説明

ボタン電話システム及び電話帳の表示方法

【課題】電話機毎に優先するべき情報を表示できるボタン電話システムを提供する。
【解決手段】本発明のボタン電話システムは、主装置及び複数の電話機を備えるボタン電話システムであって、主装置100は、複数の電話機210、220で共有する共有電話帳を格納する記憶手段140と、複数の電話機毎に共有電話帳内の情報の使用頻度を計数する計数手段132と、電話機の要求に応じて、電話機における情報の使用頻度が多い順に並び替えられた並び替え情報を、電話機に出力する応答手段133と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボタン電話システム及びボタン電話システムに用いられる電話帳の表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電話機のユーザーが、予め登録されている電話番号を検索し易いように種々の技術が開示されている。例えば、特許文献1乃至4には、発信回数の多い順に電話番号情報を並べた電話帳を電話機に表示する技術が開示されている。特に特許文献4には、電話帳を職場や親族などでグループに分けたり、発信回数を計数する期間を設定したりする技術が開示されている。
【0003】
また、特許文献5には、構内回線及び公衆回線の双方を利用可能な通信端末装置において、通信端末装置が構内回線を使用可能な場合は、当該通信端末装置に内線番号を表示させ、通信端末装置が構内回線を使用不可能な場合は、当該通信端末装置に外線番号を表示させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−101351号公報
【特許文献2】特開平5−199559号公報
【特許文献3】特開平8−186634号公報
【特許文献4】特開2004−266759号公報
【特許文献5】特開平11−252276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1乃至5の技術は、主装置に複数台、電話機を接続した環境下で、主装置に格納されている共有電話帳を使用して電話機が所望の電話番号に発信すると、他の電話機での発信回数も全て主装置で計数される。つまり、各々の電話機に電話帳を表示する際に、各々の電話機の発信回数に対応した電話帳が表示されない課題を有していた。
【0006】
本発明の目的は、上述した課題を解決するボタン電話システム及びボタン電話システムの電話帳の表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るボタン電話システムは、主装置及び複数の電話機を備えるボタン電話システムであって、前記主装置は、複数の前記電話機で共有する共有電話帳を格納する記憶手段と、複数の前記電話機毎に前記共有電話帳内の情報の使用頻度を計数する計数手段と、前記電話機の要求に応じて、前記電話機における前記情報の使用頻度が多い順に並び替えられた並び替え情報を、前記電話機に出力する応答手段と、を備える。
【0008】
本発明に係るボタン電話システムの電話帳の表示方法は、主装置及び複数の電話機を備えるボタン電話システムに用いられる、電話帳の表示方法であって、前記電話機の要求に応じて、予め前記主装置に格納されている共有電話帳内の情報を、前記電話機における使用頻度が多い順に並び替え、この並び替え情報を前記電話機に表示する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電話機毎に優先するべき情報を表示できるボタン電話システム及びボタン電話システムの電話帳の表示方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態のボタン電話システムを示す構成ブロック図である。
【図2】電話番号検索を要求した電話機、当該電話機が発呼しようとする電話番号情報及び発信日時情報が関連付けられた共有電話帳を示す図である。
【図3】並び替え情報を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のボタン電話システムに用いられる電話帳の表示方法の流れを示すフローチャート図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態のボタン電話システムにおける、電話機を示す構成ブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態のボタン電話システムにおける、電話機の制御部を示すブロック図である。
【図7】グループ分けされた電話番号情報を示す図である。
【図8】並び替え情報を示す図である。
【図9】並び替え情報を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態のボタン電話システムにおける、電話機の制御部を示すブロック図である。
【図11】電話機毎の使用頻度有効期間を示す図である。
【図12】並び替え情報を示す図である。
【図13】並び替え情報を示す図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態のボタン電話システムにおける、電話機の異なる制御部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態に係るボタン電話システム及びボタン電話システムの電話帳の表示方法について説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0012】
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態に係るボタン電話システム及びボタン電話システムの電話帳の表示方法を説明する。
【0013】
本実施の形態のボタン電話システムは、図1に示すように、主装置100、第1の電話機210、第2の電話機220などを備える。但し、主装置100への電話機の接続数は、この限りでなく、複数の電話機が接続されていれば良い。また、主装置100への電話機の接続は、有線又は無線を問わない。
【0014】
主装置100は、内線インターフェース部110、外線インターフェース部120、制御部130、記憶部140などを備える。内線インターフェース部110には、伝送回線300を介して第1の電話機210、第2の電話機220が接続されている。外線インターフェース部120には、アナログ電話網、ISDN、IP網などの公衆回線400が接続されている。
【0015】
制御部130は、機能処理部131、計数部132、応答部133などを備える。機能処理部131は、各電話機の動作制御や公衆回線400の制御など、一般的なボタン電話システムが持つ機能を提供する。機能処理部131は、例えば公衆回線400から外線インターフェース部120を介して入力される通信情報を、内線インターフェース部110を介して所定の電話機に出力する。また、機能処理部131は、所定の電話機から伝送回線300及び内線インターフェース部110を介して入力される通信情報を、外線インターフェース部120を介して公衆回線400に出力する。
【0016】
計数部132は、記憶部140に格納されている共有電話帳内の電話番号情報の発信回数を電話機毎に計数する。すなわち、第1の電話機210又は第2の電話機220が、ユーザーの操作に基づいて、詳細は後述するが、主装置100の記憶部140に格納されている共有電話帳又は並び替え情報を読み出す。そして、第1の電話機210又は第2の電話機220が、ユーザーの操作に基づいて、読み出した共有電話帳又は並び替え情報から所望の電話番号情報を選択して発呼し、その電話番号情報の発呼情報(発信情報)を、主装置100の機能処理部131に出力する。機能処理部131は、第1の電話機210又は第2の電話機220のいずれの発信情報であるかを判断し、その判断結果と共に発信しようとする電話番号情報及び発信日時情報を計数部132に出力する。計数部132は、記憶部140から格納されている共有電話帳内の電話番号情報に対して、図2に示すように、入力された判断結果、発呼しようとする電話番号情報及び発信日時情報を関連付ける。計数部132は、当該関連付けた情報に基づいて、図3(a)、(b)に示すように、電話機毎に発信回数の多い順に電話番号情報を並び替え、並び替え情報として記憶部140に格納する。ちなみに、図3(a)は、第1の電話機210の並び替え情報を示す。図3(b)は、第2の電話機220の並び替え情報を示す。また、本実施の形態では、発信回数の等しい電話番号情報を、共有電話帳内の並び順に並び替えたが、並び替え順は特に限定されない。
【0017】
応答部133は、第1の電話機210又は第2の電話機220から入力される電話番号検索要求情報に基づいて、記憶部140に格納されている、共有電話帳又は第1の電話機210の並び替え情報又は第2の電話機220の並び替え情報を、電話番号検索を要求した電話機に出力する。すなわち、ユーザーが第1の電話機210又は第2の電話機220を操作して共有電話帳からの電話番号検索を要求すると、第1の電話機210又は第2の電話機220から当該電話番号検索要求情報(以下、第1の電話番号検索要求情報と云う。)が、主装置100の機能処理部131に入力される。または、ユーザーが第1の電話機210又は第2の電話機220を操作して並び替え情報からの電話番号検索を要求すると、第1の電話機210又は第2の電話機220から当該電話番号検索要求情報(以下、第2の電話番号検索要求情報と云う。)が、主装置100の機能処理部131に入力される。
【0018】
機能処理部131は、入力された電話番号検索要求情報が第1の電話番号検索要求情報か第2の電話番号検索要求情報かを判断すると共に、電話番号検索要求情報が第1の電話機210又は第2の電話機220のいずれからの要求かを判断し、判断結果を応答部133に出力する。
【0019】
応答部133は、電話機からの電話番号検索の要求が共有電話帳からの検索の場合、記憶部140に格納されている共有電話帳を読み出し、第1の電話番号検索情報を出力した電話機に出力する。一方、応答部133は、電話機からの電話番号検索の要求が並び替え情報からの検索の場合、記憶部140に格納されている第1の電話機210の並び替え情報又は第2の電話機220の並び替え情報を読み出し、第2の電話番号検索情報を出力した電話機に出力する。
【0020】
記憶部140には、主装置100の制御を司るプログラム、予め登録された共有電話帳、並び替え情報などが格納される。
【0021】
このような構成のボタン電話システムを用いて、本実施の形態の電話帳の表示方法は、図4に示す流れで実施される。
先ず、ユーザーが、電話番号を検索するべく、第1の電話機210又は第2の電話機220を操作する。これにより、第1の電話機210又は第2の電話機220は、第1の電話番号検索要求情報又は第2の電話番号検索要求情報を主装置100の機能処理部131に出力する(S1)。
【0022】
機能処理部131は、入力された電話番号検索要求情報が第1の電話番号検索要求情報か第2の電話番号検索要求情報かを判断すると共に、第1の電話機210又は第2の電話機220のいずれからの電話番号検索要求情報であるのかを判断し、判断結果を応答部133に出力する(S2)。
【0023】
応答部133は、判断結果に基づいて、記憶部140に格納されている共有電話帳又は第1の電話機210の並び替え情報又は第2の電話機220の並び替え情報を読み出し、電話番号検索を要求した電話機に出力する(S3)。
第1の電話機210又は第2の電話機220は、入力された共有電話帳又は並び替え情報を表示する(S4)。
【0024】
このように、本実施の形態のボタン電話システム及びボタン電話システムの電話帳の表示方法は、共有電話帳内の電話番号情報を電話機毎の発信回数の多い順に並び替える。そして、電話番号検索を要求した電話機に並び替え情報を表示させる。そのため、本実施の形態のボタン電話システム及びボタン電話システムの電話帳の表示方法は、電話機毎に優先するべき電話帳を表示できる。したがって、ユーザーの使い勝手が良い。
【0025】
しかも、本実施の形態のボタン電話システム及びボタン電話システムの電話帳の表示方法は、共有電話帳や並び替え情報が主装置100の記憶部140に格納され、必要に応じて読み出される。そのため、電話機毎に電話帳を備える場合に比べて、電話機毎の記憶容量を軽減することができる。
【0026】
ちなみに、第1の電話機210及び第2の電話機220は、図5に示すように、伝送インターフェース部201、制御部202、表示部203、記憶部204、操作部205、スピーカ206、マイク207などを備える。
【0027】
伝送インターフェース部201は、伝送回線300を介して主装置100の内線インターフェース部110に接続されている。制御部202は、記憶部204に格納されているプログラムなどに基づいて電話機を制御する。すなわち、制御部202は、伝送回線300を介して入力される受信情報(音声情報)を復号化してスピーカ206から出力させる。また、制御部202は、マイク207から入力された音声情報を符号化して伝送回線300を介して主装置100に出力する。また、制御部202は、操作部205からの入力情報を符号化して伝送回線300を介して主装置100に出力する。また、制御部202は、主装置100の応答部133から伝送回線300を介して入力される、並び替え情報を表示部203に表示させる。また、制御部202は、プログラムに基づいて各種のコマンドを表示部203に表示させる。このとき、表示部203には、並び替えを行っていない共有電話帳を選択するか、または上述の並び替え情報を選択するかのコマンドが表示され、ユーザーは操作部205を操作することで、いずれかを選択する。
【0028】
表示部203は、画像を表示する液晶ディスプレイ装置などを備える。表示部203は、制御部202からの制御信号に基づいて制御される。記憶部204は、電話機の制御を司るプログラムなどが格納されている。操作部205は、テンキーやスクロールキーなどを備える。ユーザーは、操作部205を操作することで、電話番号を入力したり、文字を入力したり、コマンドを決定したりする。例えば、ユーザーが並び替え情報を表示部203に表示させるべく、操作部205を操作すると、その操作情報が主装置100の機能処理部131に出力される。主装置100は、入力された操作情報に基づいてユーザーが操作した電話機における並び替え情報を記憶部140から読み出し、当該電話機に出力して表示させる。
【0029】
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態に係るボタン電話システム及びボタン電話システムの電話帳の表示方法を説明する。ボタン電話システムをユーザーが使用する場合、例えば発信回数の少ないプライベートシーンや発信回数が多いビジネスシーンなど発信目的が異なる。発信回数が相対的に異なる場合のような使用条件では、発信回数が多いビジネスシーンの電話番号情報ばかりが優先表示され、プライベートシーンで使用している電話番号情報に対して検索し辛くなる。そこで、本実施の形態のボタン電話システムは、使用頻度順の表示を例えばグループ1(ビジネス)、グループ2(プライベート)のようにグループごとに行えるようにする。なお、共有電話帳内の電話番号情報を分類するグループ数や種類は、特に限定されない。
【0030】
本実施の形態のボタン電話システムは、第1の実施の形態のボタン電話システムと略同様の構成とされている。特に、このボタン電話システムは、各々の電話機がグループ別に電話番号検索を要求することができる構成とされている。なお、第1の実施の形態と重複する説明は省略する。
【0031】
第1の電話機210及び第2の電話機220の制御部202は、プログラムに基づくコマンドの一つとして、共有電話帳内の電話番号情報を複数のグループに分類させる分類コマンドを表示部203に表示する。つまり、制御部202は、図6に示すように、当該分類コマンドを表示部203に表示し、ユーザーに操作部205を介して共有電話帳内の電話番号情報のグループ分けを促すグループ設定部202Aを備える。ユーザーが操作部205を介して当該分類コマンドを選択すると、グループ設定部202Aは主装置100の記憶部140から共有電話帳を読み出し、共有電話帳を表示部203に表示させる。そして、ユーザーが操作部205を介して表示部203に表示された共有電話帳、即ち登録されている電話番号情報一覧に対して、図7に示すように、例えばビジネスはグループ1、プライベートはグループ2として電話番号情報毎に分類する。グループ設定部202Aは、このようにグループ分け情報を付加した共有電話帳を、主装置100の記憶部140に出力する。つまり、主装置100の記憶部140には、電話機毎のグループ分け情報を付加した共有電話帳が格納されている。また、グループ設定部202Aは、分類したグループの種類情報(本実施の形態では、グループ1(ビジネス)、グループ2(プライベート))を記憶部204に格納する。なお、本実施の形態では、第1の電話機210及び第2の電話機220は、共有電話帳内の電話番号情報を等しくグループ分けしている。
【0032】
さらに第1の電話機210及び第2の電話機220の制御部202は、プログラムに基づくコマンドの一つとして、分類されたグループのうち、いずれかのグループの並び替え情報の表示を選択させる選択コマンドを表示部203に表示させる。つまり、制御部202は、当該選択コマンドを表示部203に表示し、ユーザーに操作部205を介して、いずれのグループに属する電話番号情報の並び替え情報を表示させるかの選択を促す選択部202Bを備える。ユーザーが操作部205を介して当該選択コマンドを選択すると、選択部202Bは記憶部204から現在分類されているグループの一覧情報を読み出し、この一覧情報を表示部203に表示させる。そして、ユーザーが操作部205を介して表示部203に表示された一覧情報に対して、表示させたいグループを選択する。選択部202Bは、伝送回線300を介して選択情報を主装置100の応答部133に出力する。
【0033】
応答部133は、電話番号検索を要求した電話機におけるグループ分け情報が付加された共有電話帳、及び並び替え情報を記憶部140から読み出す。そして、応答部133は、選択されたグループに属する電話番号情報を当該グループ分け情報が付加された共有電話帳に基づいて抽出し、さらに抽出した電話番号情報を当該並び替え情報に基づいて発信回数の多い順に並び替える。応答部133は、この新たに並び替えた情報を、電話番号検索を要求した電話機に出力する。電話機は、図8(a)、(b)及び図9(a)、(b)に示すように、新たに並び替えられた情報を表示する。ちなみに、図8(a)は、第1の電話機210に表示されるグループ1の並び替え情報を示し、図8(b)は、第2の電話機220に表示されるグループ1の並び替え情報を示す。また、図9(a)は、第1の電話機210に表示されるグループ2の並び替え情報を示し、図9(b)は、第2の電話機220に表示されるグループ2の並び替え情報を示す。
これにより、ユーザーは簡単に所望の電話番号を検索することができる。
【0034】
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態に係るボタン電話システム及びボタン電話システムの電話帳の表示方法を説明する。ボタン電話システムをユーザーが使用する場合、例えば長期間使用しておらず表示の必要性が低い電話番号情報であっても、過去の発信回数が多いだけで表示される場合がある。そこで、本実施の形態のボタン電話システムは、電話機毎に発信回数を計数する期間(以下、使用頻度有効期間と云う場合がある。)を設定できるようにする。
【0035】
本実施の形態のボタン電話システムは、第2の実施の形態のボタン電話システムと略同様の構成とされている。特に、このボタン電話システムは、電話機毎に使用頻度有効期間を設定することができる構成とされている。なお、第1及び第2の実施の形態と重複する説明は省略する。
【0036】
第1の電話機210及び第2の電話機220の制御部202は、プログラムに基づくコマンドの一つとして、使用頻度有効期間を設定させる設定コマンドを表示部203に表示する。つまり、制御部202は、図10に示すように、当該設定コマンドを表示部203に表示し、ユーザーに操作部205を介して使用頻度有効期間の設定を促す期間設定部202Cを備える。ユーザーが操作部205を介して当該設定コマンドを選択すると、期間設定部202Cは、例えば日数の入力フォームを表示部203に表示し、ユーザーに使用頻度有効期間の入力を促す。ユーザーが使用頻度有効期間を入力すると、期間設定部202Cは、使用頻度有効期間情報を主装置100の記憶部140に出力する。つまり、主装置100の記憶部140には、図11に示すように、電話機毎の使用頻度有効期間情報が格納されている。
【0037】
主装置100の計数部132は、記憶部140から電話機毎の使用頻度有効期間情報を読み出し、電話機毎に、当該使用頻度有効期間情報で定める期間、即ち電話番号検索を要求した日から当該期間遡った日までの、共有電話帳内の電話番号情報の発信回数を計数する。但し、使用頻度有効期間情報で定める期間の始期及び終期は適宜、設定することができる。そして、計数部132は、電話機毎に並び替え情報を作成し、記憶部140に格納する。例えば、第1の電話機210での電話番号検索を2010年1月26日に要求したとし、使用頻度有効期間が30日であると、電話番号情報1は7回、電話番号情報2は2回、電話番号情報3は0回、電話番号情報4は0回、電話番号情報5は5回、電話番号情報6は2回、電話番号情報7は1回となる。また、第2の電話機220でも同日に電話番号検索を要求したとし、使用頻度有効期間が90日であると、電話番号情報1は2回、電話番号情報2は9回、電話番号情報3は8回、電話番号情報4は6回、電話番号情報5は4回、電話番号情報6は1回、電話番号情報7は4回となる。そして、ユーザーがグループ1の電話番号検索を要求すると、第1の電話機210の表示部203には、図12(a)に示される並び替え情報が表示され、第2の電話機220の表示部203には、図12(b)に示される並び替え情報が表示される。また、ユーザーがグループ2の電話番号検索を要求すると、第1の電話機210の表示部203には、図13(a)に示される並び替え情報が表示され、第2の電話機220の表示部203には、図13(b)に示される並び替え情報が表示される。
【0038】
これにより、期間外の過去に多数使用していて、現在では使用しなくなった電話番号情報の計数結果を排除することができるので、ユーザーが必要とする電話番号情報を電話機に優先的に表示できる。
【0039】
本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
上記実施の形態では、共有電話帳内の電話番号情報のグループ分けをビジネスとプライベートとに分けたが、この限りでない。通例、ボタン電話システムの電話機は、内線モードと公衆モードとを有しており、図14に示すように制御部202の切り替え部202Dを用いて切り替え可能な構成とされていることが多い。そのため、ユーザーが電話機の切り替え部202Dを操作してモードを切り替えると、切り替え部202Dは、切り替え情報を主装置100の機能処理部131に出力する。機能処理部131は、当該切り替え情報を応答部133に出力する。応答部133は、入力される切り替え情報に基づいて、電話番号検索を要求した電話機が内線モードのときは、内線モードに属する電話番号情報における並び替え情報を当該電話機に出力する。一方、電話番号検索を要求した電話機が公衆モードのときは、公衆モードに属する電話番号情報における並び替え情報を当該電話機に出力する。このようなボタン電話システムを社内で用いると、より簡単に所望の電話番号を検索することができる。また、第1の電話機210及び第2の電話機220が携帯通信端末で構成されていると、電話機の使用モードが構内及び公衆で切り替え可能な場合に、構内モードで使用可能な電話番号を使用頻度順に表示し、構外にいるときは公衆網で使用可能な電話番号を使用頻度順に表示することにより検索の手順や時間を短縮することができる。
【0040】
上記実施の形態では、第3の実施の形態としてグループ分けと使用頻度有効期間設定とを組み合わせたボタン電話システムを説明したが、グループ分けを省略し、使用頻度有効期間設定のみを行っても良い。
【符号の説明】
【0041】
100 主装置
110 内線インターフェース部
120 外線インターフェース部、
130 制御部、131 機能処理部、132 計数部、133 応答部
140 記憶部
210 第1の電話機
220 第2の電話機
201 伝送インターフェース部
202 制御部、202A グループ設定部、202B 選択部、202C 期間設定部、202D 切り替え部
203 表示部
204 記憶部
205 操作部
206 スピーカ
207 マイク
300 伝送回線
400 公衆回線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主装置及び複数の電話機を備えるボタン電話システムであって、
前記主装置は、
複数の前記電話機で共有する共有電話帳を格納する記憶手段と、
複数の前記電話機毎に前記共有電話帳内の情報の使用頻度を計数する計数手段と、
前記電話機の要求に応じて、前記電話機における前記情報の使用頻度が多い順に並び替えられた並び替え情報を、前記電話機に出力する応答手段と、
を備えるボタン電話システム。
【請求項2】
前記電話機は、
前記共有電話帳内の情報のグループ分けを促すグループ設定手段と、
前記分類したグループの何れに属する情報の並び替え情報を表示させるかの選択を促す選択手段と、をさらに備え、
前記主装置の応答手段は、前記電話機の選択手段の選択情報に応じて、前記電話機において選択されたグループに属する情報の並び替え情報を、前記電話機に出力することを特徴とする請求項1に記載のボタン電話システム。
【請求項3】
前記電話機は、前記情報の使用頻度を計数する期間の設定を促す期間設定手段を、さらに備え、
前記主装置の計数手段は、前記電話機の期間設定手段で設定された期間情報に応じて、前記情報の使用頻度を計数することを特徴とする請求項2に記載のボタン電話システム。
【請求項4】
前記電話機は、内線モードと公衆モードとの切り替えを促す切り替え手段を、さらに備え、
前記主装置の記憶手段には、前記共有電話帳内の情報が内線モードと公衆モードとでグループ分けされた状態で格納されており、前記応答手段は、前記電話機が内線モードのときは前記内線モードに属する情報の並び替え情報を前記電話機に出力し、前記電話機が公衆モードのときは前記公衆モードに属する情報の並び替え情報を前記電話機に出力することを特徴とする請求項2又は3に記載のボタン電話システム。
【請求項5】
主装置及び複数の電話機を備えるボタン電話システムに用いられる、電話帳の表示方法であって、
前記電話機の要求に応じて、予め前記主装置に格納されている共有電話帳内の情報を、前記電話機における使用頻度が多い順に並び替え、この並び替え情報を前記電話機に表示することを特徴とするボタン電話システムの電話帳の表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−54822(P2012−54822A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196778(P2010−196778)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】