説明

マスカラ用短繊維、マスカラ用短繊維製造方法、マスカラ化粧料およびマスカラ化粧料の製造方法

【課題】睫の長さをより長くし、ボリューム感のある外観形状を与え、すっきりとした目元を得ることができるマスカラ用短繊維、該短繊維製造方法、マスカラならびに、マスカラ化粧料の製造方法の提供。
【解決手段】単繊維長が0.1mm〜5.0mmで単繊維繊度が0.1〜30デシテックスの短繊維であり、かつ、該短繊維の繊維軸方向に垂直な繊維横断面上での断面形状が以下の要件(a)〜(e)を満足することを特徴とするマスカラ用短繊維。(a):断面形状が中空である、(b):中空断面繊維の最外の形状が、丸、扁平、多角形、および多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状である、(c):中空断面繊維の中空部の最外形状が、丸、扁平、多角形、多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状である、(d):中空断面繊維の中空部が単一繊維内で1〜20個含まれた形状である、(e):中空断面繊維の以下の式で表される中空率が10〜90%である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスカラ化粧料、すなわち、睫を濃く、長く見せるための化粧料において、中空繊維からなるマスカラ用短繊維とマスカラ用短繊維製造方法、さらには該マスカラ用中空短繊維を含有させてなるマスカラ化粧料とその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、睫の化粧において、睫に長さを従来のマスカラ化粧料による長さをより長くし得て、太く優美な外観形状を与えて、すっきりとした美しい印象を与える目元を得ることを従来のマスカラ化粧料以上に可能にするマスカラ用短繊維、マスカラ短繊維の製造方法、マスカラ、ならびにマスカラ化粧料の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、マスカラは睫を上にカールすることや睫を太く、長くすることで、目元をはっきりさせることによって、すっきりとした目元の美的外観の向上効果を奏させるものである。
【0003】
一般的には、マスカラ用に供され基材として例えばワックス類、粉体などが用いられてきた。該基材によれば、隣り合った睫を接着し見かけ上は太く見せることはできるが、目元近傍において二次元的な面を成しているため、美しさに欠け、かつ隣り合った睫と接着して硬くなるため、目元に違和感があった。また、長さにおいては、単に粉体を連ねているだけで十分長さが得られない欠点があった。
【0004】
最近、該欠点を改善する手段としてマスカラ用基材として種々の繊維を含有する提案がなされている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0005】
特許文献1には、太さが1〜7デニールの繊維を含有したアイメークアップ化粧料が提案されているが、短繊維の断面形状および短繊維の製造方法に関する検討がなされていない。
【0006】
また、特許文献2には、0.1〜8デニールの繊維を含有したアイメークアップ化粧料が提案されているが、短繊維の製造方法および短繊維の断面形状に関する検討がなされていない。
【0007】
また、特許文献3には、所定の長さに切り刻むとあるが、短繊維の製造方法の検討がなされていない。また、断面形状においては種々提案されているが中空断面に関する検討がなされていない。
【特許文献1】特開平7−179323号公報、
【特許文献2】特開平09−263518号公報、
【特許文献3】特開2004−269493号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点に鑑み、睫の化粧において、睫の長さをより長くし、ボリューム感のある外観形状を与え、すっきりとした目元を得ることができるマスカラ用短繊維、マスカラ用短繊維製造方法、マスカラならびに、マスカラ化粧料の製造方法を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を達成するため、以下の構成を採用する。すなわち、
(1)単繊維長が0.1mm〜5.0mmで単繊維繊度が0.1〜30デシテックスの短繊維であり、かつ、該短繊維の繊維軸方向に垂直な繊維横断面上での断面形状が以下の要件(a)〜(e)を満足することを特徴とするマスカラ用短繊維。
【0010】
要件(a):断面形状が中空であること、
要件(b):中空断面繊維の最外の形状が、丸、扁平、多角形、および多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(c):中空断面繊維の中空部の最外形状が、丸、扁平、多角形、多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(d):中空断面繊維の中空部が単一繊維内で1〜20個含まれた形状であること、
要件(e):中空断面繊維の以下の式で表される中空率が10〜90%であること。
【0011】
中空率=100×(A−B)/A
A:最外形の総面積
B:中空部の総面積
(2)繊維断面形状が以下の要件(a)〜(e)を満足する中空繊維を用いて、綛状または束状にしてからカットすることを特徴とするマスカラ用短繊維の製造方法。
【0012】
要件(a):断面形状が中空であること、
要件(b):中空断面繊維の最外の形状が、丸、扁平、多角形、および多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(c):中空断面繊維の中空部の最外形状が、丸、扁平、多角形、多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(d):中空断面繊維の中空部が単一繊維内で1〜20個含まれた形状であること、
要件(e):中空断面繊維の以下の式で表される中空率が10〜90%であること。
【0013】
中空率=100×(A−B)/A
A:最外形の総面積
B:中空部の総面積
(3)繊維断面形状が以下の要件(a)〜(e)を満足する中空繊維を用いて、綛状または束状にし、熱処理してからカットすることを特徴とするマスカラ用短繊維の製造方法。
【0014】
要件(a):断面形状が中空であること、
要件(b):中空断面繊維の最外の形状が、丸、扁平、多角形、および多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(c):中空断面繊維の中空部の最外形状が、丸、扁平、多角形、多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(d):中空断面繊維の中空部が単一繊維内で1〜20個含まれた形状であること、
要件(e):中空断面繊維の以下の式で表される中空率が10〜90%であること。
【0015】
中空率=100×(A−B)/A
A:最外形の総面積
B:中空部の総面積
(4)前記(1)に記載のマスカラ用繊維、または前記(2)および前記(3)のいずれかに記載のマスカラ用繊維の製造方法によって得られるマスカラ用繊維を1〜10重量%含有してなることを特徴とするマスカラ。
【0016】
(5)繊維断面形状が以下の要件(a)〜(e)を満足する繊維を用いて、綛状または束状にしてからカットして得られたマスカラ用短繊維または綛状または束状にした繊維を熱処理してからカットして得られたマスカラ用短繊維をマスカラ液に含有せしめることを特徴とするマスカラ化粧料の製造方法。
【0017】
要件(a):断面形状が中空であること、
要件(b):中空断面繊維の最外の形状が、丸、扁平、多角形、および多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(c):中空断面繊維の中空部の最外形状が、丸、扁平、多角形、多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(d):中空断面繊維の中空部が単一繊維内で1〜20個含まれた形状であること、
要件(e):中空断面繊維の以下の式で表される中空率が10〜90%であること。
【0018】
中空率=100×(A−B)/A
A:最外形の総面積
B:中空部の総面積
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、睫の化粧において、睫の長さをより長くし、ボリューム感のある外観形状を与え、見栄えのある、すっきりとした目元を得ることができるマスカラが得られる。
【0020】
短繊維の断面端形状が中空形であることは中実の繊維に比べ、軽いこと、また、中実に比べ、太い繊維を用いることができるため、太くて長い優美な睫となり、違和感のない睫効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明のマスカラ用短繊維は、睫の長さをより長くし、ボリューム感のある優美な外観形状を与え、すっきりとした目元を得るために、特定の単繊維、太さ、長さ、形状等に好適な範囲がある。
【0022】
すなわち、本発明のマスカラ用短繊維は、太さにおいて単繊維繊度が0.1〜30デシテックスであり、好ましくは0.2〜25デシテックス、より好ましくは0.3〜20デシテックスの短繊維である。
【0023】
短繊維の太さ(単繊維繊度)が0.1デシテックス未満の場合は、マスカラを製造する過程において、繊維が細すぎるため、マスカラ内のブラシに絡みついて睫に移動しない問題があり、30デシテックスを上回る場合には太すぎるため、重くなり、長い睫が得られにくく、塗った後、違和感が残る。
【0024】
また、本発明のマスカラ用短繊維の長さは、0.1〜5.0mmであり、好ましくは0.5〜4.0mm、より好ましくは1.0〜3.0mmである。短繊維長が5.0mmを超えると繊維が長すぎるため、ブラシに絡みついて睫に移動しない問題があり、0.1mmを下回る場合には繊維長が短いため、繊維相互の繋がりが弱く、長い睫が得られにくくなる。
【0025】
本発明のマスカラ用短繊維は、単繊維繊度が0.1〜30デシテックスの中空繊維で構成され、かつ、短繊維断面の最外形状は、丸、扁平、多角形、多葉形などの少なくとも一つから選ばれた繊維を用いることができるが、本発明においては、睫を太く長くするために中空繊維を用いるものであり、さらに好ましくは多葉形が繋ぎを強固にする点で好ましい。すなわち丸断面の睫を短繊維の凹部で繋ぎ、次に短繊維の凸部が準じ繋がって、より太くて長い睫が得られるのである。また、中空部の形状は軽くすることが目的であり、最外形状に沿った形の丸、扁平、多角形、多葉形などの少なくとも一つから選ばれた繊維を用いることができるが、外圧に対し変形し難い丸が好ましい。さらに、単繊維の中空の数は1〜20個、好ましくは1〜15個、さらに、好ましくは1〜10個であり、1個未満、すなわち、中実では軽くすることができない。また20個を上回る場合は、外圧に対し変形し、元の形を維持できないため好ましくない。
【0026】
また、中空率は10〜90%、好ましくは20〜80%、さらに好ましくは30〜70%である。10%を下回る場合は、軽くすることは困難であり、90%を上回る場合は製造上の問題もあるが外圧に対し変形し、元の形を維持できないため好ましくない。
【0027】
本発明で中空断面形状を持っているとは、図1a〜i(中空断面繊維)に示すような断面形状のものである。中空断面の形状は、
(1)最外形の形状が、丸、扁平、多角形、多葉形など少なくとも一つから選ばれた繊維であること、
(2)中空部の最外形状が、丸、扁平、多角形、多葉形など少なくとも一つから選ばれた繊維であること、
(3)中空部が単一繊維内で1〜20個含まれた形状であること、
(4)中空率が10〜90%であること。
【0028】
中空率=100×(A−B)/A
A:最外形の総面積
B:中空部の総面積
図1a〜iに断面形状を例示する。図1a〜iは、本発明の好適な断面の模式形状例であり、図2a〜fは適さない例である。
【0029】
本発明で用いられる中空形断面繊維からなる短繊維は、例えば丸善株式会社、平成14年3月25日発行の「繊維の百科事典」745頁〜747頁などに記載されている方法によって、容易に製造することができる。
【0030】
本発明者らは、該中空短繊維をマスカラ液に混入し、実際に化粧を試みた結果、意外にも太くて長い睫を得ることができることを見出した。
【0031】
本発明において、中空形断面繊維からなる短繊維を造るために使用されるポリマーは、特に限定されるものではなく、通常の方法で製糸可能なものであればいずれのポリマーであっても使用することができる。例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、およびポリオレフィンなどを例示することができ、なかでもポリアミドが特に好ましく用いられる。
【0032】
本発明のマスカラ用短繊維を得るためには、代表的には次のような方法が挙げられる。
まず、中空型の単繊維糸として、単繊維繊度が0.1〜30デシテックスの単繊維糸を用い、綛状または束状にする。次に綛状または束状のまま単繊維長0.1〜5.0mmの所定のカット長に切断する。その後好ましくはフルイなどでミスカット屑等を除去する選別操作を行ない、マスカラ用短繊維を得ることができる。
【0033】
該マスカラ用短繊維は、一般に染色は行わないが必用に応じて行うこともできる。
【0034】
または、中空型の単繊維糸として、単繊維繊度が0.1〜30デシテックスの単繊維糸を用い、綛状または束状に熱セットを行ってから単繊維長0.1〜5.0mmの所定のカット長に切断する。その後好ましくはフルイなどでミスカット屑等を除去する選別操作を行ない、マスカラ用短繊維を得ることができる。
一般に染色は行わないが必用に応じて行うこともできる。
【0035】
このような方法によって得られたマスカラ用短繊維は、調合されたマスカラ液に1〜10重量%混入しマスカラを得ることができる。
【0036】
含有量は該範囲を外れる場合には目的とする長くてボリュームのある優美な睫外観形状を得ることができにくくなるので好ましくない。
【0037】
また、マスカラ液は、通常使われている液であればいかなる液でも用いることができ、特に限定されないが、例えばワックス成分や皮膜形成剤さらに着色剤などが用いられ、ワックスではカルナウバ、キャンデリラ、マイクロクリスタリン、ポリエチレン、パラフィンなどのワックスを目的に応じて組み合わせることができる。皮膜形成剤のポリマーエマルジョンとしてはアクリル酸系、ポリ酢酸ビニル系、シリコン系などが挙げられるがアクリル酸系が多く用いられる。
【0038】
着色剤としては顔料が多く用いられる。また、必用に応じて香料なども混ぜることができる。
【0039】
本発明のマスカラ用繊維を含有したマスカラは睫の化粧において、ボリュームのある長く、優美な睫を得ることができる。
【実施例】
【0040】
(マスカラ液調合方法)
下記割合(重量%)の液をマスカラ液として用いた。
【0041】
ポリアクリル酸エステルエマルジョン 50.0
ポリメタクリル酸 2.0
トリエタノールアミン 2.5
ブチレングリコール 3.0
塩化ナトリューム 0.5
防腐剤 適量
シリカ 2.0
顔料 1.0
香料 0.1
精製水を加え全体で100重量%とした。
(評価方法)パネラーとして10人選定し、使用前後の差を以下の評価で行った。
【0042】
○:8人以上が使用前に比べ、ボリューム感があり、睫が長くなり、優美な睫であり、違和感がなく、見栄えが良いと答えた。
【0043】
△:5人以上が使用前に比べ、やや睫が長くなるが、優美さに欠け、違和感が残り見栄えが不十分と答えた。
【0044】
×:全員が使用前に比べ、睫の長さは替わらず、優美さに欠け、違和感があり見栄えが不足すると答えた。
とした。
【0045】
(実施例1)
単繊維糸として、190デシテックス、24フィラメントのポリアミドからなる中空型マルチフィラメント糸条(単繊維の中空断面形状は、図1のcのごとき最外形が丸、中空部が三角断面で中空率が40%)を綛取り機にかけ、55万デシテックスの太さの綛を得た。得られた綛をギロチンカッターで2.0mmにカットした。
次いで、マスカラ容器10CCの中に調合されたマスカラ液8gと該繊維0.4g(5重量%)を混ぜてマスカラを作成した。
該マスカラを用いて睫の化粧をしたところ、睫の長さは長くなっており、隣り合った睫との接着が少なくボリュームのある優美な見栄えのする睫を得ることができた。
結果を表1に示す。
【0046】
(実施例2)
1450デシテックス、90フィラメントのポリアミドからなる中空型マルチフィラメント糸条、(単糸繊維の中空断面形状は、図1のeのごとき最外形が三葉、中空部が丸、中空率が12%)を綛取り機にかけ、55万デシテックスの太さの綛を得た。得られた綛を緊張状態で98℃の液中で30分処理してからギロチンカッターで2.0mmにカットした。
次いで、マスカラ容器10CCの中に調合されたマスカラ液8gと該繊維0.4g(5重量%)を混ぜてマスカラを作成した。
該マスカラを用いて睫の化粧をしたところ、睫の長さは長くなっており、隣り合った睫との接着が少なくボリュームのある優美な見栄えのする睫を得ることができた。結果を表1に示す。
【0047】
(実施例3)
3000デシテックス、200フィラメントのポリアミドからなる中空型マルチフィラメント糸条、(単糸繊維の中空断面形状は、図1のdのごとき最外形が四角、中空形状が丸4個、中空率が20%)を綛取り機にかけ、55万デシテックスの太さの綛を得た。得られた綛を緊張状態で98℃の液中で30分処理してからギロチンカッターで2.0mmにカットした。
次いで、マスカラ容器10CCの中に調合されたマスカラ液8gと該繊維0.4g(5重量%)を混ぜてマスカラを作成した。
該マスカラを用いて睫の化粧をしたところ、睫の長さは長くなっており、隣り合った睫との接着が少なくボリュームのある優美な見栄えのする睫を得ることができた。結果を表1に示す。
【0048】
(比較例1)
短繊維を含有しないマスカラ液のみのマスカラを用いて睫の化粧をしたところ、睫の長さは長くなっておらず、隣り合った睫との接着が多く見られ、違和感のある品素な睫であった。結果を表1に示す。
【0049】
(比較例2)
単繊維糸として、56デシテックス、18フィラメント、断面形状が丸の繊維を用いギロチンカッターで2.0mmにカットした短繊維を用いる以外は、実施例1と同じマスカラで睫の化粧をしたところ、睫の長さは若干長くなっているが、違和感があり見栄えも不十分のものであった。結果を表1に示す。
【0050】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の断面形状を例示した模式図である。
【図2】本発明に適さない断面形状を示した模式図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単繊維長が0.1mm〜5.0mmで単繊維繊度が0.1〜30デシテックスの短繊維であり、かつ、該短繊維の繊維軸方向に垂直な繊維横断面上での断面形状が以下の要件(a)〜(e)を満足することを特徴とするマスカラ用短繊維。
要件(a):断面形状が中空であること、
要件(b):中空断面繊維の最外の形状が、丸、扁平、多角形、および多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(c):中空断面繊維の中空部の最外形状が、丸、扁平、多角形、多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(d):中空断面繊維の中空部が単一繊維内で1〜20個含まれた形状であること、
要件(e):中空断面繊維の以下の式で表される中空率が10〜90%であること。
中空率=100×(A−B)/A
A:最外形の総面積
B:中空部の総面積
【請求項2】
繊維断面形状が以下の要件(a)〜(e)を満足する中空繊維を用いて、綛状または束状にしてからカットすることを特徴とするマスカラ用短繊維の製造方法。
要件(a):断面形状が中空であること、
要件(b):中空断面繊維の最外の形状が、丸、扁平、多角形、および多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(c):中空断面繊維の中空部の最外形状が、丸、扁平、多角形、多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(d):中空断面繊維の中空部が単一繊維内で1〜20個含まれた形状であること、
要件(e):中空断面繊維の以下の式で表される中空率が10〜90%であること。
中空率=100×(A−B)/A
A:最外形の総面積
B:中空部の総面積
【請求項3】
繊維断面形状が以下の要件(a)〜(e)を満足する中空繊維を用いて、綛状または束状にし、熱処理してからカットすることを特徴とするマスカラ用短繊維の製造方法。
要件(a):断面形状が中空であること、
要件(b):中空断面繊維の最外の形状が、丸、扁平、多角形、および多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(c):中空断面繊維の中空部の最外形状が、丸、扁平、多角形、多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(d):中空断面繊維の中空部が単一繊維内で1〜20個含まれた形状であること、
要件(e):中空断面繊維の以下の式で表される中空率が10〜90%であること。
中空率=100×(A−B)/A
A:最外形の総面積
B:中空部の総面積
【請求項4】
請求項1に記載のマスカラ用繊維、または請求項2および請求項3のいずれかに記載のマスカラ用繊維の製造方法によって得られるマスカラ用繊維を1〜10重量%含有してなることを特徴とするマスカラ。
【請求項5】
繊維断面形状が以下の要件(a)〜(e)を満足する繊維を用いて、綛状または束状にしてからカットして得られたマスカラ用短繊維または綛状または束状にした繊維を熱処理してからカットして得られたマスカラ用短繊維をマスカラ液に含有せしめることを特徴とするマスカラ化粧料の製造方法。
要件(a):断面形状が中空であること、
要件(b):中空断面繊維の最外の形状が、丸、扁平、多角形、および多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(c):中空断面繊維の中空部の最外形状が、丸、扁平、多角形、多葉形の少なくとも1つから選ばれた形状であること、
要件(d):中空断面繊維の中空部が単一繊維内で1〜20個含まれた形状であること、
要件(e):中空断面繊維の以下の式で表される中空率が10〜90%であること。
中空率=100×(A−B)/A
A:最外形の総面積
B:中空部の総面積

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−44860(P2008−44860A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−219554(P2006−219554)
【出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】