説明

マルチメディアサービス能力を自動的に検出する方法及び通信システム

【課題】本発明は、共通のマルチメディアサービス能力を自動的に検出するための方法、システム及びサーバ及びコンピュータプログラムに関するものである。
【解決手段】本方法は、無線インタフェースの不必要な使用を避け、発呼ユーザだけでなく、被呼ユーザのマルチメディア能力を音声通話中に検出するために、たとえばインテリジェントネットワークINのような回線交換ネットワークをパケットネットワークへのトリガとして利用することを基本にしている。両方のユーザからの検出結果が肯定的であった場合、ネットワークは両方の移動体電話機に対して、ユーザにそのことをたとえばソフトボタンの上にアイコンを表示することによって知らせるべきであるというメッセージを送信する。電話機が共有マルチメディアの表示器になることがある。イメージアイコンが両方のユーザ共通にサポートされている唯一の能力である場合はこういうものから、多少複雑なSMMサービスの全部の範囲までが共有マルチメディアの対象になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチメディアサービスのための方法、システム、サーバ及びコンピュータプログラム製品に関する。
【0002】
特に、本発明は、マルチメディアサービス能力を自動的に検出するための方法、システム及びサーバ、及び前記方法にもとづくコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0003】
マルチメディアサービスは、第3世代のWCDMAや第2.5世代のGSMのネットワークを運用している携帯電話事業者に新しい収入をもたらすものと予想されている。単純な音声回線がまだしばらくは重要な収益源であるので、市場は音声の次のサービスの開発を進めている。これらはマルチメディアアプリケーションであって通常の音声通話を含み、その音声に並行して他のメディアを加えるものであり、その結果、2人の移動体ユーザは会話と同時に、視覚的に他のメディアを共有することができる。この共有メディアは、静止画像、片方向通信のライブビデオ、MMS、テキスト又はゲームであってもよい。このような共有サービスのことを本明細書においては共有マルチメディア(SMM)サービスと呼ぶことにする。
【0004】
共有マルチメディアサービスには、携帯電話が標準の回線交換の音声通話と、パケット交換のIPマルチメディアセッションを同時に稼動ことができる必要があり、さらに、クライアントに対してアプリケーション論理を実行するためのホスト役ができる必要がある。
【0005】
事業者から強く望まれている機能は、移動体ユーザが、音声通話の中で、たとえば電話機のディスプレイで、もしあれば、どの共有マルチメディアサービスが利用可能かを視覚的に読み取れることである。遠方のユーザ及び発呼しているユーザ両方ともに、1又はいくつかの共有マルチメディアサービスを利用する能力を有する場合、両ユーザの移動体電話機の表示に、1又はいくつかのアイコンが点灯される。この種の能力チェックのことを本明細書においては共有マルチメディアの能力検出処理という。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、標準化において現在議論されている事実上の能力検出処理は、音声通話が確立された直後に、移動体電話機に、パケット交換にもとづく能力チェックを遠方の移動体電話機に向けて開始させるような方向で考えられている。このことは、能力検出チェックは相手ユーザがSMM能力を有するか否かにかかわりなく、無線インタフェースを介してすべての移動体間の通話に対して行われることを意味する。
【0007】
問題は無線資源の点から最適化されている移動体能力検出方法が見出されるかにある。それゆえ、能力検出処理とその結果は不可欠で避けられない場合には、無線インタフェースで伝送される。このように、能力検出メカニズムは、移動体と非移動体間の音声通話の場合や、移動体とマルチメディア能力非所有移動体間の場合には起動されないし、たとえ移動体電話機が技術的に能力を有していても、サービス利用が許されていないユーザの場合には起動されない。
【0008】
端末型の解決形態ではすべて、共有機能として、パケット交換と回線交換の両方で接続可能な端末が相手の端末に対してSMMサービスが利用可能かどうかを照会しなければならない。これは、2台の端末のうちで1台がSMMを利用可能な場合、電話を開始する際に照会から始めなければならないことを意味する。しかし、両方の端末がSMMを利用可能であるという確率は長年非常に低かった。
【0009】
このように、本発明の1つの目的は、無線インタフェースの不必要な使用を避けるマルチメディア能カ検出のための方法及びシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的は、独立請求項に特徴づけられた、方法、システム、サーバ及びコンピュータプログラム製品として達成される。
【0011】
本解決方法は、無線インタフェースの不必要な使用を避け、発呼ユーザだけでなく、被呼ユーザのマルチメディア能力を音声通話中に検出するために、たとえばインテリジェントネットワークINのような回線交換ネットワークをパケットネットワークへのトリガとして利用することを基本にしている。両方のユーザからの検出結果が肯定的であった場合、ネットワークは両方の移動体電話機に対して、ユーザにそのことをたとえばソフトボタンの上にアイコンを表示することによって知らせるべきであるという、メッセージを送信する。電話機が共有マルチメディアの表示器になることがある。イメージアイコンが両方のユーザ共通にサポートされている唯一の能力である場合は、こういうものから多少複雑なSMMサービスの全部の範囲までが共有マルチメディアの対象になる。
【0012】
好ましい実施例は、従属請求項において記される。
【発明の効果】
【0013】
本発明のシステム及び方法による利点は、ユーザが音声通話中に共有マルチメディアアプリケーションを容易に始められるようにしたことにより、ネットワーク事業者はシステムにおけるパケット交換トラフィックが増やせることである。メディアを共有して長く話してくれるユーザのおかげで、音声通話セッション全体が長くなり、音声通話収益を増やすことができる。
【0014】
さらにもう一つの利点は、共有マルチメディアアプリケーションが移動体間音声通話において利用されるか否かにかかわらず、エンドユーザが明確な情報を得ることができることである。
【0015】
標準的な方法に勝るさらにもう一つの利点は、検出手順には十分でない無線インタフェースが使われないことである。
【0016】
本発明に伴うさらにもう一つの利点は、移動体電話機に情報を提供し、音声通話中にどのアプリケーションが利用可能かを電話機が容易に示せるようにしたことである。これによって携帯移動体電話機はより魅力的なものとすることが出来る。
【0017】
さらにもう一つの利点は、本発明によってどのマルチメディアサービスが利用できるかをより明確に示すことであり、すなわち、エンドユーザの満足度を上げることができる点である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明のマルチメディア能力検出方法が使われるシステムを示す概略ブロック図である。1人の加入者Aは、加入者Bを呼び出すためのある種のユーザ機器、たとえば、移動体電話機、端末、ハンディ端末、セルラ電話機、コミュニケータ、パーソナルオーガナイザ、を有し、加入者Bもまたユーザ機器12を有する。音声通話は、無線インタフェース14及びたとえば移動体セルラー電話ネットワーク等の無線通信ネットワーク16を通じて設定される。無線通信ネットワーク16は、回線交換ネットワークCSである。パケット交換ネットワークPS18は、音声通話と並行してオンデマンドマルチメディアアプリケーションを提供するので、2人のユーザは話すと同時に、他のメディアを視覚的に共有することができる。この共有メディアは、たとえば、静止画像、片方向通信のライブビデオ、テキスト又はゲームであってもよい。この種の共有サービスを本明細書においては共有マルチメディア(SMM)サービスと呼ぶ。音声通話が2人の加入者AとBの間で設定される場合、ユーザの2台のユーザ機器10及び12に共通のマルチメディア能力を検出するために発呼者Aの識別子、たとえばE.164というような番号と、被呼者Bの識別子、たとえば加入者番号を対にして回線交換ネットワークからパケット交換ネットワークに送られる。能力データを備える加入者データは、ユーザ機器の電カが投入されている間、パケット交換ネットワークに登録され記憶される。両方のユーザからの検出結果が肯定的であった場合、パケット交換ネットワークは両方のユーザ端末10、12に対して、たとえばソフトボタンの上にアイコンを表示することによってユーザにそのことを知らせるためのメッセージを送信する。
【0019】
図2a、図2bは、図1より詳しくシステムを示したブロック図であり、このシステムでは、前記方法の好ましい実施例が用いられる。
【0020】
このシステムは、公衆陸上移動体通信ネットワーク(PLMN)の一部である移動体無線通信ネットワークシステムを含む。PLMNは、少なくとも一つの無線アクセスネットワーク(RAN)と、このRANを制御するための移動体サービス交換センタ/サービス交換ポイント(MSC/SSP)ノード(2つの異なるノードとして切り離されてもよい)を具備している。これらのエレメントは、CSネットワークに属するものと考えられる。RANは、また、SGSNと略記されるGPRSをサポート運用するノード、又はGPRSをサポートするノードのゲートウェイ(GGSN)を介してIPバックボーンに接続されている。これらのエレメントは、パケットネットワークPSに属するものとする。各々の加入者のユーザ機器10、12は、特定のPLMNすなわち、いわゆるホームPLMN(HPLMN)に属する。そこにおいては、加入者データと認証データはホーム加入者サーバ(HSS)のホームロケーションレジスタ(HLR)のデータベースに登録される。それぞれの加入者は、HPLMNあるいはー時的に訪れる他のPLMNすなわち、訪問先 のPLMN(VPLMN)に属する。
【0021】
HPLMNシステム24は、回線交換ネットワーク6(ホームCS、ホームIN)と、少なくとも一つのホームパケット交換ネットワーク(ホームPS、ホームIMS)28を含むパケット交換ネットワーク18を備える。
【0022】
ホームPLMNシステム24は、インタフェース22を介してMSC/SSPノードと、インタフェース34を介してIPバックボーンシステムと、また、インタフェース30を介して他のPLMNシステムと通信を行う。
【0023】
HPLMN回線交換ネットワーク(ホームCS)26は、インタフェース22を介してMSC/SSPノードと通信を行うノード36を備える。このノードは、プログラム可能な制御ユニット38、たとえば、サーバユニット、マイクロプロセサ、PC、データ処理ユニット、CPU等のほか、(図示されてはいないが)それらに必要なデータ記憶ユニットや入出カユニットを備える。したがって、ノード36は、MSC/SSPノードからのINトリガ(IN-Triggers)を受信し、インタフェース20又は40を介してHPLMNパケット交換ネットワークに対して、たとえば、能力照会に対応するINトリガーのような能力トリガを生成できるようにプログラムされる。これらは、以下に本発明の方法に関連してして説明される。ホームCS26は他のノードから構成されることもあるが、これらのノードはここでは特別の意味を持たない。
【0024】
HPLMNのネットワークシステム24は、インテリジェントネットワークIN及びIMS、すなわち、IPマルチメディアコアネットワークシステム(IP Multimedia Core Network Subsystem)あるいは、より短く呼んでIPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem)を含むように実施されてもよい(第3世代パートナシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project)文書3GPP TS 23.228 v 6.3.0 (2003-09)を参照のこと )。つぎに、ホームインテリジェントネットワーク、即ちホームINは、ホームCS26に対応する。ホームINは、ホームINSCP36と略される、ホームIN サービス制御ポイントノード36と呼ばれるノードを備える。
【0025】
マルチメディアサービスは、この場合はホームPSではなくホームIMSと呼ばれる(ホームパケット交換)IMSネットワーク28で利用可能とされ制御される。ノードのうちの1つであるIMS−エレメントノード50は、制御信号の流れに従って作動するもので、呼状態制御機能(Call State Control Function、P/I/S−CSCF)を有する少なくとも一つのサーバを備える。IMSネットワークの他のノードとしては、上述したHSSノード42、SMM-AS32と略記された共有マルチメディアアプリケーション用のSIPアプリケーションサーバ、及びGGSNノード52がある。GGSN(ゲートウエイGPRSサポートノード)ノード52は、IMSとIPバックボーンとをインタフェース34を介してインターフェースするノードであり、それはまた、RANとIPバックボーンをつなぐSGSNと略記されたサービングGPRSサポートノードに接続されている。さらに、発呼者Aの属する発呼側のIMSコアネットワークと、被呼者Bの属する被呼側のIMSコアネットワークの間にはインタフェース30がある。さらに、HSS42とSMM-AS32の間にはインタフェース46が、SMM-AS32とIMSエレメント50の間にはインタフェース52が、IMSエレメント50とGGSN52の間にはインタフェース48がある。インタフェース20は、また、ノード36(ホームINSCP)との通信経路である。
【0026】
IPマルチメディアサブシステム、IMSは、パケット領域でサービスを提供するためのアーキテクチャであって、それによってネットワーク、すなわち事業者はサービスを認識し、その結果サービスを制御する。IMSは、無線とインターネットの世界を収束したものである。それは、インターネットベースのプロトコルと実施形態の柔軟性を有し、マルチメディア通信を可能にすると同時に、無線技術にも適用することができる。無線の世界へ適用することによって、従来の移動体ネットワーク技術の持つ品質と信頼性を獲得できる。
【0027】
いくつかの上述したIMSネットワークノードとそれらのIMSの機能について、ここで詳しく記述する。
【0028】
HSS42、ホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server)は、メインデータベースである。このエレメントは、ホーム位置レジスタ(HLR)エレメントの進化したものである。HSS42は、HLRの特定データ(加入者データ及び認証データ)を持ち、位置登録の機能や、加入者データや認証データに対するIMSサービスプロファイル処理の機能を有する。
【0029】
IMS制御ノードのS−CSCF、P−CSCF及びI−CSCFは、一つのノードとして示されるが、今後、IMSエレメント50と呼ぶことにする。前記制御機能は、1台のサーバ上で記憶され、実行される。目的とする別の役割と動作を以下に簡単に記す。
【0030】
P−CSCF、プロキシ−CSCFは、任意のアクセスネットワークからIMSネットワークへ向けての入口である。ユーザに対するP−CSCFの割当ては、アクセスネットワークの構成によって決められる。UMTS/GPRSの場合は、その割当てはPDPコンテキスト起動によって行われる。そのために、ユーザ機器UEは、DHCP(動的ホスト構成プロトコル、Dynamic Host Configuration Protocol)の照会を用いてP−CSCFのリストを得るか、あるいは、GGSNからのPDP起動メッセージの中から、P−CSCFのIPアドレスを得るかをしている。ローミングの間のP−CSCFが存在する場所は、ローミング構成が「ホームGGSN」の場合はホームネットワーク、「訪問先 のGGSN」の場合は訪問先のネットワークである。
【0031】
P−CSCFは、ホームネットワークと訪問先のネットワークの両方で使われる。ホーム又は訪問先のネットワークにおいて、すべてのサービス制御信号は P−CSCFを通過しなければならない。P−CSCFはステートフルSIPプロキシとして作動し、ユーザとIMSシステムの間におけるすべての制御信号の流れはP−CSCFを経由することになる。P−CSCFは又、制御信号メッセージの経路が、ユーザのホームネットワークを必ず通るように作動する。前記サーバは又、ユーザの代行が可能である。たとえば、進行中のセッションを終了したり、進行中のセッションをリダイレクトしたりすることができる。
【0032】
このノードは、ユーザ登録要求のための要求されたURI中のドメインアドレスにもとづき、対応するI−CSCF(照会CSCF、Interrogating-CSCF)に向けてSIP登録照会する際の経路決定に関して応答可能である。登録手続きが済むと、P−CSCFは、ユーザに関連する「SIPサーバ」(ホームネットワークにあるサービス実行S−CSCF)についての知識を保持し、ユーザからのすべての要求を中継する。
【0033】
P−CSCFがアクセスネットワークへの入口なので、アクセスネットワーク固有の項目はP−CSCFで取り扱われる。さらに、前記ノードは、ユーザからのサービス要求をアクセスネットワークの能力に合うように修正することができる。
【0034】
S−CSCFは、UEのためにIMSネットワークの中のセッション管理を実行するノードであり、状態を把握した動作をすることができる。S−CSCFは又、他のS−CSCF、SIPサーバ及びアプリケーションサーバと連係をとって、ユーザとサービスのために端末相互間の到達能力を確実なものにする。この実現は、IMSネットワークへユーザ登録処理をすることによって容易になる。S−CSCFも又、IMSに代わってユーザを認証する。
【0035】
S−CSCFは、事業者から見ると、サービス制御の主要ポイントになっている。S−CSCFは、事業者の全般的な方針とユーザの契約パラメータに基づいて、サービスのために設けられた規則を実行する。S−CSCFは、上記の要因により、サービス要求を拒否したり修正したりすることができる。
【0036】
S−CSCFは、ユーザに対するフィルタ基準に基づいて、ユーザからのサービス要求の処理方法を決定する。アプリケーションサーバのサービスが要求サービスを完了するとき、S−CSCFは登録時にHSS42から得たユーザプロファイルもしくは、事業者のローカル方針に基づいて適当なアプリケーションサーバに要求を送出する。
【0037】
ホーム領域ネットワークにあるS−CSCFは、全てのセッション制御に応答可能であるが、要求に応じて訪問先の領域ネットワークにあるP−CSCFに、特定の要求を送り届けることができる。たとえば、訪問先のネットワークは、ローカル番号計画あるいはローカルサービスを提供するのに最適な位置に配置される。
【0038】
IMSネットワークのS−CSCFの管理は動的であり、HSS42は、動的にS−CSCFをユーザに割り当てることができる。S−CSCFは、要求されたサービス、あるいは、移動体の能力に基づいて選択される。
【0039】
このアーキテクチャの1つの基本的な長所は、HPLMNネットワークがサービス提供だけでなくサービス機能の提示が行えるということである。これはユーザのサービス構成がホームの環境では常に変わらないことを意味する。さらに、ユーザは現行の無線ネットワークで見られるようにVPLMNIMSネットワークの能力によって制約されるのではなく、MSCがユーザの契約したサービス項目をサポートしない場合には、訪問先のアクセスネットワークの能力によってユーザが制約を受ける。
【0040】
S−CSCFは、ローカルにかつ/又は標準化されたインタフェース経由で外部のサービスプラットフォームからサービスを実行するホストをつとめる。このプラットフォームは、IPマルチメディアサブシステムサービス制御(IP Multimedia Subsystem Service Control、ISC)インタフェースを介したアプリケーションサーバである。S−CSCF(及び、P−CSCF)実施される一連の呼制御サービスは、長時間にわたって展開される。要求サービスがここでローカルに提供されない場合には、外部の、たとえばISC経由のSIP アプリケーションサーバに切替えて実施される。
【0041】
S−CSCFはクライアントの登録を実行し、認証し、登録し、そしてクライアントの要求をサービスするために、HSSに対してAAA/Diameterプロトコルを用いて該当する加入者情報、正当性情報などを得る。また、制御信号メッセージ経路を適正に選べる方法をサポートする。さらに、サービスに関連するすべての制御信号メッセージが確実にS−CSCFを通過するようにするため経路情報を修正する。端末間のSIPセッションに対しては、S−CSCFは、目的地のネットワーク事業者を決定し、そのネットワークとの通信を設定するために、I−CSCFを配置する。
【0042】
このI−CSCFは、訪問先のネットワークもしくは外部ネットワークに対して設けられたホームネットワークの中にある第1の接点である。最大の機能はHSSに対する照会で到来するセッション要求処理のためのS−CSCFを検出することである。この機能はゲートウェイMSCの機能と類似する。これは、IMSアーキテクチャのオプションノードとしてP−CSCFが直接S−CSCFを交信できるようにシステムが構成できる。
【0043】
HSSに基づいたデータに関するユーザ登録要求に対して、I−CSCFは、ユーザが登録されることになっているS−CSCFを識別する。到来するSIP要求に対して、I−CSCFは、そのユーザための実行環境のホストになるS−CSCFの識別結果をHSSから得て、そのセッションにおけるすべてのSIPメッセージがそのS−CSCFを通るように経路を定める。
【0044】
このI−CSCFは、ホームネットワークのIMSへのゲートウェイの役割をして、外部から照会をしてくる装置に対してホームネットワークの環境の内部構成を隠すことができる。
【0045】
SMM-ASノード32は、共有マルチメディアアプリケーションの論理をホストするSIP アプリケーションサーバである。このサーバは、セッションを制御して決められたサービスを実行することが出来る。このノードはS−CSCFで代行され、以下のことができる。すなわち、
−サービス要求の受理。新規のSIP処理(たとえば、作業分割、新しいセッション、メッセージ送出、など)の制御、開始もしくは終了が可能である;
−他のユーザもしくはネットワークに向かうセッション経路決定;
−サービスサポートのための他のサービスプラットフォームとの交信。このインタフェースは、SIPインタフェースでない;
−確立したサービス論理を実行するために、アプリケーションサーバは外部データベース又は他のネットワークノードのような別ノードと通信が可能である。
【0046】
SIPは、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol)のことである。それは、一般的なセッション管理プロトコルとして、IETFによって定義されている。このプロトコルは、テキストベースの拡張可能なプロトコルであり、それは複雑度を変化させて広範囲のサービスを提供できるように設計されている。最も重要なことは、SIPがこれらの広範囲なサービスの統合を可能にすることである。
【0047】
SIPは、ベースとなるトランスポートプロトコル、IPに最小の仮定をするものである。それは、転送の仕組みに、ユーザデータグラムプロトコル、(User Datagram Protocol、UDP)、転送制御プロトコル(Transport Control Protocol、TCP)、ストリーム制御転送プロトコル(Stream Control Transmission Protocol、SCTP)のいずれかを使用することができる。SIPメッセージ本体は、セッションの内容を記載するセッション記述プロトコル(Session Description Protocol、SDP)ブロックを含んでいる。
【0048】
異なった記述の要素は、本発明の望ましい実施例を説明するものとして理解の助けとなるであろう。
【0049】
最初に、本発明の方法の実施例を簡単に説明する。
【0050】
以下の実施例を開始するのに必要な条件は、事業者がユーザ/加入者にSMMサービス及びINサービスを提供することである。
【0051】
ユーザ機器、たとえば移動体電話機は、電源投入によって自分のSMM能力をIMSに登録する。そして、呼設定すなわちB−アンサーによってINネットワークはそれを知り、IMSに通知することができる。IMSは、発呼したユーザと被呼/被接続のユーザのSMM能力を調べる。両者のSMM能力に一致するものがある場合は、IMSは両方の移動体電話機にパケットネットワークを通じてSMM−通知メッセージを送る。移動体電話機が通知メッセージを受け取ったとき、SMMアイコン又はそれに相当するものが点灯される。いずれのユーザもソフトボタン又はそれに相当するものを押すことによってSMMを起動する。
【0052】
2者間で音声通話を始める場合、2台のユーザ機器に共通するマルチメディアサービス能力を自動的に検出する本発明の方法の望ましい実施例を、1つのフローチャート(2ページにまたがる図)として記した図3a及び図3bを参照し、以下に詳細に説明する。
【0053】
ユーザ機器の1台で、ホームPLMNに登録された発呼者(Aユーザ又はA加入者)に属するものは、標準の音声通話を少なくとも一つのホーム回線交換ネットワーク(ホームIN)で構成される回線交換ネットワーク及びパケット交換IPマルチメディアセッションを、少なくとも一つのホームパケット交換ネットワーク(ホームIMS)から構成されるパケット交換ネットワークとを同時に行うことが出来、発呼者にはマルチメディア能力が知られていない被呼者(Bユーザ又はB加入者)のユーザ機器との間でサポートし、回線交換接続した相手との音声通話開始後に2台のユーザ機器で一致するマルチメディア能力を検出することができる。
【0054】
加入に際して事業者は、SMMサービスに加入しようとするユーザの、たとえばSMM画像とか、IMSで使うアクセスポイント名、APN等の発信側IN分類をHLR44に設定する。
【0055】
事業者はまた、IMS加入をHSS42に設定し、さらに、特定のSMM加入、たとえばSMM画像を設定することができる。加入データもまた、IMSコアネットワークとのインタフェースとなるSMM−アプリケーションサーバに設定することができる。
【0056】
ユーザがMSCサービスエリアで最初にIMSI(国際移動加入者識別子、International Mobile Subscriber identifier)添付を作成するときに、電源投入時のステップ100において、発信側IN−分類は、ユーザが(ホームネットワーク内、外国の事業者のネットワーク内のいずれかにおいて)現在ローミング中の訪問先のMSCに送られる。
【0057】
ユーザの移動体電話機は、電源投入直後にIMSに使用されるAPN(アクセスポイント名)に向けてPDP(パケットデータプロトコル、Packet Data Protocol)コンテキスト起動を実行する。電話機がネットワークに接続されている限り、PDPコンテキストは動作していなければならない。IMSにおいては、適合するサービスをサポートするベアラとサービスに基づくベアラの制御を伴い、すべてのサービスが単一のIMSAPNを経由して提供される。
【0058】
端末は、自分がサポートされるSMM能力を、IMSエレメント50に向けたSIP登録手順の中で登録する。これはPDPコンテキスト起動の直後に行われ、電話機が再度電源断になるまでは有効状態を保つ。
【0059】
ステップ102で、サービスを受ける加入者が回線音声通話を始めると、マルチメディア能力を検出するための手順の稼動部分が自動的に開始される。
【0060】
次のステップ、すなわちステップ104で、発呼者のホーム回線交換ネットワーク26(ホームIN、ホームCS)のノード36は、同時に、当該回線交換ネットワーク26からIPマルチメディアサービスをサポートするホームパケット交換ネットワーク28(ホームPS、ホームIMS)に向けて、2人の加入者への能力照会を行う。
【0061】
ステップ104は、複数のサブステップを備える。以下において、ノード36はホームIN−SCPノードと記され、発呼者のホームパケット交換ネットワーク28(ホームPS、ホームIMS)は発呼IMSネットワークと記され、被呼者のホームパケット交換ネットワークは終端ネットワークと記される。
【0062】
ステップ104aにおいては、訪問先のMSC/SSP(サービス交換ポイント)ノードはトリガイベントを通知し、該当する発呼側IN分類の解析後、音声通話の発呼が設定されたとする情報をホームIN−SCPノード36に送る。このトリガイベントは、事業者が検出手順の実施を呼設定の間にするか、あるいは接続された側が応答してからにするかによって「設定」か「応答」になる。MSC/SSPとホームIN−SCPノード36の間のこのインタフェースは、CAP(CAMEL Application Part:CAMELは Customised Application Mobile Enhanced Logicの省略形)又はCS−1のような標準化されたINプロトコルであれば何であってもよい。
【0063】
次のステップでは、発呼側の受信IN−SCPノード36がサービスを受けるユーザがCS(回線交換)発呼したという情報、すなわちINートリガをSSPから得るが、アドレス情報がないので、ステップ104bでIN−SCPノードのデータ処理装置である制御装置が、HSS42に送信側のSMM アプリケーションサーバ32(SMM−AS)にアドレス、たとえばIPアドレスを照会すべきかどうかを決める必要がある。アドレスがわかっている、すなわち「Yes」のときは、ステップ104cへ進む。アドレスがわかっていない、すなわち「No」のときは、ステップ104b’へ移り、そこでは、IN−SCPノード36が前記アドレス情報をHSS42に照会する。HSS42は、応答し、発呼側のSMM−AS32のアドレス情報をSCPノード36にステップ104b”で送り返す。SCPノード36は、発呼側のIMSネットワーク28にある発呼側のSMM−ASノード32に通知メッセージ、たとえば、発呼通知、あるいは、応答通知メッセージをステップ104cで送る。発呼ユーザと被呼/被接続ユーザのE.164番号はその通知メッセージに含まれる。発呼通知とE.164番号は、XMLデータ構造で記述することができる。メッセージプロトコルは、どのような標準のIETFプロトコル、たとえばHTTPであってもよい。サブステップ104cでステップ104が終わり、すべてのサブステップが完了する。
【0064】
さて、次のステップとして、ステップ106が実行され、マルチメディア能力に関する前述のユーザ機器情報に少なくとも一つの一致するサービスがあった場合、これはパケット交換ネットワークが同時にその情報に応答するステップである。
【0065】
ステップ106は、サブステップの集合として構成される。
【0066】
SMM−AS32がSCP通知を受信したときに、オプションステップであるステップ106optで、受信成功の確認通知をIN−SCP36へ送り返すことができる。その後、発信側のIN−SCP36は、サービス提供中で呼設定を続けるMSC/SSPに応答する。もはやINに関連した措置をする必要はない。
【0067】
ステップ106aでは、SMM−AS32は、上記のように発呼者の加入データを調べる。被呼者が同じホーム領域、同じIMSネットワーク28に属さない場合、すなわち「No」の場合には、SMM−AS32はステップ106a’に進み、ホーム領域のIMSエレメント、すなわちノードと被呼者Bが登録されている被呼側BのSMM−ASに向けて能力照会の質問を送る。上述の能力照会の質問は、一般的な能力に関するものか、あるいは、特別な能力に関するものである。この能力照会は、IETF標準RFC3261にもとづくSIPオプションメッセージを利用して行う。
【0068】
SIP オプションメッセージ(実際にすべてのSIPメッセージとして)には、終端ネットワークまでの経路をたどれるようにするために、SIPユーザ識別が必要である。この理由のために、発呼側のIMSネットワーク28は、被呼/被接続者のE.164番号から、まずSIP−URI(Universal Resource Identifier)を取り出さなければならない。この番号−SIPアドレス変換は、ENMU−サーバで行うことができる。
【0069】
SIP オプションメッセージは、終端IMSネットワークにあるIMSエレメント50に向けられる。メッセージには、被呼/被接続ユーザの識別と特別なSMMサービスサポート表示を含む。後者が設定されるのは、ASが(SIPの「接触受諾」ヘッダとしても知っている)すべての能力情報に応答するために終端IMSエレメントのSMMサービスを知ることを望む場合である。
【0070】
ステップ106”では、被呼/被接続ユーザの能力情報のすべて、もしくは、もとの能力照会に対してサポートが必要なSMMサービスに関する能力情報だけを、終端IMSネットワークが発呼側のIMSネットワークに返す。前記応答は、SIP200のOKメッセージとして返される。
【0071】
発呼者と被呼者のマルチメディア能力情報は、両者の共有マルチメディアサービス内容の一致を比較し解析される。この解析は、ステップ106bで、発呼側のIMSネットワークのSMM−AS32によって実行される。少なくとも一つの一致する能力、たとえばSMM画像がある場合、SMM−AS32は、ステップ106cで、1つのSIPメッセージを各ユーザ機器に対して送ることができる。この送信には発呼側と被呼側の(もしそれらが別個であれば)別個のパケットネットワーク、すなわち、IMSコアネットワーク、すなわちIPバックボーンと無線ネットワークが使われる。
【0072】
一致する能力がIMSネットワークで検出できない(ステップ106bで「No」)場合、そのネットワークはいかなるSIPメッセージや他のメッセージにおいても能力情報を送ることはない。
【0073】
サブステップ106cでステップ106が終わりで、すべてのサブステップが完了する。
【0074】
SMM−ASは、受信側の移動体電話機によって理解される特別なSMM画像の特徴タグによって、SIPメッセージに含まれる能力情報を送ることができる。2人のユーザは、ステップ107で、ユーザ機器のディスプレイに表示されたSMM画像アイコンもしくは同等のものによって、この特定のサービスが現在利用可能であることを知らされる。SMM画像アイコンかそれと同等のものをユーザが見て、たとえばSMMアイコンの下のソフトボタンを押せば、JPEGフォーマットのような画像を音声通話中の相手である離れたユーザに送信することができる。また、SMMサービスに関するアイコンが点灯しない場合、2人のユーザは、希望するマルチモードサービスセッションを確立することができない。アイコンは単に例示したものであって、同等の通知手段として、音、キーボード上の点灯キー、なども用いることができる。
【0075】
本発明のシステムは、請求項1−5に記載された、共通のマルチメディアサービス能力を自動的に検出するための方法を備える。
【0076】
本システムは以下の手段を含む:
a.前記回線交換ネットワークにおける手段から前記共有マルチメディアサービス(SMMサービス)をサポートする前記パケット交換ネットワークに対して行った前記2台のユーザ機器(10、12)の能力照会を同時に受信する手段;
b.前記パケット交換ネットワークにおける手段により、前記能力照会を解析する手段;
c.少なくとも一つの一致しているサービスが検出される場合、前記ユーザ機器(10、12)の一致したSMM能力に関する情報に応答するための手段。
【0077】
さらに、本発明による前記システムは、従属請求項7−10に列挙された手段を備える。
【0078】
本発明はまた、請求項6に記載のシステムのノードにおいて提供されるサーバ(32)に関するもので、それが、:
a.前記回線交換ネットワークにおける手段から前記共有マルチメディアサービス(SMMサービス)をサポートする前記パケット交換ネットワークに対して行った前記2台のユーザ機器(10、12)の能力照会を同時に受信する手段;
b.前記パケット交換ネットワークにおける手段により、前記能力照会を解析する手段;
c.少なくとも一つの一致しているサービスが検出される場合、前記ユーザ機器(10、12)の一致したSMM能力に関する情報に同時に応答するための手段、を備えることを特徴とする。
【0079】
さらに、本発明による前記サーバは、従属請求項12−14に列挙された手段を含む。
【0080】
上記のa、b及びcにおける、受信し、解析し、応答するための前記手段はソフトウェアプログラムコードとして実施され、制御ユニット、サーバユニット、PC、マイクロプロセッサ、中央処理ユニット、CPUなどにロード可能である。そして、本方法は、前記方法のステップを実行するためのソフトウェアコード手段を含むコンピュータプログラムによって、実施することも可能である。
【0081】
図4は、図式的であるがユーザ機器60そのもの、この場合は端末又は移動体電話機であるが、のブロック図を示したものである。この端末60は、筐体62の中に無線ユニット64を備え、接続信号制御、音声通話やデータ情報の送受信を無線インタフェース(14)を介して移動無線通信ネットワーク、RANに対して行う。無線ユニット64はマイクロプロセッサ、CPU、などである制御ユニット66に接続され、制御される。データ記憶手段68は制御ユニットに接続されていて、制御ユニット66や端末60を制御するためのデータやソフトウェアプログラムを記憶する。図示されたデータ記憶手段68は普通の端末で通常使われる、ROM、RAM、EPROM等のような多くの異なった種類の記憶手段を代表する。前記データ記憶手段68は、WAPプッシュメッセージ、MMS、マルチメディア能力、SIPなどのような異なるサービスのユーザエージェントをロードし記憶する。ユーザエージェントは、クライアント、すなわちソフトウェアプログラムであって、制御ユニット66が対応する到来サービスを認識すると自動的に注意を促すある種のプラグインである。SIPプロトコル処理のためにSIPスタックが用いられる。端末60はまた、マンマシンインタフェース、MMIとして、制御ユニット66に接続された種々の情報を示すためのディスプレイ70を備えている。ディスプレイ70は、ソフトボタンを表示することができ、それにタッチすることによって前記データ記憶手段68に記憶したソフトウェア・アプリケーションを起動させることができる。別の端末装置60は最低一つの電池(図示されていない)で電力供給される。
【0082】
SIPメッセージを受信するために、各々の移動体電話機では、SIP登録の時から、パケットPDPコンテキストが起動される。モバイルプラットフォームは、SMM画像クライアント上に受信された情報を送り届け、SMM画像情報をユーザに、たとえば視覚的にどのように表示するかを決めることができる。
【0083】
本方法は、前記方法をステップにして実行するためのソフトウェアコード手段を含むコンピュータプログラム製品として実装することができる。コンピュータプログラム製品は、ネットワークエレメントに内蔵された処理手段、あるいはネットワークエレメントに接続している個別のエレメントの中で動作する。コンピュータプログラムは、直接、もしくはコンピュータで読出し可能な媒体からロードされる。
【0084】
トリガは、また回線交換ネットワーク/地域の中にある他の手段、たとえばParlay(www. parlay. org)のようなもの、を用いて行われる。トリガは、発呼と被呼、いずれの加入者の回線交換ネットワーク/領域で行われる。
【0085】
上記の実施例において、E.164番号が加入者の識別に使われてきたが、IMEI、IMSIあるいはIPアドレスのような加入者又は端末に関連した他の情報もまた加入者の識別に用いられる。
【0086】
本発明は、上記の好ましい実施例に限られるものではない。さまざまな選択肢、変更形態及び同等のものが、使われ得る。したがって、上記の実施例は、付記された請求項で特徴づけられる本発明の範囲を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明のマルチメディア能力検出方法が使われるシステムを示す概略ブロック図である。
【図2a】、
【図2b】図1より詳しくシステムを示したブロック図であり、ここのシステムでは本方法の好ましい実施例が使用される。
【図3a】、
【図3b】(2ページにまたがる)1つのフローチャートであり、発明された方法の望ましい実施例を示した図である。
【図4】図式的に一つのユーザ機器そのものを示したブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2台のユーザ機器(10、12)に共通するマルチメディアサービス能力、SMM能力を自動的に検出するための方法であって、
2者(A、B)間の音声通話の開始後、発呼者(Aユーザ又はA加入者)に属するユーザ機器の1台(10)は、音声通話を回線交換ネットワーク(CS、16)で行うと同時に、パケット交換IPマルチメディアセッションをパケット交換ネットワーク(18、PS)及び、発呼者(A)にはマルチメディア能力が知られていない被呼者(Bユーザ又はB加入者)に属する少なくとも1つの第2のユーザ機器(12)との間でサポートし、さらに、回線交換ネットワーク(16)を介して他のユ−ザ機器に対して音声通話を開始した後(ステップ102)、2台のユーザ機器(10、12)で一致するマルチメディア能力を検出するため、
a.前記回線交換ネットワークにおける手段から、前記共有マルチメディアサービスをサポートする前記パケット交換ネットワークに対して行った前記2台のユーザ機器(10、12)の能力照会を同時に受信し(ステップ104)、
b.前記パケット交換ネットワークにおける手段により、前記能力照会を解析し(ステップ106b)、
c.少なくとも一つの一致しているサービスが検出される場合、前記ユーザ機器(10、12)の一致したSMM能力に関する情報に応答する(ステップ106c)、各ステップを備える、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
ユーザ機器の電源投入後(ステップ100)、前記ユーザ機器のホームパケット交換ネットワーク(28、ホームIMS、ホームPS)にあるIMSエレメント50に向けて行われるSIP登録手順において、前記ユーザ機器のSMM能力に対してサポートされるSMM能力を登録するステップ、を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
請求項1のa乃至cのステップが、共有マルチメディアサービス用のSIPアプリケーションサーバ(SMM−AS、32)で実施される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
応答をSIPメッセージとして両方のユーザ機器に返す、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法(ステップ106のサブステップ106c)。
【請求項5】
前記回線交換ネットワークにおける前記手段によってなされる能力照会の前記生成は、IN技術もしくはParlay技術に基づく、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
共通するマルチメディアサービス能力、SMM能力を自動的に検出するための請求項1に記載の方法を備えるシステムであって、
a.前記回線交換ネットワークにおける前記手段から、前記共有マルチメディアサービスをサポートする前記パケット交換ネットワークに対して行った前記2台のユーザ機器(10、12)の能力照会を同時に受信する手段と、
b.前記パケット交換ネットワークにおける手段ににより、前記能力照会を解析する手段と、
c.少なくとも一つの一致しているサービスが検出される場合、前記ユーザ機器ユーザ機器(10、12)の一致したSMM能力に関する情報に応答する手段と、を備えるシステム。
【請求項7】
ユーザ機器の電源投入後、前記ユーザ機器のホームパケット交換ネットワーク(28、ホームIMS、ホームPS)にあるIMSエレメント50に向けて行われるSIP登録手順において、前記ユーザ機器のSMM能力に対してサポートされるSMM能力を登録する手段を含む、ことを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
請求項6に記載の項目a乃至cの手段が、共有マルチメディアサービス用のSIPアプリケーションサーバ(SMM−AS、32)で実施される、ことを特徴とする請求項6又は7に記載のシステム。
【請求項9】
応答をSIPメッセージとして両方のユーザ機器に返す、ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記回線交換ネットワークにおける前記手段によってなされる能力照会の前記生成は、IN技術もしくはParlay技術に基づく、ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
2台のユーザ機器(10、12)に共通するマルチメディアサービス能力、SMM能力を自動的に検出するためのシステムのノードで用いられるサーバ(32)であって、
2者(A、B)間の音声通話の開始後、発呼者(Aユーザ又はA加入者)に属するユーザ機器の1台(10)は、音声通話を回線交換ネットワーク(CS、16)で行うと同時に、パケット交換IPマルチメディアセッションをパケット交換ネットワーク(18、PS)及び、発呼者(A)にはマルチメディア能力が知られていない被呼者(Bユーザ又はB加入者)に属する少なくとも1つの第2のユーザ機器(12)との間でサポートし、さらに、回線交換ネットワーク(16)を介して他のユ−ザ機器に対して音声通話を開始した後(ステップ102)、2台のユーザ機器(10、12)で一致するマルチメディア能力を検出するため、
a.回線交換ネットワークにおける前記手段から、共有マルチメディアサービスをサポートする前記パケット交換ネットワークに対して行った前記2台のユーザ機器(10、12)に対する能力照会を同時に受信する手段と、
b.前記パケット交換ネットワークにおける前記手段により、前記能力照会を解析する手段と、
c.少なくとも一つの一致しているサービスが検出される場合、前記ユーザ機器(10、12)の一致したSMM能力に関する情報に応答するための手段と、を備えるサーバ(32)。
【請求項12】
前記サーバ(32)がIPマルチメディアサブシステム、IMS(28、ホームIMS)の中にある共有マルチメディアサービス用のSIPアプリケーションサーバ(SMM−AS)である、ことを特徴とする請求項11に記載のサーバ(32)。
【請求項13】
応答をSIPメッセージとして両方のユーザ機器に返す、ことを特徴とする請求項12に記載のサーバ(32)。
【請求項14】
前記回線交換ネットワークにおける前記手段によってなされる能力照会の前記生成は、IN技術もしくはParlay技術に基づく、ことを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項15】
コンピュータで読出し可能な媒体に記憶されたコンピュータで実行可能なソフトウェア、コンピュータもしくは他の処理手段で動作できるように作られたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品であって、前記のコンピュータで実行可能なソフトウェアが前記コンピュータもしくは他の処理手段にロードされ、読み出され、前記コンピュータもしくは他の処理手段が、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法のステップを実行する、ことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項16】
ネットワークサーバもしくはネットワーク内のネットワークサーバに接続された独立のサーバにロードできるコンピュータプログラム製品であって、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法のステップを実行するソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム製品。
【請求項17】
コンピュータで使用可能な媒体に記憶され、ネットワークサーバもしくはネットワーク内のネットワークサーバに接続された独立のサーバの中にある処理手段に対し、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法のステップの実行を制御するプログラムを含むコンピュータプログラム製品。

【図1】
image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2007−529137(P2007−529137A)
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−512822(P2005−512822)
【出願日】平成15年12月30日(2003.12.30)
【国際出願番号】PCT/SE2003/002099
【国際公開番号】WO2005/064958
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】