説明

マッサージユニット

【課題】 環状ベルトに指圧子を具えたマッサージユニットのマッサージ効果を可及的に高める。
【解決手段】 駆動手段50に連繋され回転可能なローラ30と、該ローラ30と所定の間隔を存して平行に配置されるローラ40と、ローラ30,40間に懸架された環状のベルト20と、ベルト20の外周面に突設され被施療者の患部にマッサージを施す指圧子と、を具えるマッサージユニットにおいて、ベルト20の外周面には、複数の指圧子60,70を具え、指圧子60,70は、少なくとも2種以上の異なる形状とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被施療者の患部をマッサージするマッサージユニットに関するものであり、より具体的には、環状のベルトに指圧子を設け、ベルトを走行させて、指圧子によって患部をマッサージするマッサージユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の指圧子を突設したベルトをローラ間に懸架し、ローラを回転させることによって、指圧子を被施療者の患部に擦りながら押し当ててマッサージするマッサージユニットがある(例えば特許文献1参照)
【特許文献1】実開昭52−145094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ベルトに取り付けられた指圧子は、全てが同じ形状、例えば、上記特許文献1では全てが半球状であり、マッサージが単調となることがあった。また、従来の 指圧子は患部を押圧するのみであり、患部を挟み込んで血行を良好にするようなマッサージはできなかった。
【0004】
本発明は、環状ベルトに指圧子を具えたマッサージユニットのマッサージ効果を可及的に高めることを目的とするものである。
【0005】
また本発明は、指圧子により柔軟な感触のマッサージが得られると共に、環状ベルトの動きをスムーズにできるようにするものである。
【0006】
さらに環状ベルトに対して指圧子を簡単に取り付けら、また指圧子の交換も可能なマッサージ機を得んとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本願の第1の発明のマッサージユニットは、
駆動手段に連繋され回転可能なローラと、該ローラと所定の間隔を存して平行に配置されるローラと、ローラ間に懸架された環状のベルトと、ベルトの外周面に突設され被施療者の患部にマッサージを施す指圧子と、を具えるマッサージユニットにおいて、ベルトの外周面には、複数の指圧子を具え、指圧子は、少なくとも2種以上の異なる形状とした。
【0008】
また本願の第2の発明のマッサージユニットは、
駆動手段に連繋され回転可能なローラと、該ローラと所定の間隔を存して平行に配置されるローラと、ローラ間に懸架された環状のベルトと、ベルトの外周面に突設され被施療者の患部にマッサージを施す指圧子と、を具えるマッサージユニットにおいて、指圧子は弾性を有すると共に布地のカバーで覆われ、カバーの端部をベルトに縫合することにより、指圧子をベルトに装着した。
【0009】
さらに本願の第3の発明のマッサージユニットは、
駆動手段に連繋され回転可能なローラと、該ローラと所定の間隔を存して平行に配置されるローラと、ローラ間に懸架された環状のベルトと、ベルトの外周面に突設され被施療者の患部にマッサージを施す指圧子と、を具えるマッサージユニットにおいて、ベルトは合成樹脂素材より構成すると共にローラと接する側にウレタンフィルムをコーティングし、指圧子をベルトと同じ素材からなるカバーで覆い、ベルトとカバーの接触面に夫々にウレタンフィルムをコーティングして該接触面を溶着することにより、指圧子をベルトに装着した。
【発明の効果】
【0010】
第1の発明のマッサージユニットによれば、ベルトに配備された指圧子の形状が異なるので、各指圧子が被施療者の患部に当たったときの押圧感、施療感が異なる。従って、ベルトの回転によって、これら指圧子を順に患部に押し当てていくことによって、マッサージ動作は単調とはならず、変化に富んだマッサージを施すことができる。
【0011】
例えば、指圧子の1つを、被施療者の患部を挟み込む溝型形状とし、他方を凸形状や平坦な形状とすると、溝型形状の指圧子が患部に当たったときに患部が指圧子に挟み込まれ、溝型形状の指圧子が通過した後は、挟み込み力から患部が開放されて凸形状や平坦な形状の指圧子によって伸ばされるから、まるで人に施療してもらっているような緩急のある挟み揉みマッサージを受けることができる。
【0012】
また第2の発明のマッサージユニットによれば、指圧子は弾性を有すると共に布地のカバーで覆われているので、弾性体の指圧子と布地により、指圧子による柔軟な感触のマッサージが得られると共に、指圧子と布地カバーは、簡単に変形するので、ローラ部分を容易に通過することができ、ベルトの移動がスムーズになる。
【0013】
ここで、指圧子はベルトを横切るようにベルトの進行方向に直行する方向に配置され、カバーは、伸縮性の高い布地から構成すると共に、指圧子の前記進行方向と直行する側の端面を除いて指圧子を覆うことにより、指圧子をカバーより容易に引き抜くことができ、指圧子の交換が容易にできる。
【0014】
また第3の発明のマッサージユニットによれば、ベルトはナイロン素材からなる合成樹脂素材より構成すると共にローラと接する側にウレタンフィルムをコーティングしたので、ベルトとローラ間の滑りを防止して、ベルトの移動をスムーズにできる。また指圧子を覆うカバーをベルトと同じ素材で構成し、ベルトとカバーの接触面に夫々にウレタンフィルムをコーティングして該接触面を溶着することにより、指圧子を容易にベルトに装着でき、組立性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を被施療者のふくらはぎをマッサージするマッサージユニット(10)に適用した実施例について説明する。
【0016】
図1に示すように、椅子型マッサージ機(90)は、被施療者の腰掛ける座部(92)と該座部(92)の左右両側から肘掛け(93)を突設している。また、座部(92)の後端には、背凭れ(94)が傾動可能且つ位置決め可能に配備されている。さらに、座部(92)の先端には、被施療者のふくらはぎをマッサージする本発明のマッサージユニット(10)が配備されている。背凭れ(94)には、被施療者の肩から腰にかけてマッサージを施す公知のマッサージ手段(図示せず)が背凭れ(94)に沿って昇降可能に配備されている。
【0017】
マッサージユニット(10)は、座部(92)に対して傾動且つ位置決め可能であって、被施療者のふくらはぎが当たる部分にクッションカバー(12)、裏側を下部カバー(13)によって包囲されている。被施療者は、図1の実線で示すように、マッサージユニット(10)を座部(92)に対してほぼ水平となるまで傾動させた状態で、マッサージユニット(10)のクッションカバー(12)の上にふくらはぎを載せることによってマッサージを受けることができる。
【0018】
図2は、図1のマッサージユニット(10)のクッションカバー(12)及び下部カバー(13)を取り外した状態を示す正面図、図3は、図2の線A−Aに沿う矢視断面図である。
【0019】
マッサージユニット(10)は、図1乃至図3に示すように、座部(92)から延びるフレーム(96)(96)に傾動可能に連繋されている。マッサージユニット(10)には、図2及び図3に示すように、座部フレーム(96)(96)に連繋される支持フレーム(15)(15)を具えており、該支持フレーム(15)(15)間は、基端側及び先端側が夫々横フレーム(16)(16)によって接続されている。また、支持フレーム(15)(15)間には、図2及び図3に示すように、中央が幅狭に形成されたプレート(17)が配備されている。
【0020】
プレート(17)の左右両端の幅広部分には、図2に示すように、裏面に軸受(32)(32)及び(42)(42)が前後に夫々一対ずつ配備されている。基端側の軸受(32)(32)には、駆動軸(33)が回転自由に嵌まっており、駆動軸(33)は一端が後述する駆動手段(50)に連繋されている。駆動軸(33)には、円筒状のローラ(30)が駆動軸(33)と一体回転可能となるように嵌められている。
【0021】
先端側の軸受(42)(42)は、図4に示すように、前後方向に長い軸孔(44)(44)が開設されており、該軸孔(44)(44)に従動軸(43)が嵌まっている。従動軸(43)には、ベルト(20)のテンションを調整する調整ネジ(45)(45)が螺合されている。調整ネジ(45)は、先端が軸孔(44)の内面に当たり、基端が軸孔(44)から軸受(42)を貫通して臨出している。従動軸(43)には、ローラ(40)が回転自由に嵌まっている。
【0022】
プレート(17)の一方の左端側には、図2及び図4に示すように、プレート(17)の裏面に駆動手段(50)となるモータ(51)が配備されている。モータ(51)は、図5(減速機構(52)のカバー(55)を取り外した状態を示す)に示すように、ピニオン(53)及びギア(54)からなる減速機構(52)を介して、ローラ(30)の駆動軸(33)に動力伝達可能に接続されている。
【0023】
ローラ(30)(40)間には、図2及び図3に示す可撓性の環状ベルト(20)が懸架されている。ベルト(20)は、プレート(17)を上下に挟み、プレート(17)の上面とベルト(20)の内面は接近又は接触するように配備されている。ベルト(20)は、可撓性の矩形材の両端を繋ぐことによって環状とすることにより作成することができる。ベルト(20)は、例えば、布バネやゴム等から形成することができる。
【0024】
上記のように、矩形材の両端を繋ぐことによってベルト(20)を環状に形成した場合、図8及び図9に示すように、継ぎ目(22)が残るが、この継ぎ目(22)は、ベルト(20)の外周側に端部が出るようにして、後述する指圧子(60)で継ぎ目(22)を覆うようにすることが望ましい。継ぎ目(22)が指圧子(60)(70)以外の部分にあると、ベルト(20)を回転させたときに、継ぎ目(22)が被施療者の患部に当たって不快感を感じることがあるからである。
【0025】
ベルト(20)の外周面には、図3及び図4に示すように、2つの夫々形状の異なる指圧子(60)(70)が取り付けられている。
【0026】
図示の指圧子(60)(70)は、ベルト(20)の左右から臨出する幅を有しており、一方の指圧子(60)の上面左右には、図6に示すように、被施療者の患部(ふくらはぎ)を挟み込む溝型形状の凹み(62)が形成されている。また、他方の指圧子(70)は、図7に示すように、指圧子(60)よりも高さが低く、上面が平坦な形状に形成することができる。なお、指圧子(60)(70)の形状は、これらに限定されず、例えば、凹凸を複数設けたものや、溝型形状の凹みの幅や角度を変えたもの等を例示できる。
【0027】
ベルト(20)のテンションは、従動軸(43)の両端に配備された調整ネジ(45)(45)を回転させることによって調整できる。調整ネジ(45)(45)は、先端が軸孔(44)(44)の内面に当たっているから、調整ネジ(45)(45)を締付方向に回転させると、調整ネジ(45)(45)に螺合された従動軸(43)がベルト(20)のテンションを上げる方向に移動する。また、調整ネジ(45)(45)を緩める方向に回転させると、従動軸(43)がベルト(20)のテンションを下げる方向に移動する。このように調整ネジ(45)(45)によってベルト(20)のテンションを最適に調整できる。
【0028】
指圧子(60)の裏面の左右方向には、図8及び図9に示すように、上述したベルト(20)の継ぎ目(22)を覆い隠す凹部(63)が設けられており、凹部(63)を継ぎ目(22)に合わせ、ベルト(20)を挟むように押え片(64)を介在させて、ネジ止め(65)することによって、指圧子(60)はベルト(20)に取り付けられる。他方の指圧子(70)も同様に凹部(73)(図7参照)が設けられており、押え片(図示せず)を介在させてネジ止めすることによりベルト(20)に取り付けられる。
【0029】
指圧子(60)(70)は、図2乃至図4に示すように、ベルト(20)に等間隔、即ち、位相が互いに180度ずれるように取り付けることが望ましい。等間隔に指圧子(60)(70)を配置することによって、ベルト(20)が周回したときに、一定のタイミングで指圧子(60)(70)が患部を通過するからである。
【0030】
上記構成のマッサージユニット(10)には、図1に示すように、クッションカバー(12)及び下部カバー(13)が取り付けられた状態で使用される。
【0031】
被施療者が椅子型マッサージ機(90)に腰掛けた状態で、図1に示すように、マッサージユニット(10)を座部(92)と水平となるまで傾動させて位置決めすると、被施療者のふくらはぎがマッサージユニット(10)に載る。
【0032】
この状態で、駆動手段(50)、即ちモータ(51)を駆動させると、モータ(51)の回転力は、減速機構(52)を介して駆動軸(33)に伝達され、駆動軸(33)が回転する。駆動軸(33)の回転により、駆動軸(33)に嵌められたローラ(30)が駆動軸(33)と一体に回転し、ローラ(30)(40)に懸架されたベルト(20)が周回する。これにより、図3に示すように、ベルト(20)に配備された指圧子(60)(70)が順に被施療者の患部(ふくらはぎ)に当たる。
【0033】
溝型形状の凹み(62)を有する指圧子(60)は、ふくらはぎを凹み(62)で挟み込みつつ移動する。一方、平坦な指圧子(70)は、指圧子(60)の凹み(62)で圧迫されたふくらはぎを押し伸ばす。ベルト(20)が周回する間、上記マッサージ動作が繰り返されることによって、被施療者のふくらはぎは、人による挟み揉みの如くマッサージを受けることができる。
【0034】
なお、ベルト(20)の周回方向は、図3の矢印の如く、施療指(60)(70)がかかと側からふくらはぎ側へ移動するようにすることが望ましい。これにより、患部の血流を心臓の方向に向かうようにすることができる。
【0035】
ベルト(20)に取り付ける指圧子(60)(70)の形状を変えたことによって、マッサージ動作が単調にはならず、また、上記のように挟み揉みと伸ばしを繰り返すマッサージを施すことができるので施療効果を高めることができる。
【0036】
なお、指圧子(60)(70)の位置を検知する位置検知手段を設けて、この検知手段により、指圧子(60)や(70)がベルト(20)の前後部にきたときに、ベルト(20)の移動を停止して、マッサージを終了するようにすれば、ふくらはぎをマッサージユニット(10)の上に載せて休むときに、指圧子(60)(70)がじゃまにならない。位置検知手段として、指圧子(60)や(70)にマグネットを設け、リードスイッチで検知する構成を例示できる。
【0037】
以上の実施例では、ベルト(20)に2つの指圧子(60)(70)を配備したが、図10に示すように、3つの指圧子(60)(70)(80)を配備してもよい。この場合も、少なくとも2種以上の形状の指圧子(60)(70)(80)を用いると、マッサージが単調にはならず、また、施療効果の向上を図ることができる。指圧子(60)(70)(80)は、位相が120°ずつずれるように、等間隔にベルト(20)に配置する。図示の指圧子(80)は、指圧子(60)の凹み(62)とは深さの異なる凹み(82)(この例では溝の深さが浅い)を有する指圧子である。
【0038】
なお、溝型形状の凹み(62)を有する指圧子(60)を採用する場合、患部は、指圧子(60)の凹み(62)で挟まれていない部分が、クッションカバー(12)の反力等により押し伸ばされるので、指圧子(60)をベルト(20)に1つだけ設けたり、同一形状のものを複数設けてもすぐれた施療効果を得ることができる。
【0039】
図11〜図14は、本発明の第2の実施例を示す。図1〜図10の実施例では、指圧子(60)(70)(80)として、硬い突出物を想定しているが、第2の実施例では、弾性を有する突出物を想定したものである。ここで、図1〜図10の実施例と同様のものは、同一符号を用いており、その説明は省略する。
【0040】
指圧子(61)(71)は、発砲ウレタン樹脂等の弾性を有する素材より構成され、ベルト(24)を横切るようにベルトの進行方向と直行する方向に配置され、図11の如くベルト(24)の左右からはみ出す幅を有している。指圧子(61)は、図13の如く上面は平らになっているが、指圧子(71)は、先の実施例で述べた指圧子(60)と同様に、ふくらはぎを挟み込む溝型形状の窪み(72)が形成されている。ベルト(24)には、ナイロン樹脂素材が用いられ、その裏側であるローラ(30)(40)と接する側には、ウレタンフィルムのコーティング(25)が施してある。
【0041】
指圧子(61)(71)は布地のカバー(66)(76)で覆われる。詳述すると、指圧子(61)(71)は、ベルト(24)の進行方向と直行する方向の端面(左右両端面)を除いて、カバー(66)(76)で覆われる。カバー(66)(76)としては伸縮性の高い素材を用いることが好ましい。そしてカバー(66)(76)のベルト(24)の進行方向と平行な方向の両端部を、ベルト(24)に縫合(67)(77)することにより、指圧子(61)(71)はベルト(24)に取り付けられる。
【0042】
かかる構成にすることにより、弾性を有する指圧子(61)(71)と布地のカバー(66)(76)により、柔軟な感触のマッサージが得られる。また、指圧子(61)(71)と布地カバー(66)(76)は、簡単に変形するので、指圧子(61)(71)はローラ(30)(40)部分を容易に通過することができ、ベルト(24)の移動をスムーズにできる。
【0043】
また指圧子(61)(71)は、左右両端部を持って、カバー(66)(76)より容易に引き抜くことができ、他の指圧子と容易に交換できる。この際、交換する指圧子の形状や大きさが元の指圧子と多少異なっていても、カバー(66)(76)に伸縮性の富んだ素材を使用することによって、容易にベルト(24)に装着することができる。
【0044】
また、ベルト(24)の裏側であるローラ(30)(40)と接する側には、ウレタンフィルムのコーティング(25)が施してあるので、ベルト(24)とローラ(30)(40)間の滑りを阻止して、ベルト(24)の移動をよりスムーズにできる。
【0045】
なお指圧子(61)(71)の左右両端部のベルト(24)よりはみ出した部分は、カバー(66)(76)で覆わなくてもよい。このようにすれば、指圧子(61)(71)をカバー(66)(76)より引き抜く際に、持ち易く容易に取り出すことができる。
【0046】
図15は、本発明の第3の実施例を示す。第2の実施例と同様なものは、同一符号で示して、説明は省略する。この実施例では、指圧子(61)を覆うカバー(68)として、ベルト(24)と同じナイロン素材を使用し、カバー(68)のベルトの進行方向の両端部とベルト(24)との接触面(S)の夫々に、ウレタンフィルムのコーティング(69)(26)が施されている。そして、この接触面を溶着することにより、指圧子(61)をベルト(24)に装着している。
【0047】
ここでベルト(24)は、ローラ(30)(40)と接する側全面と、カバー(68)との接触部分に夫々ウレタンフィルムのコーティング(25)(26)が施され、カバー(68)は指圧子(61)と接する側全面にウレタンフィルムのコーティング(69)が施されている。
【0048】
かかる構成により、ベルト(24)とローラ(30)(40)間の滑りを阻止して、ベルトの移動をよりスムーズにできることは勿論のこと、カバー(68)をベルト(24)に装着するのに、両素材に施されたウレタンフィルムのコーティング(69)(26)をそのまま利用でき、組立性を向上することができる。なお、指圧子としては、弾性を有しない硬いものでもかまわない。また、一方の指圧子(61)のみを説明したが、他の指圧子(71)に対しても同様であるので、図面は省略している。
【0049】
上記実施例では、本発明を被施療者のふくらはぎをマッサージするマッサージユニット(10)に適用しているが、例えば、太もも、足裏、腕、首、背中、腰等をマッサージするマッサージユニットとして用いることができることは勿論である。
【0050】
また、本発明のマッサージユニット(10)を椅子型マッサージ機(90)に配備しているが、マッサージユニット(10)を単体で使用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、マッサージが単調でなく、また、施療効果も高いマッサージユニットとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明のマッサージユニットを搭載した椅子型マッサージ機の側面図である。
【図2】本発明のマッサージユニットのクッションカバー及び下カバーを取り外した状態を示す正面図である。
【図3】図2の線A−Aに沿う矢視断面図である。
【図4】図2のマッサージユニットの左側面図である。
【図5】駆動手段の拡大図であって、減速機構のカバーを取り外して示す図である。
【図6】溝型形状の凹みを有する指圧子を、図2の矢印B方向から見た図である。
【図7】平坦な指圧子を、図2の矢印B方向から見た図である。
【図8】指圧子とベルトの接合部分を示す縦断面図である。
【図9】図8の線C−Cに沿う横断面図である。
【図10】3つの指圧子を具えるマッサージユニットの断面図である。
【図11】本発明の他の実施例のマッサージユニットのクッションカバー及び下カバーを取り外した状態を示す正面図である。
【図12】図11の線A−Aに沿う矢視断面図である。
【図13】図12における指圧子(61)の取付を示す拡大断面図である。
【図14】図12における指圧子(71)の取付を示す拡大断面図である。
【図15】指圧子の他の取り付け状態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
【0053】
(10) マッサージユニット
(20) ベルト
(30) ローラ
(40) ローラ
(50) 駆動手段
(60) 指圧子
(62) 凹み
(70) 指圧子
(80) 指圧子
(82) 凹み
(24) ベルト
(61) 指圧子
(71) 指圧子
(66)カバー
(67)縫合部分
(76)カバー
(77)縫合部分
(68) カバー
(25) ウレタンフィルムのコーティング面
(26) ウレタンフィルムのコーティング面
(69) ウレタンフィルムのコーティング面
(90)椅子型マッサージ機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動手段(50)に連繋され回転可能なローラ(30)と、該ローラ(30)と所定の間隔を存して平行に配置されるローラ(40)と、ローラ(30)(40)間に懸架された環状のベルト(20)と、ベルト(20)の外周面に突設され被施療者の患部にマッサージを施す指圧子と、を具えるマッサージユニットにおいて、
ベルト(20)の外周面には、複数の指圧子(60)(70)を具え、
指圧子(60)(70)は、少なくとも2種以上の異なる形状であることを特徴とするマッサージユニット。
【請求項2】
指圧子(60)(70)は、ベルト(20)の進行方向に等間隔に配置される請求項1に記載のマッサージユニット。
【請求項3】
少なくとも1つの指圧子(60)は、被施療者の患部を挟み込む溝型形状の凹み(62)を有する請求項1又は請求項2に記載のマッサージユニット。
【請求項4】
ベルト(20)は、可撓性の矩形材の両端を繋ぐことによって構成され、一つの指圧子は、ベルト(20)の継ぎ目(22)を覆うように配置される請求項1乃至請求項3の何れかに記載のマッサージユニット。
【請求項5】
駆動手段(50)に連繋され回転可能なローラ(30)と、該ローラ(30)と所定の間隔を存して平行に配置されるローラ(40)と、ローラ(30)(40)間に懸架された環状のベルト(24)と、ベルト(24)の外周面に突設され被施療者の患部にマッサージを施す指圧子(61)(71)と、を具えるマッサージユニットにおいて、
指圧子(61)(71)は弾性を有すると共に布地のカバー(66)(76)で覆われ、該カバーの端部をベルト(24)に縫合(67)(77)することにより、指圧子(61)(71)をベルト(24)に装着したことを特徴とするマッサージユニット。
【請求項6】
指圧子(61)(71)はベルト(24)を横切るようにベルトの進行方向に直行する方向に配置され、カバー(66)(76)は、伸縮性の高い布地から構成すると共に、指圧子(61)(71)の前記進行方向と直行する側の端面を除いて指圧子を覆うことを特徴とする請求項5に記載のマッサージユニット。
【請求項7】
駆動手段(50)に連繋され回転可能なローラ(30)と、該ローラ(30)と所定の間隔を存して平行に配置されるローラ(40)と、ローラ(30)(40)間に懸架された環状のベルト(24)と、ベルト(24)の外周面に突設され被施療者の患部にマッサージを施す指圧子(61)と、を具えるマッサージユニットにおいて、
ベルト(24)は合成樹脂素材より構成すると共にローラ(30)と接する側にウレタンフィルムをコーティング(25)し、指圧子(61)をベルト(24)と同じ素材からなるカバー(68)で覆い、ベルト(24)とカバー(68)の接触面(S)に夫々にウレタンフィルムをコーティング(26)(69)して該接触面を溶着することにより、指圧子(61)をベルトに装着したことを特徴とするマッサージユニット。
【請求項8】
ベルト(24)とカバー(68)はナイロン素材から構成したことを特徴とする請求項7に記載のマッサージユニット。
【請求項9】
駆動手段(50)に連繋され回転可能なローラ(30)と、該ローラ(30)と所定の間隔を存して平行に配置されるローラ(40)と、ローラ(30)(40)間に懸架された環状のベルト(20)と、ベルト(20)の外周面に突設され被施療者の患部にマッサージを施す指圧子と、を具えるマッサージユニットにおいて、
指圧子(60)は、被施療者の患部を挟み込む溝型形状の凹み(62)を有することを特徴とするマッサージユニット。
【請求項10】
駆動手段(50)に連繋され回転可能なローラ(30)と、該ローラ(30)と所定の間隔を存して平行に配置されるローラ(40)と、ローラ(30)(40)間に懸架された環状のベルト(20)と、ベルト(20)の外周面に突設され被施療者の患部にマッサージを施す指圧子と、を具えるマッサージユニットにおいて、
ベルト(20)は、可撓性の矩形材の両端を繋ぐことによって構成され、指圧子は、ベルト(20)の継ぎ目(22)を覆うように配置されることを特徴とするマッサージユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−102480(P2006−102480A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−115355(P2005−115355)
【出願日】平成17年4月13日(2005.4.13)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】