説明

マイクロバブル洗浄ノズル

【課題】 特別な設置スペースを設けることや高い設置コストを費やすことなく、マイクロバブル洗浄水を被吐出体に向けて吐出させることのできるマイクロバブル洗浄ノズルを提供する。
【解決手段】 ノズル本体25に形成した洗浄水流路の流路中に気体混入部を設けて成るマイクロバブル洗浄ノズルとする。前記洗浄水流路4の下流端に、被吐出体2に向けてマイクロバブル洗浄水を吐出するマイクロバブル吐水口12を設けるとともに、前記洗浄水流路の上流端には、水栓1の吐水口部3に着脱自在に連通接続するノズル接続口部5を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細な気泡を含有したマイクロバブル洗浄水を吐出するマイクロバブル洗浄ノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
キッチンシンク等の被吐出体に備えてある水栓からは、水道水をそのまま吐出して利用することが一般的である。そのため、被吐出体の表面や食器等を綺麗に洗浄するためには、洗剤とスポンジやたわし用いて手洗いすることが必要であった。
【0003】
これに対して、特許文献1には、被吐出体の周縁部分にマイクロバブル洗浄機を設置することが提案されている。マイクロバブル洗浄機は、気泡入りの洗浄水を吐出するものであって、通常の水道水に比べると気泡を含む分だけ衝撃力が高くなり、強力な洗浄力を発揮することができる。したがって、使用者にとっては洗剤を用いて手洗いする必要がなくなり、手荒れが防止されるという効果が得られる。
【0004】
しかし、上記のようなマイクロバブル洗浄機を被吐出体に別途設置した場合には、特別に設置スペースが必要になるという問題や、設置コストが高くつくという問題が生じる。
【特許文献1】特開2007−117314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みて発明したものであって、特別な設置スペースを設けることや高い設置コストを費やすことなく、マイクロバブル洗浄水をキッチンシンク等の被吐出体に向けて吐出することを可能にするマイクロバブル洗浄ノズルを提供することを、課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明は、ノズル本体25に形成した洗浄水流路4の流路中に気体混入部8を設けて成るマイクロバブル洗浄ノズルである。前記洗浄水流路4の下流端に、被吐出体2に向けてマイクロバブル洗浄水を吐出するマイクロバブル吐水口12を設けるとともに、前記洗浄水流路4の上流端には、水栓1の吐水口部3に着脱自在に連通接続するノズル接続口部5を設ける。
【0007】
上記構成のマイクロバブル洗浄ノズルとすることで、使用者が通常の水道水を使用したいと考える場合には、水栓1にマイクロバブル洗浄ノズルを装着することなく水道水を吐出させればよい。一方、使用者がマイクロバブル洗浄水を使用したいと考える場合には、水栓1にマイクロバブル洗浄ノズルを装着した状態にセットしたうえで、マイクロバブル洗浄ノズルのマイクロバブル吐水口12からキッチンシンク等の被吐出体2に向けてマイクロバブル洗浄水を吐出させればよい。これによれば、水栓1とは別に専用のマイクロバブル洗浄機を別途設置する必要がないことから、特別な設置スペースが必要にはならず、設置コストも低く抑えることができる。
【0008】
また、上記構成のマイクロバブル洗浄ノズルにおいては、水栓1の先端に着脱自在に装着する筒型アタッチメント60を備え、ノズル本体25のノズル接続口部5が連通接続する前記吐水口部3を、筒型アタッチメント60の下流端部により形成することも好適である。このようにすることで、多様な筒型アタッチメント60を用意しておけば、多様な規格の水栓1に対してもマイクロバブル洗浄ノズルを問題なく装着することが可能となる。
【0009】
また、水栓1の吐水口部3と、これに連通接続するノズル本体25のノズル接続口部5とに、両者の形状が合致する場合にのみ水密に連通接続可能となる適合形状を設けていることも好適である。このようにすることで、その水栓1に対して適当な種類のノズル本体25しか接続させることができなくなる。したがって、不適当なノズル本体25を装着して使用することで不具合等を生じることが防止される。
【0010】
更に、前記適合形状は、ノズル本体25を流路方向と略直交する方向にスライドさせることでノズル接続口部5と吐水口部3とを係合させるスライド係合形状であることや、或いは、流路方向に嵌め合うようにノズル接続口部5と吐水口部3に設けた凹凸形状であることが好適である。このようにすることで、ノズル本体25の装着に邪魔になることのないシンプル且つ効果的な適合形状を構成することができる。
【0011】
また、ノズル本体25から上流側にホース50を延設するとともに該ホース50の上流端にコネクタ部51を設け、前記コネクタ部51の上流端に、水栓1の吐水口部3と連通接続する前記ノズル接続口部5を形成することも好適である。このようにすることで、ホース50の可撓性を利用して、ノズル本体25のマイクロバブル吐水口12を狙いの箇所にまで容易に近づけ、マイクロバブル洗浄水を吹き付けることができる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明は、洗浄水流路の下流端に、被吐出体に向けてマイクロバブル洗浄水を吐出するマイクロバブル吐水口を設けるとともに、前記洗浄水流路の上流端には、水栓の吐水口部に着脱自在に連通接続するノズル接続口部を設けている。したがって、請求項1に係る発明は、特別な設置スペースを設けることや高い設置コストを費やすことなく、マイクロバブル洗浄水をキッチンシンク等の被吐出体に向けて吐出させることが可能になるという効果を奏する。
【0013】
また請求項2に係る発明は、水栓の先端に着脱自在に装着する筒型アタッチメントを備え、ノズル本体のノズル接続口部が連通接続する前記吐水口部を、筒型アタッチメントの下流端部により形成している。したがって、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の効果に加えて、多様な規格の水栓にも対応してマイクロバブル洗浄ノズルを装着することができるという効果を奏する。
【0014】
また請求項3に係る発明は、水栓の吐水口部と、これに連通接続するノズル本体のノズル接続口部とに、両者の形状が合致する場合にのみ水密に連通接続可能となる適合形状を設けている。したがって、請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明の効果に加えて、不適当なノズル本体を装着させて不具合等を生じることが防止されるという効果を奏する。
【0015】
また請求項4に係る発明は、前記適合形状が、ノズル本体を流路方向と略直交する方向にスライドさせることでノズル接続口部と吐水口部とを係合させるスライド係合形状となっている。したがって、請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明の効果に加えて、ノズル本体の装着に邪魔になることのないシンプル且つ効果的な適合形状を構成することができるという効果を奏する。
【0016】
また請求項5に係る発明は、前記適合形状が、流路方向に嵌め合うようにノズル接続口部と吐水口部に設けた凹凸形状となっている。したがって、請求項5に係る発明は、請求項3に係る発明の効果に加えて、ノズル本体の装着に邪魔になることのないシンプル且つ効果的な適合形状を構成することができるという効果を奏する。
【0017】
また請求項6に係る発明は、ノズル本体から上流側にホースを延設するとともに該ホースの上流端にコネクタ部を設け、前記コネクタ部の上流端に、水栓の吐水口部と連通接続する前記ノズル接続口部を形成している。したがって、請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか一項に係る発明の効果に加えて、ノズル本体のマイクロバブル吐出口を狙いの箇所にまで容易に近づけ、マイクロバブル洗浄水を吹き付けることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1には、本発明の実施形態における第1例のマイクロバブル洗浄ノズルとこれを設置する水栓1を示している。この水栓1は、台所のキッチンシンクである被吐出体2の開口周縁部に設置したU字型のキッチン水栓であって、その下流端に形成してある吐水口部3から、被吐出体2内に向けて水道水を吐出するようになっている。
【0019】
上記マイクロバブル洗浄ノズルのノズル本体25は、図2に示すような洗浄水流路4を軸方向に貫通形成した筒型のものであって、該洗浄水流路4の上流端に、水栓1の吐水口部3に対して着脱自在に連通接続するノズル接続口部5を形成している。本例ではノズル接続口部5を、水栓1の先端と螺合するG1/2ネジから成る凹ネジ部6で形成している。したがって、この凹ネジ部6を水栓1の凸ネジ状を成す吐水口部3に螺合させることによって、本例のマイクロバブル洗浄ノズルは水栓1に着脱自在に装着される。
【0020】
上記マイクロバブル洗浄ノズルの洗浄水流路4の流路中には、上流側から順に気体混入部8、洗剤供給部9、気泡微細化手段を設けている。そして、洗浄水流路4の下流端には、これら各部を通過して生成されたマイクロバブル洗浄水を被吐出体2に向けて吐出するマイクロバブル吐水口12を設けている。
【0021】
マイクロバブル洗浄ノズル内の洗浄水流路4は、上流部13、中流部14、下流部15で構成されており、上流部13内に絞り管16を配置している。絞り管16は、その上流側の管径よりも下流側の管径を小さく形成したものである。上流部13の内周面には、絞り管16の外周面と対向する位置または絞り管16よりも若干下流側の位置に、気体取込口17から成る気体混入部8と、洗剤取込口18から成る洗剤供給部9を設けている。
【0022】
図示例では、絞り管16の外周面と対向する位置に気体混入部8を設けるとともに、絞り管16よりも若干下流側の位置に洗剤供給部9を設けている。したがって、気体混入部8の下流側に洗剤供給部9が位置しているが、気体混入部8の上流側に洗剤供給部9が位置していてもよい。
【0023】
上記気体混入部8は、マイクロバブル洗浄ノズルの外部に連通して大気に開放するものである。したがって、水道水から成る洗浄水が絞り管16を通過すると、洗浄水流路4の気体混入部8近傍で負圧が生じ、この負圧により(即ちエジェクタ効果で)気体混入部8を通じて洗浄水流路4内に外気が導入され、気泡を含有した洗浄水を生成する。気体混入部8から洗浄水流路4に供給される空気の供給量は、空気を混合して成る気泡入り洗浄水のボイド率(気泡混入率)が10〜30%となるように設定している。これにより、気泡による洗浄効果を高めるとともに、気泡により洗浄水の流れが乱れることを防止できる。なお、水はね防止効果を高めるためには、後述のように洗剤によって粘性を高めることが好ましい。
【0024】
上記洗剤供給部9は、洗剤貯留部19に連通している。洗剤貯留部19は、ノズル本体25に形成した洗剤タンクから成る。洗剤貯留部19から洗剤供給部9までの流路の途中には、洗剤供給の有無を切り替えるための開閉弁20を介在させている。この開閉弁20は、マイクロバブル洗浄ノズルに備えてある操作ボタン(図示せず)の操作によって開閉を切り替えることができる。
【0025】
開閉弁20を開弁させた場合には、洗浄水が絞り管16を通過する際に洗浄水流路4の洗剤供給部9近傍において負圧が生じ、この負圧により、洗剤貯留部19内に充填された洗剤が洗剤供給部9を通じて洗浄水流路4内に導入される。洗剤供給部9から洗浄水流路4に供給される洗剤の量は、洗浄水の洗剤希釈濃度が5000〜10000倍となるように設定している。このようにして、洗剤の希釈濃度が高い気泡入り洗浄水とすることで、洗浄効果を高めるとともに水はね防止効果を高めることができる。
【0026】
洗浄水流路4の中流部14は、上流側の減圧部21と下流側の増圧部22から成るベンチュリ管状の流路である。減圧部21は、下流側に向かって流路径を縮小した流路であり、増圧部22は、下流側に向かって流路径を拡大した流路である。この中流部14を通過する気泡入り洗浄水は、減圧部21および増圧部22を通過する際に生じる圧力変動に伴って、含有する比較的大きな気泡を剪断して細分化させる。更に、中流部14の下流側端部にはメッシュ体23を配置しており、洗浄水に含まれる気泡はこのメッシュ体23を通過することで一層微細化される。つまり本例では、中流部14とメッシュ体23とで気泡微細化手段を構成している。
【0027】
洗浄水流路4の下流部15の下流端には、マイクロバブル吐水口12を開口させている。このマイクロバブル吐水口12からは、上記気泡微細化手段で微細化された気泡を含有するマイクロバブル洗浄水が、被吐出体2に向けて吐出される。
【0028】
上記構成から成る本例のマイクロバブル洗浄ノズルによれば、使用者が通常の水道水を使用したいと考える場合には、水栓1からマイクロバブル洗浄ノズルを取り外した状態にしたうえで、水栓1の吐水口部3から被吐出体2に向けて吐出される水道水を洗浄水等として利用すればよい。一方、使用者がマイクロバブル洗浄水を使用したいと考える場合には、水栓1にマイクロバブル洗浄ノズルを装着した状態にセットしたうえで、マイクロバブル洗浄ノズルのマイクロバブル吐水口12から被吐出体2に向けて吐出されるマイクロバブル洗浄水を、洗浄水等として利用すればよい。この場合には、洗剤を用いた手洗い作業を行わずとも被吐出体2や食器等を洗浄することができるので、使用者の手荒れが防止されるという利点がある。
【0029】
そして、本例のマイクロバブル洗浄ノズルであれば、水栓1とは別に専用のマイクロバブル洗浄機を別途設置する必要がない。即ち、特別な設置スペースが必要になることや、設置コストが高くつくということがないため、使用者にとっては非常に使い勝手のよいものとなる。
【0030】
次に、本発明の実施形態における第2例のマイクロバブル洗浄ノズルについて、図3に基づいて説明する。なお、第1例と同様の構成については詳しい説明を省略し、第1例とは相違する特徴的な構成についてのみ以下に詳述する。
【0031】
本例にあっては、水栓1の下流端である吐水口部3と、これに連通接続するノズル本体25の上流端であるノズル接続口部5とに、両者の形状が合致する場合にのみ水密に連通接続可能となる適合形状を設けている。図示例では、吐水口部3側の上記適合形状として、中央の通水口3aの周囲にスライド係合溝部30およびスライド位置合わせ溝部31を凹設している。スライド係合溝部30およびスライド位置合わせ溝部31の開口は、通水口3aを挟んで平行に形成された一直線状の形状を有している。
【0032】
スライド係合溝部30は、一端側から他端側に近づく程に幅広となるように表面開口を形成しており、更に、表面側から内底側に近づく程にその開口幅が広がるように溝部分を形成している。スライド位置合わせ溝部31は、一端側から他端側にかけて同一幅で形成されており、表面側から内底側にかけても同一幅で形成されている。
【0033】
一方、ノズル接続口部5側の適合形状としては、中央の通水口5aの周囲にスライド係合凸部35およびスライド位置合わせ凸部36を突設している。スライド係合凸部35およびスライド位置合わせ凸部36の上面は、通水口5aを挟んで平行に形成された一直線状の形状を有している。
【0034】
スライド係合凸部35は、一端側から他端側に近づく程に幅広となるように形成しており、更に、その底面側から上面側に近づく程に幅が広がるように全体を形成している。スライド位置合わせ凸部36は、一端側から他端側にかけて同一幅で形成されており、底面側から上面側にかけても同一幅で形成されている。なお、スライド係合凸部35およびスライド位置合わせ凸部36の軸方向の長さは、スライド係合溝部30およびスライド位置合わせ溝部31の軸方向の長さよりも短く形成してある。
【0035】
ここで、吐水口部3とノズル接続口部5とを、上記溝部30,31および凸部35,36の軸方向に僅かにずらした位置で対向させ、幅広側および幅狭側を一致させたうえでスライド係合溝部30内にスライド係合凸部35を挿入させるとともに、スライド位置合わせ溝部31内にスライド位置合わせ凸部を挿入させる。そして、吐水口部3の通水口3aとノズル接続口部5の通水口5aとがその開口面全体で連通する位置にまで、ノズル本体25を流路方向と直交する方向(若しくは略直交する方向に設定してもよい)にスライドさせた時点で、スライド係合溝部30内にスライド係合凸部35が嵌合係止される。ノズル接続口部5の通水口5aの開口縁には、Oリングから成る防水部材37を嵌合させている。これにより、水栓1に対してノズル本体25が水密に連通接続された状態で装着されることになる。
【0036】
次に、本発明の実施形態における第3例のマイクロバブル洗浄ノズルについて、図4に基づいて説明する。なお、第1例と同様の構成については詳しい説明を省略し、第1例とは相違する特徴的な構成についてのみ以下に詳述する。
【0037】
本例にあっても第2例と同様に、水栓1の下流端である吐水口部3と、これに連通接続するノズル本体25の上流端であるノズル接続口部5とに、両者の形状が合致する場合にのみ水密に連通接続可能となる適合形状を設けている。図示例では、吐水口部3側の上記適合形状として、中央の通水口3aを挟む両側の位置に断面円形状の嵌合凹部40と、断面三角形状の嵌合凸部41とを設けている。一方、ノズル接続口部5側の適合形状としては、中央の通水口5aを挟む両側の位置に断面円形状の嵌合凸部42と、断面三角形状の嵌合凹部43とを設けている。
【0038】
また、吐水口部3の通水口3aを囲む領域を周辺部分よりも凹設して接続孔部45を形成するとともに、ノズル接続口部5の通水口5aを囲む領域を周辺部分よりも突設して接続突部46を形成している。上記接続突部46の外周面には、Oリングから成る防水部材47を嵌合させている。
【0039】
水栓1にマイクロバブル洗浄ノズルを装着するには、吐水口部3とノズル接続口部5を対向させ、吐水口部3の接続孔部45内にノズル接続口部5の接続突部46を圧入していく。すると、断面形状が一致する嵌合凹部40と嵌合凸部42が流路方向に嵌め合わさり、且つ、同じく断面形状が一致する嵌合凹部40と嵌合凸部42が流路方向に嵌め合わさるときに、吐水口部3とノズル接続口部5は密着する位置にまで至る。このとき、水栓1に対してノズル本体25が、水密に連通接続した状態で装着されることになる。
【0040】
次に、本発明の実施形態における第4例のマイクロバブル洗浄ノズルについて、図5に基づいて説明する。なお、第1例と同様の構成については詳しい説明を省略し、第1例とは相違する特徴的な構成についてのみ以下に詳述する。
【0041】
本例のノズル本体25からは上流側にホース50を延設しており、このホース50の上流端に、コネクタ部51を接続させている。このコネクタ部51は、水栓1の吐水口部3と連通接続するようになっている。つまり本例では、ノズル本体25内に形成した流路に加えてホース50およびコネクタ部51内の流路によって洗浄水流路4を形成し、該コネクタ部51の上流端部によって、水栓1の吐水口部3と連通接続するノズル接続口部5を形成している。
【0042】
上記のようにノズル接続口部5とノズル本体25との間に可撓性のホース50を介在させたことで、マイクロバブル吐水口12を狙いの箇所にまで容易に近づけて、マイクロバブル洗浄水を吹き付けることが可能となる。
【0043】
次に、本発明の実施形態における第5例のマイクロバブル洗浄ノズルについて、図6に基づいて説明する。なお、第1例と同様の構成については詳しい説明を省略し、第1例とは相違する特徴的な構成についてのみ以下に詳述する。
【0044】
本例のマイクロバブル洗浄ノズルにあっては、図6に示す筒型アタッチメント60を水栓1の先端に着脱自在に装着する点でのみ、第1例と相違している。この筒型アタッチメント60は、その上流部を、水栓1の先端に着脱自在に装着される凹ネジ部61とし、その下流部を、ノズル本体25のノズル接続口部5を着脱自在に装着させる凸ネジ部62としている。
【0045】
つまり、本例にあっては、上記筒型アタッチメント60の凸ネジ部62に形成した下流端部によって、ノズル本体25のノズル接続口部5が連通接続する吐水口部3を形成している。なお、第2〜第4例のマイクロバブル洗浄ノズルにおいても、同様の筒型アタッチメント60を用いることが可能である。これにより、多様な筒型アタッチメント60を用意しておけば、多様な規格の水栓1に対してもマイクロバブル洗浄ノズルのノズル本体25を問題なく装着可能となる。
【0046】
上記の実施形態では、マイクロバブル洗浄ノズルを装着する水栓1がキッチン水栓である場合について説明したが、マイクロバブル洗浄ノズルの装着対象はこれに限定されない。つまり、本発明のマイクロバブル洗浄ノズルを、洗面化粧台の水栓やバスの水栓等の、他の水栓1の吐水口部3に装着するように設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態における第1例のマイクロバブル洗浄ノズルを水栓に装着した様子を示す斜視図である。
【図2】同上のマイクロバブル洗浄ノズルの断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の実施形態における第2例のマイクロバブル洗浄ノズルに設けた適合形状の説明図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の実施形態における第3例のマイクロバブル洗浄ノズルに設けた適合形状の説明図である。
【図5】本発明の実施形態における第4例のマイクロバブル洗浄ノズルの説明図である。
【図6】本発明の実施形態における第5例のマイクロバブル洗浄ノズルに備えた筒型アタッチメントの側面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 水栓
2 被吐出体
3 吐水口部
4 洗浄水流路
5 ノズル接続口部
8 気体混入部
12 マイクロバブル吐水口
25 ノズル本体
50 ホース
51 コネクタ部
60 筒型アタッチメント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル本体に形成した洗浄水流路の流路中に気体混入部を設けて成るマイクロバブル洗浄ノズルであって、前記洗浄水流路の下流端に、被吐出体に向けてマイクロバブル洗浄水を吐出するマイクロバブル吐水口を設けるとともに、前記洗浄水流路の上流端には、水栓の吐水口部に着脱自在に連通接続するノズル接続口部を設けることを特徴とするマイクロバブル洗浄ノズル。
【請求項2】
水栓の先端に着脱自在に装着する筒型アタッチメントを備え、ノズル本体のノズル接続口部が連通接続する前記吐水口部を、筒型アタッチメントの下流端部により形成することを特徴とする請求項1に記載のマイクロバブル洗浄ノズル。
【請求項3】
水栓の吐水口部と、これに連通接続するノズル本体のノズル接続口部とに、両者の形状が合致する場合にのみ水密に連通接続可能となる適合形状を設けていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロバブル洗浄ノズル。
【請求項4】
前記適合形状は、ノズル本体を流路方向と略直交する方向にスライドさせることでノズル接続口部と吐水口部とを係合させるスライド係合形状であることを特徴とする請求項3に記載のマイクロバブル洗浄ノズル。
【請求項5】
前記適合形状は、流路方向に嵌め合うようにノズル接続口部と吐水口部に設けた凹凸形状であることを特徴とする請求項3に記載のマイクロバブル洗浄ノズル。
【請求項6】
ノズル本体から上流側にホースを延設するとともに該ホースの上流端にコネクタ部を設け、前記コネクタ部の上流端に、水栓の吐水口部と連通接続する前記ノズル接続口部を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のマイクロバブル洗浄ノズル。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−7315(P2010−7315A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−166227(P2008−166227)
【出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】