説明

ホームネットワークシステム、情報処理装置、コンテンツサーバ、ホームネットワークの接続設定方法、情報処理装置の接続設定方法、コンテンツサーバの接続設定方法およびコンピュータプログラム

【課題】 単純な操作でネットワークに接続するための設定を行い、異なる機器間の相互接続を容易に実現可能なホームネットワークシステムを提供すること。
【解決手段】設定開始指示部と;ネットワークアドレスを設定するアドレス設定部と;コンテンツサーバ存在確認通知を行うコンテンツサーバ確認部と;を含むコンテンツクライアントと、設定開始指示部と;ネットワークアドレスを設定するアドレス設定部と;コンテンツクライアント情報記録部と;コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報を登録するコンテンツクライアント登録部と;コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答部と;を含むコンテンツサーバと、を含むことを特徴とする、ホームネットワークシステムが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームネットワークシステム、情報処理装置、コンテンツサーバ、ホームネットワークの接続設定方法、情報処理装置の接続設定方法、コンテンツサーバの接続設定方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、パーソナルコンピュータのみならず、テレビやハードディスク録画機、ホームターミナルといった家電製品においても、ネットワークに接続することが出来る製品が多数登場している。そして、パーソナルコンピュータや家電製品を相互にネットワークに接続することで、映像や音楽(これらを「コンテンツ」とも称する)を機器間でやりとりすることが可能となる。
【0003】
このような異なる機器間のネットワーク接続に関しては、異なるメーカー間の機器の相互接続を容易にするために設立されたDigital Living Network Alliance(DLNA)によって、機器間のネットワーク接続のためのガイドライン(DLNAガイドライン)が策定されている。このDLNAガイドラインに対応している機器は、当該ガイドラインに従うことで、異なる機器とのネットワーク接続が容易に行える。ネットワークに接続されている機器を検索して登録する技術として、例えば特許文献1がある。
【0004】
DLNAガイドラインの仕様は、既存の標準規格や汎用プロトコルを組み合わせたものである。DLNAガイドラインの仕様の一例を挙げると、伝送規格はイーサネット(登録商標)かIEEE802.11無線LANを用い、機器間の通信プロトコルはTCP/IPを用い、ファイル転送にはHTTP(HyperText Transfer Protocol)を用いている。
【0005】
【特許文献1】特開2006−72815号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
家電製品をネットワークに接続するには、家電製品に対してIPアドレスやデフォルトゲートウェイなどの設定を行う必要がある。ネットワークに詳しい人間であればこれらの設定は難なく行うことが出来る。しかし、ネットワークに詳しくない一般の消費者にとってはネットワークの設定は困難であり、少しでも間違って設定してしまうとネットワークに接続することができない。
【0007】
また、家電製品間でコンテンツの授受を行うためには、映像や音楽等のコンテンツを保持し、供給するコンテンツサーバ(例えばハードディスク録画機)において、コンテンツの供給先であるコンテンツクライアント(例えばネットワーク接続に対応するテレビ)のネットワーク設定情報を登録する必要があり、一般の消費者にとっては煩わしい作業となっていた。
【0008】
さらに、パーソナルコンピュータでネットワークに接続するための設定を行う場合には、OSのコントロールパネル等からキーボードやマウスを用いて設定することが可能であるが、家電製品はパーソナルコンピュータと違ってキーボードやマウスを接続することができないものが多く、ネットワークに接続するための設定を簡単に行うことができない。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、単純な操作でネットワークに接続するための設定を行い、異なる機器間の相互接続を容易に実現可能な、新規かつ改良されたホームネットワークシステム、情報処理装置、コンテンツサーバ、ホームネットワークの接続設定方法、情報処理装置の接続設定方法、コンテンツサーバの接続設定方法およびコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、コンテンツを保持するコンテンツサーバとコンテンツサーバからコンテンツを受信して再生するコンテンツクライアントとが、DLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続されるホームネットワークシステムであって:コンテンツクライアントは、ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示部と;設定開始指示部から設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定部と;設定開始指示に伴ってアドレス設定部でネットワークアドレスを設定すると、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知をホームネットワークに対して通知するコンテンツサーバ確認部と;を含み、コンテンツサーバは、ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示部と;設定開始指示部から設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定部と;コンテンツクライアントの情報が記録されるコンテンツクライアント情報記録部と;設定開始指示に伴ってアドレス設定部でネットワークアドレスを設定し、コンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報をコンテンツクライアント情報記録部に登録するコンテンツクライアント登録部と;コンテンツクライアント登録部でコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答部と;を含むことを特徴とする、ホームネットワークシステムが提供される。
【0011】
かかる構成によれば、コンテンツクライアントにおいて、設定開始指示部はホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行い、アドレス設定部は設定開始指示部から設定開始指示を受けて、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定し、コンテンツサーバ確認部はコンテンツクライアントにネットワークアドレスが設定されると、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知をホームネットワークに対して通知する。そして、コンテンツサーバにおいて、設定開始指示部はホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行い、アドレス設定部は設定開始指示部から設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定し、コンテンツクライアント情報記録部はコンテンツサーバに対して問い合わせを行ったコンテンツクライアントの情報が記録され、コンテンツクライアント登録部はネットワークアドレスが設定され、コンテンツクライアントからコンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報をコンテンツクライアント情報記録部に登録し、コンテンツサーバ応答部はコンテンツクライアント登録部でコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答する。その結果、コンテンツサーバとコンテンツクライアントとでそれぞれ設定開始指示を行うことで、ネットワークアドレスの設定と、コンテンツサーバとコンテンツクライアントとの間の接続設定を行うことができるので、単純な操作で異なる機器間の相互接続を容易に可能となる。
【0012】
コンテンツサーバ確認部は、コンテンツサーバ存在確認通知を周期的に通知してもよい。かかる構成によれば、コンテンツサーバ確認部は、コンテンツサーバ存在確認通知を周期的に通知する。その結果、コンテンツサーバ存在確認通知を周期的に通知することで、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが接続されると、コンテンツクライアントがその接続されたコンテンツサーバを見つけることができる。
【0013】
コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアント情報記録部にコンテンツクライアントの情報を登録する際に、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント情報記録部から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録してもよい。かかる構成によれば、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント登録部がコンテンツクライアント情報記録部から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録する。その結果、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達していても、新たなコンテンツクライアントをコンテンツサーバに登録することが出来る。
【0014】
コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアントの情報を削除する際に、コンテンツクライアント情報記録部から自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除してもよい。かかる構成によれば、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント登録部がコンテンツクライアント情報記録部から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録するが、その際に、自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除する。その結果、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達していても、自動的に削除されても構わないコンテンツクライアントの情報を削除することで、新たなコンテンツクライアントをコンテンツサーバに登録することが出来る。
【0015】
コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアント情報記録部にコンテンツクライアントの情報を登録する際に、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント情報記録部からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録してもよい。かかる構成によれば、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント登録部がコンテンツクライアント情報記録部からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録する。その結果、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達していても、新たなコンテンツクライアントをコンテンツサーバに登録することが出来る。
【0016】
コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアントの情報を削除する際に、コンテンツクライアント情報記録部から自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除してもよい。かかる構成によれば、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント登録部がコンテンツクライアント情報記録部からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録するが、その際に、自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除する。その結果、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達していても、自動的に削除されても構わないコンテンツクライアントの情報を削除することで、新たなコンテンツクライアントをコンテンツサーバに登録することが出来る。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンテンツを保持するコンテンツサーバとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続され、コンテンツサーバからコンテンツを受信して再生する情報処理装置であって:ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示部と;設定開始指示部から設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定部と;設定開始指示に伴ってアドレス設定部でネットワークアドレスを設定すると、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知をホームネットワークに対して通知するコンテンツサーバ確認部と;を含むことを特徴とする、情報処理装置が提供される。
【0018】
かかる構成によれば、設定開始指示部はホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行い、アドレス設定部は設定開始指示部から設定開始指示を受けて、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定し、コンテンツサーバ確認部はコンテンツクライアントにネットワークアドレスが設定されると、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知をホームネットワークに対して通知する。その結果、ネットワークアドレスの設定と、コンテンツサーバと情報処理装置との間の接続設定を行うことができるので、単純な操作で異なる機器間の相互接続を容易に可能となる。
【0019】
コンテンツサーバ確認部は、コンテンツサーバ存在確認通知を周期的に通知してもよい。かかる構成によれば、コンテンツサーバ確認部は、コンテンツサーバ存在確認通知を周期的に通知する。その結果、コンテンツサーバ存在確認通知を周期的に通知することで、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが接続されると、情報処理装置がその接続されたコンテンツサーバを見つけることができる。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンテンツを受信して再生するコンテンツクライアントとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続されるコンテンツサーバであって:ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示部と;設定開始指示部から設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定部と;コンテンツクライアントの情報が記録されるコンテンツクライアント情報記録部と;設定開始指示に伴ってアドレス設定部でネットワークアドレスを設定し、コンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報をコンテンツクライアント情報記録部に登録するコンテンツクライアント登録部と;コンテンツクライアント登録部でコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答部と;を含むことを特徴とする、コンテンツサーバが提供される。
【0021】
かかる構成によれば、設定開始指示部はホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行い、アドレス設定部は設定開始指示部から設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定し、コンテンツクライアント情報記録部はコンテンツサーバに対して問い合わせを行ったコンテンツクライアントの情報が記録され、コンテンツクライアント登録部はネットワークアドレスが設定され、コンテンツクライアントからコンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報をコンテンツクライアント情報記録部に登録し、コンテンツサーバ応答部はコンテンツクライアント登録部でコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答する。その結果、コンテンツサーバとコンテンツクライアントとでそれぞれ設定開始指示を行うことで、ネットワークアドレスの設定と、コンテンツサーバとコンテンツクライアントとの間の接続設定を行うことができるので、単純な操作で異なる機器間の相互接続を容易に可能となる。
【0022】
コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアント情報記録部にコンテンツクライアントの情報を登録する際に、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント情報記録部から登録時間の一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録してもよい。かかる構成によれば、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント登録部がコンテンツクライアント情報記録部から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録する。その結果、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達していても、新たなコンテンツクライアントをコンテンツサーバに登録することが出来る。
【0023】
コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアントの情報を削除する際に、コンテンツクライアント情報記録部から自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除してもよい。かかる構成によれば、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント登録部がコンテンツクライアント情報記録部から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録するが、その際に、自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除する。その結果、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達していても、自動的に削除されても構わないコンテンツクライアントの情報を削除することで、新たなコンテンツクライアントをコンテンツサーバに登録することが出来る。
【0024】
コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアント情報記録部にコンテンツクライアントの情報を登録する際に、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント情報記録部からコンテンツ要求時間の一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録してもよい。かかる構成によれば、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント登録部がコンテンツクライアント情報記録部からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録する。その結果、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達していても、新たなコンテンツクライアントをコンテンツサーバに登録することが出来る。
【0025】
コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアントの情報を削除する際に、コンテンツクライアント情報記録部から自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除してもよい。かかる構成によれば、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、コンテンツクライアント登録部がコンテンツクライアント情報記録部からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録するが、その際に、自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除する。その結果、コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達していても、自動的に削除されても構わないコンテンツクライアントの情報を削除することで、新たなコンテンツクライアントをコンテンツサーバに登録することが出来る。
【0026】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンテンツを保持するコンテンツサーバとコンテンツサーバからコンテンツを受信して再生するコンテンツクライアントとが接続される、DLNAガイドラインに準拠するホームネットワークの接続設定方法であって:ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示ステップと;設定開始指示ステップによる設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定ステップと;設定開始指示に伴ってアドレス設定ステップでネットワークアドレスを設定すると、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知をホームネットワークに対して通知するコンテンツサーバ確認ステップと;コンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報を登録するコンテンツクライアント登録部と;コンテンツクライアント登録ステップでコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答ステップと;を含むことを特徴とする、ホームネットワークの接続設定方法が提供される。
【0027】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンテンツを保持するコンテンツサーバとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続され、コンテンツサーバからコンテンツを受信して再生する情報処理装置の接続設定方法であって:ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示ステップと;設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定ステップと;設定開始指示に伴ってアドレス設定ステップでネットワークアドレスを設定すると、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知をホームネットワークに対して通知するコンテンツサーバ確認ステップと;を含むことを特徴とする、情報処理装置の接続設定方法が提供される。
【0028】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンテンツを受信して再生するコンテンツクライアントとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続されるコンテンツサーバの接続設定方法であって:ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示ステップと;設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定ステップと;設定開始指示に伴ってアドレス設定部でネットワークアドレスを設定し、コンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報を、コンテンツクライアントの情報が記録されるコンテンツクライアント情報記録部に登録するコンテンツクライアント登録ステップと;コンテンツクライアント登録ステップでコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答ステップと;を含むことを特徴とする、コンテンツサーバの接続設定方法が提供される。
【0029】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンテンツを保持するコンテンツサーバとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続され、コンテンツサーバからコンテンツを受信して再生する情報処理装置の接続設定をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって:ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示ステップと;設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定ステップと;設定開始指示に伴ってアドレス設定ステップでネットワークアドレスを設定すると、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知をホームネットワークに対して通知するコンテンツサーバ確認ステップと;を含むことを特徴とする、コンピュータプログラムが提供される。
【0030】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンテンツを受信して再生するコンテンツクライアントとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続されるコンテンツサーバの接続設定をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって:ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示ステップと;設定開始指示を受けると、ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定ステップと;設定開始指示に伴ってアドレス設定ステップでネットワークアドレスを設定し、コンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報を、コンテンツクライアントの情報が記録されるコンテンツクライアント情報記録部に登録するコンテンツクライアント登録ステップと;コンテンツクライアント登録ステップでコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答ステップと;を含むことを特徴とする、コンピュータプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように本発明によれば、単純な操作で異なる機器間の相互接続が可能な、新規かつ改良されたホームネットワークシステム、情報処理装置、コンテンツサーバ、ホームネットワークの接続設定方法、情報処理装置の接続設定方法、コンテンツサーバの接続設定方法およびコンピュータプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態にかかるホームネットワークシステム100について説明する説明図である。以下、図1を用いて本発明の一実施形態にかかるホームネットワークシステム100について説明する。
【0034】
図1に示したように、本発明の一実施形態にかかるホームネットワークシステム100は、スイッチングハブ110と、テレビ120と、HDD(Hard Disk Drive)録画再生機140と、パーソナルコンピュータ160と、を含んで構成される。
【0035】
スイッチングハブ110は、ネットワークにおいてデータ伝送の中継を行うものである。スイッチングハブ110は複数のポートを備えており、ポートにLAN(Local Area Network)ケーブルを接続することで、インターネット等の外部ネットワーク180や機器同士でデータ伝送が可能になる。
【0036】
本実施形態においては、スイッチングハブ110にはテレビ120と、HDD録画再生機140と、パーソナルコンピュータ160とがLANケーブルで接続されており、スイッチングハブ110に接続された各機器は、他の機器との間でデータ伝送が可能となる。
【0037】
テレビ120、HDD録画再生機140およびパーソナルコンピュータ160は、いずれもDLNAガイドラインに準拠している機器である。DLNAガイドラインに準拠していることで、テレビ120と、HDD録画再生機140と、パーソナルコンピュータ160とがそれぞれ異なるメーカーの機器であっても、機器間の接続をDLNAガイドラインに従って行うことが可能となる。
【0038】
テレビ120は、テレビジョン放送を受信して、画面やスピーカを通じて映像や音声を出力するものである。本実施形態にかかるテレビ120はネットワークへの接続が可能となっており、図1には図示しないが、LANポートを備えている。テレビ120に備えられたLANポートにLANケーブルの一方を接続し、他方をスイッチングハブ110に接続することで、外部ネットワーク180や他の機器との間でデータの送受信が可能となる。
【0039】
テレビ120には、設定ボタン122が備えられている。設定ボタン122は、テレビ120をネットワークに接続するための設定を行うものであり、テレビ120にLANケーブルを接続し、利用者が設定ボタン122を操作することで、テレビ120をネットワークに接続するための設定が行われる。設定ボタン122は、利用者が操作しやすい場所、例えばテレビ120の前面下部に備えられている。
【0040】
HDD録画再生機140は、テレビジョン放送を受信して、内蔵のHDDにテレビ番組を録画するものである。HDD録画再生機140はHDDの他にDVDドライブを備えていてもよく、HDDの他にDVDにテレビ番組を録画することもできる。本実施形態にかかるHDD録画再生機140はネットワークへの接続が可能となっており、図1には図示しないが、LANポートを備えている。テレビ120と同様にスイッチングハブ110とLANケーブルで接続することで、外部ネットワーク180や他の機器との間でデータの送受信が可能となる。
【0041】
HDD録画再生機140にも、テレビ120と同様に、設定ボタン142が備えられている。HDD録画再生機140にLANケーブルを接続し、利用者が設定ボタン142を操作することで、HDD録画再生機140をネットワークに接続するための設定が行われる。設定ボタン142は、利用者が操作しやすい場所、例えばHDD録画再生機140の前面下部に備えられている。
【0042】
パーソナルコンピュータ160は、個人用のコンピュータである。パーソナルコンピュータ160はHDDを備えており、パーソナルコンピュータ160を動作させるためのOS(Operating System:基本ソフトウェア)や、各種のデータが記録可能になっている。
【0043】
パーソナルコンピュータ160にも、テレビ120やHDD録画再生機140と同様に、設定ボタン162が備えられている。パーソナルコンピュータ160にLANケーブルを接続し、利用者が設定ボタン162を操作することで、パーソナルコンピュータ160をネットワークに接続するための設定が行われる。設定ボタン162は、利用者が操作しやすい場所、例えばパーソナルコンピュータ160のキーボードの近傍に備えられている。
【0044】
また、図1には図示しないが、パーソナルコンピュータ160はLANポートを備えており、テレビ120やHDD録画再生機140と同様に、スイッチングハブ110とLANケーブルで接続することで、外部ネットワーク180や他の機器との間でデータの送受信が可能となる。
【0045】
なお、図1においては、ノート型のパーソナルコンピュータを示しているが、デスクトップ型のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0046】
テレビ120と、HDD録画再生機140と、パーソナルコンピュータ160とは、それぞれDLNAガイドラインに準拠する機器である。なお、DLNAガイドラインでは、映像や音楽等のコンテンツを提供するコンテンツサーバをDMS(Digital Media Server)と呼び、コンテンツを再生するコンテンツクライアントをDMP(Digital Media Player)と呼ぶ。
【0047】
本実施形態においては、HDD録画再生機140やパーソナルコンピュータ160は、コンテンツを提供するDMSとなり得る。そして、テレビ120はHDD録画再生機140やパーソナルコンピュータ160からコンテンツの提供を受けて再生するDMPとなり得る。また、パーソナルコンピュータ160はDMSとDMPの両方になり得るが、以下の説明では、テレビ120をDMPとして、HDD録画再生機140やパーソナルコンピュータ160をDMSとして説明する。
【0048】
以上、図1を用いて本発明の一実施形態にかかるホームネットワークシステム100について説明した。次に、本発明の一実施形態にかかるテレビ120の構成について説明する。
【0049】
図2は、本発明の一実施形態にかかるテレビ120の構成について説明する説明図である。以下、図2を用いて本発明の一実施形態にかかるテレビ120の構成について説明する。
【0050】
図2に示したように、本発明の一実施形態にかかるテレビ120は、設定ボタン122と、受光部124と、操作処理部126と、表示部128と、接続制御部130と、通信処理部137と、通信部138と、を含んで構成される。
【0051】
設定ボタン122は、上述したように、テレビ120をネットワークに接続するための設定を行うものであり、利用者が設定ボタン122を操作することで、テレビ120をネットワークに接続するための設定が行われる。設定ボタン122を押下すると、ネットワーク設定開始指示が操作処理部126に送られる。
【0052】
受光部124は、テレビ120を遠隔操作するリモコンからの赤外線信号を受け取るものである。リモコンから赤外線信号を受け取ることで、テレビ120の電源をオン・オフしたり、チャンネルや音量を変化させたりすることができる。リモコンから赤外線信号を受け取ると、受光部124から操作処理部126に対して、受光部124が受け取った赤外線信号に応じた指示が送られる。
【0053】
操作処理部126は、設定ボタン122や受光部124からの指示を受け取ると、受け取った指示に応じた処理を行うものである。操作処理部126が行う処理の例としては、設定ボタン122から送られたネットワーク設定開始指示を受け取った際の、接続制御部130に対するネットワーク設定を開始する指示の送出や、受光部124から音量調節指示を受け取った際の、音量を調節する指示の送出等がある。
【0054】
表示部128は、映像を表示するものである。表示部128で映像を表示するには、テレビ120でテレビジョン放送の元となる信号を受信し、信号をチューナ(図示せず)で復号する。そして、チューナで復号した信号を基にして表示部128に映像を表示することができる。
【0055】
接続制御部130は、テレビ120をネットワークに接続するための制御を行うものである。ネットワークに接続するための制御とは、例えばIPアドレスやデフォルトゲートウェイの設定、通信処理部137へのコンテンツサーバに対する問い合わせ指示等がある。接続制御部130の構成については後に詳述する。
【0056】
通信処理部137は、ネットワークとの通信処理を管理するものである。ネットワークとの通信処理には、同一のホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知がある。例えば、通信処理部137が接続制御部130からのコンテンツサーバ存在確認通知を受け取ると、コンテンツサーバが同一のホームネットワーク上に存在しているかどうかを確認するために、通信部138を介して所定のデータを送出する。
【0057】
通信部138は、通信処理部137から受け取ったデータをホームネットワークに送出したり、テレビ120に対するデータを受け取って通信処理部137に渡したりするものである。通信部138は、例えばLANポートで構成されている。有線でデータの授受を行う場合には、通信部138にLANケーブルが接続される。
【0058】
なお、図2に示した本発明の一実施形態にかかるテレビ120は、本実施形態の説明を分かりやすくするために必要な構成のみを示しているが、テレビ120はこの他にも、テレビ120を操作するための各種操作ボタン、テレビジョン放送を受信するためのチューナ、音声を出力するためのスピーカなどを備えている。
【0059】
以上、図2を用いて本発明の一実施形態にかかるテレビ120の構成について説明した。次に、本発明の一実施形態にかかる接続制御部130の構成について説明する。
【0060】
図3は、本発明の一実施形態にかかる接続制御部130の構成について説明する説明図である。以下、図3を用いて本発明の一実施形態にかかる接続制御部130の構成について説明する。
【0061】
図3に示したように、本発明の一実施形態にかかる接続制御部130は、アドレス設定部132と、コンテンツサーバ確認部134と、を含んで構成される。
【0062】
アドレス設定部132は、操作処理部126からネットワーク設定を開始する指示を受け取ると、テレビ120をネットワークに接続するために各種アドレスの設定を行う。テレビ120をネットワークに接続するために設定する各種アドレスには、IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ等がある。
【0063】
コンテンツサーバ確認部134は、アドレス設定部132でアドレスを設定した後、同一のホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するために、通信処理部137に対してコンテンツサーバ存在確認通知の送出を指示するものである。
【0064】
以上、図3を用いて本発明の一実施形態にかかる接続制御部130の構成について説明した。次に、本発明の一実施形態にかかるHDD録画再生機140の構成について説明する。
【0065】
図4は、本発明の一実施形態にかかるHDD録画再生機140の構成について説明する説明図である。以下、図4を用いて本発明の一実施形態にかかるHDD録画再生機140の構成について説明する。
【0066】
図4に示したように、本発明の一実施形態にかかるHDD録画再生機140は、設定ボタン142と、受光部144と、操作処理部146と、表示部148と、接続制御部150と、通信処理部157と、通信部158と、クライアント情報記録部159と、を含んで構成される。
【0067】
この中で、設定ボタン142と、受光部144と、操作処理部146と、表示部148と、接続制御部150と、通信処理部157と、通信部158とは、既に説明したテレビ120の設定ボタン122、受光部124、操作処理部126、表示部128、接続制御部130、通信処理部137および通信部138と、それぞれ同一の機能を有する。ここでは、テレビ120には存在していない構成要素であるクライアント情報記録部159について説明する。
【0068】
クライアント情報記録部159は、本実施形態におけるテレビ120のようなコンテンツクライアントからコンテンツサーバ存在確認通知を受け取ると、コンテンツサーバ存在確認通知を送出したコンテンツクライアントを、コンテンツの開示を許可するクライアントとして、当該コンテンツクライアントの情報を記録するものである。
【0069】
クライアント情報記録部159に記録する、コンテンツクライアントの情報には、MACアドレスのように当該コンテンツクライアントを識別することが出来る情報、機器の名称、クライアント情報記録部159に記録した日時、当該コンテンツクライアントがコンテンツサーバにアクセスした日時等が含まれる。
【0070】
クライアント情報記録部159として、HDD録画再生機140の電源が切れている状態でも情報が消えずに格納することができるメモリを用いることが好ましい。クライアント情報記録部159として採用するメモリとして、例えば電気的に内容を書き換えることができるEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)を用いることが望ましい。EEPROMは基板に実装したままでデータの書き込みや消去を行うことができる不揮発性のメモリであり、刻一刻と変化するコンテンツクライアントの情報を格納するために好適なメモリである。
【0071】
以上、図4を用いて本発明の一実施形態にかかるHDD録画再生機140の構成について説明した。次に、本発明の一実施形態にかかるHDD録画再生機140の接続制御部150の構成について説明する。
【0072】
図5は、本発明の一実施形態にかかる、接続制御部150の構成について説明する説明図である。以下、図5を用いて本発明の一実施形態にかかる接続制御部150の構成について説明する。
【0073】
図5に示したように、本発明の一実施形態にかかる接続制御部150は、アドレス設定部152と、クライアント登録部154と、クライアント応答部156と、を含んで構成される。
【0074】
アドレス設定部152は、上述したアドレス設定部132と同様に、操作処理部146からネットワーク設定を開始する指示を受け取ると、HDD録画再生機140をネットワークに接続するために各種アドレスの設定を行う。HDD録画再生機140をネットワークに接続するために設定する各種アドレスには、IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ等がある。
【0075】
クライアント登録部154は、本実施形態におけるテレビ120のようなコンテンツクライアントからコンテンツサーバ存在確認通知を受け取ると、コンテンツサーバ存在確認通知を送出したコンテンツクライアントを、コンテンツの開示を許可するクライアントとして、当該コンテンツクライアントの情報をクライアント情報記録部159に記録する処理を実行するものである。
【0076】
クライアント情報記録部159に記録することが出来るコンテンツクライアントの数に、上限を設けてもよい。制限を設けた場合において、クライアント登録部154は、新しくコンテンツクライアントの情報を登録するときに、既に記録されているコンテンツクライアントの数が上限に達していたときには、クライアント情報記録部159に記録されているコンテンツクライアントの情報の中から1つ削除して、新しくコンテンツクライアントの情報を登録する。
【0077】
クライアント情報記録部159に記録されているコンテンツクライアントの情報の中から削除対象の情報を選択する方法については後述する。
【0078】
クライアント応答部156は、本実施形態におけるテレビ120のようなコンテンツクライアントからコンテンツサーバ存在確認通知を受け取って、クライアント登録部154がクライアント情報記録部159に当該コンテンツクライアントの情報を登録すると、当該コンテンツクライアントに対して応答を行う。
【0079】
クライアント応答部156におけるコンテンツクライアントに対する応答の内容には、コンテンツサーバであるHDD録画再生機140自身のIPアドレスが含まれる。コンテンツサーバ存在確認通知を送信したコンテンツクライアントに対してIPアドレスを含んだ情報を応答することによって、当該応答を受け取ったコンテンツクライアントは、そのIPアドレスに対してコンテンツ開示要求を行うことができる。
【0080】
以上、図5を用いて本発明の一実施形態にかかる接続制御部150の構成について説明した。
【0081】
なお、パーソナルコンピュータ160もコンテンツサーバの一例であるので、パーソナルコンピュータ160の内部の構成はテレビ120の構成と同様に構成される。また、パーソナルコンピュータ160は上述のようにDMP、つまりコンテンツクライアントともなり得る。その場合には、パーソナルコンピュータ160の内部の構成はテレビ120の内部の構成とも同様に構成されることとなる。
【0082】
次に、本発明の一実施形態にかかるホームネットワークの接続設定方法について説明する。
【0083】
図6は、本発明の一実施形態にかかる、ホームネットワークへの接続に際してのアドレス設定方法について説明する流れ図である。以下、図6を用いて本発明の一実施形態にかかる、ホームネットワークへの接続に際してのアドレス設定方法について説明する。
【0084】
ホームネットワークシステム100にテレビ120、HDD録画再生機140、パーソナルコンピュータ160を接続するには、各機器に対してネットワークへの接続のためにIPアドレスを設定する必要がある。
【0085】
各機器のIPアドレスを自動で設定するために、設定ボタン122、142、162をそれぞれ押下する(ステップS100)。設定ボタン122、142、162をそれぞれ押下することで、IPアドレスの設定処理が開始される。
【0086】
なお、本実施形態では、テレビ120、HDD録画再生機140、パーソナルコンピュータ160のそれぞれに設定ボタン122、142、162が設けられているが、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)の形式で設定ボタンを設けてもよい。図7は、GUI形式で設定ボタンを設けた場合の一例を示す説明図である。図7は、例えばパーソナルコンピュータ160の画面上に表示される画面であり、画面上の「開始」ボタンをクリックすることで、パーソナルコンピュータ160のIPアドレスの設定処理が開始される。
【0087】
設定ボタン122、142、162をそれぞれ押下すると、テレビ120、HDD録画再生機140、パーソナルコンピュータ160は、それぞれDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)でのIPアドレス取得に設定する(ステップS102)。テレビ120を例に挙げると、アドレス設定部132がDHCPでのIPアドレス取得に設定する。
【0088】
DHCPでIPアドレスを取得するように設定することで、DHCPサーバがホームネットワーク上に存在していれば、各機器は自動的にIPアドレスを設定することができる。本実施形態においては、スイッチングハブ110がDHCPサーバ機能を有していれば、各機器は自動的にIPアドレスを設定することが可能となる。
【0089】
テレビ120、HDD録画再生機140、パーソナルコンピュータ160が、それぞれDHCPでのIPアドレス取得に設定すると、各機器は、ネットワーク上にDHCPサーバが存在しているかどうか確認する(ステップS104)。テレビ120を例に挙げると、アドレス設定部132がDHCPサーバの存在確認を行う。
【0090】
DHCPサーバの存在確認には、各機器がホームネットワーク上にDHCPを発見するためのメッセージ(例えば、DHCPDISCOVERメッセージ)をブロードキャストで送信する。ホームネットワーク上にDHCPサーバまたはDHCPサーバ機能を有する機器が存在し、メッセージをDHCPサーバが受け取ると、メッセージを送信した機器に対して、当該機器に割り当てるIPアドレスが含まれたメッセージを送信する。
【0091】
ホームネットワーク内にDHCPサーバまたはDHCPサーバ機能を有する機器が存在している場合には、DHCPによってIPアドレスを取得し、各機器のIPアドレスを設定する(ステップS106)。テレビ120を例に挙げると、アドレス設定部132がDHCPサーバまたはDHCPサーバ機能を有する機器からのメッセージに従って、IPアドレスの設定を行う。
【0092】
一方、ホームネットワーク内にDHCPサーバまたはDHCPサーバ機能を有する機器が存在していない場合には、各機器はAutoIPによってIPアドレスを設定する(ステップS108)。AutoIPは、ネットワーク上で自動的にIPアドレスを設定するための手法である。本実施形態においては、AutoIPによってIPアドレスを設定する際のIPアドレスの範囲は、169.254.0.1〜169.254.0.254の範囲である。
【0093】
このように、設定ボタン122、142、162を押下するだけで、各機器は自動的にIPアドレスを設定することができので、機器の利用者がIPアドレスの設定作業を行う必要が無く、ネットワークの設定を簡単に行うことが出来る。
【0094】
以上、図6を用いて本発明の一実施形態にかかる、ホームネットワークへの接続に際してのアドレス設定方法について説明した。次に、本発明の一実施形態にかかる、ホームネットワークにおける機器間の接続方法について説明する。
【0095】
各機器にIPアドレスを設定すると、通常は各機器に設定されたIPアドレスを目視で確認し、コンテンツを再生したいコンテンツクライアントは、コンテンツを保持しているコンテンツサーバのアドレスを指定する。しかし、機器の利用者がネットワークに詳しくない場合には、どのようにアドレスを指定していいのか分からず、誤った設定をしてしまうことでコンテンツの再生が行えない、という問題が生じるおそれがある。
【0096】
このような問題を解消するために、本発明においては、各機器でIPアドレスを自動的に設定した後に、コンテンツクライアントとなる機器はコンテンツサーバの存在を自動的に確認し、コンテンツサーバとなる機器はコンテンツクライアントから問い合わせがあると当該コンテンツクライアントを自動的に登録する。このように、自動で機器の確認や登録を行うことで、機器間の接続が容易になる。
【0097】
図8は、本発明の一実施形態にかかる、ホームネットワークにおける機器間の接続方法について説明する流れ図である。以下、図8を用いて、本発明の一実施形態にかかる、ホームネットワークにおける機器間の接続方法について説明する。
【0098】
各機器でIPアドレスの設定が完了すると、本実施形態においてコンテンツサーバとなるHDD録画再生機140は、自らのコンテンツサーバ機能を開始し、新規クライアントを常時登録可能な状態にする(ステップS112)。同様に、パーソナルコンピュータ160も、自らのコンテンツサーバ機能を開始し、新規クライアントを常時登録可能な状態にする(ステップS114)。
【0099】
一方、本実施形態においてコンテンツクライアントとなるテレビ120は、IPアドレスを設定した後に、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか、コンテンツサーバ確認問い合わせを行う(ステップS116)。コンテンツサーバ確認問い合わせは、DLNAガイドラインに準拠したものである。テレビ120からのコンテンツサーバ確認問い合わせは、コンテンツサーバ確認部134が行う。この段階では、テレビ120はコンテンツサーバとなるHDD録画再生機140やパーソナルコンピュータ160のIPアドレスが分からないので、ネットワークに向けてコンテンツサーバ確認問い合わせをブロードキャスト送信する。
【0100】
テレビ120からのコンテンツサーバ確認問い合わせを、HDD録画再生機140が受信すると、HDD録画再生機140は、テレビ120をコンテンツ開示許可機器として登録する(ステップS118)。HDD録画再生機140がテレビ120をコンテンツ開示許可機器として登録する際には、クライアント情報記録部159にテレビ120のMACアドレス、機器種別(テレビ)、登録時刻等を登録する。HDD録画再生機140がテレビ120をコンテンツ開示許可機器として登録すると、テレビ120に対して自らがコンテンツサーバである旨の応答を行う(ステップS120)。HDD録画再生機140からのコンテンツサーバである旨の応答は、DLNAガイドラインに準拠したものである。HDD録画再生機140がテレビ120に対して応答する際には、自らのIPアドレスの情報を含めて応答する。
【0101】
同様に、テレビ120からのコンテンツサーバ確認問い合わせを、パーソナルコンピュータ160が受信すると、パーソナルコンピュータ160は、テレビ120をコンテンツ開示許可機器として登録する(ステップS122)。そして、パーソナルコンピュータ160がテレビ120をコンテンツ開示許可機器として登録すると、テレビ120に対して自らがコンテンツサーバである旨の応答を行う(ステップS124)。パーソナルコンピュータ160からのコンテンツサーバである旨の応答は、DLNAガイドラインに準拠したものである。パーソナルコンピュータ160がテレビ120に対して応答する際には、自らのIPアドレスの情報を含めて応答する。
【0102】
このように、IPアドレスを自動的に設定した後に、コンテンツクライアントとなり得る機器はコンテンツサーバの存在確認を行い、コンテンツサーバとなり得る機器はコンテンツクライアントの受け入れ態勢をとることで、各機器のIPアドレスの状態などを調べなくても、コンテンツクライアントとなり得る機器はコンテンツサーバに接続してコンテンツを取得することが可能となり、コンテンツサーバとなり得る機器はコンテンツクライアントに対してコンテンツを開示することが可能となる。
【0103】
なお、コンテンツクライアントからのコンテンツサーバの存在確認は一度限り行うだけではなく、所定の間隔で、または不定期で、周期的に行ってもよい。テレビ120がIPアドレスを自動的に設定し、コンテンツサーバの存在確認を行った時点では、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在していない可能性もある。この場合に、テレビ120からコンテンツサーバの存在確認を周期的に行うことで、ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在したときに、コンテンツサーバは自動的にコンテンツクライアントを登録することができる。
【0104】
テレビ120は、コンテンツサーバであるHDD録画再生機140やパーソナルコンピュータ160から応答を受け取ると、各コンテンツサーバに対して、提供可能なコンテンツの情報を要求する。HDD録画再生機140に対してコンテンツの情報を要求する際には、上記ステップS120で受け取った、HDD録画再生機140からの応答に含まれるHDD録画再生機140のIPアドレスに対して、コンテンツの情報を要求する(ステップS126)。
【0105】
テレビ120からのコンテンツ情報要求を受信したHDD録画再生機140は、テレビ120に対して、提供可能なコンテンツの情報を送信する(ステップS128)。
【0106】
同様に、テレビ120がパーソナルコンピュータ160に対してコンテンツ情報を要求する際には、上記ステップS124で受け取った、パーソナルコンピュータ160からの応答に含まれるパーソナルコンピュータ160のIPアドレスに対して、コンテンツの情報を要求する(ステップS130)。
【0107】
テレビ120からのコンテンツ情報要求を受信したパーソナルコンピュータ160は、テレビ120に対して、提供可能なコンテンツの情報を送信する(ステップS132)。コンテンツサーバから提供可能なコンテンツの情報を受信したコンテンツクライアントは、コンテンツサーバに対してコンテンツの開示を要求することで、コンテンツを視聴することが可能となる。
【0108】
本実施形態においては、テレビ120からHDD録画再生機140に対してコンテンツを要求すると(ステップS134)、HDD録画再生機140は、要求されたコンテンツのデータをテレビ120に送信する(ステップS136)。同様に、テレビ120からパーソナルコンピュータ160に対してコンテンツを要求すると(ステップS138)、パーソナルコンピュータ160は、要求されたコンテンツのデータをテレビ120に送信する(ステップS140)。
【0109】
このように、設定ボタン122、142、162を押下することで、各機器のIPアドレスを自動的に設定するだけでなく、コンテンツサーバ(HDD録画再生機140やパーソナルコンピュータ160)とコンテンツクライアント(テレビ120)との間の接続も自動で行う。自動でネットワークの設定および機器間の接続を行うことで、ネットワークに詳しくないユーザであっても、ホームネットワークにおいて各機器を接続し、コンテンツクライアントにおいてコンテンツを視聴することが可能となる。
【0110】
しかし、自動的にIPアドレスを取得したり、機器間の接続を設定したりしようとしても、何らかの理由でこれらの処理に失敗してしまうおそれがある。処理に失敗する理由としては、例えば、コンテンツサーバ側で登録可能なクライアントの台数の上限に達している、パーソナルコンピュータでファイアウォール機能を有効にしている、等である。
【0111】
そのような場合には、各機器の表示部に対して、自動設定に失敗した理由を表示することで、何が原因で設定に失敗したのかを分かりやすくする。図9は、本発明の一実施形態にかかる、設定失敗時の画面表示の一例を示す説明図である。図9の(a)および(b)は、HDD録画再生機140に表示するメッセージの一例であり、HDD録画再生機140において、登録可能なクライアントの台数の上限に達している場合に表示するメッセージの一例を示している。
【0112】
このように、HDD録画再生機140において登録可能なクライアントの台数の上限に達している場合には、HDD録画再生機140の設定を変更して登録済みのクライアントの情報を、手動で一部または全部削除することで、新たなコンテンツクライアントを受け入れることが可能となる。
【0113】
また、図9の(c)は、パーソナルコンピュータ160の画面に表示するメッセージの一例であり、パーソナルコンピュータ160でファイアウォール機能を有効にしているためにコンテンツクライアントを登録することができない場合に表示するメッセージの一例を示している。
【0114】
このように、パーソナルコンピュータ160でファイアウォール機能を有効にしているためにコンテンツクライアントを登録することができない場合には、手動でファイアウォール機能を無効にするか、ファイアウォール機能を有効にしたまま、DLNAガイドラインに準拠する通信に関するパケットだけ通過可能にする設定にすることで、新たなコンテンツクライアントを受け入れることが可能となる。
【0115】
上述した例では、新たなコンテンツクライアントを受け入れることを可能にするために、HDD録画再生機140の設定を変更して登録済みのクライアントの情報を、手動で一部または全部削除すると説明したが、登録済みのクライアントの情報を自動で削除してもよい。
【0116】
図10は、本発明の一実施形態にかかるホームネットワークの接続設定方法において、コンテンツサーバにコンテンツクライアントの情報を登録する登録方法について説明する流れ図である。以下、図10を用いて、コンテンツサーバであるHDD録画再生機140にコンテンツクライアントの情報を登録する登録方法について説明する。
【0117】
まず、HDD録画再生機140は、未登録の新規コンテンツクライアントからのサーバ問い合わせを受信する(ステップS142)。新規コンテンツクライアントからのサーバ問い合わせを受信すると、HDD録画再生機140は、クライアント情報記録部159に記録されているコンテンツクライアントの情報が登録可能な数の上限に達しているかどうかを確認する(ステップS144)。
【0118】
上限に達していない場合には、そのままサーバ問い合わせを送信した新規コンテンツクライアントの情報をクライアント情報記録部159に記録する(ステップS146)。しかし、上限に達している場合には、サーバ問い合わせを送信した新規コンテンツクライアントの情報を登録することが出来ないので、クライアント情報記録部159に記録済みのコンテンツクライアントの情報を削除する(ステップS148)。
【0119】
クライアント情報記録部159から記録済みのコンテンツクライアントの情報を削除するには、所定の条件に合致するコンテンツクライアントの情報を選択して削除する。所定の条件としては、例えば、クライアント情報記録部159に記録されているコンテンツクライアントの情報の中から、登録時間が一番古い情報を1つ選択して削除してもよく、コンテンツサーバ(この場合はHDD録画再生機140)にアクセスしたアクセス時間が一番古い情報を1つ選択して削除してもよい。
【0120】
図11は、本発明の一実施形態にかかるクライアント情報記録部159に記録される情報の一例を示す説明図である。図11の(a)は、クライアント情報記録部159に登録可能なコンテンツクライアントの数が上限に達している場合を示している。
【0121】
ここで、新たにコンテンツクライアントの情報をクライアント情報記録部159に登録するには、クライアント情報記録部159から登録済みのコンテンツクライアントの情報を少なくとも1つ削除する必要がある。
【0122】
図11の(b)は、クライアント情報記録部159に記録されているコンテンツクライアントの情報の中から、登録日時が一番古い「TV A」の情報を削除し、新たに「TV Y」を登録したことを示している。
【0123】
図11の(c)は、クライアント情報記録部159に記録されているコンテンツクライアントの情報の中から、アクセス日時が一番古い「Player B」の情報を削除し、新たに「TV Y」を登録したことを示している。
【0124】
このように、クライアント情報記録部159に登録可能なコンテンツクライアントの数が上限に達している場合に、所定の条件に合致するコンテンツクライアントの情報を削除し、サーバ問い合わせを送信した新規コンテンツクライアントの情報をクライアント情報記録部159に登録することで、ユーザが手動でコンテンツクライアントの情報を削除しなくても、コンテンツクライアントを自動的に登録することが出来る。
【0125】
なお、無条件に登録日時やアクセス日時が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除するのではなく、クライアント情報記録部159に記録する情報に自動削除を許可するかどうかのフラグを設け、自動削除を許可するコンテンツクライアントの情報の中から、登録日時やアクセス日時が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除してもよい。フラグを設けることで、自動削除の際に、自動的に削除されてしまっては困るコンテンツクライアントがコンテンツサーバから削除されるのを防ぐことが出来る。
【0126】
このように、上限に達している場合には、クライアント情報記録部159に記録済みのコンテンツクライアントの情報を削除することで、サーバ問い合わせを送信した新規コンテンツクライアントの情報を登録することができる。
【0127】
以上、図10を用いて、コンテンツサーバであるHDD録画再生機140にコンテンツクライアントの情報を登録する登録方法について説明した。
【0128】
上述のホームネットワークの接続設定方法は、テレビ120、HDD録画再生機140、パーソナルコンピュータ160のそれぞれの内部に格納された記録媒体に、予め本発明の一実施形態にかかるホームネットワークの接続設定方法を実行するように作成されたコンピュータプログラムを記録しておき、当該コンピュータプログラムを演算装置が順次読み出して実行することによって行ってもよい。
【0129】
以上説明したように本実施形態によれば、各機器に設けられた設定ボタン122、142、162を押下することで、各機器がホームネットワークに接続するためのアドレスの設定を自動的に行い、アドレスの設定を行った後は、コンテンツサーバとなり得る機器はコンテンツサーバの機能を開始してコンテンツクライアントの受け入れを可能にし、コンテンツクライアントとなり得る機器はコンテンツサーバの存在確認をブロードキャスト送信する。これにより、各機器で設定作業を行うことなく、ボタンを押下するだけで機器間同士の接続が可能となるので、ネットワークに詳しくないユーザであっても、容易にホームネットワークにおいて機器間同士を接続して、機器間でコンテンツのやり取りを行うことが出来る。
【0130】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0131】
例えば、上記実施形態では、ホームネットワークシステム100において、テレビ120と、HDD録画再生機140と、パーソナルコンピュータ160との間のデータ伝送の中継機器としてスイッチングハブ110を用いたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、データの伝送を無線で行う場合には、データ伝送の中継機器としてアクセスポイントを用いてもよい。
【0132】
また、例えば、上記実施形態では、HDD録画再生機140やパーソナルコンピュータ160においてコンテンツクライアントの情報を削除する際に、登録時間やコンテンツ要求時間を基準に削除するコンテンツクライアントの情報を決定していたが、本発明は係る例に限定されない。例えば、コンテンツクライアントからのコンテンツ要求回数の情報をクライアント情報記録部159に保持しておく。コンテンツ要求回数が多いものは頻繁にコンテンツサーバに対してアクセスが行われているものと考え、コンテンツ要求回数が多いものは削除対象から除外し、コンテンツ要求回数の少ないものから優先して自動的に削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】本発明の一実施形態にかかるホームネットワークシステム100について説明する説明図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるテレビ120の構成について説明する説明図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる接続制御部130の構成について説明する説明図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかるHDD録画再生機140の構成について説明する説明図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる、接続制御部150の構成について説明する説明図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる、ホームネットワークへの接続に際してのアドレス設定方法について説明する流れ図である。
【図7】GUI形式で設定ボタンを設けた場合の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施形態にかかる、ホームネットワークにおける機器間の接続方法について説明する流れ図である。
【図9】本発明の一実施形態にかかる、設定失敗時の画面表示の一例を示す説明図である。
【図10】コンテンツサーバにコンテンツクライアントの情報を登録する登録方法について説明する流れ図である。
【図11】クライアント情報記録部159に記録される情報の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0134】
100 ホームネットワークシステム
110 スイッチングハブ
120 テレビ
122、142、162 設定ボタン
124、144 受光部
126、146 操作処理部
128、148 表示部
130、150 接続制御部
132、152 アドレス設定部
134 コンテンツサーバ確認部
137、157 通信処理部
138、158 通信部
140 HDD録画再生機
154 クライアント登録部
156 クライアント応答部
159 情報記録部
160 パーソナルコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを保持するコンテンツサーバと前記コンテンツサーバからコンテンツを受信して再生するコンテンツクライアントとが、DLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続されるホームネットワークシステムであって:
前記コンテンツクライアントは、
前記ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示部と;
前記設定開始指示部から前記設定開始指示を受けると、前記ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定部と;
前記設定開始指示に伴って前記アドレス設定部でネットワークアドレスを設定すると、前記ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知を前記ホームネットワークに対して通知するコンテンツサーバ確認部と;
を含み、前記コンテンツサーバは、
前記ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示部と;
前記設定開始指示部から前記設定開始指示を受けると、前記ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定部と;
コンテンツクライアントの情報が記録されるコンテンツクライアント情報記録部と;
前記設定開始指示に伴って前記アドレス設定部でネットワークアドレスを設定し、前記コンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報を前記コンテンツクライアント情報記録部に登録するコンテンツクライアント登録部と;
前記コンテンツクライアント登録部でコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答部と;
を含むことを特徴とする、ホームネットワークシステム。
【請求項2】
前記コンテンツサーバ確認部は、コンテンツサーバ存在確認通知を周期的に通知することを特徴とする、請求項1に記載のホームネットワークシステム。
【請求項3】
前記コンテンツクライアント登録部は、前記コンテンツクライアント情報記録部にコンテンツクライアントの情報を登録する際に、前記コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、前記コンテンツクライアント情報記録部から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録することを特徴とする、請求項1に記載のホームネットワークシステム。
【請求項4】
前記コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアントの情報を削除する際に、前記コンテンツクライアント情報記録部から自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除することを特徴とする、請求項3に記載のホームネットワークシステム。
【請求項5】
前記コンテンツクライアント登録部は、前記コンテンツクライアント情報記録部にコンテンツクライアントの情報を登録する際に、前記コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、前記コンテンツクライアント情報記録部からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録することを特徴とする、請求項1に記載のホームネットワークシステム。
【請求項6】
前記コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアントの情報を削除する際に、前記コンテンツクライアント情報記録部から自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除することを特徴とする、請求項5に記載のホームネットワークシステム。
【請求項7】
コンテンツを保持するコンテンツサーバとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続され、前記コンテンツサーバからコンテンツを受信して再生する情報処理装置であって:
前記ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示部と;
前記設定開始指示部から前記設定開始指示を受けると、前記ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定部と;
前記設定開始指示に伴って前記アドレス設定部でネットワークアドレスを設定すると、前記ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知を前記ホームネットワークに対して通知するコンテンツサーバ確認部と;
を含むことを特徴とする、情報処理装置。
【請求項8】
前記コンテンツサーバ確認部は、コンテンツサーバ存在確認通知を周期的に通知することを特徴とする、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンテンツを受信して再生するコンテンツクライアントとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続されるコンテンツサーバであって:
前記ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示部と;
前記設定開始指示部から前記設定開始指示を受けると、前記ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定部と;
コンテンツクライアントの情報が記録されるコンテンツクライアント情報記録部と;
前記設定開始指示に伴って前記アドレス設定部でネットワークアドレスを設定し、前記コンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報を前記コンテンツクライアント情報記録部に登録するコンテンツクライアント登録部と;
前記コンテンツクライアント登録部でコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答部と;
を含むことを特徴とする、コンテンツサーバ。
【請求項10】
前記コンテンツクライアント登録部は、前記コンテンツクライアント情報記録部にコンテンツクライアントの情報を登録する際に、前記コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、前記コンテンツクライアント情報記録部から登録時間の一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録することを特徴とする、請求項9に記載のコンテンツサーバ。
【請求項11】
前記コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアントの情報を削除する際に、前記コンテンツクライアント情報記録部から自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中から登録時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除することを特徴とする、請求項10に記載のコンテンツサーバ。
【請求項12】
前記コンテンツクライアント登録部は、前記コンテンツクライアント情報記録部にコンテンツクライアントの情報を登録する際に、前記コンテンツクライアント情報記録部に記録可能なコンテンツクライアントの数の上限に達している場合には、前記コンテンツクライアント情報記録部からコンテンツ要求時間の一番古いコンテンツクライアントの情報を削除して、該コンテンツクライアントの情報を登録することを特徴とする、請求項9に記載のコンテンツサーバ。
【請求項13】
前記コンテンツクライアント登録部は、コンテンツクライアントの情報を削除する際に、前記コンテンツクライアント情報記録部から自動的に削除可能なコンテンツクライアントの情報の中からコンテンツ要求時間が一番古いコンテンツクライアントの情報を削除することを特徴とする、請求項12に記載のコンテンツサーバ。
【請求項14】
コンテンツを保持するコンテンツサーバと前記コンテンツサーバからコンテンツを受信して再生するコンテンツクライアントとが接続される、DLNAガイドラインに準拠するホームネットワークの接続設定方法であって:
前記ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示ステップと;
前記設定開始指示ステップによる前記設定開始指示を受けると、前記ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定ステップと;
前記設定開始指示に伴って前記アドレス設定ステップでネットワークアドレスを設定すると、前記ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知を前記ホームネットワークに対して通知するコンテンツサーバ確認ステップと;
前記コンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報を登録するコンテンツクライアント登録部と;
前記コンテンツクライアント登録ステップでコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答ステップと;
を含むことを特徴とする、ホームネットワークの接続設定方法。
【請求項15】
コンテンツを保持するコンテンツサーバとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続され、前記コンテンツサーバからコンテンツを受信して再生する情報処理装置の接続設定方法であって:
前記ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示ステップと;
前記設定開始指示を受けると、前記ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定ステップと;
前記設定開始指示に伴って前記アドレス設定ステップでネットワークアドレスを設定すると、前記ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知を前記ホームネットワークに対して通知するコンテンツサーバ確認ステップと;
を含むことを特徴とする、情報処理装置の接続設定方法。
【請求項16】
コンテンツを受信して再生するコンテンツクライアントとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続されるコンテンツサーバの接続設定方法であって:
前記ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示ステップと;
前記設定開始指示を受けると、前記ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定ステップと;
前記設定開始指示に伴って前記アドレス設定部でネットワークアドレスを設定し、前記コンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報を、コンテンツクライアントの情報が記録されるコンテンツクライアント情報記録部に登録するコンテンツクライアント登録ステップと;
前記コンテンツクライアント登録ステップでコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答ステップと;
を含むことを特徴とする、コンテンツサーバの接続設定方法。
【請求項17】
コンテンツを保持するコンテンツサーバとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続され、前記コンテンツサーバからコンテンツを受信して再生する情報処理装置の接続設定をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって:
前記ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示ステップと;
前記設定開始指示を受けると、前記ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定ステップと;
前記設定開始指示に伴って前記アドレス設定ステップでネットワークアドレスを設定すると、前記ホームネットワーク上にコンテンツサーバが存在しているかどうか確認するコンテンツサーバ存在確認通知を前記ホームネットワークに対して通知するコンテンツサーバ確認ステップと;
を含むことを特徴とする、コンピュータプログラム。
【請求項18】
コンテンツを受信して再生するコンテンツクライアントとDLNAガイドラインに準拠するホームネットワーク上で接続されるコンテンツサーバの接続設定をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって:
前記ホームネットワークの接続に関する設定を開始する設定開始指示を行う設定開始指示ステップと;
前記設定開始指示を受けると、前記ホームネットワークに接続するためのネットワークアドレスを設定するアドレス設定ステップと;
前記設定開始指示に伴って前記アドレス設定ステップでネットワークアドレスを設定し、前記コンテンツサーバ存在確認通知を受けると、該コンテンツサーバ存在確認通知を通知したコンテンツクライアントの情報を、コンテンツクライアントの情報が記録されるコンテンツクライアント情報記録部に登録するコンテンツクライアント登録ステップと;
前記コンテンツクライアント登録ステップでコンテンツクライアントの情報を登録すると、該コンテンツクライアントに対して応答するコンテンツサーバ応答ステップと;
を含むことを特徴とする、コンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−310451(P2008−310451A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−155730(P2007−155730)
【出願日】平成19年6月12日(2007.6.12)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】