説明

ペルオキシ酸を含有する2区画洗濯用組成物

pHが約4〜約10である液体洗浄組成物を含む第1の部分及びペルオキシ酸を含有する漂白組成物を含有する第2の部分を含有する、第1の部分及び第2の部分において提供される安定な水性洗濯用製品。この洗濯用製品はまた、疎水性の漂白活性化剤をも含有し、かつ、前記第1の部分と前記第2の部分は1つの包装容器内に収容され、前記第1の部分は前記第2の部分から物理的に分離されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は2部分液体洗濯洗浄製品に関し、前記製品は洗浄部分と漂白部分を含有し、改善された洗浄及びホワイトニング性能を提供する。本発明はまた、ジアシルペルオキシドをその場で形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの液体洗濯洗剤が現在消費者向けに市販されている。これらの洗濯洗剤はすべて洗浄効果を提供し、それらの洗剤のうちの幾つかはまた、布地の柔軟化効果、着色衣服の増白効果、及び/又は抗菌効果などの追加の効果を提供するように企図されている。しかしながら、現在市販されている液体洗濯洗浄製品で漂白系を提供するものはほどんどない。酵素類又は酸化の影響を受け易い他の通常の液体洗濯洗浄成分類と組み合わされた漂白剤に関連する特有の不安定性のために、液体洗濯用製品に漂白系を組み込むことは困難であることが多い。
【0003】
長年にわたる開発にもかかわらず、消費者向け洗濯用製品に安定に包含させることができ、安全に、コスト効率よく、及び衣類からの汚れの洗浄及び漂白において着色物の損傷が許容可能であるように使用することができる市販の過酸漂白剤は現時点ではほとんど存在しない。安定な消費者洗濯用製品へと配合してよい市販の過酸類の例としては、過酢酸及び限定数のイミド過酸類、より詳細にはフタルイミドペルオキシアルカン酸類、特にソルベイ・インテロックス(Solvay-Interox)から市販されているフタルイミドペルオキシヘキサン酸(PAP)を包含するものが挙げられる。PAPは市販されているが、開環反応を受ける傾向を包含する欠点を有する場合がある。過酢酸は、それが水溶性であり水/オクタノール混合物の水相中にと分配され易く、及び両親媒性ではないことから、親水性の過酸として知られている。構造式−OC(O)(C)C(O)N(H)(CHC(O)OOHを有し及び境界面の実在性にとっては好ましくない負の電荷を有するPAPの開環副生成過酸は非常に親水性であるが、PAPは過酢酸よりも疎水性(オクタノール/水)である。PAPもそれの開環副生成過酸も例えばペルノナン酸ほどには両親媒性ではない。このことは、ペルノナン酸と比較して、PAPは汚れが配置された境界面で濃縮される能力がより低いという点で、欠点につながる。この欠点には、境界面における所望の種の濃度がより低いということ、及び疎水性の汚れ上ではより親水性である種の有効性がより低いということの両方に起因して、結果が劣るということが包含される場合もある。しかしながら、ペルノナン酸は典型的に漂白及び洗浄のためにより有用であるが、それは通常は予め形成された過酸としてのバルク使用のためには市販されていない。
【0004】
ペルノナン酸技術は主に北アメリカ市場において洗濯洗剤製品類に導入されてきた。典型的には、洗濯洗剤製品が消費者によって使用される時にペルノナン酸が洗浄水内でその場で形成されるように、洗濯洗剤製品中にNOBSなどの疎水性漂白活性化剤を過酸化水素源と共に提供することによってペルノナン酸は作り出される。この組み合わせにより一般に漂白効果を提供する安定な洗剤類を消費者に提することが可能になる。したがって、製品をより不安定にし得る別個の漂白成分は通常必要ない。しかしながら、このような技術を液体洗剤へ処方することは、その活性化剤と過酸化物源を同じ容器中で組み合わせることに関連する安定性の問題のために通常は困難であったので、この技術はほとんど乾燥した粒状の洗濯洗剤製品に適したものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
漂白効果を有する液体洗濯洗剤組成物を提供するための更に最近の解決法は、送達される時まで反応性の成分類を分離するための2区画容器を使用することである。こうした分離は更なる配合の柔軟性を可能にする。2区画ボトル及び容器の分野における発展は、過酸を使用して安定で安全な消費者洗濯洗剤を製造する能力を促進してきた。しかしながら、2区画容器を用いると費用が増すことになる。最終製品の販売においてコストを妥当なものにするために、その容器内に入れるべき組成物はまた、消費者が認識できる追加の効果を提供するためにも最適化される必要がある。
【0006】
したがって、液体洗濯洗剤製品中での漂白剤の不安定性の問題を解決するための先行技術の試みにもかかわらず、改善された洗浄性を提供し、特に布地を洗濯するために効果的である改善された液体洗浄組成物、漂白剤、及びこれらの組み合わせを確立することが、依然として必要とされている。貯蔵時に構成成分が互いに顕著なマイナスの相互作用を有さない、液体洗浄組成物を確立することが更に必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
今般、改善された洗浄性を提供するために、包装容器と特定の漂白成分との組み合わせを利用できることが、驚くべきことに見出された。ペルオキシ酸、疎水性漂白活性化剤、及び液体洗浄組成物の組み合わせを洗浄水へ送達することにより、先行技術では認識されない利益が提供されるということが、驚くべきことに発見された。
【0008】
本発明は次のものを含む第1の部分及び第2の部分において提供される安定な水性洗濯用製品に関し、
a)約4〜約10のpHを有する液体洗浄組成物を含む第1の部分、
b)ペルオキシ酸を含む漂白組成物を含む第2の部分、
を含み、
c)前記洗濯用製品は疎水性の漂白活性化剤を更に含み、及び
d)前記第1の部分及び第2の部分は1つの包装容器内に収容されており、かつ、前記第1の部分は前記第2の部分から物理的に分離されている。
【0009】
疎水性漂白活性化剤及び/又はペルオキシ酸の配置によっては、製品そのものがその漂白組成物内でその場でジアシルペルオキシド(DAP)を形成する場合がある。加えて、本発明は洗濯機のドラム中で又は洗浄溶液中でその場でジアシルペルオキシド(DAP)を形成する方法に関し、前記方法は次の工程、
a)第1の部分及び第2の部分を含む洗濯用製品を洗濯機のドラム中へ又は適切な容器(例えばバケツ)中へ分配する工程、及び
b)前記ドラム又は容器を水で部分的に満たす工程、
を含み、前記第1の部分は疎水性漂白活性化剤、及びそれらの混合物を含む洗浄組成物を含み、かつ、前記第2の部分はペルオキシ酸を含む漂白組成物を含み、さらに、
前記ドラム中に分配されるまでは前記第1の部分は前記第2の部分から物理的に分離されている。
【0010】
本発明のこれら及びその他の特徴、態様、及び利点は、本開示を読むことにより当業者に明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
すべての引用された文書は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれ、いずれの文書の引用も、それが本発明に関して先行技術であるということの承認として解釈されるべきではない。
【0012】
本明細書は本発明を特定して指摘し明確に主張する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は以下の説明から、より良く理解されると考えられる。
【0013】
本明細書で使用する百分率及び比率はすべて総組成物の重量を基準とし、測定はすべて、他に指示されない限り、25℃で行われる。
【0014】
本発明の組成物は、本発明の構成成分並びに本明細書で記載されるその他の成分を包含することができるか、それらから本質的に成ることができるか、又はそれらから成ることができる。本明細書で使用する時、「から本質的に構成される」とは、組成物又は構成成分が追加の成分を包含してもよいが、追加の成分が特許請求した組成物又は方法の基本的及び新規な特性を実質的に変更しない場合に限ることを意味する。
【0015】
すべての百分率、割合及び比率は特に指定しない限り、本発明の液体洗濯用製品の全体の重量に基づく。列挙する成分に関連するこのようなすべての重量は、活性レベルに基づくので、特に指定しない限り、市販の物質に包含される場合があるキャリアや副生成物を包含しない。
【0016】
NOBSなどの疎水性漂白活性化剤は歴史的に、予め形成された過酸を必要とせずにペルノナン酸をその場で製造するために過酸化水素源と共に使用され、そしてPAPなどの予め形成された過酸は歴史的に別の漂白剤を必要とせずに使用されてきた。しかしながら、今般驚くべきことに、ペルオキシ酸と疎水性漂白活性化剤とを含有する液体洗濯用製品を洗濯洗浄水へ送達することにより、改善された洗浄能力が提供されるということが見出された。加えて、理論に制限されるものではないが、使用の時点(又はその時点近く)までそのような液体洗濯用製品の2つの部分を物理的に分離することによって、その製品の配合者は、単一区画製品内では不可能である洗浄及び布地ケアの利点を提供する機会を与えられるものと考えられる。2部分配合の柔軟性を有するペルオキシ酸と疎水性漂白活性化剤の組み合わせは、本発明者らが以前には気付かなかった洗浄利益を提供する。
【0017】
さらに、なおも理論に束縛されるものではないが、本発明の種々の要素の組み合わせから引き出される染み除去効果は、ペルオキシ酸と疎水性漂白活性化剤との次の反応に起因するものと考えられる。
【化1】

【0018】
ペルオキシ酸及び疎水性漂白活性化剤が洗濯用製品中の異なる部分に含まれている場合には、その洗濯用製品の2つの部分を使用の時点に混合する時に(例えば、投与装置及び/又は洗浄液中で)、非対称なジアシルペルオキシドの形成が起こってもよい。あるいは、ペルオキシ酸及び疎水性漂白活性化剤が両方とも漂白組成物中に含まれている場合には、ジアシルペルオキシドの形成は既に貯蔵時に製品中で部分的に又は完全に起こる場合がある。
【0019】
本発明の液体洗濯用製品は次のものを含む第1及び第2の部分において提供され、
a)約4〜約10のpHを有する液体洗浄組成物を含む第1の部分、
b)ペルオキシ酸を含む漂白組成物を含む第2の部分、
を含み、
c)前記洗濯用製品は疎水性の漂白活性化剤を更に含み、及び
d)前記第1の及び第2の部分は1つの包装容器内に収容されており、かつ、前記第1の部分は前記第2の部分から物理的に分離されている。
【0020】
本明細書における、液体洗濯用製品、洗浄組成物、及び漂白組成物はまた、広範な他の成分を包含してもよい。本発明の液体洗濯用製品を、以下で詳細に説明する。
【0021】
(洗濯用製品)
本明細書で使用するとき、「液体洗濯用製品」には、洗濯洗剤、洗濯添加組成物、及び染みの付いた布地の浸漬及び/又は前処理において使用するのに適した組成物を包含する、手洗い洗濯、機械洗濯洗浄組成物が包含される。
【0022】
本発明の液体洗濯用製品は少なくとも2つの部分、第1部分の洗浄組成物及び第2部分の漂白組成物において提供される。これらの2つの部分は1つの包装容器内に収容され、物理的に分離されている。物理的な分離の例としては、米国特許第4,678,103号(ダークシング(Dirksing))に記載されているもののような2区画ボトルなどの2区画容器が挙げられる。このようなボトルでは、組成物の一方の部分は一方の区画中にあり、組成物の他方の部分は他方の区画中にある。2つの部分は好ましくは洗浄性能が所望されるまで、例えばその水性液体洗剤組成物が投入装置及び/又は洗濯機中に注がれつつある時まで、混ざり合わない。
【0023】
本明細書で使用するのに好ましい包装容器は2区画容器である。本明細書で有用な2区画容器の例としては、オランダでサラ・リー(Sara Lee)(登録商標)によって流通されている「ドーベルマン・デュオ(Dobbelman Duo)」(登録商標)液体洗濯洗剤製品のために使用されている市販の容器が挙げられ、これはオランダ特許番号NL1018746C(サラ・リー、2002年9月16日公開)の主題である。この「ドーベルマン・デュオ(Dobbelman Duo)」(登録商標)2部分洗濯用製品は、互いに接着された2つの別個のプラスチック容器から形成された1つの容器内に収容されており、組成物は2つの別個の開口から上部を注ぐことによって分配される。好ましい2区画容器の他の例は米国特許出願公開US2002/0030063A1(U.S.Patent Application Publication No.U.S.2002/0030063 A1)(プロクター・アンド・ギャンブル(Procter and Gamble)、2002年3月14日公開)に見られるものがある。しかしながら、容器が2つよりも多い区画を含んでもよいことも想定されるが、但しこれは容器全体の費用を増すことがある。
【0024】
本発明の包装容器は実質的に剛性、可撓性、又は折り畳み可能であってよく、及びプラスチック、ガラス、金属、若しくは合金、又はこれらの組み合わせから作製されてよい。好ましくは、容器は、その容器のすべての要素を含めて、プラスチックから、より好ましくは熱可塑性材料から作製される。好ましい熱可塑性材料の例としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0025】
本発明の包装容器は同じ組成物の多数回の種々の用量を含有するように企図されている。したがって、液体洗濯洗剤の単回投与を提供するために既知のいわゆる「1回用量」包装容器は、たとえそれらが1つよりも多い区画で構成されていたとしても、通常は本発明に従う包装容器としては適さない。
【0026】
好ましくは、本発明の包装容器は2区画ボトル類、2区画袋類、2区画箱類、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される。より好ましくは、本発明の包装容器は2区画ボトルである。
【0027】
本発明の包装容器は分配のための手段を有していてよい。本明細書で使用する時、「分配のための手段」は、簡単なオリフィス類、更に複雑な注ぎオリフィス類(安定した流量を提供するような形状となされた又はそのように構成されたもののような)、ディスペンサー類、ポンプ類、チューブ類、又はこれらの組み合わせを包含してよい。
【0028】
好ましくは、分配手段にはディスペンサーが挙げられる。本明細書で使用する時、「ディスペンサー」とは、本発明の液体製剤を容器から洗浄たらい/洗濯機のドラムに直接、又は計量カップ若しくは組成物を洗濯プロセスへと導入するための他の手段へと、引き出し、取り出し、又は注ぐためのあらゆる装置を言う。本明細書で好ましいディスペンサーとしては、重力で供給されるものが挙げられる。好ましい重力供給ディスペンサーとしては、プレス・タップディスペンサー、すなわち、ボタン若しくはタブ又は他の手段を押すことによって放出されるものが挙げられる。
【0029】
好ましくは、容器の区画は、利用者が第1の区画と第2の区画から使用を通じて一定の比率の製品を分配できるように設計されている。流量比、分配される量、容器製造パラメータなどを計算する方法論は、上記で開示された米国特許出願公開US2002/0030063A1(U.S.Patent Application Publication No.U.S.2002/0030063 A1)に見出され得る。
【0030】
好ましくは、本発明に従う洗濯用製品は、前記第1の部分(洗浄組成物)及び前記第2の部分(漂白組成物)の(送達される(一度に分配される)比率によって特徴付けられ、この比率は約10:90〜約90:10、好ましくは約20:80〜約80:20、より好ましくは約30:70〜約70:30、さらにより好ましくは約40:60〜約60:40の範囲である。したがって、分配手段は、このような第1の部分(洗浄組成物)と第2の部分(漂白部分)の比率を分配することができるのが好ましい。分配手段はさらに約50:50の分配比を有する上部注ぎ(pour-top)容器であってもよい。分配される製剤に成分の特定の組み合わせを送達するために、分配する比率と相互に影響し合うように各部分組成物を配合することが可能であることが当業者には理解される。
【0031】
(洗浄組成物)
本発明の液体洗濯用製品は洗浄組成物を含有する第1の部分を包含する。本発明に従う液体洗浄組成物は約4〜約10、好ましくは約6〜約9のpHを有する。本発明に従う洗浄組成物は液体洗剤組成物であるのが好ましい。
【0032】
本明細書で使用する時、「液体洗浄組成物」とは、重質液体洗濯洗剤組成物、軽質液体洗濯洗剤組成物、液体布地柔軟剤、液体布地コンディショナー、洗濯前処理剤、予浸洗濯のための製品、洗濯用添加剤、及びこれらの組み合わせを包含する。好ましくは、本明細書の液体洗浄組成物は重質水性液体洗濯洗剤組成物である。
【0033】
好ましくは、本明細書で有用な本発明の液体洗浄組成物は、
(a)界面活性剤又は疎水性漂白活性化剤(後述の実施例参照)から選択される少なくとも1つの要素、及び
(b)任意に、しかし好ましくは、1つ以上の洗浄補助物質を、含む。
【0034】
本明細書で有用な液体洗浄組成物は好ましくは、その液体洗浄組成物の約3重量%〜約98重量%、好ましくは約15重量%〜約95重量%の水性液体キャリアを含み、この水性キャリアは好ましくは水である。
【0035】
本明細書の洗濯洗浄組成物の密度は好ましくは、20℃で測定した組成物で約400〜約1200g/リットル、より好ましくは約500〜約1100g/リットルの範囲である。
【0036】
(界面活性剤)
本発明の液体洗浄組成物は好ましくは、単一の界面活性剤であるか又は2つ以上の界面活性剤及び/若しくは補助界面活性剤の混合物である、洗浄性界面活性剤系を含む。好ましくは1つ以上の界面活性剤が洗浄組成物中に包含されるが、その代わりに、又はそれに加えて漂白組成物中に界面活性剤が包含されることも可能である。本明細書で有用な界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤類、非イオン性界面活性剤類、アミンオキシド界面活性剤類、両性界面活性剤類、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤類、陽イオン性界面活性剤類、双極性界面活性剤類、ジアミン界面活性剤類、及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書で有用な界面活性剤としては、「界面活性剤及び洗剤」(第I巻及び第II巻、シュワルツ(Schwartz)、ペリー(Perry)、及びベルク(Berch))に記載されているものの例が挙げられる。本明細書で有用な界面活性剤としては、PCT国際特許出願公開WO01/00765(PCT Published Application No.WO 01/00765)(2001年1月4日公開)に更に詳細に説明されているものが挙げられる。種々のこのような界面活性剤はまた、米国特許第3,929,678号(ラフリン(Laughlin)ら、1975年12月30日発行)、米国特許第4,285,841号(バラット(Barrat)ら、1981年8月25日発行)に概ね開示されている。好ましくは、界面活性剤系は1つ以上の陰イオン性界面活性剤及び1つ以上の非イオン性界面活性剤の組み合わせを含有する。
【0037】
液体洗浄組成物は好ましくは、洗浄組成物の少なくとも0.2重量%の界面活性剤、より好ましくは約5重量%〜約70重量%、より好ましくは約15重量%〜約30重量%の界面活性剤系を含む。当該技術分野で周知のあらゆる種類の及び部類の界面活性剤を本明細書で使用してよい。好ましい陰イオン性及び非イオン性界面活性剤は以下に記載される。
【0038】
i.陰イオン性界面活性剤
陰イオン性界面活性剤は本明細書で使用するのに好ましい。好ましい陰イオン性界面活性剤としては、C11〜C18のアルキルベンゼンスルホネート類(LAS)、1級、分岐鎖、及びランダムなC10〜C20のアルキルサルフェート類(AS)、式、CH(CH(CHOSO)CH及びCH(CH(CHOSO)CHCHのC10〜C18の2級(2,3)アルキルサルフェート類(式中x及び(y+1)は少なくとも約7の整数、好ましくは少なくとも約9であり、Mは水溶性化陽イオン、特にナトリウムである)、オレイルサルフェートのような不飽和サルフェート類、C10〜C18のアルキルアルコキシサルフェート類(「AES」、特にEO 1〜7エトキシサルフェート類)、C10〜C18のアルキルアルコキシカルボキシレート類(特にEO 1〜5エトキシカルボキシレート)、C10〜18のグリセロールエーテル類、C10〜C18のアルキルポリグリコシド類、及びそれらの対応する硫酸化ポリグリコシド類、及びC12〜C18のαスルホン化脂肪酸エステル類が挙げられる。
【0039】
本明細書で特に好ましい陰イオン性界面活性剤はアルキルサルフェート類である。冷水洗浄条件下、すなわち約18.3℃未満では、エトキシル化及び非エトキシル化アルキルサルフェート類の混合物が存在するのが好ましい。
【0040】
ii.非イオン性界面活性剤
本明細書で有用な界面活性剤には非イオン性洗浄性界面活性剤が挙げられる。有用な非イオン性界面活性剤としては、EOが約1〜22であるC〜C18アルキルエトキシレート類(「AE」)(いわゆるピークの狭いアルキルエトキシレート類及びC〜C12アルキルフェノールアルコキシラート類(とりわけエトキシレート類及び混合エトキシ/プロポキシ)を包含する)、アルキルジアルキルアミンオキシド、アルカノイルグルコースアミド、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0041】
エトキシル化アルコール類及びエトキシル化アルキルフェノール類が好ましい。アルコール中に平均約10〜約15個の炭素原子を有し、アルコール1モルについてエチレンオキシド約6〜約12モルの平均エトキシル化度を有するエトキシル化アルコール類が特に好ましい。
【0042】
本明細書で使用するための他の非イオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが、アルキルフェノール類のポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリブチレンオキシド縮合体類、アルキルエトキシレート類、プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合によって形成される疎水性塩基とエチレンオキシドとの縮合生成物類、プロピレンオキシドとエチレンジアミンとの反応により生ずる生成物とエチレンオキシドとの縮合生成物類、半極性非イオン性洗浄性界面活性剤類、及びアルキル多糖界面活性剤類が挙げられる。本明細書で使用するのに好ましいアルキレンオキシドはエチレンオキシドである。本明細書で使用するのに好ましいアルキルポリグリコシド類としては、脂肪酸アミド界面活性剤類が挙げられる。
【0043】
(洗浄補助物質)
本発明の液体洗濯用製品は好ましくは少なくとも1つの洗浄補助物質を含む。この液体洗濯用製品は組成物の約1重量%〜約99.9重量%の1つ以上の洗浄補助物質を包含してよい。本明細書で使用する時、用語「洗浄補助物質」は、本発明に従う液体洗濯用製品の性能及び/又は審美性のあらゆる態様に寄与することができる、好ましくは本発明の組成物中に存在する他の成分と適合性である、あらゆる液体、固体、又は気体物質を包含する。適した洗浄補助物質はPCT国際特許出願公開WO01/00765(PCT Published Application No.WO 01/00765)(2001年1月4日公開)に更に詳細に説明されている。
【0044】
洗浄補助物質の具体的な選択は、洗浄されるべき表面、品目、又は布地を考慮することにより容易になされ得る。適した洗浄補助物質の例としては、ビルダー、漂白剤、漂白触媒、酵素、酵素安定化系、キレート剤、蛍光増白剤、汚れ放出ポリマー、移染剤、分散剤、泡抑制剤、染料、香料、着色剤、増量剤塩、向水性物質、光活性化剤、蛍光剤、布地コンディショナー、布地柔軟化剤、加水分解性界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、縮み防止剤、皺防止剤、殺菌剤、殺真菌剤、カラースペックル、シルバーケア、変色防止剤及び/又は耐腐食剤、アルカリ源、可溶化剤、キャリア、加工助剤、顔料、及びpH制御剤が挙げられる。これらの部類の幾つかに属する物質の非限定例を下記に列記する。
【0045】
i)懸濁剤
本発明の液体洗濯用製品は、好ましくは洗浄組成物の構成成分として、懸濁剤を含んでいるのが好ましい場合がある。懸濁剤は、具体的には組成物の固体粒子状成分を懸濁させるために本発明の組成物に加えられる成分である。
【0046】
適した懸濁剤は当該技術分野において公知である。懸濁剤の例としては、タマリンドガム、グアーガム、ローカストビーンガムおよびその他の産業的なガム類などの、しかし、これらに限定されないガムタイプのポリマー類、ポリビニルアルコール及びその誘導体、セルロース及びその誘導体、並びにポリカルボキシレートポリマー類が挙げられ、ジェラン、ウェラン、ラムザン、デキストラン、カードラン、ヒドロキシアルキルセルロース、ガラクタン、ペクチンガラクタン(pectic galactan)、ガラクトマンナン、グルコマンナン、リケナン、マンナン、アカシアゴム、寒天、アルギネート類、カラギーナン、キトサン、クラバン、ヒアルロン酸、セロデキストリン類、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デキストラン類、デキストリン類、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、グアー、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシブチルセルロース(HBC)、メチルセルロース(MC)、タマリンド、キサンタン、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース(CMHEC)、メトキシプロピルメチルセルロース(MPMC)、ヘキシルカルボキシメチルセルロース、C12〜C20アルキルカルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、メチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシブチルメチルセルロース(HBMC)、及びこれらの混合物などであるが、それらに限定されない、ポリマー類が挙げられる。
【0047】
本発明の特に好ましい実施形態では、懸濁剤は、ガムタイプのポリマー(好ましくはキサンタンガム)、又は、ポリカルボキシレートポリマー(好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、リンゴ酸、無水マレイン酸から選択されるモノマー単位の、好ましくは1,000,000〜10,000,000の分子量範囲のホモ若しくはコポリマー)から選択される。
【0048】
ガムタイプのポリマーは、存在する場合、好ましくは0.01%〜10%、最も好ましくは0.1%〜3%の濃度で存在する。
【0049】
架橋されたポリカルボキシレートポリマーは、存在する場合、好ましくは0.01%〜2%、より好ましくは0.01%〜1%、最も好ましくは0.1%〜0.8%の濃度で存在する。
【0050】
別の実施形態では、懸濁剤は少なくとも2つのポリマー類の組み合わせを含む。この実施形態では、第1のポリマーはガムタイプのポリマーであり、及び第2のポリマーは架橋されたポリカルボキシレートポリマーである。本組成物は別のポリマー類を追加で含んでもよい。
【0051】
ガムタイプのポリマーと架橋されたポリカルボキシレートポリマーとの比は100:1〜1:100、最も好ましくは1:10〜10:1である。
【0052】
ii)漂白活性化剤
本明細書に記載されている疎水性漂白活性化剤に加えて、本発明に従う液体洗濯用製品中に他の漂白活性化剤が存在してもよい。例としては、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、ベンゾイルカプロラクタム(BzCL)、4−ニトロベンゾイルカプロラクタム、3−クロロベンゾイルカプロラクタム、ベンゾイルオキシベンゼンスルホネート(BOBS)、安息香酸フェニル(PhBz)、ベンゾイルバレロラクタム(BZVL)、過加水分解性エステル類、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0053】
iii)有機過酸化物、特にジアシルペルオキシド
有機過酸化物類については、カーク・オスマー(Kirk Othmer)の工業化学百科事典(Encyclopedia of Chemical Technology)、第17巻、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)、1982年、27〜90ページ、特に63〜72ページに広く例示されている。ジアシルペルオキシドを使用する場合、しみ/フィルム形成(spotting/filming)に及ぼす悪影響が最小限であるものが好ましい。
【0054】
iv)金属含有漂白触媒
本明細書の液体洗濯用製品は漂白組成物中で使用するのに効果的である金属含有漂白触媒を包含していてもよい。金属含有漂白触媒の適した例はMn、Co、Fe、Ti、W、Mo、Cu等をベースとする化合物であり、これらは過酸類、過酸化水素又は他の有機若しくは無機の過酸化物類(及びこれらの混合物)に対して触媒活性を示す。
【0055】
v)酵素
本発明の液体洗濯用製品は洗浄性能効果を提供する1つ以上の酵素を更に含んでもよい。前記酵素には、セルラーゼ類、ヘミセルラーゼ類、ペルオキシダーゼ類、プロテアーゼ類、グルコ−アミラーゼ類、アミラーゼ類、リパーゼ類、クチナーゼ類、ペクチナーゼ類、キシラナーゼ類、レダクターゼ類、オキシダーゼ類、フェノールオキシダーゼ類、リポキシゲナーゼ類、リグニナーゼ類、プルラナーゼ類、タンナーゼ類、ペントサナーゼ類、マラナーゼ類、β−グルカナーゼ類、アラビノシダーゼ類、マンナナーゼ類、キシログルカナーゼ類、又はこれらの混合物から選択される酵素が挙げられる。好ましい組み合わせは、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、マンナナーゼ類、キシログルカナーゼ類、及び/又はセルラーゼのような従来の適用可能な酵素の混液を有する洗浄組成物である。酵素類は、液体洗浄組成物中に存在する場合、その洗浄組成物の約0.0001重量%〜約5重量%の活性酵素で存在する。酵素系は、存在する場合、好ましくは、その漂白組成物中に含有される過酸との相互作用を回避するために洗浄組成物中に配合されるべきである。
【0056】
vi)酵素安定剤
洗浄組成物中で使用するための酵素は種々の技術によって安定化することができる。酵素の安定化技術は米国特許第3,600,319号、EP199,405、及びEP200,586に開示され及び例示されている。酵素安定化系についてはまた、例えば米国特許第3,519,570号にも記載されている。プロテアーゼ類、キシラナーゼ類、及びセルラーゼ類を与える有用なバチルス属AC13はPCT国際公開特許WO9401532に記載されている。本明細書で使用される酵素は、カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを酵素に与えるそれらのイオンの水溶性供給源を最終組成物中に存在させることによって安定化させることができる。適した酵素安定剤及び使用濃度は米国特許第5,705,464号、同第5,710,115号、及び同第5,576,282号に記載されている。
【0057】
vii)キレート化剤
本明細書における本発明の液体洗濯用製品はまた、任意にキレート化剤を含有し、このキレート化剤は、それがなければ漂白剤(類)を不活性化する傾向にあり得る金属イオン類及び金属不純物類をキレート化する役割をする。好ましくは、キレート化剤は、少なくとも本発明に従う液体洗濯用製品の漂白組成物中に含まれる。有用なキレート化剤には、アミノカルボキシレート類、ホスホネート類、アミノホスホネート類、多官能置換された芳香族キレート化剤及びこれらの混合物などの当業者には既知のあらゆるものを挙げることができる。適したキレート化剤の更なる例及び使用濃度は、米国特許第5,705,464号、同第5,710,115号、同第5,728,671号、及び同第5,576,282号に記載されている。
【0058】
キレート化剤の存在は組成物の化学的安定性を更に高めるのに寄与する。本明細書で用いるのに好ましいホスホネートキレート化剤は、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート(DTPMP)及びエタン1−ヒドロキシジホスホネート(HEDP)である。このようなホスホネートキレート化剤は、モンサント社(Monsanto)からデクエスト(DEQUEST)(登録商標)の商標名で市販されている。
【0059】
本明細書で用いるのに好ましい生分解性キレート化剤は、エチレンジアミンN,N’−二コハク酸、又はアルカリ金属塩、若しくはアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩若しくは置換アンモニウム塩、又はこれらの混合物である。エチレンジアミンN,N’−二コハク酸類、特に(S,S)異性体については、米国特許第4,704,233号(ハートマン(Hartman)及びパーキンス(Perkins)、1987年11月3日)に広く記載されている。エチレンジアミンN,N’−二コハク酸は、例えば、パルマー・リサーチ研究所(Palmer Research Laboratories)からssEDDS(登録商標)の商標名で市販されている。
【0060】
本明細書で用いるのに適したアミノカルボキシレート類としては、酸形態、又はアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩の形態の双方での、エチレンジアミンテトラアセテート類、ジエチレントリアミンペンタアセテート類、ジエチレントリアミンペンタアセテート(DTPA)、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミントリアセテート類、ニトリロトリ−アセテート類、エチレンジアミンテトラプロピオネート類、トリエチレンテトラアミンヘキサ−アセテート類、エタノール−ジグリシン類、プロピレンジアミン四酢酸(PDTA)及びメチルグリシン二酢酸(MGDA)が挙げられる。本明細書に用いるのに特に適したアミノカルボキシレート類は、ジエチレントリアミン五酢酸、例えばBASFよりトリロンFS(Trilon FS)(登録商標)の商標名で市販されているプロピレンジアミン四酢酸(PDTA)、及びメチルグリシン二酢酸(MGDA)である。
【0061】
さらに、本明細書で用いるカルボキシレートキレート化剤としてはサリチル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、マロン酸、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0062】
典型的には、本発明に従う組成物は、全組成物の約15重量%まで、より好ましくは約5重量%までのキレート化剤、又はそれらの混合物を含み、好ましくは0.01重量%〜1.5重量%、より好ましくは0.01重量%〜0.5重量%を含む。
【0063】
viii)ラジカルスカベンジャー
本発明の液体洗濯用製品はまた、ラジカルスカベンジャー又はそれらの混合物を含んでいてもよい。
【0064】
本明細書で使用するのに適したラジカルスカベンジャーとしては、周知の置換モノ及びジヒドロキシベンゼン類及びそれらの類似体、アルキル及びアリールカルボキシレート類、及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書に使用するのに好ましいこのようなラジカルスカベンジャーとしては、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ヒドロキノン、ジ−t−ブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、t−ブチル−ヒドロキシアニソール、安息香酸、トルイル酸、カテコール、t−ブチルカテコール、ベンジルアミン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、没食子酸n−プロピル、又はこれらの混合物が挙げられ、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエンが極めて好ましい。没食子酸N−プロピルのようなこのようなラジカルスカベンジャーは、ニパ・ラボラトリーズ(Nipa Laboratories)から商標名ニパノックス(Nipanox)S1(登録商標)で市販され得る。
【0065】
使用される場合、ラジカルスカベンジャーは典型的に本明細書において、液体洗濯組成物の約10重量%まで、及び好ましくは液体洗濯組成物の約0.001重量%〜約0.5重量%の量で存在する。それらは好ましくは、それらが過酸構成成分の貯蔵安定性を改善するのに役立つことができるように、漂白組成物中に含まれる。
【0066】
ix)アルコキシル化安息香酸
本発明に従う液体洗濯用製品は任意に、しかし好ましくは、アルコキシル化安息香酸又はその塩を含んでいてよい。好ましくは、前記アルコキシル化安息香酸又はその塩は、3,4,5,−トリメトキシ安息香酸、その塩、2,3,4−トリメトキシ安息香酸、その塩、2,4,5−トリメトキシ安息香酸、その塩、及びこれらの混合物から成る群から選択される。より好ましくは、前記アルコキシル化安息香酸又はその塩は、3,4,5−トリメトキシ安息香酸である。アルコキシル化安息香酸構成成分は好ましくは漂白組成物中に含まれ、過酸構成成分(類)の貯蔵安定性を促進する。
【0067】
x)高分子安定化系
本発明の洗濯用製品組成物は任意に、しかし好ましくは、高分子安定化系を含んでいてよい。
【0068】
本発明の高分子安定化系は高分子化合物類(オリゴマー化合物類を包含する)を含む。「高分子化合物」は、本明細書で使用する時、オリゴマー化合物を包含し、及び親水性構成成分と疎水性構成成分の両方を有することを特徴とする高分子及び/又はオリゴマー化合物を意味する。
【0069】
本発明の組成物中で使用するための高分子化合物としては、種々の荷電された、例えば、陰イオン性又は更には陽イオン性の(米国特許第4,956,447号参照)モノマー単位、並びに荷電されていないモノマー単位を包含することができ、及び構造体は、直鎖、分岐状、又は更には星型であってよい。それらはまた、分子量を制御し又は物理的特性若しくは界面活性特性を改変するのに特に効果的である末端保護部分を包含してもよい。構造及び電荷の分布は種々の洗浄、洗剤、又は洗剤添加製品のための具体的な用途向けに調節されてもよい。
【0070】
多くの適した高分子化合物は、陰イオン性界面活性剤と相互作用性である非イオン性親水性セグメント又は疎水性セグメントを有することを特徴とする。
【0071】
本発明の組成物において使用するための適した高分子化合物の例としては、次のものを有する高分子化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
(a)本質的に次のものから成る1つ以上の非イオン性親水性構成成分、
(i)重合度が少なくとも2であるポリオキシエチレンセグメント、又は
(ii)重合度が2〜10であるオキシプロピレン若しくはポリオキシプロピレンセグメント(前記親水性セグメントは、それが各端部において隣接部分にエーテル結合によって結合しているもの以外はいかなるオキシプロピレン単位も包含しない)、又は
(iii)オキシエチレン及び1〜約30のオキシプロピレン単位を含むオキシアルキレン単位の混合物、あるいは
(b)次のものを含む1つ以上の疎水性構成成分、
(i)Cオキシアルキレンテレフタレートセグメント(前記疎水性構成成分がまたオキシエチレンテレフタレートをも含む場合、オキシエチレンテレフタレート単位:Cオキシアルキレンテレフタレート単位の比は約2:1以下である)及び/又は
(ii)C〜Cアルキレン若しくはオキシC〜Cアルキレンセグメント、又はそれらの混合物、及び/又は
(iii)重合度が少なくとも2であるポリ(ビニルエステル)セグメント、好ましくはポリ(ビニルアセテート)、及び/又は
(iv)C〜Cアルキルエーテル若しくはCヒドロキシアルキルエーテル置換基、又はこれらの混合物であって、前記置換基はC〜Cアルキルエーテル若しくはCヒドロキシアルキルエーテルセルロース誘導体、又はこれらの混合物の形態で存在し、及びそのようなセルロース誘導体は両親媒性であるもの、あるいは
(c)(a)及び(b)の組み合わせ。
【0073】
典型的には、(a)(i)のポリオキシエチレンセグメントは重合度が2〜約200であるが、更に高いレベルを使用することもでき、好ましくは、3〜約150、より好ましくは6〜約100である。適したオキシC〜Cアルキレン疎水性セグメントとしては、米国特許第4,721,580号(ゴセリンク(Gosselink)、1988年1月26日発行)に開示されているような高分子化合物の末端保護、例えばMOS(CHOCHCHO−−(式中、Mはナトリウムであり、nは4〜6の整数である)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
本発明の組成物で有用な他の高分子化合物としては、ヒドロキシエーテルセルロース系ポリマー類(ダウ(Dow)からメトセル(METHOCEL)(登録商標)として市販されている)のようなセルロース系誘導体、エチレンテレフタレート又はプロピレンテレフタレートのポリエチレンオキシド又はポリプロピレンオキシドテレフタレートとのコポリマーブロック類(この例は米国特許第3,959,230号(ヘーズ(Hays))、同第3,893,929号(バサダー(Basadur))に記載されている)、C〜Cアルキルセルロース類及びCヒドロキシアルキルセルロース類、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びヒドロキシブチルメチルセルロース、などが挙げられるが、それらに限定されない。種々のセルロース系高分子化合物の例は米国特許第4,000,093号(ニコル(Nicol)ら)に記載されている。
【0075】
他の適した高分子化合物としては、米国特許第4,711,730号(ゴセリンク(Gosselink)ら、1987年12月8日発行)のエチル又はメチルで末端保護された1,2−プロピレンテレフタレート−ポリオキシエチレンテレフタレートポリエステル類、米国特許第4,721,580号(ゴセリンク、1988年1月26日発行)の陰イオン性に末端保護されたオリゴマーエステル類(前記陰イオン性の末端保護基類はポリエチレングリコール(PEG)由来のスルホ−ポリエトキシ基類である)、米国特許第4,702,857号(ゴセリンク、1987年10月27日発行)の構造式X−−(OCHCH−−(式中、nは12〜約43であり、XはC〜Cアルキル、又は好ましくはメチルである)のポリエトキシ末端保護基類を有するブロックポリエステルオリゴマー化合物類が挙げられる。
【0076】
本発明の組成物において使用するための高分子化合物のなお更に別の部類としては、エトキシル化度が高く、好ましくは約9〜30モルのエチレンオキシ単位を有する非イオン性界面活性剤が挙げられる。本発明に従う高分子化合物として非イオン性界面活性剤が使用される場合には、好ましくはその非イオン性界面活性剤は本発明の組成物中に組成物の1重量%未満の濃度で存在する。
【0077】
好ましい高分子化合物の1つの部類としては、オリゴマーテレフタレートエステル類が挙げられるがこれらに限定されず、典型的には、しばしばチタン(IV)アルコキシドなどの金属触媒を用いる少なくとも1回のエステル交換/オリゴマー化を伴うプロセスによって調製される。このようなエステル類は、密に架橋された全体構造を当然形成するということはなく、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれより多い位置に渡ってそのエステル構造に組み込まれることができる追加のモノマーを用いて製造されてもよい。
【0078】
好ましい高分子化合物の別の種類はエチレンテレフタレート及びポリエチレンオキシド(PEO)テレフタレートのランダムなブロック類を有するコポリマーである。より具体的には、これらのポリマー類はエチレンテレフタレート及びPEOテレフタレートの繰り返し単位から、約25:75〜約35:65のエチレンテレフタレート単位とPEOテレフタレート単位の好ましいモル比で構成され、前記PEOテレフタレート単位は約300〜約2,000の分子量を有するポリエチレンオキシドを含有する。この高分子化合物の分子量は好ましくは約25,000〜約55,000の範囲である。こうした高分子化合物の例として米国特許第3,959,230号(ヘーズ(Hays))、同第3,893,929号(バサダー(Basadur))を参照のこと。
【0079】
更に別の好ましい高分子化合物は、エチレンテレフタレート単位を約10〜15重量%と、平均分子量約300〜約5,000のポリオキシエチレングリコールから誘導されるポリオキシエチレンテレフタレート単位を一緒に約90〜80重量%含有する、エチレンテレフタレート単位の繰り返し単位を有するポリエステルであり、その高分子化合物中のエチレンテレフタレート単位とポリオキシエチレンテレフタレート単位のモル比は好ましくは約2:1〜約6:1である。この種の高分子化合物の例には、市販の物質、ゼルコン(ZELCON)(登録商標)(デュポン(Dupont)より)、並びにミリーズ(MILEASE)(登録商標)T(ICIより)が挙げられる。これらの高分子化合物及びそれらの調製方法は米国特許第4,702,857号(ゴセリンク(Gosselink))に更に詳細に記載されている。
【0080】
好ましい高分子化合物の他の部類としては、例えば米国特許第4,968,451号(J.J.シーベル(J.J.Scheibel)及びE.P.ゴセリンク(E.P.Gosselink)、1990年11月6日)に記載されているような、テレフタロイル及びオキシアルキレンオキシ繰り返し単位のオリゴマーエステル主鎖とその主鎖に共有結合されたアルキル由来のスルホン化終端部分から構成される実質的に直鎖のエステルオリゴマー類のスルホン化生成物(このようなエステルオリゴマー類は、(a)アリルアルコールをエトキシル化し、(b)(a)の生成物をジメチルテレフタレート(「DMT」)及び1,2−プロピレングリコール(「PG」)と2段階エステル交換/オリゴマー化手順で反応させ、及び(c)(b)の生成物をメタ重亜硫酸ナトリウムと水中で反応させることにより調製することができる)、米国特許第4,711,730号(ゴセリンクら、1987年12月8日)の非イオン性に末端保護された1,2−プロピレン/ポリオキシエチレンテレフタレートポリエステル類(例えば、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル、DMT、PG、及びポリ(エチレングリコール(「PEG」)のエステル交換/オリゴマー化によって生成されるもの)、米国特許第4,721,580号(ゴセリンク、1988年1月26日)の部分的に及び完全に陰イオン性に末端保護されたオリゴマーエステル類(例えばエチレングリコール(「EG」)、PG、DMT、及びNa−3,6−ジオキサ−8−ヒドロキシオクタンスルホネートからのオリゴマー類)、米国特許第4,702,857号(ゴセリンク1987年10月27日)の非イオン性に末端保護されたブロックポリエステルオリゴマー化合物類(例えば、DMT、Me−末端保護PEG、並びにEG及び/若しくはPGから、又は、DMT、EG及び/若しくはPG、Me−末端保護PEG、並びにNa−ジメチル−5−スルホイソフタレートの組み合わせから生成される)、及び米国特許第4,877,896号(マルドナード(Maldonado)、ゴセリンクら、1989年10月31日)の陰イオン性、特にスルホアロイル、末端保護テレフタレートエステル類(後者は洗濯及び布地コンディショニング製品の両方に有用な高分子化合物の典型であり、1つの例はm−スルホ安息香酸一ナトリウム塩、PG、及びDMTから作られ、任意に、しかし好ましくは追加のPEG、例えばPEG3400を更に含むエステル組成物である)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0081】
別の好ましい高分子化合物は、テレフタロイル(T)、スルホイソフタロイル(SIP)、オキシエチレンオキシ及びオキシ−1,2−プロピレン(EG/PG)単位を含み、及び好ましくは末端保護基(CAP)、好ましくは修飾イセチオネート類で終端する実験式(CAP)(EG/PG)(T)(SIP)を有するオリゴマーであり、オリゴマー中には、1つのスルホイソフタロイル単位、5つのテレフタロイル単位、規定された比率、好ましくは約0.5:1〜約10:1のオキシエチレンオキシ及びオキシ−1,2−プロピレンオキシ単位を含み、及びナトリウム2−(2−ヒドロキシエトキシ)−エタンスルホネートから誘導される2つの末端保護単位を含む。前記高分子化合物は好ましくは、オリゴマーの0.5重量%〜20重量%の結晶化度減少安定剤、例えば、直鎖ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、又はキシレン−、クメン−、及びトルエン−スルホネートから選択されるもの、又はこれらの混合物などの陰イオン性界面活性剤を更に含み、これらの安定剤又は変性剤は、米国特許第5,415,807号(ゴセリンク(Gosselink)、パン(Pan)、ケレット(Kellett)、及びホール(Hall)、1995年5月16日発行)にすべて教示されているように合成ポット中に組み込まれる。上記の高分子化合物のための適したモノマーとしては、Na2−(2−ヒドロキシエトキシ)−エタンスルホネート、DMT、Na−ジメチル5−スルホイソフタレート、EG、及びPGが挙げられる。
【0082】
好ましい高分子化合物の更に別の群は、次のものを含むオリゴマーエステル類である。(1)(a)ジヒドロキシスルホネート類、ポリヒドロキシスルホネート類、少なくとも三官能性であってそれによりエステル結合が形成され分岐状のオリゴマー主鎖となる単位、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される少なくとも1つの単位、(b)テレフタロイル部分である少なくとも1つの単位、及び(c)1,2−オキシアルキレンオキシ部分である少なくとも1つの非スルホン化単位を、含む主鎖、並びに(2)非イオン性末端保護単位、アルコキシル化、好ましくはエトキシル化イセチオネート類、アルコキシル化プロパンスルホネート類、アルコキシル化プロパンジスルホネート類、アルコキシル化フェノールスルホネート類、スルホアロイル誘導体、及びこれらの混合物などの陰イオン性末端保護単位から選択される1つ以上の末端保護単位。こうしたエステル類のうち、次の実験式を有するものが好ましい。
{(CAP)x(EG/PG)y’(DEG)y”(PEG)y”’(T)z(SIP)z’(SEG)q(B)m}
式中、CAP、EG/PG、PEG、T、及びSIPは上記で定義した通りであり、(DEG)はジ(オキシエチレン)オキシ単位を表し、(SEG)はグリセリンのスルホエチルエーテルから誘導される単位及び関連部分の単位を表し、(B)は少なくとも三官能性であってそれによりエステル結合が形成されて分岐状オリゴマー主鎖となる分岐単位を表し、xは約1〜約12であり、y’は約0.5〜約25であり、y”は0〜約12であり、y”’は0〜約10であり、y’+y”+y”’の合計は約0.5〜約25であり、zは約1.5〜約25であり、z’は0〜約12であり、z+z’の合計は約1.5〜約25であり、qは約0.05〜約12であり、mは約0.01〜約10であり、及びx、y’、y”、y”’、z、z’、q、及びmは対応する単位の前記エステル1モル当たりの平均のモル数を表し、前記エステルは約500〜約5,000の範囲の分子量を有する。
【0083】
上記のエステル類のための好ましいSEG及びCAPモノマー類としては、Na−2−(2−,3−ジヒドロキシプロポキシ)エタンスルホネート(「SEG」)、Na−2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エタンスルホネート(「SE3」)及びその同族体及びこれらの混合物、並びにアリルアルコールをエトキシル化及びスルホン化してできる生成物が挙げられる。この部類の好ましい高分子化合物エステル類としては、ナトリウム2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エタンスルホネート及び/又はナトリウム2−[2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エトキシ]エタンスルホネート、DMT、ナトリウム2−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)エタンスルホネート、EG、及びPGを適切なTi(IV)触媒を用いてエステル交換及びオリゴマー化した生成物が挙げられ、及び(CAP)2(T)5(EG/PG)1.4(SEG)2.5(B)0.13(式中、CAPは(NA+S[CHCH0]3.5)−であり、及びBはグリセリンからの単位であり、EG/PGのモル比は完全に加水分解してから従来のガスクロマトグラフィーで測定した場合、約1.7:1である)として示すことができる。
【0084】
本発明の組成物中で使用するための高分子化合物のなお更に別の好ましい部類としては、オリゴマーの、実質的に直鎖の、スルホン化ポリ−エトキシ/プロポキシ末端保護エステル類が挙げられ、この例及び調製法は、米国特許第5,415,807号(ゴセリンクら)に記載されている。該エステル類はオキシエチレンオキシ単位及びテレフタロイル単位を含む。好ましいエステル類は加えて、オキシ−1,2−プロピレンオキシ単位、スルホイソフタレート単位、及び任意に、ポリ(オキシエチレン)オキシ単位(重合度2〜4)を含む。該エステル類は比較的小さな分子量、典型的には約500〜約8,000の範囲の分子量を有する。それらのもっとも広範な態様を考慮すると、この部類の高分子化合物は、主鎖の一方の、又は好ましくは両方の端部を必須の末端保護単位で末端保護されたオリゴマーエステル「主鎖」を包含する。
【0085】
この必須の末端保護単位はスルホン化ポリ−エトキシ/プロポキシ基から誘導され、及びエステル結合によってこれらのエステル類に結合された陰イオン性親水性単位である。好ましい末端保護単位は、式(MOS)(CH(CHCHO)(RO)−−(式中、Nはナトリウム又はテトラアルキルアンモニウムなどの塩生成陽イオンであり、mは0又は1であり、Rはエチレン、プロピレン、又はこれらの混合物であり、及びnは0〜2である)、並びにこれらの混合物である。
【0086】
特定の荷電されていない疎水性アリールジカルボニル単位は、本明細書のオリゴエステル類の主鎖単位中において必須である。
【0087】
好ましくは、これらはテレフタロイル単位のみである。
【0088】
この部類の好ましいエステル類は、前記エステル1モルにつき、次のものを含む。
i)約1〜約2モルの
式(MOS)(CH(CHCHO)(RO)−−(式中、Hはナトリウム又はテトラアルキルアンモニウムなどの塩生成陽イオンであり、mは0又は1であり、Rはエチレン、プロピレン、又はこれらの混合物であり、及びnは0〜2である)のスルホン化ポリ−エトキシ/プロポキシ末端保護単位、及びこれらの混合物、
ii)約0.5〜約66モルの次から成る群から選択される単位、
a)オキシエチレンオキシ単位、
b)オキシエチレンオキシ及びオキシ−1,2−プロピレンオキシ単位の混合物
(前記オキシエチレンオキシ単位は0.5:1〜約10:1の範囲のオキシエチレンオキシ:オキシ−1,2−プロピレンオキシのモル比で存在する)、並びに
c)a)又はb)とポリ(オキシエチレン)オキシ単位との混合物(前記ポリ(オキシエチレン)オキシ単位は、2〜4の重合度を有する)(ただし、前記ポリ(オキシエチレン)オキシ単位の重合度が2である場合には、ポリ(オキシエチレン)オキシ単位と基全体のii)の単位との比は0:1〜約0.33:1であり、及び前記ポリ(オキシエチレン)オキシ単位の重合度が3である場合には、ポリ(オキシエチレン)オキシ単位と基全体のii)の単位の比は0:1〜約0.22:1であり、及び前記ポリ(オキシエチレン)オキシ単位の重合度が4である場合には、ポリ(オキシエチレン)オキシ単位と基全体のii)の単位との比は0:1〜約0.14:1である)、
iii)約1.5〜約40モルのテレフタロイル単位、並びに
iv)0〜約26モルの式−−(O)C(C)(SOM)C(O)−−(式中、Mはアルカリ金属又はテトラアルキルアンモニウムイオンなどの塩生成陽イオンである)の5−スルホイソフタロイル単位。
【0089】
より好ましくは、本発明の組成物中で使用するための高分子化合物は、米国特許第4,702,857号(ゴセリンク(Gosselink))、同第4,968,451号(シーベル(Scheibel)ら)、同第5,415,807号(ゴセリンクら)に記載されている高分子化合物及びこれらの混合物の群から選択される。
【0090】
より好ましくは、本発明の組成物中で使用するための高分子化合物は米国特許第4,968,451号(シーベル(Scheibel)ら)に記載されている高分子化合物である。
【0091】
本明細書に記載されるように本発明の組成物の安定化を提供するのに加えて、高分子安定化系はまた、組成物に許容可能な眼刺激特性を提供する。換言すれば、本発明の組成物内に高分子安定化系が存在することにより、高分子安定化系を含まない組成物と比較して、鶏生体外眼試験(Chicken Ex Vivo Eye Test)を用いて測定した場合に、眼刺激特性がより低くなるが、この試験はオランダのTNO栄養食品研究協会(the TNO Nutrition and Food Research Institute)により実施することができる。この目的のために好ましい高分子安定化系は、米国特許第4,968,451号(シーベル(Scheibel)ら)に記載されている高分子化合物を含む。
【0092】
存在する場合、本発明の組成物は一般に、組成物の約0.01重量%〜約10重量%の高分子化合物を含み、典型的には約0.1重量%〜約5重量%、好ましくは約0.02重量%〜約3.0重量%を含む。
【0093】
本発明に従う組成物は、「濃縮形態」であることができ、このような場合、本発明に従う組成物は従来の組成物と比較してより少ない量の水を含有することになる。典型的には、こうした濃縮組成物の水分含有量は好ましくは、組成物の40重量%未満、より好ましくは30重量%未満、最も好ましくは20重量%未満である。
【0094】
さらに、本発明に従う組成物は等方性液体、水性ゲル、及び/又は着色液体組成物であってもよい。
【0095】
(漂白組成物)
本発明の洗濯用製品は第2の部分として漂白組成物を包含する。本明細書で使用する時、「漂白組成物」とは一般に、洗浄中の衣服/布地品目から着色染み又は黒ずみを除去し又は脱色するために洗濯プロセス時に使用されてよい組成物をいう。製品の貯蔵安定性を確保するために、漂白組成物のpHは約1〜約7、好ましくは約2〜約6、最も好ましくは約3〜約5としなければならない。
【0096】
本発明の漂白組成物は、あらかじめ形成されたペルオキシカルボン酸(以下、「ペルオキシ酸」という)の懸濁液を含有する。当該技術分野で既知のあらゆる適したペルオキシ酸化合物を本明細書で使用してよい。ペルオキシ酸は好ましくは漂白組成物中に、前記漂白組成物の約0.1重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約20重量%、更により好ましくは約1重量%〜約10重量%の濃度で存在する。あるいは、ペルオキシ酸は、漂白組成物の例えば10重量%〜40重量%、より好ましくは15重量%〜30重量%、最も好ましくは15重量%〜25重量%のかなり高い濃度で存在してもよい。
【0097】
好ましくは、ペルオキシ酸は過カルボン酸類及び塩類、過炭酸類及び塩類、過イミド酸類及び塩類、ペルオキシモノ硫酸類及び塩類、並びにこれらの混合物から成る群から選択される。
【0098】
適した有機ペルオキシカルボン酸類の1つの部類は次の一般式を有する。
【化2】

式中、Rは炭素原子1〜約22個を含有するアルキレン若しくは置換アルキレン基、又はフェニレン若しくは置換フェニレン基であり、Yは水素、ハロゲン、アルキル、アリール、−C(O)OH、又は−C(O)OOHである。
【0099】
本発明で使用するのに適した有機ペルオキシ酸類は、1又は2個のペルオキシ基を含有することができ、脂肪族又は芳香族のいずれかであり得る。有機ペルオキシカルボン酸が脂肪族の場合、非置換型の酸は、以下の一般式を有する。
【化3】

式中、Yは、例えば、H、CH、CHCl、C(O)OH、又はC(O)OOHであることができ、nは1〜20の整数である。有機ペルオキシカルボン酸が芳香族の場合、非置換型の酸は、以下の一般式を有する。
【化4】

式中、Yは、例えば、水素、アルキル、アルキルハロゲン、ハロゲン、C(O)OH、又はC(O)OOHであることができる。
【0100】
本明細書で有用なモノペルオキシ酸類としては、以下のようなアルキル及びアリールペルオキシ酸類が挙げられる。ペルオキシ安息香酸類及び環置換型ペルオキシ安息香酸類(ペルオキシ−a−ナフト工酸、モノペルオキシフタル酸(マグネシウム塩六水和物)、及びo−カルボキシベンズアミドペルオキシヘキサノン酸(ナトリウム塩)を包含)、脂肪族、置換型脂肪族及びアリールアルキルモノペルオキシ酸類(ペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、N−ノナノイルアミノペルオキシカプロン酸(NAPCA)、N,N−(3−オクチルサクシノイル)アミノペルオキシカプロン酸(SAPA)、及びN,N−フタロイルアミノペルオキシカプロン酸(PAP)を包含)、アミドペルオキシ酸類(ペルオキシコハク酸(NAPSA)又はペルオキシアジピン酸(NAPAA)のいずれかのモノノニルアミドを包含)。
【0101】
本明細書で有用なジペルオキシ酸類には、以下のようなアルキルジペルオキシ酸類及びアリールジペルオキシ酸類が挙げられる。1,12−ジペルオキシドデカン二酸、1,9−ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシブラシル酸、ジペルオキシセバシン酸、及びジペルオキシイソフタル酸、2−デシルジペルオキシブタン−1,4−二酸、並びに4,4’−スルホニルビスペルオキシ安息香酸。このような漂白剤は、米国特許第4,483,781号(1984年11月20日発行、ハートマン(Hartman))、米国特許第4,634,551号(バーンズ(Burns)ら)、欧州特許出願0,133,354(1985年2月20日公開、バンクス(Banks)ら)、及び米国特許第4,412,934号(1983年11月1日発行、チャン(Chung)ら)に開示されている。また、供給源には、米国特許第4,634,551号(1987年1月6日発行、バーンズ(Burns)ら)に記載されているような6−ノニルアミノ−6−オキソペルオキシカプロン酸も包含される。また、例えばデラウェア州ウィルミントンのE.I.デュポン・ド・ヌムール(E.I.DuPont de Nemours)で商業的に製造されているオキソン(OXONE)のような過硫酸化合物も、適したペルオキシモノ硫酸源として使用することができる。
【0102】
特に好ましいペルオキシ酸は、下記の式を有するものであり、
【化5】

式中、RはC1〜4アルキルであり、nは1〜5の整数である。
【0103】
極めて好ましい予め形成されるペルオキシ酸はPAPである。本明細書で使用する時、「PAP」とは次式を有する予め形成された有機ペルオキシ酸フタルイミドペルオキシヘキサン酸(フタルイミドペルヘキサン酸、又はフタルイミドペルオキシカプロン酸とも呼ばれる)をいう。
【化6】

【0104】
PAPは、ソルベイ−インテロクス(Solvay-Interox)(登録商標)(以前はオーシモントSpA(Ausimont SpA)(登録商標))から商標名エウレコ(Eureko)(登録商標)で市販されている。PAPはCAS登録番号128275−31−0を有し、単独の化合物として、又は湿潤ケーキ及び複合形態を包含する市販の形態で入手可能である。
【0105】
本発明の特に好ましい実施形態では、ペルオキシ酸は100ミクロン未満、より好ましくは80ミクロン未満、更により好ましくは60ミクロン未満の中央平均粒径を有する。最も好ましくは、ペルオキシ酸がPAPである場合、約20〜約50ミクロンの平均粒径を有する。
【0106】
加えて、本発明の漂白組成物は、上記の本発明に従う洗浄組成物の「洗浄補助物質」の節以下で列記したあらゆる成分を、ペルオキシ酸とその選択された成分との間に不適合性が存在しない限りにおいて、更に含んでもよい。特に、酵素類及び酸化剤に対して影響を受けやすい他の成分は典型的に、貯蔵安定性の問題を回避するためにそれらを保護するための適した封入法を使用しない限り、本発明に従う漂白組成物中に配合されるべきではない。
【0107】
過酸は好ましくは漂白組成物中に懸濁された固体粒子の形態である。したがって、漂白組成物は好ましくは、過酸のための懸濁剤を更に含む。適した懸濁剤はすでに本明細書に記載されている。
【0108】
本発明の漂白組成物はまた、ペルオキシ酸(類)の物理的及び化学的安定化を助けるために、高分子安定化系、キレート化剤、ラジカルスカベンジャー、及びアルコキシル化安息香酸の群から選択される補助物質を含むのが好ましい。これらの成分のすべては、前述の対応する章に記載されている。
【0109】
(過酸化水素)
本発明に従う漂白組成物中に存在してもよい追加の成分は、過酸化水素及びその供給源である。過酸化物の供給源は好ましくは過酸化水素であるが、米国特許第5,576,282号に詳細に記載されているように、いかなる適した過酸化物供給源であってもよく及びいかなる濃度で存在してもよい。好ましくは、漂白組成物は前記漂白組成物の約0.001重量%〜約15重量%の過酸化物及び/又は過酸化物の供給源を含み、より好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、最も好ましくは約0.1重量%〜約6重量%を含む。
【0110】
本明細書で有用な過酸化水素の供給源の例には、過ホウ酸塩化合物類、過炭酸塩化合物類、過リン酸塩化合物類、尿素ペルオキシド化合物類、及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書で有用な好ましい過酸化物供給源としては、過ホウ酸ナトリウム(あらゆる水和物、ただし好ましくは一水和物又は四水和物)、炭酸ナトリウムペルオキシ水和物又は等価の過炭酸塩類、ピロリン酸ナトリウムペルオキシ水和物、尿素ペルオキシ水和物、及び/又は過酸化ナトリウムが挙げられる。また、過硫酸漂白剤(例えば、デュポン(DuPont)(登録商標)製のオキソン(OXONE)(登録商標))のような入手可能な酸素の供給源も有用である。また、あらゆる都合のよい過酸化水素源の混合物も使用することができる。
【0111】
コーティング及び変性形態などの、種々の形態の過ホウ酸ナトリウム及び過炭酸ナトリウムを使用してもよい。
【0112】
過酸化水素及びその供給源は、本発明の幾つかの実施形態において、酵素及び他の不適合性の成分が存在しない限りにおいて、洗浄組成物中においても、使用してよい。
【0113】
(疎水性の漂白活性化剤)
本発明の洗濯用製品は疎水性の漂白活性化剤を更に含有する。疎水性の漂白活性化剤は、洗浄組成物中、又は漂白組成物中のどちらに包含されてもよく、あるいは両方の組成物中に包含されてもよい。好ましくは、本明細書の組成物は、洗浄組成物及び/又は漂白組成物の約0.1重量%〜約10重量%の疎水性漂白活性化剤を含み、好ましくは約0.2重量%〜約4重量%を含む。
【0114】
好ましくは、洗浄組成物は、次式のような構造を有するNOBS(ノナノイルオキシベンゼンスルホネート)を含む。
【化7】

【0115】
NOBSのスルホン酸形態はCAS登録番号101482−85−3を有し、またノナン酸スルホフェニルエステルと呼ばれることもある。本明細書で使用するための他の好ましい疎水性漂白活性化剤としては、NOBSと類似の構造を有する漂白活性化剤、すなわち次の一般構造を有するものが挙げられる。
【化8】

式中、nは約2〜約13、好ましくは約3〜約9の範囲であることができる。NOB、LOBS、又はDOBAなどのNOBSの類似体もまた好ましい。本発明の洗濯用製品中で使用するのに適した更に他の疎水性漂白活性化剤としては、直鎖又は分岐状の飽和又は不飽和カルボン酸類のエステル類が挙げられる。例えば、適した活性化剤には、アルコール類、グリコール類(エチレングリコール等)、グリセロール(例えば、トリアセチン、ジアセチン、トリプロピリン、ジプロピリン、トリブチリン、トリヘキサノイン、トリナノイン等)とのカルボン酸エステル類が挙げられる。好ましくは、すべてのこれらの活性化剤は次のアルカノイルオキシ部分を含有し、
【化9】

式中、nは約3〜約14、好ましくは約4〜約10の範囲である。
【0116】
好ましくは、漂白活性化剤が包含されている組成物のpHは4〜9である。加えて、本発明に従う液体洗濯用製品の同じ部分中に、疎水性漂白活性化剤とそれの分解を促進することがある以下の成分とを共に存在させることは回避するか又は制限するのが好ましい。過酸化水素及びその供給源、求核性窒素部位を与える成分(例えば、アミンオキシド、アミン)、脂肪酸、及びホウ砂。
【0117】
(任意の発泡系)
本発明の洗濯用製品は、泡だった洗浄組成物を提供するために、当該技術分野で既知のもののような発泡系をさらに含んでいてよい。発泡系は、漂白組成物中に存在する場合その利用可能な過酸化水素を、洗浄組成物に触媒を加えることによって利用してもよい。あるいは、発泡系を、漂白組成物に酸を、及び洗浄組成物に塩基を加えることにより形成して、2つの組成物が使用の時点で混合された時に、発泡反応が起こるようにしてもよい。
【0118】
A)過酸化水素ベースの系
これらの実施形態では、漂白組成物は上述したように過酸化水素及び/又はその供給源を含む。この場合は、洗浄組成物は「発泡剤」を包含していてもよく、この発泡剤は好ましくはペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、ジオキシゲナーゼ、及び/又はカタラーゼ酵素などの過酸化物還元酵素から選択され、カタラーゼ酵素が好ましい。発泡剤(efferevescent agent)は好ましくは洗浄組成物中に、その洗浄組成物の約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、最も好ましくは約0.1重量%〜約0.3重量%の濃度で包含される。カタラーゼ酵素は、例えば、バイオザイム・ラボラトリーズ(Biozyme Laboratories)から商標名CAT−1Aで、ジェネンコア・インターナショナル(Genencor International)から商標名オキシ−ゴーン(OXY-GONE)400で、及びノボ・ノルディスクから市販されている。
【0119】
B)酸−塩基系
酸−塩基反応によって発泡を与えるために、本明細書の漂白組成物が適した酸剤を包含し、一方本明細書の洗浄組成物が塩基剤を包含していてもよい。分配時に組み合わせた時、酸構成成分と塩基構成成分の間の反応によって組成物の発泡が起こる。
【0120】
本明細書の漂白組成物中で使用するのに適した酸は、漂白剤組成物のpHを約7以下、好ましくは約0〜約6、より好ましくは約3〜約4にする。好ましくは、酸は漂白剤組成物の約1重量%〜約20重量%、より好ましくは約3重量%〜約10重量%の濃度で包含される。
【0121】
本発明で使用するための適した酸の非限定例としては、無機酸、有機酸、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、無機酸は、硫酸、塩酸、リン酸、硝酸、及びこれらの混合物から成る群から選択される。好ましくは、有機酸はギ酸、酢酸、C12〜C18脂肪酸類、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、グルタル酸、フマル酸、安息香酸、フタル酸、クエン酸、及びこれらの混合物から成る群から選択される。有機酸が好ましく、クエン酸及び/又はコハク酸が最も好ましい。
【0122】
本明細書の洗浄組成物中に包含されてよい塩基は、好ましくは洗浄組成物の約1重量%〜約10重量%、より好ましくは約2重量%〜約5重量%の濃度で存在する。
【0123】
本明細書の洗浄組成物中で使用するための適した塩基としては、炭酸塩類、重炭酸塩類、セスキ炭酸塩類、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。最も好ましい塩基は、重炭酸ナトリウム、重炭酸モノエタノールアンモニウム、及びこれらの混合物から成る群から選択される。
【0124】
加えて、両方のタイプの発泡性の相互作用に基づく発泡系が洗濯洗浄製品に包含されてよい。
【0125】
(洗濯方法)
本明細書の発明はまた、布地を本発明の洗濯用製品と一緒に洗濯機のドラム内に入れるか、あるいは本発明の洗濯用製品と一緒に手で洗う、布地を洗濯するための方法も包含する。加えて、本明細書の発明は、汚れた又は染みの付いた布地のための洗濯前処理プロセスであって、こうした布地を従来の水性洗浄溶液を用いて洗浄する前に、前記染み及び/又は汚れを極めて濃縮された形態の前述の洗濯組成物に直接接触させることを含む洗濯前処理プロセスを包含する。好ましくは洗濯組成物は、約30秒〜24時間の間、汚れ/染みと接触した状態においてから、その前処理された汚れ/染みの付いた基材を従来の様式で洗浄する。より好ましくは、前処理時間は約1〜180分の範囲とする。
【実施例】
【0126】
(実施例1A及び1B)
以下のように、本発明に従う重質水性液体洗剤組成物を調製し、2区画容器内で保存する(2区画容器は好ましくは第1の区画製品 対 第2の区画製品の重量比4:1を送達するように設計されている)。
【表1】

【0127】
(実施例2A及び2B)
本発明に従う重質水性液体洗剤組成物は以下のように2区画容器中で調製される(2区画容器は好ましくは第1の区画製品 対 第2の区画製品の重量比1:1を送達するように設計される)。組成物2Bは混合時に泡立つのに適している。
【表2】

【0128】
本発明の組成物は配合者によって選択されるいずれかの従来のプロセスによって適して調製することができ、その例はPCT国際特許出願公開WO01/00765(PCT Published Application No.WO 01/00765)(2001年1月4日公開)に記載されている。
【0129】
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2の部分において提供される安定な水性洗濯用製品であって、
a)約4〜約10のpHを有する液体洗浄組成物を含む第1の部分、
b)ペルオキシ酸を含む漂白組成物を含む第2の部分、
を含み、
c)前記洗濯用製品は疎水性の漂白活性化剤を更に含み、及び
d)前記第1の部分及び第2の部分は1つの包装容器内に収容されており、前記第1の部分は前記第2の部分から物理的に分離されている、洗濯用製品。
【請求項2】
前記洗浄組成物が、C4〜C16アルカノイルオキシベンゼンスルホネート類から成る群から選択される漂白活性化剤を含む、請求項1に記載の洗濯用製品。
【請求項3】
前記疎水性の漂白活性化剤が、次の化学構造、
【化1】

を有する、請求項2に記載の洗濯用製品。
【請求項4】
前記漂白組成物が、C4〜C16アルカノイルオキシベンゼンスルホネート類から成る群から選択される漂白活性化剤を更に含む、請求項1に記載の洗濯用製品。
【請求項5】
前記疎水性の漂白活性化剤が、次の化学構造、
【化2】

を有する、請求項4に記載の洗濯用製品。
【請求項6】
前記漂白組成物が、過酸化水素を更に含む、請求項1に記載の洗濯用製品。
【請求項7】
分配手段が、プレス・タップである、請求項1に記載の洗濯用製品。
【請求項8】
ディスペンサーは、約10:90〜約90:10の第1の部分と第2の部分の組成物比を分配することができる、請求項7に記載の洗濯用製品。
【請求項9】
前記製品が、発泡系を更に含む、請求項6に記載の洗濯用製品。
【請求項10】
前記発泡系が、過酸化物還元酵素又は/及び塩基を更に含む前記洗浄組成物と、過酸化水素及び/又は過酸化水素供給源及び/又は適した酸剤を更に含む前記漂白組成物とを含む、請求項9に記載の洗濯用製品。
【請求項11】
前記漂白組成物が、予め形成されたジアシルペルオキシドを更に含む、請求項1に記載の洗濯用製品。
【請求項12】
ジアシルペルオキシドが、PAPと疎水性の漂白活性化剤との間の反応によって製品の内部で生成される、請求項4に記載の洗濯用製品。
【請求項13】
前記製品は両方の部分が水と組み合わされたときに洗浄浴を形成し、かつ前記洗浄浴が非対称のジアシルペルオキシドを含む、請求項4に記載の洗濯用製品。
【請求項14】
前記洗浄組成物が、前記洗浄組成物の約0.1重量%〜約10重量%の疎水性漂白活性化剤を含み、かつ、前記活性化剤がC5〜C16疎水性漂白活性化剤類及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項3に記載の洗濯用製品。
【請求項15】
前記漂白組成物が、前記漂白組成物の約0.1重量%〜約30重量%のPAPを含む、請求項4に記載の洗濯用製品。
【請求項16】
前記漂白組成物が、前記漂白組成物の約0.1重量%〜約10重量%の過酸化物供給源を更に含む、請求項15に記載の洗濯用製品。
【請求項17】
前記包装容器が、第1及び第2の区画を有する2区画容器である、請求項1に記載の洗濯用製品。
【請求項18】
前記洗浄組成物は前記第1の区画内に収容されており、前記漂白組成物は前記第2の区画内に収容されている、請求項17に記載の洗濯用製品。
【請求項19】
前記洗浄組成物及び前記漂白組成物が、同時に分配される、請求項18に記載の洗濯用製品。
【請求項20】
第1の部分及び第2の部分において提供される安定な水性洗濯用製品であって、
a)約4〜約10のpHを有する液体洗浄組成物を含む第1の部分、
b)ペルオキシ酸を含む漂白組成物を含む第2の部分、
を含み、
c)前記洗濯用製品は疎水性の漂白活性化剤を更に含み、及び
d)前記第1の部分及び第2の部分は1つの包装容器内に収容されており、前記第1の部分は前記第2の部分から物理的に分離されている洗濯用製品。
【請求項21】
前記洗浄組成物が、第1の区画中に配置され、かつ、前記漂白組成物が、第2の区画中に配置され、並びに前記洗浄組成物及び漂白組成物はプレス・タップによって前記容器から同時に分配されてよい、請求項19に記載の洗濯用製品。
【請求項22】
洗濯機のドラム中でその場でジアシルペルオキシド(DAP)を形成する方法であって、前記方法は次の工程、
a)第1の部分及び第2の部分を含む洗濯用製品を洗濯機のドラム中へ分配する工程、及び
b)ドラムを水で部分的に満たす工程、
を含み、前記第1の部分は疎水性漂白活性化剤を含む洗浄組成物を含み、かつ、前記第2の部分はペルオキシ酸を含む漂白組成物を含み、そして、
前記第1の部分はドラム内に分配されるまで、前記第2の部分から物理的に分離されている、方法。

【公表番号】特表2007−508420(P2007−508420A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534286(P2006−534286)
【出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/032911
【国際公開番号】WO2005/035707
【国際公開日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】