説明

ペルオキシナイトライト消去剤並びにこれを含有する飲食料品、健康茶葉および健康飲料

【課題】高いペルオキシナイトライト消去作用を発揮するペルオキシナイトライト消去剤及びこれを含有する飲食料品並びに、高いペルオキシナイトライト消去作用を発揮するとともにカフェインを含有しない健康茶葉及び健康飲料を提供すること。
【解決手段】オクラ又はオクラ種子を有効成分として含有するペルオキシナイトライト消去剤。上記ペルオキシナイトライト消去剤を含有する飲食料品。オクラ又はオクラ種子を焙煎したものを主原料とする健康茶葉。オクラ又はオクラ種子を焙煎したものと、アロエ、ウコン、大麦、柿の葉、熊笹、黒豆、桑の葉、玄米、はと麦、ハブ茶、麦茶、霊芝、食物繊維、みかんの皮のうち少なくとも1種の組み合わせよりなる健康茶葉。上記健康茶葉を煎出または浸出することにより生成される健康飲料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生活習慣病を始めとする様々な疾病や、体内の老化等の原因となるペルオキシナイトライトの産生を抑制して諸症状の悪化を防止するのみならず、体内の老化を防止し、健康維持に役立つペルオキシナイトライト消去剤及びこれを含有する飲食料品に関する。また、成分としてカフェインを含有せず、かつ、高いペルオキシナイトライト消去作用を発揮する健康茶葉及びこれにより生成される健康飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スーパーオキシド、過酸化水素、一重項酸素、ヒドロキシラジカル、一酸化窒素、ペルオキシナイトライト等の活性酸素種は、体内のDNA、タンパク質、脂質等を酸化させ、各種ガン、心臓病、脳卒中、糖尿病等の生活習慣病を始めとする諸疾病の発生原因となることが明らかにされてきている。
【0003】
これら活性酸素種の中でもペルオキシナイトライトは、非常に強い酸化力を持つうえに、生理的条件下でも半減期が長いため、生体内で存在することで病理因子が増大すると言われている。ペルオキシナイトライトはタンパク質、芳香族アミノ酸のニトロ化、ヒドロキシル化、DNAの断裂、脂質の過酸化など多くの生体障害を引き起こす。加えて生体で豊富に存在する二酸化炭素(CO2 )との反応により、ONOOCO2- を生じ、さらに高い反応性を示すことが報告されている。そのため、強いペルオキシナイトライト消去活性を持つ物質は、ペルオキシナイトライトに起因する病態の予防や健康維持といった面で非常に注目され、新しい健康食品素材として有望であると考えられる。
【0004】
ペルオキシナイトライト消去作用が高い食品として緑茶が挙げられる。しかしながら、緑茶には多量のカフェインが含まれており、よってカフェイン摂取を避けることができない。カフェインには中枢神経を興奮させる作用があり、眠気の予防や倦怠感、頭痛に効果があるとされ、医薬品としても使用されている。しかしながら、カフェインのもつ生理作用によって、摂取する量や個人差により不整脈、めまい、不眠等の症状が起きる場合があり、特に妊婦では、カフェインが胎盤を通過することから避けたほうが良いとされ、また子供や肝機能が低下した人等も避けたほうが良いとされる。このような理由から、カフェイン含有量が少なく、かつペルオキシナイトライト消去作用が強いものが望まれている。
【0005】
また、オクラについては、生産地における問題点として、台風等により傷が付いたもの、変形したもの、大きさが規格外のもの等は商品として流通させることができず、その有効活用法が望まれている。
【0006】
オクラに関しては、化粧品用の成分の1つとしてヒアルロン酸合成促進剤、美白化粧料等の化粧料等に用いられるようになってきている(例えば特許文献1,2参照)。また、オクラ種子に関しても、オクラ種子から抽出されたタンパク質画分を化粧料として用いる例がある(例えば特許文献3参照)。しかしながら、これらはいずれも主として化粧品用の成分としての例で、オクラやオクラ種子のペルオキシナイトライト消去効果やその効果を利用した飲食料品に関する特許は報告されていない。
【0007】
一方、オクラの飲料製造に関しては、オクラ等のぬめりを有する野菜の搾汁液を調製する際、そのぬめりを低減するための製造法に関する特許が報告されている(例えば特許文献4参照)。また、緑色野菜ジュースの製造方法として、緑色野菜の材料の1つとしてオクラが記載されたもの等が挙げられる(例えば特許文献5参照)。しかしながら、オクラもしくはオクラの種をお茶のような飲み物に応用した例は無い。
【0008】
【特許文献1】特開2004−51533号公報
【特許文献2】特開2003−246722号公報
【特許文献3】特表2001−518910号公報
【特許文献4】特開2000−228962号公報
【特許文献5】特開平8−308542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は以上の点に鑑みて、産地等で規格外等の理由により商品として流通されないオクラを有効活用し、しかも高いペルオキシナイトライト消去作用を発揮することが可能なペルオキシナイトライト消去剤とその飲食料品を提供することを目的とする。
また、緑茶で問題となるカフェインを含有せず、しかも高いペルオキシナイトライト消去作用を発揮することが可能な健康茶葉とその飲料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本願発明者らは鋭意研究を重ねた結果、オクラ(オクラ可食部全体)又はオクラの種子にペルオキシナイトライト消去活性があることを見出し、更なる研究の結果、オクラの種子にはより強いペルオキシナイトライト消去活性があることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明によれば、オクラ又はオクラ種子を有効成分として含有するペルオキシナイトライト消去剤が提供され、また、このペルオキシナイトライト消去剤を含有する飲食料品が提供される。
また、オクラ又はオクラ種子を焙煎したものを主原料とする健康茶葉が提供され、また、この健康茶葉を煎出または浸出することにより生成される健康飲料が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明のペルオキシナイトライト消去剤は、オクラ又はオクラ種子を有効成分とし、優れたペルオキシナイトライト消去活性を有する。
また、本発明のオクラ又はオクラ種子を利用した飲食料品は、優れたペルオキシナイトライト消去活性を示すオクラ又はオクラ種子を含むので、優れたペルオキシナイトライト消去効果が期待できる。
また、オクラ又はオクラ種子より生成される健康茶葉及び健康飲料は、カフェインを含有せず、しかも高いペルオキシナイトライト消去活性を有する。
更にまた、本発明の実施に際しては、従来廃棄物とされていたオクラを有効活用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明におけるペルオキシナイトライト消去剤の調製には、通常の市販されているオクラを使用することができるが、産地等で規格外等として廃棄処分とされるオクラを使用することもできる。
【0013】
本発明におけるペルオキシナイトライト消去剤としては、以下のようなものが挙げられる。
【0014】
すなわち、オクラ又はオクラ種子は、そのもの自体又はこれらの粉砕物(生、乾燥物)のどちらであっても良く、また、これらを熱湯や有機溶媒で抽出したものであっても良い。抽出に用いる有機溶媒としてはメタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチルまたはこれらの含水物やクロロホルム、ジクロロメタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等を挙げることができ、これらの中でもメタノール、エタノール、ヘキサン等が好適である。
【0015】
得られた抽出物は濃縮しても良く、濃縮物は乾固しても良い。また、得られた抽出物は濃縮する前後に精製操作しても良く、精製操作としてはクロマトグラフ法等を用いることができる。
【0016】
オクラ又はオクラ種子のペルオキシナイトライト消去剤は、飲食料品として公知の方法によって顆粒、錠剤、カプセル剤等の種々の形態とすることができる。
【0017】
オクラ又はオクラ種子が有する高いペルオキシナイトライト消去作用を利用して、保健、健康の維持増進を目的とした飲食料品とすることができ、液体、半固形又は固形の製品、例えば清涼飲料やスープ等とすることができる。
【0018】
また、オクラ又はオクラ種子は焙煎等によってもペルオキシナイトライト消去力は大きく損なわれないため、オクラ又はオクラ種子のお茶としても良い。
【0019】
本発明における健康茶葉の調製には、通常の市販されているオクラを使用することができるが、産地等で規格外等として廃棄処分とされるオクラを使用することもできる。オクラ又はオクラ種子は、そのもの自体又はこれらの粉砕物(生、乾燥物)のどちらであっても良いが、オクラを用いて健康茶葉を作成する場合には粉砕物でないほうが好ましい。
【0020】
オクラ自体を用いて健康茶葉を作成する場合、細かく粉砕すると、焙煎時に粘りを生ずるため、カットせず丸ごと乾燥する方が好ましい。また、ボイル等の必要もない。また、存在する菌をなくすために、130℃ 以上で加熱することが好ましい。
【0021】
本発明の健康茶葉又はその浸出液は、これら単独での使用のみならず、他の茶類又はその浸出液との混合物として健康茶葉又は健康飲料とすることができる。この場合、他の茶類又はその浸出液としては、アロエ、ウコン、大麦、柿の葉、熊笹、黒豆、桑の葉、玄米、はと麦、ハブ茶、麦茶、霊芝、食物繊維、みかんの皮等を挙げることができる。
【実施例】
【0022】
以下に、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0023】
実施例1:オクラ又はオクラ種子の粉末及び抽出物
以下の方法を用いて、オクラ又はオクラ種子の粉末、熱水抽出物及びエタノール抽出物を調製した。
【0024】
1)オクラ粉末
オクラ12.5kgを冷凍し、凍結乾燥機にて水分を蒸発させ凍結乾燥後、粉砕機にて粉砕し、1.25kgのオクラ粉末を得た。
2)オクラ種子粉末
オクラ種子600gを冷凍し、凍結乾燥機にて水分を蒸発させ凍結乾燥後、粉砕機にて粉砕し、78gのオクラ種子粉末を得た。
3)オクラ熱水抽出物
上記オクラ粉末3gを熱水90mLに漬け、15分間攪拌抽出した。残渣を濾別し、濾液を冷凍後、凍結乾燥機にて水分を蒸発させ、854mgのオクラ熱水抽出物を得た。
4)オクラ種子熱水抽出物
上記オクラ種子粉末3gを熱水90mLに漬け、15分間攪拌抽出した。残渣を濾別し、濾液を冷凍後、凍結乾燥機にて水分を蒸発させ、1469mgのオクラ種子熱水抽出物を得た。
5)オクラエタノール抽出物
上記オクラ粉末1gをエタノール200mLに漬け、一晩攪拌抽出した。残渣を濾別し、ロータリーエバポレーターで減圧乾固し、オクラエタノール抽出物222mgを得た。
6)オクラ種子エタノール抽出物
上記オクラ種子粉末1gをエタノール200mLに漬け、一晩攪拌抽出した。残渣を濾別し、ロータリーエバポレーターで減圧乾固し、オクラ種子エタノール抽出物155mgを得た。
【0025】
比較試験1:ペルオキシナイトライト消去活性測定
1)サンプル調製
上記方法にて調製したオクラ粉末、オクラ種子粉末、オクラ熱水抽出物、オクラ種子熱水抽出物、オクラエタノール抽出物及びオクラ種子エタノール抽出物並びにBHT及びαトコフェロールをサンプルとして、各サンプル10mgにメタノール10mLを加え、これを更にメタノールで2倍に希釈し、サンプル液とした。コントロールはメタノールを用いた。
【0026】
2)ペルオキシナイトライト消去活性測定法
ペルオキシナイトライトによりチロシンがニトロ化し、ニトロチロシンとなる。コントロール溶液を用いた際のニトロチロシンのピークの面積を消去率0とし、ピークが検出されない状態を消去率100とした。消去率が高いほどペルオキシナイトライト消去力が高いことを意味する。
【0027】
(1)試薬
a)ペルオキシナイトライトの合成:氷冷した1.5M NaOH 200mLを吸収瓶に入れ、吸引しながら、予め氷冷した0.7M H2O2を含む0.6M HCl 100mLと0.6M NaNO2 100mLを同時に流し込んだ。反応液は冷凍庫に入れ、使用時に、冷凍庫から出し、少し解凍した段階で生ずる上部濃縮液を用いた。濃縮液中に存在するH2O2を二酸化マンガンで除去した後、使用した。
b)L-チロシン溶液はL-チロシン72mgとFe(III)−EDTA 3.36mgを100mMのリン酸緩衝液(pH6.4)200mLに加え、超音波洗浄機で溶解した。
【0028】
(2)測定方法
L-チロシン溶液1mLにサンプル液1mLを添加し、ペルオキシナイトライト20μL添加後、5分間撹拌した。反応液中に生成したニトロチロシンの面積をHPLCを用いて測定した。
【0029】
(3)分析条件
HPLC分析の分析条件は、以下のとおりとした(三回繰り返し)。
カラム:カプセルPAK,C18 AG120(4.6×250)
ガードカラム:ODS-120A
溶離液:50mM pH6.4 リン酸バッファー:メタノール=97:3
流速:0.9mL/min
検出器:紫外吸光光度計(測定波長280nm)
カラム温度:40℃
注入量:20μL
【0030】
(4)測定結果
測定の結果は、以下のとおりであった。
【表1】

【0031】
上記表1に示されるとおり、オクラ粉末、オクラ種子粉末、オクラ熱水抽出物、オクラ種子熱水抽出物、オクラエタノール抽出物及びオクラ種子エタノール抽出物には、強いペルオキシナイトライト消去活性があることが確認され、また、オクラ種子の粉末及び抽出物には、αトコフェロール以上でBHTに匹敵する更に強い消去活性があることが確認された。
【0032】
実施例2:飲食料品
以下の方法を用いて、オクラ又はオクラ種子の錠剤を調製した。
1)オクラの錠剤
オクラ粉末50重量部、ショ糖200重量部、グリセリン脂肪酸エステル10重量部を混合し、当該分野で公知の方法により混合及び打錠し、錠剤形状の食品を製造した。
2)オクラ種子の錠剤
オクラ種子粉末50重量部、ショ糖200重量部、グリセリン脂肪酸エステル10重量部を混合し、当該分野で公知の方法により混合及び打錠し、錠剤形状の食品を製造した。
【0033】
実施例3:飲食料品
以下の方法を用いて、オクラ又はオクラ種子のスープを調製した。
1)オクラのスープ
オクラ粉末6%、鶏20%、野菜5%、調味料類6%、水63%の割合でスープを調製した。
2)オクラ種子のスープ
オクラ種子粉末0.5%、かぼちゃ25%、玉ねぎペースト7%、加工乳29%、調味料類7%、水31.5%の割合でスープを調製した。
【0034】
実施例4:飲食料品
以下の方法を用いて、オクラ又はオクラ種子の飲料を調製した。
1)オクラの飲料(スポーツドリンクタイプ)
オクラ粉末0.5g、液糖1g、キシリトール1g、塩化ナトリウム0.05g、塩化カリウム0.03g、リン酸一ナトリウム0.02g、無水クエン酸0.65g、アスパルテーム0.05g、フレーバー0.23g、水96.47gの割合でオクラの飲料を調製した。
2)オクラ種子の飲料(スポーツドリンクタイプ)
オクラ種子粉末0.5g、液糖1g、キシリトール1g、塩化ナトリウム0.05g、塩化カリウム0.03g、リン酸一ナトリウム0.02g、無水クエン酸0.65g、アスパルテーム0.05g、フレーバー0.23g、水96.47gの割合でオクラ種子の飲料を調製した。
【0035】
実施例5:健康茶葉及び健康飲料
生オクラ27kgをドラム加熱機(300℃、1時間20分、品温95℃)で加熱乾燥した。その後冷却し、1時間放置した。その後減圧乾燥を60℃で3時間実施した。ドラム加熱機で乾燥(300℃、20分、品温135℃)した。その後、粉砕機にて粉砕し、2.6kgのオクラ茶を得た。このオクラ茶10gを熱湯500mLで2〜3分間溶出すると、有効成分を充分に含んだ良好なオクラ茶が得られた(下記表2参照)。
【0036】
実施例6:健康茶葉及び健康飲料
生オクラ種子200gを焙煎機で15分加熱焙煎した。その後、粉砕機にて粉砕し、オクラ種子茶27gを得た。このオクラ種子茶10gを熱湯500mLで2〜3分間溶出すると、有効成分を充分に含んだ良好なオクラ茶が得られた(下記表2参照)。
【0037】
実施例7:健康茶葉及び健康飲料
実施例5のオクラ茶とその他の茶類を焙煎したものを下記表2の割合で混ぜ、健康茶を作成した。この健康茶10gを熱湯500mLで2〜3分間溶出すると、有効成分を充分に含んだ良好なオクラ茶が得られた(表2参照)。
【0038】
実施例8:
実施例6のオクラ種子茶とその他の茶類を焙煎したものを下記表2の割合で混ぜ、健康茶を作成した。この健康茶10gを熱湯500mLで2〜3分間溶出すると、有効成分を充分に含んだ良好なオクラ茶が得られた(表2参照)。
【0039】
【表2】

【0040】
比較試験2:ペルオキシナイトライト消去活性及び含有カフェイン量測定
上記実施例5〜8及び比較例1(緑茶)のペルオキシナイトライト消去活性を測定した。サンプル液の調製方法は下記に従い、測定方法については上記比較試験1に準じた。
1)サンプル調製
各サンプル2gに熱水100mLを加え、2分間経過後濾過した。この濾液をメタノールにて40倍に希釈して測定した。コントロールはメタノールを用いた。
【0041】
また、上記実施例5〜8及び比較例1(緑茶)における含有カフェイン量を測定した。
1)サンプル調製
各サンプル2gに熱水100mLを加え、2分間経過後濾過し、この濾液を測定に用いた。標準液にはカフェイン(10mg/100mL)を使用し、サンプル液の濃度(mg/100mL)を測定した。カフェインはHPLCにより分析した。
2)分析条件
HPLCの分析条件は、以下のとおりとした(三回繰り返し)。
カラム:カプセルPAK,C18 UG120(4.6mm×100mm)
ガードカラム:ODS-120A
溶離液:0.5v/v%リン酸:メタノール=84:16
流速:0.8mL/min
検出器:紫外吸光光度計(測定波長280nm)
カラム温度:40℃
注入量:10μL
【0042】
上記ペルオキシナイトライト消去活性及び含有カフェイン量を測定した結果を表3に示す。
【表3】

【0043】
この表3に示されるとおり、オクラ又はオクラ種子を利用した茶は、高いペルオキシナイトライト消去活性を示し、実施例6及び8では、緑茶にほぼ匹敵する高い消去活性を示した。また、オクラ又はオクラ種子を利用した茶はカフェインを含まないことが確認された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オクラ又はオクラ種子を有効成分として含有することを特徴とするペルオキシナイトライト消去剤。
【請求項2】
請求項1記載のペルオキシナイトライト消去剤であって、
オクラ又はオクラ種子を粉砕したものを主原料とすることを特徴とするペルオキシナイトライト消去剤。
【請求項3】
請求項1記載のペルオキシナイトライト消去剤であって、
オクラ又はオクラ種子の粉砕物を熱湯又は有機溶媒で抽出したものを主原料とすることを特徴とするペルオキシナイトライト消去剤。
【請求項4】
請求項1記載のペルオキシナイトライト消去剤であって、
オクラ又はオクラ種子の粉砕物を熱湯又は有機溶媒で抽出した抽出物を濃縮したものを主原料とすることを特徴とするペルオキシナイトライト消去剤。
【請求項5】
請求項1記載のペルオキシナイトライト消去剤であって、
オクラ又はオクラ種子の粉砕物を熱湯又は有機溶媒で抽出した抽出物を濃縮し乾固したものを主原料とすることを特徴とするペルオキシナイトライト消去剤。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れかに記載したペルオキシナイトライト消去剤を含有することを特徴とする飲食料品。
【請求項7】
オクラ又はオクラ種子を焙煎したものを主原料とすることを特徴とする健康茶葉。
【請求項8】
オクラ又はオクラ種子を焙煎したものと、アロエ、ウコン、大麦、柿の葉、熊笹、黒豆、桑の葉、玄米、はと麦、ハブ茶、麦茶、霊芝、食物繊維及びみかんの皮のうちの少なくとも1種との組み合わせよりなることを特徴とする健康茶葉。
【請求項9】
請求項7又は8記載の健康茶葉を煎出または浸出することにより生成されることを特徴とする健康飲料。

【公開番号】特開2006−345724(P2006−345724A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−173125(P2005−173125)
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【出願人】(592048475)鈴与株式会社 (6)
【Fターム(参考)】