説明

マッサージクリーム

【課題】医学的効果を有するマッサージクリームの提供。
【解決手段】基体1g当たり5.0Bq〜300.0Bqの放射性物質の粉末を含有するマッサージクリーム。好ましい放射線物質は4.0Bq〜240.0Bqのトリウムであり、また1.0Bq〜60.0Bqのウランである。該マッサージクリームをマッサージ適用者の身体に適用して、マッサージクリームをリンパ管へすり込む手法によりマッサージを施すことによって、マッサージ適用者の細胞修復機能、細胞賦活機能、ホルモンバランス改善機能などの機能の改善に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマッサージクリームに関する。より詳しく述べると医薬的作用を有するマッサージクリームに関する。
【背景技術】
【0002】
マッサージは、最も古く、かつ簡単な療法の1つであり、手、指、肘、足などで患者の身体の様々な部分を揉み、擦る手法を用いる。この手法は患者の身体の軟組織(筋肉、腱、靭帯等)に直接作用し、血流やリンパ流を上げ、老廃物の排出を促す。マッサージの起源はフランスでの手技療法といわれている。しかし、現在ではマッサージはロミロミ、指圧、タイ式、スウェーデン式など様々なスタイルに分類されている。
【0003】
マッサージの主な効用は、身体の痛みの軽減、並びに身体のリラックス、刺激、調整などである。しかし、マッサージは健康的効果に限定されず、美容やダイエット効果もある。
【0004】
このようなマッサージと共に例えば特許文献1のようなクリームが使用され得る。現在、各種のマッサージ用のクリーム(以下、マッサージクリームと称する)が使用可能である。これらのマッサージクリームはマッサージの行為を容易にし、その効果を高めるためることを目的にしている。実際には、マッサージクリームは皮膚と指の間の摩擦を低減し、皮膚に過剰な圧力が加わることを防止する。また、マッサージクリームは筋肉に直接作用することで、ストレスの低減、リンパ流の改善、老廃物の除去を促進する。
【0005】
マッサージクリームの硬度や粘度は使用目的または使用部位によって変わってくる。したがって、マッサージクリームはオイルやジェル等の様々なフォームで提供される。さらに、マッサージクリームは香り、保湿、冷却成分を含んでよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述のマッサージクリームの効果は医学的には証明されていない。それゆえ、医学的効果を有するマッサージクリームの開発が望まれている。
このような背景により、本発明が創案されたものであり、本発明の目的は医学的効果を有するマッサージクリームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、既存のマッサージクリームの成分に医学的効果を有する少量の放射性物質を加えることでマッサージクリームを生成することにより本発明の課題を解決するに至った。
【0009】
前記課題を解決するために創案された請求項1の発明は、基体1g当たり5.0Bq〜300.0Bqの放射性物質の粉末を含有することを特徴とするマッサージクリームである。
【0010】
前記課題を解決するために創案された請求項2の発明は、請求項1のマッサージクリームにおいて、前記放射線物質が4.0Bq〜240.0Bqのトリウムを含むことを特徴とする。
【0011】
前記課題を解決するために創案された請求項3の発明は、請求項2のマッサージクリームにおいて、前記放射線物質が1.0Bq〜60.0Bqのウランをさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によって、医学的効果を有するマッサージクリームを提供することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明のマッサージクリームを詳細に説明する。
本発明のマッサージクリームはホルミシス効果を適用者に容易に付与できるクリームを開発するという概念から構成されたものである。
【0014】
ホルミシスとは、1900年の初期にドイツの学者「フューゴシュルツ」博士が名づけたもので、「大量では生命に対して禁じるべきものが少量ならば刺激として有効に使えること」を意味する。
【0015】
そのため、本発明者等は、このようなホルミシス効果をマッサージの際に適用者に付与する方法を鋭意検討した結果、所定量の低レベル放射線を発生する物質をマッサージクリーム中に練りこみ、これを適用者に適用してマッサージを実行することにより、ホルミシス効果を適用者に付与できるという知見に基づくものである。
【0016】
そのため、本発明では、マッサージクリームに所定量の放射性物質の微粉末を練りこむことを考案した。
【0017】
基体となるクリームは、当該技術分野に周知のマッサージクリームを適用箇所に応じた粘度に調整する。
【0018】
そして、このようなクリームに対して、放射性物質の微粉末を所定の線量となるように練りこむ。
【0019】
この際に使用する放射性物質は、本発明の作用効果を奏するものであれば特に限定されるものではないが、適用箇所からの放射線の経皮吸収を考慮すると微粉末状、好ましくは0.1〜2ミクロン、より好ましくは0.3〜0.8ミクロンの粒子径を有している。
【0020】
このような物質としては、例えばトリウム鉱石(モナザイト)、ウラン鉱石、あるいはラジウム、ラドン、ポロニウム、ビスマスなどの放射性元素を含有する天然鉱石が挙げられる。
【0021】
クリームにこのような放射性物質を練りこむのは、クリーム製造過程、クリームの製造直後(熱時)、あらかじめ製造したクリームに放射性物質を所定量添加して、十分に攪拌することによって、達成される。
【0022】
この際の放射性物質の添加量は、マッサージの適用方法、身体への適用量、身体への適用インターバル、マッサージの手法などに依存して適宜変化するが、基材1g当たり5.0Bq〜300.0Bqの放射性物質を含有することが好ましい。また、この放射性物質には、4.0Bq〜240.0BqのTh系の放射性物質を含有することができる。さらに、該放射性物質には、1.0Bq〜60.0BqのU系の放射性物質を含有することができる。
【0023】
放射線物質の含有量の上限については、身体に悪影響を及ぼさないレベルであれば特に限定するものではない。しかし、現行の法規制が370Bq/gを超えるものに対して制限をしているため、これを考慮して300Bqとした。
【0024】
本発明のマッサージクリームにおいて、本発明の作用効果を阻害しない範囲で種々の添加物、好ましくは化粧品原料基準に記載の添加物を添加することができる。このような添加物の代表例としては、香料、酸化防止剤、甘草などの漢方薬成分やハーブ等のエキスなど、植物性の基源活性剤、スクワレンなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0025】
あるいは、あらかじめ微粉砕された放射性物質の分散液を用意してこれを基体となるクリームに添加することによって本発明のマッサージクリームを適用直前に調製することもできる。
【0026】
このようにして調製された本発明のマッサージクリームは、身体に適度な刺激を与えて、適用箇所を通じてホルミシス効果を付与することとなる。
【0027】
本発明者が実際に低レベルの放射性物質を含有するマッサージクリームを用いた被験者から効果を調査したところ、下記表1のような結果を得た。
【0028】
【表1】

【0029】
これらの結果より、本発明のマッサージクリームをマッサージ適用者の身体のリンパ管周辺へすり込みながらマッサージを施すことによって、マッサージ適用者に細胞修復機能、細胞賦活機能、ホルモンバランス改善機能などの種々の効果を与えることが可能と判った。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体1g当たり5.0Bq〜300.0Bqの放射性物質の粉末を含有することを特徴とするマッサージクリーム。
【請求項2】
前記放射線物質は、4.0Bq〜240.0Bqのトリウムを含むことを特徴とする請求項1に記載のマッサージクリーム。
【請求項3】
前記放射線物質は、1.0Bq〜60.0Bqのウランをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のマッサージクリーム。


【公開番号】特開2009−298780(P2009−298780A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−116836(P2009−116836)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【出願人】(506269529)スイーム株式会社 (2)
【Fターム(参考)】