説明

ポリマーマトリックスおよび油相を含んで成る免疫調節組成物

油小滴が分散している水可溶性のポリマーマトリックスを含んで成る医薬組成物であって、アジュバント、抗原、またはそれらの組合せから選択された少なくとも1つの免疫調節剤を含んで成る組成物。可溶性ポリマーの水性溶液を油ベースの液体と混合して、水性溶液および油ベースの液体の少なくとも1つが抗原またはアジュバント又はそれらの組合せを含んで成る油中水エマルジョンを形成し、次いで得られた懸濁液を1以上のビーズまたは他の成形された構成要素に固化させまたは固化を可能にすることを含んで成る、成形された組成物を製造する方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
油小滴が分散している水可溶性のポリマーマトリックスを含んで成る医薬組成物であって、アジュバント、抗原またはそれらの組合せから選択された少なくとも1つの免疫調節剤を含んで成る、医薬組成物。
【請求項2】
免疫調節が、ワクチン接種、免疫寛容化または免疫療法である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
少なくとも1つの免疫調節剤が油小滴の少なくとも幾つかに含まれる、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
組成物が経口投与用である、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項5】
本発明の該組成物が少なくとも1つの抗原および少なくとも1つのアジュバントを含んで成る、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項6】
経口投与用に適しており及び消化管での油小滴の放出用に適している、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項7】
油小滴の制御された又は標的を狙った放出を可能にする被覆を有する、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項8】
腸溶性のポリマー、例えばHPMCPをさらに含む、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項9】
該組成物が1以上の界面活性剤、随意に非イオン性の界面活性剤から選択された界面活性剤を含んで成る、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項10】
1以上の界面活性剤の少なくとも一部および随意に該組成物の界面活性剤全体含量が油小滴中に存在する、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
該組成物が、ポリマー性被覆、例えば結腸に存在する細菌性酵素の存在下で分解するポリマーの被覆を有する、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項12】
該組成物がpH非依存性のポリマーを伴った細孔形成剤を含んで成る、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項13】
粘膜表面および/または下層の粘膜性リンパ組織、M細胞、パイエル板または他の疫関連細胞もしくは細胞系へのワクチン抗原の吸着および吸収を増強する1以上の剤を含んで成る、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項14】
水可溶性ポリマーがゼラチン、寒天、ポリエチレングリコール、デンプン、カゼイン、キトサン、大豆蛋白質、紅花蛋白質、アルギン酸塩、ゲランガム、カラギーナン、キサンタンガム、フタル酸化ゼラチン、コハク酸化ゼラチン、セルロースフタレートアセテート、オレオレジン、ポリ酢酸ビニル、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アクリルまたはメタアクリルエステルの重合物およびポリ酢酸ビニルフタレート、およびそれらの組合せから選択されたもの、並びに随意にゼラチン、寒天およびカラギーナンから選択されたものである、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項15】
ミニビーズの形態にある、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物。
【請求項16】
該組成物が抗原およびアジュバントを含んで成るミニビーズの形態にあり、および随意に油小滴が油相を構成してその油相がミニビーズの抗原含量の少なくとも一部を含んで成るミニビーズの形態にある、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項17】
胃腸の蛋白質分解に対して抗原およびアジュバントを保護するための腸溶性の物質をさらに含んで成る、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
腸溶性の物質が外側被覆を形成し又はそこに含有され、またはマトリックス中に含まれ、又はそのいずれでもある、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
腸溶性の物質が外側被覆を形成し又はそこに含有され、および該組成物が塩基を含有しない、請求項17に記載の組成物。
【請求項20】
1以上の界面活性剤、随意には非イオン性の界面活性剤から選択された界面活性剤、を含んで成る、請求項16〜19のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項21】
ミニビーズが0.5mm〜5mmの、および随意に0.5mm〜2.5mmの、直径を有する、請求項15〜19のいずれか1つに記載された組成物。
【請求項22】
以下の表に列記された組成物の一つではない、先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物:
【表1】

表中、HPMCPはヒドロキシプロピルメチルセルロース・フタレートまたはヒプロメロース・フタレートであり、
【表2】

表中、rCTB はコレラ毒素の組み替えサブユニットであり、
【表3】

【請求項23】
請求項15〜21のいずれか1つ又は請求項22と請求項15〜21のいずれか1つとの組合せで規定されたミニビーズから本質的に成るミニビーズの集団。
【請求項24】
請求項15〜21のいずれか1つ又は請求項22と請求項15〜21のいずれか1つとの組合せで規定されたミニビーズの集団を含んで成るプロダクト。
【請求項25】
請求項1〜20のいずれか1つに記載の組成物、請求項21に記載の集団、または請求項22に記載のプロダクトから選択された調合薬であって、
調合薬は抗原を含んで成り、および:
調合薬は結腸または直腸中に抗原を放出するために適用され;および/または
調合薬は更にシクロスポリンまたは他の免疫抑制剤を含んで成る、調合薬。
【請求項26】
先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物であって、該組成物は複数の随意に被覆された水可溶性のポリマーマトリックスのミニビーズを含んで成り、該マトリックスは少なくとも1つの免疫調節剤を含んで成る油小滴を含有し、該少なくとも1つの免疫調節剤は少なくとも1つのワクチン免疫調節剤を含んで成る、組成物。
【請求項27】
先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物であって、該組成物は複数の乾燥された水中油エマルジョンのミニビーズを含んで成り、該組成物は少なくとも1つのワクチン免疫調節剤をエマルジョンの油部分に含んで成る、組成物。
【請求項28】
油小滴が分散された水可溶性のポリマーマトリックスを含んで成るミニビーズの第1の集団、および油小滴が分散された水可溶性のポリマーマトリックスを含んで成るミニビーズの第2の集団を含んで成るプロダクトであって、ミニビーズの第1および第2の集団が異なっており、少なくとも第1集団のミニビーズが請求項15〜21、25、26または27のいずれか1つによって、または、請求項22と請求項15〜21のいずれか1つとの組合せによって規定される、プロダクト。
【請求項29】
先行するいずれか1つの請求項に記載の組成物であって、該組成物は、座薬、ペッサリー、ピル、錠剤、軟膏および流体から選択されたプロダクトの形態にあり、該プロダクトは随意に、請求項15〜21、25、26または27のいずれか1つによって、または、請求項22と請求項15〜21のいずれか1つとの組合せによって規定される複数のミニビーズを含んで成る組成物。
【請求項30】
感染因子によって悪化させされ又は直接的もしくは間接的に引き起こされた胃腸の状態の治療または予防方法であって、請求項1〜24または26〜28のいずれか1つに記載の組成物を動物に、例えば経口的に、投与することを含んで成る方法。
【請求項31】
請求項1〜24または26〜28のいずれか1つに記載のワクチン組成物を、プライミングワクチン接種を非経口的に受けた動物に経口投与することを含んで成る、免疫応答を促進する方法。
【請求項32】
ワクチン接種または免疫応答を誘発する方法であって、該方法は、:
請求項1〜24または26〜28のいずれか1つに記載の組成物を口腔、消化管、鼻、直腸または膣の表面の様な粘膜表面と接触させること;または
請求項 1〜24または26〜28のいずれか1つに記載の組成物を餌または飲料水の一部として動物に投与すること、または魚が再生産し、食べ、または別の方法で棲んでいる水中に導入すること;
を含んで成る、請求項1〜24または26〜28のいずれか1つに記載の組成物を動物に口腔投与する方法。
【請求項33】
経口免疫寛容を哺乳類に誘発する方法であって、請求項25に記載の調合薬を哺乳類に投与することを含んで成る方法。
【請求項34】
水可溶性のポリマーを含んで成る液体水性外部相の使用であって、水溶性ポリマー中には油小滴が分散され、水性相が固化、例えば、架橋、冷却または加熱による固化、を生じさせ又は可能にすることによって請求項1〜28のいずれか1つに記載の組成物を形成する、使用。
【請求項35】
水可溶性のポリマーの水性溶液を、油ベースの液体と混合して、油中水エマルジョン、少なくとも1つの水性溶液および抗原またはアジュバントまたはそれらの組合せを含んで成る油ベースの液体、を形成すること、並びに、次に、得られた懸濁液を1以上のビーズまたは他の成形された構成要素とし又はそれを可能にすること、を含んで成る免疫調節組成物の製造方法。
【請求項36】
油ベースの液体が抗原またはアジュバントまたはそれらの組合せを含んで成る、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
ビーズまたは他の成形された構成要素を腸溶性のおよび/または他のポリマー被覆で被覆することを更に含んで成る、請求項35または請求項36に記載の方法。
【請求項38】
成形された構成要素が0.5mm〜2.5mmの直径を有するビーズである、請求項35〜37のいずれか1つに記載の方法。
【請求項39】
油ベースの液体が、単一の油脂相を有するか、または油中水エマルジョンであって、マクロゴールグリセリドおよび炭化水素油(例えば、テルペン)の組合せを、1以上の界面活性剤、例えば、非イオン性の界面活性剤と一緒に含んで成り、および随意に、マクロゴールグリセリド、例えば、オレオイル マクロゴールグリセリドおよびスクワレンの組合せを、1以上の界面活性剤、例えば、非イオン性の界面活性剤と一緒に含んで成る油ベースの液体である、請求項35〜38のいずれか1つに記載の方法。
【請求項40】
成形された構成要素を、カプセル、錠剤、座薬、ペッサリーまたは投与のための他の投与形態に加工する工程を更に含んで成る、請求項35〜38のいずれか1つに記載の方法。
【請求項41】
油が、随意に、懸濁した固体を含有し又は追加の内側の水相を含有する、単一の液体油脂相から成る、先行する請求項のいずれか1つに記載の主題。
【請求項42】
油が脂肪酸;脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールのエステル;炭化水素油;およびステロイドから選択された1以上の油を含んで成る先行する請求項のいずれか1つに記載の主題であり、油は随意に、1以上の界面活性剤、例えば、非イオン性の界面活性剤と一緒にマクロゴールグリセリドおよび炭化水素油(例えば、テルペン)を含んで成り、例えば、マクロゴールグリセリド、例えばオレオイルマクロゴールグリセリドおよびスクワレンを、1以上の界面活性剤、例えば、非イオン性の界面活性剤と一緒に含んで成る主題。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−501756(P2013−501756A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524236(P2012−524236)
【出願日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/061791
【国際公開番号】WO2011/018504
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(509276490)シグモイド・ファーマ・リミテッド (9)
【氏名又は名称原語表記】Sigmoid Pharma Limited
【Fターム(参考)】