説明

ヘアコンディショニング用ムース製品及び方法

少なくとも0.0002平方インチ(0.13平方ミリメートル)の総開口部を有するバルブが装着された加圧容器中に収容されているヘアコンディショニング発泡ムース製品が提供される。前記容器には、陽イオン性界面活性剤、高分子量シリコーン、低分子量シリコーン及び高圧ガスが充填される。有利には、高分子量シリコーンに対する低分子量シリコーンの比率は、10:1ないし1:10の範囲である。1%未満の量の低分子量シリコーンは、高分子量シリコーンの抗発泡効果を打ち消すことによって、安定し、軽く/ふんわりとした発泡の形成を可能とする。シャワー室内で、毛髪に適用されるムース製品を用いたヘアコンディショニング方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ムース形態のコンディショナー製品及び該製品を使用してヘアコンディショニングを行う方法に関する。
【背景技術】
【0002】
整髪をする主な理由は、湿ったときに、傷ついた毛髪の櫛どおりを改善することである。扱い易さ、柔らかさ、ふくらみ、輝き及び静電気のコントロールなど、他の望ましい特性も、乾燥した毛髪に付与され得る。優れたコンディショナーは毛髪全体に簡単に広がり、乾燥した毛髪の感触を清潔に保ち、脂っぽい状態にしないことも期待される。
【0003】
従来のコンディショナーは、一般に、水溶性の陽イオン性界面活性剤を使用する。これらの製剤は、非揮発性シリコーン及び/又は二長鎖脂肪四級アンモニウム化合物などの非水溶性コンディショナーも含有し得る。
【0004】
米国特許第4,859,456号(Marschneer)は、毛髪リンスコンディショナー技術の典型例である。陽イオン性界面活性剤の他に、本参考文献は、優れた乾燥感触と光沢を達成するために、非イオン性セルロースポリマーと組み合わせたピロリドン共重合体を開示している。この処方は、ジメチコノールなどのシリコーンをさらに含有することができ、ムース形態の高圧ガスとともに送達することが可能である。
【0005】
米国特許第6,613,316号 B2(Sun et al.)は、モノアルキルquat(陽イオン性界面活性剤)及びC16、C16ジアルキルquatとC18、C18ジアルキルquatとの混合物の組み合わせを基礎とする、水性の不透明なヘアコンディショナーを開示している。必要に応じて、シリコーン化合物を前記処方中に取り込ませ得る。典型的なシリコーンは、アモジメチコーン、ジメチコーン、ジメチコノール及びデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)を含むといわれていた。
【0006】
米国特許第6,290,923号 B2(Pratley et al.)は、エアロゾルによって送達される毛髪スタイリング補助剤を報告する。これらは、四級アンモニウム化合物、揮発性シリコーン及び非揮発性シリコーンを含有し得る。
【0007】
商業的に成功するムースタイプのヘアコンディショナーでは、製品が高品質の発泡を有する必要がある。消費者は、発泡の品質を、製品が毛髪に付与するコンディショニング及びボリュームと関連付けている。さらに、当初のクリーム状態と発泡の崩壊速度の両者を調整することが重要である。これらの特性は、消費者が製品をエアロゾル容器から分配できる容易さに関連する。さらに、これらの特性は、慎重に調整されれば、消費者によって望まれる湿った毛髪に快い取り扱いと素早い分散性を与える。
【0008】
ジメチコーンなどの不揮発性シリコーンは、特に損傷を受けた毛髪に対して優れたコンディショニングを付与するために一般に必要である。残念なことに、不揮発性シリコーンの存在は、発泡の当初及び使用中品質に対して極めて有害な影響を与える。少量の不揮発性シリコーンでさえ、強力な抗発泡効果を与えることができる。崩壊は、数秒内に起り得る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(i)スプレーノズルと0.0002平方インチ(0.13平方ミリメートル)を超える総開口部サイズのバルブとが装着された容器と;及び
(ii)前記容器内に保持され、且つ前記容器から分配されることが可能であり、
(a)組成物の約0.01から約10重量%までの陽イオン性界面活性剤と;
(b)組成物の約0.001から約2重量%までの高分子量シリコーンと;
(c)組成物の約0.001から1重量%未満までの低分子量シリコーンと;
(d)組成物の約0.5から約10重量%までの高圧ガスと;
を含むヘアコンディショニング組成物と、を含み、
前記低分子量シリコーン対高分子量シリコーンが、約10:1から約1:10までの範囲の重量比で存在する、ヘアコンディショニングムース製品が提供される。
【0010】
(A)
さらに、
(i)スプレーノズルと0.0002平方インチ(0.13平方ミリメートル)を超える総開口部サイズのバルブとが装着された容器と;及び
(ii)前記容器内に保持され、且つ前記容器から分配されることが可能であり、
(a)組成物の約0.01から約10重量%までの陽イオン性界面活性剤と;
(b)組成物の約0.001から約2重量%までの高分子量シリコーンと;
(c)組成物の約0.001から1重量%未満までの低分子シリコーンと;
(d)組成物の約0.5から約10重量%までの高圧ガスと;
を含むヘアコンディショニング組成物と、を含み、
前記低分子量シリコーン対高分子量シリコーンが、約10:1から約1:10までの範囲の重量比で存在する、ヘアコンディショニングムース製品を提供することと;
(B)前記製品を使用することを意図する人物を、水スプレーの送達用の頭上備品(fixture)を有するシャワー室に配置することと;
(C)前記製品から発泡ムースを分配し、及び前記人物の毛髪に発泡ムースをつけることと;並びに
(D)前記毛髪につけた前記発泡ムースを、前記備品からの水でリンスすることと;
を含む、ヘアコンディショニング方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
高分子量シリコーンコンディショナーの抗発泡効果は、比較的少量の低分子量シリコーンを処方することによって克服できることが、本発明によって明らかとなった。1%未満のデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)を取りこませると、ジメチコノール又は他の高分子量シリコーンによって引き起こされる発泡の崩壊を系統的に打ち消すことが見出された。これらに限定されるものでないが、約10:1から約1:10までの範囲の低分子量シリコーン対高分子量シリコーンの重量比で処方することが有利であることも見出された。さらに、分配容器は、0.0002平方インチ(0.13平方ミリメートル)超の総開口部面積のバルブを有することが有利である。小さな開口部分配面積では、スプレー速度、排出及び分配の容易さが劣る。
【0012】
本発明の陽イオン性界面活性剤は、一般的には、約8個から約22個までの炭素原子を含有する1又は2の長鎖アルキル基を有する水溶性四級アンモニウム化合物である。長鎖アルキル基には、炭素及び水素原子に加えて又は代えて、エーテル結合又は類似の水可溶化結合も含むことができる。四級アンモニウム化合物の四級窒素の残りの2又は3個の置換基は、水素;又はベンジル;又はメチル、エチル、ヒドロキシメチル若しくはヒドロキシエチル基などの短鎖アルキル若しくはヒドロキシアルキル基;又は、それらの組み合わせ(四級アンモニウム化合物が水溶性である限り、同一又は異別の種類の何れでもよい。)であり得る。従って、水溶性四級アンモニウム化合物は、以下の一般構造式:
【0013】
【化1】

(Rは、約9個から約22個の炭素原子を含むアルキル基であり;Rは、約8個から約22個の炭素原子を含むアルキル基、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシエチル基からなる群から選択され;R及びRは、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシエチル基からなる群から選択され;並びに、Xは、水溶性陰イオンであり、その非限定的な例は塩化物、メトサルフェート、臭化エトサルフェート、トシラート、酢酸塩、リン酸塩及び硝酸塩陰イオンである。)
によって表すことができる。しかしながら、モルホリン又はピリジンなどの複素環式含窒素部分中に、水溶性四級アンモニウム化合物の四級窒素も含めることができることに留意すべきである。
【0014】
これに代えて、本明細書では、陽イオン性界面活性剤は、四級アンモニウム化合物が最大その飽和点まで存在するときに水相から分離しないように、水と混合されたときに、真溶液を形成する物質(aterials)としてさらに定義される。従って、以下の水溶性四級アンモニウム化合物が、本発明の方法及び組成物において使用できる水溶性四級アンモニウム化合物の例であるが、これらに限定されるものではない。
【0015】
塩化ラウリルトリメチルアンモニウム(ラウトリモニウムクロリド);
塩化ステアリルトリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム(クオタニウム−16);
塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム(ラウルアルコニウムクロリド);
塩化オレイルジメチルベンジルアンモニウム(オレアルコニムクロリド);
塩化ジラウリルジメチルアンモニウム(ジラウリルジモニウムクロリド);
塩化セチルジメチルベンジルアンモニウム(セトアルコニウムクロリド);
塩化ジセチルジメチルアンモニウム(ジセチルジモニウムクロリド);
塩化ラウリルピリジニウム(ラウリルピリジニウムクロリド)
塩化セチルピリジニウム(セチルピリジニウムクロリド);
塩化N−(ソヤアルキル)−N,N,N−トリメチルアンモニウム(ソヤトリモニウムクロリド);
塩化ポリジアリルジメチルアンモニウム(ポリクオタニウム−6);
アクリルアミドと共重合されたジアリルジメチルアンモニウム塩(ポリクオタニウム−7);
塩化グアーヒドロキシプロピルトリモニウム(グアーヒドロキシプロピル−トリモニウムクロリド);
ジメチル硫酸で四級化された、N−ビニル−ピロリドンとN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体(ポリクオタニウム−11);
ジメチル硫酸で四級化されたアクリルアミドとN,N−ジメチルアミノ−エチルメタクリレートの共重合体(ポリクオタニウム−5);
陽イオン性ヒドロキシエチルセルロース誘導体(ポリクオタニウム−10);
塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド);
塩化デシルジメチルオクチルアンモニウム(クオタニウム−24);
塩化ミリスチルトリメチルアンモニウム(ミトリモニウムクロリド);
塩化ポリオキシエチレン(2)−ココモニウム(PEG−2 ココモニウムクロリド);
塩化メチルビス(2−ヒドロキシエチル)ココアンモニウム(PEG−2 ココイルクオタニウム−4);
塩化メチルポリオキシエチレン(15)ココアンモニウム(PEG−15 ココイルクオタニウム−4);
塩化メチルビス(2−ヒドロキシエチル)オクタデシルアンモニウム(PEG−2 ステアリルクオタニウム−4);
塩化メチルポリオキシエチレン−(15)オクタデシルアンモニウム(PEG−15 ステアリルクオタニウム−4);
塩化メチルビス(2−ヒドロキシエチル)オレイルアンモニウム(PEG−2 オレイルクオタニウム−4);
塩化メチルポリオキシエチレン−(15)オレイルアンモニウム(PEG−15 オレイルクオタニウム−4);
上記において、括弧内の名称は、トイレ化粧品香料協会によって、CTFA化粧品成分事典第3版1982年(以下、CTFA事典と称する。)において与えられた化合物名である。
【0016】
水溶性四級アンモニウム化合物の長いアルキル鎖は、1つの鎖長のみ、又は主として1つの鎖長である必要はない。すなわち、前記長鎖はラウリル(C12)又はミリスチル(C14)のみである必要はない。むしろ、四級アンモニウム化合物が水溶性である限り、前記長いアルキル鎖が長さの混合である四級アンモニウム化合物を使用することが可能である。このようなコンディショニング剤は、獣脂、ココナツ油、大豆油などの天然材料から、又は合成的に産生された混合物から便利に調製される。混合された炭素鎖長を有する水溶性四級アンモニウム化合物の例には、塩化N−(ソヤアルキル)−N,N,N−トリメチルアンモニウム(ソヤトリモニウムクロリド)及び塩化ポリオキシエチレン−2−ココモニウム(PEG−2 ココモニウムクロリド)が含まれる。
【0017】
陽イオン性界面活性剤の量は、組成物の重量に対して、約0.01から約10%まで、好ましくは約0.1から約5%まで、より好ましくは約0.5から約2%まで、最適には約0.7%から約1%までの範囲であり得る。
【0018】
本発明の幾つかの実施形態によれば、前記組成物は、油溶性、水分散性四級アンモニウム化合物も含み得る。
【0019】
前記組成物において有用な油溶性、水分散性四級アンモニウム化合物は、約14個から約22個までの炭素原子を含む1又は2の長鎖アルキル基を有する四級アンモニム化合物である。四級アンモニウム化合物の四級窒素上に存在する残りの2ないし3個の置換基は、水素;又はベンジル;又はメチル若しくはエチルなどの短鎖アルキル基;又は、四級アンモニウム化合物が油溶性且つ水分散性水溶性である限り、それらの組み合わせであり得る。従って、油溶性四級アンモニウム化合物は、以下の一般構造式:
【0020】
【化2】

(Rは、約14個から約22個の炭素原子を含むアルキル基であり;Rは、約14個から22個の炭素原子を含むアルキル基、メチル基及びエチル基からなる群から選択され;Rは、ベンジル、メチル及びエチル基からなる群から選択され;Rは、メチル及びエチル基からなる群から選択され;並びに、Zは、塩化物、臭化物、メトサルフェート、エトサルフェート、トシラート、酢酸塩及びリン酸塩からなる群から選択される。)によって表すことができる。しかしながら、ピリジン又はモルホリンなどの複素環式含窒素部分中に、油溶性四級アンモニウム化合物の四級窒素を含めることができることに留意すべきである。
【0021】
四級アンモニウム化合物が油溶性である限り、油溶性四級アンモニウム化合物の陰イオンは、任意の一般的な陰イオンとすることができる。ある種の例には、四級アンモニウム化合物が水溶性であるか、又は油溶性であるかを決定するのは、四級アンモニウム化合物の陰イオン部分であることに留意すべきである。例えば、四級アンモニウム化合物、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムブロミド)及びp−トルエンスルホン酸セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムトシラート)を比較する際には、四級アンモニウム化合物の陽イオンは同一である。しかしながら、セトリモニウムクロリドは水溶性であるのに対して、セトリモニウムブロミド及びセトリモニウムトシラートは油溶性である。従って、陰イオンの同一性の変化は、四級アンモニウム化合物の溶解特性を効果的に変化させることができる。
【0022】
さらに、分子構造の他の一見微小な変化は、四級アンモニウム化合物の溶解特性に著しい影響を与えることができる。例えば、四級アンモニウム化合物の長いアルキル鎖の炭素鎖長を変動させることによって、劇的な効果が示される。一般的に、四級アンモニウム化合物の水溶性は、四級アンモニウム化合物の長いアルキル鎖の炭素鎖長が増加するにつれて減少する。従って、塩化セチルジメチルベンジルアンモニウム(セトアルコニウムクロリド)は水溶性であるのに対して、2つの炭素原子を付加すると、得られた塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム(ステアルアルコニウムクロリド)は非水溶性及び油溶性となる。
【0023】
本明細書において、油溶性、水分散性四級アンモニウム化合物は、最大その飽和点まで存在するときに、前記化合物が油相から分離せず;且つ、水と混合されたときに、撹拌又はかき混ぜると分散されるが、撹拌又はかき混ぜを停止させると水相から分離するように、炭化水素のような非極性溶媒と混合されると、真溶液を形成する化合物としてさらに定義される。従って、以下の油溶性四級アンモニウム化合物のリストが、本発明の方法及び組成物において使用できる油溶性、水分散性四級アンモニウム化合物の例であるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
臭化セチルジメチルエチルアンモニウム (セテチルジモニウムブロミド);
p−トルエンスルホン酸セチルトリメチルアンモニウム (セトリモニウムトシラート);
塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム (ステアルアルコニウムクロリド);
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム (ジステアリルジモニウムクロリド);
塩化ジメチルジ(硬化獣脂)アンモニウム (クオタニウム−18);
臭化セチルトリメチルアンモニウム (セトリモニウムブロミド);
エト硫酸セチルエチルモルホリニウム (セテチルモルホリニウムエトサルフェート);
塩化ベヘニルジメチルベンジルアンモニウム (ベヘンアルコニウムクロリド);
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム (ベヘントリモニウムクロリド);
臭化ミリスチルトリメチルアンモニウム (ミトリモニウムブロミド);
括弧内の名称は、CTFA事典に記載されている化合物名である。
【0025】
最も好ましいのは、ジ−C18アルキル四級アンモニウム化合物とジ−C16アルキル四級アンモニウム化合物のジアルキルquat混合物などの油溶性、水分散性コンディショニング剤を取り込んだ実施形態であり、前記混合物は、約1:5ないし約5:1の重量比、好ましくは約1:2ないし約2:1の重量比で存在する。
【0026】
例は、塩化ジメチルジ(硬化獣脂)アンモニウムであるクオタニウム−18である。
【0027】
油溶性、水分散性コンディショニング剤は、組成物の約0.01から約5重量%まで、好ましくは約0.1から約2重量%まで、最適には約0.2から約1重量%までの範囲であり得る。
【0028】
本発明の組成物中には、高分子量シリコーンが存在し得る。これらは、6,000より大きな、好ましくは10,000より大きな、より好ましくは100,000より大きな、さらに好ましくは500,000より大きな数平均分子量を有することを特徴とする。これらのシリコーンは、ポリジアルキルシロキサン、ポリジアリルシロキサン及びポリアルカリルシロキサンから選択され得るが、必ずしもこれらに限定されるものではない。ポリアルキルシロキサンは、一般化学式RSiO[SiO]SiR(Rは、アルキル基であり(好ましくは、Rは、メチル又はエチルであり、より好ましくはメチルである。)、xは所望の分子量を達成するように選択される、最大約500の整数である。)に対応する。
【0029】
市販のポリアルキルシロキサンには、ジメチコーンの別称でも知られるポリジメチルシロキサンが含まれ、非限定的なその例には、General Electric Companyによって販売されているVicasil(R)シリーズ及びDow Corning Corporationによって販売されているDow Corning(R) 200シリーズが含まれる。本発明において有用なポリジメチルシロキサンの具体例には、10,000センチストークス(1×10−2/s)の粘度と250℃超の沸点を有するDow Corning(R) 200液体が含まれる。
【0030】
同じく有用なのは、トリメチルシロキシケイ酸などの材料であり、これは、一般化学式[(CHSiO1/2[SiO(xは約1ないし約500の整数であり、yは約1ないし約500の整数である。)に対応するポリマー材料である。市販のトリメチルシロキシケイ酸は、Dow Corningによって、ジメチコーンとの混合物として販売されている。
【0031】
別の有用なタイプの高分子量シリコーンは、ヒドロキシで終わるジメチルシリコーンであるジメチコノールである。これらの材料は、一般化学式RSiO[RSiO]SiROH及びHORSiO[RSiO]SiROH(Rは、アルキル基であり(好ましくは、Rは、メチル又はエチルであり、より好ましくはメチルである。)、xは所望の分子量を達成するように選択される、最大約500の整数である。)によって表すことができる。しばしば、ジメチコノールシリコーンは、予め形成された水中エマルジョンとして市販されている。適切な市販の乳化されたジメチコノールは、DC 1784、DC 1785、DC 1786及びDC 929である。
【0032】
さらに別の適切な種類の高分子量シリコーンは、アルキル鎖が10ないし50個の炭素を含有する、アルキルメチコーンおよびアルキルジメチコーンなどのアルキル修飾されたシロキサンである。このようなシロキサンは、ABIL WAX 9810(C24−28アルキルメチコーン)(Goldschmidtによって販売)及びSF1632(セテアリールメチコーン)(Genral ElectricCompanyによって販売)の商標名で市販されている。通例、高分子量シリコーンは、大気圧で、250℃より高い沸点を有するポリシロキサンである。それらは、120cstから少なくとも100万cstまでの範囲の粘度(1.2×10−4から少なくとも1m/s)を有することも可能である。
【0033】
高分子量シリコーンの量は、組成物の約0.01から約2重量%まで、好ましくは約0.1から約1重量%まで、最適には0.2から約0.5重量%の範囲であり得る。
【0034】
本発明の低分子量シリコーン化合物は、6,000以下、好ましくは3,000未満、より好ましくは1,500未満、最適には800未満の数平均分子量を有する有機ポリシロキサンである。これらのシリコーンは、大気圧で、250℃未満、より好ましくは200℃未満の沸点を有利に有することができるが、必ずしも前記沸点を有する必要はない。それらは、約0.01cstから100cstまでの範囲の粘度(1×10−8/sないし1×10−4/s)にわたる粘度を有することも可能である。これらの材料は、通常、直鎖又は環状ポリジメチルシロキサンである。本発明の組成物及び方法において有用な直鎖、低分子量ポリジメチルシロキサン化合物の例は、Dow Corning Corp., Midland, Mich.から商標名Dow Corning 200 Fluidで市販されているヘキサメチルジシロキサンである。ヘキサメチルジシロキサンは、0.65cst(0.65×10−6/s)の粘度を有する。約195℃の沸点と1.5 cst(1.5×10−6/s)の粘度を有するデカメチルテトラシロキサン;オクタメチルトリシロキサン;及びドデカメチルペンタシロキサンなどの他の直鎖ポリジメチルシロキサンも、本発明の組成物において使用され得る。さらに、環状低分子量ポリジメチルシロキサン(CTFA事典では、シクロメチコーンと命名されている。)を前記組成物中で使用することが可能である。シクロメチコーンは、一分子当り平均約3ないし約6の−[O−Si(CH]−反復グループ単位と大気圧で約150℃から約198℃までの範囲の沸点を有する水に不溶性の環状化合物である。一分子当り平均約4ないし約5の反復単位を有するポリジメチルシクロシロキサン、すなわち、四量体及び五量体のポリジメチルシクロシロキサンが好ましい。本発明において特に好ましいのは、DC 245及びDC 246として市販されているデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)である。
【0035】
他の有用な低分子量シリコーンは、ポリアルキルアリールシロキサンであり、25℃で、約15から約65までのセンチストークス(15×10−6/sないし65×10−6/s)の粘度を有するポリメチルフェニルシロキサンが好ましい。これらの材料は、例えば、SF 1075メチルフェニル液(General Electric Companyによって販売されている。)及び556 Cosmetic Gradeフェニルトリメチコーン液(Dow Corning Corporationによって販売されている。)として入手可能である。本発明においては、メチルデシルシリコーン及びメチルオクチルシリコーンなどのアルキル化されたシリコーンが有用であり、General Electric Companyから市販されている。
【0036】
低分子量シリコーンの量は、組成物の重量に対して、約0.001から約1%未満、好ましくは約0.01から約0.5%、より好ましくは約0.1から約0.3%、及び最適には0.15%から0.25%の範囲である。
【0037】
本発明によれば、高分子量シリコーンに対する低分子量シリコーンの重量比は、約10:1から約1:10まで、好ましくは約5:1から約1:10まで、より好ましくは約2:1から約1:5まで、最適には約1:1から約1:3までの範囲であり得る。
【0038】
本発明の組成物中には、高圧ガスが含められる。高圧ガスは、エアロゾル容器に対して慣用される液化可能な任意の気体である。例には、ジメチルエーテル、プロパン、n−ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン及びそれらの混合物が含まれる。例えば、これらは、Philips Petroleum Companyから、A17、A46及びA75として市販されている。トリクロロフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン及びそれらの含ハロゲン炭素混合物などのハロゲン化された材料も使用され得る。適切な高圧ガスの他の例には、窒素、二酸化炭素及び圧縮された空気が含まれる。高圧ガスの量は、組成物の約0.5から約10重量%まで、好ましくは約1から約5重量%まで、最適には約2から約4重量%までの範囲であり得る。
【0039】
脂肪(C10−C24)アルコールは、本発明の組成物に有用である。非限定的な例には、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、ベヘニルアルコール及びこれらの混合物が含まれる。特に好ましいのは、C16及びC18アルキルアルコールの混合物であるセテアリルアルコールである。脂肪アルコールの量は、組成物の約0.1から約15重量%まで、好ましくは約1から約10重量%まで、より好ましくは約1.5から約5重量%までの範囲であり得る。
【0040】
前記組成物中には、水も存在し得る。量は、組成物の40から約97重量%まで、好ましくは約16から約95重量%まで、最適には約80から約90重量%までの範囲であり得る。
【0041】
親水性コンディショニング剤も存在し得る。非限定的な例には、多価アルコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシル化された及び/又はプロポキシル化されたC−Cジオール及びトリオール、エトキシル化された及び/又はプロポキシル化された糖、糖アルコール及びこれらの混合物が含まれる。多価アルコールの例には、グリセリン及びネオペンチルアルコールが含まれる。ポリエチレングリコールは、PEG−2、PEG−3、PEG−4及びPEG−50によって代表される。糖の例には、スクロース、フルクトース、グルコース、ソルビトール及びマニトールが含まれる。他の有用なグリコールには、ヘキシレングリコール、ブチレングリコール、イソプレングリコール及び2−メチル−1,3−プロパンジオール(MP(R)ジオール)が含まれる。最も好ましいのは、グリセリンである。
【0042】
親水性コンディショニング剤の量は、組成物の重量に対して、約0.01から約20%まで、好ましくは約0.1から約10%まで、より好ましくは約0.5から約5%まで、最適には約0.8%から約1.5%の範囲であり得る。
【0043】
必要に応じて使用される、さらなる成分は、日焼け防止剤であり得る。これらは、水溶性又は非水溶性有機物質の何れでもよい。非限定的な例には、p−メトキシ桂皮酸 2−エチルヘキシル、N,N−ジメチル−p−アミノ安息香酸 2−エチルエキシル、p−アミノ安息香酸、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、オクトクリレン、オキシベンゾン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、4,4’−メトキシ−t−ブチイジベンゾイルメタン(butyidibenzoylmethane)、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、3−ベンジリデンカンファー、3−(4−メチルベンジリデン)カンファー及びこれらの混合物が含まれる。日焼け防止剤の量は、存在する場合には、組成物の約0.000001から約5重量%まで、好ましくは約0.00001から約1重量%まで、最適には約0.00001から約0.1重量%までの範囲であり得る。
【0044】
必要に応じて、ビタミンを含めることができる。例は、ビタミンA(例えば、β−カロテン、レチノイン酸、レチノール、レチニル・パルミテート、レチニル・プロピオネート及び他のレチノイド)、ビタミンB(例えば、ナイアシン、ナイアシンアミド、リボフラビン、パントテン酸及びこれらの誘導体)、ビタミンC(例えば、アスコルビン酸、テトライソパルミチン酸アスコルビル、リン酸マグネシウムアスコルビル及び他のアスコルビン塩)、ビタミンD、ビタミンE(例えば、トコフェロール、酢酸トコフェロール及び他のエステル誘導体)及びこれらの混合物である。ビタミンの量は、約0.000001から約1重量%まで、好ましくは約0.00001から約0.01重量%まで、最適には約0.1から約0.5重量%までの範囲であり得る。
【0045】
前記組成物中には、キレート剤も取り込まれ得る。特に好ましいのは、四ナトリウムEDTA及び二ナトリウムEDTAなどのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の塩である。有機リンキレート剤も使用され得る。これらは、Dequest(R)の商標名で市販されている。キレート剤の量は、組成物の0.01から約2重量%まで、好ましくは約0.1から約1重量%までの範囲であり得る。
【0046】
水溶液系中の微生物の増殖を抑制するために、一般的には、防腐剤が重要である。典型的な防腐剤には、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、ソルビン酸カリウム、Kathon CG(R)(メチルクロロイソチアゾリノンとメチルイソチアゾリノンの混合物)、DMDM Hydantoin、カルバミン酸ヨードプロピニルブチル及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。防腐剤の量は、組成物の約0.000001から約1重量%まで、好ましくは約0.0001から約0.5重量%までの範囲であり得、当該防腐剤の活性に依存する。
【0047】
本発明の組成物の他の補助成分には、アミノ酸及びその塩(例えば、リジン、アルギニン、システイン、チロシン、グルタミン、プロリン及びこれらの組み合わせ)、着香剤、着色剤、耐食剤及び毛髪有益剤(例えば、フィタントリオール、ルリヂサ抽出物、セラミド)並びに組み合わせが含まれ得る。
【0048】
前記組成物を分配するための容器は、金属、プラスチック及びこれらの材料の組み合わせから形成され得る。特に好ましいのは、アルミニウム容器である。しばしば、組成物の高い水含量、quat及び塩化物イオンの存在、並びに比較的酸性のpHのために、腐食のリスクは高い。この問題は、アルミニウムの内部表面を、エポキシ、エポキシフェノール系又はポリアミドイミド(PAM)裏地などの絶縁フィルムで裏打ちすることによって克服することができる。本発明において、PAM裏地が腐食に対して最も優れた耐性を与えることが見出された。
【0049】
加圧されたエアロゾル容器からの製品の表出は、バルブによって調節される。製品は、しばしば幹開口部(stem orifice)として知られる制限的開口部を通過する。本発明において、バルブの総開口部面積は、0.002平方インチ(0.13平方ミリメートル)超、好ましくは0.0003平方インチ(0.19平方ミリメートル)超、より好ましくは0.0005平方インチ(0.32平方ミリメートル)超、及び最適には0.0008平方インチ(0.52平方ミリメートル)超とすべきである。総開口部面積とは、製品がバルブを出る際に、製品の流れに対して利用可能な累積面積を意味する。「総表面積」という用語は、複数の開口部を有するバルブ上の出口面積の合計を含む。
【0050】
「含む(comprising)」という用語は、その後に表記されている要素に限定されず、むしろ、大きな又は小さな機能的重要性を有する特定されていない要素を包含することを意味する。換言すれば、列記されている段階、要素又は選択肢が、排他的である必要はない。「含む(including)」又は「有する」という用語が使用されている場合には常に、これらの用語は、上記定義の「含む」と等価であるものとする。
【0051】
作業例及び比較例を除き、又は反対の表示が明記されている場合を除き、材料の量を表示する本明細書中の全ての数字は、「約」という用語によって修飾されているものと理解すべきである。
【0052】
以下の実施例は、本発明の実施形態をさらに完全に説明するであろう。本明細書及び添付の特許請求の範囲において言及されている全ての部分、パーセント及び割合は、別段の記載がなければ、対重量である。
【実施例1】
【0053】
発泡特性に対する、シクロメチコーン(D5)及びジメチコノールの異なるレベルの効果を評価するために、一連の実験を行った。試験の処方は、表Iに概説されている。処方Aは、陽イオン性界面活性剤としてセトリモニウムクロリドを使用し、補助油溶性型コンディショナーとしてクオタニウム−18を使用する。処方Bは、陽イオン性界面活性剤としてセトリモニウムクロリドを使用し、唯一の四級アンモニウム成分である。PAMで裏打ちされ、0.000981748平方インチ(0.63平方ミリメートル)の総開口部面積を有する分配バルブが装着されたアルミニウム容器中に、処方AおよびBの組成物を配置した。組成物のpHは、5.5ないし6.2の範囲内に保たれた。
【0054】
発泡は、25℃において、2.5mmの空隙の50mm平行プレート配置を用いて、Rheometric ARES Rheometer中で特性を決定された。これより小さな空隙を使用すると、不良な品質の発泡の一部が成熟前に押しつぶされ、崩壊し得るので、このような通常より大きな空隙が必要であった。より大きな間隙の感度を向上させるために、50mm平行プレートを使用した。粘弾性的線形領域中の発泡に対して、10rad/秒の固定周波数の動的振幅を、一定の時間にわたって与える。当初硬度と発泡崩壊特性を評価するために、一定の期間(500秒)にわたって、この係数をモニターする。当初硬度は、10秒の時点で、弾性係数によってモニターする。発泡の半減期とは、弾性係数がその当初の値の半分に達する時間である。半減期は、発泡の破壊時間を反映する。これは、発泡の当初剛性がその半分の値に減少する時間の指標である。
【0055】
【表1】

【0056】
表IIは、処方A内で、異なる比及びレベルのD5及びジメチコノールに対して発泡特性を要約する。0ないし150Paの範囲内の弾性係数に対する値は、フワフワしすぎる/希薄すぎることによって望ましくない発泡であることを意味する。400Paを超える値は、比較的固化しすぎ/固すぎ、塊が多くなる(不良な質感)ことによって望ましくない発泡であることを意味する。150ないし400Paの範囲内の弾性係数は、消費者にとって美的に喜ばれる発泡を意味している。
【0057】
【表2】

【0058】
【表3】

【0059】
低レベルのデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)は、ジメチコノールの存在によって生じる発泡の崩壊を打ち消す。しかしながら、好ましい結果のためには、D5は低レベルでなければならないのみならず、ジメチコノールに対して特定の比率でなければならない。レベル又は比率が低すぎると、発泡は安定化されない。レベル又は比率が高すぎると、発泡は固化した外観となってしまい、毛髪全体に上手く広がらない。
【0060】
実験3の発泡は、100:1という極めて高いD5:ジメチコノール比に起因する、高すぎる弾性係数(430Pa)を示す。これとは対極にある実験7(129Paの弾性係数)は、1:40の比率を有し、視覚的な外観が不良で、不安定な発泡をもたらす。これに対して、1:10の比率を有する実験8は、満足できる安定性を有し、なお軽く/ふんわりとした発泡を有する。表3の実験からも、同様の結果を認めることができる。
【実施例2】
【0061】
大規模な消費者試験で、少量のD5の影響を評価した。参加者は186人であった。各参加者は2つの処方を評価した。これらは、第一の実施例の表Iに示されている基本処方Aと実質的に同じであった。第一の試験処方(I)は、0.3%(活性ベース)のジメチコノールを取り込んだが、D5は取り込まなかった。第二の処方(II)には、0.3%のジメチコノールの他に、0.15%のD5が添加された。参加者には、以下の属性に評点を与えるように要求した。
【0062】
性能属性
より優れた扱い易さ(Manageable)
より多くのボリューム/豊かさ
より優れた根毛の立ち上げ/プーフィネス(Poofiness)
より多くのふくらみ(Body)
より少ないビルドアップ(Buildup)
スタイルがより長く持続する
処方IIは、上記性能属性の全てに対して、統計的に好まれた(95%信頼レベル)。この試験においても、少量のD5が予想外の性能上の利点を与えることが確認された。
【実施例3】
【0063】
本実施例は、最適な総開口部サイズを決定するための研究を報告する。腐食を防止するためにPAMを裏打ちした加圧アルミニウム缶の中に、表Iに報告されているものと同様の処方を充填した。2つの異なるバルブを評価した。第一のバルブは、0.000981748平方インチ(0.63平方ミリメートル)の総開口部面積を有していた。第二のバルブは、0.000132732平方インチ(0.086平方ミリメートル)の総開口部面積を有していた。スプレー速度、排出及び分配の容易さの客観的特性において、後者で好ましくない結果が認められた。これに対して、0.000981748平方インチ(0.63平方ミリメートル)の総開口部面積を有するバルブは、全ての分配基準に対して極めて満足できる性能を有していた。
【実施例4】
【0064】
発泡及びコンディショニング特性に関して、D5濃度の影響を評価した。これらの実験において、ジメチコノールのレベルは、0.31%に固定した。表IVは、結果を概説する。
【0065】
【表4】

【0066】
規定の系でD5を用いて得られる最適な結果は、約0.2重量%ないし約1重量%のD5の濃度で達成される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)スプレーノズルと0.0002平方インチ(0.13平方ミリメートル)を超える総開口部サイズのバルブとが装着された容器と;及び
(ii)前記容器内に保持され、且つ前記容器から分配されることが可能であり、
(a)組成物の約0.01から約10重量%までの陽イオン性界面活性剤と;
(b)組成物の約0.001から約2重量%までの高分子量シリコーンと;
(c)組成物の約0.001から1重量%未満までの低分子シリコーンと;
(d)組成物の約0.5から約10重量%までの高圧ガスと;
を含むヘアコンディショニング組成物と、を含み、前記低分子量シリコーン対高分子量シリコーンが、約10:1から約1:10までの範囲の重量比で存在する、ヘアコンディショニングムース製品。
【請求項2】
前記低分子量シリコーンが、100cst(1×10−4/s)以下の粘度を有し、シクロメチコーン、フェニルトリメチコーン及び直鎖ジメチコーンから選択される、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
前記低分子量シリコーンがデカメチルシクロペンタシロキサンである、請求項1に記載の製品。
【請求項4】
前記低分子量シリコーンが、0.65から100cstまで(0.65×10−6ないし1×10−4/s)の範囲の粘度を有する、請求項1に記載の製品。
【請求項5】
低分子量シリコーン対高分子量シリコーンの比が、約2:1から1:5までの範囲である、請求項1に記載の製品。
【請求項6】
前記低分子量シリコーンが、前記組成物の約0.05から約0.5重量%までの濃度で存在する、請求項1に記載の製品。
【請求項7】
5:1ないし1:5の相対比及び前記組成物の約0.01から約5重量%までの量で存在するジ−C16アルキル及びジ−C18アルキル quatの混合物である油溶性四級アンモニウム化合物をさらに含む、請求項1に記載の製品。
【請求項8】
(A)
(i)スプレーノズルと0.0002平方インチ(0.13平方ミリメートル)を超える総開口部サイズのバルブとが装着された容器と;及び
(ii)前記容器内に保持され、且つ前記容器から分配されることが可能であり、
(a)組成物の約0.01から約10重量%までの陽イオン性界面活性剤と;
(b)組成物の約0.001から約2重量%までの高分子量シリコーンと;
(c)組成物の約0.001から1重量%未満までの低分子シリコーンと;
(d)組成物の約0.5から約10重量%までの高圧ガスと;
を含むヘアコンディショニング組成物と、を含み、
前記低分子量シリコーン対高分子量シリコーンが、約10:1から約1:10までの範囲の重量比で存在する、ヘアコンディショニング製品を提供することと;
(B)前記製品を使用することを意図する人物を、水スプレーの送達用の頭上備品を有するシャワー室に配置することと;
(C)前記製品から発泡ムースを分配し、及び前記人物の毛髪に発泡ムースをつけることと;並びに
(D)前記毛髪上につけた前記発泡ムースを、前記備品からの水でリンスすることと;
を含む、ヘアコンディショニング方法。

【公表番号】特表2007−515438(P2007−515438A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545981(P2006−545981)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【国際出願番号】PCT/EP2004/014075
【国際公開番号】WO2005/063175
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(590003065)ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ (494)
【Fターム(参考)】