説明

ペグインターフェロン−アルファ−2A/2B及びリバビリンを用いた治療に対して非応答である患者における、テラプレビル(VX−950)を用いたC型肝炎ウイルス感染症の治療

本発明は、患者におけるC型肝炎感染を治療又は予防するための抗ウイルス治療及び組成物に関し、ここで開示される他の方法に関する。本発明はまた、組成物及び剤形を含むキット及び医薬的パックにも関する。本発明はまた、これらの組成物、投与量、キット及びパックを調製する方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
クロスレファレンス
本特許出願は、2008年4月23日に出願された米国特許出願第61/047,336号、2008年7月30日に出願された米国特許出願第61/060,008号、2008年9月23日に出願された米国特許出願第61/099,452号、2008年10月30日に出願された米国特許出願第61/109,805号、2009年2月13日出願された米国特許出願第61/152,535号及び2009年3月19日に出願された米国特許出願第61/161,681号明細書に基づく優先権を主張し、これらの内容全体を参照によって本願明細書に引用したものとする。
【0002】
本発明は、ペグインターフェロン-アルファ-2a/2bとリバビリンを用いた治療に対して非応答性(PR非応答性)である患者における、C型肝炎ウイルス感染症の治療方法に関する。
【背景技術】
【0003】
C型肝炎ウイルス(HCV)による感染症は、切実なヒトの医学的な問題である。HCVは、大半の非A非B型肝炎の病原因子として認識されており、世界的にヒト血清有病率が3%と見積もられている。米国内だけでもおそらく約400万人が感染している可能性がある。
【0004】
HCVに感染した人のうち、20〜25%は急性感染後にウイルスを除去することができるが、75〜80%は慢性C型肝炎を発現するだろう。通常これは、再発性及び進行性肝炎を引き起こし、肝硬変や肝細胞癌等のより重篤な病態となることが多い。残念ながら、慢性HCVの消耗性の進行に対する広く効果的な治療法はない。
【0005】
HCVのゲノムは、3010〜3033個のアミノ酸のポリタンパク質をコードする。HCV非構造(NS)タンパク質は、ウイルス複製に必要不可欠な触媒機構を提供するものと推測されている。NSタンパク質は、ポリタンパク質のタンパク質分解的開裂によって得られる。
【0006】
HCV NSタンパク質3(NS3)は、大部分のウイルス酵素のプロセッシングを助長するセリンプロテアーゼ活性を含み、これによりウイルス複製及び感染価に必要不可欠であると考えられている。黄熱病ウイルスNS3プロテアーゼの突然変異が、ウイルス感染価を減少させることは既知である。NS3の最初の181個のアミノ酸(ウイルスポリタンパク質の残基1027〜1207個)が、HCVポリタンパク質の4つの下流部位全てをプロセッシングするNS3のセリンプロテアーゼドメインを含むことが明らかになっている。
【0007】
HCV NS3セリンプロテアーゼ及びその関連した補助因子であるNS4Aは、全てのウイルス酵素のプロセッシングを助長し、このためウイルス複製に必要不可欠であると考えられている。このプロセッシングは、同様にウイルス酵素プロセッシングに関与するヒト免疫欠損ウイルスアスパルチルプロテアーゼによって行われるものと似ているように見える。ウイルスタンパク質プロセッシングを阻害するHIVプロテアーゼ阻害剤は、ヒトにおいて有力な抗ウイルス剤であり、この段階でウイルスの生活環を遮断することによって、治療的に有効な剤であることを示す。この結果、創薬の魅力ある標的となっている。
【0008】
現在、満足のいく抗HCV剤又は治療法はない。最近まで、HCV疾患の唯一の確立された治療法はインターフェロン療法であった。HCV感染症の最初に承認をうけた治療法は、標準(非ペグ化)インターフェロンアルファを用いた療法であった。しかし、インターフェロンは顕著な副作用を有し、インターフェロンアルファ単独療法は患者のごく少数(〜25%)しか長期寛解をもたらさない。治療計画にリバビリンを加えると、わずかに応答率が上がる。リバビリンとも組み合わされた、ペグ化された形でのインターフェロン(PEG-INTRON(登録商標)及びPEGASYS(登録商標))の最近の導入により、寛解率がごく軽度にのみ改善し、副作用がごく部分的にのみ軽減した。(PEGはポリエチレングリコールを意味する。)現在の標準的なケアは、HCV遺伝子型等の予後因子及び治療に対する初期応答の実証によっては、24〜48週続く治療計画である。HCV遺伝子型1患者の大多数は、ペグインターフェロン-アルファ-2a/2bとリバビリンの48週間にわたる投与計画後に、持続性ウイルス学的著効(SVR)を達成しない。更に、以前のPR非応答者(無効及び部分応答者)及び再発者の、ペグインターフェロンとリバビリンを用いた再治療において、それぞれ10%及び30%未満のSVR率を達成する。効果的な抗HCVワクチンの見通しは不明なままである。
【0009】
このため、抗HCV療法及び抗HCV化合物の適切な用法が必要とされている。
【0010】
HCV及び他の疾患や障害は、肝臓の損傷に関連づけられる。肝臓の損傷を治療する療法及び適切な用法も必要とされている。
【0011】
VX-950の投与計画は、PCT公開番号WO2006/050250及びWO2008/144072に記載されており、それらの全体を参照によって本願明細書に引用したものとする。更なるVX-950の投与計画は、2008年11月4日に出願されたPCTシリアルナンバーPCT/US2008/012460に記載されており、その全内容を参照によって本願明細書に引用したものとする。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、P/R非応答の患者のC型肝炎ウイルス感染症の治療法を提供する。このため、本発明は、C型肝炎ウイルス感染症の臨床的続発症の予防のために提供する。本発明は、肝臓の損傷及び肝炎の治療法をも提供する。
【0013】
本願明細書に引用された全ての資料は、それらの全体を引用によって本願明細書に引用したものとする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、プルーブ3研究デザインを示す。
【0015】
【図2】図2は、ITT分析による4、12及び24週目の検出できないHCVを示す。
【0016】
【図3】図3は、ITT分析による治療後12週目の検出できないHCVを示す。
【0017】
【図4】図4は、以前のPRウイルス学的応答による4、8、12、16、20及び24週目の検出できないHCV RNAを示す(ITT分析)。
【0018】
【図5】図5は、以前のPRウイルス学的応答による4、8、12、16、20及び24週目の検出できないHCV RNAを示す(治療分析)。
【0019】
【図6】図6は、T/PR治療後の累積ウイルス学的突破を示す。
【0020】
【図7】図7は、以前の無効応答者の24週目までのウイルス曲線を示す。LOQ=定量化の限度;LOD=検出の限度
【0021】
【図8】図8は、以前の部分応答者の24週目までのウイルス曲線を示す。LOQ=定量化の限度;LOD=検出の限度
【0022】
【図9】図7は、以前の再発者の24週目までのウイルス曲線を示す。LOQ=定量化の限度;LOD=検出の限度
【0023】
【図10】図10は治療24週目までのウイルス学的突破を示す。
【0024】
【図11】図11は、遺伝子型IaとIbによるウイルス学的突破を示す。
【0025】
【図12】図12は、24週目におけるウイルス学的突破を示す。
【0026】
【図13】図13は、割り当てた治療を終えた患者のSVR率を示す。
【0027】
【図14】図14は、肝硬変の状態によるSVR率を示す(ITT分析)。
【0028】
【図15】図15は、治療グループと以前の応答によるRVR(4週目)における検出できないHCV RNAを示す(ITT)。
【0029】
【図16】図16は、治療グループによる再発率を示す。
【0030】
【図17】図17は、治療グループによる4週目から24週目までのの累積ウイルス突破率を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
VX-950は、PCT公開番号WO02/018369、WO2006/050250及びWO/2008/144072に記載されており、以下の構造式又はその製薬学的に許容される塩が参照される:
【化1】

VX-950の他の記載は、PCT公開番号WO07/098270及びWO08/106151で見つけることができる。
【0032】
よって、本発明の一の実施形態は、
約100mg〜約1500mgの量;
約300mg〜約1500mgの量;
約300mg〜約1250mgの量;
約450mgの量;
約750mgの量;又は
約1250mgの量;
でP/R非応答性患者にVX-950又はその製薬学的に許容される塩を投与することを含む治療計画を提供し、ここでその量は1日に1回、2回又は3回投与される。本発明による投薬計画は、1以上の投薬形態でのVX-950の投与が含まれることを目的としている。
【0033】
本発明の他の実施形態は、約1125mgの量で患者にVX-950又はその製薬学的に許容される塩を投与することを含む、P/R非応答性患者のHCV感染症を治療又は予防する方法を提供する。
【0034】
本発明の他の実施形態は、約300mg〜約1500mgの量で患者にVX-950又はその製薬学的に許容される塩を投与することを含む、P/R非応答性患者のHCV感染症を治療又は予防する方法を提供する。
【0035】
特定の実施形態において、VX-950の投与量は少なくとも約300mgである。他の実施形態において、VX-950の投与量は少なくとも約450mgである。他の実施形態において、VX-950の投与量は少なくとも約500mgである。他の実施形態において、VX-950の投与量は少なくとも約750mgである。他の実施形態において、VX-950の投与量は少なくとも約1250mgである。他の実施形態において、VX-950の投与量は少なくとも約1500mgである。
【0036】
更に他の実施形態において、VX-950の投与量は約1500mg以下である。他の実施形態において、VX-950の投与量は約1250mg以下である。他の実施形態において、VX-950の投与量は約750mg以下である。他の実施形態において、VX-950の投与量は約450mg以下である。他の実施形態において、VX-950の投与量は約500mg以下である。他の実施形態において、VX-950の投与量は約300mg以下である。
【0037】
VX-950を投与するのに好ましい投与量範囲を提供するために、下及び上の量を組み合わせてもよいことが理解されるべきである。例えば、ある実施形態において、VX-950又はその製薬学的に許容される塩の量は約300mg〜約1250mgである。
【0038】
特定の実施形態において、VX-950は約450mgの量で投与される。VX-950は約500mgの量で投与される。他の実施形態において、VX-950は約600mgの量で投与される。他の実施形態において、VX-950は約750mgの量で投与される。他の実施形態において、VX-950は約1000mgの量で投与される。更に他の実施形態において、VX-950は1250mgの量で投与される。
【0039】
これらのいずれかの実施形態において、VX-950の量は1日1回投与される。または、VX-950の量は1日2回投与される(例えば、BID; ql2h)。または、VX-950の量は1日3回投与される(例えば、TID; q8h)。VX-950は食物と一緒に又はなしで投与されてもよい。
【0040】
VX-950はヒトでも試験され、HCV複製を阻害するのに効果的であることが分かっている。出願人は、VX-950の投与がHCV RNAレベルを大幅に下げることができることを実証した。重要なことは、出願人が、HCVに感染した被験者にVX-950を投与することによって、ウイルスRNAがRoche COBAS TaqMan(商標)HCV/HPSアッセイ(Roche Molecular Diagnosticsより入手可能)を用いて検出できなくなるほど、ウイルスを阻害できることを実証したことである。8時間ごとに750mgのVX-950を服用している8人の被験者のうち(q8h)、4人が定量の限度(LLQ 30 IU/mL)未満のHCV RNAレベルを有し、この4人の被験者のうち2人が検出の限度(LLD 10 IU/mL)未満のHCV RNAレベルを有していた。
【0041】
8時間ごとに750mgのVX-950を服用している被験者は、14日に渡る治療の終わりには、4log10超のHCV-RNAにおける平均減少(即ち、10,000分の1への減少)を達成した。2log10超のHCV-RNAにおける平均減少は、14日に渡る治療の終わりに、他の2つのVX-950投与量グループの各々において見られた。VX-950を服用する全ての被験者は、治療の最初3日以内に、HCV-RNAにおける2log10超の減少を達成し、VX-950を服用する28人の被験者のうち26人が、治療の最初3日以内に、HCV-RNAにおける3log10減少を有していた。実施例5を参照。
【0042】
VX-950で治療した患者において、血漿ウイルス量が急速に減少することが実証された。更に、投薬の終わりの後には、基準値HCV RBAレベルに向かうゆっくりとした回復があることが実証された。具体的には、治療の終わりの後のHCV RNA基準値レベルへの回復の速度は、治療時におけるHCV RNAの減少の速度より遅かった。これらの結果は、検出できないHCV RNAレベルを達成すること共に、単独療法としてのVX-950の有効性を示す。
【0043】
よって、本発明は、a)約450mg、1日3回、8時間毎;b)約750mg、1日3回、8時間毎;c)約1250mg、1日2回、12時間毎;又はd)約1250mg、1日3回、8時間毎の量で患者にVX-950又はその製薬学的に許容される塩を投与することを含む、HCVに感染したP/R非応答性患者を治療する方法を提供する。
【0044】
他の実施形態において、本発明は、約1125mgの量で、1日2回;又は約1125mgの量で、12時間毎に、患者にVX-950又はその製薬学的に許容される塩を投与することを含む、HCVに感染したP/R非応答性患者を治療する方法を提供する。
【0045】
他の実施形態において、本発明は、治療前と比べて治療後に患者のHCV RNAのレベルが少なくとも約2 log(好ましくは少なくとも約4log)となるように、HCVに感染したP/R非応答性患者にVX-950を投与する方法を提供する。他の実施形態において、本発明は、患者におけるウイルスRNAのレベルが検出できないレベルまで減少し、且つ「持続性ウイルス学的著効」が達成されるまで検出できないレベルのままでいるように、HCVに感染したP/R非応答患者にVX-950を投与する方法を提供する。
【0046】
本明細書で用いられる時、「持続性ウイルス学的著効」又は「SVR」とは、投薬を終えた後にウイルスRNAレベルが検出できないままでいることを意味する。「SVR12」とは、投薬を終えた12週間後にウイルスRNAレベルが検出できないままでいることを意味する。「SVR24」は、投薬を終えた24週間後にウイルスRNAレベルが検出できないままでいることを意味する。
【0047】
理論にとらわれずに、8時間毎の750mgのVX-950を用いる本発明の方法が好ましいと考えられる。なぜなら、この方法ではより高いトラフ値が生じるからである。トラフ値とは、次の投与の直前に薬が血漿内で低下する(drop down)濃度をいう(即ち、投与間の最小濃度)。特にウイルス疾患において、ウイルス複製の適切な阻害を維持するために、特定の濃度より薬レベルを上に維持することが重要である。有利なことに、出願人は、8時間毎に750mgのVX-950を投与する一つの投薬計画が、試験された投薬計画の最も高いトラフ値をもたらすことを見出した。
【0048】
よって、好ましい実施形態において、本発明は、約750mgの量で1日3回、8時間毎にVX-950又はその製薬学的に許容される塩をP/R非応答性患者に投与することを含む方法を提供する。
【0049】
認識されるように、柔軟な投薬スケジュールを有することが有利である。よって、本発明の他の実施形態において、任意に食事と共に、投与は8時間毎ではなく、1日に3回である。特定の実施形態において、VX-950は食物と共に投与される。
【0050】
本発明は、VX-950を含む組成物の経口量をヒトに投与することを含む、必要とするP/R非応答ヒトにVX-950を提供する方法をも提供し、ここで前記量は前記ヒトに投与後に少なくとも約750ng/mlのVX-950の平均血漿濃度(Cavg)を提供する。特定の実施形態において、(Cavg)は約1000ng/mL又は約1250ng/mlである。特定の実施形態において、前記量は本質的に750mgのVX-950を含む。これらの実施形態において、(Cavg)は投与後3時間、好ましくは2時間、より好ましくは投与後1時間以内に得られる/達する。これらの実施形態の好ましい形では、(Cavg)は約24時間に渡って、好ましくは12週間に渡って維持される。
【0051】
特定の実施形態において、本発明は、24時間に渡ってVX-950を含む少なくとも1つの剤形を投与することによりP/R非応答患者のHCV感染を治療する方法を提供し、ここで24時間に渡ってトラフ血漿VX-950レベルを最低限の約750ng/mLに維持するために、剤形が投与される。
【0052】
この実施形態の特定の形において、トラフ血漿VX-950レベルを最低限の約800 ng/mL、好ましくは24時間に渡って約900 ng/mL、より好ましくは24時間に渡って約1000 ng/mLに維持するために、該剤形が投与される。
【0053】
特定の好ましい実施形態において、治療効果のある血漿濃度が得られ、特定のトラフ値が維持される。これらの方法は、VX-950製剤を投与することによって、HCV感染を罹患するヒトを治療するのに特に有用であり、ここでトラフVX-950血漿レベルは24時間に渡って最低限の約750、800、900、又は1000ng/mLに維持される。約1500 ng/mL超のトラフ値は、理論にとらわれず、本発明に必要でないと考えられる。よって、約750、800、900、1000ng/mLから約1500ng/mLまで(特に1000〜約1500)のトラフ値は本発明の範囲内である。
【0054】
VX-950をP/R非応答性ヒトに送達させる剤形も提供され、ここで該剤形はVX-950を含み、24時間以内に少なくとも1回投与された場合に、前記剤形は24時間に渡って少なくとも750ng/mL、800ng/mL、900ng/mL又は1000ng/mLから24時間に渡って1500ng/mL(特に1000ng/mLから約1500ng/mLに)のトラフ血漿VX-950レベルを維持する。
【0055】
理想的には、本発明の方法がHCVに感染したP/R非応答患者を治療することを含む場合、方法は比較的早くVX-950の治療効果のある血漿濃度を達成し、そして効果的な治療応答が達成されるようにトラフ値を維持することを含む。効果的な治療応答とは、好ましくはa)持続性ウイルス学的著効の達成;及びb)少なくとも12週間(12週間以上)での血漿中の検出できないHCV RNAの達成のうちの1つ又は双方である。ここで用いられているように、HCV RNAが「検出できない」とは、現在市販されているアッセイで測定した時、好ましくはRoche COBAS TaqMan(登録商標)HCV/HPSアッセイで測定した時、10IU/ml未満のHCV RNAが存在していることを意味する。
【0056】
血漿濃度の比較的早い減少は、負荷用量を患者に投与することで得てもよい。一の実施形態において、負荷用量は約1250mgのVX-950である。
【0057】
本発明の特定の剤形において、剤形(負荷用量を投与するのに用いられる剤形以外)は、約750mgのVX-950を含み、剤形は各24時間周期中に3回投与される。
【0058】
特定の実施形態において、VX-950を用いた治療機関はケアの現在の基準より短い。
【0059】
特定の実施形態において、VX-950は、約12週間未満(又は12週未満)に渡って投与される。
【0060】
特定の実施形態において、VX-950は、約8〜12週間(又は8〜12週)に渡って投与される。
【0061】
特定の実施形態において、VX-950は、約10週間(又は10週間)に渡って投与される。
【0062】
モデリングデータは、VX-950の投与によって野生型ウイルスが10週間以内に根絶される可能性があることを示す。
【0063】
特定の実施形態において、VX-950は約10週間未満に渡って投与される。
【0064】
特定の実施形態において、VX-950は2週間に渡って投与される。出願人は、VX-950による2週間の治療を受けた患者においてSVRが達成されたことを実証した。
【0065】
他の実施形態において、VX-950は約8週間未満(又は約8週間又は8週間)、約6週間未満(又は約6週間又は6週間)、又は約4週間未満(又は約4週間又は4週間)に渡って投与される。
【0066】
特定の実施形態において、本発明による方法は、遺伝子型1C型肝炎ウイルスに感染したP/R非応答患者の治療を含む。遺伝子型1HCV感染症は、治療するのが最も難しいHCVの系統であり、米国において最も広く行き渡っている株である。
【0067】
出願人は、VX-950の投与によってインビボにおけるネオプテリン及びALTレベルが減少することも実証した。AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)レベルも、VX-950の投与時に減少した。ALTは肝細胞に存在する酵素である。肝細胞が損傷又は炎症した場合、細胞から血液中にALTが流れ出す。血中ALTレベルは、肝臓の炎症又は損傷のマーカーとして有用である。
【0068】
ネオプテリン(6−d−エリスロ−トリヒドロキシプロピルプテリジン)は、グアノシン三リン酸(GTP)の代謝中に生成されるプテリジン誘導体である。ネオプテリンは主に単球及びマクロファージによって、インターフェロンガンマ又はインターフェロンアルファによる活性時に生成され、炎症のマーカーとなっている。ネオプテリンレベルは、たびたび慢性HCV感染症において上昇している。健康な人のネオプテリンの期待血漿レベルは、3.1〜7.7nmol/lである。
【0069】
よって、出願人は、血清ネオプテリン濃度の変化を、(HCV)NS3・4Aプロテアーゼの阻害剤の投与中の単球/マクロファージ活性のマーカーとして測定した。ここで記載されたように、HCV遺伝子型1に感染した34人の患者の、無作為化され、二重盲検の、プラセボ対照の、複数回投与研究において、VX-950は14日間に渡って投与された(表1)。患者は、450mg q8h(n=10)、750mg q8h(n=8)、1250mg ql2h(n=10)のVX-950又はプラセボ (n=6)を服用した。治療前、7日目及び14日目並びに経過観察の10日目に、血清ネオプテリン濃度を競合型定量的ELISA(ELItest(登録商標)Neopterin, Brahms, Hennigsdorf, Germany)で測定した。検出(LLD)の下限は、2nmol/1であった。研究中に頻繁にHCV RNAをリアルタイムPCR(COBAS(登録商標)TaqMan HCV Test; linear dynamic range of 3.0 x 101 to 2.0 x 108 HCV RNA IU/ml; LLD of 10 HCV RNA IU/ml; Roche Diagnostics, Branchburg, NJ)で評価した。
【0070】
VX-950の投与中、全ての投与量グループの全ての患者がウイルス量において>2-log10の減少を実証した(表2)。750mg q8h投与量グループにおいて、平均HCV RNAが3日目には3.6 log10、14日目には4.3 log10減少した。450mg q8h及び1250mg ql2h投与量グループにおいて、最大効果が3日目から7日目に見られ、それに続き7日目と14日目の間に平均ウイルス量が増大した。経過観察中に、全ての投与量グループにおいて平均ウイルス量が増大した。有利に、HCV治療を受けたことのない患者と以前に治療した患者の双方は、本発明の方法の利益を享受する。以前に治療した患者と治療を受けたことのない患者の双方はVX-950に応答した。誤解を避けるために、本発明の方法によって治療されてもよい患者には、非応答、リバウンド、再発及び突破患者を含むHCV治療が失敗した者も含まれる。
【0071】
ベースラインネオプテリンは23/34患者で上昇した(平均9.33 nmol/1;正常値の上限(ULN) 7.7 nmol/1)。750mg投与量グループにおいて、ベースライン及びプラセボと比較した場合のネオプテリンの減少は14日目に有意になった(750mg q8h投薬量グループベースラインv 14日目10.48 ± 0.84nmol/1 v 7.32 ± 0.48 nmol/1 P = 0.0104, マンホイットニー検定; 750mg q8h投与量グループv 14日目のプラセボ 7.32 ± 0.48 nmol/1 v 9.81 ± 1.36 nmol/1 P = 0.0036, 不対の両側T検定)。750mg q8h投与量グループのみ、平均ネオプテリンレベルは14日目には正常値の範囲内であった。450mg q8h投与量グループ及び1250mg ql2h投与量グループにおいて、平均ネオプテリンレベルの減少はより少なかった。プラセボグループにおいて、平均ネオプテリンレベルは変化しなかった。経過観察中、全ての投与量グループにおいて平均ネオプテリンレベルが増加した。
【0072】
ベースラインで上昇する平均ALTレベルは、全てのグループにおいて投与中に減少した。経過観察中に全ての投与量グループにおいて、平均ALTレベルは増加し、ベースラインに向かって戻った。
【0073】
7日目後に450mg投与量グループと1250mg投与量グループにおいてHCV RNAが増加したが、ネオプテリン及び特にALTは減少し続けた。VX-950の投与中、平均ネオプテリン濃度の変化はHCV RNA及びALTレベルの減少と相関した。平均ネオプテリン濃度の最大減少は、14日目の750mg q8h投与量グループである。これは、14日目にHCV RNAの最大減少がある投薬量グループでもあった。7日目後の450mg q8h及び1250mg ql2h投与量グループにおいて、ALT及びネオプテリンレベルは減少し、一方でHCV RNAレベルは増大した。これらのデータは、VX-950によるHCV複製の阻害によって、ウイルス感染に関連した全身の炎症活動が顕著に減少することを示唆する。
【0074】
VX-950は動物モデルにおける上昇したALTレベルも改善する(WO2005/025517を参照)。具体的には、SCIDマウスにおけるWT-HCVプロテアーゼSEAPの発現が、VX-950での治療により改善できる上昇したALTレベルを生じさせる。SCIDマウスのWT-HCVプロテアーゼ単独の発現も、ALTレベルの時間及び投与量依存的上昇を生じさせる。
【0075】
したがって、本発明の他の実施形態は、HCV陽性又はHCV陰性であるP/R非応答の患者における肝臓の損傷、肝炎、脂肪症、脂肪肝、NAFLD、NASH、アルコール性脂肪肝、ライ症候群のうち1つ以上を治療又は予防する方法を提供する。本発明は、HCV陽性又は陰性である患者の肝保護の方法も提供する。
【0076】
出願人は、VX-950がインビトロで免疫回避をブロックすることも実証した。
【0077】
VX-950は、セイダイウイルスに感染したHuh7細胞でのIFNβ依存性遺伝子発現を回復する。WT HCVproの存在下でのセンダイウイルス刺激に応じて、IFNβプロモーター活性が減少する。VX-950は、IFNβプロモーター活性化のWT HCVpro仲介抑制を克服する。
【0078】
更に、NS3/4Aは、例えば、TRIF依存性機構(ウイルスポリタンパク質プロセッシングも)によって、先天的防御の回避に関与することが知られている。この免疫回避は、ウイルスの存続をもたらす。よって、ウイルスポリタンパク質プロセッシングと先天的防御の回避の両方を抑制する化合物が所望されている。有利には、VX-950は両方とも行うことが示された。特に、VX-950は、TLR3アダプタータンパク質であるTRIFのインビトロでの切断を抑制する。
【0079】
モデリングは、理論にとらわれずに、VX-950がNS3プロテアーゼによるTRIF切断を抑制することを示唆する。TRIFは、NS3プロテアーゼ活性部位の非プライム側に結合する。VX-950は、TRIFと同様に、活性部位の同じ非プライム側に結合し、TRIF切断をブロックする。
【0080】
更に、出願人は、A156T及びA156Vの2つのVX-950ウイルス変異体がTRIF又は4A/4Bを切断する能力の低下を示すことを示した。これらのウイルス変異体はあまり適していないため、ウイルスポリタンパク質プロセッシングとウイルスの存続の両方に対して効果がない。理論にとらわれず、これは4A/4B & TRIF基質への結合に影響するA156Vの立体障害に関連する。
【0081】
これは、VX-950が直接の抗ウイルス剤及び免疫回避の抑制剤の両方として作用することを示す。よって、本発明は、宿主防御のHCVプロテアーゼ媒介回避を抑制する方法も提供する。
【0082】
これらの結果と本願明細書で開示されたインビボデータは、単独療法としてのVX-950の有効性を示す。
【0083】
本発明によるVX-950の量は、単剤形又は1以上の剤形で投与される。分割剤形の場合、各剤形はほぼ同時に投与される。誤解を避けるために、1日1回以上の投薬を要求する投与計画のために、1つ以上の錠剤又は投与量が1日の各回において与えられてもよい(例えば1つの錠剤、1日に3回又は3つの錠剤、1日3回)。本発明のほとんどの実施形態において、少なくとも投与1回につき2つのピルが用いられる。
【0084】
VX-950は1つ以上の不斉炭素原子を含んでいてもよく、これによりラセミ化合物及びラセミ混合物、単一の鏡像異性体、ジアステレオ異性混合物及び個々のジアステレオマーとして存在してもよい。これら化合物のこのような全ての異性体は、明らかに本発明に含まれる。各立体異性炭素は、R又はS配位であってもよい。VX-950のN-プロピル側鎖におけるD-及びL-異性体は明らかに本発明内に含まれる。本発明の好ましい実施形態はVX-950を用いる。
【0085】
当業者に認識されるように、本発明の方法が予防的に患者を治療するのに用いられ、その患者がC型肝炎ウイルスに感染するようになった場合、該方法は感染を治療してもよい。このため、本発明の一の実施形態は、患者のC型肝炎感染症を治療又は予防する方法を提供する。
【0086】
C型肝炎に感染した患者を治療するのに加えて、本発明の方法は、患者がC型肝炎になるのを予防するのに用いてもよい。よって、本発明の一の実施形態は、本発明による組成物又は剤形を患者に投与することを含む、患者のC型肝炎ウイルス感染を予防する方法を提供する。
【0087】
本発明の方法は、免疫調節薬;抗ウイルス薬;HCVプロテアーゼの阻害剤(VX-950以外);HCV生活環における他の標的の阻害剤(NS3/4Aプロテアーゼ以外);内部リボソーム侵入の阻害剤;広域スペクトルウイルス阻害剤;又はシトクロムP-450阻害剤;あるいはそれらの組み合わせより選ばれる追加の薬剤を含む他の化合物の投与を含んでもよい。追加の薬剤はウイルス細胞侵入の阻害剤から選ばれてもよい。
【0088】
このような抗ウイルス薬は、限定されないが、Ct-、β-及びγ-インターフェロン又はチモシン、ペグ化誘導体化インターフェロン−α化合物及びチモシン等の免疫調節薬;リバビリン、アマンタジン及びテルビブジン等の他の抗ウイルス薬;C型肝炎プロテアーゼの他の阻害剤(NS2-NS3阻害剤及びNS3-NS4A阻害剤);ヘリカーゼ、ポリメラーゼ及びメタロプロテアーゼ阻害剤を含む、HCV生活環の他の標的の阻害剤;内部リボソーム侵入の阻害剤;IMPDH阻害剤等の広域スペクトルウイルス阻害剤(例えば、米国特許第5,807,876号、第6,498,178号、第6,344,465号及び第6,054,472号;及びPCT国際公開第WO97/40028号、第WO98/40381号及び第WO00/56331号に記載された化合物;及び限定されないがVX-497、VX-148及びVX-944等のミコフェノール酸及びその誘導体);またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0089】
他の薬剤(例えば、非免疫調節又は免疫調節化合物)は、限定されないが、本願明細書に参照により引用される第WO02/18369号で特定されるもの(例えば273頁、9〜22行及び274頁4行目から276頁1行目までを参照。この開示は特に本願明細書に参照により引用される)を含む、本発明の化合物と組み合わせて用いてもよい。
【0090】
更に他の薬剤には、様々な公開された米国特許出願に記載されたものが含まれる。これらの公報は、特に肝炎の治療のため、本発明の方法においてVX-950と組み合わせて用いることができる化合物及び方法の更なる教示を提供する。このようないずれか任意の方法及び組成物も、本発明の方法及び組成物と組み合わせて用いてよいことが考えられる。簡潔に、これら公報の開示は公開番号により参照され、特に化合物の開示は特に本願明細書に参照により引用されることに注意されたい。これら公報の例として、米国特許出願公開番号:米国第20040058982号、米国第20050192212号、米国第20050080005号、米国第20050062522号、米国第20050020503号、米国第20040229818号、米国第20040229817号、米国第20040224900号、米国第20040186125号、米国第20040171626号、米国第20040110747号、米国第20040072788号、米国第20040067901号、米国第20030191067号、米国第20030187018号、米国第20030186895号、米国第20030181363号、米国第20020147160号、米国第20040082574号、米国第20050192212号、米国第20050187192号、米国第20050187165号、米国第20050049220号及び米国第20050222236号が挙げられる。
【0091】
更に他の薬剤には、限定されないが、Human Genome Sciencesから入手可能なアルブフェロン(商標)(アルブミン−インターフェロンアルファ);PEG-INTRON(登録商標)(Schering Corporation, Kenilworth, NJから入手可能なペグインターフェロンアルファ−2b) ; INTRON-A(登録商標)(VIRAFERON(登録商標)Schering Corporation, Kenilworth, NJから入手可能なインターフェロンアルファ2b) ; リバビリン(ICN Pharmaceuticals, Inc., Costa Mesa, CAから入手可能な1-ベータ-D-リボフラノシル-lH-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド;Merck Indexに記載, entry 8365, 第12版); REBETROL(登録商標)(Schering Corporation, Kenilworth, NJ); COPEGUS(登録商標)(Hoffmann-La Roche, Nutley, NJ); PEGASYS(登録商標)(Hoffmann-La Roche, Nutley, NJから入手可能なペグインターフェロンアルファ−2a) ; ROFERON(登録商標) (Hoffmann-La Roche, Nutley, NJから入手可能な組換えインターフェロンアルファ2a); BEREFOR(登録商標)(Boehringer Ingelheim Pharmaceutical, Inc., Ridgefield, CTから入手可能なインターフェロンアルファ2); SUMIFERON(登録商標)(Sumitomo, Japanから入手可能なスミフェロン等の天然アルファインターフェロンの精製混合物); WELLFERON(登録商標)(Glaxo Wellcome Ltd., Great Britainから入手可能なインターフェロンアルファn1); ALFERON(登録商標)(Interferon Sciencesにより作製された天然アルファインターフェロンの混合物, Purdue Frederick Co., CTから入手可能); α-インターフェロン; 天然アルファインターフェロン2a;天然アルファインターフェロン2b; ペグ化アルファインターフェロン2a又は2b;コンセンサスアルファインターフェロン(Amgen, Inc., Newbury Park, CA); REBETRON(登録商標)(Schering Plough, インターフェロン−アルファ2B+リバビリン); ペグインターフェロンアルファ (Reddy, K. R.他, "Efficacy and Safety of Pegylated (40-kd) Interferon alpha-2a Compared with Interferon alpha-2a in Noncirrhotic Patients with Chronic Hepatitis C," Hepatology, 33, 433-438 (2001); コンセンサスインターフェロン(INFERGEN(登録商標)) (Kao, J. H.他, "Efficacy of Consensus Interferon in the Treatment of Chronic Hepatitis," J. Gastroenterol. Hepatol., 15, 1418-1423 (2000);リンパ芽球様又は「天然」インターフェロン;インターフェロンタウ(Clayette, P.他, "IFN-tau, A New Interferon Type I with Antiretroviral activity" Pathol . Biol. (Paris) 47, 553-559 (1999); インターロイキン-2 (Davis, G. L.他 , "Future Options for the Management of Hepatitis C." Seminars in Liver Disease, 19, 103-112(1999); インターロイキン-6 (Davis他, "Future Options for the Management of Hepatitis C," Seminars in Liver Disease, 19, 103-112 (1999); インターロイキン-12 (Davis, G. L.他, "Future Options for the Management of Hepatitis C." Seminars in Liver Disease, 19, 103-112 (1999);及び1型ヘルパーT細胞応答の発生を向上する化合物(Davis他, "Future Options for the Management of Hepatitis C, " Seminars in Liver Disease, 19, 103-112 (1999)) が含まれる。他に含まれるものとして、限定されないが、単独又はトブラマイシンとの組み合わせの二本鎖RNA及びイミキモド(3M Pharmaceuticals; Sauder, D.N. "Immunomodulatory and Pharmacologic Properties of Imiquimod," J. Am. Acad. Dermatol., 43 S6-11 (2000)等の細胞でインターフェロンの合成を刺激する化合物(Tazulakhova, E. B.他, "Russian Experience in Screening, analysis, and Clinical Application of Novel Interferon Inducers" J. Interferon Cytokine Res., 21 65-73)がある。特に272頁15行目から273頁8行目までのWO02/18369も参照し、この開示は特に本願明細書に参照により引用されたものとする。
【0092】
当業者に認識されるように、VX-950は経口で投与されるのが好ましい。経口で投与される形は開発中であるが、典型的に、インターフェロンは経口で投与されない。しかしながら、ここでは何も本発明の方法又は組み合わせを、いかなる特定の剤形又は投薬計画に限定していない。このため、本発明による組み合わせの各要素は別々、一緒に、又はそれらの任意の組み合わせで投与されてもよい。当業者に認識されるように、インターフェロンの投与量は典型的にIUで測定される(例えば、約400万IUから約1200万IU)。インターフェロンは、マイクログラムで投与されてもよい。例えば、ペグイントロンの標準的な投与量は1.0-1.5μg/kg/wkで、ペガシスのそれは180μg/wkである。
【0093】
いくつかの態様において、方法は、第1段階及び第2段階の2つの段階において薬剤をP/R非応答患者に投与することを含む。例えば、第1段階は約12又は24週間未満の期間とすることができ、第2段階は約12週間以上とすることができる。例えば、第2段階は約12〜36週間とすることができる。特定の実施形態において、第2段階は12週間である。更に他の実施形態において、第2段階は36週間である。特定の実施形態において、特定の実施形態において、第1及び第2段階の合計は約24から48週間(24、36又は48週間等)である。いくつかの実施形態において、第1及び第2段階の期間を同じとすることができる。
【0094】
VX-950を第1段階、第2段階又は両方の段階で投与してもよい。いくつかの実施形態において、VX-950は第1段階でのみ投与される。VX-950が第1段階でのみ投与される場合、VX-950は単独又は他の薬剤と組み合わせて投与されてもよく、1つ以上の薬剤が第2段階で投与される。他の薬剤は、1つ以上の抗ウイルス薬、1つ以上の本願明細書に記載された他の薬剤、又はそれらの組み合わせとすることができる。いくつかの実施形態において、第1及び第2段階で投与される特定の薬剤は同一である。
【0095】
いくつかの実施形態において、方法は、2週間に渡るVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く22週間に渡るペグインターフェロンアルファ-2a(Peg-IFN)とリバビリン(RBV)の組み合わせの投与(第2段階)を含む。他の実施形態において、方法は、2週間に渡るVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く46週間に渡るPeg-IFN及びRBVの組み合わせの投与(第2段階)を含む。
【0096】
更に他の実施形態において、方法は、2週間に渡るPeg-IFNと組み合わせたVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く22週間に渡るPeg-IFNとRBVの組み合わせの投与(第2段階)を含む。他の実施形態において、方法は、2週間に渡るPeg-IFNと組み合わせたVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く46週間に渡るPeg-IFNとRBVの組み合わせの投与(第2段階)を含む。
【0097】
更に他の実施形態において、方法は、2週間に渡るPeg-IFN及びRBVと組み合わせたVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く22週間に渡るPeg-IFNとRBVの組み合わせの投与(第2段階)を含む。他の実施形態において、方法は、2週間に渡るPeg-IFN及びRBVと組み合わせたVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く46週間に渡るPeg-IFNとRBVの組み合わせの投与(第2段階)を含む。
【0098】
いくつかの実施形態において、方法は、4週間に渡るVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く20週間に渡るペグインターフェロンアルファ-2a(Peg-IFN)とリバビリン(RBV)の組み合わせの投与(第2段階)を含む。他の実施形態において、4週間に渡るVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く44週間に渡るPeg-IFNとRBVの組み合わせの投与(第2段階)を含む。
【0099】
更なる実施形態において、方法は、4週間に渡るPeg-IFNと組み合わせたVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く20週間に渡るPeg-IFNとRBVの組み合わせの投与(第2段階)を含む。他の実施形態において、方法は、4週間に渡るPeg-IFNと組み合わせたVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く44週間に渡るPeg-IFNとRBVの組み合わせの投与(第2段階)を含む。
【0100】
更に他の実施形態において、方法は、4週間に渡るPeg-IFNとRBVと組み合わせたVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く20週間に渡るPeg-IFN及びRBVの組み合わせの投与(第2段階)を含む。他の実施形態において、方法は、4週間に渡るPeg-IFN及びRBVと組み合わせたVX-950の投与(第1段階)及びそれに続く44週間に渡るPeg-IFNとRBVの組み合わせの投与(第2段階)を含む。
【0101】
いくつかの実施形態において、任意の上記の第1段階は約12週間行うことができ、第2段階は約12週間行うことができる。または、第1段階は約12週間行うことができ、第2段階は約24週間行うことができる。更に他の態様において、第1段階は約12週間行うことができ、第2段階は約36週間行うことができる。
【0102】
いくつかの実施形態において、任意の上記の第1段階は約8週間行うことができ、第2段階は約16週間行うことができる。または、第1段階は約8週間行うことができ、第2段階は約28週間行うことができる。更に他の態様において、第1段階は約8週間行うことができ、第2段階は約40週間行うことができる。
【0103】
いくつかの実施形態において、当該方法は、48週間未満に渡ってPeg-IFNと組み合わせてVX-950を投与することを含む。例えば、方法は、24週間未満に渡ってPeg-IFNと組み合わせてVX-950を投与することを含む。
【0104】
いくつかの実施形態において、当該方法は、48週間未満に渡ってPeg-IFNとRBVを組み合わせてVX-950を投与することを含む。例えば、方法は、24週間未満に渡ってPeg-IFN及びRBVと組み合わせてVX-950を投与することを含む。
【0105】
一の実施形態において、本発明の方法は、P/R非応答患者にVX-950を約2週間(又は2週間)に渡って投与し、それに続いてPEG-IFN及びリバビリンを約22週間(又は22週間)又は約46週間(又は46週間)に渡って投与することを含む。
【0106】
いくつかの実施形態において、本発明は、第1段階においてPeg-IFNとRBVをVX-950と共にP/R非応答患者に投与し、第2段階でPeg-IFNをRBVと共に投与することを含む治療計画を含み、ここで第1段階の後に第2段階が発生し、8時間毎にVX-950が750mgの量で投与され、ペグインターフェロンアルファ2aが1週間あたり180mcgの量で投与され、そしてリバビリンが1日あたり1000〜1200mgの量で投与される。
【0107】
いくつかの実施形態において、本発明は、第1段階においてPeg-IFNとRBVをVX-950と共にP/R非応答患者に投与し、第2段階でPeg-IFNをRBVと共に投与することを含む治療計画を含み、ここで第1段階の後に第2段階が発生し、8時間毎にVX-950が750mgの量で投与され、ペグインターフェロンアルファ2bが1週間あたり1キロにつき1.5mcgの量で投与され、そしてリバビリンが1日あたり800〜1200mgの量で投与される。
【0108】
いくつかの実施形態において、本発明は、第1段階においてPeg-IFNとRBVをVX-950と共にP/R非応答患者に投与し、第2段階でPeg-IFNをRBVと共に投与することを含む治療計画を含み、ここで第1段階の後に第2段階が発生し、12時間毎にVX-950が1125mgの量で投与され、ペグインターフェロンアルファ2aが1週間あたり180mcgの量で投与され、そしてリバビリンが1日あたり1000〜1200mgの量で投与される。
【0109】
いくつかの実施形態において、本発明は、第1段階においてPeg-IFNとRBVをVX-950と共にP/R非応答患者に投与し、第2段階でPeg-IFNをRBVと共に投与することを含む治療計画を含み、ここで第1段階の後に第2段階が発生し、8時間毎にVX-950が750mgの量で投与され、ペグインターフェロンアルファ2bが1週間あたり1キロにつき1.5mcgの量で投与され、そしてリバビリンが1日あたり800〜1200mgの量で投与される。
【0110】
モデリングデータは、V36A/M、T54A、R155K/T、A156S A156V/T、V36A/M-R155K/T、及びV36A/M-A156V/T等のVX-950耐性変異体が、主に、VX-950治療に続く約10〜24週間(又は10〜24週間)に渡るPEG-IFN及びリバビリンの投与により根絶されることも示す。特定のこれらの投薬計画は、24〜48週間続くケア治療投薬計画の現在の標準における治療の減少を表す。
【0111】
よって、本発明は、インターフェロンと組み合わせてVX-950をP/R非応答患者に投与する方法をも提供する。特定の実施形態において、インターフェロンは約10週間(又は10週間)、約12週間(又は12週間)、約14週間(又は14週間)投与される。限定されないが全投薬計画を含む投薬計画の全て又は一部で、リバビリンも随意に投与される。
【0112】
一の実施形態において、本発明の方法は、VX-950とPeg-IFNの組み合わせを約12週間(又は12週間)投与することを含む。
【0113】
一の実施形態において、本発明の方法は、VX-950とPeg-IFNの組み合わせを約24週間(又は24週間)投与すること含む。
【0114】
誤解を避けるために、本発明は、限定されないが、VX-950とインターフェロンを約8週間(又は8週間)投与し、それに続いてインターフェロンを約16週間(又は16週間)投与して、合計で約24週間(又は24週間)の治療計画とすることを含む投薬計画を含むと理解されるべきである。VX-950とインターフェロンを約12週間(又は12週間)投与し、それに続いてインターフェロンを約12週間(又は12週間)投与して、合計で約24週間の治療計画とすることを含む投薬計画も提供される。このような投薬計画は、限定されないが、約24週間(又は24週間)の全投薬計画を含む、投薬計画の全て又は一部で、リバビリンを投与することを随意に提供する。
【0115】
一の実施形態において、本発明の方法は、VX-950、Peg−IFN及びリバビリンの組み合わせを約12週間(12週間)投与することを含む。
【0116】
一の実施形態において、本発明の方法は、VX-950、Peg−IFN及びリバビリンの組み合わせを約12週間(12週間)投与し、それに続いてPeg-IFNとリバビリンを約12週間(又は12週間)投与することを含む。
【0117】
一の実施形態において、本発明の方法は、VX-950、Peg−IFN及びリバビリンの組み合わせを約12週間(12週間)投与し、それに続いてPeg-IFNとリバビリンを約36週間(又は36週間)投与することを含む。
【0118】
一の実施形態において、本発明の方法は、VX-950、Peg−IFN及びリバビリンの組み合わせを約24週間(24週間)投与し、それに続いてPeg-IFNとリバビリンを約24週間(又は24週間)投与することを含む。
【0119】
一の実施形態において、本発明は、第1段階においてPeg-IFNとRBVをVX-950と共にP/R非応答患者に投与し、第2段階でPeg-IFNをRBVと共に投与することを含む治療計画を提供し、ここで第1段階の後に第2段階が発生し、48週間未満の期間で延長される。
【0120】
一の実施形態において、本発明は、治療計画を提供し、ここでVX-950又はその製薬学的に許容される塩が約300mg〜約1250mgの量で投与される。
【0121】
一の実施形態において、本発明は、治療計画を提供し、ここでVX-950又はその製薬額的に許容される塩が約450mgの量で投与される。
【0122】
一の実施形態において、本発明は、治療計画を提供し、ここでVX-950又はその製薬学的に許容される塩が約750mgの量で投与される。
【0123】
一の実施形態において、本発明は、治療計画を提供し、ここでVX-950又はその製薬学的に許容される塩が約1250mgの量で投与される。
【0124】
一の実施形態において、本発明は、治療計画を提供し、ここで量は1日1回投与される。
【0125】
一の実施形態において、本発明は、治療計画を提供し、ここで量は1日2回投与される。
【0126】
一の実施形態において、本発明は、治療計画を提供し、ここで量は1日3回投与される。
【0127】
一の実施形態において、本発明は、治療計画を提供し、ここで量は24時間毎に投与される。
【0128】
一の実施形態において、本発明は、治療計画を提供し、ここで量は12時間毎に投与される。
【0129】
一の実施形態において、本発明は、治療計画を提供し、ここで量は8時間毎に投与される。
【0130】
いくつかの実施形態において、第2段階は24週間未満の期間の間で延長される。
【0131】
いくつかの実施形態において、第2段階は12週間未満の期間の間で延長される。
【0132】
いくつかの実施形態において、第1段階は24週間未満の期間の間で延長される。
【0133】
いくつかの実施形態において、第1段階は12週間未満の期間の間で延長される。
【0134】
いくつかの実施形態において、P/R非応答患者は、4週目の無応答者である。
【0135】
いくつかの実施形態において、P/R非応答患者は、12週目の無応答者である。
【0136】
一の実施形態において、SVR12が40%超の無応答者で達成される。
【0137】
いくつかの実施形態において、P/R非応答患者は 部分応答者である。
【0138】
一の実施形態において、SVR12が40%超の部分応答者で達成される。
【0139】
いくつかの実施形態において、P/R非応答患者は突破応答者である。
【0140】
一の実施形態において、SVR12が40%超の突破応答者で達成される。
【0141】
いくつかの実施形態において、P/R非応答患者は再発応答者である。
【0142】
一の実施形態において、SVR12が35%超の再発応答者で達成される。
【0143】
他の実施形態において、SVR12が36%の再発応答者で達成される。
【0144】
本発明と関連して用いられるシトクロムP450モノオキシゲナーゼ(「CYP」)阻害剤は、VX-950の代謝を阻害するものと期待される。このため、シトクロムP450モノオキシゲナーゼ阻害剤の量は、VX-950の代謝を阻害するのに効果的なものとする。よって、CYP阻害剤は、CYP阻害剤が無い状態でのVX-950に比べ、VX-950の生物学的利用能又はVX-950への暴露が増加する量でP/R非応答患者に投与される。CYP阻害剤として、限定されないが、リトナビル(第WO94/14436号)、ケトコナゾール、トロレアンドマイシン、4−メチルピラゾール、シクロスポリン、クロメチアゾール、シメチジン、イトラコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾール、フルボキサミン、フルオキセチン、ネファゾドン、セルトラリン、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、フォサンプレナビル、サキナビル、ロピナビル、デラビルジン、エリスロマイシン、VX-944及びVX-497が挙げられる。好ましいCYP阻害剤として、リトナビル、ケトコナゾール、トロレアンドマイシン、4−メチルピラゾール、シクロスポリン及びクロメチアゾールが挙げられる。
【0145】
シトクロムP50モノオキシゲナーゼ活性を阻害する化合物の能力を測定する方法が知られている(米国特許第6,037,157号を参照)。被験者のVX-950とCYP阻害剤の同時投与の影響を評価する方法も知られている(米国第2004/0028755号)。組み合わせの薬物動態学的な影響を決定するために、本発明に関連してこのようないかなる方法を用いてもよい。
【0146】
本発明の一の実施形態は、P/R非応答患者にCYP3A4の阻害剤とVX-950を投与する方法を提供する。
【0147】
ここで該方法は、P/R非応答患者にa)VX-950と他の薬剤の組み合わせ;又はb)1以上の剤形におけるVX-950の投与又は同時投与を包含してもよい。同時投与は、同じ剤形又は異なる剤形での各阻害剤の投与を含む。異なる剤形で投与された場合、阻害剤は、ほぼ同時に又は他の剤形の投与する時を含む異なる時点で投与されてもよい。別個の剤形はいかなる順番で投与されてもよい。即ち、他の剤形の前に、一緒に又は後に任意の剤形を投与してもよい。
【0148】
VX-950及び任意の追加の薬剤は、別個の剤形として処方されてもよい。また、患者に投与される剤形の数を減らすために、VX-950及び任意の更なる薬剤は、任意の組み合わせで一緒に処方されてもよい。任意の別個の剤形は、同時に又は異なる時点で投与されてもよい。生物学的効果が有利な時間内に、剤形が投与されるべきであると理解されるべきである。
【0149】
本発明の投薬計画及び剤形によれば、VX-950は、サンプル中又は患者中のウイルス量を減らすのに効果的な量で(又は本発明の方法を行うのに効果的な量で)存在し、ここで前記ウイルスはウイルス生活環に必要なNS3/4Aセリンプロテアーゼ及び製薬学的に許容される担体をコードする。或いは、本発明の組成物は、本願明細書中に記載されたように追加の薬剤を含む。各成分は、各組成物、組み合わせの組成物、又は単独の組成物に存在してもよい。
【0150】
化合物の製薬学的に許容される塩がこれらの組成に用いられた場合、これらの塩は無機又は有機酸又は塩基より誘導されるのが好ましい。このような酸塩として次のものが挙げられる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、カンファー塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタン−プロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニル−プロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシレート及びウンデカン酸塩。塩基塩として、アンモニウム塩、ナトリウム及びカリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム及びマグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン塩等の有機塩基との塩、N-メチル-D-グルカミン、アルギニン、リジン等のアミノ酸との塩が挙げられる。
【0151】
塩基性窒素含有基は、塩化、臭化及びヨウ化メチル、エチル、プロピル及びブチル等の低級ハロゲン化アルキル;硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル及びジアミル等の硫酸ジアルキル、塩化、臭化及びヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチル及びステアリル等の長鎖ハロゲン化物、臭化ベンジル及びフェネチル等のハロゲン化アラルキル等の薬剤で四級化してもよい。
【0152】
本発明の組成物及び方法に用いられている化合物は、選択的な生物学的性質を高めるために、適切な官能基を付加して修飾してもよい。このような修飾は当該技術分野において知られており、与えられた生物システム(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)に対する生物学的浸透を高める、経口有効性を高める、注射による投与を可能にするために溶解度を高める、代謝を変化させる、及び排出速度を変化させるものが含まれる。
【0153】
これらの組成物に用いられてもよい製薬額的に許容される担体は、限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミン等の血清タンパク質、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、硫酸プロタミン等の緩衝物質、飽和野菜脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩又は電解質、例えばリン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸塩、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコール及び羊毛脂が含まれる。
【0154】
好ましい実施形態によれば、本発明の組成物は、特にヒト等の哺乳動物に薬剤投与するために処方される。
【0155】
本発明のこのような医薬組成物は(本発明の方法、組み合わせ、キット、パックで用いられる組成物も)は、経口的、非経口的、舌下的、吸入噴霧、局所的、経直腸的、経鼻的、口腔的、経膣的に又は注入容器を通して投与されてもよい。本願明細書で用いられている用語「非経口的」には、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、基質内、鞘内、肝臓内、病巣内及び頭蓋内注射又は注入技術を含む。組成物は経口的に又は静脈内投与されるのが好ましい。より好ましくは、組成物は経口的に投与される。
【0156】
本発明による組成物の無菌で注射可能な形態は、水性又は油性懸濁液であってもよい。これらの懸濁液は、分散又は湿潤剤及び懸濁化剤を用いて、当該技術分野において知られている技術により処方される。無菌で注射可能な調合液は、例えば1,3-ブタンジオール等の毒性のない非経口で許容される希釈剤又溶媒中の無菌で注射可能な溶液又は懸濁液であってもよい。用いられてもよい許容される媒体及び溶媒は、水、リンガー液及び生理食塩水である。更に、無菌の固定油は、溶媒又は懸濁化剤として従来から用いられている。この目的のため、合成モノ又はジグリセリドを含む任意の無菌固定油を用いてもよい。特にポリオキシエチル化されたオリーブ油又はヒマシ油等の天然の製薬学的に許容される油のように、オレイン酸及びそのグリセリド誘導体等の脂肪酸は、注射物質を調製するのに有用である。これらの油剤又は懸濁液は、カルボキシメチルセルロース等の長鎖アルコール希釈剤又は分散剤、あるいは乳濁液及び懸濁液を含む製薬学的に許容される剤形の処方に通常用いられる同様の分散剤を含有していてもよい。ツイーン、スパン等の他の通常用いられる界面活性剤及び乳化剤又は製薬学的に許容される固体、液体又は他の剤形の製造に通常用いられる生物学的利用能促進剤を処方の目的に使用してもよい。
【0157】
VX-950及び追加の薬剤を含む本発明の組成物において、VX-950及び追加の薬剤は、単剤療法投薬計画において通常投与される投与量の約10〜100%の間、より好ましくは10〜80%の間の投与量レベルで存在するべきである。
【0158】
本発明の医薬組成物は、限定されないが、カプセル、錠剤、丸薬、粉末、顆粒、水性懸濁液又は溶液を含む任意の経口的に許容される剤形で、経口的に投与されてもよい。錠剤を経口使用する場合、通常用いられる担体はラクトース及びコーンスターチを含む。ステアリン酸マグネシウム等の平滑剤も典型的に加えられる。カプセルの形での経口投与のための有用な希釈剤は、ラクトースと乾燥コーンスターチを含む。経口使用に水性懸濁液が必要な場合、活性成分は乳化剤及び懸濁化剤と混合せしめられる。所望する場合、特定の香料添加剤又は着色剤を加えてもよい。許容される液体剤形は、乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ、エリキシル剤を含む。
【0159】
また、本発明の医薬組成物は、直腸投与するために坐薬の形で投与されてもよい。これらは、薬剤と、室温で固体であるが直腸温度では液体になり、このため直腸で溶けて薬を放出する好適な非刺激性賦形剤とを混合することにより調製してもよい。このような物質は、ココアバター、蜜ろう及びポリエチレングリコールを含む。
【0160】
本発明の医薬組成物は、特に治療の標的が、目、皮膚又は下部消化管の病気を含む、局所適用により容易に接近可能な領域又は器官を含む場合、局所的に投与されてもよい。好適な局所製剤は、これら領域又は器官のそれぞれに容易に調製される。
【0161】
当該技術分野において認識されるように、医薬組成物はリポソームの形で投与されてもよい。
【0162】
出願人は、VX−950が経口投与可能であることを実証した。よって、本発明の好ましい医薬組成物は経口投与のために処方される。
【0163】
CYP阻害剤については、1日に約0.001〜約200mg/kg体重の間の投与量レベルは典型的である。更に典型的なのは、1日に約0.1〜約50mg/kg又は約1.1〜約25mg/kgの間の投与量レベルである。
【0164】
リトナビルの好ましい剤形について、米国特許第6,037,157号及びそれに引用された文献:米国特許第5,484,801、5,948,436及び国際出願WO95/07696及びWO95/09614を参照のこと。
【0165】
本発明に関連した投与は、慢性又は急性治療として用いることができる。担体物質と結合して、1回量剤形を生成する活性物質の量は、治療する宿主及び投与の特定のモードによって変わる。典型的な製剤は、約5%〜約95%の活性化合物を含有する(w/w)。このような製剤は約20%〜約80%の活性化合物を含有するのが好ましい。
【0166】
患者の状態が改善した時、必要な場合、本発明の化合物、組成物又は組み合わせの維持投与量が投与される。その後、症状の関数として、投与量又は投与の頻度あるいは双方を、改善した症状が維持されるレベルまで減少させてもよい。症状が所望のレベルまで緩和した場合、治療を終わらせるべきである。しかし、病徴の再発時に、患者は長期に渡る間欠的治療を必要とする場合がある。
【0167】
任意の特定の患者のための特定の投与量及び治療計画は、用いた特定の化合物の活性、年齢、体重、全体的な健康、性別、食事、投与時間、排出速度、混合薬、治療する医師及び治療する特定の病気の重症度の判断、以前の治療歴、併存疾患又は併用薬、ベースラインウイルス量、人種、病気の期間、肝機能の状態及び肝線維症/肝硬変の度合い、並びに治療の目的(移植につき循環ウイルスの除去又はウイルス根絶)を含む様々な要因に依存することも理解されるべきである。活性成分の量も、特定の記載した化合物及び組成物中の他の抗ウイルス薬の存在又は不存在及び性質に依存する。
【0168】
他の実施形態によれば、本発明は、ウイルスの生活環に必要なウイルスコードされたNS3/4Aセリンプロテアーゼに特徴づけられるウイルスに感染したP/R非応答患者を、前記患者に本発明の製薬学的に許容される組成物を投与することによって治療する方法を提供する。好ましくは、本発明の方法は、HCV感染症を罹患した患者を治療するのに用いられる。このような治療では、ウイルス感染を完全に根絶し、又はその重症度を軽減する可能性がある。好ましくは、患者は哺乳動物である。更に好ましくは、患者はヒトである。
【0169】
本願明細書の投与量は、インビボで使用されるのが好ましい。しかしこれは、いかなる目的でもVX-950のこれらの量の使用を制限することを意図していない。更に他の実施形態において、本発明は、生物学的物質を本発明の化合物を含む製薬学的に許容される組成物に接触させるステップを含む、患者への投与を意図する生物学的物質を前処理する方法を提供する。このような生物学的物質は、限定されないが、血液及び血漿、血小板、血球の亜集団等のその成分;腎臓、肝臓、心臓、肺等の器官;精子及び卵子;骨髄及びその成分、並びに生理食塩水、ブドウ糖等の患者に注入される他の流体を含む。
【0170】
本発明は、VX-950又はその製薬学的に許容される塩を製薬学的に許容される担体、アジュバント又は媒体と混合するステップを含む、VX-950又はその製薬学的に許容される塩及び製薬学的に許容される担体、アジュバント又は媒体を含む組成物を調製する方法をも提供し、ここで組成物のVX-950の投与量は、本発明の任意の実施形態に従う。本発明の別の実施形態は、方法を提供し、ここで組成物は本願明細書に記載された1つ以上の追加の薬剤を含む。
【0171】
本発明は本願明細書に開示された投与量でのVX-950又はその製薬学的に許容される塩を含む治療計画をも提供する。本発明の別の実施形態において、治療計画は更に本願明細書に記載された1つ以上の他の薬剤を含む。
【0172】
医薬組成物はまた、通常ブリスター包装の単一パッケージに一連の処置全体を含む“患者パック”で患者に処方されてもよい。患者パックは、患者が、従来の処方において通常紛失される患者パックに含まれる添付文書を患者がいつでも利用できる点で、薬剤師が、大量購入物から患者への薬剤分配を行なう従来の処方よりも有利である。添付文書の包含は、患者に医者の指示の順守を改善させることが明らかにされている。
【0173】
患者が本発明の正しい使用をするように指示する添付文書を包含する単一の患者パック、又は各製剤の患者パックによる本発明の組み合わせの投与は、本発明の望ましい更なる特徴であることが理解されるだろう。
【0174】
本発明の更なる態様によれば、少なくともVX−950(本発明による投与量)及び本発明の組み合わせの使用指示書を含む添付情報を含むパックである。任意の組成物、剤形、治療計画又は本発明の他の態様は、医薬的パックで示されてもよい。本発明の別の実施形態において、医薬的パックは、本願明細書に記載された1つ以上の追加の薬剤を更に含む。1又は複数の追加の薬剤は、同一のパック又は異なるパックで提供されてもよい。
【0175】
本発明の他の観点は、各医薬成分の単一または複数の医薬製剤;貯蔵中および投与前に医薬製剤を保存する容器;及びHCV感染を治療又は予防するのに有効な方法で薬剤投与を行うための指示書を含む、HCV感染の治療またはHCV感染の予防における患者への使用のための(又は本発明の他の方法における使用のための)パッケージ化されたキットを含む。
【0176】
よって、本発明は、VX−950(及び随意に追加の薬剤)の投与量の同時または連続投与のためのキットを提供する。典型的に、このようなキットは、例えば、製薬学的に許容される担体中(及び1又は複数の医薬製剤中)、各化合物の組成物及び随意の追加の薬剤、並びに同時または連続投与のための指示書を含む。
【0177】
他の実施形態において、自己投与のための1つ以上の剤形;貯蔵中及び使用前に剤形を保存するための、好ましくは密閉された容器;及び患者が薬剤投与を行うための指示書を包むパッケージキットが提供される。指示書は、典型的に、添付文書、ラベル、 及び/又はキットの他の成分上に書かれた指示書であり、剤形又は複数の剤形は、本願明細書中に記載の通りである。各剤形は、一枚の金属箔−プラスチック薄板で形成される個々の空間又は半球形中に、他から分離されたそれぞれの剤形を包含させるか、又は剤形は、プラスチック容器のような単一の容器中に包含されてもよい。本発明のキットはまた、典型的には、個々のキット成分をパッケージングするための手段、即ち、剤形、容器、及び使用のための指示書を含んでもよい。このようなパッケージング手段は、段ボール箱または紙箱、プラスチック容器または金属箔容器などの形態でもよい。
【0178】
本発明によるキットは、任意の組成物、剤形、治療計画、又は医薬的パッケージ等の本発明の任意の態様を具現化し得る。
【0179】
本発明によるパック及びキットは、随意に、複数の組成物又は剤形を含む。よって、本発明は、1又は複数の組成物を含むパック及びキットを含む。
【0180】
特定の例示的実施形態は下記に描写及び記載されているが、本発明の化合物を、当業者に一般的に利用可能な適切な出発物質を用いて、概して上記に記載の方法に従い調製することができると理解されよう。
【0181】
本願明細書で用いられる時、「P/R非応答」とは、RBV治療での標準ペグ−IFNに対して持続性ウイルス学的著効(SVR)を達成しない又は維持しない(治療完了24週間後の検出できないHCV RNA)患者及び応答が欠如している患者を含む。応答の欠如は、HCV RNAにおけるベースラインから<2-loglOの減少として、HCVウイルスの検出できないレベルの達成の失敗として、又は治療の中止に伴う再発として定義される。上記に定義されたように、検出できないHCV RNAとは、例えばRoche COBAS TaqMan(登録商標) HCV/HPSアッセイで測定されるように、現在市販のアッセイで測定される10 IU/mL未満でHCV RNAが存在していることを意味する。例えば、「P/R非応答」は、RBV治療での標準ペグ−IFNについて、「4週目無効応答者」、「12週目無効応答者」、「24週目無効応答者」、「26週目から48週目無効応答者」、「部分応答者」、「ウイルス突破応答者」及び「再発応答者」を含む。「4週目無効応答者」は、RBV治療での標準ペグ−IFNの4週間目のHCV RNAにおける<1-loglOの低下(HCV RNAにおけるベースラインから1-loglO減少を有さない)で定義される。「12週目無効応答者」は、RBV治療での標準ペグ−IFNの12週間目のHCV RNAにおける<2-loglOの低下(早期ウイルス応答(EVR、12週目にHCV RNAにおけるベースラインから2-loglO減少を達成していない)で定義される。「24週目無効応答者」は、RBV治療での標準ペグ−IFNの24週目に検出可能なHCV RNAを有した被験者として定義される。「26週目から48週目無効応答者」は、RBV治療での標準ペグ−IFNの26から48週目の間に検出可能なHCV RNAを有した被験者として定義される。「部分応答者」は、RBV治療での標準ペグ−IFNの12週目の2-loglO減少で定義されるが、24週目で検出可能なHCV RNAである。「ウイルス突破応答者」は、RBV治療でのペグ−IFN中の検出できないHCV-RNAを達成した後の検出可能なHCV-RNAで定義される。ウイルス突破は、i)最も低い記録された治療の値と比較した際のHCV RBAにおける>1-loglOの増大、又はii)先の時点で検出できないHCV RNAを有した患者における>100IU/mLのHCV RNAレベルとして定義される。ウイルス突破応答者の具体例には、4週目から24週目の間にウイルス突破を有する患者が含まれる。「再発応答者」とは、RBVとペグ−IFNの完了において検出できないHCV RNAを有するが(先の治療)(一般的に薬物治療の最後の投薬から6週間以下)、経過観察中(例えば、経過観察後24週間中)に再発する患者をいう。再発応答者は、RBV治療でのペグ−IFNの48週間の後に再発し得る。
【0182】
典型的なペグ−IFN及びRBV治療計画には、12週間、24週間、36週間及び48週間治療が含まれる。様々な種類のペグ−IFNが市販されており、例えば、バイアルに調製され、前処理された溶液として、又は別個の希釈剤(混合流体)と凍結乾燥した(凍結乾燥)粉末がある。ペグインターフェロンアルファ−2b(ペグ−イントロン(登録商標))及びアルファ2a(ペガシス(登録商標))は典型例である。本発明に用いることのできる様々な剤形及び処方タイプを含む様々な種類のインターフェロンが市販されている(例えば、上記のインターフェロンの具体例を参照)。様々な種類のインターフェロンは、バイアルに調製され、前処理された溶液として、又は別個の希釈剤(混合流体)と凍結乾燥した(凍結乾燥)粉末として市販されている。ポリエチレングリコール(PEG)の分子が結合している点で、ペグインターフェロンアルファ-2b(ペグ−イントロン(登録商標))及びアルファ2a(ペガシス(登録商標))は他のインターフェロンと異なる。PEGは、インターフェロンが体内に留まるのを長くし、それによりインターフェロンの効果及び有効性を長引かせるものと考えられている。ペグインターフェロンは、一般的に、皮膚の下に(皮下)注射することにより投与される。ペガシス(登録商標)は、前もって充填された注射器又はバイアル中の注射剤として来る。ペガシス(登録商標)の一般的な投与量は、1週間に1回の180μgである。ペグ−イントロン(登録商標)は、粉末と滅菌水を含む前もって充填されたペンで来る;ペンを押すことにより混合される。ペグ−イントロン(登録商標)の投与量は、一般的に、1週間に1回の1キロにつき1.5μgと体重に依存する(約50〜全体で約150μgの間の範囲)。特定の実施形態において、例えば、ペグインターフェロン−アルファ2a又はペグインターフェロ−アルファ2b等のペグインターフェロンが本発明に用いられる。典型的に、インターフェロンは、市販製品のラベルに記載された投薬計画に従って投与され得る。
【0183】
リバビリンは経口投与され、リバビリンの錠剤は現在市販されている。一般基準において、リバビリン錠剤の1日用量(例えば、約200mg錠剤)は約800mg〜約1200mgである(市販製品のラベルに記載された投薬計画に従うと)。
【0184】
VX-950は、一般的に、当業者に知られている方法で調製されてもよい(例えば、第WO02/18369号参照)。当該技術分野において知られている任意の好適な製剤を本発明に用いることができる。例えば、第WO2005/123075号、第WO2007/109604号、第WO2007/109605号及び第WO2008/080167号に記載された製剤を、本発明で用いることができる。本発明に用いることのできる具体的な製剤は、実施例6に例示されている。他の具体的な例は、以下を含む:
【表1】

ここで、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP (Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose、 HPMC60SH50) (ヒプロメロース酢酸コハク酸、HGグレード、Shin-Etsu Chemical Co.) 、HPC (ヒドロキシプロピルセルロース)、PVP(ポリビニルピロリドン)及びSLS (ラウリル硫酸ナトリウム)は、第WO2005/123075号に記載された通りである。特定の実施形態において、上記に示した固体分散体は、1%HPMC、0.002%シメチコン溶液(1wt% HPMC、0.002wt%シメチコン及び99wt%水)で懸濁され得る。 更なる例では、1:1 VX950: PVPK30、1wt% SLS (Refreshed Tox. ) ; Niro-49wt% HPMCAS/1wt% SLS/1wt% SDBS/ 49%VX-950; 40.5wt% PVP-VA/10wt% ETPGS/49.5wt% VX-950; 40.5wt% HPMC/10wt% ETPGS/49.5wt% VX-950; 49wt% VX950、49wt% HPMCAS、1wt% SLS、1wt% SDBS; 及び49wt% VX950、16wt% HPPh、33wt% HPC、1wt% SLS、wt% SDBSを含み、ここでPVPK30(ポリビニルピロリドンK30)、SDBS (ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、HPMCAS(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸)、ビタミンETPGS、PVP (ポリビニルピロリドン)及びSLS (ラウリル硫酸ナトリウム) 並びにこれら製剤の調製の詳細は、第WO2005/123075号で見つけられる。更なる例は、第WO2007/109604号で記載されたものが含まれる:
55wt% VX-950、24.4wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE (Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、19.6wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose、HPMC60SH50)及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
55wt% VX-950、14.7wt% HPMCAS-HG (ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード), 29.3wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
60wt% VX-950、24.4wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、14.6wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP (Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose、HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
65wt% VX-950、17wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、17wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
70wt% VX-950、9.7wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、19.3wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
60wt% VX-950、39wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
49.5wt% VX-950、24.5wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE (Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、24.5wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
83wt% VX-950、8wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE (Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、8wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
49.5wt% VX-950、24.5wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、24.5wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
70wt% VX-950、14.5wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE (Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、14.5wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
65wt% VX-950、14.6wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、19.4wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
65wt% VX-950、9.7wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、24.3wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
60wt% VX-950、19.5wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、19.5wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
60wt% VX-950、14.6wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE (Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、24.4wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
70wt% VX-950、9.7wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、19.3wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
49.5wt% VX-950、24.5wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、24.5wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
83wt% VX-950、8wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、8wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
49.5wt% VX-950、49.5wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
83wt% VX-950、16wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
82.44wt% VX-950、15.89wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、及び1.67wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
49.5wt% VX-950、24.75wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、24.75wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
60wt% VX-950、24.6wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、14.4wt% HPMC-60SH(ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH 5OcP(Biddle Sawyer又はShin-Etsu Metolose, HPMC60SH50)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体;
60wt% VX-950、39 wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体; 及び
49.5 wt% VX-950、49.5wt% HPMCAS-HG(ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸、JPE(Biddle Sawyer又はShin-Etsu HPMCAS-HGグレード)、及び1wt%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含む固体分散体。
【0185】
これら固体分散体の調製の詳細は、第WO2007/109604号に記載されている。更なる具体例には、第WO2007/109604号に記載されたVX-950の噴霧乾燥分散体を含有する錠剤処方が含まれる:
【表2】

【0186】
更なる具体例は、第WO2008/080167に記載された錠剤処方を含む。
【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【0187】
引用された全ての文献は、本願明細書に参照により引用されたものとする。
【0188】
本発明がより完全に理解されるために、以下の調製及び試験例を示す。これらの実施例は説明の目的のためだけであり、いかなる場合も本発明の範囲を制限するものと解釈してはならない。
【0189】
実施例1:HCVレプリコン細胞アッセイプロトコル
適切な補助剤と共に10%ウシ胎仔血清(FBS)、0.25mg/mlのG418を含有するDMEM(培地A)中に、C型肝炎ウイルス(HCV)レプリコンを含有する細胞を保持した。
【0190】
1日目にレプリコン細胞単層をトリプシン:EDTA混合物で処理し、除去し、次に、100,000細胞/mlの最終濃度になるように培地Aをその中に希釈導入した。100μl中の10,000個の細胞を96ウェル組織培養プレートの各ウェル中に蒔き、37℃の組織培養インキュベーター中で一晩培養した。
【0191】
2日目に適切な補助剤と共に2% FBS、0.5% DMSOを含有するDMEM(培地B)中に化合物(100% DMSO中)を逐次希釈導入した。希釈シリーズ全体にわたりDMSOの最終濃度を0.5%に保持した。
【0192】
レプリコン細胞単層上の培地を除去し、次に、様々な濃度の化合物を含有する培地Bを添加した。化合物を全く含まない培地Bを化合物なしの対照として他のウェルに添加した。
【0193】
37℃で、組織培養インキュベーター中で培地B中の化合物または0.5%DMSOと共に細胞を48時間インキュベートした。48時間のインキュベーションの終了時、培地を除去し、レプリコン細胞単層をPBSで1回洗浄し、そしてRNA抽出前、−80℃で貯蔵した。
【0194】
処理されたレプリコン細胞単層を有する培養プレートを解凍し、一定量のウシウイルス性下痢ウイルス(BVDV)等の他のRNAウイルスを各ウェル中の細胞に添加した。RNAの分解を回避するために、直ちにRNA抽出試薬(RNeasyキットの試薬等)を細胞に添加した。抽出効率及び一貫性を改良するように変更を加えて製造業者の使用説明書に従って全RNAを抽出した。最後に、HCVレプリコンRNAを含む全細胞RNAを溶出させ、更なる処理まで−80℃で貯蔵した。
【0195】
2セットの特異的なプライマーおよびプローブを用いてTaqmanリアルタイムRT−PCR定量アッセイを構成した。一方はHCV用であり、他方はBVDV用であった。同一のPCRウェル中のHCV RNAおよびBVDV RNAの両方を定量するために、処理されたHCVレプリコン細胞からの全RNA抽出物をPCR反応に添加した。各ウェル中のBVDV RNAのレベルに基づいて実験の失敗をマークして排除した。同一のPCRプレート中で実験した標準曲線に基づいて、各ウェル中のHCV RNAのレベルを計算した。0%の阻害としてDMSO対照又は化合物なしの対照を用いて、化合物処理に基づく阻害のパーセント又はHCV RNAレベルの減少のパーセントを計算した。任意の与えられた化合物の滴定曲線からIC50(HCV RNAレベルの50%阻害が観測される濃度)を計算した。
【0196】
レプリコンアッセイにおいて、VX-950が顕著な活性を示した。VX-950が240ng/mlのIC50及び476ng/mlのIC90を有することが示された。
【0197】
実施例2:HCV Kiアッセイプロトコル
5AB基質及び生成物の分離のためのHPLCマイクロボア法。
基質:
NH2-GIu-Asp-Val-Val-(アルファ)Abu-Cys-Ser-Met-Ser-Tyr-COOH
配列番号: 1。
【0198】
20mM5ABの原液(または選択した濃度)を、DMSO w/0.2M DTTに作製した。これを、いくつかに等分して、‐20℃で貯蔵した。
【0199】
緩衝液:50mM HEPES、pH7.8;20%グリセロール;100mM NaCl
【0200】
全アッセイ量は100μLであった。
【表8】

【0201】
緩衝液、KK4A、DTT、及びtNS3を組み合わせ;96ウェルプレートのウェル中に各78μLを分配した。これを、30℃で約5〜10分間インキュベートした。
【0202】
2.5μLの適切な濃度の試験化合物をDMSO(DMSOのみは対照用)に溶解し、各ウェルに加えた。これを室温で15分間インキュベートした。
【0203】
20μLの250μM 5AB基質を加えることによって、反応を開始した(25μM濃度は、5ABのKmと等しいか、又はKmよりわずかに低い)。30℃で20分間、反応混合物をインキュベートした後、25μLの10%TFAを加えることによって反応を停止し、分析のため混合物を120μLのアリコートでHPLCバイアルに移動した。
【0204】
SMSY生成物を、以下の方法によって、基質及びKK4Aから分離した。
マイクロボア分離法:
装置:Agilent 1100
デガッサー G1322A
バイナリポンプ G1312A
オートサンプラー G1313A
カラム恒温チャンバー G1316A
ダイオードアレイ検出器 G1315A
カラム:
Phenomenex Jupiter;5ミクロンC18;300オングストローム;150×2mm;P/O 00F‐4053‐B0
カラムサーモスタット:40℃
注入体積:100μL
溶媒A=HPLCグレード水 +0.1%TFA
溶媒B=HPLCグレードアセトニトリル +0.1%TFA
【表9】

停止時間:17分
ポストラン時間:10分
【0205】
実施例3
VX-950をランダム化された、二重盲検の、プラセボを対照とした、1回量漸増試験で調べた。25人の健康な男性ボランティアが登録された。各被験者は複数の1回量のVX-950を、少なくとも7日感離れて、増大する投与量レベルのVX-950の3回、及びプラセボの1回を服用した。
【0206】
25mg〜1250mgの投与量が評価された。二倍の投与量及び修正フィボナッチを組み合わせて低投与量範囲では攻撃的に、高投与量範囲では保守的になるように、投与量漸増スキームを用いた。
【0207】
VX-950は全ての投与量レベルにおいて良好な耐容性を示し、重大な有害作用は試験中に報告されなかった。増大する投与量レベルに伴う有害事象の増大は見られなかった。
【0208】
統計学的モーメント手法を用いて、薬物動態分析を行った。薬物動態分析において、VX-950が3時間の中央値tmaxで吸収されたことが示された。2%未満のVX-950が尿中に変化せず排出され、これは薬が主に代謝経路を通じて排出されることを示す。
【0209】
実施例4:感染性ウイルスアッセイ
VX-950は、感染性ウイルスアッセイで196ng/mlのIC50を実証した。
【0210】
実施例5
24人の健康な被験者と34人のC型肝炎陽性被験者で、VX-950をランダム化された、プラセボを対照とした、複数回投与の、盲検の投与量漸増試験で調べた。
【0211】
健康な被験者を各8人づつ3つのパネルに分割した。各パネルにおいて、6人の被験者はVX-950を服用し、2人の被験者はプラセボを服用した。健康な被験者は、450mg、750mg、又は1250mg q8hのVX-950を、5日間連続で投与された。健康な被験者の年齢は18〜65歳(包含的)の間で、B型肝炎、C型肝炎及びHIV陰性であった。男性の肥満度指数が18.5〜29.0kg/m2(包含的)であった。女性の肥満度指数は18.5〜32.5kg/m2(包含的)であった。
【0212】
C型肝炎(遺伝子型1)陽性の被験者を各12人づつ3つのパネルに分割した。各パネルにおいて、10人の被験者はVX-950を服用し、2人の被験者はプラセボを服用した;750mg q8hグループにおいて、投与前に2人の被験者が休薬したため、8人の被験者がVX-950を服用し、2人がプラセボを服用した。HCV陽性被験者は、450mg又は750mg、q8hあるいは1250mg、q12hのVX-950を、14日連続で投与された。
【0213】
VX-950は全ての投与量レベルにおいて良好な耐容性を示し、重大な有害作用は試験中に報告されなかった。軽度及び中等度の有害事象が報告されている。全ての被験者は試験を完了した。
【0214】
HCV陽性被験者のうち、450mg q8h、750mg q8h、及び1250mg ql2hグループで、次のパーセントの被験者がプラセボで投薬を受けていなかった:それぞれ、33.2%、10%、12.5%及び30%。
【0215】
HCV陽性被験者は、HCV RNAのベースラインへの回帰を観察するために治療後に試験された。
【表10】

【表11】

【0216】
実施例6
経口投薬製剤は次のようにして調製された。VX-950とポビドンK29/32を塩化メチレンに溶解させ、ラウリル硫酸ナトリウムを溶液に加えそして分散させ、均質な懸濁液を形成した。この懸濁液を90℃の入口温度及び56℃の出口温度を用いて噴霧乾燥し、サイクロンから生成物を回収した。噴霧乾燥した分散系を8時間、75℃で流動層乾燥させた。得られた粉末をガラスバイアルに事前に計量し、被験者に投薬するため投薬直前に水(30mL)に懸濁した。投薬に関連して、各バイアルは3つの別個の水で洗浄し、水の総体積は90mLであった。
【表12】

【0217】
実施例7
Roche molecular Diagnosticsから入手可能なRoche COBAS TaqMan HCV/HPSアッセイを用いて、HCV RNAの検出を行った。他のアッセイも利用可能である。
【0218】
実施例8
前処理、7日目及び14日目、並びに7〜10日目の経過観察に、血清ネオプテリン濃度を競合性定量性ELISA(ELItest(登録商標) Neopterin, Brahms, Hennigsdorf, Germany)で測定した。検出の下限(LLD)は2nmol/1であった。
【0219】
実施例9
市販の方法を用いて、血清ALTを測定した。
【0220】
実施例10:ヒト血漿におけるVX-950の有効性
原液:2−プロパノール中の0.961mg/mlのVX-950(10.0ml)
希釈原液1:2-プロパノール中の96.1μg/mlのVX-950(5.00ml)
【0221】
希釈原液2:2-プロパノール中の9.61μg/mlのVX-950(10.0ml)
希釈原液3:2-プロパノール中の0.961μg/mlのVX-950(10.0ml)
【0222】
原液及び希釈原液は、蓋を閉めたホウケイ酸チューブ(11.5ml)中で、-20℃にて貯蔵された。
内部標準(化合物1)
原液:2-プロパノール中の1.00mg/mlの化合物1(VX-950の近い構造アナログ)(5.00ml)
希釈標準溶液:アセトニトリル中の300ng/mlの化合物1( 100 ml )
【0223】
原液は、蓋を閉めたホウケイ酸チューブ(11.5ml)中で貯蔵された;蓋を閉めたホウケイ酸ボトル(100ml)の希釈標準溶液、全て−20℃。
サンプル調製
【0224】
100μlの血漿のアリコート、100μlの内部標準希釈標準液(又は空サンプルにはアセトニトリル)を抽出チューブに加えた。30秒ボルテックス撹拌をした後、500μlのトルエンを加え、30秒のボルテックス撹拌により抽出を行った。+4℃にて3000rpmで5分間遠心分離を行った後、アセトンとドライアイスの混合物中の水性層を凍らせて、有機層を他の抽出チューブに移動させた。50μlの2,2−ジメトキシプロパンを加え、約+30℃の窒素下でサンプルを蒸発乾燥させた。60秒間のボルテックス撹拌で、残留物を再度300μlのへプタン:アセトン(90:10, v/v) [又はヘプタン:THF (80:20, v/v)]に溶解した。サンプルを注入バイアルに移動させ、60μlのアリコートをクロマトグラフシステムに注入した。
クロマトグラフ条件
移動相:(定組成溶離)ヘプタン:アセトン:メタノール(80:19:1, v/v/v)
メイクアップ溶媒:アセトニトリル:アセトン:メタノール:ギ酸 (40:60:1:1、v/v/v/v)
カラム温度:−1℃
流量:1.00ml/min(そのうち0.750ml/min移動相及び0.250ml/minメイクアップ溶媒)(完全に検出器に移動される)
注入量:60μl
オートサンプラー温度:+3℃
【0225】
実施例11
PEG-インターフェロン-アルファ-2a(Peg-IFN)及びリバビリン(RBV)を用いた治療、VX-950、Peg-IFN及びRBVを用いた28日治療後の後続の治療
【0226】
ペグインターフェロンアルファ-2a(Peg-IFN)及びリバビリン(RBV)と組み合わせて投与された場合のVX-950の安全を示すために、また28日の投薬中の抗ウイルス応答を評価するために、VX-950の組み合わせを患者に投与した。28日間の試験を終えた後、全ての被験者はPeg-IFN/RBVを用いた試験外治療を医者の臨床ケア下で受けた。この試験後治療の後の治療の結果をここで報告する。
【0227】
この試験では、遺伝子型1に感染した12人の治療を受けたことのない患者を含んだ。全ての被験者は、VX-950(750 mg q8h)、Peg-IFNアルファ-2a(週に180μg)及びRBV(毎日1000又は1200mg)を服用した。28日が終わると、患者はPeg-IFNアルファ-2a/RBVを用いた試験外の後続治療を始めた。
【0228】
28日試験でVX-950/Peg-IFN/RBVは良好な耐容性を示し、重大な有害事象はなかった。有害事象プロフィールは、Peg-IFN/RBV治療で一般的に見られるプロフィールと一致していた。全てに患者に試験投薬計画に対する応答が見られ、2人の被験者は投薬開始から8日以内に血漿HCV RNAの検出できない(<10IU/mL, Roche Taqman(登録商標)アッセイ)レベルに達し、全ての被験者は28日試験投薬期間の終わりに検出できないHCV RNAを有した。28日の試験投薬完了後の後続治療の12週目に、11人の被験者が検出できないHCV RNAを有した。全ての被験者はPeg-IFN/RBV治療を継続し、標準的技法に従って応答のために追跡された。7人の患者は合計で48週間に渡る治療を受け、SVRを達成した。1人の患者は終える前に18週間(合計治療は22週間)しかPeg-IFN/RBVを服用していなかったが、SVRを達成した。2人の患者は治療の12週及び24週目にウイルス突破を有し、2人の患者は経過観察へ失った。合計で8/10人の患者の結果が得られ、SVRを達成した。試験後投薬中に観察された副作用プロフィールは、Peg-IFN/RBV治療の期待されたプロフィールと一致した。
【0229】
全ての被験者が投薬28日以内に検出できない血漿HCV RNAを達成している中、急速で多大なテラプレビルの抗ウイルス効果が観察された。11人の被験者が試験後の標準的な治療の最初の12週間、検出できないHCV RNAを維持した。22週間の治療しか完了していない1人を含む8人の患者が、試験後のPeg-IFN/RBVの後、SVRを達成した。
【0230】
PegIFN/RBVを用いて試験後の治療中、ほとんどの患者がテラプレビルの急速で多大な最初の抗ウイルス効果を維持した。22週間の治療しか完了していない1人を含む8人の患者でSVRが達成されたという観察は、テラプレビルを基礎とした投薬計画が、現在の治療に比べ増大したSVR率を可能にし得ることを示す。
【0231】
実施例12
遺伝子型1慢性肝炎C(HCV)を有する患者の現在の治療:ペグインターフェロン-アルファ-2a/2b(Peg-IFN-2a)及びリバビリン(RBV)を用いた48週間の治療。持続性ウイルス学的著効(SVR):遺伝子型1HCVを有する50%の患者;低耐容性;VX-950は、HCV NS3・4Aプロテアーゼを強力に選択的に阻害するHCV(STAT-C)のための特異的に標的とされた抗ウイルス治療である。
【0232】
VX-950は、単剤及びPeg-IFN-2aとの組み合わせで、急速で重大な抗ウイルス活性を有し、14日間良好な耐容性を示した。この試験は、Peg-IFN-2aと組み合わせて14日間に渡り投与された場合のVX-950を用いた治療の後のHCVの動力学の情報を提供するために設計された。ウイルス学的応答の耐久性を評価するために、20人の遺伝子型1に感染した患者を14日の試験で最初に3つの投薬治療群にランダム化し(VX-950のみ対VX- 950/Peg-IFN-2a対Peg-IFN-2a)、その後Peg-IFN-2a/RBVオフ試験を行った。
【0233】
14日間の試験投薬の完了時に、Peg-IFN-2a及びRBVが全ての患者に提供された。
【0234】
治療後期間には、1週間の安全性及び12週間のHCV RNAレベル経過観察オン試験、及び24週間及び48週間のHCV RNAレベル経過観察オフ試験が含まれた。示されたデータには、ウイルス応答経過観察データ(即ち、試験投薬完了後24週間まで)が含まれ;この時までに何人かの被験者はオフ試験Peg-IFN-2a/RBV治療を中止した。オフ試験治療期間中、経過観察訪問が医師の裁量で行われた。
【0235】
この試験では、20人の慢性遺伝子型1C型肝炎感染を有する治療を受けたことのない患者が、3つの投薬治療群にランダム化された(第3表)。14日間の試験の完了時に、20人の患者のうち19人が、14日間の投薬期間の完了の5日以内に始まるPeg-IFN-2a/RBVを始めることを選んだ。1週間及び12週間の試験に義務付けられた経過観察訪問を完了した後、医師の裁量により病院訪問が行われた。試験投薬の完了の後、24週間に渡り19人の患者を追跡した。治療する医師との話し合いの後、10人(4人はVX-950、6人はVX-950/Peg-IFN-2a)の患者は、24週目でPeg-IFN-2a/RBV治療を中止した。患者の現在の分布を第3表に示す。
【表13】

【0236】
最後のオフ試験経過観察日(最後のオン試験経過観察から12週間後)に、Peg-IFN-2a/RBVを続け、最初にVX-950単独及びVX-950/Peg-IFN-2aグループにランダム化された全ての患者は検出できないHCV RNAを有していた。データを第4表に示す。
【表14】

【0237】
24週間の全治療の後、試験後Peg-IFN-2a/RBV治療を中止した10人の患者のうち(第5表):もとからVX-950のみを服用していた4人の患者のうち2人が、Peg-IFN-2aを中止した後12週間の経過観察で検出できない血漿HCV RNAレベルを実証した。もとからVX-950/Peg-IFN-2aを服用していた6人の患者のうち5人が、Peg-IFN-2aを中止した後12週間の後続の経過観察で検出できない血漿HCV RNAレベルを実証した。
【表15】

【0238】
24週間オフ試験経過観察で、最初にVX-950グループにランダム化され、Peg-IFN-2a/RBVを続けた全ての患者は、検出できないHCV RNAを維持した。12週間後続治療(Peg-IFN-2a/RBV)経過観察ウイルス量データは、SVRを達成するのに必要とされる期間が早期ウイルス排除の動力学と関連していると示唆するモデルと一致した。
【0239】
更に22又は46週間のRBVと共にPeg−IFNが後続する、随意にPeg-IFNとの組み合わせた14日間のVX-950の治療を受けた15人の患者のうち10人がSVRを達成した。
【0240】
12週間目に、VX-950とPEG-IFNの最初の組み合わせを服用した8人全ての患者及びVX-950のみを服用した7人の患者のうち5人が検出できないHCV RNAを有した。24週目に、VX-950を服用した15人の全ての患者が検出できないHCV RNAを有した。10人の患者(VX-950とPEG-IFNを服用した8人のうち6人及びVX-950のみを服用した7人のうち4人)が24週目にPEG-IFN/RBVを中止することを決め、5人の患者が合計で48週間のPEG-IFN/RBVの治療を続けた。
すべてのグループを更に24週間追跡した。PEG-IFNとRBVを始める前に少なくとも14日間VX-950(単独又はPEG-IFNとの組み合わせ)を服用した患者において、24週間治療を受けた10人の患者のうち7人及び48週間治療を受けた5人の患者のうち3人がSVRを達成した。
【0241】
実施例13
以前のペグインターフェロン-アルファ-2a及びリバビリン治療の後に十分に裏づけされた非応答又は再発を有する被験者における、ペグインターフェロン-アルファ-2a及びリバビリンを組み合わせたテラプレビルの試験:暫定分析
【0242】
以前の治療でSVRを達成しなかった患者は、C型肝炎ウイルス管理における大きな満たされていない医学的必要性を表す。これは、フェーズ2プルーブ試験のPR対照治療群においてSVRを達成しなかった遺伝子型1HCV患者における、ペグインターフェロン-アルファ-2a及びリバビリンと組み合わせた、HCV NS3・4Aプロテアーゼの強力で選択的な阻害剤であるテラプレビルの非盲検試験である。この試験の目的は、十分に特徴付けられた無効及び部分応答者におけるT/PRへの抗ウイルス応答性及びPRに対する再発者を決定することと、T/PR治療への応答ともともとのPRに対する応答との間の相関性を評価することにある。
【0243】
無効応答者(4週目のHCV RNAにおける<1log10減少又は12週目の<2log10減少)、部分応答者(12週目の>2 log10減少、24週目の検出できるHCV RNA)及びプルーブ試験のPR治療群からの再発者が適格であった。試験投薬は12週のTVRプラスPEG-IFN/RBVからなり、それに続きPRに対する以前の応答及び次の投薬量におけるオン治療応答に基づいて、12週のPEG-IFN/RBV(再発者又は部分応答者)(T12/PR24投薬計画)又は36週(無効応答者)を行った:TVR 750mg 8時間毎、PEG-IFN 180μg 皮下に毎週、RBV 1000mg又は1200mg 毎日。HCV RNAが4週目で>100IU/mL又は12週目で>25IU/mLであった場合、治療を中止した。
【0244】
予備的な分析は、少なくとも試験投薬計画の1投薬量を服用し、少なくとも4週目のアセスメントを完了した全ての登録した患者を含む。HCV RNAレベルは、Taqman(登録商標) HCV RNAアッセイバージョン2.0(Roche Molecular Systems Inc, Branchburg, NJ, USA)を用いて測定する。定量の下限(LLOQ)は、<25IU/mLである。検出の下限(LOD)は、<10IU/mLである(定量の下限未満であり、HCV RNAの検出できるシグナルはない)。安全評価は試験を通して記録され、記述統計学が予備的な分析のために用いられる。
【0245】
72人の患者が1回の試験薬を服用した;60人、36人及び16人の患者がそれぞれ4週、8週、12週の治療を完了した。ベースライン特徴(n=59)は:46人の男性;年齢の中央値52歳;52人のコーカサス人、6人の黒人及び1人のラテンアメリカ人;中央値ベースラインHCV RNA 6.8log10IU/mLである。ウイルス学的応答を以下に示す:
【表16】

【0246】
最初の12週間での早期中止は、次の理由によるものである:6人の患者は4週目停止規則によるものであり、2人の患者は2週目にウイルス突破(>1log10増大又は>100IU/mL HCV RNA)を有した;両方とも以前のPRに対しての4週目無効応答者であり、2人の患者は有害事象によるものである(1人の患者は停止規則により中止した)。報告された有害事象はPRに対して予測されたものであり、プルーブ試験におけるT/PR系投薬計画と一致した。
【表17】

【0247】
2人の患者(2/60, 3%)でウイルス突破が発生した。いずれの場合においても2週目でウイルス突破が起こった。両方の患者はP/Rに対して以前に4週無効応答者であった。これらの患者の集団配列決定の結果において、突破時のV36M/R155K変異体が明らかになった。
【0248】
4週停止規則を満たさずにオン治療を続けた患者において、ウイルス突破は観察されなかった。
【0249】
以前のペグインターフェロン及びリバビリン治療に対してよく特徴付けられた無効応答、部分応答又は再発を有したHCV遺伝子型1患者におけるTVR系治療のこの分析において、4週目に88%がHCV RNA<25IU/mLを達成した。4週目を超えて続けた患者の全てが、24週目までウイルス応答を維持した。ウイルス突破はあまり見られなかったが(3%)、以前の無効応答者においてより多く見られ、治療のかなり初期に同定された。所見において、真の無効応答者を含む以前のペグインターフェロン非応答者は、TVRを加えることにより、重大なオン治療応答を達成し且つ維持できることが示された。
【表18】

【表19】

【0250】
これら予備的な所見は、Peg-IFN-アルファ-2a及びRBVに応答できなかった遺伝子型1HCV感染を有する患者(よく裏付けされた無効応答者を含む)がT/PR系投薬計画でオン治療応答を達成し維持することができることを示唆する。これら患者の経過観察治療は、治療が難しい集団におけるこれら暫定的所見の臨床的有意性を評価するために、続けらている。
【0251】
他の試験を、現在の分析において治療を受けたことがない患者において観察されたものと似ている4週応答を有する、以前のPRに対しての再発者及び部分応答者で行うことができる。これらの再発者及び部分応答者は、応答主導型の投薬計画を受けた(早期ウイルス応答によっては24又は48週間のPRと組み合わせた12週間のVX-950)。無効応答者は48週間のPRを受けた。
【0252】
実施例14
ランダム化された、二重盲検、プラセボを対照としたフェーズ2b試験において、以前のpeg-IFN及びRBVを用いた治療に失敗した患者はpeg-IFN及びRBV治療に対する以前の非応答者(無効応答者を含む)、以前の再発者及び以前の突破を含む。患者はランダム化され、24週TVR系投薬計画(peg-IFN及びRBVを組み合わせた12週間のTVR、それに続く12週間の単独のpeg-IFN及びRBV)を受けた。分析は、少なくとも1投与量の試験薬を服用した453人の患者を含む。分析において、52%(115人中60人)の患者が検出できないHCV RNA(<10IU/mL; Roche TaqMan)12週後治療(SVR12)を達成した。115人の患者のうち、66人が以前の治療に対する非応答者(無効応答者を含む、以前の治療中に検出できないHCV RNAを達成したことのない患者として定義される)、40人が以前の再発者(以前の治療の完了の際に検出できないHCV RNAを有していたが、経過観察中に再発した患者として定義される)、及び9人が以前の突破(以前の治療中にウイルス回復を有した患者として定義される)に分類される。24週TVR系投薬計画を受ける患者のうち、41%(66人中27人)の以前の非応答者、73%(40人中29人)の以前の再発者及び44%(9人中4人)の以前の突破がSVRを達成した。
【表20】

【0253】
48週間のpeg-IFN及びRBVのみを評価する対照治療群(n=114)において、有効データは、8%の患者が12週目に検出できないHCV RNAを有し、30%が36週目のオン治療で検出できないHCV RNAを有することを示す(包括解析)。治療失敗患者におけるpeg-IFN及びRBVの以前の試験において、治療の36週目に検出できないHCV RNAを有した患者の割合は、最終的にSVRを達成した割合よりも有意に高かった。
【0254】
上述したリバビリンを含む24週TVR系投薬計画及び48週対照治療群に加え、試験において他の2つの投薬計画が評価された:リバビリン無しでの24週TBR治療群、及びpeg-IFN及びRBVと組み合わせた24週のTVR投薬を含む48週の治療群。分析は、治療を受けたことのない被験者において観察されたものと同じように、治療失敗患者におけるTVR系投薬計画の将来の試験にリバビリンを含むことを支持する。
【0255】
分析において、有害事象は、疲労、悪心、発疹、頭痛、胃腸障害及び貧血を含む、peg-IFN及びRBVで一般的に観察されるものと似ており、また治療を受けたことのない被験者のプルーブ1及び2試験におけるTVR系治療で治療された患者で以前に報告されたものと一致している。有害事象により、24週TVR系治療計画を受けている13人の患者(11%)が治療を中止する。24週TVR系治療計画を受けている患者の最も一般的な中止の理由は、発疹である(患者の7%)。対照治療群において、5人の患者(4%)が有害事象により36週前に治療を中止する。
【0256】
実施例15
他の実施形態において、HCVを治療するための投薬計画は、36週のpeg-IFN及びRBVのみが続く、peg-IFN及びRBVと組み合わせた12週のTVRを含むことができる。ランダム化された、二重盲検及びプラセボを対照とした試験は、SVR率を最大にすることを目的としてTVRが12週間に渡り投与される、48週合計治療期間の投薬計画を含むことができる。
【0257】
実施例16
ペグインターフェロン-アルファ-2a/b及びリバビリン治療の以前の経過に続く、C型肝炎遺伝子型1無効及び部分応答者並びに再発者におけるペグインターフェロン-アルファ-2a及びリバビリンを用いたテラプレビルのフェーズ2試験:プルーブ3暫定結果
【0258】
プルーブ3は、以前にPR治療を受け失敗した、HCV遺伝子型1感染を有する無効及び部分応答者並びに再発者における、ペグインターフェロン-アルファ-2a及びリバビリンと組み合わせたテラプレビルのランダム化された、プラセボを対照としたフェーズ2試験である。以下は、登録した全ての患者が36週間の試験を完了した際に行われた、計画された暫定ITT分析の結果である。
【0259】
患者は、T 750mg q8h、 P 180 μg/wk及び12週間のR 1000-1200 mg/日に続いて12週間のPR (T12/PR24);又は24週間の3つ全ての薬に続いて24週間のPR(T24/PR48);又は24週間のT及びP(T24/P24)のいずれかを受けるためにランダム化された。対照グループは、48週のPRと共に最初24週間においてT適合プラセボを受けるためにランダム化された。
【0260】
465人の患者が登録し、453人が投薬され、240人が24週を完了し、93人が36週を完了した。213人の患者が24週前に中止した:停止規則によるものが157人(迅速なウイルス応答(RVR)を達成していない又は早期ウイルス応答(EVR);又はウイルス突破の発生)、そのうち69人がPR、25人がT24/PR48、44人がT24/P24及び19人がT12/PR24治療群、並びに56人が他の理由(有害作用、同意の取りやめ)。PRの5人(4%)の患者、T12/PR24の13人(11%)、T24/PR48の30人(26%)及びT24/P24の10人(9%)が、T系治療群においてより見られる皮膚及び胃腸障害の有害作用により中止した。PR投薬計画に対する以前のウイルス応答による検出できないHCV RNA(<10IU/mL)を有する患者の人数の予備的なデータを以下に示す。
【表21】

【0261】
T/PR治療において、この試験では、PRの昔のウイルス応答率に比べ、以前の無効及び部分応答者及び再発者においてかなり高いウイルス応答率(RVR、EVR及びSVR12)が生じた。以前の再発者におけるSVR12率は、プルーブ1及びプルーブ2フェーズ2試験においてT/PRで治療した治療を受けたことのない患者が達成したものと似ていた。この結果は、オン治療応答率を高めるため、Rがこの再治療計画に不可欠なものであることを示唆する。T12/PR24安全性プロフィールは、治療を受けたことのなり患者において見られるものと似ていた。
【表22】

【表23】

【表24】

【0262】
実施例17
ペグインターフェロン-アルファ-2A/B及びリバビリン治療に対して以前の非応答、ウイルス突破又は再発を有するC型肝炎遺伝子型1感染患者におけるテラプレビル:プルーブ3試験のSVR結果
【0263】
プローブ3は、以前にPR治療に失敗したHCV遺伝子型1患者における、テラプレビル(T)及びペグインターフェロン-アルファ-2a(P)±リバビリンの安全性及び有効性を評価するランダム化された、プラセボを対照としたフェーズ2試験である。
【0264】
ランダム化は1:1:1:1であった:12週のT/PR、次いで12週のPR(T12/PR24);24週のT/PR、次いで24週のPR(T24/PR48);24週のT/P(T24/P24);又は24週のプラセボ/PR(P 180μg/週、R 1000〜1200mg/日)、次いで24週のPR(PR48)。
【0265】
ITT分析に含まれた453人の患者のうち、418人(92%)は、ベースラインHCV RNA800,000IU/mLを有し、196人(43%)は肝硬変又は架橋繊維症を有し、及び40人(9%)は黒人であった;235人(52%)の患者は割り当てられた治療を完了した。
【0266】
PR48よりもT12/PR24又はT24/PR48で高い確率で起こった最も頻度の高い有害事象は、疲労、悪心、頭痛、発疹、掻痒、下痢、貧血、不眠、発熱、脱毛及び悪寒であった。グレード3発疹は、T12/PR24、T24/PR48、T24/P24及びPR48でそれぞれ7人(6%)、5人(4%)、6人(5%)及び1人(1%)の患者で観察された。グレード3貧血は、T12/PR24、T24/PR48、T24/P24及びPR48でそれぞれ0人(0%)、7人(6%)、1人(1%)及び1人(1%)の患者で観察された。AEsにより、T12/PR24、T24/PR48、T24/P24及びPR48でそれぞれ11人(10%)、29人(25%)、10人(9%)及び5人(4%)の患者が中止した。
【0267】
T/PR投薬計画を受けている全ての治療グループにおけるSVR率は、PR48よりも有意に高かった。T12/PR24の一般的な安全性プロフィールは、治療を受けたことのない患者において観察されたものと似ていた。T24/PR48に比べ高いT12/PR24における再発率は、治療を受けたことのある患者における合計で48週のPRを保証し得る。
【表25】

【表26】

【0268】
T12/PR24及びT24/PR48治療群における総合的なSVR率は、対照治療群で14%だったのに対して51〜52%であった。具体的には、以前の非応答者におけるT12/PR24及びT24/PR48治療群は、対照治療群で9%であったのに対して38〜39%であった;以前の再発者においては、対照治療群が20%であったのに対して69〜76%であった;肝硬変を有する患者においては、対照治療群が8%であったのに対して45〜54%であった。割り当てられた治療を完了した患者におけるSVR率を図13に示す。肝硬変を有する及び有さない患者のSVR率を図14に示す。以前の非応答者及び以前の再発者における4週目の検出できないHCV RNAの率(試験治療を始めた後4週間で達成される検出できないHCV RNAによって実証される急速なウイルス応答(RVR))を図15に示す。治療の最後の投薬(統括的)で検出できないHCV RNAを有した患者及び割り当てられた治療(投薬計画の完了)完了後の最後の投薬で検出できないHCV RNAを有した患者の再発率を図16に示す。治療グループによる4週から24週にかけての累積ウイルス突破率(包括解析)を図17に示す。
他の実施例
【0269】
本発明のいくつかの実施形態を説明した一方で、本発明の化合物及び方法を利用する他の実施形態を提供するために基本例を変更し得ることは明らかである。このため、本発明の範囲は、例として上記された特定の実施形態ではなく、むしろ請求項によって定義されることが理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約100mg〜約1500mgの量;
約300mg〜約1500mgの量;
約300mg〜約1250mgの量;
約450mgの量;
約750mgの量;
約1125mgの量;又は
約1250mgの量;
でVX-950又はその製薬学的に許容される塩をP/R非応答患者に投与することを含む治療計画であって、VX-950又はその塩の量が1日あたり1回、2回又は3回投与される治療計画。
【請求項2】
VX-950又はその製薬学的に許容される塩が、
約300mg〜約1500mgの量;
約300mg〜約1250mgの量;
約450mgの量;
約750mgの量;
約1125mgの量;又は
約1250mgの量;であって、
この量のVX-950又はその塩が1日あたり1回、2回又は3回投与される請求項1記載の治療計画。
【請求項3】
約100mg〜約1500mgの量のVX-950又はその製薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、P/R非応答患者においてC型肝炎ウイルス感染を治療又は予防する方法。
【請求項4】
VX-950又はその製薬学的に許容される塩の量が約300mg〜約1500mgである請求項3記載の方法。
【請求項5】
VX-950又はその製薬学的に許容される塩の量が約300mg〜約1250mgである請求項4記載の方法。
【請求項6】
VX-950又はその製薬学的に許容される塩の量が約450mgである請求項5記載の方法。
【請求項7】
VX-950又はその製薬学的に許容される塩の量が約750mgである請求項5記載の方法。
【請求項8】
VX-950又はその製薬学的に許容される塩の量が約1250mgである請求項5記載の方法。
【請求項9】
VX-950の前記量が1日1回投与される請求項3〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
VX-950の前記量が1日2回投与される請求項3〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
VX-950の前記量が1日3回投与される請求項3〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
免疫調節薬、抗ウイルス薬、HCV NS3/4Aプロテアーゼの他の阻害剤、NS3/4Aプロテアーゼ以外のHCV生活環における標的の阻害剤、 内部リボソーム侵入の阻害剤、広域スペクトルウイルス阻害剤、他のシトクロムP-450阻害剤、ウイルス細胞侵入の阻害剤又はこれらの組み合わせを投与することを更に含む、請求項3〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記免疫調節薬がα-、β-もしくはγ-インターフェロン又はチモシンであり;前記抗ウイルス薬がリバビリン、アマンタジン又はテルビブジンであり;そして前期HCV生活環における他の標的の阻害剤がHCVヘリカーゼ、ポリメラーゼ又はメタロプロテアーゼの阻害剤である請求項12記載の方法。
【請求項14】
約750mgの量で1日3回、8時間毎にVX-950を患者に投与することを含む、C型肝炎ウイルスに感染したP/R非応答患者を治療する方法。
【請求項15】
血漿中のC型肝炎ウイルスRNAの少なくとも約2log10減少を達成するのに有効な効果の量でVX-950を患者に投与することを含む、C型肝炎ウイルスに感染したP/R非応答患者を治療する方法。
【請求項16】
血漿中のC型肝炎ウイルスRNAの少なくとも約4log10減少を達成するのに有効な効果の量でVX-950を患者に投与することを含む、C型肝炎ウイルスに感染したP/R非応答患者を治療する方法。
【請求項17】
血漿中でC型肝炎ウイルスRNAを検出できないレベルまで減少させるのに有効な量でVX-950を患者に投与することを含む、C型肝炎ウイルスに感染したP/R非応答患者を治療する方法。
【請求項18】
持続性ウイルス学的著効を達成するのに有効な量でVX-950を患者に投与することを含む、C型肝炎ウイルスに感染したP/R非応答患者を治療する方法。
【請求項19】
前記患者が遺伝子型1C型肝炎ウイルスに感染している請求項3〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
毎日約1350mg、毎日約2250mg又は毎日約2500mgの量でVX-950を患者に投与することを含む、P/R非応答患者における肝障害、肝炎、脂肪症、脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、アルコール性脂肪症又はライ症候群を治療する方法。
【請求項21】
毎日約1350mg、毎日約2250mg又は毎日約2500mgの量でVX-950を患者に投与することを含む、P/R非応答患者における肝保護のための方法。
【請求項22】
VX-950を患者に投与することを含む、P/R非応答患者においてALTレベルを減少させるための方法。
【請求項23】
製薬学的に有効な量のVX-950を患者に投与することを含む、ALTレベルの高いP/R非応答患者においてALTレベルを正常化する方法。
【請求項24】
毎日約1350mg、毎日約2250mg又は毎日約2500mgの量でVX-950を前記患者に投与する請求項22又は請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記患者がHCVに感染している請求項20〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記患者がHCVに感染していない請求項20〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
VX-950を含む剤形をヒトに投与することを含む、VX-950をその必要とされるP/R非応答ヒトに提供する方法であって、前記剤形がヒトに、投与後に少なくとも約750ng/mLのVX-950の平均血漿濃度(Cavg)を提供する方法。
【請求項28】
前記投与後のVX-950の前記平均血漿濃度(Cavg)が約750ng/mL〜約1250ng/mLである請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記投与後のVX-950の前記平均血漿濃度(Cavg)が約1000ng/mLである請求項28記載の方法。
【請求項30】
Cavgが前記投与後3時間以内に得られる又は達成される請求項27〜29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
Cavgが前記投与後2時間以内に得られる又は達成される請求項30記載の方法。
【請求項32】
Cavgが前記投与後1時間以内に得られる又は達成される請求項31記載の方法。
【請求項33】
24時間に渡って約750ng/mL〜約1500ng/mLの最小トラフ血漿VX-950レベルを維持することを更に含む、請求項27〜32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
24時間に渡ってVX-950を含む少なくとも1つの剤形をヒトに投与することを含む、HCV感染を有するP/R非応答ヒトを治療する方法であって、前記剤形が、24時間に渡って約750ng/mL〜約1500ng/mLの最小トラフ血漿VX-950レベルを維持するために投与される方法。
【請求項35】
前記剤形が、24時間に渡って約750ng/mLの最小トラフ血漿VX-950レベルを維持するために投与される請求項33又は請求項34記載の方法。
【請求項36】
前記剤形が、24時間に渡って約1000ng/mLの最小トラフ血漿VX-950レベルを維持するために投与される請求項33又は請求項34記載の方法。
【請求項37】
約750mgの量でVX-950が前記剤形に存在している請求項27〜36のいずれか1項記載の方法。
【請求項38】
1日3回、前記剤形が投与される請求項37記載の方法。
【請求項39】
Cavg及びトラフレベルのうち一方又は両方が約12週間に渡って維持される請求項27〜38のいずれか1項記載の方法。
【請求項40】
インターフェロンを投与するステップを更に含む、請求項3〜39のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
前記インターフェロンがペグインターフェロンである請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記インターフェロンが約180μg/mlの量で投与される請求項40又は請求項41記載の方法。
【請求項43】
リバビリンを投与するステップを更に含む請求項40〜42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
VX-950が本願明細書の実施例6で開示されたように処方される請求項1〜43のいずれか1項記載の方法。
【請求項45】
第1段階に渡ってVX-950又はその製薬学的に許容される塩をP/R非応答患者に投与することを含む治療計画であって、前記第1段階が約12週間の期間に渡るものである治療計画。
【請求項46】
第2段階に渡ってPeg-IFNを投与することを更に含み、前記第2段階は前記第1段階の後に起こり、36週未満の期間に渡るものである請求項45記載の治療計画。
【請求項47】
前記第1段階でPeg-IFNと共にVX-950を投与することを更に含む、請求項45又は46に記載の治療計画。
【請求項48】
第2段階においてRBVと共にPeg-IFNを投与することを更に含む、請求項45〜47のいずれか1項記載の治療計画。
【請求項49】
第1段階においてRBVと共にVX-950及びPeg-IFNを投与することを更に含む、請求項45〜48のいずれか1項記載の治療計画。
【請求項50】
第1段階においてPeg-IFN及びRBVと共にVX-950をP/R非応答患者に投与し、第2段階でPeg-IFNと共にRBVを投与することを含む治療計画であって、前記第2段階は前記第1段階の後に起こり、48週未満の期間に渡るものである治療計画。
【請求項51】
前記第2段階が24週未満の期間に渡るものである請求項50記載の治療計画。
【請求項52】
前記第2段階が約12週未満の期間に渡るものである請求項51記載の治療計画。
【請求項53】
前記第1段階が24週未満の期間に渡るものである請求項50記載の治療計画。
【請求項54】
前記第1段階が約12週未満の期間に渡るものである請求項51記載の治療計画。
【請求項55】
前記P/R非応答患者が4週目無効応答者である請求項1記載の治療計画。
【請求項56】
前記P/R非応答患者が12週目無効応答者である請求項1記載の治療計画。
【請求項57】
前記P/R非応答患者が部分応答者である請求項1記載の治療計画。
【請求項58】
前記P/R非応答患者が突破応答者である請求項1記載の治療計画。
【請求項59】
前記P/R非応答患者が再発者応答者である請求項1記載の治療計画。
【請求項60】
VX-950又はその製薬学的に許容される塩が約300mgから約1250mgの量で投与される請求項50記載の治療計画。
【請求項61】
VX-950又はその製薬学的に許容される塩が約450mgの量で投与される請求項60記載の治療計画。
【請求項62】
VX-950又はその製薬学的に許容される塩が約750mgの量で投与される請求項60記載の治療計画。
【請求項63】
VX-950又はその製薬学的に許容される塩が約1250mgの量で投与される請求項60記載の治療計画。
【請求項64】
前記量が1日1回投与される請求項60記載の治療計画。
【請求項65】
前記量が1日2回投与される請求項60記載の治療計画。
【請求項66】
前記量が1日3回投与される請求項60記載の治療計画。
【請求項67】
前記量が24時間毎に投与される請求項60記載の治療計画。
【請求項68】
前記量が12時間毎に投与される請求項60記載の治療計画。
【請求項69】
前記量が8時間毎に投与される請求項60記載の治療計画。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2011−518825(P2011−518825A)
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506298(P2011−506298)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/002526
【国際公開番号】WO2009/131696
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(598032106)バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (414)
【氏名又は名称原語表記】VERTEX PHARMACEUTICALS INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】130 Waverly Street, Camridge, Massachusetts 02139−4242, U.S.A.
【Fターム(参考)】