説明

ミネラル濃縮物を充填した容器と分量投与装置との組立体

【課題】ミネラル濃縮物を充填した容器と分量投与装置との組立体
【解決手段】ミネラル濃縮物(4)を充填した容器(2)と、保持具に連結されて容器からの濃縮物を分量投与により配分する分量投与装置(6)とを備えた、その場でミネラルウォーターを生成する組立体(1)。分量投与装置には入路(16)と、出路(18)と、液体流路(20)と、ポンプ(22)と、磁化しうるまたは磁性の作用要素(24)とを備えたハウジング(15)が設けられる。作用要素はハウジングに収容され、変化する磁場によりハウジングに対する所定の動きを実行する。また作用要素は機械的にポンプに連結され、作用要素が所定の動きを実行する際ポンプを駆動する。作用要素は腐食に耐える鋼から製造され、或いはまた作用要素は金、銀、もしくはテフロンなどの耐腐食被覆加工が施され、或いはまた作用要素は磁化しうる及び/または磁性のセラミック材料から製造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミネラル濃縮物を充填した容器とこの容器に結合された分量投与装置とを備えた、ミネラルウォーターをその場で生成する組立体に関する。本発明はまたそうした分量投与装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
長い間ミネラルウォーターは水道水に代るものとして消費者に利用されている。多くの消費者はボトルやカートンで、とりわけスーパーマーケットから入手できるこうした水の使用を好んでいる。多くのミネラルウォーターは炭酸形態で提供されるが、非炭酸の別形も入手できる。
【0003】
一般に、ミネラルウォーターの組成は水道水のものとは異なる。ミネラルウォーターは水道水より比較的高い濃度の溶存塩を含有する。その上、時々ミネラルウォーターには水道水には見られない塩類が存在する。これら塩類の存在により、ミネラルウォーターには健康的な製品というイメージがある。
【0004】
ミネラルウォーターはまたたいていは例えばオフィスの分量投与装置により提供される。一般に、これらの装置は水用の透明な貯蔵容器と、グラスやマグをその下に置ける出水部位とを備えている。一般に、周知の装置は2つの注ぎ口:1つは室温の水用、1つは冷却水用、を具えている。
【特許文献1】オランダ特許出願第1019544号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そうした分量投与装置を介するミネラルウォーターの提供はいろいろな欠点を持っている。貯蔵容器は詰替え容器としても機能するが、比較的重く、結果として取り替えるのが難しい。貯蔵容器が早々と空にならないことはさらに重要なことであるから、貯蔵容器は比較的大容積を有する。この結果、装置から比較的少量のミネラルウォーターを取り出す際この水が古くなっていることもあるから、新鮮なミネラルウォーターが手に入らない。ミネラルウォーターの貯蔵が長すぎると、微生物による汚染が発生することもあり、これは水の味にとって不利であるばかりでなく消費者の健康にとっても不都合である。
【0006】
オランダ特許出願第1019544号に、上述の欠点のない装置が提案されている。この装置は水道水からミネラルウォーターを作り出し、比較的大きな貯蔵容器は必要としない。この装置では、水道水は先ずなるべくなら逆浸透により濾過され、事実上水以外の他成分を含まない純化された生成物が得られる。水道水に存在するかもしれぬ塩類及び/または微生物は、逆浸透により事実上完全に除去される。濾過の後、水をミネラル濃縮物と混合することで水は所望の組成物となる。
【0007】
大貯蔵容器を使用しないから、ミネラルウォーターを長くこの装置に貯蔵しなければならぬリスクは殆どない。長期間ミネラルウォーターをほんの少ししか、あるいは全く装置から取り出さないときでも、新鮮さの問題は全くもしくは殆ど発生しない。ミネラル濃縮物それ自身は詰替え容器から装置の中に分量投与される。濃縮物の中の高濃度のミネラルのため、補充は、用意できている製品を入れた貯蔵容器で置き換える従来の装置よりも低い頻度でしか要求されない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はミネラル濃縮物を充填した容器とこの容器に結合された分量投与装置との組立体に関する。この組立体を用いて、例えばオランダ特許出願第1019544号による上述の装置において濾過された水道水からミネラルウォーターをつくることができる。
【0009】
ミネラル濃縮物を充填した容器とこの容器に結合された分量投与装置とを備え、濃縮物を分量投与により容器から配分し、ミネラルウォーターをその場で生成する本発明の組立体はさらなる特性として以下のことを有している。すなわち、分量投与装置は、入路と、出路と、入路から出路へ延びる液体流路と、液体流路に含まれるポンプと、磁化しうるもしくは磁性の作用要素とを備えたハウジングを具備し、一方作用要素はハウジングに収容されかつ可動的にハウジングに結合されて、作用要素をしてハウジングに対する所定の動きを変化する磁場により実行させ、また作用要素は機械的にポンプに結合され作用要素が所定の動きを実行する際ポンプを駆動する一方、作用要素は少なくとも実質的に、モリブデンと少なくともチタンもしくはニオブとを含む耐腐食鋼と少なくとも同程度に腐食に耐える耐腐食鋼から製造される。或いはまた作用要素は、金、銀、もしくはテフロンなどの耐腐食被覆加工が施される。或いはまた作用要素は少なくとも実質的に磁化しうる及び/または磁性のセラミック材料から製造される。
【0010】
作用要素の特殊な性質により、濃縮物のイオンは、濃縮物と接触可能な腐食生成物を生成すると同時に作用要素と反応することが阻止される。万一これが起れば、これらの腐食生成物は濃縮物と一緒に水と混合されミネラルウォーターとなるだろう。結果として、ミネラルウォーターの味は不利な影響を受け、さらにミネラルウォーターは魅力のない色となる。また、酸化生成物は、酸素と、少なくとも実質的に作用要素が製造される材料との反応の結果としては生成されず、最終的にミネラルウォーターとはならない。さらに、こうした組立体は、オランダ特許出願第1019544号に記載されたようなミネラル濃縮物で充填することが簡単に実行できるという利点を有する。容器と分量投与装置とは互いに固定的にあるいは着脱可能に結合できる一方、組立体は使い捨て製品として設計される。さらに容器は、ミネラル濃縮物を容器から配分する際、これを曝気する必要のない利点を持ついわゆるバッグインボックス型により設計できる。実際は、容器に含まれる可撓性バッグはミネラル濃縮物を配分するときに収縮する。
【0011】
より具体的には、作用要素は少なくとも実質的に、モリブデンと少なくともチタンもしくはニオブとを含む耐腐食鋼から製造される。
【0012】
さらに、具体的に濃縮物はリットル当り少なくとも5の、特に20の、より具体的には50gの総塩濃度を含む。
【0013】
好ましくは濃縮物は、
−リットル当り0.1から273gのカルシウムイオンと、
−リットル当り0.1から200gのマグネシウムイオンと、
−リットル当り0.1から583gの塩化物イオンと、
−リットル当り0.1から276gの亜硫酸イオンとを
オプションとして他の任意のイオンを補充した相関比率により含み、電気的に中性の生成物が得られるようにされる。この独特の多様な構築により一方で達成されるものは、所望の味のミネラルウォーターを生成できることと、濃縮物と作用要素とは互いに適合するから、作用要素はこれが濃縮物と接触する際(遥かに)少ない腐食しか受けないことである。さらに、本発明のミネラル濃縮物は特に周到な組成を有するから、濾過水道水と正しい比率で混合した後は、味と組成とに関して消費者に周知のミネラルウォーターと極めてよく似た生成物を得る。さらに、本発明のミネラル濃縮物は、微生物汚染の受け入れがたいリスクを避けた、濃縮物が長い在庫寿命を持つような組成を有している。
【0014】
本発明のミネラル濃縮物の総塩濃度は、濃縮物に存在するイオンの性質と量とに依存する。濃縮物に存在する陽イオンと陰イオンとの結合を通して生成され得る溶解度積を、塩類の貯蔵及び処理状況によって超えないようにし、沈殿を生じさせないことは重要である。周知のミネラルウォーター中に存在するイオンの濃度に少なくとも100の個別の因子を単純に乗ずることはできないと思われる。なぜなら、そうすればいくつかの塩類は沈殿するだろうから。濃縮物の全ての組成に応じて当業者は適当な総塩濃度を選択することができ、これにより、一方で簡単な方法でミネラルウォーターに加工できる生成物が得られ、他方で可能な限りの高い濃度が達成されて濃縮物は可能な限りの小体積を占める。
【0015】
本発明によれば、ミネラル濃縮物はリットル当り少なくとも10gの塩類を含有するのが好ましい。この濃度は存在する全ての陽イオンと陰イオンの添加質量を指し、ミネラル濃縮物の生成に使用される塩類に存在するかもしれぬ結晶水の質量は含まれない。好ましくは総塩濃度はリットル当り20g超、より好ましくはリットル当り30乃至40gの範囲がよい。所望のミネラルウォーターに到達するには、ミネラル濃縮物リットル当り25乃至500リットルの濾過水道水という、濾過水道水との混合比が必要である。
【0016】
本発明のミネラル濃縮物は選択された塩類を水中で溶解することで生成できる。このため、なるべく逆浸透により予め濾過された水を使用するのが好ましい。選択をなし得る塩類には、NaCl、NHCO、NaCO、NaSO、NaSO・7HO、NaSiO、NaPO、乳酸ナトリウム、CaCl、Ca(HCO、CaSO・2HO、CaSeO・2HO、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、MgCl、Mg(HCO、MgSO、グルコン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、KCl、KHCO、KMg(SO、KZn(SO・6HO、グルコン酸カリウム、乳酸カリウム、ZnCl、ZnSO、グルコン酸亜鉛、SiO、MnCl、MnSO、乳酸マンガン、AgSO、AgNO、グルコン酸コバルト、FeSO・7HO、FeCl、FeCl・6HO、グルコン酸鉄、乳酸鉄、及びLiCOがある。塩類の量と性質はミネラル濃縮物の所望の組成を考慮して選択される。その組成選択時に、各ミネラルの推奨される日量(RDA)を考慮に入れることができる。さらに、ミネラル濃縮物で生成したミネラルウォーターの消費者の対象グループを考慮して、一定のミネラルの量を変更して選択することができる。例えば、これらのミネラルの不足を緩和するために、一定の領域が比較的大量のマグネシウム、亜鉛及び/またはマンガンの各イオンを含むのは強みにできる。
【0017】
好ましくはカルシウムイオンは本発明のミネラル濃縮物の中にリットル当り100gまでの、より好ましくは1から10までの、一番好ましいのはリットル当り4から7gまでの濃度で存在するのがよい。ミネラル濃縮物中のこれらの量のカルシウムイオンは容易に飲める良好な、あたりさわりのない味をミネラルウォーターに提供する。
【0018】
好ましくはマグネシウムイオンは本発明のミネラル濃縮物にリットル当り20gまでの、より好ましくは0.5から5までの、一番好ましいのはリットル当り1から4gまでの濃度で存在するのがよい。ミネラル濃縮物中のこれらの量のマグネシウムイオンは、ミネラルウォーターの幾分かの苦みの性質の一助となる。
【0019】
好ましくは塩化物イオンは本発明のミネラル濃縮物にリットル当り40gまでの、より好ましくは5から30までの、一番好ましいのはリットル当り10から25gまでの濃度で存在するのがよい。
【0020】
好ましくは亜硫酸イオンは本発明のミネラル濃縮物にリットル当り240gまでの、より好ましくは0.3から5までの、一番好ましいのはリットル当り0.8から3gまでの濃度で存在するのがよい。ミネラル濃縮物中のこれらの量の亜硫酸イオンは、存在する陽イオンの強すぎる味の効果に中和作用をなすことができる。
【0021】
好ましくは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、亜鉛イオン、マンガンイオン、及び炭酸水素塩イオンのグループから選択された1以上のイオンが存在するのがよい。
【0022】
好ましくはナトリウムイオンは本発明のミネラル濃縮物にリットル当り142gまでの、より好ましくは0.1から60までの、一番好ましいのはリットル当り0.5から10gまでの濃度で存在するのがよい。
【0023】
好ましくはカリウムイオンは本発明のミネラル濃縮物にリットル当り173gまでの、より好ましくは0.1から60までの、一番好ましいのはリットル当り0.2から5gまでの濃度で存在するのがよい。
【0024】
好ましくは亜鉛イオンは本発明のミネラル濃縮物にリットル当り2072gまでの、より好ましくは0.1から6までの、一番好ましいのはリットル当り0.3から2gまでの濃度で存在するのがよい。
【0025】
好ましくはマンガンイオンは本発明のミネラル濃縮物にリットル当り350gまでの、より好ましくは0.1から2までの、一番好ましいのはリットル当り0.2から1gまでの濃度で存在するのがよい。
【0026】
好ましくは炭酸水素塩イオンは本発明のミネラル濃縮物に0.1乃至240の、より好ましくはリットル当り3乃至150gの濃度で存在するのがよい。
【0027】
存在可能なその他のイオンは、鉄(II)、鉄(III)、コバルト、リチウム、硝酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩(hydrogen phosphate)、リン酸二水素塩(dihydrogen phosphate)、ケイ酸塩、硫化水素塩等である。
【0028】
リットル当り30乃至40gの範囲の総塩濃度により、作用要素はなおこうした塩濃度の影響を受けても腐食しない特性を有している。
【0029】
腐食に対する適当な保証は、耐腐食鋼中のモリブデンの量が0.8と4重量%の間のときに得られるのがよい。
【0030】
さらに、好ましくは耐腐食鋼中のチタンプラスニオブの量は0.2と1.2重量%の間であるのがよい。
【0031】
好ましくは、作用要素は、フェライト型、マルテンサイト型、マルテンサイトーフェライト型、もしくは二重型の耐腐食鋼を含む。
【0032】
本発明による組立体の具体的実施形態は、特徴として以下のことを有している。すなわち、ハウジングは長形の、好ましくは円筒形の構造である一方、ポンプには、作用要素によりハウジングの半径方向に圧縮され、かつ偏倚力により軸方向に拡大する蛇腹要素が設けられる。蛇腹要素は揚送体積と、蛇腹要素で互いに結合されかつ揚送行程中に形状の変化に抗して蛇腹要素を半径方向外側に支持する2つの剛性の、中空の円筒形弁本体とを画定する。ポンプには逆止弁付きの入口と、出口とが設けられ、入口は入路と、蛇腹要素で囲繞されたポンプ体積とに流体連通し、出口は出路と、蛇腹要素で囲繞されたポンプ体積とに流体連通する。作用要素は環状の構造をなしてハウジングに連結され、軸方向に移動して蛇腹要素を軸方向に圧縮する。このようにして所定量の濃縮物を極めて正確に配分することができる。
【0033】
本発明による組立体の別の実施形態によれば、作用要素は、ハウジングに連結されて回転軸の周りを回転するローターを具備し、変化する磁場を使ってローターを回転軸の周りに回転させる。一方ローターは機械的にポンプに結合され、回転するローターでポンプを駆動する。この実施形態の組立体でも、所定の量の濃縮物を極めて正確に配分できることが分かっている。
【0034】
本発明の分量投与装置は、これが、入路と出路と液体流路とポンプと磁化しうるまたは磁性の作用要素とを備えたハウジングを具備することを特徴とする。液体流路は入路から出路へ伸長し、ポンプと金属の作用要素とは液体流路に含まれる。一方作用要素は可動的にハウジングに連結され、変化する磁場により作用要素をしてハウジングに対する所定の動きを実行させる。作用要素は機械的にポンプに連結され、作用要素が所定の動きを実行する際ポンプを駆動する。作用要素は少なくとも実質的に、モリブデンと少なくともチタンもしくはニオブとを含む耐腐食鋼と少なくとも同程度に腐食に耐える耐腐食鋼から製造され、及び/または作用要素は金、銀、もしくはテフロンなどの耐腐食被覆加工が施される。
【0035】
以下本発明を図面を参照しながらさらに説明する。
【0036】
図1に参照番号1の、その場でミネラルウォーターを生成する組立体が示してあり、これはミネラル濃縮物4を充填した容器2と、容器に連結されて保持器から濃縮物を分量投与により配分する分量投与装置6とを備えている。さらに図1には、分量投与装置6を制御するための、変化する電磁場を発生させる装置が示してある。
【0037】
好ましくは、容器2は一度使われるのを目的にして、貯蔵、輸送、分量投与による配分に用をなすのがよい。好ましくは、分量投与装置6は恒久的に容器に連結されて容器と共に処分されるのがよい。したがって、ここには大量商品が関与する。
【0038】
容器は外側のスリーブと、内側の、液体収容の、配分時に収縮する可撓性のバッグとから構成することができる。この場合、配分のための容器の曝気は必要ではない。一方、容器は事実上剛性にして、配分のために作動する曝気装置を具備することもできる。
【0039】
さらに、容器はなるべく収容、貯蔵、及び輸送を目的とするのがよい。
【0040】
図1の例では、容器2は外側のスリーブ10と、濃縮物を容れる可撓性の収縮バッグ12とから構成される。これにノズルが設けられ、ノズルには分量投与装置6がなるべく恒久的に取り付けられる。バッグにはその場でミネラルウォーターを生成するためのミネラル濃縮物が充填される。図1で容器は上下反対に示されているが、この位置はミネラル濃縮物を分量投与により配分する際に占められる。この位置で、分量投与装置6は装置8の電磁リングコイル5の中心開口を貫いて収容される。装置8はミネラルウォーターを配分する飲料機械に例えば固定的に内蔵される。飲料機械は次に例えば所定の量の濾過水道水に分量のミネラル濃縮物4を添加してミネラルウォーターを生成する。こうした装置はオランダ特許出願第1019544号に記載されている。
【0041】
電磁リングコイル5は、例えば電磁リング5を主管の周波数により付勢する関連の制御装置に連結され、リングコイル15が従う振動数は制御装置で設定できる。各振動時に所定の量の濃縮物が配分される。振動の総計はしたがって配分される濃縮物の量の規模を決定する。
【0042】
分量投与装置6には入路16と出路18とを備えたハウジング15が設けられる。ハウジング内を、液体流路20が入路16から出路18まで伸びる。液体流路20には、さらに後述するポンプ22と、磁化しうるまたは磁性の作用要素24とが含まれる。ポンプ22は液体流路中に含まれる。作用要素はハウジング15に収容されかつ可動的にハウジング15に連結されて、作用要素をして装置8により発生した変化する磁場によりハウジングに対する所定の動きを実行させる。作用要素24は機械的にポンプ22に連結され、作用要素が所定の動きを実行する際にポンプを駆動する。
【0043】
より具体的には、ハウジングは、その上端部が容器のノズル14に固定的にもしくは着脱自在に結合されたプラスチックの剛性の案内管25を備えている。案内管25の内側の断面は肩部26(図2)からその長さの大部分にわたって広がっている。案内管25の下部には、真ん中に出路スタブ30を有した剛性の蓋28が設けられている。表示例では、両部分25、28はハブ型弁本体34により互いに結合され、弁本体34にはその円周に環状フランジ36が設けられている。環状フランジ36はそれを弁本体34に(摺動的に)装備することによりそれぞれ案内管25の端部の止め子や閉塞蓋28を形成する。こうして弁本体34は案内管25と閉塞蓋28へ結合される。
【0044】
第2の、似たようなハブ型弁本体38は案内管25の残部にすきまを残して含まれ、自由に案内管の中を軸方向に移動できる。容器2に上向きに面したプラスチック製の弁本体38の端部に、リングアーマチュアの形状の作用要素(環状作用要素)24を構成する磁化可能なスリーブが固定的に設けられ、一方スリーブの下方の環状端部は弁本体38の肩部40と当接する。このようにして、弁本体38とリングアーマチュア24とは、二重矢印の上下の軸方向に案内管25の中を移動できる複合部分を形成する。
【0045】
弁本体34、38の互いに直面する端部は、蛇腹要素を構成する中空の円筒体56のブシュ型端部52、54を収容または取付ける部分44、46や48、50を具備する。図示した例では、円筒体56は可撓材製である。円筒体56は2つの弁本体34、38に取り付けるための肉盛り端部58、60と、薄肉の半径方向内側に面した折り目62とを含む。ハブ型弁本体34、38の、円筒体56を介する結合により、所定の分量投与体積は円筒体56のこれらの部分の間に包囲される。この体積の出力の規模は、作用要素24の上方の環状端部表面が休止位置で当接する案内管25の内側の肩部26と一緒の、円筒体56の復元作用により決まる。
【0046】
図示した例では各弁本体34、38には中心の孔64、68が設けられ、各孔の中に、可撓材からなる茸型弁要素70、72の軸をスナップ動作により取り付けることができる。軸の端部の円錐形の厚くなった部分は弁要素をハブ型弁本体に固定的に結合する。圧力の変化により、弁要素70、72の円盤型頭部のリップ型周方向縁部は、ハブ型弁本体34、38の内側の端部表面に密封状態で接するようになる。この中心領域に、王冠状に分散された一連の貫通孔74、76が設けられ、液体はこれらの孔を介してそれぞれ分量投与スペースに進入したりそこから流動したりすることができる。茸型弁要素70、72の材料の弾性偏倚力は、静止状態時に孔74、76を通る液体の流離を阻止するに十分である。静止状態の上に、重複発生した圧力変化が起ったときのみ、弁要素70、72の円盤型頭部のリップ型周方向縁部は押圧されてハブ型弁本体34、38の内側の縁部表面から離れ、液体を流動させる。
【0047】
上方向の、弁本体38とリングアーマチュア24とから成る複合部分の動程は案内管25の肩部26により規定される。下方向のこの部分の動程は、ハブ型弁本体38の筐体49の下方端縁部が下方への動きによりハブ型弁本体34の筐体50の頂部の環状端縁部に突き当たることにより規定される。筐体40、50の長さの選択により、構成を変えずに、可動ユニット24、38の動程43の長さ(図1参照)は容易に変更できまた正確に設定することができる。弁本体34、38が対向して移動する際、筐体49、50は外側で中空の円筒体56を拘束し、円筒体56が半径方向外側に拡大できないようにする。
【0048】
図1は好ましい実施形態のほぼ実際の規模で各部分を示しているが、実際には動程の長さは図1に表示したのより幾分短く選択される。結合スタブ30から流動するミネラル濃縮物の量は、主管の振動数で生じる揚送行程の数により決まる。各揚送行程での配分量が極めて正確に設定されまた高度に制限された幅を持つから、この量は正確に設定することができる。配分部分において、液体は大気からの酸素の作用から耐密に仕切りをされる。動程の制限は、例えば案内管に設けた他の止め子部分によっても達成できる。
【0049】
半径方向内側に突出した折り目62の領域での、中空円筒体56の半径方向の形状変化を防ぐためにも、各折り目に、すなわち折り目の内側に面した頂部の位置に剛性の支持体を設けるのが有利である。
【0050】
折り目の頂部が螺旋状に進行すれば、これもまた特に有利である。この場合、頂部には支持要素として、螺旋状に広がりかつ軸方向にのみ圧縮可能なばね要素を設けることができる。ばね要素はまた中空円筒体56を軸方向に偏倚させる働きもする。これはその場合、十分に撓む材料で構成されればそれ自身が弾性である必要はない。
【0051】
一定の条件下では出口側の逆止弁72は省略できる。逆止弁72の代わりとして、ポンプ体積を囲繞する空間には出口側に、ポンプ体積と開放連通する出路スタブが設けられる。この出路スタブの内側の幅と長さは、ポンプ体積が変らなくても増大しても、出路スタブにおける濃縮物の内部摩擦と表面張力とが、濃縮物の列を軸移動なしに出路スタブに保持するに十分なように選択される。ポンプ体積が変わらない状態は、逆止弁72が入口側で閉鎖される状態である。ポンプ体積が増大するにつれて、濃縮物は容器からポンプ体積へ吸い込まれる。
【0052】
この実施形態の装置の実地の実施形態では、ポンプ体積の内側の幅は8と12ミリメーターの間であった。行程の長さは1と2mmの間に設定できた。行程の周波数は50Hzであったが、機能を分散することなく10Hzと100Hzとの間に変更できた。1と100単位(センチポアズ)の間の粘度の液体を試験した。入口側の逆止弁70は通路の開口として半円形に置かれた溝を具え、これは弁プレートで覆うことができた。出路弁72に代わる10と40mmの間の出路スタブ30の長さと、この出路スタブの1―3mmの間の内側の幅とで濃縮物は滴出しないことが確定した。
【0053】
蛇腹56のコルセット型支持体がないと、分量投与精度に影響する蛇腹の形状変化が不規則に起る。対照的に、コルセット型支持体により、計測の難しい規模の体積に関する公差は維持することができた。
【0054】
容器2は、これが作用要素24と接触すれば、腐食を生じさせるミネラル濃縮物で充填されるから、さらに作用要素は少なくとも実質的に、モリブデンと少なくともチタンもしくはニオブとを含む耐腐食鋼と少なくとも同程度に腐食に耐える耐腐食鋼から製造され、及び/または作用要素は金、銀、もしくはテフロンなどの耐腐食被覆加工が施される。これにより、腐食のリスクは相当に減殺される。
【0055】
好ましくは、作用要素は少なくとも実質的に、モリブデンと少なくともチタンもしくはニオブとを含む耐腐食鋼から製造されるのがよい。
【0056】
好ましくは、さらに作用要素は、フェライト型、マルテンサイト型、フェライトーマルテンサイト型、もしくは二重型(1以上の構造体、例えばフェライトを添加したオーステナイト)の耐腐食鋼を含むのがよい。
【0057】
特に、耐腐食鋼の中のモリブデンの量が0.8と4重量%の間、より具体的には耐腐食鋼の中のモリブデンの量が1と3重量%の間、さらに具体的には耐腐食鋼の中のモリブデンの量が1.7と2.5重量%の間であるのがよい。
【0058】
好ましくはさらに、耐腐食鋼中のチタンプラスニオブの量が0.2と1.2重量%の間であるのがよい。
【0059】
より好ましくは、耐腐食鋼中のチタンプラスニオブの量が0.3と1.0重量%の間であるのがよい。
【0060】
さらに好ましくは、耐腐食鋼中のチタンプラスニオブの量が0.4と0.6重量%の間であるのがよい。
【0061】
こうした具体的実施形態で判明したことは、作用要素がミネラル濃縮物と接触しても、生成されるミネラルウォーターの味に悪影響を及ぼすこともある作用要素の腐食はこの程度阻止できないことである。さらに、この例では耐腐食鋼は実質的にニッケルを含まないが、これは必要とされない。
【0062】
したがって、本実施形態がそうであるように液体流路に作用要素が含まれるということは問題ではない。
【0063】
特に、さらに濃縮物はリットル当り少なくとも5の、具体的には20の、より具体的には50グラムの総塩濃度を含む。
【0064】
より具体的には、濃縮物は;
−リットル当り0.1から273グラムのカルシウムイオンと、
−リットル当り0.1から200グラムのマグネシウムイオンと、
−リットル当り0.1乃至583グラムの塩化物イオンと、
−リットル当り0.1乃至276グラムの亜硫酸イオンとを
オプションとして他の任意のイオンを補充した相関比率で含み、電気的に中性の生成物が得られるようにされる。
【0065】
好ましくはミネラル濃縮物は1−5の範囲内の、より好ましくは2―4のpHを持つのがよい。この酸度により、ミネラル濃縮物の在庫寿命は相当に長くなる一方、ミネラル濃縮物と濾過水道水との混合後に生じるミネラル濃縮物の味への悪影響は殆どもしくは全くない。所望のpHを達成するために、1以上の以下の酸を用いることができる:リン酸、塩酸、硫酸、乳酸、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、及び酢酸。本発明の好ましい実施形態では、ミネラル濃縮物のpHは所望のpHに基づき緩衝される。この目的のために、乳酸塩、クエン酸塩、もしくはグルコン酸塩の緩衝剤が使用できる。
【0066】
本例では、作用要素24は丸ごとそれぞれの耐腐食鋼から製造されている。分量投与装置の残部は全てPVCなどのプラスチック材料から製造されている。
【0067】
一方、作用要素は金、銀もしくはテフロンなどの耐腐食被覆加工を施した磁化しうる及び/または磁性の材料から製造することもできる。使用した耐腐食鋼の具体的な例にはUginox f 18 mt(1.4521)がある。これは0.02%のC、0.4%のSi、0.4%のMn、17.7%のCr、2.1%のMo、0%のNi、及び0.45%のTi+Nbを含んでいる。ここでは、フェライト型の耐腐食鋼が関与している。二重型の耐腐食鋼の使用も可能である。例えば、鋼1.4462が考えられる。この鋼は0.02%のC、0.5%のSi、1.7%のMn、22.5%のCr、3.2%のMo、及び0.15%のその他のミネラルを含んでいる。磁性の帯片及び/または磁化しうるセラミック材料として冷蔵庫に使われる材料も考えられる。
【0068】
図3乃至6に、参照番号100として本発明の組立体の第2の実施形態が示してある。組立体は図1乃至2に関して述べた容器10を備えている。組立体はさらに分量投与装置100を備え、これには入路102と少なくとも1つの出路104とが設けられる。
【0069】
液体流路は入路102から出路104まで延びている。本例では分量投与装置は、液体流路の方向に面した軸の周りに対称回転するようにされた2つの部分106a、106bを備えたハウジングを具備している。
【0070】
ハウジング106a、106bにはポンプ108が収容される。ここでは、ポンプ108はギアポンプとして設計される。ギアポンプ108にはその上側に流入開口112付きのカバープレート110が設けられる。流入開口112は、この場合2つのギア114a、114bの歯が互に噛み合う盤台111の空間と流体連通する。ギア114bは、取付けた状態でカバープレート110の開口118を貫通する従動軸116により駆動される。ギアポンプ108はその底側に、液体を配分する流出開口120を具備する。従動軸116の配向は、この従動軸の軸方向の軸線が入路102から出路104への方向になるようにされる。本例では、ハウジング106a、106bは、同様に入路102から出路104への方向に伸びる軸方向の軸の周りにほぼ対称回転するように設計されている。
【0071】
本例では、ギアポンプ108の上流の分量投与装置はギアポンプに機械的に結合された、本例において回転軸116に機械的に連結されたローター122の形状の作用要素を具備する。このローター122は取り付けた状態ではカバープレート110の上に配置される。ローターは変化する磁場を使って駆動され、ギアポンプ108を駆動するようにされている。
【0072】
本例では、さらにローター122は上述の液体流路に包含される。本例では、ローターには永久磁石が設けられて、少なくとも1つの磁場を使ってローターを不接触で駆動する。特に本例では、ローターは回転軸(駆動軸116)の半径方向に伸びる複数のアーム124を備えている。より具体的には、互いに直線をなすたった2つのアームが存在して梁状体を形成している。アームの各先端は上述の永久磁石の磁極を形成する。永久磁石の磁極は変化する磁場に従おうとして、ローターと従動軸116とに回転を開始させる。彼の論点に添って記述した装置は以下のように働く。分量投与装置の入路102を、かなりの量のミネラル濃縮物4が存在する図3に図式的に示した容器10に連結するとしよう。本例では、容器10は、図1及び2に関して議論した、ミネラル濃縮物を収容する可撓性のシート型材料により形成されたバッグ128と、バッグ128を収容するハウジング130とを具備する。好ましくは、ハウジング130は実質的に剛性に設計し、したがってバッグ128よりさらに剛性であるのがよい。分量投与装置の入路102はバッグ128の内側と流体連通する。それから所定の方法で変化する磁場を発生させることにより、ローター122は所定の方法で回転し始める。結果として、ギアポンプ108もまた回転し始め、濃縮物を流入開口112とギアの歯の間の空間とを介して流出開口120へと流動させる。このように、分量投与により配分される濃縮物の量は、ローター122が回転する回転角度に対応する。連絡はほぼ線状である。
【0073】
流出開口120にはさらに、上流の流体圧力が所定のしきい値を超えると開放する弁154を含むことができる。ここでは、本例で図式的に示したばね158付き閉塞体156を備えたいわゆる一方向弁が関与する。弁154はいわゆるアンブレラ弁としても設計できる。本例では、ハウジング106a、106bは適当なプラスチックで設計されている。ギア114a、114bと従動軸116もプラスチックで設計されている。したがって、唯一の金属部分はローター122である。ローターは液体流路の中にギアポンプに対して下流に収容することもできる。
【0074】
本例で回転ローターとして設計した作用要素122について、これは図1及び2の作用要素に関して議論したと同じ材料から製作することができる。したがって作用要素は完全に先に議論した耐腐食鋼から製造できる。作用要素は磁化しうるまたは磁性の材料、例えば軟鉄などから製造することもできる一方、作用要素にはさらに金、銀、及びテフロンなどの耐腐食被覆加工を施すこともできる。他の耐腐食被覆加工も同様に考えられる。さらに作用要素は実質的に、磁化しうる及び/またはセラミックの材料からも製造できる。このことは同様に図1及び2の装置にも該当する。
【0075】
こうした変形はすべて本発明の枠内に入るものと諒解される。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の組立体を構成する分量投与装置が変化する電磁場の発生装置に包含された、組立体の第1の実施形態を示した図である。
【図2】図1の分量投与装置を各分解部分により示した図である。
【図3】本発明の組立体の第2の実施形態を、変化する磁場の発生装置と共に示した図である。
【図4】図3の分量投与装置の数多の部品を示した図である。
【図5】図3の分量投与装置の数多の部品と変化する磁場を発生させる装置とを示した図である。
【図6a】図3の分量投与装置のギアポンプの平面図である。
【図6b】図3の磁化装置に包含された図3の分量投与装置の断面図である。
【符号の説明】
【0077】
1 組立体
2 容器
4 ミネラル濃縮物
5 電磁リングコイル
6 分量投与装置
8 電磁場発生装置
10 スリーブ
12 可撓性収縮バッグ
14 ノズル
15 ハウジング
16 入路
18 出路
20 液体流路
22 ポンプ
24 磁性作用要素
25 案内管
28 蓋
30 出路スタブ
36 環状フランジ
43 動程
70、72 弁要素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミネラル濃縮物を充填した容器と、保持具に連結されて容器からの濃縮物を分量投与により配分する分量投与装置とを備えた、その場でミネラルウォーターを生成する組立体において、分量投与装置には入路と、出路と、液体流路と、ポンプと、磁化しうるまたは磁性の作用要素とを備えたハウジングが設けられ、液体流路は入路から出路まで伸長し、ポンプは液体流路中に収容される一方、作用要素はハウジングに収容され可動的にハウジングに結合されて、変化する磁場により作用要素をしてハウジングに対する所定の動きを実行させ、また作用要素は機械的にポンプに連結されて、作用要素が所定の動きを実行する際ポンプを駆動し、一方作用要素は少なくとも実質的に、モリブデンと少なくともチタンもしくはニオブとを含む耐腐食鋼と少なくとも同程度に腐食に耐える耐腐食鋼から製造され、或いはまた作用要素は金、銀、もしくはテフロンなどの耐腐食被覆加工が施され、或いはまた作用要素は少なくとも実質的に、磁化しうる及び/または磁性のセラミック材料から製造されることを特徴とする組立体。
【請求項2】
請求項1に記載の組立体において、作用要素は少なくとも実質的に、モリブデンと少なくともチタンもしくはニオブとを含む耐腐食鋼から製造されることを特徴とする組立体。
【請求項3】
請求項1あるいは2に記載の組立体において、作用要素はフェライト型、マルテンサイト型、フェライト−マルテンサイト型、もしくは二重型の耐腐食鋼を含むことを特徴とする組立体。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の組立体において、耐腐食鋼中のモリブデンの量は0.8と4重量%の間であることを特徴とする組立体。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の組立体において、耐腐食鋼中のモリブデンの量は1と3重量%の間であることを特徴とする組立体。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組立体において、耐腐食鋼中のモリブデンの量は1.7と2.5重量%の間であることを特徴とする組立体。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の組立体において、耐腐食鋼中のチタンプラスニオブの量は0.2と1.2重量%の間であることを特徴とする組立体。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の組立体において、耐腐食鋼中のチタンプラスニオブの量は0.3と1.0重量%の間であることを特徴とする組立体。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の組立体において、耐腐食鋼中のチタンプラスニオブの量は0.4と0.6重量%の間であることを特徴とする組立体。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の組立体において、耐腐食鋼は実質的にニッケルを含まないことを特徴とする組立体。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の組立体において、容器と分量投与装置とは固定的にもしくは着脱自在に互いに連結されることを特徴とする組立体。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の組立体において、容器はバッグインボックス容器として設計されることを特徴とする組立体。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の組立体において、作用要素は液体流路の中に収容されることを特徴とする組立体。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか1項に記載の組立体において、ハウジングは長形の、なるべくなら円筒形の構造をなし、ポンプには、作用要素によりハウジングの軸方向に圧縮可能な、また偏倚力により軸方向に拡大可能な蛇腹要素が設けられ、蛇腹要素がポンプ体積と、蛇腹要素により互いに連結され揚送行程中形状の変化に抗して蛇腹要素を半径方向外側に支持する2つの剛性の中空円筒形弁本体とを画定し、またポンプには逆止弁付きの入口と、出口とが設けられ、入口が入路と、蛇腹要素により囲繞されるポンプ体積とに流体連通し、出口が出路と、蛇腹要素により囲繞されるポンプ体積とに流体連通し、作用要素は環状構造を有しハウジングに連結されて軸方向に移動でき蛇腹要素を軸方向に圧縮することを特徴とする組立体。
【請求項15】
請求項14に記載の組立体において、剛性の、中空の円筒形弁本体は行程体積と界接するように設計され、揚送行程の終了時に各弁本体は端縁部が互いに当接状態になることを特徴とする組立体。
【請求項16】
請求項1乃至13のいずれか1項に記載の組立体において、作用要素は、ハウジングに連結されて回転軸の周りを回転できるローターを具備して、ローターを変化する磁場を使って回転軸の周りに回転させ、一方ローターは機械的にポンプに連結されて回転するローターによりポンプを駆動することを特徴とする組立体。
【請求項17】
請求項13及び16に記載の組立体において、ローターはポンプの上流で液体流路に収容されることを特徴とする組立体。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれか1項に記載の組立体において、濃縮物はリットル当り少なくとも5の、具体的には20の、より具体的には50gの総塩濃度を含むことを特徴とする組立体。
【請求項19】
請求項18に記載の組立体において、濃縮物は
−リットル当り0.1から273gのカルシウムイオンと、
−リットル当り0.1から200gのマグネシウムイオンと、
−リットル当り0.1から583gの塩化物イオンと、
−リットル当り0.1から276gの亜硫酸イオンとを
オプションとして他の任意のイオンを補充した相関比率により含み、電気的に中性の生成物が得られるようにされることを特徴とする組立体。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれか1項に記載の組立体において、濃縮物は1−5の範囲の、なるべくなら2―4の範囲のpHを有することを特徴とする組立体。
【請求項21】
入路と、出路と、入路から出路まで伸長する液体流路と、ポンプと、磁化しうるまたは磁性の作用要素とを備えるハウジングを設けた、容器から分量投与により流体を配分する分量投与装置において、ポンプと金属の作用要素とは液体流路の中に収容され、作用要素は可動的にハウジングに連結されて、変化する磁場により作用要素をしてハウジングに対する所定の動きを実行させ、また作用要素は機械的にポンプに連結されて、作用要素が所定の動きを実行する際ポンプを駆動し、さらに作用要素は少なくとも実質的に、モリブデンと少なくともチタンもしくはニオブとを含む耐腐食鋼と少なくとも同程度に腐食に耐える耐腐食鋼から製造され、及び/または作用要素は金、銀、もしくはテフロンなどの耐腐食被覆加工が施されることを特徴とする分量投与装置。
【請求項22】
請求項21に記載の分量投与装置において、作用要素は、モリブデンと少なくともチタンもしくはニオブとを含む耐腐食鋼から製造されることを特徴とする分量投与装置。
【請求項23】
請求項21または22に記載の分量投与装置において、作用要素はフェライト型、マルテンサイト型、マルテンサイト−フェライト型、もしくは二重型の耐腐食鋼を含むことを特徴とする分量投与装置。
【請求項24】
請求項21乃至23のいずれか1項に記載の分量投与装置において、耐腐食鋼中のモリブデンの量は0.8と4重量%の間であることを特徴とする分量投与装置。
【請求項25】
請求項21乃至24のいずれか1項に記載の分量投与装置において、耐腐食鋼中のモリブデンの量は1と3重量%の間であることを特徴とする分量投与装置。
【請求項26】
請求項21乃至25のいずれか1項に記載の分量投与装置において、耐腐食鋼中のモリブデンの量は1.7と2.5重量%の間であることを特徴とする分量投与装置。
【請求項27】
請求項21乃至26のいずれか1項に記載の分量投与装置において、耐腐食鋼中のチタンプラスニオブの量は0.2と1.2重量%の間であることを特徴とする分量投与装置。
【請求項28】
請求項21乃至27のいずれか1項に記載の分量投与装置において、耐腐食鋼中のチタンプラスニオブの量は0.3と1.0重量%の間であることを特徴とする分量投与装置。
【請求項29】
請求項21乃至28のいずれか1項に記載の分量投与装置において、耐腐食鋼中のチタンプラスニオブの量は0.4と0.6重量%の間であることを特徴とする分量投与装置。
【請求項30】
請求項21乃至29のいずれか1項に記載の分量投与装置において、耐腐食鋼は実質的にニッケルを含まないことを特徴とする分量投与装置。
【請求項31】
請求項21乃至30のいずれか1項に記載の分量投与装置において、作用要素は液体流路の中に収容されることを特徴とする分量投与装置。
【請求項32】
請求項21乃至31のいずれか1項に記載の分量投与装置において、ハウジングは長形の、なるべくなら円筒形の構造を有し、ポンプは、作用要素によりハウジングの軸方向に圧縮できかつ偏倚力により軸方向に拡大する蛇腹要素を具備し、蛇腹要素がポンプ体積と、蛇腹要素により互いに連結されかつ揚送行程中形状の変化に抗して蛇腹要素を半径方向外側に支持する2つの剛性の中空の円筒形弁本体とに界接し、一方ポンプには逆止弁付きの入口と、出口とが設けられ、入口が入路と、蛇腹要素により囲繞されるポンプ体積とに流体連通し、出口が出路と、蛇腹要素により囲繞されるポンプ体積とに流体連通し、一方作用要素は環状構造をなしハウジングに連結されて軸方向に移動でき蛇腹要素を軸方向に圧縮することを特徴とする分量投与装置。
【請求項33】
請求項32に記載の分量投与装置において、剛性中空の、各円筒形弁本体は行程体積と界接するようにされる一方、揚送行程の終了時には弁本体はこれらの端縁部が互いに当接状態になることを特徴とする分量投与装置。
【請求項34】
請求項21乃至31のいずれか1項に記載の分量投与装置において、作用要素は、ハウジングに連結されて回転軸の周りを回転できるローターを具備し、ローターを変化する磁場により回転軸の周りに回転させ、一方ローターは機械的にポンプに連結されて回転するローターによりポンプを駆動することを特徴とする分量投与装置。
【請求項35】
請求項31及び34に記載の分量投与装置において、ローターはポンプの上流で液体流路の中に収容されることを特徴とする分量投与装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【公表番号】特表2007−511421(P2007−511421A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532130(P2006−532130)
【出願日】平成16年5月24日(2004.5.24)
【国際出願番号】PCT/NL2004/000365
【国際公開番号】WO2004/104527
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(591157394)サラ リー/デーイー エヌ.ヴェー (29)
【Fターム(参考)】