マウントフランジの端面修正方法
【課題】修正の時間を増大させないマウントフランジの端面修正方法を提供する。
【解決手段】研削部材とマウントフランジの端面とを対向させてフランジ端面修正治具を保持テーブルで保持する保持ステップと、撮像手段で該研削部材と該端面とを撮像して撮像画像を形成する撮像ステップと、該撮像画像をもとに該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させるために、該保持テーブルと該マウントフランジとを接近するＹ方向に相対移動させるべき移動量を算出するＹ移動量算出ステップと、該Ｙ方向算出ステップで算出された該移動量に基づいて、該保持テーブルと該マウントフランジとをＹ方向に相対移動させて該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させる当接ステップと、該撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置を決定する基準位置決定ステップと、該マウントフランジを回転させて該研削部材により該端面を研削して修正する修正ステップと、を具備。
【解決手段】研削部材とマウントフランジの端面とを対向させてフランジ端面修正治具を保持テーブルで保持する保持ステップと、撮像手段で該研削部材と該端面とを撮像して撮像画像を形成する撮像ステップと、該撮像画像をもとに該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させるために、該保持テーブルと該マウントフランジとを接近するＹ方向に相対移動させるべき移動量を算出するＹ移動量算出ステップと、該Ｙ方向算出ステップで算出された該移動量に基づいて、該保持テーブルと該マウントフランジとをＹ方向に相対移動させて該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させる当接ステップと、該撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置を決定する基準位置決定ステップと、該マウントフランジを回転させて該研削部材により該端面を研削して修正する修正ステップと、を具備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、切削装置の切削ブレードがマウントされるマウントフランジの端面を修正するマウントフランジの端面修正方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
表面にＩＣ、ＬＳＩ等の電子回路が複数形成された半導体ウエーハや、電子部品、光学部品に使用される樹脂基板、ガラス基板、各種セラミックス基板等の被加工物は、切削装置によって個々のチップに分割され、分割されたチップは各種電気機器に広く利用されている。
【０００３】
切削装置は、被加工物を保持する保持テーブル（チャックテーブル）と、保持テーブルに保持された被加工物を切削する切削手段とを具備しており、切削手段は、ダイアモンドやＣＢＮ（Ｃｕｂｉｃ Ｂｏｒｏｎ Ｎｉｔｒｉｄｅ）等の超砥粒を金属や樹脂等で固めた砥石部（切刃）を有する切削ブレードと、切削ブレードを高速回転させるスピンドルとを備えている（例えば、特開２０００−２５２２４０号公報参照）。
【０００４】
切削ブレードはマウントフランジを介してスピンドルの先端に装着され、例えば３００００ｒｐｍ等の高速で切削ブレードが回転しつつ被加工物へ切り込むことで切削が遂行される。
【０００５】
より詳細には、ハブブレードと呼ばれる円盤状基台の外周に円環状の砥石（切刃）が配設された切削ブレードは、スピンドルの先端に着脱可能に装着されたマウントフランジに装着されてナットで固定される。
【０００６】
また、ワッシャーブレードと呼ばれる円環状に成形された砥石部からなる切削ブレードは、マウントフランジと着脱フランジとで挟持された状態でスピンドルの先端にナットで固定される。
【０００７】
このように、切削ブレードはマウントフランジに接触した状態でスピンドルの先端に装着される。従って、マウントフランジの切削ブレードに接触する端面が平坦ではない場合や、マウントフランジの端面とスピンドルの軸線とのなす角度が直角でない場合には、スピンドル回転時に切削ブレードがばたつき、精密な加工ができないという問題がある。
【０００８】
このような問題を解決するために、マウントフランジの端面を修正するためのフランジ端面修正治具が提案されている（特許第３４７２３９０号公報参照）。このフランジ端面修正治具は、マウントフランジの端面を研削するための研削部材（研削チップ）と、研削部材を固定する固定部と、固定部を支持する支持部とから構成されている。
【０００９】
研削部材をマウントフランジの端面に当接させて、マウントフランジを回転させつつ研削部材で研削することで、マウントフランジの端面が平坦化されるとともに、スピンドルの軸線とマウントフランジ端面とのなす角度が直角に修正される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１０】
【特許文献１】特開２０００−２５２２４０号公報
【特許文献２】特許第３４７２３９０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
上述したフランジ端面修正治具を用いた従来のマウントフランジ端面修正方法では、研削部材とマウントフランジの端面とを作業者が当接させており、当接の有無は目視で確認していた。そのため、マウントフランジの端面に研削部材を必要以上に押し当ててしまい、端面を傷つけてしまうことがあった。
【００１２】
端面を傷つけてしまうと端面修正で削らねばならない端面の量が増え、マウントフランジの寿命が縮むとともに、端面修正に掛かる時間も増大するという問題が生じる。一方、端面と研削部材とが当接していない場合には、端面修正に掛かる時間が増大するという問題がある。
【００１３】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、マウントフランジの寿命を縮めず、端面修正の時間を増大させることのないマウントフランジの端面修正方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【００１４】
本発明によると、回転可能に支持されたスピンドルの先端に固定され、保持テーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードをマウントするマウントフランジの端面を、研削部材を有するフランジ端面修正治具を用いて修正するマウントフランジの端面修正方法であって、該研削部材と該端面とを対向させて該フランジ端面修正治具を該保持テーブルで保持する保持ステップと、撮像手段で該研削部材と該端面とを撮像して撮像画像を形成する撮像ステップと、該撮像画像をもとに該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させるために、該保持テーブルと該マウントフランジとを接近するＹ方向に相対移動させるべきＹ移動量を算出するＹ移動量算出ステップと、該Ｙ移動量算出ステップで算出された該Ｙ移動量に基づいて、該保持テーブルと該マウントフランジとをＹ方向に相対移動させて該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させる当接ステップと、該撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置を決定する基準位置決定ステップと、該マウントフランジを回転させて該研削部材により該端面を研削して修正する修正ステップと、を具備したことを特徴とするマウントフランジの端面修正方法が提供される。
【００１５】
好ましくは、前記Ｙ方向に直交する鉛直方向をＺ方向、該Ｙ方向と該Ｚ方向とにそれぞれ直交する方向をＸ方向とし、前記撮像ステップでは、複数の角度から前記撮像画像を複数形成し、前記基準位置決定ステップは、該撮像画像をもとに該Ｚ方向において前記研削部材を前記端面に対して第１の所定位置へ位置づけるため、前記保持テーブルと前記マウントフランジとを該Ｚ方向に相対移動させるべきＺ移動量を算出するＺ移動量算出ステップと、該撮像画像をもとに該Ｘ方向において前記研削部材を前記端面に対して第２の所定位置へ位置づけるため、前記保持テーブルと前記マウントフランジとを該Ｘ方向に相対移動させるべきＸ移動量を算出するＸ移動量算出ステップと、該保持テーブルと該マウントフランジとを該Ｚ移動量算出ステップで算出された該Ｚ移動量だけ相対移動させて、該研削部材が該マウントフランジに対して該第１の所定位置となるＺ位置に位置決めするＺ位置決めステップと、該保持テーブルと該マウントフランジとを該Ｘ移動量算出ステップで算出された該Ｘ移動量だけ相対移動させて、該研削部材が該マウントフランジに対して該第２の所定位置となるＸ位置に位置決めするＸ位置決めステップと、を含む。
【発明の効果】
【００１６】
本発明によると、研削部材とマウントフランジの端面とを撮像手段で撮像した撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置を決定するため、必要以上に研削部材を端面に押し当てることがなく、マウントフランジの寿命を縮めることがないとともに、端面と研削部材とが当接しないことが防止されるため、端面修正にかかる時間を増大させることがない。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明のマウントフランジの端面修正方法が適用されるマウントフランジを有する切削装置の外観斜視図である。
【図２】ハブブレードがマウントフランジに装着された状態の断面図である。
【図３】ワッシャーブレードがマウントフランジに装着された状態の断面図である。
【図４】本発明のマウントフランジの端面修正方法のフローチャートである。
【図５】フランジ端面修正治具の斜視図である。
【図６】保持テーブルにフランジ端面修正治具を装着する様子を示す分解斜視図である。
【図７】撮像ステップを説明するための断面図である。
【図８】Ｙ位置決めステップを説明するための断面図である。
【図９】基準位置決定ステップの説明図である。
【図１０】端面修正ステップの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１８】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図１は本発明のマウントフランジの端面修正方法が適用されるのに適した切削ユニットを具備した切削装置２の外観を示している。
【００１９】
切削装置２のベース４には保持テーブル８を有する保持テーブル機構６がＸ軸方向に移動可能に搭載されている。保持テーブル８上にはフランジ端面修正治具１０が吸引保持されている。１２は蛇腹である。
【００２０】
１４は切削ユニットであり、切削ユニット１４はボールねじ及びパルスモータからなるＹ軸移動機構１６及びボールねじ及びパルスモータからなるＺ軸移動機構１８によりＹ軸方向及びＺ軸方向に移動可能に配設されている。
【００２１】
切削ユニット１４のスピンドルハウジング２０内にはスピンドル２２（図２参照）が回転可能に収容されており、スピンドル２２の先端部にはマウントフランジ２４が装着されている。
【００２２】
２６は第１カメラであり、ベース４に横向きに取り付けられている。一方、第２カメラ２８は支持部材３０に下向きに取り付けられており、ボールねじ及びパルスモータからなるＸ軸移動機構３２、同じくボールねじ及びパルスモータからなるＹ軸移動機構３４及びボールねじ及びパルスモータからなるＺ軸移動機構３６により、Ｘ，Ｙ，Ｚ軸方向に移動可能に搭載されている。
【００２３】
図２を参照すると、切削ブレード４０がマウントフランジ２４に装着された状態の断面図が示されている。マウントフランジ２４がスピンドル２２の先端部に装着され、ボルト３８で固定されている。マウントフランジ２４は外周部に形成された端面２４ａとボス部２４ｂを有している。
【００２４】
切削ブレード４０はハブブレードと呼ばれ、円形ハブ４２ａを有する円形基台４２と、円形基台４２の外周にニッケル母材中にダイアモンド砥粒が分散された切刃（砥石部）４４が電着されて構成されている。
【００２５】
切削ブレード４０の装着穴をマウントフランジ２４のボス部２４ｂに挿入して、切削ブレード４０をマウントフランジ２４の端面２４ａに当接させ、ナット４６をマウントフランジ２４のボス部２４ｂに形成された雄ねじに螺合することにより、切削ブレード４０がスピンドル２２の先端部に装着されたマウントフランジ２４に取り付けられる。
【００２６】
図３を参照すると、ワッシャーブレード４８がマウントフランジ２４に装着された状態の断面図が示されている。ワッシャーブレード４８をマウントフランジ２４のボス部２４ｂに挿入し、その外側から着脱フランジ５０をマウントフランジ２４のボス部２４ｂに挿入してマウントフランジ２４と着脱フランジ５０とでワッシャーブレード４８を挟持し、ナット４６をマウントフランジ２４のボス部２４ｂに形成された雄ねじに螺合することにより、ワッシャーブレード４８がマウントフランジ２４に装着される。
【００２７】
図２及び図３に示したように、切削ブレード４０，４８はマウントフランジ２４に接触した状態でスピンドル２２の先端に装着される。従って、マウントフランジ２４の切削ブレード４０，４８に接触する端面２４ａが平坦でない場合や、マウントフランジ２４の端面２４ａとスピンドル２２の軸線とのなす角度が直角でない場合には、スピンドル２２回転時に切削ブレード４０，４８がばたつき、精密な加工ができないという問題がある。
【００２８】
本発明のマウントフランジの端面修正方法は、マウントフランジ２４の端面２４ａを修正してこのような問題を解決せんとしたものであり、以下図４乃至図１０を参照して、本発明実施形態のマウントフランジの端面修正方法について詳細に説明する。
【００２９】
図４を参照すると、本発明実施形態に係るマウントフランジの端面修正方法のフローチャートが示されている。図５はフランジ端面修正治具の斜視図、図６はフランジ端面修正治具を保持テーブル（チャックテーブル）に装着する様子を示す分解斜視図である。
【００３０】
図５に示すように、フランジ端面修正治具１０は、ＳＵＳ等の金属から形成された支持基台５２に固定された支持部材５４上に研削部材（研削チップ）５８を搭載し、研削部材５８上に保持部材５６を搭載して、ねじ６０を支持部材５４に形成したねじ穴に螺合することにより、研削部材５８を支持部材５４と保持部材５６とで挟持して構成される。支持部材５４及び保持部材５６もＳＵＳ等の金属から形成されている。
【００３１】
研削部材５８は、ホワイトアランダム（ＷＡ）やグリーンカーボランダム（ＧＣ）等の砥粒を樹脂と導電性材料との混合剤で固めて構成される。代替案として、研削部材５８を超硬材から形成してもよい。
【００３２】
このように構成されたフランジ端面修正治具１０は、切削装置２に装着されている通常のチャックテーブルを取り外して、代わりに装着された保持テーブル（チャックテーブル）８に図６に示すように吸引保持される。
【００３３】
保持テーブル８は、十字状に形成された放射状溝６２ａと、複数の同心状円形溝６２ｂを有している。放射状溝６２ａ及び円形溝６２ｂとも図示しない負圧吸引源に接続されている。
【００３４】
再び図４のフローチャートを参照すると、まずステップＳ１０で、図７に示すようにフランジ端面修正治具１０の研削部材５８とマウントフランジ２４の端面２４ａとを対向させて、フランジ端面修正治具１０を保持テーブル８で吸引保持する。
【００３５】
次いで、ステップＳ１１で、第１カメラ２６及び第２カメラ２８からなる撮像手段で研削部材５８とマウントフランジ２４の端面２４ａとを撮像して複数の撮像画像を形成する。
【００３６】
次いで、ステップＳ１２に進んで、ステップＳ１１で撮像した撮像画像をもとに研削部材５８と端面２４ａとを当接させるために、保持テーブル８とマウントフランジ２４とを接近するＹ方向に相対移動させるべきＹ移動量を算出する。
【００３７】
そして、ステップＳ１３で、算出されたＹ移動量に基づいて、図８（Ａ）に示すようにマウントフランジ２４を矢印Ｙ方向に移動させて、図８（Ｂ）及び図９（Ａ）に示すように研削部材５８とマウントフランジ２４の端面２４ａとを当接させる。
【００３８】
次いで、ステップＳ１４に進んで撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置決定ステップを実施する。この基準位置決定ステップは、撮像画像をもとにＺ方向において研削部材５８を端面２４ａに対して第１の所定位置へ位置づけるため、保持テーブル８とマウントフランジ２４とをＺ方向に相対移動させるべきＺ移動量を算出するＺ移動量算出ステップと、撮像画像をもとにＸ方向において研削部材５８を端面２４ａに対して第２の所定位置へ位置づけるため、保持テーブル８とマウントフランジ２４とをＸ方向に相対移動させるべきＸ移動量を算出するＸ移動量算出ステップとを含んでいる。
【００３９】
基準位置決定ステップは更に、Ｚ方向において保持テーブル８とマウントフランジ２４とを相対移動させて、研削部材５８がマウントフランジ２４に対して第１の所定位置となるＺ位置に位置決めするＺ位置決めステップと、Ｘ方向において保持テーブル８とマウントフランジ２４とを相対移動させて、研削部材５８がマウントフランジ２４に対して第２の所定位置となるＸ位置に位置決めするＸ位置決めステップとを含んでいる。
【００４０】
Ｚ位置決めステップは、図９（Ｂ）に示すようにマウントフランジ２４をＺ軸方向にＺ移動量だけ下降させる上下位置合わせステップであり、Ｘ位置決めステップは図９（Ｃ）に示すように研削部材５８をＸ軸方向にマウントフランジ２４の端面２４ａを横切る位置までＸ移動量だけ移動させる左右位置合わせステップである。
【００４１】
図９（Ｃ）に示すようにフランジ端面修正治具１０の研削部材５８を基準位置に移動してから、ステップＳ１５のマウントフランジ２４を回転させて研削部材５８により端面２４ａを研削して修正する修正ステップを実行する。
【００４２】
この修正ステップは、図１０に示すようにマウントフランジ２４を矢印Ａ方向に回転させつつ研削部材５８をスピンドル２２の軸線方向と直交する方向、即ち矢印Ｘ方向に端面２４ａを横切って複数回往復移動させる端面研削ステップと、マウントフランジ２４をスピンドル２２の軸線方向に所定距離インデックス送りするインデックス送りステップとから構成される。端面研削ステップとインデックス送りステップとの繰り返しでマウントフランジ２４の端面２４ａの修正が行われる。
【００４３】
上述したマウントフランジの端面修正方法の実施形態によると、研削部材５８とマウントフランジ２４の端面２４ａとを第１及び第２カメラ２６，２８で撮像した撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置を決定するため、必要以上に研削部材５８を端面２４ａに押し当てることがなく、マウントフランジ２４の寿命を縮めることがないとともに、端面２４ａと研削部材５８とが当接しないことが防止されるため、マウントフランジ２４の端面修正にかかる時間を増大させることがない。
【符号の説明】
【００４４】
８ 保持テーブル
１０ フランジ端面修正治具
１４ 切削ユニット
２２ スピンドル
２４ マウントフランジ
２４ａ 端面
２６ 第１カメラ
２８ 第２カメラ
４０ 切削ブレード（ハブブレード）
４８ ワッシャーブレード
５８ 研削部材
【技術分野】
【０００１】
本発明は、切削装置の切削ブレードがマウントされるマウントフランジの端面を修正するマウントフランジの端面修正方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
表面にＩＣ、ＬＳＩ等の電子回路が複数形成された半導体ウエーハや、電子部品、光学部品に使用される樹脂基板、ガラス基板、各種セラミックス基板等の被加工物は、切削装置によって個々のチップに分割され、分割されたチップは各種電気機器に広く利用されている。
【０００３】
切削装置は、被加工物を保持する保持テーブル（チャックテーブル）と、保持テーブルに保持された被加工物を切削する切削手段とを具備しており、切削手段は、ダイアモンドやＣＢＮ（Ｃｕｂｉｃ Ｂｏｒｏｎ Ｎｉｔｒｉｄｅ）等の超砥粒を金属や樹脂等で固めた砥石部（切刃）を有する切削ブレードと、切削ブレードを高速回転させるスピンドルとを備えている（例えば、特開２０００−２５２２４０号公報参照）。
【０００４】
切削ブレードはマウントフランジを介してスピンドルの先端に装着され、例えば３００００ｒｐｍ等の高速で切削ブレードが回転しつつ被加工物へ切り込むことで切削が遂行される。
【０００５】
より詳細には、ハブブレードと呼ばれる円盤状基台の外周に円環状の砥石（切刃）が配設された切削ブレードは、スピンドルの先端に着脱可能に装着されたマウントフランジに装着されてナットで固定される。
【０００６】
また、ワッシャーブレードと呼ばれる円環状に成形された砥石部からなる切削ブレードは、マウントフランジと着脱フランジとで挟持された状態でスピンドルの先端にナットで固定される。
【０００７】
このように、切削ブレードはマウントフランジに接触した状態でスピンドルの先端に装着される。従って、マウントフランジの切削ブレードに接触する端面が平坦ではない場合や、マウントフランジの端面とスピンドルの軸線とのなす角度が直角でない場合には、スピンドル回転時に切削ブレードがばたつき、精密な加工ができないという問題がある。
【０００８】
このような問題を解決するために、マウントフランジの端面を修正するためのフランジ端面修正治具が提案されている（特許第３４７２３９０号公報参照）。このフランジ端面修正治具は、マウントフランジの端面を研削するための研削部材（研削チップ）と、研削部材を固定する固定部と、固定部を支持する支持部とから構成されている。
【０００９】
研削部材をマウントフランジの端面に当接させて、マウントフランジを回転させつつ研削部材で研削することで、マウントフランジの端面が平坦化されるとともに、スピンドルの軸線とマウントフランジ端面とのなす角度が直角に修正される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１０】
【特許文献１】特開２０００−２５２２４０号公報
【特許文献２】特許第３４７２３９０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
上述したフランジ端面修正治具を用いた従来のマウントフランジ端面修正方法では、研削部材とマウントフランジの端面とを作業者が当接させており、当接の有無は目視で確認していた。そのため、マウントフランジの端面に研削部材を必要以上に押し当ててしまい、端面を傷つけてしまうことがあった。
【００１２】
端面を傷つけてしまうと端面修正で削らねばならない端面の量が増え、マウントフランジの寿命が縮むとともに、端面修正に掛かる時間も増大するという問題が生じる。一方、端面と研削部材とが当接していない場合には、端面修正に掛かる時間が増大するという問題がある。
【００１３】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、マウントフランジの寿命を縮めず、端面修正の時間を増大させることのないマウントフランジの端面修正方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【００１４】
本発明によると、回転可能に支持されたスピンドルの先端に固定され、保持テーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードをマウントするマウントフランジの端面を、研削部材を有するフランジ端面修正治具を用いて修正するマウントフランジの端面修正方法であって、該研削部材と該端面とを対向させて該フランジ端面修正治具を該保持テーブルで保持する保持ステップと、撮像手段で該研削部材と該端面とを撮像して撮像画像を形成する撮像ステップと、該撮像画像をもとに該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させるために、該保持テーブルと該マウントフランジとを接近するＹ方向に相対移動させるべきＹ移動量を算出するＹ移動量算出ステップと、該Ｙ移動量算出ステップで算出された該Ｙ移動量に基づいて、該保持テーブルと該マウントフランジとをＹ方向に相対移動させて該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させる当接ステップと、該撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置を決定する基準位置決定ステップと、該マウントフランジを回転させて該研削部材により該端面を研削して修正する修正ステップと、を具備したことを特徴とするマウントフランジの端面修正方法が提供される。
【００１５】
好ましくは、前記Ｙ方向に直交する鉛直方向をＺ方向、該Ｙ方向と該Ｚ方向とにそれぞれ直交する方向をＸ方向とし、前記撮像ステップでは、複数の角度から前記撮像画像を複数形成し、前記基準位置決定ステップは、該撮像画像をもとに該Ｚ方向において前記研削部材を前記端面に対して第１の所定位置へ位置づけるため、前記保持テーブルと前記マウントフランジとを該Ｚ方向に相対移動させるべきＺ移動量を算出するＺ移動量算出ステップと、該撮像画像をもとに該Ｘ方向において前記研削部材を前記端面に対して第２の所定位置へ位置づけるため、前記保持テーブルと前記マウントフランジとを該Ｘ方向に相対移動させるべきＸ移動量を算出するＸ移動量算出ステップと、該保持テーブルと該マウントフランジとを該Ｚ移動量算出ステップで算出された該Ｚ移動量だけ相対移動させて、該研削部材が該マウントフランジに対して該第１の所定位置となるＺ位置に位置決めするＺ位置決めステップと、該保持テーブルと該マウントフランジとを該Ｘ移動量算出ステップで算出された該Ｘ移動量だけ相対移動させて、該研削部材が該マウントフランジに対して該第２の所定位置となるＸ位置に位置決めするＸ位置決めステップと、を含む。
【発明の効果】
【００１６】
本発明によると、研削部材とマウントフランジの端面とを撮像手段で撮像した撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置を決定するため、必要以上に研削部材を端面に押し当てることがなく、マウントフランジの寿命を縮めることがないとともに、端面と研削部材とが当接しないことが防止されるため、端面修正にかかる時間を増大させることがない。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明のマウントフランジの端面修正方法が適用されるマウントフランジを有する切削装置の外観斜視図である。
【図２】ハブブレードがマウントフランジに装着された状態の断面図である。
【図３】ワッシャーブレードがマウントフランジに装着された状態の断面図である。
【図４】本発明のマウントフランジの端面修正方法のフローチャートである。
【図５】フランジ端面修正治具の斜視図である。
【図６】保持テーブルにフランジ端面修正治具を装着する様子を示す分解斜視図である。
【図７】撮像ステップを説明するための断面図である。
【図８】Ｙ位置決めステップを説明するための断面図である。
【図９】基準位置決定ステップの説明図である。
【図１０】端面修正ステップの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１８】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図１は本発明のマウントフランジの端面修正方法が適用されるのに適した切削ユニットを具備した切削装置２の外観を示している。
【００１９】
切削装置２のベース４には保持テーブル８を有する保持テーブル機構６がＸ軸方向に移動可能に搭載されている。保持テーブル８上にはフランジ端面修正治具１０が吸引保持されている。１２は蛇腹である。
【００２０】
１４は切削ユニットであり、切削ユニット１４はボールねじ及びパルスモータからなるＹ軸移動機構１６及びボールねじ及びパルスモータからなるＺ軸移動機構１８によりＹ軸方向及びＺ軸方向に移動可能に配設されている。
【００２１】
切削ユニット１４のスピンドルハウジング２０内にはスピンドル２２（図２参照）が回転可能に収容されており、スピンドル２２の先端部にはマウントフランジ２４が装着されている。
【００２２】
２６は第１カメラであり、ベース４に横向きに取り付けられている。一方、第２カメラ２８は支持部材３０に下向きに取り付けられており、ボールねじ及びパルスモータからなるＸ軸移動機構３２、同じくボールねじ及びパルスモータからなるＹ軸移動機構３４及びボールねじ及びパルスモータからなるＺ軸移動機構３６により、Ｘ，Ｙ，Ｚ軸方向に移動可能に搭載されている。
【００２３】
図２を参照すると、切削ブレード４０がマウントフランジ２４に装着された状態の断面図が示されている。マウントフランジ２４がスピンドル２２の先端部に装着され、ボルト３８で固定されている。マウントフランジ２４は外周部に形成された端面２４ａとボス部２４ｂを有している。
【００２４】
切削ブレード４０はハブブレードと呼ばれ、円形ハブ４２ａを有する円形基台４２と、円形基台４２の外周にニッケル母材中にダイアモンド砥粒が分散された切刃（砥石部）４４が電着されて構成されている。
【００２５】
切削ブレード４０の装着穴をマウントフランジ２４のボス部２４ｂに挿入して、切削ブレード４０をマウントフランジ２４の端面２４ａに当接させ、ナット４６をマウントフランジ２４のボス部２４ｂに形成された雄ねじに螺合することにより、切削ブレード４０がスピンドル２２の先端部に装着されたマウントフランジ２４に取り付けられる。
【００２６】
図３を参照すると、ワッシャーブレード４８がマウントフランジ２４に装着された状態の断面図が示されている。ワッシャーブレード４８をマウントフランジ２４のボス部２４ｂに挿入し、その外側から着脱フランジ５０をマウントフランジ２４のボス部２４ｂに挿入してマウントフランジ２４と着脱フランジ５０とでワッシャーブレード４８を挟持し、ナット４６をマウントフランジ２４のボス部２４ｂに形成された雄ねじに螺合することにより、ワッシャーブレード４８がマウントフランジ２４に装着される。
【００２７】
図２及び図３に示したように、切削ブレード４０，４８はマウントフランジ２４に接触した状態でスピンドル２２の先端に装着される。従って、マウントフランジ２４の切削ブレード４０，４８に接触する端面２４ａが平坦でない場合や、マウントフランジ２４の端面２４ａとスピンドル２２の軸線とのなす角度が直角でない場合には、スピンドル２２回転時に切削ブレード４０，４８がばたつき、精密な加工ができないという問題がある。
【００２８】
本発明のマウントフランジの端面修正方法は、マウントフランジ２４の端面２４ａを修正してこのような問題を解決せんとしたものであり、以下図４乃至図１０を参照して、本発明実施形態のマウントフランジの端面修正方法について詳細に説明する。
【００２９】
図４を参照すると、本発明実施形態に係るマウントフランジの端面修正方法のフローチャートが示されている。図５はフランジ端面修正治具の斜視図、図６はフランジ端面修正治具を保持テーブル（チャックテーブル）に装着する様子を示す分解斜視図である。
【００３０】
図５に示すように、フランジ端面修正治具１０は、ＳＵＳ等の金属から形成された支持基台５２に固定された支持部材５４上に研削部材（研削チップ）５８を搭載し、研削部材５８上に保持部材５６を搭載して、ねじ６０を支持部材５４に形成したねじ穴に螺合することにより、研削部材５８を支持部材５４と保持部材５６とで挟持して構成される。支持部材５４及び保持部材５６もＳＵＳ等の金属から形成されている。
【００３１】
研削部材５８は、ホワイトアランダム（ＷＡ）やグリーンカーボランダム（ＧＣ）等の砥粒を樹脂と導電性材料との混合剤で固めて構成される。代替案として、研削部材５８を超硬材から形成してもよい。
【００３２】
このように構成されたフランジ端面修正治具１０は、切削装置２に装着されている通常のチャックテーブルを取り外して、代わりに装着された保持テーブル（チャックテーブル）８に図６に示すように吸引保持される。
【００３３】
保持テーブル８は、十字状に形成された放射状溝６２ａと、複数の同心状円形溝６２ｂを有している。放射状溝６２ａ及び円形溝６２ｂとも図示しない負圧吸引源に接続されている。
【００３４】
再び図４のフローチャートを参照すると、まずステップＳ１０で、図７に示すようにフランジ端面修正治具１０の研削部材５８とマウントフランジ２４の端面２４ａとを対向させて、フランジ端面修正治具１０を保持テーブル８で吸引保持する。
【００３５】
次いで、ステップＳ１１で、第１カメラ２６及び第２カメラ２８からなる撮像手段で研削部材５８とマウントフランジ２４の端面２４ａとを撮像して複数の撮像画像を形成する。
【００３６】
次いで、ステップＳ１２に進んで、ステップＳ１１で撮像した撮像画像をもとに研削部材５８と端面２４ａとを当接させるために、保持テーブル８とマウントフランジ２４とを接近するＹ方向に相対移動させるべきＹ移動量を算出する。
【００３７】
そして、ステップＳ１３で、算出されたＹ移動量に基づいて、図８（Ａ）に示すようにマウントフランジ２４を矢印Ｙ方向に移動させて、図８（Ｂ）及び図９（Ａ）に示すように研削部材５８とマウントフランジ２４の端面２４ａとを当接させる。
【００３８】
次いで、ステップＳ１４に進んで撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置決定ステップを実施する。この基準位置決定ステップは、撮像画像をもとにＺ方向において研削部材５８を端面２４ａに対して第１の所定位置へ位置づけるため、保持テーブル８とマウントフランジ２４とをＺ方向に相対移動させるべきＺ移動量を算出するＺ移動量算出ステップと、撮像画像をもとにＸ方向において研削部材５８を端面２４ａに対して第２の所定位置へ位置づけるため、保持テーブル８とマウントフランジ２４とをＸ方向に相対移動させるべきＸ移動量を算出するＸ移動量算出ステップとを含んでいる。
【００３９】
基準位置決定ステップは更に、Ｚ方向において保持テーブル８とマウントフランジ２４とを相対移動させて、研削部材５８がマウントフランジ２４に対して第１の所定位置となるＺ位置に位置決めするＺ位置決めステップと、Ｘ方向において保持テーブル８とマウントフランジ２４とを相対移動させて、研削部材５８がマウントフランジ２４に対して第２の所定位置となるＸ位置に位置決めするＸ位置決めステップとを含んでいる。
【００４０】
Ｚ位置決めステップは、図９（Ｂ）に示すようにマウントフランジ２４をＺ軸方向にＺ移動量だけ下降させる上下位置合わせステップであり、Ｘ位置決めステップは図９（Ｃ）に示すように研削部材５８をＸ軸方向にマウントフランジ２４の端面２４ａを横切る位置までＸ移動量だけ移動させる左右位置合わせステップである。
【００４１】
図９（Ｃ）に示すようにフランジ端面修正治具１０の研削部材５８を基準位置に移動してから、ステップＳ１５のマウントフランジ２４を回転させて研削部材５８により端面２４ａを研削して修正する修正ステップを実行する。
【００４２】
この修正ステップは、図１０に示すようにマウントフランジ２４を矢印Ａ方向に回転させつつ研削部材５８をスピンドル２２の軸線方向と直交する方向、即ち矢印Ｘ方向に端面２４ａを横切って複数回往復移動させる端面研削ステップと、マウントフランジ２４をスピンドル２２の軸線方向に所定距離インデックス送りするインデックス送りステップとから構成される。端面研削ステップとインデックス送りステップとの繰り返しでマウントフランジ２４の端面２４ａの修正が行われる。
【００４３】
上述したマウントフランジの端面修正方法の実施形態によると、研削部材５８とマウントフランジ２４の端面２４ａとを第１及び第２カメラ２６，２８で撮像した撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置を決定するため、必要以上に研削部材５８を端面２４ａに押し当てることがなく、マウントフランジ２４の寿命を縮めることがないとともに、端面２４ａと研削部材５８とが当接しないことが防止されるため、マウントフランジ２４の端面修正にかかる時間を増大させることがない。
【符号の説明】
【００４４】
８ 保持テーブル
１０ フランジ端面修正治具
１４ 切削ユニット
２２ スピンドル
２４ マウントフランジ
２４ａ 端面
２６ 第１カメラ
２８ 第２カメラ
４０ 切削ブレード（ハブブレード）
４８ ワッシャーブレード
５８ 研削部材
【特許請求の範囲】
【請求項１】
回転可能に支持されたスピンドルの先端に固定され、保持テーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードをマウントするマウントフランジの端面を、研削部材を有するフランジ端面修正治具を用いて修正するマウントフランジの端面修正方法であって、
該研削部材と該端面とを対向させて該フランジ端面修正治具を該保持テーブルで保持する保持ステップと、
撮像手段で該研削部材と該端面とを撮像して撮像画像を形成する撮像ステップと、
該撮像画像をもとに該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させるために、該保持テーブルと該マウントフランジとを接近するＹ方向に相対移動させるべきＹ移動量を算出するＹ移動量算出ステップと、
該Ｙ移動量算出ステップで算出された該Ｙ移動量に基づいて、該保持テーブルと該マウントフランジとをＹ方向に相対移動させて該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させる当接ステップと、
該撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置を決定する基準位置決定ステップと、
該マウントフランジを回転させて該研削部材により該端面を研削して修正する修正ステップと、
を具備したことを特徴とするマウントフランジの端面修正方法。
【請求項２】
前記Ｙ方向に直交する鉛直方向をＺ方向、該Ｙ方向と該Ｚ方向とにそれぞれ直交する方向をＸ方向とし、
前記撮像ステップでは、複数の角度から前記撮像画像を複数形成し、
前記基準位置決定ステップは、該撮像画像をもとに該Ｚ方向において前記研削部材を前記端面に対して第１の所定位置へ位置づけるため、前記保持テーブルと前記マウントフランジとを該Ｚ方向に相対移動させるべきＺ移動量を算出するＺ移動量算出ステップと、
該撮像画像をもとに該Ｘ方向において前記研削部材を前記端面に対して第２の所定位置へ位置づけるため、前記保持テーブルと前記マウントフランジとを該Ｘ方向に相対移動させるべきＸ移動量を算出するＸ移動量算出ステップと、
該保持テーブルと該マウントフランジとを該Ｚ移動量算出ステップで算出された該Ｚ移動量だけ相対移動させて、該研削部材が該マウントフランジに対して該第１の所定位置となるＺ位置に位置決めするＺ位置決めステップと、
該保持テーブルと該マウントフランジとを該Ｘ移動量算出ステップで算出された該Ｘ移動量だけ相対移動させて、該研削部材が該マウントフランジに対して該第２の所定位置となるＸ位置に位置決めするＸ位置決めステップと、
を含む請求項１記載のマウントフランジの端面修正方法。
【請求項１】
回転可能に支持されたスピンドルの先端に固定され、保持テーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードをマウントするマウントフランジの端面を、研削部材を有するフランジ端面修正治具を用いて修正するマウントフランジの端面修正方法であって、
該研削部材と該端面とを対向させて該フランジ端面修正治具を該保持テーブルで保持する保持ステップと、
撮像手段で該研削部材と該端面とを撮像して撮像画像を形成する撮像ステップと、
該撮像画像をもとに該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させるために、該保持テーブルと該マウントフランジとを接近するＹ方向に相対移動させるべきＹ移動量を算出するＹ移動量算出ステップと、
該Ｙ移動量算出ステップで算出された該Ｙ移動量に基づいて、該保持テーブルと該マウントフランジとをＹ方向に相対移動させて該研削部材と該マウントフランジの端面とを当接させる当接ステップと、
該撮像画像をもとに端面修正開始の基準位置を決定する基準位置決定ステップと、
該マウントフランジを回転させて該研削部材により該端面を研削して修正する修正ステップと、
を具備したことを特徴とするマウントフランジの端面修正方法。
【請求項２】
前記Ｙ方向に直交する鉛直方向をＺ方向、該Ｙ方向と該Ｚ方向とにそれぞれ直交する方向をＸ方向とし、
前記撮像ステップでは、複数の角度から前記撮像画像を複数形成し、
前記基準位置決定ステップは、該撮像画像をもとに該Ｚ方向において前記研削部材を前記端面に対して第１の所定位置へ位置づけるため、前記保持テーブルと前記マウントフランジとを該Ｚ方向に相対移動させるべきＺ移動量を算出するＺ移動量算出ステップと、
該撮像画像をもとに該Ｘ方向において前記研削部材を前記端面に対して第２の所定位置へ位置づけるため、前記保持テーブルと前記マウントフランジとを該Ｘ方向に相対移動させるべきＸ移動量を算出するＸ移動量算出ステップと、
該保持テーブルと該マウントフランジとを該Ｚ移動量算出ステップで算出された該Ｚ移動量だけ相対移動させて、該研削部材が該マウントフランジに対して該第１の所定位置となるＺ位置に位置決めするＺ位置決めステップと、
該保持テーブルと該マウントフランジとを該Ｘ移動量算出ステップで算出された該Ｘ移動量だけ相対移動させて、該研削部材が該マウントフランジに対して該第２の所定位置となるＸ位置に位置決めするＸ位置決めステップと、
を含む請求項１記載のマウントフランジの端面修正方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【公開番号】特開２０１１−１６１８２（Ｐ２０１１−１６１８２Ａ）
【公開日】平成２３年１月２７日（２０１１．１．２７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−１６１４６８（Ｐ２００９−１６１４６８）
【出願日】平成２１年７月８日（２００９．７．８）
【出願人】（０００１３４０５１）株式会社ディスコ (2,397)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１月２７日（２０１１．１．２７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年７月８日（２００９．７．８）
【出願人】（０００１３４０５１）株式会社ディスコ (2,397)
【Ｆターム（参考）】
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