ホームノードBゲートウェイアドレスを検索するためのセルIDおよびマスクの使用
本発明は、ターゲット無線基地局(14)において、ユーザ装置(13)に対する接続の、ソースセル(12)からターゲットセル識別子に関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを行うことを可能にするための方法に関する。ソースセル(12)はソース無線基地局(15)によってサービスが提供され、ターゲットセル(11)はターゲット無線基地局(14)によってサービスが提供される。ターゲット無線基地局(14)およびソース無線基地局(15)は無線通信ネットワーク(100)の中に備えられ、ターゲット無線基地局(14)は、ネットワークノード識別子に関連してゲートウェイノード(16)接続されるよう適合される。ゲートウェイノード(16)は、コアネットワーク(17)に向かって、およびソース無線基地局(15)に向かってのターゲット無線基地局(14)に対するプロキシとして動作する。ターゲット無線基地局は、ターゲットセル(11)の中で、ユーザ装置(13)に対して、無線チャネルの上でターゲットセル識別子およびマスクを定期的にブロードキャストする。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード(16)のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターゲット無線基地局、ターゲット無線基地局における方法、ソース無線基地局、ソース無線基地局における方法、ユーザ装置、およびユーザ装置における方法、特に、ソースセルからターゲットセルへの、ユーザ装置に対する接続のハンドオーバを可能にするためのこれらの事項に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代の無線アクセスネットワーク(RAN)であるエボルブドユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)に対する仕様化は3GPPにおいて現在進行中である。本資料の中で使用するE−UTRANに対する別の名称は、ロングターム・エボリューション(LTE)RANである。E−UTRANが接続されるコアネットワークは、エボルブド・パケットコア(EPC)ネットワークと呼ばれる(更に別名でシステムアーキテクチャ・エボリューション(SAE)ネットワークとも呼ばれる)。E−UTRANおよびEPCの双方はともに、SAE/LTEネットワークとして知られるエボルブドパケットシステム(EPS)を備える。この概念での基地局は、E−UTRANノードB(eNodeBまたはeNB)と呼ばれる。現在進行中の仕様化はまた、限定された数のユーザに対して家庭エリア、または小さなエリアのカバレッジを提供するE−UTRAN基地局を設備する可能性も含む。この基地局は、3GPPおよびこの資料の中では、ホームE−UTRANノードB(HeNB)と呼ぶ。この型の基地局に対する他の名称は、LTEホームアクセスポイント(LTE HAP)およびLTEフェムトアクセスポイント(LTE FAP)である。
【0003】
HeNBは、エンドユーザに対して正規のカバレッジを提供するであろう。そして、IPに基づいたいくつかの種類の伝送技術を使用して、移動コアネットワークに接続されるであろう。提供されるカバレッジは、通常は限定された小さなサイズのカバレッジエリアなので、この資料の中ではフェムトセルと呼ぶ。
【0004】
無線ローカルアクセスを提供するこの新しい概念の主要な駆動力の1つは、eNBを介して接続する場合と比較して、HeNBを介して接続する場合の方が比較的安い呼またはトランザクションレート/料金を提供できるという点である。
【0005】
多くの場合には、HeNBは、エンドユーザが既に有している広帯域接続(例えばxDSLまたはケーブル)を使用して、事業者の移動コアネットワーク(CN)、および、恐らくは他のeNB/HeNBへの接続を達成するであろう。これらの広帯域接続および他の可能な中間IPネットワーク(例えばインターネットの中の)を通して、HeNBは、事業者のネットワークの中のコアネットワークノードと、IPsecトンネル(RFC4301に従えば、インターネットプロトコルセキュリティアーキテクチャ)を介して通信する。IPsecトンネルは、HeNBとセキュリティゲートウェイ(SEGW)との間に確立され、セキュリティゲートウェイは、事業者のネットワークの境界を保護する。
【0006】
LTE RANアーキテクチャの中では、eNBはマクロセルにサービスを提供し、HeNBはフェムトセルにサービスを提供する。eNBおよびHeNBは、CNに対してLTE RANインタフェースS1を有し、LTE RANアーキテクチャは、eNBの間にはX2インタフェースを備える。HeNBとCNとの間には、HeNBコンセントレータノード(HeNBゲートウェイ(HeNB GW)と呼ぶこともできる)を備えることもできる。少なくともいくつかの構成では、セキュリティゲートウェイ(SEGW)は、論理的にHeNBとHeNB GWとの間に設置することができ、HeNBからのIPsecトンネルを終端する役割を果たすことができる。HeNBとCNとの間にHeNB GWを有する主要な理由は以下の通りである。
1.1つのネットワークの中に仮定されるHeNBの数は、非常に多い。1つの推定としては数100万ものHeNBである。
2.エンドユーザは高い頻度でHeNBをスイッチオン/オフすることができ、これにより、シグナリング負荷の増加が引き起こされる。
3.HeNBは改ざんされる可能性がある(例えば悪意あるまたは変更したソフトウェアで)。
【0007】
第1の問題点は、CN側におけるスケーリングの問題を引き起こす可能性がある。これは、各HeNBは自分自身のS1インタフェースを有するであろうと考えられ、また移動管理エンティティ(MME)は何100万ものS1インタフェースを扱う能力がないと仮定されているからである。従って、HeNB GWの1つの目的はこの多くの数のHeNBをCNから隠すことである。
【0008】
第2の問題点は、CN側におけるシグナリング負荷の問題を引き起こす可能性がある。そして、これは主としてMMEで生ずる。これは、HeNBのS1インタフェースが高い頻度で接続が切断されたり再接続されたりするからである。
【0009】
第3の問題点は、MMEおよびサービングGWの双方の側でセキュリティの問題を引き起こす可能性がある。これは、事業者のネットワークのセキュリティゲートウェイに対してIPsecトンネルを確立することができるいずれのHeNBも、これらのノードを攻撃することができるからである。
【0010】
HeNB GWは、CNに向けられた、これらのスケーリング、シグナリング負荷、およびセキュリティの問題点を解決する必要がある。HeNB GWは、HeNB GWに接続された全てのHeNBに対してeNBプロキシとして動作するであろう。HeNB GWは、S1インタフェースを通してCNから見ると、多くのセルを持つ1つのeNBのように見えるであろう。HeNBの観点からすると、HeNB GWは、CNのように見えるであろう。そして、S1インタフェースに対しても、恐らくはいくつかの追加または変更が加えられるであろう。
【0011】
1つのHeNB GWに接続されるHeNBの数は、数万(または10万程度)に達する可能性があり、全ネットワークでHeNB GWの数は数10(または10程度)を超えてはならないので、全ネットワークでは100万程度のHeNBの数になる。従って、HeNB GW(eNBプロキシ)によって「サービスが提供される」フェムトセルの数は、1つのHeNBが平均として数個(2程度)のフェムトセルにサービスを提供すると仮定すれば、最大として数10万(20万程度)になることになる。
【0012】
eNBはそのeNB−IDによって識別される。eNB−IDはまた、システムの中の各HeNBにも割り当てられる。HeNB GWはeNBプロキシとして動作するべきであるので、HeNB GWもまたeNB−IDが割り当てられるであろう。
【0013】
いずれのLTEセルも、PLMNにおいてはそのE−UTRANセルグローバル識別子(E−CGI)によって識別され、E−CGIはシステム情報の一部としてLTEセルの中でブロードキャストされる。E−CGIは以下のIDの組み合わせである。
・eNB識別子(eNB−ID)
・ローカルセル識別子(LC−ID)
【0014】
同一のeNBによってサービスを提供されるセルに対しては、LC−IDだけが異なる。E−CGIは1つのPLMNの中でユニーク(一意的)であり、ネットワーク識別子(PLMN−ID)と連携して使用することができて、それによってグローバルにユニークにすることができる。従って、E−CGIは、「ユニーク」または「グローバル」な識別子と呼ぶことができる。
【0015】
E−CGIの全長は28ビットと規定され、そして、それらのビットの内の何ビットかは、eNB−IDまたはHeNB−ID(すなわち、ノード識別子)を含み、これを使用してこのノードを識別することができる。例えば、E−CGIの最初の20または24ビットがeNB−IDを含み、セルを制御するノードを識別する場合、またはE−CGIの全ての28ビットがeNB−IDを構成するという場合も可能である。残りのビット(すなわち、それぞれ、8、4または0ビット)は、そのノードの中でセルをローカルに識別するであろう。最後に挙げた長さ(すなわち、ノードの中でセルをローカルに識別するために使用する0ビット)は、(H)eNBごとに単一のセルを有する場合だけに可能であるということを意味する。
【0016】
また物理セル識別子(PCI)と呼ばれる別の型の識別子も存在する。PCIは異なるセルを識別するために無線層の上で使用される。E−CGIと同様に、PCIはセルの中でブロードキャストされるが、PCIはE−CGIよりも高い頻度で送信される。従って、セルを識別するためには、E−CGIを使用するよりもPCIを使用する方がより有効である。PCIは通常、近隣のセル測定および測定報告の中でも使用される。異なるPCIの全数は、504に限定される。従って、PCIはネットワークの中のセルの間で再使用され、PCI割り当ては通常、ネットワーク計画において、近隣のマクロセルが同一のPCIを使用していないことを保証するために必要度の高い仕事である。これはまた、ある特定な場所のマクロセルに対しては、PCIはユニークでありマクロセルを識別するためには十分であるということを意味する。
【0017】
この状況はフェムトセルになると幾分か異なったものになる。フェムトセルもまた、無線層の上のPCIで識別される。フェムトセルは、事業者の要員のいずれの仲介もなしにエンドユーザによって設置され、これは、PCI計画は不可能であるということを意味する。また、フェムトセルの数は非常に多い可能性がある。現在行われている仮定は、利用可能な504のPCIの内のいくつか(例えば約50までのPCI)をフェムトセルだけのために専用にすることである。しかしながら、1つのマクロセルのカバレッジの中に50以上のフェムトセルが存在するということは総合的にあり得ることである。これによって、一般的に「PCI混乱(PCI confusion)」と呼ばれる状況に至る。これは、PCIだけではユニークではなく、フェムトセルをユニークに識別するためには、グローバルセル識別子(E−CGI、上記参照)が必要になるということを意味する。また、いつ「PCI混乱」が起こりえるかを知ることができるように、フェムトセルに対して専用化したPCI値に関する情報を、異なるネットワークノード(eNB、HeNB GW、およびHeNB等)に設定することが望ましい。
【0018】
一般に、セルラ無線通信システムにおいては、UEが、呼またはデータセッションの進行中に、あるセルがカバーするエリアから離れて、別のセルがカバーするエリアの中に移動する時には、ハンドオーバ(HO)を実行する必要が生ずるであろう。すなわち、接続の脱落を回避するために、新しいセルにサービスを提供するノードに対して接続がハンドオーバされる必要がある。ハンドオーバを可能にするために、UEは、その近傍にあるノードからの受信信号強度の測定を繰り返して実行する。サービングノード(すなわち、UEが現在接続されているノード)は、測定を実行するべきセルのリストをUEに提供することができる。典型的には、このリストは、近隣セルのPCI備えたリストであるだろう。規則的な時間間隔で、または特別な測定閾値が満たされた場合に、UEは、あるPCIに結合した測定結果をUEのサービングノードに送信するであろう。これらの報告に基づいて、サービングノード(または「ソースノード」)は、異なるノード(「ターゲットノード」)へのハンドオーバを要求するか否かを判定する。ハンドオーバが必要である場合には、ソースノードはターゲットノードへの接続を確立する必要がある。これは通常、PCIを使用して行うことができる(すなわち、PCIはユニークなので)。そして、eNBはPCIを使用して、ターゲットセルとターゲットセルにサービスを提供するターゲットノードとに関する全ての必要な情報を見いだすことができる。しかしながら、PCI混乱の可能性がある場合(例えば、ターゲットノードがHeNBである場合)には、ソースノードは、ターゲットノードに対してE−CGIも送信するようにUEに要求するであろう。E−CGIの中に含まれるアドレッシング情報の助けによって、ターゲットノードに連絡できるようになる。ターゲットノードがその要求を受け付けると、接続はハンドオーバすることができる。
【0019】
2つのeNBの間のハンドオーバは、X2インタフェースを使用して実行することができる(「X2で開始する/に基づくハンドオーバ」と呼ばれる)。2つのeNBの間にX2インタフェースが設定されると、eNBの識別子(eNB−ID)と、このeNBがサービスを提供するセルに関する情報のリストとが他方のeNBに送信される。また、その逆も同様に行われる。X2インタフェースは、ハンドオーバが実行される可能性がある場合、またはセル間干渉調整(ICIC)が必要である場合に、近隣セルにサービスを提供するeNBの間だけに確立されるという点に注意を要する。X2制御面に対して使用されるプロトコルは、X2AP(X2アプリケーションプロトコル)と呼ばれる。そして、X2APメッセージ(X2 SETUP REQUESTおよびX2 SETUP RESPONSE)はX2インタフェースを確立するものとして定義される。
【0020】
eNBおよびHeNBを制御する(恐らくはHeNB GWを介して)CNノードは、移動管理エンティティ(MME)と呼ばれる。MMEはプールされることができる。これは、MMEのグループ(またはプール)は、ある特定なセットの(H)eNBを制御する仕事を共有するという意味である。ここでは、これらの(H)eNBがサービスを提供するセルは、連続したエリア(または少なくとも、それらのセルの間に他のMMEプールに属するセルが分散されて存在するということはない)をカバーすることが望ましい。eNBとMMEとの間には多数対多数の関係があり、従って、1つのMMEプールの中の全てのMMEは、そのMMEプールが制御する全てのeNBに接続される。HeNBに対しては、MMEとの多数対多数の関係は、HeNB GWによって、仲介されるまたはプロキシを介して行われることが望ましい。
【0021】
MMEはまた、非アクセス層(NAS)プロトコルを使用して、(H)eNBを介して接続されたUEに向かっての制御シグナリングを扱う。(H)eNBを介してネットワークにアクセスしている各UEに対して、(H)eNBはMMEプールの中の1つのMMEを選択する。そのMMEは、UEがMMEプールに接続されている限り(すなわち、UEがそのMMEプールに属する(H)eNBの内の1つを介して、CNに接続されている限り)、そのUEに向かってのNASシグナリングを扱うであろう。(H)eNBは、多くの場合、異なるUEに対しては異なるMMEを選択するので、MMEプールのMMEの間では、負荷分担は有効に導入される。HeNB GWが利用される場合には、MMEプールのサポート(例えば、MMEの選択)はHeNB GWが実行すると仮定している。HeNBは、UEから受信した利用可能な情報をHeNB GWに提供し、HeNBがやはり以前と同じMMEを選択できるようにすることが望ましい(すなわち、同じMMEプールにまだ接続されている場合には)。
【0022】
3GPPにおける現在行われている仮定は、HeNBに関連するハンドオーバは、少なくともLTEを配備する初期段階では、S1インタフェースを使用して実行されなければならないということである。しかしながら、これは、無線通信ネットワークのMMEの中で厳しいシグナリング負荷および処理負荷を生じさせる可能性がある。従って、HeNBおよびHeNB GWに対して「X2」プロトコルを使用することにより、今後より多くの数のHeNBが配備されると予想される点に関し、それらのHeNBに関わるハンドオーバに対しても考慮することができる。
【0023】
中位なサイズより大きなEPSネットワークは、典型的に、数個のMMEプールを有するであろう。ここで、それぞれのMMEプールは、ネットワークの(H)eNBのサブセットを制御する。X2インタフェースは同一のMMEプールに属する(H)eNBの間だけに確立される。異なるMMEプールに属する(H)eNBの間のハンドオーバシグナリングは、MMEを介して、またS1およびS10インタフェースを介して運ばれる。ここで、S10インタフェースは、MMEプール間の制御層インタフェース、すなわち、異なるMMEプールに属する2つのMMEの間の制御シグナリングに対するインタフェースである。異なるMMEプールに属するセルの間のハンドオーバは、MMEプール間ハンドオーバと呼ばれる。
【0024】
上記で述べたように、3GPPにおける現在の仮定は、HeNBに関わるハンドオーバ(すなわち、マクロセルからフェムトセルへ、またはその逆のハンドオーバ)は、S1インタフェースを使用して実行されるであろうということである。しかしながら、他のノードは、HeNBに直接に連絡することはできない。なぜならば、HeNB GWは、eNBプロキシとして動作するからである。従って、HeNBに関わるハンドオーバは、HeNB GWを経由する必要があるであろう。これを可能にするために、HeNBがブロードキャストするE−CGIは、HeNB自身およびHeNBが接続されているHeNB GWの両方の識別子を含むと仮定される。ここで、HeNB GW IDはHeNB−IDの一部分であり、HeNB−IDはE−CGIの一部分である。マクロセルからフェムトセルへのハンドオーバが必要な場合には、ソースノード(eNodeB)は、ターゲットセル(すなわちHeNBがサービスを提供するフェムトセル)に対してE−CGIを送信するようにUEに要求するであろう。従って、ソースノードは、HeNB−IDをMMEに転送し、MMEは、HeNB GW IDを抽出し、正しいS1インタフェースのルックアップを行い、これによりターゲットノードへの接続を確立することができる。
【0025】
フェムトセルのeNB−IDが、フェムトセルにサービスを提供するHeNBを制御するHeNB−GWを指し示すための、1つの可能な解決策は、HeNBに対するeNB−IDを2つの部分に分割することである。第1の部分は、HeNB−GWの識別子であろう。また第2の部分はHeNB−GWの中でユニークなHeNBであるだろう。CIの最初の、例えば6ビット(64値)の、例えば最小値から20の値をHeNB−GWに対して割り当てて、残りの44値をeNBに対して割り当てる。これにより、ネットワークの中に、それぞれが400万のフェムトセルに「サービスを提供する」最大20までのHeNB−GWを有することが可能となり、最大70万の(16000の44倍)までのeNBとなる。そして、それぞれのeNBは最大256までのマクロセルにサービスを提供する。1つのHeNB当たり最大4までのフェムトセルによって、1つのHeNB−GW当たり100万〜400万のHeNBを有することが可能になり、ネットワークでは最大2000万までのHeNBになる。
【0026】
3GPPの定義および上記で記述したeNB−IDに対する解決策を使用すれば、「eNB」がサービスを提供するセルのE−CGIから「eNB」(eNB/HeNB/HeNB−GW)に対する識別子を導出することができる。
【0027】
適切な「eNB」(eNB/HeNB/HeNB−GW)に対してメッセージをルーティングする目的で、DNSクエリによって、IPアドレスを、例えば検索することができる。eNB−ID、またはその一部分は、クエリに使用する完全修飾ドメイン名(FQDN)の一部分であるべきである。
【0028】
上記で記述した解決策は、E−CGIのある特定の部分を静的に割り当ててHeNB GWを指示するものであり、これは、ネットワークの中で静的な定義を規定して保持するために、多くの運用および保守(O&M)の仕事が必要であるという欠点を有する。これは、システムの中の全てのノードがHeNB GWアドレスを検索できるためには、これら全てのノードは、E−CGIフォーマットを知っていなければならないからである。
【0029】
さらに、典型的なシナリオでは、ネットワークの中のHeNBの数は、連続的に増加すし、これにより事業者は、小容量HeNB GWを大容量HeNB GWで置換することを強いられるであろう。そして、これにより、同じネットワークの中で、接続される可能性があるHeNBおよびフェムトセルの数が変化し、従ってアドレッシング需要が変化するという立場から、変化する容量のHeNB GWを、多少なりとも常に保守することを行わなければならない。この動的な変動は、HeNB GWアドレスを導出することができるE−CGIのビットを「固定」数で構成することは、厳しく、そして恐らくは誤差を生じやすい仕事であろうということを意味する。さらに複雑な状況は、eNBは異なる容量を持つ異なるHeNB GWに接続された近隣HeNBを有することがしばしばあって、従って、それらのそれぞれのHeNB GWアドレスの導出はビットの異なる「固定」数に基づくことになるという点である。結果として、eNBの中にその「固定」数のビットを設定することでは十分ではなく、異なるHeNBに関連していくつかの異なる「固定」数(例えばE−CGIの範囲)を設定することが必要となるという場合がしばしばあり得る。
【0030】
上述したように、現在の仮定は、HeNBに関連するハンドオーバは、S1インタフェースを使用して実行するべきであるということである。しかしながら、これは、無線通信ネットワークのMMEの中に厳しいシグナリング負荷および処理負荷を引き起こす可能性がある。これはシステムの中のノードがHeNB GWアドレスを検索できるためには、これらノードは、E−CGIフォーマットを知っていなければならないという意味からである。
【発明の概要】
【0031】
従って、本明細書に記述する実施形態の目的は、異なる容量を持ったゲートウェイノードをサポートし、効率よく使用することができるメカニズムを提供することである。
【0032】
第1の視点に従えば、この目的はターゲット無線基地局における方法によって達成される。本方法は、ユーザ装置に対する接続の、ソースセルからターゲットセル識別子に関連するターゲットセルへのハンドオーバを行うことを可能にするための方法である。ソースセルはソース無線基地局によってサービスが提供され、ターゲットセルはターゲット無線基地局によってサービスが提供される。ターゲット無線基地局およびソース無線基地局は無線通信ネットワークの中に備えられる。ターゲット無線基地局は、ネットワークノード識別子に関連したゲートウェイノードに接続されるように適合される。ゲートウェイノードは、コアネットワークに向かっておよびソース無線基地局に向かって、ターゲット無線基地局に対するプロキシとして動作する。ターゲット無線基地局は、ユーザ装置に対して、無線チャネルの上でターゲットセルの内部にターゲットセル識別子およびマスクを定期的にブロードキャストする。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0033】
本方法を実行するために、ターゲット無線基地局が提供される。ターゲット無線基地局は、ブロードキャストユニットを備え、ブロードキャストユニットは、ユーザ装置に対して、無線チャネルの上でターゲットセルの内部にターゲットセル識別子およびマスクを定期的にブロードキャストするように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0034】
第2の視点に従えば、この目的はユーザ装置における方法によって達成される。本方法は、ユーザ装置に対する接続の、ソースセルからターゲットセル識別子に関連するターゲットセルへのハンドオーバを行うことを可能にする方法である。ソースセルはソース無線基地局によってサービスが提供され、ターゲットセルはターゲット無線基地局によってサービスが提供される。ターゲット無線基地局およびソース無線基地局は無線通信ネットワークの中に備えられる。ターゲット無線基地局は、ネットワークノード識別子に関連したゲートウェイノードに接続されるように適合される。ゲートウェイノードは、コアネットワークに向かっておよびソース無線基地局に向かって、ターゲット無線基地局に対するプロキシとして動作する。ユーザ装置は、ターゲットセルの内部に無線チャネルの上でターゲット無線基地局からブロードキャストされたターゲットセル識別子およびマスクを受信する。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。ユーザ装置は更に、ターゲットセル識別子およびマスクをソース無線基地局に送信し、それにより、ソース無線基地局は、ターゲット無線基地局が属するゲートウェイノードを識別することが可能になる。
【0035】
本方法を実行するために、ユーザ装置が提供される。ユーザ装置は、受信ユニットを備え、受信ユニットは、ターゲット無線基地局から、無線チャネルの上でターゲットセルの内部にブロードキャストされたターゲットセル識別子およびマスクを受信するように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。さらに、ユーザ装置は送信ユニットを備え、送信ユニットはターゲットセル識別子およびマスクをソース無線基地局に送信するように構成される。これにより、ソース無線基地局は、ターゲット無線基地局が属するゲートウェイノードを識別することが可能になる。
【0036】
第3の視点に従えば、この目的はソース無線基地局における方法によって達成される。本方法は、ユーザ装置に対する接続の、ソースセルからターゲットセル識別子に関連するターゲットセルへのハンドオーバを開始するための方法である。ソース無線基地局は、ユーザ装置から、無線チャネルの上でターゲットセル識別子およびマスクを受信する。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0037】
ソース無線基地局15は、マスクを使用して、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれたネットワークノード識別子を導出する。そして、ソース無線基地局15は、導出したネットワークノード識別子に基づいて、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル11へのハンドオーバを開始する。
【0038】
本方法を実行するために、ソース無線基地局が提供される。ソース無線基地局は受信ユニットを備え、受信ユニットは、無線チャネルの上でユーザ装置からターゲットセル識別子およびマスクを受信するように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。さらに、ソース無線基地局は導出ユニットを備え、導出ユニットは、マスクを使用して、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれたネットワークノード識別子導出するように構成される。さらに、ソース無線基地局は、開始ユニット1503を備え、開始ユニット1503は、導出したネットワークノード識別子に基づいて、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル11へのハンドオーバを開始するように構成される。
【0039】
従って、ソース無線基地局にターゲットセル識別子およびマスクを報告することにより、異なる容量を持つゲートウェイノードをサポートし、効率よく使用することができるメカニズムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】マクロセルおよびフェムトセルを持つLTERANアーキテクチャを示すブロック図である。
【図2】フェムトセルの解決策を持つLTERANの詳細を示すブロック図である。
【図3】本解決策の実施形態を示す、合成したシグナリング方式およびフローチャートを示す図である。
【図4】本解決策の実施形態を示す、合成したシグナリング方式およびフローチャートを示す図である。
【図5】本解決策の実施形態を示す、合成したシグナリング方式およびフローチャートを示す図である。
【図6】本解決策の実施形態を示す、合成したシグナリング方式およびフローチャートを示す図である。
【図7】1つの実施形態に従った、ゲートウェイノード識別子の抽出を示す図である。
【図8】1つの実施形態に従った、ゲートウェイノード識別子の抽出を示す図である。
【図9】1つの実施形態に従った、ゲートウェイノード識別子の抽出を示す図である。
【図10】いくつかの実施形態に従った、ターゲット無線基地局における方法のフローチャートである。
【図11】いくつかの実施形態に従ったターゲット無線基地局を示すブロック図である。
【図12】いくつかの実施形態に従った、ユーザ装置における方法のフローチャートである。
【図13】いくつかの実施形態に従ったユーザ装置を示すブロック図である。
【図14】いくつかの実施形態に従った、ソース無線基地局における方法のフローチャートである。
【図15】いくつかの実施形態に従ったソース無線基地局を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下では、添付の図面に関連して、実施形態をより詳細に記述する。
【0042】
図1は本発明が適切に適用される無線通信ネットワーク100の1つの実施例を示す。図示したように、無線通信ネットワーク100はセルラシステムであり、複数のセルを備える。図1ではそれらのセルの内の2つを、フェムトセル11およびマクロセル12として示してある。各セルは、複数のユーザ端末(一般的にユーザ装置「UE」と名付けられる)を備えることができる。1つのユーザ装置がUE13として示されている。
【0043】
無線通信ネットワーク100の中の各セルに対して、1つの制御ノード(一般的に「無線基地局(RBS)」と呼ばれる)が存在する。HeNB(すなわち、RBSの1つの型であり、またターゲット無線基地局14と呼ばれる)はフェムトセル11を制御する。そしてRBS(またソース無線基地局15と呼ばれる)は、マクロセル12を制御する。ソース無線基地局15の1つの役割は、セル12におけるUE13に対するおよびUE13からの全てのトラフィックを、ソース無線基地局15を介してルーティングすることである。ソースおよびターゲットという用語は、ハンドオーバの状況下での用語である。すなわちUE13は、ターゲットセル11のセル境界にいて、ハンドオーバを必要としている。そしてソース無線基地局15は現在UEにサービスを提供している無線基地局である。
【0044】
無線通信ネットワーク100は、LTEネットワークばかりでなく、GSM(移動コミュニケーションのためのグローバルシステム)、UMTS、WCDMA等の他のネットワークを備えることができる。いくつかのネットワークにおいては、RBSはNodeBまたはeNodeBと呼ぶことがある。本明細書においては、解決策は、LTEネットワークにおける解決策として例示され、またソース無線基地局はeNodeBと呼ぶであろう。
【0045】
HeNBコンセントレータノード(本明細書においてはゲートウェイノード(HeNB GW)16と呼ぶ)もまた、ターゲット無線基地局14とコアネットワーク(CN)17との間に備えることができる。HeNB GW16は、コアネットワーク17およびソース無線基地局15に向かってターゲット無線基地局14に対するプロキシとして動作する。従って、HeNB GW16は、ターゲット無線基地局14とコアネットワーク17との間の中間ノードであり、ソース無線基地局15は、コアネットワーク17およびソース無線基地局15からのターゲット無線基地局14を探索する要求に対して中間に位置する機能として動作する。
【0046】
UE13は、マクロセル12の中でソース無線基地局15によってサービスを提供され、そしてターゲット無線基地局14からの信号を検出する。ターゲット無線基地局14は、ターゲットセル識別子およびマスクをブロードキャストする。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。マスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるものである。ターゲットセル識別子およびマスクは、例えば異なるシステム情報のブロードキャストの中で、別々に送信することができる。
【0047】
ターゲットセル識別子およびマスクは、UE13からソース無線基地局15に対して、別々にまたは一緒に報告される。従って、UE13は、ソース無線基地局15が、例えば自動近隣関係(ANR)を介してマスクを利用できるようにする。
【0048】
正規な呼手順の一部として、ソース無線基地局15は、各UEに近隣セルに関する測定を実行するよう命令する。ソース無線基地局15は測定を行うようUE13に命令することに関し、そしてまた、それらをソース無線基地局15に報告する時に、異なるポリシーを使用することができる。UE13はターゲットセルに関する測定報告を送信する。この報告は、セルBのPCIを含むことができる。ソース無線基地局15がPCIを含むUEの測定報告を受信する時に、以下のシーケンスを使用することができる。ソース無線基地局15は、関連する近隣セルの、E−CGI(すなわちPLMN ID)、CSGインジケータおよびセル識別子、TAC、および全ての利用可能なPLMNIDを、新しく発見したPCIをパラメータとして使用して読むよう命令する。これを行うために、ソース無線基地局15は、検出された近隣セルのブロードキャストチャネルからUE13がE−CGIを読むことを可能とする適切なアイドル時間間隔をスケジューリングすることを必要とする可能性がある。UE13は新しいセルのE−CGIを見いだしたときには、UEは、検出したE−CGI(すなわちPLMN ID)、CSGインジケータおよびセル識別子を、セルにサービスを提供しているソース無線基地局15に報告する。さらにUE13は、追尾エリアコードおよび検出した全てのPLMN IDを報告する。ソース無線基地局15は、この近隣関係を追加することを決定し、そして、PCIおよびE−CGIを使用して、新しいターゲット無線基地局に対するトランスポート層アドレスのルックアップを行うこと、近隣関係リストを更新すること、また必要であれば、このターゲット無線基地局に向かっての新しいX2インタフェースを設定することができる。
【0049】
この報告によって、ANRがトリガするX2インタフェースの確立が可能になる。これは、ソース無線基地局15は、報告しているUE13からの情報を使用して完全修飾ドメイン名(FQDN)を構成することができるからである。FQDNはHeNB GW16のIPアドレスに翻訳することができる。X2はRANの中のノードの間の無線アクセスネットワークサブシステム間の接続であり、S1接続は、無線アクセスネットワークからコアネットワーク17/運用および保守ネットワークへの接続である。
【0050】
ソース無線基地局15は、そのアドレスがHeNB GW16に属するものであってターゲット無線基地局14に属するものではないということを知る必要がない。これにより、X2インタフェースの確立は、HeNB GW16がX2インタフェースに対してプロキシおよびコンセントレータノードとして動作するとしても、MMEの関与なしに、またS1手順によらずに、実行することができる。
【0051】
ターゲット無線基地局14からブロードキャストするシステム情報の中にマスクを提供することによって、近隣の無線基地局(すなわち、ソース無線基地局15)は、MMEノードおよびS1シグナリングとは独立にX2確立を扱うことができる。ソース無線基地局15は、UE13からのANR報告およびDNSサービスを使用してX2インタフェースを確立する。
【0052】
UE13からの報告の中のマスクによって、ソース無線基地局は、新しいX2インタフェースが確立される必要があるか否か、またはHeNB GW16に対する現在のX2インタフェースが使用可能であるか否かを判定することができる。ソース無線基地局15は、使用することができる現在のX2インタフェースを識別することができる。ここでは以前のマスクおよび/またはターゲット無線基地局に関する知識はこの識別を可能にするためには十分ではないという点に注意するべきである。これは、マスク長を動的に変化させた場合には、短いマスクの大容量のHeNB GWが、より長いマスクの小容量HeNB GWのターゲット無線基地局の識別子の範囲を所持しているかのように見えることがあるからである。すなわち、短いマスクは長いマスクの一部分であり、誤りを生ずる識別子の範囲を指示する可能性がある。これは最長一致の原則(longest match principle)を使用して解決することができる。ソース無線基地局15は、UE13から報告された第1および第2のマスクを備え、ネットワークノード識別子の最長マッチを示すマスクを使用する。ターゲット無線基地局14は、ターゲット無線基地局14の自動設定の間にO&Mシステムから、またはS1インタフェースの確立の間にHeNB GW16から、マスクを得る/受信することができると理解するべきである。S1インタフェースの確立の間にマスクを得ることによって、S1確立の間にHeNB GW16がターゲット無線基地局15を、異なるHeNB GWに方向を変えさせたとしても、この解決策は有効に動作する。
【0053】
以下では図2に関して述べる。図2はLTE RANにおけるノードおよびインタフェースをより詳細に示している。
【0054】
ソース無線基地局15は、それの全ての近隣HeNBに対するアドレッシング情報およびX2インタフェースを保持していない可能性がある。これは、これらのノードは数が多い可能性があるからである。ターゲット無線基地局14に対するX2インタフェース(本明細書においては無線アクセスネットワークサブシステム間接続の実施例である)は、ゲートウェイノード16を介して確立されると仮定している。これは、ゲートウェイノード16は両方の方向においてX2プロキシとして動作するであろうということを意味している。無線アクセスネットワークサブシステムという用語は、単一のマクロRBS(すなわち、eNB)、またはノードのグループを示すために使用している。ここで、ノードのグループはゲートウェイノードと、ゲートウェイノードに接続されたHeNBとで構成される。X2プロキシとしてのその役割の中で、ゲートウェイノード16は、HeNB GWを介してのS1接続を持たない無線基地局(例えばソース無線基地局15)から見ると、多くのセルを持つ1つの無線基地局のように見える可能性がある。また、ゲートウェイノード16を介してS1接続を持つ無線基地局(例えばターゲット無線基地局14)から見ても、多くのセルを持つ1つの無線基地局として見える可能性がある。これはまた、ゲートウェイノード16は、それがCN17を保護するのと同様の様式で、無線基地局に向かってのスケーリング、シグナリング負荷およびセキュリティを解決するであろうということを意味する。無線アクセスネットワークサブシステム間接続は、それが他のネットワークの中に備えられるときには、他のインタフェース(UMTSにおけるIur/Iub、GSMにおけるAbis/Iur等)を備えることができるという点にも注意しなければならない。
【0055】
図2を参照すると、ソース無線基地局15とターゲット無線基地局14との間のハンドオーバを実行する必要が生じた場合には、ハンドオーバは、いくつかの典型的な実施形態では、ソース無線基地局15とターゲット無線基地局14との間のX2インタフェースを使用して実行することができる。これは、これらの実施形態では、X2インタフェースは、最初にソース無線基地局15とゲートウェイノード16との間に確立され、次ぎにゲートウェイノード16とターゲット無線基地局14との間に確立される必要があるということを意味する。X2インタフェースが正常に確立された場合には、ゲートウェイノード16は、全てのフェムトセルFC1.1...FC1.n、およびFC2.1...FC2.nに関する情報をソース無線基地局15に与えるであろう。これらのフェムトセルは、このゲートウェイノード16に接続された、ターゲット無線基地局15および第2のターゲット無線基地局21(HeNB)によって扱われる。同様に、ソース無線基地局15は、それがサービスを提供している全てのマクロセル(MC1.1...MC1.m)に関する情報をゲートウェイノード16に与えるであろう。同じ原理をゲートウェイノード16とターゲット無線基地局14、21との間に使用することができる。しかしながら、ゲートウェイノード16とターゲット無線基地局との間にX2インタフェースが確立される場合には、ある程度の単純化が可能である。X2インタフェースは、ターゲット無線基地局14、21の自動設定で既に確立されているということが可能である。ターゲット無線基地局14、21からゲートウェイノード16への方向に対して、「デフォルトルーティング」を適用することもでき、これは、ゲートウェイノード16は、ゲートウェイノード16がX2インタフェースを有しゲートウェイノード16がサービスを提供する全てのセルを、ターゲット無線基地局14、21に対してシグナリングする必要はないであろうということを意味する。その代わりに、ターゲット無線基地局14は、ゲートウェイノード16に向かっての単一のインタフェースの上で全てのX2シグナリングを送信することができる。
【0056】
ここで、ハンドオーバはソース無線基地局15からターゲット無線基地局14に行われると仮定すると、X2インタフェースを確立するために使用するアドレッシング情報は、UE13はターゲット無線基地局14によってブロードキャストされたシステム情報からターゲットセルFC1.1のユニークセル識別子またはグローバルセル識別子(E−CGI、E−UTRANセルグローバル識別子(CGI)と呼ばれる)を得て、それを報告するであろうということに基づいている。E−CGIは、フェムトセルFC1.1にサービスを提供するターゲット無線基地局14の識別子を備えるであろう。
【0057】
しかしながら、ゲートウェイノード16がX2プロキシとして使用される場合には、事情は若干異なったものになる。この場合には、ターゲット無線基地局14を制御しているゲートウェイノード16は、E−CGIに基づいて識別することが可能でなければならない。1つの可能な解決策は、E−CGIのいくつかの固定数のビット(例えば、最初の8ビット)を、ゲートウェイノード16を識別するために使用すると規定することであろう。これらの固定値のビット数に関する情報がソース無線基地局15の中で設定されると、ソース無線基地局15は、受信したE−CGIの中の固定値の数の最初のビットを取って、これらを使用してゲートウェイノード16に対するアドレスを検索することが可能となるであろう。このアドレス検索に関しては、このアドレス検索はその固定値の数のビットに基づいてFQDNを生成することに基づいて行うことができ、DNSを使用してゲートウェイノードアドレスを解決することができるという点の記述にとどめる。この情報は以下の2点のために使用することができる。(i)ゲートウェイノードに向かってのX2インタフェースを確立する。および、(ii)必要なX2インタフェースが既に確立されている場合に、X2に基づいたハンドオーバ要求に対して正しいX2インタフェースを選択する。
【0058】
上記で述べたように、ゲートウェイノード16を識別するために固定値の数のビットを使用することは、多くの量のネットワーク設定が必要であるという欠点を有する。さらに、これは、ネットワークの中に異なる容量のゲートウェイノードを有することをサポートしない。従って、E−CGIとともにマスクを提供し、前記マスクがE−CGIのどの部分がゲートウェイノードを識別するかを指示することにより、柔軟なアドレッシング方式が可能になる。
【0059】
マスクの目的は、E−CGIのいくつのビットがゲートウェイノード16の無線基地局ID(すなわち、ゲートウェイノードID)を構成するかを示すことである。このマスクは、整数のマスク、また恐らくはビット列としてのマスクを実現し、E−CGIに適用することが適切である。ビット列の形の場合には、マスクをかけてゲートウェイノードIDを取り出す。これは例えば、マスクの中の1つの列に設定されたビットに対応する、E−CGIのビットを抽出することにより行う。UE13からの報告の中にマスクを提供することにより、ソース無線基地局15は、新しいX2インタフェースを確立する必要があるか、または現在のHeNB GW16に対するX2インタフェースを使用することができるかを判定することが可能になる。ソース無線基地局15は、使用することができる現在のX2インタフェースを識別することができる。
【0060】
ソース無線基地局15と第2のマクロ無線基地局22との間のX2インタフェースを図2に示す。このX2インタフェースは、2つのマクロ無線基地局の間のハンドオーバのために使用することができる。第2の無線基地局22は複数のマクロセル(MC2.1...MC2.m)にサービスを提供する。
【0061】
図3は、マスクを使用する方法の実施形態を示し、これらの実施形態は、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル11(図1示した)へのハンドオーバをターゲットセル識別子に関連して行うことを可能にする。ソースセル12はソース無線基地局15によってサービスが提供され、ターゲットセル11はターゲット無線基地局14によってサービスが提供される。ターゲット無線基地局14およびソース無線基地局15は、無線通信ネットワーク100の中に備えられる。
【0062】
ターゲット無線基地局14は、ネットワークノード識別子に関連したゲートウェイノード16に接続される。ゲートウェイノード16は、コアネットワーク17に向かって、およびソース無線基地局15に向かって、ターゲット無線基地局14に対するプロキシとして動作する。
【0063】
ステップ301:ゲートウェイノード16は、システム情報をターゲット無線基地局14に対して送信する。システム情報は、例えば、E−CGI等のターゲットセル識別子と、さらにマスクも備え、マスクは、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を抽出するために使用するべきものである。ターゲット無線基地局14はまた、O&Mシステムからこの情報を受信することもできるという点に注意するべきである。ゲートウェイは、ターゲットセル識別子およびマスクを別々にまたは一緒に送信することができる。
【0064】
ステップ302:ターゲット無線基地局14は、SIを受信して、そのSIをターゲットセル11の中にブロードキャストする。
【0065】
ステップ303:UE13は、信号に対して動作周波数を掃引することによりSIを受信する。UE13は、信号からターゲットセル識別子およびマスクを受信する。これは、UE13のANR処理の間に実行することができる。ANR処理ではUE13は、受信信号の信号強度を測定する。
【0066】
ステップ304:UE13は、ソース無線基地局15にターゲットセル識別子およびマスクを報告する。UE13は、ターゲットセル識別子およびマスクを、測定した信号強度報告の中に含めて報告することができる。ターゲットセル識別子およびマスクは、ソース無線基地局14に送信される。UE13はまた、ターゲットセルの物理セル識別子を報告することもできる。
【0067】
ステップ305:ソース無線基地局15は、ターゲットセル識別子およびマスクを受信する。マスクは、ソース無線基地局15によって使用され、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれたネットワークノード識別子が導出される。
【0068】
ステップ306:ソース無線基地局15は、導出したネットワークノード識別子から、IPアドレスを検索し、UE13の接続のハンドオーバをターゲットセル11に対して実行することができる。UE13からの報告の中のマスクによって、ソース無線基地局15は、新しいX2インタフェースを確立する必要があるか、またはHeNB GW16に対する現在のX2インタフェースを使用することができるかを判定することが可能になる。ソース無線基地局15は、使用することができる現在のX2インタフェースを識別することができる。
【0069】
マスクの使用を記述した2つの異なる具体的な実施形態に関して、以下でより詳細に記述する。これらの実施形態は、通信の異なる段階に対する支援を提供する。例えば、下に示す図4は、正しいノードに向かってのX2インタフェースを確立するためのトリガとして使用することができるし、また、既に確立したX2インタフェースのうちからソース無線基地局15における正しいX2インタフェースを選択するために使用することもできる。MMEはまた、正しいS1インタフェースの選択において支援を受けることができる。
【0070】
いくつかのシナリオ(下に示す図5等)では、X2インタフェースを確立するために別のトリガが必要になり、これらは他の解決策に対しても有効である可能性がある。例えば、S1に基づくハンドオーバ、ターゲット無線基地局14の中のマクロネットワークの掃引(以下ではネットワークリスナと記す)、ターゲット無線基地局14に接続されたUE13からの自動近隣関係(ANR)に関連した報告、および/またはターゲット無線基地局14が開始するハンドオーバをトリガとして使用することができる(以下参照)。
【0071】
S1に基づいたハンドオーバのトリガは、ゲートウェイノード16が、フェムトセルに向かってのS1に基づくハンドオーバ要求を、このハンドオーバ要求の中では、ソース無線基地局15に向かってX2インタフェースを確立するためのトリガとして使用するということを意味する。
【0072】
可能性のある別のよい例としては、ネットワークリスナ(NWL)と呼ばれるものであろう。これは、ターゲット無線基地局14の中に統合されたUE受信機である。NWLは、少なくとも、近隣マクロセル12からシステム情報を含む情報を収集する能力を有さなければならない。NWLは、ターゲット無線基地局14の電源が投入されたときに、また好ましくは規則的にも使用することができる。後者は、周囲のマクロセルに従って時間的に変化する可能性がある。周囲のマクロセルの変化は、ターゲット無線基地局14の中にあるANR機能によって監視することもできて、それによりUE13は検出した近隣セルを報告することができる。以下で示す解決策に対する、検出したマクロセルごとの重要な情報は、E−CGIであろう。
【0073】
これは、ソース無線基地局15とソース無線基地局15がサービスを提供するセル12(NWLまたはANRが検出した)の識別子は導出することができるということを意味する。この情報を使用して、必要とするソース無線基地局15に向かってのX2インタフェースを確立することができる。
【0074】
サービスが提供されるセルとしてX2インタフェースを通して報告できるセルの最大数が256であるという制約条件がゲートウェイノード16に対して引き起こす問題があり、この問題に対抗する解決策は、ゲートウェイノード16が、サービスを提供する適切なフェムトセルだけを選択して報告できるようにすることである。これは、通常は、X2インタフェースの他方の側にあるソース無線基地局15によってサービスが提供されるいずれのマクロセルに対しても、サービスが提供されるフェムトセルの一部だけが実際には近隣セルだからである。
【0075】
適切なフェムトセルを選択して報告する1つの有効な方法は、ターゲット無線基地局14に関わるメカニズムを利用することである。このメカニズムにおいては、ターゲット無線基地局14は、ターゲット無線基地局14が聴く(例えば、NWLまたはANRを通して検出する)ことができるマクロセルまたはマクロソース無線基地局を率先してゲートウェイノード16に報告することが望ましい。X2確立の状況下では、ゲートウェイノード16は、報告するためにこの情報を使用することができる。これは、X2 SETUP RESPONSEメッセージの中で実行することができる。これはソース無線基地局15に対する報告であり、ターゲット無線基地局14のフェムトセルだけを報告する。これらのフェムトセルは、関係するソース無線基地局15を聴いたフェムトセル、または関係するソース無線基地局15のいずれかのマクロセルを聴いたフェムトセル、またはUE13からのANR報告の中で受信されたフェムトセルである。ソース無線基地局15からのX2 SETUP REQUESTメッセージが関わるターゲット無線基地局14が、関係するソース無線基地局15または関係するソース無線基地局15のいずれかのマクロセルを聴くことができる、またはUE13からのANR報告の中でそれらを受信したという報告をしなかった場合には、ゲートウェイノード16は、このターゲット無線基地局14のフェムトセルをソース無線基地局15に対して何らかの方法で報告する。
【0076】
いくつかの実施形態では、ターゲット無線基地局14が開始するハンドオーバは、X2インタフェース確立に対するトリガとして使用され、それは以下のように実行することができる。以前に述べたように、ターゲット無線基地局14とゲートウェイノード16との間のX2インタフェースは、ターゲット無線基地局14の配備/設定の段階で、既に率先して確立されていて、ターゲット無線基地局14は「デフォルトルーティング」を使用することができる。これは、ターゲット無線基地局14は、自分の全てのX2シグナリングをゲートウェイノード16に送信する(すなわち、ターゲット無線基地局14に向けられたX2インタフェースを通して送信する)という意味である。このシナリオでは、ゲートウェイノード16は、ターゲット無線基地局14に対してX2インタフェースを通して、サービスを提供するセルを全然報告しなくてよい、または、「全ての近隣セル」であることを表明する表示を報告することでよい。そして、その代わりに、ターゲット無線基地局14はデフォルトとして、あたかも、検出した全ての近隣セルがX2インタフェースを介してゲートウェイノード16に向かって届けられるように行動することができる。従って、ターゲット無線基地局14は、UE13が近隣セルにハンドオーバを行う必要があるときにはいつでも、常にX2に基づいたハンドオーバを開始するよう試みるであろう。これは、このX2インタフェースが既に存在していない場合に、ゲートウェイノード16から、関係する近隣セルのソース無線基地局へのX2インタフェース確立に対するトリガとして使用することができる。ターゲット無線基地局14がターゲットE−CGIを持つX2メッセージ(例えば、X2 HANDOVER REQUEST)を送信し、ゲートウェイノード16がそのターゲットE−CGIに対するサービングソース無線基地局15に対してX2インタフェースを有していない場合には、ゲートウェイノード16はX2インタフェースの確立を開始することができる。これがハンドオーバのトリガを実行するにはゆっくり過ぎる場合には、ゲートウェイノード16は、ターゲット無線基地局14に拒否を返送して、S1HOが必要であることを示す。しかしながら、ゲートウェイノード16は、X2インタフェースの確立をトリガしたハンドオーバのためにX2インタフェースが使用されないとしても、それでもX2インタフェースを確立しなければならない。
【0077】
図4は、第1の実施形態を示す。ここではX2インタフェースを選択/確立する方法が開示される。この典型的な実施形態に従えば、ターゲット無線基地局14は、E−CGIに加えて、そのE−CGIの性質に関する情報(マスク)もブロードキャストする。上記で述べたように、このマスクは、埋め込まれたゲートウェイノードIDに関して、E−CGIはどのように解釈されるべきであるかを判定することを可能にする情報を提供する。UE13がソース無線基地局15にE−CGIを報告する時には、UE13はまた、ソース無線基地局15に対してマスクを提供する。これによりソース無線基地局15はゲートウェイノードIDを判定することが可能となり、ソース無線基地局15は、ゲートウェイノードIPアドレスを検索した後に、正しいゲートウェイノード16に対するX2インタフェースを確立することができる。
【0078】
この解決策はまた、既に確立されたX2インタフェースの内から、正しいX2インタフェースを選択するためにも使用することができる。これは、ソース無線基地局15において行うことができ(図5参照)、正しいノードに向かっての新しいX2インタフェースを確立するために使用することができる(図4参照)のに加えてということである。これらのステップは、以下で述べる順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行することができる。
【0079】
ステップ401:ターゲット無線基地局14は開始して、構成データ(例えば、システム情報の一部としてブロードキャストするマスクおよびE−CGI)を取得する。
【0080】
ステップ402:ターゲット無線基地局14は、ターゲット無線基地局14とゲートウェイノード16との間のS1インタフェースを確立する。
【0081】
ステップ403:ターゲット無線基地局14は、ゲートウェイノード16を介してネットワークに登録する。ターゲット無線基地局14は、自分が聴くことができるマクロソース無線基地局15および/またはマクロセルを報告することができる。
【0082】
ステップ404:ターゲット無線基地局14は、ターゲット無線基地局14とゲートウェイノード16との間のX2インタフェースを確立する。ターゲット無線基地局14が聴いたマクロ無線基地局またはマクロセルをすでに報告している場合には、ゲートウェイノード16は、報告されているマクロセルのソース無線基地局15に対するX2の確立を、既にこの段階で率先して実行することができる(これは図4には示されていないが)。しかしながら、ソース無線基地局15にX2インタフェース確立を制御させて、X2インタフェース確立が必要になる(すなわち、ハンドオーバ要求が受信される)まで待つことは、有利である可能性がある。これは、引き続く無線基地局が同一のマクロソース無線基地局15を報告してくる場合に実行することが必要である可能性がある。待たない場合には、サービスが提供される適切なセルという点から考えると、X2は更新されてしまうからである。
【0083】
ステップ405:UE13はソース無線基地局15がサービスを提供するマクロセルの中でアクティブである。
【0084】
ステップ406:ターゲット無線基地局14は、システム情報(SI)の一部として、マスクおよびE−CGIをブロードキャストする。マスクは、ターゲット無線基地局14のE−CGIの内の何ビットを使用してゲートウェイノードのネットワークノードIDを導出するべきかを規定する。UE13は、フェムトセルのブロードキャストの範囲の中に入って、ブロードキャストされたシステム情報を受信する。また物理セル識別子(PCI)を受信することもできる。
【0085】
ステップ407:UE13は聴いたE−CGIおよびマスクをソース無線基地局15に報告する。また、PCIを報告することもできる。このステップは複数のステップから構成することができるという点に注意するべきである。例えば、UE13は最初にPCIを報告し、その次ぎにE−CGIおよびマスクを別のステップで報告する。しかしこの詳細は本発明にとって重要ではない。
【0086】
ステップ408:ソース無線基地局15は、マスクを使用して、E−CGIの何ビットを使用してターゲット無線基地局14のネットワークノードIDを見いだすべきかを判定する。この場合には、このネットワークノードIDは、本当にゲートウェイノード16のネットワークノードIDであるべきである。ソース無線基地局15は、ゲートウェイノード16のネットワークノードID(すなわち、ゲートウェイノードID)を分解して、IPアドレスを求める(例えば、ドメインネームシステム(DNS)クエリを介してDNSルックアップを実行することにより)。
【0087】
ステップ409:ソース無線基地局15は、ゲートウェイノード16に対するX2インタフェースを確立することを試み、自分がサービスを提供するセルを報告する。これは例えば、ソース無線基地局識別子およびサービスが提供されるセルの識別子を備えるX2 SETUP REQUESTを送信することにより行う。これは標準規格のX2インタフェース確立として実行することができ、これは、例えばストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)接続の確立を含む。
【0088】
ステップ410:ゲートウェイノード16は、ゲートウェイノード16に接続されていてソース無線基地局15を聴いた無線基地局のE−CGI、またはソース無線基地局15がサービスを提供しているいずれかのマクロセルのE−CGIを収集する。ここで、ゲートウェイノード16はオプションを有する。このオプションは、サービスを提供するセルに関する情報を、X2確立の間に交換する情報の中に(例えば、X2 SETUP RESPONSEメッセージの中に)含めるか、または含めないかである。ゲートウェイノード16が、サービスを提供するセルに関する情報を含める場合には、ゲートウェイノード16は、ソース無線基地局15を報告した(例えば、NWLまたはANRに支援されて)無線基地局のフェムトセル、または、ソース無線基地局15が、自分がサービスを提供するセルとして報告したいずれかのマクロセルを選択するであろう。ゲートウェイノード16が、サービスを提供するいずれのセルをもソース無線基地局15に報告しない場合には、ソース無線基地局15は、UE13から受信したマスクおよびE−CGIの両方を使用して、ゲートウェイノード16がサービスを提供するフェムトセルの中へのハンドオーバに対して、正しいX2インタフェースを選択する必要がある。ゲートウェイノード16が、サービスを提供するセルを実際に報告した場合には、ソース無線基地局15は、UE13から受信したE−CGIを使用することだけで正しいX2インタフェースを選択することができる。
【0089】
ステップ411:ゲートウェイノード16は、ステップ410において選択した内容(例えば、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子および/またはターゲット無線基地局14がサービスを提供するセル)を持つX2 SETUP RESPONSEをソース無線基地局15に送信する。
【0090】
ステップ412:ソース無線基地局15は、ハンドオーバ要求をゲートウェイノード16に送信する。このステップは、ソース無線基地局15がどのようにX2インタフェースルーティング情報を使用して正しいX2インタフェースを選択することができるかを示す。ゲートウェイノード16がステップ411において、サービスを提供するセルを報告した場合には、ソース無線基地局15は、UE13から受信したE−CGIを見ることにより、一致を見いだす。ゲートウェイノード16が、ステップ411においてゲートウェイノード16のネットワークノード識別子だけを報告した場合には、ソース無線基地局15は、UE13から受信したE−CGIおよびマスクの両方を使用して(すなわち、ステップ408と同様の様式で)検索したネットワークノード識別子の最長マッチを見いだすことによりマッチを見いだし、UE13から受信したE−CGIの中のゲートウェイノード識別子を、X2インタフェースに関連したゲートウェイノード識別子にマッチさせることができる。
【0091】
ステップ413:X2ハンドオーバシグナリングは、ゲートウェイノード16がソース無線基地局15とターゲット無線基地局14との間でメッセージの中継を行うことで続行される。
【0092】
図5は、マスクを使用する方法の典型的な実施形態を示す。これらのステップは、以下で述べる順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行することができる。この典型的な実施形態に従えば、ゲートウェイノード16は、X2 SETUP REQUESTの中で、そして、恐らくは、X2 SETUP RESPONSEの中でマスクを指示する。これは、どちらの側がX2インタフェースの確立をトリガしたかに依存している。
【0093】
ソース無線基地局15は、この情報を使用して、報告されたE−CGIのフェムトセルがどのゲートウェイノード16に属するか、従って、フェムトセルにサービスを提供しているターゲット無線基地局14と通信するために使用するべきX2インタフェースを、どのゲートウェイノード16が既に確立しているかを判定することができる。しかしながら、この解決策はX2確立に対するゲートウェイノードアドレスを導出するために使用されない可能性があり、従って、このためには別のメカニズムが必要となる。
【0094】
この解決策の主要な原理は、ゲートウェイノード16は、ソース無線基地局15に対して、ゲートウェイノード16のネットワークノードIDとマスクとの両方に関する情報を、X2インタフェース確立の間に与えるというものである。この主要な原理ゆえに、この解決策は、ソース無線基地局15において、既に確立されたX2インタフェースの中から正しいX2インタフェースを選択するためだけに使用することができる。この解決策はX2確立に対するトリガとしては使用すること、また、X2インタフェース確立の前にゲートウェイノードIDおよびゲートウェイノードIPアドレスを導出するために使用することはできない。これは、マスクはX2確立の間に最初にシグナリングされるからである。これはまた、X2インタフェースを確立するためには別のトリガが必要であるということを意味する。
【0095】
以下のトリガは上記で記述した通りである。
・ゲートウェイノードからソース無線基地局15に向かってのX2インタフェースの確立に対するトリガ(図5に示した)。
−ソース無線基地局15からゲートウェイノード16に向かってのS1に基づいたハンドオーバ(すなわち、ゲートウェイノードに接続されたHeNBの内の1つに本当に向けられたハンドオーバ)、
−ターゲット無線基地局14の中のマクロネットワークの掃引、および/または、
−ターゲット無線基地局14に接続されたUE13からのANRに関連した報告。
・ソース無線基地局15からゲートウェイノード16に向かってのX2インタフェースの確立に対するトリガ(図示せず)。
−ゲートウェイノードからソース無線基地局15に向かってのS1に基づくハンドオーバ(すなわち、ゲートウェイノードに接続されたHeNBの内の1つから本当に行われるハンドオーバ)。
【0096】
ターゲット無線基地局14が自分のゲートウェイノード16に接続する時には、ターゲット無線基地局14はゲートウェイノード16に向かって、自分のX2インタフェースを、インストール手順の一部として自動的に確立することができる。インストール手順の一部として、ターゲット無線基地局14は、自分が聴くことができるマクロセルまたはマクロ無線基地局(例えば、ソース無線基地局15)を報告することができる。マクロセルまたはマクロ無線基地局を聴くために、ターゲット無線基地局14はNWLを装備することができる。
【0097】
図5はゲートウェイノード16がX2インタフェース確立を開始する場合を示す。ソース無線基地局15がこの確立を開始する場合は、マスクを求める場合と同一の原理を適用することができる。そして、この場合には、X2 SETUP RESPONSEは、ゲートウェイノード16のネットワークノードIDとマスクとの両方を備えるであろう。
【0098】
図4におけると同様に、ターゲット無線基地局14は、検出したマクロセルまたはマクロ無線基地局をゲートウェイノード16に対して報告することができる。また、ゲートウェイノード16は、サービスを提供するフェムトセルとして選択したフェムトセルをソース無線基地局15に報告することができる(しかし、これは図5には示していない)。
【0099】
ステップ501:ターゲット無線基地局14の自動設定を実行する。図5におけるステップ501は、図4におけるステップ401〜404に対応する。例えば、ターゲット無線基地局14は、開始して、構成データ(例えば、マスクおよびE−CGI)を取得し、システム情報の一部としてブロードキャストする。ターゲット無線基地局14は、ターゲット無線基地局14とゲートウェイノード16との間のS1インタフェースを確立する。ターゲット無線基地局14は、ゲートウェイノード16を介してネットワークに登録する。ターゲット無線基地局14は自分が聴くことができるマクロソース無線基地局15を報告することができる。これは、S1確立手順に統合してS1確立と連携して実行することができるし、またはS1確立の後に実行することもできる。
【0100】
ステップ502:ゲートウェイノード16からは、X2確立に対して可能ないずれの起動も実行することができる。これは、例えば、S1に基づくハンドオーバ、ターゲット無線基地局14の中のマクロネットワークの掃引(すなわちNWL)、および/またはターゲット無線基地局14に接続されたUE13からのANRに関連する報告である。これに引き続いて、検出したマクロセルがゲートウェイノード16に報告される。ここで使用される主要な情報は、X2インタフェースが確立されるべきソース無線基地局15の識別子である。
【0101】
ステップ503:ゲートウェイノード16は、eNB−IDに基づいてソース無線基地局15のIPアドレスを解決する(例えばDNSルックアップを実行することにより)。
【0102】
ステップ504:ゲートウェイノード16は、X2 SETUP REQUESTメッセージをソース無線基地局15に送信することにより、ソース無線基地局15に対するX2インタフェースの確立を開始する。このメッセージは、ゲートウェイノード16のネットワークノードIDとマスクとを含む。マスクは、UE13から後に受信するE−CGIから正しいネットワークノードIDを見いだすためにソース無線基地局15が使用するべきものである。このステップはまた、標準規格のX2インタフェース確立を備え、例えばSCTP接続の確立を含む。
【0103】
ステップ505:ソース無線基地局15はX2 SETUP RESPONSEをゲートウェイノード16に返送する。
【0104】
ステップ506:ソース無線基地局15は、「X2インタフェースルーティングテーブル」を生成する。X2インタフェースルーティングテーブルは、確立されたX2インタフェースを持つゲートウェイノードの、関係するネットワークノード識別子を含むことができる。そしてソース無線基地局15は、ソース無線基地局15が後にUE13からE−CGIを受信したときに正しいX2インタフェースを見いだすことができる。
【0105】
図6はここで述べる実施形態を示す。図6は、1つの典型的な方法を示し、これは図4における方法の変形である。すなわち、E−CGIに対するマスクはターゲット無線基地局14からブロードキャストされ、UE13によってソース無線基地局15に報告される。しかしながら、この場合には、ソース無線基地局15は、この情報を使用して、S1AP HANDOVER REQUIREDメッセージの中で、ターゲットゲートウェイノード16のネットワークノードIDをアドレスする。このメッセージは次に、S1インタフェースを選択するために、必要に応じて、ソースMME61によってターゲットMMEに転送される(すなわち、ソースMMEおよびターゲットMMEが1つかつ同一ではない場合には)。本方法は図6に示されている。
【0106】
ステップ601:図4に対して記述したステップ401〜407を実行する。例えば、ターゲット無線基地局14の自動設定を実行し、S1インタフェースおよびX2インタフェースを設定する。ターゲットセル11の中でSI情報をブロードキャストし、UE13はSI情報の適切な部分を受信して報告する。
【0107】
ステップ602:ソース無線基地局15は、マスクを使用してE−CGIの何ビットを使用してターゲットネットワークノードID(この場合には、ゲートウェイノード16のネットワークノードIDでなければならない)を見いだすべきかを判定する。
【0108】
ステップ603:ソース無線基地局15は、S1AP HANDOVER REQUIREDメッセージを送信し、S1に基づくハンドオーバを開始する。ゲートウェイノード16のネットワークノードIDは、S1AP HANDOVER REQUIREDメッセージの中で「ターゲットID/ターゲットeNB−ID」として使用される。
【0109】
ステップ604:S1に基づくハンドオーバを続行する。
【0110】
ステップ605:ゲートウェイノード16は、S1AP HANDOVER REQUIREDメッセージの中で受信した情報に基づいて、X2インタフェースの確立を開始する(すなわち、X2 SETUP REQUESTを正しいソース無線基地局15に送信する)ことができる。このステップはまた、標準規格のX2インタフェース確立に従い、例えばSCTP接続の確立を含む。
【0111】
ここで開示した解決策は、組み合わせてこれらを同時に使用することも可能である。
【0112】
図7〜図9は、典型的な実施形態に従って、マスクからどのようにしてゲートウェイノードIDを抽出することができるかを示した図である。示された3つの実施例は、ターゲット無線基地局識別子フィールド(すなわち、HeNB−IDフィールド)の長さが異なる。
【0113】
図7は1つの実施例を示し、ここでは、E−CGI71はターゲット無線基地局識別子711(27ビット長)と、セル識別子712を指示するために残された1ビットとを備える。ゲートウェイノード識別子713はE−CGI71の中に埋め込まれている。マスク72は、E−CGI71からゲートウェイノード識別子713を抽出するために使用される。
【0114】
図8においては、ターゲット無線基地局識別子811は28ビット長であり、セル識別子のためのビットは残されていない。言い換えれば、この実施例では、ターゲット無線基地局は単一のセルだけを扱うことができる。ゲートウェイノード識別子812はE−CGI81の中に埋め込まれている。マスク82は、E−CGI81からゲートウェイノード識別子812を抽出するために使用される。
【0115】
図9では、ターゲット無線基地局識別子911は20ビット長であり、残りの8ビットがセルID912を指示するために使用される。ゲートウェイノード識別子913はE−CGI91の中に埋め込まれる。マスク92はE−CGI91からゲートウェイノード識別子913を抽出するために使用される。
【0116】
図7〜図9は実施例としてだけ示すものであり、E−CGI、ターゲット無線基地局識別子、またはゲートウェイノード識別子の他の長さも排除されるものではないという点に注意するべきである。ここに示す解決策は、これらのフィールドの長さに拘わらず等しく適用可能である。
【0117】
ここではLTE無線通信ネットワークの中で実施例を挙げてあるが、本技術はまた、WCDMA、UMTS、GSMネットワークにおいても実施することができる。WCDMA等の場合には、X2インタフェースデはなくてIub/Iurインタフェースになる。
【0118】
ターゲット無線基地局(図の中ではターゲット無線基地局14と呼んでいる)における本方法のステップは、いくつかの一般的な実施形態に従って、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル11へのハンドオーバをターゲットセル識別子に関連して行うことを可能にするものであり、図10に示したフローチャートを参照して以下に記述する。これらのステップは、以下で述べる順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行することができる。
【0119】
ソースセル12はソース無線基地局15によってサービスが提供され、ターゲットセル11はターゲット無線基地局14によってサービスが提供される。ターゲット無線基地局14およびソース無線基地局15は無線通信ネットワーク100の中に備えられる。ターゲット無線基地局14は、ネットワークノード識別子に関連したゲートウェイノード16に接続されるよう適合される。ゲートウェイノード16は、コアネットワーク17に向かっておよびソース無線基地局15に向かって、ターゲット無線基地局14に対するプロキシとして動作する。
【0120】
ステップ1010:これは破線で示されているオプションのステップである。ターゲット無線基地局14は、コアネットワーク17から、またはゲートウェイノード16から、または運用および保守ノード61から構成データを受信する。構成データは、ターゲットセル識別子およびマスクを備える。
【0121】
ステップ1020:これは破線で示されているオプションのステップである。ターゲット無線基地局14は、近隣セルを検出する。これは、ターゲット無線基地局14の中に設備されたNWL機能またはANR機能によって実行することができる。
【0122】
ステップ1030:これは破線で示されているオプションのステップである。ターゲット無線基地局は近隣セルの近隣セル識別子を導出する。
【0123】
ステップ1040:これは破線で示されているオプションのステップである。ターゲット無線基地局14は近隣セル識別子をゲートウェイノード16に報告する。この報告によって、ゲートウェイノード16は、無線アクセスネットワークサブシステム間接続の確立を実行すること、および/または、その報告に基づいて、接続要求/応答メッセージの中に含まれる、サービスを提供するセルの数を限定することが可能になる。無線アクセスネットワークサブシステム間接続は、X2インタフェース、Iur/Iubインタフェース、abis/Iurインタフェース等を備えることができる。
【0124】
ステップ1050:ターゲット無線基地局14は、ターゲットセル11の中で、ユーザ装置13に対して、無線チャネルの上でターゲットセル識別子およびマスクを定期的にブロードキャストする。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子は、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。マスクはターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0125】
ターゲットセル識別子は、ターゲットセル11の進化型汎用地上無線アクセスネットワークセルグローバル識別子(E−CGI)を備えることができる。
【0126】
マスクは、整数またはビット列のマスクの形で伝達することができる。
【0127】
本方法を実行するためにターゲット無線基地局が提供される。ターゲット無線基地局14のブロック図を図11に示す。ターゲット無線基地局14は、ブロードキャストユニット1101を備え、ブロードキャストユニット1101は、ターゲットセル11の中で、ユーザ装置13に対して、無線チャネルの上でターゲットセル識別子およびマスクを定期的にブロードキャストするように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子は、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0128】
ターゲット無線基地局14は、受信ユニット1102を備えることができる。受信ユニット1102は、コアネットワーク17から、またはゲートウェイノード16から、または運用および保守ノード61から、構成データを受信するように構成される。構成データは、ターゲットセル識別子およびマスクを備える。
【0129】
さらに、ターゲット無線基地局14は、検出ユニット1103を備えることができる。検出ユニット1103は、近隣セルを検出するように構成される。これはターゲット無線基地局14の中に設備されたNWL機能またはANR機能によって実行することができる。
【0130】
ターゲット無線基地局はまた、導出ユニット1104を備えることができる。導出ユニット1104は近隣セルの近隣セル識別子を導出するように構成される。ターゲット無線基地局14は、報告ユニット1105を更に備えることができる。報告ユニット1105は近隣セル識別子をゲートウェイノード16に報告するように構成される。この報告によって、ゲートウェイノード16は、無線アクセスネットワークサブシステム間接続の確立を実行すること、および/または、その報告に基づいて、接続要求/応答メッセージの中に含まれる、サービスを提供するセルの数を限定することが可能になる。無線アクセスネットワークサブシステム間接続は、X2インタフェース、Iur/Iubインタフェース、abis/Iurインタフェース等を備えることができる。
【0131】
ユーザ装置(図の中ではユーザ装置13と呼んでいる)における本方法のステップは、いくつかの一般的な実施形態に従って、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル識別子に関連するターゲットセル11へのハンドオーバを行うことを可能にするものであり、図12に示したフローチャートを参照して以下に記述する。これらのステップは、以下で述べる順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行することができる。
【0132】
ステップ1210:ユーザ装置13は、ターゲットセル11の中に無線チャネルの上でターゲット無線基地局14からブロードキャストされたターゲットセル識別子およびマスクを受信する。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子は、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。マスクはターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0133】
これはユーザ装置のANR処理の間に実行することができる。
【0134】
ステップ1220:ユーザ装置13は、ターゲットセル識別子およびマスクをソース無線基地局15に送信し、それにより、ソース無線基地局15はターゲット無線基地局14が属するゲートウェイノード16を識別することが可能になる。
【0135】
本方法を実行するためにユーザ装置が提供される。図13には、ユーザ装置13をブロック図で示す。
【0136】
ユーザ装置13は、受信ユニット1301を備える。受信ユニット1301は、ターゲットセル11の中に無線チャネルの上でターゲット無線基地局14からブロードキャストされたターゲットセル識別子およびマスクを受信するように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子は、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。さらに、ユーザ装置13は送信ユニット1302を備える。送信ユニット1302は、ターゲットセル識別子およびマスクをソース無線基地局15に送信するように構成される。これにより、ソース無線基地局15はターゲット無線基地局14が属するゲートウェイノード16を識別することが可能になる。
【0137】
ユーザ装置13は処理ユニット1303を更に備えることができ、処理ユニット1303は受信したシステム情報を処理するように構成される。ユーザ装置13はメモリユニット1304を更に備えることができ、メモリユニット1304の上にデータを記憶する。
【0138】
ソース無線基地局(図の中ではソース無線基地局15と呼んでいる)における本方法のステップは、いくつかの一般的な実施形態に従って、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル識別子に関連するターゲットセル11へのハンドオーバを開始するものであり、図14に示したフローチャートを参照して以下に記述する。これらのステップは、以下で述べる順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行することができる。
【0139】
ステップ1410:ソース無線基地局15は、無線チャネルの上でユーザ装置13からターゲットセル識別子およびマスクを受信する。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0140】
ステップ1420:ソース無線基地局15は、マスクを使用して、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれたネットワークノード識別子を導出する。
【0141】
ステップ1430:ソース無線基地局15は、導出したネットワークノード識別子に基づいて、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル11へのハンドオーバを開始する。いくつかの実施形態においては、開始するステップは、コアネットワークノードにハンドオーバ要求を送信するステップを備え、このメッセージは、要求するターゲット識別子であるネットワークノード識別子を備える。
【0142】
ステップ1440:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局15は導出したネットワークノード識別子を使用してゲートウェイノード16に接続する。
【0143】
ステップ1442:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局15はゲートウェイノード16に対する無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立する。このステップは、ネットワークノード識別子を無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連づけるステップを更に備えることができる。
【0144】
ステップ1443:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局15はターゲットセル11の近隣セルの近隣セル識別子をゲートウェイノード16から受信する。
【0145】
ステップ1444:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局15は近隣セル識別子を無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連づける。
【0146】
ステップ1445:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局はゲートウェイノード16に対して以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続を選択する。
【0147】
ステップ1446:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局は、以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連した以前のネットワークノード識別子をこのネットワークノード識別子とマッチさせる。これはユーザ装置13から受信したターゲットセル識別子とマスクとの両方を使用してネットワークノード識別子の最長マッチを見いだすことにより行う。
【0148】
ステップ1447:これは破線で示されているオプションのステップである。以前のセル識別子は、以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続と関連づけることができる。ソース無線基地局15は、ユーザ装置13から受信したターゲットセル識別子を、以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム接続に関連した以前のセル識別子とマッチさせる。
【0149】
ソース無線基地局は、クエリに応答して、ネットワークノード識別子から解決したゲートウェイノードのIPアドレスを、ドメインネームシステムから検索することができる。このIPアドレスは無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立するために使用される。
【0150】
無線アクセスネットワークサブシステム間接続は、X2インタフェース、Iub/Iurインタフェース等を備えることができる。
【0151】
本方法を実行するためにソース無線基地局が提供される。図15はソース無線基地局(またeNB15とも呼ばれる)のブロック図を示す。ソース無線基地局は受信ユニット1501を備える。受信ユニット1501は、無線チャネルの上でユーザ装置13から、ターゲットセル識別子およびマスクを受信するように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。さらに、ソース無線基地局15は導出ユニット1502を備える。導出ユニット1502は、マスクを使用して、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれたネットワークノード識別子を導出するように構成される。さらに、ソース無線基地局は、開始ユニット1503を備える。開始ユニット1503は、導出したネットワークノード識別子に基づいて、ユーザ装置13への接続の、ソースセル12からターゲットセル11へのハンドオーバを開始するように構成される。さらに、ソース無線基地局はメモリユニット1504を備えることができる。メモリユニット1504は、マスク、ネットワークノード識別子等のデータを、メモリユニットの中に記憶した形で有するように構成される。
【0152】
ゲートウェイノード16アドレッシングに対する本メカニズムは、本解決策の機能を実行するためのコンピュータプログラムコードとともに、1つ以上のプロセッサを通して実施することができる。ここで述べたプログラムコードはまた、例えば、データキャリアの形のコンピュータプログラムとして提供されてもよく、この場合データキャリアは、それが本発明によるネットワークノードに搭載された場合には、本解決策を実行するためのコンピュータプログラムコードを搬送するものである。このようなキャリアの1つは、CD−ROMディスクの形でもよい。しかしながら、メモリスティック等の他のデータキャリアも使用することができる。コンピュータプログラムコードはさらに、サーバの上の純粋なプログラムコードとして提供することもでき、本発明によるネットワークノードに、遠方からダウンロードすることもできる。
【0153】
本発明の実施形態はまた、ネットワークの中のノード(例えば、マクロeNB)がターゲットノード識別子(例えば、HeNB GWのeNB−ID)を、その識別子を判定するノードの中にいずれの設定も行わずに、E−CGIから判定することができる方法を提供する実施形態として記述することもできる。主要な原理は、ターゲットノード識別子を判定するノードに対して、E−CGIとともにマスクも提供するということである。このマスクは、この特定のフェムトセルのHeNBが接続されているHeNB GWを識別するために使用する、E−CGIのビット数を示すものであるだろう。
【0154】
従って、この情報は、例えば以下の解決策の中で使用することができる。
(a)マクロeNBが正しいHeNB GWに対するX2インタフェースを確立するための解決策、
(b)既に確立したX2インタフェースの内から、マクロeNBが正しいX2インタフェースを選択するための解決策、
(c)既に確立したS1インタフェースの内から、MMEが正しいS1インタフェースを選択するための解決策。
【0155】
3GPPでは現在は、HeNBおよびHeNB GWに関連してX2インタフェースは使用しないであろうとしているが、将来、HeNBに関連するハンドオーバに対してX2を使用する必要があると判明する可能性が高く、これは、X2インタフェースを使用しないとすれば、増加するシグナリング負荷および処理負荷がMMEに課せられると考えられるからである、という点に注意するべきである。
【0156】
マスク情報はターゲット識別子を判定するソース無線基地局15に伝達される。従って、マスク情報は、E−CGIと一緒にシステム情報の中でブロードキャストされる。UE13はE−CGIおよびマスクの両方をソース無線基地局15に報告する。従ってこの情報は上記の全ての場合(a)、(b)、(c)で使用することができる。1つの変形として、「主要ノードマスク」もまた、ゲートウェイノード16からソース無線基地局15に対して報告することができる。
【0157】
図面および明細書の中では、本発明の典型的な実施形態が開示された。しかしながら、これらの実施形態に対して多くの変形および変更を行うことが可能であり、これらは、実質的に本発明の原理から逸脱するものではない。従って、具体的な用語を使用したが、これらは一般的かつ記述的意味のみで使用されたものであり、限定の目的で使用されてはいない。本発明の範囲は以下の特許請求の範囲によって画定される。
【0158】
特に、この開示の中では3GPPのLTE/SAEに特定した用語を使用しているが、本発明はこのようなシステムに限定されるものではなく、本発明は、ノードの柔軟なアドレッシングで利益を受けることができる他の無線システムに対しても等しく適用可能であるという点に注意するべきである。本開示を通して、「備える(comprise)」または「備えている(comprising)」という用語を使用するときには、限定的な意味でない(すなわち、「構成要素として少なくとも含む(consist at least of)」ということを意味する)と解釈されるべきである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターゲット無線基地局、ターゲット無線基地局における方法、ソース無線基地局、ソース無線基地局における方法、ユーザ装置、およびユーザ装置における方法、特に、ソースセルからターゲットセルへの、ユーザ装置に対する接続のハンドオーバを可能にするためのこれらの事項に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代の無線アクセスネットワーク(RAN)であるエボルブドユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)に対する仕様化は3GPPにおいて現在進行中である。本資料の中で使用するE−UTRANに対する別の名称は、ロングターム・エボリューション(LTE)RANである。E−UTRANが接続されるコアネットワークは、エボルブド・パケットコア(EPC)ネットワークと呼ばれる(更に別名でシステムアーキテクチャ・エボリューション(SAE)ネットワークとも呼ばれる)。E−UTRANおよびEPCの双方はともに、SAE/LTEネットワークとして知られるエボルブドパケットシステム(EPS)を備える。この概念での基地局は、E−UTRANノードB(eNodeBまたはeNB)と呼ばれる。現在進行中の仕様化はまた、限定された数のユーザに対して家庭エリア、または小さなエリアのカバレッジを提供するE−UTRAN基地局を設備する可能性も含む。この基地局は、3GPPおよびこの資料の中では、ホームE−UTRANノードB(HeNB)と呼ぶ。この型の基地局に対する他の名称は、LTEホームアクセスポイント(LTE HAP)およびLTEフェムトアクセスポイント(LTE FAP)である。
【0003】
HeNBは、エンドユーザに対して正規のカバレッジを提供するであろう。そして、IPに基づいたいくつかの種類の伝送技術を使用して、移動コアネットワークに接続されるであろう。提供されるカバレッジは、通常は限定された小さなサイズのカバレッジエリアなので、この資料の中ではフェムトセルと呼ぶ。
【0004】
無線ローカルアクセスを提供するこの新しい概念の主要な駆動力の1つは、eNBを介して接続する場合と比較して、HeNBを介して接続する場合の方が比較的安い呼またはトランザクションレート/料金を提供できるという点である。
【0005】
多くの場合には、HeNBは、エンドユーザが既に有している広帯域接続(例えばxDSLまたはケーブル)を使用して、事業者の移動コアネットワーク(CN)、および、恐らくは他のeNB/HeNBへの接続を達成するであろう。これらの広帯域接続および他の可能な中間IPネットワーク(例えばインターネットの中の)を通して、HeNBは、事業者のネットワークの中のコアネットワークノードと、IPsecトンネル(RFC4301に従えば、インターネットプロトコルセキュリティアーキテクチャ)を介して通信する。IPsecトンネルは、HeNBとセキュリティゲートウェイ(SEGW)との間に確立され、セキュリティゲートウェイは、事業者のネットワークの境界を保護する。
【0006】
LTE RANアーキテクチャの中では、eNBはマクロセルにサービスを提供し、HeNBはフェムトセルにサービスを提供する。eNBおよびHeNBは、CNに対してLTE RANインタフェースS1を有し、LTE RANアーキテクチャは、eNBの間にはX2インタフェースを備える。HeNBとCNとの間には、HeNBコンセントレータノード(HeNBゲートウェイ(HeNB GW)と呼ぶこともできる)を備えることもできる。少なくともいくつかの構成では、セキュリティゲートウェイ(SEGW)は、論理的にHeNBとHeNB GWとの間に設置することができ、HeNBからのIPsecトンネルを終端する役割を果たすことができる。HeNBとCNとの間にHeNB GWを有する主要な理由は以下の通りである。
1.1つのネットワークの中に仮定されるHeNBの数は、非常に多い。1つの推定としては数100万ものHeNBである。
2.エンドユーザは高い頻度でHeNBをスイッチオン/オフすることができ、これにより、シグナリング負荷の増加が引き起こされる。
3.HeNBは改ざんされる可能性がある(例えば悪意あるまたは変更したソフトウェアで)。
【0007】
第1の問題点は、CN側におけるスケーリングの問題を引き起こす可能性がある。これは、各HeNBは自分自身のS1インタフェースを有するであろうと考えられ、また移動管理エンティティ(MME)は何100万ものS1インタフェースを扱う能力がないと仮定されているからである。従って、HeNB GWの1つの目的はこの多くの数のHeNBをCNから隠すことである。
【0008】
第2の問題点は、CN側におけるシグナリング負荷の問題を引き起こす可能性がある。そして、これは主としてMMEで生ずる。これは、HeNBのS1インタフェースが高い頻度で接続が切断されたり再接続されたりするからである。
【0009】
第3の問題点は、MMEおよびサービングGWの双方の側でセキュリティの問題を引き起こす可能性がある。これは、事業者のネットワークのセキュリティゲートウェイに対してIPsecトンネルを確立することができるいずれのHeNBも、これらのノードを攻撃することができるからである。
【0010】
HeNB GWは、CNに向けられた、これらのスケーリング、シグナリング負荷、およびセキュリティの問題点を解決する必要がある。HeNB GWは、HeNB GWに接続された全てのHeNBに対してeNBプロキシとして動作するであろう。HeNB GWは、S1インタフェースを通してCNから見ると、多くのセルを持つ1つのeNBのように見えるであろう。HeNBの観点からすると、HeNB GWは、CNのように見えるであろう。そして、S1インタフェースに対しても、恐らくはいくつかの追加または変更が加えられるであろう。
【0011】
1つのHeNB GWに接続されるHeNBの数は、数万(または10万程度)に達する可能性があり、全ネットワークでHeNB GWの数は数10(または10程度)を超えてはならないので、全ネットワークでは100万程度のHeNBの数になる。従って、HeNB GW(eNBプロキシ)によって「サービスが提供される」フェムトセルの数は、1つのHeNBが平均として数個(2程度)のフェムトセルにサービスを提供すると仮定すれば、最大として数10万(20万程度)になることになる。
【0012】
eNBはそのeNB−IDによって識別される。eNB−IDはまた、システムの中の各HeNBにも割り当てられる。HeNB GWはeNBプロキシとして動作するべきであるので、HeNB GWもまたeNB−IDが割り当てられるであろう。
【0013】
いずれのLTEセルも、PLMNにおいてはそのE−UTRANセルグローバル識別子(E−CGI)によって識別され、E−CGIはシステム情報の一部としてLTEセルの中でブロードキャストされる。E−CGIは以下のIDの組み合わせである。
・eNB識別子(eNB−ID)
・ローカルセル識別子(LC−ID)
【0014】
同一のeNBによってサービスを提供されるセルに対しては、LC−IDだけが異なる。E−CGIは1つのPLMNの中でユニーク(一意的)であり、ネットワーク識別子(PLMN−ID)と連携して使用することができて、それによってグローバルにユニークにすることができる。従って、E−CGIは、「ユニーク」または「グローバル」な識別子と呼ぶことができる。
【0015】
E−CGIの全長は28ビットと規定され、そして、それらのビットの内の何ビットかは、eNB−IDまたはHeNB−ID(すなわち、ノード識別子)を含み、これを使用してこのノードを識別することができる。例えば、E−CGIの最初の20または24ビットがeNB−IDを含み、セルを制御するノードを識別する場合、またはE−CGIの全ての28ビットがeNB−IDを構成するという場合も可能である。残りのビット(すなわち、それぞれ、8、4または0ビット)は、そのノードの中でセルをローカルに識別するであろう。最後に挙げた長さ(すなわち、ノードの中でセルをローカルに識別するために使用する0ビット)は、(H)eNBごとに単一のセルを有する場合だけに可能であるということを意味する。
【0016】
また物理セル識別子(PCI)と呼ばれる別の型の識別子も存在する。PCIは異なるセルを識別するために無線層の上で使用される。E−CGIと同様に、PCIはセルの中でブロードキャストされるが、PCIはE−CGIよりも高い頻度で送信される。従って、セルを識別するためには、E−CGIを使用するよりもPCIを使用する方がより有効である。PCIは通常、近隣のセル測定および測定報告の中でも使用される。異なるPCIの全数は、504に限定される。従って、PCIはネットワークの中のセルの間で再使用され、PCI割り当ては通常、ネットワーク計画において、近隣のマクロセルが同一のPCIを使用していないことを保証するために必要度の高い仕事である。これはまた、ある特定な場所のマクロセルに対しては、PCIはユニークでありマクロセルを識別するためには十分であるということを意味する。
【0017】
この状況はフェムトセルになると幾分か異なったものになる。フェムトセルもまた、無線層の上のPCIで識別される。フェムトセルは、事業者の要員のいずれの仲介もなしにエンドユーザによって設置され、これは、PCI計画は不可能であるということを意味する。また、フェムトセルの数は非常に多い可能性がある。現在行われている仮定は、利用可能な504のPCIの内のいくつか(例えば約50までのPCI)をフェムトセルだけのために専用にすることである。しかしながら、1つのマクロセルのカバレッジの中に50以上のフェムトセルが存在するということは総合的にあり得ることである。これによって、一般的に「PCI混乱(PCI confusion)」と呼ばれる状況に至る。これは、PCIだけではユニークではなく、フェムトセルをユニークに識別するためには、グローバルセル識別子(E−CGI、上記参照)が必要になるということを意味する。また、いつ「PCI混乱」が起こりえるかを知ることができるように、フェムトセルに対して専用化したPCI値に関する情報を、異なるネットワークノード(eNB、HeNB GW、およびHeNB等)に設定することが望ましい。
【0018】
一般に、セルラ無線通信システムにおいては、UEが、呼またはデータセッションの進行中に、あるセルがカバーするエリアから離れて、別のセルがカバーするエリアの中に移動する時には、ハンドオーバ(HO)を実行する必要が生ずるであろう。すなわち、接続の脱落を回避するために、新しいセルにサービスを提供するノードに対して接続がハンドオーバされる必要がある。ハンドオーバを可能にするために、UEは、その近傍にあるノードからの受信信号強度の測定を繰り返して実行する。サービングノード(すなわち、UEが現在接続されているノード)は、測定を実行するべきセルのリストをUEに提供することができる。典型的には、このリストは、近隣セルのPCI備えたリストであるだろう。規則的な時間間隔で、または特別な測定閾値が満たされた場合に、UEは、あるPCIに結合した測定結果をUEのサービングノードに送信するであろう。これらの報告に基づいて、サービングノード(または「ソースノード」)は、異なるノード(「ターゲットノード」)へのハンドオーバを要求するか否かを判定する。ハンドオーバが必要である場合には、ソースノードはターゲットノードへの接続を確立する必要がある。これは通常、PCIを使用して行うことができる(すなわち、PCIはユニークなので)。そして、eNBはPCIを使用して、ターゲットセルとターゲットセルにサービスを提供するターゲットノードとに関する全ての必要な情報を見いだすことができる。しかしながら、PCI混乱の可能性がある場合(例えば、ターゲットノードがHeNBである場合)には、ソースノードは、ターゲットノードに対してE−CGIも送信するようにUEに要求するであろう。E−CGIの中に含まれるアドレッシング情報の助けによって、ターゲットノードに連絡できるようになる。ターゲットノードがその要求を受け付けると、接続はハンドオーバすることができる。
【0019】
2つのeNBの間のハンドオーバは、X2インタフェースを使用して実行することができる(「X2で開始する/に基づくハンドオーバ」と呼ばれる)。2つのeNBの間にX2インタフェースが設定されると、eNBの識別子(eNB−ID)と、このeNBがサービスを提供するセルに関する情報のリストとが他方のeNBに送信される。また、その逆も同様に行われる。X2インタフェースは、ハンドオーバが実行される可能性がある場合、またはセル間干渉調整(ICIC)が必要である場合に、近隣セルにサービスを提供するeNBの間だけに確立されるという点に注意を要する。X2制御面に対して使用されるプロトコルは、X2AP(X2アプリケーションプロトコル)と呼ばれる。そして、X2APメッセージ(X2 SETUP REQUESTおよびX2 SETUP RESPONSE)はX2インタフェースを確立するものとして定義される。
【0020】
eNBおよびHeNBを制御する(恐らくはHeNB GWを介して)CNノードは、移動管理エンティティ(MME)と呼ばれる。MMEはプールされることができる。これは、MMEのグループ(またはプール)は、ある特定なセットの(H)eNBを制御する仕事を共有するという意味である。ここでは、これらの(H)eNBがサービスを提供するセルは、連続したエリア(または少なくとも、それらのセルの間に他のMMEプールに属するセルが分散されて存在するということはない)をカバーすることが望ましい。eNBとMMEとの間には多数対多数の関係があり、従って、1つのMMEプールの中の全てのMMEは、そのMMEプールが制御する全てのeNBに接続される。HeNBに対しては、MMEとの多数対多数の関係は、HeNB GWによって、仲介されるまたはプロキシを介して行われることが望ましい。
【0021】
MMEはまた、非アクセス層(NAS)プロトコルを使用して、(H)eNBを介して接続されたUEに向かっての制御シグナリングを扱う。(H)eNBを介してネットワークにアクセスしている各UEに対して、(H)eNBはMMEプールの中の1つのMMEを選択する。そのMMEは、UEがMMEプールに接続されている限り(すなわち、UEがそのMMEプールに属する(H)eNBの内の1つを介して、CNに接続されている限り)、そのUEに向かってのNASシグナリングを扱うであろう。(H)eNBは、多くの場合、異なるUEに対しては異なるMMEを選択するので、MMEプールのMMEの間では、負荷分担は有効に導入される。HeNB GWが利用される場合には、MMEプールのサポート(例えば、MMEの選択)はHeNB GWが実行すると仮定している。HeNBは、UEから受信した利用可能な情報をHeNB GWに提供し、HeNBがやはり以前と同じMMEを選択できるようにすることが望ましい(すなわち、同じMMEプールにまだ接続されている場合には)。
【0022】
3GPPにおける現在行われている仮定は、HeNBに関連するハンドオーバは、少なくともLTEを配備する初期段階では、S1インタフェースを使用して実行されなければならないということである。しかしながら、これは、無線通信ネットワークのMMEの中で厳しいシグナリング負荷および処理負荷を生じさせる可能性がある。従って、HeNBおよびHeNB GWに対して「X2」プロトコルを使用することにより、今後より多くの数のHeNBが配備されると予想される点に関し、それらのHeNBに関わるハンドオーバに対しても考慮することができる。
【0023】
中位なサイズより大きなEPSネットワークは、典型的に、数個のMMEプールを有するであろう。ここで、それぞれのMMEプールは、ネットワークの(H)eNBのサブセットを制御する。X2インタフェースは同一のMMEプールに属する(H)eNBの間だけに確立される。異なるMMEプールに属する(H)eNBの間のハンドオーバシグナリングは、MMEを介して、またS1およびS10インタフェースを介して運ばれる。ここで、S10インタフェースは、MMEプール間の制御層インタフェース、すなわち、異なるMMEプールに属する2つのMMEの間の制御シグナリングに対するインタフェースである。異なるMMEプールに属するセルの間のハンドオーバは、MMEプール間ハンドオーバと呼ばれる。
【0024】
上記で述べたように、3GPPにおける現在の仮定は、HeNBに関わるハンドオーバ(すなわち、マクロセルからフェムトセルへ、またはその逆のハンドオーバ)は、S1インタフェースを使用して実行されるであろうということである。しかしながら、他のノードは、HeNBに直接に連絡することはできない。なぜならば、HeNB GWは、eNBプロキシとして動作するからである。従って、HeNBに関わるハンドオーバは、HeNB GWを経由する必要があるであろう。これを可能にするために、HeNBがブロードキャストするE−CGIは、HeNB自身およびHeNBが接続されているHeNB GWの両方の識別子を含むと仮定される。ここで、HeNB GW IDはHeNB−IDの一部分であり、HeNB−IDはE−CGIの一部分である。マクロセルからフェムトセルへのハンドオーバが必要な場合には、ソースノード(eNodeB)は、ターゲットセル(すなわちHeNBがサービスを提供するフェムトセル)に対してE−CGIを送信するようにUEに要求するであろう。従って、ソースノードは、HeNB−IDをMMEに転送し、MMEは、HeNB GW IDを抽出し、正しいS1インタフェースのルックアップを行い、これによりターゲットノードへの接続を確立することができる。
【0025】
フェムトセルのeNB−IDが、フェムトセルにサービスを提供するHeNBを制御するHeNB−GWを指し示すための、1つの可能な解決策は、HeNBに対するeNB−IDを2つの部分に分割することである。第1の部分は、HeNB−GWの識別子であろう。また第2の部分はHeNB−GWの中でユニークなHeNBであるだろう。CIの最初の、例えば6ビット(64値)の、例えば最小値から20の値をHeNB−GWに対して割り当てて、残りの44値をeNBに対して割り当てる。これにより、ネットワークの中に、それぞれが400万のフェムトセルに「サービスを提供する」最大20までのHeNB−GWを有することが可能となり、最大70万の(16000の44倍)までのeNBとなる。そして、それぞれのeNBは最大256までのマクロセルにサービスを提供する。1つのHeNB当たり最大4までのフェムトセルによって、1つのHeNB−GW当たり100万〜400万のHeNBを有することが可能になり、ネットワークでは最大2000万までのHeNBになる。
【0026】
3GPPの定義および上記で記述したeNB−IDに対する解決策を使用すれば、「eNB」がサービスを提供するセルのE−CGIから「eNB」(eNB/HeNB/HeNB−GW)に対する識別子を導出することができる。
【0027】
適切な「eNB」(eNB/HeNB/HeNB−GW)に対してメッセージをルーティングする目的で、DNSクエリによって、IPアドレスを、例えば検索することができる。eNB−ID、またはその一部分は、クエリに使用する完全修飾ドメイン名(FQDN)の一部分であるべきである。
【0028】
上記で記述した解決策は、E−CGIのある特定の部分を静的に割り当ててHeNB GWを指示するものであり、これは、ネットワークの中で静的な定義を規定して保持するために、多くの運用および保守(O&M)の仕事が必要であるという欠点を有する。これは、システムの中の全てのノードがHeNB GWアドレスを検索できるためには、これら全てのノードは、E−CGIフォーマットを知っていなければならないからである。
【0029】
さらに、典型的なシナリオでは、ネットワークの中のHeNBの数は、連続的に増加すし、これにより事業者は、小容量HeNB GWを大容量HeNB GWで置換することを強いられるであろう。そして、これにより、同じネットワークの中で、接続される可能性があるHeNBおよびフェムトセルの数が変化し、従ってアドレッシング需要が変化するという立場から、変化する容量のHeNB GWを、多少なりとも常に保守することを行わなければならない。この動的な変動は、HeNB GWアドレスを導出することができるE−CGIのビットを「固定」数で構成することは、厳しく、そして恐らくは誤差を生じやすい仕事であろうということを意味する。さらに複雑な状況は、eNBは異なる容量を持つ異なるHeNB GWに接続された近隣HeNBを有することがしばしばあって、従って、それらのそれぞれのHeNB GWアドレスの導出はビットの異なる「固定」数に基づくことになるという点である。結果として、eNBの中にその「固定」数のビットを設定することでは十分ではなく、異なるHeNBに関連していくつかの異なる「固定」数(例えばE−CGIの範囲)を設定することが必要となるという場合がしばしばあり得る。
【0030】
上述したように、現在の仮定は、HeNBに関連するハンドオーバは、S1インタフェースを使用して実行するべきであるということである。しかしながら、これは、無線通信ネットワークのMMEの中に厳しいシグナリング負荷および処理負荷を引き起こす可能性がある。これはシステムの中のノードがHeNB GWアドレスを検索できるためには、これらノードは、E−CGIフォーマットを知っていなければならないという意味からである。
【発明の概要】
【0031】
従って、本明細書に記述する実施形態の目的は、異なる容量を持ったゲートウェイノードをサポートし、効率よく使用することができるメカニズムを提供することである。
【0032】
第1の視点に従えば、この目的はターゲット無線基地局における方法によって達成される。本方法は、ユーザ装置に対する接続の、ソースセルからターゲットセル識別子に関連するターゲットセルへのハンドオーバを行うことを可能にするための方法である。ソースセルはソース無線基地局によってサービスが提供され、ターゲットセルはターゲット無線基地局によってサービスが提供される。ターゲット無線基地局およびソース無線基地局は無線通信ネットワークの中に備えられる。ターゲット無線基地局は、ネットワークノード識別子に関連したゲートウェイノードに接続されるように適合される。ゲートウェイノードは、コアネットワークに向かっておよびソース無線基地局に向かって、ターゲット無線基地局に対するプロキシとして動作する。ターゲット無線基地局は、ユーザ装置に対して、無線チャネルの上でターゲットセルの内部にターゲットセル識別子およびマスクを定期的にブロードキャストする。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0033】
本方法を実行するために、ターゲット無線基地局が提供される。ターゲット無線基地局は、ブロードキャストユニットを備え、ブロードキャストユニットは、ユーザ装置に対して、無線チャネルの上でターゲットセルの内部にターゲットセル識別子およびマスクを定期的にブロードキャストするように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0034】
第2の視点に従えば、この目的はユーザ装置における方法によって達成される。本方法は、ユーザ装置に対する接続の、ソースセルからターゲットセル識別子に関連するターゲットセルへのハンドオーバを行うことを可能にする方法である。ソースセルはソース無線基地局によってサービスが提供され、ターゲットセルはターゲット無線基地局によってサービスが提供される。ターゲット無線基地局およびソース無線基地局は無線通信ネットワークの中に備えられる。ターゲット無線基地局は、ネットワークノード識別子に関連したゲートウェイノードに接続されるように適合される。ゲートウェイノードは、コアネットワークに向かっておよびソース無線基地局に向かって、ターゲット無線基地局に対するプロキシとして動作する。ユーザ装置は、ターゲットセルの内部に無線チャネルの上でターゲット無線基地局からブロードキャストされたターゲットセル識別子およびマスクを受信する。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。ユーザ装置は更に、ターゲットセル識別子およびマスクをソース無線基地局に送信し、それにより、ソース無線基地局は、ターゲット無線基地局が属するゲートウェイノードを識別することが可能になる。
【0035】
本方法を実行するために、ユーザ装置が提供される。ユーザ装置は、受信ユニットを備え、受信ユニットは、ターゲット無線基地局から、無線チャネルの上でターゲットセルの内部にブロードキャストされたターゲットセル識別子およびマスクを受信するように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。さらに、ユーザ装置は送信ユニットを備え、送信ユニットはターゲットセル識別子およびマスクをソース無線基地局に送信するように構成される。これにより、ソース無線基地局は、ターゲット無線基地局が属するゲートウェイノードを識別することが可能になる。
【0036】
第3の視点に従えば、この目的はソース無線基地局における方法によって達成される。本方法は、ユーザ装置に対する接続の、ソースセルからターゲットセル識別子に関連するターゲットセルへのハンドオーバを開始するための方法である。ソース無線基地局は、ユーザ装置から、無線チャネルの上でターゲットセル識別子およびマスクを受信する。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0037】
ソース無線基地局15は、マスクを使用して、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれたネットワークノード識別子を導出する。そして、ソース無線基地局15は、導出したネットワークノード識別子に基づいて、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル11へのハンドオーバを開始する。
【0038】
本方法を実行するために、ソース無線基地局が提供される。ソース無線基地局は受信ユニットを備え、受信ユニットは、無線チャネルの上でユーザ装置からターゲットセル識別子およびマスクを受信するように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノードのネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。さらに、ソース無線基地局は導出ユニットを備え、導出ユニットは、マスクを使用して、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれたネットワークノード識別子導出するように構成される。さらに、ソース無線基地局は、開始ユニット1503を備え、開始ユニット1503は、導出したネットワークノード識別子に基づいて、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル11へのハンドオーバを開始するように構成される。
【0039】
従って、ソース無線基地局にターゲットセル識別子およびマスクを報告することにより、異なる容量を持つゲートウェイノードをサポートし、効率よく使用することができるメカニズムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】マクロセルおよびフェムトセルを持つLTERANアーキテクチャを示すブロック図である。
【図2】フェムトセルの解決策を持つLTERANの詳細を示すブロック図である。
【図3】本解決策の実施形態を示す、合成したシグナリング方式およびフローチャートを示す図である。
【図4】本解決策の実施形態を示す、合成したシグナリング方式およびフローチャートを示す図である。
【図5】本解決策の実施形態を示す、合成したシグナリング方式およびフローチャートを示す図である。
【図6】本解決策の実施形態を示す、合成したシグナリング方式およびフローチャートを示す図である。
【図7】1つの実施形態に従った、ゲートウェイノード識別子の抽出を示す図である。
【図8】1つの実施形態に従った、ゲートウェイノード識別子の抽出を示す図である。
【図9】1つの実施形態に従った、ゲートウェイノード識別子の抽出を示す図である。
【図10】いくつかの実施形態に従った、ターゲット無線基地局における方法のフローチャートである。
【図11】いくつかの実施形態に従ったターゲット無線基地局を示すブロック図である。
【図12】いくつかの実施形態に従った、ユーザ装置における方法のフローチャートである。
【図13】いくつかの実施形態に従ったユーザ装置を示すブロック図である。
【図14】いくつかの実施形態に従った、ソース無線基地局における方法のフローチャートである。
【図15】いくつかの実施形態に従ったソース無線基地局を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下では、添付の図面に関連して、実施形態をより詳細に記述する。
【0042】
図1は本発明が適切に適用される無線通信ネットワーク100の1つの実施例を示す。図示したように、無線通信ネットワーク100はセルラシステムであり、複数のセルを備える。図1ではそれらのセルの内の2つを、フェムトセル11およびマクロセル12として示してある。各セルは、複数のユーザ端末(一般的にユーザ装置「UE」と名付けられる)を備えることができる。1つのユーザ装置がUE13として示されている。
【0043】
無線通信ネットワーク100の中の各セルに対して、1つの制御ノード(一般的に「無線基地局(RBS)」と呼ばれる)が存在する。HeNB(すなわち、RBSの1つの型であり、またターゲット無線基地局14と呼ばれる)はフェムトセル11を制御する。そしてRBS(またソース無線基地局15と呼ばれる)は、マクロセル12を制御する。ソース無線基地局15の1つの役割は、セル12におけるUE13に対するおよびUE13からの全てのトラフィックを、ソース無線基地局15を介してルーティングすることである。ソースおよびターゲットという用語は、ハンドオーバの状況下での用語である。すなわちUE13は、ターゲットセル11のセル境界にいて、ハンドオーバを必要としている。そしてソース無線基地局15は現在UEにサービスを提供している無線基地局である。
【0044】
無線通信ネットワーク100は、LTEネットワークばかりでなく、GSM(移動コミュニケーションのためのグローバルシステム)、UMTS、WCDMA等の他のネットワークを備えることができる。いくつかのネットワークにおいては、RBSはNodeBまたはeNodeBと呼ぶことがある。本明細書においては、解決策は、LTEネットワークにおける解決策として例示され、またソース無線基地局はeNodeBと呼ぶであろう。
【0045】
HeNBコンセントレータノード(本明細書においてはゲートウェイノード(HeNB GW)16と呼ぶ)もまた、ターゲット無線基地局14とコアネットワーク(CN)17との間に備えることができる。HeNB GW16は、コアネットワーク17およびソース無線基地局15に向かってターゲット無線基地局14に対するプロキシとして動作する。従って、HeNB GW16は、ターゲット無線基地局14とコアネットワーク17との間の中間ノードであり、ソース無線基地局15は、コアネットワーク17およびソース無線基地局15からのターゲット無線基地局14を探索する要求に対して中間に位置する機能として動作する。
【0046】
UE13は、マクロセル12の中でソース無線基地局15によってサービスを提供され、そしてターゲット無線基地局14からの信号を検出する。ターゲット無線基地局14は、ターゲットセル識別子およびマスクをブロードキャストする。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。マスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるものである。ターゲットセル識別子およびマスクは、例えば異なるシステム情報のブロードキャストの中で、別々に送信することができる。
【0047】
ターゲットセル識別子およびマスクは、UE13からソース無線基地局15に対して、別々にまたは一緒に報告される。従って、UE13は、ソース無線基地局15が、例えば自動近隣関係(ANR)を介してマスクを利用できるようにする。
【0048】
正規な呼手順の一部として、ソース無線基地局15は、各UEに近隣セルに関する測定を実行するよう命令する。ソース無線基地局15は測定を行うようUE13に命令することに関し、そしてまた、それらをソース無線基地局15に報告する時に、異なるポリシーを使用することができる。UE13はターゲットセルに関する測定報告を送信する。この報告は、セルBのPCIを含むことができる。ソース無線基地局15がPCIを含むUEの測定報告を受信する時に、以下のシーケンスを使用することができる。ソース無線基地局15は、関連する近隣セルの、E−CGI(すなわちPLMN ID)、CSGインジケータおよびセル識別子、TAC、および全ての利用可能なPLMNIDを、新しく発見したPCIをパラメータとして使用して読むよう命令する。これを行うために、ソース無線基地局15は、検出された近隣セルのブロードキャストチャネルからUE13がE−CGIを読むことを可能とする適切なアイドル時間間隔をスケジューリングすることを必要とする可能性がある。UE13は新しいセルのE−CGIを見いだしたときには、UEは、検出したE−CGI(すなわちPLMN ID)、CSGインジケータおよびセル識別子を、セルにサービスを提供しているソース無線基地局15に報告する。さらにUE13は、追尾エリアコードおよび検出した全てのPLMN IDを報告する。ソース無線基地局15は、この近隣関係を追加することを決定し、そして、PCIおよびE−CGIを使用して、新しいターゲット無線基地局に対するトランスポート層アドレスのルックアップを行うこと、近隣関係リストを更新すること、また必要であれば、このターゲット無線基地局に向かっての新しいX2インタフェースを設定することができる。
【0049】
この報告によって、ANRがトリガするX2インタフェースの確立が可能になる。これは、ソース無線基地局15は、報告しているUE13からの情報を使用して完全修飾ドメイン名(FQDN)を構成することができるからである。FQDNはHeNB GW16のIPアドレスに翻訳することができる。X2はRANの中のノードの間の無線アクセスネットワークサブシステム間の接続であり、S1接続は、無線アクセスネットワークからコアネットワーク17/運用および保守ネットワークへの接続である。
【0050】
ソース無線基地局15は、そのアドレスがHeNB GW16に属するものであってターゲット無線基地局14に属するものではないということを知る必要がない。これにより、X2インタフェースの確立は、HeNB GW16がX2インタフェースに対してプロキシおよびコンセントレータノードとして動作するとしても、MMEの関与なしに、またS1手順によらずに、実行することができる。
【0051】
ターゲット無線基地局14からブロードキャストするシステム情報の中にマスクを提供することによって、近隣の無線基地局(すなわち、ソース無線基地局15)は、MMEノードおよびS1シグナリングとは独立にX2確立を扱うことができる。ソース無線基地局15は、UE13からのANR報告およびDNSサービスを使用してX2インタフェースを確立する。
【0052】
UE13からの報告の中のマスクによって、ソース無線基地局は、新しいX2インタフェースが確立される必要があるか否か、またはHeNB GW16に対する現在のX2インタフェースが使用可能であるか否かを判定することができる。ソース無線基地局15は、使用することができる現在のX2インタフェースを識別することができる。ここでは以前のマスクおよび/またはターゲット無線基地局に関する知識はこの識別を可能にするためには十分ではないという点に注意するべきである。これは、マスク長を動的に変化させた場合には、短いマスクの大容量のHeNB GWが、より長いマスクの小容量HeNB GWのターゲット無線基地局の識別子の範囲を所持しているかのように見えることがあるからである。すなわち、短いマスクは長いマスクの一部分であり、誤りを生ずる識別子の範囲を指示する可能性がある。これは最長一致の原則(longest match principle)を使用して解決することができる。ソース無線基地局15は、UE13から報告された第1および第2のマスクを備え、ネットワークノード識別子の最長マッチを示すマスクを使用する。ターゲット無線基地局14は、ターゲット無線基地局14の自動設定の間にO&Mシステムから、またはS1インタフェースの確立の間にHeNB GW16から、マスクを得る/受信することができると理解するべきである。S1インタフェースの確立の間にマスクを得ることによって、S1確立の間にHeNB GW16がターゲット無線基地局15を、異なるHeNB GWに方向を変えさせたとしても、この解決策は有効に動作する。
【0053】
以下では図2に関して述べる。図2はLTE RANにおけるノードおよびインタフェースをより詳細に示している。
【0054】
ソース無線基地局15は、それの全ての近隣HeNBに対するアドレッシング情報およびX2インタフェースを保持していない可能性がある。これは、これらのノードは数が多い可能性があるからである。ターゲット無線基地局14に対するX2インタフェース(本明細書においては無線アクセスネットワークサブシステム間接続の実施例である)は、ゲートウェイノード16を介して確立されると仮定している。これは、ゲートウェイノード16は両方の方向においてX2プロキシとして動作するであろうということを意味している。無線アクセスネットワークサブシステムという用語は、単一のマクロRBS(すなわち、eNB)、またはノードのグループを示すために使用している。ここで、ノードのグループはゲートウェイノードと、ゲートウェイノードに接続されたHeNBとで構成される。X2プロキシとしてのその役割の中で、ゲートウェイノード16は、HeNB GWを介してのS1接続を持たない無線基地局(例えばソース無線基地局15)から見ると、多くのセルを持つ1つの無線基地局のように見える可能性がある。また、ゲートウェイノード16を介してS1接続を持つ無線基地局(例えばターゲット無線基地局14)から見ても、多くのセルを持つ1つの無線基地局として見える可能性がある。これはまた、ゲートウェイノード16は、それがCN17を保護するのと同様の様式で、無線基地局に向かってのスケーリング、シグナリング負荷およびセキュリティを解決するであろうということを意味する。無線アクセスネットワークサブシステム間接続は、それが他のネットワークの中に備えられるときには、他のインタフェース(UMTSにおけるIur/Iub、GSMにおけるAbis/Iur等)を備えることができるという点にも注意しなければならない。
【0055】
図2を参照すると、ソース無線基地局15とターゲット無線基地局14との間のハンドオーバを実行する必要が生じた場合には、ハンドオーバは、いくつかの典型的な実施形態では、ソース無線基地局15とターゲット無線基地局14との間のX2インタフェースを使用して実行することができる。これは、これらの実施形態では、X2インタフェースは、最初にソース無線基地局15とゲートウェイノード16との間に確立され、次ぎにゲートウェイノード16とターゲット無線基地局14との間に確立される必要があるということを意味する。X2インタフェースが正常に確立された場合には、ゲートウェイノード16は、全てのフェムトセルFC1.1...FC1.n、およびFC2.1...FC2.nに関する情報をソース無線基地局15に与えるであろう。これらのフェムトセルは、このゲートウェイノード16に接続された、ターゲット無線基地局15および第2のターゲット無線基地局21(HeNB)によって扱われる。同様に、ソース無線基地局15は、それがサービスを提供している全てのマクロセル(MC1.1...MC1.m)に関する情報をゲートウェイノード16に与えるであろう。同じ原理をゲートウェイノード16とターゲット無線基地局14、21との間に使用することができる。しかしながら、ゲートウェイノード16とターゲット無線基地局との間にX2インタフェースが確立される場合には、ある程度の単純化が可能である。X2インタフェースは、ターゲット無線基地局14、21の自動設定で既に確立されているということが可能である。ターゲット無線基地局14、21からゲートウェイノード16への方向に対して、「デフォルトルーティング」を適用することもでき、これは、ゲートウェイノード16は、ゲートウェイノード16がX2インタフェースを有しゲートウェイノード16がサービスを提供する全てのセルを、ターゲット無線基地局14、21に対してシグナリングする必要はないであろうということを意味する。その代わりに、ターゲット無線基地局14は、ゲートウェイノード16に向かっての単一のインタフェースの上で全てのX2シグナリングを送信することができる。
【0056】
ここで、ハンドオーバはソース無線基地局15からターゲット無線基地局14に行われると仮定すると、X2インタフェースを確立するために使用するアドレッシング情報は、UE13はターゲット無線基地局14によってブロードキャストされたシステム情報からターゲットセルFC1.1のユニークセル識別子またはグローバルセル識別子(E−CGI、E−UTRANセルグローバル識別子(CGI)と呼ばれる)を得て、それを報告するであろうということに基づいている。E−CGIは、フェムトセルFC1.1にサービスを提供するターゲット無線基地局14の識別子を備えるであろう。
【0057】
しかしながら、ゲートウェイノード16がX2プロキシとして使用される場合には、事情は若干異なったものになる。この場合には、ターゲット無線基地局14を制御しているゲートウェイノード16は、E−CGIに基づいて識別することが可能でなければならない。1つの可能な解決策は、E−CGIのいくつかの固定数のビット(例えば、最初の8ビット)を、ゲートウェイノード16を識別するために使用すると規定することであろう。これらの固定値のビット数に関する情報がソース無線基地局15の中で設定されると、ソース無線基地局15は、受信したE−CGIの中の固定値の数の最初のビットを取って、これらを使用してゲートウェイノード16に対するアドレスを検索することが可能となるであろう。このアドレス検索に関しては、このアドレス検索はその固定値の数のビットに基づいてFQDNを生成することに基づいて行うことができ、DNSを使用してゲートウェイノードアドレスを解決することができるという点の記述にとどめる。この情報は以下の2点のために使用することができる。(i)ゲートウェイノードに向かってのX2インタフェースを確立する。および、(ii)必要なX2インタフェースが既に確立されている場合に、X2に基づいたハンドオーバ要求に対して正しいX2インタフェースを選択する。
【0058】
上記で述べたように、ゲートウェイノード16を識別するために固定値の数のビットを使用することは、多くの量のネットワーク設定が必要であるという欠点を有する。さらに、これは、ネットワークの中に異なる容量のゲートウェイノードを有することをサポートしない。従って、E−CGIとともにマスクを提供し、前記マスクがE−CGIのどの部分がゲートウェイノードを識別するかを指示することにより、柔軟なアドレッシング方式が可能になる。
【0059】
マスクの目的は、E−CGIのいくつのビットがゲートウェイノード16の無線基地局ID(すなわち、ゲートウェイノードID)を構成するかを示すことである。このマスクは、整数のマスク、また恐らくはビット列としてのマスクを実現し、E−CGIに適用することが適切である。ビット列の形の場合には、マスクをかけてゲートウェイノードIDを取り出す。これは例えば、マスクの中の1つの列に設定されたビットに対応する、E−CGIのビットを抽出することにより行う。UE13からの報告の中にマスクを提供することにより、ソース無線基地局15は、新しいX2インタフェースを確立する必要があるか、または現在のHeNB GW16に対するX2インタフェースを使用することができるかを判定することが可能になる。ソース無線基地局15は、使用することができる現在のX2インタフェースを識別することができる。
【0060】
ソース無線基地局15と第2のマクロ無線基地局22との間のX2インタフェースを図2に示す。このX2インタフェースは、2つのマクロ無線基地局の間のハンドオーバのために使用することができる。第2の無線基地局22は複数のマクロセル(MC2.1...MC2.m)にサービスを提供する。
【0061】
図3は、マスクを使用する方法の実施形態を示し、これらの実施形態は、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル11(図1示した)へのハンドオーバをターゲットセル識別子に関連して行うことを可能にする。ソースセル12はソース無線基地局15によってサービスが提供され、ターゲットセル11はターゲット無線基地局14によってサービスが提供される。ターゲット無線基地局14およびソース無線基地局15は、無線通信ネットワーク100の中に備えられる。
【0062】
ターゲット無線基地局14は、ネットワークノード識別子に関連したゲートウェイノード16に接続される。ゲートウェイノード16は、コアネットワーク17に向かって、およびソース無線基地局15に向かって、ターゲット無線基地局14に対するプロキシとして動作する。
【0063】
ステップ301:ゲートウェイノード16は、システム情報をターゲット無線基地局14に対して送信する。システム情報は、例えば、E−CGI等のターゲットセル識別子と、さらにマスクも備え、マスクは、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を抽出するために使用するべきものである。ターゲット無線基地局14はまた、O&Mシステムからこの情報を受信することもできるという点に注意するべきである。ゲートウェイは、ターゲットセル識別子およびマスクを別々にまたは一緒に送信することができる。
【0064】
ステップ302:ターゲット無線基地局14は、SIを受信して、そのSIをターゲットセル11の中にブロードキャストする。
【0065】
ステップ303:UE13は、信号に対して動作周波数を掃引することによりSIを受信する。UE13は、信号からターゲットセル識別子およびマスクを受信する。これは、UE13のANR処理の間に実行することができる。ANR処理ではUE13は、受信信号の信号強度を測定する。
【0066】
ステップ304:UE13は、ソース無線基地局15にターゲットセル識別子およびマスクを報告する。UE13は、ターゲットセル識別子およびマスクを、測定した信号強度報告の中に含めて報告することができる。ターゲットセル識別子およびマスクは、ソース無線基地局14に送信される。UE13はまた、ターゲットセルの物理セル識別子を報告することもできる。
【0067】
ステップ305:ソース無線基地局15は、ターゲットセル識別子およびマスクを受信する。マスクは、ソース無線基地局15によって使用され、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれたネットワークノード識別子が導出される。
【0068】
ステップ306:ソース無線基地局15は、導出したネットワークノード識別子から、IPアドレスを検索し、UE13の接続のハンドオーバをターゲットセル11に対して実行することができる。UE13からの報告の中のマスクによって、ソース無線基地局15は、新しいX2インタフェースを確立する必要があるか、またはHeNB GW16に対する現在のX2インタフェースを使用することができるかを判定することが可能になる。ソース無線基地局15は、使用することができる現在のX2インタフェースを識別することができる。
【0069】
マスクの使用を記述した2つの異なる具体的な実施形態に関して、以下でより詳細に記述する。これらの実施形態は、通信の異なる段階に対する支援を提供する。例えば、下に示す図4は、正しいノードに向かってのX2インタフェースを確立するためのトリガとして使用することができるし、また、既に確立したX2インタフェースのうちからソース無線基地局15における正しいX2インタフェースを選択するために使用することもできる。MMEはまた、正しいS1インタフェースの選択において支援を受けることができる。
【0070】
いくつかのシナリオ(下に示す図5等)では、X2インタフェースを確立するために別のトリガが必要になり、これらは他の解決策に対しても有効である可能性がある。例えば、S1に基づくハンドオーバ、ターゲット無線基地局14の中のマクロネットワークの掃引(以下ではネットワークリスナと記す)、ターゲット無線基地局14に接続されたUE13からの自動近隣関係(ANR)に関連した報告、および/またはターゲット無線基地局14が開始するハンドオーバをトリガとして使用することができる(以下参照)。
【0071】
S1に基づいたハンドオーバのトリガは、ゲートウェイノード16が、フェムトセルに向かってのS1に基づくハンドオーバ要求を、このハンドオーバ要求の中では、ソース無線基地局15に向かってX2インタフェースを確立するためのトリガとして使用するということを意味する。
【0072】
可能性のある別のよい例としては、ネットワークリスナ(NWL)と呼ばれるものであろう。これは、ターゲット無線基地局14の中に統合されたUE受信機である。NWLは、少なくとも、近隣マクロセル12からシステム情報を含む情報を収集する能力を有さなければならない。NWLは、ターゲット無線基地局14の電源が投入されたときに、また好ましくは規則的にも使用することができる。後者は、周囲のマクロセルに従って時間的に変化する可能性がある。周囲のマクロセルの変化は、ターゲット無線基地局14の中にあるANR機能によって監視することもできて、それによりUE13は検出した近隣セルを報告することができる。以下で示す解決策に対する、検出したマクロセルごとの重要な情報は、E−CGIであろう。
【0073】
これは、ソース無線基地局15とソース無線基地局15がサービスを提供するセル12(NWLまたはANRが検出した)の識別子は導出することができるということを意味する。この情報を使用して、必要とするソース無線基地局15に向かってのX2インタフェースを確立することができる。
【0074】
サービスが提供されるセルとしてX2インタフェースを通して報告できるセルの最大数が256であるという制約条件がゲートウェイノード16に対して引き起こす問題があり、この問題に対抗する解決策は、ゲートウェイノード16が、サービスを提供する適切なフェムトセルだけを選択して報告できるようにすることである。これは、通常は、X2インタフェースの他方の側にあるソース無線基地局15によってサービスが提供されるいずれのマクロセルに対しても、サービスが提供されるフェムトセルの一部だけが実際には近隣セルだからである。
【0075】
適切なフェムトセルを選択して報告する1つの有効な方法は、ターゲット無線基地局14に関わるメカニズムを利用することである。このメカニズムにおいては、ターゲット無線基地局14は、ターゲット無線基地局14が聴く(例えば、NWLまたはANRを通して検出する)ことができるマクロセルまたはマクロソース無線基地局を率先してゲートウェイノード16に報告することが望ましい。X2確立の状況下では、ゲートウェイノード16は、報告するためにこの情報を使用することができる。これは、X2 SETUP RESPONSEメッセージの中で実行することができる。これはソース無線基地局15に対する報告であり、ターゲット無線基地局14のフェムトセルだけを報告する。これらのフェムトセルは、関係するソース無線基地局15を聴いたフェムトセル、または関係するソース無線基地局15のいずれかのマクロセルを聴いたフェムトセル、またはUE13からのANR報告の中で受信されたフェムトセルである。ソース無線基地局15からのX2 SETUP REQUESTメッセージが関わるターゲット無線基地局14が、関係するソース無線基地局15または関係するソース無線基地局15のいずれかのマクロセルを聴くことができる、またはUE13からのANR報告の中でそれらを受信したという報告をしなかった場合には、ゲートウェイノード16は、このターゲット無線基地局14のフェムトセルをソース無線基地局15に対して何らかの方法で報告する。
【0076】
いくつかの実施形態では、ターゲット無線基地局14が開始するハンドオーバは、X2インタフェース確立に対するトリガとして使用され、それは以下のように実行することができる。以前に述べたように、ターゲット無線基地局14とゲートウェイノード16との間のX2インタフェースは、ターゲット無線基地局14の配備/設定の段階で、既に率先して確立されていて、ターゲット無線基地局14は「デフォルトルーティング」を使用することができる。これは、ターゲット無線基地局14は、自分の全てのX2シグナリングをゲートウェイノード16に送信する(すなわち、ターゲット無線基地局14に向けられたX2インタフェースを通して送信する)という意味である。このシナリオでは、ゲートウェイノード16は、ターゲット無線基地局14に対してX2インタフェースを通して、サービスを提供するセルを全然報告しなくてよい、または、「全ての近隣セル」であることを表明する表示を報告することでよい。そして、その代わりに、ターゲット無線基地局14はデフォルトとして、あたかも、検出した全ての近隣セルがX2インタフェースを介してゲートウェイノード16に向かって届けられるように行動することができる。従って、ターゲット無線基地局14は、UE13が近隣セルにハンドオーバを行う必要があるときにはいつでも、常にX2に基づいたハンドオーバを開始するよう試みるであろう。これは、このX2インタフェースが既に存在していない場合に、ゲートウェイノード16から、関係する近隣セルのソース無線基地局へのX2インタフェース確立に対するトリガとして使用することができる。ターゲット無線基地局14がターゲットE−CGIを持つX2メッセージ(例えば、X2 HANDOVER REQUEST)を送信し、ゲートウェイノード16がそのターゲットE−CGIに対するサービングソース無線基地局15に対してX2インタフェースを有していない場合には、ゲートウェイノード16はX2インタフェースの確立を開始することができる。これがハンドオーバのトリガを実行するにはゆっくり過ぎる場合には、ゲートウェイノード16は、ターゲット無線基地局14に拒否を返送して、S1HOが必要であることを示す。しかしながら、ゲートウェイノード16は、X2インタフェースの確立をトリガしたハンドオーバのためにX2インタフェースが使用されないとしても、それでもX2インタフェースを確立しなければならない。
【0077】
図4は、第1の実施形態を示す。ここではX2インタフェースを選択/確立する方法が開示される。この典型的な実施形態に従えば、ターゲット無線基地局14は、E−CGIに加えて、そのE−CGIの性質に関する情報(マスク)もブロードキャストする。上記で述べたように、このマスクは、埋め込まれたゲートウェイノードIDに関して、E−CGIはどのように解釈されるべきであるかを判定することを可能にする情報を提供する。UE13がソース無線基地局15にE−CGIを報告する時には、UE13はまた、ソース無線基地局15に対してマスクを提供する。これによりソース無線基地局15はゲートウェイノードIDを判定することが可能となり、ソース無線基地局15は、ゲートウェイノードIPアドレスを検索した後に、正しいゲートウェイノード16に対するX2インタフェースを確立することができる。
【0078】
この解決策はまた、既に確立されたX2インタフェースの内から、正しいX2インタフェースを選択するためにも使用することができる。これは、ソース無線基地局15において行うことができ(図5参照)、正しいノードに向かっての新しいX2インタフェースを確立するために使用することができる(図4参照)のに加えてということである。これらのステップは、以下で述べる順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行することができる。
【0079】
ステップ401:ターゲット無線基地局14は開始して、構成データ(例えば、システム情報の一部としてブロードキャストするマスクおよびE−CGI)を取得する。
【0080】
ステップ402:ターゲット無線基地局14は、ターゲット無線基地局14とゲートウェイノード16との間のS1インタフェースを確立する。
【0081】
ステップ403:ターゲット無線基地局14は、ゲートウェイノード16を介してネットワークに登録する。ターゲット無線基地局14は、自分が聴くことができるマクロソース無線基地局15および/またはマクロセルを報告することができる。
【0082】
ステップ404:ターゲット無線基地局14は、ターゲット無線基地局14とゲートウェイノード16との間のX2インタフェースを確立する。ターゲット無線基地局14が聴いたマクロ無線基地局またはマクロセルをすでに報告している場合には、ゲートウェイノード16は、報告されているマクロセルのソース無線基地局15に対するX2の確立を、既にこの段階で率先して実行することができる(これは図4には示されていないが)。しかしながら、ソース無線基地局15にX2インタフェース確立を制御させて、X2インタフェース確立が必要になる(すなわち、ハンドオーバ要求が受信される)まで待つことは、有利である可能性がある。これは、引き続く無線基地局が同一のマクロソース無線基地局15を報告してくる場合に実行することが必要である可能性がある。待たない場合には、サービスが提供される適切なセルという点から考えると、X2は更新されてしまうからである。
【0083】
ステップ405:UE13はソース無線基地局15がサービスを提供するマクロセルの中でアクティブである。
【0084】
ステップ406:ターゲット無線基地局14は、システム情報(SI)の一部として、マスクおよびE−CGIをブロードキャストする。マスクは、ターゲット無線基地局14のE−CGIの内の何ビットを使用してゲートウェイノードのネットワークノードIDを導出するべきかを規定する。UE13は、フェムトセルのブロードキャストの範囲の中に入って、ブロードキャストされたシステム情報を受信する。また物理セル識別子(PCI)を受信することもできる。
【0085】
ステップ407:UE13は聴いたE−CGIおよびマスクをソース無線基地局15に報告する。また、PCIを報告することもできる。このステップは複数のステップから構成することができるという点に注意するべきである。例えば、UE13は最初にPCIを報告し、その次ぎにE−CGIおよびマスクを別のステップで報告する。しかしこの詳細は本発明にとって重要ではない。
【0086】
ステップ408:ソース無線基地局15は、マスクを使用して、E−CGIの何ビットを使用してターゲット無線基地局14のネットワークノードIDを見いだすべきかを判定する。この場合には、このネットワークノードIDは、本当にゲートウェイノード16のネットワークノードIDであるべきである。ソース無線基地局15は、ゲートウェイノード16のネットワークノードID(すなわち、ゲートウェイノードID)を分解して、IPアドレスを求める(例えば、ドメインネームシステム(DNS)クエリを介してDNSルックアップを実行することにより)。
【0087】
ステップ409:ソース無線基地局15は、ゲートウェイノード16に対するX2インタフェースを確立することを試み、自分がサービスを提供するセルを報告する。これは例えば、ソース無線基地局識別子およびサービスが提供されるセルの識別子を備えるX2 SETUP REQUESTを送信することにより行う。これは標準規格のX2インタフェース確立として実行することができ、これは、例えばストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)接続の確立を含む。
【0088】
ステップ410:ゲートウェイノード16は、ゲートウェイノード16に接続されていてソース無線基地局15を聴いた無線基地局のE−CGI、またはソース無線基地局15がサービスを提供しているいずれかのマクロセルのE−CGIを収集する。ここで、ゲートウェイノード16はオプションを有する。このオプションは、サービスを提供するセルに関する情報を、X2確立の間に交換する情報の中に(例えば、X2 SETUP RESPONSEメッセージの中に)含めるか、または含めないかである。ゲートウェイノード16が、サービスを提供するセルに関する情報を含める場合には、ゲートウェイノード16は、ソース無線基地局15を報告した(例えば、NWLまたはANRに支援されて)無線基地局のフェムトセル、または、ソース無線基地局15が、自分がサービスを提供するセルとして報告したいずれかのマクロセルを選択するであろう。ゲートウェイノード16が、サービスを提供するいずれのセルをもソース無線基地局15に報告しない場合には、ソース無線基地局15は、UE13から受信したマスクおよびE−CGIの両方を使用して、ゲートウェイノード16がサービスを提供するフェムトセルの中へのハンドオーバに対して、正しいX2インタフェースを選択する必要がある。ゲートウェイノード16が、サービスを提供するセルを実際に報告した場合には、ソース無線基地局15は、UE13から受信したE−CGIを使用することだけで正しいX2インタフェースを選択することができる。
【0089】
ステップ411:ゲートウェイノード16は、ステップ410において選択した内容(例えば、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子および/またはターゲット無線基地局14がサービスを提供するセル)を持つX2 SETUP RESPONSEをソース無線基地局15に送信する。
【0090】
ステップ412:ソース無線基地局15は、ハンドオーバ要求をゲートウェイノード16に送信する。このステップは、ソース無線基地局15がどのようにX2インタフェースルーティング情報を使用して正しいX2インタフェースを選択することができるかを示す。ゲートウェイノード16がステップ411において、サービスを提供するセルを報告した場合には、ソース無線基地局15は、UE13から受信したE−CGIを見ることにより、一致を見いだす。ゲートウェイノード16が、ステップ411においてゲートウェイノード16のネットワークノード識別子だけを報告した場合には、ソース無線基地局15は、UE13から受信したE−CGIおよびマスクの両方を使用して(すなわち、ステップ408と同様の様式で)検索したネットワークノード識別子の最長マッチを見いだすことによりマッチを見いだし、UE13から受信したE−CGIの中のゲートウェイノード識別子を、X2インタフェースに関連したゲートウェイノード識別子にマッチさせることができる。
【0091】
ステップ413:X2ハンドオーバシグナリングは、ゲートウェイノード16がソース無線基地局15とターゲット無線基地局14との間でメッセージの中継を行うことで続行される。
【0092】
図5は、マスクを使用する方法の典型的な実施形態を示す。これらのステップは、以下で述べる順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行することができる。この典型的な実施形態に従えば、ゲートウェイノード16は、X2 SETUP REQUESTの中で、そして、恐らくは、X2 SETUP RESPONSEの中でマスクを指示する。これは、どちらの側がX2インタフェースの確立をトリガしたかに依存している。
【0093】
ソース無線基地局15は、この情報を使用して、報告されたE−CGIのフェムトセルがどのゲートウェイノード16に属するか、従って、フェムトセルにサービスを提供しているターゲット無線基地局14と通信するために使用するべきX2インタフェースを、どのゲートウェイノード16が既に確立しているかを判定することができる。しかしながら、この解決策はX2確立に対するゲートウェイノードアドレスを導出するために使用されない可能性があり、従って、このためには別のメカニズムが必要となる。
【0094】
この解決策の主要な原理は、ゲートウェイノード16は、ソース無線基地局15に対して、ゲートウェイノード16のネットワークノードIDとマスクとの両方に関する情報を、X2インタフェース確立の間に与えるというものである。この主要な原理ゆえに、この解決策は、ソース無線基地局15において、既に確立されたX2インタフェースの中から正しいX2インタフェースを選択するためだけに使用することができる。この解決策はX2確立に対するトリガとしては使用すること、また、X2インタフェース確立の前にゲートウェイノードIDおよびゲートウェイノードIPアドレスを導出するために使用することはできない。これは、マスクはX2確立の間に最初にシグナリングされるからである。これはまた、X2インタフェースを確立するためには別のトリガが必要であるということを意味する。
【0095】
以下のトリガは上記で記述した通りである。
・ゲートウェイノードからソース無線基地局15に向かってのX2インタフェースの確立に対するトリガ(図5に示した)。
−ソース無線基地局15からゲートウェイノード16に向かってのS1に基づいたハンドオーバ(すなわち、ゲートウェイノードに接続されたHeNBの内の1つに本当に向けられたハンドオーバ)、
−ターゲット無線基地局14の中のマクロネットワークの掃引、および/または、
−ターゲット無線基地局14に接続されたUE13からのANRに関連した報告。
・ソース無線基地局15からゲートウェイノード16に向かってのX2インタフェースの確立に対するトリガ(図示せず)。
−ゲートウェイノードからソース無線基地局15に向かってのS1に基づくハンドオーバ(すなわち、ゲートウェイノードに接続されたHeNBの内の1つから本当に行われるハンドオーバ)。
【0096】
ターゲット無線基地局14が自分のゲートウェイノード16に接続する時には、ターゲット無線基地局14はゲートウェイノード16に向かって、自分のX2インタフェースを、インストール手順の一部として自動的に確立することができる。インストール手順の一部として、ターゲット無線基地局14は、自分が聴くことができるマクロセルまたはマクロ無線基地局(例えば、ソース無線基地局15)を報告することができる。マクロセルまたはマクロ無線基地局を聴くために、ターゲット無線基地局14はNWLを装備することができる。
【0097】
図5はゲートウェイノード16がX2インタフェース確立を開始する場合を示す。ソース無線基地局15がこの確立を開始する場合は、マスクを求める場合と同一の原理を適用することができる。そして、この場合には、X2 SETUP RESPONSEは、ゲートウェイノード16のネットワークノードIDとマスクとの両方を備えるであろう。
【0098】
図4におけると同様に、ターゲット無線基地局14は、検出したマクロセルまたはマクロ無線基地局をゲートウェイノード16に対して報告することができる。また、ゲートウェイノード16は、サービスを提供するフェムトセルとして選択したフェムトセルをソース無線基地局15に報告することができる(しかし、これは図5には示していない)。
【0099】
ステップ501:ターゲット無線基地局14の自動設定を実行する。図5におけるステップ501は、図4におけるステップ401〜404に対応する。例えば、ターゲット無線基地局14は、開始して、構成データ(例えば、マスクおよびE−CGI)を取得し、システム情報の一部としてブロードキャストする。ターゲット無線基地局14は、ターゲット無線基地局14とゲートウェイノード16との間のS1インタフェースを確立する。ターゲット無線基地局14は、ゲートウェイノード16を介してネットワークに登録する。ターゲット無線基地局14は自分が聴くことができるマクロソース無線基地局15を報告することができる。これは、S1確立手順に統合してS1確立と連携して実行することができるし、またはS1確立の後に実行することもできる。
【0100】
ステップ502:ゲートウェイノード16からは、X2確立に対して可能ないずれの起動も実行することができる。これは、例えば、S1に基づくハンドオーバ、ターゲット無線基地局14の中のマクロネットワークの掃引(すなわちNWL)、および/またはターゲット無線基地局14に接続されたUE13からのANRに関連する報告である。これに引き続いて、検出したマクロセルがゲートウェイノード16に報告される。ここで使用される主要な情報は、X2インタフェースが確立されるべきソース無線基地局15の識別子である。
【0101】
ステップ503:ゲートウェイノード16は、eNB−IDに基づいてソース無線基地局15のIPアドレスを解決する(例えばDNSルックアップを実行することにより)。
【0102】
ステップ504:ゲートウェイノード16は、X2 SETUP REQUESTメッセージをソース無線基地局15に送信することにより、ソース無線基地局15に対するX2インタフェースの確立を開始する。このメッセージは、ゲートウェイノード16のネットワークノードIDとマスクとを含む。マスクは、UE13から後に受信するE−CGIから正しいネットワークノードIDを見いだすためにソース無線基地局15が使用するべきものである。このステップはまた、標準規格のX2インタフェース確立を備え、例えばSCTP接続の確立を含む。
【0103】
ステップ505:ソース無線基地局15はX2 SETUP RESPONSEをゲートウェイノード16に返送する。
【0104】
ステップ506:ソース無線基地局15は、「X2インタフェースルーティングテーブル」を生成する。X2インタフェースルーティングテーブルは、確立されたX2インタフェースを持つゲートウェイノードの、関係するネットワークノード識別子を含むことができる。そしてソース無線基地局15は、ソース無線基地局15が後にUE13からE−CGIを受信したときに正しいX2インタフェースを見いだすことができる。
【0105】
図6はここで述べる実施形態を示す。図6は、1つの典型的な方法を示し、これは図4における方法の変形である。すなわち、E−CGIに対するマスクはターゲット無線基地局14からブロードキャストされ、UE13によってソース無線基地局15に報告される。しかしながら、この場合には、ソース無線基地局15は、この情報を使用して、S1AP HANDOVER REQUIREDメッセージの中で、ターゲットゲートウェイノード16のネットワークノードIDをアドレスする。このメッセージは次に、S1インタフェースを選択するために、必要に応じて、ソースMME61によってターゲットMMEに転送される(すなわち、ソースMMEおよびターゲットMMEが1つかつ同一ではない場合には)。本方法は図6に示されている。
【0106】
ステップ601:図4に対して記述したステップ401〜407を実行する。例えば、ターゲット無線基地局14の自動設定を実行し、S1インタフェースおよびX2インタフェースを設定する。ターゲットセル11の中でSI情報をブロードキャストし、UE13はSI情報の適切な部分を受信して報告する。
【0107】
ステップ602:ソース無線基地局15は、マスクを使用してE−CGIの何ビットを使用してターゲットネットワークノードID(この場合には、ゲートウェイノード16のネットワークノードIDでなければならない)を見いだすべきかを判定する。
【0108】
ステップ603:ソース無線基地局15は、S1AP HANDOVER REQUIREDメッセージを送信し、S1に基づくハンドオーバを開始する。ゲートウェイノード16のネットワークノードIDは、S1AP HANDOVER REQUIREDメッセージの中で「ターゲットID/ターゲットeNB−ID」として使用される。
【0109】
ステップ604:S1に基づくハンドオーバを続行する。
【0110】
ステップ605:ゲートウェイノード16は、S1AP HANDOVER REQUIREDメッセージの中で受信した情報に基づいて、X2インタフェースの確立を開始する(すなわち、X2 SETUP REQUESTを正しいソース無線基地局15に送信する)ことができる。このステップはまた、標準規格のX2インタフェース確立に従い、例えばSCTP接続の確立を含む。
【0111】
ここで開示した解決策は、組み合わせてこれらを同時に使用することも可能である。
【0112】
図7〜図9は、典型的な実施形態に従って、マスクからどのようにしてゲートウェイノードIDを抽出することができるかを示した図である。示された3つの実施例は、ターゲット無線基地局識別子フィールド(すなわち、HeNB−IDフィールド)の長さが異なる。
【0113】
図7は1つの実施例を示し、ここでは、E−CGI71はターゲット無線基地局識別子711(27ビット長)と、セル識別子712を指示するために残された1ビットとを備える。ゲートウェイノード識別子713はE−CGI71の中に埋め込まれている。マスク72は、E−CGI71からゲートウェイノード識別子713を抽出するために使用される。
【0114】
図8においては、ターゲット無線基地局識別子811は28ビット長であり、セル識別子のためのビットは残されていない。言い換えれば、この実施例では、ターゲット無線基地局は単一のセルだけを扱うことができる。ゲートウェイノード識別子812はE−CGI81の中に埋め込まれている。マスク82は、E−CGI81からゲートウェイノード識別子812を抽出するために使用される。
【0115】
図9では、ターゲット無線基地局識別子911は20ビット長であり、残りの8ビットがセルID912を指示するために使用される。ゲートウェイノード識別子913はE−CGI91の中に埋め込まれる。マスク92はE−CGI91からゲートウェイノード識別子913を抽出するために使用される。
【0116】
図7〜図9は実施例としてだけ示すものであり、E−CGI、ターゲット無線基地局識別子、またはゲートウェイノード識別子の他の長さも排除されるものではないという点に注意するべきである。ここに示す解決策は、これらのフィールドの長さに拘わらず等しく適用可能である。
【0117】
ここではLTE無線通信ネットワークの中で実施例を挙げてあるが、本技術はまた、WCDMA、UMTS、GSMネットワークにおいても実施することができる。WCDMA等の場合には、X2インタフェースデはなくてIub/Iurインタフェースになる。
【0118】
ターゲット無線基地局(図の中ではターゲット無線基地局14と呼んでいる)における本方法のステップは、いくつかの一般的な実施形態に従って、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル11へのハンドオーバをターゲットセル識別子に関連して行うことを可能にするものであり、図10に示したフローチャートを参照して以下に記述する。これらのステップは、以下で述べる順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行することができる。
【0119】
ソースセル12はソース無線基地局15によってサービスが提供され、ターゲットセル11はターゲット無線基地局14によってサービスが提供される。ターゲット無線基地局14およびソース無線基地局15は無線通信ネットワーク100の中に備えられる。ターゲット無線基地局14は、ネットワークノード識別子に関連したゲートウェイノード16に接続されるよう適合される。ゲートウェイノード16は、コアネットワーク17に向かっておよびソース無線基地局15に向かって、ターゲット無線基地局14に対するプロキシとして動作する。
【0120】
ステップ1010:これは破線で示されているオプションのステップである。ターゲット無線基地局14は、コアネットワーク17から、またはゲートウェイノード16から、または運用および保守ノード61から構成データを受信する。構成データは、ターゲットセル識別子およびマスクを備える。
【0121】
ステップ1020:これは破線で示されているオプションのステップである。ターゲット無線基地局14は、近隣セルを検出する。これは、ターゲット無線基地局14の中に設備されたNWL機能またはANR機能によって実行することができる。
【0122】
ステップ1030:これは破線で示されているオプションのステップである。ターゲット無線基地局は近隣セルの近隣セル識別子を導出する。
【0123】
ステップ1040:これは破線で示されているオプションのステップである。ターゲット無線基地局14は近隣セル識別子をゲートウェイノード16に報告する。この報告によって、ゲートウェイノード16は、無線アクセスネットワークサブシステム間接続の確立を実行すること、および/または、その報告に基づいて、接続要求/応答メッセージの中に含まれる、サービスを提供するセルの数を限定することが可能になる。無線アクセスネットワークサブシステム間接続は、X2インタフェース、Iur/Iubインタフェース、abis/Iurインタフェース等を備えることができる。
【0124】
ステップ1050:ターゲット無線基地局14は、ターゲットセル11の中で、ユーザ装置13に対して、無線チャネルの上でターゲットセル識別子およびマスクを定期的にブロードキャストする。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子は、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。マスクはターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0125】
ターゲットセル識別子は、ターゲットセル11の進化型汎用地上無線アクセスネットワークセルグローバル識別子(E−CGI)を備えることができる。
【0126】
マスクは、整数またはビット列のマスクの形で伝達することができる。
【0127】
本方法を実行するためにターゲット無線基地局が提供される。ターゲット無線基地局14のブロック図を図11に示す。ターゲット無線基地局14は、ブロードキャストユニット1101を備え、ブロードキャストユニット1101は、ターゲットセル11の中で、ユーザ装置13に対して、無線チャネルの上でターゲットセル識別子およびマスクを定期的にブロードキャストするように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子は、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0128】
ターゲット無線基地局14は、受信ユニット1102を備えることができる。受信ユニット1102は、コアネットワーク17から、またはゲートウェイノード16から、または運用および保守ノード61から、構成データを受信するように構成される。構成データは、ターゲットセル識別子およびマスクを備える。
【0129】
さらに、ターゲット無線基地局14は、検出ユニット1103を備えることができる。検出ユニット1103は、近隣セルを検出するように構成される。これはターゲット無線基地局14の中に設備されたNWL機能またはANR機能によって実行することができる。
【0130】
ターゲット無線基地局はまた、導出ユニット1104を備えることができる。導出ユニット1104は近隣セルの近隣セル識別子を導出するように構成される。ターゲット無線基地局14は、報告ユニット1105を更に備えることができる。報告ユニット1105は近隣セル識別子をゲートウェイノード16に報告するように構成される。この報告によって、ゲートウェイノード16は、無線アクセスネットワークサブシステム間接続の確立を実行すること、および/または、その報告に基づいて、接続要求/応答メッセージの中に含まれる、サービスを提供するセルの数を限定することが可能になる。無線アクセスネットワークサブシステム間接続は、X2インタフェース、Iur/Iubインタフェース、abis/Iurインタフェース等を備えることができる。
【0131】
ユーザ装置(図の中ではユーザ装置13と呼んでいる)における本方法のステップは、いくつかの一般的な実施形態に従って、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル識別子に関連するターゲットセル11へのハンドオーバを行うことを可能にするものであり、図12に示したフローチャートを参照して以下に記述する。これらのステップは、以下で述べる順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行することができる。
【0132】
ステップ1210:ユーザ装置13は、ターゲットセル11の中に無線チャネルの上でターゲット無線基地局14からブロードキャストされたターゲットセル識別子およびマスクを受信する。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子は、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。マスクはターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0133】
これはユーザ装置のANR処理の間に実行することができる。
【0134】
ステップ1220:ユーザ装置13は、ターゲットセル識別子およびマスクをソース無線基地局15に送信し、それにより、ソース無線基地局15はターゲット無線基地局14が属するゲートウェイノード16を識別することが可能になる。
【0135】
本方法を実行するためにユーザ装置が提供される。図13には、ユーザ装置13をブロック図で示す。
【0136】
ユーザ装置13は、受信ユニット1301を備える。受信ユニット1301は、ターゲットセル11の中に無線チャネルの上でターゲット無線基地局14からブロードキャストされたターゲットセル識別子およびマスクを受信するように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子は、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。さらに、ユーザ装置13は送信ユニット1302を備える。送信ユニット1302は、ターゲットセル識別子およびマスクをソース無線基地局15に送信するように構成される。これにより、ソース無線基地局15はターゲット無線基地局14が属するゲートウェイノード16を識別することが可能になる。
【0137】
ユーザ装置13は処理ユニット1303を更に備えることができ、処理ユニット1303は受信したシステム情報を処理するように構成される。ユーザ装置13はメモリユニット1304を更に備えることができ、メモリユニット1304の上にデータを記憶する。
【0138】
ソース無線基地局(図の中ではソース無線基地局15と呼んでいる)における本方法のステップは、いくつかの一般的な実施形態に従って、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル識別子に関連するターゲットセル11へのハンドオーバを開始するものであり、図14に示したフローチャートを参照して以下に記述する。これらのステップは、以下で述べる順序で実行する必要はなく、任意の適切な順序で実行することができる。
【0139】
ステップ1410:ソース無線基地局15は、無線チャネルの上でユーザ装置13からターゲットセル識別子およびマスクを受信する。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。
【0140】
ステップ1420:ソース無線基地局15は、マスクを使用して、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれたネットワークノード識別子を導出する。
【0141】
ステップ1430:ソース無線基地局15は、導出したネットワークノード識別子に基づいて、ユーザ装置13に対する接続の、ソースセル12からターゲットセル11へのハンドオーバを開始する。いくつかの実施形態においては、開始するステップは、コアネットワークノードにハンドオーバ要求を送信するステップを備え、このメッセージは、要求するターゲット識別子であるネットワークノード識別子を備える。
【0142】
ステップ1440:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局15は導出したネットワークノード識別子を使用してゲートウェイノード16に接続する。
【0143】
ステップ1442:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局15はゲートウェイノード16に対する無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立する。このステップは、ネットワークノード識別子を無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連づけるステップを更に備えることができる。
【0144】
ステップ1443:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局15はターゲットセル11の近隣セルの近隣セル識別子をゲートウェイノード16から受信する。
【0145】
ステップ1444:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局15は近隣セル識別子を無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連づける。
【0146】
ステップ1445:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局はゲートウェイノード16に対して以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続を選択する。
【0147】
ステップ1446:これは破線で示されているオプションのステップである。ソース無線基地局は、以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連した以前のネットワークノード識別子をこのネットワークノード識別子とマッチさせる。これはユーザ装置13から受信したターゲットセル識別子とマスクとの両方を使用してネットワークノード識別子の最長マッチを見いだすことにより行う。
【0148】
ステップ1447:これは破線で示されているオプションのステップである。以前のセル識別子は、以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続と関連づけることができる。ソース無線基地局15は、ユーザ装置13から受信したターゲットセル識別子を、以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム接続に関連した以前のセル識別子とマッチさせる。
【0149】
ソース無線基地局は、クエリに応答して、ネットワークノード識別子から解決したゲートウェイノードのIPアドレスを、ドメインネームシステムから検索することができる。このIPアドレスは無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立するために使用される。
【0150】
無線アクセスネットワークサブシステム間接続は、X2インタフェース、Iub/Iurインタフェース等を備えることができる。
【0151】
本方法を実行するためにソース無線基地局が提供される。図15はソース無線基地局(またeNB15とも呼ばれる)のブロック図を示す。ソース無線基地局は受信ユニット1501を備える。受信ユニット1501は、無線チャネルの上でユーザ装置13から、ターゲットセル識別子およびマスクを受信するように構成される。ターゲットセル識別子は、ゲートウェイノード16のネットワークノード識別子を備え、ネットワークノード識別子はターゲットセル識別子の中に埋め込まれる。そしてマスクは、ターゲットセル識別子からネットワークノード識別子を導出するために使用されるべきものである。さらに、ソース無線基地局15は導出ユニット1502を備える。導出ユニット1502は、マスクを使用して、ターゲットセル識別子の中に埋め込まれたネットワークノード識別子を導出するように構成される。さらに、ソース無線基地局は、開始ユニット1503を備える。開始ユニット1503は、導出したネットワークノード識別子に基づいて、ユーザ装置13への接続の、ソースセル12からターゲットセル11へのハンドオーバを開始するように構成される。さらに、ソース無線基地局はメモリユニット1504を備えることができる。メモリユニット1504は、マスク、ネットワークノード識別子等のデータを、メモリユニットの中に記憶した形で有するように構成される。
【0152】
ゲートウェイノード16アドレッシングに対する本メカニズムは、本解決策の機能を実行するためのコンピュータプログラムコードとともに、1つ以上のプロセッサを通して実施することができる。ここで述べたプログラムコードはまた、例えば、データキャリアの形のコンピュータプログラムとして提供されてもよく、この場合データキャリアは、それが本発明によるネットワークノードに搭載された場合には、本解決策を実行するためのコンピュータプログラムコードを搬送するものである。このようなキャリアの1つは、CD−ROMディスクの形でもよい。しかしながら、メモリスティック等の他のデータキャリアも使用することができる。コンピュータプログラムコードはさらに、サーバの上の純粋なプログラムコードとして提供することもでき、本発明によるネットワークノードに、遠方からダウンロードすることもできる。
【0153】
本発明の実施形態はまた、ネットワークの中のノード(例えば、マクロeNB)がターゲットノード識別子(例えば、HeNB GWのeNB−ID)を、その識別子を判定するノードの中にいずれの設定も行わずに、E−CGIから判定することができる方法を提供する実施形態として記述することもできる。主要な原理は、ターゲットノード識別子を判定するノードに対して、E−CGIとともにマスクも提供するということである。このマスクは、この特定のフェムトセルのHeNBが接続されているHeNB GWを識別するために使用する、E−CGIのビット数を示すものであるだろう。
【0154】
従って、この情報は、例えば以下の解決策の中で使用することができる。
(a)マクロeNBが正しいHeNB GWに対するX2インタフェースを確立するための解決策、
(b)既に確立したX2インタフェースの内から、マクロeNBが正しいX2インタフェースを選択するための解決策、
(c)既に確立したS1インタフェースの内から、MMEが正しいS1インタフェースを選択するための解決策。
【0155】
3GPPでは現在は、HeNBおよびHeNB GWに関連してX2インタフェースは使用しないであろうとしているが、将来、HeNBに関連するハンドオーバに対してX2を使用する必要があると判明する可能性が高く、これは、X2インタフェースを使用しないとすれば、増加するシグナリング負荷および処理負荷がMMEに課せられると考えられるからである、という点に注意するべきである。
【0156】
マスク情報はターゲット識別子を判定するソース無線基地局15に伝達される。従って、マスク情報は、E−CGIと一緒にシステム情報の中でブロードキャストされる。UE13はE−CGIおよびマスクの両方をソース無線基地局15に報告する。従ってこの情報は上記の全ての場合(a)、(b)、(c)で使用することができる。1つの変形として、「主要ノードマスク」もまた、ゲートウェイノード16からソース無線基地局15に対して報告することができる。
【0157】
図面および明細書の中では、本発明の典型的な実施形態が開示された。しかしながら、これらの実施形態に対して多くの変形および変更を行うことが可能であり、これらは、実質的に本発明の原理から逸脱するものではない。従って、具体的な用語を使用したが、これらは一般的かつ記述的意味のみで使用されたものであり、限定の目的で使用されてはいない。本発明の範囲は以下の特許請求の範囲によって画定される。
【0158】
特に、この開示の中では3GPPのLTE/SAEに特定した用語を使用しているが、本発明はこのようなシステムに限定されるものではなく、本発明は、ノードの柔軟なアドレッシングで利益を受けることができる他の無線システムに対しても等しく適用可能であるという点に注意するべきである。本開示を通して、「備える(comprise)」または「備えている(comprising)」という用語を使用するときには、限定的な意味でない(すなわち、「構成要素として少なくとも含む(consist at least of)」ということを意味する)と解釈されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを可能にするためのターゲット無線基地局(14)における方法であって、前記ソースセル(12)はソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)は前記ターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記方法は、
前記ユーザ装置(13)への無線チャネルにより前記ターゲットセル(11)内で前記ターゲットセル識別子とマスクとを周期的にブロードキャストするステップ(1050)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、ブロードキャストする前記ステップ(1050)
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記コアネットワーク(17)、前記ゲートウェイノード(16)又は運用及び保守ノードから、前記ターゲットセル識別子と前記マスクとを含む構成データを受信するステップ(1010)を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
隣接セルを検出するステップ(1020)と、
隣接セル識別子を導出するステップ(1030)と、
前記隣接セル識別子を前記ゲートウェイノード(16)に報告するステップ(1040)と、
を更に含み、
前記ゲートウェイノード(16)は、前記報告に基づいて、無線アクセスネットワークサブシステム間接続の確立の実行と接続要求/応答メッセージに含まれるサービスされているセルの個数の制限との少なくとも一方が可能になることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットセル識別子は、前記ターゲットセル(11)のエボルブドユニバーサル地上無線アクセスネットワーク・セルグローバル識別子を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記マスクは、整数またはビット列のマスクの形で搬送されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを可能にするための前記ユーザ装置(13)における方法であって、前記ソースセル(12)はソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)はターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記方法は、
前記ターゲット無線基地局(14)からの無線チャネルにより前記ターゲットセル(11)内でブロードキャストされた前記ターゲットセル識別子とマスクとを受信するステップ(1210)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、受信する前記ステップ(1210)と、
前記ターゲットセル識別子と前記マスクとを前記ソース無線基地局(15)に送信するステップ(1220)であって、それにより、前記ソース無線基地局(15)は、前記ターゲット無線基地局(14)が属する前記ゲートウェイノード(16)の識別が可能になる、送信する前記ステップ(1220)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを開始するためのソース無線基地局(15)における方法であって、前記ソースセル(12)は前記ソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)はターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記方法は、
前記ユーザ装置(13)からの無線チャネルにより前記ターゲットセル識別子とマスクとを受信するステップ(1410)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、受信するステップ(1410)と、
前記マスクを使用して前記ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ネットワークノード識別子を導出するステップ(1420)と、
前記導出された前記ネットワークノード識別子に基づいて、前記ユーザ装置(13)への前記接続の前記ソースセル(12)から前記ターゲットセル(11)への前記ハンドオーバを開始するステップ(1430)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記導出された前記ネットワークノード識別子を使用している前記ゲートウェイノード(16)に接続するステップ(1440)を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
接続する前記ステップ(1440)は、前記ゲートウェイノード(16)への無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立するステップ(1442)を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立する前記ステップ(1442)は、前記ネットワークノード識別子と前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続との関連付けを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立する前記ステップ(1442)は、
前記ゲートウェイノード(16)から前記ターゲットセル(11)の隣接セルの隣接セル識別子を受信するステップ(1443)と、
前記隣接セル識別子と前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続とを関連付けるステップ(1444)と、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
接続する前記ステップ(1440)は、以前に確立した前記ゲートウェイノード(16)への無線アクセスネットワークサブシステム間接続を選択するステップ(1445)を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
選択する前記ステップ(1445)は、前記ユーザ装置(13)から受信した前記ターゲットセル識別子と前記マスクとの両方を使用して前記ネットワークノード識別子の最長一致を発見することにより、前記以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連する以前のネットワークノード識別子と前記ネットワークノード識別子とをマッチさせるステップ(1446)を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
以前のセル識別子は前記以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連し、
選択する前記ステップ(1445)は、前記ユーザ装置(13)から受信した前記ターゲットセル識別子と前記以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連する前記以前のセル識別子とをマッチさせるステップ(1447)を含む
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
開始する前記ステップ(1430)は、ハンドオーバ要求をコアネットワークノードに送信するステップを含み、該ハンドオーバ要求のメッセージは要求されたターゲット識別子として前記ネットワークノード識別子を含むことを特徴とする請求項7乃至14の何れか一項に記載の方法。
【請求項16】
クエリに応答してドメインネームシステムから前記ネットワークノード識別子から解決された前記ゲートウェイノードのIPアドレスを検索するステップを更に含み、前記IPアドレスは前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立するために使用されることを特徴とする請求項7乃至15の何れか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続はX2インタフェース、Iub/Iurインタフェース又は類似のインタフェースを含むことを特徴とする請求項7乃至16の何れか一項に記載の方法。
【請求項18】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを可能にするためのターゲット無線基地局(14)であって、前記ソースセル(12)はソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)は前記ターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記ターゲット無線基地局(14)は、
前記ユーザ装置(13)への無線チャネルにより前記ターゲットセル(11)内で前記ターゲットセル識別子とマスクとを周期的にブロードキャストするように構成されたブロードキャストユニット(1101)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、前記ブロードキャストユニット(1101)
を備えることを特徴とするターゲット無線基地局。
【請求項19】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを可能にするための前記ユーザ装置(13)であって、前記ソースセル(12)はソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)はターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記ユーザ装置(13)は、
前記ターゲット無線基地局(14)からの無線チャネルにより前記ターゲットセル(11)内でブロードキャストされた前記ターゲットセル識別子とマスクとを受信するように構成された受信ユニット(1301)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、前記受信ユニット(1301)と、
前記ターゲットセル識別子と前記マスクとを前記ソース無線基地局(15)に送信するように構成された送信ユニット(1302)であって、それにより、前記ソース無線基地局(15)は、前記ターゲット無線基地局(14)が属する前記ゲートウェイノード(16)の識別が可能になる、前記送信ユニット(1302)と、
を備えることを特徴とするユーザ装置。
【請求項20】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを開始するためのソース無線基地局(15)であって、前記ソースセル(12)は前記ソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)はターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記ソース無線基地局(15)は、
前記ユーザ装置(13)からの無線チャネルにより前記ターゲットセル識別子とマスクとを受信するように構成された受信ユニット(1501)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、前記受信ユニット(1501)と、
前記マスクを使用して前記ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ネットワークノード識別子を導出するように構成された導出ユニット(1502)と、
前記導出された前記ネットワークノード識別子に基づいて、前記ユーザ装置(13)への前記接続の前記ソースセル(12)から前記ターゲットセル(11)への前記ハンドオーバを開始するように構成された開始ユニット(1503)と、
を備えることを特徴とするソース無線基地局。
【請求項1】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを可能にするためのターゲット無線基地局(14)における方法であって、前記ソースセル(12)はソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)は前記ターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記方法は、
前記ユーザ装置(13)への無線チャネルにより前記ターゲットセル(11)内で前記ターゲットセル識別子とマスクとを周期的にブロードキャストするステップ(1050)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、ブロードキャストする前記ステップ(1050)
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記コアネットワーク(17)、前記ゲートウェイノード(16)又は運用及び保守ノードから、前記ターゲットセル識別子と前記マスクとを含む構成データを受信するステップ(1010)を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
隣接セルを検出するステップ(1020)と、
隣接セル識別子を導出するステップ(1030)と、
前記隣接セル識別子を前記ゲートウェイノード(16)に報告するステップ(1040)と、
を更に含み、
前記ゲートウェイノード(16)は、前記報告に基づいて、無線アクセスネットワークサブシステム間接続の確立の実行と接続要求/応答メッセージに含まれるサービスされているセルの個数の制限との少なくとも一方が可能になることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットセル識別子は、前記ターゲットセル(11)のエボルブドユニバーサル地上無線アクセスネットワーク・セルグローバル識別子を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記マスクは、整数またはビット列のマスクの形で搬送されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを可能にするための前記ユーザ装置(13)における方法であって、前記ソースセル(12)はソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)はターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記方法は、
前記ターゲット無線基地局(14)からの無線チャネルにより前記ターゲットセル(11)内でブロードキャストされた前記ターゲットセル識別子とマスクとを受信するステップ(1210)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、受信する前記ステップ(1210)と、
前記ターゲットセル識別子と前記マスクとを前記ソース無線基地局(15)に送信するステップ(1220)であって、それにより、前記ソース無線基地局(15)は、前記ターゲット無線基地局(14)が属する前記ゲートウェイノード(16)の識別が可能になる、送信する前記ステップ(1220)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを開始するためのソース無線基地局(15)における方法であって、前記ソースセル(12)は前記ソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)はターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記方法は、
前記ユーザ装置(13)からの無線チャネルにより前記ターゲットセル識別子とマスクとを受信するステップ(1410)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、受信するステップ(1410)と、
前記マスクを使用して前記ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ネットワークノード識別子を導出するステップ(1420)と、
前記導出された前記ネットワークノード識別子に基づいて、前記ユーザ装置(13)への前記接続の前記ソースセル(12)から前記ターゲットセル(11)への前記ハンドオーバを開始するステップ(1430)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記導出された前記ネットワークノード識別子を使用している前記ゲートウェイノード(16)に接続するステップ(1440)を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
接続する前記ステップ(1440)は、前記ゲートウェイノード(16)への無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立するステップ(1442)を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立する前記ステップ(1442)は、前記ネットワークノード識別子と前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続との関連付けを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立する前記ステップ(1442)は、
前記ゲートウェイノード(16)から前記ターゲットセル(11)の隣接セルの隣接セル識別子を受信するステップ(1443)と、
前記隣接セル識別子と前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続とを関連付けるステップ(1444)と、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
接続する前記ステップ(1440)は、以前に確立した前記ゲートウェイノード(16)への無線アクセスネットワークサブシステム間接続を選択するステップ(1445)を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
選択する前記ステップ(1445)は、前記ユーザ装置(13)から受信した前記ターゲットセル識別子と前記マスクとの両方を使用して前記ネットワークノード識別子の最長一致を発見することにより、前記以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連する以前のネットワークノード識別子と前記ネットワークノード識別子とをマッチさせるステップ(1446)を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
以前のセル識別子は前記以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連し、
選択する前記ステップ(1445)は、前記ユーザ装置(13)から受信した前記ターゲットセル識別子と前記以前に確立した無線アクセスネットワークサブシステム間接続に関連する前記以前のセル識別子とをマッチさせるステップ(1447)を含む
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
開始する前記ステップ(1430)は、ハンドオーバ要求をコアネットワークノードに送信するステップを含み、該ハンドオーバ要求のメッセージは要求されたターゲット識別子として前記ネットワークノード識別子を含むことを特徴とする請求項7乃至14の何れか一項に記載の方法。
【請求項16】
クエリに応答してドメインネームシステムから前記ネットワークノード識別子から解決された前記ゲートウェイノードのIPアドレスを検索するステップを更に含み、前記IPアドレスは前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続を確立するために使用されることを特徴とする請求項7乃至15の何れか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記無線アクセスネットワークサブシステム間接続はX2インタフェース、Iub/Iurインタフェース又は類似のインタフェースを含むことを特徴とする請求項7乃至16の何れか一項に記載の方法。
【請求項18】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを可能にするためのターゲット無線基地局(14)であって、前記ソースセル(12)はソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)は前記ターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記ターゲット無線基地局(14)は、
前記ユーザ装置(13)への無線チャネルにより前記ターゲットセル(11)内で前記ターゲットセル識別子とマスクとを周期的にブロードキャストするように構成されたブロードキャストユニット(1101)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、前記ブロードキャストユニット(1101)
を備えることを特徴とするターゲット無線基地局。
【請求項19】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを可能にするための前記ユーザ装置(13)であって、前記ソースセル(12)はソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)はターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記ユーザ装置(13)は、
前記ターゲット無線基地局(14)からの無線チャネルにより前記ターゲットセル(11)内でブロードキャストされた前記ターゲットセル識別子とマスクとを受信するように構成された受信ユニット(1301)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、前記受信ユニット(1301)と、
前記ターゲットセル識別子と前記マスクとを前記ソース無線基地局(15)に送信するように構成された送信ユニット(1302)であって、それにより、前記ソース無線基地局(15)は、前記ターゲット無線基地局(14)が属する前記ゲートウェイノード(16)の識別が可能になる、前記送信ユニット(1302)と、
を備えることを特徴とするユーザ装置。
【請求項20】
ユーザ装置(13)への接続のソースセル(12)からターゲットセル識別子と関連するターゲットセル(11)へのハンドオーバを開始するためのソース無線基地局(15)であって、前記ソースセル(12)は前記ソース無線基地局(15)によってサービスされ、前記ターゲットセル(11)はターゲット無線基地局(14)によってサービスされ、前記ターゲット無線基地局(14)と前記ソース無線基地局(15)とは無線通信ネットワーク(100)に含まれ、前記ターゲット無線基地局(14)はネットワークノード識別子に関連するゲートウェイノード(16)へ接続するのに適しており、前記ゲートウェイノード(16)はコアネットワーク(17)に対して及び前記ソース無線基地局(15)に対して前記ターゲット無線基地局(14)のプロキシとして動作し、前記ソース無線基地局(15)は、
前記ユーザ装置(13)からの無線チャネルにより前記ターゲットセル識別子とマスクとを受信するように構成された受信ユニット(1501)であって、前記ターゲットセル識別子は該ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ゲートウェイノード(16)の前記ネットワークノード識別子を含み、前記マスクは前記ターゲットセル識別子から前記ネットワークノード識別子を導出するために使用される、前記受信ユニット(1501)と、
前記マスクを使用して前記ターゲットセル識別子に埋め込まれた前記ネットワークノード識別子を導出するように構成された導出ユニット(1502)と、
前記導出された前記ネットワークノード識別子に基づいて、前記ユーザ装置(13)への前記接続の前記ソースセル(12)から前記ターゲットセル(11)への前記ハンドオーバを開始するように構成された開始ユニット(1503)と、
を備えることを特徴とするソース無線基地局。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2012−506202(P2012−506202A)
【公表日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−532043(P2011−532043)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【国際出願番号】PCT/SE2009/051180
【国際公開番号】WO2010/047647
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【国際出願番号】PCT/SE2009/051180
【国際公開番号】WO2010/047647
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
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