説明

マトリックスメタロプロテアーゼ1の温度感受性突然変異体およびその使用

温度依存的活性を呈する改変マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)酵素およびその使用を提供する。本MMPは、例えば1つまたはそれ以上のECM構成要素の増加した沈着または蓄積を特徴とする、ECM介在疾患または障害を処置するために使用することができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックスメタロプロテアーゼ1(MMP-1)ポリペプチドまたはその触媒活性フラグメントのアミノ酸残基の配列中に1つまたはそれ以上の改変を含み、
改変が、MMP-1またはその触媒活性フラグメントに、少なくとも1.2の、非許容温度と比較した許容温度における酵素活性の比を付与し;
改変MMP-1がその触媒活性フラグメントである場合には、活性フラグメントが該酵素活性の比を呈する、
改変マトリックスメタロプロテアーゼ1(MMP-1)。
【請求項2】
改変がアミノ酸の置き換え、挿入、欠失およびその組合せの中から選択される、請求項1に記載の改変MMP-1。
【請求項3】
無改変ポリペプチドが配列番号1に示すアミノ酸の配列を含むか、改変を含有するその対立遺伝子変異体もしくは種変異体、チモーゲン、成熟型、または触媒活性フラグメントである、請求項1または請求項2に記載の改変MMP-1。
【請求項4】
無改変MMP-1ポリペプチドが配列番号2に示すアミノ酸の配列を含むか、改変を含有するその対立遺伝子変異体および種変異体、成熟型、またはその触媒フラグメントである、請求項3に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項5】
触媒活性フラグメントが触媒ドメインまたは触媒ドメインの触媒活性部分を含む、請求項3または請求項4に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項6】
非許容温度において、改変を含まないMMP-1が非許容温度において有する活性よりも低い活性を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の改変MMP-1。
【請求項7】
許容温度が非許容温度より低い、請求項1〜6のいずれか一項に記載の改変MMP-1。
【請求項8】
非許容温度における活性が、無改変MMP-1の活性の90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、3%、1%未満またはそれ以下である、請求項6または請求項7に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項9】
非許容温度と比較して、許容温度では、少なくとも1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、20.0、30、40、50、60、70、80、90、100倍またはそれ以上増加した酵素活性を呈する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項10】
許容温度が20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃もしくは30℃またはその前後である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項11】
許容温度が18℃、19℃または20℃と30℃との間にある、請求項1〜9のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項12】
許容温度が25℃またはその前後である、請求項10に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項13】
非許容温度が34℃、35℃、36℃、37℃、38℃もしくは39℃またはその前後である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項14】
非許容温度が34℃と39℃の間にある、請求項1〜13のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項15】
非許容温度が34℃もしくは37℃またはその前後である、請求項13に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項16】
改変がアミノ酸の置き換えであって、ポリペプチドが1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20個の置き換えを含み;
置き換えのうちの少なくとも1つが酵素活性の比を付与する、
請求項1〜15のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項17】
改変がアミノ酸の置き換えであって、ポリペプチドが酵素活性の比を付与するために1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個またはそれ以上の置き換えを含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項18】
酵素活性の比を付与するためのアミノ酸の置き換えを1つだけ含有する、請求項1〜17のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項19】
酵素活性の比を付与するためのアミノ酸の置き換えを2つだけ含有する、請求項1〜17のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項20】
MMP-1の触媒ドメインまたはその触媒活性部分だけを含有し、触媒ドメインが、酵素活性の比を付与するアミノ酸の置き換えを、少なくとも1つは含有する、請求項1〜19のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項21】
請求項20に記載の改変MMP-1ポリペプチドを、MMP-1ではない第2の異なるポリペプチドと共に含む、融合タンパク質。
【請求項22】
改変がアミノ酸の置き換えであり、置き換えが、配列番号2に示すアミノ酸の配列を含むMMP-1ポリペプチドにおける位置84、85、95、98、99、100、103、104、105、106、109、110、111、112、118、123、124、126、147、150、151、152、153、155、156、158、159、170、171、176、178、179、180、181、182、183、185、187、188、189、190、191、192、194、195、197、198、206、207、208、210、211、212、218、223、227、228、229、230、233、234、237、240、251、254、255、256、257および258の任意の1つまたはそれ以上に対応する位置にある、請求項1〜21のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項23】
改変が、T84F、E85F、L95K、L95I、R98D、I99Q、E100V、E100R、E100S、E100T、E100F、E100I、E100N、T103Y、P104A、P104M、D105A、D105F、D105G、D105I、D105L、D105N、D105R、D105S、D105T、D105W、D105E、L106C、L106S、A109H、D110A、V111R、D112S、A118T、S123V、N124D、T126S、G147P、R150P、R150V、R150D、R150I、R150H、D151G、N152A、N152S、S153T、F155L、F155A、D156H、D156L、D156A、D156W、D156V、D156K、D156T、D156R、D156M、P158T、P158G、P158K、P158N、G159V、G159T、G159M、G159I、G159W、G159L、G159C、P170D、P170A、G171P、G171E、G171D、A176F、A176W、F178T、F178L、D179N、D179V、D179C、E180Y、E180R、E180T、E180F、E180G、E180S、E180N、E180D、D181T、D181L、D181K、D181C、D181G、E182T、E182Q、E182M、E182G、E183G、R183S、T185R、T185Y、T185H、T185G、T185V、T185Q、T185A、T185E、T185D、N187R、N187M、N187W、N187F、N187K、N187I、N187A、N187G、N187C、N187H、F188V、R189N、R189T、R189Q、E190G、E190Y、E190D、Y191V、N192H、N192S、N192D、N192C、H194P、R195C、R195W、R195L、R195G、R195Q、R195A、R195D、R195V、A197V、A197C、A198G、A198L、A198M、G206A、G206S、L207R、L207V、L207I、L207G、S208R、S208L、S210V、S210A、T211L、D212G、D212H、Y218S、F223C、F223E、F223G、F223A、F223S、F223K、F223M、V227C、V227D、V227E、V227L、V227S、V227W、V227G、V227H、V227Q、V227R、Q228P、L229A、L229T、L229I、A230V、D233E、I234A、I234T、I234E、I234Q、I237L、I237W、I237N、I240S、I240A、I240C、I251S、I251W、Q254S、T255H、P256C、K257P、K257TおよびA258Pの中から選択される、請求項22に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項24】
改変がアミノ酸の置き換えであって、置き換えが、配列番号2に示すアミノ酸の配列を有するMMP-1ポリペプチドにおける位置95、105、150、151、155、156、159、176、179、180、181、182、185、187、195、198、206、210、212、218、223、227、228、229、230、233、234、および240の任意の1つまたはそれ以上に対応する位置にあり、
改変が、MMP-1、その対立遺伝子変異体もしくは種変異体、またはその活性フラグメントに、少なくとも1.5の、非許容温度と比較した許容温度における酵素活性の比を付与する、
請求項1〜23のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項25】
改変が、L95K、D105A、D105F、D105G、D105I、D105L、D105N、D105R、D105S、D105T、D105W、R150P、D151G、F155A、D156K、D156T、D156L、D156A、D156W、D156V、D156H、D156R、G159V、G159T、A176F、D179N、E180Y、E180T、E180F、D181L、D181K、E182T、E182Q、T185R、T185H、T185Q、T185A、T185E、N187R、N187M、N187F、N187K、N187I、R195V、A198L、A198M、G206A、G206S、S210V、Y218S、F223E、V227C、V227E、V227W、Q228P、L229T、L229I、D233E、I234A、I234T、I234E、I240S、およびI240Cの中から選択される、請求項24に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項26】
許容温度における無改変MMP-1の活性を保持している、請求項1〜25のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項27】
少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、110%、120%、140%、150%またはその前後もしくはそれ以上の活性を保持している、請求項26に記載の改変MMPポリペプチド。
【請求項28】
改変がアミノ酸の置き換えであって、置き換えが、配列番号2に示すアミノ酸の配列を有するMMP-1ポリペプチドにおける位置95、105、150、156、159、179、180、182、185、187、195、198、212、223、227、234、および240の任意の1つまたはそれ以上に対応する位置にあり;
改変MMP-1ポリペプチドが、25℃における、改変を含有しないMMP-1と比較して、25℃において、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、110%、120%、140%、150%またはその前後もしくはそれ以上の活性を保持している、
請求項1〜27のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項29】
MMP-1ポリペプチド中の改変が、L95K、D105A、D105G、D105I、D105L、D105N、D105S、D105W、D105T、R150P、D156K、D156T、D156V、D156H、D156R、G159V、G159T、D179N、E180Y、E180T、E180F、E182T、T185H、T185Q、T185E、N187M、N187K、N187I、R195V、A198L、F223E、V227E、I234EおよびI240Sの中から選択される、請求項28に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項30】
非許容温度にばく露した後のポリペプチドの活性が、許容温度にばく露した時に、可逆性である、請求項1〜29のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項31】
非許容温度にばく露し、許容温度に戻した時に、ポリペプチドが、非許容温度と比較して120%、125%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、200%またはその前後もしくはそれ以上の活性を呈する、請求項30に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項32】
改変が、D105A、D105F、D105G、D105S、D105T、R150P、G159T、E180Y、E180T、E180F、T185H、T185Q、T185A、T185E、N187R、N187M、N187K、R195V、A198L、A198M、S210V、Y218S、F223E、V227W、L229IおよびI240Cの中から選択される、請求項30または請求項31に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項33】
非許容温度にばく露されると、ポリペプチドの活性が不可逆性に不活性になる、請求項1〜32のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項34】
非許容温度にばく露し、許容温度に戻した時に、ポリペプチドが、非許容温度における活性の、50%、60%、70%、80%、90%、100%、105%、110%、115%、もしくは120%またはその前後を呈する、請求項33に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項35】
改変が、L95K、D105I、D105L、D105N、D105R、D105W、D151G、F155A、D156K、D156T、D156L、D156A、D156W、D156V、D156H、D156R、G159V、A176F、D179N、D181L、D181K、E182T、E182Q、T185R、N187F、N187I、G206A、G206S、V227C、V227E、Q228E、L229T、D233E、I234A、I234T、I234EおよびI240Sの中から選択される、請求項33または請求項34に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項36】
配列番号3〜705、779〜3458、3507〜3531および3541〜3546のいずれか一つに示すアミノ酸の配列を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項37】
2つの改変を含むか、2つまたはそれ以上の改変を含む、請求項1〜35のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項38】
2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個またはそれ以上の改変を含有する、請求項37に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項39】
ポリペプチドが2つまたはそれ以上のアミノ酸の置き換えを含み、置き換えが、配列番号2に示すアミノ酸の配列を有するMMP-1ポリペプチドにおける位置95、105、150、156、159、179、180、182、185、187、198、227、234および240の任意の2つまたはそれ以上に対応する位置にある、請求項37または請求項38に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項40】
2つまたはそれ以上の改変が、L95K、D105N、R150P、D156K、D156T、G159V、D179N、E180T、A198L、V227E、およびI240Sの中から選択される、請求項39に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項41】
アミノ酸の置き換えD156K/G159V/D179N;R150P/V227E;D156T/V227E;G159V/A198L;D105N/A198L;D179N/V227E;A198L/V227E;E180T/V227E;D179N/A198L;D156K/D179N;D105N/R150P/D156K/G159V/D179N/E180T;D105N/R150P/E180T;G159V/I240S;D156T/D179N/I240S;D156T/G159V;R150P/E180T;D156T/D179N;D179N/I240S;L95K/D156T/D179N;G159V/D179N;L95K/D105N/E180T;R150P/D156T/A198L;L95K/D105N/R150P/D156T/G159V/A198L/V227E/I240S;L95K/R150P;およびD105N/E180Tを有するポリペプチドの中から選択される、請求項40に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項42】
アミノ酸の置き換えを含有しないMMP-1ポリペプチドと比較して増加した活性を付与するアミノ酸の置き換えを少なくとも1つはさらに含む、請求項1〜41のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項43】
アミノ酸の置き換えが、配列番号2に示すアミノ酸の配列を含むMMP-1ポリペプチドにおける位置81、84、85、86、87、89、104、105、106、107、108、109、124、131、133、134、135、143、146、147、150、152、153、154、157、158、160、161、164、166、167、180、183、189、190、207、208、211、213、214、216、218、220、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、235、236、238、239、244、249、254、256、257および258の任意の1つまたはそれ以上に対応する位置にある、請求項42に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項44】
アミノ酸の置き換えが、F81L、F81A、F81G、F81Q、F81R、F81H、T84H、T84L、T84D、T84R、T84G、T84A、E85S、E85V、G86S、N87P、N87R、N87G、N87Q、R89A、R89T、R89G、R89K、P104E、P104D、P104Q、D105V、L106V、P107T、P107S、P107A、R108E、R108A、R108K、R108S、A109S、A109R、A109G、A109M、A109V、N124G、T131D、K132R、V133T、V133L、S134E、S134D、E135M、S143I、R146S、G147R、G147F、R150E、R150G、R150M、T150T、R150A、R150N、R150K、R150L、R150V、R150D、N152G、N152F、N152L、N152I、S153T、S153P、S153F、S153D、S153Y、P154S、P154I、G157F、P158V、P158I、G160Q、N161L、N161R、N161Y、N161E、N161T、N161I、N161V、N161F、N161Q、H164S、F166W、Q167R、Q167A、Q167S、Q167F、Q167P、Q167T、Q167V、Q167M、E180D、R183S、R189N、R189T、R189Q、E190D、L207M、S208K、S208R、S208L、T211N、I213G、G214L、G214E、L216I、Y218W、S220R、S220A、S220Q、S220T、S220G、S220M、S220V、S220N、T222R、T222P、T222S、T222F、T222N、F223Y、F223H, 2224Q、S224K、S224D、G225Q、G225E、G225H、D226S、D226E、D226P、D226I、V227T、Q228A、Q228D、Q228E、Q228G、Q228H、Q228K、Q228L、Q228M、Q228N、Q228R、Q228S、Q228T、Q228W、Q228Y、L229Q、L229P、L229V、A230G、A230W、A230D、A230I、A230S、A230C、A230V、A230T、A230M、A230N、A230H、Q231I、Q231A、Q231F、Q231D、Q231G、Q231V、Q231W、Q231S、Q231H、Q231M、D232H、D232G、D232R、D232P、D232Y、D232S、D232F、D232V、D232K、D232W、D232Q、D232E、D232T、D232L、D235G、D235A、D235L、D235E、D235R、D235Q、D235T、D235N、G236M、G236R、G236S、G236T、G236C、G236K、G236E、G236L、G236N、Q238T、A239S、A239V、A239L、A239I、A239G、A239K、A239H、A239R、S244W、S244Q、Q249W、Q254S、P256S、K257E、K257R、およびA258Pの中から選択される、請求項43に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項45】
アミノ酸の置き換えS208K/G159V;S208K/D179N;S208K/V227E;G214E/G159V;G214E/D179N;およびI213G/D179Nを有するポリペプチドから選択される、請求項43に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項46】
MMP-1ポリペプチドまたはその触媒活性フラグメントのアミノ酸残基の配列中に1つまたはそれ以上のアミノ酸の置き換えを含み、置き換えが、MMP-1またはその触媒活性フラグメントに、アミノ酸の置き換えを含有しないMMP-1ポリペプチドと比較して増加した活性を付与する、改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項47】
MMP-1ポリペプチドまたはその触媒活性フラグメントのアミノ酸残基の配列中に少なくとも2つのアミノ酸の置き換えを含み、
少なくとも1つのアミノ酸の置き換えが、MMP-1またはその触媒活性フラグメントに、少なくとも1.2の、非許容温度と比較した許容温度における酵素活性の比を付与し;かつ
少なくとも1つのアミノ酸の置き換えが、MMP-1またはその触媒活性フラグメントに、そのアミノ酸の置き換えを含有しないMMP-1ポリペプチドと比較して増加した活性を付与する、
改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項48】
チモーゲンである、請求項1〜47のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項49】
成熟酵素である、請求項1〜47のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項50】
触媒活性ドメインだけまたは触媒ドメインの触媒活性部分だけを含有する、請求項1〜47のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項51】
プロリンリッチリンカーおよび/またはヘモペキシンドメインの全部または一部を欠く、請求項1〜47のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項52】
1つまたはそれ以上の追加の改変を含む、請求項1〜51のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項53】
1つまたはそれ以上の追加の改変が、増加した安定性、増加した半減期、変化した基質特異性および/または阻害因子に対する増加した耐性を付与する、請求項52に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項54】
グリコシル化またはPEG化されている、請求項1〜53のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項55】
融合タンパク質である、請求項1〜54のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項56】
Fcドメインに融合されている請求項55に記載の改変MMP-1ポリペプチド。
【請求項57】
請求項1〜53のいずれか一項に記載の改変MMPポリペプチドをコードするヌクレオチドの配列を含む核酸分子。
【請求項58】
請求項57に記載の核酸分子を含むベクター。
【請求項59】
原核生物ベクター、ウイルスベクターまたは真核生物ベクターである、請求項58に記載のベクター。
【請求項60】
哺乳動物ベクターまたは酵母ベクターである、請求項59に記載のベクター。
【請求項61】
アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、ポックスウイルス、サイトメガロウイルスおよびピキア(Pichia)ベクターの中から選択される、請求項59に記載のベクター。
【請求項62】
請求項58〜61のいずれか一項に記載のベクターを含む細胞。
【請求項63】
原核細胞または哺乳動物細胞である、請求項62に記載の細胞。
【請求項64】
改変MMP-1ポリペプチドを発現する、請求項62または請求項63に記載の細胞。
【請求項65】
請求項1〜56のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチドを含む医薬組成物。
【請求項66】
請求項1〜56のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチド、または請求項65に記載の医薬組成物を、細胞外マトリックス(ECM)に投与することを含む、細胞外マトリックス(ECM)の疾患または症状を処置する方法であって、
許容温度がECMの正常温度より低く;かつ
MMP-1が許容温度またはそれ以下の温度で投与される方法。
【請求項67】
MMP-1が、許容温度またはそれ以下の温度である組成物に入れて提供される、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
MMP-1が、投与の直前に、許容温度またはそれ以下の温度である組成物と混合される、請求項66または67に記載の方法。
【請求項69】
投与に先だって、ECMが、身体の生理学的温度より低い温度に冷却される、請求項66〜68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
投与後に、ECMが、予め定められた時間、身体の生理学的温度より低い温度に維持される、請求項66〜69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
細胞外マトリックス(ECM)に請求項1〜56のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチドまたは請求項65に記載の医薬組成物を投与することを含む、細胞外マトリックス(ECM)の疾患または症状を処置する方法であって、
許容温度がECMの正常温度より高く;かつ
MMP-1が許容温度またはそれ以上の温度で投与される方法。
【請求項72】
MMP-1が許容温度またはそれ以上の温度である組成物に入れて提供される、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
MMP-1が、投与の直前に、許容温度またはそれ以上の温度である組成物と混合される、請求項71または72に記載の方法。
【請求項74】
投与に先だって、ECMが、身体の生理学的温度より高い温度に加熱される、請求項71〜73のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
投与後に、ECMが、予め定められた時間、身体の生理学的温度より高い温度に維持される、請求項71〜74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項76】
MMP-1がチモーゲンであり、投与前にプロセシングされる、請求項66〜75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
MMP-1がプロセシング因子によってプロセシングされる、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
プロセシング因子が、プラスミン、血漿カリクレイン、トリプシン1、トリプシン2、好中球エラスターゼ、カテプシンG、トリプターゼ、キマーゼ、プロテイナーゼ3、プロテイナーゼ3、フューリン、尿プラスミノーゲン活性化因子(uPA)、活性MMP、酢酸4-アミノフェニル水銀(AMPA)、HgCl2、N-エチルマレイミド、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、カオトロピック剤、酸化型グルタチオン、反応性酸素、Au(I)塩、酸性pHおよび熱の中から選択される、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
活性MMPが、MMP-1、MMP-2、MMP-3、MMP-7、MMP-10、MMP-26およびMT1-MMPの中から選択される、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
プロセシング因子がAMPAである、請求項77または請求項78に記載の方法。
【請求項81】
プロセシング因子が、投与前に、改変MMP-1ポリペプチドから精製除去される、請求項78〜80のいずれか一項に記載の方法。
【請求項82】
改変MMP-1ポリペプチドが、疾患または症状を処置するために治療有効量で投与される、請求項66〜81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
投与が、皮下、筋肉内、病巣内、皮内、局所外用、経皮、静脈内、経口および直腸投与の中から選択される、請求項66〜82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
投与が表皮下投与である、請求項66〜83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
投与が皮下投与である、請求項66〜84のいずれか一項に記載の方法。
【請求項86】
他の生物製剤、小分子化合物、分散剤、麻酔薬および血管収縮薬またはそれらの組合せの中から選択される医薬剤を投与することをさらに含む、請求項66〜85のいずれか一項に記載の方法。
【請求項87】
分散剤がヒアルロナン分解酵素である、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
ヒアルロナン分解酵素がヒアルロニダーゼである、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
麻酔薬がリドカインである、請求項86に記載の方法。
【請求項90】
血管収縮薬がαアドレナリン作動性受容体アゴニストである、請求項86に記載の方法。
【請求項91】
αアドレナリン作動性受容体アゴニストが、レボノルデフリン、エピネフリンおよびノルエピネフリンの中から選択される、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
他の医薬剤が、MMP-1と同時に、逐次的に、または断続的に投与される、請求項86〜91のいずれか一項に記載の方法。
【請求項93】
他の薬剤がMMP-1の投与に先だって投与される、請求項86〜91のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
ECMの疾患または症状がコラーゲン介在疾患または症状である、請求項66〜93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
コラーゲン介在疾患または症状が、セルライト、デュピュイトラン病、ペイロニー病、レダーホース線維症、関節のこわばり、既存の瘢痕、強皮症、リンパ浮腫およびコラーゲン性大腸炎の中から選択される、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
コラーゲン介在疾患または症状が、五十肩である関節のこわばりである、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
コラーゲン介在疾患または症状が、術後癒着、ケロイド、肥厚性瘢痕および陥凹性瘢痕の中から選択される既存の瘢痕である、請求項95に記載の方法。
【請求項98】
ECM介在疾患または症状が突出椎間板ヘルニアである、請求項66〜93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
細胞外マトリックス(ECM)の疾患または症状を処置するための医薬を製剤化するための、請求項1〜56のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチドまたは請求項65に記載の医薬組成物の使用。
【請求項100】
請求項1〜56のいずれか一項に記載の改変MMP-1ポリペプチドを含む、細胞外マトリックス(ECM)の疾患または症状を処置するために使用される医薬組成物。

【公表番号】特表2012−519494(P2012−519494A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553158(P2011−553158)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/026444
【国際公開番号】WO2010/102262
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(509136415)ハロザイム インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】