メタデータ生成装置、コンテンツデータ蓄積装置、端末及びコンテンツ管理システム
【課題】 ユーザが意図する部分分けでのコンテンツの利用を可能とする。
【解決手段】 メタデータ管理サーバ10は、コンテンツデータに対しコンテンツの部分を特定する部分特定情報を生成する部分特定情報生成部11と、各部分に対し第1の暗号化を施すための部分毎の第1の暗号鍵と暗号化された部分を復号化するための部分毎の第1の復号鍵とを生成する第1の鍵生成部12と、部分特定情報に第1の暗号鍵及び復号鍵を対応付けて含ませてメタデータを生成するメタデータ生成部14とを備える。番組蓄積装置20は、コンテンツデータを蓄積する蓄積部21と、暗号化用メタデータを受信する暗号化用メタデータ受信部22と、コンテンツデータに対しメタデータに含まれる部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う暗号化部23とを備える。
【解決手段】 メタデータ管理サーバ10は、コンテンツデータに対しコンテンツの部分を特定する部分特定情報を生成する部分特定情報生成部11と、各部分に対し第1の暗号化を施すための部分毎の第1の暗号鍵と暗号化された部分を復号化するための部分毎の第1の復号鍵とを生成する第1の鍵生成部12と、部分特定情報に第1の暗号鍵及び復号鍵を対応付けて含ませてメタデータを生成するメタデータ生成部14とを備える。番組蓄積装置20は、コンテンツデータを蓄積する蓄積部21と、暗号化用メタデータを受信する暗号化用メタデータ受信部22と、コンテンツデータに対しメタデータに含まれる部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う暗号化部23とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツデータについてのメタデータ生成装置、コンテンツデータ蓄積装置、端末及びコンテンツ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば映像データ等のコンテンツデータが配信される際にそのコンテンツデータに対しスクランブル等の暗号化を施し、権限がある者のみにそのコンテンツを視聴させることが可能となっていた(例えば、下記非特許文献1及び非特許文献2参照)。
【0003】
また、主に著作権管理の視点から、コンテンツの部分毎、即ちシーン毎の視聴可否を制御する技術も提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−133801号公報
【非特許文献1】西本友成著、日本放送協会発行、「サーバー型放送のためのRMPシステム」、「新技研だより第43号」、2003年2月
【非特許文献2】「サーバー型放送のためのRMPシステム コンテンツの権利管理保護とアクセス制御」、NHK技研R&D/No.79、2003年5月
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、コンテンツ配信者等により予めシーン分けされた通りにしか視聴するほかなく、ユーザが意図するシーン分けでの視聴をすることができない。例えば、各ユーザの嗜好に合ったコンテンツの一部を視聴することや、モバイル端末等にコンテンツデータを格納して視聴する際、ユーザが意図するシーン分けでのダイジェスト視聴を行うこと等ができなかった。
【0005】
そこで、本発明はコンテンツデータを利用するユーザが意図する部分分けでのコンテンツの利用を可能とするメタデータ生成装置、コンテンツデータ蓄積装置、端末及びコンテンツ管理システムを提供することを目的とする。なお、ここでいう部分とは、映像のコンテンツの部分以外にも音楽のコンテンツの部分や、更には電子書籍等の文書のコンテンツの部分をも含む。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のメタデータ生成装置は、コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報を生成する部分特定情報生成手段と、各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、部分毎の第1の暗号鍵を生成すると共に、少なくとも1つの部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための部分毎の第1の復号鍵を生成する第1の鍵生成手段と、コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報を含ませ、更に当該生成された部分特定情報に、当該生成された第1の暗号鍵及び第1の復号鍵を対応付けて含ませて、当該コンテンツデータに対応するメタデータを生成するメタデータ生成手段と、を備える。
【0007】
本発明のコンテンツデータ蓄積装置は、1つ以上のコンテンツデータを蓄積する蓄積手段と、コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報とコンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報と各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、部分毎の第1の暗号鍵とを含んだ暗号化用メタデータを受信する暗号化用メタデータ受信手段と、蓄積手段により蓄積されておりコンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対し、部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う暗号化手段と、を備える。
【0008】
本発明の端末は、コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報と、当該コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報と、当該各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、当該部分毎の第1の暗号鍵と、少なくとも1つの当該部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための当該部分毎の第1の復号鍵とを含んだメタデータを取得するメタデータ取得手段と、当該取得したメタデータに含まれる情報のうち、コンテンツ特定情報と部分特定情報と第1の暗号鍵とを含む暗号化用メタデータを、コンテンツデータを蓄積するコンテンツデータ蓄積装置に送信する暗号化用メタデータ送信手段と、を備える。
【0009】
本発明の端末では、本発明のメタデータ生成装置により生成されたメタデータが取得され、当該メタデータに基づいた暗号化用メタデータが本発明のコンテンツデータ蓄積装置に送信される。コンテンツデータ蓄積装置では、当該暗号化用メタデータにより特定される部分毎に暗号化がなされる。従って、コンテンツデータを利用するユーザが意図する部分分けがなされているメタデータを、上記の処理において用いることとすれば、コンテンツデータを利用するユーザが意図する部分分けでのコンテンツの利用が可能となる。
【0010】
コンテンツデータは再生可能なコンテンツデータであり、部分特定情報により特定される各部分はコンテンツの時間毎に区切られていることとしてもよい。
【0011】
第1の暗号化は、スクランブルを施すことであるとしてもよい。
【0012】
メタデータ生成装置は、コンテンツデータの全体に対し第2の暗号化を施すための第2の暗号鍵を生成すると共に、当該第2の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための第2の復号鍵を生成する第2の鍵生成手段を更に備え、メタデータ生成手段は、当該生成された第2の暗号鍵及び第2の復号鍵を更に含めメタデータを生成する、こととしてもよい。この構成によれば、コンテンツデータ自体の改ざんを防ぐことができる。
【0013】
端末は、暗号化用メタデータ送信手段による送信に応じてコンテンツデータ蓄積装置から送信され、部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化された、コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータを受信するコンテンツデータ受信手段と、当該受信したコンテンツデータを、メタデータ取得手段により取得されたメタデータに含まれる第1の復号鍵を用いて復号化する復号化手段と、を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、端末において復号化が行われるので、その部分に対応したコンテンツの利用が可能となる。
【0014】
端末は、コンテンツデータ蓄積装置にメタデータ取得手段により取得されたメタデータに含まれる第1の復号鍵を送信し、コンテンツデータ蓄積装置に対し、コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータを、当該復号鍵を用いて復号化するように制御する復号化制御手段と、を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、コンテンツデータ蓄積装置において復号化が行われるので、その部分に対応したコンテンツの利用が可能となる。
【0015】
端末は、復号化手段又は復号化制御手段による復号化に関する情報を、コンテンツデータの利用に対する課金をするための課金情報の生成のために、課金サーバに送信する利用情報送信手段を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、上記の部分分けでのコンテンツデータの利用に基づいた課金を行うことができる。
【0016】
ところで、本発明は、上記のようにメタデータ生成装置、コンテンツデータ蓄積装置及び端末の発明として記述できる他に、以下のようにコンテンツ管理システムの発明としても記述することができる。これは実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。本発明のコンテンツ管理システムは、メタデータ生成装置と、コンテンツデータ蓄積装置と、端末とを含んで構成されるコンテンツ管理システムであって、メタデータ生成装置は、コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報を生成する部分特定情報生成手段と、各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、部分毎の第1の暗号鍵を生成すると共に、少なくとも1つの部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための部分毎の第1の復号鍵を生成する第1の鍵生成手段と、コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報を含ませ、更に当該生成された部分特定情報に、当該生成された第1の暗号鍵及び第1の復号鍵を対応付けて含ませて、当該コンテンツデータに対応するメタデータを生成するメタデータ生成手段と、を備え、コンテンツデータ蓄積装置は、1つ以上のコンテンツデータを蓄積する蓄積手段と、コンテンツ特定情報と部分特定情報と部分毎の第1の暗号鍵とを含んだ暗号化用メタデータを受信する暗号化用メタデータ受信手段と、蓄積手段により蓄積されておりコンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対し、部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う暗号化手段と、を備え、端末は、コンテンツ特定情報と部分特定情報と部分毎の第1の暗号鍵と、少なくとも1つの当該部分に対応した部分毎の第1の復号鍵とを含んだメタデータを取得するメタデータ取得手段と、当該取得したメタデータに含まれる情報のうち、コンテンツ特定情報と部分特定情報と第1の暗号鍵とを含む暗号化用メタデータを、コンテンツデータを蓄積するコンテンツデータ蓄積装置に送信する暗号化用メタデータ送信手段と、を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、コンテンツデータを利用するユーザが意図する部分分けがなされているメタデータを用いることとすれば、ユーザが意図する部分分けでのコンテンツの利用が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0019】
[第1実施形態]
図1に、第1実施形態に係るコンテンツ管理システム1の構成を示す。コンテンツ管理システム1は、メタデータ管理サーバ10(メタデータ生成装置)と、番組蓄積装置20(コンテンツデータ蓄積装置)と、モバイル端末30(端末)と、視聴課金サーバ40(課金サーバ)とを含んで構成されている。
【0020】
メタデータ管理サーバ10は、コンテンツデータに対するメタデータの生成及び管理を行う。メタデータ管理サーバ10は、ネットワークNを介してモバイル端末30に接続されている。メタデータ管理サーバ10は、例えばCPU、メモリ等から構成される情報処理装置により実現される。ここで、コンテンツデータとは、映像、静止画、音声及びドキュメント等のコンテンツを含んだ電子データを指す。本実施形態では、コンテンツデータは主に映像コンテンツであるものとして説明する。また、メタデータとはコンテンツデータについてのデータであり、コンテンツの部分を特定する情報や暗号化を施すための鍵等を含んでいる。詳しくは後述する。なお、メタデータ管理サーバ10は、コンテンツを提供する者により管理されていてもよいが、コンテンツデータを提供する者とは別の第三者により管理されていてもよい。即ち、メタデータは第三者により生成されることとしてもよい。また、メタデータ管理サーバ10は複数存在して、それら複数のメタデータ管理サーバ10により1つのコンテンツデータに対して、複数のメタデータが提供されてもよい。
【0021】
番組蓄積装置20は、放送局50aやブロードバンドコンテンツ提供サーバ50b等から配信される映像コンテンツのデータを蓄積する装置である。番組蓄積装置20は、モバイル端末30と無線通信等による通信を行うことができる。番組蓄積装置20は、例えばCPU、メモリ等から構成される情報処理装置により実現される。
【0022】
モバイル端末30は、メタデータ管理サーバ10により生成されるメタデータを取得し、当該メタデータに含まれる暗号鍵で暗号化されたコンテンツデータを番組蓄積装置20から取得し利用するための装置である。モバイル端末30は、例えば、コンテンツデータを利用することができる携帯電話機等に相当する。ここで、番組蓄積装置20とモバイル端末30とは、同一のユーザにより保持されていてもよい。例えば、番組蓄積装置20はユーザの自宅に設置されている装置であり、モバイル端末30は、ユーザが携帯できる装置であるような形態であってもよい。
【0023】
視聴課金サーバ40は、ネットワークNを介してモバイル端末30と通信することができ、モバイル端末30から送信されるコンテンツデータの利用に関する情報に基づいて、モバイル端末30のユーザに対する課金情報を生成する装置である。ネットワークNは、具体的には移動体通信網やインターネット網に相当する。放送局50a及びブロードバンドコンテンツ提供サーバ50bは、番組蓄積装置20へコンテンツデータを配信する装置である。配信方法は、例えば、放送局50aからの配信は放送波による配信であり、ブロードバンドコンテンツ提供サーバ50bからの配信はインターネット網にブロードバンド接続がされた端末等に対して行われる配信である。
【0024】
引き続いて、メタデータ管理サーバ10、番組蓄積装置20及びモバイル端末30の各機能を、図面を参照しながら説明する。図2に示すように、メタデータ管理サーバ10は、部分特定情報生成部11(部分特定情報生成手段)と、第1の鍵生成部12(第1の鍵生成手段)と、第2の鍵生成部13(第2の鍵生成手段)と、メタデータ生成部14(メタデータ生成手段)と、メタデータ管理部15と、通信部16とを備える。
【0025】
部分特定情報生成部11は、コンテンツデータに対し1つ以上のコンテンツの部分を特定する部分特定情報を生成する部分である。部分は、本実施形態のような映像コンテンツの場合はコンテンツの開始時間からの時間によって特定される、いわゆるシーンであることが好ましい。具体的には後述する。
【0026】
第1の鍵生成部12は、上記のように特定されるコンテンツの部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、コンテンツの部分毎の第1の暗号鍵を生成する部分である。また、第1の鍵生成部12は、少なくともコンテンツの1つの部分に対応した、第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するためのコンテンツの部分毎の第1の復号鍵を生成する部分でもある。このように生成される第1の暗号鍵及び復号鍵は、コンテンツの部分(シーン)毎の視聴制御が可能にするためのものである。ここで、第1の暗号化は具体的にはスクランブルを施すことであることが好ましい。スクランブルとは、コンテンツデータに対し、所定の周期を持ったデータ(スクランブル鍵)を重畳し、攪拌することでコンテンツの秘匿化を実現し、コンテンツを利用させなくするものである。なお、生成される第1の暗号鍵及び復号鍵は、コンテンツ及びその部分(シーン)を特定した上で生成されるが、更にユーザやモバイル端末30を特定して生成されることとしてもよい。即ち、ユーザやモバイル端末30毎に異なる第1の暗号鍵及び復号鍵が生成されることとしてもよい。
【0027】
第2の鍵生成部13は、コンテンツデータの全体に対し第2の暗号化を施すための第2の暗号鍵を生成する部分である。また、第2の鍵生成部13は、第2の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための第2の復号鍵を生成する部分でもある。このように生成される第2の暗号鍵及び復号鍵は、部分(シーン)毎ではなく、コンテンツデータ全体の改ざん等を防止するためのものである。なお、生成される第2の暗号鍵及び復号鍵についても、更にユーザやモバイル端末30を特定して生成されることとしてもよい。
【0028】
メタデータ生成部14は、上記のように生成された情報及び鍵等を読み出し、コンテンツデータに対応するメタデータを生成する部分である。メタデータは、上記鍵の生成等の対象となったコンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報と第2の暗号鍵及び復号鍵とを含み、更に生成された部分特定情報に、生成された第1の暗号鍵及び第1の復号鍵を対応付けて含んでいるデータである。メタデータの具体的な内容については後述する。
【0029】
メタデータ管理部15は、上記生成されたメタデータの管理を行う部分である。通信部16は、モバイル端末30等とネットワークNを介して通信を行う部分である。
【0030】
図3に示すように、番組蓄積装置20は、蓄積部21(蓄積手段)と、暗号化用メタデータ受信部22(暗号化用メタデータ受信手段)と、暗号化部23(暗号化手段)と、コンテンツデータ送受信部24とを備える。
【0031】
蓄積部21は、コンテンツデータを蓄積する部分である。コンテンツデータは複数蓄積されることができる。蓄積されるコンテンツデータは、通常、放送局50aやブロードバンドコンテンツ提供サーバ50b等から配信され、コンテンツデータ送受信部24により受信されるものである。
【0032】
暗号化用メタデータ受信部22は、モバイル端末30により送信された暗号化用メタデータを受信する部分である。暗号化用メタデータは、コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報と当該コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報と各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、部分毎の第1の暗号鍵とを含む。
【0033】
暗号化部23は、蓄積部21により蓄積されており、暗号化用メタデータに含まれるコンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータを読み出し、当該コンテンツデータに対し、暗号化用メタデータに含まれる部分特定情報により特定される部分毎に部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う部分である。また、暗号化部23は、当該コンテンツデータに対して暗号化用メタデータに含まれる第2の暗号鍵を用いてコンテンツデータの全体に対して暗号化を行う部分でもある。
【0034】
コンテンツデータ送受信部24は、放送局50a及びブロードバンドコンテンツ提供サーバ50b等からコンテンツデータを受信して蓄積部21に送信すると共に、暗号化部23により暗号化されたコンテンツデータを読み出してモバイル端末30に送信する部分である。
【0035】
図4に示すように、モバイル端末30は、メタデータ取得部31(メタデータ取得手段)と、暗号化用メタデータ送信部32(暗号化用メタデータ送信手段)と、コンテンツデータ受信部33(コンテンツデータ受信手段)と、復号化部34(復号化手段)と、利用情報送信部35(利用情報送信手段)と、コンテンツデータ再生部36とを備える。
【0036】
メタデータ取得部31は、メタデータ管理サーバ10により生成されたメタデータを取得する部分である。この取得は、例えば、メタデータ管理サーバ10に対して取得要求を送信し、当該取得要求に応じてメタデータ管理サーバ10によりメタデータの送信が行われること等により行われる。
【0037】
暗号化用メタデータ送信部32は、メタデータ取得部31により取得されたメタデータに含まれる情報等を用いて暗号化用メタデータを生成し、その暗号化用メタデータを番組蓄積装置20に送信する部分である。暗号化用メタデータは、コンテンツ特定情報と、部分特定情報と、第1及び第2の暗号鍵とを含む。この暗号化用メタデータの番組蓄積装置20への送信は、当該送信に応じて番組蓄積装置20により行われる暗号化されたコンテンツデータのモバイル端末30への送信のために行われる。
【0038】
コンテンツデータ受信部33は、暗号化用メタデータの送信に応じて番組蓄積装置20から送信される、暗号化されたコンテンツデータを受信する部分である。
【0039】
復号化部34は、コンテンツデータ受信部33により受信された暗号化されたコンテンツデータを読み出し、当該コンテンツデータをメタデータ取得部31により取得されたメタデータに含まれる復号鍵を用いて復号化する部分である。
【0040】
利用情報送信部35は、復号化部34によりなされた復号化に関する情報をコンテンツデータの利用に対する課金をするための課金情報の生成のために、視聴課金サーバ40(課金サーバ)に送信する部分である。
【0041】
コンテンツデータ再生部36は、上記のコンテンツデータの再生を行う部分である。具体的にはコンテンツデータの映像コンテンツをモバイル端末30が備える表示装置(図示せず)に表示する等の処理を行う。当該コンテンツデータが復号化されている場合は、復号化されたコンテンツを再生することができる。
【0042】
以下、図5のシーケンス図を用いて、本実施形態におけるコンテンツ管理システム1により実行される処理を説明する。本処理は、モバイル端末30のユーザが、番組蓄積装置20に蓄積されているコンテンツデータをユーザが意図する部分分けで利用する場合に行われる。なお、番組蓄積装置20には、放送局50aやブロードバンドコンテンツ提供サーバ50bから配信等された、ユーザが利用するコンテンツデータが既に格納されているものとする。
【0043】
まず、モバイル端末30では、メタデータ取得部31がメタデータ管理サーバ10にメタデータの取得要求の情報を送信する(S01)。この取得要求の際、対象となるコンテンツデータや、部分分けの条件等に関する情報も併せて送信することが好ましい。取得要求の情報が送信されたメタデータ管理サーバ10では、通信部16が取得要求の情報を受信する。
【0044】
続いて、メタデータ管理サーバ10では、以下のようにメタデータが生成される(S02)。生成されるメタデータ80の例を図6に示す。まず、メタデータ生成の対象となるコンテンツデータを特定する。この特定は、例えば、番組蓄積装置20に蓄積されているコンテンツデータと同じものを蓄積しておき、上記取得要求と併せて送信されるコンテンツデータに関する情報等を参照する等して行われる。本実施形態では、25分のクイズ番組のコンテンツデータが対象であるものとする。
【0045】
続いて、部分特定情報生成部11が、当該コンテンツデータに対し1つ以上のコンテンツの部分を特定する部分特定情報を生成する。部分特定情報は、例えば、図6に示すコンテンツデータにおいて、シーン名及びシーン(時間の間隔)で示されるデータである。例えば、図6に示すメタデータでは、25分の映像コンテンツを、“0〜1分”、“1〜10分”、“10〜15分”、“15〜20分”、“20〜25分”と時間毎に5つの部分に区切っている。部分特定情報は、上記のように、例えば、コンテンツデータのコンテンツを時間間隔で区切ってコンテンツの部分を特定するものである。なお、部分(シーン)を区分けする方法としては、コンテンツ提供者、ユーザ、あるいはメタデータ管理サーバ10の管理者が何らかの意図をもって指定するものがある。また、映像画面の切り替わり、出演者の顔や声等の特徴を検出して、その特徴を用いて部分の区分けを自動的に設定するものであってもよい。
【0046】
続いて、第1の鍵生成部12が、上記のように区分けされた部分毎に第1の暗号鍵を生成する。図6に示すコンテンツデータにおいて、スクランブル鍵の列にシーン毎に鍵の絵で示されるスクランブル鍵である。このスクランブル鍵は、互いに異なる暗号鍵であるものとし、それぞれに対応したデスクランブル鍵(第1の復号鍵)でなければ復号できないものであるとする。
【0047】
続いて、第1の鍵生成部12は、第1の暗号鍵で暗号化されたコンテンツの部分を復号化する第1の復号鍵を生成する。第1の復号鍵は、全ての部分に対応して生成される必要はない。例えば、図6に示すメタデータにおいて、デスクランブル鍵の列に“シーン3”と“シーン5”とに対応する部分に鍵の絵でデスクランブル鍵があることが示されているように、2つの部分のみに生成されていることとしてもよい。このように“ヒント映像”と“クイズ番組回答”とのシーンのみを利用可能とする形態は、例えば、この番組が昆虫に関するものであるとすると、番組と連動した昆虫図鑑サービスとしてのメタデータ生成者(メタデータ管理サーバ10の管理者)によるコンテンツデータのサービス形態とすることが考えられる。なお、全てのシーンに対応する第1の復号鍵が生成されてもよい。この場合は、例えば、クイズ番組としてのコンテンツデータのサービス形態とすることが考えられる。
【0048】
続いて、第2の暗号鍵が、そのコンテンツデータの全体に対して、第2の暗号化を施すための第2の暗号鍵と、第2の暗号化を復号化するための第2の復号鍵を生成する。図6に示すコンテンツデータでは、これらはコンテンツ暗号鍵とコンテンツ復号鍵に対応する。
【0049】
これらの情報及び鍵が生成されると、メタデータ生成部14が図6に示すように、コンテンツ特定情報であるコンテンツリファレンスIDと、部分特定情報と、第1の暗号鍵及び復号鍵と、第2の暗号鍵及び復号鍵とを含ませて、当該コンテンツデータに対応するメタデータ80を生成する。このメタデータ80には、図6に示すように、提供事業者や視聴期間、利用料金に関する情報を更に含めることとしてもよい。利用料金は、図6に示すようにシーン単位での設定とするが、コンテンツ全体に対しての設定としてもよい。その場合は、各シーン単位で設定された料金の合計から割引きするようにしてもよい。生成されたメタデータは、メタデータ管理部15に格納され、管理される。
【0050】
メタデータが生成されるとメタデータ管理サーバ10では、通信部16が生成されたメタデータを読み出し、モバイル端末30に送信する(S03)。メタデータを送信されたモバイル端末30では、メタデータ取得部31がメタデータを受信する。ここで取得されるメタデータは、コンテンツデータに対してユーザの意図する部分分けがなされているものであるものとする。なお、本実施形態ではモバイル端末30から取得要求があってからメタデータを生成する態様を示したが、予めメタデータを生成しておき、モバイル端末30から指定があったメタデータを送信することとしてもよい。また、暗号鍵及び復号鍵を含まないメタデータを予め生成しておき、要求があったモバイル端末30毎に異なる暗号鍵及び復号鍵を生成し、それをメタデータに含ませることとしてもよい。モバイル端末30毎に異なる暗号鍵及び復号鍵を生成することとすれば、暗号化されたコンテンツデータが他者に渡っても、復号化される可能性が低くなる。また、生成したメタデータは、課金管理に用いるため、視聴課金サーバ40に送信することが好ましい。
【0051】
続いて、モバイル端末30では、暗号化用メタデータ送信部32が、受信したメタデータに基づき暗号化用メタデータを生成し、暗号化用メタデータを送信する(S04)。暗号化用メタデータは、コンテンツ特定情報と、部分特定情報と、第1及び第2の暗号鍵とを含む。図6の例のメタデータに対応する暗号化用メタデータは、コンテンツリファレンスIDと、シーンに関する情報と、スクランブル鍵と、コンテンツ暗号鍵とを含む。暗号化用メタデータを送信された番組蓄積装置20では、暗号化用メタデータ受信部22が暗号化用メタデータを受信する。
【0052】
続いて、番組蓄積装置20では、暗号化部23が受信した暗号化用メタデータを読み出し、暗号化用メタデータに含まれるコンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対して暗号化を施す(S05)。暗号化は、まず暗号化用メタデータに含まれる部分特定情報により特定される部分毎に第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う。続いて、第2の暗号鍵を用いてコンテンツデータの全体に対して暗号化を行う。図6のメタデータ80が用いられる例では、5つのシーンに対して5つのスクランブル鍵によりスクランブルがかけられ、コンテンツ暗号鍵によりコンテンツデータ全体に対して暗号化がなされる。
【0053】
続いて、コンテンツデータ送受信部24により、暗号化されたコンテンツデータがモバイル端末30に送信される(S06)。暗号化されたコンテンツデータを送信されたモバイル端末30では、コンテンツデータ受信部33がコンテンツデータを受信する。
【0054】
続いて、モバイル端末30では、復号化部34が暗号化されたコンテンツデータを読み出し、復号化を行う(S07)。復号化は、まずメタデータ80に含まれる第2の復号鍵を用いて、コンテンツデータ全体の復号化が行われ、続いて、第1の復号鍵を用いて、第1の復号鍵が存在している部分に対する復号化が行われる。図6のメタデータ80が用いられる例では、コンテンツ復号鍵によりコンテンツ全体の復号化が行われ、“シーン3”と“シーン5”とに対応する部分のデスクランブル鍵により“シーン3”と“シーン5”とに対応する部分の復号化が行われる。なお、第1の暗号化に対する復号化はコンテンツ復号鍵が存在している全ての部分について、復号化されなくともよい。例えば、ユーザの指定がある部分についてのみ復号化することとしてもよい。
【0055】
続いて、コンテンツデータ再生部36がコンテンツの再生を行う(S08)。第1の暗号化に対する復号化がなされている部分(シーン)については、復号化がなされた状態での再生がなされ、ユーザは再生された映像を視聴することができる。復号化がなされていない部分(シーン)については、(第1の)暗号化がなされた状態での再生がなされる。また、復号化がなされていない部分(シーン)については、再生せず(スキップして)、復号化された部分のみを再生するようにしてもよい。なお、本実施形態においては、第1の暗号化はスクランブルであるので、復号化を行いながらその都度再生が行われることが好ましい。
【0056】
続いて、利用情報送信部35が、第1の復号鍵による復号化に関する情報を、視聴課金サーバ40に送信する(S09)。視聴課金サーバ40は、その情報をコンテンツデータの利用に対する課金をするための課金情報の生成に利用する。
【0057】
上記により、本実施形態によれば、モバイル端末30のユーザが、自分の意図する部分分けがなされているメタデータを用いることにより、コンテンツデータを利用するユーザが意図する部分分けでのコンテンツの利用が可能となる。
【0058】
また、コンテンツの部分毎の暗号化を1つのコンテンツデータ、即ち1つのデータファイルで行うこととすれば、隣り合った部分(シーン)の連続再生をスムースに実施することができる。また、再生装置において、部分毎のファイルを読み込む必要がないので、再生装置における処理の負担が少ない。本実施形態のように、第1の暗号化をスクランブルで行うことすれば、1つのデータファイルでの暗号化を容易に行うことができる。
【0059】
なお、第1の暗号化(スクランブル)において、多段階の暗号化を行ってもよい。例えば、音声コンテンツの帯域を2つに分け、2段階の暗号化を行うこととすれば、異なる音質でのサービスの提供が可能となる。
【0060】
また、第1の暗号化において、要素ごとに暗号化をかけることとして、要素単位での利用制御をかけるようにしてもよい。例えば、音声を聞くことはできるが画像を見ることができないというような暗号化を行うこととしてもよい。
【0061】
また、本実施形態では、番組蓄積装置20は、放送局50a又はブロードバンドコンテンツ提供サーバ50bとは別構成となっていたが、図7に示すように一体となっていてもよい。その場合、放送局50a又はブロードバンドコンテンツ提供サーバ50bに含まれる番組蓄積装置20は、モバイル端末30から暗号化用メタデータを受信した上で、その暗号化用メタデータにより暗号化されたコンテンツデータをモバイル端末30に配信等を行うこととなる。
【0062】
また、メタデータにおいて特定される部分は、図6のようにコンテンツ全てをカバーするものでなくてもよく、図8に示すメタデータ81のようにコンテンツの一部しかカバーしないものであってもよい。その場合、その部分だけ第1の暗号化がなされてもよいし、そのコンテンツの一部のみを切り出したコンテンツデータを新たに生成することとしてもよい。また、メタデータがコンテンツ全てをカバーするものであったとしても、部分特定情報の一部に対応する情報及び鍵を用いてもよい。
【0063】
また、本実施形態においてコンテンツデータは映像コンテンツとして説明したが、映像以外のコンテンツデータであってもよい。例えば、音楽等、映像と同じように再生することができるものであってもよい。また、画像や文書など表示することにより利用されるコンテンツデータであってもよい。例えば電子書籍のようなコンテンツデータの場合、図9に示すようなメタデータ82が用いられ、コンテンツの部分は例えばページ数のようなもので特定される。
【0064】
[第2実施形態]
第1実施形態においては、コンテンツデータはモバイル端末30で利用される。しかし、コンテンツデータは必ずしもモバイル端末30で利用されなくてもよい。第2実施形態では、番組蓄積装置20でコンテンツデータが利用される形態を示す。第2実施形態に係るコンテンツ管理システム1の全体構成は、第1実施形態の全体構成と同様(図1)である。図10に、第2実施形態に係る番組蓄積装置20aの構成を示す。番組蓄積装置20aは、蓄積部21と、暗号化用メタデータ受信部22と、暗号化部23と、コンテンツデータ送受信部24と、復号化部25と、コンテンツデータ再生部26とを備える。
【0065】
復号化部25は、モバイル端末30aから送信される第1の復号鍵及び第2の復号鍵を受信し、モバイル端末30aからの制御を受けそれらの復号鍵を用いてコンテンツデータの復号化を行う部分である。コンテンツデータ再生部26は、モバイル端末30aからの制御を受け、コンテンツデータの再生を行う部分である。具体的にはコンテンツデータの映像コンテンツを番組蓄積装置20aが備える表示装置(図示せず)に表示する等の処理を行う。
【0066】
図11に第2実施形態に係るモバイル端末30aの構成を示す。モバイル端末30aは、メタデータ取得部31と、暗号化用メタデータ送信部32と、利用情報送信部35と、復号化制御部37(復号化制御手段)とを備える。
【0067】
復号化制御部37は、メタデータ取得部31により取得されたメタデータに含まれる第1の復号鍵及び第2の復号鍵を番組蓄積装置20aに送信し、番組蓄積装置20aに対して、メタデータに含まれるコンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対してそれらの復号鍵を用いて復号化するように制御する部分である。また、番組蓄積装置20aを、コンテンツデータを再生するように制御する部分でもある。
【0068】
以下、図12のシーケンス図を用いて、本実施形態におけるコンテンツ管理システム1により実行される処理を説明する。なお、S01〜S05の処理は、第1実施形態における処理と同一である。
【0069】
S05においてコンテンツデータの暗号化がなされると、モバイル端末30aでは、復号化制御部37が、番組蓄積装置20aに対して、コンテンツデータの再生指示を行う(S16)。コンテンツデータの再生指示は、再生するコンテンツを特定する情報、第1の復号鍵及び第2の復号鍵を送信すると共に、コンテンツデータの復号化及び再生を行う制御情報を送信することにより行われる。この再生指示はユーザの操作により行われてもよい。
【0070】
コンテンツデータの再生指示が行われた番組蓄積装置20aでは、復号化部25が当該指示に関する情報を受信する。続いて、復号化部25が、再生するコンテンツを特定する情報に基づき、暗号化されたコンテンツデータを読み出し、受信した復号鍵を用いて復号化を行う(S17)。
【0071】
続いて、コンテンツデータ再生部26がコンテンツの再生を行う(S18)。一方、モバイル端末30aでは、利用情報送信部35が、第1の復号鍵による復号化に関する情報を、視聴課金サーバ40に送信する(S19)。視聴課金サーバ40は、その情報をコンテンツデータの利用に対する課金をするための課金情報の生成に利用する。
【0072】
上記により、本実施形態によれば、モバイル端末30a以外の装置、例えば番組蓄積装置20aにおいてのコンテンツデータの利用が可能となる。
【0073】
[第3実施形態]
第3実施形態では、番組蓄積装置20にメタデータに対応するコンテンツデータが存在しない場合に、モバイル端末20がコンテンツデータを取得する態様を説明する。図13に、第3実施形態に係るコンテンツ管理システム1の構成を示す。図13に示すように、モバイル端末30に暗号化されたコンテンツデータを送信する番組蓄積装置20aは、ネットワークN1(例えばインターネット網等)を介して、別の番組蓄積装置20b,20c,20dと通信を行うことができる。
【0074】
第1実施形態でのS04の処理(図5参照)において、モバイル端末30から送信された暗号化用メタデータに対応するコンテンツデータが、番組蓄積装置20aに存在しない場合を考える。番組蓄積装置20aは、そのコンテンツデータと一致するものがあるかどうか、別の番組蓄積装置20b,20c,20dが保持しているコンテンツデータに対して検索を行う。この検索は、例えば、別の番組蓄積装置20b,20c,20dにコンテンツデータを特定する情報を送信して問い合わせることとしてもよいし、コンテンツのリストを一元管理するサーバを用意しておきそのサーバを参照することとしてもよい。
【0075】
その検索により何れかの番組蓄積装置20b,20c,20dがそのコンテンツデータを保持していた場合(例えば、番組蓄積装置20cが保持していたとする)、番組蓄積装置20aはそのコンテンツデータを保持した番組蓄積装置20cに、モバイル端末30から送信された暗号化用メタデータを更に送信する。
【0076】
暗号化用メタデータが送信された番組蓄積装置20cでは、当該暗号化用メタデータを用いて暗号化処理を行う(第1実施形態でのS05の処理(図5参照))。暗号化されたコンテンツデータは、番組蓄積装置20aを経由して、あるいは直接、モバイル端末30に送信され、モバイル端末ではそのコンテンツデータを利用することができる。
【0077】
本実施形態によれば、モバイル端末30の暗号化用メタデータの送信対象である番組蓄積装置20aに、暗号化用メタデータに対応するコンテンツデータが存在しなかったとしても、コンテンツデータの利用が可能となる。なお、本実施形態において、暗号化されたコンテンツデータは、暗号化用メタデータを送信したモバイル端末30のみが復号鍵を保持しており、仮にその暗号化されたコンテンツデータが不正コピーされたとしても、復号が困難であり不正に利用されるおそれはない。
【0078】
[第4実施形態]
第4実施形態では、メタデータを保持しているモバイル端末30とは別のモバイル端末30でコンテンツデータを利用できるようにする態様を説明する。暗号化されたコンテンツデータを利用するには上述したメタデータが必要となるので、メタデータはコンテンツを利用する権利を管理する側面を持つ。従って、メタデータをあるモバイル端末30aから別のモバイル端末30bに受け渡すことにより、別のモバイル端末30bでもそのメタデータに対応した暗号化されたコンテンツデータを利用することができるようになる。
【0079】
上記したように、メタデータはコンテンツを利用する権利を管理するものでもあるので、セキュアな受渡を保障するのが好ましい。従って、モバイル端末30aからモバイル端末30bへのメタデータの受渡には、メモリデバイス等を仲介する方法でなく、図14を用いて以下に説明する方法により行うこととするのがよい。
【0080】
まず、受渡側のモバイル端末30aでは、メタデータの削除を行う(S21)。続いて、受渡側のモバイル端末30aは、通信網(例えば移動体通信網等)を介して、コンテンツデータの利用情報を管理している視聴課金サーバ40に、メタデータを特定する情報とともにモバイル端末30bにメタデータを受け渡す旨の情報を送信する(S22)。その情報を受信した視聴課金サーバ40では、メタデータの管理情報における、メタデータを所有するモバイル端末に関する部分を更新し(S23)、そのメタデータを、通信網を介してモバイル端末30bに送信する(S24)。
【0081】
メタデータを取得したモバイル端末30bでは、以下に示すような何れかの方法でメタデータに対応した、暗号化されたコンテンツデータを取得することによりコンテンツを利用することができる。なお、下記の例は本実施形態に係らず、暗号化されたコンテンツデータを取得する方法として一般に適用されることができる。また、メタデータの受渡に比べれば、暗号化されたコンテンツデータの受渡は、セキュアな方式にこだわる必要はない。
【0082】
第1実施形態等で説明したように、モバイル端末30bは、モバイル端末30bのユーザが所有する番組蓄積装置20から取得することができる。また、暗号化されたコンテンツデータは、モバイル端末30aからモバイル端末30bに送信されてもよい。また、第3実施形態のように、モバイル端末30bのユーザが所有する番組蓄積装置20とは別の番組蓄積装置20から取得することとしてもよい。また、その他メールに添付する等の方法により、モバイル端末30bに転送することとしてもよい。
【0083】
本実施形態によれば、メタデータの受渡により別のモバイル端末30でも、コンテンツを利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1実施形態におけるコンテンツ管理システムの構成を示す図である。
【図2】第1実施形態におけるメタデータ管理サーバの構成を示す図である。
【図3】第1実施形態における番組蓄積装置の構成を示す図である。
【図4】第1実施形態におけるモバイル端末の構成を示す図である。
【図5】第1実施形態におけるコンテンツ管理システムで実行される処理を示すシーケンス図である。
【図6】第1実施形態におけるメタデータの例である。
【図7】第1実施形態におけるコンテンツ管理システムの別の構成を示す図である。
【図8】第1実施形態におけるメタデータの別の例である。
【図9】第1実施形態におけるメタデータの別の例である。
【図10】本発明の第2実施形態における番組蓄積装置の構成を示す図である。
【図11】第2実施形態におけるモバイル端末の構成を示す図である。
【図12】第2実施形態におけるコンテンツ管理システムで実行される処理を示すシーケンス図である。
【図13】第3実施形態におけるコンテンツ管理システムの構成を示す図である。
【図14】第4実施形態における処理を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0085】
1…コンテンツ管理システム、10…メタデータ管理サーバ、11…部分特定情報生成部、12…第1の鍵生成部、13…第2の鍵生成部、14…メタデータ生成部、15…メタデータ管理部、16…通信部、20…番組蓄積装置、21…蓄積部、22…暗号化用メタデータ受信部、23…暗号化部、24…コンテンツデータ送受信部、25…復号化部、26…コンテンツデータ再生部、30…モバイル端末、31…メタデータ取得部、32…暗号化用メタデータ送信部、33…コンテンツデータ受信部、34…復号化部、35…利用情報送信部、36…コンテンツデータ再生部、37…復号化制御部、40…視聴課金サーバ、50a…放送局、50b…ブロードバンドコンテンツ提供サーバ、80〜82メタデータ、N…ネットワーク。
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツデータについてのメタデータ生成装置、コンテンツデータ蓄積装置、端末及びコンテンツ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば映像データ等のコンテンツデータが配信される際にそのコンテンツデータに対しスクランブル等の暗号化を施し、権限がある者のみにそのコンテンツを視聴させることが可能となっていた(例えば、下記非特許文献1及び非特許文献2参照)。
【0003】
また、主に著作権管理の視点から、コンテンツの部分毎、即ちシーン毎の視聴可否を制御する技術も提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−133801号公報
【非特許文献1】西本友成著、日本放送協会発行、「サーバー型放送のためのRMPシステム」、「新技研だより第43号」、2003年2月
【非特許文献2】「サーバー型放送のためのRMPシステム コンテンツの権利管理保護とアクセス制御」、NHK技研R&D/No.79、2003年5月
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、コンテンツ配信者等により予めシーン分けされた通りにしか視聴するほかなく、ユーザが意図するシーン分けでの視聴をすることができない。例えば、各ユーザの嗜好に合ったコンテンツの一部を視聴することや、モバイル端末等にコンテンツデータを格納して視聴する際、ユーザが意図するシーン分けでのダイジェスト視聴を行うこと等ができなかった。
【0005】
そこで、本発明はコンテンツデータを利用するユーザが意図する部分分けでのコンテンツの利用を可能とするメタデータ生成装置、コンテンツデータ蓄積装置、端末及びコンテンツ管理システムを提供することを目的とする。なお、ここでいう部分とは、映像のコンテンツの部分以外にも音楽のコンテンツの部分や、更には電子書籍等の文書のコンテンツの部分をも含む。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のメタデータ生成装置は、コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報を生成する部分特定情報生成手段と、各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、部分毎の第1の暗号鍵を生成すると共に、少なくとも1つの部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための部分毎の第1の復号鍵を生成する第1の鍵生成手段と、コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報を含ませ、更に当該生成された部分特定情報に、当該生成された第1の暗号鍵及び第1の復号鍵を対応付けて含ませて、当該コンテンツデータに対応するメタデータを生成するメタデータ生成手段と、を備える。
【0007】
本発明のコンテンツデータ蓄積装置は、1つ以上のコンテンツデータを蓄積する蓄積手段と、コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報とコンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報と各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、部分毎の第1の暗号鍵とを含んだ暗号化用メタデータを受信する暗号化用メタデータ受信手段と、蓄積手段により蓄積されておりコンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対し、部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う暗号化手段と、を備える。
【0008】
本発明の端末は、コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報と、当該コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報と、当該各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、当該部分毎の第1の暗号鍵と、少なくとも1つの当該部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための当該部分毎の第1の復号鍵とを含んだメタデータを取得するメタデータ取得手段と、当該取得したメタデータに含まれる情報のうち、コンテンツ特定情報と部分特定情報と第1の暗号鍵とを含む暗号化用メタデータを、コンテンツデータを蓄積するコンテンツデータ蓄積装置に送信する暗号化用メタデータ送信手段と、を備える。
【0009】
本発明の端末では、本発明のメタデータ生成装置により生成されたメタデータが取得され、当該メタデータに基づいた暗号化用メタデータが本発明のコンテンツデータ蓄積装置に送信される。コンテンツデータ蓄積装置では、当該暗号化用メタデータにより特定される部分毎に暗号化がなされる。従って、コンテンツデータを利用するユーザが意図する部分分けがなされているメタデータを、上記の処理において用いることとすれば、コンテンツデータを利用するユーザが意図する部分分けでのコンテンツの利用が可能となる。
【0010】
コンテンツデータは再生可能なコンテンツデータであり、部分特定情報により特定される各部分はコンテンツの時間毎に区切られていることとしてもよい。
【0011】
第1の暗号化は、スクランブルを施すことであるとしてもよい。
【0012】
メタデータ生成装置は、コンテンツデータの全体に対し第2の暗号化を施すための第2の暗号鍵を生成すると共に、当該第2の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための第2の復号鍵を生成する第2の鍵生成手段を更に備え、メタデータ生成手段は、当該生成された第2の暗号鍵及び第2の復号鍵を更に含めメタデータを生成する、こととしてもよい。この構成によれば、コンテンツデータ自体の改ざんを防ぐことができる。
【0013】
端末は、暗号化用メタデータ送信手段による送信に応じてコンテンツデータ蓄積装置から送信され、部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化された、コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータを受信するコンテンツデータ受信手段と、当該受信したコンテンツデータを、メタデータ取得手段により取得されたメタデータに含まれる第1の復号鍵を用いて復号化する復号化手段と、を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、端末において復号化が行われるので、その部分に対応したコンテンツの利用が可能となる。
【0014】
端末は、コンテンツデータ蓄積装置にメタデータ取得手段により取得されたメタデータに含まれる第1の復号鍵を送信し、コンテンツデータ蓄積装置に対し、コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータを、当該復号鍵を用いて復号化するように制御する復号化制御手段と、を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、コンテンツデータ蓄積装置において復号化が行われるので、その部分に対応したコンテンツの利用が可能となる。
【0015】
端末は、復号化手段又は復号化制御手段による復号化に関する情報を、コンテンツデータの利用に対する課金をするための課金情報の生成のために、課金サーバに送信する利用情報送信手段を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、上記の部分分けでのコンテンツデータの利用に基づいた課金を行うことができる。
【0016】
ところで、本発明は、上記のようにメタデータ生成装置、コンテンツデータ蓄積装置及び端末の発明として記述できる他に、以下のようにコンテンツ管理システムの発明としても記述することができる。これは実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。本発明のコンテンツ管理システムは、メタデータ生成装置と、コンテンツデータ蓄積装置と、端末とを含んで構成されるコンテンツ管理システムであって、メタデータ生成装置は、コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報を生成する部分特定情報生成手段と、各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、部分毎の第1の暗号鍵を生成すると共に、少なくとも1つの部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための部分毎の第1の復号鍵を生成する第1の鍵生成手段と、コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報を含ませ、更に当該生成された部分特定情報に、当該生成された第1の暗号鍵及び第1の復号鍵を対応付けて含ませて、当該コンテンツデータに対応するメタデータを生成するメタデータ生成手段と、を備え、コンテンツデータ蓄積装置は、1つ以上のコンテンツデータを蓄積する蓄積手段と、コンテンツ特定情報と部分特定情報と部分毎の第1の暗号鍵とを含んだ暗号化用メタデータを受信する暗号化用メタデータ受信手段と、蓄積手段により蓄積されておりコンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対し、部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う暗号化手段と、を備え、端末は、コンテンツ特定情報と部分特定情報と部分毎の第1の暗号鍵と、少なくとも1つの当該部分に対応した部分毎の第1の復号鍵とを含んだメタデータを取得するメタデータ取得手段と、当該取得したメタデータに含まれる情報のうち、コンテンツ特定情報と部分特定情報と第1の暗号鍵とを含む暗号化用メタデータを、コンテンツデータを蓄積するコンテンツデータ蓄積装置に送信する暗号化用メタデータ送信手段と、を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、コンテンツデータを利用するユーザが意図する部分分けがなされているメタデータを用いることとすれば、ユーザが意図する部分分けでのコンテンツの利用が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0019】
[第1実施形態]
図1に、第1実施形態に係るコンテンツ管理システム1の構成を示す。コンテンツ管理システム1は、メタデータ管理サーバ10(メタデータ生成装置)と、番組蓄積装置20(コンテンツデータ蓄積装置)と、モバイル端末30(端末)と、視聴課金サーバ40(課金サーバ)とを含んで構成されている。
【0020】
メタデータ管理サーバ10は、コンテンツデータに対するメタデータの生成及び管理を行う。メタデータ管理サーバ10は、ネットワークNを介してモバイル端末30に接続されている。メタデータ管理サーバ10は、例えばCPU、メモリ等から構成される情報処理装置により実現される。ここで、コンテンツデータとは、映像、静止画、音声及びドキュメント等のコンテンツを含んだ電子データを指す。本実施形態では、コンテンツデータは主に映像コンテンツであるものとして説明する。また、メタデータとはコンテンツデータについてのデータであり、コンテンツの部分を特定する情報や暗号化を施すための鍵等を含んでいる。詳しくは後述する。なお、メタデータ管理サーバ10は、コンテンツを提供する者により管理されていてもよいが、コンテンツデータを提供する者とは別の第三者により管理されていてもよい。即ち、メタデータは第三者により生成されることとしてもよい。また、メタデータ管理サーバ10は複数存在して、それら複数のメタデータ管理サーバ10により1つのコンテンツデータに対して、複数のメタデータが提供されてもよい。
【0021】
番組蓄積装置20は、放送局50aやブロードバンドコンテンツ提供サーバ50b等から配信される映像コンテンツのデータを蓄積する装置である。番組蓄積装置20は、モバイル端末30と無線通信等による通信を行うことができる。番組蓄積装置20は、例えばCPU、メモリ等から構成される情報処理装置により実現される。
【0022】
モバイル端末30は、メタデータ管理サーバ10により生成されるメタデータを取得し、当該メタデータに含まれる暗号鍵で暗号化されたコンテンツデータを番組蓄積装置20から取得し利用するための装置である。モバイル端末30は、例えば、コンテンツデータを利用することができる携帯電話機等に相当する。ここで、番組蓄積装置20とモバイル端末30とは、同一のユーザにより保持されていてもよい。例えば、番組蓄積装置20はユーザの自宅に設置されている装置であり、モバイル端末30は、ユーザが携帯できる装置であるような形態であってもよい。
【0023】
視聴課金サーバ40は、ネットワークNを介してモバイル端末30と通信することができ、モバイル端末30から送信されるコンテンツデータの利用に関する情報に基づいて、モバイル端末30のユーザに対する課金情報を生成する装置である。ネットワークNは、具体的には移動体通信網やインターネット網に相当する。放送局50a及びブロードバンドコンテンツ提供サーバ50bは、番組蓄積装置20へコンテンツデータを配信する装置である。配信方法は、例えば、放送局50aからの配信は放送波による配信であり、ブロードバンドコンテンツ提供サーバ50bからの配信はインターネット網にブロードバンド接続がされた端末等に対して行われる配信である。
【0024】
引き続いて、メタデータ管理サーバ10、番組蓄積装置20及びモバイル端末30の各機能を、図面を参照しながら説明する。図2に示すように、メタデータ管理サーバ10は、部分特定情報生成部11(部分特定情報生成手段)と、第1の鍵生成部12(第1の鍵生成手段)と、第2の鍵生成部13(第2の鍵生成手段)と、メタデータ生成部14(メタデータ生成手段)と、メタデータ管理部15と、通信部16とを備える。
【0025】
部分特定情報生成部11は、コンテンツデータに対し1つ以上のコンテンツの部分を特定する部分特定情報を生成する部分である。部分は、本実施形態のような映像コンテンツの場合はコンテンツの開始時間からの時間によって特定される、いわゆるシーンであることが好ましい。具体的には後述する。
【0026】
第1の鍵生成部12は、上記のように特定されるコンテンツの部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、コンテンツの部分毎の第1の暗号鍵を生成する部分である。また、第1の鍵生成部12は、少なくともコンテンツの1つの部分に対応した、第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するためのコンテンツの部分毎の第1の復号鍵を生成する部分でもある。このように生成される第1の暗号鍵及び復号鍵は、コンテンツの部分(シーン)毎の視聴制御が可能にするためのものである。ここで、第1の暗号化は具体的にはスクランブルを施すことであることが好ましい。スクランブルとは、コンテンツデータに対し、所定の周期を持ったデータ(スクランブル鍵)を重畳し、攪拌することでコンテンツの秘匿化を実現し、コンテンツを利用させなくするものである。なお、生成される第1の暗号鍵及び復号鍵は、コンテンツ及びその部分(シーン)を特定した上で生成されるが、更にユーザやモバイル端末30を特定して生成されることとしてもよい。即ち、ユーザやモバイル端末30毎に異なる第1の暗号鍵及び復号鍵が生成されることとしてもよい。
【0027】
第2の鍵生成部13は、コンテンツデータの全体に対し第2の暗号化を施すための第2の暗号鍵を生成する部分である。また、第2の鍵生成部13は、第2の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための第2の復号鍵を生成する部分でもある。このように生成される第2の暗号鍵及び復号鍵は、部分(シーン)毎ではなく、コンテンツデータ全体の改ざん等を防止するためのものである。なお、生成される第2の暗号鍵及び復号鍵についても、更にユーザやモバイル端末30を特定して生成されることとしてもよい。
【0028】
メタデータ生成部14は、上記のように生成された情報及び鍵等を読み出し、コンテンツデータに対応するメタデータを生成する部分である。メタデータは、上記鍵の生成等の対象となったコンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報と第2の暗号鍵及び復号鍵とを含み、更に生成された部分特定情報に、生成された第1の暗号鍵及び第1の復号鍵を対応付けて含んでいるデータである。メタデータの具体的な内容については後述する。
【0029】
メタデータ管理部15は、上記生成されたメタデータの管理を行う部分である。通信部16は、モバイル端末30等とネットワークNを介して通信を行う部分である。
【0030】
図3に示すように、番組蓄積装置20は、蓄積部21(蓄積手段)と、暗号化用メタデータ受信部22(暗号化用メタデータ受信手段)と、暗号化部23(暗号化手段)と、コンテンツデータ送受信部24とを備える。
【0031】
蓄積部21は、コンテンツデータを蓄積する部分である。コンテンツデータは複数蓄積されることができる。蓄積されるコンテンツデータは、通常、放送局50aやブロードバンドコンテンツ提供サーバ50b等から配信され、コンテンツデータ送受信部24により受信されるものである。
【0032】
暗号化用メタデータ受信部22は、モバイル端末30により送信された暗号化用メタデータを受信する部分である。暗号化用メタデータは、コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報と当該コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報と各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、部分毎の第1の暗号鍵とを含む。
【0033】
暗号化部23は、蓄積部21により蓄積されており、暗号化用メタデータに含まれるコンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータを読み出し、当該コンテンツデータに対し、暗号化用メタデータに含まれる部分特定情報により特定される部分毎に部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う部分である。また、暗号化部23は、当該コンテンツデータに対して暗号化用メタデータに含まれる第2の暗号鍵を用いてコンテンツデータの全体に対して暗号化を行う部分でもある。
【0034】
コンテンツデータ送受信部24は、放送局50a及びブロードバンドコンテンツ提供サーバ50b等からコンテンツデータを受信して蓄積部21に送信すると共に、暗号化部23により暗号化されたコンテンツデータを読み出してモバイル端末30に送信する部分である。
【0035】
図4に示すように、モバイル端末30は、メタデータ取得部31(メタデータ取得手段)と、暗号化用メタデータ送信部32(暗号化用メタデータ送信手段)と、コンテンツデータ受信部33(コンテンツデータ受信手段)と、復号化部34(復号化手段)と、利用情報送信部35(利用情報送信手段)と、コンテンツデータ再生部36とを備える。
【0036】
メタデータ取得部31は、メタデータ管理サーバ10により生成されたメタデータを取得する部分である。この取得は、例えば、メタデータ管理サーバ10に対して取得要求を送信し、当該取得要求に応じてメタデータ管理サーバ10によりメタデータの送信が行われること等により行われる。
【0037】
暗号化用メタデータ送信部32は、メタデータ取得部31により取得されたメタデータに含まれる情報等を用いて暗号化用メタデータを生成し、その暗号化用メタデータを番組蓄積装置20に送信する部分である。暗号化用メタデータは、コンテンツ特定情報と、部分特定情報と、第1及び第2の暗号鍵とを含む。この暗号化用メタデータの番組蓄積装置20への送信は、当該送信に応じて番組蓄積装置20により行われる暗号化されたコンテンツデータのモバイル端末30への送信のために行われる。
【0038】
コンテンツデータ受信部33は、暗号化用メタデータの送信に応じて番組蓄積装置20から送信される、暗号化されたコンテンツデータを受信する部分である。
【0039】
復号化部34は、コンテンツデータ受信部33により受信された暗号化されたコンテンツデータを読み出し、当該コンテンツデータをメタデータ取得部31により取得されたメタデータに含まれる復号鍵を用いて復号化する部分である。
【0040】
利用情報送信部35は、復号化部34によりなされた復号化に関する情報をコンテンツデータの利用に対する課金をするための課金情報の生成のために、視聴課金サーバ40(課金サーバ)に送信する部分である。
【0041】
コンテンツデータ再生部36は、上記のコンテンツデータの再生を行う部分である。具体的にはコンテンツデータの映像コンテンツをモバイル端末30が備える表示装置(図示せず)に表示する等の処理を行う。当該コンテンツデータが復号化されている場合は、復号化されたコンテンツを再生することができる。
【0042】
以下、図5のシーケンス図を用いて、本実施形態におけるコンテンツ管理システム1により実行される処理を説明する。本処理は、モバイル端末30のユーザが、番組蓄積装置20に蓄積されているコンテンツデータをユーザが意図する部分分けで利用する場合に行われる。なお、番組蓄積装置20には、放送局50aやブロードバンドコンテンツ提供サーバ50bから配信等された、ユーザが利用するコンテンツデータが既に格納されているものとする。
【0043】
まず、モバイル端末30では、メタデータ取得部31がメタデータ管理サーバ10にメタデータの取得要求の情報を送信する(S01)。この取得要求の際、対象となるコンテンツデータや、部分分けの条件等に関する情報も併せて送信することが好ましい。取得要求の情報が送信されたメタデータ管理サーバ10では、通信部16が取得要求の情報を受信する。
【0044】
続いて、メタデータ管理サーバ10では、以下のようにメタデータが生成される(S02)。生成されるメタデータ80の例を図6に示す。まず、メタデータ生成の対象となるコンテンツデータを特定する。この特定は、例えば、番組蓄積装置20に蓄積されているコンテンツデータと同じものを蓄積しておき、上記取得要求と併せて送信されるコンテンツデータに関する情報等を参照する等して行われる。本実施形態では、25分のクイズ番組のコンテンツデータが対象であるものとする。
【0045】
続いて、部分特定情報生成部11が、当該コンテンツデータに対し1つ以上のコンテンツの部分を特定する部分特定情報を生成する。部分特定情報は、例えば、図6に示すコンテンツデータにおいて、シーン名及びシーン(時間の間隔)で示されるデータである。例えば、図6に示すメタデータでは、25分の映像コンテンツを、“0〜1分”、“1〜10分”、“10〜15分”、“15〜20分”、“20〜25分”と時間毎に5つの部分に区切っている。部分特定情報は、上記のように、例えば、コンテンツデータのコンテンツを時間間隔で区切ってコンテンツの部分を特定するものである。なお、部分(シーン)を区分けする方法としては、コンテンツ提供者、ユーザ、あるいはメタデータ管理サーバ10の管理者が何らかの意図をもって指定するものがある。また、映像画面の切り替わり、出演者の顔や声等の特徴を検出して、その特徴を用いて部分の区分けを自動的に設定するものであってもよい。
【0046】
続いて、第1の鍵生成部12が、上記のように区分けされた部分毎に第1の暗号鍵を生成する。図6に示すコンテンツデータにおいて、スクランブル鍵の列にシーン毎に鍵の絵で示されるスクランブル鍵である。このスクランブル鍵は、互いに異なる暗号鍵であるものとし、それぞれに対応したデスクランブル鍵(第1の復号鍵)でなければ復号できないものであるとする。
【0047】
続いて、第1の鍵生成部12は、第1の暗号鍵で暗号化されたコンテンツの部分を復号化する第1の復号鍵を生成する。第1の復号鍵は、全ての部分に対応して生成される必要はない。例えば、図6に示すメタデータにおいて、デスクランブル鍵の列に“シーン3”と“シーン5”とに対応する部分に鍵の絵でデスクランブル鍵があることが示されているように、2つの部分のみに生成されていることとしてもよい。このように“ヒント映像”と“クイズ番組回答”とのシーンのみを利用可能とする形態は、例えば、この番組が昆虫に関するものであるとすると、番組と連動した昆虫図鑑サービスとしてのメタデータ生成者(メタデータ管理サーバ10の管理者)によるコンテンツデータのサービス形態とすることが考えられる。なお、全てのシーンに対応する第1の復号鍵が生成されてもよい。この場合は、例えば、クイズ番組としてのコンテンツデータのサービス形態とすることが考えられる。
【0048】
続いて、第2の暗号鍵が、そのコンテンツデータの全体に対して、第2の暗号化を施すための第2の暗号鍵と、第2の暗号化を復号化するための第2の復号鍵を生成する。図6に示すコンテンツデータでは、これらはコンテンツ暗号鍵とコンテンツ復号鍵に対応する。
【0049】
これらの情報及び鍵が生成されると、メタデータ生成部14が図6に示すように、コンテンツ特定情報であるコンテンツリファレンスIDと、部分特定情報と、第1の暗号鍵及び復号鍵と、第2の暗号鍵及び復号鍵とを含ませて、当該コンテンツデータに対応するメタデータ80を生成する。このメタデータ80には、図6に示すように、提供事業者や視聴期間、利用料金に関する情報を更に含めることとしてもよい。利用料金は、図6に示すようにシーン単位での設定とするが、コンテンツ全体に対しての設定としてもよい。その場合は、各シーン単位で設定された料金の合計から割引きするようにしてもよい。生成されたメタデータは、メタデータ管理部15に格納され、管理される。
【0050】
メタデータが生成されるとメタデータ管理サーバ10では、通信部16が生成されたメタデータを読み出し、モバイル端末30に送信する(S03)。メタデータを送信されたモバイル端末30では、メタデータ取得部31がメタデータを受信する。ここで取得されるメタデータは、コンテンツデータに対してユーザの意図する部分分けがなされているものであるものとする。なお、本実施形態ではモバイル端末30から取得要求があってからメタデータを生成する態様を示したが、予めメタデータを生成しておき、モバイル端末30から指定があったメタデータを送信することとしてもよい。また、暗号鍵及び復号鍵を含まないメタデータを予め生成しておき、要求があったモバイル端末30毎に異なる暗号鍵及び復号鍵を生成し、それをメタデータに含ませることとしてもよい。モバイル端末30毎に異なる暗号鍵及び復号鍵を生成することとすれば、暗号化されたコンテンツデータが他者に渡っても、復号化される可能性が低くなる。また、生成したメタデータは、課金管理に用いるため、視聴課金サーバ40に送信することが好ましい。
【0051】
続いて、モバイル端末30では、暗号化用メタデータ送信部32が、受信したメタデータに基づき暗号化用メタデータを生成し、暗号化用メタデータを送信する(S04)。暗号化用メタデータは、コンテンツ特定情報と、部分特定情報と、第1及び第2の暗号鍵とを含む。図6の例のメタデータに対応する暗号化用メタデータは、コンテンツリファレンスIDと、シーンに関する情報と、スクランブル鍵と、コンテンツ暗号鍵とを含む。暗号化用メタデータを送信された番組蓄積装置20では、暗号化用メタデータ受信部22が暗号化用メタデータを受信する。
【0052】
続いて、番組蓄積装置20では、暗号化部23が受信した暗号化用メタデータを読み出し、暗号化用メタデータに含まれるコンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対して暗号化を施す(S05)。暗号化は、まず暗号化用メタデータに含まれる部分特定情報により特定される部分毎に第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う。続いて、第2の暗号鍵を用いてコンテンツデータの全体に対して暗号化を行う。図6のメタデータ80が用いられる例では、5つのシーンに対して5つのスクランブル鍵によりスクランブルがかけられ、コンテンツ暗号鍵によりコンテンツデータ全体に対して暗号化がなされる。
【0053】
続いて、コンテンツデータ送受信部24により、暗号化されたコンテンツデータがモバイル端末30に送信される(S06)。暗号化されたコンテンツデータを送信されたモバイル端末30では、コンテンツデータ受信部33がコンテンツデータを受信する。
【0054】
続いて、モバイル端末30では、復号化部34が暗号化されたコンテンツデータを読み出し、復号化を行う(S07)。復号化は、まずメタデータ80に含まれる第2の復号鍵を用いて、コンテンツデータ全体の復号化が行われ、続いて、第1の復号鍵を用いて、第1の復号鍵が存在している部分に対する復号化が行われる。図6のメタデータ80が用いられる例では、コンテンツ復号鍵によりコンテンツ全体の復号化が行われ、“シーン3”と“シーン5”とに対応する部分のデスクランブル鍵により“シーン3”と“シーン5”とに対応する部分の復号化が行われる。なお、第1の暗号化に対する復号化はコンテンツ復号鍵が存在している全ての部分について、復号化されなくともよい。例えば、ユーザの指定がある部分についてのみ復号化することとしてもよい。
【0055】
続いて、コンテンツデータ再生部36がコンテンツの再生を行う(S08)。第1の暗号化に対する復号化がなされている部分(シーン)については、復号化がなされた状態での再生がなされ、ユーザは再生された映像を視聴することができる。復号化がなされていない部分(シーン)については、(第1の)暗号化がなされた状態での再生がなされる。また、復号化がなされていない部分(シーン)については、再生せず(スキップして)、復号化された部分のみを再生するようにしてもよい。なお、本実施形態においては、第1の暗号化はスクランブルであるので、復号化を行いながらその都度再生が行われることが好ましい。
【0056】
続いて、利用情報送信部35が、第1の復号鍵による復号化に関する情報を、視聴課金サーバ40に送信する(S09)。視聴課金サーバ40は、その情報をコンテンツデータの利用に対する課金をするための課金情報の生成に利用する。
【0057】
上記により、本実施形態によれば、モバイル端末30のユーザが、自分の意図する部分分けがなされているメタデータを用いることにより、コンテンツデータを利用するユーザが意図する部分分けでのコンテンツの利用が可能となる。
【0058】
また、コンテンツの部分毎の暗号化を1つのコンテンツデータ、即ち1つのデータファイルで行うこととすれば、隣り合った部分(シーン)の連続再生をスムースに実施することができる。また、再生装置において、部分毎のファイルを読み込む必要がないので、再生装置における処理の負担が少ない。本実施形態のように、第1の暗号化をスクランブルで行うことすれば、1つのデータファイルでの暗号化を容易に行うことができる。
【0059】
なお、第1の暗号化(スクランブル)において、多段階の暗号化を行ってもよい。例えば、音声コンテンツの帯域を2つに分け、2段階の暗号化を行うこととすれば、異なる音質でのサービスの提供が可能となる。
【0060】
また、第1の暗号化において、要素ごとに暗号化をかけることとして、要素単位での利用制御をかけるようにしてもよい。例えば、音声を聞くことはできるが画像を見ることができないというような暗号化を行うこととしてもよい。
【0061】
また、本実施形態では、番組蓄積装置20は、放送局50a又はブロードバンドコンテンツ提供サーバ50bとは別構成となっていたが、図7に示すように一体となっていてもよい。その場合、放送局50a又はブロードバンドコンテンツ提供サーバ50bに含まれる番組蓄積装置20は、モバイル端末30から暗号化用メタデータを受信した上で、その暗号化用メタデータにより暗号化されたコンテンツデータをモバイル端末30に配信等を行うこととなる。
【0062】
また、メタデータにおいて特定される部分は、図6のようにコンテンツ全てをカバーするものでなくてもよく、図8に示すメタデータ81のようにコンテンツの一部しかカバーしないものであってもよい。その場合、その部分だけ第1の暗号化がなされてもよいし、そのコンテンツの一部のみを切り出したコンテンツデータを新たに生成することとしてもよい。また、メタデータがコンテンツ全てをカバーするものであったとしても、部分特定情報の一部に対応する情報及び鍵を用いてもよい。
【0063】
また、本実施形態においてコンテンツデータは映像コンテンツとして説明したが、映像以外のコンテンツデータであってもよい。例えば、音楽等、映像と同じように再生することができるものであってもよい。また、画像や文書など表示することにより利用されるコンテンツデータであってもよい。例えば電子書籍のようなコンテンツデータの場合、図9に示すようなメタデータ82が用いられ、コンテンツの部分は例えばページ数のようなもので特定される。
【0064】
[第2実施形態]
第1実施形態においては、コンテンツデータはモバイル端末30で利用される。しかし、コンテンツデータは必ずしもモバイル端末30で利用されなくてもよい。第2実施形態では、番組蓄積装置20でコンテンツデータが利用される形態を示す。第2実施形態に係るコンテンツ管理システム1の全体構成は、第1実施形態の全体構成と同様(図1)である。図10に、第2実施形態に係る番組蓄積装置20aの構成を示す。番組蓄積装置20aは、蓄積部21と、暗号化用メタデータ受信部22と、暗号化部23と、コンテンツデータ送受信部24と、復号化部25と、コンテンツデータ再生部26とを備える。
【0065】
復号化部25は、モバイル端末30aから送信される第1の復号鍵及び第2の復号鍵を受信し、モバイル端末30aからの制御を受けそれらの復号鍵を用いてコンテンツデータの復号化を行う部分である。コンテンツデータ再生部26は、モバイル端末30aからの制御を受け、コンテンツデータの再生を行う部分である。具体的にはコンテンツデータの映像コンテンツを番組蓄積装置20aが備える表示装置(図示せず)に表示する等の処理を行う。
【0066】
図11に第2実施形態に係るモバイル端末30aの構成を示す。モバイル端末30aは、メタデータ取得部31と、暗号化用メタデータ送信部32と、利用情報送信部35と、復号化制御部37(復号化制御手段)とを備える。
【0067】
復号化制御部37は、メタデータ取得部31により取得されたメタデータに含まれる第1の復号鍵及び第2の復号鍵を番組蓄積装置20aに送信し、番組蓄積装置20aに対して、メタデータに含まれるコンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対してそれらの復号鍵を用いて復号化するように制御する部分である。また、番組蓄積装置20aを、コンテンツデータを再生するように制御する部分でもある。
【0068】
以下、図12のシーケンス図を用いて、本実施形態におけるコンテンツ管理システム1により実行される処理を説明する。なお、S01〜S05の処理は、第1実施形態における処理と同一である。
【0069】
S05においてコンテンツデータの暗号化がなされると、モバイル端末30aでは、復号化制御部37が、番組蓄積装置20aに対して、コンテンツデータの再生指示を行う(S16)。コンテンツデータの再生指示は、再生するコンテンツを特定する情報、第1の復号鍵及び第2の復号鍵を送信すると共に、コンテンツデータの復号化及び再生を行う制御情報を送信することにより行われる。この再生指示はユーザの操作により行われてもよい。
【0070】
コンテンツデータの再生指示が行われた番組蓄積装置20aでは、復号化部25が当該指示に関する情報を受信する。続いて、復号化部25が、再生するコンテンツを特定する情報に基づき、暗号化されたコンテンツデータを読み出し、受信した復号鍵を用いて復号化を行う(S17)。
【0071】
続いて、コンテンツデータ再生部26がコンテンツの再生を行う(S18)。一方、モバイル端末30aでは、利用情報送信部35が、第1の復号鍵による復号化に関する情報を、視聴課金サーバ40に送信する(S19)。視聴課金サーバ40は、その情報をコンテンツデータの利用に対する課金をするための課金情報の生成に利用する。
【0072】
上記により、本実施形態によれば、モバイル端末30a以外の装置、例えば番組蓄積装置20aにおいてのコンテンツデータの利用が可能となる。
【0073】
[第3実施形態]
第3実施形態では、番組蓄積装置20にメタデータに対応するコンテンツデータが存在しない場合に、モバイル端末20がコンテンツデータを取得する態様を説明する。図13に、第3実施形態に係るコンテンツ管理システム1の構成を示す。図13に示すように、モバイル端末30に暗号化されたコンテンツデータを送信する番組蓄積装置20aは、ネットワークN1(例えばインターネット網等)を介して、別の番組蓄積装置20b,20c,20dと通信を行うことができる。
【0074】
第1実施形態でのS04の処理(図5参照)において、モバイル端末30から送信された暗号化用メタデータに対応するコンテンツデータが、番組蓄積装置20aに存在しない場合を考える。番組蓄積装置20aは、そのコンテンツデータと一致するものがあるかどうか、別の番組蓄積装置20b,20c,20dが保持しているコンテンツデータに対して検索を行う。この検索は、例えば、別の番組蓄積装置20b,20c,20dにコンテンツデータを特定する情報を送信して問い合わせることとしてもよいし、コンテンツのリストを一元管理するサーバを用意しておきそのサーバを参照することとしてもよい。
【0075】
その検索により何れかの番組蓄積装置20b,20c,20dがそのコンテンツデータを保持していた場合(例えば、番組蓄積装置20cが保持していたとする)、番組蓄積装置20aはそのコンテンツデータを保持した番組蓄積装置20cに、モバイル端末30から送信された暗号化用メタデータを更に送信する。
【0076】
暗号化用メタデータが送信された番組蓄積装置20cでは、当該暗号化用メタデータを用いて暗号化処理を行う(第1実施形態でのS05の処理(図5参照))。暗号化されたコンテンツデータは、番組蓄積装置20aを経由して、あるいは直接、モバイル端末30に送信され、モバイル端末ではそのコンテンツデータを利用することができる。
【0077】
本実施形態によれば、モバイル端末30の暗号化用メタデータの送信対象である番組蓄積装置20aに、暗号化用メタデータに対応するコンテンツデータが存在しなかったとしても、コンテンツデータの利用が可能となる。なお、本実施形態において、暗号化されたコンテンツデータは、暗号化用メタデータを送信したモバイル端末30のみが復号鍵を保持しており、仮にその暗号化されたコンテンツデータが不正コピーされたとしても、復号が困難であり不正に利用されるおそれはない。
【0078】
[第4実施形態]
第4実施形態では、メタデータを保持しているモバイル端末30とは別のモバイル端末30でコンテンツデータを利用できるようにする態様を説明する。暗号化されたコンテンツデータを利用するには上述したメタデータが必要となるので、メタデータはコンテンツを利用する権利を管理する側面を持つ。従って、メタデータをあるモバイル端末30aから別のモバイル端末30bに受け渡すことにより、別のモバイル端末30bでもそのメタデータに対応した暗号化されたコンテンツデータを利用することができるようになる。
【0079】
上記したように、メタデータはコンテンツを利用する権利を管理するものでもあるので、セキュアな受渡を保障するのが好ましい。従って、モバイル端末30aからモバイル端末30bへのメタデータの受渡には、メモリデバイス等を仲介する方法でなく、図14を用いて以下に説明する方法により行うこととするのがよい。
【0080】
まず、受渡側のモバイル端末30aでは、メタデータの削除を行う(S21)。続いて、受渡側のモバイル端末30aは、通信網(例えば移動体通信網等)を介して、コンテンツデータの利用情報を管理している視聴課金サーバ40に、メタデータを特定する情報とともにモバイル端末30bにメタデータを受け渡す旨の情報を送信する(S22)。その情報を受信した視聴課金サーバ40では、メタデータの管理情報における、メタデータを所有するモバイル端末に関する部分を更新し(S23)、そのメタデータを、通信網を介してモバイル端末30bに送信する(S24)。
【0081】
メタデータを取得したモバイル端末30bでは、以下に示すような何れかの方法でメタデータに対応した、暗号化されたコンテンツデータを取得することによりコンテンツを利用することができる。なお、下記の例は本実施形態に係らず、暗号化されたコンテンツデータを取得する方法として一般に適用されることができる。また、メタデータの受渡に比べれば、暗号化されたコンテンツデータの受渡は、セキュアな方式にこだわる必要はない。
【0082】
第1実施形態等で説明したように、モバイル端末30bは、モバイル端末30bのユーザが所有する番組蓄積装置20から取得することができる。また、暗号化されたコンテンツデータは、モバイル端末30aからモバイル端末30bに送信されてもよい。また、第3実施形態のように、モバイル端末30bのユーザが所有する番組蓄積装置20とは別の番組蓄積装置20から取得することとしてもよい。また、その他メールに添付する等の方法により、モバイル端末30bに転送することとしてもよい。
【0083】
本実施形態によれば、メタデータの受渡により別のモバイル端末30でも、コンテンツを利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1実施形態におけるコンテンツ管理システムの構成を示す図である。
【図2】第1実施形態におけるメタデータ管理サーバの構成を示す図である。
【図3】第1実施形態における番組蓄積装置の構成を示す図である。
【図4】第1実施形態におけるモバイル端末の構成を示す図である。
【図5】第1実施形態におけるコンテンツ管理システムで実行される処理を示すシーケンス図である。
【図6】第1実施形態におけるメタデータの例である。
【図7】第1実施形態におけるコンテンツ管理システムの別の構成を示す図である。
【図8】第1実施形態におけるメタデータの別の例である。
【図9】第1実施形態におけるメタデータの別の例である。
【図10】本発明の第2実施形態における番組蓄積装置の構成を示す図である。
【図11】第2実施形態におけるモバイル端末の構成を示す図である。
【図12】第2実施形態におけるコンテンツ管理システムで実行される処理を示すシーケンス図である。
【図13】第3実施形態におけるコンテンツ管理システムの構成を示す図である。
【図14】第4実施形態における処理を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0085】
1…コンテンツ管理システム、10…メタデータ管理サーバ、11…部分特定情報生成部、12…第1の鍵生成部、13…第2の鍵生成部、14…メタデータ生成部、15…メタデータ管理部、16…通信部、20…番組蓄積装置、21…蓄積部、22…暗号化用メタデータ受信部、23…暗号化部、24…コンテンツデータ送受信部、25…復号化部、26…コンテンツデータ再生部、30…モバイル端末、31…メタデータ取得部、32…暗号化用メタデータ送信部、33…コンテンツデータ受信部、34…復号化部、35…利用情報送信部、36…コンテンツデータ再生部、37…復号化制御部、40…視聴課金サーバ、50a…放送局、50b…ブロードバンドコンテンツ提供サーバ、80〜82メタデータ、N…ネットワーク。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報を生成する部分特定情報生成手段と、
前記各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、前記部分毎の第1の暗号鍵を生成すると共に、少なくとも1つの前記部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための前記部分毎の第1の復号鍵を生成する第1の鍵生成手段と、
前記コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報を含ませ、更に当該生成された部分特定情報に、当該生成された第1の暗号鍵及び第1の復号鍵を対応付けて含ませて、当該コンテンツデータに対応するメタデータを生成するメタデータ生成手段と、
を備えるメタデータ生成装置。
【請求項2】
前記コンテンツデータは再生可能なコンテンツデータであり、前記部分特定情報により特定される各部分はコンテンツの時間毎に区切られていることを特徴とする請求項1に記載のメタデータ生成装置。
【請求項3】
前記第1の暗号化は、スクランブルを施すことであることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタデータ生成装置。
【請求項4】
前記コンテンツデータの全体に対し第2の暗号化を施すための第2の暗号鍵を生成すると共に、当該第2の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための第2の復号鍵を生成する第2の鍵生成手段を更に備え、
前記メタデータ生成手段は、当該生成された第2の暗号鍵及び第2の復号鍵を更に含め前記メタデータを生成する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のメタデータ生成装置。
【請求項5】
1つ以上のコンテンツデータを蓄積する蓄積手段と、
前記コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報と前記コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報と前記各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、前記部分毎の第1の暗号鍵とを含んだ暗号化用メタデータを受信する暗号化用メタデータ受信手段と、
前記蓄積手段により蓄積されており前記コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対し、前記部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する前記第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う暗号化手段と、
を備えるコンテンツデータ蓄積装置。
【請求項6】
コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報と、当該コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報と、当該各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、当該部分毎の第1の暗号鍵と、少なくとも1つの当該部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための当該部分毎の第1の復号鍵とを含んだメタデータを取得するメタデータ取得手段と、
当該取得したメタデータに含まれる情報のうち、前記コンテンツ特定情報と前記部分特定情報と前記第1の暗号鍵とを含む暗号化用メタデータを、コンテンツデータを蓄積するコンテンツデータ蓄積装置に送信する暗号化用メタデータ送信手段と、
を備える端末。
【請求項7】
前記暗号化用メタデータ送信手段による送信に応じてコンテンツデータ蓄積装置から送信され、前記部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化された、前記コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータを受信するコンテンツデータ受信手段と、
当該受信したコンテンツデータを、前記メタデータ取得手段により取得されたメタデータに含まれる前記第1の復号鍵を用いて復号化する復号化手段と、
を更に備える請求項6に記載の端末。
【請求項8】
前記コンテンツデータ蓄積装置に前記メタデータ取得手段により取得されたメタデータに含まれる前記第1の復号鍵を送信し、前記コンテンツデータ蓄積装置に対し、前記コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータを、当該復号鍵を用いて復号化するように制御する復号化制御手段と、
を更に備える請求項6に記載の端末。
【請求項9】
前記復号化手段又は前記復号化制御手段による復号化に関する情報を、前記コンテンツデータの利用に対する課金をするための課金情報の生成のために、課金サーバに送信する利用情報送信手段を更に備える請求項7又は8に記載の端末。
【請求項10】
メタデータ生成装置と、コンテンツデータ蓄積装置と、端末とを含んで構成されるコンテンツ管理システムであって、
前記メタデータ生成装置は、
コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報を生成する部分特定情報生成手段と、
前記各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、前記部分毎の第1の暗号鍵を生成すると共に、少なくとも1つの前記部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための前記部分毎の第1の復号鍵を生成する第1の鍵生成手段と、
前記コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報を含ませ、更に当該生成された部分特定情報に、当該生成された第1の暗号鍵及び第1の復号鍵を対応付けて含ませて、当該コンテンツデータに対応するメタデータを生成するメタデータ生成手段と、を備え、
前記コンテンツデータ蓄積装置は、
1つ以上のコンテンツデータを蓄積する蓄積手段と、
前記コンテンツ特定情報と前記部分特定情報と前記部分毎の第1の暗号鍵とを含んだ暗号化用メタデータを受信する暗号化用メタデータ受信手段と、
前記蓄積手段により蓄積されており前記コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対し、前記部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する前記第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う暗号化手段と、を備え、
前記端末は、
前記コンテンツ特定情報と前記部分特定情報と前記部分毎の第1の暗号鍵と、少なくとも1つの当該部分に対応した前記部分毎の第1の復号鍵とを含んだメタデータを取得するメタデータ取得手段と、
当該取得したメタデータに含まれる情報のうち、前記コンテンツ特定情報と前記部分特定情報と前記第1の暗号鍵とを含む暗号化用メタデータを、コンテンツデータを蓄積するコンテンツデータ蓄積装置に送信する暗号化用メタデータ送信手段と、
を備えるコンテンツ管理システム。
【請求項1】
コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報を生成する部分特定情報生成手段と、
前記各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、前記部分毎の第1の暗号鍵を生成すると共に、少なくとも1つの前記部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための前記部分毎の第1の復号鍵を生成する第1の鍵生成手段と、
前記コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報を含ませ、更に当該生成された部分特定情報に、当該生成された第1の暗号鍵及び第1の復号鍵を対応付けて含ませて、当該コンテンツデータに対応するメタデータを生成するメタデータ生成手段と、
を備えるメタデータ生成装置。
【請求項2】
前記コンテンツデータは再生可能なコンテンツデータであり、前記部分特定情報により特定される各部分はコンテンツの時間毎に区切られていることを特徴とする請求項1に記載のメタデータ生成装置。
【請求項3】
前記第1の暗号化は、スクランブルを施すことであることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタデータ生成装置。
【請求項4】
前記コンテンツデータの全体に対し第2の暗号化を施すための第2の暗号鍵を生成すると共に、当該第2の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための第2の復号鍵を生成する第2の鍵生成手段を更に備え、
前記メタデータ生成手段は、当該生成された第2の暗号鍵及び第2の復号鍵を更に含め前記メタデータを生成する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のメタデータ生成装置。
【請求項5】
1つ以上のコンテンツデータを蓄積する蓄積手段と、
前記コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報と前記コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報と前記各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、前記部分毎の第1の暗号鍵とを含んだ暗号化用メタデータを受信する暗号化用メタデータ受信手段と、
前記蓄積手段により蓄積されており前記コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対し、前記部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する前記第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う暗号化手段と、
を備えるコンテンツデータ蓄積装置。
【請求項6】
コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報と、当該コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報と、当該各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、当該部分毎の第1の暗号鍵と、少なくとも1つの当該部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための当該部分毎の第1の復号鍵とを含んだメタデータを取得するメタデータ取得手段と、
当該取得したメタデータに含まれる情報のうち、前記コンテンツ特定情報と前記部分特定情報と前記第1の暗号鍵とを含む暗号化用メタデータを、コンテンツデータを蓄積するコンテンツデータ蓄積装置に送信する暗号化用メタデータ送信手段と、
を備える端末。
【請求項7】
前記暗号化用メタデータ送信手段による送信に応じてコンテンツデータ蓄積装置から送信され、前記部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する第1の暗号鍵を用いて暗号化された、前記コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータを受信するコンテンツデータ受信手段と、
当該受信したコンテンツデータを、前記メタデータ取得手段により取得されたメタデータに含まれる前記第1の復号鍵を用いて復号化する復号化手段と、
を更に備える請求項6に記載の端末。
【請求項8】
前記コンテンツデータ蓄積装置に前記メタデータ取得手段により取得されたメタデータに含まれる前記第1の復号鍵を送信し、前記コンテンツデータ蓄積装置に対し、前記コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータを、当該復号鍵を用いて復号化するように制御する復号化制御手段と、
を更に備える請求項6に記載の端末。
【請求項9】
前記復号化手段又は前記復号化制御手段による復号化に関する情報を、前記コンテンツデータの利用に対する課金をするための課金情報の生成のために、課金サーバに送信する利用情報送信手段を更に備える請求項7又は8に記載の端末。
【請求項10】
メタデータ生成装置と、コンテンツデータ蓄積装置と、端末とを含んで構成されるコンテンツ管理システムであって、
前記メタデータ生成装置は、
コンテンツデータに対しコンテンツの1つ以上の部分を特定する部分特定情報を生成する部分特定情報生成手段と、
前記各部分に対し互いに異なる第1の暗号化を施すための、前記部分毎の第1の暗号鍵を生成すると共に、少なくとも1つの前記部分に対応した、当該第1の暗号鍵によって暗号化された部分を復号化するための前記部分毎の第1の復号鍵を生成する第1の鍵生成手段と、
前記コンテンツデータを特定するコンテンツ特定情報を含ませ、更に当該生成された部分特定情報に、当該生成された第1の暗号鍵及び第1の復号鍵を対応付けて含ませて、当該コンテンツデータに対応するメタデータを生成するメタデータ生成手段と、を備え、
前記コンテンツデータ蓄積装置は、
1つ以上のコンテンツデータを蓄積する蓄積手段と、
前記コンテンツ特定情報と前記部分特定情報と前記部分毎の第1の暗号鍵とを含んだ暗号化用メタデータを受信する暗号化用メタデータ受信手段と、
前記蓄積手段により蓄積されており前記コンテンツ特定情報により特定されるコンテンツデータに対し、前記部分特定情報により特定される部分毎に当該部分に対応する前記第1の暗号鍵を用いて暗号化を行う暗号化手段と、を備え、
前記端末は、
前記コンテンツ特定情報と前記部分特定情報と前記部分毎の第1の暗号鍵と、少なくとも1つの当該部分に対応した前記部分毎の第1の復号鍵とを含んだメタデータを取得するメタデータ取得手段と、
当該取得したメタデータに含まれる情報のうち、前記コンテンツ特定情報と前記部分特定情報と前記第1の暗号鍵とを含む暗号化用メタデータを、コンテンツデータを蓄積するコンテンツデータ蓄積装置に送信する暗号化用メタデータ送信手段と、
を備えるコンテンツ管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図10】
【図11】
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【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−67501(P2006−67501A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−250801(P2004−250801)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【出願人】(000102717)エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア株式会社 (43)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【出願人】(000102717)エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア株式会社 (43)
【Fターム(参考)】
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