説明

ポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物

【課題】ポリエステル系樹脂に対する熱融着性が良好であり、かつ柔軟性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
【解決手段】(a)ポリエステル系熱可塑性エラストマー40〜95質量部、および(b)メタクリル酸エステルを主体とするブロック(A)及びアクリル酸エステルを主体とするブロック(B)からなるブロック共重合体5〜60質量部(ただし、前記(a)および(b)成分の合計は100質量部である)を含有することを特徴とするポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル系樹脂、特にポリブチレンテレフタレートに対する熱融着性が良好であり、かつ、柔軟性に優れるポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、合成樹脂(プラスチック)製部品や部材の性能の高度化、機能の高度化の要求が厳しく、その中で優れた機械的強度をもつエンジニアプラスチックと熱可塑性弾性体との複合化を試みる動きがある。そして、その複合化に際し両者に共通した成形手段である射出成形技術により、両者を相互に熱融着させて複合化することが最も効果的である。
【0003】
エンジニアリングプラスチックは、負荷荷重のかかる機械部品、あるいは構造部品などに用いられている。この種の熱可塑性樹脂のエンジニアリングプラスチックとしては、ポリアミド,ポリアセタール,ポリカーボネート,変性ポリフェニレンオキサイド,ポリエステル系樹脂、ポリスルフォン,全芳香族ポリエステルなどが広く知られている。
【0004】
一方、熱可塑性エラストマーの成形体も、特に生産性の良い射出成形技術により成形され、多くの用途に使用されている。この種の熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系,ポリオレフィン系,ポリウレタン系,ポリエステル系,ポリアミド系,などが知られている。
【0005】
この射出成形法は、複雑な形状の成形品でも成形することができ、かつ大量生産に適するものであり、前記したエンジニアリングプラスチックにも射出成形法が適用され、各種の機械部品、構造部品が効率よく製造されている。
【0006】
一般に熱可塑性のエンジニアリングプラスチックとゴム弾性に優れた熱可塑性エラストマーとの熱融着性は悪く、両者を強固に接合させることができない。このため、熱可塑性のエンジニアリングプラスチックと熱可塑性エラストマーを複合化して付加価値の高い複合部品,複合部材などの複合成形体を製造しようとする場合、両者の接合部に凹凸の係止部を設けて機械的に接合する方法、両者の接合部に接着剤を適用して接合する方法など、極めて非生産的な接合手段を採用せざるを得ないのが現状である。
【0007】
このような熱可塑性のエンジニアリングプラスチックと熱可塑性エラストマーとの複合化技術は非効率的であるとともに接合面の強度やシール性など多くの問題を有するものである。即ち、凹凸嵌合などの係止部を設けて機械的に接合する方法は、金型の構造が複雑になったり、あるいは構造によっては工程数が多くなるなどの問題がある。また最終の複合成形体の形状からみて強力な結合構造とすることができないこともある。
【0008】
また、接着剤を用いる接合方法は、接着剤の塗布などの工程を要するとともに、接着剤の劣化などもあって接合強度が弱いという問題がある。
【0009】
ところで、従来技術においては、一般に熱融着が難しいとされるポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂に対して熱融着可能で且つ柔軟性に富む熱可塑性エラストマーは存在せず、それらに対しては上記のような両者の接合部に凹凸の係止部を設けて機械的に接合する方法、両者の接合部に接着剤を適用して接合する方法など、極めて非生産的な接合手段を採用せざるを得ないのが現状であった。
例えば特許文献1には、熱可塑性ポリエステル樹脂の層と、スチレン系エラストマーの層とからなることを特徴とする複合成形体が開示されているが両者の接着力は全く不充分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−127313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、ポリエステル系樹脂に対する熱融着性が良好であり、かつ柔軟性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は鋭意研究の結果、驚くべきことにポリエステル系熱可塑性エラストマーに対し、柔軟成分としてアクリル系ブロック共重合体を特定の配合量で添加することにより上述の目的を達し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
本発明材料を使った成形法としてダブルインジェクション法やインサート成形法が挙げられる。同時又は連続的に成形が行われる前者成形法の方が、被着体表面温度がより高温であり、2材質の熱融着性に有利である。しかしながら、本発明材料を用いれば、一方の成形体が充分に冷却されている後者成形法でも充分な融着強度を有する成形体を得ることが出来る。
【0014】
すなわち本発明は、以下の通りである。
1.(a)ポリエステル系熱可塑性エラストマー40〜95質量部、および
(b)メタクリル酸エステルを主体とするブロック(A)及びアクリル酸エステルを主体とするブロック(B)からなるブロック共重合体5〜60質量部(ただし、前記(a)および(b)成分の合計は100質量部である)
を含有することを特徴とするポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
2.前記(b)ブロック共重合体が、トリブロック構造を有することを特徴とする前記1に記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
3.前記(b)ブロック共重合体が、ABA型トリブロック構造を有するブロック共重合体(ただし、前記Aブロック成分がメタクリル酸エステルであり、Bブロック成分がアクリル酸エステルである)であることを特徴とする前記1または2に記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
4.前記(b)ブロック共重合体が、下記一般式
−(A1)−(B)−(A2)−
(式中、(A1)および(A2)は、それぞれ、メタクリル酸アルキルエステルからなるブロック成分を表し、(B)は、アクリル酸アルキルエステルからなるブロック成分を表す)で表されるトリブロック構造を有することを特徴とする前記3に記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
5.前記(b)ブロック共重合体が、リビングアニオン重合法によって製造されたことを特徴とする前記4に記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
6.前記(a)および(b)成分の合計100質量部に対し、極性基含有化合物で修飾された芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物からなるブロック共重合体(c)5〜25質量部をさらに配合してなることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
7.前記(a)成分のJIS K6253に従い測定したJIS−D硬度が、20〜60であることを特徴とする前記1〜6のいずれかに記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
8.被着体であるポリエステル系樹脂が、ポリエチレンテレフタレート及び/又はポリブチレンテレフタレートであることを特徴とする前記1〜7のいずれかに記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
9.前記1〜8のいずれかに記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物と、ポリエステル系樹脂とを積層してなる積層体。
【発明の効果】
【0015】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を用いることにより、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂と熱可塑性エラストマーとを、効率的な熱融着手段により強力に融着接合させることができる。それにより、新しい性能、機能をもった複合成形体が効果よく提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】剥離強度を測定するための試験片の正面図である。
【図2】剥離強度を測定するための試験片の断面図である。
【図3】剥離強度を測定するための測定方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(a)ポリエステル系熱可塑性エラストマー
本発明で用いられる(a)成分は、ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物である。
これは、硬質(ハード)セグメントと軟質(ソフト)セグメントを有するものである。この種のポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、芳香族ジカルボン酸と短鎖グリコールから調整されるポリエステルセグメント(ハードセグメント)と、芳香族ジカルボン酸とポリアルキレングリコール(長鎖グリコール)から調製されるポリエーテルセグメント(ソフトセグメント)を有するポリエーテル・エステル型のコポリマーがよく知られている。また、ソフトセグメントとしてポリカプロラクトンを使用して調製したポリエステル・エステル型のコポリマーも知られている。
【0018】
前記したポリエステル系熱可塑性エラストマーの典型的なものは、テレフタル酸ジメチル、1,4−ブタンジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールを出発原料として重縮合反応およびエステル交換反応をさせることにより調製された下記一般式で示されるものがある。
【0019】
【化1】

【0020】
(上記一般式中、m、nは繰り返し単位数を表し、1以上の整数である)
【0021】
前記ポリエステル系熱可塑性エラストマーはハードセグメントとソフトセグメントの比率により、あるいは各セグメントの構成成分の種類によりその性質が変わるものであるが、一般的な特徴は、耐屈曲性,耐油性,耐摩耗性,耐熱性などに優れている。
【0022】
前記ポリエステル系熱可塑性エラストマーの市販品としては、ハイトレル(東レ・デュポン株式会社商品名)、ペルプレン(東洋紡績株式会社製商品名)、グリラックス(大日本インキ化学工業株式会社商品名)などがある。
【0023】
本発明においては、柔軟性の観点から、(a)成分のJIS K6253に従い測定したJIS−D硬度は、20〜60であるのが好ましく、20〜40であるのがさらに好ましい。
【0024】
(b)ブロック共重合体
本発明で用いられる(b)成分は、メタクリル酸エステルを主体とするブロック(A)及びアクリル酸エステルを主体とするブロック(B)からなるブロック共重合体であり、リニア構造、ラジアル構造のいずれであってもよい。また、AB、ABA、ABAB、等のブロック構造のいずれであってもよい。好ましくは、ポリエステル系樹脂との熱融着性発現・柔軟性の点で(b)ブロック共重合体は、トリブロック構造であるのがよい(以下、(b−1)成分ということがある)。また、リニア構造であるのが好ましい。
【0025】
(b−1)成分
(b−1)成分は、ABA型のAブロック成分がメタクリル酸エステルであり、Bブロック成分がアクリル酸エステルであるABA型トリブロック共重合体であり、好ましくはABA型トリブロック構造を有するブロック共重合体である。
【0026】
上記のメタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−tert−ブチル、メタクリル酸−n−ペンチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸−n−ヘプチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸トルイル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸−2−メトキシエチル、メタクリル酸−3−メトキシブチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、メタクリル酸のエチレンオキサイド付加物、メタクリル酸トリフルオロメチルメチル、メタクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロエチル、メタクリル酸パーフルオロメチル、メタクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、メタクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の1種又は2種以上の組合せを挙げることができ、中でも、メタクリル酸メチルがポリエステル樹脂との熱融着性発現、柔軟性の点で好ましい。
【0027】
上記のアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−tert−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−アミノエチル、γ−(アクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(アクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の1種又は2種以上の組合せを挙げることができ、中でも、アクリル酸メチルがポリエステル樹脂との熱融着性発現、柔軟性の点で好ましい。
【0028】
さらに、ポリエステル系樹脂との熱融着性発現・柔軟性の点で好ましくは、(b−1)成分が
下記一般式
−(A1)−(B)−(A2)−
(式中、(A1)および(A2)は、それぞれ、メタクリル酸アルキルエステルからなるブロック成分を表し、(B)は、主としてアクリル酸アルキルエステルからなるブロック成分を表す)で表されるトリブロック構造を有するものである。
【0029】
上記のメタクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−tert−ブチル、メタクリル酸−n−ペンチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸−n−ヘプチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸トルイル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸−2−メトキシエチル、メタクリル酸−3−メトキシブチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、メタクリル酸のエチレンオキサイド付加物、メタクリル酸トリフルオロメチルメチル、メタクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロエチル、メタクリル酸パーフルオロメチル、メタクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、メタクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の1種又は2種以上の組合せを挙げることができ、中でも、メタクリル酸メチルがポリエステル樹脂との熱融着性発現、柔軟性の点で好ましい。
【0030】
上記のアクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−tert−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−アミノエチル、γ−(アクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(アクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の1種又は2種以上の組合せを挙げることができ、中でも、アクリル酸−n−ブチルがポリエステル樹脂との熱融着性発現、柔軟性の点で好ましい。
【0031】
上記の中でも、ポリメタクリル酸メチルとポリアクリル酸−n−ブチルとからなる組合せのABA型トリブロック共重合体がポリエステル樹脂との熱融着性発現、柔軟性の点で好ましく、その中でも、ハードセグメントがポリメタクリル酸メチルと、ソフトセグメントがポリアクリル酸−n−ブチルとからなる組合せのABA型トリブロック共重合体が好ましい。
【0032】
本発明における(b)ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は、例えば10,000〜1,000,000であり、好ましくは30,000〜500,000であり、特に50,000〜150,000であるのがさらに好ましい。
【0033】
また、本発明における(b)ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、1.0〜1.8であるのが好ましく、特に1.1〜1.5であるのが好ましい。
【0034】
また、本発明における(b)ブロック共重合体の重合法としてはリビングアニオン重合やリビングラジカル重合法が挙げられる。
【0035】
このようなアクリル系ABA型トリブロック共重合体として、クラレ社製LAポリマー2140E、2250、カネカ社製NABSTARを挙げることができる。中でもリビングアニオン重合で合成されるクラレ社製LAポリマーがポリエステル樹脂との熱融着性発現の点で好ましい。
クラレ社製LAポリマー2140E及び2250は、上記一般式−(A1)−(B)−(A2)−で表されるトリブロック構造を有し、(A1)および(A2)が、ポリメタクリル酸メチル、(B)がポリアクリル酸−n−ブチルであり、重量平均分子量はそれぞれ80,000、JIS−A硬度はそれぞれ32及び65である。
【0036】
本発明においては、(a)ポリエステル系熱可塑性エラストマーと(b)ブロック共重合体の配合割合に極めて顕著な特徴がある。すなわち、(a)および(b)成分の合計を100質量部としたときに、(a)成分の下限は40質量部、(b)成分の上限は60質量部である。また、(a)成分の上限は95質量部、成分(b)の下限は5質量部である。
(a)成分の上限を越えると柔軟性が不足し、成分(a)の下限未満ではポリエステル系樹脂との熱融着性が不充分となる。
(a)成分単体では、柔軟性が不足するのに対し、(b)成分単体ではポリエステル系樹脂との熱融着性が不充分である。
(a)成分と(b)成分を併用することにおいて、驚くべきことに(b)成分の配合量を増量すると本発明の組成物とポリエステル系樹脂との熱融着性は(a)成分単体及び(b)成分単体によるポリエステル系樹脂との熱融着性よりも向上し、(a)成分65質量部、(b)成分35質量部で極大となった。
ポリエステル系樹脂との熱融着性の点で好ましい範囲は、(a)成分の上限は75質量部、(b)成分の下限は25質量部である。また、(a)成分の下限は55質量部、(b)成分の上限は45質量部である。
さらに好ましくは、(a)成分の上限は70質量部、(b)成分の下限は30質量部である。また、(a)成分の下限は60質量部、(b)成分の上限は40質量部である。
【0037】
本発明では、前記(a)および(b)成分の合計100質量部に対し、極性基含有化合物で修飾された芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物からなるブロック共重合体(c)5〜25質量部をさらに配合してなることが好ましい。
このような(c)成分を配合することにより、ポリエステル系樹脂に対する熱融着性を落とすことなく柔軟性をさらに向上することができる。しかしながら、25質量部を超える(c)成分を添加すると、熱融着性が大幅に低下してしまう。
芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物からなるブロック共重合体(c)は、水添物であってもよく、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−エチレン・ブテン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−イソプレン・ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレン共重合体(部分水添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、SBBS)、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS)などが挙げられる。極性基含有化合物としては、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル(グリシジルメタクリレート、オキサゾリルメタクリレート、メチルメタクリレート等)、アリルエーテル(アリルグリシジルエーテル、アリルオキサゾリルエーテル、アリルカルボキシルエーテル等)などが挙げられる。中でも柔軟性と接着性の両立において好ましくは無水マレイン酸である。修飾方法は公知であり、公知の方法にしたがって上記極性基含有化合物をブロック共重合体に導入すればよい。極性基含有化合物の修飾の割合は、ブロック共重合体に対し、例えば0.5〜5質量%がよい。
前記(c)成分は市販されているものを利用することもでき、例えば無水マレイン酸で変性されたスチレン−エチレン・ブテン−スチレン共重合体(SEBS)であるタフテックM1913(旭化成ケミカルズ株式会社製品、JIS−A硬度84、マレイン酸グラフト率2質量%)、クレイトンFG1901X(クレイトンポリマー社製品、JIS−A硬度71、マレイン酸グラフト率2質量%)が挙げられる。
ポリエステル系樹脂との熱融着の点で(c)成分の配合量は、(a)成分と(b)成分の合計100質量部に対し、5〜25質量部が好ましく、10〜20質量部であることがさらに好ましい。この範囲内において、ポリエステル系樹脂に対する熱融着性を保持しながら、柔軟性も向上することができる。25質量部を超えるとポリエステル系樹脂に対する熱融着特性が著しく低下する。
【0038】
その他の成分(d)
なお、本発明の組成物は、上記の成分の他に、さらに必要に応じて、各種のブロッキング防止剤、シール性改良剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、結晶核剤、着色剤等を含有することも可能である。ここで、酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−p−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、4,4−ジヒドロキシジフェニル、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン等のフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。このうちフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤が特に好ましい。酸化防止剤は、上記の(a)および(b)成分の合計100質量部に対して、0〜3.0質量部が好ましく、特に好ましくは0.1〜1.0質量部である。
【0039】
上記熱可塑性エラストマー組成物の製造
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記(a)及び(b)成分、又は必要に応じて(c)成分等を加えて、各成分を同時にあるいは任意の順に加えて溶融混練することにより製造することができる。
【0040】
溶融混練の方法は、特に制限はなく、通常公知の方法を使用し得る。例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー又は各種のニーダー等を使用し得る。例えば、適度なL/Dの二軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等を用いることにより、上記操作を連続して行うこともできる。ここで、溶融混練の温度は、好ましくは180〜220℃である。
【0041】
また本発明は、前記本発明のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物と、ポリエステル系樹脂とを積層してなる積層体を提供するものである。
被着体としてのポリエステル系樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられ、中でも熱融着性の観点からポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートが好ましく、ポリブチレンテレフタレートがとくに好ましい。
本発明のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物と、ポリエステル系樹脂との積層方法としては、押出成形法や射出成形法が挙げられる。なかでも射出成形法が生産性の観点から好適である。射出成形の条件としてはとくに制限されないが、ダブルインジェクション成形法のような被着体が溶融状態である方法やすでに冷却固化した被着体を金型にインサートしたインサート射出成形法が例示される。本発明の組成物ではより熱融着に厳しいインサート射出成形であっても優れた熱融着性を有する。
【実施例】
【0042】
次に本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の例に限定されるものではない。
【0043】
1.使用原材料
実施例および比較例で使用した原料は以下の通りである。
(1)ポリエステル系熱可塑性エラストマー成分(a)
(a−1)TPEE−1:ハイトレル2401(東レ・デュポン株式会社製品、JIS−D硬度=37、芳香族ジカルボン酸と短鎖グリコールから調整されるポリエステルセグメント(ハードセグメント)と、芳香族ジカルボン酸とポリアルキレングリコール(長鎖グリコール)から調製されるポリエーテルセグメント(ソフトセグメント)を有するポリエーテル・エステル型のコポリマー)
(a−2)TPEE−2:ハイトレル2551(東レ・デュポン株式会社製品、JIS−D硬度=60、芳香族ジカルボン酸と短鎖グリコールから調整されるポリエステルセグメント(ハードセグメント)と、芳香族ジカルボン酸とポリアルキレングリコール(長鎖グリコール)から調製されるポリエーテルセグメント(ソフトセグメント)を有するポリエーテル・エステル型のコポリマー)
【0044】
(2)ブロック共重合体成分(b)
(b−1)LAポリマー2140E(株式会社クラレ製品、化合物名:アクリル系ブロック共重合体、重合法:リビングアニオン重合、JIS−A硬度32)
(b−2)LAポリマー2250(株式会社クラレ製品、化合物名:アクリル系ブロック共重合体、重合法:リビングアニオン重合、JIS−A硬度65)
(b−3)NABSTAR N700AS(株式会社カネカ製品、化合物名:アクリル系ブロック共重合体、重合法:リビングラジカル重合、JIS−A硬度22)
(b−4)カルボキシル基を有するエチレン・アクリル三元系共重合体ゴム:VAMAC G(デュポン株式会社製品、化合物名:エチレン−アルキルアクリレートランダム共重合ゴム、JIS−A硬度15)
【0045】
(3)その他成分(c)
(c−1)無水マレイン酸で変性されたスチレン−エチレン・ブテン−スチレン共重合体(SEBS):タフテックM1913(株式会社クラレ製品、JIS−A硬度84、無水マレイン酸変性量=2質量%)
【0046】
(実施例1〜9および比較例1〜4)
1.組成物の調製
表1に示す量の各成分を所定量(質量部)配合した後にスクリュー径が20mmの2軸押出混練機(製造温度180℃)にて実施例および比較例の組成物からなるペレットを調製した。得られた各種組成物を用い、下記の各種評価を行なった。
【0047】
2.評価方法
(1)硬度:JIS K 6253に準拠し、上記で調製した各種組成物の硬度を測定した。試験片は6.3mm厚プレスシートを用いた。
【0048】
(2)引張強さ:JIS K 6251に準拠し、上記で調製した各種組成物の引張強さを測定した。試験片は1mm厚プレスシートを、ダンベルで3号型に打抜いて使用した。引張速度は500mm/分とした。
【0049】
(4)破断伸び:JIS K 6251に準拠し、上記で調製した各種組成物の破断伸びを測定した。試験片は1mm厚プレスシートを、ダンベルで3号型に打抜いて使用した。引張速度は500mm/分とした。
【0050】
(5)熱融着性強度
図1〜3に示す試験片1を用い、180度剥離強度試験により剥離強度で表した。
図1〜3において、長さ150mm、幅25mm、厚さ4mmのポリエステル製樹脂板3を下記の射出条件で射出成形にて作成した。樹脂板作成に使用した樹脂は次のとおりである。
(A)ポリエチレンテレフタレート樹脂:TR−8550(帝人株式会社製)
(B)ポリブチレンテレフタレート樹脂:トレコン1401 X06(東レ株式会社製)
(樹脂板の射出条件は、使用した樹脂メーカーの推奨射出条件に準拠した。)
射出成形機:日精樹脂工業社製 FS−120
成形温度:(A)270〜290℃、(B)230〜250℃
金型温度:(A)60℃、(B)80℃
射出速度:(A)、(B)ともに30〜40mm/秒
射出圧力:(A)、(B)ともに180〜200MPa
保圧圧力:(A)、(B)ともに40〜60MPa
射出時間:(A)、(B)ともに10秒
冷却時間:(A)、(B)ともに30秒
【0051】
上記で得られたポリエステル製樹脂板を48時間以上室温放冷した後、紙4をこの樹脂板3の一部に両面テープで貼り付け、金型内にインサートした後、熱可塑性エラストマー組成物を下記条件で射出して、ポリエステル製樹脂板3と熱可塑性エラストマー組成物板2がAの箇所で熱接着した試験片を作成した。
【0052】
射出成形機:日精樹脂工業社製FS−120
成形温度:220〜270℃
金型温度:30〜60℃
射出速度:75〜85mm/秒
射出圧力:200MPa
保圧圧力:0MPa
射出時間:5秒
冷却時間:30秒
【0053】
次に、得られた試験片について、図3のように熱可塑性エラストマー組成物板2を折り曲げて2及び3の両端をそれぞれ矢印の方向に引張ることにより、180度剥離強度を測定した。
【0054】
(6)射出成形性:上記で調製した各種組成物の130mm×130mm×2mmのシートを、下記の射出成形条件で射出成形し、その外観を目視により観察し、フローマーク、ヒケ発生の有無を次の基準で評価した。
○:良い、×:悪い
【0055】
射出成形条件:
成形温度 250℃
金型温度 30℃
射出速度 70〜80 mm/秒
射出圧力 100〜160 MPa
保圧圧力 0〜30 MPa
射出時間 5秒
冷却時間 30秒
【0056】
結果を表1に示す。
【0057】
【表1】

【0058】
表1に示されるように、実施例1〜9は、ポリエステル系樹脂に対する熱融着性が良好であり、且つ柔軟性に優れる。
比較例1、2は、それぞれ(a)ポリエステル系熱可塑性エラストマー、(b)ブロック共重合体を単体で使用した例であり、(a)のみでは硬く、(b)のみではポリエステル系樹脂に対する熱融着強度が充分ではない。
比較例3は、(a)ポリエステル系熱可塑性エラストマーが30質量部((b)ブロック共重合体が70質量部)の配合組成であるが、この領域においてポリエステル樹脂に対する熱融着強度は小さい。
比較例4は、(a)ポリエステル系熱可塑性エラストマーを配合しているものの、(b)ブロック共重合体を配合せず、その替わりにランダム共重合体であるアクリルゴムを配合している例であり、ポリエステル系樹脂に対する熱融着性および射出成形性に劣るものであった。
【符号の説明】
【0059】
1 試験片
2 熱可塑性エラストマー組成物板
3 ポリエステル製樹脂板
4 紙
A 熱融着部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ポリエステル系熱可塑性エラストマー40〜95質量部、および
(b)メタクリル酸エステルを主体とするブロック(A)及びアクリル酸エステルを主体とするブロック(B)からなるブロック共重合体5〜60質量部(ただし、前記(a)および(b)成分の合計は100質量部である)
を含有することを特徴とするポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項2】
前記(b)ブロック共重合体が、トリブロック構造を有することを特徴とする請求項1に記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項3】
前記(b)ブロック共重合体が、ABA型トリブロック構造を有するブロック共重合体(ただし、前記Aブロック成分がメタクリル酸エステルであり、Bブロック成分がアクリル酸エステルである)であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項4】
前記(b)ブロック共重合体が、下記一般式
−(A1)−(B)−(A2)−
(式中、(A1)および(A2)は、それぞれ、メタクリル酸アルキルエステルからなるブロック成分を表し、(B)は、アクリル酸アルキルエステルからなるブロック成分を表す)で表されるトリブロック構造を有することを特徴とする請求項3に記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項5】
前記(b)ブロック共重合体が、リビングアニオン重合法によって製造されたことを特徴とする請求項4に記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項6】
前記(a)および(b)成分の合計100質量部に対し、極性基含有化合物で修飾された芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物からなるブロック共重合体(c)5〜25質量部をさらに配合してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項7】
前記(a)成分のJIS K6253に従い測定したJIS−D硬度が、20〜60であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項8】
被着体であるポリエステル系樹脂が、ポリエチレンテレフタレート及び/又はポリブチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載のポリエステル系樹脂接着用熱可塑性エラストマー組成物と、ポリエステル系樹脂とを積層してなる積層体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−219526(P2011−219526A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−86824(P2010−86824)
【出願日】平成22年4月5日(2010.4.5)
【出願人】(000250384)リケンテクノス株式会社 (236)
【Fターム(参考)】