説明

ポリマーをUV−線の作用に対して安定化するための、UV−吸収剤を含有するポリマー粉末の使用

本発明は、ポリマー、殊にポリオレフィンをUV−線の作用に対して安定化するための、UV−吸収剤少なくとも1種を含有する微細なポリマー粉末の使用に関する。更に本発明は、ポリマーをUV−線、酸素及び熱の作用に対して安定化させるための、特にこのようなポリマー粉末を含有する安定化剤混合物及びポリマー殊にポリオレフィンにこのような安定剤混合物を有効量で加えることを特徴とする、ポリマー、殊にポリオレフィンをUV−線、酸素及び熱の作用に対して安定化させる方法に関する。更に本発明は、有効量のこのようなポリマー粉末又は安定剤混合物を含有する、UV−線の作用に対して又はUV−線、酸素及び熱の作用に対して安定化されたポリマー、殊にポリオレフィン及びこのように安定化されたポリマー、殊にポリオレフィンから製造された物体に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリマー、殊にポリオレフィンをUV−線に対して安定化するための、少なくとも1種のUV−吸収剤を含有する微細なポリマー粉末の使用に関する。
【0002】
更に、本発明は、特にこのようなポリマー粉末を含有する、UV−線、酸素及び熱の作用に対してポリマーを安定化するための安定剤混合物及びUV−線、酸素及び熱の作用に対してポリマー、殊にポリオレフィンを安定化するための方法に関し、この方法は、ポリマー、殊にポリオレフィンに、このような安定剤混合物を有効量で添加することを特徴とする。
【0003】
更に、本発明は、有効量のこのようなポリマー粉末又は安定剤混合物を含有する、UV−線の作用又はUV−線、酸素及び熱の作用に対して安定化されたポリマー、殊にポリオレフィン、及びこのように安定化されたポリマー殊にポリオレフィンから製造された物体に関する。
【0004】
UV−線の有害作用に対してポリマーを安定化するためのUV−吸収剤の導入は、プラスチック加工工業では一般に慣用のことである。この場合に長時間の保護のためには、UV−吸収剤の長時間安定性と共に、ポリマー中のその安定な分配も重要である。これは、主としてUV−吸収剤及び使用ポリマーの相容性により決まる。これが低い場合で殊に加工の高い温度の場合には、屡々、ポリマー表面で安定剤の不所望なミグレーションが起こり、それから生じるポリマーコンパウンドの不均一な安定性を結果として伴なう。
【0005】
従って本発明の課題は、ミグレーション安定にポリマー中に導入でき、従ってポリマーコンパウンドの一様な安定化に作用する、適当なUV−吸収剤を提供することであった。
【0006】
相応して、UV−線の作用に対してポリマーを安定化するために、UV−吸収剤少なくとも1種を含有する微細なポリマー粉末を使用することを発見した。
【0007】
更に、
(a)少なくとも1種のUV−吸収剤を含有するポリマー粉末少なくとも1種
及び次の群から選択される少なくとももう1種の成分:
(b)有機ホスファイト、有機ホスフィン及び有機ホスホナイトからなる群から選択される化合物少なくとも1種、
(c)立体障害フェノールからなる群から選択される化合物少なくとも1種、
(d)立体障害アミンからなる群から選択される化合物少なくとも1種、
(e)クロマンの群から選択される化合物少なくとも1種及び
(f)亜鉛−、カルシウム−、マグネシウム−、セリウム−、鉄−及びマンガン塩からなる群から選択される有機又は無機塩少なくとも1種
を含有する、安定剤混合物が発見された。
【0008】
UV−吸収剤を含有するこのポリマー粉末は、通常は、マイクロエマルジヨンの乳化重合により得られるポリマー分散液の中間工程に引き続く乾燥工程を経て入手されている。色素含有ポリマー分散液及び相応する色素含有ポリマー粉末の製造は、刊行物WO99/40123、WO00/18846、EP1092416A2及びEP1191041A2中に記載されている。この場合、最後に記載の2刊行物中で、色素とは、広い意味でUV−吸収剤とも理解される。このようなUV−吸収剤含有ポリマーは、刊行物EP1092416A2及びEP1191041A2によれば、化粧品の調製のために使用されている。
【0009】
従って、UV−線の作用に対してポリマーを安定化するために本発明によって使用すべき、少なくとも1種のUV−吸収剤を含有するポリマー粉末の製造のためには、前記の刊行物及びその中に引用されている文献を参照することができる。殊に、刊行物EP1092416A2及びEP1191041A2が参照され、この際、前者中では、項[0006]〜[0084]及び[0111]〜[0133]、殊に[0129]〜[0133]に、かつ後者中では、項[0006]〜[0077]及び[0100]〜[0102]に記載の態様が重要である。
【0010】
本発明の範囲内でポリマー粉末が「UV−吸収剤を含有する」とは、この/これらのUV−吸収剤がポリマーマトリックス中に分子の形又はマイクロ結晶の形で均一に分配されて存在する(これに関しては、例えば刊行物WO00/18846の3頁、25〜29行参照)か又は完全に又は部分的にのみポリマーマトリックスにより包囲されていることと理解すべきである(以後、「UV−吸収剤」は、ポリマー粉末中に本発明による複数のUV−吸収剤を含有することができる場合でも、単数で使用する)。
【0011】
従って、前記の意味において、UV−吸収剤は、ポリマー分散液の製造のために使用される出発モノマー中に(少なくとも部分的に)可溶であることは必ずしも必要ではなく、これは、単に出発モノマーによって湿潤可能であるか又は乳化重合の間にモノマー液滴によって(少なくとも部分的に)包囲されており、好適な粒度分布を有すべきである。
【0012】
出発モノマーでのUV−吸収剤の湿潤性又は溶解性の改善のためには、置換基の導入によるその化学的変性も必要である。出発モノマーが低極性又は非極性である実際上最も重要な場合には、UV−吸収剤は、必要に応じて親油性基で、例えば刊行物EP1092416A2の項[0012]〜[0015]に記載のように化学的に変更することができる。
【0013】
このポリマー粉末中のUV−吸収剤としては、次のものが使用される:
4−アミノ安息香酸及びその誘導体、殊にそのエステル、例えば(エトキシル化された)4−アミノ安息香酸エチルエステル又は2−エチルヘキシル−4,4−ジメチルアミノ安息香酸;
ベンゾエート及びサリチレート、例えばフェニルサリチレート、4−イソプロピルベンジルサリチレート、4−t−ブチルフェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−t−ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ジベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;
置換されたアクリレート、例えばエチル−又はイソオクチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート(主として、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート)、メチル−α−メトキシカルボニル−β−フェニルアクリレート、メチル−α−メトキシカルボニル−β−(p−メトキシフェニル)アクリレート、メチル−又はブチル−α−シアノ−β−メチル−β−(p−メトキシフェニル)アクリレート、N−(β−メトキシカルボニル−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン、オクチル−p−メトキシシンナメート、イソペンチル−4−メトキシシンナメート、ウロカイン酸及びそれらの塩及びエステル;
2−ヒドロキシベンゾフェノン誘導体、例えば4−ヒドロキシ−、4−メトキシ−、4−オクチルオキシ−、4−デシルオキシ−、4−ドデシルオキシ−、4−ベンジルオキシ−、4,2’,4’−トリヒドロキシ−、2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン並びに4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン−スルホン酸−ナトリウム塩;
4,4−ジフェニルブタジエン−1,1−ジカルボン酸のエステル、例えばビス(2−エチルヘキシル)エステル;
2−フェニルベンズイミダゾール−4−スルホン酸並びに2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸及びそれらの塩;
ベンズオキサゾールの誘導体;。
【0014】
ベンズトリアゾール及び2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンズトリアゾールの誘導体、例えば2−(2H−ベンズトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(2−メチル−3−((1,1,3,3−テトラメチル−1−(トリメチルシリルオキシ)ジシロキサニル)−プロピル)−フェノール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンズトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンズトリアゾール、2−(5’−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンズトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチル−ブチル)フェニル]ベンズトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−フェニル)−5−クロロベンズトリアゾール、2−(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンズトリアゾール、2−(3’−s−ブチル−5’−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンズトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)−ベンズトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−t−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンズトリアゾール、2−[3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル]ベンズトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル]−5−クロロベンズトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−5’−(2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−5−クロロベンズトリアゾール、2[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル]−5−クロロベンズトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル]ベンズトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル]ベンズトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−5’−(2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]ベンズトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンズトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル]−ベンズトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンズトリアゾール−2−イル−フェノール]、2−[3’−t−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンズトリアゾールとポリエチレングリコール300との完全エステル化生成物、[R−CHCH−COo(CH−](Rは、3’−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5’−2H−ベンズトリアゾール−2−イルフェニルである)、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)フェニル]ベンズトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンズトリアゾール;。
【0015】
ベンジリデンカンファー及びその誘導体、例えばDE−A3836630に挙げられているもの、例えば3−ベンジリデンカンファー、3(4’−メチルベンジリデン)d−1−カンファー;
α−(2−オキソボルニ−3−イリデン)トルオール−4−スルホン酸及びその塩、N,N,N−トリメチル−4−(2−オキソボルニ−3−イリデンメチル)アニリニウム−メトスルフェート;
ジベンゾイルメタン、例えば4−t−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン;
2,4,6−トリアリールトリアジン−化合物、例えば2,4,6−トリス−{N−[4−(2−エチルヘキシ−1−イル)オキシカルボニルフェニル]アミノ}−1,3,5−トリアジン、4,4’−((6−(((t−ブチル)アミノカルボニル)フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)イミノ)ビス(安息香酸−2’−エチルヘキシルエステル);及び
2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス−(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシ−プロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシ−フェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−「4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0016】
更なる好適なUV−吸収剤は、文献Cosmetic Legislation,Vol. 1, Cosmetic Products, European Commission 1999, 64-66頁に記載されており、これを参照することができる。
【0017】
そのポリマー粒子が≦500nmの粒径を有するUV−吸収剤含有ポリマー粉末が有利に使用される。
【0018】
更に、ポリマーマトリックスの質量に対して0.5〜50質量%のUV−吸収剤少なくとも1種を含有するようなポリマー粉末を、前記の有利な実施形を考慮しても有利に使用することができることが判明した。
【0019】
成分(a)及び成分(b)〜(f)の成分1種以上を含有する有利な安定剤混合物は、そのポリマー粒子が≦500nmの粒径を有するポリマー粉末(a)少なくとも1種を含有するものである。
【0020】
他の有利な安定剤混合物は、前記の有利な実施形を考慮しても、その中にポリマーマトリックスの質量に対して0.5〜50質量%のUV−吸収剤少なくとも1種を含有しているポリマー粉末(a)少なくとも1種を含有する。
【0021】
本発明による安定剤混合物中の可能な成分としての成分(b)は、有利に、次の一般式(VI)〜(XV)の化合物の群から選択される有機ホスファイト、有機ホスフィン又は有機ホスホナイト少なくとも1種を含有する:
【0022】
【化1】

【0023】
【化2】

[式中、n’は2、3又は4であり;p’は1又は2であり;q’は2又は3であり; r’は4〜12の整数であり;y’は1、2又は3であり;z’は1〜6の整数であり;
A’は、n’が2に等しい場合には、C〜C18−アルキレン基;酸素原子又は硫黄原子又はNR’−基を有するC〜C12−アルキレン基;一般式:
【0024】
【化3】

の基;一般式:
【0025】
【化4】

の基又はフェニレン基を表し;
n’が3に等しい場合には、基 −Cr’2r’−1−(ここで、r’は前記のものを表す)を表し;
n’が4に等しい場合には、一般式:
【0026】
【化5】

の基を表し;
A”は、q’が2又は3に等しい場合には、n’が2又は3に等しい場合のA’と同じものを表し;
B’は、化学的単結合;基−CH−、−CHR’−又は−CR’R’−;硫黄原子;C〜C−シクロアルキリデン;3−、4−及び/又は5−位でC〜C−アルキル基1〜4個で置換されたシクロへキシリデンを表し;
B”は、場合によりNH、N(C〜C24−アルキル)、P(C〜C24−アルキル)、酸素又は硫黄で中断されたC〜C30−アルキレン;場合によりNH、N(C〜C24−アルキル)、P(C〜C24−アルキル)、酸素又は硫黄で中断された単一−又は多不飽和のC〜C30−アルキリデン;場合によりNH、N(C〜C24−アルキル)、P(C〜C24−アルキル)、酸素又は硫黄で中断されたC〜C−シクロアルキリデン;場合によりC〜C24−アルキル、C〜C12−シクロアルキル又はC〜C18−アルコキシで置換されたC〜C24−アリーレン又はC〜C24−ヘテロアリーレンを表し;
D’は、p’が1に等しい場合には、メチル基を表し;p’が2に等しい場合には、基
−CHOCH−を表し;
E’は、y’が1に等しい場合には、C〜C24−アルキル;基−OR’−;又はハロゲンを表し;y’が2に等しい場合には、基−O−A”−O−(ここで、A”は、n’が2に等しい場合のA’と同じものを表す);及び
y’が3に等しい場合には、基:R’C(CHO−)、N(CHCHO−)を表し;
Q’は、それぞれ酸素原子を介して燐原子に結合している、アルコール又はフェノールのz’価の基を表し;
R’、R’及びR’は、相互に無関係に、水素;基−COOR’−又は
−CONR’R’;酸素原子又は硫黄原子又は基−NR’−を含有するC〜C24−アルキル;C〜C−フェニルアルキル;C〜C12−シクロアルキル;場合によりハロゲンで又は1〜3個のC〜C24−アルキル−、C〜C24−アルコキシ−又はC〜C−フェニルアルキル基で置換されたフェニル又はナフチル;又は一般式:
【0027】
【化6】

の基(ここで、m’は3〜6の整数である)を表し;
R’は、水素;C〜C24−アルキル;C〜C12−シクロアルキル;C〜C−フェニルアルキルを表し;
R’及びR’は、相互に無関係に、水素;C〜C−アルキル;C〜C−シクロアルキルを表し;
R’及びR’は、q’が2に等しい場合には、相互に無関係に、C〜C−アルキル又は一緒になったペンタメチレン基;
q’が3に等しい場合には、それぞれメチル基を表し;
R’14は、水素;C〜C−アルキル;シクロヘキシルを表し;
R’15は水素;メチル基を表し;
X’及びY’は、化学的単結合;酸素原子を表し;
Z’は、化学的単結合;メチレン基;基−C(R’16−;硫黄原子を表し;
R’16は、C〜C−アルキルを表し;
R’17及びR’18は、相互に無関係に、水素;場合によりNH、N(C〜C24−アルキル)、酸素又は硫黄で中断されたC〜C24−アルキル;C〜C−フェニルアルキル;単一−又は多不飽和のC〜C24−アルケニル;C〜C24−アルキニル;C〜C−アルコキシアルキル;場合より置換されたC〜C12−シクロアルキル;場合により置換されたC〜C24−ヘテロアリール;場合により置換されたC〜C20−アリール;C〜C30−アリールアルキル;C〜C24−アルコキシを表す]。
【0028】
成分(b)は、一般式(VI)、(VII)、(X)及び(XI)の化合物の群から選択される少なくとも1種の有機ホスファイト、有機ホスフィン又は有機ホスホナイトを含有するのが特に有利であり、これらの式中で、
n’は2に等しく;y’は1、2又は3に等しく;
A’は、C〜C18−アルキレン基;p−フェニレン−又はp−ビフェニレン−基を表し;
E’は、y’が1に等しい場合には、C〜C18−アルキル;基−OR’;又はフッ素; y’が2に等しい場合には、p−ビニルフェニレン基;
かつy’が3に等しい場合には、基N(CHCHO−)を表し;
R’、R’及び R’は、相互に無関係に、C〜C18−アルキル;C〜C−フェニルアルキル;シクロヘキシル;場合により1〜3個のC〜C18−アルキル基で置換されたフェニルを表し;
R’14は、水素;C〜C−アルキルを表し;
R’15は、水素;メチル基を表し;
X’は、化学的単結合を表し;
Y’は、酸素原子を表し;
Z’は、化学的単結合;基 −C(R’16−を表し;
R’16は、C〜C−アルキルを表す。
【0029】
成分(b)の更なる特別に有利な有機ホスファイト又は有機ホスホナイトは、式中の、
n’は2に等しく;y’は1又は3に等しく;A’はp−ビフェニレン基を表し;
E’は、y’が1に等しい場合には、C〜C18−アルキル;フッ素;
y’が3に等しい場合には、基N(CHCHO−)を表し;
R’、R’及びR’は、相互に無関係に、C〜C18−アルキル;2〜3個のC〜C12−アルキル基によって置換されたフェニルを表し;
R’14は、メチル−又はt−ブチル基を表し; R’15は、水素を表し;
X’は、化学的単結合を表し;Y’は、酸素原子を表し;Z’は、化学的単結合、メチレン基、基−CH(CH)−を表す、一般式(VI)、(VII)、(X)及び(XI)の化合物の群から選択される。
【0030】
成分(b)の更なる特に有利な有機ホスファイトは、一般式(XVI):
【0031】
【化7】

[式中、R”及びR”は、相互に無関係に、水素;C〜C−アルキル;シクロヘキシル;フェニルを表し、R”及びR”は、相互に無関係に、水素;C〜C−アルキルを表す]のものである。
【0032】
成分(b)のホスファイト及びホスホナイトの例は、次のものである:
トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト(Alkanox(R)TNPPなる商品名で市場で入手可能;Great Lakes Chemical Corp.)、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリル−ペンタエリストールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(Alkanox(R)240なる商品名で市場で入手可能;Great Lakes Chemical Corp.)、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(Alkanox(R)P24なる商品名で市場で入手可能;Great Lakes Chemical Corp.)、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタスリトールジホスファイト、ビス[2,4,6−トリス(t−ブチル)フェニル]ペンタエリスリトールジホスファイト、トリスステアリールソルビトールホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ジフェニレンジホスホナイト(Alkanox(R)24-44なる商品名で市場で入手可能;Great Lakes Chemical Corp.)、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−12H−ジベンゾ−[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−12−メチルジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト(Irgafos(R)38なる商品名で市場で入手可能;Ciba Specialty Chemicals)、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’,2”−ニトリロ[トリエチル−トリス(3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)−ホスファイト、2−エチルヘキシル−(3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト。
【0033】
ここで、殊に次のものを挙げることができる:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−12−メチルジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−12H−ジベンゾ−[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ジフェニレンジホスホナイト、式(XVII):
【0034】
【化8】

のトリホスファイト及び式(XVIII):
【0035】
【化9】

のジホスファイト。
【0036】
ここで、殊に可能な成分(b)として、有機ホスファイト及びホスホナイト:トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ジフェニレンジホスホナイト及びビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが強調できる。
【0037】
成分(b)の前記有機ホスファイト及びホスホナイトは、自体公知の化合物であり、これらの多くは市場で入手可能である。
【0038】
本発明による安定剤混合物の可能な成分(c)としての立体障害フェノールは、特に一般式(XIV)に従う:
【0039】
【化10】

[式中、R’はC〜C−アルキルを表し; n”は数1、2、3又は4であり;
X”はメチレン基;又は一般式(XX)又は(XXI):
【0040】
【化11】

(ここで、Y”は酸素原子又は基−NH−を表す)の基を表し;この際、
X”は、
n”が1に等しい場合には、一般式(XX)の基(ここで、Y”はR’に結合しており、R’はC〜C25−アルキルを表す)を表し;
n”が2に等しい場合には、一般式(XX)の基(ここで、Y”はR’に結合しており、R’はC〜C12−アルキレン基、1個以上の酸素原子又は硫黄原子を含有するC〜C12−アルキレン基を表し、Y”が基−NH−である場合には、R’は化学的単結合を表す)を表し;
n”が3に等しい場合には、メチレン基;一般式(XXI)の基(ここで、エチレン基はR’に結合しており、R’は一般式(XXII)の基:
【0041】
【化12】

に一致する)を表し;
n”が4に等しい場合には、一般式(XX)の基(ここで、Y”はRに結合しており、R’はC〜C10−アルカンテトライル基に一致する)を表す]。
【0042】
線状の及び分枝したC〜C25−アルキル基の例は、次のものである:
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、2−エチルブチル、ペンチル、1−メチルペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、1,3−ジメチルブチル、2−メチルペンチル、ヘプチル、イソヘプチル、1−メチルヘキシル、1−エチルペンチル、オクチル、2−エチルヘキシル、イソオクチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、1−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、ノニル、イソノニル、1,1,3,3−テトラメチルペンチル、デシル、1,1,3−トリメチルヘキシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、1−メチルウンデシル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル及びドエイコシル(前記の名称イソオクチル、イソノニル、イソデシル及びイソトリデシルは、俗称であり、オキソ合成により得られるアルコールに由来する−これに関しては、Ullmanns Encykloepaedie der technischen Chemie, 4. Auflage, Band 7, 215-217頁並びにBand 11, 435 − 436頁参照)。
【0043】
’がメチル基又はt−ブチル基であるのが有利である。
【0044】
n”が1に等しい場合には、R’はC〜C20−アルキル−、殊にC〜C18−アルキル基であるのが有利である。特にR’がC〜C18−アルキル−、特にC14〜C18−アルキル基、例えばオクタデシルであるのが重要である。
【0045】
n”が2に等しい場合には、R’は、通常はC〜C20−アルキレン−、特にC〜C−アルキレン基に一致する。殊に、R’は、C〜C−アルキレン−、特に好ましくはC〜C−アルキレン基、例えばヘキサメチレンに一致する。ここで、アルキレン基は、場合によりなお1個以上の酸素−又は硫黄原子を含有することができる。
【0046】
線状の又は分枝したC〜C12−アルキレン基の例は、エチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、デカメチレン及びドデカメチレンである。
【0047】
1個以上の酸素−又は硫黄原子を含有するC〜C12−アルキレン基の例は、
−CH−O−CHCH−OCH−、−CH−(O−CHCH−O−CH−、−CH−(O−CHCH−O−CH−、−CH−(O−CHCH−O−CH−及び殊に−CHCH−O−CHCH−O−CHCH−及び−CHCH−S−CHCH−である。
【0048】
n”が4に等しい場合のR’のC〜C10−アルカンテトライル基の例は、次のもの:
【0049】
【化13】

であり;ここで、ペンタエリスリトール基が有利である。
【0050】
前記の有利性によれば、可能な成分(c)としての立体障害フェノールは、一般式(XIX)中のn”が1に等しい場合で、R’がC〜C20−アルキル基を表すものである。
【0051】
前記の有利性によれば、可能な成分(c)としての有利な立体障害フェノールは、更に、一般式(XIX)中のn”が2に等しい場合で、基R’が、C〜C−アルキレン基、1個以上の酸素−又は硫黄原子を含有するC〜C−アルキレン基を表すか、又はY”が基−NH−を表す場合には、化学的単結合を表すものである。
【0052】
更に、可能な成分(c)としての有利な立体障害フェノールは、一般式(XIX)中のn”が4に等しい場合で、基R’が先に例示されたC〜C−アルカンテトライル基を表すものでもある。
【0053】
本発明の安定剤混合物中の可能な成分(c)としての有利な立体障害フェノールは、更に、一般式(XIX)中のR’がメチル−又はt−ブチル基に一致し、n”が1、2又は4の値であり、X”が基(XX)に一致し、Y”が酸素原子又は基−NH−に一致し、この際、n”が1に等しい場合には、R’はC14〜C18−アルキル基を表し、
n”が2に等しい場合には、R’はC〜C−アルキレン−又は1個以上の酸素−又は硫黄原子を含有するC〜C−アルキレン基を表し、
n”が4に等しい場合には、R’はC〜C−アルカンテトライル基を表すものも有利である。
【0054】
可能な成分(c)としては、一般式(XIX)に一致し、次に記載の群に属している立体障害フェノールが重要である:N,N’−ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド](Lowinox(R)HD-98なる商品名で市販されている;Great Lakes Chemical Corp.)、オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(AnoxTMPP18なる商品名で市販されている;Great Lakes Chemical Corp.)、テトラキスメチレン−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート)メタン(AnoxTM20なる商品名で市販されている;Great Lakes Chemical Corp.)、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート(Lowinox(R)GP-45なる商品名で市販されている;Great Lakes Chemical Corp.)、2,2’−チオジエチレンビス[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](AnoxTM70なる商品名で市販されている;Great Lakes Chemical Corp.)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(AnoxTMIC-14なる商品名で市販されている;Great Lakes Chemical Corp.)、式:
【0055】
【化14】

の化合物(Irganox(R)259なる商品名で市販されている;Ciba Specialty Chemicals)、式:
【0056】
【化15】

の化合物(Irganox(R)3125なる商品名で市販されている;Ciba Specialty Chemicals)。
【0057】
本発明による安定剤混合物の可能な成分(c)としての更なる有利な立体障害フェノールは、一般式(I’)又は(I’a)の立体障害フェノール基:
【0058】
【化16】

(ここで、変数R’及びR’は相互に無関係に既に記載のものを表す)を有するものである。
【0059】
ここで、殊に、一般式(II’)及び(II’a):
【0060】
【化17】

の化合物が重要である。式(II’)及び(II’a)の化合物及び式(I’)及び(I’a)の基を有する化合物は、刊行物EP162523A2及びEP182415A2に記載されており、これらを参照でき。前記の化合物は、加水分解可能なシリル基に基づき、複合の、かつ高粘稠性の加水分解−及び/又は縮合生成物を提供することができる。
【0061】
前記のシリル基含有化合物の例は、以下の一般式(II”):
【0062】
【化18】

で示される。
【0063】
この「化合物」は、線状オリゴマー(式中、Rはヒドロキシであり、Rは水素である)及び環状オリゴマー(式中、R及びRはそれぞれ化学的単結合である)から成り、平均分子量3900g/モルを有する混合物から成っている。
【0064】
既に記載のように、可能な成分(c)としての立体障害フェノールは公知であり、いくつかの場合には市場でも入手できる。更に、これらの更なる化合物は、例えば刊行物US3330859、US3960928、EP162523A2及びEP182415A2に相応して製造することもできる。
【0065】
本発明の安定剤組成物中には、可能な成分(d)として立体障害アミンを含有することができる。この化合物中には、一般式(XXIII)又は(XXIV):
【0066】
【化19】

[式中、Gは水素;メチル基を表し;G及びGは相互に無関係に、水素;メチル基を表すか又は一緒になって酸素原子を表す]の基少なくとも1個が含有されている。
【0067】
本発明による安定剤混合物中の可能な成分(d)としては、後に記載の化合物の群(a’)〜(h’)から選択され、かつ少なくとも前記の一般式(XXIII)又は(XXIV)の基を提供する、立体障害アミンがこれに該当する。
【0068】
群(a’): 一般式(XXV)の化合物:
【0069】
【化20】

[式中、nは1〜4の整数であり;G及びGは相互に無関係に、水素又はメチル基を表し、
11は、水素、酸素(従ってN−G11はニトロキシル基を形成する)、ヒドロキシ、基NO(ニトロソ基)、基−CHCN、C〜C18−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、C〜C12−アリールアルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−フェニルアルコキシ、C〜C−アルカノイル、C〜C−アルケノイル、C〜C18−アルカノイルオキシ、ベンジルオキシ、グリシジル;基−CHCH(OH)−Z(ここで、Zは水素、メチル又はフェニルを表す;有利に水素、C〜C−アルキル、アリル、ベンジル、アセチル又はアクリロイルを表し;
12は、nが1に等しい場合には、水素、C〜C18−アルキル(これは場合により1個以上の酸素原子を含有する)、シアノエチル、ベンジル、グリシジル、脂肪族不飽和の又は芳香族、環状脂肪族又は芳香脂肪族カルボン酸、カルバミド酸又は燐含有酸の1価の基又は1価のシリル基、有利には炭素原子2〜18を有する脂肪族カルボン酸、炭素原子7〜15を有する環状脂肪族カルボン酸、炭素原子3〜5を有するα,β−不飽和カルボン酸、炭素原子7〜15を有する芳香族カルボン酸の基(ここで、これらのカルボン酸は、場合により脂肪族、環状脂肪族又は芳香族部分中で1〜3個の基−COOZ12によって置換されており、Z12は水素、C〜C20−アルキル、C〜C12−アルケニル、C〜C−シクロアルキル、フェニル又はベンジルを表す)を表し;
nが2に等しい場合には、C〜C12−アルキレン、C〜C12−アルケニレン、キシリレン基、脂肪族、環状脂肪族、芳香脂肪族又は芳香族ジカルボン酸、ジカルバミド酸又は燐含有酸の2価の基又は2価のシリル基、有利に炭素原子2〜36を有する脂肪族ジカルボン酸、炭素原子8〜14を有する環状脂肪族又は芳香族ジカルボン酸、炭素原子8〜14を有する脂肪族、環状脂肪族又は芳香族ジカルバミド酸の基(この際、これらのカルボン酸は、場合により脂肪族、環状脂肪族又は芳香族部分中で1又は2個の基−COOZ12で置換されており、Z12は先に記載のものを表す)を表し;
nが3に等しい場合には、脂肪族、環状脂肪族又は芳香族トリカルボン酸(この際、これらカルボン酸は、場合により脂肪族、環状脂肪族又は芳香族部分中で基−COOZ12で置換されており、Z12は先に記載のものを表す)、芳香族トリカルバミド酸、燐含有酸の3価の基又は3価のシリル基を表し;かつ
nが4に等しい場合には、脂肪族、環状脂肪族又は芳香族テトラカルボン酸の4価の基を表す]。
【0070】
〜C12−アルキル基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル及びn−ドデシルである。
【0071】
11及びG12のC〜C18−アルキル基の例は、既に記載の基に補足して、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル及びn−オクタデシルである。
【0072】
11のC〜C−アルケニル基の例は、1−プロペニル、アリル、メタリル、2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニル、2−オクテニル及び4−t−ブチル−2−ブテニルである。
【0073】
11のC〜C−アルキニル基としては、好ましくはプロパルギルがこれに該当する。
【0074】
11のC〜C12−アリールアルキル基としては、殊にフェニルエチル、好ましくはベンジルがこれに該当する。
【0075】
11のC〜C−アルカノイル基の例は、ホルミル、プロピオニル、ブチリル、オクタノイル、殊にアセチルであり、C〜C−アルカノイル基の場合にはアクリロイルが有利である。
【0076】
12の1価のカルボン酸基の例は、酢酸、カプロン酸(ヘキサン酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)、アクリル酸、メタクリル酸、安息香酸及びβ−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸に由来する。
【0077】
12の1価のシリル基の例は、一般式−(C2j)−Si(Z’)Z”(ここで、jは2〜5の整数であり、Z’及びZ”は相互に無関係に、C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシル基を表す)の基である。
【0078】
12の2価のジカルボン酸基の例は、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、スベリン酸(コルク酸、オクタンジ酸)、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸(メチレンコハク酸)、フタル酸、ジブチルマロン酸、ジベンジルマロン酸、ブチル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロン酸及びビシクロヘプテンジカルボン酸に由来する。
【0079】
12の3価のトリカルボン酸基の例は、トリメリト酸、クエン酸及びニトリロトリ酢酸に由来する。
【0080】
12の4価のテトラカルボン酸残基の例は、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸及びピロメリト酸(1,2,4,5−ベンゾールテトラカルボン酸)に由来する。
【0081】
12の2価のジカルバミド酸基の例は、ヘキサメチレンジカルバミド酸及び2,4−トルオールジカルバミド酸に由来する。
【0082】
式中のGが水素であり、G11が水素又はメチルであり、G12が炭素原子4〜12を有する脂肪族ジカルボン酸のジアシル基であり、nが2である、一般式(XXV)の化合物が有利である。
【0083】
一般式(XXV)のポリアルキルピペリジンの例は、殊に次のものである:
1) 4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
2) 1−アリル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
3) 1−ベンジル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4) 1−(4−t−ブチル−2−ブテニル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
5) 4−ステアリ−ルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
6) 1−エチル−4−サリチロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
7) 4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、
8) 1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
9) ビス(1−ベンジル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)マレエート、
10) ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート、
11) ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)グルタレート、
12) ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジペート、
13) ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、
14) ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)セバケート、
15) ビス(1,2,3,6−テトラメチル−2,6−ジエチルピペリジン−4−イル)セバケート、
16) ビス(1−アリル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)フタレート、
17) 1−ヒドロキシ−4−β−シアノエチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
18) 1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−アセテート、
19) トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)トリメリテート、
20) 1−アクリロイル−4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
21) ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ジエチルマロネート、
22) ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ジブチルマロネート、
23) ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)−n−ブチル−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、
24) ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、
25) ビス(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、
26) ヘキサン−1’,6’−ビス(4−カルバモイルオキシ−1−n−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)、
27) トルオール−2’,4’−ビス(4−カルバモイルオキシ−1−n−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)、
28) ジメチル−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オキシ)シラン、
29) フェニル−トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オキシ)シラン、
30) トリス(1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ホスファイト、
31) トリス(1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ホスフェート、
32) ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)フェニルホスホネート、
33) 4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、
34) 4−ヒドロキシ−N−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
35) 4−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシプロピル)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
36) 1−グリシジル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
37) 4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
38) ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジニル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジル)マロネート、
39) ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)スクシネート。
【0084】
群(b’): 一般式(XXVI)の化合物:
【0085】
【化21】

[式中、nは1又は2であり、G、G及びG11は、群(a’)に記載と同じものを表し、G13は、水素、C〜C12−アルキル、C〜C−ヒドロキシアルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アリールアルキル、ホルミル、C〜C18−アルカノイル、C〜C−アルケノイル、ベンゾイル又は一般式:
【0086】
【化22】

の基を表し、
14は、nが1に等しい場合には、水素、C〜C15−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−シクロアルキル基、ヒドロキシ、シアノ、アルコキシカルボニル又はカルバミドで置換されたC〜C−アルキル、グリシジル、式−CH−CH(OH)Z又は式−CONH−Zの基(ここで、Zは水素、メチル又はフェニルである)を表し、G13がアルカノイルを表さない場合には、アルケノイル又はベンゾイル基を表すか、又はG13とG14は一緒になって脂肪族、環状脂肪族又は芳香族1,3−ジカルボン酸の2価の基を表し;
nが2に等しい場合には、C〜C12−アルキレン、C〜C12−アリーレン、キシリレン基、式−CH−CH(OH)−CH−の基又は式−CH−CH(OH)−CH−O−D−O(ここで、DはC〜C10−アルキレン、C〜C10−アリーレン又はC〜C12−シクロアルキレンを表す)の基;1−オキソ−(C〜C12)−アルキレン基、脂肪族、環状脂肪族又は芳香族ジカルボン酸又はジカルバミド酸の2価の基又は−CO−を表すか;又はG13とG14が二つのピペリジニル基の各々の4−窒素原子のところで一緒になって、式:
【0087】
【化23】

の基を形成している]。
【0088】
可能なC〜C12−アルキル−又はC〜C18−アルキル基は、既に群(a’)に例示記載されている。
【0089】
〜C−シクロアルキルとしては、有利にシクロヘキシルがこれに該当する。
【0090】
13のアリールアルキルとしては、フェニルエチル、有利にベンジルがこれに該当する。
【0091】
13のC〜C−ヒドロキシアルキルとしては、例えば2−ヒドロキシエチル及び2−ヒドロキシプロピルがこれに該当する。
【0092】
13のC〜C18−アルカノイルの例は、プロピオニル、ブチリル、オクタノイル、ドデカノイル、ヘキサデカノイル及びオクタデカノイルである。殊にアセチルを挙げることができ、G13がC〜C−アルカノイルを表す場合にはアクリロイルが有利である。
【0093】
14のC〜C−アルケニルの例は、アリル、メタリル、2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニル及び2−オクテニルである。
【0094】
ヒドロキシ、シアノ、アルコキシカルボニル又はカルバミドにより置換されているC〜C−アルキルの例は、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−シアノエチル、メトキシカルボニルメチル、2−エトキシカルボニルエチル、2−アミノカルボニルプロピル及び2−(ジメチルアミノカルボニル)エチルである。
【0095】
〜C12−アルキレンの例は、エチレン、プロピレン、2,2−ジメチルプロピレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、デカメチレン及びドデカメチレンである。
【0096】
〜C15−アリーレンの例は、o−、m−又はp−フェニレン、1,4−ナフチレン及び4,4’−ジフェニレンである。
〜C12−シクロアルキレンとしては、殊にシクロへキシレンがこれに該当する。
【0097】
一般式(XXVI)の有利な化合物は、式中のnは1又は2に等しく、Gは水素を表し、G11は水素又はメチルを表し、G13は、水素、ホルミル、C〜C12−アルキル又は式:
【0098】
【化24】

の基を表し、
14は、nが1に等しい場合には、水素又はC〜C12−アルキルを表し、
nが2に等しい場合には、C〜C−アルキレン又は1−オキソ−(C〜C)−アルキレン基を表すものである。
【0099】
一般式(XXVI)のポリアルキルピペリジンの例は、殊に次のものである:
1) N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレン−1,6−ジアミン、
2) N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレン−1,6−ジアセタミド、
3) ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミン、
4) 4−ベンゾイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
5) N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N,N’−ジ−ブチルアジパミド、
6) N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N,N’−ジ−シクロヘキシル−2−ヒドロキシプロピレン−1,3−ジアミン、
7) N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−p−キシリレンジアミン、
8) N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシンアミド、
9) ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−β−アミノジプロピオネート、
10) 式:
【0100】
【化25】

の化合物、
11) 4−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、
12) 4−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンズアミド)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
13) 4−メタクリルアミド−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、
14) N,N’−ビスホルミル−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレン−1,6−ジアミン(Uvinul(R)4050Hなる商品名で市販されている;BASF Aktiengesellschaft)、
15) N,N’−ビスホルミル−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレン−1,6−ジアミン、
16) 式:
【0101】
【化26】

の化合物(Uvinul(R)4049Hなる商品名で市販されている;BASF Aktiengesellschaft)、
17) 式:
【0102】
【化27】

の化合物。
【0103】
群(c’): 一般式(XXVII)の化合物:
【0104】
【化28】

[式中、nは1又は2であり;
G、G及びG11は、群(a’)に記載と同じものを表し;
15は、nが1に等しい場合には、C〜C−アルキレン、C〜C−ヒドロキシアルキレン又はC〜C22−アシロキシアルキレンを表し;
nが2に等しい場合には、基(CHC(CH−)を表す]。
【0105】
15のC〜C−アルキレン又はC〜C−ヒドロキシアルキレンの例は、エチレン、1−メチルエチレン、プロピレン、2−エチルプロピレン及び2−エチル−2−ヒドロキシメチルプロピレンである。
【0106】
15のC〜C22−アシロキシアルキレンの例としては、2−エチル−2−アセトキシメチルプロピレンが挙げられる。
【0107】
一般式(XXVII)のポリアルキルピペリジンの例は、殊に次のものである:
1) 9−アザ−8,8,10,10−テトラメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
2) 9−アザ−8,8,10,10−テトラメチル−3−エチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
3) 8−アザ−2,7,7,8,9,9−ヘキサメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン、
4) 9−アザ−3−ヒドロキシメチル−3−エチル−8,8,9,10,10−ペンタメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
5) 9−アザ−3−エチル−3−アセトキシメチル−9−アセチル−8,8,10,10−テトラメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
6) 2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−スピロ−2’−(1’,3’−ジオキサン)−5’−スピロ−5”−(1”,3”−ジオキサン)−2”−スピロ−4”’−(2”’,2”’,6”’,6”’−テトラメチルピペリジン)。
【0108】
群(d’): 一般式(XXVIIIA)、(XXVIIIB)及び有利に(XXVIIIC)の化合物:
【0109】
【化29】

[式中、nは1又は2であり、
G、G及びG11は、群(a’)に記載と同じものを表し;
16は、水素、C〜C12−アルキル、アリル、ベンジル、グリシジル又はC〜C−アルコキシアルキルを表し;
17は、nが1に等しい場合には、水素、C〜C12−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アリールアルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−ヒドロキシアルキル、C〜C−アルコキシアルキル、C〜C10−アリール、グリシジル又は式−(CH−COO−Q又は−(CH−O−CO−Q(ここで、pは1又は2に等しく、QはC〜C−アルキル又はフェニルを表す)の基を表し、かつ
nが2に等しい場合には、C〜C12−アルキレン、C〜C12−アルケニレン、C〜C12−アリーレン;式:
−CH−CH(OH)−CH−O−D−O−CH−CH(OH)−CH−(ここで、DはC〜C10−アルキレン、C〜C15−アリーレン、C〜C12−シクロアルキレンを表す)の基又は式:
−CHCH(OZ’)CH−OCH−CH(OZ’)CH−OCH−CH(OZ’)CH−(ここで、Z’は水素、C〜C18−アルキル、アリル、ベンジル、C〜C12−アルカノイル又はベンゾイルを表す)の基を表し;
及びTは、相互に無関係に、水素、場合によりハロゲン又はC〜C−アルキルで置換されたC〜C16−アルキル、場合によりハロゲン又はC〜C−アルキルで置換されたC〜C10−アリール、場合によりハロゲン又はC〜C−アルキルで置換されたC〜C−アリールアルキルを表すか、又はTとTはそれらに結合している炭素原子と一緒になってC〜C14−シクロアルカン環を形成している]。
【0110】
〜C12−アルキルの例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル及びn−ドデシルである。
【0111】
〜C18−アルキルの例は、既に例示されているC〜C12−アルキル基に補足して、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル及びn−オクタデシルである。
【0112】
〜C−アルコキシアルキルの例は、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、t−ブトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、n−ブトキシエチル、t−ブトキシエチル、イソプロポキシエチル及びプロポキシプロピルである。
【0113】
17のC〜C−アルケニルの例は、1−プロペニル、アリル、メタリル、2−ブテニル及び2−ペンテニルである。
【0114】
17、T及びTのC〜C−アリールアルキルの例は、フェニルエチル、特にベンジルである。
【0115】
及びTがそれらに結合している炭素原子と一緒になってシクロアルカン環を形成している場合の例は、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン及びシクロドデカンである。
【0116】
17のC〜C−ヒドロキシアルキルの例は、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシブチル及び4−ヒドロキシブチルである。
【0117】
17、T及びTのC〜C10−アリールの例は、場合によりハロゲン又はC〜C−アルキルで置換されたフェニル及び場合によりハロゲン又はC〜C−アルキルで置換されたα−又はβ−ナフチルである。
【0118】
17のC〜C12−アルキレンの例は、エチレン、プロピレン、2,2−ジメチルプロピレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、デカメチレン及びドデカメチレンである。
【0119】
17のC〜C12−アルケニレンの例は、2−ブテニレン、2−ペンテニレン及び3−ヘキセニレンである。
【0120】
17のC〜C12−アリーレンの例は、o−、m−及びp−フェニレン、1,4−ナフチレン及び4,4’−ジフェニレンである。
【0121】
ZのC〜C12−アルカノイルの例は、プロピオニル、ブチリル、オクタノイル及びドデカノイル、有利にアセチルである。
【0122】
DのC〜C10−アルキレン、C〜C15−アリーレン及びC〜C12−シクロアルキレンの例は、群(b’)に記載と同じものである。
【0123】
式(XXVIIIA)、(XXVIIIB)及び(XXVIIIC)のポリアルキルピペリジンの例は、殊に次のものである:
1) 3−ベンジル−1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチルスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、
2) 3−n−オクチル−1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチルスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、
3) 3−アリル−1,3,8−トリアザ−1,7,7,9,9−ペンタメチルスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、
4) 3−グリシジル−1,3,8−トリアザ−7,7,8,9,9−ペンタメチルスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、
5) 1,3,7,7,8,9,9−ヘプタメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、
6) 2−イソプロピル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン、
7) 2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン、
8) 2,2−ジブチル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン、
9) 2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザ−21−オキソジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン、
10) 2−ブチル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−4,8−ジアザ−3−オキソ−スピロ[4.5]デカン及び有利に
11) 8−アセチル−3−ドデシル−1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチルスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン及び
次式の化合物:
【0124】
【化30】

【0125】
群(e’): 一般式(XXIX)の化合物:
【0126】
【化31】

[式中、nは1又は2であり、
18は、次式の基:
【0127】
【化32】

(ここで、G及びG11は、群(a’)に記載されているものと同じものを表し、
及びGは、相互に無関係に、水素又はメチルを表すか又はこれらに結合している炭素原子と一緒になったカルボニル基を表し;
Eは、酸素又は基 −NG13−を表し;
Aは、C〜C−アルキレン又は基 −(CH−O−を表し;
xは、0又は1に等しく;
13は、水素、C〜C12−アルキル、C〜C−ヒドロキシアルキル、C〜C−シクロアルキルを表す)を表し;
19は、G18に記載のものと同じもの又は次の基:−NG2122、−OG23
−NHCHOG23又は−N(CHOG23の一つを表し、
20は、nが1に等しい場合には、G18又はG19に記載のものと同じものを表し、
nが2に等しい場合には、基−E−B−E−の基(ここで、Bは場合により1又は2個の−(NG21)−基により中断されたC〜C−アルキレンを表し、
21は、C〜C12−アルキル、シクロヘキシル、ベンジル、C〜C−ヒドロキシアルキル、次式:
【0128】
【化33】

の基又は次式:
【0129】
【化34】

の基を表し、
22は、C〜C12−アルキル、シクロヘキシル、ベンジル、C〜C−ヒドロキシアルキルを表すか;又は、基−NG2122中のG21とG22は一緒になって、C〜C−アルキレン−又はC〜C−オキシアルキレン基又は式:
【0130】
【化35】

の基を形成しており、
23は、水素、C〜C12−アルキル、フェニルを表す)を表す]。
【0131】
〜C12−アルキルの例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル及びn−ドデシルである。
【0132】
〜C−ヒドロキシアルキルの例は、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシブチル及び4−ヒドロキシブチルである。
【0133】
AのC〜C−アルキレンの例は、エチレン、プロピレン、2,2−ジメチルプロピレン、テトラメチレン及びヘキサメチレンである。
【0134】
21とG22が一緒になってC〜C−アルキレン又はC〜C−オキシアルキレンを形成している場合には、テトラメチレン、ペンタメチレン及び3−オキサペンタメチレンを挙げることができる。
【0135】
一般式(XXIX)のポリアルキルピペリジンの例は、殊に次のものである:
【0136】
【化36】

【0137】
【化37】

【0138】
R−NH−(CH)−N(R)−(CH)−N(R)−(CH)−NH−R
(XXIX)−6
[式中、Rは、
【0139】
【化38】

を表す];
R−NH−(CH)−N(R)−(CH)−N(R)−(CH)−NH−R
(XXIX)−7
[式中、Rは、
【0140】
【化39】

を表す];
R−NH−(CH)−N(R)−(CH)−N(R)−(CH)−NH(CH)−R
(XXIX)−8
[式中、Rは、
【0141】
【化40】

を表す];
【0142】
【化41】

【0143】
【化42】

【0144】
群(f’): その繰り返し単位が2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−基を含有しているオリゴマー又はポリマー化合物、殊にポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリアミン、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリアミノトリアジン、ポリ(メタ)アクリレート及びポリ(メタ)アクリルアミド並びのこれらのコポリマー。
【0145】
このような2,2,6,6−ポリアルキルピペリジンの例は、次の式により記載され、ここで、mは2〜200の数である:
【0146】
【化43】

【0147】
【化44】

【0148】
【化45】

【0149】
【化46】

[式中、Rは、基:
【0150】
【化47】

を表し、m’及びm”は、m’+m”=m に該当することを条件として、それぞれ、0〜200の整数を表す]。
【0151】
群(f’)のポリマー化合物の更なる例は、次のものである:
− 式(XXXI):
【0152】
【化48】

の化合物とエピクロロヒドリンとの反応生成物、
− ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸と式(XXXII):
【0153】
【化49】

の2価のアルコールとの反応により得られ、そのテトラカルボン酸に由来するカルボキシル末端が2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンでエステル化されているポリエステル、
− 一般式(XXXIII):
【0154】
【化50】

[式中、基Rの約3分の1はエチルであり、基Rの残りの部分は式:
【0155】
【化51】

の基を表し、mは2〜200の数である]の化合物、
− その繰り返し単位の一方がα−メチルスチロール
【0156】
【化52】

から成り、他方が式
【0157】
【化53】

のマレイミド−誘導体から成るコポリマー、
− その繰り返し単位の一方がα−C18〜C28−オレフィン又はこれらオレフィンの混合物から成り、他方が式
【0158】
【化54】

のマレイミド−誘導体から成っているコポリマー。ここで、市場で入手可能な製品として、Uvinul(R)5050H(ピペリジン環の1−窒素に水素のみが付いている;BASF Aktiengesellschaft)を挙げることができる。
【0159】
群(g’): 一般式(XXXIV)の化合物:
【0160】
【化55】

[式中、nは1又は2であり、G及びG11は、群(a’)に記載のものと同じものを表し、
14は、群(b’)に記載のものと同じものを表し、この際、G14は、基−CONH−Zでも基−CHCH(OH)−CH−O−D−Oでもない]。
【0161】
一般式(XXXIV)の化合物の例は、次のものである:
【0162】
【化56】

【0163】
群(h’): 一般式(XXXV)の化合物:
【0164】
【化57】

[式中、Rは、C〜C10−アルキル、場合によりC〜C−アルキルで置換されたC〜C12−シクロアルキル、場合によりC〜C10−アルキルで置換されたフェニルを表し;
は、C〜C10−アルキレンを表し;
は、水素、C〜C−アルキル、O・、−CHCN、C〜C−アルケニル、場合によりフェニル基のところでC〜C−アルキルで置換されたC〜C−フェニルアルキル、C〜C−アシル、−OR’基(ここで、R’は水素又はC〜C10−アルキルを表す)を表し、nは1〜50の数である]。
【0165】
本発明においては、殊に、立体障害アミンの群(d)に属し、次のものから選択される化合物が重要である:
Uvinul(R)4049H(Fa.BASF Aktiengesellschaft)、Uvinul(R)4050H(Fa.BASF Aktiengesell-schaft)、Uvinul(R)5050H(Fa.BASF Aktiengesell-schaft)、Tinuvin(R)123(Fa.Ciba Specialty Chemicals)、Tinuvin(R)144(Fa.Ciba Specialty Chemicals)、Lowilite(R)76(Fa. Great Lakes Chemical Corporation )、Lowilite(R)62(Fa. Great Lakes Chemical Corporation )、Lowilite(R)94(Fa. Great Lakes Chemical Corporation )、Chimassorb(R)119(Fa.Ciba Specialty Chemicals)、Cysorb(R)UV 3529(Fa.Cytec)、Cyasorb(R)UV 3346(Fa.Cytec)、式(XXXV)−1:
【0166】
【化58】

の化合物;ポリ−メチルプロピル−3−オキシ−[4−2,2,6,6−テトラメチル)ピペリジニル]シロキサン(商品名UVASIL(R)299として市場で入手可能、 Fa.Great Lakes Chemical Corporation)、ポリ−メチルプロピル−3−オキシ−[4−(1,2,2,6,6−ペンタメチル)ピペリジニル]シロキサン。
【0167】
本発明により使用される立体障害アミンの群(d)の化合物は、500〜10000、殊に1000〜10000の平均分子量Mnを有する。
【0168】
可能な成分(e)として、安定剤混合物中には、クロマンの群から選択される化合物少なくとも1種を含有することができる。有利には式(XXV)の化合物がこれに該当する:
【0169】
【化59】

[式中、R’19は水素、C〜C24−アルキル、C〜C12−シクロアルキル、単一−又は多不飽和のC〜C24−アルケニルを表し;
R’20、R’21、R’22及びR’23は、相互に無関係に、水素、C〜C24−アルキル、C〜C12−シクロアルキル、単一−又は多不飽和のC〜C24−アルケニル、カルボニル基COOR’19、スクシニル基−CH(COOR’19)−CH−COOR’19を表す]。可能なC〜C24−アルキル、C〜C12−シクロアルキル−及びC〜C24−アルケニル基は、既に広く前記に例示されている。ここで再度記載すると次のものである:
〜C24−アルキル基 メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、2−メチルペンチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、オクチル、2−エチルヘキシル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル及びオクタデシル(前記の名称 イソオクチル、イソノニル、イソデシル及びイソトリデシルは俗称であり、オキソ合成により得られるアルコールに由来する−これに関しては、Ullmanns Encyklopaedie der technischen Chemie,4.Auflage,Band 7、215−217頁及びBand 11、435及び436頁参照);
場合により置換されているC〜C12−シクロアルキル基 シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、メチルシクロヘキシル及びこれらの相応する異性体;
〜C24−アルケニル基 ビニル、1−及び2−プロペニル、1−、2−及び3−ブテニル、1−、2−、3−及び4−ペンテニル、1−、2−、3−、4−及び5−ヘキセニル。
【0170】
成分(e)の特別有利な化合物は、2,5,7,8−テトラメチル.2.(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)−クロマン−6−オール(α−トコフェロール)、2,5,8−トリメチル.2.(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)−クロマン−6−オール(β−トコフェロール)、2,7,8−トリメチル.2.−(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)−クロマン−6−オール(γ−トコフェロール)、2,8−ジメチル.2.−(4’,8’,12’−トリメチルトリデシル)−クロマン−6−オール(δ−トコフェロール)、3,4−ジヒドロ−2,2,5,7,8−ペンタメチル−2H−1−ベンゾピラン−6−オール及び6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(Trolox)である。
【0171】
可能な成分(f)として、安定剤混合物中には、亜鉛−、カルシウム−、マグネシウム−、セリウム−、鉄−及びマンガン塩からなる群から選択される有機又は無機の塩少なくとも1種を含有することができる。
【0172】
セリウム−、鉄−及びマンガン塩の場合には、鉄及びマンガンの+2及びセリウムの+3の酸化数が重要である。
【0173】
亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄(II)及びマンガン(II)の有利な有機塩は、式Me(An)に相当し、セリウム(II)の有利な有機塩は式Ce(An)に相当し、ここで、Meは、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄(II)又はマンガン(II)を表し、Anは、有機酸又はエノールのアニオンを表す。酸は、線状の又は分枝した、飽和又は不飽和の脂肪族、芳香族、芳香脂肪族又は環状脂肪族であってよく、かつ場合によってはなおヒドロキシル−又はアルコキシル基で置換されていてよい。これらの酸は、炭素原子1〜24を有するのが有利である。このような有機酸は、例えばスルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸又はホスフィン酸、特にカルボン酸である。
【0174】
このタイプのカルボン酸の例は、蟻−、酢−、プロピオン−、酪−、イソ酪−、カプロン−、2−エチルカプロン−、カプリル−、カプリン−、ラウリン−、パルミチン−、ステアリン−、ベヘン−、油−、乳−、リシノレイン−、2−エトキシプロピオン−、安息香−、サリチル−、4−ブチル安息香−、2−、3−又は4−トルイル−、4−ドデシル安息香−、フェニル酢−、ナフチル酢−、シクロヘキサンカルボン−、4−ブチルシクロヘキサンカルボン−及びシクロヘキシル酢酸である。カルボン酸は、カルボン酸、例えば脂肪酸又はアルキル化された安息香酸の工業的混合物として存在することもできる。
【0175】
硫黄又は燐を含有する有機酸の例は、メタンスルホン−、エタンスルホン−、ドデカンスルホン−、ベンゾールスルホン−、トルオールスルホン−、4−ノニルベンゾールスルホン−、ベンゾスルフィン−又はナフタリンスルホン酸、ドデカンスルフィン−、ベンゾールスルフィン−又はナフタリンスルフィン酸、ブチルホスホン酸、フェニルホスホン酸及びそれらのモノアルキルエステル及びジフェニルホスフィン酸である。
【0176】
Anがエノレートイオンである場合には、β−ジカルボニル化合物又はo−アシルフェノールのアニオンが有利である。β−ジカルボニル化合物の例は、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、アセト酢酸メチルエステル、アセト酢酸エチルエステル、アセト酢酸ブチルエステル、アセト酢酸ラウリルエステル及びα−アセチルシクロヘキサノンである。o−アシルフェノールの例は、2−アセチルフェノール、2−ブチロイルフェノール、2−アセチルナフトール、2−ベンゾイルフェノール又はサリチルアルデヒドである。このエノレートは、有利に炭素原子5〜20を有するβ−ジカルボニル化合物のアニオンである。
【0177】
亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄(II)、マンガン(II)及びセリウム(II)の有機塩は、有利に、アニオンとして、アセチルアセトナート又は例えば炭素原子1〜24を有する脂肪族モノカルボキシレートを含有する。マグネシウム酢酸塩、−ラウリン酸塩及び−ステアリン酸塩、亜鉛蟻酸塩、−酢酸塩、−エナント酸塩、−ラウリン酸塩及び−ステアリン酸塩、カルシウム酢酸塩、−ラウリン酸塩及び−ステアリン酸塩、マンガン酢酸塩、−ラウリン酸塩及び−ステアリン酸塩、亜鉛アセチルアセトナート、カルシウムアセチルアセトナート、マグネシウムアセチルアセトナート及びマンガンアセチルアセトナートは特に好ましい塩のいくつかである。
【0178】
亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄(II)、マンガン(II)及びセリウム(II)の無機塩としては、これらの酸化物、水酸化物、カルボン酸塩が有利であり、かつマグネシウムには天然の又は合成のドロマイト又はヒドロタルサイトがこれに対応する。これら無機塩は、数μm、好ましくは数nmの平均粒径を有する微細粉末として使用される。
【0179】
少なくとも1種のUV−吸収剤を含有する微細なポリマー粉末及び本発明による安定剤混合物は、UV−線の作用又はUV−線、酸素及び熱の作用に対してポリマーを安定化するために極めて好適である。ポリマー粉末又は安定剤混合物によって安定化されうるポリマーの例は次のものである:
1. モノオレフィンとジオレフィンとからのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテ−1−エン、ポリ−4−メチルペンテ−1−エン、ポリイソプレン又はポリブタジエン;同様にシクロオレフィンからのポリマー、例えばポリシクロペンテン又はポリノルボルネン;ポリエチレン(これは場合により架橋されていてもよい)、例えばHDPE、HDPE−HMW、HDPE−UHMW、MDPE、LDPE、LLDPE、BLDPE、VLDPE及びULDPE。
【0180】
例えば先に記載のモノオレフィンをベースとするポリオレフィン、有利にポリエチレン及びポリプロピレンは、全ての文献公知の方法、殊に次の方法によって製造することができる:
(a)ラジカル重合(一般に高い圧力及び温度で実施される);
(b)通常は周期律の第IVB、VB、VIB又はVII族(IUPACによれば4、5、6又は8/9/10族)の金属1種以上を含有する触媒の使用下での触媒重合。これらの金属は、一般に1個以上のリガンド、例えばオキシド、ハロゲニド、アルコラート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有し、この際、これらリガンドは、π−又はσ−配位結合されていてよい。金属錯体は、遊離の又は基材上に担持された形で存在していてよく;例えば、触媒として、活性化された塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、酸化アルミニウム又は酸化珪素を挙げることができる。記載の触媒は、重合媒体中に可溶でも不溶でもあることができ、この際、これらが担持されている場合には、勿論不溶である。これら触媒は、単独で又は他の活性剤、例えば金属アルキレン、金属水酸化物、金属アルキレンのハロゲニド又は酸化物又は金属アルキルオキサン(確かか?これはどのような化合物か?)の共存下に存在していてよく、この際、これら活性剤の金属は、周期律の第IA、IIA及び/又はIIIA族(IUPACでは1、2又は13族)に属する。これら活性剤は、簡単に、他のエステル−、エーテル−、アミン−又はシリルエーテル基で変性されていてよい。これら触媒系は、通常は、フィリップス−、スタンダード−オイル−インディアナ−、チーグラー(−ナッタ)−、TNZ−(DuPont)、メタロセン−又は”シングル サイト カタリスト”−(SSC−)触媒と称される。
【0181】
2. ポイント1.に記載のようなポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレンとの混合物;ポリプロピレンとポリエチレンとの混合物、例えばPP/HDPE、PP/LDPE;種々のタイプのポリエチレンンの混合物、例えばLDPE/HDPE。
【0182】
3. モノオレフィンとジオレフィン相互の又は他のビニル基含有モノマーとのコポリマー。このようなコポリマーの例は、次のものである:エチレン/プロピレン−コポリマー、LLDPE及びLDPEとのその混合物、プロピレン/ブテ−1−エン−コポリマー、プロピレン/イソブチレン−コポリマー、エチレン/ブテ−1−エン−コポリマー、エチレン/ヘキセン−コポリマー、エチレン/メチルペンテン−コポリマー、エチレン/ヘプテン−コポリマー、エチレン/オクテン−コポリマー、プロピレン/ブタジエン−コポリマー、イソブチレン/イソプレン−コポリマー、エチレン/アルキルアクリレート−コポリマー、エチレン/アルキルメタクリレート−コポリマー、エチレン/ビニルアセテート−コポリマー及び一酸化炭素とのこれらのコポリマー又はエチレン/アクリル酸−コポリマー及びこれらの塩(イオノマー)並びにエチレンとプロピレン及びジエン例えばヘキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデンノルボルネンとのターポリマー;同様に記載のコポリマーの相互の又はポイント(1)に挙げられているポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン/エチレン/プロピレン−コポリマー、LDPE/エチレン/酢酸ビニル−(EVA−)コポリマー、LDPE/エチレン/アクリル酸(EAA−)コポリマー、LLDPE/EVA、LLDPE/EAA及び交互又は統計的ポリアルキレン/一酸化炭素−コポリマー及び他のポリマー、例えばポリアミドとのそれら混合物。
【0183】
4. ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
【0184】
5. スチレン又はα−メチルスチレンとジエン又はアクリル酸誘導体とのコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/無水マレイン酸、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート;スチレン−コポリマーと他のポリマー、例えばポリアクリレートとの間の高い耐衝撃性混合物、ジエン−ポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエン−ターポリマー、スチレンのブロック−コポリマー、例えばスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレン。
【0185】
6. スチレン又はα−メチルスチレンのグラフト−コポリマー、例えばポリブタジエン中のスチレン、ポリイソブタジエン/スチレン−又はポリブタジエン/アクリロニトリル−コポリマー中のスチレン;ポリブタジエン中のスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエン中のスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエン中のスチレン及び無水マレイン酸;ポリブタジエン中のスチレン、アクリロニトリル及び無水マレイン酸又はマレイミド;ポリブタジエン中のスチレン及びマレイミド;ポリブタジエン中のスチレン及びアルキルアクリレート又はアルキルメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエン−ターポリマー中のスチレン及びアクリロニトリル、ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレート中のスチレン及びアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエン−コポリマー中のスチレン及びアクリロニトリル、並びにポイント(5)に挙げられているコポリマーの混合物、例えば公知コポリマー混合物、例えばABS、MBS、ASA又はAES。
【0186】
7. ハロゲン含有ポリマー、例えばポリクロロプレン、塩素化されたエラストマー、塩素化又は臭素化されたイソブチレン/イソプレン−コポリマー(”ハロブチルゴム”)、塩素化又はクロロスルホニル化されたポリエチレン、エチレン−及び塩素化されたエチレン−コポリマー、エピクロルヒドリンのホモポリマー及びコポリマー、殊にハロゲン含有ビニル化合物のポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ弗化ビニル又はポリ弗化ビニリデン;同様に、例えば塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルをベースとするそれらのコポリマー。
【0187】
8. α,β−不飽和酸及びそれらの誘導体から誘導されたポリマー、例えばアクリル酸ブチルで耐衝撃性−変性された、例えばポリアクリレート及びポリメタクリレート、ポリメチルメタクレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。
【0188】
9. ポイント(8)からのモノマー相互をベースとする又は他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエン−コポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレート−コポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレート−コポリマー又はアクリロニトリル/ビニルハロゲニド−コポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエン−ターポリマー。
【0189】
10. 不飽和アルコール及びアミン又はそれらのアシル−又はアセタール誘導体から誘導されるポリマー、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート又はポリアリルメラミン;同様にポイント(1)に挙げられているオレフィンとのそれらのコポリマー。
【0190】
11. 開放鎖又は環状エーテルのホモポリマー及びコポリマー、例えばポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又は前記の化合物とビスグリシジルエーテルとのコポリマー。
【0191】
12. ポリアセタール、例えばポリオキシメチレン及びポリオキシメチレン含有コモノマー、例えばエチレンオキシド;熱可塑性ポリウレタン、アクリレート又はMBSで変性されたポリアセタール。
【0192】
13. ポリフェニレンオキシド及び−スルフィド及びスチレンポリマー又はポリアミドとのそれらの混合物。
【0193】
14. 一方のヒドロキシ末端ポリエーテル、ポリエステル又はポリブタジエン及び他方の脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートから及びそれらのそれぞれの前駆化合物から誘導されるポリウレタン。
【0194】
15. ジアミン及びジカルボン酸及び/又はアミノカルボン酸又は相応するラクタムから誘導されたポリアミド及びコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシロールジアミンとアジピン酸とから出発した芳香族ポリアミド;ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸及び/又はテレフタル酸から出発し、変性剤としてのエラストマーを有する又は有しないポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタラミド又はポリ−m−フェニレンイソフタラミド;同様に前記ポリアミドとポリオレフィン、オレフィン系コポリマー、イオノマー又は化学的に結合された又はグラフトされたエラストマーとの、又はポリエーテル、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマー;同様にEPDM又はABSで変性されたポリアミド又はコポリアミド及び加工の間に縮合されたポリアミド(”RIM−ポリアミド−系”)。
【0195】
16. ポリ尿素、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン及びポリベンゾイミダゾール。
【0196】
17. ジカルボン酸及びジオール及び/又はヒドロキシカルボン酸又は相応するラクトンから誘導されるポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート及びポリヒドロキシベンゾエート、同様にヒドロキシ−末端基を有するポリエーテルから誘導されているロック−コポリエーテルエステル並びにポリカーボネート又はMBSで変性されたポリエステル。
【0197】
18. ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。
【0198】
19. ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
【0199】
20. 一方がアルデヒドから、かつ他方がフェノール、尿素及びメラミンから誘導されている架橋ポリマー、例えばフェノール/ホルムアルデヒド−、尿素/ホルムアルデヒド−及びメラミン/ホルムアルデヒド−樹脂。
【0200】
21. 乾燥された又は乾燥されていないアルキド−樹脂。
【0201】
22. 飽和及び不飽和カルボン酸と多価アルコールとのコポリエステルから生じる不飽和ポリエステル及び架橋剤としてのビニル化合物、同様に前記のハロゲン含有防炎性樹脂をベースとする樹脂。
【0202】
23. 置換されたアクリレートから誘導された架橋可能なアクリル樹脂、例えばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート又はポリエステルアクリレート。
【0203】
24. アルキド樹脂、ポリエステル又はアクリル化され、メラミンで架橋された樹脂をベースとする樹脂、尿素をベースとする樹脂、イソシアネートをベースとする樹脂、イソシアヌレートをベースとする樹脂、ポリイソシアネート又はエポキシ−樹脂をベースとする樹脂。
【0204】
25. 脂肪族、環状脂肪族、ヘテロ環式又は芳香族グリシジル化合物から誘導された架橋エポキシ−樹脂、例えば、慣用の架橋剤、例えばアンヒドリド又はアミンを用いて促進剤の存在又は不存在下に架橋されている、ビスフェノールA及びビスフェノールFのジグリシジルエーテルからの生成物。
【0205】
26. 天然由来のポリマー、例えばセルロース、ゴム、ゼラチン及びそれらの、均一ポリマーを得るために化学的に変性された誘導体、例えばセルロースアセテート、−プロピオネート及び−ブチレート又はセルロースエーテル、例えばメチルセルロース;同様に炭化水素−樹脂(”ロジン”)及びそれらの誘導体。
【0206】
27. 前記のポリマーの混合物(”ポリブレンド”)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDM又はABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6及びコポリマー、PA/HDPE、PAPP、PAPPO、PBT/PC/ABS、PBT/PET/PC。
【0207】
28. 純粋なモノマー化合物である天然又は合成の有機物質並びにそれらの混合物、例えば鉱油、動物又は植物性油、脂肪又はワックス、合成エステル、例えばフタレート、アジペート、ホスフェート及びトリメリテートをベースとする油、脂肪又はワックス並びに合成エステルと鉱油との任意の質量比での混合物並びに前記の有機物質の水性エマルジヨン。
【0208】
29. 天然又は合成のゴムの水性エマルジヨン、例えばカルボキシル化されたスチレン/ブタジエン−コポリマーをベースとする天然のラテックス。
【0209】
少なくとも1種のUV−吸収剤を含有する微細なポリマー粉末又は本発明による安定剤混合物は、ポリウレタンの製造、殊にポリウレタンフォームの製造時に使用することもできる。このようにして得られるポリウレタン及びポリウレタンフォームは、これによってUV−線の作用又はUV−線、酸素及び熱の作用に対して保護される。
【0210】
このポリウレタンは、例えば末端ヒドロキシル基を含有するポリエーテル、ポリエステル及びポリブタジエンと脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートとの反応により得ることができる。
【0211】
末端ヒドロキシル基を有するポリエーテルは、一般に公知であり、例えば三弗化硼素の存在下でのエポキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド又はエピクロルヒドリンの重合により又はエポキシド単独での又は混合しての相互の付加反応により又は反応性水素原子を含有する開始剤、例えば水、アルコール、アンモニア又はアミン、例えばエチレングリコール、プロピレン−1,2−又は−1,3−グリコール、トリメチロールプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルプロパン、アニリン、エタノールアミン又はエチレンジアミンとの後続反応で製造することができる。同様に、サッカロースを含有するポリエーテルを使用することができる。大抵の場合に、多数の1級OH−基(ポリエーテル中に存在する全OH−基の90%まで)を有するポリエーテルが有利である。付加的に、例えばポリエーテルの存在下でのスチレンとアクリロニトリルとの重合により製造される、ビニルポリマーで変性されたポリエーテル(これはOH−基を有するポリブタジエンである)を使用することができる。
【0212】
前記の化合物は、ポリヒドロキシ化合物であり、400〜10000g/モル、殊に800〜10000/モル、有利には1000〜6000g/モルの範囲の分子量を有し、従ってこのポリエーテルは少なくとも2個、通常は2〜8個の、有利には2〜4個のヒドロキシル基を有し、均質ポリウレタン及び細胞状ポリウレタンの製造のために知られている。
【0213】
勿論、イソシアネート基に対して反応性の水素原子少なくとも2個を有し、有利に400〜10000g/モルの分子量を有する前記化合物の混合物を使用することもできる。
【0214】
次のものが有利である:脂肪族、環状脂肪族、芳香脂肪族、芳香族及びヘテロ環式ポリイソシアネート、例えばエチレン−ジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、シクロブタン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−及び−1,4−ジイソシアネート並びにこれらの異性体の混合物;1−イソシアネート−3,3,5−トリメチル−5−イソシアネートメチルシクロヘキサン、2,4−及び2,6−ヘキサヒドロトリレンジイソシアネート並びにこれら異性体の混合物;ヘキサヒドロ−1,3−及び/又は−1,4−フェニレンジイソシアネート、ペルヒドロ−2,4’−及び/又は−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−及び1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び2,6−トリレンジイソシアネート並びにこれら異性体の混合物;ジフェニルメタン−2,4’−及び/又は−4,4’−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、アニリン/ホルムアルデヒド−縮合に引き続くホスゲン化により得られるポリフェニルポリメチレンポリイソシアネート、m−及びp−イソシアネートフェニルスルホニルイソシアネート、過塩素化されたアリールポリイソシアネート、カルボジイミド基含有ポリイソシアネート、アロファナート基含有ポリイソシアネート、イソシアヌラート基含有ポリイソシアネート、ウレタン基含有ポリイソシアネート、アシル化された尿素基含有ポリイソシアネート、ビウレット基含有ポリイソシアネート、エステル基含有ポリイソシアネート、前記イソシアネートとアセタールとの反応生成物並びにポリマー脂肪酸の基を含有するポリイソシアネート。
【0215】
更に、イソシアナート基を含有する蒸留残分(この際、この残分はそれ自体として又は前記ポリイソシアネートの1種以上中に溶かされて存在し、イソシアネートの工業的製造の間に生じる)も使用できる。更に前記ポリイソシアネートの任意の混合物の使用も可能である。
【0216】
容易な方法で工業的に入手可能なポリイソシアネートが有利に使用でき、この例は、例えば、2,4−及び−2,6−トリレンジイソシアネート並びにこれらの異性体(”TDI”)の任意の混合物;アニリン/ホルムアルデヒド−縮合に引き続くホスゲン化によって得られるポリフェニルポリメチレンポリイソシアネート(”粗製MDI”);カルボイミド−、ウレタン−、アロファナート−、イソシアヌラート−、尿素−及び/又はビウレット−基を含有するポリイソシアネート(いわゆる変性されたポリウレタン)である。
【0217】
UV−吸収剤含有ポリマー粉末又は本発明による安定剤混合物によって安定化されうるポリマーとは、ラッカー又はその中に含有される結合剤とも理解できる。後者は、通例、前記のポイント1〜29に記載のポリマー1種以上、殊にポイント20〜25に記載されているポリマー1種以上から成るか又はこれらを含有している。
【0218】
UV−吸収剤含有ポリマー粉末又は本発明による安定剤混合物によって安定化されうるポリマーは、有利に、前記の群から選択される天然、半合成又は合成のポリマーからのものである。殊に、UV−吸収剤含有ポリマー粉末又は本発明による安定剤混合物は熱可塑性ポリマーの、有利にポリオレフィン、特別好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンの又はモノ−及びジオレフィンとのこれらコポリマーの安定化時に使用される。
【0219】
従って、本発明の目的物は、その有利な実施形を考慮しても有効量のUV−吸収剤少なくとも1種を含有する微細なポリマー粉末を含有する、UV−線の作用に対して安定化されたポリマー、殊にポリオレフィンである。
【0220】
更に、本発明の目的物は、その有利な実施形を考慮しても有効量の本発明による安定剤混合物を含有する、UV−線、酸素及び熱の作用に対して安定化されたポリマー、殊にポリオレフィンである。
【0221】
本発明の更なる目的物は、前記の本発明による、UV−線の作用に対して又はUV−線、酸素及び熱の作用に対して安定化されたポリマー、殊にポリオレフィンから製造された物体である。
【0222】
成分(a)及び本発明による安定化剤混合物の成分(b)〜(f)からなる群から選択される成分の少なくとももう1種は、単独でも、相互に混合してもポリマーに添加することができる。
【0223】
成分(a)は、安定化すべきポリマーに、安定化すべきポリマーの質量に対して0.0005〜5質量%、有利には0.001〜2質量%及び殊に0.01〜2質量%の量で添加される。
【0224】
成分(b)及び/又は(c)及び/又は(d)及び/又は(e)及び/又は(f)は、安定化すべきポリマーに、それぞれ、安定化すべきポリマーの質量に対して0.01〜10質量%、有利には0.01〜5質量%、特に好ましくは0.025〜3質量%及び殊に0.025〜1質量%の量で添加される。
【0225】
本発明による安定剤混合物の成分(a)及び(b)及び/又は(c)及び/又は(d)及び/又は(e)及び/又は(f)が混合物として安定化すべきポリマーに加えられる場合には、それらは、前記の量(安定化すべきポリマーの質量に対して)に相応して、本発明による安定剤混合物中に含有している。
【0226】
有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)並びに場合によっては成分(c)、(d)、(e)及び(f)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0227】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(c)としての立体障害フェノールからなる群から選択される少なくとも1種の化合物並びに場合により成分(d)、(e)及び(f)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0228】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(d)としての立体障害アミンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物並びに場合により成分(c)、(e)及び(f)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0229】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(e)としてのクロマンの群から選択される少なくとも1種の化合物並びに場合により成分(c)、(d)及び(f)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0230】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(f)としての亜鉛−、カルシウム−、マグネシウム−、セリウム−、鉄−及びマンガン塩からの群から選択される少なくとも1種の有機又は無機の塩並びに場合により成分(c)、(d)及び(e)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0231】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(c)としての立体障害フェノールからの群から選択される少なくとも1種の化合物及びなお成分(d)としての立体障害アミンからの群から選択される少なくとも1種の化合物並びに場合により成分(e)及び(f)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0232】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(c)としての立体障害フェノールからの群から選択される少なくとも1種の化合物及びなお成分(e)としてのクロマンからの群から選択される少なくとも1種の化合物並びに場合により成分(d)及び(f)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0233】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(c)としての立体障害フェノールからの群から選択される少なくとも1種の化合物及びなお成分(f)としての亜鉛−、カルシウム−、マグネシウム−、セリウム−、鉄−及びマンガン塩からなる群から選択される少なくとも1種の有機又は無機の塩並びに場合によりなお成分(d)及び(e)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0234】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(d)としての立体障害アミンからの群から選択される少なくとも1種の化合物及び成分(e)としてのクロマンの群から選択される少なくとも1種の化合物並びに場合によりなお成分(c)及び(f)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0235】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(d)としての立体障害アミンからの群から選択される少なくとも1種の化合物及び成分(f)としての亜鉛−、カルシウム−、マグネシウム−、セリウム−、鉄−及びマンガン塩からなる群から選択される少なくとも1種の有機又は無機の塩並びに場合によりなお成分(c)及び(e)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0236】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(e)としてのクロマンの群から選択される少なくとも1種の化合物及びなお成分(f)としての亜鉛−、カルシウム−、マグネシウム−、セリウム−、鉄−及びマンガン塩からなる群から選択される少なくとも1種の有機又は無機の塩並びに場合によりなお成分(c)及び(d)の群から選択される更なる化合物を含有する。
【0237】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(c)としての立体障害フェノールからの群から選択される少なくとも1種の化合物、なお成分(d)としての立体障害アミンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物及び成分(e)としてのクロマンの群から選択される少なくとも1種の化合物並びに場合によりなお成分(f)の更なる化合物を含有する。
【0238】
その他の有利な安定剤混合物は、成分(a)及び(b)と共になお、成分(c)としての立体障害フェノールからなる群から選択される少なくとも1種の化合物、なお成分(d)としての立体障害アミンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物及びなお成分(f)としての亜鉛−、カルシウム−、マグネシウム−、セリウム−、鉄−及びマンガン塩からなる群から選択される少なくとも1種の有機又は無機の塩並びに場合によりなお成分(e)の更なる化合物を含有する。
【0239】
勿論、ポリマーになお、純粋な、即ちポリマーマトリックス中に導入されていない又はポリマーマトリックスによって部分的又は完全に包囲されていないUV−吸収剤をも、UV−吸収剤含有ポリマー粉末と共に添加することもできるか又は、本発明による安定化剤混合物は付加的になお、先に例示された純粋なUV−吸収剤を含有することができる。
【0240】
本発明による安定剤混合物は、更になお次に挙げられている群から選択される更なる安定剤(補助安定剤)を含有することができる。
1. 酸化防止剤及びラジカル捕捉剤
1.1 アルキル化モノフェノール、例えば:2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチロシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、線状又は分枝アルキル鎖を有するノニルフェノール、例えば2,6−ジノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノール及びこれらの混合物。
【0241】
1.2 アルキルチオメチルフェノール、例えば:2,4−ジオクチルチオメチル−6−t−ブチルフェノール、 2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0242】
1.3 ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、例えば:2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0243】
1.4 トコフェロール、例えば:α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びこれらの混合物(ビタミンE)。
【0244】
1.5 ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば:2,2’−チオ−ビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(6−t−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(3,6−ジ−s−アミルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0245】
1.6 アルキリデンビスフェノール、例えば:2,2’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシル−フェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(6−t−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレン−ビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコール−ビス[3,3−ビス(3’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−t−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0246】
1.7 酸素、窒素又は硫黄を含有するベンジル化合物、例えば:3,5,3’,5’−テトラ−t−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチル−ベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0247】
1.8 ヒドロキシベンジル化されたマロネート、例えば:ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジオクタデシル−2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシル−メルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0248】
1.9 芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば:1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゾール、1,4−ビス(3,5−ジ−t−ブチルヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゾール、2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0249】
1.10 トリアジン化合物、例えば:2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニリン)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニリン)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0250】
1.11 ベンジルホスホネート、例えば:ジメチル−2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0251】
1.12 アシルアミノフェノール、例えば:4−ヒドロキシラウルアニリド、4−ヒドロキシステアルアニリド、オクチル−N−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0252】
1.13 β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と1価−又は多価アルコールとのエステル、例えば:メタノール、エタノール、n−オクタノール、イソオクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チオウンデカノール、3−チオペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0253】
1.14 β−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と1価−又は多価アルコールとのエステル、例えば:メタノール、エタノール、n−オクタノール、イソオクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チオウンデカノール、3−チオペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0254】
1.15 β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と1価−又は多価アルコールとのエステル、例えば:メタノール、エタノール、n−オクタノール、イソオクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チオウンデカノール、3−チオペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0255】
1.16 (3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸と1価−又は多価アルコールとのエステル、例えば:メタノール、エタノール、n−オクタノール、イソオクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チオウンデカノール、3−チオペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0256】
1.17 β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば:N,N’−(ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−(ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−(ビス[2−(3−[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサルアミド(Fa.UniroyalのNaugard(R)XL−1)。
【0257】
1.18 アスコルビン酸及び誘導体、例えばビタミンC及びパルミトールアスコルベート
【0258】
1.19 アミン酸化防止剤、例えば:N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−s−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルオールスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−t−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、ジオクチルフェニルアミン、例えばp,p’−(ジ−t−オクチルフェニル)アミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)−アミン、2,6−ジ−t−ブチル−4−ジメチルアミノ−メチルフェノール、2,4’−ジアミノ−ジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]メタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、モノ−及びジアルキル化されたt−ブチル/t−オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化されたノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化されたドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化されたイソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化されたt−ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジアルキル化されたt−ブチル/t−オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化されたt−オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール。
【0259】
1.20 ベンゾフラノン及びインドリノン、例えば:刊行物US4325863、US4338244、US5175312、US5216052、US5252643、DE4316611A1、DE4316622A1、DE4316876A1、EP589839A1及びEP591102A1に開示されている化合物、3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−t−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−[4−(2−(ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−t−ブチルベンゾフラン−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−t−ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラン−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−t−ブチルベンゾフラノン−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−t−ブチルベンゾフラン−2−オン、殊に、次式の化合物:
【0260】
【化60】

【0261】
1.21 次式の化合物
【0262】
【化61】

及びこれらの次式の互変異性化合物:
【0263】
【化62】

[式中、Rは、L’と同じもの又は基−(RN)C=C(L’)を表し、ここで、双方の基RとL’は、それぞれ同じまたは相互に異なるものであってよく;L’は−CN、−COR、COOR、−SORを表し;Lは酸素、=NR又は硫黄を表し;R1、及びRは、相互に無関係に、水素;線状又は分枝したC〜C24−アルキル;線状又は分枝したC〜C24−アルケニル;線状又は分枝したC〜C24−アルキニル;線状又は分枝したC〜C−アルコキシアルキル;場合により置換されたC〜C12−シクロアルキル;場合により置換された5−又は6員のヘテロ環式基(これは、酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する);場合により置換されたC〜C20−アリールを表す]。
【0264】
これら化合物の製造は、例えば刊行物WO95/04733に記載されており、ポリマー用の安定剤混合物としてのそれらの使用は、ドイツ特許出願第10250260.9から公知である。
【0265】
2. その他のUV−及び光安定剤
2.1 ニッケル化合物、例えば:2,2’−チオ−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば付加的リガンド、例えばn−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシルジエタノールアミンを有する又は有しない1:1−又は1:2−錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジルホスホン酸のモノアルキルエステル、例えばメチル−又はエチルエステルのニッケル塩、ケトオキシム、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトオキシムとのニッケル錯体、付加的リガンドを有する又は有しない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0266】
2.2 その他の立体障害アミン及びそのN−アルコキシ誘導体、例えば:1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラ−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸とからの縮合生成物、線状又は環状のN,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ヘキサメチレンジアミンと4−t−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−s−トリアジンとからの縮合生成物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン、線状又は環状のN,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリン−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとからの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとからの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジニル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとからの縮合生成物、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−及び4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンからの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとからの縮合生成物、1,2−ビス(3−アミノ−プロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとからの縮合生成物、4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(CAS Reg.Nr.[136504−96−6]、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−n−ドデシルスクシンイミド、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)−エテン、2−メトキシ−メチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル。
【0267】
2.3 オキサミド、例えば:4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−t−ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−t−ブチロキサニリド、2−エトキシ−2’−エチロキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エトキサニリド及び2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−t−ブトキサニリドとのそれらの混合物並びにジ置換されたオルト−及びパラ−メトキシオキサニリドの混合物及びジ置換されたオルト−及びパラ−エトキシオキサニリドの混合物。
【0268】
3. ”金属失活剤”、例えば:N,N−ジフェニルオキサミド、N−サリチラール−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリル−ジヒドラジド、アキサアニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0269】
4. ヒドロキシルアミン、例えば:N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化されたトールアミン(Tallamin)から誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0270】
5. ニトロン、例えば:N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、水素化されたトールアミンから誘導されたニトロン。
【0271】
6. チオ相乗作用剤、例えば:ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリールチオジプロピオネート。
【0272】
7. ペルオキシドを分解することのできる試薬、例えば:β−チオジプロピオン酸のエステル、例えばラウリル−、ステアリール−、ミリスチル−又はトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール又は2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリスリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0273】
8. ポリアミド安定剤、例えば:ヨウ素及び/又は燐の化合物と組み合わされた銅塩、2価マンガンの塩。
【0274】
9. 塩基性補助安定剤、例えば:メラミン、ポリビニルピロリド、ジシアノジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素の誘導体、ヒドラジンの誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高分子量を有する脂肪酸のアルカリ−及びアルカリ土類金属塩、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ベヘン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、ピロカテコール酸アンチモン、ピロカテコール酸錫、ピロカテコール酸亜鉛。
【0275】
10. 成核試薬/核形成剤、例えば:無機物質、例えばタルク、金属酸化物(例えば二酸化チタン又は酸化マグネシウム)、燐酸塩、炭酸塩又は硫酸塩(有利にアルカリ土類金属の)、有機化合物、例えばモノ−又はポリカルボン酸及びそれらの塩(例えば4−t−ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム)、ポリマー化合物、例えばイオン性コポリマー(”イオノマー”)。
【0276】
11. 充填剤及び補強剤、例えば:炭酸カルシウム、珪酸塩、ガラス繊維、ガラスパール(−小球)、タルク、カオリン、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物及び−水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木材粉末並びに他の天然産物の粉末及び繊維、合成繊維。
【0277】
12. 他の添加剤、例えば:可塑剤、染料、顔料、減摩剤、乳化剤、流動化助剤、触媒、内滑剤、光学的明化剤、防火剤、帯電防止−助剤、発泡剤。
【0278】
前記の安定剤(補助安定剤)を、安定化すべきポリマーに、場合により、安定化すべきポリマーの質量に対して0.01〜10質量%の量で添加することができる。
【0279】
ポイント11.に記載の充填剤及び補強剤、例えばタルク、炭酸カルシウム、雲母又はカオリンを、安定化すべきポリマーに、場合により安定化すべきポリマーの質量に対して0.01〜40質量%の量で添加することができる。
【0280】
ポイント11.に記載の充填剤及び補強剤、例えば金属水酸化物、殊に水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウムを、安定化すべきポリマーに、場合により安定化すべきポリマーの質量に対して0.01〜60質量%の量で添加することができる。
【0281】
充填剤としてのカーボンブラックを、安定化すべきポリマーに、場合により安定化すべきポリマーの質量に対して0.01〜5質量%の量で添加することができる。
【0282】
補強剤としてのガラス繊維を、安定化すべきポリマーに、場合により安定化すべきポリマーの質量に対して0.01〜20質量%の量で添加することができる。
【0283】
本発明の更なる課題は、UV−線、酸素及び熱の作用に対してポリマー、殊にポリオレフィンを安定化するための方法にも関し、これは、ポリマーに、本発明による安定剤混合物を、有利な実施形を考慮しても有効量で添加することを特徴とする。
【0284】
成分(a)及び(b)及び/又は(c)及び/又は(d)及び/又は(e)及び/又は(f)の導入は、−個々に又は相互に混合して、かつ場合によっては他の安定剤(補助安定剤)と一緒に−安定化すべきポリマー中に、自体公知の方法で、例えば加工の前又は間に行うか、又は本発明による安定剤混合物を、溶剤又は懸濁剤中に溶かして又は懸濁させて、この溶剤又は懸濁剤の蒸発の前又は後に、安定化すべきポリマーに加える。本発明による安定剤混合物から出発して、前者をマスターバッチの全質量に対して2.5〜25質量%の量で含有しているマスターバッチを製造することもできる。
【0285】
本発明による安定剤混合物は、場合により他の安定剤(補助安定剤)の存在下に、例えば重合の後にも、なお重合の間にも又は架橋の前にも、安定化すべきポリマーに添加することができる。
【0286】
本発明による安定剤混合物は、場合によっては他の安定剤(補助安定剤)の存在下に、安定化すべきポリマーに、純粋な形でも、ワックス、油又はポリマー中に封入しても添加することができる。
【0287】
本発明による安定剤混合物は、場合によっては溶解して又は融解して使用されうる他の安定剤(補助安定剤)の存在下に、安定化すべきポリマー中に噴入することもできる。この噴入は、有利に、重合触媒の失活の間に使用される蒸気を用いて、かつ、この蒸気を用いて行うことができる。
【0288】
球形の重合されたポリオレフィンの場合には、本発明による安定剤混合物を、場合によっては他の安定剤(補助安定剤)の存在下に、共に噴霧化することによって導入することが有利でありうる。
【0289】
本発明により安定化されたポリマーは、種々の方法で、例えば、フィルム、繊維、ベルト、溶融組成物、プロフィル又はダイカスト部材に成形することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマーをUV−線の作用に対して安定化するための、UV−吸収剤少なくとも1種を含有する微細なポリマー粉末の使用。
【請求項2】
ポリマー粉末のポリマー粒子は≦500nmの粒径を有する、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
ポリマー粉末は、ポリマーマトリックスの質量に対して0.5〜50質量%の量のUV−吸収剤少なくとも1種を含有する、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
ポリオレフィンを安定化するための、請求項1から3までのいずれか1項記載のUV−吸収剤少なくとも1種を含有するポリマー粉末の使用。
【請求項5】
(a)UV−吸収剤少なくとも1種を含有するポリマー粉末少なくとも1種
及び次の群:
(b)有機ホスファイト、有機ホスフィン及び有機ホスホナイトからなる群から選択される化合物少なくとも1種、
(c)立体障害フェノールからなる群から選択される化合物少なくとも1種、
(d)立体障害アミンからなる群から選択される化合物少なくとも1種、
(e)クロマンの群から選択される化合物少なくとも1種及び
(f)亜鉛塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、セリウム塩、鉄塩及びマンガン塩からなる群から選択される有機または無機の塩少なくとも1種
から選択される少なくとももう1種の成分を含有する、安定剤混合物。
【請求項6】
ポリマー粉末(a)のポリマー粒子は≦500nmの粒径を有する、請求項5に記載の安定剤混合物。
【請求項7】
ポリマー粉末(a)は、ポリマーマトリックスの質量に対して0.5〜50質量%のUV−吸収剤少なくとも1種を含有している、請求項5又は6に記載の安定剤混合物。
【請求項8】
ポリマーをUV−線、酸素及び熱の作用に対して安定化する方法において、ポリマーに、請求項5から7までのいずれか1項記載の安定剤混合物を有効量で添加することを特徴とする、ポリマーをUV−線、酸素及び熱の作用に対して安定化する方法。
【請求項9】
安定化すべきポリマーはポリオレフィンであることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
請求項1から3までのいずれか1項記載のUV−吸収剤少なくとも1種を含有する微細なポリマー粉末の有効量を含有する、UV−線の作用に対して安定化されたポリマー。
【請求項11】
請求項1から3までのいずれか1項記載のUV−吸収剤少なくとも1種を含有する微細なポリマー粉末の有効量を含有する、UV−線の作用に対して安定化されたポリオレフィン。
【請求項12】
請求項5から7までのいずれか1項記載の安定剤混合物の有効量を含有する、UV−線、酸素及び熱の作用に対して安定化されたポリマー。
【請求項13】
請求項5から7までのいずれか1項記載の安定剤混合物の有効量を含有する、UV−線、酸素及び熱の作用に対して安定化されたポリオレフィン。
【請求項14】
請求項10又は12に記載のポリマーから製造された物体。
【請求項15】
請求項11又は13に記載のポリオレフィンから製造された物体。

【公表番号】特表2006−507382(P2006−507382A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−552557(P2004−552557)
【出願日】平成15年11月11日(2003.11.11)
【国際出願番号】PCT/EP2003/012560
【国際公開番号】WO2004/046234
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【Fターム(参考)】