、日付フィールド1002として「20091223」、時間フィールド1003として「082031」、緯度フィールド1004として「035.65826142170429」、経度フィールド1006として「139.74198495239256」を登録する(S115)。
【0067】
また、CPU14は、受信したプローブ情報に対応するデータパターンを取得できなかったと判定した場合(図5のS109:No)、例えば、図18に示すように、不明ログDB124に、データNO1101として「2546」、プローブ情報1102として「2372053832558」、書込日時1103として「20090307082031」、日付フィールド判別1104として「パターン5」、時間フィールド判別1105として「−」、緯度フィールド判別1106として「パターン3」、緯度フィールド判別1107として「パターン3」を登録する(S116)。
【0068】
図19は、緯度と経度の測地系について判定する測地系判定処理の流れを示す。
CPU14は、測地系を判定しようとする移動体のプローブ情報をプローブ情報DB123から読み出す。そして、CPU14は、それらの緯度と経度をカーナビゲーションシステムの地図にマッピングする(S201)。その際、緯度と経度は日本測地系と想定してマッピングする。
CPU14は、測地系の判定対象であるプローブデータの緯度と経度をマッピングした結果、図20のマッピング結果1201に示すように、地図上の道路にマッピングできた場合(S202:Yes)、日本測地系と判定する(S203)。CPU14は、図20のマッピング結果1202のように、緯度と経度が地図上の道路にマッピングできなかった場合(S202:No)、世界測地系と判定する(S204)。
判定の結果、日本測地系であるか、世界測地系であるかを図17のプローブ情報DB123の測地系1005、1007に登録する(S205)。
【0069】
上記の方法により、集約したプローブ情報は、例えば、正規化された正規化プローブ情報を各ユーザが使用する形態ごとに統計処理部152が統計処理を行う。そして、端末インタフェース部153が利用者からの要求に基づき、ネットワーク6を介して、各利用者端末に統計処理を行った情報を送信する。
【0070】
なお、上記実施形態では、日付情報、時間情報、緯度情報、経度情報を取得して正規化プローブ情報を作成したが、他の情報を正規化プローブ情報に含めても良い。
また、上記実施形態では、CSV形式データパターンと固定長形式データパターンの例を示したが、これら以外の形式のデータパターンであっても本発明を適用できることは言うまでもない。
更に、上記実施形態では、集約した正規化プローブ情報の利用方法として、統計処理を行い、利用者の利用に供する旨の記載をしたが、集約した正規化プローブ情報を他の方法により利用できることは言うまでもない。
【0071】
また、上記実施形態では、プローブ情報収集端末は取得したプローブ情報を無線によりプローブ情報管理サーバに送信するとしたが、プローブ情報収集端末はプローブ情報をUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体に保存し、その可搬型記録媒体をプローブ情報管理サーバに装着することによりプローブ情報をプローブ情報管理サーバに受け渡すこととしても良い。
また、上記測地系判定処理において、緯度と経度は日本測地系と想定してマッピングするとしたが、緯度と経度は世界測地系と想定してマッピングし、地図上の道路にマッピングできた場合、世界測地系と判定し、緯度と経度が地図上の道路にマッピングできなかった場合、日本測地系と判定しても良い。
【0072】
本発明によれば、次のような効果がある。
(1)様々なプローブ情報のデータフォーマットを統一したデータフォーマットに変換して集約することで、収集したプローブ情報の利用が容易になり、様々なサービスの提供が可能となる。
(2)これにより利用者はプローブ情報を利用するために専用の高額な車載端末を準備する必要がなく、また事業者はプローブ情報管理サーバを準備する必要がなく、コストを削減することができる。
【0073】
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、請求項に記載されている発明や発明の実施形態に記載されている具体例に対応する発明の範囲に含まれると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0074】
1…プローブ情報管理サーバ、2a、2b、2n…移動体、3a、3b、3m…プローブ情報収集端末、4…基地局、5a、5b、5n…利用者端末、6…ネットワーク、11…処理部、12…記憶部、13…ネットワークインタフェース部、14…CPU、15…メモリ、121…データパターンDB、122…フィールドパターンDB、123…プローブ情報DB、124…不明ログDB、151…プローブ情報変換部、152…統計処理部、153…端末インタフェース部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各プローブ情報収集端末からプローブ情報を受信するプローブ情報受信手段と、
前記プローブ情報受信手段によって受信された各プローブ情報のデータフォーマットの形式を判定するデータフォーマット形式判定手段と、
前記データフォーマット形式判定手段によって判定されたデータフォーマットの形式に応じて、各プローブ情報が共通に含む複数の共通データ項目に対応するデータを前記プローブ情報受信手段によって受信された各プローブ情報から抽出し、当該抽出された複数のデータを含む正規化された正規化プローブ情報を作成する正規化プローブ情報作成手段と、
前記正規化プローブ情報作成手段によって作成された正規化プローブ情報をプローブ情報データベースに格納する正規化プローブ情報格納手段と、
を備えることを特徴とするプローブ情報管理システム。
【請求項2】
プローブ情報に含まれる複数の前記共通データ項目の位置と当該各共通データ項目に対応するデータの属性を示すデータパターン情報が格納されたデータパターンデータベースを備え、
前記正規化プローブ情報作成手段は、前記データパターンデータベースからデータパターン情報を読み出し、前記プローブ情報受信手段によって受信されたプローブ情報に含まれる当該データパターン情報によって示される各前記共通データ項目の位置に存在するデータの属性が全て当該データパターン情報によって示される各前記共通データ項目に対応するデータの属性と一致するか否か判定し、前記プローブ情報受信手段によって受信されたプローブ情報に含まれる当該データパターン情報によって示される各前記共通データ項目の位置に存在するデータの属性が全て当該データパターン情報によって示される各前記共通データ項目に対応するデータの属性と一致すると判定された場合に、前記共通データ項目に関するデータを抽出する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプローブ情報管理システム。
【請求項3】
各前記共通データ項目に対応するデータの属性を示すフィールドパターン情報が格納されたフィールドパターンデータベースを備え、
前記正規化プローブ情報作成手段は、前記フィールドパターンデータベースから各フィールドパターン情報を読み出し、前記プローブ情報受信手段によって受信されたプローブ情報が全ての前記共通データ項目に対応するフィールドパターン情報によって示されるデータの属性と一致する属性を有するデータを含むか否か判別し、前記プローブ情報受信手段によって受信されたプローブ情報が全ての前記共通データ項目に対応するフィールドパターン情報によって示されるデータの属性と一致する属性を有するデータを含むと判定された場合に、前記共通データ項目に関するデータを抽出する、
ことを特徴とする請求項2に記載のプローブ情報管理システム。
【請求項4】
前記共通データ項目に対応するデータは、日付情報を示す日付情報データと、時間情報を示す時間情報データと、緯度情報を示す緯度情報データと、経度情報を示す経度情報データとを含み、
前記正規化プローブ情報作成手段は、各プローブ情報から少なくとも日付情報データと、時間情報データと、緯度情報データと、経度情報データとを抽出する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプローブ情報管理システム。
【請求項5】
日本の道路を示す地図情報が格納された地図情報データベースを備え、
前記正規化プローブ情報作成手段は、抽出された前記緯度情報データと前記経度情報データとによって決定される位置が前記地図情報データベースに格納されている地図情報によって示される日本の道路にマッピングできるか否かに基づいて、緯度情報と経度情報の測地系が日本測地系と世界測地系のいずれであるか判定し、判定された測地系を正規化プローブ情報に含める、
ことを特徴とする請求項4に記載のプローブ情報管理システム。
【請求項6】
利用者端末からの要求に応じて、前記プローブ情報データベースに格納されている正規化プローブ情報または当該正規化プローブ情報に所定の処理を施して得られた情報を当該利用者端末に送信する送信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項
に記載のプローブ情報管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−138317(P2011−138317A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−297909(P2009−297909)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
【Fターム(参考)】