説明

マルチローブ回転運動の非対称圧縮/膨張機関

回転機関は、ローブを密閉して係合する機関容器(10)の輪郭に基づき入口、圧縮、膨張、および排出の非対称容積をたどるために、回転子(16)から強制開閉式に延長可能であり且つ引き込まれることができる複数の旋回可能に搭載されたローブ(32)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、本出願と同じ名称を有する、2004年10月7日に出願された米国特許仮出願第60/617466号の優先権を主張する。
本出願は、全体的に回転運動内燃機関の分野に関し、より詳細には、非対称の圧縮および膨張領域の境界線を描き、且つ単一の回転内で複数の燃焼サイクルを提供する複数のローブを有する回転子を有する機関に関する。
【背景技術】
【0002】
往復ピストンまたは円形運動回転子を有する内燃機関は、当技術分野で長年使われていた。熱力学効率、パワー出力、および排出物低減における性能を最大化し、一方、機械的複雑性を制限するために、そのような機関に関連する機械システムの最適化は、絶えず発展した。ロータリまたはワンケル(Wankel)機関は、一般に、機関内の可動部品の数を低減し、且つ機械的効率を提供する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
内燃機関における非対称の圧縮および膨張比を提供する能力は、熱力学効率を増大するが、そのような非対称は、一般に、有意に増大された機械的複雑性を犠牲にしてだけ得られる。したがって、機械的単純性を有する非対称の圧縮および膨張比を有する機関を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、回転子によって担持される複数のローブを有する回転子を含む機関容器を組み込む。ローブは、容器の輪郭形成された壁と密閉接触を維持するために、回転子の円筒表面から延長可能である。輪郭は、回転子と容器壁との間の第1の正接点から発散する第1の部分および第1の最大発散部から回転子と容器との間の第2の正接点へ収縮する第2の部分と、第2の正接点から第2の最大発散部へ発散する第3の部分および第1の正接点へ収束する第4の部分とを組み込む。第1および第2の部分は、第1の容積を画定し、第3および第4の部分は、各対の隣接するローブによって一掃される第2の容積を画定する。選択された実施形態において、第1の容積および第2の容積は、非対称であり、機関の動作に関して目的に合わせた作られた圧縮および膨張比を可能にする。また、選択された実施形態において、容器輪郭は、第2の部分の要素として、回転子と同心であり且つ回転子の直径に近く、一方、最小容積を作り且つ膨張前に燃焼を完全に開始するために最大圧縮の時間を延長するために第2の正接点に近づく円弧を組み込む。輪郭は、また、第4の部分の終端および第1の部分の始まりの領域に同様の要素を組み込み、回転子と同心であり且つ回転子の直径に近い円弧は、排気と以降の吸気との間の容積分離として作用する。第1の正接点に近接する燃焼空気入口および輪郭の第1の部分は、燃焼空気を提供し、一方、輪郭の第4の部分に近接する排気出口は、燃焼産物の排出を可能にする。第2の正接点に近接する点火手段は、隣接するローブ間に運ばれる燃焼空気の燃焼を開始するために用いられる。
【0005】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、添付の図面に関連して考慮されるとき、以下の詳細な記載を参照することによってより良好に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図面を参照すると、図1において、本発明を用いる機関の実施形態が示される。底部板12(図面において部分的に断面が描かれる)および頂部板(図4aおよび図5a)を有する容器10を含む外側構造体は、回転子16を囲む。示される実施形態に関して、底部板および頂部板は、孔20内で受けられるピン18で容器と整列する。
【0007】
回転子は、覆いが回転子の内側室26を示すために取り除かれた図2および図3aに示されるように、本体22および覆い24を有する。覆いは、覆い内のさら穴にされた孔30を通して孔28内に受けられるボルトを使用して、回転子の本体に固定される。回転子および覆いは、気密接合を形成するために機械加工され、密閉され、且つボルト固定される。複数のローブ32は、回転子の実質的に円筒状表面36における垂直スロット34内に延長可能であり且つ引き込み可能である。回転子底部および覆い内の円弧スロット35は、垂直スロットから延長してローブを受け、円弧スロット35は、以降により詳細に記載されるように回転子の内側でそれら旋回軸から連接する。明瞭性のために、ただ1つのローブが、図3aおよび図3bで回転子本体内に示される。圧縮ランプ38および固定燃焼室容積40は、回転子表面のレリーフにされた区画に作られ、その機能は、以降により詳細に記載される。中空駆動軸42は、機関容器の頂部および底部板内の軸受けを通して回転子覆いおよび回転子の底部から延長する。図面に示される実施形態に関して、回転子の回転は、図1において頂部板側から見て反時計方向であり、図5bおよび図9a〜図9eにおいて底部板側から見て時計方向である。
【0008】
図3aに見られるように、各ローブ32は、三角形形状の旋回腕44によって支持され、結合ウエブ130および旋回ピン46(図4bに最も良く見られる)は、回転子底部および覆い内の孔49に受けられるブッシュ48で係合するローブから遠位に搭載される。各ローブの旋回運動は、旋回腕内の頂点54の内の孔52を通して受けられたカム軸50に取り付けられたカム軸受けを介して、回転子の回転の間中案内される。延長カム軸受け56および引き込みカム軸受け58は、強制開閉式であり、軸の各端部で支持される。ローブの往復運動は、機関容器の頂部および底部板内の窪み形成されたカムレースに乗るカム軸受けを用いて強制開閉式である。示される実施形態に関して、引き込みカム軸受けは、延長カム軸受けより直径が大きく、軸上に内向きに配置される。カム軸は、旋回腕から、回転子の覆いおよび底部内の円弧スロット60を通して、機関容器の頂部および底部板内のカムレース62内へ延長する。
【0009】
図4aおよび図5aで最も良く見られるように、カムレースの内壁は、より小さい直径の延長カム軸受けに係合するために延長する外側ステップ64を有するステップ状構成を用いる。内側ステップ65は、カムレースの外壁を係合するより大きな直径の引き込みカム軸受けのための隙間を提供する。延長および引き込みカム軸受けは、反対方向に回転し、この実施形態に関して示される構成で、回転方向の反転は、ローブの延長または引き込みのために軸受けには必要ではなく、それによって、軸受けの信頼性および寿命を強化する。ローブの引き込みは、回転子の回転によりローブに及ぼされる求心力に対して生じる。延長軸受けの内向きへの引き込み軸受けの配置は、軸における曲げモーメントを低減する。強制開閉式の作動は、ローブの位置を機関容器21の壁と密閉接触して維持し、且つローブ先端シールと容器壁との間の力を制御する。
【0010】
機関容器の壁66の輪郭は、図5aにも示され、壁66の輪郭は、所望の燃焼サイクルに関して正確に規定可能な非対称を有するために、圧縮比および膨張比を提供する。そこから、回転子および容器壁が、最大発散点69に対する下死点(BDC)76として本実施形態において示される実質的な正接である輪郭の入口部分68、および最大発散点から、回転子および容器壁が、示される実施形態において上死点(TDC)78の前に生じる再び実質的に正接する点への圧縮部分70が、圧縮比を規定し、一方、TDC近くの第2の正接点から第2の最大発散部73への膨張部分72、および第2の最大発散部から第1の正接点への輪郭の排出部分74は、膨張比を規定する。示される実施形態において、容器輪郭の2つの部分は、回転子に実質的に正接しまたは回転子と同心の円弧であり、燃焼部分77は、最小容積を形成し、且つ燃焼および膨張の前に、最大圧縮の時間および排気と以降の吸気との間の容積分離79を延長するために、TDCの前に始まる。輪郭要素は、図5bにおいて参照され、回転子回転は、矢印75によって示される。燃焼サイクルは、図9a〜図9hを参照して詳細に記載される。本明細書においてTDCおよびBDCへの参照は、機関構成部品だけの幾何形状の関係の記載である。全体として多くの適用における機関の実際の方向付けは、水平方向であり得る。
【0011】
容器壁の輪郭に応答してBDCで始まる図5bを参照すると、任意の2つのローブ間の容積は、後続ローブが燃焼部分77に到達し、且つ先行ローブが実質的にTDCで燃焼室容積40を配置する燃焼部分を出るまで、後続ローブが、容積が圧縮される点から吸気ポート80を交差し且つ閉鎖する最大容積点まで、先行ローブが、容積分離79から離れる後で膨張する。燃焼部分における機関容器壁は、回転子直径と実質的に同心であり、且つ最大圧縮の領域を作り、燃焼部分における円弧の長さおよび位置は、代替実施形態において変化する。先行ローブが、圧縮部分円弧を出るとき、先行ローブと後続ローブとの間の容積は、最大膨張の点へ膨張する。先行ローブと後続ローブとの間の容積が、最大膨張の点を過ぎると、先行ローブは、排気ポート82を覆わず、容積内の燃焼されたガスは、次に排出される。BDC近くの容積分離を作る円弧も、回転子の直径と実質的に同心であり、最小容積の第2の領域を構成する。図面において示される実施形態を実施するための低減において、6つの強制開閉式に作動されるローブ間の個別容積を表す6つの個別の容積は、回転子の各回転とともに、吸気、圧縮、燃焼、膨張、および排気の参照される幾何形状工程を通して進められる。機関は、回転毎に6つの完全な燃焼サイクルを作る。
【0012】
単一の回転子幾何形状は、所望の一掃される容積における変化を作るために、機関容器壁、および従う容器壁輪郭へのローブ端部の作動に関する関連するカムレースのための鋳造および機械加工輪郭を設計することによって、機関の意図される適用のための圧縮比および膨張比の両方を最適化することを可能にする。
【0013】
単一の回転子設計に関する膨張および圧縮比の変化は、容器壁容積の同心からの発散部、正接点間の円弧の割り当て、実質的に一致する半径の円弧の割り当て、先行および後続ローブの位置に対する吸気および排気ポートを覆うおよび覆わないタイミング、ならびに回転子内の燃焼室および圧縮ランプの容積を修正することによって達成されることができる。動作サイクルの記載に対して図面における実施形態への以降の参照のために、入口ポート80および出口ポート82が、機関の頂部板内に示される。
【0014】
機関容器に対する回転子およびローブの密閉は、複数のシール要素を用いて達成される。詳細に描く図6で最も良く見られるように、ローブは、ローブの縁部88を覆って受けられるチャネル86を有する側方シール84を用いる。ローブ縁部内の孔92内に挿入されるコイルばね90は、機関容器の隣接する板の内側表面に対してシールのワイパー94を付勢する。示される実施形態に関して、ローブから延長するピン96は、シールの運動を線形に制約するためにシール内の孔98に受けられる。
【0015】
ローブの周辺縁部100および隣接してかみ合う側方シールは、先端シール102を受けるために溝形成される。示される実施形態に関して、ローブ先端シールは、機関容器の内側周囲表面に対してばねで引き起こされる負荷に対して対角にかみ合う2つの部品である。ローブの周囲縁部内の溝108に受けられる湾曲したばね106は、容器表面に対してローブシールの先端シールを付勢する。
【0016】
機関容器内の一掃される容積への回転子に対するローブおよび各連続するローブ対間の容器に対する回転子の密閉は、図7a、図7b、および図7cで最も良く見られるように、回転子の上方および下方表面上の溝114および116、ならびにローブ受けスロット内の溝118および120で担持されるかみ合う4つのばね負荷される重なり合うL形状のシール110、111、112、および113で達成される。溝114および116は、回転子の上方および下方表面上のローブ受けスロット間に延長する。溝118および120は、溝114および116を相互接続し、ローブ受けスロットの深さに沿って延長する。図7dに示されるように、Lシール110、111、112、113は、溝114、116、118、および120を集合的に占め、回転子のそれら区画およびそれらの2つの隣接するローブを有効に密閉する。図7cは、ローブ対間のそれらのそれぞれの位置に対する4つの面取りされたLシール間の重なり合いかみ合う関係を示す。図7dは、溝114、118、120内で回転子上の所定位置のシール110、111、112、および113を示し、回転子覆いは、明瞭性のために省略された溝116を含む。各溝内の単一の湾曲したばね122は、かみ合い表面と接触するために溝から外側にLシール要素を付勢する。重なり合う二重のL形状は、矩形シールを提供するが、各密閉方向における力の応差可撓性を許容する。各Lシールは、シールに往復ローブの側部を提供する短い脚部上に図7cおよび図7dに示される面取りされた表面を有する。面取りされた表面の角度は、組み立て体における特定のシール位置に特有であるが、6個のローブ対内のそれぞれの各位置に共通である。
【0017】
図面に示される本発明の実施形態は、回転子面22内に窪み形成される燃焼室40に隣接する回転子コアを通して延長する内孔126に着座するスパークプラグ124を用いる。図8に示されるように、ローブを支持する旋回腕のための結合ウエブ130は、スパークプラグの隙間および取り付けのための開口128を組み込む。スパークプラグのための配線は、回転子内の室を通って駆動軸に隣接する突出部へ送られる。駆動軸と一体の回転分配器を通る電気接続は、機関の動作のために点火スパークを提供する。
【0018】
機関の動作サイクルは、図9a〜図9eに示される。ただ2つのローブが、明瞭性のために図面に示される。図9aから始めて、下死点から時計方向に回転する先行ローブ32aは、入口ポート80をちょうど通過した容器の内壁の輪郭に強制開閉式に従う回転子から延長する。後続ローブ32bは、ほぼBDCで回転子内に完全に引き込まれる。回転子の連続する回転は、後続ローブが入口ポートを通過するまで、入口を通して空気を引き込むローブ間の増大する動作容積を示す。図9bは、圧縮サイクルの中間部分を示し、先行ローブは、再び回転子に実質的に完全に引き込まれ、一方、後続ローブは、実質的に完全に延長される。完了した圧縮サイクルは、図9cに示され、先行ローブは、TDCをちょうど超える。
【0019】
入口および圧縮サイクルで引き込まれる空気は、図2に関して前述された燃焼室内で圧縮される。圧縮ランプ38は、回転子セクタの後続部分内に引き込まれた空気を燃焼室に渡す。図面に示される実施形態に関して、燃焼室は、ローブ間の回転子セクタの先行する30%内に配置される。圧縮ランプの低減された側方幅は、点火のための燃焼室内の圧縮されたガス容積を最大化する。燃料の導入は、燃焼空気入口の上流側のキャブレーション(気化器)を使用する示される実施形態で達成され、点火は、実質的にTDCに配置される室で生じる。代替実施形態において、直接噴射は、容器壁または側方板を通るポートを通して、後続ローブが入口ポートを通過した適切な領域で達成される。各個別の燃焼容積は、頂部および底部側方板、それぞれ先行および後続ローブ面、および回転子面によって境界を接する容積を一掃する容器壁を囲む。
【0020】
先行および後続ローブ対間のそれぞれ容積は、示される実施形態に関して、先行および後続ローブが、図5aに関して前述されたように、燃焼部分77を画定する同心直径円弧の中心に対して実質的に等距離であるとき、圧縮されて最大圧縮の点に到達する。この点で、燃焼容積の大部分は、燃焼室および圧縮ランプ38内で圧縮される。圧縮ランプは、第1の同心円弧に対して一掃する後続ローブの前方で圧縮される空気に関する燃焼室への容積内のリードを提供し、圧縮された容積を燃焼室内で回転の前方へ移すことを許容する。示される実施形態において燃焼室の配置は、反応ガスの後燃焼表面冷却を最小化することによって、先行ローブの後ろに対して反応圧力を改善するものである。回転におけるトルクは、膨張の間に応差の後燃焼ローブ表面積の結果として生じる個々のローブ面上の応差圧力分布に介して達成される。
【0021】
燃焼混合物の初期膨張は、先行ローブが、TDCで完全に引き込まれる後続ローブを有する容器の膨張輪郭に沿って延長する図9dに示される。膨張は、実質的に完全に延長する先行および後続ローブで連続する。
【0022】
排気サイクルは、先行ローブが再び実質的に引き込まれ、且つ後続ローブが完全に延長され、膨張容積を通して排気ポート82に排気ガスを一掃する、図9eに示されるような先行ローブによって排気ポートの通過で開始する。排気サイクルは、排気ポートを通る後続ローブ、および次の吸気サイクルの開始のためにBDCを通過する先行ローブで実質的に完了する。
【0023】
6つのローブを有する図面に示される本発明の実施形態に関して、記載された5つの燃焼工程、すなわち、吸気、圧縮、燃焼、膨張、および排気は、外部機関容積に対する高いパワー密度を提供する各回転子の回転で6回生じる。各ローブは、隣接する容積対の先行および後続ローブとして同時に作用する。代替機関容器の第1および第2の部分の容積幾何形状、ならびにそれぞれのローブ作動幾何形状を用いることによって、膨張容積に対する圧縮容積を変更する能力は、圧力/容積作動サイクルが、機関の意図された使用に最適化されることを可能にする。
【0024】
高い標高の動作に関して合わせて作られた代替実施形態において、膨張に対する圧縮の逆の非対称を用いることは、ターボチャージャの必要性を取り除く。吸気/圧縮容積の細長い部分は、ターボチャージャを置き換える圧縮で実行される。この代替実施形態は、機関の規格/定格に対するより低い標高で圧縮される空気容積を制限するために、機関容器内の排出弁を用いることができる。さらに、第2の代替実施形態において、膨張容積が、より低い排気温度を有する非常に静かな機関を可能にする、大気の近くに排気ポートの開口での膨張圧力を低減するために有意により大きくあることができる。したがって、内部容積の非対称性は、所定の回転エネルギー要件のための効率的に平衡するための最適なパワーを調整されることができる。例えば、ほぼ静かなリーフブロア/チェーンソー推進から、単純で強固で高い標高での航空機機関までである。
【0025】
例示的な実施形態に関して、8.6:1に圧縮された240ccの事前圧縮の第1の容積、390ccの第2の容積に14:1に燃焼され且つ膨張され、6つの回転子容積の25.4cm直径および7cm深さの回転子は、回転毎にほぼ1440ccの排気量である。したがって、2000RPMでほぼ1分当たり約0.32kg(0.7lb/min)の空気が燃焼され、約52000Nm/pound(380000ft/lb)の燃焼された空気で、60kW(80H.P.)の範囲の出力が予想される。
【0026】
元々圧縮されたハーネスの容積を超える燃焼膨張を継続するための好ましい実施形態のこの能力は、ほとんどの対称燃焼サイクルにおける場合であるように、早過ぎる有意な圧力の排気通気によって一般に浪費される、燃焼ガスにおける追加のエンタルピーである。
【0027】
示される実施形態において、圧縮容積を超える膨張容積の値は、
η=1−1/rk−1
によって与えられる理想的なオットーサイクル熱力学効率(η)に関する機関効率式を、
η=1−1/rk−1・k(r−1)/r−1
として表される「非対称性膨張サイクル」に関する式との対照で見られることができる。
【0028】
ここで、rは、圧縮される空気容積と完全な非対称膨張の最終容積との等エントロピの比(圧縮された容積/膨張された容積)であるとして、式2の2番目の部分は、倍数(すなわち、1.08)を生成するように作用し、標準の対称オットーサイクルに対してそのような倍数だけ、作動サイクルのηを改善することを見られることができる。したがって、式2は、実現された非対称膨張サイクルの理論的な効率ηを計算するために使用されることができる。
【0029】
図面に示される実施形態に関するローブ組み立て体の幾何形状は、ローブの運動および力反応を最適化し、一方、延長および引き込み力ならびに制御要件を対処する。旋回腕44の三角形形状は、膨張サイクルの間に回転子の回転に対してほぼ正接する角度で延長されたローブ上の燃焼ガス力の分布を容易にするローブの外向き延長円弧を最大化する、回転子の周囲近くに回転ピン46および軸受け48を配置することを可能にする。旋回腕幾何形状は、機関容器の輪郭に従うようにローブに必要な角方向運動を最小化するために、作動器軸受け設計要件を低減する作動力のモーメント腕を延長することによって、回転子の幾何形状内でローブから最大距離への回転ピンの配置も許容する。三角形のピン/ローブ脚に等しい半径を有する円形区画としてのローブ自体の円弧形状は、回転子に対するローブの密閉可能な円滑な真の半径経路延長および引き込みを容易にする。全てではなく多くの滑動するベーン機関を実施不可能にするローブの側方負荷は、そのような圧縮および膨張負荷を吸収できる、回転子筐体内のブッシュ内の動作するローブ旋回腕の回転ピンに伝達され、一方、迅速な回転子回転を介して機関容器の輪郭に正確に従うローブ先端に必要な低摩擦延長および引き込みを維持する。
【0030】
三角形のピン/ローブ脚に対向する頂点でカム作動軸の配置は、再び回転子の全体幾何形状の制約内でカム作動プロファイルの最適化された機械増幅を許容するために、ローブスロットから回転子底部および覆い内に作動スロットを変位する。大きなカムの有効面積上のローブの動作加速を吸収し、且つ各加速方向に関する各ローブ側部上に別個のカムレースを有することによって、ローブ旋回腕およびピン上のねじり力が避けられ、より狭いシール隙間および比較的軽量なローブ組み立て体を可能にする。反回転軸受けを介して強制開閉式のローブ作動のシステムを、旋回ブッシュに対するローブ力負荷の伝達と組み合わせることによって、結果として生じる機関は、高い機械効率を維持し、一方、単一の回転毎に6つの完全な吸気・圧縮・燃焼・膨張・排気サイクルを実行する。そのように、機関重量の単位重量(同様に容量)毎のパワー密度は比較的高い。使われたガスは、効率的に通気され、有意な吸気排出機能の重なり合いが無いためにわずかな排出で達成され、さらに熱力学効率を強化し、且つRPM曲線に対する比較的直線のトルクを有する広範な有効パワー範囲を促進する。
【0031】
示される実施形態は、中空回転子駆動軸を可能にする代替実施形態において修正され、そのような適合は、車両または生成ステーションのような共通の設備内の個別の「パワーブロック」として、複数機関のスプライン共通軸または個別のSpragueクラッチ式接続を容易にし、それによって、共通軸に対するパワーの負荷適合割り当てまたはパワーの冗長性を効率的に可能にする。
【0032】
本発明を用いる機関の密閉および燃焼室構成に関する代替実施形態は、図10a〜図13に示される。機関内のローブの基本動作は前述された。しかしながら、図10a〜図10cを参照すると、機関内の上方および下方覆いを有する各ローブの密閉は、側方シール132およびくさび形状側方シール134を使用して達成される。くさび形状側方シールは、ローブの頂点に隣接する先端138に対してローブの底部に隣接する底部端部136からテーパ状にされる。側方シールは、前述の実施形態に関して記載されたように、ローブの頂点内のスロット108に搭載される先端シール102の延長された端部を受けるためにスロット140を用いる。湾曲されたまたは波型ばね106は、先端シールを弾性支持する。
【0033】
くさび形状側方シールは、底部端部136とローブの底部から延長するランド148との間に係合されるばね146を用いて弾性搭載される。図10bで最も良く見られるように、スロット150は、ローブ内の横断内孔内で支持される搭載ロッド154の案内端部152を接近して受ける。案内端部は、スロット内へ移され、くさび形状側方シールの直径方向運動を可能にする。示される実施形態に関して、側方シール132は、ローブの反対側の側部上に搭載ロッドを係合するために孔155を用いる。このようにくさび形状側方シールの弾性搭載は、くさび形状シールの直径方向運動を可能にすることによって、側方シールの磨耗ならびに熱膨張を収容する。テーパは、くさび形状シール上のシールを維持するだけではなく、反応によって、側方シール132を完全に係合する機関の他の板に向かってローブを付勢する。
【0034】
その弾性搭載により、くさび形状シールの運動は、シールの頂点端部で望まれない過剰圧力を避けるために制御されなければならない。旋回球158を有する鋼平衡バー156、反応質量レバー160、および係合腕162は、ローブ内の空洞164内で支持される。係合腕は、くさび形状シール内のソケット168内で受けられる球166で終端する。平衡バーの旋回球は、空洞内の第1の内孔170によって接近して係合され、一方、反応質量レバーは、空洞の膨張部分内に自由に移動する。示される実施形態に関して、反応質量レバーの質量中心と側方シール内のソケットを係合する球との間のほぼ3から1のレバー腕の応差は、望ましくない運動を妨げるために課される求心負荷の下、側方シール上の力を平衡にするための十分な反応力を提供する。当業者は、製造のために用いられる材料に基づいて代替質量平衡構成および寸法を理解するであろう。
【0035】
図面に示される側方シールの実施形態は、図10dに示されるように、側方シール壁内に機械加工されたレリーフ内に受けられた炭素グラファイト挿入体172を用いる。挿入体は、側方シールに関する強化された熱安定性および平滑性を提供し、図12aおよび図12bに関してより詳細に記載される表面シールを係合するための側方シールの先行および後続壁上の金属密閉表面174を保持する。
【0036】
代替実施形態におけるローブの先行および後続表面の密閉は、図11、図12a、図12b、および図13に示されるようにワイパーシールによって提供される。スロット形成されるボタン176は、回転子16の頂部および底部表面内の円筒状レリーフ178内に弾性搭載される。前述の実施形態において、頂部表面は、覆い24内にある。明瞭性のために回転子の要素が取り除かれた図12aおよび図12bで最も良く見られるように、ボタン内のスロットは、ローブの先行および後続表面のためのワイパーシール180を受ける。ボタン自体は、頂部および底部覆いを有するシールを提供し、ローブ表面に対するワイパーシールの整列のために回転する。ボタン中間の頂部および底部覆いに対する回転子の密閉は、各ローブ対に結合される先行および後続ボタン間に延長する円弧シール182によって達成される。円弧シールは、回転子の上部および下部表面における溝184内に受けられる。ローブの先行および後続表面とのワイパーシールの接触は、図13に最も良く見られる。
【0037】
図11に戻ると、渦燃焼室186は、最適燃焼効率のために各先行ローブと後続ローブとの間のテーパ形状にされたランプ188とともに用いられる。この実施形態のための燃焼サイクルは、図9a〜図9eに関して前述された。
【0038】
特許法によって必要であるように本発明の詳細が記載されたが、当業者は、本明細書に開示された特定の実施形態に対する修正および置き換えを理解するであろう。そのような修正は、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲および意図内にある。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】機関の残りから分離して示される、底部板、機関容器、ローブ、及び回転子組み立て体を有する、本発明を具体化する機関の部分図である。
【図2】回転子本体、ローブ、および回転子頂部の等角図である。
【図3a】回転子頂部が取り除かれ、且つ1つのローブおよび作動機構体が引き込まれた位置にある、回転子の等角上面図である。
【図3b】ローブが延長/引き込みの間に旋回する回転ピン、回転子内のローブ/旋回腕を蝶番接続し且つ支持する回転ピンを受ける、ブッシュのための回転子内の受け孔、および旋回腕作動軸受けの軸を受ける旋回腕フランジ内の孔を示す、所定位置の単一の一体のローブ/旋回腕だけを有する回転子の開放した図を示す。
【図4a】1つの往復ローブ、結合される作動構成部品、およびローブ側方シールの等角図である。
【図4b】ローブ/旋回腕、旋回腕フランジ、ならびに回転ピンを示す。
【図4c】回転ピンブッシュ、作動軸、および軸受けが設置された図4bの図である。
【図5a】頂部板の強制開閉式カムレースが示される、機関容器および機関の頂部板の内側の背面図である。
【図5b】回転子が、回転方向ならびに一次正接点を示す所定位置にある図5aの図である。
【図6】往復ローブ、旋回腕シール、シールばね、および作動機構体の分解等角図である。
【図7a】2つのローブおよびそれらに結合されるLシールが、回転子覆い内の所定位置にある図2の回転子の前面等角図である。
【図7b】Lシールが、2つの設置されたローブ間の回転子内の所定位置にある図7aの回転子の背面等角図である。
【図7c】2つの結合されたローブを有する相対位置にある1組の回転子Lシールの斜視図である。
【図7d】主回転子区画が含まれ、回転子頂部板が省略され、且つ構成部品が画定される図7cの図である。
【図8】回転子内に設置された、強制開閉式の作動器軸受けおよび支持旋回軸受けを有する1つのローブの上部等角図である。
【図9a】機関のパワーサイクルにおける動作の異なる点での回転子の上面図である。
【図9b】機関のパワーサイクルにおける動作の異なる点での回転子の上面図である。
【図9c】機関のパワーサイクルにおける動作の異なる点での回転子の上面図である。
【図9d】機関のパワーサイクルにおける動作の異なる点での回転子の上面図である。
【図9e】機関のパワーサイクルにおける動作の異なる点での回転子の上面図である。
【図10a】代替密閉システムを用いる本発明の第2の実施形態に関する、作動構成部品およびローブ側部シールに結合される1つの往復ローブの分解後方等角図である。
【図10b】図10aのローブの側方シール、頂点ワイパーシール、および側方シールのための内部支持要素の分解図である。
【図10c】側方シール平衡バーの位置付けを示す、図10aのローブの前方等角部分断面図である。
【図10d】くさび形状の側方シールおよび挿入体の等角図である。
【図11】代替実施形態の代替シールおよび燃焼室構成を用いる回転子の頂部等角図である。
【図12a】2つの完全なローブを示す回転子およびローブの密閉要素、残る4つのローブの側方シール要素、および回転子のためのボタンシールおよび円弧シール構成の部分等角図である。
【図12b】2つの完全なローブ、および4つの残るローブ要素のための結合されるワイパーシールおよび円弧シールを有するボタンシールだけを示す、密閉要素の部分等角図である。
【図13】それらの結合されるワイパーおよび円弧シールを有するボタンシールの詳細を示す、図12aおよび図12bの2つの完全なローブの側方等角図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関であって、
回転子(16)を含む機関容器(10)と、
前記回転子によって担持される複数のローブ(32)であって、各ローブは、前記容器の輪郭形成される壁との密閉接触を維持するために、スロット(35)から前記回転子の円筒状表面内に延長可能であり、前記輪郭は、前記回転子と容器壁との間の第1の正接点から発散する第1の部分(68)および第1の最大発散部から前記回転子と容器との間の第2の正接点へ収縮する第2の部分(70)を有し、且つ前記第2の正接点から第2の最大発散部へ発散する第3の部分(72)および前記第1の正接点へ収束する第4の部分(74)を有し、前記第1および第2の部分は、第1の容積を画定し、前記第3および第4の部分は、前記第1の容積に対して非対称である第2の容積を画定する、複数のローブ(32)と、
前記第1の正接点および前記輪郭の第1の部分に近接する燃焼空気入口(80)と、
前記輪郭の前記第4の部分および前記第1の正接点に近接する排気出口(82)と、
前記ローブを延長し且つ引き込むための手段と、
各2つの隣接するローブ間に担持される前記燃焼空気の燃焼を開始するために、前記第2の正接点を近接する手段とを備える内燃機関。
【請求項2】
それぞれ前記複数のローブの1つを担持する複数の旋回腕(44)をさらに備え、各旋回腕は、前記回転子内に搭載され、前記ローブから遠位の回転ピン(48)を組み込み、且つ前記回転子の外周に近接し且つ隣接するローブのための前記スロットに近接する前記回転子によって回転を制限される請求項1に記載の機関。
【請求項3】
前記延長し且つ引き込むための手段は、軸受け(56、58)を備え、軸受け(56、58)は、各旋回腕によって支持され、且つ前記ローブの延長および引き込みの強制開閉式の作動のためのレース(62)内に受けられるように前記回転子から延長する請求項2に記載の機関。
【請求項4】
前記レースは、前記機関の頂部板内の第1のレースおよび前記機関の底部板内の第2のレースを備え、前記軸受けは、各レースの内側ステップ(64)と接触するために各前記第1および第2のレースの1つに受けられるように、前記旋回腕を通して延長する軸の各端部の1つに搭載される第1の対の延長軸受け(56)と、各レースの外壁と接触するために各前記第1および第2のレースの1つに受けられるように、前記第1の対の内向きの軸上に搭載される第2の対の引き込み軸受け(58)とを備える請求項3に記載の機関。
【請求項5】
前記回転子を前記頂部板および底部板に密閉するための手段をさらに備える請求項1に記載の機関。
【請求項6】
前記回転子を有する前記延長可能に軸支されたローブ、機関容器、頂部板、および底部板を密閉するための手段をさらに備える請求項1に記載の機関。
【請求項7】
前記密閉手段は、
前記ローブのための前記回転子中間隣接スロットの上部表面内の第1の溝から延長し、且つ各スロットの後続壁内の第2の溝に隣接する、複数の第1のL形状のシール(110、111)と、
前記ローブのための前記回転子中間隣接スロットの下部表面内の第3の溝から延長し、且つ各スロットの先行壁内の第4の溝に隣接する、複数の第2のL形状のシール(112、113)とを備える請求項5に記載の機関。
【請求項8】
前記密閉手段は、
前記ローブのための前記回転子中間隣接スロットの上部表面内の第1の溝から延長し、且つ各スロットの後続壁内の第2の溝に隣接する、複数の第1のL形状のシールと、
前記ローブのための前記回転子中間隣接スロットの下部表面内の第3の溝から延長し、且つ各スロットの先行壁内の第4の溝に隣接する、複数の第2のL形状のシールであって、それによって、そのようなL形状シールは、前記回転子の前記主本体に対する延長および引き込みにおいて各ローブの先行および後続表面を密閉するように機能する、複数の第2のL形状のシールと、
前記ローブの境界面を前記機関容器に対して密閉するばね負荷されたローブ先端シール(102)と、
前記ローブと前記頂部板および底部板との間にシールを維持するためにばね負荷され、且つ前記ローブ先端シールを収容するために溝形成される、前記ローブに対して断面において一致する厚みおよび湾曲の一対のローブ側方シール(84)とを備える請求項6に記載の機関。
【請求項10】
前記機関容器壁の前記輪郭は、排気サイクルと吸気サイクルとの間の容積測定分離器を作るために、前記第1の正接点に近接する前記回転子と実質的に同心であり且つ前記回転子に直接隣接する部分を含む請求項1に記載の機関。
【請求項11】
前記機関容器壁の前記輪郭は、完全に燃焼を開始するように最小の圧縮容積を形成し且つ最大圧縮時間の時間を延長するために、前記第2の正接点に近接する前記回転子と実質的に同心であり且つ前記回転子に直接隣接する部分を含む請求項1に記載の機関。
【請求項12】
前記第1の容積は、高い垂直距離の機関動作のために前記第2の容積を超える請求項1に記載の機関。
【請求項13】
前記第2の容積は、増大された熱効率のために前記第1の容積を超える請求項1に記載の機関。
【請求項14】
前記第2の容積は、実質的に完全な燃焼空気膨張および低減された排気雑音のために前記第1の容積を有意に超える請求項1に記載の機関。
【請求項15】
前記第2の容積は、前記排気の熱サインを最小化するために前記第1の容積を有意に超える請求項1に記載の機関。
【請求項16】
前記ローブを密閉するための前記手段は、前記頂部および底部板を係合するための前記ローブに搭載された側方シール(132、134)と、前記ローブの前記境界面を前記円筒容器に密閉するために前記ローブ先端から延長する先端シール(102)とを備える請求項6に記載の機関。
【請求項17】
前記側方シール(132、134)の少なくとも1つは、前記ローブの基部の近くから前記ローブの先端へテーパ状に形成されたくさびを備え、前記側方シールの少なくとも1つは、前記ローブ先端に向かって付勢されるように弾性的に搭載される請求項16に記載の機関。
【請求項18】
求心負荷に応答して平衡するために、前記側方シールの少なくとも1つに結合される平衡バー(156)をさらに備える請求項17に記載の機関。
【請求項19】
各ローブの先行表面および後続表面に係合するワイパーシール(180)をさらに備え、前記ワイパーシールは、それぞれ前記回転子の上部表面における受けレリーフ(178)および前記回転子の下部表面における受けレリーフに搭載されたスロット形成されたボタン(176)によって、上部および下部端部に係合される請求項16に記載の機関。
【請求項20】
前記ローブのための隣接するスロットに関する前記ワイパーシールボタンレリーフを、前記回転子の上部表面における溝(184)内の中間に搭載される円弧シール(182)と、前記ローブのための隣接するスロットに関する前記ワイパーシールボタンレリーフを、前記回転子の下部表面における溝内の中間に搭載される円弧シールとをさらに備える請求項19に記載の機関。
【請求項21】
前記側方シールは、炭素グラファイト挿入体を用いる請求項16に記載の機関。
【請求項22】
内燃機関であって、
回転子(16)を含む機関容器(10)と、
旋回腕(44)によって担持される複数のローブ(32)であって、各ローブは、前記容器の輪郭形成される壁(66)との密閉接触を維持するために、スロット(35)から前記回転子の円筒状表面内に延長可能であり、各旋回腕は、前記回転子内に搭載され、前記ローブから遠位の回転ピンを組み込み、前記回転子の外周に近接し且つ隣接するローブに関して前記スロットに近接する前記回転子によって回転可能に制限され、前記機関容器輪郭は、前記回転子と容器壁との間の第1の正接点から発散する第1の部分(68)および第1の最大発散部から前記回転子と容器との間の第2の正接点へ収縮する第2の部分(70)を有し、且つ前記第2の正接点から第2の最大発散部へ発散する第3の部分(72)および前記第1の正接点へ収束する第4の部分(74)を有し、
前記第1の正接点および前記輪郭の第1の部分に近接する燃焼空気入口(80)と、
前記輪郭の前記第4の部分および前記第1の正接点に近接する排気出口(82)と、
前記ローブを延長し且つ引き込むための手段と、
各2つの隣接するローブ間に担持される前記燃焼空気の燃焼を開始するために、前記第2の正接点を近接する手段とを備える内燃機関。
【請求項23】
前記容器輪郭の前記第1および第2の部分は、第1の容積を画定し、前記第3および第4の部分は、前記第1の容積に対して非対称である第2の容積を画定する請求項22に記載の機関。
【請求項24】
前記機関容器壁の前記輪郭は、排気サイクルと吸気サイクルとの間の容積測定分離器を作るために、前記第1の正接点に近接する前記回転子と実質的に同心であり且つ前記回転子に直接隣接する部分を含む請求項22に記載の機関。
【請求項25】
前記機関容器壁の前記輪郭は、完全に燃焼を開始するように最小の容積を形成し且つ最大圧縮時間の時間を延長するために、前記第2の正接点に近接する前記回転子と実質的に同心であり且つ前記回転子に直接隣接する部分を含む請求項22に記載の機関。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図9d】
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【図9e】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図10d】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13】
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【公表番号】特表2008−516148(P2008−516148A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−535878(P2007−535878)
【出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/036357
【国際公開番号】WO2006/042196
【国際公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(507107637)ジャイロトン・インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】