説明

メタボリックシンドロームの治療用のアダマンタン誘導体

構造(I)を有する新規の置換アダマンタンに基づく阻害剤、治療におけるその使用、当該化合物を含む医薬組成物、医薬の製造における当該化合物の使用、及び当該化合物を投与することを含む治療法が記載される。本化合物は、1型11-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ(11HSD1)の活性を調節し、そうして、このような調節が有利である疾患、例えばメタボリックシンドロームの治療に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規の置換アダマンタンに基く阻害剤、治療におけるその使用、当該化合物を含む医薬組成物、医薬の製造における当該化合物の使用、及び当該化合物を投与することを含む治療法に関する。本化合物は、1型11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ(11βHSD1)の活性を調節し、そうして、このような調節に利点がある疾患、例えばメタボリックシンドローム、の治療に有用となる。
【背景技術】
【0002】
メタボリックシンドロームは、主要な世界的な健康問題となっている。米国において、成人人口における有病率は、現在約25%と見積もられており、そして米国及び世界中の両方において増加しつづけている。メタボリックシンドロームは、インスリン抵抗性、脂質異常症、肥満、及び高い罹患率及び死亡率の心臓血管疾患をもたらす高血圧により特徴付けられている。メタボリックシンドロームを患う患者は、フランクの2型糖尿病を発達させる高いリスクを有し、当該2型糖尿病の有病率も同様に高まっている。
【0003】
2型糖尿病では、肥満及び脂質異常症も高い有病率であり、そして2型糖尿病を患う患者の70%は、またしても高い死亡率の心臓血管疾患をもたらす高血圧を患う。
【0004】
臨床環境では、コルチコステロイドがメタボリックシンドローム及び2型糖尿病の新血管の特徴の全てを誘導する事ができるということが長らく知られていた。
【0005】
1型11β-ヒドロキシステロイド・デヒドロゲナーゼ(11βHSD1)は、主に肝臓及び脂肪組織、さらに例えば骨格筋、骨、膵臓、内皮、眼組織、及び中枢神経系のある部分を含むいくつかの組織又は臓器において活性グルココルチコイドの局所生成を触媒する。こうして、11βHSD1が発現する組織及び臓器において、11βHSD1はグルココルチコイド作用の局所的レギュレーターとして機能する(Tanninら、J. Biol. Chem., 266, 16653 (1991); Bujalskaら、Endocrinology, UO, 3188 (1999); Whorwoodら、J Clin Endocrinol Metab., 86, 2296 (2001 ); Cooperら、Bone, 27, 375 (2000); Davaniら、J. Biol. Chem., 275, 34841 (2000); Bremら、Hypertension, 31, 459 (1998); Rauzら、Invest. Ophthalmol. Vis. Sci., 42, 2037 (2001 ); Moisanら、Endocrinology, 127, 1450 (1990))。
【0006】
メタボリックシンドローム及び2型糖尿病における11βHSD1の役割は、幾つもの証拠により支持されている。人では、非特異的11βHSD1阻害剤であるカルベノキソロンでの治療は、細身の健常ボランティアと2型糖尿病を患う患者においてインスリン抵抗性を改善する。同様に、11βHSD1ノックアウトマウスは、肥満及びストレスにより誘導されたインスリン抵抗性に対して抵抗性となる。さらに、低いVLDLトリグリセリド及び高いHDLコレステロールの抗アテローム生成の脂質プロフィールを示す。逆に、脂肪細胞において11βHSD1を過剰発現するマウスは、インスリン抵抗性、高脂血症及び内蔵型肥満、つまり、ヒトのメタボリックシンドロームと似た表現形を発達させる(Andrewsら、J. Clin. Endocrinol. Metab., 88, 285 (2003); Walkerら、J. Clin. Endocrinol. Metab., 80, 3155 (1995); Mortonら、J. Biol. Chem., 276, 41293 (2001 ); Kotelevtsevら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 94, 14924 (1997); Masuzakiら、Science, 294, 2166 (2001 ))。
【0007】
11βHSD1調節並びにそれによる活性型グルココルチコイドの細胞内レベルの調節についてのより多くのメカニズム的態様は、幾つかのげっ歯類モデル及び異なる細胞システムにおいて調査されてきた。11βHSD1は、糖新生における律速酵素、つまり、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ及びグルコース6ホスファターゼ、の肝臓における発現を高め、前脂肪細胞の脂肪細胞への分化を促進し、そうして肥満を促進し、直接及び間接的に肝臓VLDL分泌を刺激し、肝臓LDLの取り込みを低減させ、そして血管収縮を増加させることにより、メタボリックシンドロームの特徴を促進させる(Kotelevtsevら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 94, 14924 (1997); Mortonら、J. Biol. Chem. 276, 41293 (2001); Bujalskaら、Endocrinology, 14O, 3188 (1999); Sounessら、ステロイドs, 67, 195 (2002), Brindley & Salter, Prog. Lipid Res., 30, 349 (1991))。
【0008】
WO 01/90090、WO 01/90091、WO 01/90092、WO 01/90093及び WO 01/90094は、ヒト11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型酵素の阻害剤として様々なチアゾールスルホナミドを開示し、さらに、当該化合物が、糖尿病、肥満、緑内障、骨粗鬆症、認知障害、免疫障害、及びうつ病の治療に有用である可能性があるということを述べた。WO 2004/089470は、様々な置換アミドを開示し、そして1型11β-ヒドロキシステロイドデヒドゲナーゼを刺激するためのその使用を開示する。WO 2004/089415及びWO 2004/089416は、1型11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤とそれぞれグルココルチコイド受容体アゴニスト又は抗高血圧薬を用いた様々な組み合わせ治療を開示する。
【発明の開示】
【0009】
出願人は、活性グルココルチコイドの細胞内濃度の変化をもたらす11βHSD1の活性を調節するアダマンタンに基づく阻害剤を発見した。より具体的に、本発明の化合物は、活性グルココルチコイドの細胞内濃度の低下を導く11βHSDの活性を阻害する。こうして、本化合物は、活性細胞内グルココルチコイドのレベルの低下が望ましい障害、例えばメタボリックシンドローム、2型糖尿病、耐糖能異常(IGT)、境界型糖尿病(IFG)、脂質代謝異常、肥満、高血圧、糖尿病後期合併症、循環器疾患、動脈硬化症、粥状動脈硬化、ミオパチー、筋消耗、骨粗鬆症、神経変性症及び精神障害、及びグルココルチコイド受容体アゴニストでの治療又や処置の副作用を治療するために使用することができる。
【0010】
本発明の1の目的は、11βHSD1の活性を調節する化合物、医薬組成物及び当該化合物の使用を提供することである。
【0011】
定義
「ハロゲン」又は「ハロ」という語句は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。
「ヒドロキシ」という語句は、ラジカル-OHを意味する。
「スルファニル」という語句は、ラジカル-S-を意味する。
「スルフォ」という語句は、ラジカルHO3S-を意味する。
「スルフォニル」という語句は、ラジカル-S(=O)2-を意味する。
「オキソ」という語句は、ラジカル=Oを意味する。
「アミノ」という語句は、ラジカル-NH2を意味する。
「ニトロ」という語句は、ラジカル-NO2を意味する。
「シアノ」という語句は、ラジカル-CNを意味する。
「カルボキシ」という語句は、ラジカル-(C=O)OHを意味する。
「ペルハロメチル(perhalomethyl)」は、非限定的に、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、トリクロロメチルなどを含む。
【0012】
本明細書で使用される「R1及びR2は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、4〜7個の炭素原子を含む飽和環系を形成する」という用語は、非限定的に、ピペリジニル、ピロリジニル、8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン、8-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン、2-アザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アゼパニルなどを表す。本明細書に使用される「C1-10-アルキル」は、1〜10個の炭素原子を有する飽和、分岐状若しくは直鎖炭化水素基を表し、例えば、C1-2-アルキル、C1-3-アルキル、C1-4-アルキル、C1-6-アルキル、C2-6-アルキル、C3-6-アルキル、C1-8-アルキル、C1-10-アルキルなどを表す。代表的な例は、メチル、エチル、プロピル(例えば、プロパ-1-イル、プロパ-2-イル(つまり、イソプロピル))、ブチル(例えば、2-メチルプロパ-2-イル(つまり、tert-ブチル)、ブタ-1-イル、ブタ-2-イル)、ペンチル(例えば、ペンタ-1-イル、ペンタ-2-イル、ペンタ-3-イル)、2-メチルブタ-1-イル、3-メチルブタ-1-イル、ヘキシル(例えば、ヘキサ-1-イル)、ヘプチル(例えば、ヘプタ-1-イル)、オクチル(例えば、オクタ-1-イル)、ノニル(例えば、ノナ-1-イル)などである。本明細書で使用される「C1-6-アルキル」という語句は、1〜6個の炭素原子を有する飽和分岐状若しくは直鎖炭化水素基、例えば、C1-2-アルキル、C1-3-アルキル、C1-4-アルキル、C1-6-アルキル、C2-6-アルキル、C3-6-アルキルなどを表す。代表的な例は、メチル、エチル、プロピル(例えば、プロパ-1-イル、プロパ-2-イル(つまり、イソプロピル))、ブチル(例えば、2-メチルプロパ-2-イル(つまり、tert-ブチル)、ブタ-1-イル、ブタ-2-イル)、ペンチル(例えば、ペンタ-1-イル、ペンタ-2-イル、ペンタ-3-イル)、2-メチルブタ-1-イル、3-メチルブタ-1-イル、ヘキシル(例えば、ヘキサ-1-イル)などである。本明細書で使用される「C1-3-アルキル」という語句は、1〜3個の炭素原子を有する飽和分岐状若しくは直鎖炭化水素基、例えば、C1-2-アルキル、C1-3-アルキルなどを表す。代表的な例は、メチル、エチル、プロピル(例えば、プロパ-1-イル、プロパ-2-イル(つまり、イソプロピル))などである。
【0013】
本明細書に使用される「C2-8-アルケニル」及び「C2-6-アルケニル」という語句は、それぞれ2〜8個の炭素原子と少なくとも1の二重結合、及び2〜6個の炭素原子と少なくとも1の二重結語を有する分岐状又は直鎖炭化水素基、例えばC2-3-アルケニル、C2-6-アルケニル、C2-7-アルケニル、C2-8-アルケニル、C3-6-アルケニルなどを表す。代表的な例は、エテニル(つまり、ビニル)、プロペニル(例えば、プロパ-1-エニル、プロパ-2-エニル)、ブタジエニル(例えば、ブタ-1,3-ジエニル)、ブテニル(例えば、ブタ-1-エン-1-イル、ブタ-2-エン-1-イル)、ペンテニル(例えば、ペンタ-1-エン-1-イル、ペンタ-2-エン-2-イル)、ヘキセニル(例えば、ヘキサ-1-エン-2-イル、ヘキサ-2-エン-1-イル)、1-エチルプロパ-2-エニル、1,1-(ジメチル)プロパ-2-エニル、1-エチルブタ-3-エニル、1,1-(ジメチル)ブタ-2-エニルなどである。
【0014】
本明細書で使用される「C2-8-アルキニル」という語句は、2〜8個の炭素原子と少なくとも1の三重結合を有する分岐状又は直鎖炭化水素基、例えば、C2-3-アルキニルを表す。代表的な例は、エチニル、プロピニル(例えば、プロパ-1-イニル、プロパ-2-イニル)、ブチニル(例えば、ブタ-1-イニル、ブタ-2-イニル)、ペンチニル(例えば、ペンタ-1-イニル、ペンタ-2-イニル)、ヘキシニル(例えば、ヘキサ-1-イニル、ヘキサ-2-イニル)、1-エチルプロパ-2-イニル、1,1-(ジメチル)プロパ-2-イニル、1-エチルブタ-3-イニル、1,1-(ジメチル)ブタ-2-イニルなどである。
【0015】
本明細書に使用される「ブリッジ」という語句は、飽和若しくは部分的に飽和した環における連結であって、炭素、窒素、酸素及び硫黄から選ばれる1〜3個の原子の鎖を介するこのような環の隣接しない2個の原子の間の連結を表す。このような連結鎖は、-CH2-、-CH2CH2-、-CH2NHCH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2OCH2-などである。本発明に従った1の実施態様では、連結鎖は、-CH2-、-CH2CH2-、又は-CH2OCH2-からなる群から選ばれる。
【0016】
本明細書に使用される「スピロ原子」という語句は、飽和若しくは部分的に飽和な環における炭素原子であって、炭素、窒素及び硫黄から選ばれる3〜7個の原子の鎖の両末端と結合する炭素原子を表す。代表的な例は、-(CH2)5-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2NHCH2CH2-、-CH2CH2NHCH2CH2-、-CH2NHCH2CH2CH2-、-CH2CH2OCH2-、-OCH2CH2O-などである。
【0017】
本明細書に使用される「C3-10-シクロアルキル」という語句は、3〜10個の炭素原子を有する飽和単環炭素環、例えば、C3-6-アルキル、C3-8-アルキル、C3-10-アルキルなどを表す。代表的な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどである。C3-10-シクロアルキルは、4〜10個の炭素原子を有する飽和二環炭素環を表すことが意図される。代表的な例は、デカヒドロ-ナフタレニル、ビシクロ[3.3.0]オクタニルなどである。C3-10-シクロアルキルは、3〜10個の炭素原子を有し、かつ1又は2個の炭素ブリッジを含む飽和炭素環を表すことが意図される。代表的な例は、アダマンチル、ノルボルナニル、ノルトリシクリル、ビシクロ-[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、トリシクロ[5.2.1.0/2,6]デカニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルなどである。C3-10-シクロアルキルは、3〜10個の炭素原子を有し、かつ1以上のスピロ原子を含む飽和炭素環を表すことを意図する。代表的な例は、スピロ[2.5]オクタニル、スピロ[4.5]デカニルなどである。
【0018】
本明細書において使用される「アリール」という語句は、単環、二環、又は多環の飽和炭素環を含むことが意図される。代表的な例は、フェニル、ナフチル(例えば、ナフタ-1-イル、ナフタ-2-イル)、アントリル(例えば、アントラ-1-イル、アントラ-9-イル)、フェナントリル(例えば、フェナントラ-1-イル、フェナントラ-9-イル)などである。アリールは、飽和炭素環で置換された単環、二環、又は多環の飽和炭素環を含むことを意図する。代表的な例は、ビフェニル(例えば、ビフェニル-2-イル、ビフェニル-3-イル、ビフェニル-4-イル)、フェニルナフチル(例えば、1-フェニルナフタ-2-イル、2-フェニルナフタ-1-イル)などである。アリールは、少なくとも1の不飽和部分(例えばベンゾ部分)を有する部分的に飽和な二環若しくは多環の炭素環を含むことも意図する。代表的な例は、インダニル(例えば、インダン-1-イル、インダン-5-イル)、インデニル(例えば、インデン-1-イル、インデン-5-イル)、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロナフタ-1-イル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタ-2-イル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタ-6-イル)、1,2-ジヒドロナフチル(例えば、1,2-ジヒドロナフタ-1-イル、1,2-ジヒドロナフタ-4-イル、1,2-ジヒドロナフタ-6-イル)、フルオレニル(例えば、フルオレン-1-イル、フルオレン-4-イル、フルオレン-9-イル)などである。アリールは、1又は2個のブリッジを含む部分的に飽和二環又は多環の飽和炭素環を含むことを意図する。代表的な例は、ベンゾノルボルニル(例えば、ベンゾノルボルン-3-イル、ベンゾノルボルン-6-イル)、1,4-エタノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフチル(例えば、1,4-エタノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタ-2-イル、1,4-エタノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタ-10-イル)などである。アリールは、1以上のスピロ原子を含む部分的に飽和二環又は多環の炭素芳香環を含むことも意図する。代表的な例は、スピロ[シクロペンタン-1,1'-インダン]-4-イル、スピロ[シクロペンタン-1,1'-インデン]-4-イル、スピロ[ピペリジン-4,1'-インダン]-1-イル、スピロ[ピペリジン-3,2'-インダン]-1-イル、スピロ[ピペリジン-4,2'-インダン]-1-イル、スピロ[ピペリジン-4,1'-インダン]-3'-イル、スピロ[ピロリジン-3,2'-インダン]-1-イル、スピロ[ピロリジン-3,1'-(3',4'-ジヒドロナフタレン)]-1-イル、スピロ[ピペリジン-3,1'-(3',4'-ジヒドロナフタレン)]-1-イル、スピロ[ピペリジン-4,1'-(3',4'-ジヒドロナフタレン)]-1-イル、スピロ[イミダゾリジン-4,2'-インダン]-1-イル、スピロ[ピペリジン-4,1'-インデン]-1-イルなどである。
【0019】
本明細書に使用される「C3-8ヘテロシクリル」という語句は、窒素、酸素、硫黄、S(=O)及びS(=O)2から選ばれる1以上のヘテロ原子を含む、3〜8員の飽和単環を表す。代表的な例は、アジリジニル(例えば、アジリジン-1-イル)、アゼチジニル(例えば、アゼチジン-1-イル、アゼチジン-3-イル)、オキセタニル、ピロリジニル(例えば、ピロリジン-1-イル、ピロリジン-2-イル、ピロリジン-3-イル)、イミダゾリジニル(例えば、イミダゾリジン-1-イル、イミダゾリジン-2-イル、イミダゾリジン-4-イル)、オキサゾリジニル(例えば、オキサゾリジン-2-イル、オキサゾリジン-3-イル、オキサゾリジン-4-イル)、チアゾリジニル(例えば、チアゾリジン-2-イル、チアゾリジン-3-イル、チアゾリジン-4-イル)、イソチアゾリジニル、ピペリジニル(例えば、ピペリジン-1-イル、ピペリジン-2-イル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-4-イル)、ホモピペリジニル(例えば、ホモピペリジン-1-イル、ホモ-ピペリジン-2-イル、ホモピペリジン-3-イル、ホモピペリジン-4-イル)、ピペラジニル(例えば、ピペラジン-1-イル、ピペラジン-2-イル)、モルホリニル(例えば、モルホリン-2-イル、モルホリン-3-イル、モルホリン-4-イル)、チオ-モルホリニル(例えば、チオモルホリン-2-イル、チオモルホリン-3-イル、チオモルホリン-4-イル)、1-オキソ-チオモルホリニル、1,1-ジオキソ-チオモルホリニル、テトラヒドロフラニル(例えば、テトラヒドロフラン-2-イル、テトラヒドロフラン-3-イル)、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロ-1,1-ジオキソチエニル、テトラヒドロピラニル(例えば、2-テトラヒドロピラニル)、テトラヒドロチオピラニル(例えば、2-テトラヒドロチオピラニル)、1,4-ジオキサニル、1,3-ジオキサニルなどである。複素環は、窒素、酸素、硫黄、S(=O)及びS(=O)2から選ばれる1以上のヘテロ原子を含む6〜8員の飽和二環を表すことを意図する。代表的な例は、オクタヒドロインドリル(例えば、オクタヒドロインドール-1-イル、オクタヒドロインドール-2-イル、オクタヒドロインドール-3-イル、オクタヒドロインドール-5-イル)、デカヒドロキノリニル(例えば、デカヒドロキノリン-1-イル、デカヒドロキノリン-2-イル、デカヒドロキノリン-3-イル、デカヒドロキノリン-4-イル、デカヒドロキノリン-6-イル)、デカヒドロキノキサリニル(例えば、デカヒドロキノキサリン-1-イル、デカヒドロキノキサリン-2-イル、デカヒドロキノキサリン-6-イル)などである。複素環は、窒素、酸素、硫黄、S(=O)及びS(=O)2から選ばれる1以上のヘテロ原子を含み、そして1又は2個のブリッジを有する6〜8員の飽和環を表す。代表的な例は、3-アザビシクロ[3.2.2]ノニル、2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、アトロピニル、トロピニル、キヌクリジニル、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニルなどである。ヘテロシクリルは、窒素、酸素、硫黄、S(=O)及びS(=O)2から選ばれる1以上のヘテロ原子を含み、かつ1以上のスピロ原子を含む6〜8員の飽和環を表すことが意図される。代表的な例は、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカニル
【化1】

(例えば、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-イル、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-7-イル)、1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル(例えば、1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-2-イル、1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)、8-アザスピロ[4.5]デカニル(例えば、8-アザスピロ[4.5]デカン-1-イル、8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)、2-アザスピロ[5.5]ウンデカニル(例えば、2-アザスピロ[5.5]ウンデカン-2-イル)、2,8-ジアザスピロ[4.5]デカニル(例えば、2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-イル、2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-8-イル)、2,8-ジアザスピロ[5.5]ウンデカニル(例えば、2,8-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-2-イル)、1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカニル(例えば、1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-1-イル、1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-3-イル、1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-8-イル)などである。
【0020】
本明細書に使用される「ヘテロアリール」という語句は、窒素、酸素、硫黄、SO及びS(=O)2から選ばれる1以上のヘテロ原子を含む単環の芳香族複素環を含むことを意図する。代表的な例は、ピロリル(例えば、ピロール-1-イル、ピロール-2-イル、ピロール-3-イル)、フラニル(例えば、フラン-2-イル、フラン-3-イル)、チエニル(例えば、チエン-2-イル、チエン-3-イル)、オキサゾリル(例えば、オキサゾール-2-イル、オキサゾール-4-イル、オキサゾール-5-イル)、チアゾリル(例えば、チアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル、チアゾール-5-イル)、イミダゾリル(例えば、イミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イル、イミダゾール-5-イル)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール-1-イル、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-5-イル)、イソオキサゾリル(例えば、イソオキサゾール-3-イル、イソオキサゾール-4-イル、イソオキサゾール-5-イル)、イソチアゾリル(例えば、イソチアゾール-3-イル、イソチアゾール-4-イル、イソチアゾール-5-イル)、1,2,3-トリアゾリル(例えば、1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,3-トリアゾール-5-イル)、1,2,4-トリアゾリル(例えば、1,2,4-トリアゾール-1-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル)、1,2,3-オキサジアゾリル(例えば、1,2,3-オキサジアゾール-4-イル、1,2,3-オキサジアゾール-5-イル)、1,2,4-オキサジアゾリル(例えば、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)、1,2,5-オキサジアゾリル(例えば、1,2,5-オキサジアゾール-3-イル、1,2,5-オキサジアゾール-4-イル)、1,3,4-オキサジアゾリル(例えば、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、1,3,4-オキサジアゾール-5-イル)、1,2,3-チアジアゾリル(例えば、1,2,3-チアジアゾール-4-イル、1,2,3-チアジアゾール-5-イル)、1,2,4-チアジアゾリル(例えば、1,2,4-チアジアゾール-3-イル、1,2,4-チアジアゾール-5-イル)、1,2,5-チアジアゾリル(例えば、1,2,5-チアジアゾール-3-イル、1,2,5-チアジアゾール-4-イル)、1,3,4-チアジアゾリル(例えば、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、1,3,4-チアジアゾール-5-イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール-1-イル、テトラゾール-5-イル)、ピラニル(例えば、ピラン-2-イル)、ピリジニル(例えば、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル)、ピリダジニル(例えば、ピリダジン-2-イル、ピリダジン-3-イル)、ピリミジニル(例えば、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピリミジン-5-イル)、ピラジニル、1,2,3-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、チアジアジニル、アゼピニル、アゼシニルなどである。ヘテロアリールは、窒素、酸素、硫黄、S(=O)及びS(=O)2から選ばれる1以上のヘテロ原子を含む二環複素芳香環を含むことを意図する。代表的な例は、インドリル(例えば、インドール-1-イル、インドール-2-イル、インドール-3-イル、インドール-5-イル)、イソインドリル、ベンゾフラニル(例えば、ベンゾ[b]フラン-2-イル、ベンゾ[b]フラン-3-イル、ベンゾ[b]フラン-5-イル、ベンゾ[c]フラン-2-イル、ベンゾ[c]フラン-3-イル、ベンゾ[c]フラン-5-イル)、ベンゾチエニル(例えば、ベンゾ[b]チエン-2-イル、ベンゾ[b]チエン-3-イル、ベンゾ[b]チエン-5-イル、ベンゾ[c]チエン-2-イル、ベンゾ[c]チエン-3-イル、ベンゾ[c]チエン-5-イル)、インダゾリル(例えば、インダゾール-1-イル、インダゾール-3-イル、インダゾール-5-イル)、インドリジニル(例えば、インドリジン-1-イル、インドリジン-3-イル)、ベンゾピラニル(例えば、ベンゾ[b]ピラン-3-イル、ベンゾ[b]ピラン-6-イル、ベンゾ[c]ピラン-1-イル、ベンゾ[c]ピラン-7-イル)、ベンズイミダゾリル(例えば、ベンズイミダゾール-1-イル、ベンズイミダゾール-2-イル、ベンズイミダゾール-5-イル)、ベンゾチアゾリル(例えば、ベンゾチアゾール-2-イル、ベンゾチアゾール-5-イル)、ベンズイソチアゾリル、ベンゾオキサゾールイル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾキサジニル、ベンゾトリアゾリル、ナフチリジニル(例えば、1,8-ナフチリジン-2-イル、1,7-ナフチリジン-2-イル、1,6-ナフチリジン-2-イル)、フタラジニル(例えば、フタラジン-1-イル、フタラジン-5-イル)、プテリジニル、プリニル(例えば、プリン-2-イル、プリン-6-イル、プリン-7-イル、プリン-8-イル、プリン-9-イル)、キナゾリニル(例えば、キナゾリン-2-イル、キナゾリン-4-イル、キナゾリン-6-イル)、シンノリニル、キノリニル(例えば、キノリン-2-イル、キノリン-3-イル、キノリン-4-イル、キノリン-6-イル)、イソキノリニル(例えば、イソキノリン-1-イル、イソキノリン-3-イル、イソキノリン-4-イル)、キノキサリニル(例えば、キノキサリン-2-イル、キノキサリン-5-イル)、ピロロピリジニル(例えば、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、ピロロ[2,3-c]ピリジニル、ピロロ[3,2-c]ピリジニル)、フロピリジニル(例えば、フロ[2,3-b]ピリジニル、フロ[2,3-c]ピリジニル、フロ[3,2-c]ピリジニル)、チエノピリジニル(例えば、チエノ[2,3-b]ピリジニル、チエノ[2,3-c]ピリジニル、チエノ[3,2-c]ピリジニル)、イミダゾピリジニル(例えば、イミダゾ[4,5-b]ピリジニル、イミダゾ[4,5-c]ピリジニル、イミダゾ[1,5-a]ピリジニル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル)、イミダゾピリミジニル(例えば、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル、イミダゾ[3,4-a]ピリミジニル)、ピラゾロピリジニル(例えば、ピラゾロ[3,4-b]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-c]ピリジニル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル)、ピラゾロピリミジニル(例えば、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニル、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジニル)、チアゾロピリジニル(例えば、チアゾロ[3,2-d]ピリジニル)、チアゾロピリミジニル(例えば、チアゾロ[5,4-d]ピリミジニル)、イミダゾチアゾリル(例えば、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル)、トリアゾロピリジニル(例えば、トリアゾロ[4,5-b]ピリジニル)、トリアゾロピリミジニル(例えば、8-アザプリニル)などである。ヘテロアリールは、窒素、酸素、硫黄、S(=O)及びS(=O)2から選ばれる1以上のヘテロ原子を含む多環の複素環方向族原子を含むことが意図される。代表的な例は、カルバゾリル(例えば、カルバゾール-2-イル、カルバゾール-3-イル、カルバゾール-9-イル)、フェノキサジニル(例えば、フェノキサジン-10-イル)、フェナジニル(例えば、フェナジン-5-イル)、アクリジニル(例えば、アクリジン-9-イル、アクリジン-10-イル)、フェノチアジニル(例えば、フェノチアジン-10-イル)、カルボリニル(例えば、ピリド[3,4-b]インドール-1-イル、ピリド[3,4-b]インドール-3-イル)、フェナントロリニル(例えば、フェナントロリン-5-イル)などである。ヘテロアリールは、窒素、酸素、硫黄、S(=O)及びS(=O)2から選ばれる1以上のヘテロ原子を含む、部分的に飽和な単環、二環、又は多環の複素環を含むことも意図する。代表的な例は、ピロリニル、ピラゾリニル、イミダゾリニル(例えば、4,5-ジヒドロイミダゾール-2-イル、4,5-ジヒドロイミダゾール-1-イル)、インドリニル(例えば、2,3-ジヒドロインドール-1-イル、2,3-ジヒドロインドール-5-イル)、ジヒドロベンゾフラニル(例えば、2,3-ジヒドロベンゾ[b]フラン-2-イル、2,3-ジヒドロベンゾ[b]フラン-4-イル)、ジヒドロベンゾチエニル(例えば、2,3-ジヒドロベンゾ[b]チエン-2-イル、2,3-ジヒドロベンゾ[b]チエン-5-イル)、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]フラン-5-イル)、ジヒドロベンゾピラニル(例えば、3,4-ジヒドロベンゾ[b]ピラン-3-イル、3,4-ジヒドロベンゾ[b]ピラン-6-イル、3,4-ジヒドロベンゾ[c]ピラン-1-イル、ジヒドロベンゾ[c]ピラン-7-イル)、オキサゾリニル(例えば、4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル、4,5-ジヒドロオキサゾール-4-イル、4,5-ジヒドロオキサゾール-5-イル)、イソキサゾリニル、オキサゼピニル、テトラヒドロインダゾリル(例えば、4,5,6,7-テトラヒドロインダゾール-1-イル、4,5,6,7-テトラヒドロインダゾール-3-イル、4,5,6,7-テトラヒドロインダゾール-4-イル、4,5,6,7-テトラヒドロインダゾール-6-イル)、テトラヒドロベンズイミダゾリル(例えば、4,5,6,7-テトラヒドロベンズイミダゾール-1-イル、4,5,6,7-テトラヒドロベンズイミダゾール-5-イル)、テトラヒドロイミダゾ[4,5-c]ピリジル(例えば、4,5,6,7-テトラヒドロイミダゾ[4,5-c]ピリド-1-イル、4,5,6,7-テトラヒドロイミダゾ[4,5-c]ピリド-5-イル、4,5,6,7-テトラヒドロイミダゾ[4,5-c]ピリド-6-イル)、テトラヒドロキノリニル(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、5,6,7,8-テトラヒドロキノリニル)、テトラヒドロイソキノリニル(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリニル)、テトラヒドロキノキサリニル(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリニル、5,6,7,8-テトラヒドロキノキサリニル)などである。ヘテロアリールは、1以上のスピロ原子を含む部分的に飽和二環又は多環複素環を含むことも意図される。代表的な例は、スピロ[イソキノリン-3,1'-シクロヘキサン]-1-イル、スピロ[ピペリジン-4,1'-ベンゾ[c]チオフェン]-1-イル、スピロ[ピペリジン-4,1'-ベンゾ[c]フラン]-1-イル、スピロ[ピペリジン-4,3'-ベンゾ[b]フラン]-1-イル、スピロ[ピペリジン-4,3'-クマリン]-1-イルなどである。
【0021】
本明細書に使用される「単環ヘテロアリール」という語句は、上に記載される単環複素芳香環を含むことを意図する。
【0022】
本明細書に使用される「二環ヘテロアリール」という語句は、上に記載されるように複素芳香環を含むことを意図する。
【0023】
本明細書に使用される「アリールカルボニル」という語句は、ラジカル・アリール-C(=O)-を指す。代表的な例は、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、4-フェニルベンゾイル、アントリルカルボニル、フェナントリル-カルボニルなどである。
【0024】
本明細書に使用される「ヘテロアリールカルボニル」という語句は、ラジカル・ヘテロアリール-C(=O)-を指す。代表的な例は、ピリジニルカルボニル(例えば、ピリジン-2-イルカルボニル、ピリジン-4-イルカルボニル)、キノリニルカルボニル(例えば、2-(キノリン-2-イル)カルボニル、1-(キノリン-2-イル)カルボニル)、イミダゾリルカルボニル(例えば、イミダゾール-2-イルカルボニル、イミダゾール-5-イルカルボニル)などである。
【0025】
「アリールC1-6-アルキル」(例えば、ベンジル、フェニルエチル、3-フェニルプロピル、1-ナフチルメチル、2-(1-ナフチル)エチルなど)という語句は、指定された数の炭素原子を有するアルキル、又は上に記載される置換アルキル基を介して連結される上に定義されるアリール基をあらわす。
【0026】
「ヘテロアリールC1-6-アルキル」(例えば、(2-フリル)メチル、(3-フリル)メチル、(2-チエニル)メチル、(3-チエニル)メチル、(2-ピリジル)メチル、1-メチル-1-(2-ピリミジル)エチルなど)という語句は、指定数の炭素原子を有するアルキル又は上に定義される置換アルキル基を介して連結された上に定義されるヘテロアリール基を表す。
【0027】
本明細書に使用される「ヘテロアリールアミノカルボニル」という語句は、ラジカルヘテロアリール-NH-C(=O)-を指す。
【0028】
本明細書に使用される「C3-10-シクロアルキルアミノ」は、ラジカルC3-10-シクロアルキル-NH-を指す。代表的な例は、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミノなどである。
【0029】
「C1-6-アルキルオキシ」(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、アリルオキシ、シクロヘキシルオキシ)は、酸素ブリッジを介して連結された指定数の炭素原子を有する上に定義されるアルキル基を表す。
【0030】
「アリールC1-6-アルキルオキシ」(例えば、フェネチルオキシ、ナフチルメチルオキシなど)は、酸素ブリッジを介して連結された以下に定義されるアリールアルキル基を表す。
【0031】
「ヘテロアリールC1-6-アリールオキシ」という語句(例えば、2-ピリジルメチルオキシなど)は、酸素ブリッジを介して結合された以下に定義されるヘテロアリールアルキル基を表す。
【0032】
「C1-6アルキルオキシC1-6-アルキル」(例えば、メチルオキシメチルなど)という語句は、「アルキル」基を介して結合された上に定義されるアルキルオキシ基をあらわす。
【0033】
本明細書に使用される「C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル」という語句は、ラジカルC1-6-アルキル-O-C(=O)-C1-6-アルキルを指す。
【0034】
本明細書に使用される「C2-6-アルケニルオキシカルボニル」という語句は、ラジカルC2-6-アルケニル-O-C(=O)を指す。
【0035】
本明細書に使用される「カルボキシC1-6-アルキル」という語句は、ラジカルOH-C(=O)-C1-6-アルキルを指す。代表的な例は、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシプロピル(例えば、カルボキシ-プロパ-1-イル、カルボキシプロパ-2-イル)などである。
【0036】
本明細書に使用される「C1-6-アルキルカルボニル」という語句は、ラジカルC1-6-アルキル-C(=O)-を指す。代表的な例は、アセチル(メチルカルボニル)、プロピオニル(エチルカルボニル)、ブタノイル(プロパ-1-イルカルボニル、プロパ-2-イルカルボニル)などである。
【0037】
本明細書に使用される「アリールカルボニル」という語句は、ラジカル・アリール-C(=O)-を指す。代表的な例は、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、4-フェニルベンゾイル、アントリルカルボニル、フェナントリル-カルボニルなどである。
【0038】
本明細書に使用される「ヘテロアリールカルボニル」という語句は、ラジカルヘテロアリール-C(=O)-を指す。代表的な例は、ピリジニルカルボニル(例えば、ピリジン-2-イルカルボニル、ピリジン-4-イルカルボニル)、キノリニルカルボニル(例えば、2-(キノリン-2-イル)カルボニル、1-(キノリン-2-イル)カルボニル)、イミダゾリルカルボニル(例えば、イミダゾール-2-イルカルボニル、イミダゾール-5-イルカルボニル)などである。
【0039】
「アリールC1-6-アルキルカルボニル」(例えば、フェニルプロピルカルボニル、フェニルエチルカルボニルなど)という語句は、カルボニル基を介して連結される指定数の炭素原子を有する、上で定義されるアリールアルキル基を表す。
【0040】
「ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル」(例えば、イミダゾリルペンチルカルボニルなど)は、上に定義されるヘタリールアルキル基(ここで、当該アルキル基は、次にカルボニルを介して連結される)を表す。
【0041】
「C1-6アルキルカルボキシ」(例えば、ヘプチルカルボキシ、シクロプロピルカルボキシ、3-ペンテニルカルボキシ)という語句は、上に定義されるアルキルカルボニル基(ここで、カルボニルが次に、酸素ブリッジを介して連結される)を表す。
【0042】
「アリールカルボキシ」(例えば、安息香酸など)という語句は、上に定義されるアリールカルボニル基(ここで、当該カルボニルは、次に酸素ブリッジを介して連結される)を表す。
【0043】
「アリールC1-6-アルキルカルボキシ」(例えば、ベンジルカルボキシ、フェニルプロピルカルボキシなど)という語句は、上に定義されるアリールアルキルカルボニル(ここで、当該カルボニルは、次に酸素ブリッジを介して連結される)を表す。
【0044】
「アリールオキシ」(例えば、フェノキシ、ナフチルオキシなど)という語句は、酸素ブリッジを介して連結される以下に定義されるアリール基を表す。
【0045】
本明細書に使用される「ヒドロキシ-C1-6-アルキル」という語句は、任意の炭素原子において1回以上ヒドロキシで置換されたC1-6アルキルを指す。代表的な例は、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル(例えば、1-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシエチル)などである。
【0046】
「C1-2アルキレン」の代表的な例は、メチレン(-CH2-)及びエチレン(-CH2CH2-)である。
【0047】
本明細書で使用される「C2-3-アルケニレン」という語句は、2〜3個の炭素原子及び少なくとも1の三重結合を有する分岐状又は直鎖炭化水素を表す。代表的な例は、-CH=CH-、-CH=CH-CH2、及び-CHC-CH=CH-である。
【0048】
本明細書に使用される「C2-3-アルキニレン」という語句は、2〜3個の炭素原子及び少なくとも1の三重結合を有する分岐状又は直鎖炭化水素基を表す。C2-3-アルキレンの代表的な例は、プロパ-1-イニレン及びプロパ-2-イニレン及びエチニレンである。
【0049】
本明細書に使用される「場合により置換される」という語句は、問題の基が、特定された1以上の置換基で置換されないか又は置換されているということを意味する。問題の基が、1より多くの置換基で置換されている場合、当該置換基は、同一であってもよいし又は異なってもよい。
【0050】
定義されたある語句が、構造式中に2回以上出てくることが有り、そのような場合、各語句は、他の語句と独立して定義される。
【0051】
定義されたある語句が、組み合わせで出てくることもあり、そして最初に言及されたラジカルが、次に言及されたラジカル上の置換基であり、置換点、つまり当該分子が他の部分に連結する点、は、最後に言及されたラジカル上に存在するるということが理解されたい。
【0052】
「治療」という語句は、疾患、病気、又は疾病に対抗し、又は軽減する目的で患者を管理及びケアすることとして定義され、そして当該語句は、症状又は合併症の開始を予防するため、症状又は合併症を軽減するため、又は疾患、病気、又は障害を排除するために活性化合物を投与することを含む。
【0053】
「医薬として許容される」という語句は、副作用を伴なうことなく、ヒトに投与するために適していると定義される。
【0054】
「プロドラッグ」という語句は、活性薬の化学的に改変された形態として定義され、当該プロドラッグは患者に投与され、そして続いて活性薬剤へと変換される。プロドラッグを開発する技術は当該技術分野に周知である。
【0055】
発明の要約
1の態様では、本発明は、以下の一般式I:
【化2】

[式中、
1及びR2は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、4〜7個の炭素原子を含む飽和環系を形成し、当該環系は、-A-Xで置換されており;
Aは、C1-2-アルキレン、C2-3-アルケニレン及びC2-3-アルキニレンからなる群から選ばれ;
Xは、-OR6、-SR6、-NHR9、-S(O)R6、-S(O)26及び-NS(O)26からなる群から選ばれ;
6は、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、アリール、単環又は二環ヘテロアリール、C3-8-ヘテロシクリル及びC3-10-シクロアルキルからなる群から選ばれ、当該アルキル、アルケニル及びアルキニルの各々は、1以上のR7で場合により置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、1以上のR8で場合により置換され;
7は、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノ-カルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、シアノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々は、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで場合により置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで場合により置換され;
8は、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、シアノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され、当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換され;
9は、アリール又はヘテロアリールからなる群から選ばれ、これらの各々は、場合により、1以上のR8で置換され;
3、R4、及びR5は、独立して、水素、ヒドロキシ、カルボキシ、C1-3-アルキル、ペルハロメチル、-CH2OH、及びハロゲンからなる群から選ばれる]
で表される化合物、又はそのプロドラッグ、又は医薬として許容される酸又は塩基との塩、又は任意の光学異性体、又は抗学異性体の混合物、例えばラセミ混合物、又は互変異性体を提供する。
【0056】
本発明は、本発明に記載される化合物の治療における使用、当該化合物を含む医薬組成物、医薬の製造における当該化合物の使用、並びに当該化合物を投与することを含む治療方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0057】
1の態様では、本発明は、以下の一般式I:
【化3】

[式中、
1及びR2は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜7個の炭素原子を含む飽和環系を形成し、当該環系は、-A-Xで置換され;
Aは、C1-2-アルキレン、C2-3-アルケニレン及びC2-3-アルキニレンからなる群から選ばれ;
Xは、-OR6、-SR6、-NHR9、-S(O)R6、-S(O)26及び-NS(O)26からなる群から選ばれ;
6は、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、アリール、単環又は二環ヘテロアリール、C3-8-ヘテロシクリル及びC3-10-シクロアルキルからなる群から選ばれ、当該アルキル、アルケニル及びアルキニルの各々は、場合により、1以上のR7で置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、1以上のR8で場合により置換され;
7は、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノ-カルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、シアノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシであり、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換され;
8は、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、シアノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファイル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで場合により置換され;
9は、アリール又はヘテロアリールからなる群から選ばれ、これらの各々は、場合により、1以上のR8で置換され;
3、R4、及びR5は、独立して、水素、ヒドロキシ、カルボキシ、C1-3-アルキル、ペルハロメチル、-CH2OH、及びハロゲンからなる群から選ばれる]
で表される化合物、又はそのプロドラッグ、又はその医薬として許容される酸又は塩基との塩、又は任意の光学異性体、又は光学異性体の混合物、例えばラセミ混合物、又は任意の互変異性体を提供する。
【0058】
本発明の別の態様では、R1及びR2は、それらが結合する窒素と一緒になって、5又は6個の炭素原子を含む飽和環系を形成する。
【0059】
本発明のさらに別の態様では、R1及びR2は、それらが結合する窒素と一緒になって、5個の炭素原子を含む飽和環系を形成する。
【0060】
本発明のさらなる態様では、R1及びR2は、それらが結合する窒素と一緒になって、6〜8個の炭素原子を含む飽和環形を形成する。ここで当該環形の1又は2個の原子は、ブリッジの形態である。
【0061】
本発明のさらなる態様では、R1及びR2は、それらが結合する窒素と一緒になって6〜7個の炭素原子を含む飽和環系を形成し、ここで当該環形の1又は2個の原子はブリッジの形態である。
【0062】
本発明のさらなる態様では、R1及びR2は、それらが結合する窒素と一緒になって、以下の:
【化4】

からなる群から選ばれる飽和環系を形成する。
【0063】
本発明のさらなる態様では、R1及びR2は、それらが結合する窒素と一緒になって、以下の:
【化5】

からなる群から選ばれる飽和環系を形成する。
【0064】
さらなる態様では、本発明は以下の一般式II:
【化6】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5は、上に定義されるとおりである]
を有する化合物、又はそのプロドラッグ、又は医薬として許容される酸又は塩基との塩、又は任意の光学異性体又は光学異性体の混合物、例えばラセミ混合物又は任意の互変異性体を提供する。
【0065】
さらなる態様では、本発明は、以下の一般式IIa:
【化7】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5は、上に定義されるとおりである]
を有する化合物、又はそのプロドラッグ、又は医薬として許容される酸若しくは塩基との塩、又は任意の光学異性体、又は光学異性体の混合物、例えばラセミ混合物、又は任意の互変異性体を提供する。
【0066】
別のさらなる態様では、本発明は、以下の一般式IIb:
【化8】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5は、上に定義されるとおりである]
を有する化合物、又はそのプロドラッグ、又は医薬として許容される酸若しくは塩基との塩、又は任意の光学異性体、又は光学異性体の混合物、例えばラセミ混合物、又は任意の互変異性体を提供する。
【0067】
さらなる態様では、本発明は、以下の一般式IIc:
【化9】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5は、上に定義されるとおりである]
を有する化合物、又はそのプロドラッグ、又は医薬として許容される酸若しくは塩基との塩、又は任意の光学異性体、又は光学異性体の混合物、例えばラセミ混合物、又は任意の互変異性体を提供する。
【0068】
本発明のさらなる態様では、Aは、C1-2アルキレンであり、例えばメチレン又はエチレン、例えばエチレンである。
【0069】
本発明のさらなる態様では、Aは、C2-3-アルケニレンである。本発明のさらなる態様では、Aは、C2-3-アルキニレンである。
【0070】
本発明の別の態様では、Xは、-OR6、-SR6、及び-NHR9からなる群から選ばれる。本発明のさらなる態様では、Xは、-OR6である。本発明のさらなる態様では、Xは、-SR6である。
【0071】
本発明のさらなる態様では、R3、R4、及びR5は、独立して、水素、メチル、ハロゲン、-CH2OH及びトリフルオロメチルからなる群から選ばれる。
【0072】
本発明のさらなる態様では、R3、R4、及びR5は、水素である。
【0073】
本発明のさらなる態様では、R6は、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、及びC2-8-アルキニルからなる群から選ばれ、当該アルキル、アルケニル及びアルキニルの各々は、場合により1以上のR7で置換される。
【0074】
本発明のさらなる態様では、R7は、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルoxyカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換される。
【0075】
本発明のさらなる態様では、Rは、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、-C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、ハロゲン、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン、C1-6-アルキル又はC3-5-シクロアルキルで置換される。
【0076】
本発明のさらなる態様では、R7は、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、-C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-3-アルキル、カルボキシ、ハロゲン又はC1-3-アルキルオキシで置換され、当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により1以上のヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン、C1-3-アルキル又はC3-5-シクロアルキルで置換される。
【0077】
本発明のさらなる態様では、R6は、アリール、ヘテロアリール、C3-8-ヘテロシクリル及びC3-10-シクロアルキルからなる群から選ばれ、当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により1以上のR8で置換される。
【0078】
本発明のさらなる態様では、R6は、アリール及びヘテロアリールからなる群から選ばれ、当該アリール及びヘテロアリールの各々は、場合により1以上のR8で置換される。
【0079】
本発明のさらなる態様では、R6はヘテロアリールであり、当該ヘテロアリールは、1以上のR8で場合により置換される。
【0080】
本発明のさらなる態様では、R6は、フェニル、ピリジニル、ピロリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及び、テトラゾリルからなる群から選ばれ、これらの各々が、場合により1以上のR8で置換される。
【0081】
本発明のさらなる態様では、R6は、ピロリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及びテトラゾリルからなる群から選ばれ、これらの各々が場合により1以上のR8で置換される。
【0082】
本発明のさらなる態様では、R6は、フェニル、ピリジニル、ピロリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及びテトラゾリルからなる群から選ばれる。
【0083】
本発明のさらなる態様では、R6は、ピロリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及びテトラゾリルからなる群から選ばれる。
【0084】
本発明のさらなる態様では、R6は、場合により1以上のR8で置換されるイミダゾールである。
本発明のさらなる態様では、R6は、場合により1以上のR8で置換されるフェニルである。
本発明のさらなる態様では、R6は、場合により1以上のR8で置換されるピリジニルである。
本発明のさらなる態様では、R6は、場合により、C1-10-アルキル、ハロゲン又はトリフルオロ-メチルからなる群から選ばれる1以上のもので置換されるイミダゾリルである。
本発明の別の態様では、R6は、イミダゾリルである。
【0085】
本発明のさらなる態様では、R8は、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10シクロアルキルアミノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシ-カルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキル-カルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換される。
【0086】
本発明の他の態様では、R8は、C1-10-アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1-6-アルキル、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、C1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールカルボニルであり、当該アルキルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシC1-6-アルキル、及びカルボキシで置換され、そして当該ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン、C1-6-アルキル、及びC3-10-シクロアルキルで置換される。
【0087】
本発明の別の態様では、一般式Iの化合物は、以下の:
(4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸
【化10】

{4-[2-(1H-イミダゾール-2-イルスルファニル)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化11】

4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-安息香酸
【化12】

4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-メトキシ}-安息香酸
【化13】

[4-(1H-イミダゾール-2-イルスルファニルメチル)-ピペリジン-1-イル]-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化14】

[[4-(ピリジン-2-イルオキシメチル)-ピペリジン-1-イル]-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化15】

{4-[2-(ピリジン-2-イルスルファニル)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化16】

{4-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1,3,7]デカン-1-イル-メタノン
【化17】

又はそのプロドラッグ、又はその医薬として許容される酸若しくは塩基との塩、又は任意の光学異性体、又は光学異性体の混合物、例えばラセミ混合物、又は任意の互変異性体からなる群から選ばれる。
【0088】
本発明の1の態様では、本発明に係る化合物が、「薬理方法」の項目に記載されるように試験された場合に、1000nM以下、さらなる態様では、500nM以下、さらなる態様では300nM以下、そしてさらなる態様では、200nM以下のIC50値を有する。
【0089】
本発明の化合物が、不斉中心を有し、そしてラセミ化合物、ラセミ混合物として、そして個々のエナンチオマー又はジアステレオマーとして生じてもよい。全ての異性体、並びにその混合物は本発明に含まれる。
【0090】
本発明は、本化合物の医薬として許容される塩を包含する。このような塩は、医薬として許容される酸添加塩、医薬として許容される塩基添加塩、医薬として許容される金属塩、アンモニウム及びアルキル化アンモニウム塩を含む。酸添加塩として、無機酸並びに有機酸の塩を含む。適切な無機酸の代表的な例として、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸などが挙げられる。適切な有機酸の代表的な例として、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、桂皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモ酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、パラアミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、硫酸、硝酸、リン酸、過塩素酸、ホウ酸、酢酸、安息香酸、ヒドロキシルナフトエ酸、グリセロリン酸酸、ケトグルタル酸などが挙げられる。医薬として許容される無機又は有機酸添加塩のさらなる例として、J.Pharm.Sci., 66, 2 (1977)に列挙される医薬として許容される塩が挙げられる。当該文献は本明細書に援用される。金属塩の例として、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、カルシウムなどが挙げられる。アミン及び有機アミンの例として、アンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、テトラメチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、エチレンジアミン、コリン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、N-ベンジルフェニル-エチルアミン、N-メチル-D-グルカミン、グアニジンなどが挙げられる。カチオンアミノ酸の例として、リジン、アルギニン、ヒスチジンなどが挙げられる。
【0091】
さらに本発明の幾つかの化合物は、水又は一般的な有機溶媒と溶媒和物を形成することもある。このような溶媒和物も本発明の範囲に包含される。
【0092】
医薬として許容される塩は、本発明の化合物を、1〜4当量の塩基、例えば水酸化ナトリウム、ナトリウム・メトキシド、水素化ナトリウム、カリウムtert-ブトキシド、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどを含む溶媒、例えばエーテル、THF、メタノール、tert-ブタノール、ジオキサン、イソプロパノール、エタノールなどと反応させることにより調製される。溶媒混合物が使用されてもよい。リジン、アルギニン、ジエタノールアミン、コリン、グアニジン、及びそれらの誘導体などの有機塩基が使用されてもよい。或いは、適切である場合、酸添加塩は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸、クエン酸、マレイン酸、サリチル酸、ヒドロキシナフトエ酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、コハク酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、酒石酸などの酸を含む溶媒、例えば酢酸エチル、エーテル、アルコール、アセトン、THF、ジオキサンなどで処理することにより調製される。溶媒混合物を使用してもよい。
【0093】
本発明の一部を形成する化合物の立体異性体は、可能な場合、当該プロセスにおいて単一のエナンチオマー形態の反応物質を用いることによって、又は単一のエナンチオマーの試薬又は触媒の存在下で反応を行なうことによって、又は立体異性体の混合物を慣用される方法により分離することによって調製することができる。好ましい方法のいくつかは、微生物分離、酵素分離、適用できる場合、マンデル酸、カンファースルホン酸、酒石酸、乳酸などなどのキラル酸、或いはブルシン、(R)-又は(S)-フェニルエチルアミン、キナアルカロイド、及びその誘導体などのキラル塩基をもちいて形成されたジアステレオマー塩の分離の使用を含む。一般的に使用される方法は、Jaquesら、“Enantiomer, Racemates and Resolution”(Wiley Interscience, 1981)により編集されている。より具体的に、本発明の化合物は、キラルアミン、アミノ酸、アミノ酸由来のアミノアルコールで処理することにより、ジアステレオマーアミドの1:1混合物へと変換されてもよく;慣用される反応条件は、酸をアミドに変換するために使用されてもよい。ジアステレオマーは、分画結晶化又はクロマトグラフィーのいずれかにより分離することができ、そして式Iの化合物の立体異性体は、純粋なジアステレオマーアミドを加水分解することにより調製することができる。
【0094】
本発明の一部を形成する化合物の様々な多型は、種々の条件下で当該化合物を結晶化させることにより調製することができる。例えば、一般的に使用される異なる溶媒、又はその混合物を再結晶に用いること;異なる温度で結晶化すること;結晶化中の様々な冷却様式、例えばかなり早い〜かなりゆっくりの冷却することである。多型は、化合物を加熱又は溶融し、続いて徐々に又は急速に冷却することにより得られることもある。多型の存在は、個体プローブNMR分光法、IRスペクトル分光法、示差走査熱量計測定、粉末X線回折、又はこのような他の技術によって測定することができる。
【0095】
本発明は、投与された際に代謝過程による化学変換が誘導されて活性医薬物質となる本化合物のプロドラッグも包含する。一般的に、このようなプロドラッグは、本化合物の官能基誘導体であり、本発明に要求される化合物へとin vivoで容易に変換される。適切なプロドラッグ誘導体の選別及び調製のための慣用方法が、例えば、「Design of Prodrugs」、H. Bundgaard, Elsevier, 1985に記載される。
【0096】
酵素阻害剤などの化合物が、生物化学アッセイではかなり強力かつ選択的であるが、in vivoでは不活性となる場合があるということは薬剤デリバリーにおける周知の問題である。このいわゆる生物利用能の欠如は、腸内で吸収がされないか若しくは吸収が悪いこと、肝臓における初回通過代謝、及び/又は細胞における取り込みが低いことなどの多くの異なる要因のため起こりうる。生物利用能を決定する要因は完全に理解されてはいないが、生化学アッセイでは強力かつ選択的であるがin vivoでは低い活性を示すか全く活性を示さない化合物をどのように、生物学的に活性な薬剤へと改変するかについて科学文献において多くの例が記載されている。
【0097】
「オリジナル化合物」と呼ばれる本発明の化合物を、細胞又は哺乳動物への取り込みが促進される方法で当該化合物の生物利用能を改善する化学基を結合させることにより修飾することは、本発明の範囲に含まれる。
【0098】
本発明の範囲を制限する方法として意図されない修飾の例として、1以上のカルボキシル基をエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、tert-ブチル、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチルエステル、又は他のアシルオキシメチルエステル)へと変換することが挙げられる。化学基を結合することにより修飾された本発明の化合物、オリジナル化合物は、「修飾化合物」と呼ばれる。
【0099】
本発明は、本化合物の活性代謝物を包含することもある。
【0100】
本発明に記載される化合物は、細胞内の活性グルココルチコイドのレベルを変化させ、そしてより具体的には低下させる。従って、このような調節又は低下が有利である障害及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のために有用である。
【0101】
従って、本発明の化合物は、メタボリックシンドローム、インスリン抵抗性、脂質代謝異常、高血圧、肥満、2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時高血糖(IFG)、成人性潜伏型自己免疫性糖尿病(LADA)、1型糖尿病、糖尿病慢性期合併症、例えば、循環器疾患、心血管障害、脂質代謝障害、神経変性及び精神障害、緑内障を含む眼内圧調節不全、免疫異常、不適切な免疫応答、筋骨格障害、胃腸障害、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、毛髪成長の減少、或いは細胞内グルココルチコイド・レベル、内在性又は外来性の活性グルココルチコイドの血中レベルの増加の副作用、及びそれらの組み合わせ、内在性活性グルココルチコイドの高い血漿レベルの副作用により影響される他の疾患、障害、又は病気、クッシング病、クッシング症候群、自己免疫疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、炎症性疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、炎症成分を伴なう疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、癌化学療法の一部としてのグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、外科的/手術後、又は他の外傷のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、器官又は組織移植におけるグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、グルココルチコイド受容体アゴニストが臨床的に治療利得を提供する他の疾患、障害、又は病気のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用の治療、防止、及び/又は予防に適用され得る。
【0102】
より具体的に、本化合物は、メタボリックシンドローム、2型糖尿病、肥満の結果としての糖尿病、インスリン抵抗性、高血糖、食事性高血糖、高インスリン血症、不適切に低いインスリン分泌、耐糖能障害(IGT)、空腹時高血糖(IFG)、肝臓グルコース産生の増加、1型糖尿病、LADA、小児糖尿病、脂質代謝異常、糖尿病性脂質代謝異常、高脂血症、高トリグリセリド血症、高リポ蛋白血症、高コレステロール血症、HDLコレステロールの減少、LDL/HDL比の悪化、脂質代謝の他の障害、肥満、内臓肥満、糖尿病の結果としての肥満、食物摂取の増加、高血圧、糖尿病性慢性期合併症、ミクロ/マクロタンパク尿症、腎症、網膜症、神経障害、糖尿病性潰瘍、循環器疾患、動脈硬化症、粥状動脈硬化、冠動脈疾患、心肥大、心筋虚血、心不全、鬱血性心不全、脳卒中、心筋梗塞、不整脈、血流減少、勃起不全(男性又は女性)、ミオパチー、筋組織の喪失、筋消耗、筋異化反応、骨粗鬆症、線形成長の減少、神経変性及び精神障害、アルツハイマー病、神経細胞死、認知機能の低下、うつ病、不安症、摂食障害、食欲抑制、片頭痛、てんかん、化学物質中毒、眼内圧の障害、緑内障、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、不適切な免疫応答、不適切なTヘルパー-1/Tヘルパー-2、細菌感染症、マイコバクテリア感染症、真菌症、ウイルス感染症、寄生虫寄生、最適でない免疫応答、免疫機能障害、部分的又は完全な脱毛症、又は細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される他の疾患、障害、又は病気、喘息及びアトピー性皮膚炎などのアレルギー炎症性疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、呼吸器系の障害、例えば喘息、嚢胞性線維症、肺気腫、気管支炎、過敏症、間質性肺炎、好酸球性肺炎、肺線維症のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、炎症性腸疾患、えばクローン病及び潰瘍性大腸炎のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、免疫系障害、例えば、結合組織及び関節の反応性関節炎、関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、ヘノク-シューグレン紫斑病、ウェゲナー肉芽腫症、側頭動脈炎、全身性硬化症、血管炎、サルコイドーシス、皮膚筋炎-多発性筋炎、尋常性天疱瘡のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;内分泌性疾患、例えば甲状腺機能亢進症、低アルドステロン症、下垂体機能低下症のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;血液病、例えば溶血性貧血、血小板減少症、発作性夜間血色素尿症のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;癌、例えば脊髄疾患、脊髄の新生物による圧迫、脳腫瘍、急性リンパ性白血病、ホジキン病、化学療法誘発性の悪心のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、筋肉の疾患及び神経-筋肉の結合部での疾患、例えば重症筋無力症及び遺伝性ミオパチー(例えばデュシェンヌ型筋ジストロフィー)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;外科手術及び移植、例えば外傷、手術後ストレス、外科的ストレス、腎移植、肝移植、肺移植、膵島移植、血液幹細胞移植、骨髄移植、心臓移植、副腎移植、気管移植、腸移植、角膜移植、植皮、角膜移植、レンズ移植並びにグルココルチコイド受容体アゴニストを用いた免疫抑制が利得を生じさせる他の手術におけるグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;脳腫瘍、悪心/嘔吐、感染症、高カルシウム血症、副腎過形成、自己免疫性肝炎、脊髄疾患、嚢状動脈瘤のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;又はグルココルチコイド受容体アゴニストが臨床利得効果を提供する他の疾患、障害、及び病気におけるグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用の治療、防止、及び/又は予防のために適用され得る。
【0103】
従って、さらなる態様では、本発明は、医薬組成物として使用するための本発明の化合物に関する。
【0104】
本発明は、活性成分として、1以上の医薬として許容される担体又は希釈剤を伴なって少なくとも1の本発明の化合物を含む医薬組成物に関する。
【0105】
医薬組成物は、約0.05mg/日〜約2000mg/日、好ましくは約1mg/日〜約500mg/日の本発明の化合物を含む好ましくは単位投与形態である。
【0106】
別の実施態様では、患者は、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約4週間、少なくとも約2ヶ月、又は少なくとも約4ヶ月間にわたり本発明の化合物で治療される。
【0107】
さらに別の実施態様では、医薬組成物は、経口投与、鼻腔内投与、経皮投与、肺内投与又は非経口投与される。
【0108】
さらに、本発明は、11βHSD1の活性の調節又は抑制が利得をもたらす障害及び疾患の治療、防止及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための本発明の化合物の使用に関する。
【0109】
本発明は、11βHSD1の活性の調節又は抑制が利得をもたらす障害及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のための方法であって、治療を必要とする対象に有効量の本発明の化合物を投与することを含む、方法にも関する。
【0110】
本発明の好ましい実施態様では、本化合物は、上で言及されるように細胞内グルココルチコイドのレベルにより影響される任意の疾患及び病気の治療、防止、及び/又は予防のための医薬の製造のために使用される。
【0111】
こうして、本発明の好ましい実施態様では、本化合物は、細胞内の活性グルココルチコイドの低いレベルが望ましい病気及び障害、例えば上に記載された病気及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のための医薬の製造のために使用される。
【0112】
本発明のさらに好ましい実施態様では、本化合物は、インスリン抵抗性、脂質代謝異常、高血圧及び肥満を含むメタボリックシンドロームの治療、防止及び/又は予防のための医薬の製造のために使用される。
【0113】
本発明のさらに別の好ましい実施態様では、本化合物は、2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時高血糖(IFG)の治療、防止及び/又は予防のための医薬の製造のために使用される。
【0114】
本発明のさらに別の好ましい実施態様では、本化合物は、IGTから2型糖尿病への進行を遅らせるか又は予防するための医薬組成物の製造のために使用される。
【0115】
本発明のさらに別の好ましい実施態様では、本化合物は、メタボリックシンドロームの2型糖尿病への進行を遅らせるか又は予防するための医薬組成物の製造のために使用される。
【0116】
本発明のさらに別の好ましい実施態様では、本化合物は、循環器疾患;動脈硬化症;粥状動脈硬化を含む糖尿病慢性期の治療、防止、及び/又は予防のための医薬組成物の製造のために使用される。
【0117】
本発明のさらに好ましい実施態様では、本化合物は、神経変性及び精神障害の治療、防止及び/又は予防のための医薬組成物の製造のために使用される。
【0118】
本発明のさらに好ましい実施態様では、本化合物は、グルココルチコイド受容体アゴニスト治療又は両方の副作用の治療、防止及び/又は予防のための医薬組成物の製造のために使用される。
【0119】
本発明の別の実施態様では、投与経路は、本発明の化合物を適切な又は所望される作用部位へと効果的に輸送する任意の経路、例えば経口、鼻腔内、頬側、経皮、肺内、又は非経口経路であってもよい。
【0120】
本発明のさらなる態様では、本化合物は、任意の適切な割合で1以上のさらなる活性物質と組み合わせて投与される。このようなさらなる活性物質は、抗肥満薬、抗糖尿病薬、脂質代謝を調節する薬剤、抗高血圧薬、グルココルチコイド受容体アゴニスト、糖尿病に付随するか又は糖尿病から生じる合併症の治療及び/又は予防薬、及び肥満に付随するか又は肥満から生じる合併症及び障害の治療及び/又は予防のための薬剤から選ばれてもよい。
【0121】
こうして、本発明のさらなる態様では、本化合物は、1以上の抗肥満薬又は食欲調節薬と組み合わせて投与されてもよい。
【0122】
このような薬剤は、CART(コカイン・アンフェタミン制御性転写物)アゴニスト、NPY(ニューロペプチドY)アンタゴニスト、MC4(メラノコルチン4)アゴニスト、オレキシンアンタゴニスト、TNF(腫瘍壊死因子)アゴニスト、CRF(コルチコトロピン放出因子)アゴニスト、CRF BP(コルチコトロピン放出因子結合タンパク質)アンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト、MCH(メラニン形成細胞濃縮ホルモン)アンタゴニスト、CCK(コレシストキニン)アゴニスト、セロトニン再取り込み阻害薬、セロトニン及びノルアドレナリン再取り込み阻害剤、混合型セロトニン及びノルアドレナリン作動性化合物、5HT(セロトニン)アゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)アゴニスト、UCP2又は3(脱共役蛋白質2又は3)調節因子、レプチンアゴニスト、デオキシアデノシンアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン)、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、PPAR(ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体)調節因子、RXR(レチノイドX受容体)調節因子、TRβアゴニスト、AGRP(アグーチ関連タンパク質)阻害剤、H3ヒスタミンアンタゴニスト、オピオイドアンタゴニスト(例えばナルトレキソン)、エキセンジン-4、グルカゴン様ペプチド-1及び繊毛様神経栄養因子からなる群から選ばれることもある。
【0123】
本発明の1の実施態様では、抗体薬剤はレプチン;デキサンフェタミン若しくはアンフェタミン;フェンフルラミン又はデクスフェンフルラミン;シブトラミン;オーリスタット;マジンドール又はフェンテルミンである。
【0124】
適切な抗糖尿病薬としては、インスリン、インスリンアナログ及び誘導体、例えばEP 792 290(Novo Nordisk A/S)により開示されたもの、例えばNεB29-テトラデカノイル・デス(B30)ヒトインスリン、EP 214 826及びEP 705 275(Novo nordisk A/S)、例えばAspB28ヒトインスリン、US 5,504,188(Eli Lilly)、例えばLysB28ProB29ヒトインスリン、EP 368 187(アベンティス)、例えば、ランタス(当該文献は本明細書に援用される)、GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)及びGLP-1誘導体、例えばNovo Noldisk A/SのWO 98/08871にか維持されるもの(当該文献は本明細書に援用される)、並びに経口投与で活性な低血糖薬が含まれる。
【0125】
経口投与で活性な低血糖薬は、好ましくはスルホニルウレアーゼ、ビグアナイド、メグリチニド、グルコシダーゼ阻害剤、グルカゴンアンタゴニスト、例えばNovo Nordisk A/S及びAgouron Pharmaceuticals, Inc.のWO 99/01423に開示されるもの、GLP-1アゴニスト、カリウムチャネル開口固定薬、例えばNovo Nordisk A/SのWO 97/26265及びWO 99/03861にか維持されるもの(当該文献は本明細書に援用される)、DDP-IV(ジペプチジルペプチダーゼ-IV)阻害剤、糖新生及び/又はグリコーゲン分解の刺激に関与する肝臓酵素の阻害剤、グルコース取り込み調節剤、抗高脂質血漿薬及び抗高脂血薬などの脂質代謝調節性の化合物、例えばPPARα調節物質、PPARδ調節物質、コレステロール吸収阻害剤、HSL(ホルモン-感受性リパーゼ)阻害剤及びHMG CoA阻害剤(スタチン)、ニコチン酸、フィブラート系薬剤、陰イオン交換体、食物摂取を低下させる化合物、胆汁酸レジン、RXRアゴニスト及びβ細胞のATP依存性カリウムチャネルに作用する薬剤を含む。
【0126】
1の実施態様では、本化合物は、インスリン又はインスリンアナログ又は誘導体、例えば、NεB29-テトラデカノイル デス(B30)ヒトインスリン、AspB28ヒトインスリン、LysB28ProB29ヒトインスリン、Lantus(登録商標)、又はこれらのうちの1以上を含む混合調製品と組み合わせて投与される。
【0127】
さらなる実施態様では、本化合物は、スルホニルウレア、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド又はグリカジドと組み合わせて投与される。
【0128】
別の実施態様では、本化合物は、ビグアニジド、例えばメトホルミンと組み合わせて投与される。
【0129】
さらに別の実施態様では、本化合物は、メグリチニド、例えばレパグリニド又はセナグリニドと組み合わせて投与される。
【0130】
さらに別の実施態様では、本化合物は、チアゾリジンジオン、例えばトログリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン又はWO 97/41097で開示された化合物、例えば5-[[4-[3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロ-2-キナゾリニル]メトキシ]フェニル-メチル]チアゾリジン-2,4-ジオン、又は医薬として許容されるその塩、好ましくはカリウム塩と組み合わせて投与される。
【0131】
さらに別の実施態様では、本化合物は、WO 99/19313に開示されるインスリン増感剤、例えば(-)3-[4-[2-フェノキサジン-10-イル)エトキシ]フェニル]-2-エトキシプロパン酸、又はそれらの医薬として許容される塩、好ましくはアルギニン塩と組み合わせて投与されてもよい。
【0132】
さらなる実施態様では、本化合物は、α-グルコシダーゼ阻害剤、例えばミグリトール又はアカルボースと組み合わせて投与される。
【0133】
別の実施態様では、本化合物は、β-細胞のATP依存性カリウムチャネルに作用する薬剤、例えば、トルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド、グリカジド又はレパグリニドと組み合わせて投与される。
【0134】
さらに、本化合物は、ナテグリニドと組み合わせて投与されうる。
【0135】
さらに別の実施態様では、本化合物は、抗脂質異常症薬又は抗高脂血症薬、例えば、コレスチラミン、コレスチポール、クロフィブラート、ゲムフィブロジル、フェノフィブラート、ベザフィブラート、テサグリタザール、EML-4156、LY-818、MK-767、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、アシピモックス、プロブコール、エゼチミブ又はデキストロチロキシンと組み合わせて投与される。
【0136】
さらなる実施態様では、本発明の化合物は、2以上の上記化合物と組み合わせて、例えば、スルホニルウレアとメトホルミン、スルホニルウレアとアカルボース、レパグリニドとメトホルミン、インスリンとスルホニルウレア、インスリンとメトホルミン、インスリンとロバスタチンなどで投与される。
【0137】
さらに、本発明の化合物は、1以上の降圧薬と組み合わせて投与されうる。降圧薬の例は、β-ブロッカー、例えば、アルプレノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、プロプラノロール、メトプロロール、ビソプロロールフマラート(bisoprololfumerate)、エスモロール、アセブテロール、メトプロロール、アセブトロール、ベタキソロール、セリプロロール、ネビボロール、テルタトロール、オクスプレノロール、アムソラルル(amusolalul)、カルベジロール、ラベタロール、β2-受容体遮断薬、例えばS-アテノロール、OPC-1085、ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害剤、例えばキナプリル、リシノプリル、エナラプリル、カプトプリル、ベナゼプリル、ペリンドプリル、トランドラプリル、ホシノプリル、ラミプリル、シラザプリル、デラプリル、イミダプリル、モエキシプリル、スピラプリル、テモカプリル、ゾフェノプリル、S-5590、ファシドトリル、ヘキストマリオンルセル:100240(EP 00481522)、オマパトリラト、ゲモパトリラト及びGW-660511、カルシウムチャネル遮断薬、例えばニフェジピン、フェロジピン、ニカルジピン、イスラジピン、ニモジピン、ジルチアゼム、アムロジピン、ニトレンジピン、ベラパミル、ラシジピン、レルカニジピン、アラニジピン、シルニジピン、クレビジピン、アゼルニジピン、バルニジピン、エホニジピン、イアシジピン(iasidipine)、イエミルジピン(iemildipine)、イエルカニジピン(iercanidipine)、マニジピン、ニルバジピン、プラニジピン、フルニジピン(furnidipine)、α-ブロッカー、例えばドキサゾシン、ウラピジル、プラゾシン、テラゾシン、ブナゾシン及びOPC-28326、利尿薬、例えばチアジド/スルホンアミド(例えば、ベンドロフルメタジド、クロロタリドン、ヒドロクロロチアジド及びクロパミド)、ループ利尿薬(例えばブメタニド、フロセミド及びトラセミド)、及びカリウム節約利尿薬(例えばアミロライド、スピロノラクトン)、エンドセリン、ETAアンタゴニスト、例えばABT-546、アンブリセンタン、アトラセンタン、SB-234551、CI-1034、S-0139及びYM-598、エンドセリンアンタゴニスト、例えばボセンタン及びJ-104133、レニン阻害剤、例えばアリスキレン、バソプレッシンV1アンタゴニスト、例えばOPC-21268、バソプレッシンV2アンタゴニスト、例えばトルバプタン、筋小胞体-121463及びOPC-31260、B-型ナトリウム利尿ペプチドアゴニスト、例えばネシリチド、アンジオテンシンIIアンタゴニスト、例えばイルベサルタン、カンデサルタン シレキセチル、ロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、エプロサルタン、カンデサルタン、CL-329167、エプロサルタン、イオサルタン(iosartan)、オルメサルタン、プラトサルタン、TA-606、及びYM-358、5-HT2受容体アゴニスト、例えばフェノルドパム及びケタンセリン、アデノシンA1アンタゴニスト、例えばナフトピジル、N-0861及びFK-352、トロンボキサンA2アンタゴニスト、例えばKT2-962、エンドペプチダーゼ阻害剤、例えばエカドトリル、一酸化窒素アゴニスト、例えばLP-805、ドパミンD1アンタゴニスト、例えばMYD-37、ドパミンD2アゴニスト、例えばノロミロール、n-3脂肪酸、例えばオマコール、プロスタサイクリンアゴニスト、例えばトレプロスチニル、ベラプロスト、PGE1アゴニスト、例えばエクラプロスト、Na+/K+ATPase調節因子、例えば
PST-2238、カリウムチャネル活性化因子、例えばKR-30450、ワクチン、例えばPMD-3117、インダパミド、CGRP-ユニジーン、グアニル酸シクラーゼ刺激因子、ヒドララジン、メチルドパ、ドカルパミン、モクソニジン、CoAprovel、MondoBio-tech-811である。
【0138】
Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 第19版, Gennaro, Ed., Mack Publishing Co., Easton, PA, 1995をさらに参照することができる。
【0139】
さらに、本化合物は、1以上のグルココルチコイド受容体アゴニストと組み合わせて投与されてもよい。このようなグルココルチコイド受容体アゴニストの例は、ベータメタソン、デキサメサゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ベクロメタゾン、ブチキシコート(butixicort)、クロベタゾール、フルニソリド、フルカチソン(flucatisone)(及びアナログ)、モメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンヘキシアセトニドGW-685698、NXC-1015、NXC-1020、NXC-1021、NS-126、P-4112、P-4114、RU-24858及びT-25シリーズである。
【0140】
本発明に記載される化合物と、1以上の上記化合物及び場合により1以上のさらなる薬理活性物質との任意の適切な組み合わせは、本発明の範囲内に含まれることを理解されたい。
【0141】
医薬組成物
本発明の化合物は、単独で又は医薬として許容される担体又は賦形剤と組み合わせて、一回用量又は複数回の用量で投与することができる。本発明の医薬組成物は、医薬として許容される担体又は希釈剤、並びに、Remington: The Science and Practice of Pharmacy第19版, Gannaro, Ed., Mack Publishing Co., Easton, PA, 1995に開示される慣用技術に従った他の任意の既知のアジュバント及び賦形剤と剤形されてもよい。
【0142】
医薬組成物は、経口、直腸、鼻腔、肺内、局所(例えば、頬側及び舌下)、経皮、嚢内、腹腔内、膣内および非経口(例えば、皮下、筋肉内、くも膜下内、静脈内、及び皮内)経路により投与するために具体的に剤形されてもよい。好ましい経路が、治療をうける対象の全身状態及び年齢、治療される病気の性質、及び選択される活性成分に依存することを理解されたい。
【0143】
経口投与用の医薬組成物は、ハード又はソフトカプセル、錠剤、トローチ、糖衣錠、ピル、ロゼンジ、粉末及び顆粒などの固体剤形を含む。適切な場合、当該組成物は、腸溶被膜などの被膜を伴なって調製されるか、又はそれらは、当該技術分野に周知の方法に従って、活性成分の徐放性、例えば持続性又は長期放出を提供するために剤形することができる。
【0144】
経口投与用の液体剤形は、溶液、乳濁液、懸濁液、シロップ及びエリクシル剤を含む。
【0145】
非経口投与のための医薬組成物は、滅菌水性及び非水性注射溶液、分散液、懸濁液又は乳濁液、並びに使用前に滅菌注射溶液又は懸濁液中に再構成される滅菌粉末を含む。デポー注射製剤は、本発明の範囲内であると考えられている。
【0146】
他の適切な投与剤形として、懸濁液、スプレー、軟膏、クリーム、ゲル、吸入剤、皮膚パッチ、インプラントなどが挙げられる。
【0147】
典型的な経口剤形は、1以上の用量、例えば1〜3の用量で投与される1日あたり約0.001〜約100mg/kg、1日あたり約0.01〜約50mg/kg体重、そしてより好ましくは、1日あたり約0.05〜約10mg/kg体重の範囲である。正確な用量は、投与回数及び投与様式、性別、年齢、治療を受ける対象の体重及び全身状態、治療される病気の性質及び重篤度、及び治療をうける任意の付随する疾患、及び当業者に明らかな他の因子に依存するであろう。
【0148】
製剤は、当業者に知られている方法により、都合よく単位投与形態中に存在する場合もある。1日あたり1回以上の経口投与のための典型的な単位投与形態は、0.05〜2000mg、例えば約0.1〜約1000mg、約0.5mg〜約500mg、約1mg〜約200mg、例えば約100mgを含むことがある。
【0149】
非経口経路、例えば静脈内、くも膜下内、筋肉内、及び同様の投与では、一般的な用量は、経口投与に用いられる用量の約半分のオーダーである。
【0150】
本発明の化合物は、一般的に遊離物質として、又はその医薬として許容される物質として使用される。例として遊離塩基の性質を有する化合物の酸添加塩、及び遊離酸の性質を有する化合物の塩基添加塩が挙げられる。「医薬として許容される塩」という語句は、本発明に記載される用途のための化合物の無毒性塩であって、遊離塩基を適切な有機又は無機酸と反応させることにより、又は当該酸を適切な有機又は無機塩基と反応させることにより一般的に調製される塩を指す。本発明に記載される用途の化合物が、遊離塩基を含む場合、このような塩は、当該化合物の溶液又は懸濁液を、化学当量の医薬として許容される酸で処理することにより、慣用される方法で製造される。本発明に記載される用途の化合物が、遊離酸を含む場合、このような塩は、当該化合物の溶液又は懸濁液を、化学当量の医薬として許容される塩基で処理することにより慣用の様式で製造される。水酸基を有する化合物の生理的に許容される塩は、ナトリウム又はアンモニウムイオンなどの適切なカチオンと組み合わせた当該化合物のアニオンを含む。医薬として許容されない他の塩は、本発明に記載される用途の化合物の製造に有用であってもよいし、そしてこれらは本発明のさらなる態様を形成する。
【0151】
非経口投与では、本化合物を含む滅菌水溶液、水性プロピレングリコール、又はゴマ油若しくはピーナッツオイルの溶液が使用されてもよい。このような水性溶液は、必要に応じて適切に緩衝化されるべきであり、そして当該液体希釈液は、まず十分な生理食塩水又はグルコースで等張化される。水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下、及び腹腔内投与に特に適切である。使用される滅菌培地は、全て、当該技術分野に知られている標準技術により容易に利用することができる。
【0152】
適切な医薬担体として、不活性固体希釈剤又はフィラー、滅菌水溶液および様々な有機溶媒が挙げられる。適切な担体の例は、水、塩類溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエトキシル化ヒマシ油、ピーナッツ油、オリーブ油、シロップ、リン脂質、ゼラチンの、ラクトース、テラアルバ、スクロース、シクロデキストリン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸又はエステルの低級アルキルエーテル、ケイ酸、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸モノグリセリド及びジグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ヒドロキシメチルセルロース及びポリビニルピロリドンである。同様に、担体又は希釈剤としては、当該技術分野に知られている任意の徐放性物質、例えば単独で、又はワックスと混合されたモノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルが挙げられる。製剤は、湿潤剤、乳化及び懸濁剤、保存剤、甘味料又は香味剤を含んでもよい。
【0153】
本発明の化合物と医薬として許容される担体を混合することによって形成される医薬組成物は、次に開示された投与経路に適切な様々な剤形で容易に投与される。当該製剤は、医薬の技術分野に知られている方法により単位投与形態で都合よく存在してもよい。
【0154】
経口投与に適した本発明の製剤は、カプセル又は錠剤などの個別のユニットとして存在してもよい。その各々は、所定量の活性成分を含み、そして適切な賦形剤を含んでもよい。これらの製剤は、粉末又は顆粒の形態で存在してもよいし、水性又は非水性液体中に溶液又は懸濁液として、或いは油中水又は水中油液体乳濁液として存在してもよい。
【0155】
経口使用を意図した組成物は、任意の既知の方法に従って製造されても良く、そしてこのような組成物は、医薬として適切かつ口当たりのよい製剤を提供するために、甘味料、香味剤、着色料、及び保存慮王からなる群から選ばれる1以上の薬剤を含んでもよい。錠剤は、錠剤の製造に適切な非毒性医薬として許容される賦形剤と混合された活性成分を含んでもよい。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウム;造粒剤及び崩壊剤、例えばコーンスターチ又はアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン、又はアカシア;及び潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクであることがある。錠剤は、被膜されていなくてもよいし、又は既知の技術により被膜されて、胃腸管での崩壊及び吸収を遅延し、そしてそれにより長期間にわたる徐放性作用を提供する場合もある。例えば、モノステアリン酸グリセロール又はジステアリン酸グリセロールなどの時間遅延物質が使用されることがある。これらは、米国特許第4,356,108号;第4,166,452号;及び第4,265,874号に記載される技術により被膜されて、徐放性のための浸透圧治療錠剤を形成することもある。これらの文献は本明細書に援用される。
【0156】
経口使用用の製剤は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合されるハードゼラチンカプセルとして、又は活性成分が水又は油溶媒、例えばピーナッツ油、液体パラフィン、又はオリーブ油と混合されるソフトゼラチンカプセルとして存在することもある。
【0157】
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合した活性化合物を含みうる。このような賦形剤は、懸濁剤、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴムであり、懸濁剤又は湿潤剤は、レシチンなどの天然ホスファチド、又は脂肪酸とアルキレン酸化物との縮合産物、例えばステアリン酸ポリオキシエチレン、又は調査脂肪アルコールとエチレン酸化物との縮合産物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はエチレン酸化物と脂肪酸及びヘキシトール由来の部分エステルとの縮合産物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、又はエチレン酸化物と脂肪酸及びヘキシトール無水物由来の部分エステルとの縮合産物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンであってもよい。水性懸濁液は、1以上の着色剤、1以上の香味剤、及び1以上の甘味料、例えばスクロース又はサッカリンを含んでもよい。
【0158】
油状懸濁物は、活性成分を植物油、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油又はやし油、或いはミネラルオイル、例えば流動パラフィン中に懸濁することにより剤形されうる。油性懸濁液は、肥厚剤、例えばミツロウ、ハードパラフィン、又はセチルアルコールを含んでもよい。上に記載される甘味料、及び香味剤が加えられて、口当たりのよい経口製剤を提供する場合もある。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤を添加することにより保存されてもよい。
【0159】
水の添加により水性懸濁液の調製に適している調剤粉末及び顆粒は、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤、及び1以上の保存剤を混合した活性化合物を提供する。適切な分散剤又は湿潤剤、及び懸濁剤は、上にすでに記載された薬剤により例示されている。追加の賦形剤、例えば、甘味料、香味料、及び着色剤が存在してもよい。
【0160】
本発明に従って使用するための化合物を含む医薬組成物は、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油相は、植物油、例えばオリーブ油、又はラッカセイ油、又はミネラルオイル、例えば液体パラフィン、又はそれらの混合物であってもよい。適切な乳化剤は、天然ガム、例えばアカシアゴム又はトラガカントゴム、天然ホスファチド、例えば大豆レシチン、及び脂肪酸及びヘキシトール無水物由来のエステル又は部分エステル、例えばモノオレイン酸ソルビタン、及び当該部分エステルとエチレンオキシドとの縮合産物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンであってもよい。エマルジョンは、甘味料及び香味剤を含んでもよい。
【0161】
シロップ及びエリクシルは、甘味料、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビタン又はスクロースで剤形されうる。このような製剤は、鎮痛薬、保存剤及び香味剤及び着色剤を含んでもよい。医薬組成物は、滅菌注射水性懸濁液又は油性懸濁液の形態であってもよい。懸濁液は、適切な分散剤又は湿潤剤、及び上記懸濁剤を用いて既知の方法に従って剤形されてもよい。滅菌注射用製剤は、1, 3-ブタンジオールの溶液などの非毒性の非経口薬として許容される希釈剤又は溶媒の滅菌注射溶液又は懸濁液でありうる。許容されるビヒクル及び溶媒の中で、使用されるものは水、リンゲル溶液、および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌、固定油は、溶媒又は懸濁溶媒として使用される。この目的のために、合成モノ又はジグリセリドを用いた任意のブランドの固定油が、使用されてもよい。さらに、注射液の製造におけるオレイン酸などの脂肪酸の利用法が見出される。
【0162】
組成物は、本発明の化合物の直腸投与用の座剤の形態であってもよい。これらの組成物は、薬剤を、通常の温度で固体であるが、直腸温度で液体となり、そして直腸で溶融して薬剤を放出する適切な非刺激性の賦形剤と混合することにより製造することができる。このような物質は、例えば、カカオバター及びポリエチレングリコールを含む。
【0163】
本発明の化合物を含むクリーム、軟膏、ゼリー、懸濁液の溶液などが局所使用用に考慮される。当該適用の目的のために、局所適用は、マウスウォッシュ及びうがい薬を含む。
【0164】
本発明に従って使用するための化合物は、リポソームデリバリーシステム、例えば小さい単層ベシクル、大きい単層ベシクル、及び多層ベシクルの形態で投与されうる。リポソームは、様々なリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミン、又はホスファチジルコリンから形成されてもよい。
【0165】
さらに、本発明に従って使用するための化合物のいくつかは、水又は一般的な有機溶媒と一緒に溶媒和物を形成することもある。このような溶媒和物も本発明の範囲に含まれる。
【0166】
こうして、さらなる実施態様では、本発明に従って使用するための化合物、又はその医薬として許容される塩、溶媒和物、又はプロドラッグ、並びに1以上の医薬として許容される担体、賦形剤、又は希釈剤を含む医薬組成物が提供される。
【0167】
固体担体が経口投与に使用される場合、製剤は、錠剤化されてもよいし、粉末又はペレット形態でハードゼラチンカプセル中に存在してもよいし、又はトローチ又はロゼンジの形態を取ることもある。固体担体の量は、かなり変化するが、通常約25mg〜約1gであろう。液体担体が使用される場合、製剤は、シロップ、エマルジョン、ソフトゼラチンカプセル、又は滅菌注射液、例えば水性又は非水性液体懸濁液又は溶液の形態であってもよい。
【0168】
慣用の錠剤化技術により調製されうる一般的な錠剤は、以下のものを含む。
コア
活性化合物(遊離化合物又はその塩) 5.0mg
Lactosum Ph.Eur. 67.8mg
微結晶セルロース(Avicel) 31.4mg
Amberlite(登録商標)IRP88* 1.0mg
Magnesii stearas Ph.Eur. q.s.
被膜
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 約9mg
Mywacett9-40** 約0.9mg
* ポラクリリンカリウム NF、錠剤崩壊剤(Rohm and Hass)
**フィルム被膜用の可塑剤として使用されるアクリル化モノグリセリド
【0169】
本発明の化合物は、哺乳動物、特に治療を必要とするヒトである患者に投与されうる。このような哺乳動物として、動物、つまり家畜動物、例えばペット、並びに非家畜動物、例えば野生動物の両方が挙げられる。
【0170】
本明細書に記載される新規の特徴、又は特徴の組み合わせは、本発明に必須であると考えられている。
【0171】
本発明は、以下に記載する本発明の化合物の製造方法にも関する。
【0172】
しかしながら、本発明は、本発明の範囲をいかようにも制限することを意図しない代表的な実施例においてさらに記載される。
【0173】
実施例、一般式(I)及び(II)の化合物
以下の実施例及び一般的方法は、明細書及び合成スキームにおいて同定される一般式(I)及び(II)の中間体化合物及び最終産物について言及する。本発明の一般式(I)及び(II)の化合物の製法は、以下の実施例を用いて詳細に記載される。本発明の一般式(I)及び(II)の化合物の製法は、以下の実施例を用いて詳細に記載されている。ときおり、当該反応は、本発明の開示の範囲に含まれる各化合物に対して記載されたようには適用できないこともある。この場合の化合物は、当業者により容易に認識されよう。これらの場合、当該反応は、当業者に知られている慣用の変更により、つまり邪魔となる基を適切に保護することにより、他の慣用される試薬に変化させることにより、又は反応条件に通常の変更を加えることにより、うまく行なうことができる。或いは、本明細書に開示される他の反応、又はそうでない場合慣用される反応は、本発明の対応する化合物の製造に適用できよう。全ての調製法において、開始物質の全てが知られているか、又は既知の開始物質から容易に製造されてもよい。当該化合物の構造は、元素分析又は核磁気共鳴法(NMR)により確認される。NMRでは、標題の化合物の特徴的なプロトンに伴なうピークが、適切である場合に存在する。1H NMRシフト(δH)は、内部標準としてのテトラメチルシランからの低磁場側への移動(100万分の1(ppm))として与えられる。M.p.:は、融点であり、そして℃で与えられ、そして補正されていない。W.C. Still et al、J. Org. Chem. 43: 2923 (1978)により記載される技術を用いて、Merckシリカゲル60(Art. 9385)上でカラムクロマトグラフィーが行なわれた。
【実施例】
【0174】
実施例で用いられる略語は以下の意味を有する:
HPLCシステム
HPLC法A:40分、60ml/分、5%〜100%溶媒B(アセトニトリル)を含む溶媒A(水)の勾配溶出、210nm、室温での検出、Phenomenex RPシナジーMAXカラム(3μm、30mm×250mm)を用いて、Gilsonシステム(4 Gilson 306 pumps, Gilson 155 detector, Gilson reodyne manual injection, Gilson 811C mixer 及び Gilson 202 fraction colloector)でRP精製を行った。プールされた画分を吸引下で乾燥するまで蒸発させ、又はMeCNが取り除かれるまで吸引下で蒸発させ、そして次に凍結させ、そして凍結乾燥させた。
HPLC-MS:3分、2.7ml/分で95%溶媒B(0.05%TFAを含むアセトニトリル)を含む溶媒A(0.05%TFAを含む水)の溶出勾配を用いたWaters X-terra MS C18カラム(5μm、3.0mm×50mm)を用いて、AgilentMS検出器システムモデルVL(MW0-1000)及びS.W.D.E.R.EモデルSedex55ELS検出器システムに適合させたAgilent HPLCシステム (1100脱気機、1100ポンプ、1100インジェクター及び1100DAD)上でRP分析を行なった。
TLC:薄層クロマトグラフィーを、Merck DC-Alufolien、シリカゲル60F254上で行い、そして成分をUV254で可視化した。フラッシュクロマトグラフィーを、シリカゲルMerck60サイズ0.04〜0.063mm及びQuad12/25フラッシュシステムを用いて行なった。
【0175】
中間体化合物1
(4-ヒドロキシメチル-ピペリジン-1-イル)-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化18】

【0176】
4-ピペリジンメタノール(3.13g;27.17mmol)を、窒素雰囲気下でN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(50ml)及びジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(8.8ml;68mmol)中に溶解した。DMF(10ml)中に溶解させた1-アダマンタンカルボニル・クロリド(4.5g;22.6mmol)をゆっくり加え、そして反応混合物を室温で16時間攪拌させた。ジクロロメタン及び1N・HCl水溶液を加え、そして相を分離した。有機相を乾燥するまで蒸発させ、調製HPLC(方法A)により精製して、標題の生成物を与えた(収量:3g)。HPLC-MS:m/z:278.6(M+H)+;Rt=1.5分。
【0177】
中間体化合物2
(4-ヒドロキシエチル-ピペリジン-1-イル)-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化19】

【0178】
4-ピペリジンエタノール(3.5g;27.2mmol)を、窒素雰囲気下でDMF(50ml)及びDIPEA(8.8ml;68mmol)に溶解した。DMF(10ml)中に溶解させた1-アダマンタンカルボニル・クロリド(4.5g;22.6mmol)を、ゆっくり加え、そして反応混合物を室温で16時間攪拌させた。ジクロロメタン及び1N・HCl水溶液を加え、そして相を分離した。有機相を乾燥するまで蒸発させ、そして調製HPLCにより精製して(方法A)、標題の生成物を与えた(収量4.2g)。HPLC-MS:m/z:292.6(M+H)+;Rt:1.6分。
【0179】
実施例1
(4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1,3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸
【化20】

【0180】
ステップA
(4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステル
(4-ヒドロキシエチル-ピペリジン-1-イル)-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン(300mg;1mmol)及びエチル-(4-ヒドロキシフェニル)アセテート(222.6mg;1.24mmol)を窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン(20ml)中に溶解させた。トリブチルホスフィン(415.9mg;2.06mmol)の次に1,1-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(519mg;2.06mmol)を加え、そして反応混合液を2日間攪拌した。反応混合液を蒸発させ、そして調製HPLCにより精製し(方法A)、これにより標題の生成物(50mg)を与えた。HPLC-MS:m/z:454.6(M+H)+;Rt:2.62分。
【0181】
ステップB
(4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸
(4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステルをテトラヒドロフラン(15ml)及びエタノール(15ml)中に溶解させた。1N・水酸化ナトリウム水溶液(3ml)を加え、そして混合物を2時間室温で攪拌した。層を分離し、そして有機相を乾燥させ、そして蒸発させて標題の生成物を与えた。収量:40mg;HPLC-MS:m/z:426.2(M+H)+;Rt:2.2分。
【0182】
実施例2
{4-[2-(1H-イミダゾール-2-イルスルファニル)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化21】

【0183】
標題の生成物を、(4-{2-[1-(トリシクロ-[3.3.1.13,7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステルについて記載されるように、2メルカプトイミダゾールを用いることにより調製した。収量:200mg;HPLC-MS:m/z:374.7(M+H)+;Rt:1.47分。
【0184】
実施例3
4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1,3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシル-安息香酸
【化22】

【0185】
ステップA:4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-安息香酸アリルエステル
標題の生成物を、(4-{2-[1-(トリシクロ-[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステルについて記載される方法により、4-ヒドロキシ安息香酸アリルエステルを用いて調製した。収量:60mg;HPLC-MS:m/z:452.2(M+H)+;Rt:2.76分。
【0186】
ステップB:4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-安息香酸
4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-安息香酸アリルエステルを、(4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステルについて記載されるように加水分解した。収量:50mg;HPLC-MS:m/z:412.0(M+H)+;Rt:2.26分。
【0187】
実施例4
4-(2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-メトキシ}-安息香酸
【化23】

【0188】
ステップA:4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-メトキシ}-安息香酸アリルエステル
標題の生成物は、(4-{2-[1-(トリシクロ-[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステルについて記載される方法により、(4-ヒドロキシメチル-ピペリジン-1-イル)-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン(500mg;1.8mmol)及び4-ヒドロキシ-安息香酸アリルエステル(418mg;2.34mmol)を用いて調製した。収量:238mg;HPLC-MS:m/z:438.6(M+H)+;Rt:2.65分。
【0189】
ステップB:4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.13,7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-メトキシ}-安息香酸
4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-メトキシ}-安息香酸アリルエステルを、(4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.13,7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステルについて記載されるように加水分解した。収量:210mg;HPLC-MS:m/z:398.5(M+H)+;Rt:2.76分。
【0190】
実施例5
[4-(1H-イミダゾール-2-イルスルファニルメチル)-ピペリジン-1-イル]-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化24】

標題の生成物を、(4-{2-[1-(トリシクロ-[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステルについて記載される方法により、(4-ヒドロキシメチル-ピペリジン-1-イル)-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン(500mg;1.8mmol)及び2-メルカプトイミダゾール(234mg;2.34mmol)を用いて調製した。収量:150mg;HPLC-MS:m/z:360.6(M+H)+;Rt:1.37分。
【0191】
実施例6
[[4-(ピリジン-2-イルオキシメチル)-ピペリジン-1-イル]-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化25】

【0192】
標題の生成物を、(4-{2-[1-(トリシクロ-[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステルについて記載されるように、(4-ヒドロキシメチル-ピペリジン-1-イル)-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン(500mg;1.8mmol)及び2-ヒドロキシピリジン(223mg;2.23mmol)を用いて製造した。収量:129mg;HPLC-MS:m/z:355.6(M+H)+;Rt:1.94分。
【0193】
実施例7
{4-[2-(ピリジン-2-イルスルファニル)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化26】

【0194】
標題の生成物を、(4-{2-[1-(トリシクロ-[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステルについて記載される方法により、(4-ヒドロキシエチル-ピペリジン-1-イル)-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン(500mg;1.8mmol)及び2-メルカプトピリジン(248mg;2.23mmol)を用いて製造した。収量:392mg;HPLC-MS:m/z:385.6(M+H)+;Rt:2.04分。
【0195】
実施例8
{4-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1,3,7]デカン-1-イル-メタノン
【化27】

【0196】
標題の生成物を、(4-{2-[1-(トリシクロ-[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸エチルエステルについて記載される方法により、(4-ヒドロキシエチル-ピペリジン-1-イル)-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン(500mg;1.8mmol)及び2-ヒドロキシピリジン(212mg;2.23mmol)を用いて製造することにより調製した。収量:273mg;HPLC-MS:m/z:369.1(M+H)+;Rt:2.13分。
【0197】
薬理試験法
11βHSD1酵素アッセイ
物質
3H-コルチソン及び抗-ラビットIg被膜シンチレーション近位アッセイ(SPA)ビーズを、Amersham Pharmacia Biotechから購入した。β-NADPHをSigmaから購入し、そしてラビット抗コルチソール抗体をFitzgeraldから購入した。h-11βHSD1で形質転換された酵母の抽出物(Hultら、FEBS Lett.、441、25(1998))を酵素のソースとして用いた。試験化合物をDMSO(10mM)中に溶解した。50mM・Tris-HCl(Sigma Chemical Co)、4mM・EDTA(Sigma Chemical Co)、0.1%BSA(Sigma Chemical Co)、0.01%Tween-20(Sigma Chemical Co)及び0.005%バシトラシン(Novo Nordisk A/S)、pH=7.4を含む緩衝液で全ての希釈を行なった。Optiplate96ウェルプレートは、Packardから販売されている。3H-コルチソール結合対SPAビーズの量を、TopCount NXT、Packardで計測した。
【0198】
方法
h-11βHSD1、120nMの3H-コルチソン、4mM・β-NADPH、抗体(1:200)、試験化合物及びSPA粒子(2mg/ウェル)での連続希釈液を、ウェルに加えた。異なる成分を混合することにより反応を行ない、そして30℃で60分間攪拌下で行なった。10倍過剰量の停止緩衝液(500μMカルベノキソロン及び1μMのコルチソン)を添加することによりにより反応を停止させた。GraphPad Prismソフトウェアを用いることによりデータを分析した。
【0199】
【表1】

【0200】
本発明は、その特定の好ましい実施態様について記載されそして例示されてきたが、様々な変更、修飾、及び置換は、本発明の本質及び範囲から逸脱することなく行なうことができる。例えば、本明細書に記載される好ましい用量以外の有効な用量は、疾患が治療される哺乳動物の応答性の変動の結果として適用することができる。同様に、観察される具体的な薬理応答は、選択された特定の活性化合物、又は医薬担体が存在するかに従って、及びそれらに依存して変わりうるか、並びに製剤のタイプ、及び使用される投与様式、及びこのような予期される変更又は結果の差違は、本発明の対象及び実施に従って考慮される。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲に制限されるべきではない。
【0201】
上の記載及び/又は特許請求の範囲に開示された特徴は、別々に、及び任意の組み合わせで、その多様な形態における本発明を認識するための材料となる。
【0202】
本発明の好ましい特徴は以下の通りである:
1.以下の一般式I:
【化28】

[式中、
1及びR2は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、4〜7個の炭素原子を含む飽和環系を形成し、当該環系は、-A-Xで置換され;
Aは、C1-2-アルキレン、C2-3-アルケニレン及びC2-3-アルキニレンからなる群から選ばれ;
Xは、-OR6、-SR6、-NHR9、-S(O)R6、-S(O)26及び-NS(O)26からなる群から選ばれ;
6は、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、アリール、単環又は二環ヘテロアリール、C3-8-ヘテロシクリル及びC3-10-シクロアルキルからなる群から選ばれ、当該アルキル、アルケニル及びアルキニルの各々は、場合により、1以上のR7で置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により1以上のR8で置換され;
7は、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノ-カルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、シアノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され;そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換され;
8は、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、シアノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで場合により置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換され;
9は、アリール又はヘテロアリールからなる群から選ばれ、これらの各々が、場合により、1以上のR8で置換され;
3、R4、及びR5は、独立して、水素、ヒドロキシ、カルボキシ、C1-3-アルキル、ペルハロメチル、-CH2OH、及びハロゲンからなる群から選ばれる]
で表される化合物、又はそのプロドラッグ、又はその医薬として許容される酸又は塩基との塩、又は任意の光学異性体又は光学異性体の混合物、例えばラセミ混合物又は任意の互変異性体。
【0203】
1.以下の一般式I:
【化29】

[式中、
1及びR2は、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜7個の炭素原子を含む飽和環系を形成し、当該環系は、1の-A-Xでのみ置換され;
Aは、C1-2-アルキレン、C2-3-アルケニレン及びC2-3-アルキニレンからなる群から選ばれ;
Xは、-OR6、-SR6、-NHR9、-S(O)R6、-S(O)26及び-NS(O)26からなる群から選ばれ;
6は、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、アリール、単環又は二環ヘテロアリール、C3-8-ヘテロシクリル及びC3-10-シクロアルキルからなる群から選ばれ、当該アルキル、アルケニル及びアルキニルの各々は、場合により、1以上のR7で置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により1以上のR8で置換され;
7は、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノ-カルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、シアノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシであり、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換され;
8は、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、シアノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで場合により置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換され;
9は、アリール又はヘテロアリールからなる群から選ばれ、その各々は、場合により1以上のR8で置換され;
3、R4、及びR5は、独立して、水素、ヒドロキシ、カルボキシ、C1-3-アルキル、ペルハロメチル、-CH2OH、及びハロゲンからなる群から選ばれる]
で表される化合物、又はそのプロドラッグ、又はその医薬として許容される酸又は塩基との塩、又は任意の光学異性体又は光学異性体の混合物、例えばラセミ混合物、或いは任意の互変異性体。
【0204】
2.R1及びR2が、それらが結合する窒素と一緒になって、5又は6個の炭素原子を含む飽和環系を形成する、項目1に記載の化合物。
3.R1及びR2が、それらが結合する窒素と一緒になって、5個の炭素原子を含む飽和環系を形成する、項目2に記載の化合物。
4.R1及びR2が、それらが結合する窒素と一緒になって、6〜8個の炭素原子を含む飽和環系を形成し、当該環系において1又は2個の炭素原子がブリッジの形態である、項目1に記載の化合物。
5.R1及びR2が、それらが結合する窒素と一緒になって、6〜7個の炭素原子を含む飽和環系を形成し、当該環系において1又は2個の炭素原子が、ブリッジの形態である、項目4に記載の化合物。
【0205】
6.R1及びR2が、それらが結合する窒素と一緒になって、以下の:
【化30】

からなる群から選ばれる飽和環系を形成する、項目1に記載の化合物。
【0206】
7.前記化合物が以下の一般式II:
【化31】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5が、項目1に定義される通りである]
を有する、項目1〜3、及び6のいずれか一項に記載の化合物。
【0207】
8.前記化合物が、以下の一般式IIa:
【化32】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5が、項目1に定義される通りである]
を有する、項目1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【0208】
9.前記化合物が、以下の一般式IIb:
【化33】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5が、項目1に定義される通りである]
を有する、項目1〜3及び6のいずれか一項に記載の化合物。
【0209】
10.前記化合物が、以下の一般式IIc:
【化34】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5が、上に定義される通りである]
を有する、項目1〜3及び6のいずれか一項に記載の化合物。
【0210】
11.Aがエチレン又はメチレンである、項目1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
12.Aがエチレンである、項目1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
13.AがC2-3アルケニレンである、項目1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
14.AがC2-3アルキニレンである、項目1〜10のいずれか一項に記載の化合物。15.Xが、-OR6、-SR6、及び-NHR9からなる群から選ばれる、項目1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
【0211】
16.Xが、-OR6である、項目1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
17.Xが、-SR6である、項目1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
18.R3、R4、及びR5が、独立して、水素、メチル、ハロゲン、-CH2OH及びとリフルオロメチルからなる群から選ばれる、項目1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
19.R3、R4、及びR5が、水素である、項目1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
【0212】
20.R6が、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、及びC2-8-アルキニルからなる群から選ばれ、当該アルキル、アルケニル及びアルキニルの各々が、場合により、1以上のR7で置換されている、項目1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
21.R7が、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキル-カルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキル-カルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ、又はアリールC1-6アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換される、項目20に記載の化合物。
【0213】
22. R7が、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、-C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、ハロゲン、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン、C1-6-アルキル又はC3-5-シクロアルキルで置換される、項目20に記載の化合物。
【0214】
23.R7が、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、-C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキルの各々は、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-3-アルキル、カルボキシ、ハロゲン又はC1-3-アルキルオキシで場合により置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が場合により、1以上のヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン、C1-3-アルキル又はC3-5-シクロアルキルで置換される、項目20に記載の化合物。
【0215】
24.R6が、アリール、ヘテロアリール、C3-8-ヘテロシクリル及びC3-10-シクロアルキルからなる群から選ばれ、当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が、場合により1以上のR8で置換される、項目1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
25.R6が、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選ばれ、当該アリール及びヘテロアリールの各々が、場合により、1以上のR8で場合により置換される、項目24に記載の化合物。
【0216】
26.R6が、フェニル、ピリジニル、ピロリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及びテトラゾリルからなる群から選択され、これらの各々が、場合により、1以上のR8で置換される、項目24に記載の化合物。
【0217】
27. R6がフェニル、ピリジニル、ピロリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及びテトラゾリルからなる群から選ばれる、項目24に記載の化合物。
【0218】
28.R6が、場合により1以上のR8で置換されるイミダゾリルである、項目24に記載の化合物。
29.R6が、場合により、C1-10-アルキル、ハロゲン又はトリフルオロメチルからなる群から選ばれる1以上のもので置換される、項目24に記載の化合物。
30.R6が、イミダゾリルである、項目24に記載の化合物。
【0219】
31.R8が、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリール-アミノカルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリール-カルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々が、場合により1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が、場合により1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換される、項目24〜28のいずれか一項に記載の化合物。
【0220】
32.R8が、C1-10-アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1-6-アルキル、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10シクロアルキルアミノ、C1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールカルボニルであり、当該アルキルの各々は、場合により、1以上のヒドロキシC1-6-アルキル、及びカルボキシで置換され、当該ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルのうちの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン、C1-6-アルキル、及びC3-10-シクロアルキルで置換されている、項目31に記載の化合物。
【0221】
以下の:
(4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸
【化35】

{4-[2-(1H-イミダゾール-2-イルスルファニル)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化36】

4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-安息香酸
【化37】

4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-メトキシ}-安息香酸
【化38】

[4-(1H-イミダゾール-2-イルスルファニルメチル)-ピペリジン-1-イル]-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化39】

{[4-(ピリジン-2-イルオキシメチル)-ピペリジン-1-イル]-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化40】

{4-[2-(ピリジン-2-イルスルファニル)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化41】

{4-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1,3,7]デカン-1-イル-メタノン
【化42】

からなる群から選ばれる、項目1〜32のいずれか一項に記載の化合物。
【0222】
34.11β-HSD1の活性の調節又は抑制が利点を有する状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のために有用な薬剤である、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
35.細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防に有用である薬剤である、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
36.メタボリックシンドローム、インスリン抵抗性、脂質異常症、高血圧、及び肥満からなる群から選ばれる状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防に有用である薬剤である、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
37.2型糖尿病、耐糖能異常(IGT)、境界型糖尿病(IFG)の状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防に有用である薬剤である、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
【0223】
38.IGTから2型糖尿病への進行を遅延又は予防するために有用な薬剤である、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
39.メタボリックシンドロームの2型糖尿病への進行の遅延又は予防のために有用な薬剤である、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
40.グルココルチコイド受容体アゴニスト処置又は治療の副作用の治療、防止、及び/又は予防のために有用な薬剤である、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
【0224】
41.項目1〜33のいずれか一項に記載の少なくとも1の化合物を、1以上の医薬として許容される担体又は賦形剤と併せて含む医薬組成物。
42.経口、鼻腔、頬側、経皮、肺内、又は非経口投与のための、項目41に記載の医薬組成物。
43.0.05mgから2000mg/日、0.1mg〜1000mg、又は0.5mg〜500mg/日の項目1〜32のいずれか一項に記載の化合物を含む、単位投与形態の項目41又は42に記載の医薬組成物。Acompoundaccor
44.11βHSD1の活性の調節又は抑制が有利となる任意の状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【0225】
45.細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される任意の状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物の使用。
46.メタボリックシンドローム、インスリン抵抗性、脂質異常症、高血圧、及び肥満からなる群から選ばれる任意の状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物の使用。
47.2型糖尿病、耐糖能異常(IGT)、境界型糖尿病(IFG)の状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物の使用。
48.IGTから2型糖尿病への進行の遅延又は予防のための医薬組成物の製造のための、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物の使用。
49.メタボリックシンドロームの2型糖尿病への進行の遅延又は予防のための医薬組成物の製造のための、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物の使用。
50.グルココルチコイド受容体アゴニスト処理又は治療の副作用の治療、防止、及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物の使用。
51.11βHSD1の化成の調節又は抑制が有利となる任意の状態、障害、又は疾患の治療、防止、及び/又は予防のための方法であって、当該方法が、治療を必要とする対象に有効量の本発明に記載の化合物を投与することを含む、前記方法。
52.前記状態、障害、又は疾患が、メタボリックシンドローム、インスリン抵抗性、脂質代謝異常、高血圧及び肥満からなる群から選ばれる、項目51に記載の方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式I:
【化1】

[式中、
1及びR2が、それらが結合する窒素と一緒になって、4〜7個の炭素原子を含む飽和環系を形成し、当該環系が、-A-Xで置換され;
Aが、C1-2-アルキレン、C2-3-アルケニレン及びC2-3-アルキニレンからなる群から選ばれ;
Xが、-OR6、-SR6、-NHR9、-S(O)R6、-S(O)26及び-NS(O)26からなる群から選ばれ;
6が、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、アリール、単環又は二環ヘテロアリール、C3-8-ヘテロシクリル及びC3-10-シクロアルキルからなる群から選ばれ、当該アルキル、アルケニル及びアルキニルの各々が、場合により、1以上のR7で置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が、場合により1以上のR8で置換され;
7が、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノ-カルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10シクロアルキルアミノ、シアノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換され;
8が、C1-10-アルキル、C2-8-アルケニル、C2-8-アルキニル、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、アリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールC1-6-アルキル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、C3-8-ヘテロシクリル、C3-10-シクロアルキルアミノ、シアノ、C1-6-アルキルオキシ、アリールC1-6-アルキルオキシ、ヘテロアリールC1-6-アルキルオキシ、C1-6-アルキルオキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシカルボニルC1-6-アルキル、C2-6-アルケニルオキシカルボニル、カルボキシC1-6-アルキル、C1-6-アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1-6-アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1-6-アルキルカルボニル、C1-6-アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ又はアリールC1-6-アルキルカルボキシであり、当該アルキル及びアルケニルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキルオキシ又はアリールオキシで置換され、そして当該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルの各々が、場合により、1以上のヒドロキシ、ヒドロキシC1-6-アルキル、カルボキシ、スルファニル、スルホ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-アルキルオキシ、C3-10-シクロアルキル又はアリールオキシで置換され;
9が、アリール又はヘテロアリールからなる群から選ばれ、その各々が、場合により、1以上のR8で置換され;
3、R4、及びR5が、独立して、水素、ヒドロキシ、カルボキシ、C1-3-アルキル、ペルハロメチル、-CH2OH、及びハロゲンからなる群から独立して選ばれる]
で表される化合物、或いはそのプロドラッグ、又は医薬として許容される酸若しくは塩基とのその塩、又は任意の光学異性体若しくはラセミ混合物を含む光学異性体の混合物、又は任意の互変異性体。
【請求項2】
前記化合物が、以下の一般式II:
【化2】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5は、請求項1に定義される通りである]
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記化合物が、以下の一般式IIa:
【化3】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5は、請求項1に定義される通りである]
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記化合物が、以下の一般式IIb:
【化4】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5は、請求項1に定義される通りである]
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記化合物が、以下の一般式IIc:
【化5】

[式中、A、X、R3、R4、及びR5は、請求項1に定義される通りである]
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
以下の:
(4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-フェニル)-酢酸
【化6】

{4-[2-(1H-イミダゾール-2-イルスルファニル)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化7】

4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-エトキシ}-安息香酸
【化8】

4-{2-[1-(トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカナン-1-カルボニル)-ピペリジン-4-イル]-メトキシ}-安息香酸
【化9】

[4-(1H-イミダゾール-2-イルスルファニルメチル)-ピペリジン-1-イル]-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化10】

[[4-(ピリジン-2-イルオキシメチル)-ピペリジン-1-イル]-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化11】

{4-[2-(ピリジン-2-イルスルファニル)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1.3.7]デカン-1-イル-メタノン
【化12】

{4-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)-エチル]-ピペリジン-1-イル}-トリシクロ[3.3.1.1,3,7]デカン-1-イル-メタノン
【化13】

からなる群から選ばれる請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
11βHSD1の活性の調節又は抑制が有利である、任意の状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のために有用な薬剤である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される任意の状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のために有用な薬剤である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
メタボリックシンドローム、インスリン抵抗性、脂質代謝異常、高血圧及び肥満からなる群から選ばれる状態、障害、又は疾患の治療、防止、及び/又は予防のために有用な薬剤である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
1以上の医薬として許容される担体又は賦形剤と一緒に、請求項1〜6のいずれか一項に記載の少なくとも1の化合物を活性成分として含む、医薬組成物。
【請求項11】
11βHSD1の活性の調節又は抑制が有利である任意の状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項12】
細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される任意の状態、障害、及び疾患の治療、防止、及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項13】
メタボリックシンドローム、インスリン抵抗性、脂質代謝異常、高血圧、及び肥満からなる群から選ばれる状態、障害、又は疾患の治療、防止、及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項14】
11βHSD1の活性の調節又は抑制が、有利である任意の状態、障害、又は疾患の治療、防止、及び/又は予防のための方法であって、当該方法が、治療を必要とする対象に本発明に記載される化合物の有効量を投与することを含む、前記方法。

【公表番号】特表2009−530346(P2009−530346A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500847(P2009−500847)
【出願日】平成19年3月20日(2007.3.20)
【国際出願番号】PCT/EP2007/052618
【国際公開番号】WO2007/107550
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(508269525)ハイ ポイント ファーマシューティカルズ,リミティド ライアビリティ カンパニー (26)
【Fターム(参考)】