説明

ポール連結具

本発明は、ポール連結具を開示する。
本発明のポール連結具は、一端部は一側の単位ポールに挿入され、他端部は他側の単位ポールに結合され、外周一部面にねじ部を有する支持体、及び前記支持体のねじ部にねじ結合され、一側が開放されて長手方向に延びた少なくとも一対の切欠溝を備え、その長手方向に少なくとも2つ以上の押圧部を備えた押圧ユニットを含む構成であり、これによって、本発明は、相互結合される一対の単位ポールの長手方向から一定間隔に離隔する部分で個別的に押圧ユニットの押圧力が印加(即ち、上下方向から各々印加される)されることによって、単位ポール間の結合力がその長手方向に分散乃至分配され、これによって、一対の単位ポールはその結合力が格段に増大するだけでなく、その長手方向への圧縮力及び引張力に対する剛性がより増大し、また摩擦力の増大による単位ポール間のスリップが防止される長所がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポールに関し、より詳しくは、複数の単位ポールが分離可能に結合されるポール連結具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ポールとは、長く、薄い部品(long thin piece)の一種であって、山登りまたは歩行補助用具として利用されるか、その他に天幕などの支柱のように多様な用途に活用される。
【0003】
通常、ポールは、老人・身体障害者・登山客・旅行者などが使用し、時には身分の高い人が権威の象徴として、または護身用にも利用した。このような意味からポールはワーキングスティック(walking stick)、スタッフ(staff)、ケーン(cane)などと呼ばれることもある。
【0004】
一方、最近のポールはその長さが特定の構造から多数の単位ポールが組立可能な構造に進行されてきたのであり、このような組立可能な構造のポールは、その保管が容易であるだけでなく、長さ調節などの多様な機能を具現することができた。
【0005】
しかしながら、このような従来の組立可能な構造のポールは、各単位ポール間の結合が一部分(即ち、一面支持)のみでなされる構造からなることによって、一方向の圧縮力に対し、一定限度に耐えることができるが、相互結合された一対の単位ポールのうち、どれか1つの単位ポールを引っ張る引張力が印加されると、その摩擦力及び結合力が低くて単位ポール間でスリップが容易に発生し、これによって相互結合された状態の単位ポールが解体されて各種安全事故が誘発できる短所があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために案出したものであって、本発明の目的は、相互結合される一対の単位ポールの結合力をより増大させることによって、その使用便宜性乃至ポールの品質を格段に向上させることができるポール連結具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記のような目的を達成するために本発明のポール連結具は、一端部は一側の単位ポールに挿入され、他端部は他側の単位ポールに結合され、外周一部面にねじ部を有する支持体、及び上記支持体のねじ部と相対ねじ運動し、一側が開放されて長手方向に延びた少なくとも一対の切欠溝を備え、その長手方向に2つ以上の押圧部を備えた押圧ユニットを含んで構成されることをその特徴とする。
【0008】
本発明の好ましい一特徴は、上記押圧ユニットは、その一端部の縁部側に備えられた環状の第1押圧部及びその外周面に外径方向に突出した1つ以上の押圧突起により形成される環状の第2押圧部を備えた押圧体を含み、上記支持体はねじ部の一側にテーパ部を備え、上記押圧体はその内径面に上記支持体のテーパ部に対応するテーパ部を備えることにある。
【0009】
本発明の好ましい他の特徴は、上記押圧ユニットは、相互直交するように配置された一対の第1切欠溝及び一対の第2切欠溝を備えた押圧体を含み、上記押圧体の一端縁部には環状の第1押圧部及び該第1押圧部から離隔した環状の第2押圧部を備え、上記押圧体の他端縁部には環状の第3押圧部及び該第3押圧部から離隔した環状の第4押圧部を備え、第1及び第2切欠溝は相互反対方向に開放され、上記支持体はねじ部の一側に第1テーパ部を備え、上記ねじ部の他側には第2テーパ部を備え、上記押圧体はその内径面に上記支持体の第1テーパ部に対応するテーパ部を備えることにある。
【0010】
本発明の好ましい更に他の特徴は、上記押圧ユニットは、少なくとも一対の切欠溝及び一端縁部側に形成された環状の第1押圧部を有する第1押圧体、及び少なくとも一対の切欠溝及び一端縁部側に形成された環状の第2押圧部を有する第2押圧体を含むことにある。
【0011】
本発明の好ましい更なる他の特徴は、上記支持体は、その外周面に第1ねじ部を備え、上記第1ねじ部の上部にはテーパ部を備え、上記テーパ部の上部には上記第1ねじ部より小さな直径を有する第2ねじ部を備え、上記第1押圧体は上記支持体の第2ねじ部と相対ねじ運動し、上記支持体の第2ねじ部にはテーパした外径面を有する楔部材が備えられ、上記第1押圧体はその内径面には楔部材のテーパした外径面と接触する第1テーパ部を備え、上記第2押圧体は上記支持体の第1ねじ部と相対ねじ運動し、その内径面に上記支持体のテーパ部に対応する第2テーパ部を備えることにある。
【0012】
本発明の好ましい更に他の特徴は、上記押圧ユニットは、その上下端の各々に少なくとも一対の第1切欠溝及び少なくとも一対の第2切欠溝の各々が上下方向に開放されて形成された押圧体を含み、上記押圧体はその上下端の縁部に環状の第1及び第2押圧部を有することにある。
【0013】
本発明の好ましい更に他の特徴は、上記支持体は、その外周面にねじ部を備え、上記ねじ部の上部にテーパ部を備え、上記ねじ部の下端にはテーパした外径面を備えた楔部材が備えられ、上記押圧体は上記支持体のねじ部と相対ねじ運動し、上記第1切欠溝が形成された内径面には上記支持体のテーパ部に対応する第1テーパ部を備え、上記第2切欠溝が形成された内径面には上記楔部材のテーパ部と接触する第2テーパ部を有することにある。
本発明の好ましい更に他の特徴は、上記支持体の下端には弾性部材が更に備えられることにある。
【0014】
本発明の特徴及び利点は、添付図面に基づいた下記の詳細な説明により更に明らかになる。本明細書及び請求範囲に使われた用語または単語は、通常的で、かつ辞書的な意味と解釈されてはならず、発明者がその自身の発明を最も最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に基づいて本発明の技術的思想に符合する意味と概念と解釈されなければならない。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るポール連結具は、長手方向に離隔した2つ以上の押圧部を備えることによって多重押圧構造を具現し、これによって押圧体と一側の単位ポールとの間に2つ以上の押圧力が作用することによって相互結合される一対の単位ポールは、その結合力がより向上する。
【0016】
また、本発明は、押圧体の押圧力が長手方向で一定間隔に離隔して印加されることによって、その結合力が長手方向に分散乃至分配され、これによって相互結合された一対の単位ポールはその長手方向への圧縮力及び引張力に対する剛性がより増大するだけでなく、単位ポール間のスリップが防止される長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係るポール連結具を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るポール連結具を示す結合断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るポール連結具の作動状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るポール連結具を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るポール連結具を示す結合断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るポール連結具の作動状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るポール連結具を示す分解斜視図である。
【図8】図7のA−A線に沿って図示した部分切取結合断面図である。
【図9】図7のA−A線に沿って図示した作動状態図である。
【図10】図7のB−B線に沿って図示した作動状態図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係るポール連結具を示す分解斜視図である。
【図12】図11のC−C線に沿って図示した部分切取結合断面図である。
【図13】図11のC−C線に沿って図示したポール連結具の作動状態図である。
【図14】図11のD−D線に沿って図示したポール連結具の作動状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
前述した本発明の目的、特徴、及び長所は、次の詳細な説明を通じてより明らかになる。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付した図面に基づいて説明すると、次の通りである。
【0019】
まず、図面中の同一な構成要素または部品は、できる限り同一な参照符号で表していることに留意すべきである。本発明を説明するに当たって、関連した公知の機能あるいは構成に対する具体的な説明は、本発明の要旨を曖昧にしないために省略する。
【0020】
図1乃至図3は、本発明の第1実施形態に係るポール連結具を示すものであって、図示したように、本発明の第1実施形態に係るポール連結具は、相互組み立てられる一対の単位ポール51、52の間に介され、支持体11及び押圧ユニットを含んで構成される。
支持体11はその一端部が一側の単位ポール51の内に移動可能に挿入され、他端部は他側の単位ポール52に結合される。
【0021】
支持体11はその外周一部面にねじ部11aを有し、ねじ部11aの上部には直径が減少するテーパ部11cが備えられ、テーパ部11cの上部には小径部11bが備えられる。
【0022】
押圧ユニットは、少なくとも一対の切欠溝12bを有する単一の押圧体12を含み、押圧体12は弾性を有する金属、ゴム、合成樹脂などの材質からなり、一側方向、即ち上部方向に開放された一対の切欠溝12bを有し、一対の切欠溝12bは相互対向して配置され、切欠溝12bを中心に押圧体12は両側方向に開け可能である。
【0023】
そして、一対の切欠溝12bに対し、直角方向に一対の補助切欠溝12fが相互対向して配置され、補助切欠溝12fは切欠溝12bの開放方向に対し、反対方向に開放されて切欠溝12bを中心にした押圧体12の開きを容易にするように補助する。
【0024】
そして、押圧体12はその一側の内径面に支持体11のねじ部11aとねじ運動するねじ部12gを有し、ねじ部12gの上端側に支持体11のテーパ部11cに対応するテーパ部12aを備える。
【0025】
押圧体12の上端縁部には環状の第1押圧部12cが面取り工程などにより形成されることができ、第1押圧部12cに対し、一定間隔に離隔した地点には環状突出部12dが外径方向に突出され、環状突出部12dの隅部分に第2押圧部12eが形成される。
【0026】
そして、図1に示すように、押圧体12の下部には弾性力を与える弾性部材17が更に備えられることができ、弾性部材17は相互組み立てられる一対の単位ポール52の間に長手方向に弾性力を与える。
【0027】
弾性部材17は、その上端部がリテーナー13により支持され、その下端部は他側の単位ポール52の上端に支持される。そして、リテーナー13は、その内径面13aにねじ部を備え、このようなねじ部を備えた内径面13aが支持体11のねじ部11aの下端側に締結されることによってリテーナー13が固定される。
このように、本発明の第1実施形態に係るポール連結具の結合関係を詳細に説明すると、次の通りである。
【0028】
支持体11の他端部が他側の単位ポール52に固定された状態で、支持体11及び他側の単位ポール52を一側の単位ポール51の内に、図2に示すように挿入した後、一側の単位ポール51を取った状態で他側の単位ポール52を回転させるか、他側の単位ポール52を取った状態で一側の単位ポール51を回転させれば、支持体11のねじ部11aと押圧体12のねじ部12gが相対的にねじ運動をし、これによって、図3に示すように、支持体11のテーパ部11cに沿って押圧体12のテーパ部12aが相対移動して、押圧体12は切欠溝12bを中心に両側に開く。そして、押圧体12の第1押圧部12c及び第2押圧部12eは、一側の単位ポール51の内径面を外径方向に押圧して、一対の単位ポール51、52が堅く結合される。
即ち、本発明は、押圧体12の第1及び第2押圧部12c、12eのような多重押圧構造により一対の単位ポール51、52がより堅く結合される長所がある。
【0029】
また、本発明は、押圧体12の押圧力が長手方向で一定間隔に離隔して印加されるにつれて、その結合力が長手方向に分散乃至分配され、これによって、一対の単位ポール51、52で長手方向への圧縮力及び引張力に対する剛性がより増大するだけでなく、単位ポール51、52の間のスリップ(slip)が防止される長所がある。
【0030】
そして、上記の過程を通じて組み立てられた一対の単位ポール51、52を分離させようとする場合には、上記の結合過程と反対方向に一対の単位ポール51、52を回転させれば、押圧体12は支持体11のねじ部11bと反対方向にねじ運動して切欠溝12bに向けてまた縮められ、これによって一対の単位ポール51、52の分離が容易になる。
【0031】
図4及び図5は、本発明の第2実施形態に係るポール連結具を示すものであって、図示したように、本発明の第2実施形態に係るポール連結具は、相互組み立てられる一対の単位ポール51、52の間に介在され、支持体11と押圧ユニットとを含む。
支持体11はその一端部が一側の単位ポール51の内に移動可能に挿入され、他端部は他側の単位ポール52に結合される。
【0032】
支持体11は、その外周一部面に第1ねじ部11aを有し、第1ねじ部11aの上部側には直径が減少するテーパ部11cが備えられ、テーパ部11cの上部には第1ねじ部11aより小さな直径を有する小径部11bが備えられ、小径部11bの一側には第2ねじ部11dが備えられる。
第2実施形態の押圧ユニットは、支持体11とねじ運動する第1及び第2押圧体21、22を含む。
【0033】
第1押圧体22は弾性を有する金属、ゴム、合成樹脂などの材質からなり、一側方向(即ち、下方)に開放された一対の切欠溝22bを有し、一対の切欠溝22bは相互対向して配置され、切欠溝22bを中心に第1押圧体22は両側方向に開け可能である。そして、切欠溝22bの上部側には取付溝22eが形成され、取付溝22eにはナット25が挟まれ、ナット25は第2ねじ部11dとねじ運動する。
【0034】
そして、一対の切欠溝22bに対し、直角方向に一対の補助切欠溝(図示せず)が相互対向して配置され、補助切欠溝(図示せず)は切欠溝22bの開放方向に対して反対方向に開放されて、切欠溝22bを中心にした第1押圧体22の開きをより容易にするように補助する。
【0035】
第1押圧体22はその下端縁部には環状の第1押圧部22cが面取り加工などにより形成され、第1押圧体22の上端内径面には支持体11の第2ねじ部11dとねじ運動するねじ部22aを備え、ねじ部22aの下部には後述する楔部材24の外径面と接触しながら相対移動する第1テーパ部22dを備える。
【0036】
楔部材24は上方に行くほどその直径が縮小するテーパした形態でなされて、楔部材24のテーパした外径面は第1押圧体22の第1テーパ部22dと接触し、楔部材24の下部面は支持体11の第2ねじ部11dの下端に締結されるワッシャ26によりその下部面が支持される。
【0037】
即ち、第1押圧体22は、第1テーパ部22dが楔部材24の外径面と接触しながら相対移動するにつれてその切欠溝22aを中心に開いて第1押圧部22cが一側の単位ポール51の内径面を押圧する。
【0038】
第2押圧体23は弾性を有する金属、ゴム、合成樹脂などの材質からなり、一側方向(即ち、上方)に開放された一対の切欠溝23bを有し、一対の切欠溝23bは相互対向して配置され、切欠溝23bを中心に第2押圧体23は両側方向に開け可能である。
【0039】
そして、一対の切欠溝23bに対し、直角方向に一対の補助切欠溝23fが相互対向して配置され、補助切欠溝23fは切欠溝23bの開放方向に対して反対方向に開放されて切欠溝23bを中心にした第2押圧体23の開きをより容易にするように補助する。
【0040】
第2押圧体23は、その一側の内径面に支持体11の第1ねじ部11aとねじ運動するねじ部23gを有し、ねじ部23gの上端側には支持体11のテーパ部11cに対応する第2テーパ部23aを備える。
第2押圧体23は、その上端縁部に環状の第2押圧部23cが面取り工程などにより形成されることができる。
【0041】
このような第2実施形態は、第1実施形態と同様に、一対の単位ポール51、52を相対回転させれば、第2押圧体23はねじ部23g及び支持体11の第1ねじ部11bの間の相対ねじ運動により第2テーパ部23aが支持体11のテーパ部11cに沿って相対移動するにつれて、切欠溝23aを基準に開いて第2押圧部23cが一側の単位ポール51の内径面を押圧し、これと共に、第1押圧体22は第1テーパ部22dが楔部材24のテーパした外径面と接触しながら相対移動するにつれて、切欠溝22bを中心に開いて第1押圧部22cが一側の単位ポール51の内径面を押圧することによって、一対の単位ポール51、52が相互結合される。
その他の構成及び作用は、前述した第1実施形態と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【0042】
図7乃至図9は、本発明の第3実施形態に係るポール連結具を示すものであって、本発明の第3実施形態に係るポール連結具は、相互組み立てられる一対の単位ポール51、52の間に介され、支持体11及び押圧ユニットを含む。
支持体11はその一端部が一側の単位ポール51の内に移動可能に挿入され、他端部は他側の単位ポール52に結合される。
【0043】
支持体11は、その外周一部面にねじ部11aを有し、ねじ部11aの前方側には直径が減少するテーパ部11cが備えられ、テーパ部11cの前方には小径部11bが備えられる。
第3実施形態の押圧ユニットは、上下端に一対の第1切欠溝31a及び一対の第2切欠溝31bの各々が上方及び下方に開放されて形成された押圧体31を含む。
【0044】
一方、図7に示すように、第1及び第2切欠溝31a、31bは、その形成位置が押圧体31の上下部から円周方向に相互交互に(図7では直交するように)配置されることもできる。
そして、第1及び第2切欠溝31a、31bは、押圧体31の上下部で同一な直線方向に配置されることもできる。
また、第1及び第2切欠溝31a、31bは、前述した第1及び第2実施形態と同様に、その円周方向で相互対向するように一対でなされる。
【0045】
第3実施形態の押圧体31は、第1及び第2切欠溝31a、31bの各々に対して直角方向に第1及び第2補助切欠溝(図示せず)が更に形成されることもでき、第1及び第2補助切欠溝(図示せず)は前述した第1乃至第2実施形態と同一な役目をすることができる。
【0046】
図8に示すように、押圧体31の第1切欠溝31aが形成された内径面には、支持体11のテーパ部11cに対応する第1テーパ部31cを備え、第1テーパ部31cの下部内径面にはねじ部31gが備えられ、ねじ部31gは支持体11のねじ部11aと相対ねじ運動する。
【0047】
図10に示すように、押圧体31の第2切欠溝31bが形成された内径面には、楔部材34のテーパした外径面と接触する第2テーパ部31fを備え、第2切欠溝31bの上部側には取付溝31hが形成され、取付溝31hにはナット35が挟まれて、ナット35は支持体11のねじ部11aとねじ運動する。
楔部材34はその下端部が支持体11のねじ部11aに締結されるワッシャ36により支持できる。
そして、押圧体31は、その上下端部の縁部に面取り工程などにより加工される環状の第1及び第2押圧部31d、31eを有する。
【0048】
このような第3実施形態は、第1及び第2実施形態と同様に、一対の単位ポール51、52を相対回転させれば、押圧体31はねじ部31gが支持体11のねじ部11aとの相対ねじ運動し、これによって押圧体31の上部側は第1テーパ部31cと支持体11のテーパ部11cの相対移動により第1切欠溝31aを基準に開いて押圧体31の第1押圧部31dが、図9に示すように、一側の単位ポール51の内径面の一側を押圧し、押圧体31の下部側は第2テーパ部31f及び楔部材34の相対移動により下部切欠溝31bを中心に開いて押圧体31の第2押圧部31eが一側の単位ポール51の内径面の他側を押圧することによって、一対の単位ポール51、52が相互結合される。
その他の構成及び作用は、前述した第1乃至第2実施形態と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【0049】
図11乃至図14は、本発明の第4実施形態に係るポール連結具を示すものであって、図示したように、本発明の第4実施形態に係るポール連結具は相互組み立てられる一対の単位ポール51、52の間に介され、支持体11及び押圧ユニットを含む。
支持体11はその一端部が一側の単位ポール51の内に移動可能に挿入され、他端部は他側の単位ポール52に結合される。
【0050】
支持体11はその外周一部面にねじ部11aを有し、ねじ部11aの上部側には上方に直径が減少する第1テーパ部11cを備え、ねじ部11aの下部側には下方に直径が増加する第2テーパ部11eを備え、第2テーパ部11eはその外周面にねじ部が形成され、テーパ部11cの前方には小径部11bが備えられる。
第4実施形態の押圧ユニットは、第1及び第2切欠溝42b、42fを有する単一の押圧体42を含む。
【0051】
押圧体42は、弾性を有する金属、ゴム、合成樹脂などの材質からなり、一対の第1切欠溝42bは一側方向(即ち、上方)に開放され、一対の切欠溝42bは相互対向して配置され、第1切欠溝42bを中心に、図13に示すように、押圧体42の上部が両側方向に開け可能である。
【0052】
そして、第2切欠溝42fは、第1切欠溝42bの開放方向に対し反対方向に開放され、第1切欠溝42bに対し直交方向に配置され、第2切欠溝42fを中心に、図14に示すように、押圧体42の下部が両側に開け可能である。
【0053】
そして、押圧体42は、その一側の内径面に支持体11のねじ部11aとねじ運動するねじ部42gを有し、ねじ部42gの上端側に支持体11の第1テーパ部11cに対応するテーパ部42aを備える。
【0054】
押圧体42の上端縁部には環状の第1押圧部42cが面取り工程などにより形成されることができ、第1押圧部42cに対し一定間隔に離隔した地点には環状突出部42dが外径方向に突出され、環状突出部42dの隅部分に第2押圧部42eが形成される。
【0055】
そして、押圧体42の下端縁部には環状の第3押圧部42kが形成され、この第3押圧部42kに対し上方に離隔した地点には第4押圧部42jが環状で形成される。
このように、本発明の第4実施形態に係るポール連結具の結合関係を詳細に説明すると、次の通りである。
【0056】
支持体11の他端部が他側の単位ポール52に固定された状態で、支持体11及び他側の単位ポール52を一側の単位ポール51の内に、図2に示すように挿入した後、一側の単位ポール51を取った状態で他側の単位ポール52を回転させるか、他側の単位ポール52を取った状態で一側の単位ポール51を回転させれば、支持体11のねじ部11aと押圧体42のねじ部42gとが相対的にねじ運動をする。
【0057】
これによって、図13に示すように、支持体11の第1テーパ部11cに沿って押圧体42のテーパ部42aが相対移動して、押圧体42の上部は第1切欠溝42bを中心に両側に開く。そして、押圧体42の第1及び第2押圧部42c、42eは、一側の単位ポール51の内径面を外径方向に押圧する。
【0058】
これと共に、押圧体42の下部内径面は、図14に示すように、支持体11の第2テーパ部11eに沿って相対移動して、押圧体42の下部は第2切欠溝42fを中心に両側に開く。そして、押圧体42の第3及び第4押圧部42k、42jは、一側の単位ポール51の内径面を外径方向に押圧する。
【0059】
即ち、第4実施形態のポール連結具は、押圧体42の第1乃至第4押圧部42c、42e、42k、42jのような多重押圧構造により一対の単位ポール51、52がより堅く結合される長所がある。
【0060】
以上のような本発明の押圧体12、22、23、31、42は、その長手方向に離隔した2つ以上の押圧部12c、12e、22c、23c、31d、31e、42c、42e、42k、42jを備えることによって、多重押圧乃至接触支持構造を具現し、これによって、押圧体と一側の単位ポールとの間に2つ以上の押圧力または接触力が作用することで、押圧体と一側の単位ポールとの間の摩擦力が増大して相互結合される一対の単位ポール51、52は、その結合力がより向上する。
【0061】
また、本発明は、押圧体の押圧力が長手方向で一定間隔に離隔して印加されることによって、その結合力が長手方向に分散乃至分配され、これによって相互結合された一対の単位ポールはその長手方向への圧縮力及び引張力に対する剛性がより増大するだけでなく、摩擦力の増大による単位ポール間のスリップが防止される長所がある。
【0062】
以上、説明した本発明は、前述した実施形態及び添付された図面により限定されるのでなく、本発明の技術的思想から外れない範囲内で種々の置換、変形、及び変更が可能であることは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明白なことである。
【符号の説明】
【0063】
11 支持体
12 押圧体
13 ストッパ
17 弾性部材
51、52 単位ポール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部は一側の単位ポールに挿入され、他端部は他側の単位ポールに結合され、外周一部面にねじ部を有する支持体と、
前記支持体のねじ部と相対ねじ運動し、一側が開放されて長手方向に延びた少なくとも一対の切欠溝を備え、その長手方向に2つ以上の押圧部を備えた押圧ユニットと、
を含むことを特徴とするポール連結具。
【請求項2】
前記押圧ユニットは、その一端部の縁部側に備えられた環状の第1押圧部及びその外周面に外径方向に突出した1つ以上の押圧突起により形成される環状の第2押圧部を備えた押圧体を含み、
前記支持体はねじ部の一側にテーパ部を備え、前記押圧体はその内径面に前記支持体のテーパ部に対応するテーパ部を備えることを特徴とする請求項1に記載のポール連結具。
【請求項3】
前記押圧ユニットは、相互直交して配置された一対の第1切欠溝及び一対の第2切欠溝を備えた押圧体を含み、
前記押圧体の一端縁部には環状の第1押圧部及び該第1押圧部から離隔した環状の第2押圧部を備え、
前記押圧体の他端縁部には環状の第3押圧部及び該第3押圧部から離隔した環状の第4押圧部を備え、
第1及び第2切欠溝は相互反対方向に開放され、前記支持体はねじ部の一側に第1テーパ部を備え、前記ねじ部の他側には第2テーパ部を備え、前記押圧体はその内径面に前記支持体の第1テーパ部に対応するテーパ部を備えることを特徴とする請求項1に記載のポール連結具。
【請求項4】
前記押圧ユニットは、
少なくとも一対の切欠溝及び一端縁部側に形成された環状の第1押圧部を有する第1押圧体と、
少なくとも一対の切欠溝及び一端縁部側に形成された環状の第2押圧部を有する第2押圧体と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のポール連結具。
【請求項5】
前記支持体はその外周面に第1ねじ部を備え、前記第1ねじ部の上部にはテーパ部を備え、前記テーパ部の上部には前記第1ねじ部より小さな直径を有する第2ねじ部を備え、
前記第1押圧体は前記支持体の第2ねじ部と相対ねじ運動し、前記支持体の第2ねじ部にはテーパした外径面を有する楔部材が備えられ、
前記第1押圧体はその内径面には楔部材のテーパした外径面と接触する第1テーパ部を備え、
前記第2押圧体は前記支持体の第1ねじ部と相対ねじ運動し、その内径面に前記支持体のテーパ部に対応する第2テーパ部を備えることを特徴とする請求項4に記載のポール連結具。
【請求項6】
前記押圧ユニットは、その上下端の各々に少なくとも一対の第1切欠溝及び少なくとも一対の第2切欠溝の各々が上下方向に開放されて形成された押圧体を含み、
前記押圧体はその上下端部の縁部に環状の第1及び第2押圧部を有することを特徴とする請求項1に記載のポール連結具。
【請求項7】
前記支持体はその外周面にねじ部を備え、前記ねじ部の上部にテーパ部を備え、前記ねじ部の下端にはテーパした外径面を備えた楔部材が備えられ、
前記押圧体は前記支持体のねじ部と相対ねじ運動し、前記第1切欠溝が形成された内径面には前記支持体のテーパ部に対応する第1テーパ部を備え、
前記第2切欠溝が形成された内径面には前記楔部材のテーパ部と接触する第2テーパ部を有することを特徴とする請求項6に記載のポール連結具。
【請求項8】
前記支持体の下端には弾性部材が更に備えられることを特徴とする請求項1に記載のポール連結具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2010−511849(P2010−511849A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540149(P2009−540149)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【国際出願番号】PCT/KR2007/006271
【国際公開番号】WO2008/069563
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(509159160)
【Fターム(参考)】