説明

ポリオール組成物、樹脂混合組成物、噴霧組成物および各々の使用方法および各々の製造方法

本開示の態様は芳香族ポリオール組成物、樹脂混合組成物および噴霧発泡組成物を包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互参照
本出願は、2009年5月19日付けで出願した米国仮出願番号61/179,528(これの内容は全体が引用することによって本明細書に組み入れられる)の出願日の利益を請求するものである。
【0002】
噴霧ポリウレタン(PU)発泡体では歴史的に物理的強度および燃焼性能を向上させる手段として“芳香族ポリエステルポリオール”(本明細書ではAPPと呼ぶ)が用いられてきた。APPを組み込むとまたより高価な原料、例えば難燃剤および石油が基になった他のポリオールなどの使用量を低くすることができることで費用的利点も実現される。
【0003】
絶縁用噴霧PU発泡体では発泡剤を主にHFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)に変えることで所定“B”側配合(side formulation)に入れるAPPの総量が低くなった。HFC−245faがAPP中で示す溶解性が低く、その結果としてAPPの使用量を低くしている。HFC−245faは高価であることから、コストを低くする目的で水が共発泡剤として用いられている。APPと組み合わせて水を多い量で用いると冷用途温度(<50°F)の時に表面脆性の問題が生じる。配合者は現在のところ表面脆性および発泡剤溶解性の障害を克服するにはAPPを他の種類のポリオールおよび添加剤に置き換える必要がある。
【0004】
米国政府主導で提起されたバイオが基になった噴霧発泡体に多大な興味が存在し、それは適宜あらゆる建築材料に関してバイオを含有する製品を用いることの重要性を強調している。米国では、連邦規制基準(CFR Title 7 Part 2902)にバイオが基になった製品を連邦調達品に指定するための指針が詳述されている。その指針では、好適な調達品はASTM D6866で測定した時に少なくとも7パーセントのバイオ含有量(bio−based content)[当該製品に入っているバイオが基になった炭素を完成品に入っている総有機炭素の重量(質量)パーセントとして限定した量が基になっている]を示す必要がある。その指針は特に住宅または商業施設用途用の密封型断熱材を提供する目的で考案された現場噴霧(spray−in−place)プラスチック発泡製品のための指針である。
【0005】
発明の要約
本開示の態様は、芳香族ポリオール組成物、樹脂混合組成物および噴霧発泡組成物を包含する。1つの態様の芳香族ポリオール組成物は、とりわけ、ヒドロキシル化材料を含有して成る1番目の組成物、酸、エステル、無水物およびこれらの混合物から成る群より選択される2番目の組成物および疎水性材料、親水性材料およびこれらの組み合わせから成る群より選択される材料を含有して成る3番目の組成物の反応生成物を含有する。
【0006】
1つの態様の樹脂混合物は、とりわけ、この上および本明細書に記述する如き芳香族ポリオール組成物、界面活性剤、触媒および発泡剤を含有する。
【0007】
1つの態様の噴霧発泡組成物は、とりわけ、この上および本明細書に記述する如き樹脂混合組成物と多官能イソシアネートの反応生成物を含有する。
【0008】
1つの態様の芳香族ポリオール組成物は、とりわけ、グリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る1番目の組成物、テレフタル
酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る2番目の組成物および下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る3番目の組成物の反応生成物を含有する。
【0009】
1つの態様の樹脂混合組成物は、とりわけ、芳香族ポリオール組成物、界面活性剤、触媒および発泡剤を含有し、ここで、前記芳香族ポリオール組成物は、グリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る1番目の組成物、テレフタル酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る2番目の組成物および下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る3番目の組成物の反応生成物である。
【0010】
1つの態様の噴霧発泡組成物は、とりわけ、前記樹脂混合組成物の中のいずれか1つの樹脂混合組成物と多官能イソシアネートの反応生成物を含有し、ここで、この組成物は、A:Bの体積比[ここで、Aはポリイソシアネートを含有するA側成分でありそしてBは芳香族ポリオール組成物を含有するB側成分である]が約1:1から3:1の時に約120から250のNCO指数を示し、かつ、この噴霧発泡組成物は、ASTM D6866で測定した時に7重量%以上のバイオ含有量を示し、ここで、前記樹脂混合組成物は、グリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る1番目の組成物、テレフタル酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る2番目の組成物および下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る3番目の組成物の反応生成物である芳香族ポリオール組成物を含有する。
【0011】
1つの態様の芳香族ポリオール組成物は、とりわけ、ヒドロキシル化材料から本質的に成る1番目の組成物、酸、エステル、無水物およびこれらの混合物から成る群より選択される2番目の組成物および疎水性材料、親水性材料およびこれらの組み合わせから成る群より選択される材料を含有して成る3番目の組成物の反応生成物を含有する。
【0012】
1つの態様の樹脂混合物は、とりわけ、この上および本明細書に記述する如き芳香族ポリオール組成物、界面活性剤、触媒および発泡剤から本質的に成る。
【0013】
1つの態様の噴霧発泡組成物は、この上および本明細書に記述する如き樹脂混合組成物と多官能イソシアネートの反応生成物から本質的に成る。
【0014】
1つの態様の芳香族ポリオール組成物は、とりわけ、ヒドロキシル化材料から成る1番目の組成物、酸、エステル、無水物およびこれらの混合物から成る群より選択される2番目の組成物および疎水性材料、親水性材料およびこれらの組み合わせから成る群より選択される材料を含有して成る3番目の組成物の反応生成物を含有する。
【0015】
1つの態様の樹脂混合物は、とりわけ、この上および本明細書に記述する如き芳香族ポリオール組成物、界面活性剤、触媒および発泡剤から成る。
【0016】
1つの態様の噴霧発泡組成物は、とりわけ、この上および本明細書に記述する如き樹脂混合組成物と多官能イソシアネートの反応生成物から成る。
【0017】
1つの態様の芳香族ポリオール組成物は、とりわけ、グリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上から本質的に成る1番目の組成物、テレフタル酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上から本質的に成る2番目の組成物および下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこ
れらの組み合わせの中の1種以上から本質的に成る3番目の組成物の反応生成物を含有する。
【0018】
1つの態様の芳香族ポリオール組成物は、とりわけ、グリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上から成る1番目の組成物、テレフタル酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上から成る2番目の組成物および下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこれらの組み合わせの中の1種以上から成る3番目の組成物の反応生成物を含有する。
【0019】
発明の説明
本開示をより詳細に説明する前に、本開示を記述する個々の態様に限定するものでなく、それ自体は勿論多様であり得ると理解されるべきである。また、本明細書で用いる用語は単に個々の態様を記述する目的であり、限定を意図するものでないことも理解されるべきである、と言うのは、本開示の範囲を添付請求項によってのみ限定するからである。
【0020】
特に明記しない限り、本明細書で用いる技術的および科学的用語は全部本開示が属する技術分野の通常の技術者が一般に理解するであろう意味と同じ意味を有する。また、本明細書に記述する方法および材料と同様または相当する方法および材料のいずれも本開示の実施または試験で用いることは可能ではあるが、ここに適切な方法および材料を記述する。
【0021】
本明細書に引用する公開および特許は全部あたかも個々の公開または特許の各々を具体的かつ個別に引用することによって組み込むと示すかのように引用することによって本明細書に組み込まれ、かつ本明細書で引用することによって本開示に組み込まれ、それらには、引用する公開に関連した方法および/または材料が記述されている。如何なる公開の引用もそれの開示は本出願日以前であり、先行する開示によって本開示にそのような公開に先行する日付が与えられる権利がないことを認めると解釈されるべきではない。その上、示されている公開日付は、実際の公開日付とは異なる可能性があり、それを個別に立証する必要もあり得る。
【0022】
本開示を読んだ後の当業者に明らかになるであろうように、本明細書に記述および例示する個々の態様は各々が本開示の範囲からも精神からも逸脱することのない他のいくつかの態様のいずれかが有する特徴から容易に区別可能であるか或はそれと組み合わせることができる個別の構成要素および特徴を有する。示す如何なる方法も示す出来事の順でか或は論理的に可能な他のいずれかの順で実施可能である。
【0023】
本開示の態様では、特に明記しない限り、当該技術分野の技術の範囲内である化学、重合体化学、発泡体化学などの技術を用いる。そのような技術は文献の中に詳細に説明されている。
【0024】
以下に示す実施例は、本明細書に開示および請求する方法をどのように実施しかつ本明細書に開示および請求する組成物および化合物をどのように用いるかに関する完全な開示および説明を通常の当業者に示す目的で提示するものである。数値(例えば量、温度など)に関して正確さを確保するように努力したが、いくらかの誤差および偏差を考慮すべきである。特に明記しない限り、部は重量部であり、温度を℃で表しそして圧力を気圧で表す。標準的温度および圧力は20℃および1気圧絶対であると定義する。
【0025】
本開示の態様を詳細に説明する前に、特に明記しない限り、本開示を個々の材料、反応体、反応材料、製造方法などに限定するものでなく、それら自体は多様であり得ると理解されるべき。また、本明細書で用いる用語は単に個々の態様を説明する目的であり、限定
を意図するものでないことも理解されるべきである。また、本開示に示す段階は論理的に可能な様々な順で実施可能である。
【0026】
本明細書および添付請求項で用いる如き単数形“a”、“an”および“the”は、特に明瞭に示さない限り、複数指示対象も包含する。このように、例えば“ある担体”を言及する場合、それは複数の担体を包含する。本明細書および以下の請求項では、反対の意図が明らかでない限り、以下の意味を有すると定義する数多くの用語を言及する。
【0027】
特に明記しない限り、本明細書で用いる如き下記の用語にそれらに帰する意味を持たせる。本開示では、“含有して成る”、“含んで成る”、“含有する”および“有する”などに、米国特許法でそれらに帰する意味を持たせることができ、それらは“含有する”、“含有”など、“から本質的に成る”または“本質的に成る”などを意味し得、それらを本開示に含まれる方法および組成物に適用する場合、それらは本明細書に開示する組成物などを指すが、それらは追加的構造群、組成物成分または方法段階(またはこの上で考察した如きそれらの類似物または誘導体)を含有していても構わない。しかしながら、そのような追加的構造群、組成物成分または方法段階などは、本明細書に開示する相当する組成物または方法のそれらと比較した時、本組成物または方法の基本的および新規な特徴1種または2種以上に実質的な影響を与えるものでない。“から本質的に成る”または“本質的に成る”などを本開示に含まれる方法および組成物に適用する場合、それらに米国特許法でそれらに帰する意味を持たせかつその用語は変更可能であることから、それら(例えば痕跡量の汚染物、当該重合体と反応しない成分または反応して重合体をもたらす成分など)は、示す数よりも多い数で存在することによって列挙する基本的または新規な特徴が変化しない限り、示す数よりも多い数で存在していてもよいが、従来技術の態様は除外する。
【0028】
定義
“発泡”として知られる膨張方法によって作られた気泡構造を有しかつまた単位体積当たりの重量が比較的低くかつ熱伝導率が低いプラスチックを指す目的で用語“噴霧発泡体”を用いる。場合により、その発泡工程をプラスチックの製造と実質的に同時に実施することも可能である。硬質発泡体はしばしば騒音低減用絶縁体としておよび/または建造、冷却および加熱技術(例えば家庭用電化製品)、複合材料(例えば屋根材およびサイディング用のサンドイッチ型構成要素)の製造および木模擬材料、模型製作用材料および包装材料のための断熱材として用いられる。
【0029】
用語“ヒドロキシル価”は、ポリオール組成物単位重量当たりのヒドロキシル基(イソシアネート基と反応し得る)の濃度を指す。ヒドロキシル価をmg KOH/gとして報告し、これの測定を標準ASTM D 1638(2009における)に従って実施する。
【0030】
相当して、用語“酸価”は、ポリオール中に存在するカルボン酸基の濃度を指し、これをmg KOH/gで報告し、そしてこれの測定を標準ASTM 4662−98(2009における)に従って実施する。
【0031】
ポリオールの用語“平均官能性”または“平均ヒドロキシル官能性”は、1分子当たりのOH基の平均数を指す。イソシアネートの平均官能性は、1分子当たりの−NCO基の平均数を指す。
【0032】
用語“脂肪基”は、飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝炭化水素基を指し、アルキル、アルケニルおよびアルキニル基などを包含する。
【0033】
用語“alk”または“アルキル”は、炭素原子数が1から12、例えば炭素原子数が1から8の直鎖もしくは分枝鎖炭化水素基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、ドデシル、オクタデシル、アミル、2−エチルヘキシルなどを指す。アルキル基は、場合により、特に明記しない限り、アリール(場合により置換されていてもよい)、ヘテロシクロ(場合により置換されていてもよい)、カルボシクロ(場合により置換されていてもよい)、ハロ、ヒドロキシ、保護されているヒドロキシ、アルコキシ(例えばCからC)(場合により置換されていてもよい)、アシル(例えばCからC)、アリールオキシ(例えばCからC)(場合により置換されていてもよい)、アルキルエステル(場合により置換されていてもよい)、アリールエステル(場合により置換されていてもよい)、アルカノイル(場合により置換されていてもよい)、アロイル(場合により置換されていてもよい)、カルボキシ、保護されているカルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、置換アミノ、(一置換)アミノ、(二置換)アミノ、保護されているアミノ、アミド、ラクタム、尿素、ウレタン、スルホニルなどから選択される1個以上の基で置換されていてもよい。
【0034】
用語“アルケニル”は、炭素と炭素の二重結合(シスまたはトランスのいずれか)を少なくとも1個有する炭素原子数が2から12、例えば炭素原子数が2から4の直鎖もしくは分枝鎖炭化水素基、例えばエテニルなどを指す。アルケニル基は、場合により、特に明記しない限り、アリール(置換アリールを包含)、ヘテロシクロ(置換ヘテロシクロを包含)、カルボシクロ(置換カルボシクロを包含)、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(場合により置換されていてもよい)、アリールオキシ(場合により置換されていてもよい)、アルキルエステル(場合により置換されていてもよい)、アリールエステル(場合により置換されていてもよい)、アルカノイル(場合により置換されていてもよい)、アロイル(場合により置換されていてもよい)、シアノ、ニトロ、アミノ、置換アミノ、アミド、ラクタム、尿素、ウレタン、スルホニルなどから選択される1個以上の基で置換されていてもよい。
【0035】
用語“アルキニル”は、炭素と炭素の三重結合を少なくとも1個有する炭素原子数が2から12、例えば炭素原子数が2から4の直鎖もしくは分枝鎖炭化水素基、例えばエチニルなどを指す。アルキニル基は、場合により、特に明記しない限り、アリール(置換アリールを包含)、ヘテロシクロ(置換ヘテロシクロを包含)、カルボシクロ(置換カルボシクロを包含)、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(場合により置換されていてもよい)、アリールオキシ(場合により置換されていてもよい)、アルキルエステル(場合により置換されていてもよい)、アリールエステル(場合により置換されていてもよい)、アルカノイル(場合により置換されていてもよい)、アロイル(場合により置換されていてもよい)、シアノ、ニトロ、アミノ、置換アミノ、アミド、ラクタム、尿素、ウレタン、スルホニルなどから選択される1個以上の基で置換されていてもよい。
【0036】
相当して、用語“反応生成物”は、少なくとも1番目と2番目の化学種(例えば1番目の組成物、2番目の組成物および3番目の組成物)が3番目の異なる化学種に変化する結果としてもたらされた生成物を指す。本明細書における“反応生成物”は、“平均ヒドロキシル官能性”および“酸価”で特徴付けるポリオールである。1番目の化学種をより一般的には一定数のヒドロキシル官能基で特徴付ける。一方、2番目の化学種をより一般的には一定数のカルボン酸基で特徴付ける。反応生成物はより一般的にはヒドロキシル官能基を過剰量で有しかつ一般的には1番目と2番目の化学種が反応している間に生じたエステル結合を少なくとも1個有する。
【0037】
1平方インチゲージ当たりのポンド(psig)として報告する圧力は1気圧を基準にした圧力である。1平方インチ当たり1ポンド=6.895キロパスカル。1気圧は10
1.325キロパスカルに相当しかつ1気圧は1平方インチ絶対当たり約14.7ポンド(psia)または1平方インチゲージ当たり約0ポンド(psig)である。
【0038】
考察
本開示の態様は、ポリオール組成物、ポリオール組成物の製造方法、ポリオール組成物の使用方法、樹脂混合組成物、樹脂混合組成物の製造方法、樹脂組成物の使用方法、噴霧発泡組成物、噴霧発泡組成物の製造方法、噴霧発泡組成物の使用方法、ポリウレタン(PU)および/またはポリイソシアヌレート(PIR)噴霧発泡体、ポリウレタン(PU)および/またはポリイソシアヌレート(PIR)噴霧発泡体の製造方法、ポリウレタン(PU)および/またはポリイソシアヌレート(PIR)噴霧発泡体の使用方法などを包含する。
【0039】
加うるに、本開示の態様には、本明細書に記述する態様の各々のバイオが基になったバージョンも含まれ得る。1つの態様として、バイオが基になったポリオール組成物から生じさせたバイオが基になった発泡体に含まれるバイオの含有量は、例えばASTM D6866で測定して、完成品中の総有機炭素の重量(質量)の7%以上である。ASTM D 6866を用いて測定したある材料のバイオ含有量を本開示では時としてバイオ値(BV)%として表す。
【0040】
ポリオール組成物の態様を用いて樹脂、発泡体、エラストマー、コーティングなどを製造することができる。ポリオール組成物の態様には、1番目の組成物、2番目の組成物および3番目の組成物の反応生成物から生じさせた芳香族ポリオール(例えば芳香族ポリエステルポリオール(APP))が含まれる。1つの態様における1番目の組成物はヒドロキシル化材料を含有する。1つの態様における2番目の組成物は、下記:酸、エステルおよび無水物の中の1種以上を含有し得る。1つの態様における3番目の組成物は、下記:疎水性材料、親水性材料およびこれらの組み合わせから選択した材料を含有する。1つの態様として、前記1番目の組成物、2番目の組成物および/または3番目の組成物は各々が独立して1種類のみの主化合物を含有していてもよい。
【0041】
前記3番目の組成物は、バイオが基になった成分を含有し得る成分であってもよい。これに関して、そのような3番目の組成物を含有させることを利用して、バイオが基になったポリオール組成物、バイオが基になった噴霧発泡体、バイオが基になった樹脂混合組成物、またはこれらのいずれかから生じるバイオが基になった製品を製造することができる。特に、そのような3番目の組成物を最終的製品が適切なバイオ含有量(例えば発泡体製品の場合には7重量%以上のバイオ含有量)を示すに適切な量で含有させてもよい。1つの態様として、そのような3番目の組成物をポリオール組成物の約10から70重量%またはポリオール組成物の約15から30重量%にしてもよい。1つの態様として、そのような3番目の組成物を当該ポリオール組成物のバイオ含有量がポリオール組成物の約10から70重量%またはポリオール組成物の約15から30重量%になるような量で存在させてもよい。
【0042】
1つの態様として、そのようなバイオが基になった成分(例えば3番目の成分)をポリオールのバックボーンと共有結合させてもよい。1つの態様として、そのポリオールは芳香エステル結合を有する芳香族ポリエステルポリオールであってもよい。そのバイオが基になった成分(例えば天然油)を例えばエステル結合でポリオールのバックボーンと結合させてもよい。
【0043】
1つの態様における3番目の組成物は、天然油、それらの相当する脂肪酸、それらの相当する脂肪酸エステルおよびこれらの混合物から成る群より選択した疎水性材料を含有する。特に、そのような疎水性材料には、下記:牛脂油、トール油脂肪酸、大豆油、ヤシ油
、ヒマシ油、アマニ油、非食用植物に由来する油、動物に由来する油および食用植物に由来する油の中の1種以上が含まれる。
【0044】
1つの態様における3番目の組成物は、ポリエチレングリコール(PEG)の群から選択した親水性材料を含有する。1つの態様として、そのようなPEGの分子量は約200から2000または約200から1000であってもよい。
【0045】
1つの態様における3番目の組成物は、1種以上の疎水性材料および1種以上の親水性材料を含有する。1つの態様では、そのような3番目の組成物の量をポリオール組成物の50重量%未満にしてもよい。1つの態様では、そのような3番目の組成物の量をポリオールの約10から50重量%または約10から30重量%にしてもよい。
【0046】
1つの態様における2番目の組成物は、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、トリメリット酸、単官能酸(例えばステアリン酸)、無水オルソフタル酸、無水マレイン酸、無水フマル酸、ポリエチレンテレフタレート、無水トリメリット酸およびこれらの相当するエステル(例えばテレフタル酸のエステル、イソフタル酸のエステルなど)およびこれらの混合物などの如き化合物を含有する。1つの態様における2番目の組成物は、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸および各々のエステルおよび各々の混合物などの如き化合物を含有していてもよい。1つの態様では、そのような2番目の組成物の量をポリオールの約20から70重量%または約30から40重量%にしてもよい。
【0047】
1つの態様における1番目の組成物は、平均官能性が少なくとも2または約2から8のヒドロキシル化材料であってもよい。1つの態様におけるヒドロキシル化材料には、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエーテルポリオールおよびこれらの混合物が含まれ得る。1つの態様における1番目の組成物は、単官能ヒドロキシル化材料(例えば脂肪族モノアルコール、芳香族モノアルコール、アルキル置換アリールモノアルコール、アルキル置換フェノール)を含有していてもよい。1つの態様におけるヒドロキシル化材料には、グリセリン、トリメチロール、メチルグルコシド、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、スクロース、ソルビトールおよびこれらの組み合わせが含まれ得る。1つの態様における単官能ヒドロキシル化材料にはノニルフェノールが含まれ得る。1つの態様では、そのような1番目の組成物の量をポリオールの約20から60重量%または約40から50重量%にしてもよい。
【0048】
1つの態様では、グリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る1番目の組成物、テレフタル酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る2番目の組成物および下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る3番目の組成物から芳香族ポリエステルポリオールを生じさせることができる。1つの態様では、前記1番目の組成物を本芳香族ポリオール組成物の約20から60重量%、約40から50重量%または約40から45重量%にしてもよい。1つの態様では、前記2番目の組成物を本芳香族ポリオール組成物の約20から70重量%、約30から40重量%または約35から40重量%にしてもよい。1つの態様では、前記3番目の組成物を本芳香族ポリオール組成物の約10から50重量%、約10から30重量%または約15から20重量%にしてもよい。
【0049】
1つの態様における1番目の組成物はジエチレングリコールであってもよくそして2番目の組成物はテレフタル酸ジメチルであってもよい。同じまたは追加的態様における3番目の組成物は、パルミチン酸とヒマシ油の組み合わせを含有し、そしてこの場合、1番目の組成物にまたグリセリンも含有させる。同じまたは追加的態様における3番目の組成物は、パルミチン酸とヒマシ油の組み合わせを含有し、そしこの場合、1番目の組成物にま
たグリセリンも含有させる。同じまたは追加的態様における3番目の組成物はトール油脂肪酸であってもよく、そして場合により、1番目の組成物にまたグリセリンも含有させてもよく、そして場合により、2番目の組成物にまた無水フタル酸も含有させてもよい。同じまたは追加的態様における3番目の組成物は大豆油である。
【0050】
1つの態様におけるポリオール組成物はまたヒドロキシル化架橋剤との反応生成物も含有し得る。そのようなヒドロキシル化架橋剤には、グリセリン、トリメチロール、ペンタエリスリトール、スクロース、ソルビトールおよびこれらの組み合わせが含まれ得る。1つの態様では、そのようなヒドロキシル化架橋剤の量をポリオールの約1から20重量%または約2から6重量%にする。
【0051】
1つの態様におけるポリオール組成物はまた脂肪酸/エステル(例えば脂肪酸または脂肪エステル)との反応生成物も含有し得る。そのような脂肪酸/エステルには、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、これらの相当するエステル(例えばこはく酸のエステル、グルタル酸のエステルなど)およびこれらの混合物が含まれ得る。1つの態様では、そのような脂肪酸/エステルの量をポリオールの約20から70重量%または約30から40重量%にする。
【0052】
1つの態様におけるポリオール組成物はまたヒドロキシル化架橋剤と脂肪酸/エステルの反応生成物も含有し得る。1つの態様におけるヒドロキシル化架橋剤には、グリセリン、トリメチロール、ペンタエリスリトール、スクロース、ソルビトールおよびこれらの組み合わせが含まれ得る。1つの態様では、そのようなヒドロキシル化架橋剤の量をポリオールの約1から20重量%または約2から6重量%にしてもよい。1つの態様における脂肪酸/エステルには、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、これらの相当するエステル(例えばこはく酸のエステル、グルタル酸のエステルなど)およびこれらの混合物が含まれ得る。1つの態様では、そのような脂肪酸/エステルの量をポリオールの約20から70重量%または約30から40重量%にする。
【0053】
当該ポリオール組成物の調製を当業者に公知の方法で実施する。例えば、前記1番目の組成物、2番目の組成物、3番目の組成物、場合により前記ヒドロキシル化架橋剤および場合により前記脂肪酸/エステルを約235℃で反応させてもよく、そして反応を完了(例えばポリエステルポリオールへの変換率が70%以上)させる目的で、副生成物、例えば水またはアルコール(例えばメタノール)などを塔頂蒸気として副生成物であるアルコールおよび水の実質的に全部が塔頂蒸気凝縮温度で示される(例えば温度が副生成物であるアルコールおよび水の全部の沸点より低くなる、例えば温度が50℃未満になる)ように除去されるまで取り出す。
【0054】
上述したように、本開示の態様は樹脂混合組成物を包含する。1つの態様における樹脂混合組成物は、ポリオール組成物、界面活性剤、触媒および発泡剤を含有し得る。そのようなポリオール組成物には本明細書に記述するそれらのいずれも含まれ得る。1つの態様では、そのようなポリオール組成物を当該樹脂混合組成物のバイオ含有量が樹脂混合組成物中の総有機炭素の約5から40重量%または樹脂混合組成物中の総有機炭素の約5から20重量%になるような量で存在させてもよい。
【0055】
前記界面活性剤には、適切なPUおよび/またはPIR噴霧発泡体を製造する目的で当業者に公知の界面活性剤のいずれも含まれる。1つの態様における界面活性剤には、シリコーンが基になった界面活性剤、有機が基になった界面活性剤およびこれらの混合物が含まれ得る。1つの態様では、そのような界面活性剤の量を本樹脂混合組成物の約0.25から3.0重量%にする。
【0056】
1つの態様における触媒には、金属が基になった触媒、アミンが基になった触媒およびこれらの混合物が含まれ得る。そのような金属が基になった触媒には、これらに限定するものでないが、有機水銀、有機鉛、有機鉄、有機錫、有機ビスマス、有機亜鉛触媒(例えばオクタン酸第一錫およびジブチル錫ジラウレート)およびこれらの組み合わせが含まれ得る。アミンが基になった触媒には、これらに限定するものでないが、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、1−メチル−4−ジメチルアミノエチル−ピペラジン、3−メトキシ−N−ジメチル−プロピルアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N−ココモルホリン、N,N−ジメチル−N’,N’−ジメチルイソプロピル−プロピレンジアミン、N,N−ジエチル−3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジメチル−ベンジルアミンおよびこれらの組み合わせが含まれ得る。1つの態様では、そのような触媒の量を本樹脂混合組成物の約2から10重量%にする。
【0057】
1つの態様における発泡剤は、炭素原子数が3から7の炭化水素、ヒドロフルオロカーボン、水、二酸化炭素およびこれらの混合物であってもよい。そのようなヒドロフルオロカーボンには、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HCF−134a)、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC 141−B)、クロロジフルオロメタン(HCFC R−22)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)およびこれらの組み合わせが含まれ得る。炭化水素にはブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、これらのアルケン類似物の各々およびこれらの組み合わせが含まれ得る。1つの態様では、そのような発泡剤の量を本樹脂混合組成物の約5から25重量%または約8から15重量%にする。
【0058】
1つの態様では、発泡剤に2種以上の発泡剤(例えば発泡剤、共発泡剤など)を含有させてもよい。例えば、発泡剤を1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンにしてもよくそして共発泡剤を水にしてもよく、その場合、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの量を発泡剤の約60から99重量%にしそして水を発泡剤の約1から40重量%にしてもよい。
【0059】
本樹脂混合組成物の製造を当業者に公知の方法を用いて実施する。例えば、本樹脂混合物を含有させた組成物を混合用タンクに添加して周囲条件下で混合してもよく、そしてその混合タンクが圧力定格タンクの場合には、発泡剤を最後に添加して、その組成物の全部を均一な混合物が生じるまである時間混合する。
【0060】
1つの態様では、本樹脂混合物に用いる芳香族ポリエステルポリオールをグリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る1番目の組成物、テレフタル酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る2番目の組成物および下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る3番目の組成物から生じさせてもよい。1つの態様では、その1番目の組成物の量を本芳香族ポリオール組成物の約20から60重量%、約40から50重量%または約40から45重量%にしてもよい。1つの態様では、2番目の組成物の量を本芳香族ポリオール組成物の約20から70重量%、約30から40重量%または約35から40重量%にしてもよい。1つの態様では、3番目の組成物の量を本芳香族ポリオール組成物の約10から50重量%、約10から30重量%または約15から20重量%にしてもよい。
【0061】
1つの態様における1番目の組成物はジエチレングリコールであってもよくそして2番目の組成物はテレフタル酸ジメチルであってもよい。同じまたは追加的態様における3番目の組成物はパルミチン酸とヒマシ油の組み合わせを含有し、そしてその場合、1番目の
組成物にまたグリセリンも含有させる。同じまたは追加的態様における3番目の組成物はパルミチン酸とヒマシ油の組み合わせを含有し、そしてその場合、1番目の組成物にまたグリセリンも含有させる。同じまたは追加的態様における3番目の組成物はトール油脂肪酸であってもよく、そして場合により、1番目の組成物にまたグリセリンも含有させてもよく、そして場合により、2番目の組成物にまた無水フタル酸も含有させてもよい。同じまたは追加的態様における3番目の組成物は大豆油であってもよい。
【0062】
上述したように、本開示の態様は、樹脂混合組成物と多官能イソシアネートの反応生成物を含有する噴霧発泡組成物を包含する。そのような樹脂混合組成物には、本明細書に記述する樹脂混合組成物のいずれも含まれ得る。1つの態様では、そのような樹脂混合組成物を本噴霧発泡組成物から生じさせた発泡体のバイオ含有量が発泡体の約5から15重量%または発泡体の約7から9重量%になるような量で存在させてもよい。
【0063】
1つの態様におけるイソシアネートには、適切なポリウレタン(PU)および/またはポリイソシアヌレート(PIR)発泡体の製造で使用可能な平均官能性が少なくとも2のイソシアネートのいずれも含まれ得る。
【0064】
この上に示したように、本開示の態様は、ポリウレタン(PU)および/またはポリイソシアヌレート(PIR)噴霧発泡体を包含する。1つの態様におけるPUおよび/またはPIR噴霧発泡体は、ポリオール組成物、触媒、界面活性剤および発泡剤を含有する樹脂混合組成物およびポリオール組成物を含有し得る。そのようなポリオール組成物には、本明細書に記述するポリオール組成物のいずれも含まれ得る。加うるに、前記触媒、界面活性剤および発泡剤は、本明細書に記述する触媒、界面活性剤および発泡剤のいずれであってもよい。1つの態様では、そのようなポリオール組成物を当該PUおよび/またはPIR噴霧発泡から生じさせた発泡体のバイオ含有量が発泡体中の総有機炭素の約6から20重量%または発泡体中の総有機炭素の約7から9重量%になるような量で存在させてもよい。
【0065】
1つの態様におけるポリオール組成物は芳香族ポリエステルポリオール組成物であり得る。その芳香族ポリエステルポリオール組成物はバイオが基になった成分を含有または含有していなくてもよい。1つの態様では、当該PUおよび/またはPIR噴霧発泡体から生じさせた発泡体のバイオ含有量はASTM D6866で測定して7重量%以上である。
【0066】
上述したように、本開示の態様は、そのような芳香族ポリエステルポリオール組成物を噴霧ポリウレタン/ポリイソシアヌレート発泡体用のポリオール混合組成物で用いることに関する。本開示の態様は、ポリウレタン/ポリイソシアヌレート発泡体の製造を上述した如きHFC 245faおよび/または炭化水素が基になった発泡剤を水の有り無しで用いて高い指数で行うことに関する。その生じさせた発泡体は適切な物理的および絶縁特性(例えば密度が3ポンド/立方フィート(48kg/立方メートル)未満の時に5以上のR値および15psig(205kPa)以上の平行圧縮強度を示す)ばかりでなく本明細書の他の場所に記述す脆性試験方法に従って低い表面脆性を示す。
【0067】
1つの態様では、芳香族ポリエステルポリオール、触媒、界面活性剤および発泡剤を含有する樹脂混合組成物を用いて、NCO指数が約120から250の範囲の噴霧用途用ポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレート発泡体を製造することができる。1つの態様におけるポリオール混合組成物が示す平均官能性は少なくとも約1.5であり得かつ全体のヒドロキシル価は少なくとも約120であり得る。
【0068】
存在するイソシアネート(−NCO)の量を“イソシアネート反応指数”(また“イソ
シアネート指数”、“NCO指数”または簡単に“指数”とも呼ぶ)で表すことができる。本明細書および当該技術分野では通常、イソシアネート反応指数が100であることは活性水素原子当たりのイソシアネート基(−NCO)の数が1.0であることに相当する。NCO指数に関する追加的詳細が米国特許第6,884,824号(これは引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている。噴霧PU発泡体が示す典型的なイソシアネート指数は約110から120の範囲である。Huntsmanによる“The Polyurethanes Book”[The Polyurethanes
Book、David RandallおよびSteve Lee編集、Wiley(2003)、ISBN 0−470−85041−8]に記述されているように、イソシアネート指数は、必要な理論的当量を基準にして使用される過剰量のイソシアネートの尺度である。例えば、指数が105であることはイソシアネートが5%過剰に使用されることを示している。
【0069】
1つの態様では、PUおよび/またはPIR噴霧発泡体の製造を特定のイソシアネート指数が得られるように樹脂混合組成物とポリイソシアネートを様々な体積比で用いて実施することができる。その比率を一般にA:Bと呼び、ここで、“A”(またはA側成分)はポリイソシアネートでありそして“B”(またはB側成分)は樹脂混合物である。1つの態様では、その比率を約1:1から3:1にしてもよい。
【0070】
本開示の態様は、PURおよび/またはPIR噴霧発泡体をもたらす高指数のPURおよび/またはPIR噴霧発泡体技術を用いてバイオが基になった噴霧発泡体を製造することを包含する。APPバックボーンに修飾を受けさせることで高レベルのAPP(例えば“B”側が40重量%以上など)を達成することができる。1つの態様では、重合体バックボーンに修飾を受けさせる目的で用いるバイオが基になった材料を選択することで表面脆性および発泡剤相溶性の問題ばかりでなく非食品源に由来すると言った問題を克服する。加うるに、本開示の態様を用いるとより高い発泡指数を達成することができることで、PIR技術の利点、例えば強度の向上および燃焼性能の向上などを導入することが可能になる。そのような利点の全部によって二酸化炭素排出量がより少ないにも拘らず現場噴霧用途に必要な所望発泡特性を維持する噴霧発泡体がもたらされる。
【0071】
1つの態様では、本噴霧発泡体の製造を樹脂混合組成物とポリイソシアネートの高圧衝突混合で実施することができる。その樹脂混合組成物とポリイソシアネートを互いに個別のドラムの中に貯蔵する。ドラムポンプを用いて各ドラムから液体を機械ポンプの中に押し込むと、そのポンプが前記液体を加熱されているホースに通して、このホースの末端に取り付けられている混合用ガンに送り込む。その2種類の流体を噴霧ガンの中に存在する混合用チャンバの中に高圧で入り込ませて当該基質の上に噴霧する。その化学品が一緒になって反応しかつ膨張することで発泡した材料が生じる。
【0072】
1つの態様におけるA側成分はポリイソシアネートであってもよい。本明細書に開示する配合物のA側成分に高分子量のMDI(PMDI)を組み込んでおく。当業者が認識するであろうように、典型的には、Bayer CorporationのMondur(登録商標) MR LiteおよびHuntsman CorporationのRubinate(登録商標) Mを用いる。しかしながら、A側成分を本明細書に特に例示するそれらに限定することを意図するものでない。例えば、本開示の配合物に含めるA側成分は有機ポリイソシアネート、修飾ポリイソシアネート、イソシアネートが基になったプレポリマーおよびこれらの混合物などから選択可能である。そのような選択にまた脂肪族および脂環式イソシアネートも含めることも可能であるが、特に芳香族、特別には多官能芳香族イソシアネートが有用である。
【0073】
1つの態様におけるB側成分は、1種以上のマンニッヒポリオール、1種以上のポリエ
ステルポリオールおよび1種以上のポリエーテルポリオール(ばかりでなく本開示のポリオール)を含有する樹脂混合物であってもよい。加うるに、そのB側成分に触媒、界面活性剤、難燃剤および/または発泡剤を含有させることも可能である。マンニッヒポリオールの例はHuntsman Corpから入手可能なJeffol(登録商標) R−425Xである。ポリエステルポリオールの例はINVISTA S.a r.lから入手可能なTerate(登録商標) 4020である。ポリエーテルポリオールの例はDow Corpから入手可能なVoranol(商標) 360である。
【0074】
1つの態様におけるB側成分は約30から90重量%の芳香族ポリエステルポリオール(APP)または約60から80重量%のAPPであってもよい。1つの態様におけるAPPが示すヒドロキシル価は約150から400または約190から約280であってもよい。このようなB側成分のポリエーテルポリオール含有量を約1から50重量%にしてもよいか或はポリエーテルポリオール含有量を約10重量%未満にしてもよく、かつそのポリエーテルポリオールが示す平均官能性は少なくとも2または3以上である。1つの態様におけるポリエーテルポリオールが示すヒドロキシル価は約29から800または約29から240であり得る。
【0075】
1つの態様として、発泡剤を用いて低密度のポリウレタン発泡体を得ることができ、そのような発泡剤にはHFC−245 FA、HCFC 141−B、HCFC R−22、HFC−365mfc、水および二酸化炭素および上述した化合物のいずれかの混合物が含まれ得る。1つの態様では、公知のシリコーン界面活性剤である安定剤(例えばDabco(登録商標) DC193)を典型的には約1から10重量%または1.2重量%の濃度で用いてもよい。前記触媒にはアミンが基になった化合物、金属が基になったカルボン酸塩およびこれらの混合物などの如き公知触媒が含まれ得る。触媒の総量を約1から10重量%にしてもよいか或は6重量%以下にしてもよい。
【0076】
1つの態様として、噴霧発泡体を生じさせる目的で用いる樹脂混合物で使用する芳香族ポリエステルポリオールの製造は、グリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る1番目の組成物、テレフタル酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る2番目の組成物および下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る3番目の組成物を用いて実施可能である。1つの態様では、前記1番目の組成物を本芳香族ポリオール組成物の約20から60重量%、約40から50重量%または約40から45重量%にしてもよい。1つの態様では、前記2番目の組成物を本芳香族ポリオール組成物の約20から70重量%、約30から40重量%または約35から40重量%にしてもよい。1つの態様では、前記3番目の組成物を本芳香族ポリオール組成物の約10から50重量%、約10から30重量%または約15から20重量%にしてもよい。
【0077】
1つの態様における1番目の組成物はジエチレングリコールでありそして2番目の組成物はテレフタル酸ジメチルであってもよい。同じまたは追加的態様における3番目の組成物はパルミチン酸とヒマシ油の組み合わせを含有し、そしてこの場合には1番目の組成物にまたグリセリンも含有させる。同じまたは追加的態様における3番目の組成物はパルミチン酸とヒマシ油の組み合わせを含有し、そしてこの場合には1番目の組成物にまたグリセリンも含有させる。同じまたは追加的態様における3番目の組成物はトール油脂肪酸であり、そして場合により、1番目の組成物にまたグリセリンも含有させてもよく、そして場合により、2番目の組成物にまた無水フタル酸も含有させてもよい。同じまたは追加的態様における3番目の組成物は大豆油である。
【0078】
試験方法
発泡体の特性の測定を様々な標準的試験方法に従って実施する。K−ファクターの測定を熱流計装置による定常熱貫流特性に関するASTM C518−04標準試験方法に従って実施する。独立気泡含有量を100%から連続気泡含有量を引いた値として決定し、連続気泡含有量の測定を硬質発泡プラスチックの連続気泡含有量に関するASTM D6226−05標準試験方法に従って実施する。湿潤老化寸法安定性の測定を硬質発泡プラスチックが熱および湿潤老化に対して示す反応に関するASTM D2126−04標準試験方法に従って実施する。発泡体密度の測定を硬質発泡プラスチックの見かけ密度に関するASTM D1622−93標準試験方法に従って実施する。圧縮強度の測定を硬質発泡プラスチックの圧縮特性に関するASTM D1621−94標準試験方法に従って実施する。ASTM標準方法はASTM International、West Conshohocken(ペンシルベニア州、米国)、www.astm.org.によるものである。
【0079】
熱量計試験手順は文献:Dowling、K.C.、Feske、E.F.、Proceedings of the SPI Polyurethane Conference、1994、357−363頁に従う。
【0080】
バイオ含有量の測定をASTM標準D6866−08、“Standard Test
Methods for Determining the Biobased Content of Solid,Liquid,and Gaseous Samples Using Radiocarbon Analysis,”ASTM International、West Conshohocken(ペンシルベニア州、米国)、2008、DOI:10.1520/D6866−08、www.astm.org.に従って実施する。
【0081】
脆性試験
米国特許第3,933,698号および4,071,482号(これらの開示は各々引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)に記述されているように、表面脆性試験を指試験方法を用いて実施する。本明細書では、“A側”と“B側”部分の両方を単一のカップ内で機械的に一緒に混合することで発泡体を生じさせる。その化学品が反応するにつれて生じた発泡体が前記カップの縁の上方に盛り上がる。その発泡体の上部分をクラウンと呼ぶ。いろいろな時間的間隔で前記クラウンを爪で若干下方に押しながら擦る。表面脆性を高、中または低として観察する。等級が高いことは表面がかなり崩れることを示し、等級が中であることは表面が若干崩れることを示し、そして等級が低であることは表面が全く崩れないことを示す。
【実施例】
【0082】
以下の実施例は本開示を例示する目的で示すものである。本実施例は本開示の範囲を限定することを意図するものでなくかつそのように解釈されるべきでない。
【実施例1】
【0083】
下記の“B”側混合物を調製することを通して配合物を作成する:72.87重量%のAPP(INVISTAから名称Terate(登録商標) 6512 Polyolの下で入手)、2.53重量%のトリエチルホスフェート(Aceto Corporationから入手)、2.53重量%のFyrol(商標) PCF(ICL−IP(以前はSupresta)から入手)、3.04重量%のSaytex(登録商標) RB−80LS(Albermarle(登録商標) Corporationから入手)、1.52重量%のDABCO(登録商標) DC 193(Air Productsから入手)、3.04重量%のCarpol(登録商標) GP−700(Carpenter Companyから入手)、8.10重量%のEnovate(商標) 3000(
HFC−245fa)(Honeywellから入手)、1.01重量%のDABCO 33−LV(登録商標)、0.76重量%のPolycat(登録商標) 46、2.02重量%のDABCO(登録商標) K−15、0.76重量%のCurithane(登録商標) 52(全部Air Productsから入手)、1.82重量%の水。この“B”側混合物をHuntsman Corpから商標名Rubinate(登録商標) Mの下で入手したポリイソシアネートと一緒に1:1の体積比で混合する。発泡体のクリーム時間(cream 時間)は11秒でありそして最終的盛り上がりは45秒である。結果としてもたらされた発泡体は下記の物性を示す:
密度=1.98ポンド/立方フィート(31.7kg/立方メートル)
平行圧縮強度=33psig(329kPa)
垂直圧縮強度=18psig(225kPa)
初期K−ファクター(Btu・インチ/フィート・時・°F)=0.148
独立気泡含有量%=96%
湿潤老化(28日間)=+5.12%
コーン熱量計の結果(ASTM E−84燃焼特性に関する予測):
予測試験を用いた予測火炎伝播−37
煙展開−合格(<450)
【0084】
コーン熱量計の結果は、建築材料の表面燃焼特性に関するASTM E84−10標準試験方法に従って、クラスII等級の値に合格することを強力に予測しておりかつクラスI等級の値にほぼ合格することを予測している。
【実施例2】
【0085】
以下の実施例では、本開示の態様(例えばAPP)が高指数の時に示す性能を典型的なAPPのそれと対比させて比較する。“B”側混合物の配合は下記である:77.23重量%のAPP(INVISTAから名称Terate(登録商標) 6512 Polyolの下で入手(本開示))およびTerate(登録商標) 2031 Polyol、6.93重量%のFyrol(商標) PCF(ICL−IP(以前はSupresta)から入手)、1.20重量%のDABCO(登録商標) DC 193、0.99重量%のDABCO 33−LV(登録商標)、1.98重量%のDABCO(登録商標)
K−15(Air Productsから入手)、9.90重量%のEnovate(商標) 3000(HFC−245fa)(Honeywellから入手)、1.78重量%の水。この“B”側混合物をHuntsman Corp.から商標名Rubinate(登録商標) Mの下で入手したポリイソシアネートと混合することで各発泡体毎に171−172の指数を得た。以下の表1に脆性試験の結果を例示する。
【0086】
【表1】

【0087】
前記結果から当業者は本開示が表面脆性に対して示す影響を知ることができかつそのような結果は噴霧発泡体が様々な基質に対してどれほど良好な接着性を示すと解釈されるで
あろうことを認識するであろう。
【実施例3】
【0088】
下記の“B”側混合物を調製することを通して噴霧発泡配合物を作成する:76.40重量%のAPP(INVISTAから名称Terate(登録商標) 6512 Polyolの下で入手)、5.00重量%のSaytex(登録商標) RB−79(Albermarle(登録商標) Corporationから入手)、1.00重量%のDABCO(登録商標) DC 193、3.00重量%.Polycat(登録商標) 30(Air Productsから入手)、2.00重量%のPluracol(登録商標) 220(BASF Corporationから入手)、8.00重量%のEnovate(商標) 3000(HFC−245fa)(Honeywellから入手)、3.00重量%のToyocat(登録商標) TRX(Tosoh Specialty Chemicals USA,Inc.から入手)、1.60重量%の水。この“B”側混合物をHuntsman Corp.から商標名Rubinate(登録商標)
Mの下で入手したポリイソシアネートと一緒に1:1の体積比で当業者に公知の高圧噴霧機に通して噴霧する。その結果として得た発泡体の密度は2インチ(51mm)パス(pass)の時に1.80ポンド/立方フィート(28.8kg/立方メートル)であることに加えて、盛り上がりに対して平行な方向の圧縮強度は21.3psig(248kPa)でありかつ独立気泡含有量は94.57%である。室温(72°F/>20% RH)で噴霧した時の発泡体はクリープの兆候もブローオフ(blow off)の兆候も基質に対する接着力の損失の兆候も全く示さない。
【実施例4】
【0089】
HFC−245FAの溶解性が向上することを示す目的で塔頂空間部圧力試験を用いた。INVISTA S.a r.l.から入手したTerate(登録商標) Polyol 2031、Terate(登録商標) Polyol 4020およびTerate(登録商標) Polyol 258を本明細書で用いる如きTerate(登録商標) Polyol 6510と対比させて比較した。32オンス(946ml)のカップの中で355グラムのAPPを48グラムのEnovate(登録商標) 3000(HFC−245fa)(Honeywell International Incから入手)と混合する。その混合物を加圧瓶の中に注ぎ込んだ後、約52から54℃の範囲の温度に設定したオーブンの中に入れる。圧力の読み取りを30分経過した時に行うことに加えて最終的な読み取りを5時間経過した時に行う。以下の表2に塔頂空間部圧力試験の結果を例示する。
【0090】
【表2】

【0091】
Terate(登録商標) Polyol 6510を用いた時の塔頂空間部圧力の方
が他のAPPを用いた時よりも低く、このことは、それがHFC−245 FA中でずっと高い溶解性を示すことを示している。溶解性がより高いことの利点には、樹脂混合物の粘度がより低くなることおよび発泡体の密度がより低くなること、発泡剤の放出量がより低くなることおよび貯蔵中のドラム塔頂圧力がより低くなることが含まれ得る。
【実施例5】
【0092】
本開示の芳香族ポリエステルポリオールを生じさせるための反応生成物の事例態様(A)から(E)を以下の表3に記述する。
【0093】
【表3】

【0094】
本明細書では比率、濃度、量および他の数値データを範囲形式で表すことがあり得る。そのような範囲形式は便利さおよび簡潔さの目的で用いるものであり、従って、範囲の限界として明確に示した数値を包含するばかりでなくまたその範囲内に含まれる個々の数値も部分的範囲も全部あたかも各数値および部分的範囲を明確に示すかのように包含すると言った柔軟な様式で解釈されるべきであると理解されるべきである。例示として、“約0.1%から約5%”の濃度範囲には明確に示した約0.1重量%から約5重量%%の濃度ばかりでなくまたその示した範囲内の個々の濃度(例えば1%、2%、3%および4%)および部分的範囲(例えば0.5%、1.1%、2.2%、3.3%および4.4%)も含まれると解釈されるべきである。1つの態様として、用語“約”には当該数値の有効数値に従う伝統的な四捨五入が含まれ得る。加うるに、語句“約‘x’から‘y’”には“約‘x’から約‘y’”が含まれる。
【0095】
上述した態様に対して様々な変更および修飾を行うことができる。本明細書ではそのような修飾形および変形の全部を本開示の範囲内に含めて以下の請求項で保護することを意
図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
芳香族ポリオール組成物であって、
グリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る1番目の組成物、
テレフタル酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る2番目の組成物、および
下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこれらの組み合わせの中の1種以上を含有して成る3番目の組成物、
の反応生成物を含有して成る芳香族ポリオール組成物。
【請求項2】
前記1番目の組成物がジエチレングリコールでありそして前記2番目の組成物がテレフタル酸ジメチルである請求項1および8のいずれか1項記載の芳香族ポリオール組成物。
【請求項3】
前記3番目の組成物がパルミチン酸とヒマシ油の組み合わせを含有しかつ前記1番目の組成物がまたグリセリンも含有する請求項2記載の芳香族ポリオール組成物。
【請求項4】
前記3番目の組成物がトール油脂肪酸である請求項2記載の芳香族ポリオール組成物。
【請求項5】
前記1番目の組成物がまたグリセリンも含有する請求項4記載の芳香族ポリオール組成物。
【請求項6】
前記2番目の組成物がまた無水フタル酸も含有する請求項4記載の芳香族ポリオール組成物。
【請求項7】
前記3番目の組成物が大豆油である請求項2記載の芳香族ポリオール組成物。
【請求項8】
前記1番目の組成物が芳香族ポリオール組成物の約40から45重量%であり、前記2番目の組成物が芳香族ポリオール組成物の約35から40重量%でありかつ前記3番目の組成物が芳香族ポリオール組成物の約15から20重量%である請求項1から7のいずれか1項記載の芳香族ポリオール組成物。
【請求項9】
請求項1から8記載の芳香族ポリオール組成物のいずれか1つから選択される芳香族ポリオール組成物、界面活性剤、触媒および発泡剤を含有して成る樹脂混合組成物。
【請求項10】
前記界面活性剤がシリコーンが基になった界面活性剤、有機が基になった界面活性剤およびこれらの混合物から成る群より選択される請求項9または11から13のいずれか1項記載の樹脂混合組成物。
【請求項11】
前記触媒が金属が基になった触媒、アミンが基になった触媒およびこれらの混合物から成る群より選択される請求項9、10または12から13のいずれか1項記載の樹脂混合組成物。
【請求項12】
前記発泡剤が炭素原子数が3か7の炭化水素、ヒドロフルオロカーボン、水、二酸化炭素およびこれらの混合物から成る群より選択される請求項9から11または13のいずれか1項記載の樹脂混合組成物。
【請求項13】
前記発泡剤が1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンであり、更に共発泡剤も含有しかつ前記共発泡剤が水である請求項9または12のいずれか1項記載の樹脂混合組成物。
【請求項14】
噴霧発泡組成物であって、請求項9−13記載の樹脂混合組成物の中のいずれか1つの樹脂混合組成物と多官能イソシアネートの反応生成物を含有して成っていてA:Bの体積比[ここで、Aはポリイソシアネートを含有するA側成分でありそしてBは芳香族ポリオール組成物を含有するB側成分である]が約1:1から3:1の時に約120から250のNCO指数を示しかつASTM D6866で測定した時に7重量%以上のバイオ含有量を示す噴霧発泡組成物。
【請求項15】
A:Bの体積比が約1:1から3:1の時に約220から280のNCO指数を示しかつAがポリイソシアネートを含有するA側成分でありそしてBが芳香族ポリオール組成物を含有するB側成分である請求項14記載の噴霧発泡組成物。
【請求項16】
芳香族ポリオール組成物であって、
グリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上から本質的に成る1番目の組成物、
テレフタル酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上から本質的に成る2番目の組成物、および
下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこれらの組み合わせの中の1種以上から本質的に成る3番目の組成物、
の反応生成物を含有して成る芳香族ポリオール組成物。
【請求項17】
芳香族ポリオール組成物であって、
グリセリン、ジエチレングリコールおよびこれらの組み合わせの中の1種以上から成る1番目の組成物、
テレフタル酸ジメチル、無水フタル酸およびこれらの組み合わせの中の1種以上から成る2番目の組成物、および
下記:パルミチン酸、ヒマシ油、トール油脂肪酸、大豆油およびこれらの組み合わせの中の1種以上から成る3番目の組成物、
の反応生成物を含有して成る芳香族ポリオール組成物。

【公表番号】特表2012−527519(P2012−527519A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511944(P2012−511944)
【出願日】平成22年5月18日(2010.5.18)
【国際出願番号】PCT/US2010/035174
【国際公開番号】WO2010/135271
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(309028329)インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル (80)
【Fターム(参考)】