説明

モータ駆動式作業装置

工作機械(1)または作業装置の形態のモータ駆動式作業装置のために、支援装置(50)によって半自動化された動作が可能である。ここではユーザはただ作業方向を作業線(27)へと大まかに配向するだけでよく、必要とされる作業装置の作業手段(48)の作業線(27)への配向は前記支援装置によって行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、とりわけ電気駆動式の工作機械または電気駆動式の作業装置である、請求項1記載のモータ駆動式作業装置に関する。
【0002】
先行技術
鋸の形態の上記形式の作業装置は、実際には場合によって支援装置によって作動される。この支援装置によってユーザは、作業手段を作業材料の側で追従すべき作業線へと配向するのを支援される。この支援は、光学的手段によっても機械的手段によっても実施される。
【0003】
発明の概要
本発明の基礎とする課題は、このような支援装置の使用をさらなる作業装置にも拡大し、このような支援装置を使用することによってこのような作業装置の使用可能性をよりフレキシブルにすることである。
【0004】
この課題は、フライス工具、ニブラー、タッカー、カッター等の形態の工作機械として構成された作業装置において、すなわち作業手段の形態によって作業方向の優先順位が制限されていない工作機械として構成された作業装置において、このような支援装置を使用することによって達成される。さらに、例えば据置式のフライス盤のようにこのような工作機械が組み込まれている作業装置において、または、接着材または封止接合材を載置するための調量装置のような作業装置、つまり溶接ロボットにおいて、または、例えばレーザ切断装置またはウォータービーム装置のような切断装置において、または、局所的なプラズマ前処理用の装置においても、このような支援装置を使用することによってこの課題は達成される。このような作業装置の場合には、作業手段はそれぞれの使用状況に鑑みて構成されていることが多いが、基本的には例えばジグソーブレードの場合のように作業手段によって作業方向が予め定められているわけではない。
【0005】
支援装置はセンサを含んでおり、このセンサは、作業手段に対する該センサの位置によって予め決められた検出面に配向されている。センサにより、作業材料の側で作業手段によって追従すべき作業線が検出される。さらにセンサは、該センサによって検出された特性データのための信号処理装置を有する。この特性データは、制御および調整ユニットにおいて処理され、作業装置および/または作業手段を作業線に配向するために使用される。
【0006】
このように構成された作業装置は作業のための使用性の点で基本的にフレキシブルであり、したがって手動操作式、手持ち式、または機械操作式の作業装置として使用することができ、機械操作式の作業装置はとりわけ据置型の装置ならびに可搬型のテーブル型装置と組み合わせて使用することができる。
【0007】
ユーザが予め決められた作業線に沿って作業するのを簡単にするという支援装置の役割にも拘わらず、例えばそれぞれの検出面を、ひいては検出面を通って経過する作業線をできるだけ良好に検出できるようにするために、このセンサを作業装置に構造的に組み込まれた構成部材とすることができるか、または、作業装置とは別個に配置することができる。しかしながら有利には、例えば相応のグラフィックヒントによる、場合によって必要となる支援装置の機能の視覚化が、それぞれ作業装置に関連してこの作業装置に割り当てられたユーザのための視界において行われ、場合によっては作業手段も、相応の視覚化と一致するように相応に作業装置へ配向される。つまり例えば、レーザ切断装置の場合には光学系を相応に配向すること、または溶接ロボットの場合には溶接ヘッドを相応に位置調整することによる。
【0008】
作業手段が予め決められた作業線に沿って動作するためにどのようにして各作業装置を操作すべきか、というヒントを、視覚化支援としてのみユーザに与える支援装置を用いて作業する場合には、ユーザは作業装置全体を相応に操作しなければならない。
【0009】
本発明において、ユーザの保持する作業装置に関して作業手段が位置調整され、かつ作業手段が作業線に配向されるように支援装置が構成されている場合であって、このような支援装置が使用される場合には、ユーザは実質的には作業装置を支持して、作業方向に応じて作業装置を移動させるだけ、とりわけずらすだけでよくなる。したがって半自動化された動作が提供されることとなる。
【0010】
作業手段の構成および機能に応じて、作業手段を作業線へ配向するだけでなく、場合によっては作業手段の作業方式を変化させるような調整、例えばアプリケーションノズル等の出力面の変化なども考慮される。
【0011】
鋸の場合には、その構成および用途形状が非常に種々異なっており、例えば卓上または卓下装置または糸鋸として弓鋸または帯鋸の形状をしている。この場合には作業手段には、平坦化された形状を有する鋸面であって、作業方向、すなわち切断方向に伸長している鋸面において、作業方向を決定付けるエレメントが設けられており、本発明による作業線への配向は、このジグソーブレートを回転させることによって実施される。それぞれの回転角度に相応して作業線に沿った切断方向への前進が実施され、ユーザは作業装置を支持しながらこの基準に適合するように作業線に追従する。
【0012】
回転して材料除去運動を行うフライス工具によるフライス削りの場合のように、自身では指向性を持って動作しない作業手段は、それぞれの作業方向を決定することができない。したがってユーザの側において、作業装置を−作業線によって予め決められた作業方向に大まかに方向付けられて−支持して移動するだけでよいようにしたい場合には、作業手段の側において、作業装置のために、作業手段が各作業線を追従するように構成しなければならない。
【0013】
これに鑑みて本願発明においては、工作機械の形態であろうと作業装置の形態であろうとこのような作業手段を用いて動作する作業装置に、作業手段のために、作業装置に対する各作業線に対して横断方向への位置調節能力を設けている。この位置調節能力は線形または旋回可能に実施することができ、直進作業方向のために作業装置に対して作業手段を旋回可能に配向することに関連して、旋回位置が考慮の対象となる。この旋回位置においては、作業手段と旋回軸とを接続する直線が直進作業方向に伸長しており、これに対して角度付けられている。直進作業方向に関して与えられた角度位置に相応して、各旋回角度に関連した各ゼロ位置を中心に、横断方向により大きなまたはより小さな旋回経路が生じる。とりわけ各横方向力はユーザの側において支持しつつ捕捉されなければならないので、これによって作業線に沿った操作の正確性に対する影響も与えることができる。
【0014】
溶接ロボットのような作業装置、プラズマ前処理用の装置、または接着材または封止接合材を載置するための調量装置の場合、作業手段を横断方向に位置調整することによって各作業線に適合させることは場合によっては僅かな横方向力を伴い、したがってこれに関してとりわけ迅速かつ精確な追従が重要である。
【0015】
本発明のさらなる詳細および特徴は、特許請求の範囲、実施例の詳細な説明、および図面から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、作業材料において追従すべき作業線へ配向するための支援装置を備えた、ジグソー形態の作業装置を示す概略図ある。
【図2】図2は、作業材料に向かって見た場合の、ジグソーのフットプレート側の作業領域を概略的に示す平面図である。
【図3】図3は、作業材料の側で追従すべき作業線に対する配置に関して、フライス盤の形式の手持ち式工作機械を概略に示す平面図である。
【図4】図4は、フライス盤として構成された図3の作業装置を部分的に断面で示す、非常に概略的な側面図である。
【0017】
図1には、モータ駆動式作業装置の一例として工作機械1が図示されている。この工作機械1は手持ち式のジグソー2として構成されており、ジグソー2はフットプレート3によって作業材料5の上にて支持されている。
【0018】
ジグソー2はケーシング3を有している。ケーシング3の、作業方向6に関して手前側の領域には作業手段7が設けられている。この作業手段7はジグソーブレード8によって構成されており、矢印19の方向に上下運動可能に駆動される。ジグソーブレード8は、ジグソーブレード収容部18にて保持されており、ジグソーブレード8の上下運動駆動部は、ケーシング3の、ジグソーブレードの上側の領域に配置されている。
【0019】
矢印19の方向における上下運動に加えて、ジグソープレート8はさらに調整駆動部20によって矢印12の方向に揺動するよう駆動することができる。さらにジグソーブレード8は、矢印21によって図示されているように、上下運動方向に伸長する回転軸23を中心に回転することができる。これによってジグソー2に対して種々異なる動作方式がもたらされる。つまり、まず基本動作モードであり、この基本動作モードにおいてはジグソー2が直進作業方向に動作し、ジグソーブレード8は自身の平坦な側面25とともに、ジグソー2の長手軸24に対して平行に延在しており、ひいては長手軸24は切断方向に相当している。さらなる別の動作モードは、揺動上下動作モードである。この揺動上下動作モードにおいては、ジグソー2は上下運動19に重層して、調整駆動部20によって揺動運動方向(矢印12)にも駆動されている。第3の動作モードとして、矢印21によっていわゆるスクロール動作モードが挙げられる。スクロール動作モードにおいては、ジグソーブレード8は、長手軸24に応じた直進作業方向に対して、該ジグソーブレード8の回転軸23を中心に位置調整された回転位置において動作する。ジグソーブレード8は、調整駆動部によってこの回転位置へと位置調整することができる。この調整駆動部は図示されておらず、図1では示唆されているだけである。それぞれの動作モードの設定は切換装置16によって行うことができる。切換装置16は、ユーザ側のアクセスのためにグリップ11に設けられた切換装置15と同様にケーシング3に設けられている。
【0020】
図2は、ジグソーブレード8が切欠部14の領域においてフットプレート4を貫通している様子を図示している。切欠部14はジグソーブレード8を中心にして動作フィールド9の範囲を画定しており、動作フィールド9は切断方向に、検出面10として使用される視界へと移行している。ジグソーブレード8が回転軸23を中心に位置調節できる回転角度の範囲は、矢印26によって図示されている。
【0021】
図1から、作業材料5における各作業領域に対する視界状況が部分的に制限されていることが見て取れる。したがって端面壁領域13の下方の、ジグソーブレード収容部18を覆っている後方に奥まった段部17の領域に、照明装置22が設けられている。
【0022】
さらにこの領域には、有利にはカメラによって形成されるセンサ30が配置されており、このセンサ30は検出面10である視界に向けられている。こうすることにより視界の領域で検出された状況を、ユーザが直接作業領域を観察できるか否かに関係なく、例えば図示しない別個の情報ディスプレイにおいて視覚化することが可能となるか、または、例えば作業結果をドキュメンテーションするといったような別の目的のために使用することが可能となる。とりわけこのために、概略的に図示した計算ユニット31を使用することが可能である。
【0023】
とりわけこのような計算ユニット31ならびに制御および/または調整ユニット32(同じく概略的にしか図示しない)は、ユーザに対してジグソー2の直接操作を支援するために設けられている。すなわちとりわけ、作業材料側における目印または予め決められた作業線、例えば図2の作業線27等を追従するのを支援するためである。作業線27は、例えば矢印26によって図示されたジグソーブレード8に対する回転角度の範囲内で伸張しており、この作業線27にジグソーブレード8の切断方向を配向することができる。作業線27はジグソーブレード8の回転軸23をほぼ通るよう経過している。
【0024】
センサ30によって象徴されるこのような支援装置29によって、および、計算ユニット31および制御・調整ユニット32によって図示される後置の処理調整装置によって、手持ち式作業装置であるジグソー2のために半自動化された作業動作が可能となる。半自動化された作業動作においては、ジグソー2の回転角度28はそれぞれ検出された作業線27に相応して、作業線27を追従する切断方向がもたらされるように、かつ、ユーザがただこの作業方向を考慮してジグソー2を支持すればいいように、つまりユーザが実質的に切断加工から生じる反力(切削抵抗)だけを捕捉すればよいように調整される。したがってジグソーブレード8は、各ジグソーブレード面に相応する作業方向を予め決め、最後にこの作業方向をそれぞれの回転角度位置に相応して所定の作業線27へ配向されるように決定する。
【0025】
このようなハックソー(弓鋸)が、テーブル面の上または下に配置されたジグソーブレードを有するテーブルソーとして使用される場合、つまり、各テーブルに対するジグソーの作業位置が予め決められている場合、および、追従すべき作業線に相応するジグソーブレードの回転角度位置へと配向する際にユーザによって作業材料が支持される場合には、相応の動作方式が与えられている。バンドソー(帯鋸)に関しても実質的に同様の状況が与えられる。なぜならバンドソーの場合でも、各作業材料とジグソーブレードとの間には、ジグソーブレードの領域において相互の配向を必要とする平面状の支持が与えられているからである。
【0026】
図1および2の実施形態の場合には、自身の形状に応じて指向性を持って動作する作業手段7がジグソーブレード8の形態で設けられており、このジグソーブレード8は、装置に対して位置が固定された軸23を中心に回転することによって各作業線27へと配向される。その一方で図3および4の実施形態の場合には、自身の形状の点で動作方向に関して無指向性である作業手段48が、作業線27に対して横断方向に収容装置に対してシフトされ、とりわけ旋回されることによって作業線への配向が行われる。
【0027】
これは基本的に、作業線に配向させるために作業手段が回転可能であって、かつ作業手段の回転軸が設けられている図1および図2の解決手段と組み合わせることも可能であるが、その場合には回転および旋回運動の調整が必要である。
【0028】
有利には、作業手段48が装置に対して横断方向に位置調整可能であること、とりわけ作業装置のための作業線27に対して横断して旋回可能であることは特に有利であり、これは、作業線への配向に関して形状中立である場合、とりわけ例えばフライス工具41のように回転する作業手段および工具の場合である。
【0029】
図3および4の実施形態は、工作機械の形態の作業装置として手持ち式のフライス盤35の平面図を図示している。図4では作業装置は場合によってケーシング形状に構成されているベースプレート36を有している。ベースプレート36は、例えば図1と同様に計算ユニット31および制御および/または調整ユニット32を収容することができる。ベースプレート36には、軸37を中心にして旋回可能に旋回アーム38が枢着されており、旋回アーム38はフライスヘッド39を支持している。フライスヘッド39は、電気駆動モータ40と、作業手段48としてここではエンドミルの形態で構成されたフライス工具41とを含む。フライス工具41は、ベースプレート36を貫通しており、作業線27にて作業材料5を切断するか、または少なくとも作業材料の中に食い込んでいる。したがってフライス工具41に対して、作業線27に追従しているフライス軌跡42において、作業位置に対する両側の支持が与えられており、これらの支持は少なくともほぼ平衡位置を呈する。
【0030】
図4にはさらに、旋回アーム38に、しかし場合によってはフライスヘッド39に、とりわけカメラによって構成されたセンサ30が設けられている様子が図示されている。センサ30は、軸37を中心とした旋回領域にてベースプレート36の切欠部43を覆うように位置しており、このセンサ30により、点線で図示した検出面51の領域において、作業手段であるフライス工具41が追従すべき作業線27を検出することができる。場合によって起こり得る作業線27からの逸脱は、計算ユニット31および制御および/または調整ユニット32によって、フライスヘッド39が配置された旋回アーム38を例えば矢印44で図示するように位置調整することにより相応の調整命令に変換され、この調整命令によりフライスヘッド39はベースプレート36に対してシフトされる。ベースプレート36自体は、フライス盤35の操作部分であり、ユーザによって図示したグリップ45を介して操作されている。つまり図3および4の実施例においても、図1および2と同じように支援装置50によって動作する。
【0031】
図4は、旋回アーム38が旋回軸37を中心に、ベースプレート36に配置された調整駆動部と、旋回軸37に対して同心のシャフト連結部46とによって位置調整されることを前提としている。しかしながら基本的に、旋回アーム38を例えば旋回アーム38とベースプレート36との間に伸長するアクチュエータによって位置調整することも可能である。
【0032】
この実施形態において作業手段として設けられたフライス工具41は、フライス軌跡42において両側で材料除去しながら作業材料5にアクセスするので、実質的にユーザは、作業線27に追従するためにただ所要の送り出し力に相応する力を出せばよい。
【0033】
作業装置35を作業線27に配向するために、計算ユニット31と制御および/または調整ユニット32とが後置されているセンサ30を使用する場合には、本発明によれば以下のような解決手段において半自動化された動作が可能である。すなわちこの解決手段においては、ユーザは所要の送り出し力のみを提供して、フライス盤35の位置を、作業線27に対して固定されるよう支持するだけでよい。なぜなら作業線27によって決められた比較的小さな相応の経路補正に関連して、作業方向だけが相応にシフトするからである。
【0034】
基本的に図3および4に図示したフライス盤35のような作業装置は、その作業手段48、すなわちフライス工具41の形状によって1つの作業方向には限定されない。しかしながら、図3に図示した装置においてフライス盤35を作業方向47へと使用することは目的に適っていることが判明している。この場合、旋回軸37が作業方向47においてフライスヘッド39の手前に位置しており、したがってフライス41は自動安定的に引きずられている。
【0035】
本発明においては、直進作業方向に関して、旋回軸37および作業手段として使用されるフライス工具41の軸52は直進作業方向に伸長する1つの直線上に位置しているので、直進作業方向に対称的な支持力が生じる。しかしながら本発明においては、軸37と軸48の間で直進作業方向に対して鋭角で延在する接続直線も、特別な作業状況に応じて目的に適っている。
【0036】
先行する実施形態においては、作業手段としてそれぞれ材料加工および材料除去する工具が設けられている。しかしながら本発明においては、とりわけ図3および4の実施形態に、とりわけ作業装置の部分として材料加工のために使用される作業手段を、例えば封止接合材または接着剤を載置するための材料供給ノズルとして設けることも可能である。この場合には、作業線として例えば封止接合部がセンサによって検出され、材料供給ノズルが封止接合部に向けられ、このようにして図3および4と同じように半自動化された動作が生じる。付加的に、認識された接合値、例えば接合幅に相応するよう、ノズルの位置調整によってであれ供給量の変更によってであれ、材料供給に影響を与えることも可能である。
【0037】
本発明のセンサは直接的に、および場合によっては他の支援手段、とりわけ他のセンサによって補完されて、各送り出し速度を検出するためにも使用される。したがって送り出し速度を考慮して上述のパラメータに影響を与えることも可能である。
【0038】
本発明の解決方法が溶接ロボット、据置式の切断装置、または局所的なプラズマ前処理用の装置において使用される場合、これらの装置の作業手段も図1および4に基づいて説明した原理に従って経路基準である各作業線27に追従するよう制御することができる。この場合、溶接接合のための作業線として認識するために例えば2つの部分の間の継ぎ目で充分とすることができ、作業線として従うべき輪郭を特別に定めておく必要はない。接着剤を載置する場合も同様の状況が与えられる。したがってこのような装置にも半自動化された動作が可能であり、これによって各ユーザに対する要求が低減される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ駆動式作業装置、とりわけ電気駆動式工作機械(1,49)または電気駆動式作業装置であって、
駆動されるおよび/または位置調整可能な作業手段(7,48)と、ユーザが予め決められた作業線(27)に追従するよう前記作業装置を操作するのを支援する支援装置(29,50)とを備える作業装置において、
前記作業装置には、無指向性の動作方式で前記作業線(27)を追従するよう構成された作業手段(48)が設けられており、
前記支援装置(50)には、前記作業手段(48)に対して予め決められた前記作業線(27)を検出するためのセンサ(30)が設けられており、該センサ(30)は、前記作業手段(48)に対して該センサの位置によって予め決められた検出面(51)へ配向されており、
前記支援装置(50)にはさらに、前記センサ(30)によって検出された前記作業線(27)の特性データのための計算ユニット(31)と、前記特性データを処理する制御および調整ユニット(32)とが設けられており、
該制御および調整ユニット(32)によって、前記作業手段(48)は前記作業線(27)へ配向されるよう構成されている、
ことを特徴とする作業装置。
【請求項2】
前記作業装置は、とりわけフライス盤(35)、ニブラー、カッター、または、タッカーの形態の工作機械(1)として構成されているか、または、
前記作業装置は、とりわけ接着材または封止接合材を載置するための調量装置、溶接ロボット、または、レーザ切断装置またはウォータービーム装置として機能する切断装置の形態で、または局所的なプラズマ前処理用の装置として構成されており、
これらにはそれぞれ無指向性に動作する作業手段(48)が設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の作業装置。
【請求項3】
前記作業装置は、手動操作式、手持ち式、または機械操作式に構成されており、とりわけテーブルと結合された作業装置として構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の作業装置。
【請求項4】
前記センサ(30)は、前記作業装置に構造的に組み込まれた構成部分である、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の作業装置。
【請求項5】
前記センサ(30)は、前記作業装置の一部として別個に配置されている、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の作業装置。
【請求項6】
前記作業手段(48)は、作業装置の側で前記作業線(27)に対して横断方向に位置調整されて、前記作業線(27)へと調節される、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の作業装置。
【請求項7】
前記作業手段(48)は、前記作業線(27)に対して横断方向にシフト可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項6記載の作業装置。
【請求項8】
前記作業手段(48)は、前記作業線(27)に対して横断方向に旋回可能に配置されている、
ことを特徴とする請求項6記載の作業装置。
【請求項9】
前記作業手段(48)は、回転する作業工具、とりわけフライス工具(41)によって構成されており、
前記作業工具の回転軸(52)は、旋回軸(37)に対してずらされて位置している、ことを特徴とする請求項6から8のいずれか一項記載の作業装置。
【請求項10】
前記作業手段(48)は、ノズル、レーザーヘッド、または他の方式で動作する放射、吸引、ブラッシング、または研磨する動作部分によって構成されている、
ことを特徴とする請求項6から8のいずれか一項記載の作業装置。
【請求項11】
前記作業装置は、各作業線の領域に配置すべき支持構造、とりわけベースプレートまたはフットプレートを有する、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の作業装置。
【請求項12】
とりわけ請求項1から11のいずれか一項記載の作業装置において、
前記作業装置は、フライス盤(35)、とりわけ手持ち式のフライス盤(35)として構成されており、かつフライス工具(41)を有しており、
前記フライス工具(41)は、前記フライス盤(35)の各作業方向に対して横断方向に位置調整可能に配置されている、
ことを特徴とする作業装置。
【請求項13】
前記フライス盤(35)はベースプレート(36)を有しており、
前記ベースプレート(36)は、前記フライス工具(41)によって貫通されており、
前記フライス工具(41)は、前記ベースプレート(36)に対向して、前記フライス盤(35)の各作業位置に対して横断方向に位置調整可能である、
ことを特徴とする請求項12記載の作業装置。
【請求項14】
前記ベースプレート(36)は、前記フライス盤(35)のグリップ部分を形成している、
ことを特徴とする請求項12または13記載の作業装置。
【請求項15】
前記フライス工具(41)は、前記ベースプレート(36)に対して同一の伸長方向にて旋回運動可能に位置調整されている、
ことを特徴とする請求項12から14のいずれか一項記載の作業装置。
【請求項16】
前記フライス盤(35)は、前記フライス工具(41)の駆動部を取り囲むフライスヘッド(39)を有しており、該フライスヘッド(39)によって前記ベースプレート(36)に支承された旋回アーム(38)の上に支持されている、
ことを特徴とする請求項12から15のいずれか一項記載の作業装置。
【請求項17】
前記旋回アーム(38)は、前記支援装置(50)によって前記作業線(27)の経過に相応するよう位置調整され、前記フライス工具(41)とともに前記作業線(27)に対する作業位置へと調節される、
ことを特徴とする請求項12から16のいずれか一項記載の作業装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−526216(P2011−526216A)
【公表日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515264(P2011−515264)
【出願日】平成21年5月5日(2009.5.5)
【国際出願番号】PCT/EP2009/055390
【国際公開番号】WO2010/000529
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】