説明

ホスファチジルセリンに結合するFC融合構築物およびそれらの治療用途

開示されるものは、複数の性質の驚くべき組み合わせを有する、新規ホスファチジルセリン結合性構築物、および、ある範囲の、その診断性および治療性接合体である。この新規構築物は、疾患においてホスファチジルセリン標的に効果的に結合し、その破壊を促進し、および、結合される画像用または治療用因子を疾患部位に特異的に送達する。さらにまた開示されるものは、腫瘍血管標的輸送、癌の診断および治療、および、ウイルス感染およびその他の疾患の治療のために、本新規構築物組成物、治療接合体、および、それらの組み合わせを使用する方法である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1のホスファチジルセリン結合性タンパク質に作動可能に結合した抗体Fc領域を含む構築物。
【請求項2】
前記ホスファチジルセリン結合性タンパク質が、プロテインC、プロテインS、II因子(プロトロンビン)、V因子、VII因子、IX因子、またはX因子である、請求項1に記載の構築物。
【請求項3】
前記ホスファチジルセリン結合性タンパク質が、Mer、PS−結合性スカベンジャーレセプター、αβインテグリン、CR3補体レセプター、またはCR4補体レセプターである、請求項1に記載の構築物。
【請求項4】
前記ホスファチジルセリン結合性タンパク質が、ホスファチジルセリンレセプターのPSrである、請求項1に記載の構築物。
【請求項5】
前記ホスファチジルセリン結合性タンパク質が、β2−糖タンパク質I(β2GPI)である、請求項1に記載の構築物。
【請求項6】
前記抗体Fc領域が、2個のβ2GPIポリペプチドに作動可能に結合し、各β2GPIポリペプチドは、β2GPIの少なくともドメインVを含む、請求項1に記載の構築物。
【請求項7】
前記抗体Fc領域が、2個のβ2GPIポリペプチドに作動可能に結合し、各ポリペプチドがβ2GPIの少なくともドメインVを含み、前記β2GPIポリペプチドは、前記Fc領域に結合されると、二量体を形成する、請求項6に記載の構築物。
【請求項8】
前記β2GPIポリペプチドが、それぞれ、β2GPIの、少なくともドメインVを含み、かつ、β2GPIのドメインIを実質的に欠く、請求項7に記載の構築物。
【請求項9】
前記β2GPIポリペプチドが、それぞれ、β2GPIの、少なくともドメインIVおよびドメインVを含む、請求項7に記載の構築物。
【請求項10】
前記β2GPIポリペプチドが、それぞれ、β2GPIの、少なくともドメインIII、ドメインIV、およびドメインVを含む、請求項9に記載の構築物。
【請求項11】
前記β2GPIポリペプチドが、それぞれ、β2GPIの、少なくともドメインII、ドメインIII、ドメインIV、およびドメインVを含む、請求項10に記載の構築物。
【請求項12】
前記β2GPIポリペプチドが、それぞれ、β2GPIの、少なくともドメインI、ドメインII、ドメインIII、ドメインIV、およびドメインVを含む、請求項11に記載の構築物。
【請求項13】
前記β2GPIポリペプチドが、それぞれ、β2GPIの、少なくともニックドメインVを含む、請求項6〜12のいずれか1項に記載の構築物。
【請求項14】
前記β2GPIポリペプチドが、それぞれ、ヒトのβ2GPIポリペプチドである、請求項6〜13のいずれか1項に記載の構築物。
【請求項15】
前記抗体Fc領域が、抗体ヒンジ、および、抗体重鎖定常ドメインC2およびC3を含む、請求項1〜14のいずれかに記載の構築物。
【請求項16】
前記抗体Fc領域が、抗体ヒンジ、抗体重鎖定常ドメインC2とC3、および、抗体重鎖定常ドメインC1またはC4の内の少なくとも一つを含む、請求項1〜15のいずれかに記載の構築物。
【請求項17】
前記抗体Fc領域が、ヒトの抗体Fc領域である、請求項1〜16のいずれかに記載の構築物。
【請求項18】
前記抗体Fc領域が、ヒトのIgG1(γ1)、またはヒトのIgG3(γ3)抗体由来のFc領域である、請求項1〜17のいずれかに記載の構築物。
【請求項19】
前記抗体Fc領域が、マウスのIgG2a(γ2a)、またはマウスのIgG2b(γ2b)抗体由来のFc領域である、請求項6から16のいずれか1項に記載の構築物。
【請求項20】
前記抗体Fc領域が、前記ホスファチジルセリン結合タンパク質に、直接的共有結合によってまたは化学的架橋リンカーを介して、作動可能に結合する、請求項1〜19のいずれかに記載の構築物。
【請求項21】
前記抗体Fc領域が、前記ホスファチジルセリン結合タンパク質に対し、組み換え発現によって融合タンパク質として作動可能に結合される、請求項1〜20のいずれかに記載の構築物。
【請求項22】
前記構築物が、少なくとも第1の生物学的因子に作動可能にさらに結合する、請求項1〜21のいずれかに記載の構築物。
【請求項23】
前記構築物が、少なくとも第1の治療因子に作動可能にさらに結合する、請求項22に記載の構築物。
【請求項24】
前記構築物が、抗細胞性因子または細胞傷害性因子に作動可能にさらに結合する、請求項23に記載の構築物。
【請求項25】
前記構築物が、リシン、ゲロニン、アブリン、ジフテリア、シュードモナス、または百日咳菌毒素に作動可能にさらに結合する、請求項24に記載の構築物。
【請求項26】
前記構築物が、サイトカインおよびケモカインに作動可能にさらに結合する、請求項23に記載の構築物。
【請求項27】
前記構築物が、IL−2、IL−12、TNF−α、インターフェロン、またはLECに作動可能にさらに結合する、請求項26に記載の構築物。
【請求項28】
前記構築物が、V型ATPアーゼインヒビターに作動可能にさらに結合する、請求項23に記載の構築物。
【請求項29】
前記構築物が、サリチリハラミド、コンカナマイシン、またはバフィロマイシンに作動可能にさらに結合する、請求項28に記載の構築物。
【請求項30】
前記構築物が、タンパク質合成インヒビターに作動可能にさらに結合する、請求項23に記載の構築物。
【請求項31】
前記構築物が、シンベリン、ペデリン、イルシニアスタチンAに作動可能にさらに結合する、請求項30に記載の構築物。
【請求項32】
前記構築物が、化学療法剤、抗脈管形成剤、アポトーシス誘発剤、抗チューブリン剤、抗生物質、放射性同位元素、または凝固剤に作動可能にさらに結合する、請求項23に記載の構築物。
【請求項33】
前記構築物が、タキソール、ドセタキセル、パクリタキセル、シスプラチン、ゲムシタビン、コンブレタスタチン、ドキソルビシン、またはアドリアマイシンに作動可能にさらに結合する、請求項32に記載の構築物。
【請求項34】
前記構築物が、砒素の放射性同位元素に作動可能にさらに結合する、請求項32に記載の構築物。
【請求項35】
前記構築物が、短縮型組織因子に作動可能にさらに結合する、請求項32に記載の構築物。
【請求項36】
前記構築物が、抗ウイルス剤に作動可能にさらに結合する、請求項23に記載の構築物。
【請求項37】
前記構築物が、ヌクレオシド逆転写酵素インヒビター、非ヌクレオシド逆転写酵素インヒビター、またはプロテアーゼインヒビターに作動可能にさらに結合する、請求項36に記載の構築物。
【請求項38】
前記構築物が、AZT、シドフォビル、またはリバビリンに作動可能にさらに結合する、請求項36に記載の構築物。
【請求項39】
前記構築物が、少なくとも第1の診断、画像、または検出可能剤に作動可能にさらに結合する、請求項22に記載の構築物。
【請求項40】
前記構築物が、X線検出可能な化合物、放射性イオン、核磁気スピン共鳴同位元素、CEST、またはパラCEST剤に作動可能にさらに結合する、請求項39に記載の構築物。
【請求項41】
前記構築物が、薬学的組成物の内部に含まれる、請求項1〜40のいずれかに記載の構築物。
【請求項42】
前記薬学的組成物は、少なくとも第2の治療因子をさらに含む、請求項41に記載の構築物。
【請求項43】
前記少なくとも第2の治療因子は、抗癌剤、抗脈管形成剤、または抗ウイルス剤である、請求項42に記載の構築物。
【請求項44】
前記薬学的組成物は、ナノ粒子、リポソーム、またはステルス処理リポソーム組成物である、請求項41から43のいずれか1項に記載の構築物。
【請求項45】
前記薬学的組成物は、リポソーム、またはステルス処理リポソーム組成物であり、前記構築物は、前記リポソームの外膜に作動可能に連結し、かつ、少なくとも第2の治療剤が、前記リポソームのコア内に含まれる、請求項44に記載の構築物。
【請求項46】
治療に用いられる、請求項1〜45のいずれかに記載の構築物。
【請求項47】
脈管形成の抑制に用いられる、請求項13に記載の構築物。
【請求項48】
癌の治療または予防に用いられる、請求項1〜47のいずれかに記載の構築物。
【請求項49】
ウイルス感染の治療または予防に用いられる、請求項1〜48のいずれかに記載の構築物。
【請求項50】
脈管形成を抑制することによって疾患を治療または予防するための医薬の製造における、請求項13に記載の構築物の使用。
【請求項51】
黄斑変性、加齢性黄斑変性、関節炎、関節リウマチ、アテローム硬化症、糖尿病網膜症、甲状腺過形成、グレーヴズ病、血管腫、血管新生緑内障、および乾癬を治療または予防するための医薬の製造における、請求項13に記載の構築物の使用。
【請求項52】
癌を治療または予防するための医薬の製造における、請求項1から49のいずれか1項に記載の構築物の使用。
【請求項53】
ウイルス感染を治療または予防するための医薬の製造における、請求項1から49のいずれか1項に記載の構築物の使用。
【請求項54】
脈管形成疾患を有する動物を治療する方法であって、脈管形成を抑制し、前記動物における前記疾患を治療するのに有効な量で、請求項13に記載の構築物を前記動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項55】
前記動物は、黄斑変性、加齢性黄斑変性、関節炎、関節リウマチ、アテローム硬化症、糖尿病網膜症、甲状腺過形成、グレーヴズ病、血管腫、血管新生緑内障、または乾癬を有する、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記動物が癌を有する、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記動物がヒト患者である、請求項54に記載の方法。
【請求項58】
腫瘍を有する動物を治療する方法であって、前記動物における前記腫瘍を治療するのに有効な量で、請求項1から49のいずれか1項に記載の構築物を前記動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項59】
前記構築物が、腫瘍血管内皮細胞の腔の表面に露出したホスファチジルセリンに結合する、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記構築物が、腫瘍細胞の表面に露出したホスファチジルセリンに結合する、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
治療有効量の、少なくとも第2の治療因子、または抗癌剤を前記動物に投与することをさらに含む、請求項58に記載の方法。
【請求項62】
前記動物がヒト患者である、請求項58に記載の方法。
【請求項63】
ウイルス複製、感染、または伝播を抑制する方法であって、細胞の集団を、前記細胞集団においてウイルスの複製、感染、または伝播を抑制するのに有効な量で、請求項1〜49のいずれか1項に記載の構築物に接触させることを含む、方法。
【請求項64】
前記細胞集団は、動物の中に局在化し、前記構築物は前記動物に投与される、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記動物がヒト患者である、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
ウイルス感染を有する動物を治療する方法であって、前記動物におけるウイルスの複製または伝播を抑制するのに有効な量で、請求項1から49のいずれか1項に記載の構築物を前記動物に投与し、それによって前記ウイルス感染を治療することを含む、方法。
【請求項67】
前記構築物が、ウイルス感染細胞の表面に露出されるホスファチジルセリンに結合する、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記構築物が、ウイルス粒子の表面に露出されるホスファチジルセリンに結合する、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
治療的有効量の、少なくとも第2の治療因子、または抗ウイルス剤を前記動物に投与することをさらに含む、請求項66に記載の方法。
【請求項70】
前記動物は、CMV、RSV、肝炎、インフルエンザ、HIV、ヘルペス、パラミクソウイルス、またはアレナウイルスを患う、請求項66に記載の方法。
【請求項71】
前記動物は、ウイルス性肝炎、インフルエンザ、AIDS、ウイルス性肺炎または呼吸器疾患、またはラッサ熱を患う、請求項66に記載の方法。
【請求項72】
前記動物はヒト患者である、請求項66に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24】
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【公表番号】特表2008−528521(P2008−528521A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552418(P2007−552418)
【出願日】平成18年1月24日(2006.1.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/002964
【国際公開番号】WO2006/079120
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(591217403)ボード オブ リージェンツ, ザ ユニバーシティ オブ テキサス システム (49)
【氏名又は名称原語表記】BOARD OF REGENTS,THE UNIVERSITY OF TEXAS SYSTEM
【出願人】(507247221)ペレグリン ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】