モーションデータ作成装置、及び、モーションデータ作成方法、並びに、モーションデータ作成プログラム
【課題】モーションプラットフォームの姿勢を制御する装置、並びに、モーションデータ作成プログラムに関し、容易に行えるモーションプラットフォームの姿勢を制御するためのモーションデータを作成できるモーションデータ作成装置、及び、モーションデータ作成方法、並びに、モーションデータ作成プログラムを提供する。
【解決手段】入力装置102の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成装置101であって、モーションプラットフォームの画像を表示装置103に表示させ、モーションプラットフォームの画像が入力装置102により操作されたときに、モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成する姿勢データ作成部111と、姿勢データに基づいてモーションデータを作成するモーションデータ作成部112とを有することを特徴とする。
【解決手段】入力装置102の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成装置101であって、モーションプラットフォームの画像を表示装置103に表示させ、モーションプラットフォームの画像が入力装置102により操作されたときに、モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成する姿勢データ作成部111と、姿勢データに基づいてモーションデータを作成するモーションデータ作成部112とを有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はモーションデータ作成装置、及び、モーションデータ作成方法、並びに、モーションデータ作成プログラムに係り、特に、モーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成装置、及び、モーションデータ作成方法、並びに、モーションデータ作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
シミュレーションゲーム装置などのシミュレータとして、模擬車両などに運転者が乗り、シミュレーション画面を見ながらカーレースやラリーを行うものがある(例えば、特許文献1、2参照)。運転者がコースを選択してシミュレーションを開始すると、経路に沿って予め組込まれたプログラムによってシミュレーションが進行し、車両の衝突、ジャンプ、スリップ等の種々の事象が発生する。この事象に対応して模擬車両の動きが制御される。このとき、車両の進行に伴って衝突、横滑り、ジャンプ等の事象が発生する。そして、事象に対応して予め作成された模擬車両の動きの制御データがメモリのテーブルから読出されて模擬車両の制御機構に与えられる。これによって、模擬車両が衝突、加速、スリップ等の動きを示し、運転者にシミュレーションの臨場感を与える。
【0003】
このとき、さらに臨場感を与えるために、衝撃音などに合わせて衝撃振動を与えるようにしている。
【0004】
搭乗部に衝突などの衝撃振動を与える場合には、衝撃映像に合わせて衝撃音をスピーカから発生させている。このとき、このような振動については、開発者が手作業によりアクチュエータの動きを場面に合わせて振動波形を作成していた。
【0005】
したがって、6軸制御などを行うと、一つの衝撃音に合わせて6軸の振動波形を各々作成していた。このため、手間がかかり、コンテンツの作成が容易に行えなかった。このため、コンテンツの交換などが容易に行えなかった。
【0006】
また、搭乗者によって操縦可能な搭乗部では、パターン化された複数の制御データとフラグとを対応させ、操作に応じてフラグを順次羅列し、フラグの並びに応じて制御データを合成して、搭乗部の制御データを作成していた(例えば、特許文献3参照)
なお、モーションデータの作成方法としては、横軸に時間軸をとり、縦軸にモーションチャンネルを設定した画面を用いてモーションデータを編集する提案があった(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開平11−313983号公報
【特許文献2】特開2003−66825号公報
【特許文献3】特許3823265号公報
【特許文献4】特開2002−103258号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかるに、従来のシミュレーションシステムのモーションデータは、設計者がモーションプラットフォームの姿勢データの波形を操作することによって決定していた。
【0008】
このため、設計者が直感的にモーションプラットフォームの姿勢を把握することが困難であり、よって、モーションデータ作成後、シミュレーションシステムを実際に駆動するなどして、多くの手直しを行う必要があった。例えば、映像とモーションプラットフォームとの姿勢とが一致しないなどの不都合が生じたり、設定した姿勢が意図した姿勢と異なるなどの不都合が生じたりしていた。
【0009】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、設計者の意図するように、かつ、容易に行えるモーションプラットフォームの姿勢を制御するためのモーションデータを作成できるモーションデータ作成装置、及び、モーションデータ作成方法、並びに、モーションデータ作成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、入力装置の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成装置であって、モーションプラットフォームの画像を表示装置に表示させ、モーションプラットフォームの画像が入力装置により操作されたときに、モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成する姿勢データ作成部と、姿勢データに基づいてモーションデータを作成するモーションデータ作成部とを有するものである。
【0011】
また、時間軸に対して姿勢データをプロットした姿勢データグラフを前記表示装置に表示させることを特徴とする。
【0012】
さらに、姿勢データに応じたモーションプラットフォームの画像を前記表示装置に表示させることを特徴とする。
【0013】
また、入力装置の操作に基づいて選択された範囲に、プロットされている姿勢データを補間し、姿勢データグラフを作成させることを特徴とする。
【0014】
また、表示装置に表示される前記モーションプラットフォームの画像は、前記モーションプラットフォームの立体モデル画像であることを特徴とする。
【0015】
また、姿勢データグラフで指定された時間に対応する画像を前記表示装置に表示させることを特徴とする。
【0016】
さらに、姿勢データグラフのうちエラー発生部分に姿勢データグラフのエラー解消の境界となる波形を合わせて表示させることを特徴とする。また、姿勢データグラフを変更したとき、変更前の姿勢データグラフを合わせて表示させることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて観測位置から前記観測方向から見たときのモーションプラットフォームが配置される仮想空間内における画像を表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、入力装置により操作可能にモーションプラットフォームの画像を表示装置に設定された姿勢入力領域に表示させ、入力装置により姿勢入力領域に表示されたモーションプラットフォームの画像が操作されたときにモーションプラットフォームの姿勢に応じた姿勢データを作成させ、姿勢データに基づいてモーションデータを作成させることにより、設計者がモーションプラットフォームの姿勢を視覚的に把握しつつ、モーションプラットフォームの姿勢を決定できるため、設計者の意図するように、かつ、容易に行えるモーションデータを作成できる。
【0019】
また、本発明によれば、モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて観測位置から観測方向から見たときのモーションプラットフォームが配置される仮想空間内における画像を表示させることにより、作成したモーションデータを実機で試す前に、モーションプラットフォームへの搭乗者から見た動きを体感でき、設計者の意図をモーションデータに反映しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は本発明の一実施例のシステム構成図を示す。
【0021】
本実施例のモーションデータ作成システム100は、モーションデータ作成装置101、入力装置102、表示装置103から構成されている。モーションデータ作成装置101は、入力装置102の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するものであり、コンピュータシステムから構成されている。モーションデータ作成装置101は、主に、姿勢データ作成部111及びモーションデータ作成部112から構成されている。また、入力装置102は、キーボード121、マウス122などから構成される。さらに、表示装置103は、CRT、LCDなどから構成される。
【0022】
図2はモーションデータ作成装置101により表示装置103に表示されるモーションデータ作成画面の一例を示す図である。
【0023】
モーションデータ作成画面M0は、数値入力部M11、軸選択部M12、時間軸表示部M13、姿勢データグラフ表示部M14、立体モデル入力部M15、立体モデル表示部M16、アクチュエータ情報表示部M17、映像表示部M18、時間軸表示部M19、マウスポインタ位置表示部M20から構成されている。また、図2においてP0はマウスポインタを示している。
【0024】
数値入力部M11は、選択された軸、時間におけるデータの数値が入力される。
【0025】
軸選択部M12は、姿勢データを決定する複数の軸、例えば、ピッチ、ロール、ヨー、X軸、Y軸、Z軸に対応した領域に分割されており、各領域にポインタを位置させて、クリックすることにより、軸が選択される。
【0026】
時間軸表示部M13には、制御開始からの時間が表示される。
【0027】
姿勢データグラフ表示部M14には、軸選択部M12の制御軸毎に姿勢データグラフが表示される。各姿勢データグラフは、横軸が時間軸であり、縦軸が姿勢制御量である。
【0028】
立体モデル入力部M15は、モーションプラットフォームの立体モデル画像が表示される。また、立体モデル入力部M15に表示される立体モデル画像は、3次元のコンピュータグラフィックス画像であり、入力装置102の操作により姿勢を変えることができるようにインタフェースが構成されている。これにより、設計者は、立体モデル入力部M15に表示されたモーションプラットフォームの立体モデル画像を動かして姿勢を決定することができる。このため、設計者は、直感的にモーションプラットフォームの姿勢を決定することが可能となる。
【0029】
立体モデル表示部M16は、モーションプラットフォームの立体モデル画像が表示される。立体モデル表示部M16に表示されるモーションプラットフォームの立体モデル画像は、モーションプラットフォームの3次元コンピュータグラフィックス画像であり、姿勢データグラフ表示部M14に表示された姿勢データに対応した姿勢の立体モデル画像である。
【0030】
アクチュエータ情報表示部M17は、アクチュエータ変位量データを数値表示する。アクチュエータ変位量データは、姿勢データを、モーションプラットフォームを駆動するアクチュエータの変位量に変換したデータである。なお、アクチュエータ情報表示部M17に表示されるアクチュエータ変位量データは、アクチュエータの長さが予め設定された適正範囲、例えば、0〜300〔mm〕外、また、アクチュエータの伸縮速度が適正範囲外のときにエラー状態となると、その旨がわかるような表示となる。例えば、範囲内のときには表示される数値の色を黒色とし、適正範囲外のときには赤色とする。なお、表示される数値のバックの色を範囲内のときと範囲外ときとで変えるようにしてもよい。これによって、設計者がモーションデータのエラーを容易に認識でき、モーションプラットフォームの姿勢などを調整することができる。
【0031】
映像表示部M18には、一点鎖線で示す指定時刻における映像が表示される。映像は、実際のシミュレーションシステムにおいてスクリーンに投影される映像であり、姿勢データグラフ表示部M14に表示される姿勢データグラフの時間軸に同期して表示される。このため、映像データと姿勢データグラフとの時刻が対応づけられている。これにより、設計者は、実際のスクリーンに表示される映像を見ながらモーションプラットフォームの姿勢を決定することができる。よって、映像とモーションデータとの対応を確実にとることができ、臨場感のあるモーションデータを作成することができる。
【0032】
なお、図2において、P0はマウスのポインタ表示であり、マウスポインタP0は時間軸の「840」を示している。アクチュエータ情報表示部M17には、マウスポインタP0が示している時間軸「840」におけるピッチ、ロール、ヨー、X,Y,Zでの姿勢を構成するための6軸のアクチェータ軸の長さが表示される。例えば、アクチュエータ軸を識別するためのLeg Number「0」〜「6」毎にその長さが〔mm〕単位で表示されている。図2ではLeg Number「0」のアクチュエータの長さが「111」〔mm〕、Leg Number「1」のアクチュエータ長さが「−80(赤字表示)」〔mm〕、Leg Number「2」のアクチュエータの長さが「350(赤字表示)」〔mm〕、Leg Number「3」のアクチュエータの長さが「180」〔mm〕、Leg Number「4」のアクチュエータの長さが「97」〔mm〕、Leg Number「5」の長さが「99」〔mm〕であることを示している。
【0033】
なお、本実施例では、アクチュエータの適正長さ範囲が0〜300〔mm〕であるので、Leg Number「1」のアクチュエータ長さが「−80(赤字表示)」〔mm〕、Leg Number「2」のアクチュエータの長さが「350(赤字表示)」〔mm〕は適正長さ範囲を超えており、エラーとなる。このため、赤字表示となっている。
【0034】
また、アクチュエータ情報表示部M17には、各Leg Numberにおける速度「Speed」[mm/s]の数値が表示される。図2ではLeg Number「0」のアクチュエータの伸縮速度が「−184」[mm/s]、Leg Number「1」の変位速度が「21」[mm/s]、Leg Number「2」のアクチュエータの伸縮速度が「−91」[mm/s]、Leg Number「3」のアクチュエータの伸縮速度が「−78」[mm/s]、Leg Number「4」のアクチュエータの伸縮速度が「100」[mm/s]、Leg Number「5」のアクチュエータの伸縮速度が「10」[mm/s]であることを示している。
【0035】
また、映像表示部M18に表示される画像は、一点鎖線で示す時間軸ライン、すなわち、時間軸「770」における静止画を示しており、画像の時間軸は時間軸表示部M19に[Line:770]として表示されている。なお、図2では、時間軸ラインをその表示をわかり易くするために一点鎖線で表示しているが、実際の表示では、例えば、赤の実線などで表示される。
【0036】
また、マウスポインタ位置表示部M20には、マウスポインタP0の位置を数値で示しており、図2ではマウスポインタP0が時間軸「840(7.00sec)」、姿勢データのピッチ「0」のところに存在していることを示している。なお、時間軸「840」とは1秒当たり120フレームで構成しており、7秒後が120×7=840であることを示している。
【0037】
姿勢データ作成部111は、入力装置102により操作可能にモーションプラットフォームの立体モデル画像を表示装置103に設定された立体モデル入力部M15に表示させ、入力装置102により立体モデル入力部M15に表示されたモーションプラットフォームの立体モデル画像が操作されたときにモーションプラットフォームの姿勢に応じた姿勢データを作成する。また、モーションデータ作成部112は、姿勢データに基づいてモーションデータを作成する。
【0038】
また、姿勢データ作成部111は、姿勢データ表示部M14に表示された姿勢データに応じた姿勢のモーションプラットフォームの立体モデル画像を立体モデル表示部M16に表示させる。さらに、姿勢データ作成部111では、入力装置102の操作に基づいて姿勢データグラフ表示部M14に表示される姿勢データグラフによって姿勢データを作成可能とされている。姿勢データグラフ表示部M14に表示された姿勢データグラフは、姿勢データを作成する時間範囲を選択され、入力装置102の操作に基づいて選択時間範囲内でプロットされた点を予め設定された補間方法によって補間する処理を行う。
【0039】
図3はモーションデータ作成装置101のブロック構成図を示す。
【0040】
本実施例のモーションデータ作成装置101は、処理装置131、ファイル装置132、インタフェース回路133、表示制御回路134、メモリ135、可換式ディスク記憶装置136、通信回路137、バス138などを含む構成とされている。
【0041】
処理装置131は、CPUなどから構成されており、ファイル装置132にインストールされたモーションデータ作成プログラムを実行し、モーションプラットフォームの姿勢を制御するためのモーションデータを生成する処理を実行する。
【0042】
ファイル装置132は、ハードディスクドライブなどから構成されており、プログラムファイル141、及び、データファイル142、設定ファイル143から構成されている。プログラムファイル141には、モーションデータ作成プログラムなどがインストールされる。データファイル142には、姿勢データ、モーションデータなどが記憶される。
【0043】
なお、姿勢データは、例えば、モーションプラットフォームの姿勢に関するデータであり、モーションプラットフォームのピッチデータ、ロールデータ、ヨーデータ、ヒーブデータ、サージデータ、スウェイデータなどのデータから構成されている。
【0044】
ピッチデータは、搭乗部のピッチ角度の大きさの情報である。ロールデータは、搭乗部のロール角度の大きさを示すデータである。ヨーデータは、搭乗部のヨー角度の大きさを示すデータである。ヒーブデータは、搭乗部の上下方向の変位の大きさを示す情報である。サージデータは、搭乗部の前後方法の変位の大きさを示す情報である。スウェイデータは、搭乗部の左右方向の変位の大きさを示すデータである。
【0045】
また、設定ファイル143は、適用するアクチュエータ形式のモーションベースに関する情報を設定するためのファイルである。設定ファイル143は、モーションベースの可動軸情報、アクチュエータ数、モーションベースの原点位置情報、各アクチュエータのニュートラル時の取り付け位置情報、各アクチュエータの最小長情報、各アクチュエータのニュートラル時のアクチュエータ長情報、各アクチュエータの最大長情報、各アクチュエータの最大伸縮速度情報などを含む。
【0046】
モーションベースの可動軸情報は、例えば、X軸(スウェイ)、Y軸(サージ)、Z軸(ヒーブ)、ピッチ、ロール、ヨーの6種類の軸情報から使用するデータを選択するための情報であり、モーションベースの自由度(DOF)を設定するための情報である。ユーザは、上記6種類の情報から使用するモーションベースのタイプに対応した可動軸を設定する。なお、X軸、Y軸、Z軸とスウェイ、サージ、ヒーブとの関係は、その都度異なるものとなり、X軸(スウェイ)、Y軸(サージ)、Z軸(ヒーブ)は、その一例を示している。
【0047】
例えば、6軸スチュワートタイプのモーションベースのモーションデータを作成する場合には、全6種類の軸情報が可動軸となる。また、3軸モーションベースのモーションデータを作成する場合には、例えば、ピッチ、ロール、ヨー、あるいは、X軸、Y軸、Z軸が可動軸となる。さらに、4軸モーションベースのモーションデータを作成する場合には、例えば、Z軸、ピッチ、ロール、ヨーが可動軸となる。なお、3軸モーションベースのモーションデータを作成する場合の例としてピッチ、ロール、ヨー、あるいは、X軸、Y軸、Z軸を可動軸とする場合を上げたが、これは一例であり、他の組み合わせも考えられることは言うまでもない。同様に、4軸モーションベースのモーションデータを作成する場合の例として、Z軸、ピッチ、ロール、ヨーを可動軸とする場合を上げたが、これは一例であり、他の組み合わせも考えられることは言うまでもない。
【0048】
アクチュエータ数としては、適用するモーションベースに搭載されるアクチュエータ数を設定する。
【0049】
モーションベースの原点位置情報には、モーションベースの原点の位置情報が3次元座標情報により設定される。各アクチュエータのニュートラル時の取り付け位置情報には、モーションベースに搭載された各アクチュエータのニュートラル時の取り付け位置が3次元座標により設定される。
【0050】
各アクチュエータの最小長情報には、モーションベースに搭載された各アクチュエータの最小長の値が設定される。各アクチュエータのニュートラル時のアクチュエータ長情報には、モーションベースに搭載された各アクチュエータのニュートラル時のアクチュエータ長の値が設定される。
【0051】
各アクチュエータの最大長情報には、モーションベースに搭載された各アクチュエータの最大長の値が設定される。
【0052】
各アクチュエータの最大伸縮速度情報には、モーションベースに搭載された各アクチュエータの伸縮速度の最大値が設定される。
【0053】
上記設定値に基づいてモーション作成プログラムの処理動作が実行される。
【0054】
インタフェース回路133は、入力装置102とバス138とのインタフェースを取っている。
【0055】
表示制御回路134は、処理装置131からの指示により表示装置103を制御し、表示装置103に姿勢操作表示領域、姿勢データ表示領域、姿勢表示領域を表示させる。
【0056】
メモリ135は、処理装置131の作業用記憶領域として用いられる。可換式ディスク記憶装置136は、例えば、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RWなどの可換式ディスクを読み取るドライブ装置であり、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RWなどからデータを読み取るとともに、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RWにデータを書き込むための装置である。
【0057】
可換式ディスク記憶装置136を用いることにより、可換式ディスクに記憶されて提供されたモーションデータ作成プログラムを読み出し、ファイル装置132のプログラムファイル141にインストールしたり、モーションデータ作成プログラムにより作成されたモーションデータを可換式ディスクに記憶したりすることができる。
【0058】
通信回路137は、ネットワークとの通信を行うための回路である。通信回路137を用いることにより、サーバからファイル装置132のプログラムファイル141にモーションデータ作成プログラムをインストールしたり、データファイル122に記憶されたモーションデータを、ネットワークを介してモーションプラットフォーム駆動装置に提供したりすることができる。
【0059】
次にモーションデータ作成プログラムの処理動作について説明する。
【0060】
図4はモーションデータ作成プログラムの処理フローチャートを示す。
【0061】
処理装置131は、まず、ステップS1−0で映像再生処理を開始する。映像再生処理では、設計者などによりモーションデータファイルを指定すると、指定されたモーションデータファイルに対応する映像をデータファイル142から読み出し、映像表示部M18に表示する処理が行われる。このとき、設計者により時間軸表示部M13、又は、姿勢データグラフ表示部M14で時刻を指定すると、指定された時刻に表示される映像が映像表示部M18に表示される。これによって、特定の時刻における映像とモーションプラットフォームの姿勢とを正確に把握できる。
【0062】
処理装置131は、ステップS1−01で設定ファイル143に設定された情報を読み込む。これによってユーザが設定ファイル143に設定した軸構成のモーションベースに対応したモーションデータの作成が行われる。
【0063】
処理装置131は、ステップS1−1でモデルによる姿勢データ入力か否かを判定する。処理装置131は、ステップS1−1でモデルによる姿勢データ入力である場合には、ステップS1−2でファイル装置132姿勢入力表示部M15にモーションプラットフォームの立体モデル画像を表示する。
【0064】
処理装置131は、次にステップS1−3で姿勢を設定する時間範囲及び時間が指定された後、ステップS1−4で設計者により入力装置102が操作され、姿勢操作表示領域に表示されたモーションプラットフォームの立体モデル画像の姿勢が操作されると、ステップS1−5で姿勢操作表示領域に表示されたモーションプラットフォームの立体モデル画像の姿勢を姿勢表示領域の立体モデル画像に反映させるとともに、ステップS1−6で姿勢データ表示領域に表示された姿勢データグラフに対して指定された時間範囲内でライン補間を行う。
【0065】
ライン補間の方法としては、例えば、線形補間(Linear)、ベジエ曲線(Bezier)、多項式曲線(Cubic)がある。
【0066】
図5はライン補間の例を説明するための図を示す。図5(A)は線形補間によるライン補間、図5(B)はベジエ曲線によるライン補間、図5(C)は多項式曲線によるライン補間の例を示している。
【0067】
線形補間は、図5(A)に示すように設定された時間範囲T1内でプロットp1,p2,p3を直線で補間したラインを形成する。
【0068】
ベジエ曲線によるライン補間は、図5(B)に示すようにプロットp1,p2間、p2、p3間をベジエ曲線によりなめらかな曲線で補間するライン補間である。
【0069】
多項式曲線によるライン補間は、図5(C)に示すように指定されたプロットp1、p2、p3を全て通る曲線を導き出して補間するライン補間方法である。
【0070】
次に処理装置131は、ステップS1−7においてライン補間された姿勢情報に対して設計者による入力装置102の操作によって波形整形が行われる。
【0071】
波形整形としては、例えば、切り取り・コピー・貼り付け、挿入・加算、平均合成、一定値化、頂点削除、平滑化、オフセットなどがあり、波形生成としてノイズ加算、正弦波加算、音声加算などがある。
【0072】
切り取り・コピー・貼り付けは、既に作成されている波形をグラフから選択して、選択したグラフを選択範囲に切り取り・コピーし、貼り付ける波形整形操作である。
【0073】
挿入は、指定した時刻からコピー切り取られたグラフを挿入する波形整形操作である。
【0074】
上乗せは、選択範囲のグラフをコピーあるいは切り取られたグラフに変更する波形整形操作である。
【0075】
ミックスは、選択範囲のグラフとコピーあるいは切り取られたグラフとの平均のグラフに波形整形する操作である。
【0076】
一定値は、選択範囲のデータを一定値にそろえる波形整形操作である。
【0077】
頂点削除は、プロットされた点を削除する波形整形操作である。
【0078】
平滑化は、前後のフレームの平均をとることにより、全体的にデータを丸める波形整形操作である。
【0079】
オフセットは、選択範囲にあるグラフを全体的に一定値シフトさせる波形整形操作である。
【0080】
増幅・減衰は、選択範囲にあるグラフを、0の値を中心として増幅・減衰させる波形生成操作である。
【0081】
ノイズ加算は、選択範囲にあるグラフに、設計者が指定した最大振幅、周期を持ったブロックノイズをランダムに生成して加算する波形生成操作である。
【0082】
正弦波加算は、選択範囲にあるグラフに、設計者が指定した振幅、周期を持った正弦波を生成して、加算する波形生成操作である。
【0083】
音源加算は、指定された音源の波形をグラフに加算する波形生成操作である。
【0084】
処理装置131は、ステップS1−8において姿勢データ変換処理を実行する。姿勢データ変換処理は、姿勢データを、逆運動学の理論を用いて6軸アクチュエータを構成する6つのアクチュエータの各アクチュエータ長データに変換する。
【0085】
ここで、姿勢データをアクチュエータ長データに変換するための原理について説明する。
【0086】
図6はアクチュエータ長への変換動作を説明するための図を示す。
【0087】
モーションプラットフォーム上部201の座標系を上部座標系{M}、下部202の座標系(絶対座標)を下部座標系{L}とする。なお、Oは下部座標系の原点、O'は上部座標系の原点を示す。
【0088】
上部座標系{M}において、アクチュエータの上部取り付け位置A'までのベクトル
MPは、
【0089】
【数1】
下部座標系{L}から見た上部座標系{M}のベクトルは、
【0090】
【数2】
下部座標系{L}からみたアクチュエータの上部201の取り付け位置までのベクトルは
【0091】
【数3】
とする。
【0092】
モーションプラットフォーム上部201がある位置・姿勢に変位したとすると、アクチュエータの上部201の取り付け位置の絶対座標は、
【0093】
【数4】
で表すことができる。
【0094】
なお、ここで、MRは、ある姿勢へ回転するための回転マトリクスであり、
【0095】
【数5】
により、上部座標系{M}の原点O'上で、ある姿勢に移行した際のアクチュエータの上部取り付け位置を求めることができる。
【0096】
また、
【0097】
【数6】
は、上部座標系{M}における、変位後のある位置への移動ベクトルであり、上下左右方向の移動を示している。よって、
【0098】
【数7】
により、上部座標系{M}における、ある位置・姿勢に変化した際のアクチュエータの上部取り付け位置を求めることができる。
【0099】
例えば、初期条件を
【0100】
【数8】
とし、初期位置から
【0101】
【数9】
だけ移動するとともに、モーションプラットフォーム上部201がz軸(上下方向)を中心にθだけ回転したときを考える。
【0102】
このとき、回転マトリクスは、
【0103】
【数10】
となるため、変位後のアクチュエータの上部取り付け位置は、
【0104】
【数11】
で表すことができる。
【0105】
よって、モーションプラットフォーム上部と下部を結合するアクチュエータの長さは、下部座標系において、アクチュエータの下部取り付け位置が
【0106】
【数12】
であるとすると、
【0107】
【数13】
で表せる。
【0108】
なお、このことは、例えば、広瀬茂男著「ロボット工学(改訂版)-機械システムのベクトル解析-」裳華房、2001年9月20日第15版発行のp.18〜p.21などに記載がある。
【0109】
上記計算をモーションプラットフォーム201とベース202とを結合する他の脚部に対しても計算することによって、ピッチ、ロール、ヨー、ヒーブ、サージ、スウェイからベース202とモーションプラットフォーム201とを結合する脚部203の長さを求めることができる。
【0110】
アクチュエータによって脚部203の長さを制御することによってモーションプラットフォーム201がベース202に対して姿勢データに応じた姿勢となるように変移する。
【0111】
図7は姿勢データを6軸のアクチュエータ長さに変換したときの一例の波形図を示す。
【0112】
図7(A)はピッチの波形、図7(B)ロールの波形、図7(C)はヨーの波形、図7(D)はヒーブの波形、図7(E)はサージの波形、図7(F)はスウェイの波形、図7(G)〜(L)はアクチュエータ長さの波形を示す。
【0113】
図7(A)〜(F)に示すように指定された姿勢データは、逆運動学の理論によって、例えば、図7(G)〜(L)に示すアクチュエータ長さのように変換される。
【0114】
次に、処理装置131は、ステップS1−8においてアクチュエータ長データを取得すると、ステップS1−9でアクチュエータ長データに対してエラーチェックを行う。エラーチェックは、各アクチュエータ長データが予め設定された範囲内になるか否かをチェックする。設定範囲は、脚部203を駆動するアクチュエータの伸縮長の範囲に設定されている。
【0115】
処理装置131は、ステップS1−9のエラーチェックの結果、ステップS1−10においてエラーが発生した場合には、アクチュエータ長データがそのデータにより駆動されるアクチュエータの伸縮長の範囲を超えていると判断され、ユーザに対してエラー表示などを行い、ステップS1−1に戻って処理を続ける。
【0116】
また、処理装置131は、ステップS1−10においてエラーが発生しなければ、6軸全てのアクチュエータ長データがそのデータにより駆動されるアクチュエータの伸縮長の範囲内になると判断して、ステップS1−11において生成されたアクチュエータ長データをシミュレータのモーションデータとしてデータファイル122に登録する。
【0117】
図8、図9はエラー発生時の画面表示を示す図である。
【0118】
モーションデータにエラーが発生したときには、図8示すようにエラーが発生した箇所に、図8に実線で示す作成した姿勢データグラフと図8に破線で示すエラーが解消されるであろう姿勢データグラフとが表示される。エラーが解消されるであろう姿勢データグラフは、作成した姿勢データグラフとは異なる表示、例えば、異なる色で表示される。図8に破線で示すエラーが解消されるであろう姿勢データグラフが表示されることによって、設計者は、作成した姿勢データグラフではモーションデータにエラーが発生することを認識できる。
【0119】
ここで、図9に示すように姿勢データグラフのうちピッチの姿勢データグラフを変形させた場合、これに基づいてモーションデータが変化しており、ロール、ヨー、X、Y、Zなど他の姿勢データグラフにも影響がある。このため、設計者によりピッチの姿勢データグラフが変形された場合、図9に破線で示すロール、ヨー、X、Y、Zなど他の姿勢データグラフのエラーが解消されるであろう表示に反映させる。これによって、作成された姿勢データグラフとエラーが解消されるであろう姿勢データグラフとの差が小さくなる場合がある。これによって、全ての姿勢データグラフを変形させることなく、エラーを解消することが可能となる。
【0120】
例えば、図8に示すようにすべての姿勢データグラフにエラーが発生した場合などに不要な動作、優先順位の低い動作の姿勢データグラフを変形させ、他の姿勢データグラフの変形量を小さくした後、エラーが解消されるように姿勢データグラフを変形させることにより、設計者が意図した姿勢を大幅に変えることなく、エラーを解消させることが可能となる。
【0121】
図10は姿勢データグラフ変形時の表示画面を示す図である。なお、図10は姿勢データグラフのうちピッチを変形させたときの表示画面であり、他の姿勢データグラフの記載は省略している。
【0122】
姿勢データグラフを変形させると、図10に破線、一点鎖線で示すように変形前、その前の姿勢データグラフが実線で示す変形後の姿勢データグラフとは異なる表示、例えば、異なる色で表示される。これによって、変形前の姿勢データグラフの状態を容易に認識できるようになり、設計者がどのような姿勢データグラフの変形を行っているかを容易に把握できるようになる。
【0123】
以上によって、設計者が希望するモーションプラットフォームのモーションデータが生成される。
【0124】
モーションデータ作成システム100により生成されたモーションデータは、例えば、可換式ディスク記憶装置136により可換式ディスク151に記憶されて、シミュレーションシステムに登録される。なお、ネットワークを介してシミュレーションシステムに登録するようにしてもよい。
【0125】
次に、モーションデータ作成システム100により生成されたモーションデータにより駆動されるシミュレーションシステムについて説明する。
【0126】
図11はシミュレーションシステムの斜視図、図12はシミュレーションシステムの平面図、図13は音響システムの配置図を示す。
【0127】
シミュレーションシステム1は、体験者が搭乗部2に搭乗する領域である第1ステージ3とこの搭乗部2に乗った体験者に対して仮想体験をさせる主要な領域である第2ステージ4とに、壁5によって分割され、これら第1ステージ3と第2ステージ4との間に開閉可能なクローズ手段である両開きの自動ドア6を設けている。
【0128】
この自動ドア6は開閉制御信号によって開閉されるようになっている。また、第1ステージ3の天井には照明7が固定されており、これら照明7は照明点滅制御信号により点滅するようになっている。
【0129】
また、このシミュレーションシステム1では、搭乗部2は例えば、車両、ボートなど体験者が搭乗可能な座席を有する乗り物の形状に構成されており、この搭乗部2は移動手段により第1ステージ3と第2ステージ4との間を移動できるようになっている。この移動手段は、例えば、第1ステージ3と第2ステージ4との間に敷設したレールと、このレール上を油圧モータ等で移動する車両とからなる走行装置で構成したり、あるいは、第1ステージ3と第2ステージ4との間を設けた平坦な床面と、この床面を油圧モータ等で移動する台車とからなる走行装置で構成したりしてもよい。
【0130】
この走行装置の上には、挙動適用手段である6軸アクチュエータが搭載されている。このアクチュエータの上には搭乗部2が固定されており、このアクチュエータによって搭乗部2には、ロール、ピッチ、ヨー、スウェイ(左右)、ヒーブ(上下)サージ(前後)などの挙動が個々にあるいはそれらを複合した状態で与えられるようになっている。
【0131】
また、第2ステージ4には、正面中央が奥で、左右が手前に突出した形状の巨大な半円筒状(R状)のスクリーン8が設けられており、このスクリーン8には、スクリーン8の手前の天井の中央、左、右に設けられた3つのビデオプロジェクタ9a,9b,9cから映像が投影されるようになっている。
【0132】
この第2ステージ4のスクリーン8の図示左側には、機械室10が設けられており、この第2ステージ4と機械室10とは壁11で仕切られており、これら第2ステージ4と機械室10との間には音響等が漏れないドアDRが設けられている。なお、符号12a〜12fはこのシミュレーションシステム1を設置する建物の柱である。
【0133】
また、機械室10には、各種の制御を行う制御手段としてのコンピュータ装置13と、音響を供給すると音響発生手段及び映像を供給するビデオ映像発生手段としてのオーディオビジュアル機器14と、6軸油圧アクチュエータ51a〜51fに油圧を供給する油圧ユニット15が設けられている。また、スクリーン8の上方から搭乗部を臨むように風を供給する送風機16が設けられている。
【0134】
第1ステージ3は、高床式の乗降床17が設けられており、この乗降床17により体験者は搭乗部2への乗降が簡単になる。この乗降床17には、図示のように、階段18a、18bがそれぞれ設けられており、体験者の乗降床17への上り下りを容易にしている。また、乗降床17の上で、自動ドア6の図示左端には、操作パネル19が設けられている。この操作パネル19には、各種指令をコンピュータ装置13に与える操作スイッチや、非常時にアクチュエータを緊急停止させる緊急停止スイッチ等が設けられた操作盤と、第2ステージ4における搭乗部2の動作状況やその搭乗部2に載っている体験者の状態を監視するための監視モニタとが設けられている。
【0135】
また、搭乗部2には、例えば、シート20が3列にわたって設けられている。シート20は、例えば、ベンチシートから構成されており、例えば、一列に4人の体験者が搭乗できるようになっており、3列で合計12人の体験者が搭乗できるようになっている。
【0136】
このシミュレーションシステム1では、ステレオ音響回路が4系統とモノラル音響1系統(SP9,10、セリフ用)設けられており、各系統のスピーカSP1〜SP10が各部にそれぞれ配置されている。まず、シミュレーションの効果音響を与える2系統のステレオ音響回路のスピーカSP1〜SP4については次のように配置されている。1系統のスピーカSP1,SP2は、スピーカSP1がスクリーン8の裏側天井に、スピーカSP2が壁5側天井に配置されている。また、1系統のスピーカSP3,SP4は、スピーカSP3がスクリーン8の前の図示左側床面に、スピーカSP4がスクリーン8の前の図示右側床面に、それぞれ配置されている。
【0137】
また、1系統のステレオ音響回路のスピーカSP5,6は、スピーカSP5が図12に示すように第1ステージ3の乗降床14の下前に、スピーカSP6が図12に示すように第1ステージ3の乗降床14の下後に、それぞれ配置されている。
【0138】
さらに、1系統のステレオ音響回路のスピーカSP7,8は、スピーカSP7が図12に示すように第2ステージ4の左端天井に、スピーカSP8が図12に示すように第1ステージ3の乗降床14の左端下に、それぞれ配置されている。
【0139】
また、1系統のステレオ音響回路のスピーカSP9,10は、体験者の座席の前にそれぞれ設けられている。コンピュータ装置13によって制御されるのは、スピーカSP1〜SP4と、セリフ用のSP9,10である。
【0140】
図14はシミュレーションシステムのシステム構成図を示す。
【0141】
コンピュータ装置13は、コンピュータシステムから構成されており、シミュレーションの進行を統括的に処理し、各種機器をシミュレーションの進行に合わせて制御する。このコンピュータ装置13は、図示しないが各種の処理や制御をプログラムに従って処理をする中央処理装置(CPU)を備え、かつ、このCPUの制御下に動作する音源制御ボード、デジタル/アナログ(DA)変換器を備えている。また、コンピュータ装置13には、同期信号入力ポート31、シリアルポート32、音響出力ポート33、アナログ出力ポート34、入出力ポート35、その他ポート36、37が設けられている。
【0142】
同期信号入力ポート31、シリアルポート32及び音響出力ポート33には、オーディオビジュアル機器14が接続されている。アナログ出力ポート34及び入出力ポート35の一部には、油圧ユニット15が接続されている。また、入出力ポート35には、操作パネル19、照明7、送風機16がそれぞれ接続されている。その他ポート36にはキーボード39が、その他ポート37にはモニタ40が接続されている。
【0143】
オーディオビジュアル機器14は、同期信号発生回路40、ビデオプレーヤ41a〜41c、スキャンコンバータ42a〜42cと、オーディオプレーヤ43と、パワーアンプ44とから構成されている。
【0144】
同期信号発生回路40は、垂直同期(V SYNC )信号と、複合同期(COMPSIT SYNC)信号を出力する。
【0145】
同期信号発生回路40は、コンピュータ装置13の同期信号入力ポート31に接続されており、垂直同期信号を同期信号入力ポート31に供給する。また、同期信号発生回路40はビデオプレーヤ41a〜41cの同期入力端子に接続されており、各ビデオプレーヤ41a〜41cに複合同期信号を供給する。
【0146】
ビデオプレーヤ41a〜41cは、コンピュータ装置13のシリアルポート32に接続されており、コンピュータ装置13からの制御信号と同期信号発生回路40からの複合同期信号とを基に各ビデオプレーヤ41a〜41cで再生する画像の同期が取れるようになっている。
【0147】
ビデオプレーヤ41a〜41cはスキャンコンバータ42a〜42cに接続されており、再生した画像信号をスキャンコンバータ42a〜42cに供給する。スキャンコンバータ42a〜42cは、ビデオプレーヤ41a〜41cからの画像信号をビデオプロジェクタ9a,9b,9cが駆動できる画像信号に変換する。スキャンコンバータ42a〜42cで変換した画像信号はビデオプロジェクタ9a,9b,9cに供給される。なお、スキャンコンバータ42a〜42cは、走査線を目立たなくする作用(走査線によるちらつきを低減する)を持っている。
【0148】
また、オーディオビジュアル機器14のオーディオプレーヤ43はコンピュータ装置13の音響出力ポート33に接続されており、音響出力ポート33からの音響再生制御信号により音響信号を再生する。
【0149】
オーディオプレーヤ43で再生された音響信号は、パワーアンプ44に供給される。パワーアンプ44は、オーディオプレーヤ43からの音響信号を電力増幅してスピーカSPに供給する。なお、オーディオプレーヤ43、パワーアンプ44は、ステレオ再生回路が各々3系統、設けられている。
【0150】
油圧ユニット15は、7チャンネルサーボアンプ51、6軸油圧アクチュエータ52、走行装置油圧アクチュエータ53と、モーションベース制御盤54とから構成されている。
【0151】
サーボアンプ51は、コンピュータ装置13のアナログ出力ポート34に接続されており、6軸油圧アクチュエータ52、油圧モータ53をコンピュータ装置13からの指示に基づいて駆動制御する。
【0152】
ファイル装置70には、モーションデータ生成システム100で生成されたモーションデータが記憶されている。
【0153】
図15は6軸駆動機構の模式図を示す。
【0154】
6軸駆動機構は、ベース61に前出の6軸油圧アクチュエータ51a〜51fを介して搭乗部2が搭載される揺動部62が接続された揺動可能に取り付けられた構成とされている。
【0155】
6軸油圧アクチュエータ51a〜51fは、モーションデータ生成システム100により生成されたモーションデータを構成するアクチュエータ長データによって指定されたアクチュエータ長となるように駆動されて、姿勢データに応じたロール、ピッチ、ヨー、スウェイ(左右)、ヒーブ(上下)サージ(前後)となるように揺動部62が3次元的に変位する。
【0156】
また、モーショベース制御盤54は、コンピュータ装置13の入出力ポート35に接続されており、コンピュータ装置13にサーボユニットの状態情報、すなわち、搭乗部2の状態情報を与える。コンピュータ装置13は、このモーションベース制御盤54から状態情報を得て、サーボアンプ51に制御命令を与えることで、6軸油圧アクチュエータ52,走行装置油圧アクチュエータ53を制御している。
【0157】
また、油圧ユニット15は、緊急停止装置30から電力が供給されている。緊急停止装置30は、エリアセンサからの検出信号、あるいは、操作パネル19の緊急停止スイッチの操作により緊急停止信号が入力されると、電源から油圧ユニット15への電力の供給を停止するようになっている。油圧ユニット15は、電力の供給がなくなると6軸油圧アクチュエータ52、走行装置油圧アクチュエータ53への作動油の供給ができなくなり、これにより搭乗部2が緊急停止する。
【0158】
次にコンピュータ装置13の動作を説明する。
【0159】
図16はコンピュータ装置13の処理フローチャートを示す。
【0160】
まず、第1ステージ3の停止位置に停止した搭乗部2に体験者が乗り込む。このときには、照明7は点灯した状態になっている。搭乗部2に体験者が乗り込んでスタートできる状態になると、例えば、インストラクタ(アテンダ)等が操作パネル19のスタートボタンを押下する。
【0161】
コンピュータ装置13は、ステップS3−1において操作パネル19のスタートボタンが押下されると、ステップS3−2においてスタート処理として、照明7を消灯し、走行装置油圧アクチュエータ52を制御して、搭乗部2を第2ステージ4に移動させる。
【0162】
次にコンピュータ装置13は、ステップS3−3においてビデオプレーヤ41a〜41c、及び、オーディオプレーヤ43、並びに、送風機16を起動し、シミュレーションを開始する。これにより、スクリーン8にはシミュレーション画面(体感映像)が表示されており、当該画面に応じた音響と風等の体感媒体が体験者に与えられることになる。
【0163】
また、コンピュータ装置13は、ステップS3−4においてファイル装置70からモーションデータを読み出し、ステップS3−5において読み出したモーションデータにより6軸油圧アクチュエータ52を駆動して、搭乗部2の姿勢を制御する。このとき、モーションデータ生成システム100で姿勢データに付加された音響振動データによって搭乗部2が音響に同期して振動する。
【0164】
これによって搭乗部2に搭乗した体験者により一層リアルな仮想体験を与えることが可能となる。
【0165】
コンピュータ装置13は、ステップS3−6においてシミュレーションが終了すると、ステップS3−5で、搭乗部2を第1ステージ3に動作させ、照明7を点灯する。
【0166】
そして、搭乗部2に搭乗していた体験者は、搭乗部2から降りて、階段18bを通って第1ステージ3から退場する。
【0167】
以上により、オーディオプレーヤ43で再生される音響に同期して、搭乗部2が振動する。このとき、搭乗部2の振動は、オーディオプレーヤ43で再生される音響データそのものから生成されるため、より臨場感のある振動が得られる。
【0168】
なお、本実施例では、6軸アクチュエータとして油圧アクチュエータを用いた例について説明したが、これに限定されるものではなく、6軸アクチュエータとしてサーボモータなどの電気モータを用いて電気的に駆動するようにしてもよい。
【0169】
また、本実施例では、モーションデータ生成システム100とシミュレーションシステムとを別にした構成について説明したが、これらを一体化してシステム化してもよい。
【0170】
また、本実施例のモーションデータ生成システム100では、入力装置としてキーボード113、及び、マウス114を用いたが、これに代わり、図15で示すような構成の6軸モーションプラットフォーム構造の模型(簡易模型)の6本の足にポテンショメータなどのセンサを取り付け、各部の動きを検出し、センサの出力信号を、インタフェースを介してモーションデータ生成システム100に入力することによって、モーションデータを作成するようにしてもよい。
【0171】
この場合、図15に示すような6軸モーションプラットフォーム構造の簡易模型を手に持ち、簡模型を動かしたい姿勢とする。これによって、センサが6本の足の長さを検出し、モーションデータ生成システム100に取り込むことにより、姿勢が決定される。
【0172】
このような6軸モーションプラットフォーム構造の簡易模型を用いて入力を行うことによって、動き全体を視覚的に確認しながらモーションデータを作成できるため、直感的に動きを把握でき、入力が容易となる。
【0173】
なお、本実施例では、6軸モーションプラットフォームについてモーションデータを作成する場合について説明したが、本発明のモーションデータ作成方法はこれに限定されるものではなく、3軸、4軸のモーションプラットフォームについても同様に直感的にモーションデータを作成することが可能となる。
【0174】
図17は3軸モーションプラットフォームの一例の概略構成図を示す。
【0175】
3軸モーションプラットフォーム210は、下部ベース211、回転軸212、リンク213、214、217、ユニバーサルジョイント215、上部ベース216などを含む構成とされている。なお、リンク213、214、217は、アクチュエータなどで構成され、下部ベース211、あるいは、上部ベース216を駆動する。
【0176】
下部ベース211は、回転軸212に搭載され、リンク217の長さを変位させることによりヨー方向、矢印Yw方向に揺動可能とされている。上部ベース216はリンク213、214、ユニバーサルジョイント215を介して下部ベース211に結合している。
【0177】
ユニバーサルジョイント215では、リンク213、214の長さの変化に応じて自在に揺動できる。リンク213、214の長さを変位させることによりピッチ方向、矢印Pt方向、及びロール方向、矢印Rl方向に揺動する。
【0178】
設定ファイル143において、可動軸としてピッチ、ロール、ヨーを選択し、アクチュエータの数を3に設定し、モーションベースの中心の3次元座標、各アクチュエータの3次元座標、各アクチュエータのニュートラル時、最小時、最大時の長さ、伸縮の最大速度などを設定することにより、上記のような構成の3次元モーションプラットフォーム210のモーションデータを作成することが可能となる。
【0179】
図18は4軸モーションプラットフォームの一例の概略構成図を示す。
【0180】
4軸モーションプラットフォーム220は、下部ベース221をリンク222、223、224、225により上部ベース226にリンクさせた構成とされている。
【0181】
リンク222、223は、X軸方向に並べて配置されており、リンク224、225はY軸方向に並べて配置されている。
【0182】
リンク222、223、224、225の長さをアクチュエータによって変位させることによって、ピッチ方向、矢印Pt方向、ロール方向、矢印Rl方向、ヨー方向、矢印Yw方向に揺動可能であるとともに、y軸方向及びz軸方向に平行移動可能とされている。
【0183】
設定ファイル143において、可動軸としてピッチ、ロール、ヨーを選択し、アクチュエータ数を4に設定し、モーションベースの中心の3次元座標、各アクチュエータの3次元座標、各アクチュエータのニュートラル時、最小時、最大時の長さ、伸縮の最大速度などを設定することにより、上記のような構成の4次元モーションプラットフォーム220のモーションデータを作成することが可能となる。
【0184】
なお、本出願人は、例えば、特開平7−155475号において直交3軸のモーションプラットフォームの構造について提案している。また、特開平10−151273号において角度3軸のモーションプラットフォームの構造を提案している。さらに、実登2541382号において3軸のモーションプラットフォームの構造について提案している。
【0185】
これらについては本実施例とは姿勢制御のための軸数が異なるだけであり、同様にモーションデータを作成することが可能である。
【0186】
なお、本実施例では、油圧アクチュエータを用いたモーションベースに適用した例について説明したが、空気圧アクチュエータ、リニアモータアクチュエータ、電動モータアクチュエータなど他のアクチュエータを用いたモーションデータベースのモーションデータ作成にも適用できることは言うまでもない。
【0187】
また、上記モーションデータ作成システム100では、表示装置103に姿勢操作表示領域、姿勢データ、モーションプラットフォームの姿勢、適用する映像を個別に表示するに留まっているが、更に、プレビューモードなるものを設定し、特定時刻におけるモーションプラットフォームの姿勢における搭乗者の観測位置から見た周囲の画像を表示するようにしてもよい。これによって、モーションデータ作成時、後述するようなシミュレーションシステムに適用した際のモーションの姿勢を直感的に把握することが可能となり、実際に近い状況でモーションデータを作成することができるため、モーションデータの修正などを低減することができる。
【0188】
図19はプレビューモードの処理フローチャート、図20はプレビュー画面の一例を示す図を示す。図20(A)は3次元仮想空間を示す図、図20(B)はプレビュー画面を示す図である。
【0189】
処理装置131は、ステップS4−1でプレビューモードが設定されると、ステップS4−2で図20(A)に示すようにモーションプラットフォームを設置するステージなどの3次元仮想空間311を設定する。
【0190】
処理装置131は、ステップS4−3で3次元仮想空間内に設定されたスクリーン312に適用する映像を貼り付け、ステップS4−4で、例えば、図20(B)に示すような予め設定された観測位置Peye、観測方向Leyeでの3次元仮想空間内の画像をプレビュー画面321に表示する。
【0191】
処理装置131は、ステップS4−5でユーザによるマウスなどの操作により3次元仮想空間内での観測方向Peye、観測方向Leyeが更新されると、ステップS4−5で変更された観測位置Peye、観測方向Leyeにおける3次元仮想空間の画像が表示されるようにプレビュー画面321に表示される画像を更新する。
【0192】
また、ステップS4−6で姿勢データが更新されると、ステップS4−7で変更された姿勢データに基づいてプレビュー画面321に表示される画像を更新する。
【0193】
処理装置131は、ステップS4−6で姿勢データを決定する複数の軸、例えば、ピッチ、ロール、ヨー、X軸、Y軸、Z軸などの数値に変化がある、すなわち、モーションプラットフォーム313の動きに変化があると、その変化をプレビュー画面321に表示された画像に反映させる。例えば、モーションプラットフォーム313が上昇した場合には、上昇した位置で設定された観測位置、観測方向における画像を表示させ、下降した場合には下降した位置で設定された観測位置、観測方向における画像を表示させる。なお、具体的な処理としては、例えば、モーションプラットフォーム313の姿勢データに基づいて観測位置Peye、観測方向Leyeを変更する。
【0194】
以上により、ユーザはプレビュー画面321を参照することにより、モーションプラットフォーム313に実際に搭乗した感覚でモーションデータを作成することができる。
【0195】
このとき、ユーザが観測位置Peye、観測方向Leyeを変えることにより搭乗位置を変えたときの観測位置Peye、観測方向Leyeにおけるモーションプラットフォーム313の動きを確認できる。これによって、モーションデータ作成を補助できる。
【0196】
なお、3次元仮想空間は簡易的に設定された空間であってもよいが、実際のステージの3次元画像データなどを用いるようにしてもよい。これによって、モーションプラットフォームの動きを、よりリアルに再現することが可能となる。
【0197】
また、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形例が考えられることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0198】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図2】モーションデータ作成装置101により表示装置103に表示されるモーションデータ作成画面の一例を示す図である。
【図3】モーションデータ作成装置101のブロック構成図である。
【図4】モーションデータ作成プログラムの処理フローチャートである。
【図5】ライン補間の例を説明するための図である。
【図6】アクチュエータ長への変換動作を説明するための図である。
【図7】姿勢データを6軸のアクチュエータ長さに変換したときの一例の波形図である。
【図8】エラー発生時の画面表示を示す図である。
【図9】エラー発生時の画面表示を示す図である。
【図10】姿勢データグラフ変形時の表示画面を示す図である。
【図11】シミュレーションシステムの斜視図である。
【図12】シミュレーションシステムの平面図である。
【図13】音響システムの配置図である。
【図14】シミュレーションシステムのシステム構成図である。
【図15】6軸駆動機構の模式図である。
【図16】コンピュータ装置13の処理フローチャートである。
【図17】3軸モーションプラットフォームの一例の概略構成図である。
【図18】4軸モーションプラットフォームの一例の概略構成図である。
【図19】プレビューモードの処理フローチャートである。
【図20】プレビュー画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0199】
100 モーションデータ作成システム、101 モーションデータ作成装置
102 入力装置、103 表示装置
111 姿勢データ作成部、112 モーションデータ作成部
131 処理装置、132 ファイル装置、133 インタフェース回路
134 表示制御回路、135 メモリ、136 可換式ディスク記憶装置
137 通信回路、138 バス
【技術分野】
【0001】
本発明はモーションデータ作成装置、及び、モーションデータ作成方法、並びに、モーションデータ作成プログラムに係り、特に、モーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成装置、及び、モーションデータ作成方法、並びに、モーションデータ作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
シミュレーションゲーム装置などのシミュレータとして、模擬車両などに運転者が乗り、シミュレーション画面を見ながらカーレースやラリーを行うものがある(例えば、特許文献1、2参照)。運転者がコースを選択してシミュレーションを開始すると、経路に沿って予め組込まれたプログラムによってシミュレーションが進行し、車両の衝突、ジャンプ、スリップ等の種々の事象が発生する。この事象に対応して模擬車両の動きが制御される。このとき、車両の進行に伴って衝突、横滑り、ジャンプ等の事象が発生する。そして、事象に対応して予め作成された模擬車両の動きの制御データがメモリのテーブルから読出されて模擬車両の制御機構に与えられる。これによって、模擬車両が衝突、加速、スリップ等の動きを示し、運転者にシミュレーションの臨場感を与える。
【0003】
このとき、さらに臨場感を与えるために、衝撃音などに合わせて衝撃振動を与えるようにしている。
【0004】
搭乗部に衝突などの衝撃振動を与える場合には、衝撃映像に合わせて衝撃音をスピーカから発生させている。このとき、このような振動については、開発者が手作業によりアクチュエータの動きを場面に合わせて振動波形を作成していた。
【0005】
したがって、6軸制御などを行うと、一つの衝撃音に合わせて6軸の振動波形を各々作成していた。このため、手間がかかり、コンテンツの作成が容易に行えなかった。このため、コンテンツの交換などが容易に行えなかった。
【0006】
また、搭乗者によって操縦可能な搭乗部では、パターン化された複数の制御データとフラグとを対応させ、操作に応じてフラグを順次羅列し、フラグの並びに応じて制御データを合成して、搭乗部の制御データを作成していた(例えば、特許文献3参照)
なお、モーションデータの作成方法としては、横軸に時間軸をとり、縦軸にモーションチャンネルを設定した画面を用いてモーションデータを編集する提案があった(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開平11−313983号公報
【特許文献2】特開2003−66825号公報
【特許文献3】特許3823265号公報
【特許文献4】特開2002−103258号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかるに、従来のシミュレーションシステムのモーションデータは、設計者がモーションプラットフォームの姿勢データの波形を操作することによって決定していた。
【0008】
このため、設計者が直感的にモーションプラットフォームの姿勢を把握することが困難であり、よって、モーションデータ作成後、シミュレーションシステムを実際に駆動するなどして、多くの手直しを行う必要があった。例えば、映像とモーションプラットフォームとの姿勢とが一致しないなどの不都合が生じたり、設定した姿勢が意図した姿勢と異なるなどの不都合が生じたりしていた。
【0009】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、設計者の意図するように、かつ、容易に行えるモーションプラットフォームの姿勢を制御するためのモーションデータを作成できるモーションデータ作成装置、及び、モーションデータ作成方法、並びに、モーションデータ作成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、入力装置の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成装置であって、モーションプラットフォームの画像を表示装置に表示させ、モーションプラットフォームの画像が入力装置により操作されたときに、モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成する姿勢データ作成部と、姿勢データに基づいてモーションデータを作成するモーションデータ作成部とを有するものである。
【0011】
また、時間軸に対して姿勢データをプロットした姿勢データグラフを前記表示装置に表示させることを特徴とする。
【0012】
さらに、姿勢データに応じたモーションプラットフォームの画像を前記表示装置に表示させることを特徴とする。
【0013】
また、入力装置の操作に基づいて選択された範囲に、プロットされている姿勢データを補間し、姿勢データグラフを作成させることを特徴とする。
【0014】
また、表示装置に表示される前記モーションプラットフォームの画像は、前記モーションプラットフォームの立体モデル画像であることを特徴とする。
【0015】
また、姿勢データグラフで指定された時間に対応する画像を前記表示装置に表示させることを特徴とする。
【0016】
さらに、姿勢データグラフのうちエラー発生部分に姿勢データグラフのエラー解消の境界となる波形を合わせて表示させることを特徴とする。また、姿勢データグラフを変更したとき、変更前の姿勢データグラフを合わせて表示させることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて観測位置から前記観測方向から見たときのモーションプラットフォームが配置される仮想空間内における画像を表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、入力装置により操作可能にモーションプラットフォームの画像を表示装置に設定された姿勢入力領域に表示させ、入力装置により姿勢入力領域に表示されたモーションプラットフォームの画像が操作されたときにモーションプラットフォームの姿勢に応じた姿勢データを作成させ、姿勢データに基づいてモーションデータを作成させることにより、設計者がモーションプラットフォームの姿勢を視覚的に把握しつつ、モーションプラットフォームの姿勢を決定できるため、設計者の意図するように、かつ、容易に行えるモーションデータを作成できる。
【0019】
また、本発明によれば、モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて観測位置から観測方向から見たときのモーションプラットフォームが配置される仮想空間内における画像を表示させることにより、作成したモーションデータを実機で試す前に、モーションプラットフォームへの搭乗者から見た動きを体感でき、設計者の意図をモーションデータに反映しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は本発明の一実施例のシステム構成図を示す。
【0021】
本実施例のモーションデータ作成システム100は、モーションデータ作成装置101、入力装置102、表示装置103から構成されている。モーションデータ作成装置101は、入力装置102の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するものであり、コンピュータシステムから構成されている。モーションデータ作成装置101は、主に、姿勢データ作成部111及びモーションデータ作成部112から構成されている。また、入力装置102は、キーボード121、マウス122などから構成される。さらに、表示装置103は、CRT、LCDなどから構成される。
【0022】
図2はモーションデータ作成装置101により表示装置103に表示されるモーションデータ作成画面の一例を示す図である。
【0023】
モーションデータ作成画面M0は、数値入力部M11、軸選択部M12、時間軸表示部M13、姿勢データグラフ表示部M14、立体モデル入力部M15、立体モデル表示部M16、アクチュエータ情報表示部M17、映像表示部M18、時間軸表示部M19、マウスポインタ位置表示部M20から構成されている。また、図2においてP0はマウスポインタを示している。
【0024】
数値入力部M11は、選択された軸、時間におけるデータの数値が入力される。
【0025】
軸選択部M12は、姿勢データを決定する複数の軸、例えば、ピッチ、ロール、ヨー、X軸、Y軸、Z軸に対応した領域に分割されており、各領域にポインタを位置させて、クリックすることにより、軸が選択される。
【0026】
時間軸表示部M13には、制御開始からの時間が表示される。
【0027】
姿勢データグラフ表示部M14には、軸選択部M12の制御軸毎に姿勢データグラフが表示される。各姿勢データグラフは、横軸が時間軸であり、縦軸が姿勢制御量である。
【0028】
立体モデル入力部M15は、モーションプラットフォームの立体モデル画像が表示される。また、立体モデル入力部M15に表示される立体モデル画像は、3次元のコンピュータグラフィックス画像であり、入力装置102の操作により姿勢を変えることができるようにインタフェースが構成されている。これにより、設計者は、立体モデル入力部M15に表示されたモーションプラットフォームの立体モデル画像を動かして姿勢を決定することができる。このため、設計者は、直感的にモーションプラットフォームの姿勢を決定することが可能となる。
【0029】
立体モデル表示部M16は、モーションプラットフォームの立体モデル画像が表示される。立体モデル表示部M16に表示されるモーションプラットフォームの立体モデル画像は、モーションプラットフォームの3次元コンピュータグラフィックス画像であり、姿勢データグラフ表示部M14に表示された姿勢データに対応した姿勢の立体モデル画像である。
【0030】
アクチュエータ情報表示部M17は、アクチュエータ変位量データを数値表示する。アクチュエータ変位量データは、姿勢データを、モーションプラットフォームを駆動するアクチュエータの変位量に変換したデータである。なお、アクチュエータ情報表示部M17に表示されるアクチュエータ変位量データは、アクチュエータの長さが予め設定された適正範囲、例えば、0〜300〔mm〕外、また、アクチュエータの伸縮速度が適正範囲外のときにエラー状態となると、その旨がわかるような表示となる。例えば、範囲内のときには表示される数値の色を黒色とし、適正範囲外のときには赤色とする。なお、表示される数値のバックの色を範囲内のときと範囲外ときとで変えるようにしてもよい。これによって、設計者がモーションデータのエラーを容易に認識でき、モーションプラットフォームの姿勢などを調整することができる。
【0031】
映像表示部M18には、一点鎖線で示す指定時刻における映像が表示される。映像は、実際のシミュレーションシステムにおいてスクリーンに投影される映像であり、姿勢データグラフ表示部M14に表示される姿勢データグラフの時間軸に同期して表示される。このため、映像データと姿勢データグラフとの時刻が対応づけられている。これにより、設計者は、実際のスクリーンに表示される映像を見ながらモーションプラットフォームの姿勢を決定することができる。よって、映像とモーションデータとの対応を確実にとることができ、臨場感のあるモーションデータを作成することができる。
【0032】
なお、図2において、P0はマウスのポインタ表示であり、マウスポインタP0は時間軸の「840」を示している。アクチュエータ情報表示部M17には、マウスポインタP0が示している時間軸「840」におけるピッチ、ロール、ヨー、X,Y,Zでの姿勢を構成するための6軸のアクチェータ軸の長さが表示される。例えば、アクチュエータ軸を識別するためのLeg Number「0」〜「6」毎にその長さが〔mm〕単位で表示されている。図2ではLeg Number「0」のアクチュエータの長さが「111」〔mm〕、Leg Number「1」のアクチュエータ長さが「−80(赤字表示)」〔mm〕、Leg Number「2」のアクチュエータの長さが「350(赤字表示)」〔mm〕、Leg Number「3」のアクチュエータの長さが「180」〔mm〕、Leg Number「4」のアクチュエータの長さが「97」〔mm〕、Leg Number「5」の長さが「99」〔mm〕であることを示している。
【0033】
なお、本実施例では、アクチュエータの適正長さ範囲が0〜300〔mm〕であるので、Leg Number「1」のアクチュエータ長さが「−80(赤字表示)」〔mm〕、Leg Number「2」のアクチュエータの長さが「350(赤字表示)」〔mm〕は適正長さ範囲を超えており、エラーとなる。このため、赤字表示となっている。
【0034】
また、アクチュエータ情報表示部M17には、各Leg Numberにおける速度「Speed」[mm/s]の数値が表示される。図2ではLeg Number「0」のアクチュエータの伸縮速度が「−184」[mm/s]、Leg Number「1」の変位速度が「21」[mm/s]、Leg Number「2」のアクチュエータの伸縮速度が「−91」[mm/s]、Leg Number「3」のアクチュエータの伸縮速度が「−78」[mm/s]、Leg Number「4」のアクチュエータの伸縮速度が「100」[mm/s]、Leg Number「5」のアクチュエータの伸縮速度が「10」[mm/s]であることを示している。
【0035】
また、映像表示部M18に表示される画像は、一点鎖線で示す時間軸ライン、すなわち、時間軸「770」における静止画を示しており、画像の時間軸は時間軸表示部M19に[Line:770]として表示されている。なお、図2では、時間軸ラインをその表示をわかり易くするために一点鎖線で表示しているが、実際の表示では、例えば、赤の実線などで表示される。
【0036】
また、マウスポインタ位置表示部M20には、マウスポインタP0の位置を数値で示しており、図2ではマウスポインタP0が時間軸「840(7.00sec)」、姿勢データのピッチ「0」のところに存在していることを示している。なお、時間軸「840」とは1秒当たり120フレームで構成しており、7秒後が120×7=840であることを示している。
【0037】
姿勢データ作成部111は、入力装置102により操作可能にモーションプラットフォームの立体モデル画像を表示装置103に設定された立体モデル入力部M15に表示させ、入力装置102により立体モデル入力部M15に表示されたモーションプラットフォームの立体モデル画像が操作されたときにモーションプラットフォームの姿勢に応じた姿勢データを作成する。また、モーションデータ作成部112は、姿勢データに基づいてモーションデータを作成する。
【0038】
また、姿勢データ作成部111は、姿勢データ表示部M14に表示された姿勢データに応じた姿勢のモーションプラットフォームの立体モデル画像を立体モデル表示部M16に表示させる。さらに、姿勢データ作成部111では、入力装置102の操作に基づいて姿勢データグラフ表示部M14に表示される姿勢データグラフによって姿勢データを作成可能とされている。姿勢データグラフ表示部M14に表示された姿勢データグラフは、姿勢データを作成する時間範囲を選択され、入力装置102の操作に基づいて選択時間範囲内でプロットされた点を予め設定された補間方法によって補間する処理を行う。
【0039】
図3はモーションデータ作成装置101のブロック構成図を示す。
【0040】
本実施例のモーションデータ作成装置101は、処理装置131、ファイル装置132、インタフェース回路133、表示制御回路134、メモリ135、可換式ディスク記憶装置136、通信回路137、バス138などを含む構成とされている。
【0041】
処理装置131は、CPUなどから構成されており、ファイル装置132にインストールされたモーションデータ作成プログラムを実行し、モーションプラットフォームの姿勢を制御するためのモーションデータを生成する処理を実行する。
【0042】
ファイル装置132は、ハードディスクドライブなどから構成されており、プログラムファイル141、及び、データファイル142、設定ファイル143から構成されている。プログラムファイル141には、モーションデータ作成プログラムなどがインストールされる。データファイル142には、姿勢データ、モーションデータなどが記憶される。
【0043】
なお、姿勢データは、例えば、モーションプラットフォームの姿勢に関するデータであり、モーションプラットフォームのピッチデータ、ロールデータ、ヨーデータ、ヒーブデータ、サージデータ、スウェイデータなどのデータから構成されている。
【0044】
ピッチデータは、搭乗部のピッチ角度の大きさの情報である。ロールデータは、搭乗部のロール角度の大きさを示すデータである。ヨーデータは、搭乗部のヨー角度の大きさを示すデータである。ヒーブデータは、搭乗部の上下方向の変位の大きさを示す情報である。サージデータは、搭乗部の前後方法の変位の大きさを示す情報である。スウェイデータは、搭乗部の左右方向の変位の大きさを示すデータである。
【0045】
また、設定ファイル143は、適用するアクチュエータ形式のモーションベースに関する情報を設定するためのファイルである。設定ファイル143は、モーションベースの可動軸情報、アクチュエータ数、モーションベースの原点位置情報、各アクチュエータのニュートラル時の取り付け位置情報、各アクチュエータの最小長情報、各アクチュエータのニュートラル時のアクチュエータ長情報、各アクチュエータの最大長情報、各アクチュエータの最大伸縮速度情報などを含む。
【0046】
モーションベースの可動軸情報は、例えば、X軸(スウェイ)、Y軸(サージ)、Z軸(ヒーブ)、ピッチ、ロール、ヨーの6種類の軸情報から使用するデータを選択するための情報であり、モーションベースの自由度(DOF)を設定するための情報である。ユーザは、上記6種類の情報から使用するモーションベースのタイプに対応した可動軸を設定する。なお、X軸、Y軸、Z軸とスウェイ、サージ、ヒーブとの関係は、その都度異なるものとなり、X軸(スウェイ)、Y軸(サージ)、Z軸(ヒーブ)は、その一例を示している。
【0047】
例えば、6軸スチュワートタイプのモーションベースのモーションデータを作成する場合には、全6種類の軸情報が可動軸となる。また、3軸モーションベースのモーションデータを作成する場合には、例えば、ピッチ、ロール、ヨー、あるいは、X軸、Y軸、Z軸が可動軸となる。さらに、4軸モーションベースのモーションデータを作成する場合には、例えば、Z軸、ピッチ、ロール、ヨーが可動軸となる。なお、3軸モーションベースのモーションデータを作成する場合の例としてピッチ、ロール、ヨー、あるいは、X軸、Y軸、Z軸を可動軸とする場合を上げたが、これは一例であり、他の組み合わせも考えられることは言うまでもない。同様に、4軸モーションベースのモーションデータを作成する場合の例として、Z軸、ピッチ、ロール、ヨーを可動軸とする場合を上げたが、これは一例であり、他の組み合わせも考えられることは言うまでもない。
【0048】
アクチュエータ数としては、適用するモーションベースに搭載されるアクチュエータ数を設定する。
【0049】
モーションベースの原点位置情報には、モーションベースの原点の位置情報が3次元座標情報により設定される。各アクチュエータのニュートラル時の取り付け位置情報には、モーションベースに搭載された各アクチュエータのニュートラル時の取り付け位置が3次元座標により設定される。
【0050】
各アクチュエータの最小長情報には、モーションベースに搭載された各アクチュエータの最小長の値が設定される。各アクチュエータのニュートラル時のアクチュエータ長情報には、モーションベースに搭載された各アクチュエータのニュートラル時のアクチュエータ長の値が設定される。
【0051】
各アクチュエータの最大長情報には、モーションベースに搭載された各アクチュエータの最大長の値が設定される。
【0052】
各アクチュエータの最大伸縮速度情報には、モーションベースに搭載された各アクチュエータの伸縮速度の最大値が設定される。
【0053】
上記設定値に基づいてモーション作成プログラムの処理動作が実行される。
【0054】
インタフェース回路133は、入力装置102とバス138とのインタフェースを取っている。
【0055】
表示制御回路134は、処理装置131からの指示により表示装置103を制御し、表示装置103に姿勢操作表示領域、姿勢データ表示領域、姿勢表示領域を表示させる。
【0056】
メモリ135は、処理装置131の作業用記憶領域として用いられる。可換式ディスク記憶装置136は、例えば、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RWなどの可換式ディスクを読み取るドライブ装置であり、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RWなどからデータを読み取るとともに、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RWにデータを書き込むための装置である。
【0057】
可換式ディスク記憶装置136を用いることにより、可換式ディスクに記憶されて提供されたモーションデータ作成プログラムを読み出し、ファイル装置132のプログラムファイル141にインストールしたり、モーションデータ作成プログラムにより作成されたモーションデータを可換式ディスクに記憶したりすることができる。
【0058】
通信回路137は、ネットワークとの通信を行うための回路である。通信回路137を用いることにより、サーバからファイル装置132のプログラムファイル141にモーションデータ作成プログラムをインストールしたり、データファイル122に記憶されたモーションデータを、ネットワークを介してモーションプラットフォーム駆動装置に提供したりすることができる。
【0059】
次にモーションデータ作成プログラムの処理動作について説明する。
【0060】
図4はモーションデータ作成プログラムの処理フローチャートを示す。
【0061】
処理装置131は、まず、ステップS1−0で映像再生処理を開始する。映像再生処理では、設計者などによりモーションデータファイルを指定すると、指定されたモーションデータファイルに対応する映像をデータファイル142から読み出し、映像表示部M18に表示する処理が行われる。このとき、設計者により時間軸表示部M13、又は、姿勢データグラフ表示部M14で時刻を指定すると、指定された時刻に表示される映像が映像表示部M18に表示される。これによって、特定の時刻における映像とモーションプラットフォームの姿勢とを正確に把握できる。
【0062】
処理装置131は、ステップS1−01で設定ファイル143に設定された情報を読み込む。これによってユーザが設定ファイル143に設定した軸構成のモーションベースに対応したモーションデータの作成が行われる。
【0063】
処理装置131は、ステップS1−1でモデルによる姿勢データ入力か否かを判定する。処理装置131は、ステップS1−1でモデルによる姿勢データ入力である場合には、ステップS1−2でファイル装置132姿勢入力表示部M15にモーションプラットフォームの立体モデル画像を表示する。
【0064】
処理装置131は、次にステップS1−3で姿勢を設定する時間範囲及び時間が指定された後、ステップS1−4で設計者により入力装置102が操作され、姿勢操作表示領域に表示されたモーションプラットフォームの立体モデル画像の姿勢が操作されると、ステップS1−5で姿勢操作表示領域に表示されたモーションプラットフォームの立体モデル画像の姿勢を姿勢表示領域の立体モデル画像に反映させるとともに、ステップS1−6で姿勢データ表示領域に表示された姿勢データグラフに対して指定された時間範囲内でライン補間を行う。
【0065】
ライン補間の方法としては、例えば、線形補間(Linear)、ベジエ曲線(Bezier)、多項式曲線(Cubic)がある。
【0066】
図5はライン補間の例を説明するための図を示す。図5(A)は線形補間によるライン補間、図5(B)はベジエ曲線によるライン補間、図5(C)は多項式曲線によるライン補間の例を示している。
【0067】
線形補間は、図5(A)に示すように設定された時間範囲T1内でプロットp1,p2,p3を直線で補間したラインを形成する。
【0068】
ベジエ曲線によるライン補間は、図5(B)に示すようにプロットp1,p2間、p2、p3間をベジエ曲線によりなめらかな曲線で補間するライン補間である。
【0069】
多項式曲線によるライン補間は、図5(C)に示すように指定されたプロットp1、p2、p3を全て通る曲線を導き出して補間するライン補間方法である。
【0070】
次に処理装置131は、ステップS1−7においてライン補間された姿勢情報に対して設計者による入力装置102の操作によって波形整形が行われる。
【0071】
波形整形としては、例えば、切り取り・コピー・貼り付け、挿入・加算、平均合成、一定値化、頂点削除、平滑化、オフセットなどがあり、波形生成としてノイズ加算、正弦波加算、音声加算などがある。
【0072】
切り取り・コピー・貼り付けは、既に作成されている波形をグラフから選択して、選択したグラフを選択範囲に切り取り・コピーし、貼り付ける波形整形操作である。
【0073】
挿入は、指定した時刻からコピー切り取られたグラフを挿入する波形整形操作である。
【0074】
上乗せは、選択範囲のグラフをコピーあるいは切り取られたグラフに変更する波形整形操作である。
【0075】
ミックスは、選択範囲のグラフとコピーあるいは切り取られたグラフとの平均のグラフに波形整形する操作である。
【0076】
一定値は、選択範囲のデータを一定値にそろえる波形整形操作である。
【0077】
頂点削除は、プロットされた点を削除する波形整形操作である。
【0078】
平滑化は、前後のフレームの平均をとることにより、全体的にデータを丸める波形整形操作である。
【0079】
オフセットは、選択範囲にあるグラフを全体的に一定値シフトさせる波形整形操作である。
【0080】
増幅・減衰は、選択範囲にあるグラフを、0の値を中心として増幅・減衰させる波形生成操作である。
【0081】
ノイズ加算は、選択範囲にあるグラフに、設計者が指定した最大振幅、周期を持ったブロックノイズをランダムに生成して加算する波形生成操作である。
【0082】
正弦波加算は、選択範囲にあるグラフに、設計者が指定した振幅、周期を持った正弦波を生成して、加算する波形生成操作である。
【0083】
音源加算は、指定された音源の波形をグラフに加算する波形生成操作である。
【0084】
処理装置131は、ステップS1−8において姿勢データ変換処理を実行する。姿勢データ変換処理は、姿勢データを、逆運動学の理論を用いて6軸アクチュエータを構成する6つのアクチュエータの各アクチュエータ長データに変換する。
【0085】
ここで、姿勢データをアクチュエータ長データに変換するための原理について説明する。
【0086】
図6はアクチュエータ長への変換動作を説明するための図を示す。
【0087】
モーションプラットフォーム上部201の座標系を上部座標系{M}、下部202の座標系(絶対座標)を下部座標系{L}とする。なお、Oは下部座標系の原点、O'は上部座標系の原点を示す。
【0088】
上部座標系{M}において、アクチュエータの上部取り付け位置A'までのベクトル
MPは、
【0089】
【数1】
下部座標系{L}から見た上部座標系{M}のベクトルは、
【0090】
【数2】
下部座標系{L}からみたアクチュエータの上部201の取り付け位置までのベクトルは
【0091】
【数3】
とする。
【0092】
モーションプラットフォーム上部201がある位置・姿勢に変位したとすると、アクチュエータの上部201の取り付け位置の絶対座標は、
【0093】
【数4】
で表すことができる。
【0094】
なお、ここで、MRは、ある姿勢へ回転するための回転マトリクスであり、
【0095】
【数5】
により、上部座標系{M}の原点O'上で、ある姿勢に移行した際のアクチュエータの上部取り付け位置を求めることができる。
【0096】
また、
【0097】
【数6】
は、上部座標系{M}における、変位後のある位置への移動ベクトルであり、上下左右方向の移動を示している。よって、
【0098】
【数7】
により、上部座標系{M}における、ある位置・姿勢に変化した際のアクチュエータの上部取り付け位置を求めることができる。
【0099】
例えば、初期条件を
【0100】
【数8】
とし、初期位置から
【0101】
【数9】
だけ移動するとともに、モーションプラットフォーム上部201がz軸(上下方向)を中心にθだけ回転したときを考える。
【0102】
このとき、回転マトリクスは、
【0103】
【数10】
となるため、変位後のアクチュエータの上部取り付け位置は、
【0104】
【数11】
で表すことができる。
【0105】
よって、モーションプラットフォーム上部と下部を結合するアクチュエータの長さは、下部座標系において、アクチュエータの下部取り付け位置が
【0106】
【数12】
であるとすると、
【0107】
【数13】
で表せる。
【0108】
なお、このことは、例えば、広瀬茂男著「ロボット工学(改訂版)-機械システムのベクトル解析-」裳華房、2001年9月20日第15版発行のp.18〜p.21などに記載がある。
【0109】
上記計算をモーションプラットフォーム201とベース202とを結合する他の脚部に対しても計算することによって、ピッチ、ロール、ヨー、ヒーブ、サージ、スウェイからベース202とモーションプラットフォーム201とを結合する脚部203の長さを求めることができる。
【0110】
アクチュエータによって脚部203の長さを制御することによってモーションプラットフォーム201がベース202に対して姿勢データに応じた姿勢となるように変移する。
【0111】
図7は姿勢データを6軸のアクチュエータ長さに変換したときの一例の波形図を示す。
【0112】
図7(A)はピッチの波形、図7(B)ロールの波形、図7(C)はヨーの波形、図7(D)はヒーブの波形、図7(E)はサージの波形、図7(F)はスウェイの波形、図7(G)〜(L)はアクチュエータ長さの波形を示す。
【0113】
図7(A)〜(F)に示すように指定された姿勢データは、逆運動学の理論によって、例えば、図7(G)〜(L)に示すアクチュエータ長さのように変換される。
【0114】
次に、処理装置131は、ステップS1−8においてアクチュエータ長データを取得すると、ステップS1−9でアクチュエータ長データに対してエラーチェックを行う。エラーチェックは、各アクチュエータ長データが予め設定された範囲内になるか否かをチェックする。設定範囲は、脚部203を駆動するアクチュエータの伸縮長の範囲に設定されている。
【0115】
処理装置131は、ステップS1−9のエラーチェックの結果、ステップS1−10においてエラーが発生した場合には、アクチュエータ長データがそのデータにより駆動されるアクチュエータの伸縮長の範囲を超えていると判断され、ユーザに対してエラー表示などを行い、ステップS1−1に戻って処理を続ける。
【0116】
また、処理装置131は、ステップS1−10においてエラーが発生しなければ、6軸全てのアクチュエータ長データがそのデータにより駆動されるアクチュエータの伸縮長の範囲内になると判断して、ステップS1−11において生成されたアクチュエータ長データをシミュレータのモーションデータとしてデータファイル122に登録する。
【0117】
図8、図9はエラー発生時の画面表示を示す図である。
【0118】
モーションデータにエラーが発生したときには、図8示すようにエラーが発生した箇所に、図8に実線で示す作成した姿勢データグラフと図8に破線で示すエラーが解消されるであろう姿勢データグラフとが表示される。エラーが解消されるであろう姿勢データグラフは、作成した姿勢データグラフとは異なる表示、例えば、異なる色で表示される。図8に破線で示すエラーが解消されるであろう姿勢データグラフが表示されることによって、設計者は、作成した姿勢データグラフではモーションデータにエラーが発生することを認識できる。
【0119】
ここで、図9に示すように姿勢データグラフのうちピッチの姿勢データグラフを変形させた場合、これに基づいてモーションデータが変化しており、ロール、ヨー、X、Y、Zなど他の姿勢データグラフにも影響がある。このため、設計者によりピッチの姿勢データグラフが変形された場合、図9に破線で示すロール、ヨー、X、Y、Zなど他の姿勢データグラフのエラーが解消されるであろう表示に反映させる。これによって、作成された姿勢データグラフとエラーが解消されるであろう姿勢データグラフとの差が小さくなる場合がある。これによって、全ての姿勢データグラフを変形させることなく、エラーを解消することが可能となる。
【0120】
例えば、図8に示すようにすべての姿勢データグラフにエラーが発生した場合などに不要な動作、優先順位の低い動作の姿勢データグラフを変形させ、他の姿勢データグラフの変形量を小さくした後、エラーが解消されるように姿勢データグラフを変形させることにより、設計者が意図した姿勢を大幅に変えることなく、エラーを解消させることが可能となる。
【0121】
図10は姿勢データグラフ変形時の表示画面を示す図である。なお、図10は姿勢データグラフのうちピッチを変形させたときの表示画面であり、他の姿勢データグラフの記載は省略している。
【0122】
姿勢データグラフを変形させると、図10に破線、一点鎖線で示すように変形前、その前の姿勢データグラフが実線で示す変形後の姿勢データグラフとは異なる表示、例えば、異なる色で表示される。これによって、変形前の姿勢データグラフの状態を容易に認識できるようになり、設計者がどのような姿勢データグラフの変形を行っているかを容易に把握できるようになる。
【0123】
以上によって、設計者が希望するモーションプラットフォームのモーションデータが生成される。
【0124】
モーションデータ作成システム100により生成されたモーションデータは、例えば、可換式ディスク記憶装置136により可換式ディスク151に記憶されて、シミュレーションシステムに登録される。なお、ネットワークを介してシミュレーションシステムに登録するようにしてもよい。
【0125】
次に、モーションデータ作成システム100により生成されたモーションデータにより駆動されるシミュレーションシステムについて説明する。
【0126】
図11はシミュレーションシステムの斜視図、図12はシミュレーションシステムの平面図、図13は音響システムの配置図を示す。
【0127】
シミュレーションシステム1は、体験者が搭乗部2に搭乗する領域である第1ステージ3とこの搭乗部2に乗った体験者に対して仮想体験をさせる主要な領域である第2ステージ4とに、壁5によって分割され、これら第1ステージ3と第2ステージ4との間に開閉可能なクローズ手段である両開きの自動ドア6を設けている。
【0128】
この自動ドア6は開閉制御信号によって開閉されるようになっている。また、第1ステージ3の天井には照明7が固定されており、これら照明7は照明点滅制御信号により点滅するようになっている。
【0129】
また、このシミュレーションシステム1では、搭乗部2は例えば、車両、ボートなど体験者が搭乗可能な座席を有する乗り物の形状に構成されており、この搭乗部2は移動手段により第1ステージ3と第2ステージ4との間を移動できるようになっている。この移動手段は、例えば、第1ステージ3と第2ステージ4との間に敷設したレールと、このレール上を油圧モータ等で移動する車両とからなる走行装置で構成したり、あるいは、第1ステージ3と第2ステージ4との間を設けた平坦な床面と、この床面を油圧モータ等で移動する台車とからなる走行装置で構成したりしてもよい。
【0130】
この走行装置の上には、挙動適用手段である6軸アクチュエータが搭載されている。このアクチュエータの上には搭乗部2が固定されており、このアクチュエータによって搭乗部2には、ロール、ピッチ、ヨー、スウェイ(左右)、ヒーブ(上下)サージ(前後)などの挙動が個々にあるいはそれらを複合した状態で与えられるようになっている。
【0131】
また、第2ステージ4には、正面中央が奥で、左右が手前に突出した形状の巨大な半円筒状(R状)のスクリーン8が設けられており、このスクリーン8には、スクリーン8の手前の天井の中央、左、右に設けられた3つのビデオプロジェクタ9a,9b,9cから映像が投影されるようになっている。
【0132】
この第2ステージ4のスクリーン8の図示左側には、機械室10が設けられており、この第2ステージ4と機械室10とは壁11で仕切られており、これら第2ステージ4と機械室10との間には音響等が漏れないドアDRが設けられている。なお、符号12a〜12fはこのシミュレーションシステム1を設置する建物の柱である。
【0133】
また、機械室10には、各種の制御を行う制御手段としてのコンピュータ装置13と、音響を供給すると音響発生手段及び映像を供給するビデオ映像発生手段としてのオーディオビジュアル機器14と、6軸油圧アクチュエータ51a〜51fに油圧を供給する油圧ユニット15が設けられている。また、スクリーン8の上方から搭乗部を臨むように風を供給する送風機16が設けられている。
【0134】
第1ステージ3は、高床式の乗降床17が設けられており、この乗降床17により体験者は搭乗部2への乗降が簡単になる。この乗降床17には、図示のように、階段18a、18bがそれぞれ設けられており、体験者の乗降床17への上り下りを容易にしている。また、乗降床17の上で、自動ドア6の図示左端には、操作パネル19が設けられている。この操作パネル19には、各種指令をコンピュータ装置13に与える操作スイッチや、非常時にアクチュエータを緊急停止させる緊急停止スイッチ等が設けられた操作盤と、第2ステージ4における搭乗部2の動作状況やその搭乗部2に載っている体験者の状態を監視するための監視モニタとが設けられている。
【0135】
また、搭乗部2には、例えば、シート20が3列にわたって設けられている。シート20は、例えば、ベンチシートから構成されており、例えば、一列に4人の体験者が搭乗できるようになっており、3列で合計12人の体験者が搭乗できるようになっている。
【0136】
このシミュレーションシステム1では、ステレオ音響回路が4系統とモノラル音響1系統(SP9,10、セリフ用)設けられており、各系統のスピーカSP1〜SP10が各部にそれぞれ配置されている。まず、シミュレーションの効果音響を与える2系統のステレオ音響回路のスピーカSP1〜SP4については次のように配置されている。1系統のスピーカSP1,SP2は、スピーカSP1がスクリーン8の裏側天井に、スピーカSP2が壁5側天井に配置されている。また、1系統のスピーカSP3,SP4は、スピーカSP3がスクリーン8の前の図示左側床面に、スピーカSP4がスクリーン8の前の図示右側床面に、それぞれ配置されている。
【0137】
また、1系統のステレオ音響回路のスピーカSP5,6は、スピーカSP5が図12に示すように第1ステージ3の乗降床14の下前に、スピーカSP6が図12に示すように第1ステージ3の乗降床14の下後に、それぞれ配置されている。
【0138】
さらに、1系統のステレオ音響回路のスピーカSP7,8は、スピーカSP7が図12に示すように第2ステージ4の左端天井に、スピーカSP8が図12に示すように第1ステージ3の乗降床14の左端下に、それぞれ配置されている。
【0139】
また、1系統のステレオ音響回路のスピーカSP9,10は、体験者の座席の前にそれぞれ設けられている。コンピュータ装置13によって制御されるのは、スピーカSP1〜SP4と、セリフ用のSP9,10である。
【0140】
図14はシミュレーションシステムのシステム構成図を示す。
【0141】
コンピュータ装置13は、コンピュータシステムから構成されており、シミュレーションの進行を統括的に処理し、各種機器をシミュレーションの進行に合わせて制御する。このコンピュータ装置13は、図示しないが各種の処理や制御をプログラムに従って処理をする中央処理装置(CPU)を備え、かつ、このCPUの制御下に動作する音源制御ボード、デジタル/アナログ(DA)変換器を備えている。また、コンピュータ装置13には、同期信号入力ポート31、シリアルポート32、音響出力ポート33、アナログ出力ポート34、入出力ポート35、その他ポート36、37が設けられている。
【0142】
同期信号入力ポート31、シリアルポート32及び音響出力ポート33には、オーディオビジュアル機器14が接続されている。アナログ出力ポート34及び入出力ポート35の一部には、油圧ユニット15が接続されている。また、入出力ポート35には、操作パネル19、照明7、送風機16がそれぞれ接続されている。その他ポート36にはキーボード39が、その他ポート37にはモニタ40が接続されている。
【0143】
オーディオビジュアル機器14は、同期信号発生回路40、ビデオプレーヤ41a〜41c、スキャンコンバータ42a〜42cと、オーディオプレーヤ43と、パワーアンプ44とから構成されている。
【0144】
同期信号発生回路40は、垂直同期(V SYNC )信号と、複合同期(COMPSIT SYNC)信号を出力する。
【0145】
同期信号発生回路40は、コンピュータ装置13の同期信号入力ポート31に接続されており、垂直同期信号を同期信号入力ポート31に供給する。また、同期信号発生回路40はビデオプレーヤ41a〜41cの同期入力端子に接続されており、各ビデオプレーヤ41a〜41cに複合同期信号を供給する。
【0146】
ビデオプレーヤ41a〜41cは、コンピュータ装置13のシリアルポート32に接続されており、コンピュータ装置13からの制御信号と同期信号発生回路40からの複合同期信号とを基に各ビデオプレーヤ41a〜41cで再生する画像の同期が取れるようになっている。
【0147】
ビデオプレーヤ41a〜41cはスキャンコンバータ42a〜42cに接続されており、再生した画像信号をスキャンコンバータ42a〜42cに供給する。スキャンコンバータ42a〜42cは、ビデオプレーヤ41a〜41cからの画像信号をビデオプロジェクタ9a,9b,9cが駆動できる画像信号に変換する。スキャンコンバータ42a〜42cで変換した画像信号はビデオプロジェクタ9a,9b,9cに供給される。なお、スキャンコンバータ42a〜42cは、走査線を目立たなくする作用(走査線によるちらつきを低減する)を持っている。
【0148】
また、オーディオビジュアル機器14のオーディオプレーヤ43はコンピュータ装置13の音響出力ポート33に接続されており、音響出力ポート33からの音響再生制御信号により音響信号を再生する。
【0149】
オーディオプレーヤ43で再生された音響信号は、パワーアンプ44に供給される。パワーアンプ44は、オーディオプレーヤ43からの音響信号を電力増幅してスピーカSPに供給する。なお、オーディオプレーヤ43、パワーアンプ44は、ステレオ再生回路が各々3系統、設けられている。
【0150】
油圧ユニット15は、7チャンネルサーボアンプ51、6軸油圧アクチュエータ52、走行装置油圧アクチュエータ53と、モーションベース制御盤54とから構成されている。
【0151】
サーボアンプ51は、コンピュータ装置13のアナログ出力ポート34に接続されており、6軸油圧アクチュエータ52、油圧モータ53をコンピュータ装置13からの指示に基づいて駆動制御する。
【0152】
ファイル装置70には、モーションデータ生成システム100で生成されたモーションデータが記憶されている。
【0153】
図15は6軸駆動機構の模式図を示す。
【0154】
6軸駆動機構は、ベース61に前出の6軸油圧アクチュエータ51a〜51fを介して搭乗部2が搭載される揺動部62が接続された揺動可能に取り付けられた構成とされている。
【0155】
6軸油圧アクチュエータ51a〜51fは、モーションデータ生成システム100により生成されたモーションデータを構成するアクチュエータ長データによって指定されたアクチュエータ長となるように駆動されて、姿勢データに応じたロール、ピッチ、ヨー、スウェイ(左右)、ヒーブ(上下)サージ(前後)となるように揺動部62が3次元的に変位する。
【0156】
また、モーショベース制御盤54は、コンピュータ装置13の入出力ポート35に接続されており、コンピュータ装置13にサーボユニットの状態情報、すなわち、搭乗部2の状態情報を与える。コンピュータ装置13は、このモーションベース制御盤54から状態情報を得て、サーボアンプ51に制御命令を与えることで、6軸油圧アクチュエータ52,走行装置油圧アクチュエータ53を制御している。
【0157】
また、油圧ユニット15は、緊急停止装置30から電力が供給されている。緊急停止装置30は、エリアセンサからの検出信号、あるいは、操作パネル19の緊急停止スイッチの操作により緊急停止信号が入力されると、電源から油圧ユニット15への電力の供給を停止するようになっている。油圧ユニット15は、電力の供給がなくなると6軸油圧アクチュエータ52、走行装置油圧アクチュエータ53への作動油の供給ができなくなり、これにより搭乗部2が緊急停止する。
【0158】
次にコンピュータ装置13の動作を説明する。
【0159】
図16はコンピュータ装置13の処理フローチャートを示す。
【0160】
まず、第1ステージ3の停止位置に停止した搭乗部2に体験者が乗り込む。このときには、照明7は点灯した状態になっている。搭乗部2に体験者が乗り込んでスタートできる状態になると、例えば、インストラクタ(アテンダ)等が操作パネル19のスタートボタンを押下する。
【0161】
コンピュータ装置13は、ステップS3−1において操作パネル19のスタートボタンが押下されると、ステップS3−2においてスタート処理として、照明7を消灯し、走行装置油圧アクチュエータ52を制御して、搭乗部2を第2ステージ4に移動させる。
【0162】
次にコンピュータ装置13は、ステップS3−3においてビデオプレーヤ41a〜41c、及び、オーディオプレーヤ43、並びに、送風機16を起動し、シミュレーションを開始する。これにより、スクリーン8にはシミュレーション画面(体感映像)が表示されており、当該画面に応じた音響と風等の体感媒体が体験者に与えられることになる。
【0163】
また、コンピュータ装置13は、ステップS3−4においてファイル装置70からモーションデータを読み出し、ステップS3−5において読み出したモーションデータにより6軸油圧アクチュエータ52を駆動して、搭乗部2の姿勢を制御する。このとき、モーションデータ生成システム100で姿勢データに付加された音響振動データによって搭乗部2が音響に同期して振動する。
【0164】
これによって搭乗部2に搭乗した体験者により一層リアルな仮想体験を与えることが可能となる。
【0165】
コンピュータ装置13は、ステップS3−6においてシミュレーションが終了すると、ステップS3−5で、搭乗部2を第1ステージ3に動作させ、照明7を点灯する。
【0166】
そして、搭乗部2に搭乗していた体験者は、搭乗部2から降りて、階段18bを通って第1ステージ3から退場する。
【0167】
以上により、オーディオプレーヤ43で再生される音響に同期して、搭乗部2が振動する。このとき、搭乗部2の振動は、オーディオプレーヤ43で再生される音響データそのものから生成されるため、より臨場感のある振動が得られる。
【0168】
なお、本実施例では、6軸アクチュエータとして油圧アクチュエータを用いた例について説明したが、これに限定されるものではなく、6軸アクチュエータとしてサーボモータなどの電気モータを用いて電気的に駆動するようにしてもよい。
【0169】
また、本実施例では、モーションデータ生成システム100とシミュレーションシステムとを別にした構成について説明したが、これらを一体化してシステム化してもよい。
【0170】
また、本実施例のモーションデータ生成システム100では、入力装置としてキーボード113、及び、マウス114を用いたが、これに代わり、図15で示すような構成の6軸モーションプラットフォーム構造の模型(簡易模型)の6本の足にポテンショメータなどのセンサを取り付け、各部の動きを検出し、センサの出力信号を、インタフェースを介してモーションデータ生成システム100に入力することによって、モーションデータを作成するようにしてもよい。
【0171】
この場合、図15に示すような6軸モーションプラットフォーム構造の簡易模型を手に持ち、簡模型を動かしたい姿勢とする。これによって、センサが6本の足の長さを検出し、モーションデータ生成システム100に取り込むことにより、姿勢が決定される。
【0172】
このような6軸モーションプラットフォーム構造の簡易模型を用いて入力を行うことによって、動き全体を視覚的に確認しながらモーションデータを作成できるため、直感的に動きを把握でき、入力が容易となる。
【0173】
なお、本実施例では、6軸モーションプラットフォームについてモーションデータを作成する場合について説明したが、本発明のモーションデータ作成方法はこれに限定されるものではなく、3軸、4軸のモーションプラットフォームについても同様に直感的にモーションデータを作成することが可能となる。
【0174】
図17は3軸モーションプラットフォームの一例の概略構成図を示す。
【0175】
3軸モーションプラットフォーム210は、下部ベース211、回転軸212、リンク213、214、217、ユニバーサルジョイント215、上部ベース216などを含む構成とされている。なお、リンク213、214、217は、アクチュエータなどで構成され、下部ベース211、あるいは、上部ベース216を駆動する。
【0176】
下部ベース211は、回転軸212に搭載され、リンク217の長さを変位させることによりヨー方向、矢印Yw方向に揺動可能とされている。上部ベース216はリンク213、214、ユニバーサルジョイント215を介して下部ベース211に結合している。
【0177】
ユニバーサルジョイント215では、リンク213、214の長さの変化に応じて自在に揺動できる。リンク213、214の長さを変位させることによりピッチ方向、矢印Pt方向、及びロール方向、矢印Rl方向に揺動する。
【0178】
設定ファイル143において、可動軸としてピッチ、ロール、ヨーを選択し、アクチュエータの数を3に設定し、モーションベースの中心の3次元座標、各アクチュエータの3次元座標、各アクチュエータのニュートラル時、最小時、最大時の長さ、伸縮の最大速度などを設定することにより、上記のような構成の3次元モーションプラットフォーム210のモーションデータを作成することが可能となる。
【0179】
図18は4軸モーションプラットフォームの一例の概略構成図を示す。
【0180】
4軸モーションプラットフォーム220は、下部ベース221をリンク222、223、224、225により上部ベース226にリンクさせた構成とされている。
【0181】
リンク222、223は、X軸方向に並べて配置されており、リンク224、225はY軸方向に並べて配置されている。
【0182】
リンク222、223、224、225の長さをアクチュエータによって変位させることによって、ピッチ方向、矢印Pt方向、ロール方向、矢印Rl方向、ヨー方向、矢印Yw方向に揺動可能であるとともに、y軸方向及びz軸方向に平行移動可能とされている。
【0183】
設定ファイル143において、可動軸としてピッチ、ロール、ヨーを選択し、アクチュエータ数を4に設定し、モーションベースの中心の3次元座標、各アクチュエータの3次元座標、各アクチュエータのニュートラル時、最小時、最大時の長さ、伸縮の最大速度などを設定することにより、上記のような構成の4次元モーションプラットフォーム220のモーションデータを作成することが可能となる。
【0184】
なお、本出願人は、例えば、特開平7−155475号において直交3軸のモーションプラットフォームの構造について提案している。また、特開平10−151273号において角度3軸のモーションプラットフォームの構造を提案している。さらに、実登2541382号において3軸のモーションプラットフォームの構造について提案している。
【0185】
これらについては本実施例とは姿勢制御のための軸数が異なるだけであり、同様にモーションデータを作成することが可能である。
【0186】
なお、本実施例では、油圧アクチュエータを用いたモーションベースに適用した例について説明したが、空気圧アクチュエータ、リニアモータアクチュエータ、電動モータアクチュエータなど他のアクチュエータを用いたモーションデータベースのモーションデータ作成にも適用できることは言うまでもない。
【0187】
また、上記モーションデータ作成システム100では、表示装置103に姿勢操作表示領域、姿勢データ、モーションプラットフォームの姿勢、適用する映像を個別に表示するに留まっているが、更に、プレビューモードなるものを設定し、特定時刻におけるモーションプラットフォームの姿勢における搭乗者の観測位置から見た周囲の画像を表示するようにしてもよい。これによって、モーションデータ作成時、後述するようなシミュレーションシステムに適用した際のモーションの姿勢を直感的に把握することが可能となり、実際に近い状況でモーションデータを作成することができるため、モーションデータの修正などを低減することができる。
【0188】
図19はプレビューモードの処理フローチャート、図20はプレビュー画面の一例を示す図を示す。図20(A)は3次元仮想空間を示す図、図20(B)はプレビュー画面を示す図である。
【0189】
処理装置131は、ステップS4−1でプレビューモードが設定されると、ステップS4−2で図20(A)に示すようにモーションプラットフォームを設置するステージなどの3次元仮想空間311を設定する。
【0190】
処理装置131は、ステップS4−3で3次元仮想空間内に設定されたスクリーン312に適用する映像を貼り付け、ステップS4−4で、例えば、図20(B)に示すような予め設定された観測位置Peye、観測方向Leyeでの3次元仮想空間内の画像をプレビュー画面321に表示する。
【0191】
処理装置131は、ステップS4−5でユーザによるマウスなどの操作により3次元仮想空間内での観測方向Peye、観測方向Leyeが更新されると、ステップS4−5で変更された観測位置Peye、観測方向Leyeにおける3次元仮想空間の画像が表示されるようにプレビュー画面321に表示される画像を更新する。
【0192】
また、ステップS4−6で姿勢データが更新されると、ステップS4−7で変更された姿勢データに基づいてプレビュー画面321に表示される画像を更新する。
【0193】
処理装置131は、ステップS4−6で姿勢データを決定する複数の軸、例えば、ピッチ、ロール、ヨー、X軸、Y軸、Z軸などの数値に変化がある、すなわち、モーションプラットフォーム313の動きに変化があると、その変化をプレビュー画面321に表示された画像に反映させる。例えば、モーションプラットフォーム313が上昇した場合には、上昇した位置で設定された観測位置、観測方向における画像を表示させ、下降した場合には下降した位置で設定された観測位置、観測方向における画像を表示させる。なお、具体的な処理としては、例えば、モーションプラットフォーム313の姿勢データに基づいて観測位置Peye、観測方向Leyeを変更する。
【0194】
以上により、ユーザはプレビュー画面321を参照することにより、モーションプラットフォーム313に実際に搭乗した感覚でモーションデータを作成することができる。
【0195】
このとき、ユーザが観測位置Peye、観測方向Leyeを変えることにより搭乗位置を変えたときの観測位置Peye、観測方向Leyeにおけるモーションプラットフォーム313の動きを確認できる。これによって、モーションデータ作成を補助できる。
【0196】
なお、3次元仮想空間は簡易的に設定された空間であってもよいが、実際のステージの3次元画像データなどを用いるようにしてもよい。これによって、モーションプラットフォームの動きを、よりリアルに再現することが可能となる。
【0197】
また、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形例が考えられることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0198】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図2】モーションデータ作成装置101により表示装置103に表示されるモーションデータ作成画面の一例を示す図である。
【図3】モーションデータ作成装置101のブロック構成図である。
【図4】モーションデータ作成プログラムの処理フローチャートである。
【図5】ライン補間の例を説明するための図である。
【図6】アクチュエータ長への変換動作を説明するための図である。
【図7】姿勢データを6軸のアクチュエータ長さに変換したときの一例の波形図である。
【図8】エラー発生時の画面表示を示す図である。
【図9】エラー発生時の画面表示を示す図である。
【図10】姿勢データグラフ変形時の表示画面を示す図である。
【図11】シミュレーションシステムの斜視図である。
【図12】シミュレーションシステムの平面図である。
【図13】音響システムの配置図である。
【図14】シミュレーションシステムのシステム構成図である。
【図15】6軸駆動機構の模式図である。
【図16】コンピュータ装置13の処理フローチャートである。
【図17】3軸モーションプラットフォームの一例の概略構成図である。
【図18】4軸モーションプラットフォームの一例の概略構成図である。
【図19】プレビューモードの処理フローチャートである。
【図20】プレビュー画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0199】
100 モーションデータ作成システム、101 モーションデータ作成装置
102 入力装置、103 表示装置
111 姿勢データ作成部、112 モーションデータ作成部
131 処理装置、132 ファイル装置、133 インタフェース回路
134 表示制御回路、135 メモリ、136 可換式ディスク記憶装置
137 通信回路、138 バス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成装置であって、
前記モーションプラットフォームの画像を表示装置に表示させ、前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成する姿勢データ作成部と、
前記姿勢データに基づいて前記モーションデータを作成するモーションデータ作成部とを有するモーションデータ作成装置。
【請求項2】
前記姿勢データ作成部は、時間軸に対して前記姿勢データをプロットした姿勢データグラフを前記表示装置に表示させる請求項1記載のモーションデータ作成装置。
【請求項3】
前記姿勢データ作成部は、前記姿勢データグラフのうちエラー発生部分に前記姿勢データグラフのエラー解消の境界となる波形を合わせて表示させる請求項2記載のモーションデータ作成装置。
【請求項4】
前記姿勢データ作成部は、前記姿勢データグラフを変更したとき、変更前の姿勢データグラフを合わせて表示させる請求項2記載のモーションデータ作成装置。
【請求項5】
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内における観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内におけるプレビュー画像を表示させるプレビュー画面表示処理部を有する請求項1乃至4のいずれか一項記載のモーションデータ作成装置。
【請求項6】
入力装置の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成装置であって、
前記モーションプラットフォームの画像を表示装置に表示させ、前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成する姿勢データ作成部と、
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内におけるプレビュー画像を表示させるプレビュー画面表示処理部とを有するモーションデータ作成装置。
【請求項7】
コンピュータに入力装置の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成方法であって、
前記モーションプラットフォームの画像を表示装置に表示させ、
前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成し、
前記姿勢データに基づいて前記モーションデータを作成するモーションデータ作成方法。
【請求項8】
時間軸に対して前記姿勢データをプロットした姿勢データグラフを前記表示装置に表示させる請求項7記載のモーションデータ作成方法。
【請求項9】
前記姿勢データグラフのうちエラー発生部分に前記姿勢データグラフのエラー解消の境界となる波形を合わせて表示させる請求項8記載のモーションデータ作成方法。
【請求項10】
前記姿勢データグラフを変更したとき、変更前の姿勢データグラフを合わせて表示させる請求項8記載のモーションデータ作成方法。
【請求項11】
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが搭載されるステージ上におけるプレビュー画像を表示させる請求項7乃至10のいずれか一項記載のモーションデータ作成方法。
【請求項12】
入力装置の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成方法であって、
前記モーションプラットフォームの画像を表示装置に表示させ、前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成させる手順と、
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内におけるプレビュー画像を表示させる手順とを有するモーションデータ作成方法。
【請求項13】
コンピュータに、
モーションプラットフォームの画像を、表示装置に表示させる手順と、
前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成させる手順と、
前記姿勢データに基づいて前記モーションデータを作成させる手順とを実行させるコンピュータ読み取り可能なモーションデータ作成プログラム。
【請求項14】
時間軸に対して前記姿勢データをプロットした姿勢データグラフを前記表示装置に表示させる請求項13記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項15】
前記姿勢データに応じた前記モーションプラットフォームの画像を前記表示装置に表示させる請求項13記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項16】
前記表示装置に表示される前記モーションプラットフォームの画像は、前記モーションプラットフォームの立体モデル画像である請求項13記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項17】
前記入力装置の操作に基づいて選択された範囲に、プロットされている姿勢データを補間し、前記姿勢データグラフを作成する請求項14記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項18】
前記姿勢データグラフで指定された時間に対応する画像を前記表示装置に表示させる請求項14記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項19】
前記姿勢データグラフのうちエラー発生部分に前記姿勢データグラフのエラー解消の境界となる波形を合わせて表示させる請求項14記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項20】
前記姿勢データグラフを変更したとき、変更前の姿勢データグラフを合わせて表示させる請求項13記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項21】
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが搭載されるステージ上におけるプレビュー画像を表示させる請求項13乃至20のいずれか一項記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項22】
コンピュータに、
モーションプラットフォームの画像を、表示装置に表示させる手順と、
前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成させる手順と、
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内におけるプレビュー画像を表示させる手順とを実行させるコンピュータ読み取り可能なモーションデータ作成プログラム。
【請求項1】
入力装置の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成装置であって、
前記モーションプラットフォームの画像を表示装置に表示させ、前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成する姿勢データ作成部と、
前記姿勢データに基づいて前記モーションデータを作成するモーションデータ作成部とを有するモーションデータ作成装置。
【請求項2】
前記姿勢データ作成部は、時間軸に対して前記姿勢データをプロットした姿勢データグラフを前記表示装置に表示させる請求項1記載のモーションデータ作成装置。
【請求項3】
前記姿勢データ作成部は、前記姿勢データグラフのうちエラー発生部分に前記姿勢データグラフのエラー解消の境界となる波形を合わせて表示させる請求項2記載のモーションデータ作成装置。
【請求項4】
前記姿勢データ作成部は、前記姿勢データグラフを変更したとき、変更前の姿勢データグラフを合わせて表示させる請求項2記載のモーションデータ作成装置。
【請求項5】
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内における観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内におけるプレビュー画像を表示させるプレビュー画面表示処理部を有する請求項1乃至4のいずれか一項記載のモーションデータ作成装置。
【請求項6】
入力装置の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成装置であって、
前記モーションプラットフォームの画像を表示装置に表示させ、前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成する姿勢データ作成部と、
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内におけるプレビュー画像を表示させるプレビュー画面表示処理部とを有するモーションデータ作成装置。
【請求項7】
コンピュータに入力装置の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成方法であって、
前記モーションプラットフォームの画像を表示装置に表示させ、
前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成し、
前記姿勢データに基づいて前記モーションデータを作成するモーションデータ作成方法。
【請求項8】
時間軸に対して前記姿勢データをプロットした姿勢データグラフを前記表示装置に表示させる請求項7記載のモーションデータ作成方法。
【請求項9】
前記姿勢データグラフのうちエラー発生部分に前記姿勢データグラフのエラー解消の境界となる波形を合わせて表示させる請求項8記載のモーションデータ作成方法。
【請求項10】
前記姿勢データグラフを変更したとき、変更前の姿勢データグラフを合わせて表示させる請求項8記載のモーションデータ作成方法。
【請求項11】
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが搭載されるステージ上におけるプレビュー画像を表示させる請求項7乃至10のいずれか一項記載のモーションデータ作成方法。
【請求項12】
入力装置の操作に基づいてモーションプラットフォームの姿勢を制御するモーションデータを作成するためのモーションデータ作成方法であって、
前記モーションプラットフォームの画像を表示装置に表示させ、前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成させる手順と、
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内におけるプレビュー画像を表示させる手順とを有するモーションデータ作成方法。
【請求項13】
コンピュータに、
モーションプラットフォームの画像を、表示装置に表示させる手順と、
前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成させる手順と、
前記姿勢データに基づいて前記モーションデータを作成させる手順とを実行させるコンピュータ読み取り可能なモーションデータ作成プログラム。
【請求項14】
時間軸に対して前記姿勢データをプロットした姿勢データグラフを前記表示装置に表示させる請求項13記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項15】
前記姿勢データに応じた前記モーションプラットフォームの画像を前記表示装置に表示させる請求項13記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項16】
前記表示装置に表示される前記モーションプラットフォームの画像は、前記モーションプラットフォームの立体モデル画像である請求項13記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項17】
前記入力装置の操作に基づいて選択された範囲に、プロットされている姿勢データを補間し、前記姿勢データグラフを作成する請求項14記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項18】
前記姿勢データグラフで指定された時間に対応する画像を前記表示装置に表示させる請求項14記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項19】
前記姿勢データグラフのうちエラー発生部分に前記姿勢データグラフのエラー解消の境界となる波形を合わせて表示させる請求項14記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項20】
前記姿勢データグラフを変更したとき、変更前の姿勢データグラフを合わせて表示させる請求項13記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項21】
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが搭載されるステージ上におけるプレビュー画像を表示させる請求項13乃至20のいずれか一項記載のモーションデータ作成プログラム。
【請求項22】
コンピュータに、
モーションプラットフォームの画像を、表示装置に表示させる手順と、
前記モーションプラットフォームの画像が前記入力装置により操作されたときに、前記モーションプラットフォームの画像の姿勢に応じた姿勢データを作成させる手順と、
前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内での観測位置及び方向情報が入力され、入力された観測位置及び方向情報、前記モーションプラットフォームの姿勢データに基づいて前記観測位置から前記観測方向から見たときの前記モーションプラットフォームが配置される仮想空間内におけるプレビュー画像を表示させる手順とを実行させるコンピュータ読み取り可能なモーションデータ作成プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2008−212651(P2008−212651A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−25675(P2008−25675)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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