説明

ポストベークフリー用エッチングレジスト

【課題】 ポストベークが不要でも、硬化速度が速く、耐エッチング性の良好なフォトレジスト組成物を提供する。
【解決手段】 少なくとも2個のプロペニルエーテル末端基を有する重合性化合物であって、プロペニルエーテル末端基を有するモノマー(A1)、ポリエーテルオリゴマー(A2)およびポリエステルオリゴマー(A3)からなる群より選ばれる1種以上の重合性化合物(A)と、光酸発生剤(B)を必須成分とし、重合性化合物(A)の水酸基価が0〜10mgKOH/gであるポストベークが不要なことを特徴とするフォトレジスト組成物を使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、TFT(薄膜トランジスタ)アレイ基板を製造する使用されるフォトレジスト組成物に関する。さらに詳しくは、ポストベークすることなく種々のエッチング方法に対して高い耐性を持つポストベークフリーのフォトレジスト組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、TFT(薄膜トランジスタ)アレイ基板の製造にはフォトレジスト組成物を用いたフォトリソグラフィーが用いられており、フォトレジストを被エッチング層にパターンニングした後、レジスト膜をマスクとしてエッチング工程を行なうことで被エッチング層をパターンニングする。
フォトレジスト組成物としてはポジ型フォトレジスト組成物を用いたものが知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
しかしながら、ポジ型の上記の方法のフォトレジスト組成物では露光、現像後にポストベークをしなければ高いエッチング耐性を発現しないという問題点を有する。
しかし、ポストベークを行うと、一般に、開始剤や不純物などの揮発成分が蒸発することによる悪臭の発生、硬化収縮によるパターン寸法精度悪化という問題点が知られている。
【特許文献1】特開2006−72080号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明はポストベークをすることなく高いエッチング耐性を有するフォトレジスト組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、少なくとも2個のプロペニルエーテル末端基を有する重合性化合物(A)と光酸発生剤(B)を必須成分とし、該重合性化合物(A)の水酸基価が0〜10mgKOH/gであり、ポストベークが不要なことを特徴とするフォトレジスト組成物である。
【発明の効果】
【0006】
本発明のフォトレジスト組成物は、水酸基価が低くヒドロキシル基をほとんど含有しない多官能化合物(A)を主成分としているため、光カチオン重合において重合が阻害されにくい。さらにこの化合物(A)は光硬化反応が速いことで知られるプロペニルエーテル基を反応基として有していることにより、露光をするだけで十分な硬化性が得られることから高いエッチング耐性を発現する。
また、ポストベークが不要なため、硬化収縮が起こらず、作成したパターンの寸法精度が優れ、望みのパターン形状が得られる。さらに加熱による開始剤や不純物などの揮発成分に起因する悪臭の問題もない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明のフォトレジスト組成物は、ポストベークが不要なことを特長とするフォトレジスト組成物であって、少なくとも2個のプロペニルエーテル末端基を有する重合性化合物(A)と光酸発生剤(B)を必須成分とすることを特徴とし、この重合性化合物(A)の水酸基価は10mgKOH/g以下である。
【0008】
本発明の重合性化合物(A)としては、(1)プロペニルエーテル末端基を有するモノマー、(2)プロペニルエーテル末端基を有する(ポリ)エーテルオリゴマー、(3)プロペニルエーテル末端基を有するポリエステルオリゴマー、およびこれらの併用があげられる。
好ましくは(1)のモノマーと(2)の(ポリ)エーテルオリゴマー、さらに好ましくは(1)のモノマーである。
【0009】
本発明の重合性化合物(A)におけるプロペニルエーテル末端基を有するモノマー(A1)は下記一般式(1)で表される化合物でが好ましい。
【0010】
1[−O−R1]n (1)
[式中、n個のR1のうち、少なくとも2個のR1はプロペニル基であり、残りのR1はアルキル基、アシル基、アリール基またはアミド基を表す。X1はn価の脂肪族アルコールから水酸基を除いた残基である。nは2〜6の整数である。]
【0011】
上記のプロペニルエーテル末端基を有するモノマー(A1)は、n価の脂肪族アルコールから水酸基を除いた残基X1にn個の[−O−R1]が結合し、そのうちの2個以上の[−O−R1]のR1はプロペニル基であり、残りのR1はアルキル基、アシル基、アリール基またはアミド基である。但し、この脂肪族アルコールは2〜6価の多価アルコールである。
【0012】
1はn価の多価アルコール残基である。nは2〜6、好ましくは3〜6、特に好ましくは4〜6の整数である。このような多価アルコールとしては以下のものがあげられる。
例えば、モノペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,3,5−ペンタエリスリトール、グリセリン、トリメチロールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン等)、ソルビトール、ソルビタングリセリン縮合物等があげられる。これらのうち、モノペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,3,5−ペンタエリスリトール、グリセリンの残基が好ましく、特にモノペンタエリスリトールやジペンタエリスリトールの残基が好ましい。
【0013】
n個のR1のうち、少なくとも2個はプロペニル基であり、残りのR1はアルキル基、アシル基、アリール基またはアミド基でもよい。
【0014】
プロペニル基ではない残りのR1としてのアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
【0015】
アシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオイル基などのアルキルアシル基;ベンゾイル基、トルオイル基、サリチロイル基、シンナモイル基、ナフトイル基、フタロイル基などのアリールアシル基;シュウ酸、マロン酸、コハク酸等のジカルボン酸からそれぞれ誘導されるオキサリル基、マロニル基、スクシニル基などが挙げられる。
【0016】
アリール基としてはフェニル基、ナフチル基、アントラニル基などが挙げられる。
【0017】
アミド基としては、メチルアミド基、エチルアミド基、プロピルアミド基、ブチルアミド基、シクロヘキシルアミド基、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基、ジプロピルアミド基、ジブチルアミド基、ジシクロヘキシルアミド基、メチルエチルアミド基等のアルキルアミド基;ビニルアミド基、プロペニルアミド基、シクロヘキセニルアミド基、ジビニルアミド基、ジプロペニルアミド基、ジシクロヘキセニルアミド基などのアルケニルアミド基;ベンジルアミド基、ジベンジルアミド基、フェニルエチルアミド基、フェニルプロピルアミド基などのアリールアルキルアミド基;フェニルアミド基、ナフチルアミド基、ジフェニルアミド基、ジナフチルアミド基などのアリールアミド基が挙げられる。
【0018】
本発明の重合性化合物(A)におけるプロペニルエーテル末端基を有する(ポリ)エーテルオリゴマー(A2)は下記一般式(2)で表される化合物である。
【0019】
1[−O−(YO)m−R1]n (2)
[式中、n個のR1のうち、少なくとも2個はプロペニル基であり、残りのR1はアルキル基、アシル基、アリール基またはアミド基を表す。X1はn価の脂肪族アルコールから水酸基を除いた残基である。(YO)はオキシエチレン基および/またはオキシプロピレン基を表し、mはエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドの付加モル数を表す。nは2〜6の整数であり、n個あるmのうちの少なくとも1個のmは1〜200の整数であり、残りのmは0〜200の整数である。]
【0020】
一般式(2)において、(YO)はオキシエチレン基、オキシプロピレン基、およびこれらの併用を表し、mはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの合計の付加モル数を表す。
【0021】
一般式(2)におけるXは、一般式(1)におけるXと同様のものが挙げられる。
【0022】
一般式(2)におけるRは、一般式(1)におけるRと同様のものが挙げられる。
【0023】
nは2〜6、好ましくは3〜6、特に好ましくは4〜6の整数である。
n個のR1のうち、少なくとも2個はプロペニル基であり、残りのR1はアルキル基、アシル基、アリール基またはアミド基でもよい。
【0024】
n個あるmのうちの少なくとも1個のmは1〜200の整数、好ましくは1〜80、特に好ましくは1〜5の整数である。また、それ以外のmは0〜200の整数、好ましくは0〜80、特に好ましくは0〜5の整数である。
mが200を超えると通常は粘度が高くなり開始剤の溶解が困難になる。ポリエーテル鎖が短い方が粘度が低くなり開始剤の溶解性が良好である。
【0025】
本発明におけるプロペニルエーテル末端基を有するポリエステルオリゴマー(A3)は下記一般式(3)で表される化合物があげられる。
【0026】
【化1】

【0027】
[式中、n個のR1の少なくとも2個はプロペニル基であり、残りがアルキル基、アシル基、アリール基またはアミド基を表す。また、mは1〜200の整数、nは2〜6の整数であり、X2はアルキレン基またはアリーレン基であり、X1は脂肪族n価アルコールから水酸基を除いた残基である。]
【0028】
一般式(3)におけるX2は、X2はアルキレン基またはアリーレン基である。これらのうち好ましくは、アルキレン基である。
【0029】
2で表わされるアルキレン基の例としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、ノニレン基などが挙げられる。これらのうち好ましくは、エチレン基、およびプロピレン基である。
【0030】
一般式(3)におけるRは、一般式(1)におけるRと同様のものが挙げられる。
【0031】
nは2〜6、好ましくは3〜6、特に好ましくは4〜6の整数である。
【0032】
n個あるmは0〜200の整数、好ましくは0〜80、特に好ましくは0〜5の整数である。mが200を超えると通常は粘度が高くなり開始剤の溶解が困難になる。ポリエステル鎖が短い方が粘度が低くなり開始剤の溶解性が良好である。
【0033】
n個のR1のうち、少なくとも2個はプロペニル基であり、残りのR1はアルキル基、アシル基、アリール基またはアミド基でもよい。
【0034】
本発明の重合性化合物(A)の水酸基価は、通常0〜10mgKOH/gであり、好ましくは、0〜5mgKOH/gである。
10mgKOH/g以下であれば水酸基が少ない点で硬化性が優れる。
【0035】
本発明においてもう1つの必須成分として使用される光酸発生剤(B)としては、公知の光カチオン重合開始剤が使用できる。
例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムホスフェート、P−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、P−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−クロルフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−クロルフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス[4−ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロフォスフェート、ビス[4−ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、(2、4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−Fe−ヘキサフルオロホスフェート等を挙げることができる。これらは市場より容易に入手することができる。例えば、旭電化(株)製、SP−150、SP−170、チバ・ガイギー社製、イルガキュアー261、ユニオンカーバイド社製、UVR−6974、UVR−6990等を挙げることができる。

【0036】
本発明のフォトレジスト組成物は、必須成分の重合性化合物(A)と光酸発生剤(B)以外に、通常、溶剤を含有する。
本発明のフォトレジスト組成物において、重合性化合物(A)の含有量は、通常10〜60重量%であり、好ましくは30〜50重量%である。
また、光酸発生剤(B)の含有量は、通常0.004〜5重量%であり、好ましくは1〜4重量%である。
【0037】
溶剤としては、エステル類(ブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノンなど)、およびグリコールエーテル類(エチレングリコールモノメチルエーテルおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルなど)が挙げられる。上記溶剤のうち好ましいのはケトン類およびエステル類であり、さらに好ましいのはエステル類である。
【0038】
本発明の組成物には必要により(A)、(B)とともに、公知の光ラジカル重合性組成物(C)を併用することができる。含有する光ラジカル重合性組成物の量としては、通常(A)成分100重量部に対し0〜100重量部を使用し、好ましくは10〜40重量部である。
【0039】
本発明の組成物には、更に必要に応じて、密着向上剤、熱重合防止剤、塗料、顔料、可塑剤、難燃剤、微粒状充填剤、塗工性向上剤、その他各種添加剤等を含有させることができる。
【実施例】
【0040】
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
【0041】
<製造例1>
加熱冷却・攪拌装置、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、ペンタエリスリトールトリプロペニルエーテル(a−1)300部を仕込み、100℃まで加熱した後、滴下ロートを用いてフェニルイソシアネート200部を30分かけて滴下した後、100℃で6時間加熱し、(a−1)の水酸基と反応させた。
その後、過剰量加えて未反応のままのフェニルイソシアネートをメタノールで処理し、減圧下で不純物を蒸留除去することにより、本発明のモノマー(A−1)を得た。水酸基価は0.3mgKOH/gであった。
【0042】
<製造例2>
上記のモノマー(a−1)をペンタエリスリトールトリプロペニルエーテルエチレンオキシド付加物(a−2)に代えること以外は製造例1と同様にして、本発明のモノマー(A−2)を得た。水酸基価は0.8mgKOH/gであった。
【0043】
実施例1、2と比較例1〜3
[フォトレジスト組成物の配合]
下記の表1の配合部数(重量部)に従い、上記で得られた本発明のモノマー(A−1)または(A−2)と、光酸発生剤のN−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド(B−1)、溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを仕込んで、本発明の実施例1、2のフォトレジスト組成物(Q−1)、(Q−2)を配合した。
また、比較のためのモノマーとして、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社(株)製)(A’−1)またはペンタエリスリトールトリプロペニルエーテル(a−1)そのままと、上記の光酸発生剤(B−1)またはラジカル重合開始剤2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製「イルガキュア907」)(B’−1)と
溶剤を仕込んで、比較例のフォトレジスト組成物(Q’−1)〜(Q’−3)を配合した。
【0044】
【表1】

【0045】
<実施例1、2と比較例1、2;硬化塗膜の形成法1>
フォトレジスト組成物(Q−1)、(Q−2)、(Q’−1)、(Q’−2)をスピンコーターを用いて、乾燥後における感光層の膜厚が5μmになるように、ガラス基板上に全面塗布し、これを25℃で5分間乾燥した後、高圧水銀灯を用いて露光量100mJで一律に露光し、硬化塗膜を有する耐ウェットエッチング性評価用の基板を作製した。いずれもポストベークは行わなかった。
【0046】
<比較例3;硬化塗膜の形成法2>
フォトレジスト組成物(Q’−1)を上記と同様にして露光量100mJで露光した後、230℃で60分間加熱のポストベークを行うことで、硬化塗膜を有する耐ウェットエッチング性評価用の基板を作製した。
【0047】
[耐ウェットエッチング性の評価]
実施例および比較例で得られた硬化塗膜に対して、20℃に設定されたウェットエッチング液[硝酸/リン酸/酢酸=1/2/2(重量比)の混合物を含有する20重量%水溶液]中に30分間浸漬することでウェットエッチング処理を行い、処理後の硬化塗膜が、下地基板から全く剥離しなかったものを○、一部でも剥離したものを×として表した。
【0048】
[硬化性の評価]
実施例および比較例の方法で得られた硬化前の基板を高圧水銀灯を用いて、10〜200mJの範囲で10mJ刻みで露光し、塗膜のタックが無くなる最小の露光量を評価した。
【0049】
実施例1、2および比較例1〜3で作成した基板の硬化塗膜の耐ウェットエッチング性と硬化性を前述した方法で測定した。その結果を表1に示す。
【0050】
表1から判るように、実施例1、2の本発明のフォトレジスト組成物は、ポストベークをすることなく用いても、良好な硬化性を有し、耐エッチング性の高い硬化塗膜を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明のフォトレジスト組成物は、硬化特性が優れているため、TFT配線用フォトレジスト、プリント配線板製造用ソルダーレジスト、プリント配線板用エッチングレジスト、および液晶ディスプレイ基板用フォトレジストとしても有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2個のプロペニルエーテル末端基を有する重合性化合物(A)と光酸発生剤(B)を必須成分とし、該重合性化合物(A)の水酸基価が0〜10mgKOH/gであり、ポストベークが不要なことを特徴とするフォトレジスト組成物。
【請求項2】
該重合性化合物(A)が、プロペニルエーテル末端基を有するモノマー(A1)、ポリエーテルオリゴマー(A2)およびポリエステルオリゴマー(A3)からなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項1記載のフォトレジスト組成物。
【請求項3】
該モノマー(A1)が、下記一般式(1)で表される請求項2記載のフォトレジスト組成物。
1[−O−R1]n (1)
(式中、n個のR1のうち、少なくとも2個のR1はプロペニル基であり、残りのR1はアルキル基、アシル基、アリール基またはアミド基を表す。X1はn価の脂肪族アルコールから水酸基を除いた残基である。nは2〜6の整数である。)
【請求項4】
該オリゴマー(A2)が、下記一般式(2)で表されるオリゴマーである請求項2記載のフォトレジスト組成物。
1[−O−(YO)m−R1]n (2)
[式中、n個のR1のうち、少なくとも2個はプロペニル基であり、残りのR1はアルキル基、アシル基、アリール基またはアミド基を表す。X1はn価の脂肪族アルコールから水酸基を除いた残基である。(YO)はオキシエチレン基および/またはオキシプロピレン基を表し、mはエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドの付加モル数を表す。nは2〜6の整数であり、n個あるmのうちの少なくとも1個のmは1〜200の整数であり、残りのmは0〜200の整数である。]
【請求項5】
該オリゴマー(A3)が下記一般式(3)で表されるオリゴマーである請求項2記載のフォトレジスト組成物。
【化1】

[式中、n個のR1の少なくとも2個はプロペニル基であり、残りがアルキル基、アシル基、アリール基またはアミド基を表す。また、mは1〜200の整数、nは2〜6の整数であり、X2はアルキレン基またはアリーレン基であり、X1は脂肪族n価アルコールから水酸基を除いた残基である。]
【請求項6】
請求項1〜5いずれか記載のフォトレジスト組成物を紫外線照射により硬化させてなる硬化物。

【公開番号】特開2010−156877(P2010−156877A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−335616(P2008−335616)
【出願日】平成20年12月29日(2008.12.29)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】