説明

ホログラフィ顕微鏡及びナノ寸法の物体を調査する方法

【課題】 ホログラフィ顕微鏡により300nm未満の三次元物体を検出する方法を提供する。
【解決手段】 この方法は次の工程を含む:
− 第一光ビーム(1)を生成する光源を準備する、但し、前記光源は少なくとも部分的にコヒーレントである;
− 第一ビームスプリッター(BS1)により前記第一光ビーム(1)を対物ビーム(2)と参照ビーム(6)に分割する;
− 対物ビーム(2)の光路において、第一顕微鏡対物レンズ(L1)により光源像平面内に光源の像を生成する;
− 前記第一ビームスプリッター(BS1)と前記第一顕微鏡対物レンズ(L1)の間であってかつ対物ビーム(2)の光路内の物体セル(3)内に、検出されるべき三次元物体を配置する;
− 光学手段の使用により対物ビーム(2)と前記参照ビーム(6)を再結合して再結合ビーム(8)にする;
− 前記顕微鏡対物レンズ(L1)の光軸上の前記顕微鏡対物レンズ(L1)の前記光源像平面内に光遮蔽体(4)を置く;
− 合焦手段(L3)により前記再結合ビーム(8)を前記記録手段(5)上に合焦する;
− 記録手段(5)により、参照ビームと対物ビームの間の相互作用により生成された干渉信号を記録する;
− 前記干渉信号から検出される三次元物体の三次元ピクチャーを再生し、それにより前記三次元物体を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホログラフィ顕微鏡及びナノ寸法の物体を調査する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ホログラムがCCDカメラで記録されるデジタルホログラフィ顕微鏡検査(DHM)は、デジタル再生によって厚い試料の深さ方向の像をスライスして再合焦するための効率的なツールを構成する。DHMはまた、生物学的試料の観察として多数の用途を定量的位相差撮像に提供する。深さ方向の再生能力は、3D速度測定法を実施するためにDHMを強力にする。デジタルホログラフィは複素振幅を提供するので、自動再合焦、収差補正、3Dパターン認識、分節化及びボーダー処理のような強力な方法が実施された。さらに処理されることができる容積情報を短時間に記録するDHMの能力は、減少した時間歪で早い現象を調査可能にする。これは、3D速度測定用途に対し決定的な利点である。この目的のために、インラインホログラフィの使用を含む幾つかのアプローチが調査された。明視野構成では、DHMによって対比して引き立てた粒子再生は、粒子寸法がシステムの解像度を越えるときに期待されることができる。しかし、ある環境では、この条件は実際上の理由のために満足するのが困難である。1ミクロンより小さい寸法の粒子の場合、高開口数レンズの使用は、短い作動距離、ある場合には、油浸漬レンズの使用のために非現実的であることが多い。さらに、多くの用途へのナノ寸法の物体の使用の増大により、検出される粒子がどのようにしても約300nmである光学解像限度より小さい状況がある。従って、光学顕微鏡検査の解像限界より小さい粒子または物体を迅速に検出することができる光学システムに対する要求がある。
【0003】
J.A.Dominguez Caballeroの「Digital holographic images of aquatic species」の博士論文に、暗視野デジタルホログラフィ撮像システムが開示されている。この開示されたシステムは、光学システムの解像度未満の物体の検出の最適化について何らの示唆も与えない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、先行技術のホログラフィ顕微鏡の欠点を克服するホログラフィ顕微鏡、及び先行技術の方法を改善する方法を提供することを目的とする。
【0005】
より詳細には、本発明は、光学顕微鏡検査の解像度の従来の限界(300nm)より小さい3D物体を検出する透過型ホログラフィ顕微鏡(HM)を操作する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はホログラフィ暗視野顕微鏡に関し、それは:
− 少なくとも部分的にコヒーレントであり、かつ第一光ビームを生成することができる光源;
− 前記第一光ビームを対物ビームと参照ビームに分割するために配置された第一ビームスプリッター;
− 対物ビームの光路において、光源像平面内に光源の像を生成することができる第一顕微鏡対物レンズ;
− 前記第一ビームスプリッターと前記第一顕微鏡対物レンズの間であってかつ対物ビームの光路内に配置された、研究される試験体を保持することができる物体セル;
− 前記対物ビームと前記参照ビームを再結合して再結合ビームにするために配置された光学手段;
− 前記顕微鏡対物レンズの光軸上の前記顕微鏡対物レンズの前記光源像平面内に設けられた光遮蔽体;
− 参照ビームと対物ビームの間の相互作用により作られた干渉信号を記録することができる記録手段;
− 前記再結合ビームを前記記録手段上に合焦するための合焦手段;
を含む。
【0007】
好ましくは、前記光遮蔽体は、前記顕微鏡対物レンズの光源像平面内の光源の像の寸法より大きい。
【0008】
本発明の顕微鏡はまた、好ましくは参照ビームの光路上に挿入された光学減衰器を含むことができる。好ましくは、前記光学減衰器は減光フィルターである。
【0009】
有利には、前記光学手段は:
− 第二ビームスプリッター;
− 参照ビームを前記第二ビームスプリッター上に向けるために配置された第一ミラー;
− 対物ビームを前記第二ビームスプリッター上に向けるために配置された第二ミラー;
を含む。
【0010】
有利には、試験体なしでかつ光遮蔽体なしの対物ビームの光路の光学伝達関数と参照ビームの減光フィルターなしの光路の光学伝達関数は等しい。
【0011】
我々は、本発明では、光学伝達関数により、入力平面の位相及び振幅に適用されると出力平面の位相及び振幅を計算する関数を意味する。
【0012】
有利には、対物ビームの全光路長と参照ビームの全光路長は本質的に等しい。
【0013】
好ましくは、顕微鏡は、参照ビームと対物ビームの間の光路の差を補償するために、かつ試験体(9)及び光遮蔽体の不存在下で対物ビームと参照ビームの本質的に同じ空間位相依存性を記録手段上に生成するために配置された補償手段を含む。
【0014】
有利には、前記補償手段は前記参照ビームの光路内に置かれた第二顕微鏡対物レンズを含む。
【0015】
好ましくは、補償手段は、物体セルに類似しているが研究される試験体を含まない参照セル、または好適な厚さと好適な組成の透明材料を含む。
【0016】
有利には、前記光源は空間的にまたは/及び時間的に部分的にコヒーレントである。
【0017】
有利には、前記記録手段は、前記干渉信号を処理するために、好ましくはコンピュータ処理及び画像解析手段に連結されることができる、ビデオカメラである。有利には、カメラはCCDカメラまたはCMOSカメラである。
【0018】
好ましくは、ホログラフィ顕微鏡はさらに、異なる要素を好適な位置及び角度に整合することができる調整手段を含む。
【0019】
本発明の別の態様はホログラフィ顕微鏡により三次元物体を検出するための方法に関し、前記三次元物体はホログラフィ顕微鏡の光学解像度より小さく、この方法は次の工程を含む:
− 少なくとも部分的にコヒーレントである第一光ビームを生成する光源を準備する;
− 第一ビームスプリッターにより前記第一光ビームを対物ビームと参照ビームに分割する;
− 対物ビームの光路において、第一顕微鏡対物レンズにより光源像平面内に光源の像を生成する;
− 前記第一ビームスプリッターと前記第一顕微鏡対物レンズの間であってかつ対物ビームの光路内の物体セル内に、検出されるべき三次元物体を配置する;
− 光学手段の使用により対物ビームと前記参照ビームを再結合して再結合ビームにする;
− 前記顕微鏡対物レンズの光軸上の前記顕微鏡対物レンズの前記光源像平面内に光遮蔽体を置く;
− 合焦手段により前記再結合ビームを前記記録手段上に合焦する;
− 記録手段により、参照ビームと対物ビームの間の相互作用により生成された干渉信号を記録する;
− 前記干渉信号から検出される三次元物体の三次元ピクチャーを再生し、それにより前記三次元物体を検出する。
【0020】
三次元ピクチャーにより、三次元物体の三次元表現を意味している。
【0021】
ホログラフィ顕微鏡の光学解像度(OR)により、第一顕微鏡対物レンズの光学解像度を意味している。光学解像度は、像形成されている物体の細部を分解する撮像システムの能力として定義される。レイリー基準が本説明では使用され、それは像平面内で区別可能なままにするための物体平面内の2点間の最小距離を表わす。顕微鏡に対しては、それは式OR=0.61λ/NAにより評価される。ここで、NAは対物レンズの開口数であり、λは光波長である。
【0022】
特別な好適実施態様によれば、本発明の方法はさらに、以下の特徴の少なくとも一つまたは好適な組み合わせを開示する:
− 光遮蔽体は前記顕微鏡対物レンズの光源像平面内の光源の像の寸法より大きい;
− この方法は、参照ビームの光路上に光減衰器を挿入する工程を含む;
− 光学手段は:
・第二ビームスプリッター;
・参照ビームを前記第二ビームスプリッター上に向けるために配置された第一ミラー;
・対物ビームを前記第二ビームスプリッター上に向けるために配置された第二ミラー;
を含む;
− 試験体なしで光遮蔽体なしの対物ビームの光路の光学伝達関数と光学減衰器なしの参照ビームの光路の光学伝達関数は本質的に等しい;
− 対物ビームの全光路長と参照ビームの全光路長は本質的に等しい;
− この方法は、参照ビームと対物ビームの間の光路の差を補償して、試験体及び光遮蔽体の不存在下で、対物ビーム及び参照ビームの本質的に同じ空間位相依存性を記録手段上に生成する工程を含む;
− この方法は、前記参照ビームの光路中に第二顕微鏡対物レンズを挿入する工程を含む;
− 物体セルに類似するが研究される試験体を含まない参照セル、または好適な厚さ及び好適な組成の透明材料が参照ビーム光路内に、好ましくは前記第二顕微鏡対物レンズの前焦点面の近くに挿入される;
− 光源は空間的に部分的にコヒーレントである;
− 光源は時間的に部分的にコヒーレントである;
− 記録手段はビデオカメラであり、好ましくは前記ビデオカメラはCCDまたはCMOSカメラである;
− 前記干渉信号を処理するために、ビデオカメラはコンピュータ処理及び像解析手段に連結される;
− 三次元ピクチャー再生は実験容積をスライス毎に再合焦することにより得られ、そこでは三次元物体は三次元ピクチャーを再生することができるために分散される;
− この方法は、光源の波長の半分より小さい、好ましくは300nmより小さい三次元物体の検出のために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明による暗視野ホログラフィ顕微鏡を表わす。
【0024】
【図1a】図1aは、先行技術による、焦点で記録された明視野強度像を表わす。
【0025】
【図1b】図1bは、図1aに対応する焦点の合った領域で記録された暗視野強度像を表わす。
【0026】
【図1c】図1cは、図1aに対応する60μmの焦点の合っていない領域による暗視野強度像を表わす。
【0027】
【図1d】図1dは、図1aに対応する60μmの距離により焦点の合っていない領域のデジタルホログラムのデジタルホログラフィによる再合焦化された暗視野強度像を表わす。
【発明を実施するための形態】
【0028】
DHMでの暗視野積分により提供される利点をはっきりさせるために、我々はまず透過で作動する撮像システムの解像度限界より小さい物体の検出を考える。
【0029】
デジタルホログラムを記録するために、カメラのセンサ上で参照ビームが対物ビームと干渉させられる。デジタルホログラフィ再生により期待されることができる物体の最良像は、それが焦点距離にあるときに記録されるべき物体の像である。
【0030】
従って、我々はこの撮像工程を分析する。我々は透過で照明された直径dの円形不透明粒子を考える。それは直径Dの円形口径により限定されたレンズにより像形成され、我々はdはレイリー規準により規定された光学システムの解像度限界より小さいと仮定する。
【0031】
物体平面とレンズの間の距離はaにより示され、一方、レンズと像平面の間で共役されたものはbである。光軸はzにより示され、一方、x及びy軸はzに対して垂直である。粒子の位置は物体平面内の点(x,y)に位置している。簡潔化のため、我々はフーリエ光学の演算子表記法を採用する。
【0032】

【0033】
式(1)は、物体の像が明視バックグラウンド上の光学システムのインパルス応答のコントラスト反転による形状を持つことを示す。我々はまた、振幅像の変調が物体の面積sにより増大されることを見る。変調がこの面積と共に減少すること、及び利用できるコントラストが解像度限界より小さい粒子に対して迅速に弱くなることをもたらす。変調はさらに、物体が焦点をぼかされるときに減少される。これは二つの結果を持つ:物体情報を記録するために利用できる動力学が減少され、もしバックグラウンドがノイズで乱されるなら、ほとんどいつもそうであるように、利用できる信号は高度にそこなわれる。
【0034】
従って、光学システムの解像度限界より小さい物体は迅速に非検出となることが予想される。実際の経験は、検出の喪失が光学システムの解像度以下で非常に迅速に起こることを示す。それは、検出能力を改善するためにデジタルホログラフィ顕微鏡に組み入れられた暗視野システムを設置するための動機づけである。
【0035】
我々が実施したシステムは図1により説明される。
【0036】
コヒーレントであることができるかまたは部分的にコヒーレントであることができる光ビームは、ビームスプリッターBS1により分割される。透過ビーム、対物ビームは物体9を透過で照明し、かつ顕微鏡レンズL1上に入射される。光遮蔽体4が、物体9なしに透過ビームがブロックされるような方式で置かれる。これに反して、物体9があるとき、回折した光の一部は光遮蔽体によりブロックされず、カメラセンサ上に入射される。
【0037】
従って、レンズL1−L3の組はCCD5上にL1の前焦点面の暗視野像を完成する。光遮蔽体4の効果は式(1)の定数項を除去することである。光遮蔽体がセンサ上の像振幅を弱く乱すと仮定すると、式(1)は:

を与える。もはやバックグラウンドがないので、重要なことは、記録システムのフルダイナミックレンジが活用されるような方式で検出システムの感度を調整することが可能になることである。
【0038】
BS1により反射されたビーム、参照ビームはまた、我々が対物ビームと参照ビームの間の干渉パターンを記録するような方式でCCDのセンサ上に転送される。減光フィルター7は、高コントラスト干渉縞パターンを得るためにビーム比を調整することを可能にする。
【0039】
システムの整合は、物体複素振幅の計算のためのオフアクシスホログラフィ法を適用する干渉パターンを得るために物体なしでかつ光遮蔽体なしに設定される。整合工程が達成されたとき、光遮蔽体4が置かれる。
【0040】
DHMにより複素振幅が利用可能であるので、ピンボケで記録される振幅uにより表わされる物体は、焦点ぼけ距離εに渡ってキルヒホフフレネル伝搬式を計算することにより再合焦化されることができる:

【0041】
DHMにより提供された再合焦化能力に加えて、暗視野構成を用いる際に一つの追加の利点がある。解像度限界より小さい物体の暗視野振幅分布u′を考える。焦点ぼけ距離εを増やすために、振幅は全体的に1/εほど減少する。一方、強度は1/εほど減少する。従って、減少は、振幅におけるより強度においてかなり早い。
【0042】
デジタルホログラフィにより実際に提供されるのは振幅であるので、その再合焦化能力にかかわらず、強度撮像に比べて有意に増加したある範囲の距離に渡って焦点ぼけ物体を検出することが可能である。
【実施例】
【0043】
解像度限界より小さい3D粒子を検出するための暗視野DHMの可能性を証明するために、我々は、顕微鏡スライドとカバースリットの間に脱イオン蒸留水中に浸漬したナノメートル粒子を挿入した。この粒子は、20nmの幅を持つ150nmの平均寸法を持つ。DHMは、1.3μmの解像度限界を提供する×10顕微鏡レンズ(NA=0.3)を備えている。
【0044】
初期視野は525μm×420μmであり、それは1280×1024画素のCCDセンサ上に像形成される。我々は、粒子のピーク寸法が解像度限界の8倍未満であることに注目する。粒子強度像は明視野及び暗視野での焦点で記録された(図1a,b)。ホログラムは暗視野で60μmの焦点ぼけ距離により記録され、この距離に渡って再生された。その強度像は図1cにより提供される。図1dはデジタルホログラフィによる再合焦化された像の強度を示す。
【0045】
我々は予想したように、図1aの粒子の大部分が明視野で乏しいコントラストを持つことを観察する。それらの幾つかで得られた良好なコントラストは粒子の凝集のためである。図1bで得られた暗視野像において、明視野像では殆ど見えない粒子がバックグラウンドに関して良好なコントラストをもって見られることができる。
【0046】
それは暗視野システムにより提供された増大した検出能力を確認する。図1cでは、焦点ぼけは粒子の検出を不可能にする。デジタルホログラフィ再生は粒子の再合焦化能力を示し、かつこの像が焦点で記録されたものに非常に似ていることを見ることができる。それは解像度限界より大幅に小さいことがあり得る粒子の3D検出のための暗視野デジタルホログラフィの可能性を証明している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホログラフィ顕微鏡により三次元物体を検出するための方法であって、前記三次元物体がホログラフィ顕微鏡の光学解像度より小さいものにおいて、以下の方法を含むことを特徴とする方法:
− 第一光ビーム(1)を生成する光源を準備する、但し、前記光源は少なくとも部分的にコヒーレントである;
− 第一ビームスプリッター(BS1)により前記第一光ビーム(1)を対物ビーム(2)と参照ビーム(6)に分割する;
− 対物ビーム(2)の光路において、第一顕微鏡対物レンズ(L1)により光源像平面内に光源の像を生成する;
− 前記第一ビームスプリッター(BS1)と前記第一顕微鏡対物レンズ(L1)の間であってかつ対物ビーム(2)の光路内の物体セル(3)内に、検出されるべき三次元物体を配置する;
− 光学手段の使用により対物ビーム(2)と前記参照ビーム(6)を再結合して再結合ビーム(8)にする;
− 前記顕微鏡対物レンズ(L1)の光軸上の前記顕微鏡対物レンズ(L1)の前記光源像平面内に光遮蔽体(4)を置く;
− 合焦手段(L3)により前記再結合ビーム(8)を前記記録手段(5)上に合焦する;
− 記録手段(5)により、参照ビームと対物ビームの間の相互作用により生成された干渉信号を記録する;
− 前記干渉信号から検出される三次元物体の三次元ピクチャーを再生し、それにより前記三次元物体を検出する。
【請求項2】
前記光遮蔽体(4)が前記顕微鏡対物レンズ(L1)の光源像平面内の光源の像の寸法より大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
参照ビーム(6)の光路上に光学減衰器(7)を挿入する工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記光学手段が
− 第二ビームスプリッター(BS2);
− 参照ビーム(6)を前記第二ビームスプリッター(BS2)上に向けるように配置された第一ミラー(M1);
− 対物ビーム(2)を前記第二ビームスプリッター(BS2)上に向けるように配置された第二ミラー(M2);
を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
試験体(9)なしでかつ光遮蔽体(4)なしの対物ビーム(2)の光路の光学伝達関数と光学減衰器(7)なしの参照ビーム(6)の光路の光学伝達関数が本質的に等しいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
対物ビーム(2)の全光路長と参照ビーム(6)の全光路長が本質的に等しいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
参照ビームと対物ビームの間の光路の差を補償して、試験体(9)及び光遮蔽体(4)の不存在下で対物ビーム及び参照ビームの本質的に同じ空間位相依存性を記録手段上に生成する工程を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
参照ビームと対物ビームの間の光路の差を補償する工程が前記参照ビーム(6)の光路内に第二顕微鏡対物レンズ(ML2)を挿入する工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
物体セル(3)に類似するが研究される試験体(9)を含まない参照セル、または好適な厚さと好適な組成の透明材料が参照ビーム光路内に挿入されることを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記光源が空間的に部分的にコヒーレントであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】
前記光源が時間的に部分的にコヒーレントであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
前記記録手段がビデオカメラ(5)であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法。
【請求項13】
前記ビデオカメラ(5)がCCDまたはCMOSカメラであることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ビデオカメラ(5)が前記干渉信号を処理するためのコンピュータ処理及び像解析手段に連結されることを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
三次元物体が光源の波長の半分より小さいことを特徴とする請求項1〜14のいずれか一つに記載の方法。

【図1】
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【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【公表番号】特表2012−504780(P2012−504780A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−529573(P2011−529573)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【国際出願番号】PCT/EP2009/062854
【国際公開番号】WO2010/037861
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(510041278)ユニヴェルシテ リブル ドゥ ブリュッセル (12)
【Fターム(参考)】