説明

ポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法及びポリエステル系樹脂発泡成形品

【課題】熱歪みの抑制されたポリエステル系樹脂発泡成形品を作製することのできるポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法を提供し、ひいては、熱歪みの抑制されたポリエステル系樹脂発泡成形品の提供を図ることを目的としている。
【解決手段】ポリエステル系樹脂発泡シートを予備加熱する予熱工程と、該予備加熱された前記ポリエステル系樹脂発泡シートにプレス成形によって製品形状を形成させる成形工程とを実施してポリエステル系樹脂発泡成形品を作製するポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法であって、前記ポリエステル系樹脂発泡シートを示差走査熱量分析して求められる結晶化温度をTc(℃)、融点をTm(℃)としたときに、前記ポリエステル系樹脂発泡シートの表面温度:Ts(℃)が、Tc≦Ts≦(Tm−50)となるように前記予熱工程を実施するとともに前記表面温度(Ts)以下の温度の成形型でプレス成形する前記成形工程を実施した後に、Tc以上、(Tm−50)以下の温度条件下で前記製品形状を保持する保温工程を実施することを特徴とするポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法、及び、ポリエステル系樹脂発泡成形品に関し、より詳しくは、ポリエステル系樹脂発泡シートをプレス成形してポリエステル系樹脂発泡成形品を作製するポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法、及び、このような製造方法によって作製されるポリエステル系樹脂発泡成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、真空成形やプレス成形といったシート成形法による成形加工を行ってポリエステル系樹脂シートを容器などの製品形状に加工することが行われている。
このポリエステル系樹脂シートの素材となるポリエステル系樹脂としては、ポリ乳酸樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂などが知られており、特にポリエチレンテレフタレート樹脂は、強度や耐熱性に優れることから広く用いられている。
【0003】
このポリエチレンテレフタレート樹脂は、通常、200℃を超える高い融点を有するものの140℃程度の温度域に結晶化温度を有することから、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂シートがシート成形されてなる成形品に成形時の歪みが残留されていると、当該成形品に100℃を超えるような熱が加えられた際に分子の再配列が生じて収縮や歪みを生じる場合がある。
このようなことから、成形品の熱歪みを防止する検討が従来行われており、例えば、下記特許文献1には、真空成形などにおいて、2軸延伸配向ポリエステル系樹脂フィルムを利用することによって熱歪みの抑制された成形品を形成させ得ることが記載されている。
【0004】
ところで、食品トレーなどの軽量性や断熱性などが求められるような用途においては、ポリエステル系樹脂を用いた成形品として、発泡トレーなどの発泡成形品が利用されたりしている。
そして、このようなポリエステル系樹脂発泡成形品も、ポリエステル系樹脂発泡シートをシート成形することによって作製されたりしているが、その場合には、特許文献1に記載されているようなポリエステル系樹脂フィルムを成形する場合とは異なる対策が必要になる。
【0005】
しかし、これまでポリエステル系樹脂発泡シートをシート成形して得られるポリエステル系樹脂発泡成形品に関する熱歪み対策については十分な検討がなされておらず、その解決策についても確立してない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−122767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような問題の解決を図ることを目的としており、熱歪みの抑制されたポリエステル系樹脂発泡成形品を作製することのできるポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法を提供し、ひいては、熱歪みの抑制されたポリエステル系樹脂発泡成形品の提供を図ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためのポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法に係る本発明は、ポリエステル系樹脂発泡シートを予備加熱する予熱工程と、該予備加熱された前記ポリエステル系樹脂発泡シートにプレス成形によって製品形状を形成させる成形工程とを実施してポリエステル系樹脂発泡成形品を作製するポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法であって、前記ポリエステル系樹脂発泡シートを示差走査熱量分析して求められる結晶化温度をTc(℃)、融点をTm(℃)としたときに、前記ポリエステル系樹脂発泡シートの表面温度:Ts(℃)が、Tc≦Ts≦(Tm−50)となるように前記予熱工程を実施するとともに前記表面温度(Ts)以下の温度の成形型でプレス成形する前記成形工程を実施した後に、Tc以上(Tm−50)以下の温度条件下で前記製品形状を保持する保温工程を実施することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明のポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法によれば、プレス成形によってポリエステル系樹脂発泡シートに製品形状が形成された後に、該製品形状を所定の温度で保持する保温工程が実施されることから、プレス成形時において生じた歪が、前記保温工程によって緩和されることになる。
すなわち、残留歪が抑制されることから、得られた成形品が加熱された際においても該成形品に歪が生じることを抑制させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】融解熱量や結晶化熱量の測定方法を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
まず、用いるポリエステル系樹脂発泡シートについて説明する。
【0012】
本実施形態のポリエステル系樹脂発泡成形品(以下、単に「発泡成形品」ともいう)の製造方法に利用されるポリエステル系樹脂発泡シート(以下、単に「発泡シート」ともいう)は、発泡成形品の原材料として利用されているものを広く採用することが可能であり、その厚み、発泡状態などにおいて特に限定がされるものではないが、発泡シートの厚みは0.15mm以上、2mm以下であることが好ましく、平均含有気泡径が50nm以上200μm以下であることが好ましい。
なお、この発泡シートの厚みについては、例えば、ミツトヨ社製のシックネスゲージを用いて簡便に測定することができる。
また、平均含有気泡径については、ASTM D2842−69の試験方法に準拠して測定することができる。
より具体的には、まず、発泡シートをMD方向(押出し方向)及びTD方向(押出し方向に直交する方向)に沿って切断し、それぞれの切断面の中央部を走査型電子顕微鏡(例えば、(株)日立製作所製、型名「S−3000N」)で拡大して撮影する。
次に、撮影した画像をA4用紙上に印刷し、MD方向に沿って切断した切断面の画像においては、押出方向に平行な長さ60mmの直線を一本描き、この直線上に存在する気泡数を数え、下記式(1)に基づいて押出方向の平均弦長(t)を算出する。

平均弦長(t)=60/(気泡数×写真の倍率) ・・・(1)

同様に、TD方向に沿って切断した切断面の画像においては、押出方向に直交する方向に平行な長さ60mmの直線を一本、描き、この直線上に存在する気泡数を数え、上記式(1)に基づいて押出方向に直交する方向の平均弦長(t)を算出する。
なお、MD方向、TD方向それぞれにおいては、この60mmの直線上に気泡数が10〜20個程度並ぶように上記電子顕微鏡での撮影における拡大倍率を調整する。
【0013】
また、直線を描くにあたっては、できるだけ直線が気泡に点接触することなく貫通した状態となるようにし、一部の気泡が直線に点接触してしまう場合には、この気泡も気泡数に含め、さらに、直線の両端部が気泡を貫通することなく、気泡内に位置した状態となる場合には、直線の両端部が位置している気泡も気泡数に含める。
【0014】
そして、算出された各方向における平均弦長(t)をそれぞれMD方向の気泡径(DMD)とTD方向の気泡径(DTD)とし、下記式(2)に示す相加平均によって平均気泡径を算出する。

平均気泡径:D(mm)=(DMD+DTD)/2 ・・・(2)
【0015】
また、発泡成形品に優れた強度を発揮させるべく、発泡成形品を構成している発泡シートにある程度の結晶化を生じさせていることが好ましい。
さらに、発泡成形品の熱歪みを抑制させ得る点においては、この発泡成形品の形成に用いる発泡シート自体が熱歪みの生じにくい状態であることが好ましい。
すなわち、成形される前の発泡シートと成形された後の発泡成形品とで結晶化状態を近似させていることが好ましく、成形される前の発泡シートは、それ以上結晶化が生じ難い状態となっていることが好ましい。
発泡シートが、それ以上に結晶化が生じ難い状態となっているかどうかについては、示差走査熱量分析によって求められ得る。
【0016】
例えば、一般にある程度の結晶化が生じているポリエチレンテレフタレート樹脂を示差走査熱量分析計(DSC)にかけて、常温から300℃程度にまで加熱(ファーストラン)した際には、140℃近傍に発熱ピークが観測され、260℃近傍に吸収ピークが観測される。
そして、300℃から常温まで急冷し、再び300℃程度にまで加熱(セカンドラン)した際には、通常、140℃近傍のピークがファーストランの時に比べて増大する。
この140℃近傍に表れる発熱ピークのピーク温度が結晶化温度(Tc)であり、単位質量あたりの発熱エネルギーが結晶化熱量(ΔHTc)である。
また、250℃近傍に現れる吸収ピークのピーク温度が融点(Tm)であり、単位質量あたりの吸熱エネルギーが融解熱量(ΔHTm)である。
したがって、ファーストランにおける結晶化熱量(ΔHTc)が小さい程、発泡シートが、それ以上に結晶化し難い状態になっていると判断することができる。
また、発泡シートの結晶化度については、ファーストランにおける融解熱量(ΔHTm)から、このDSCでの加熱によって結晶化した分の熱量、すなわち、結晶化熱量(ΔHTc)を減じて、100%結晶化している場合の理論融解熱量(ΔH0:ポリエチレンテレフタレートの場合は140.1mJ/mg、ポリ乳酸の場合は93.0mJ/mg)に対する百分率を計算することで求めることができる。
すなわち、発泡シートの結晶化度は、次式を計算して判断することができる。

結晶化度(%)=〔ΔHTm−ΔHTc〕/ΔH0×100(%)

なお、示差走査熱量分析による詳細な測定条件については、後段の実施例において詳述する。
【0017】
先にも述べたように、発泡成形品の成形に利用する発泡シートは、ある程度以上の結晶化度を有しており、しかも、それ以上には結晶化しにくい状態にあることが好ましい。
具体的には、発泡シートは、示差走査熱量分析によって求められる融解熱量(ΔHTm)と結晶化熱量(ΔHTc)との差(ΔHTm−ΔHTc)が0.03J/mg以上であり、結晶化度が20%以上50%以下であることが好ましい。
なお、上記の差(ΔHTm−ΔHTc)が小さいということは、現状以上に結晶化を生じやすく熱歪みを生じやすい状態にあるか、あるいは、十分に結晶化させても発泡成形品に優れた強度を付与できる程には結晶化度を向上させることができないかのいずれかを表すため、単に発泡シートが所定の結晶化度を有しているのみならず、この差(ΔHTm−ΔHTc)が0.03J/mg以上であることが好ましい。
なお、通常、結晶化度(%)の上限値は60%であり、従って、この差(ΔHTm−ΔHTc)の上限値はポリエチレンテレフタレート樹脂の場合は0.08J/mgであり、ポリ乳酸樹脂の場合は0.06J/mgである。
【0018】
本明細書においては、結晶化熱量や融解熱量についての数値や数値どうしの比較を表現する場合において、特段のことわりがない限りにおいてその絶対値、及び、絶対値どうしの比較を表している。
したがって、通常、融解熱量は、DSCにおいて負の値となって観察され、結晶化熱量は、正の値となって観察されるが、例えば、融解熱量(ΔHTm)が「−X(J/mg)」、結晶化熱量(ΔHTc)が「Y(J/mg)」と観察された場合において、“融解熱量(ΔHTm)と結晶化熱量(ΔHTc)との差(ΔHTm−ΔHTc)”とは、「−(X+Y)(J/mg)」のことを意味するものではなく「(X−Y)(J/mg)」を意味するものである。
【0019】
このような発泡シートを構成する材料に関して説明すると、本実施形態において用いられる発泡シートは、その主成分としてポリエステル系樹脂が用いられている。
該ポリエステル樹脂とは、主鎖中の主要な結合をエステル結合とする高分子化合物の総称であり、通常ジカルボン酸成分とグリコール成分を縮重合させることによって得られるものである。
【0020】
ここでポリエステル系樹脂を構成するジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などが挙げられる。
【0021】
また、グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族グリコールなどが挙げられる。
また、分子構造中にカルボン酸成分とアルコール成分を有し、自己縮重合によってポリエステルを形成するヒドロキシ酸、たとえばグリコール酸、乳酸などの脂肪族ヒドロキシ酸を採用することもできる。
【0022】
本実施形態における発泡シートを構成するポリエステル樹脂としては上述のジカルボン酸成分、グリコール成分の中でも特にテレフタル酸とエチレングリコールを用いて成るポリエチレンテレフタレート樹脂が汎用性に優れ好ましく用いられる。
【0023】
また、ポリD−乳酸樹脂、ポリL−乳酸樹脂、ポリD−乳酸とポリL−乳酸との共重合体であるポリDL−乳酸樹脂、ポリD−乳酸樹脂とポリL−乳酸樹脂との混合物(ステレオコンプレックス)、ポリD−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリD−乳酸又はポリL−乳酸と脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族ジオールとの共重合体などといったポリ乳酸樹脂もポリエチレンテレフタレート樹脂と同様に汎用性に優れ好ましく用いられる。
【0024】
また、ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリ乳酸樹脂については、耐熱性や成形性を損ねない範囲で、他のジカルボン酸成分、またはグリコール成分を分子内に導入(共重合)させても良い。
また、発泡シートには、ポリエステル樹脂を2種以上併用しても良い。
【0025】
このような材料で発泡シートを作製する方法について触れておくと、前記ポリエステル系樹脂発泡シートは公知の方法によって製造され得る。
すなわち、押出成形機においてシート形成の際に溶融樹脂に液化ガスまたは化学発泡剤を添加して、発泡させる方法、或いは、押出成形機において気泡核となる非相溶の有機・無機微粒子を添加し、シート形成後に実施する1軸延伸、逐次2軸、同時2軸延伸等の工程によってマトリックスとなるポリエステル樹脂と上記微粒子との界面にボイドを成形する方法、また、シート形成後に、高温高圧下でガスを含浸させた後、圧力開放によりシートを発泡させる方法などによって作製され得る。
【0026】
上記に示した非相溶の有機・無機微粒子は、マトリックスとなるポリエステル樹脂の耐熱性および成形性を損ねない範囲で添加することができる。
非相溶の有機微粒子としては、押出成形時にマトリックスと相溶化せず微分散化し、且つシート成形時に溶融しないものであれば特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、環状オレフィンなどのポリオレフィン類、ポリカーボネート、また、ポリスチレン、アクリル酸類、メタアルリル酸類、ポリエステル類などからなる微粒子、ジビニル化合物などの非晶性樹脂とジビニルベンゼン架橋剤による架橋微粒子、シリコーンポリマー粒子などを使用することができる。
【0027】
また、非相溶の無機微粒子としては、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミ、マイカ、カオリン、クレーなどを使用することができる。
上述した中では、有機微粒子としてはポリメチルペンテン、環状オレフィン、アクリル酸類からなる微粒子およびジビニル化合物の架橋微粒子が、透明で非着色性に優れる点において好ましい。
無機系では湿式シリカ、乾式シリカ、ケイ酸アルミ、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウムからなる粒子が透明または白色で非着色性に優れる点において好ましい。
これらの有機・無機微粒子は2種以上を併用してもよい。
【0028】
なお、発泡シートは、単層のものに限定されず、一面又は両面に非発泡な表皮層を有する積層構造を有する発泡シートも、本実施形態の発泡成形品の製造方法に利用可能なものである。
【0029】
また、作製された発泡シートについては、発泡成形品の製造に使用する前に、融解熱量(ΔHTm)と結晶化熱量(ΔHTc)との差(ΔHTm−ΔHTc)が0.03J/mg以上で、結晶化度が20%以上50%以下となるように熱処理するなどして調整を加えておくことが好ましい。
【0030】
このような発泡シートを使用して発泡成形品を製造する製造方法としては、
(a)ポリエステル系樹脂発泡シートの表面が所定の温度条件となるように予備加熱する予熱工程と、
(b)予備加熱状態から開放する工程と、
(c)シート両面側に準備された雄雌一対の成形型によりプレス成形して製品形状を形成させる成形工程と、
(d)上記プレス成形後も成形型を閉じた状態にして、所定の温度で製品形状を一定時間保持させた状態にさせる保温工程と
(e)該保温工程後に成形型を開いて発泡シートを開放し、形成された製品形状の外周を打ち抜いて製品を取り出す打抜き工程と
を実施する方法が挙げられる。
【0031】
あるいは、上記(a)〜(c)の工程を実施した後に、
(e)形成された製品形状の外周を打ち抜いて製品を取り出す打抜き工程
を先行して実施した後に、
(d’)該打ち抜かれた製品を、その形状を保持させるための治具にセットして、これを所定の温度で一定時間保持させる保温工程
を実施する方法を上記方法に代えて実施することもできる。
【0032】
(a)予熱工程
上記予熱工程は、発泡シートの熱歪みを防止すべく発泡シートの端部を拘束した状態で実施することが好ましく、例えば、帯状の発泡シートを用いて順送りでプレス成形するような場合であれば、少なくともその長さ方向に離間した2箇所において発泡シートをクランプ固定し、一枚の矩形状の発泡シートを用いて単発成形する場合には好ましくは4端をクランプ固定し、上下にヒーターが設置された加熱炉の中などで一定時間加熱することにより実施させることが好ましい。
【0033】
この予熱工程は、ポリエステル系樹脂発泡シートを示差走査熱量分析して求められる結晶化温度をTc(℃)、融点をTm(℃)としたときに前記ポリエステル系樹脂発泡シートの表面(両面)温度Ts(℃)がTc≦Ts≦(Tm−50)となるように予備加熱することが重要である。
【0034】
この時、発泡シートの表面温度は、日油技研工業社から「サーモラベル」の商品名で市販されている温度表示シールを予め発泡シートの両面に貼着させておくことで確認可能である。
【0035】
また、ポリエステル系樹脂発泡シートの結晶化温度Tc(℃)や融点をTm(℃)については、ポリエステル系樹脂発泡シートから切り出した試験片をDSC測定装置にかけて直接測定することができるものであるが、結晶化温度Tc(℃)に関しては、ファーストランにおける測定では明確なピーク温度を観測することが困難な場合があるため、急冷後に実施するセカンドランにおいて観測されるピーク温度を結晶化温度Tc(℃)として読み取り、上記予熱条件を設定することができる。
【0036】
なお、予熱は、ポリエステル系樹脂発泡シートを加熱炉に導入後、30秒、より好ましくは15秒経過するまでにその表面温度が上記条件内となるように実施することが好ましく、上記条件内に到達後は、速やかに、(例えば、5秒以内に)成形工程に移行することが好ましい。
【0037】
この予熱工程におけるポリエステル系樹脂発泡シートの表面温度を上記のような範囲内とすることが重要であるのは、当該予熱を、“融解温度−50℃”を超える温度条件とすると、発泡シートの気泡形態が著しく変化するか、または消失してしまって発泡成形品に所望の特性を付与することができなくなるおそれを有するためである。
また、予熱を“結晶化温度”未満の温度として、次に、成形工程を実施すると、発泡成形品に残留歪みが生じやすくなって、該歪みを緩和させるための保温工程に長時間を要するおそれがあるばかりでなく、成形工程において発泡シートに十分な成形性が付与されず、シワ、割けを発生させるおそれを有するためである。
【0038】
(b)予備加熱状態から開放する工程
前記予熱工程終了後は、速やかに成形工程に移行させることが好ましく、成形工程に移行するまでの間に表面温度が“結晶化温度”未満に低下しないようにすることが好ましい。
【0039】
(c)成形工程
成形工程では、通常、雌雄一対の成形型によるプレス成形を実施するが、その際の成形型の型面の表面温度は、予熱工程における発泡シートの表面温度以下とする必要がある。
このような温度で成形工程を実施することが必要であるのは、仮に、“融点−50(℃)”以下の温度であっても、予熱工程における発泡シートの表面温度を超える温度に加熱された成形型でプレス成形を実施すると成形品に外観不良を生じさせるためである。
なお、黄変や気泡形態の変化によって外観に影響が現れやすい透明、白色、あるいは、淡色の製品を作製する場合であれば、型表面温度は、より低温に設定することが好ましい。
なお成形型には離型性を良くするための表面処理が施されたものや、成形アシストのため真空吸引機構が備えられたものを採用することができる。
プレス成形タイミング条件は発泡シートの加熱条件(表面温度)や製品形状によって便宜設定することができる。
【0040】
(d、d’)保温工程
上記成形工程後は、そのまま成形型で製品形状を保持させるか、別途、成形型から取り出して打ち抜き加工するなどして発泡シートから製品を分離した後でこれを治具にセットして、当該治具によって製品形状を保持させるかして当該保温工程となる所定の熱処理を実施する。
成形型で製品形状を保持させるには、成形型を閉じた状態に保持する方法や、真空吸引機構が備えられている場合であれば、成形型はオープンにしつつも雄型あるいは雌型のいずれか一方に前記真空吸引機構で吸着させて、製品形状を保持させる方法を採用することができる。
【0041】
このときの熱処理条件は、成形工程において生じた、あるいは、発泡シートの時点から依然として内在していた歪みを緩和させ、発泡成形品の熱歪みを抑制させる上で、“結晶化温度”以上、“融点−50(℃)”以下とすることが重要である。
保温工程をこのような温度条件において実施することが重要であるのは“融解温度−50℃”を超える温度条件とすると、発泡成形品の気泡形態が著しく変化するか、または消失させてしまうおそれを有するためであり、“結晶化温度”未満の温度とすると発泡成形品に歪みを残留させてしまって熱歪みの生じやすい製品となってしまうおそれを有するためである。
【0042】
なお、保温する時間は、通常、3秒以上であり、好ましくは5秒以上である。
ただし、過度に長時間の熱処理を実施しても、熱歪みの抑制効果をそれ以上向上させることが難しくなって、発泡成形品の生産効率を低下させるおそれを有するばかりか、発泡成形品に熱劣化を生じさせるおそれを有する。
このことから、保温する時間は、通常、1分以下であり、好ましくは30秒以下である。
【0043】
(e)打抜き工程
発泡シートに形成された製品形状を打ち抜く打抜き工程は、例えば、トムソン刃型などを用いて実施することができる。
また、このような刃型による打ち抜き方法に限らず、ワイヤーカットのような方法で発泡シートから製品を分離する方法を当該打抜き工程として実施することもできる。
【0044】
このような製造方法によって得られる発泡成形品は、100℃×24時間の加熱処理を行った際の寸法変化率が±5%以内となるように形成されていることが好ましい。
なお、“寸法変化率が±5%以内”とは、例えば、製品形状が直方体形状のものであれば、縦方向、横方向、厚み方向のいずれの方向においても寸法変化率が±5%以内であることを意味する。
また、例えば、製品形状が円管状のものであれば、直径、長さ、肉厚のいずれにおいても寸法変化率が±5%以内であることを意味する。
さらに、熱ひずみによってねじれが生じた場合には、これを自然状態で寸法測定するのではなく、平板などで押さえた状態にして、形状を元の状態に矯正した上で寸法測定するものとする。
【0045】
また、このような製造方法によって得られる発泡成形品は、その製品厚みが0.15mm以上、2mm以下であるとともに平均含有気泡径50nm以上200μm以下であり、示差走査熱量分析によって求められる融解熱量(ΔHTm)と結晶化熱量(ΔHTc)との差(ΔHTm−ΔHTc)が0.03J/mg以上であり、結晶化度が20%以上60%以下となるように形成されていることが好ましい。
このような状態に形成されていることで、熱を受けても変形を生じにくく、高温用途などにも応用しやすいものとなる。
【0046】
以上のように、本実施形態に係るポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法によれば、 熱歪みの抑制されたポリエステル系樹脂発泡成形品を作製することができるものであるが、本発明は、上記例示の実施の形態に限定されるものではなく、各種の改良を加えうるものである。
【実施例】
【0047】
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】
(示差走査熱量分析)
発泡成形品の作製に用いた発泡シート、ならびに、得られた発泡成形品の結晶化温度(Tc)、融点(Tm)、結晶化熱量(ΔHTc)、Δ融解熱量(ΔHTm)などの値は以下のような条件の下に求めた。
・示差走査熱量計:SIIナノテクノロジー社製、型名「DSC6220」
・条件:
JIS K7121に準拠し、サンプル質量6.5±0.5mg、昇温速度5℃/min、走査温度範囲30〜300℃の測定条件とした。
【0049】
1)結晶化度の算出
発泡シートまたは発泡成形品を構成しているポリエステル系樹脂組成物の融解熱(ΔHTm)を上記DSCチャートをもとに算出し結晶化度(Xc)を次式より求めた。

結晶化度:Xc(%)=〔ΔHTm−ΔHTc〕/ΔH0×100(%)

(ただし、Xc:結晶化度(%)、ΔHTm:融点(Tm)での融解熱量(J/mg)、ΔHTc:結晶化温度(Tc)での結晶化熱量(J/mg)、ΔH0:結晶化度100%時の融解熱(ポリエチレンテレフタレートの場合は140.1mJ/mg、ポリ乳酸の場合は93.0mJ/mg))
なお、融解熱量、及び、結晶化熱量は、それぞれのピーク前後のベースラインを結ぶ直線と、その間のピーク曲線との間の領域において熱量(J/mg)を積分して求めることができ、「DSC6220」に備えられている解析ソフトによって求めることができる。
・なお、図1(a)〜(c)に典型的なDSCチャートを示す。
このように基本的に(a)に示すように低温側に見られるピークとこのピークを挟んだ前後のベースライン間を結ぶ直線(図中の破線)との間の面積に相当する部分の積分値として結晶化熱量(ΔHTc)が観測され、高温側に見られるピークとこのピークを挟んだ前後のベースライン間を結ぶ直線(図中の破線)との間の面積に相当する部分の積分値としてΔ融解熱量(ΔHTm)が求められる。
また、(b)に示すように、ベースラインに歪みが生じているような場合も、ピークの始点と終点との間を結んだ直線とピーク曲線との間の領域を結晶化熱量(ΔHTc)及びΔ融解熱量(ΔHTm)とすることができる。
さらに、(c)に示すように、ピークが複数の山(谷)になって観察される場合は、それぞれのピークについて始点と終点との間を結んだ直線とピーク曲線との間の領域を求め、これを合算することで結晶化熱量(ΔHTc)及びΔ融解熱量(ΔHTm)とすることができる。
なお、(c)に示すように、ピークが複数の山(谷)になって観察される場合は、“Tc≦Ts≦(Tm−50)”の条件を満たしているかどうかの判定をするための結晶化温度(Tc)と融点(Tm)は、それぞれ最も低温側において観察されるピーク温度とする。
【0050】
2)融点(Tm)
発泡シートの融点については、ファーストランで観測される吸熱ピーク温度を融点として観測した。
【0051】
3)結晶化温度(Tc)
発泡シートの結晶化温度については、原則として、ファーストラン後に試料を急冷(例えば、−20℃/min)し、セカンドスキャンを実施した際の結晶化に伴うピークの温度を結晶化温度として求めた。
【0052】
<評価事例1>
(発泡成形品の製造方法)
(発泡シート)
使用した発泡シートの詳細は以下の通りである。
古河電気工業株式会社製、ポリエチレンテレフタレート樹脂発泡シート、商品名「MCPET」
・厚み:1mm
・平均含有気泡径:10μm
・見掛け比重:0.325
・結晶化温度:143.1℃
・融点:252.1℃
【0053】
(実施例1)
まず、発泡シートの両面に日油技研工業社製のサーモラベル5Eを貼り付けて、4端(MD/TDの両端)をクランプして、予熱用の加熱炉に導入した。
上下のヒーター温度がそれぞれ330℃に設定された加熱炉に発泡シートを導入し、発泡シートの表面温度が150℃を超えたことが「サーモラベル」によって確認された時点で予熱工程を終了した。
なお、放射温度計を利用して、このときの発泡シートの表面温度を測定したところ、上面側が150℃で下面側が155℃であった。
次いで、この発泡シートをプレス成形機に導入して成形工程を実施した。
このとき、成形型はテフロンコートによる表面処理が施されたアルミ製の金型を用い、金型温度を上型150℃、下型150℃(温調表示盤の読取り値)とし、開口部の大きさが43.9mm×24.7mmで、底面部の大きさが33.4mm×14.2mm、深さ12.3mmの凹入部が、縦3個、横6個配列された、全体の大きさが287.4mm×323.4mmの反射板形状を形成させた。
そして、型を閉じたままにして製品形状を保持しつつ20秒間、150℃の温度を維持して保温工程を実施した。
そして、トムソン刃型を用いて外周を打ち抜き製品を発泡シートから分離した。
得られた製品は、角張った状態になるべき箇所にやや丸みが感じられるものの良好なるものであった。
【0054】
この製品から採取した試料に対して示差走査熱量分析を実施した結果、融解熱量(ΔHTm)と結晶化熱量(ΔHTc)との差(ΔHTm−ΔHTc)が0.04J/mgであり、結晶化度が33%であることが確認できた。
【0055】
そして、この製品を100℃×24時間加熱して用いた発泡シートの押出し方向(MD方向)と、該押出し方向に直交する方向(TD方向)と厚み方向(H方向)における寸法変化をノギスで測定した。
結果、MD方向への変形が−0.8%(収縮)であり、TD方向への変形が−1.0%(収縮)、H方向への変形が−0.5%であることが確認できた。
【0056】
(実施例2〜11、比較例1〜9)
予熱工程、成形工程、保温工程の各工程の条件を下記表1のようにしたこと以外は、上記実施例1と同様に成形品を作製し、評価を行った。
【0057】
【表1】

【0058】
<評価事例2>
(発泡成形品の製造方法)
(発泡シート)
一段目の単軸押出機(口径:90mm)の先端に接続管を介して二段目の単軸押出機(口径:115mm)が接続されてなるタンデム型押出機を用意した。
そして、ポリ乳酸樹脂(ユニチカ社製、商品名「HV6250H」)および気泡核剤としてポリ乳酸樹脂100質量部に対して1質量部のポリテトラフルオロエチレン粒子を一段目の押出機に供給して200℃にて溶融混練した後、ポリ乳酸樹脂100質量部に対して、2質量部のブタン(イソブタン/ノルマルブタン(質量%)=35:65)を一段目の押出機に圧入して更に溶融混練して発泡性ポリ乳酸樹脂組成物を押出機中において作製した。
続いて、上記発泡性ポリ乳酸樹脂組成物を一段目の単軸押出機から接続管を通じて連続的に二段目の単軸押出機に供給して発泡性ポリ乳酸樹脂組成物を165℃ に冷却した上で、二段目の単軸押出機の先端に取り付けた環状ダイに連続的に供給して円筒状に押出発泡させて円筒状発泡体を連続的に製造した。
なお、環状ダイは、その開口部において、内側ダイの外径が107mm、スリット間隔が0.7mmであった。
しかる後、上記円筒状発泡体を徐々に拡径させながら引取りつつ、内部に25℃の冷却水を循環させた直径が353mmで長さが500mmの円筒状の冷却マンドレルの外周面に沿わせて成形しながら、冷却マンドレルを包囲した状態に配設されてなるエアリングの吹出口からエアーを円筒状発泡体の外周面全面に吹き付けて冷却した後、この円筒状発泡体をその直径方向に対向する二点において内外周面間に亘って切断し切り開いて展開することによって、ポリ乳酸樹脂発泡シートを得た(結晶化度18%)。
そして十分に熟成した後に上記ポリ乳酸樹脂発泡シートを100℃×50秒間アニール処理して結晶化度が30%の単層発泡シートとした。
【0059】
このようにして製作した発泡シートの詳細は以下の通りである。
・厚み:1.6mm
・平均含有気泡径:0.15mm
・見掛け比重:0.22
・結晶化温度:79.2℃
・融点:163.3℃
【0060】
(実施例12〜16、比較例10〜16)
上記のポリ乳酸樹脂発泡シートを用いて、成形条件を表2のようにしたこと以外は、評価事例1と同様にして評価を行った。
結果を、併せて表2に示す。
【0061】
【表2】

【0062】
以上の結果からも、本発明によれば、熱歪みの抑制されたポリエステル系樹脂発泡成形品を作製し得ることがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエステル系樹脂発泡シートを予備加熱する予熱工程と、該予備加熱された前記ポリエステル系樹脂発泡シートにプレス成形によって製品形状を形成させる成形工程とを実施してポリエステル系樹脂発泡成形品を作製するポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法であって、
前記ポリエステル系樹脂発泡シートを示差走査熱量分析して求められる結晶化温度をTc(℃)、融点をTm(℃)としたときに、前記ポリエステル系樹脂発泡シートの表面温度:Ts(℃)が、Tc≦Ts≦(Tm−50)となるように前記予熱工程を実施するとともに前記表面温度(Ts)以下の温度の成形型でプレス成形する前記成形工程を実施した後に、Tc以上(Tm−50)以下の温度条件下で前記製品形状を保持する保温工程を実施することを特徴とするポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法。
【請求項2】
前記ポリエステル系樹脂発泡シートは、厚みが0.15mm以上、2mm以下であるとともに平均含有気泡径が50nm以上200μm以下であり、示差走査熱量分析を行った際の融解熱量(ΔHTm)と結晶化熱量(ΔHTc)との差(ΔHTm−ΔHTc)が0.03J/mg以上であり、結晶化度が20%以上50%以下である請求項1記載のポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法。
【請求項3】
前記ポリエステル系樹脂発泡シートの主成分がポリエチレンテレフタレート樹脂である請求項1又は2記載のポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法。
【請求項4】
前記ポリエステル系樹脂発泡シートの主成分がポリ乳酸樹脂である請求項1又は2記載のポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリエステル系樹脂発泡成形品の製造方法によって得られることを特徴とするポリエステル系樹脂発泡成形品。
【請求項6】
100℃×24時間の加熱処理を行った際の寸法変化率が±5%以内である請求項5記載のポリエステル系樹脂発泡成形品。
【請求項7】
厚みが0.15mm以上、2mm以下であるとともに平均含有気泡径50nm以上200μm以下であり、示差走査熱量分析を行った際の融解熱量(ΔHTm)と結晶化熱量(ΔHTc)との差(ΔHTm−ΔHTc)が0.03J/mg以上であり、結晶化度が20%以上60%以下となるように形成されている請求項5又は6記載のポリエステル系樹脂発泡成形品。

【図1】
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【公開番号】特開2012−20444(P2012−20444A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−158916(P2010−158916)
【出願日】平成22年7月13日(2010.7.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【Fターム(参考)】